くにさくロゴ
1967/06/22 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第13号
姉妹サイト
 
1967/06/22 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第13号

#1
第055回国会 運輸委員会 第13号
昭和四十二年六月二十二日(木曜日)
   午前十時五十八分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         天坊 裕彦君
    理 事
                岡本  悟君
                谷口 慶吉君
                岡  三郎君
                小酒井義男君
    委 員
                井野 碩哉君
                江藤  智君
                木村 睦男君
                平島 敏夫君
                前田佳都男君
                森田 タマ君
                木村美智男君
                吉田忠三郎君
                田代富士男君
                中村 正雄君
                岩間 正男君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  大橋 武夫君
   政府委員
       運輸政務次官   金丸  信君
       運輸省海運局長  堀  武夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       大蔵省理財局次
       長        広瀬 駿二君
       運輸省海運局次
       長        高林 康一君
       運輸省海運局参
       事官       野村 一彦君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○船舶整備公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(天坊裕彦君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
#3
○岡三郎君 冒頭に船舶整備公団についての、その発祥から現在までの事業沿革というかな、それを一応簡単に説明してもらいたい。
#4
○政府委員(堀武夫君) 昭和三十四年の六月に、国内旅客船公団法という法律が施行になりました。で、この三十四年には客船、旅客船だけが対象でありまして、事業計画の額が客船につきまして五億ということで発足いたしております。三十五年の四月一日に国内旅客船公団法の一部改正がございまして、これは政府出資の増資に関する改正でございます。この年の事業計画額は七億でございます。それから翌年三十六年四月に再び改正がございまして、国内旅客船公団法の一部改正とともに、特定船舶整備公団法というふうに法律の名前が変わっております。このときの改正のおもなる点は名称の改正とともに、いままで旅客船のみを対象といたしておりましたものを、戦標船の大体貨物船の整備等をやるということに業務の範囲を広げたのであります。この三十六年度の事業計画額は、客船が七億、貨物船が十億ということでございました。
 で、次のとしの三十七年に、さらに特定船舶整備公団法の改正がございました。このときの改正点は、貨物船建造に加えまして、石炭専用船もその対象に加えるということになりました。さらに、港湾運送用の船舶、すなわち、はしけ、引き船等でございますが、そういうものの整備をも対象とすることになりました。
 改正の第三点は、政府出資額をさらに一億ふやすことが第三点でございます。
 三十七年の事業計画額は、客船が七億、貨物船が二十一億、それから港湾運送用船舶が五億、合わせて三十三億というのが事業計画額でございます。
 それから、次のとしの三十八年は法律の改正はございませんで、事業計画はだいぶふえまして、客船は依然として七億でございますが、貨物船につきましては六十億というふうに非常に大きくふくらんでいます。港湾運送用船舶は三億ということで、計七十億というのが三十八年の事業計画額であります。
 三十九年の四月に、特定船舶整備公団法の一部改正がございました。この改正の主眼は、戦標船、戦時標準型船でございますが、これにかわる老朽貨物船等の代替建造及び港湾の荷役機械の整備ということまでに業務の範囲を広げるのがこのときの改正の主眼点でございました。このとしの事業計画額は、客船が九億、貨物船が三十六億、それから港湾関係のはしけ等、それから荷役機械を含めまして四億ということで、合計四十九億が事業計画額でございます。
 それから翌とし四十年に入りまして、四十年には法律改正はございませんでしたが、貨客船の離島航路船舶の整備を開始しております。このとしの事業計画額は、客船が九億、それから貨物船が七十五億、それから港湾関係の船及び荷役機械が四億、合わせて八十八億が計画額でございます。
 それから翌とし四十一年におきましては、事業範囲といたしましては内外航専用船の建造を開始いたしております。そうして、四十一年の事業計画、当初の計画は、客船が十億、貨物船が五十八億、港湾関係が五億、合計七十三億で発足をいたしております。ところが、四十一年の十二月に、特定船舶整備公団法の一部改正がございまして、船舶整備公団法というふうに法律の名前が変わっております。で、このときのおもなる改正の目的は、内航海運対策を実施するためでございます。そして、予算につきましても追加がございまして、貨物船が二十三億、融資として二十八億、代替建造の分でございますが、これは解撤融資で二十三億、それから係船融資で四億七千万、合わせまして五十一億が四十一年に追加されております。これが四十一年の事業計画額でございます。大体このような経過でございます。
#5
