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1967/06/15 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第11号
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1967/06/15 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第11号

#1
第055回国会 運輸委員会 第11号
昭和四十二年六月十五日(木曜日)
   午前十時五十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     須藤 五郎君     岩間 正男君
 六月十五日
    辞任         補欠選任
     辻  武寿君     田代富士男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         天坊 裕彦君
    理 事
                岡本  悟君
                谷口 慶吉君
                小酒井義男君
    委 員
                江藤  智君
                金丸 冨夫君
                木村 睦男君
                平島 敏夫君
                木村美智男君
                吉田忠三郎君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  大橋 武夫君
   政府委員
       運輸省海運局長  堀  武夫君
       運輸省自動車局
       長        原山 亮三君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       大蔵省銀行局保
       険部長      上林 英男君
       労働省労働基準
       局監督課長    藤繩 正勝君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○船舶整備公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○運輸事情等に関する調査
 (自動車行政に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(天坊裕彦君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 昨十四日、須藤五郎君が委員を辞任され、その補欠として岩間正男君が選任されました。また本日、辻武寿君が委員を辞任され、その補欠として田代富士男君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(天坊裕彦君) 船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#4
○岡本悟君 昨年の十二月に特定船舶整備公団法の一部が改正されまして船舶整備公団ということになったのでございますが、それと同時に、公団の業務としまして新たに解撤融資業務であるとか、あるいは解撤資金調達にかかわる債務保証業務あるいは係船融資業務、こういった新しい仕事が加わりまして、昨年五月にきめられました外航海運対策要綱を実施に移す、こういうことになったのでございますが、昨年十二月以降の外航海運対策要綱にきめられた対策の実施の経過ですね、これについて御説明願いたいと思います。
#5
○政府委員(堀武夫君) 昨年の十二月に船舶整備公団法の改正がありまして、その後直ちに三カ年分の解撤並びに建造の公募を、昨年の十二月の二十六日に開始いたしました。そして本年の二月十五日に締め切りをいたしました。その後いろいろ審査をいたしておりまして一応の内定を見ておったのでありますが、実際に解撤をし、あるいは輸出を完了することを条件にして、その船主を決定するということにしておったわけでございまして、その解撤なり輸出なりの最後の締め切りをこの五月三十一日現在でほんとうに解撤をしたかどうか、あるいは輸出を完了しておるかどうかによって船主を決定をすることにいたしております。で、その後十日間ばかり整理期間を置きましてまだ若干の整理をいたしておりますが、大体まとまった数字を申し上げますと、解撤が二十五万五千三百十四トン、これだけ解撤をいたしまして、建造が十八万二千九十二トン、この数字を見ますと、閣議決定をいたしました当時の当初計画よりも相当下回った数字になっております。当初の計画は解撤が五十八万五千トンで、建造が三十九万トンということでございましたので、これから比較しますと相当に数量が減ったということでございます。
 それから係船につきましては、ことしの三月十四日から四月十五日までの間に係船を開始をいたしております。で、現在の係船量は四十三隻二万五千五百重量トンということでございます。これも当初の計画は四十一年度九万総トンということでございましたので、これも相当計画よりも下回ったという結果に相なっております。
 これらの当初の計画と、このように実施とがだいぶん違ってきた原因と申しますか、そういうものを考えてみますと、一つは、この内航対策を立案をいたしましたときの事情と、その後これの実施に入りました時期のこのいろいろな状況――輸送需要の状況、経済の状況、そういうものがだいぶん変化を来たしておるということでございます。と申しますのは、この内航対策いわば不況対策でございますけれども、それの計画を立てましたときは内航海運業界も非常に不況の状況でありました。輸送需要も少なく船腹も非常に過剰であるという状況でありましたわけでございますが、四十一年度の後期から景気が回復に向かいまして輸送需要も相当に出てきました。そういうような状況から船を解撤する余裕がない、あるいは係船をする余裕がないというような状況に立ち至りましたのが一つの原因かと思われます。もう一つは、三年間の分を一挙に解撤をいたしまして、建造は三年計画で徐々につくる、こういう考え方でございましたが、その一挙解撤ということをやりました関係かと思いますけれども、スクラップの価格が非常に高騰いたしました。当初われわれが予想しておりましたのは、トン当たり一万二千円くらいであるというふうに予想をいたしておったのでありますが、その後、いま申しましたような好況、輸送需要の高揚ということもあわさりまして、このスクラップ価格の値段が三万円前後というところまで上がってまいったわけであります。そのために船主といたしましては、そういうスクラップを戦後手に入れることにちゅうちょするというようなことにも相なりまして、いま申し上げましたように、計画と実行とがだいぶずれてきた、こういうことに相なっておると考えておるわけであります。
 なお、もう一つの内航対策の柱となっておりますのは、許可制でございまして、いわゆる零細企業を適正規模に集約していくというのが内航対策のもう一つの柱になっておるわけでございます。この法律の実施は四月一日から実施になっておりますので、新しく内航海運業を営もうとする者は許可をするということにすでになっておるわけでございます。なお、既存業者につきましては二年半の猶予をおきまして、四十四年の九月三十日までは既存の業者はそのまま営業を認められますが、その以後は新しい定められた基準によりまして許可を受けなければならぬということに相なるわけでございます。申請は四十四年の四月から受け付けまして、約半年の間にこれらの事案の処理をして、そうして四十四年の十月から新しい体制に相なる、こういうことでございます。そうしてその許可基準につきましては、四つの段階に区切りまして、いろいろ内航海運業の状態が種々多様でございますので、一挙に大きな規模にどの業者も持っていくということは非常にむずかしい点がございますので、小さい業者は小さい業者なりにある程度の集約をしていくという考え方をいたしまして、四段階に分けて集約をするという考えでおります。大体その後の経過と申しますのは、いま申し上げましたような次第でございます。
#6
○岡本悟君 当初の計画とだいぶ隔たりができた。というのは、景気回復が相当あって船腹の需給状態に対する見通しが変わってきた、こういうことなんですが、そうしますと、せっかく計上した、たとえば利子補給の予算なんか余ってくるわけですが、しかし、内航対策として大きな柱でございます船腹の需給調整という見地からいえば非常にけっこうなんで、ここで聞いておきたいのは、景気が非常に回復して需給がむしろ窮屈になってきたということが、たとえば運賃水準の好転に実際問題としてあらわれておるのかどうか、そういう点をお聞かせいただきたい。
#7
○政府委員(堀武夫君) 内航の船舶が慢性的に過剰であるということで、この内航海運対策がスタートをしたわけでございますが、先ほど申しましたように、その後の需給状況はだいぶ窮屈になっております。これはほんとに過剰な状況が解決したのか、恒久的にこの過剰の状態を脱したのかどうかというのは、もう少しとの需給状況なり経済の状況を見きわめた上でないと、私はまだ判断をするのはむずかしいのじゃないかと思われます。需給状況が窮屈になったといいましても、運賃そのものはそれほど上がっておりません。用船料は若干上がっておりますが、運賃そのものはそれほど上がっておりません。わずかながら上向きの様子はございますけれども、まだ需給状況のその窮屈さが運賃に反映するというところまではまだ立ち至っていないように見受けられます。
#8
○岡本悟君 この内航船腹の需給状態が非常にバランスを失しているというのは、運賃水準の推移に非常に端的にあらわれていると思うのです。内航海運の運賃は十年間ぐらいちっとも変動がない、コストは上がっているにもかかわらず変動がないということですから、非常に無理をしている、こういうことになるわけなんですが、いまのお話では、まだこの需給のバランスがとれているということが、運賃水準の上昇に反映していない、こういうことなんですが、したがって、この需給調整の対策を今後も強力に実施していく必要がある、こういうことだろうと思うのですが、そうしますと当初の計画と、実際やってみた実施との間に相当隔たりがあっても、やはり需給調整を十分はかるということからいって、今年の四月一日から発足した内航の許可制度というものについては、たとえば許可基準を緩和するとか、そういうことは毛頭考えていないと、こういうことですね。
#9
○政府委員(堀武夫君) 船舶需給の問題は、解撤、建造ということでこれを調整していく、これは適正船腹量を設定いたしまして、そうして最高限度量というものを押えまして、それによって船一トンをつくる場合には一・五トンをつぶさなければならないというようなことで、適正船腹量をだんだん落としていくというのが、船腹の需給調整のやり方でございます。一方、許可基準の問題は、零細企業の乱立というものを、適正規模の企業に引き上げる、そうして乱立という内航海運業界に、一つの整然たる秩序を与える、そのことによって乱立の事態の過当競争というものを、公正な適正な競争にもっていこうという方策でございまして、船腹調整ともちろん若干の関連がございますけれども、ねらいというのは若干違うのでございます。
#10
○岡本悟君 詳しい質疑はまた後日機会がございますので、その節にお聞きしたいと思いますけれども、もう一つ、今回の改正の主眼の一つでございます政府保証債が発行できるということなんですが、この船舶整備公団の資金計画の原資別について見ますと、四十一年度は総額百七億で、運用部資金によって調達しようとしているのが、八十一億であったわけですね、四十二年度は総額百五億と予定されておって、新しく政府保証債が発行できるということで、船舶整備債券を発行して約八十八億を調達することになっております。たしかそうですね。
#11
○政府委員(堀武夫君) そうです。
#12
○岡本悟君 そこで、つまり私の聞きたいのは、運用部資金で大部分調達しておったのが今度は船舶整備債券で調達するということになるわけですから、資金構成が、まあがらっと変わるといっては語弊がございますけれども、ちょっと感じますところは、より不確実になったという感じがせぬでもない。それから、そういうことの資金調達に不安はないか。まあこれは政府保証債ですからそういう心配はないとは思いますけれども。それから、資金コストに異同があるはずだと思いますが、それをお聞かせ願いたい。
#13
○政府委員(堀武夫君) お説のとおり、従来は運用部資金が大部分でございまして、この金利コストは御承知の六分五厘でございました。本年度からいわゆる政府保証債というものを発行いたしますが、これは八十八億であります。この金利が七分三厘五毛でありますので、資金コストは前よりも高くなるわけでございます。したがいまして、公団自体のいわゆる利ざやと申しますか、そういうものが縮まっていくことは事実でございます。しかしながら、すでに貸し付けております金の還流もございますし、さしあたっては、とにかく公団の資金繰りと申しますか、そういうことには支障はございません。しかし、資金源の比率がこのような形で推移いたしますと、昭和四十九年ごろには、何と申しますか、赤字と申しますか、そういうようなかっこうになっていきます。ですから、それまでには、今後の予算編成の際にそういうことにならないように財政当局とも話をしていきたいと思っております。
