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1949/05/19 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第19号
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1949/05/19 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第19号

#1
第005回国会 地方行政委員会 第19号
昭和二十四年五月十九日(木曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○地方財政法の一部を改正する等の法
 律案(内閣送付)
○地方税法の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○地方財政法中一部改正に関する請願
 (第千二十九号)
○公共事業費中事務費國庫補助に関す
 る陳情(第三百九十五号)
○地方配付税額及び地方起債停止に関
 する陳情(第百十四号)
○戸籍事務費全額國庫補助に関する陳
 情(第百十六号)
○地方自治廳設置法案に関する件
  ―――――――――――――
   午後一時四十三分開会
#2
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。今日は先ず地方、財政法の一部を改正する等の法律案に対する本委員会の修正案、それから地方税法の一部を改正する法律案に対する本委員会の修正案、それについて御報告申上げます。会期がもう残り少なくなりまして、この二法律案につきましては恐らく衆議院の方から回付を受けますのが最終日になるかとの予想でございます。それで最終日に廻されて本委員会において修正いたしますと、間に合わないようなことがあるといけませんから、衆議院の地方行政委員会の方と相談いたしまして、こちらの修正意見を皆樣の御同意を得て、一昨々日衆議院の地方行政委員会の方に送付いたしましたことは、皆樣御承知の通りでございます。今日衆議院の地方行政委員会から中間報告に参りまして、それによりますと、地方財政法の一部を改正する等の法律案に対する修正案は、本委員会の修正案を全部取入れました。その外にこれは当然のことでありまして、それは本委員会においてそれを回付すれはよかつたのでありますが、それは省略してありましたのは当せん金付証票法、これは昭和二十三年法律第百四十四号であります。それを当委員会の修正に付属しまして修正をする必要が生じております。それを入れましただけでありまして、結局衆議院におけるこの法律案に対する修正案は、全然当委員会の意見を全部入れたそれだけでございます。
 それから次に地方税法の一部を改正する法律案に対しまする、当委員会の修正案、それも全部取り入れました。滯納処分に関しまする、或いは改正案の滯納処分の款全部を削除いたしました。そうして第二十四條に政府削除とあるのを現行法通りに削除を許しまして、現行法通りに改めた。こういう当委員会の案はそのまま取入れております。それから博物館、美術館、動物園等に対しまする入場税を取ることは不穏当ではないかという御意見によりまして、政府の方でも実際上は取らない措置をするというのでありますから、それじや誤解を起すような政府原案はいけないというので、これを書き改めました。その修正案を衆議院の方でも同樣に考えておりまして、どう表現しますかまだ決まつておりませんが、ともかく博物館、美術館、動物園では入場税を取らないというふうに内定いたしました。
 それから当委員会の修正案の外に衆議院で今立案いたしておりますのは、四十四條の但書の入場税を取りますのについて、証紙制度を取りますのを止めることにするという案を考えております。又住民税の千四百五十円は余りに高いというので、千三百円に引下げる、その代りに酒の消費税の百分の五というのを百分の十に改める、こういう修正案を向うでは考えております。
 それから尚繰上徴收に関しまする條文を、つまり二十七條でございますが、それを現行法通りに戻す、こういうことを考えております。以上御報告を申上げます。次に地方自治廳設置法案の修正について御相談申上げたいのでございますが、もう少し皆さんが見えてから……、後廻しにいたします。又いずれもう直ぐ大藏省の主計局長が参ります。それに対しまして過般行ないました衆議院の総選挙の際における選挙費用の問題について質問をいたしたいと存じます。それで請願陳情が残つておりますから、それを御審議願います。請願第千二十九号「地方財政法中一部改正に関する請願」について專門員……。
#3
○專門員(上原六郎君) この請願は、大阪の脳病院々長の提出であります。
 代用精神病院の入院患者の経費は、道府縣立の精神病院に準じて、地方費で支弁することになつており、國庫はその六分の一乃至二分の一を補助することになつているが、同法にはこれに対する明確な規定がないので、私立病院の運営が不安定であつて、精神病者の治療上憂うベき状態にあるから、代用精神病院の入院料を本年度から生活保護法の基準によつて、國庫より二分の一の補助をする旨の規定をせられたいという趣旨の請願であります。
#4
○委員長(岡本愛祐君) それは後廻しにいたしまして、陳情第三百九十五号。
#5
○專門員(上原六郎君) 提出者は徳島縣廳内徳島縣土木部内高野太郎であります。二十四年度の公共事業費中事務雜費の比率を削減され、而も人件費の計上を認めないということであるが、かくては事業遂行は不可能であり、又現下の府縣財政では到底これら費用の負担に堪えないから、少くとも從來通りに人件費の計上を認められたいという陳情であります。
#6
○委員長(岡本愛祐君) これも後廻しにします。陳情第百十四号。
#7
○專門員(上原六郎君) 百十四号は、地方配付税額の減額とか地方起債の停止とか、そういうことに反対の陳情でありまして、從來採択になつたものと同種類であります。
#8