○岡三郎君 そうすると、以上ひっくるめて、いままで船舶整備公団が取り扱ってきた金額、それから船の数ですね、これはどのくらいになりますか。
#6
○政府委員(堀武夫君) いままでの三十四年から四十一年までの事業の総額でございますが、旅客船につきましては予算といたしまして六十一億、貨物船につきましては二百三十四億、それから港湾関係のはしけ、それから荷役機械等で二十一億、それから内航対策費の融資関係で二十八億、合わせて三百四十四億というのが事業予算額でございます。
 また、建造実績について申しますと、これは四十年度の集計でございますが、旅客船につきましては、一万六千トンをスクラップいたしまして、新しい旅客船を三万トン建造いたしております。それから貨物船につきまして申しますと、全体で三十七万トンをスクラップいたしまして、新船の建造が二十六万四千トンでございます。これは船種別に申しますと、石炭船が九万一千トン、それから一般の貨物船が十二万四千トン、それから油の船、油送船が四万七千トン、これが内訳でございます。それから港湾関係の船、それから荷役機械について申しますと、はしけの建造が六万七千トン、それから引き船の建造が六千九百二十トン、それから荷役機械がこれは三十三件。以上でございます。
#7
○岡三郎君 それともう一つ、一番小さい船と大きい船、大体あまりこまかく言ってもわからぬのですけれども、大体現状においてはどこまで制限をしてきておるのか、いわゆる船のトン数の制限があるでしょう、その沿革をちょっと言ってください、どういうふうになってきたのか。
#8
○説明員(野村一彦君) 船舶整備公団の取り扱っております建造トン数でございますけれども、昨年十二月に改正になります以前におきましては、いわゆる内航鋼船の建造ということでございましたので、トン数といたしましては、一番下のトン数が総トン五百トン、それから一番上のトン数が石炭専用船を例外といたしまして、大体三千トンまでということを原則といたしておりましたが、昨年の改正によりまして、近海船を建造するということで四千五百総トンまで認める、それから下のほうにつきましては、一応五百トンを、五百総トンが原則でございますけれども、審査の結果、五百総トン以下のものを建造した実績もございます。
#9
○岡三郎君 原則として五百トン、一応最低のリミットを置いたのだけれども、実態はそれ以下のものもつくっていると、そういうふうな取り扱いになったのはどういうわけですか。
#10
○説明員(野村一彦君) 五百総トン以下の船の建造を認めましたおもな理由は、従来代替建造をやるにあたりまして、代替建造を希望する船主の中で非常に零細な船主で、そしてそれが五百総トン以上の船をつくるということになりますと、船舶職員の資格の関係等、また資力の関係等、あるいは輸送貨物のロット等の関係等でなかなかそこまではいけないという人がありました。しかしながら、それ以外の新船の計画内容においては妥当なものであるということから、たとえば木船を持っておった一ぱい船主の人、そういう人が二、三集まって集約をすると、そして小型鋼船をつくりたいということで非常にその計画内容が堅実なものにおきましては、これを認めてローカル輸送の小型鋼船をつくるということも有意義であるという判断からそういうものを認めてまいっております。
#11
○政府委員(堀武夫君) ただいまの説明を若干補足をいたしますが、公団といたしましては、まあ原則として五百トン以上の船をつくると、これは内航輸送の将来の姿から見まして、まああまり小さな船をつくることにわざわざ財政資金を投入することはあまり適当でないということで、原則として五百トン以上ということにいたしておるのでありますが、しかしながら、航路によりましていろいろ事情がございます。港の水深その他でどうしても必要な船であるし、かつ港自体は五百トンの船は入らぬ、しかし、三百トンなら入る、しかし、その航路にはどうしても必要な船だ、こういう場合もあるわけでございます。そのような需要の性質が非常に明確で、その航路にぜひ必要だというようなものまでも、これは五百トン以下を絶対だめだということにまでいうこともないということで、そういう内容をよく見まして、例外的に認めておるものはあります。で、いままでの公団でつくった船のそういうようなトン数を見ますと、五百トン以下のトン数というのは非常にわずかでございまして、全体の構成から見ますと二・六%が五百トン以下の船でございます。一番多いのは千トンから三千トンまでの船でございまして、これは五一・八%というふうに占めております。それから五百トンから千トンまでの船が三二・八%、三千トン以上が一二・八%、大体このような構成になっております。
#12
○岡三郎君 いま、五百トンを一つの制限の原則として、特殊条件の場合にそれ以下にも建造さしているということで、このことは昨年の実態の調査の中から、広島あたりに行くというと、やはり五百トンというのが少しきついという話があったので、まあそういうふうな形になってきたと思うのですが、原則と例外という形の中で二・六%というと、どのくらいのいま隻数かトン数になっているのですか。
#13
○政府委員(堀武夫君) 隻数で申しますと五百トン以下は四十八隻でございます。
#14
○岡三郎君 四十八隻、それは大体主としてどこら辺ですか。
#15
○政府委員(堀武夫君) 大体四国あるいは中国等の瀬戸内でございます。
#16
○岡三郎君 昨年の十二月にどうも船舶整備公団法が通ったときのいきさつがいきさつであって、これはこっそりと、通ったのかどうか問題点がずいぶんこれは残っているわけですよ。延長戦の形にこれは実はなっているわけで、そこで質問をするというとかなり日数を要すると思うのですよ。本来にさかのぼらなけりゃいかぬけれども、しかし、まあそういうこともなかなかむずかしい問題があるようですけど、まず、先ほど言われました内航海運対策として四十一年に審議されてきたわけですが、そのときにもいろいろと問題がありましたが、やはり解撤作業を進める、いわゆる内航のだぶついている船を整理して、内航自体の振興をはからにゃいかぬ、この趣旨はよくわかる。それに基づいて、係船の問題を含めて予算を取った、それがどのような時間的な推移の中で少し昨年の予算がついて、実際の法律が通過がおくれておるということから、事業そのものがおくれているかもわからぬけれども、そういう点について解撤作業並びに係船の状況ですね、こういうものがどういうふうに進捗しているか、一応御報告願いたいと思います。