#14
○委員長(天坊裕彦君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度といたします。
    ―――――――――――――
#15
○委員長(天坊裕彦君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 自動車行政に関する件について調査を行ないます。
 質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#16
○金丸冨夫君 私は、自動車損害賠償制度につきまして運輸大臣並びに大蔵大臣に若干お尋ねをいたしたいと思います。
 御承知のように、最近陸上交通の分野において自動車交通の普及発達はまことにすばらしい速度でもって進んでおります。自動車台数を見ましても、三十一年から十年間の推移を見ますと、四十一年で五・五倍、すなわち九百三十四万台となっており、また、一方、自動車生産が非常に旺盛で、かつ生産量の大部分が国内需要に流れ、約八十万台程度のものが毎年増加するというようなことになっておりまして、本年はおそらく一千万台の大台に乗ることは確実であろうと考えます。このほかに約七百万台に及ぶ原付自転車があり、まことに道路交通の錯綜は目に余るものがあるわけであります。反面、道路は、政府の拡充五カ年計画推進中ではありますが、国道の整備が進んだ程度で、県、市町村道には及んでいないといっても過言ではないし、鉄道踏切立体交差、歩道、人道橋の改良等にも手をつけたばかりというような程度でございまして、道路交通者の訓練や教育ということも行き届いていない現状でございまするから、交通事故の激増は当然であろうと思います。かような自動車交通の現状でございますから、政府が当面の重要政策の一つとして、事故防止対策を含めてこれに真剣に取り組んでおられること、これまた当然であろうと思います。
 ところで、運輸大臣は、去る五月二十二日の参議院予算委員会の分科会で、吉田委員の、死亡事故については賠償金額を五百万円にすべきであるとの御発言に対しまして、大臣は、「何ぶん現状、百五十万円に引き上げたばかりでございまするので、さしあたって、次の措置として三百万円に引き上げるべきではなかろうか、しかもそれは急速に実現すべきである。こういう考えで目下調査検討中でございます。」と、かように答弁をせられておるわけでございます。大臣が特にこの答弁の中で、「急速に実現すべきである」と述べられておりまするから、これは単なる国会答弁のきまり文句ということではなくて、真剣に取り組み、検討せられておることと信じますが、ただいまの進行状況はどうなっておりましょうか。なお、本改正は政令でできることになっておりまするから、運輸担当の大臣のお考えははっきりお伺いできると思います。閣議の了解とか決定とかというようなものは必要があるかないか。あるいはまた保険審議会の議を経ることになっておるが、その辺はどうなっておるのか。あるいはまた、損害保険料率の算出団体等の申請等、そういうような関係は一体どうなっておるか。さらにまた、改定するとすればその時期はいつを目途としておられるか。この辺の事情をまず運輸大臣にお伺いいたしたいと思います。
#17
○国務大臣(大橋武夫君) 政府部内におきましては、すでに昨年十一月二十一日に交通対策本部で、保険料負担を考慮しつつ大幅な引き上げをはかるということをこの自動車損害賠償責任保険の保険金額について決定をいたしておるわけでございます。そこで、目下この方針のもとに、保険料の負担をいかにするか等の問題もございまして、大蔵当局と数字的に詰めておる段階でございます。できれば八月から実施をいたしたいという考えをもちまして、それまでに案をきめて自動車損害賠償保険審議会に付議をいたしたい。八月までに間に合わせたいと、こういう考えでございます。
#18
○金丸冨夫君 次に、保険金額の引き上げ率についてお伺いいたしたいと思いますが、現行保険金額は、三十九年二月、従来のものを四年ぶりで改定せられ、さらに四十一年七月に引き上げを行なったもので、死亡の場合は百五十万円、傷害の場合は五十万円、後遺障害の場合は七万円から百五十万円までというようなことになっており、従来の場合から比較いたしまするというと、死亡の場合は五〇%、傷害は二十万円の引き上げとなっておるのであります。運輸大臣のお考えは、今回さらに、死亡の場合を百五十万円から三百万円、すなわち倍額に引き上げるお考えのように理解いたしますが、前回の引き上げ後いまだ十ヵ月程度の実施にすぎないものをさらに引き上げを要すと御判断になりました理由をまずお聞かせ願いたいと思います。先般森総理府総務長官は、昨年秋の安全週間において、一千万円までは当然であろうし、五百万円ぐらいは引き上げたいが、さしあたって三百万円まで引き上げを検討すると意見発表があったようでございます。
 それから、事故対策について各党の動きを見てみますというと、民社党では、道路交通安全確保に関する特別措置法案というようなものを用意しておるやに聞いておりまして、これには死亡の場合が三百五十万円というようなことを主張されておるようであります。自民党では、交通安全対策の先ほどのお話、死亡の場合が三百万円を当面の目標とするとうたっておるようであります。社会党では、交通安全基本法案というもので、賠償制度について援助の強化を取り上げておりまして、さしあたっては吉田委員のお話を伺えば死亡五百万円説であるように思うわけであります。かような状況でありまするから、三百万円ということは、先ほどお話しのように、対策本部の五月二十一日の御決定でありますか伺いましたが、この理由についてひとつはっきりお伺いをしておきたいと思います。それが一つ。
 それから、分科会でも、またただいまのお話でも、ただ、この死亡の場合には三百万円ということだけに御意見が発表されておるようでございまして、傷害の場合、それから後遺傷害の場合については明らかにされていないのでありまして、また各党の対策中にもこの点についてはあまり触れておらないようでありまするが、この傷害の場合をどういうぐあいにされるのか。傷害は御承知のように死亡の場合と異なりまして、限度額内で治療その他損害のまあ実費といいますか、損害額を補償するという保険本来の精神、それに加えて慰謝料をどうするかが問題であると思われるわけでございますが、今回死亡について引き上げを行なうといたしましても、傷害の場合は据え置きにいたしましても、そういう意味からいえば、はっきりきまっただけを給付するのでありませんから間に合うのではないかというような感じがいたしますが、この辺の事情はどうでありましょうか、お伺いしたいのであります。前例を見ましても、三十五年九月の改定の場合には、据え置きということにいたした前例があるわけでございます。これが第二点のお伺いいたしたい点でございます。
#19
○国務大臣(大橋武夫君) 百五十万円の死亡に対する保険金額を三百万円に引き上げようという考えのもとを申しますると、昨年秋の交通安全国民会議におきましても、自動車損害賠償責任保険の保険金額を大幅に引き上げるような強い要望があったわけでございます。政府としてもこうした要望について深い関心を持っておるところでございますが、特に最近、実際訴訟などの状況を見まするというと、判決あるいは和解などにあらわれておりまする賠償額も相当高くなってきておるようなふうに見受けられます。これらを勘案いたしまして、まず引き上げが当然必要であるという考えを持ったわけでございますが、一応死亡について三百万円ということをきめておりまするのは、何ぶんにも保険金額は、人の命の問題でございますから、もっと引き上げましても多過ぎるということは言えないかもしれませんが、一面におきまして保険制度でございまするので、保険料の引き上げということもおのずからついてまいりますから、保険料引き上げによる負担の増大ということも考え合わせまして、まず三百万円程度に金額を引き上げるということでいろいろ計算をいたし、それに基づいて大蔵当局と相談をいたしておるような次第でございます。
 なお、死亡以外の保険につきましても、一部引き上げを考えておるわけでございますが、これらにつきまして、政府委員から詳しく申し上げます。
#20
○政府委員(原山亮三君) 死亡以外の後遺症並びに傷害の問題でございますが、後遺症につきましては、従来からも死亡と同じわけでございますので、やはり死亡と同様三百万円ぐらいの引き上げを現在事務的には考えております。もちろんこの問題につきましては、先ほど来大臣の申し上げましたように、保険審議会で十分御審議を願っておるところであります。それから傷害につきましては、いままでの実績を見ますと、五十万円を上回るというのはあまりございませんね、いまのところでは。事務的には傷害については五十万円を引き上げる必要はないのではないか。こういうような考えでございます。
#21
○金丸冨夫君 傷害の場合は、私ども伺ってみますというと、大体五十万円程度というようなことでさしつかえないんじゃないかというような実情のようにも考えますが、死亡の場合、大臣がお述べになりましたように、外国ではこの点は非常に高い例もあるようでございまして、諸外国の例は必ずしも保険制度自身が各種各様でございますから、それが直ちにわが国との比較にはならないかと存じまするが、一般に社会保障制度が非常に行き渡っておる進んだ国では、人身事故の場合の限度額も一千万円とか二千万円、大きいのは、内容はよくわからないのですが、七千万円というようなところもあるようでありまして、近い例でも米国をとってみますと、まあ各種関係できまっておりまして、百八十万円から三百六十万円というようなことになっておるようであります。もっとも米国も最近どうなっておりますか、その点もお伺いしたいのでありますが、おわかりになっておりますならば、お伺いをしたいのでありますが、国民所得から考えれば、アメリカはわが国のやはり五倍くらいになっておるわけですから、その意味からいえば現在の百五十万円で必ずしもその点はおかしいことはないという感じもいたします。しかし救済措置の本質から考えて、当然高いほうがいいわけでございますから、これは三百万円に上げるということ自身が、私どもは決して反対ではないのであります。ただ大臣もお触れになったように、結局、保険料をどうするかという問題がすべての検討の中心になっておるだろうと思います。この点はあとでお伺いしたいと思いますが、外国特にこの北欧四カ国あたりの非常に高いのは、いわゆる社会保障制度というものの一環としてやっておると、私はこのように思うのですが、この点おわかりになっておりますならば、ひとつお聞かせ願いたいと思います。三百万円の比較につきまして御説明願いたい。
#22
○説明員(上林英男君) 外国におきまする保険制度につきまして、私のいま存じておりまする限りを御説明申し上げたいと思います。御存じのように、この自動車保険と申しまするのは、わが国の場合におきましては、強制保険の分野と任意保険の分野とございまして、私いま申し上げまするのは、わが国と比較して申し上げまするために強制保険の制度のあります国について申し上げるつもりでございます。たとえばアメリカにおきましては、これはただいま金丸先生御指摘になりましたように、州によりましていろいろ異なっております。たとえて申し上げますと、マサチューセッツ州におきましては強制保険の金額と申しまするのは、一事故当たりの金額が一万ドル、すなわち三百六十万円でございます。それから一人当たりの金額が五千ドル、すなわち百八十万円でございます。またニューヨーク州におきましては現在は一事故当たりの金額が二万ドル、一人当たりの金額が一万ドルでございまするけれども、これをおのおの三万ドル及び一万五千ドルに上げるように研究されているようでございます。また、ノースカロライナ州におきましては、いままでが一事故当たり一万ドル、一人当たり五千ドルでございましたけれども、一事故当たり二方ドル、一人当たり一万ドルに上げることがきめられまして、来年の一月から実施されるというように聞いております。ただし、わが国の場合におきましては、先生御存じのように、一人当たりの金額がいま仰せになっております百五十万ということでございまして、一つの事故で不幸にして何人かなくなられる、けがをされるという場合におきましての制限はないわけでございます。それからフランスにおきましては、非常に金額が多うございます。これは一事故一人当たり、両方込みでございますけれども、両方の制限といいますか、金額になるわけでございますが、五十万フラン、円貨に直しますと約三千六百万円でございます。ただし、これは一人当たりの制限であると同時に、一事故当たりの制限ということになるわけでございます。またドイツにおきましては、ただいまは二十五万マルク、二千二百五十万円、これも一事故あるいは一人当たりの金額でございます。もっとも車種その他によりまして相当フラクチュエーションがございます。大ざっぱに申しますとそういうようなことでございます。もっとも、いま申しましたことは、必ずしも保険制度の金額の水準を端的にはあらわさないわけでございます。と申しまするのは、アメリカはいま申しましたように、非常に一見低いようでございます。実質的には、保険を、任意的な保険、要するに青天井式な保険をかけないで運転をするということはまれでございます。現実には任意保険制度の活用によりまして、ほとんどの人が青天井に近い保険をかけておる。あるいはフランスにおきましても、三千六百万円という強制保険ではございますが、わずかの割り増し保険料を払うことによりまして、保険金が青天井になるというようなことでございます。したがいまして、わが国の場合におきましても、不幸にして被害にあわれた方々にできるだけ手厚い保護が与えられるように、一般責任保険の限度を引き上げると同時に、また任意保険の活用も大いに考えて、両々相まってそういった被害にあわれた方々の救済に万全を期したい、こういうように考えております。
