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1967/06/08 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第9号
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1967/06/08 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第9号

#1
第055回国会 運輸委員会 第9号
昭和四十二年六月八日(木曜日)
   午後一時三十三分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         天坊 裕彦君
    理 事
                岡本  悟君
                谷口 慶吉君
                小酒井義男君
    委 員
                江藤  智君
                金丸 冨夫君
                木村 睦男君
                大倉 精一君
                木村美智男君
                中村 順造君
                田代富士男君
                中村 正雄君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  大橋 武夫君
   政府委員
       運輸省鉄道監督
       局長       増川 遼三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       運輸省鉄道監督
       局国有鉄道部長  黒住 忠行君
   参考人
       日本鉄道建設公
       団副総裁     篠原 武司君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○日本鉄道建設公団法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(天坊裕彦君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 日本鉄道公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#3
○木村美智男君 まず運輸省に伺いたいと思うんですが、この間資料として配られました「鉄道新線建設長期計画案」の中に、最初の前文ですが、「鉄道新線建設の目標」となっている中間のところに「この計画において、現在、基本計画に基づき建設を行なっている新線については、」と、こうあるんですが、この「基本計画」なるものは、これは見たことないですが、そういうものができておって、あるいは本委員会などにそういうものが示されておるのかどうか、それともまた何かほかのことをさしてそういうふうにいわれているのか、ちょっとこの辺からまず伺いたいと思う。
#4
○政府委員(増川遼三君) 現在基本計画として出ておりますものは、運輸大臣のほうから公団に建設計画といたしまして指示している線、すなわち六十五線でありまして、そのうち工事線が六十二線、それから調査線が三線と、これが基本計画でございます。
#5
○木村美智男君 いま鉄監局長のお答えによりますと、何か今後の建設計画をさして基本計画というふうに答えられておるわけですが、これはやっぱり新線の建設計画なり、あるいは今後の調査線のことを含めて、今後の経済の発展の見通しなり展望なりというふうなものをそういうものとからみ合わせて、そして将来鉄道建設計画はこういうふうになっていくんだという、何かやっぱり単に建設線が載っているだけじゃなしに、それなりに文句がついてきちっとしたものがあるんじゃないですか。
#6
○説明員(黒住忠行君) 公団に関します日本鉄道建設公団法の第二十条で、運輸大臣が公団に対しまして基本計画を指示することになっております。で、指示いたしました基本計画は、工事線が六十二線で、調査線が三線でございますが、工事線につきましては単線、複線の別、それから線路規格、それから電化するか、しないか、そういうふうな点につきまして示すと同時に、これを示します前におきましていろんな諸調査を行ないまして、予定線等から調査線になり、そして工事線に格上げする必要のあるものにつきまして、ただいまのように具体的に基本計画を指示して、それで公団はそれに従いまして工事を行なうということになっております。
#7
○木村美智男君 あとで基本計画について資料をひとつほしいと思うんですが、それは資料としてひとつ要望しておきまして、そうしますと、この日本鉄道建設公団が四十一年度以降十カ年間に、建設費総額九千七百二億円に相当する新線建設をするという問題と、基本計画とはどういう関係になるわけですか。