○委員長(岡本愛祐君) これは過日採択になりましたのと同種類でありますから採択いたして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(岡本愛祐君) 御異議ないと認め採択いたします。
 陳情第百十六号。
#10
○專門員(上原六郎君) これも戸籍事務費全額國庫補助に関する陳情でありまして、從來採択になりましたものであります。
#11
○委員長(岡本愛祐君) これも採択に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○委員長(岡本愛祐君) 採択に決定いたします。
 それから請願第八号以下陳情第三百九号に至りますまでの陳情並びに請願は、過日一應留保になつたのであります。
#13
○西郷吉之助君 只今委員長の述ベられました從來留保に留めておきました分はこの際留保に決定いたしたいと思います。
#14
○委員長(岡本愛祐君) 只今西郷君から動議が出ましたが御異議ありませんか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(岡本愛祐君) ではさように決定いたします。
  ―――――――――――――
#16
○委員長(岡本愛祐君) それでは次に地方自治廳設置法案につきまして、衆議院の修正案が衆議院を通過いたしましてこちらに回付になりました。それは昨日御説明申上げた通りであります。当委員会におきましてこの修正案をそのまま認めるかどうか、御意見がございますれば御開陳を願いたいと思います。
#17
○林屋亀次郎君 修正案には十二名となつておるようでありますが、そうなんでありますか。
#18
○委員長(岡本愛祐君) 十三と書いてあるのは間違いで、十二名でございます。
#19
○林屋亀次郎君 私は、十二名ということは、運営上誠に意見も纒まらない点も多々あると存じまするので、やはり原案通りの方がいいと思います。私は原案を支持する者であります。
#20
○委員長(岡本愛祐君) 他に御意見ございませんか。
#21
○西郷吉之助君 衆議院の修正案の自治委員会の委員数ですが、学識経驗者の現在一人なのを四名と修正されておりますが、この点は、学識経驗者四人もそれに入れるということは甚だ多過ぎると思うのであります。これは一名乃至二名で結構だと思います。
#22
○委員長(岡本愛祐君) お答えいたします。これは衆議院について理由を質して見ますと、從來六名の中で、地方自治体側が知事、市長、町村長等三人、それからその外に國会議員が二人、学識経驗者が一人、三人対三人になつておるわけであります。そこで今度衆議院におきまして府縣会議長一人、市議会議長一人、町村会議長一人、こう三人殖やしました関係で、地方自治体側でない者、即ち学識経驗者を三人殖やす必要が起きた、こういう理由であります。それで六人殖えました。從來の六人と加えまして十二人、こういうふうになつた次第であります。
#23
○西郷吉之助君 そのバランスの上から恐うくさようにしたと考えるのでありますが、その委員会に眞に公共團体のための官廳であるならば、それが衆議院の案によつて自治体側が六名、今度三人を入れて六名になりますので、そのバランスをとる関係上学者を殖やしたのでありますが、私はそういう必要はないと思います。眞に自治体の意見を尊重するならば、バランスをとるというよりも、自治体の本当の声を聞いて、それを議した方がよいのじやないか、そういうふうな評價の仕方の方が……、自治体の意見が弱まるような結果になるバランスをとるというと、何か自治体の意見が、数において優つておると、どうもそれが通るので、その運営上自治体直接の選出議員とのバランス上、外の者を入れるというような考え方はどうも首肯しかねる。それから更に衆議院の方の修正案で三人殖えますが、從來参議院の行政委員会におきましては、衆議院の修正案の六、七、八のこの合計から一人を出すというふうになつておつたように思いますが、この際各委員の御意見を承つて、これを調整する必要があるのじやないか。
#24
○委員長(岡本愛祐君) 只今林屋委員から政府提案の原案に返つた方がよかないかという御意見が出ました。又西郷君から少くとも学識経驗者を三人増す必要はないという御意見も出ましたが、過日私が試案として皆さんのお手許にお廻しして置きましたそれについて皆さんの御意見を聞いてみたらどうかという動議も出ました。それでお手許に改めてお配りいたしましたのが前と同じものでありますが、衆議院の修正案について又それを修正する案に書換えた次第であります。それでそれをちよつと御説明いたします。お手許へ今日お廻しいたしましたのは、この前試案としてお廻ししてあるそれと同樣でございます。併し体裁が衆議院の修正案が回付されましたから、それの又修正をしなければなりませんから、書換えたに止まつております。この案では從來の六人の……、委員長を除きまして、六人の委員の外に、全國の都道府縣の議会の議長の代表者が一人、それから全國の市議会の議長の代表者が一人、それから全國の町村議会の議長の代表者が一人、この三人に変えまして、この三者を代表する代表者を一人、こういうふうに改めたいという修正案でございます。これを一人加えますことは衆議院の方でも知事とか市町村長とかの理事者の外に、議会を代表する者を加えたいという熱望が地方の方に熾烈なのを見ましてこういう修正案を出したのでございます。それも一面から見れば尤もなことでありますから、その意見を参酌しまして、三人は多いけれども、一人は出したらどうかというのが第一の理由であります。それから從來は國務大臣がやはり委員でありまして、そうして委員長になつている。ところが今度の政府原案は國務大臣は委員の中に加わりませんで、会議の議長となつているのであります。そこで議長は可否同数なときには議長の決するところによるということになつておりますが、六人でありますと三対三の機会が多いと思います。殊に政府原案では自治体側とその外と均衡がとつてありますから、重要問題について三対三になる機会が非常に多い。そうすると國務大臣の意見で決する。そうなると國務大臣の立場というものが苦しくなる。苦しくなるということは一面には非常にいいことで必要なことでありますが、組織としては余り感服できない点がありますから、だからもう一人委員を加えまして、三人にいたしましてそうして重要問題に対しては全員出席ならば、少くとも四対三になるように考えたらどうであろうか。こういうふうに考えまして、七人という数にしたのでありますが、そういう構想でございますから、それについて御批判を願いたいと思います。