#23
○金丸冨夫君 社会保険制度の一環としてやっておられる国があるかどうか、もうちょっと聞きたかったのですが、これはあとにいたしまして、次に大臣にお伺いいたしますのは、保険料の値上げの問題でございます。保険金額の値上げを検討中という意味は、保険料の値上げをどの程度でやるか、あるいはまたやらずに済ますかということの御検討であろうかと存じます。これは大蔵大臣のほうも関係がございます。前回は、保険料を据え置きいたしまして保険金額の値上げを行なったのでございますが、今回倍額値上げを行なわんとすれば、保険料率の引き上げはどういうことになるか、このまま据え置きするのか、引き上げするとすれば、どの程度の引き上げを考慮しておるかということについて、まだ御検討中ということでございまするから、あれですが、大臣のお気持ちをひとつお伺いできれば伺わしていただきたいと思います。
#24
○政府委員(原山亮三君) 現在三百万円に引き上げました場合に、保険料をどの程度上げるかという問題につきましては、現在の保険勘定の収支がだいぶ黒字がございますので、そういう黒字を一部保険料の値上げの分に充てるというようなことを考えまして、極力値上げ率を低くするというような方向でもって検討いたしておる次第でございます。
#25
○金丸冨夫君 検討中といえばあまり聞かれないのですが、もし保険料の値上げをいたすといたしますると、この影響はたいへん御案内のように広範囲にかつ重大でございます。まず営業車両の保有者について考えますと、目下、御案内のように、物価抑制の見地から、一般に公共料金というものは軒並みに押えに押えられております。その上、最近新しい問題といたしましては、交通事故防止に関連いたしまして、記録計であるとか、速度計の整備というものも決定されようといたしておりますし、また公害防止の見地から、排気ガスの清浄装置の取りつけなども焦眉に迫っているように考えられます。自動車の生産費が若干値下がりがあったにいたしましても、維持に対する負担は決して安いものではないと思います。もちろんこれらの経費を輸送の原価といたしまして、顧客に転嫁することは当然でございますが、自動車営業はことごとく公共性を持っており、おおむね認可許可制をとっているのでございますからして、公共料金の値上げがストップされるとすれば、全体のしわ寄せが業者のほうに大きくおおいかぶさってまいりますので、この点は同時に、行政を担当せられております運輸省といたしましては、十分お考えになっておられるかと存じまするが、この点はいかがでございましょうか。また、交通事故の場合の解決を見ましても、わが国では大手筋の会社等は強制保険の本制度がありましても、実際はこの解決にはこれで片づくというものは一つもない、人身事故ともなれば、最近は賠償額も高くなってまいりまして、一千万円、あるいは一千五百万円というものをこえて解決されるというのがざらに出てまいりました。そういう意味からすれば、保険料が上がりましても、経営者といたしましては、まあ大きな影響があるとはいえない道理になってまいりますけれども問題はわが国の中小企業、特に零細企業に属する事業者というものが非常に多いわけでございますから、こういうものに対しては、たいへんな負担増加となってまいるわけでございます。大臣はこの保険料の値上げに関連して、やはりこういう事態と全体の事態を総合いたしまして、どういうお考えを持っておられるか、この辺の点をひとつお聞かせ願いたい、これが一つであります。
 一般車両につきましては、公共料金の問題はございませんけれども、車両の普及が今日のように広く、昔と異なりまして広範囲に及んで、都市、いなかの区別なく自動車というものを使うということから、国民各層に広がってまいりましたので、保険料率の引き上げという意味は、特にわが国の強制保険制度というようなことから考えますというと、租税公課にも比すべきような状態になってまいりまして、この改定については相当慎重に考慮する必要があると思うわけでございます。この点につきまして大臣どう御判断になって検討中であられるか、その点をひとつお伺いいたします。
#26
○国務大臣(大橋武夫君) 御承知のように、物価対策として、原則的に自動車の料金につきましては、これをできるだけ押えるという方針を政府としてとっておるわけでございまして、保険料を引き上げたからといって、この原則に対して必ずしも例外をつくるということはむずかしいと思うのでございますが、しかし、それも実施後の成績、あるいは保険料率の決定のいかんによることでございまして、私どもとしてはできるだけ料金に影響をしないような程度で保険料率の引き上げを押えてまいりたい、こういうような方針でただいま料率の試算をやっておるような状態でございます。
#27
○金丸冨夫君 次に、この保険料の値上げという問題が検討中であるということで、おそらく相当に値上げが実施されるというようなお考えのようにお伺いいたしますが、この前提として、私、現在の自動車損害賠償制度のあり方について大臣の御意見をひとつ承っておきたいと思うのであります。
 それは、現在の自動車損害賠償制度というものは、再保険を含めまして車両保有者の相互負担によって成り立っておるというように思われます。しかるところ最近のこの交通事故の激増は、単に運転者、保有者のみの責任とは言い切れないものがあると思います。というのは、先ほどちょっと触れました道路の整備も不十分であるし、それから踏切施設、立体交差、人道、歩道橋というようなものの設備も少ない、また交通規制、整理等も適当に行なわれておらない、歩行者の訓練教育なども不徹底である、反面、自動車の生産にはほとんどブレーキがかかっておらずに旺盛で、安価で車が供給をせられ国民の意欲をいやが上にもそそっておる、いわばこれらの行政を担当する国の施策が十分行き届かないことが一面この原因であるともいえると思うのであります。すなわち、端的にいえば政府も大いに責任ありと私は言いたいのでございます。ことに近時の交通事故は全く社会問題となってまいりまして、最近の新聞あるいは報道等において毎日こういうものの報道のない日はない、また、あらゆる訓練その他につきましても交通事故防止というものを取り上げておる、被害者も相当に毎日あげられておるというような状況で、社会の一つの病根となったともいえると思うのであります。そういうことになりますというと、交通事故の被害者救済の見地からも従来の車両保有者相互負担のいわゆる自賠償制度だけにたよることなく、新たな観点から社会保障の一環として新制度を考慮して、国も片棒をかついで本腰になって本問題に取り組む必要があると思うのでございますが、との点の御所見はいかがでございましょうか、お伺いいたします。人命尊重の世の中であり、また世界の趨勢からもおそらくこの保険金額の値上がり傾向は当分続いてまいるだろうと思いますし、欧米諸国の例を見ましても、社会保障制度の進んだ北欧三国――スウェーデン、ノルウェー、デンマークなどは二千数百万円という保険金を支払いをいたしておる。これはおそらく社会保障制度の一環として相当部分国の負担によって行なっておるものと推察されるわけでございます。国がもし強制加入の自賠償制度が依然としてわが国に適当であるという御判断でございまするならば、この社会保障制度の精神を加味する意味におきまして、たとえば特別会計というようなものから助成金を繰り入れをするとか、あるいはまた補償金を交付するとか、政府の財政措置を講ずべきであると思うのでありますが、この点につきまして運輸大臣並びに大蔵大臣の御所見をお伺いいたしたいと思うのであります。
#28
○国務大臣(大橋武夫君) 金丸先生の御質問の御趣旨は、もっともっと国庫補助をふやして、そうして思い切って保険金額を引き上げるというようなことが考えられないかということに落ちつくかと思うのでございます。御承知のように、現在自動車損害賠償責任保険につきましては、政府としては事務費だけは全額一般会計が負担をするという趣旨でございますが、保険自体は国庫補助をやらないというわけでございまして、したがって、仰せのとおり、現在の保険の性格は被害者に対する救済は自動車所有者の相互負担ということに相なっておるわけなのでございます。ところで現在のこの交通の実情から見て、自動車事故というものについては政府も責任あるではないかと仰せられるこの点につきましては、私も原則的にはそのとおりだと存じます。現在の道路事情また道路のいろいろな安全施設の面、こういった面から考えましても、政府が交通の安全についての責任を十分に果たしているとは決して言うことができないのでございまして、今後政府といたしましては、交通安全の対策にいろいろ力を入れなければならぬ点をたくさん残しておると思うのでございます。そこで現在の実情といたしましては、政府はできるだけそうした方面に経費を投入するということによって交通安全に対する怠っておった責任をこの機会にできるだけ果たしていこうというところに力を入れておるわけなのでございまして、私もいまのわが国の実情からいたしますというと、政府がこの被害者の救済についての所有者の相互負担以上の社会保障的な面に力を入れるということもむろん理想としてはそうありたいものでございますし、またできるだけすみやかにそういうふうに政府がなってほしいとは思いますけれども、いまの段階はそれよりも、まずもって目先の交通事情、交通安全化のためにもっともっと努力するということがより大切なことではなかろうか、こういう感じもいたすのでございまして、救済に対する社会保障とそれから交通安全に対する政府の責任をこの際果たす、どちらを先にとるかという問題になるわけでございますが、現在の段階ではいままでの方針でしばらく続けていくこともやむを得ないのではなかろうか、こういう感じを持っております。
#29
○説明員(上林英男君) 私、主計局に所属する者でございませんので、あるいはこの問題をお答えするのが適当ではないかとも思いまするけれども、一応私どもの考え方をお答え申し上げたいと思います。
 交通の事故問題は、御指摘のとおり非常に重要な問題であることは私どももそのとおりに考えておるわけでございまして、御存じのとおり四十二年度予算におきましては交通安全施設の整備等交通安全対策については十分配慮をいたしておるところであると考えております。ただ御指摘の自動車損害賠償責任の問題は、自動車の保有者または運転者が事故によりまして被害者に対し民事上の損害賠償責任を負う場合におきましての加害者側の支払い能力を確保するために自動車の保有者に対して付保を強制しているものでございます。したがいまして、この保険の保険料はいわば自動車の保有者が負担すべき損害賠償金にかわるものとして負担するものでございまするので、本来その人たちが負担すべきものである。したがって、保険料につきまして国がその一部を補助するとか、あるいは助成金を出すとかということはいかがかと考えるのでございます。ほかの国の強制保険の制度を私ども全部知っているわけではございませんが、また御指摘の北欧三国につきましては、ただいま存じておりませんけれども、私どもの承知しております限りにおきましては、外国におきましてもそのような制度は私どもの承知しております限りではございません。しかしながら、この制度の重要性にかんがみまして、ただいま運輸大臣から御答弁ございましたように、従来からも政府の行なう再保険事業及び補償事業に対しまする人件費等につきましては、一般会計から繰り入れまして経営者の負担の軽減を行なってきておる、こういう次第でございます。
#30