#17
○政府委員(堀武夫君) 昨年の十二月に公団法が通りまして、直ちにスクラップ・アンド・ビルドの公募を開始をいたしました。公募の開始は四十一年の十二月二十六日でございます。締め切りが四十二年の二月十五日でございます。で、解撤の締め切りは五月三十一日ということで進めてまいりました。それで、当初閣議決定のときの計画では、解撤を五十八万五千トンをスクラップいたしまして、三十九万トンの新船を建造するという計画でございました。その後いろいろの経済事情の変化等がございまして、だんだん計画よりも申請ももっと下回りましたし、とりあえず内定をして審査をする量もだんだん減っておりまして、最終的に締め切った結果、実際解撤が終わってないものは失格になるわけでございますので、そういうものもはずして締め切った結果を見ますと、計画の約半分ぐらいになったということでございます。それで、その数量は解撤トン数が二十八万トンで、新船建造が二十万一千トンというふうに最終的にはなりまして、計画額を相当下回るということに相なったわけでございます。
 それから係船につきましては、船腹調整規定が日本内航海運組合総連合会から運輸大臣に出されまして、それを三月七日に大臣の認可を受けて、そして三月十四日から四月十五日の間に係船が開始されました。現在の係船量は二万五千五百トンということでございまして、これも当初の計画は九万総トンの予定でございました。それが二万五千五百重量トンというところまでしぼんでしまったのでございます。
 それからもう一つの柱の、いわゆる経営規模を引き上げて、いわゆる零細企業を集約しようということが内航対策の大きな他の一つの柱になっておりますが、これはことしの四月一日から許可制になったわけでございます。で、既存の企業につきましては、四十四年の九月三十日まで猶予期間がございまして、これが四十四年の三月までに申請を出していただきまして、そして約半年で審査をして、そして四十四年の十月からこの新しい許可制の体制に入るということで準備を進めております。内航対策全般についての進みぐあいはこのようなことでございますが、ただいま申し上げましたように、スクラップ・アンド・ビルドの計画も非常に計画と実行が違ってきている、係船量につきましてもそうでありますが、これはどうしてこういうふうになったかということを考えてみますと、この内航対策が立てられましたのは四十年の終わりから四十一年の五月、四十一年の五月に閣議決定されていますので、そのころの事情は、言うなれば非常に内航海運界が不況と申しますか、輸送需要の非常に少なかった時期でございます。ところが、その後輸送需要が非常に予想以上に出てまいりまして、そのために解撤船もなかなか解撤しにくくなったのが一つと、それからこの法律の一つの点は、この内航対策の一つの大きなねらいでありますところの、一挙に解撤をして三年間で建造をするというアイデアが、三年分を言うなれば一ぺんに解撤をするということになりました関係上、スクラップ船の値段が予想以上に上がったということで、そういう価格の上がったスクラップ船をなかなか用意することが困難である、そのために申し込みを断念したというような方々もあったのではないか。そういうような事情から計画を著しく下回らざるを得なくなったのではないか。係船につきましても、荷物が目の前にあるにもかかわらず、これを係船するということは船主にとっては非常にむずかしいことではないかと思われますが、輸送需要が非常に出てまいりました関係上、係船というものが非常に少なくなったのではないか、このようにその原因を考えておる次第であります。
#18
○小酒井義男君 ちょっとあれですけれども、いまお話があったように、計画と実際の作業は相当縮まってきたわけですね。そうすると、四十一年度の予算なんというのは、予算といいますか、資金計画ですね、これなんか相当狂ってくるというか、金が余っておるという結果が出ておるのじゃないかと思うのですが、どうなんですか。
#19
○政府委員(堀武夫君) 四十一年度の実施額がずれてきております。で、四十一年度の計画につきましては、これはフルにできるようになっております。最初のほうに詰めてやるということで、これは四十一年度の予算は全部消化はできるわけですが、四十二年、四十三年の分につきましては、おっしゃいますとおりに財政資金の予算が用意してあるわけですが、それが余ってくるという勘定になります。それで利子補給の金もこれは余ってくる、三年間を通じて見ますると余ってくるということになります。
#20
○小酒井義男君 そうすると、たとえば係船の分として四十一年度五億、四十二年度五億見ておりますね、係船の分として。九万トンの係船を予定して予算は資金が組まれておると思うのですが、それが二万五千五百トンということになればこれもたいへん三分の一以下になるわけですから、これは余りますね。
#21
○説明員(野村一彦君) 係船の融資につきましては、いま先生の御質問のような状態でございますが、先ほど局長が申し上げましたように、現実に係船が始まりましたのは実際は四十二年度に入ってからでございますので、四十二年度の予算を要求いたします過程におきまして、四十一年度に調整をはかって係船融資の予算要求をしたという状況でございまして、当初の計画額からいいますと、それを大幅に下回った、こういうことになります。
#22
○小酒井義男君 それから、そういうことでだんだん後期に資金が繰り越されていくというと、四十二年度に八十八億の債券を発行する必要はなくなりませんか。
#23
○政府委員(堀武夫君) 債券の発行は、必要に応じて発行することになると思います。したがいまして、いまのように実行がだいぶ下回ってまいりますと、所要の債券は発行する必要がありますが、全部は発行する必要はないと思います。
#24
○吉田忠三郎君 関連して。