#8
○説明員(黒住忠行君) ただいま示しました基本計画のものを実施いたしますために、現行建設線といたしまして八千八百六十八億の金を要する。それにプラスいたしまして、若干将来工事線といたしましてプラスするものを予想いたしまして、それが八百三十四億で、合計いたしまして九千七百二億円をもって工事をやる。したがいまして、基本計画で示しておりますものを、工事を全部終わる。海峡線につきましては別でございますが、基本計画で示しているのは工事を行なうために要する金が全部計上してある次第でございます。
#9
○木村美智男君 そうしますと、前回の質問の際に、鉄道建設審議会との関係はこれはどうなっているかということを聞きましたら、大体建設審議会の要望をある程度、まあよく言えばそれは受けて立った。悪く言えばうのみにしたような話がこの間あったわけですよね。だからそこら辺の関係は鉄道建設審議会についてはある程度基本計画というもののできる前にやってあったのか、それとも基本計画を運輸省自体がつくったあとに建設審議会にかけたのか。かけたとすれば、それが基本計画がこの建設審議会によってどういうふうに変更をしたのかしないのか、その辺の事情を。
#10
○説明員(黒住忠行君) 調査線から工事線に格上げいたします場合には、まず建設審議会にはかりまして、建設審議会の審議が終了いたしました場合におきまして、運輸省はそれに従いまして基本計画を作成をして、公団に示していくという順序でございます。
#11
○木村美智男君 そうすると、ここに載せられている十カ年間の建設費総額九千七百二億円というこの基本計画プラス調査線の関係の計画というやつは大蔵大臣、まあ大蔵大臣と言っても関係の個所ということになると思いますが、と協議をして協議済みのものなんですか、どうなのか。
#12
○説明員(黒住忠行君) これらの案を作成いたします場合におきましては、運輸省が事務を担当いたしまして、運輸省で作成をいたしております。大蔵省に対しましては、こういうふうな計画でもって審議会に提出するというようなことにつきましては報告をいたしておりますが、運輸省が責任を持って原案を作成いたしておるわけであります。
#13
○木村美智男君 いまの大蔵省との関係では、その報告というお話ですが、それとこの間の実は質問の問題とが密接な関係があるんで、つまり十カ年間の長期計画という以上は、少なくとも年度別の具体的な資金計画あるいは工事計画、そういうものが年次別にこう明らかにされなければならぬという話がこの間あって、で、そういうことに実際はなってない。なってないので実は相談をしたのかどうかということをいま伺ったわけですけれども、それは報告でいいということになっているのですか。
#14
○説明員(黒住忠行君) 運輸省といたしましては、この長期計画に従いまして、四十二年度計画に基づきまして予算要求をした次第でございます。先般の委員会で大臣からも答弁がありましたが、この長期計画の資金全体につきましては、まだ閣議決定等の手続を経ておりませんので、一応一つの案といたしまして、われわれはその案に基づきまして四十二年度の予算案を作成いたしまして、大蔵省に折衝いたしました結果、四十二年度の予算が内定したわけでございます。この四十二年度の予算につきましては、当初要求いたしましたものよりも若干下回っております。
#15
○木村美智男君 四十二年度については具体的にこういう手続をとったということはわかりますが、しかし、さっき言われているように、基本計画そのものをつくることについては、これはあらかじめ大蔵大臣と協議しなければならぬということになっているのじゃないですか。
#16
○説明員(黒住忠行君) 基本計画は、先ほど御説明申し上げましたように、工事、調査線の別、単線、複線の別、線路規格、電化その他を決定いたしましたものを、それらにつきまして決定いたすのでございまして、金額的に幾らという決定をいたすわけではありません。それで、基本計画につきましては大蔵大臣に協議いたすことになっておりますけれども、具体的に金額をどうするかというもの以外の点につきまして協議をいたしておるのでございます。
#17
○木村美智男君 ちょっとわからぬのですがね。そうすると、公団法の三十九条の第二項は一体どういうことを言っているわけですか。つまり公団法の三十九条には「運輸大臣は、次の場合には、あらかじめ、大蔵大臣に協議しなければならない。」あらかじめ、協議しなければならないとなっておって、この第二項に「第二十条第一項の基本計画を定め、又は変更しようとするとき。」そういうときに大蔵大臣に協議しなければならないとあるわけですがね。そうすると、ちょっといまの御答弁では問題があるんじゃないですか。
#18