○金丸冨夫君 いま大蔵省の御説明によりますと、車の保有者が大体支払うべき補償であるから、それを当然保有者相互で負担するのが原則じゃないかというようなにべもない返事なんですが、これはそういうことをいえば、保険の関係で、たとえば国民保険とか、ああいうものに国が金を出す必要はないんじゃないか。あれは自分が掛けて自分が給付をもらえるんでしょう。これは自分が掛けて人がもらう、この自賠責については。ですから、そういう人がもらうような問題であるにもかかわらず、国が出しておるというようなことであるならば、これに出せないはずはない。しかも強制保険ということで追い込み、もうにっちもさっちもいかぬ。のがれ道のないように、車をそれでなければ運転はできないということで縛りつけております。そういうことになるならば、この事故自身というものがただ運転者、あるいはまた経営者の、保有者の責任だけで今日のように起こっておるということには私は判断できないと思う。ということは、一つの社会問題であるということならば、そういうものに対しては金を出す。また広く、かりに国民保険ではなくても、いろいろの社会保障制度というものは、社会の状況を見てそうして零細な階層に対してはこういうことが必要であるというようなことから国がこれに力を入れてやっているわけなんで、だからこのほうでも新たに取り上げてやっていくということの必要性は私は決して間違いではないと思う。と申しますのは、これは保険金の金額を上げますと、これは保険料は上がる。相互だったら全部上がってしまう、そうしていきますが、しかし、先ほど申しましたように、わが国の交通界においても、まだトラックにいたしましても、あるいはまた、その他にいたしましても、営業関係は非常に中小企業あるいは零細企業の部分に属するところがたくさんある。なるほど人命尊重という意味において上げるのは賛成ですよ。賛成ですけれども、今度はそれを強制保険ということになればその限度額を負担しなければならない。任意ならばこれはもう現に一両、二両の車を持っておる保有者なんかというものはどうなとしてもらいたいと言って逃げ出すということになれば、もう十万円も取れぬということになる。そういうことを救う意味においてこれはやっておるのですからね。そういう社会の情勢を判断して国がやっておるのですから、だから、いま、今度三百万円でどうかということは私は言いませんが、これが六百万円、一千万円、一千五百万となったときに一体どうなるのか。これをみなやはり零細企業あたりにも同様に負担さして、いまのトラックあたりは五万円というようなのを、それを十万円になり二十万円になり三十万円になるというようなことになったら、これはもう事業自身がやっていけないということにもなるだろうし、個人のほうにおきましても車なんか持てない。文明の利器、便利がいいということをやりながら、これが使えないということになるように思うのですがね。この点はひとつ、いま運輸大臣のお話しのように、まあ社会保障制度ということに考えていくが、いま直ちにこの問題についてどうということは考えられない、検討されるというようなお話でございまするから、もう多く申し上げません。ただ、いまの保険料というもののいわゆる値上げの限度というものが相当まあ自然にワクがある現在の運輸業界の状態だということをよく理解して措置をしていただきたいという意味でございます。しかしながら、事務費分を出しておる。いま幾らでしたか、六億四千万円か……。
#31
○政府委員(原山亮三君) 一億四千万円……。
#32
○金丸冨夫君 一億四千万、その程度でございますから、もう少し、国民保険とかその他の保険の関係を考えてみて、若干、保障制度というものになるように、助成金というか、というものを国が出しても決して私は間違いじゃなかろうと思う。大いにひとつ御検討を願いたいと思います。
#33
○吉田忠三郎君 ちょっと関連ですけれども、保険料金のことで。
 先般も分科会における私の大臣に対する質問から、自賠責の保険金を三百万円に引き上げる、きょうこれに関連して同僚の金丸委員が質問いたしておるわけでございますが、実は八月をめどに実施をいたす準備をしていると、大臣答えられましたが、その限りでは私はたいへんけっこうだと思います。ただ問題は、いまの質疑の段階にも出てまいったように、保険料金を上げるやり方をとっておるというところに私は問題があると思うのですね。原山局長の答弁では、できるだけ保険料金を上げないような形にして、つまり検討をしておるわけです、こう言っておりますね。私はその考方はそうあるべきだと思うのですね。本来、金丸委員も申されましたが、この自賠責のたてまえというのは被害者保護なんですね。被害者の保護なんです。これは、ですから、そういう考え方に私は立つべきだと思うのですね。だからといって、賠償金を上げた場合に経常的な経費は償えないということになれば、これは勢い保険料の引き上げというところに検討を加えなければならぬということは私は出てくると思うのですが、去年のこの法律の一部改正した段階で百五十万円に引き上げたときに、私はもうすでにその当時から三百万に引き上げていいじゃないかと、こういう主張をいたしたわけなんです。ただ単に主張したのではなくして、当然この三十九年の大幅な保険料の引き上げの改正後における保険業者の利益金等々を、それからいま原山さんも言ったように、若干剰余金があるはずですから、そうしたもの等を勘案して、法律のたてまえはつまり被害者の保護になっているわけですから、ですから、他の諸般の企業等と比較をして、より膨大な利益金をこの保険事業を通して得ているということについては、これはバランスがとれないし、そうした意味では矛盾じゃないか。だから、それを還元してやる意味において、三百万に、その当時ですよ、しても、問題がないじゃないかという質疑をいたしたことがあるのです。当時は、その後の推移等を見ながらとりあえずは百万円を五十万円上げて、百五十万円にいたすということになって、現行それが実行されておるわけでありますが、たまたま三百万円、八月からやるという場合に、私はやはりたてまえは保険料金を上げないで、こういうたてまえをとって慎重に試算してみる必要があると思うのです。そこで保険部長の上林君来ておりますから、その当時から君とぼくは論争したわけですが、あえてこれは言っておくのですが、ここで答えてもよろしいし、もうひとつ、しさいに資料を検討してみなければなりませんから、つまり、昨年百五十万円に引き上げて、もうすでに決算できておるはずですから、四十一年度の各保険業者、同時に、このときに法律改正したときに、共済連が特殊な扱い方をいたしましたね。これの決算状況をしさいにこの委員会に報告してもらいたい。ですからここで直ちに答えられなければ資料として私は提示をしてもらいたい。その状況を見ないで、把握をしないで、この保険料金を上げていくという議論はできないわけです、われわれとしては。ですからそういう関係で、私はいま関連質問ですから長く多く申し上げませんが、ひとつ、まず資料を求めることと、概括でけっこうですから、決算の状況はどうなっておるのか、これを伺っておきたいというふうに思います。
 まず、ひとつ、そこのところをちゃんと頭に入れておいてくださいよ。
#34
○説明員(上林英男君) 自賠責の保険成績でございますが、この前の国会でもるる御説明したように記憶しておりますが、これは事故が起こりましてから、保険金が支払われるのに相当のズレがございます。過去の経験によりますと、最終的にある年度の契約が全部支払われるのが五年間を要するわけでございます。と申しまするのは、その年度に契約いたしましたものが、短かいので一年、長いので二年契約というのがございますが、この期間の上に責任を担保いたします。それからさらに、現実に事故が起こりましてから通知があり、あるいは場合によりまして入院期間が長いというようなものがございまするものですから、その保険成績が完全にわかりますまでには、いま申しましたような過去の経験からかえりみますと、最終的には五年かかる。少なくとも、大体趨勢がわかりますのに三年かかるわけです。したがいまして、四十一年度の契約がどうであったかというのは、今後の将来を見てまいらないとわからないわけでございます。ただ金丸委員の御質問にも関連いたしますけれども、御存じのように、最近の事故率、死傷者の事故の絶対値はふえておりますけれども、車の台数がそれを上回ってふえているということから、事故率の低下という傾向がこのごろあらわれております。そういうようなこともございまして、それを勘案いたしまして、昨年の七月には保険料を据え置いたまま保険金を百万円から百五十万円に引き上げることができたわけであります。なお、その後の傾向を見ておりましても、同様なことから、相当程度の黒字も予想されるということでございますけれども、こういうものを有効に活用いたしまして、できるだけ保険料の値上げ幅を少なくして、かつ、保険金の額を上げていくように目下努力をしておるわけでございます。保険金をできるだけ上げたい、そのためにはこれは保険料を上げなくてやれる限度額というものもございます。それを両者を勘案しながら保険料の負担を考えながら、できるだけ保険金を上げていきたいという努力を目下しておる、こういうことでございます。
#35
○吉田忠三郎君 関連ですからここでそう多く申し上げませんが、いま部長が答えられた趨勢といいますか、傾向はそのとおりですよ。なかなかいま直ちにここで詳しく言うわけにまいらぬですから、わかるのですが、それにしても、いまあなたがおっしゃったように、事故の絶対の件数が何か全国的にふえておるような気もいたしますけれども、必ずしもそうではないようなものがあるのです。ですからそれを私は概括的なものでよろしいと、こう言ったのですから、ひとつ一カ年間のそうした傾向を資料として提示をしてくださいよ。
 それから利益率の関係ですが、部長、あなたはやはり頭の中には、今度三百万円にアップする。その場合に、やはり多少料金も上げていかなければならぬじゃないかと、慎重に検討しておる。私も慎重に検討することはよかろうと思っておりますが、現実問題として若干われわれが試算した中で、私は非常に興味を持って、去年あの法律改正したとき以降研究しているものが一つありますね。農協共済連が自家用についての取り扱いをいたすことになりましたね、あの法律で。しかもこれは自賠責というのは責任保険ですから、自動的にその保険金というのは、定められた金額というものは、それぞれ契約した場合に保険会社に入ってくるものなんで、したがって、普通の保険事業と違いまして、外務員があなた方のところへ勧誘したり私のところへしゃにむにどうこうということじゃないのですよね。そうですね。したがって、そういう人件費等々というものは、一般保険会社と違いまして、これを取り扱う保険会社というものは、これはまことにぬれ手にアワのごとき契約がされて金が入ってくるという次第、またこれは保険部長といえども否定できないと思う。そこで一カ年間の、新しくその制度を実行のできる共済連を、私は若干、しろうとながら試算してみたら、取り扱ってからまだ一年そこそこで純利益五億ないし六億出るのじゃないかという試算が出てくるのです。これはどんな企業がやってみたって、一年間に五億ないし六億の純利益があがってくるという保険事業なんてどこにもありはせぬのですよ。ですから、そういうものはやはり保険料金を上げていくというところに還元をいたしていく、ないしは、これは先般、私は農協のある関係の幹部等とこのことで会って、いろいろ意見交換をしてみた。そうしましたところが、やはりこれはりっぱな考え方だと思いましたよ。思いましたが、被害者の福利厚生施設にサービスとして還元するような方法を農協共済連としては考えております。検討いたしておりますと、こう言っておりますよ。これはやはり一つの行き方だと思いますよ。ですけれども、当面運輸大臣が、この間私の質問に対して、具体的に三百万円アップする、こう言って八月ごろから実施したいと、とするならば、とりあえずは、そうしたいわゆる保険金を現行維持して、上げないで、そうしたところに私は還元していくという方法が正しいやり方ではないかと思うものですから、あえてここで関連質問したわけですけれども、とにかく一カ年間の概括的な、法律改正後における趨勢というものをこの委員会に出していただきたいということを、委員長に求めます。
#36
○委員長(天坊裕彦君) 資料を出してくれますか。
#37
○吉田忠三郎君 なかなか大蔵省というのは資料を出したがらないところだが、出してくると確かに大蔵は古くさいですよ。蔵に積んでおったものばかり持ってくるのだ。出しなさいよ。
#38
○説明員(上林英男君) ただいま御説明申し上げましたように、保険成績と申しまするのは、もちろん連続的でございまするけれども、ある一年だけを限りますと、五年たちませんと最終的な成果がわからないわけでございます。ただいまの農協の場合の純剰余というお話でございましたけれども、もちろん保険にはいろいろな予測を入れました成績というものもつくれるわけでございます。ただし過去の経験によりますと、ある契約をいたしまして、一年目に、その当該年度に支払われる金額はたしか一五、六%だったと思います。二年目が一番多うございまして、約五、六〇%でございましたか、一年、二年を合わせますと七五%ぐらいだったかと思いますが、そういうような状況でございますので、たとえばいまの原付につきましても、まだ一年しか経験いたしておりませんので、それだけの実績をもって将来を推定するというのは非常にむずかしいわけでございます。したがいまして、四十一年度だけを出せと、こういうことでございましても、なかなかむずかしいわけでございます。それからもう一つ申し上げておきたいことは、この前にも御説明をいたしましたが、自賠責の制度はノーロス・ノーペイということを基本といたしております。したがいまして、もしかりに事故率の低下等によりまして剰余が出てきた、こういう場合には、これを将来の料率に織り込んで、自賠責保険によっては、利益も出ない、そのかわり損もさせない、そういうようなかっこうで料率を計算してまいることになっております。したがいまして、いま考えております三百万円への引き上げの問題にからみましても、過去の黒字をそういうものに充て、したがって、剰余のあるものは還元をしていくというような方法でもって料率を算定しておる、こういうわけでございます。