 局長、岡先生からスクラップ船の問題が提起されましたね。そこで私は、これは実例で申し上げるのですよ。いまのように、これはまあベトナム戦争経済の私は影響だと思いますが、かなり変動がありますね、購入にしても、スクラップの価格にしても。そこで船舶整備公団でいろいろ一次査定、二次査定とか査定しておりますね、この申し込み者に対して。その場合に、スクラップの価格について、全国おしなべて統一した価格で指示するわけですよ。ところがそうはいかない場合があるのですよ。その地域地域によって価格が違いますよ。これはこの制度ができてから北海道でたしか去年でしたかね、たった一隻です。これは五百トンクラスのタンカーですよ、港内タンカーですかやりましたが、そのときにも種々いろいろな問題がその中に発生したわけでございますけれども、やっぱりスクラップ、当時は非常にいまと違いまして鉄鋼が不況の時期でございましたから、道内におけるスクラップ価格がずっと低い地位にあった。ところが全国おしなべてやりますから、公団の関係では。いまあなたが説明したように、四十三隻の代替建造をやったものについても、瀬戸内が中心ということになっていますから、ですからその辺でもスクラップの価格が標準になる。そのためにやはり代替建造をやる場合に、さらにやりたいというものもやめなければならないというようなものがあったのですが、こういう問題をどう一体これから調整するのですか。
#25
○政府委員(堀武夫君) 今度の内航対策は、一応三年計画ということで、三年間のものを一ぺんに解撤をしていく。解撤をした人だけが三年間に公団資金によって船をつくることを認められる、こういうことにしてあるわけであります。したがって、もう勝負がついているわけです。いまでもこの三年間に船をつくろうとする人は、すでにスクラップを買ってしまっているわけです。もうそれをスクラップしてしまっておるわけです。したがって、先生のおっしゃる問題は今後の問題ということになるのじゃないかと思います。したがって、われわれも今後も船腹のだぶつきを締めていかなければなりませんので、やはり自己資金船にしましても、少なくとも一トンつくるのに一トン解撤していく、こういうので船腹量を押えつつ近代船をつくっていこう、こういう考えでございますので、どうしてもスクラップ・アンド・ビルドという政策そのものは維持していきたいと思うのです。したがいまして、今後もやはりスクラップ価格の値上がりの問題というものは常に配慮していかなければならないと思います。ところが、これを法律で押えるとか何とかということはなかなかむずかしい点がございまして、直接物価統制令みたいなもので押えるというのもなかなかできがたいことでございますので、どうしてもやはり今後は、海運組合というものがありますが、内航海運組合法によってできておる組合に、そういう調整事務と申しますか、船主が老朽船を持っておるというものをできるだけお互いに示し合って、自分のところにある船はこういう老朽船があるということで示し合って、そしてブローカーが中に入っていろいろつり上げるというようなことをなるべくなくしていくとか、あるいは組合員相互の間において価格のつり上げ等について自粛をする、そういうようなことをしていく必要があるのではないか、こういうふうに考えておるのであります。もっと有効な方法があればそれはまた研究をしてみたい、こう思っております。
#26
○吉田忠三郎君 関連ですから一つだけで終わりますが、大体わかりました。わかりましたが、この法律をつくるときのねらいというのは、一つには内航の対策も含まれており、それから中小企業対策も含まれている。それから集約化も含まれていますね。そういう大局的な見地から最終的にあなたのおっしゃったような政策的なものを堅持したい、こういうことでしょう。それはたいへんぼくはけっこうなことだと思うのですよ。だが実際の運用を、いまたった一つぼくが聞いたのは、そういう問題が出てくるんですよ。ぼくは本州のことをあまり存じ上げていませんが、ほとんど北海道というのはこの種の問題が御承知のようにないのですよ。ごく少数、ありますがね。で、いま申し上げた例は小樽の石油海運の問題ですよ。しかもそうした中から海運の安全ということが大きな柱になっておることは、これは間違いないのですからね。老朽船を代替建造していくということなんですが、小樽海運の実態はどうなのか。この会社は道内高島の油を運送している会社ですね、それと室蘭港における港内の油運送をやっているわけです。したがって、そんなに数多い船を持っていませんが、ほとんど老朽どころの騒ぎじゃない船を持っているのです。それはあなた方十分御承知だと思いますよ。そのときに計画は代替建造していくという計画を持っていますけれども、もとより自己資金なり多少の問題があれば、いま言ったスクラップの問題が非常にネックになったという例が去年出てまいりまして、その場合に、いま言った船舶公団の運用のしかたはあなた方が答えられた、私どもの伺っているようなものからかなりはずれている。どうも基準だとか、いや、一般的な全国的な統一的な価格の水準とかいっても、それが当てはまらない。そのためにこれがやりたくてもやれないという、漏れていくという実態ができておる。依然として大方針として集約化の問題とか、あるいは老朽船の代替建造で交代していく、交換していくということはやられていない。ですからたった一隻しかないのです。依然としてまだ一隻しか実績がないというのは、そこに高林君おりますから承知しているはずですよ。これは特段の配慮を願いまして、モデル的にやってみたらどうかということでやらしたら、その結果非常に成績がいいのです。いいが、そういう問題が出ている。まことにぼくはふかしぎな問題だと思う。今度法律改正が出ていますが、そういうやはり地域的なところも加味してその問題は解決していくということにならなければ、これは法律改正しても何の意味もないと思いますがね、局長、これはどういうふうに考えていますかね。
#27