○説明員(黒住忠行君) 先ほど申し上げましたように、基本計画におきましては、線路の規格を主とするものを決定いたすわけでございまして、具体的に当該路線に幾らかかるかという金額につきまして決定しておるものではございません。で、基本計画それ自体につきましては、つくる場合あるいは変更いたします場合におきまして大蔵大臣に協議するということに相なっております。先ほどの金額につきましては審議会からの建議もございましたが、現在、案といたしましてはまだはっきり決定等いたしておりませんわけでございます。
#19
○木村美智男君 そうすると、黒住部長が答えられている点は、この間の大臣の答弁と今度は変わってくるので、大臣はこういうふうに答えたんですよ。こういう十カ年計画というものについて青写真がないということは、これはやっぱり指摘されたとおりうまくない。したがって、これについては少なくとも大蔵、国鉄を含めて、そうして今後十分相談をして、大体十年間にこの年度ではどのくらいの資金をもってどのくらいの仕事をするということを十カ年の計画を立てる必要がある。そういうことについて今後取り組むと、こう言っているわけですから、そうすると、いま部長が答えられているその考え方というものは、そうじゃなしに、基本計画というやつは単なる線路を敷く筋を引くだけのことなんで、あとの計画は毎年毎年大蔵省とこれは相談をしてやっていくのだ、こういう答え方ですね。これは大臣が出席をされているから大臣に責任ある答弁をしてもらわぬといかぬので、前回の委員会の方針というものに大臣が答えられたようなことなら、私はこれからの公団のあり方としては、きわめてこれはよろしいと思っていたのですけれども、いまみたいなことを言っておられると、それは前回の委員会の大臣答弁だけになってしまって、また次の委員会なり、あるいは来年度また長期計画ないじゃないか、青写真がないじゃないかという話をもう一回繰り返さなければならぬことになるので、そこら辺は大臣……。
#20
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま事務当局のほうから申し上げましたことは、従来の新線建設のやり方について申し上げたわけでございまして、私の先般申し上げましたことは、そういうやり方で毎年幾ら工事が行なわれるのか予算がとれてみなければ見当がつかないというようなことでははなはだうまくないので、今後は総ワクについてあらかじめ大蔵省と話し合いをし、話を詰めた上で年々予算を決定していくようにしたい、こういう趣旨を申し上げたわけでございます。したがって、私は今後の考え方を申し上げ、また政府委員からは、いままでの実情を申し上げたわけでございまして、申し上げた内容といいますか、観点と申しますか、そこに食い違いはあったことと思います。
#21
○木村美智男君 いまの大臣答弁で、これからどうするかという問題については大臣が答えられた筋を了解をして、その筋に沿ってこれから運輸省はものを運んでいく、こういうことでよろしいですな。いま大臣が答えられた筋を、それでは私のほうは了解をして、できるだけ早い機会に、運輸省として、やはりこの長期計画ということについて年次別の具体的な資金計画を含め、工事計画の全貌をひとつ明らかにされるように、できれば希望としては、まあ年内ぐらいに、これは期限を特につけるわけじゃありませんが、できるだけ早い機会に青写真をつくってもらうということについて、運輸省がそういう方向へ進む、こういうふうに了解をしてよろしければ、いまの問題についての質問は打ち切りたいと思います。
#22
○政府委員(増川遼三君) 当省といたしましては、御趣旨のような考えを持ちまして現在作業を進めております。
#23
○木村美智男君 それじゃ大蔵省、来ていますか。
#24
○委員長(天坊裕彦君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#25
○委員長(天坊裕彦君) 速記をつけて。
#26
○木村美智男君 せっかく運輸大臣がいい答弁をしてくれたので、実は大蔵省に少しこの機会につながりをつけておきたいと思ったんですが、残念ながらほかの会議の都合で出てこられぬようですから、それはまたあとでやることにしまして、せっかく大臣御出席なので少しお伺いをしておきたいんですが、この鉄道建設公団の問題に関連をして、実は国鉄の関係が、いわば経理の、何というのですか、国鉄経営というものが非常にいま困ったところへきておるという問題に関連をして、いまの建設公団のこういうやり方をそのままやっていくと、困っている現状の国鉄の傷がさらに将来また大きくなるような心配を実は一つ持っているものですから、そういう観点からひとつお聞きをしたいのですが、従来の鉄道建設というやつは、大体国鉄が建設費を持って、そしてでき上がったものについては、これは国鉄が経営をする、営業をやるという形でやられてきたわけですね。ところが建設公団ができてからというものは建設公団のほうでやる。