#39
○吉田忠三郎君 ですから、確かに一年間だけで、たとえば普通の会計のように、明確に決算状況というものは出てこないです、保険事務ですから。だから、あなたのおっしゃる程度でいいんですがね。つまり、法律改正と同時に百万円を五十万円、つまり保険料金を上げたわけですね。その場合に、当然、どういうカーブを描いていくかという推定といいますか、展望といいますか、想定といいますか、それはそれなりに、大蔵省のあなた方のほうと運輸省の自動車局といろいろな事務折衝をしながらやっていったと思う。ですから、その傾向は、上げないときの傾向と上げたあとの傾向ではどうなっているかというカーブ、それからもう一つは、そういってみても、あとあと、たとえば二年目にどのくらいの資金が必要であるか、三年目にはどうなるかというようなことは別として、農協の関係はこれは一年だけですから、つまり保険金として入ってきたものと、全国的に見て事故が何件あったか、これにとりあえずはどの程度の金が出て、将来の方向はどうなるか、これぐらいなものは、これは先ほど言ったように、明確なものではないけれども、概括的にはそういうものは出ますよ。そのくらいのことができないで、あなた方は役人としてそれを監督指導していくという立場がとれますかね。そのくらいのものを大蔵省の保険局で把握できないという、あなた、そんなことはここでは答えられないですよ。ですから、そういうものを出しなさいということですよ、ぼくは。そういうものを全体をやはり把握をした上で、この保険料金というものをどうするか。あるいは、金丸先生もいろいろな質疑をしながら問題点を指摘いたしておりましたが、そういう問題点だって検討するわけにいかないと思うんですよ、私は。ですから、そういうものを全体を把握して、かりに、今度は逆に保険料金を上げてはならぬ、とすれば、事業用と自家用をどうするかという、やっぱり二重的な面でどう考えていかなきゃならぬか、具体的に施策をどうするか、こういうものが出てくるはずですよ、これは。何でもかんでも画一的に料金を一率上げていくということになってくれば、これはあなた、今日の自動車運送法に基づく運送事業をやっておる人々はたいへんですよ。ですから、そういう全体の方向というものを見定めて、その上に、かりに最小限度のものを値上げをしていくという場合でも、事業用と自家用をどうするかというのは、やっぱり政治ですから、いろんな政策というものは踏まえられるんじゃないですか。その意味で私は言っているんですから、ぜひこれは、いま言ったように、委員長、概括的なものでけっこうですから、資料要求しておきます。
#40
○委員長(天坊裕彦君) いまの資料、あなたが言われるように、注釈がたくさんあるということであるけれども、概括的なやつでけっこうですからぜひ出してください。この次にその資料をもとにして、あなたのほうで、これはこういうふうに考えなきゃいけないという注釈があることを説明されるのは、それは承知です。
#41
○説明員(上林英男君) おっしゃるように、いろいろな資料をつくりませんと実は料率ははじけないわけでございますが、これは将来の推定を入れましたいろいろなことをやらなければならないわけでございます。そういうものをもとにしまして料率や何かの計算をし、今後の、三百万円なら三百万円に上げるとか、あるいは料率をどういうふうにするかとか、一緒にいま検討をしているわけでございますので、まあこれが確定的なものであるということをちょっといまの段階で申し上げられないわけでございます。ただし、概括的にどういうものがお出しできるか、ちょっと運輸省とも御相談いたしまして検討させていただきますが、もちろん、そういうものが全くなく、やみくもに料率をはじいたり何かするものではございません。ある意味でそういう基礎資料を収集いたしまして、それをもとに料率をはじいていくというのがただいまの作業過程でございますので、そういう意味におきまして、何といいますか、なかなか的確なものをいまここでお出しできるような段階にないような感じがするのでございますが。
#42
○吉田忠三郎君 上林君、そんなことでこの委員会ではいそうですかということになりますかね。大臣は八月に実施をしたいという答弁をしているんですよ。それに対して運輸省の自動車局長は、とにかく値上げ幅というものもあるであろうが、最小限度に、ノーロス・ノーペイの原則を貫くために慎重に検討しているんだと。しかも、八月に実施するといったら、いま何月ですか。かりに、この国会は重要問題いろいろかかえておりますから多少の会期延長は私はあるんじゃないかと思うが、思ってみたって、八月に実施するとすれば一ヵ月。これは国会の承認を求めなきゃならぬでしょう。そのときに、われわれは料金を値上げしていくことについていろいろな角度から当然審議しなきゃならぬ。かりに政令でやるとしても。政令でやるとしても、われわれ黙ってやるというわけにいかない、いかないでしょう。だから、いまの作業過程で出せるものと出せないものがあるかもわかりませんよ。出せないものまで出せということはぼくは言ってませんがね。いま当面そういう問題がありますよと、同僚の金丸委員がそう言っている。確かに問題点がある。あるんですから、問題は、やはり全体の経過を見なきゃいかぬ、傾向を見なきゃならぬ。それから、君の言うように、将来の展望をひとつ見なきゃならぬですよ。ですから、そういうものについての概括的な資料とぼくは言っているんですから、そのくらいなものは、いま作業過程でありますからなどという、従前のような、これは大蔵官僚の特有のものの言い方なんだが、そんなことではいけませんよ、これは。
#43
○委員長(天坊裕彦君) 委員会として資料提出を求めます。
#44
○説明員(上林英男君) 運輸省ともよく御相談いたしまして、検討をいたします。
#45
○金丸冨夫君 私が質問申し上げようと思っておったそのことにもうすでに入ったわけでございますが、保険収支の、再保険を含めて、現状はどうなっておるかということをお尋ねしたいのであります。いま大蔵省の御答弁によるというと、三十九年二月の三倍改正の当時にわれわれがずいぶんとすったもんだやってお尋ねしたときも、これはみな一件一件がずれておるから全然わからないというようなことで、ろくろく資料もちょうだいできなかった。これはいま吉田委員の言われるように、契約が二年あるいはまた一年というのがいろいろありますから、それに対して一年度だけの問題を会社の決算みたいにはっきり出せということはできないかもしれぬ。しかしながら、傾向を見るということはもうすでにできるじゃないですか。たとえば、運輸省と相談しまして、といったって、運輸省の再保険の問題のほうではちゃんとわかっている。だからこの傾向から見れば三十七年から三十八年、三十八年から三十九年、三十九年から四十年、こういうような移り変わりがあって、そうしてそれに対する事故発生と支払い金額と、それから車両増加によっての収入増というようなものもあなた、ちゃんとわかっているはずなんですがね。こういうものがちょうだいできないはずはないのです。またこれで私は吉田委員も十分であろうと思う。一々何月何日どこに起こった件がどういうぐあいに重なってこれは年度を越してどうなるというようなことを一々ここでもって言うわけではなくて、保険制度自身がほんとうに円満に運営ができるかどうかということを確めないことには、これはなんぼ政令できまっておってもちょっと運輸委員会としてはそう簡単に、はあ、よろしゅうございます、というようにはいかぬと思うのです。大臣、われわれはそう考えているわけですが、八月実施もよろしいですが、それまでにひとつそういう点を、われわれの疑問とする点をひとつ本委員会においてはっきり御説明のできますようにお骨折りをいただきたい。これはお願い申し上げておきます。
 ところで、この今回の値上げは、三十九年の二月に、当時全く異例であるというような三倍値上げというようなことですね、しかも保険金額は倍額というようなものに対して三倍の値上げを行なった。その理由をいろいろその当時突きとめてみるというと、三十六億かなんぼか赤字があったからということでありますが、こんなものはあなた、いまこの再保険の数字から私が見ましても、もう一年たてばそのつりが、うんと余剰利益が残っているということはちゃんとわかっているじゃないですか。だからこういうことで今後の料金、保険金額をなんぼにする、三百万円なら三百万円にする、それから傷害の場合には据え置きにするとか、こういう基本原則というものをはっきり踏まえて計算すればわかるはずなんです。ことに数字についてはもうえんま様よりも詳しいという大蔵省が計算ができないなんということは私は言わせぬ。これはぜひひとつそういう点を出していただきたい。ことにいまの車両数、あなたの言われた車両の増加割合というようなことから見ますというと、だいぶこの傷害事故については、三十一年から四十一年までを見ますれば、比較いたしますというと、パーセンテージは、自動車の増加数は三十一年を基本として五百四十三となっているが、傷害事故のほうは、発生件数で五百七となっており、これは金はどういうことになりますかまた別に計算しなければならぬわけですが、そういうことになっておりますけれども、保険金の最も多額を要する死亡事故というものは二百五となっており、傷害事故の半分以下ですよ。そういうふうに数字が減っているのですよ、絶対数はふえておりましても。これは再保険の数字だから、あなたのほうだっておのおのの会社全部わかっているはずです。こちらが六割、向こうが四割と、こうきまっているのだから、もしこちらにこれだけ残れば向こうも残っているということになる。そこで私がちょっとこの保険収支の点を目の子算でちょっと計算してみたのですがね、こういうことになるのじゃないのですか。大臣、何か四割上げるとか何とか言っているけれども、四割上げる必要はないのじゃないかと思います。というのは、いまの再保険の収支から見ますと、四十二年の、見込み累積残額が大体三百四十九億九百万円となっておる。そうすれば、再保険が六割だから、保険会社関係のほうが四割とすれば、とれが二百三十四億、そうするというと、累積残額合計五百八十九億円となるはずなんです。これはほかに使うことはできぬということをあなたのほうは言うから、これは残っておる。五百八十九億あるとすれば、四十一年から二年について保険料の入りが九十億ですよ、それから、今度は、支払いが八十五億です。若干のズレはありましょう。ありましょうけれども、大体とんとんということになっている。そうすると、約六百億になんなんとする金をじっと政府とそれから保険会社と持っておる。そして、今度は、三百万円の値上げについてどういうことになるか、その計算はまだ私はわかりませんが、そうやったといたしましても、私は十分にいけるのじゃないか。ことに、車の台数なんというものはどんどんふえておりますから、だから必要ないのじゃないかという気がするわけです。そして、もちろん上げなければならぬということがあるならばよほどの、料率を上げずに据え置きにして上げるというなら、まあわれわれはそうとこでもってとっちめるという必要もないと思いますが、いやしくも国民全般に非常に広くなった、一般の所有者あるいはまた営業方面、零細中小企業というものに大きく負担をかけるということの前提に立つならば、どうしてもここをひとつはっきりさしていただきたい。国民もみんなその点を非常に心配している。ことに政令でありまするから、大蔵大臣がこうやろうと言えば、ああさようでございますかというて、運輸大臣のほうでもこれを了承するはずはないと思いますけれども、同時に事業者自身の経営ということも考えていかなければならぬ。われわれは保険金額を上げることには賛成であります。賛成でありますけれども、それによってどういう負担が社会的、いわゆる交通関係の事業者に対して負担になるか、あるいはまた一般の所有者に対してどういう負担になるかということは、これは一ぺん確かめなければ、そう、よろしいというわけには実はいかぬと思うのです。それで、この点をいますぐに御説明ができればよろしいですが、それでなければ、私もいま吉田委員のお話と同様に、再保険でこういう程度のものがわかっておるのだから、との対前年でずっとこれを見ますとわかるのですよ。あなた方のいう、一件一件支払い予想、それを仮払いに立てて、そして、一方やるとかいうむずかしいことをやる必要はないのです。私は、大勢はわかると思います。そういう意味における材料をひとつぜひ出していただきたい。
 それから、やかましく言うだけが能ではないのだが、最近の人件費その他の値上がりで、まあ保険会社はこれを一つの口実にしておるようですが、いわゆる付加保険料の内容ですね、こういうものが相当赤字になっておるとかいうことを聞いておりますが、これはもう赤字になれば大蔵省としては目の色を変えてそれを考えるでありましょうが、そういうものが一体どのくらいになっておるか、こういう点もひとつ資料をぜひ出していただきたいと思います。これはお願いであります。私の見たところでは、現在の車両数の増加割合と事故の発生及びこの支払い関係とを、両方にらんでみますというと、大体三百万円にして、そうして傷害の場合は据え置きとするということであるならば据え置きで差しつかえない。これは何も五十万円になったら五十万円全部やるわけではないのだから、傷害の場合にはそういうことになると、計算からいって大体値上げをせぬでもよろしいということになると思います。もしならないとするならば、そこにどういう理由で上げるのか、この点はひとつしっかりわれわれの納得のいくような資料を出して御説明をお願いしたい。これは大蔵省にお願いです。