○政府委員(堀武夫君) この内航対策は三年間でなし遂げようということでございますが、この計画につきましては、その実施に伴いましていま先生がおっしゃったようないろいろの問題があると思います。それで、たとえばいま先生のおっしゃったように、船は自分で一ぱいしか持っていない、それをスクラップするとなくなるのですが、新しく建造するにはこれをスクラップしなければならない。そうすると商売がとまってしまう。あるいはこの船はまだ使っていきたい、もう一ぱいどうしても要るのだというときに、スクラップ船を出せといってもない、そうしてだれかから買ってこなければならない。買うにはお金がない、つまりそういうふうな零細企業でございますから非常に窮状にある船主もあることだと思います。そのために今度の内航対策におきましても解撤融資ということで、そのスクラップ船の金がなくて買ってこれないという人のために融資の制度も活用していく、こういうことでございますが、まだいろいろそういう徹底していない面もございますし、あるいはこの制度自体にいろいろまだ問題もあったかと思います。これはこれといたしまして、この三カ年計画はこれでひとつ締め切って結着をつけまして、そうして新たにそういう新しい問題、そういう、いままで日陰になっておったような問題、そういうものをまた別の観点から考えていかざるを得ないのじゃないか、かように考えております。
#28
○岡三郎君 当初の予定よりも解撤船あるいは係船について予定目標まではいっていない。いま小酒井さんが言ったように、資金が次々と送られていくからということになってくるというと、あらためてもう一ぺん三カ年計画なり四カ年計画なり、いま言ったような問題等を含めて考え直すということはないのですか。要するに四十年から四十一年の不況期に一応内航海運対策というものを立てて、そうしてそれに基づいて施行が少しおくれたので景気に乗った、こういう問題特に船の場合は多いわけですね。そういう点で調子がよくなるというと、ぼろ船でも起こしたほうが金になる。また景気がよくなると、さあさあ何とか早くやってくれよ、こういうことになると思うのですが、端的に言って、やはり強制的に、いやがるのをやるわけにはいかぬだろう。その面について、指導というのはどういうようになっているのですか、ただ募集をして、まあ募集がないから、少ないから、これはこれでしかたがない。しかし、こういうことについて、一応船腹量の需要というものは一応あるわけですから、それが好況のときは野ばなしにして、不況になると対策、対策、内航対策は外航対策と比べておくれているから、これは特に熱心にやってもらわなければいかぬわけですけれども、そういう点について、親の心子知らずじゃないけれども、調子がよければどんどん勝手にやっていって、代替建造、そういうものがおくれていく、そういう点についてどういうように海運対策として考えているわけですか、そういう点を。
#29
○政府委員(堀武夫君) この計画は半分ぐらいに実行が縮まったわけでございますが、実際締め切ってみたらこういうようになりましたけれども、実際はまだ船をつくりたいという人はだいぶあるんじゃないか。で、非常に公募の期間も短うございまして、たまたま好況といいますか、これが一時的なものか、相当長く続くものかわかりませんですけれども、こういう時期に遭遇したために、まあやめたという人もおるでしょう。で、いろいろな事情で、ほんとうにまだ船はつくりたいのだけれども、今度は間に合わなかったとか、今度はいろいろな事情でできなかったという人が相当にあるんじゃないかと思われますので、それらの人のためにあとどう考えるかという問題はあるんじゃないかと思います。しかし、とにもかくにも三カ年計画ということで、こういうことで締め切ってやりましたので、これはこれで一ぺん決着をつけまして、あとにどういうような問題点があるかということをこれから整理をいたしまして、そうしてその上に追っかけまた別なことを考える。あるいはこの三年間が終わったあとでそれをやるか、そういう方針をとりたいと思います。で、いまここですぐこれをどうするかということは、もう少し時間をかしていただいて、研究させていただきたい、かように思います。
#30
○岡三郎君 だいぶ余裕が出てきた答弁でけっこうですがね。一つはやはり解撤、スクラップ化についての計画の実行が違ってきたというのは、スクラップの価格が、一トン当たりの価格というものがずいぶん当初の規定よりも上がってきた、とてもまあやり切れぬというようなそういう情勢があったのじゃないかと思うのですが、スクラップ価格の当初の想定とその後の変化について、わかっていたならばひとつ御報告願いたいと思います。
#31
○政府委員(堀武夫君) 当初予算を組みましたときにわれわれが想定をいたしましたのは、トン当たり一万二千円ぐらいじゃなかろうかということでおったわけでございますが、その後、四十一年の第一次の締め切りをしたときには一万六千七百七十八円、二次の締め切りのときは二万七千百三十四円というふうに、これは平均でございますが、このように上がってきております。ごく最近ではまあ三万円出たとか、三万円の声を聞いたとかという話も聞かれます。しかし、とにかく締め切ってしまいましたのでもうそんなにこの問題では上がらないのではないかというふうに考えております。
#32
○岡三郎君 上がらぬのじゃないかと思うといったって、いまなお強気なんじゃないですか。三万円というのは私が昨年関西に行ったときのころの相場ですよ、夏のころの。だから一万二千円が三万円ということになると、運輸省というところは一体何をもとに計算をしているのか。ここに高林君がいるけれども、大蔵省に対してもだいぶやったらしいが、あまりにも違い過ぎる。こういう点で、まあ相場というものは動きますからそれは一がいにつかみどころはむずかしいと思いますが、ただ実態として買いたたき、あるいは買い上げ、いろいろな面で、ブローカーといいますか、そういうものが暗躍するということで、政府のあたたかい施策というものが中間のさや取り業者に追いかけ回されて、結局当初のような思ったようなことにならぬというのが実態でなかったのかという気がするわけです。だからこういう点について、まあ内航対策というものを打ち出して国家が真剣にやる。そうすると、それに伴ってすぐそういうふうな現象が起こってくるということについて、これはやはり、まあ組合関係の充実といいますか、船を持っている人々自体の自主的な協定というか、そういうものが実に弱いのではないかというふうなことで、指導という面についても非常に苦労があったと思うのですよ。だからわれわれ自体もこういう点についてやはり海運組合や、それから船主なら船主団体というものについての指導というものをやはり的確にしていくような方向、これはなかなか一ぱい船主が多くいてむずかしい面が相当あるというふうに思いますが、それをやはりやっていってもらって、苦しい中で、ある特定のものが金もうけをするということでは、これは対策として意味がだいぶ欠けてしまうというふうに考えられる。そういうふうな点で、だいぶ解撤、新船建造の仕事がおくれてきたのじゃないかという気がするのですが、こういう点もう一ぺんどうですか。