そして大体ペイできそうなものは有償で貸し付けるし、まるっきりどうも赤字になりそうだと思うローカル線といったような関係については、これは有償無償の区別はありましても、やはり国鉄が営業を行なう、こういうことでありますと、客観的に見れば、大ざっぱな言い方になるかもしれませんが、建設費のほうはある程度国鉄の関係も節約をできるということになるが、依然として赤字線の問題は残っていくということに理解がされるのじゃないかと思うのです。国鉄から出資を多少していますから、まるまる建設費がただもうけになったとは言いませんけれども、しかし、従来から比べれば一応は建設費部分だけはとにかく節約になるという姿に大まかには考えられるのですが、しかし、赤字の問題が依然として残るということについては、これは運輸大臣、どういうふうに考えられておられるか。特に私が申し上げるのは、国鉄が建設をしていた当時の規模というものは大体年間七十億かそこらですね。ところが最近、公団の四十二年度予算を見ましても、すでに四十一年度において三百六十六億、まあ、いろいろの金は含んでおりますけれども、四十二年度では五百億からの規模を持って建設をやるわけであります。こういう関係でさらに六十五線の将来というものを考えてみると、相当建設規模というものが大きなものになってきておるということは、言いかえればそれだけ赤字問題というものもふくらんでくると一般論としては考えなければならぬのじゃないかと思うのです。そういうことについて将来一体これはどういうふうに考えておられるのかですね。
#27
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま木村委員の御指摘の点はまことにごもっともしごくで、ほんとうにそのとおりの状況であると存じます。従来、国鉄といたしましては主として鉄建公団の力を入れております地方開発線というようなものがばく大な赤字をしょい込む原因になる。したがって、そういうものの建設には、そうでなくても苦しい国鉄としてはおのずから消極的になる。これではいかぬ、もっと積極的に地方開発線に乗り出すべきだというのででき上がったのがこの鉄建公団でございまして、これがますます能率を上げれば上げるほど国鉄としては赤字の圧迫がますますひどくなるという結果にならざるを得ないのでございます。そこで、これに対しては将来の問題としては何らかの打開策を考えなければならぬのでございますが、御承知のとおり、すでに従来の国鉄といたしましては、新線建設以外にもいろいろ採算上から見ますというと不採算の事業があるわけでございまして、まず第一に、いま一番問題になっておりまする大都市における通勤輸送のための増線工事、これはやはり大きな赤字の原因になっております。それから第二は、公益上の理由によるところの割引運賃というものがたくさんございます。たとえば通学通勤の定期券のごときは、たびたびの運賃の引き上げの場合にいつも社会的な理由によりまして据え置かれました。したがって、今日になりますと割引率が非常に大きなものでございまして、七〇%、八〇%というようなことになっておるのでございまして、これからくる赤字というものも考えられまするし、また、国家が感謝の意味で、あるいは表彰の意味でいろいろな国家に功労のあった方々などに運賃の割引をいたしておるものがございます。傷痍軍人その他いろいろ運賃の割引をいたしております。こういうものの割引というのは、これは国家的な理由で割引をいたすのでございますから、そのために国鉄がしょい込みをするということではなく、割引によって生ずる国鉄の損失については、本来国家が国家的な理由でそれを行わしめるのでありますから、原因者である国家が何らかの負担をすべきにかかわらず現在行なわれておりません。それからまた特殊の貨物についての運賃割引、こういうふうに考えてまいりますと、通勤通学、それからその他の割引、それから運賃の特殊の割引、こういうものはやはり国鉄の大きな負担となっておるものでございまして、これらを考えてみまするというと、公益上の理由によって国鉄が特に国家の一方的な命令によって負担をしいられておるということでございますので、最近石田総裁が御就任以来こうしたことをこまかく研究されまして、これが国鉄にとっては大きな公共負担であると、こう言われております。この公共負担が大体最近においてはだんだん年々の金額がふえて八百数十億というようなものがあるそうでございまして、これが赤字の原因になっている。したがって、この地方開発線の経営によるところの赤字というものも、いわば国内の地域格差の是正という国家的目的に対する国鉄のサービスであるという点を考えますと、やはりこれは公共負担の一つと考えていいんじゃないか、こう思うのでございまして、政府といたしましては昨年度、予算の要求にあたりまして運輸省側から提案いたしましたこれらの国鉄の負担を幾分でも是正するというための国鉄出資ということ、これにつきましてこの問題は四十三年度で何らかの解決をしよう、それまで一年間は勉強させてもらいたいということで預かりになっております。したがいまして、四十三年度の予算編成にあたりましては、この政府出資の問題、あるいは公共負担に対する政府負担の問題、こうした形で一般会計から国鉄にどういう形で繰り入れをするか、あるいはさせないかという問題がいま宿題となって残っておるわけでございます。したがって、私はその問題に対処する場合において、この鉄建公団の建設する地方開発線、いわゆる赤字線路というものからくる国鉄の負担についても、他の公共負担と同様に一括して処理されるべきものだと、こういうふうに考えております。