 それで、大臣に、申しわけありませんが、先ほど申し上げましたように、この問題について八月ということでございますけれども、少なくとも保険料を値上げということになるならば、それについてはひとつ十分に国民に対してこういう理由で、こういうぐあいになっておるということの一応のひとつの御説明を伺ってからでなければ、政令をもって実行に入るというようなことは、この前の例もありますし、ひとつあられないように希望いたしたいと思うのであります。
 それから、同時にまた、保険料値上げということになれば、いろいろ公共料金との関係において責任省としてどう考えるかということについて、ひとつはっきりもう一度御答弁をお願いしたいと思います。
#46
○国務大臣(大橋武夫君) まことに申しわけない次第でございますが、私も従来まことに不勉強でございまして、自動車損害賠償責任保険の実体について十分計数的な知識がなかったように思います。そういう際に、金丸先生の非常にごねんごろなお話を伺いまして非常に啓発されたような気がするのでございます。先ほど来抽象的には申し上げましたとおり、できるだけ今回の保険金額の引き上げに伴う保険料率の引き上げということは、やむを得ないという場合においてできるだけ圧縮をいたしたいという考えでやっておるわけでございますが、それにつきましては、さらに現在ありまする再保険の累積黒字というものも考慮に入れるのは当然でありまするし、また今後の事故率の自然減、ことに政府といたしましては、交通安全対策に思い切った金を出してこれを促進しようということになっておりますので、今後それが効果を生ずるに従って一そう事故率も減ってまいるでございましょう。そういう点を考えまするというと、あるいは金丸先生のおっしゃいましたように値上げをしなくても保険金の引き上げはできるのじゃないかということもいえるかもしれませんが、何分にも計数に属することでございますので、今後はお話を十分頭に置きまして、この計数についても責任を持って大蔵省と折衝するようにいたしたいと思います。
 さらに、この問題は、政令によって実施をいたす事柄ではございますが、実施に先立ちまして、保険料の引き上げがどうしても必要であるというような場合におきましては、十分に皆さまの御了解を得る手段を尽くした上で実施に移るようにいたします。
#47
○金丸冨夫君 大蔵当局にもう一つ申し上げますが、この保険会社に対していま二百三十四億かというものがまあ資金的にここに留保せられておる。再保険の場合でも三百四十九億というものがございましたから、経済界の感覚からすれば、こういうものの利子というものを考えずに仕事はできないはずです。これはこの前も何かうやむやでよくわからなかったのですが、利子は一切払っておらぬということになれば、この利子だけを考えましても、保険会社に対しては相当のこれは援助になっておるという事実は見のがせないと思います。こういうものを、金利をやはりちゃんと計算をして、残ったものはこの保険制度の値上げ、あるいはその他の運営に全部利用するということになっておる以上、こういうものを国としても一応計算してもいいのじゃないか。一億四千万事務費を出しておるからこれで棒引きだと、これは計算してみないと金利に相当するかどうかはわかりませんが、そういう点もひとつ今日そういう場合に立ったならばどういうことになるか、ひとつその点もこの次に資料をもって御答弁を願いたい。
 それからもう一つ、この改正をされるということになると、保険料の値上げをするということになれば、新しく契約をした者と、それから従来の契約途中の者とを、従来古い契約の場合は、旧保険金額をやるということにはならぬだろうと思います。この前もたしかそうだったと思いますね。そういうことになればこれがどのくらいになるのか、おそらく保険会社のほうではこのほうを、台帳がわれわれがわからぬから、すぐにまあ疑惑を持って考えますけれどもね。そういうものをもちゃんと含めて、そして六百億円もあるのだから、それがどのくらい、一年間にどのくらいいけば済むと、それからまた収入のほうが車両増加においてどのくらいふえるということは、私たちとして過去のあれでもってすぐできるはずなんです。これもひとつやはり明らかにしてください。そうせぬというと、せっかく追い込んでもまたこの前のように逃げられるようになりますから。ちょっとそういうことになればわれわれせっかく疑惑を離れて、そうして御当局の担当省の施策に大いに協力または理解するといたしましても、またその疑念が残るようなことにもなりますから、その点をひとつ明らかにして、書類とともに御回答いただきたい。どうでしょう。
#48
○説明員(上林英男君) まず第一の、自賠責の損益収支の問題でございます。先ほどから御説明いたしますように、自賠責の性格にかんがみまして、正確な収支というのはなかなかむずかしいのでございまして、いろいろ推計をまじえました計算をいたしておるわけでございます。専門的なことばになりましてまことに恐縮でございますが、そのやり方に幾つかの道がございます。運輸省の再保険特別会計でやっておられますのは、アードベースである、こう理解しておりますが、アードベースと申しますのは、その年度に入りました保険料の既経過分の保険料と前の年度の未経過保険料を足しましてそれを収入とし、さらに支払う保険金及び今後の見込み額を支払いに立てていく、こういう計算をするわけでございます。そのアードベースと申しますのは、当該年度ごとに出てまいります。きわめて速い、迅速にいきますという点に特色がございます。一方、相当思い切った推計を加えてまいらなければならぬ、こういうことでございます。自賠責の私どもが料率計算上採用いたしておりますのは、ポリシー・イアー・ベースと申すものでございます。これは当該年度に契約した契約の成績がどうであるかということを計算するものでございます。したがいまして、その最終数字が出てまいりますまでには非常に、正確にいいますと五年かかるのです。非常にある意味では正確ではございますが、おそいということ、もちろんポリシー・イアー・ベースだけの出てきた数字だけで保険料をはじくわけにはまいりませんので、いろいろの過去の傾向、損害率の傾向、あるいは一件当たりの保険金額の支払いの傾向というものも深く考えまして推計を加えていくわけでございます。そういう推計のもとに保険料率をはじくわけでございます。しかし、いずれにいたしましても推計の方法でございますから若干の差異はございますけれども、大ざっぱに申し上げますと、運輸省が計算なさっておる数字に近いような数字が出てまいることも事実でございます。ただ非常に料率をはじきますときに正確を期しますために、私どもはいま申しましたようにポリシー・イアー・ベースの統計をもとにしまして、それにできるだけ正確な推計を加えて収支をはじいていく、そのもとに保険料率推計をはじいていく、こういう計算を立てていくわけでございます。そういうような意味からどうも私どもは正確にものを言うことになれておりますから、なかなな正確でないものを申し上げるのはちゅうちょしておるような状況でございますが、率直に申し上げますと、いま申し上げましたように、運輸省のひとつの推計方法でございますので、ざっと大ざっぱに見ればそう大きな差はないという感じは持っております。
 それから第二の点は、もし上がった場合に新旧どうするかと、こういう問題でございます。で、昨年百万円から百五十万円に上げましたときは料率も上げないで、見込まれる黒字によって処理をするということでございまして、したがって、本来ならば新しく百五十万に上げる方には追徴をするということを必要としたわけでございます。それをいたしませんでした。今回も過去におきまする黒字をどう処理するかという問題にからむものでございます。たてまえからいいますと、あるいは今後金額が上がるならば、上がった分だけ追徴するという考え方もございますけれども、しかし、それではなかなか混乱をし事務的にも非常にたいへんだろうというような考え方もございまするので、その黒字をもってそういういままでの契約をせられた方には、その契約が存続する間はそういう黒字でもってまかなっていって、追徴を取らないという考え方もございます。いずれにいたしますか、そういうような点もあわせまして、運輸省とも御相談をし、保険審議会で御議論をいただきたい、こういうふうに考えている次第でございます。いずれにいたしましても、今後百五十万円及び三百万円の車が走らないようにしたい、そういう考えております。ただいま申し上げましたように、料金をもし上げるといたしました場合に、それを追徴するかしないか、あるいは黒字の処理をどうするかという問題と勘案いたしまして計画をしてまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
 それから第三の問題でございますが、この前の委員会でもいろいろ御審議を受けたわけでございますが、この自賠責の制度の趣旨にかんがみまして、付加保険料というものは極端に小さく見積もっております。また年々いろいろな物価の上昇等ございましても、それのつど改定をいたしてまいっております。現在の状況におきましては、付加保険料率というものは七%程度であったかと記憶いたしております。これもいま申しましたような趣旨からできるだけ付加保険料率を小さく押えたい。諸外国の強制保険の付加保険料率、これはまらまちでございますが、これを大ざっぱに申し上げますと、大体二〇%程度の記憶を持っておりますが、そういうようなことで、わが国の自賠責制度の付加保険料をできるだけ小さく押えていきたい。そのためには実質的にも相当な負担が保険会社にかかってくる。また一方、御指摘のございました滞留金利の問題でございますが、本来ならばあるいは保険料率にいろいろそういうものを計算するのも一つの方法かと考えますけれども、世界的にもそういう計算をいたしております。そういう意味合いから滞留金利と事務費の問題というものを両方計算いたしてみますと、ほぼ同じような金額になるというようなことから考えまして、付加保険料をできるだけ小さく押えるということに努力をしておるところでございます。
#49
○金丸冨夫君 いまの利子の問題ね、それやっぱりちょっとはじいてみて、大体保険会社のほうはこうなる、再保険のほうはこうなるという資料はいただけますね。そうしませんとね、一方において事務費等がベースアップ等によってふえたというのが十億あって、こちらのほうは三十何億がただだということになると、やはり公正を失するということにもなろうと思うのです。だからやはりそこははっきり皆この委員会では出して、こういうことになっておるということを一ぺんここで説明を願いませんと、何だか大蔵省はもう保険会社の味方ばかりして何も発表しないというようなことを言われる種にもなりますから、どうぞその点はひとつよろしく表をもってこの次にお願いしたい。
#50
○吉田忠三郎君 関連ですが、原山さん、金丸さんの資料を出すときに、車両の増加率も出してくださいよ。大蔵省の連中は車両の増加率なんて全然オミットして、車両がふえたなら車両がふえただけ保険料が収入として上がってくるのですから、これをちょっと保険部長ごまかしはできない。
#51
○政府委員(原山亮三君) 将来の増加見込みでございますね。
#52
○吉田忠三郎君 ええ。
#53
○政府委員(原山亮三君) はい。
#54
○委員長(天坊裕彦君) ひとつ私から保険部長さんにお聞きしたいんですが、強制保険と任意保険の両建てでいっておるというお話でありますが、任意保険の面で事故に対する保険は拒絶するという保険会社があるという話があるのですよ。あなたのお耳に入っておるかどうか、入っておらなければ調べてほしいのですが、もしそういうことがあるとすれば、そういう保険会社の態度というものはどう考えられるか、ひとつお聞きしたい。
#55
○説明員(上林英男君) 委員長がおっしゃいましたようなお話を、私ももちろん耳にいたしております。したがいまして、保険会社の人々に実情を調査をいたしましたが、保険会社といたしましては一律、画一にはそういうことはしておらんということでございます。過去の実績あるいは場合によりますと事故率が非常にいいところはその保険に入らないで、事故が非常に大きいところだけ、たとえば事業所とか何とかというところだけ掛けてくれとおっしゃってくるところもあるという話でございます、極端な場合。また普通のたとえば火災保険その他でございますと、非常に事故を起こしやすいというんでございますと、こういうところにこういう防火施設をつくっていただきたい。予防的な意味もかねていろいろなことを申し上げて保険をいただくというようなことをやっておるわけでございます。まあ自動車の場合におきましても、論理的には同じようなことを申し上げ、改善措置をお願いをして、保険をいただくというようなことも必要であろうかと思うのでございますけれども、御存じのように、火災のようにうまくいかない問題もございます。まあそういうような点がございまして、その何といいますか、時によりましてはこういうことをやっていただかないと困る。したがって、お引き受けできないというようなことがあるやとも聞いております。ただ、そういうようなことにかんがみまして、一方におきましては保険会社もまあ商売でございますので、保険契約をお断わりするというのはなかなかある意味では、できるだけ契約をいただくという意味で、それをお断わりするのは相当いろいろな事情があろうかとも思っておりますけれども、しかし、まあ一方におきまして、できるだけ保険会社の公共的な性格にもかんがみまして、善意のほんとうに保険をせられる方には、その要望におこたえするというのは、一つの責務であると考えております。そういう意味におきまして、今後たとえばアメリカなどにおきましては、非常に事故が多い方はある意味では相当高い保険料をお払いいただいて引き受けておるというような制度もあります。そういうようなこともかんがみまして、そういう何と申しますか、料率によるメリットと申しますか、あるいはリメリットと申しますか、そういうような制度も考えながら、そういうものと相合わせまして、できるだけ善意の保険を利用せられる方にはその要望にこたえられるように、とくに研究してまいりたい。また保険会社にもそのように指導してまいりたい、とのように考えております。