#33
○政府委員(堀武夫君) 内航海運組合法ができましてからまだ日が浅いのでございまして、海運組合そのものがまだ本格的な活動段階に入ってないという段階でございます。むしろいままでの海運組合というのは組織をする組織化ということに全力をあげてまいって、事業活動というところまでは、まだ本格的なところまでは入っていないのではないかと思われます。本来この海運組合自体の活動としてはいろいろの分野がございまして、ただいまのスクラップ価格に対するブローカー等の入る余地のないようにする方法を考える、措置をするということもひとつぜひ海運組合に今後自主的にやっていただきたいことでございますが、何分にもまだできましてから日が浅いのでございまするので、まだその辺に手が回っていないという状況でございます。今度の内航対策によりましていろいろな経験をこの海運組合が初めて積んだということになるのでありまして、これをきっかけにいたしまして、この経験をもとにいたしましてこれからこの海運組合というものが本格的な事業活動というものに入れるのではないか。かように期待をいたしておるわけでございます。われわれといたしましてもいろいろな指導をするための指導員というもののために補助金といたしまして、まあわずかでございますけれども、三百八十万円の予算をとっております。で、いま先生のおっしゃいましたような観点から、今後この海運組合というものを指導してまいりたい、かように存じます。
#34
○岡三郎君 大体よくわかりました。先ほど吉田委員の言った点との関連もありますが、やはり新しい船をつくりたいという人も、実際は資金がない。それでまた先ほど言われたように、五百トンの制限ということになると、そこまでのトン数もないということで、中途半端ならば、やはり売るほかにない。もう船をやめてミカン山でも、というふうな形で、おかにのぼってしまおうじゃないかというような考え方もある。だから、実態というものはなかなか、地方海運関係の指導をしている海運局の人たちも、だいぶその点苦労しておったようですが、そういう点で、まあ、あまりこまかい船をつくることについては、やはり将来の問題として、先ほど言われたように思わしくないと思うけれども、やはり地域の輸送状況、あるいは中小造船対策なり、あるいは小さい船といっても、これは非常に地域においては重要なる動脈的な役割りをしている。そういう点についても、さらに一歩進めて、やはり実態に即した指導というものをしてもらわなければいかぬじゃないかというふうな気がしてきているわけです。そういう点で、指導員を置いてやられるということについては、ひとつ可及的にそういう面についてお取り上げ願いたいということをお願いするわけなんです。
 それはそれとして、先ほど石炭専用船とか、はしけとか、引き船とか、あるいは荷役機械というものをつけ加えられてきておりますが、まあ東京湾内は平水の関係で、機帆船の問題が絶えずいわれておるわけです。かなり多量のものがある。これについて運輸省の考え方も一応聞いてきたわけですが、この点についてもう一ぺんひとつ、はしけとか引き船とか、いろいろな問題がありますが、機帆船というものについてどういうふうに考えておられるのか。
#35
○政府委員(堀武夫君) いままでの日本の内航海運というものは、機帆船が、いうなれば主力のようなそういう海運業界であったわけであります。これは最近に至りまして、代替建造の方策をとりまして以来、どんどんスクラップされまして、そして小型鋼船というものにかわりつつあります。そのほうが運航コストその他の面から、いろいろの点で有利であるということがわかってきたためであると、かように思っておるわけでございます。ところが、機帆船の船員が今度は小型鋼船に乗り組む。この点で、船舶運航の安全面でいろいろ気がかりな面がありまして、こういう機帆船のスクラップ・アンド・ビルドに伴う、そういう船員の教育の面につきましては、船員局におきましてできるだけ講習会等をひんぱんに開きまして、そして従来、機帆船を運航していた船員に鋼船の運航ができるように、そして安全に運航できるようにということで、いろいろの手を打ってきておるという状況でございます。今後におきましても、その航路の性質上どうしても機帆船でなければならんというところがあれば別でございますけれども、できるだけ鋼船にかえていくようにわれわれも指導していきたい、かように思っております。
 なお、先生の御質問の御趣旨は、いま答弁いたしましたようなことだと思ってお答えしたのですが、港内におけるはしけとの関連の、いわゆるなわ張りの問題でありますと、これはまた別なお答えをしなければならんと思うわけでございますが、機帆船を使って、はしけがわりに港湾運送業をやるというのは、これはもうちょっと困りますので、そういうことは認めないという方針でまいりたいと思っております。
#36
○岡三郎君 なかなか親切な答弁があったのですが、私のほうは端的に言って、機帆船というのは従来ややまま子扱いされてきたようなことから陳情があって、いまの答弁でけっこうなんです。機帆船というのはやはり整理して、ある程度小型鋼船に直していくということになればいいと思うのですが、それがどうもおくれているのじゃないかという憶測でちょっと質問したわけですが、どのくらいいまそういう代替建造が進んでおりますか。
#37