#25
○林屋亀次郎君 修正案の第十一條、これは決議機関で、もうすでに衆議院は通つているのですか。
#26
○委員長(岡本愛祐君) はあ、十一條の第一項中「意見を聞かなければならない」を「議決を経なければならない」に改めました。尚申上げますが、先刻衆議院の方から委員長の使が参りまして、地方自治廳設置法案に対して参議院の地方行政委員会においていろいろ御研究になり、御意見もあるように承わるけれども、できればこの原案を推して貰いたいという意味の口上がありました。
#27
○西郷吉之助君 この自治委員会の衆議院の修正案に対しましては、本日修正と決定しましたので、今委員長から御報告がありましたが、これはなかなか重大な問題でありますから、今委員長の言われたような話を各会派に持ち帰りまして、よく衆議院の修正案について各派の態度を決定して、明日なり改めて自治廳については檢討したらどうかと思います。
#28
○島村軍次君 從つて委員会としては懇談をして、凡その意見を纒めて置く方がいいのではないかと思います。だから一つ速記を止めて懇談をするか、或いは委員会の形式で速記を止めてやつて頂くようにしたらどうでしようか。
#29
○委員長(岡本愛祐君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#30
○委員長(岡本愛祐君) 速記をして下さい。
 それでは修正原案をこういうふうに皆さんの今までの御懇談の御意見によりまして、一應次のように訂正いたします。
 「第四條第二項中「十二人」を「八人」に改め、同項第六号中「連合組織」の下に「全國の市議会の議長の連合組織及び全國の町村議会の議長の連合組織」を加え、同項第七号及び第八号を削り、第九号を第七号とし、「四人」を「二人」に改める。
 第十二條第二項中「六人」を「四人」に改める。」
 これは元の通りであります。
 それではこれによりまして各会派にお持ち帰り願いまして、御相談を願つて明日御意見を御提出頂きたいと思います。成るべくこれに統一ができますようにお骨折りを願いたいと思います。
#31
○西郷吉之助君 今の修正案の第十二條第二項ですね。八名ですから五名……。
#32
○委員長(岡本愛祐君) これでいいのです。速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#33
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。それでは從前に戻りまして、請願第千二十九号を改めて議題に供します。
#34
○政府委員(荻田保君) この請願第千二十九号代用精神病院に対しまする國庫負担でございまするが、これはちよつとはつきりいたしませんけれども、私の記憶ではこの代用精神病院になつている以上は、やはり精神病法によりまして國庫の負担がございますから、この請願の通りになつておる筈なんでございますけれども……、
#35
○委員長(岡本愛祐君) それではとにかくもう一度調べることにして留保することにいたします。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○委員長(岡本愛祐君) 留保することに決定いたしました。
 次は陳情第三百九十五号公共事業費中事務費國庫補助に関する陳情を政府委員の意見を求めます。
#37
○政府委員(荻田保君) 本件に関しましては、当初ここに心配しておられるようなことが政府の一部において考えておつたのでありまするが、この案は成り立ちませず、本年度もやはり人件筒を雜費の中に含めて補助の対象にしておりまするから、これらのことは御心配はないと思います。
   〔「不採撰」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(岡本愛祐君) 不採撰の動議が出ましたが御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○委員長(岡本愛祐君) では不採撰に決定いたしました。
 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#40
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて……。実は過般の衆議院議員の選挙につきまして國庫から出します費用が非常に少い。一億六千万円も各府縣で不足を生じておる。この問題につきまして、大藏省の主計局を呼んで事情を聽き、警告しようということにしておつたところが、外出しておりまして帰つて來ません。今日は参りませんから、今日はこの程度で散会いたします。明日は午前十時より開会いたします。
   午後二時三十四分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     岡本 愛祐君
   委員
           三木 治朗君
           林屋亀次郎君
           西郷吉之助君
           太田 敏兄君
           小川 久義君
  政府委員
   総理廳事務官
   (官房自治課長
   兼全國選挙管理
   委員会事務局
   長)      鈴木 俊一君
   総理廳事務官
   (地方財政委員
   会事務局長)  荻田  保君
   常任委員会專門
   員       上原 六郎君
ソース: 国立国会図書館
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