#56
○金丸冨夫君 それからもう一つ、これは運輸大臣にお聞きしたのですけれども、大蔵当局にお伺いするのが適当と思いますが、損害保険料率算出団体からの申請はあったのですか、あったとすればそういうものの資料は出していただけますか。
#57
○説明員(上林英男君) ただいま算定会でいろいろ算定中でございまして、正式な申請はまだ出ておりません。
#58
○金丸冨夫君 それではいま吉田委員の御要求になったものも含めまして私、資料をお願いいたしましたのでそれをもとに、ひとつ数字について、この収支の内容、再保険も両方ともひとつ御説明を、時間もだいぶ過ぎたようでございますから、次回にお願いしたいと思います。大蔵省はいまそろばんをはじいておられる最中で、申しわけないのですけれども、これは大事なことですから、ぜひひとつまげてそれを提出していただきたいと御要求申し上げておきます。
 私の質問はきょうはこれで打ち切ります。
#59
○木村美智男君 大臣せっかくお見えなものですから、運輸行政の問題について三点ばかり、これは自動車局を中心にひとつ伺っておきたいと思うのです。
 最近、特に事故防止の問題については、政府民間をあげて、あらゆる機関で重大な関心を持って、それが対策に非常に力を入れているという現状の中で、特にこの自動車行政の問題からいうと、原山局長非常にまじめな人でよくやっているのですが、運輸行政という立場から見れば、必ずしも私は十分でないようだというように考えている。
  〔委員長退席、理事岡本悟君着席〕
そこで伺いたいのは、この前、本委員会で、監査をしなさい、いま野放しにしてあるような状態では、ハイタク問題にしても、あるいはトラックの問題にしても、これはもう事故は絶えない。むしろ激増する方向にあるから、労働条件の問題、賃金の問題そういったようなことについてもう抜き打ち監査を含めてやりなさいということで、その監査もしたようです、しかし、その監査の結果がどういう状態になったかということは、それはその範囲は別としましても、一応本委員会にやっぱり報告をしてもらわなければならぬ、それがなされてないということが一つ。その監査の結果、本委員会でいろいろと指摘したとおりの結果が出ているということについて、それを直すために具体的にどういう措置をとったのかということが二番目。私の見るところでは、帰庫時間の二時についてもあまり守られていない。三百六十五キロの乗車距離制限についても、これはあまり実行されていない。あるいはでき得る限り臨時雇い、日雇いというようなものは避けろということであるけれども、これも業界では必ずしもそういう方向に前進した措置がとられていない。あるいは刺激的賃金ということが相当事故の原因になっているから、でき得る限り神風タクシー当時の通達に基づいて、固定給を中心とした賃金体系の方向に直していけというような問題についても、これもはかばかしくいっていない、こういうような実情が考えられるので、監査の結果に基づいてどういう措置をとったのかということがこれが二つ目。ですから、いまの監査にからんで、まず二つの問題をお答えいただきたい。大臣にはあとで方針的なことで伺いますから、事情をひとつ聞いておいて下さい。
#60
○政府委員(原山亮三君) 東京のタクシーの労働条件等に関する特別監査の結果につきまして、当委員会のほうに、大体資料まとまりましたので、近く資料提出をさしていただきます。
 それからその監査の結果についてどういう措置をしたかという問題でございますが、陸運局長が監査した会社以外についても、監査した会社と同様に非常に悪い状態にあるということでございますので、全事業者に対しまして強い警告書を、協会を通じて発したような次第でございます。その警告を受けまして、そういうタクシー関係の協会のほうでは、陸運局長に対しまして、いろいろな一般的な改善措置の報告をしてまいりました。それがことしの五月十七日でございまして、東京乗用旅客自動車協会の会長の波多野元二氏から「タクシー事業運営の適正化に関する実施要領についての報告」ということでございまして、その中に、「勤務体系及び営業体系基準案」というもので「乗務員の過労防止を図り、併せて都内タクシー需要に即応するため、時差勤務制度を設ける。」ということで、一般勤務と時差早朝勤務、時差深夜勤務、三種類に分けて、そういう勤務制度をする。一般的に帰庫の時間が、二時という帰庫の時間が励行されておりませんので、タクシーの後部に帰庫時間表示ステッカーという制度を考えまして、こういうふうな乗車拒否の疑惑を解消するために、そういう帰庫時間のステッカーをはるというふうなこと、それからタクシーの車体に、その帰庫方向を示す地名を表示するというふうなことも出ております。そういうふうにしてタクシーの労働条件を、できるだけ過労の防止措置を考えたいということで、こういう報告につきましても、労働省のほうにも十分連絡をとりまして、こういうことが最近労働基準局長から出しました通達の趣旨にもよく沿うものであるというふうな、労働省のほうからの意見も出ておりまして、われわれのほうとしましては、陸運局長を通じましてそういう措置を講じておりますが、あわせて日雇い運転手の問題が非常に問題になっておりますので、自動車局長名でもって日雇い運転手というものは運輸規則の順守という面から非常に悪いことであるということで、ことしの一月十八日付をもちまして、その改善措置を通達いたしたような次第でございまして、先生から運輸委員会でいろいろと御指摘を受けましたものにつきましては、十分ではございませんけれども、一つ一つ少しでもよくなる方向に向けてまいりたいと思って指導してきた次第でございます。
#61
○木村美智男君 監査結果については、近く資料を提出したいということですから、これはいいです。
 それから、その結果に基づいてとった措置については、時間がありませんから、いいとか悪とか、ここで言うつもりはありませんので、こういう措置をとったということを、ひとつこれから資料で出していただきたいということにして、いま答えの中で出てきた実は時差出勤の問題、時差出勤自体じゃなくて、これは労働省のほうに関係があるので、どうも局長のお話では、労働省が了解をした、そういうことでいいじゃないかという話だというので、労働省にもこれは伺いたいと思うのですが、二・九通達というのは、とにかく事業場外における運転時間は十八時間以内にとどめるべきである、あるいは休憩は二時間以上とらせなければ事故防止上うまくない、賃金についてはあまり刺激的な賃金体系をとってはならぬ、こういったようなことが、大体二・九通達の中心だと思うんです。それで、そのことと時差出勤というやつは、自動車局長はどういうふうに考えているか知らぬが、事業場外における運転時間十八時間というものを尊重するとすれば、時差通勤というやつは、ちょっと私の見解では認めがたいという立場に立たなければちょっとおかしいように思うのだが、これは労働省のほうにお伺いしたいけれども、二・九通達を出した立場から、時差出勤はそいつはよろしいのだといういまの局長の立場なんですが、そういったようなことは二・九通達としてはそういう精神でよろしいのかどうか。これはまるきり、私から言わせれば、矛盾している。八時出勤というやつを九時にし、十時にすれば、帰庫時間の二時というものは十八時間を持っていく限り、三時にし、四時にするということになったら、帰庫時間にも関係してくるという問題にもなるし、要するに事業場外の運転時間十八時間という問題にもこれは矛盾してくると思う。これはたいへん問題になることだからね、その点についてまず自動車局長に答えてもらって、そのあとで労働省のほうから、そういうことについてよろしいということを労働省が言ったのなら言ったように、どういう立場で言ったのか、それははっきりしてもらわなければならぬ。
#62
○政府委員(原山亮三君) 東京乗用旅客自動車協会の「タクシー事業運営の適正化に関する実施要領についての報告」、東京陸運局長が東京労働基準局長あてにことしの五月二十九日、この資料を添えまして、これが労働基準局長通達に適合しているかどうかということについての書類を出しております。それに基づきまして東京の労働基準局長から東京陸運局長あてに六月七日付で回答が参っております。それによりますと、「東京乗用旅客自動車協会の改善対策に基く運転者の勤務体系については、労働基準法並びに昭和四十二年二月九日付基発第百三十九号による「自動車運転者の労働時間等の改善基準について」の労働省労働基準局長通達に適合するものと認められますので、回答いたします。」、こういう書類をいただいておるわけでありまして、労働基準法の面から考えて、その時差出勤も含めて適合しておるものと、主管官庁からの御返事をいただいて、われわれもそういうふうに了解しております。
#63
○説明員(藤繩正勝君) ただいまお尋ねの、具体的な案件につきましては、東京基準局から詳細な報告を実は聞いておりませんので、こまかい点は何でございますけれども、ただ全体といたしましては、いわゆる二・九通達というものは、運転者の長時間労働あるいは休日労働等の改善をはかっていきたいという趣旨で、先ほど先生の御指摘のような内容のものをお出しして、それによってやっていただきたいということを強くお願いをしておる通達でございますが、かねがね私どもも二時帰庫という運輸省のほうの御方針がございましたけれども、その通達を出しますにつきましては、関係業界、関係労働組合の方々とも相談いたしました際に、やはり深夜にかなりの需要がある。その場合に全く走らないことに無理があるというような御説明もございました。私は運輸省のほうの御了解さえ得られれば、十八時間あるいは一日の労働時間が何時間というワク内で、ある程度実態に合わした合理的な運営をすることがかえってよろしいのではないかというような私なりの見解を非公式に協会の方にいろいろ話し合いの過程で申し上げたことはございます。いまの案件につきましては、東京の問題でございますから、東京の労働基準局から、いまお話しのような文書で御連絡があったことと思います。私どもとしましては、この通達の範囲内であるならば、その辺は実態に即した案であれば差しつかえないというふうに考える次第でございます。
#64
○木村美智男君 この問題で長時間論争をしようとは思わぬけれども、いまの労働省の見解は、十八時間ということで帰庫時間が二時から下がってくる、要するに十八時間であればかまわないのだということではないと思う。なぜかというと、大体タクシーを二時以降走らせるということ自体異常なんです。そういうものをやっぱりなくしていくということが事故防止上は重要だということに考え方の基本を置いてもらわないと、もし二時以降、たとえば病人が出たとか、あるいはどうしてもこれは必要だというようなことについては、それはハイヤーもあれば、あるいは何か特別な事前における連絡というものもあって、例外的なものとして扱われることはいいけれども、一般原則として、それは二時過ぎの問題が野放しで――野放しということになるのですよ、これは時差出勤を認めていけば。そういうことで三時、四時まで働かせるということであっては、それはもう実際問題として事故防止という観点からは、全く有害な方式になるので、実情に合ったと言うけれども、実情というのは、大体かつての、いままでの慣習というか習慣というか、それがそれなんであって、それはほんとうの意味での実情というふうには、これは言えない性質のものでもあり、事故防止という観点からいけば。だから私は、労働省が答えたのもおそらく無制限に時差出勤をやればいいのだという趣旨ではないと思うのです。ここら辺のことについては、いまの精神というものを少し今後の指導上に生かしてもらって、深い論争は、これは時間の関係もありますから、するつもりはありませんが、とにかく時差出勤については、全面的によろしいのだという立場をとるとすれば、これはもう一回あらためて委員会としてやらなければならぬ。それで、きょうの場合には、私はそういうことじゃなくて、二時を多少こえるようなことも特殊の場合にはあり得るという程度のことに理解をして、きょうは議論をそれ以上深めようとはしませんから、これは十分ひとつ労働省、運輸省の間で意思統一をして、そしてこれからの指導の方向に生かしてもらいたい、こういうことにしておきます。