○政府委員(堀武夫君) 機帆船をなんぼつぶして、なんぼ鋼船をつくったかという資料は、さがせばあると思いますが、ちょっと手元にございませんが、鋼船の船齢別の表が手元にありますので、これから類推して申し上げますと、船齢五年以下という船が八十九万一千トン、全体が百七十二万トンでございますので、これは鋼船の貨物船だけについて申し上げますが、五一%が船齢五年以下でございます。それで、この船の大きさから見ますと、五百トン以下、千トン以下をちょっと申し上げますと、五百トンから九百九十九トンいわゆる千トン未満、これが百六十三隻の十二万一千トン、それから五百トン未満三百トンというのが三百三十六隻の十四万二千トン、それから三百トン以下百トン以上というのが九百八十二隻の十八万三千トンというような様子でございまして、こういうものが、やはり機帆船をやめて小型鋼船にかわってきた新しい船だと、かように見ることができるのではないかと思います。
#38
○岡三郎君 私もぽつぽつ終わりますが、繰り返しますが、当初の計画どおりには推移していないけれども、画期的な内航対策だというふうに考えます。そういう点で、やはり最近における好況の中から、当初の方向になかなか沿ってないようですけれども、先ほど局長が言われたように、今後これをどうするのかという点、それから船の需要はある、しかも手持ち資金がないからつくれない、そういうふうな問題についても、地域地域によってそれぞれ異なってくると思うけれども、一応締め切って、内航対策についての一応の区切りをつけて、さらにそれを前進させるということについて、時間的に見てどういうふうになりますか。一応区切って、次のまた新しい企画といいますか、新しい考え方に即して対策をさらに前進させていきたいということになるというと、大体どういうふうな推移になりますか。
#39
○政府委員(堀武夫君) これを締め切った上で、いろいろ問題点を整理してみたいと思います。それで、すぐおっかけ何かやったほうがいいということになりますと、まあ来年度予算に間に合うように考えなければならぬわけでございます。で、私思いますのに、本格的には、やはり四十四年の十月にいわゆる許可制の完全実施という時期が、一つのめどではないか。で、これを許可制やります際に、各企業をずっと中身を見れるわけでございます。それをよく見まして、ほんとうに内容を十分把握した上で、そして新しい本格的な考えがまとまるのではないか、このように考えております。
#40
○岡三郎君 外航、内航にかかわらず、この景気の変動に伴って船のつくり方がずいぶん変わってくるわけでございます。外航対策について、まあスエズの動乱が原因になってかなり急速に船会社が船をつくると、それが不況の中で採算ベースに乗らなくてみんなじり貧になってきて、それに対する外航対策というものが講ぜられる。最近に至って、かなりカンフルがきいて、内容的に非常によくなってきた。まあ今回の場合についても、経済事情の変化というか、そういうことで、運輸省が立てた内航対策について実態が計画どおりにいっておらぬということ、これは私はやむを得ない点が非常に多いと思う。しかし、こういう際に、不況に対するやっぱり対策といいますかね、そういうものをある程度強力に指導していかぬというと、いいときばかりはない、悪くなってからまた、どうするのだと言うのじゃ、とてもじゃないけれども、いままでの愚を繰り返すことになる。そういう点で、ひとついままでのものを、四十四年の完全許可制になってからということも十分理由はわかるが、だから、その点について、やはり将来内航というものは実際に私は内容苦しいと思うのですよ、実態は。そういう点で、積極的に需要供給関係のバランスに乗るような強力な指導を好況時にやはり立てておいてもらいたいというふうに考えるわけです。
 以上で終わります。
#41
○小酒井義男君 大臣、こういうこと、この資金構成ですね、今度の資金源を見ると、四十一年度は運用部資金が約八〇%ですね。ところが四十二年度は約八四%の債券に移行しておるのですね。これはどういう意義を持っておるのかですね。政府は金が実はあり余って、銀行には金がないのだというようなことが言われておる財政事情の中で、どうしてこういうことをしたのかということをひとつお尋ねしたいと思います。
#42
○国務大臣(大橋武夫君) その点は、公団の事業量が資金的に増加いたしますにつれまして、民間の資金をできるだけその方面に動員したい、こういう考え方が基礎になっておると思っております。
#43
○小酒井義男君 ちょっと理解ができにくいのですが、政府の運用部資金でしたら、債券の利回りとは違うのですね。この利回りの高い債券を使って公団の運営をやるということについて、貸し付けの利子を従来どおりにしていけば、公団の運営にいろいろ窮屈な面が出てくるのじゃないかと思うのです。やはりできるだけ利子の安い運用部資金を大量に出すべきじゃないかという気がするのです。
#44
○国務大臣(大橋武夫君) 公団の経理そのものは窮屈になることは事実でございます。しかし、まあ公団から貸し付ける利率はいままでどおりでいきたい、こういうことでございます。
#45
○小酒井義男君 それではですね、こういうことに発展するのですね。これは私が言うまでもなく、海運業者というのは、自己資金がきわめて少なくて借り入れ金が多い。したがって、その利子負担がかさむわけですね。貸し付け金の利子を上げなくても、債券、いわゆる利子の高い債券を発行してやっていけるものでしたら、運用部資金を出せば利子の引き下げができるじゃないか、そして海運の企業の健全化をはかっていくというそういう方針をとるべきじゃないかと思うのです。どうなんでしょうか。
#46
○国務大臣(大橋武夫君) まさにお説のとおり実施ができますれば、私どももたいへんけっこうかと思いますが、まあいろいろ大蔵省方面にも利子についていろいろな都合があるようでございまして、結局私どもの折衝といたしましては、従来どおりの利率でやっていく、この考え方のもとに予算を編成いたしました。
#47
○小酒井義男君 大蔵省の話もひとつ聞いてみてください、委員長。
#48