#28
○木村美智男君 大臣のいまのお答えによりますと、その不採算線区の赤字の問題は、これは性格上公共負担と同じものに考えるべきものだ、したがって、今後鉄建公団が建設するいわば不採算線路については、これは一般予算から繰り入れるかどうかは別にして、とにかく政府が何らかの形で公共的なものとしてこれは償ってやらなければならぬものだと考えておると、これは非常に前進的なお答えで、最近政府の方針がそういうふうになってきたことは非常に喜ばしいことだと思うのですけれども、問題は、一昨年の運賃値上げのときにこの問題が端を発して、そうして本年度予算編成にあたって、国鉄側から九百億の政府出資の要求をめぐって、大体いま大臣の申されたような方向が――大臣はより一歩前進をしておるように思いますけれども、とにかくそういう方向が出てきたということなんですが、答えを聞いているほうの立場から考えますと、四十三年度予算編成の段階には結論づけるということが、九月か十月かわかりませんけれども、やはり今日その作業がどういう状況で進んでいるのか、はたして大臣がいま言われているようなことに三者の話というものは順調に進んでおられるのかどうかということについては、これは門外者である私どもはよく知らないわけであります。具体的なことはいいんですが、大臣、そういう面から考えればその話は大体心配するほどじゃなくてスムーズにいっているのだということなのかどうなのか、そこら辺をひとつ聞かしていただきたいということと、それから何となくまとまっているような、まとまっていないような話なもんだから、どこが中心になってこれは引っ張っていっておる話なのか、つまり運輸省がある程度イニシアをとっているのか、銭を出すほうの大蔵省が先に立ってこの話をするとは思わぬので、だからそこら辺については大体運輸省のほうがイニシアをとってこれはすすめていっているとか、あるいはそうでないとかね、多少概括的な答え方になってもやむを得ぬと思いますが、心配をしているところなので、現状をひとつお聞かせをいただきたい。
#29
○国務大臣(大橋武夫君) この話は今年度の予算編成過程におきまして大蔵大臣から言い出された話でございまして、したがいまして、大蔵省といたしましても積極的に話に乗っております。聞くところによりますと、七月一ぱいくらいまでには原則的な了解点に達したいということで、いま話し合いの作業の進行がはかられつつあるそうでございますが、具体的なことにつきましては、政府委員から申し上げます。
#30
○説明員(黒住忠行君) 国鉄財政がみずからの力ではなかなか解決し得ない状況に相なっておりますので、財政当局でありますところの大蔵省と、これの業務等の直接監督いたしております運輸省、それから国の全体の経済計画を所管いたしておりますところの企画庁、それから当該国鉄ということで打ち合わせをしておるわけでございますが、それにはまず現在の国鉄財政の悪化いたしております原因がどこにあるかということを見なければならない、その一つは収入でございます。収入面は伸び悩んでおる。旅客、貨物等でどこに原因があるか、公共負担の問題も、マイナスの収入面でございます。それから支出につきましては、恒常的なものと、それから工事を新しくやる場合に要する金と二つに分かれるかと思いますが、恒常的なものにつきましては、現在国鉄は黒字線もありますけれども、相当多数の赤字線を持っておるわけでございまして、赤字線の中には通常の経費を償えない、減価償却はもちろん、通常の経費を償えないというようなところもございまして、個々の各路線等を分析いたしまして、そういうような調査をやっておる次第でございます。
 それから新しく工事をやります場合におきましては、都市交通の工事、それから新線建設、幹線の線増の工事というようにありますけれども、新しい都市交通のものには非常な要望も強い。第三次計画でも約五千二百億円の計画をいたしておるわけでございますが、これらは非常に工事費は高いし、また、これは借金でやるわけでありますから、利子負担という支出の面もふえているわけでございます。そういうところを具体的に国鉄あるいは運輸省、また大蔵省からもいろいろ質問がございまして、それらの調査の資料を交換しつつ行なっている。それから、並行いたしまして、諸外国におきましても鉄道の経営というものが近年相当赤字財政的な困難を来たしておるわけでございまして、それに対しましては、欧米諸国ですでにいろいろの政策はとられておりますので、それらの政策が具体的にわが国の政策に適合できるかどうかというような点につきましても、資料を外国からも取り寄せ、また国鉄等も持っておりますので、それらを検討いたしておるわけでございます。要するに、国鉄財政悪化の原因を具体的に詳細に探究し、それに対する対策を財政面、それからまた企業努力というようなことも総合いたしまして、目下資料を提供しつつ作業を進めている次第でございます。役所の関係の予算は八月末までに編成いたしまして大蔵省に提出することに相なっておりますので、なるべくそれまでにはっきりした案が出ますように大わらわにこれから検討を進めていきたいというふうに考えておる次第でございます。