 ただ実施の状況について、いわゆる何というんですか、監督官がたとえば少ないとか、いろいろ経営者のこれに対するやる気があるとかないとかいう障害事項もいろいろあると思う。そういったようなことも関係をして二・九通達というものはどういうふうに実施をされているのか、大体趣旨どおりいっているのか、問題点がいろいろあると、こういうふうに見ているのか、そういうことについて一つ一つ具体的な例は必要ございませんから、大筋として見て、大体二・九通達というものはうまくいっているのか、それとも、どうもなかなかいろいろ障害があって、すべり出しはしているけれども、これから相当徹底をしていかなければならぬのが現実の実態だというのか、そこら辺を聞かしてもらって、そうならばそうなりのように二・九通達というものをやはり実行されるような条件というか、あるいはそういう推進をはかっていく立場を私どもとしてもとっていかなければならぬと思うので、その辺の事情を少し聞かしていただきたい。
#65
○説明員(藤繩正勝君) 御議論は避けたいというお話でございますが、先ほどの点で一言申し上げたいと思いますが、深夜の運転が非常に一般的に行なわれるということが好ましくないということは、私どももちろんそのとおりでございます。ただ、さっき申し上げましたのは、一律に二時ということは、あまりにしゃくし定木に規制をしようといたしますと、結局、実際に需要があるんだからというようなことに藉口いたしまして、かえってそういった労働時間の乱れが多くなるということをおそれまして、私どもとしてはある程度の例外的な、もちろん全面的にやるという意味じゃなくて、さっき先生おっしゃったような例外的な意味の若干の時差ということはこれはあってもしかたがないのではないかという、こういう気持ちでございますので、誤解のないようにお願いをしたいと思う次第でございます。
 それから、いまの二・九通達はその後どうなっているかという御質問でございますが、実はこの四月からこれを動かしてまいりまして、この春の交通安全週間にかけまして、全国的にこの施行状況を監督指導をいたしております。また個々の事業所に関しまして、徹底いたしますようにパンフレット等ももちまして、指導をかねまして現場におもむいておる次第でございます。それらの詳細はまだつかんでおりませんけれども、速報的に聞いております点では、個々の零細な、たとえば地場のトラックでありますとか、あるいはダンプでありますとか生コンでありますとか、いろいろ地場の具体的問題を言っておられる向きもございますけれども、全面的に申し上げますと、従来、神風以来、数次のこういった労務管理の改善の通達を出しました例と比較いたしまして、非常に今回は関係者が真剣に受けとめていただいておりまして、そして趣旨についてはいずれも御賛同をいただいております。したがって、個々の点につきましては、その実施状況を見まして、また検討を要する点があろうかと思いますけれども、趣旨あるいは大綱につきましては、関係者一同今後の雇用情勢あるいは交通事故の現況等に照らしまして、こういったものはぜひやっていかなければならぬという気持ちが非常に高まっているというふうに私どもは受け取っている次第でございます。
#66
○木村美智男君 そこでね、いまその二・九通達が、非常に実施しようという気運が高まってたいへんいい方向にあるということで、私はある程度労働省が、労働基準法の立場から、こういう通達が出されたということを、内容の一つ一つについてはそれは意見もありますよ、ありますけれども、大綱的にまあ時宜を得た措置だというふうに見ているわけです。そういう立場から考えても、ここでひとつ大臣、これは運輸省としても考えてもらわなければならぬことは、せっかくそういう通達が出たら、やはり運輸行政の一環としてね、そういうことを踏まえた中で、やはりこれは労働省が出した通達だから労働省のほうにまかしておけというふうには思ってないかもしらぬけれども、多分にその熱意というものに対して、積極的にそれを吸収をした形で運輸行政を行なうという姿勢がないのが、少し私は残念だという、こういう気持ちなんです。むしろその業者の立場の意見も聞いて、それに基づいて、労働省はどういう見解を持っているかといったようなことを大体聞いているようなことでは、本来ですね、これはどこへその目標を置いているのか、ほんとうに事故防止という問題を重点に考えているのかどうかということは、ちょっと疑問に思う。そういう立場で聞いたんで、もしね、かりに、例外的なようなこととして監督課長答えたようなことがあれば、むしろ運輸省としては、あなたらには免許条件の許可権限まで持ってるんだから、ある程度ね、これは規制する気持ちさえあれば、多少規制を加えてもやはりそれを実行さしていくということで、それによって事故を防止していくという積極的な姿勢がなければね、一体運輸行政というものは今日あるのかどうかということをいま言われている。きょうこれについて答弁求めようとは思いませんけれども、もう少し積極的な姿勢がほしいということを強く注文をして、これからのやり方にあたって、ひとつそういう立場でやってほしいということを強く要望しておきます。
 時間の関係上、もう一つだけ伺いますが、この許認可の問題についてね、大臣、それは新聞でいろいろと共和製糖問題はじめ政治家の黒い霧という問題もさることながら、そういう情勢であるから、今日の社会全般を通して、やはりそういう点を一掃していかなければならぬという点からいけば、やはり私はどこにそういう具体的な例があるとか根拠があるとかいうことを、一々今日の段階で申し上げようとは思わぬけれども、かりにうわさ程度であっても、許認可問題をめぐって、そういったようなことがちらほらと聞かれるようなことはよろしくない。これはひとつ厳正にね、そういうことについて、やはり立場を明らかにするという意味で、私は法人タクシーというかの場合の増車の基準というものは一体どういうことになっているのか、あるいは事業規模は、ほんとうにこれはやっていくのに適正だと思われる車両台数というようなものは、一体東京の場合はどのくらいが適当か、地方の場合はどのくらいが適当かということも、一つの目安がなければいかぬ。そういうようなことについて、ひとつはっきりこの問題について明らかにしてもらうと同時に、個人タクシーの場合においても、三十四年の十二月ですか、出ているわけですよね、自動車局長から。個人タクシー個人営業一人一車制の取り扱いについてというこれが出ているわけですけれども、従来のこの通達というものは、その後変更したのかどうか、してないとすれば、多少最近起こっている問題について、うまくない。で、ここでその具体例をあげようとは思いませんが、そういうことがあるので、ひとつ、この法人タクシーの問題と、それから個人タクシーの認可基準の問題、この二つについて答えていただきたい。
#67
○政府委員(原山亮三君) 自動車の免許につきましては、われわれも平素から厳正公平にやるように指導をしてまいっておるわけでございますが、特にタクシーの増車の問題でございますが、各地域地域によりまして若干その特殊性によってやり方が違うと思いますけれども、一般的にはやはり当該地域でタクシーの需要というものが増加している。たとえば人口が非常に伸びたとか、既存の事業者の収入状態が非常にいいとかいうふうなことでもって、いろいろなメルクマールでもってその増車の基準というものをつくっております。その基準にのっとって一つ一つの申請につきましては、道路運送法の免許基準に従って処理しておるわけでございます。特に地域地域による規制規模の問題でございますが、こういうふうな問題につきましては各陸運局長の諮問機関でございます自動車運送協議会というのがございますが、そういうところででもそういう審議もございますし、東京あたりにおきましては、最低二十両というようなところで新免につきましては認めている。しかし、地方の都市へ行きますと、そういうふうな二十両というようなことになってまいりませんので、場合によっては五両というふうな新免もある、こう思いますけれども、いずれにしましても大都会におきましてはあまり小さな事業者というものは新たに認めないというふうな考えで進んでおるわけでございます。
 それから個人の場合でございますが、これにつきましては制度の発足が、タクシーの運転手に希望を与える、そして現在のタクシー業界に新風を注ぐというような趣旨でもってでき上がったものでございますので、そういう趣旨にのっとって、主体はタクシーの運転経歴者であって長年経歴して事故も非常に少ない、そういうふうな人たちがおもになって認められておるということでございまして、特に個人タクシーの制度ができ上がりましてから根本的にその考え方を変更するというようなことはいたしておりません。
#68
○木村美智男君 自動車局長、間違えてもらっては困るので、タクシーの個人営業の取り扱いについて局長通達の三十四年に出したやつは非常にいいことが書いてあるということを言っているわけだね。それにかかわらず今日行なわれておる認可、免許というような具体的な例を見ると、必ずしもそうなっていませんよということを私申し上げた。それをいまの通達をまるのみに言われたって、それは実情とちょっと違うから、少しそれは、何というか、具体的にそういうことになるようにきちっとしなければいけませんよということを言っているので、それを私のほうから例をあげませんからね、高松の陸運局の管内を調べてみてください、ことしどういう状態でやったか、この通達とぴったり合っておるかどうか、そういうことをひとつ調べてみてもらえば、それはいま自動車局長が言ったようなことに必ずしもなっていないように思うから、そういうところをひとつきちっとしてほしい。もしそれが、私が言うようなことじゃなくて、この通達どおりきちっとなっているというなら、あとで、おまえ言ったのはけしからぬと言われてもいいですけれども、そうなってないからそこをひとつ調査をして、そうして、なってないならなってないように全体に対して、全陸運局の地方傘下に対して、自動車局長としてやはり新しい指導方針をこれに沿った形で出していくということを手を打ってもらわなければいけない、そういう意味で申し上げたわけです。いいですな。そういうことでいま質問いたしましたが、大臣、いまの労働基準の関係からいってもきわめて自動車行政というのはむずかしい問題、私自身もそれはよくわかっているが、むずかしいからといってあいまいな態度をとっておったり、しょうがないからしばらく静観をしているといったようなことではなかなかうまくいかぬので、まず一つは、関係の官庁と自動車行政を扱うほうとが密接な連絡をとって、そういう立場で相協力して、たとえば通達が出たら今度は運輸行政の立場ではそれを生かしていくためにどういうふうにしなければならぬかということを意思疎通をはかって、それを自動車行政の上に生かしていくということがまず第一に必要だ。
 それから第二番目には、いま言ったような許認可の問題でやはりいろいろのうわさが流れるというようなことは、これはよろしくない。したがって、そういううわさが出ないように全陸運事務所に対してもそういう指導をきちっとしてほしいということ。
 第三番目には、通達を出したとか、いろいろのことを言うけれども、通達の出しっぱなしなら実行したかしないかもわからぬのですから、よくその出した通達に対して確認をして、そうしてその実行がなされていないところに対しては、き然たる態度でやはり免許の取り消しなり、ある程度営業に対する制限なり、それくらいの態度をきちっと持っていかなければなかなかこのむずかしい自動車行政をしゃんとさせることはできないということについて、きょうはいわば要望的なことを中心に申し上げたので、それに基づいて自動車局からもこまかな報告でもあれば聞かしてもらって、そういう趣旨をひとつくんで今後の運輸行政をやはりき然たる態度で積極的に進めてほしいということを、きょうは要望にとどめておきます。大臣、この点について考え方をひとつ。
#69
○国務大臣(大橋武夫君) ただいまの木村委員のおっしゃいましたことはまことにごもっともでございまして、よくわかりました。できるだけこれに沿うようにつとめたいと思います。
 特に労働行政の面からするハイヤー、タクシーに対するいろいろな指導方針、これに対してやはり自動車行政当局としても協力すべきだという御意見は全くそのとおりに思います。従来そういった点が多少欠けておったやに思われます。今後は労働省ともよく連絡をとるようにいたします。いろいろな通達を労働省から出す場合においても、事前にひとつよく双方で話し合いをいたしまして、双方の意気込みをそろえて進むという体制をとることのできまするよう今後労働省にもよくお願いをいたしたいと思います。
#70
○理事(岡本悟君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#71
○理事(岡本悟君) 速記を起こして。
#72
○木村美智男君 大臣、いま答えられた趣旨に沿って、こまかな問題については本日でなしに、問題があれば具体的に話をして善処をしていくと、こういうことで質問終わります。
#73
○理事(岡本悟君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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