#31
○木村美智男君 そうすると、いまの大臣とそれから政府委員の説明によれば、七月一ぱいで大体原則的な事柄についてきめて、八月末にはほぼ数字的なものを含めて結論づけるようにまあ運んでいるというか、進んでいるというか、こういうふうに了解してよろしいですね。
#32
○国務大臣(大橋武夫君) このことは結局来年度の予算の作業に関連いたしまするので、最終的な結論は来年度予算の編成、すなわち年末、あるいは来年年初の予算査定を待たなければ確定はいたしませんが、しかし、とんでもない予算要求を出すわけにもいきませんので、予算要求のできる程度の原則的な了解には予算要求までに片づけたい。こういう方針で進んでいるように思われます。
#33
○木村美智男君 そこで大臣にひとつ少し先々のことで伺っておきたいのですが、大臣が非常にこの赤字路線の問題あるいは今後の新線の建設問題についていままでたいへん前進的なお答えをいただいて非常に力強い気持ちがするわけなんですが、問題は、この大蔵省の従来の経過から考えてみると、必ずしも政府出資というようなことについて、これは大蔵省来ないから、多少問題が運輸省にもわたっているわけですが、そうその十分な形が、これはもうぜひとってもらいたいと思うけれども、かりにそういうことでない場合には、一体いまの鉄建公団の基本計画というやつ、こういうようなことについてはざっくばらんにいって政府出資なり補助金なりが少なければ少ないなりにこれを縮めていくとか、そういうことは一体どういうふうに考えられておるか。これはたいへん大事な問題なので、助けてくれるほうはさっぱりやってくれぬが、計画は計画で進めるということではこれは困るので、そういう意味で基本計画というものについてのやはり将来に向けての考え方は、特に政府出資その他の援助というような問題とからんで、この基本計画についてはどう考えておられるか。その考え方をひとつ伺っておきたい。
#34
○国務大臣(大橋武夫君) 先ほど来申し上げました国鉄の収支についての基本的な対策というものは、これは来年度の予算編成にあたって、とにかく来年度の国鉄予算が何とか編成されればそれでいいというような性質のものではないと心得ております。少なくとも今後の国鉄の予算編成にあたって当分の間準拠すべき原則というもの、あるいは方針と申しましょうか、そういうものがきまって、それに基づいて来年度の予算が編成されるということになると思うのでございます。したがいまして、これがきまる際にはやはりここ数年間毎年工事が終わって国鉄に引き渡されてくるところの、いわゆる地方開発線、すなわち赤字新線と申しますか、そういうものの処置についても総合してこれを考えた上、国鉄財政の対策を立てる必要があろうかと思うのでございまして、その点において新線のほうがどうなるかということは、これは当然起こるべき問題だと思いますが、この新線計画というものはたびたび申し上げてありますがごとく、日本の国土の総合的な開発、そのための地方的格差の是正という大きな日本の経済発展計画が基礎になっての新線建設計画でございますから、私どもは経済社会発展計画というものに即応したこの新線建設の十年計画というものを早く政府の公認した具体的な長期計画として確立したい、こう思いまするし、また確立すると同時に、今後の年々の予算にこれを具体化してまいりたい、こう思っております。
#35
○木村美智男君 大臣、いまの答えの意味するところは、最終的にこの十カ年計画の、この前から言っている青写真ができた段階ではいわば閣議決定というか、了解というか、政府も一つの方針としてこれは確立をする考えだというふうに了解をしてよろしいですか。
#36
○国務大臣(大橋武夫君) そのとおりでございまして、そしてそれをやはり念頭におきながら今後の国鉄対策というものを編み出していくべきものだ、こういうふうに考えております。
#37
○委員長(天坊裕彦君) ちょっと速記をやめて。
  〔速記中止〕
#38
○委員長(天坊裕彦君) 速記をつけて。
 本案に対する質疑は、本日はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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