○説明員(広瀬駿二君) ただいまの資金構成の問題でございますが、昨年度は大体運用部資金でまかなっていたのに、なぜ本年度政府保証債で、資金コストの高い政府保証債でまかなうようになったかというお話でございますが、これは私どものほうの、主として私どもの責任になるわけでございますが、財政投融資全体の原資の構成が、資金運用部資金の伸びがあまりなくて、財政投融資全体としてはかなり伸ばさなければならぬ。そこで大臣おっしゃいましたように、民間資金をできるだけ活用するという方向にここ数年向いているわけでございます。
 具体的に申しますと、四十一年度から四十二年度にかけての財政投融資の伸び率は一七・八%ということは御承知のとおりでございますが、この間、資金運用部資金の伸びは一四%でございますが、したがって、この平均の伸び率に達しないわけでございます。そこで政府保証債を四十一年度は四千億であったのを五千百億と二七%、五千百億でございますから二七・五%、非常に大幅に伸ばしております。で、これでもって万般非常に多い財政投融資の需要に応じまして一七・八%、二兆三千八百八十四億円という財政投融資を確保することができたわけでございます。そこで、どうしても従来運用部資金に多く依存していたものにつきましても、ある程度の政府保証債でもって原資をまかなっていかなければならぬということになりまして、船舶公団につきましても四十二年度には八十八億円の政府保証債でもって民間資金を調達する。これは調達のしかたにつきましては、政府保証というものがあるものですから、民間金融機関は安心して貸せることと思うのでございますし、また私どものほうも銀行局等を通しまして十分銀行関係折衝いたしまして、資金の確保には万全を期しておるわけでございます。そういうわけで、資金の確保はそういうことにせざるを得ない。これは船舶公団だけではございません。水資源公団等につきましても、やはり政府保証債を消化してもらうということになっております。
 それから金利の問題は、これは金利の点では御迷惑をかけないように貸し付けの金利を、貸し付けと申しますか、共有持ち分についての金利につきましては、これは船舶公団の対象が中小業者であるということを勘案いたしまして、運輸省のほうの御要望もできるだけ下げてくれという御要望がありますので、これは本年度貨物船につきましては七・五に、〇・二でございますが下がっております。で、その所要の資金をまかない得るように政府保証債、運用部資金等あんばいして差しつかえないように措置をしていく、こういうことでございます。
#49
○小酒井義男君 私は別に金利を下げて船会社だけが利益を上げるということじゃないと思うのです。やはり運賃の関係も持つわけですから、ですからできるだけ安い利子で金を貸すことによって運賃の値上がりを押えるとか、あるいは運賃を下げるとかいうようなこともやはり考えてやるべきじゃないかと思うので、いまのような質問を申し上げたのです。来年度ぐらいはそういう点もひとつ十分考慮して仕事を考えてもらいたいということをひとつ御要望を申し上げておきます。
 それからもう一つだけ、実はほかに質問者があるようですから、お尋ねをしますが、岡委員も言っておられたように、この法律の目的は時期的にずれたということもあり、船腹の調整ということには非常に意義が薄らいできたと思うのです。で、解撤船の内容等についていろいろ問題があるようでありますけれども、そういう問題こまかいことになりますから省略をしますが、ひとつ係船の関係で大臣のお考えを聞きたいのですが、海運市況が上昇しておるというので、ほとんど動ける船は稼働しておるではないかと、こういう中で係船をするという船はよほど非能率なものじゃなければ係船しないんじゃないかという気がするんです。解撤するにしても係船するにしても、稼働しておるのを解撤し、あるいは係船するということに船舶の調整の意義があるので、能率の悪いもの、あるいは動かないような船を解撤したり係船したりじゃ意味がないと思うのですが、そういう点で係船というようなことまで政府がいろいろやらなければならぬのか、むしろ船主の業界に自主的にやらしておいてもいいんじゃないかという気がするんです。そういう点どうでございますか。
#50
○国務大臣(大橋武夫君) 自主的にやらせるのが今後のたてまえだと思います。
#51
○小酒井義男君 しかし融資を……、とにかく予算として去年もことしも、四十一年も四十二年も五億ずつ組んでおるのですね。そういうことまでやらなくてもいいんじゃないか。
#52
○国務大臣(大橋武夫君) 将来はそういつまでもこういう補助制度を維持するという考えはございません。まあ初めてのことでございますから、きっかけをつくるという意味で一応こういう制度でスタートいたすわけでございまするが、将来は海運組合を通じまして自主的にこういう輸送をやるように指導すべきものだと思います。
#53
○小酒井義男君 最後に、資料をお願いしますが、この法律とは直接関係ありませんから調査には若干時間がかかると思いますから、あとで出していただければいいんですが、四十三の船が係船になるわけですね。そこで係船になる四十三の船の船名、船齢、トン数、持ち主、係船場所、これをひとついただきたいと思います。
#54
○政府委員(堀武夫君) 承知いたしました。
#55
○田代富士男君 いま海運問題につきましていろいろ論議がなされましたが、この海運問題は、特に外航海運につきましてはだんだんと近代化が今日はかられておりますが、内航海運はいまも話が出ましたとおりに、外航海運に対しまして一歩立ちおくれの感がしてならないわけなんです。しかし、わが国におきましては、内航海運というものは、これは重要視していかなければならない。御承知のとおりに、石炭等をはじめといたしました産業の基礎資材の長期輸送を中心として今日まで発展を続けてきておりますが、特に昭和三十九年度におきましては七百七十二億キロリットルの輸送を行ないまして、実質上の国内輸送機関の首位を占めるような、重要な、目立たない立場でありますが、役目を果たしておるわけなんです。しかし、その状況を見ますと、船腹の過剰傾向や、あるいはいまもちょっと話が出ておりました業者の乱立等におきますところの過当競争が原因となりまして、内航海運の経営というものは憂慮すべき現在の状況じゃないかと思います。そこで、現在の内航海運の状況の船舶構成はどうであるかといいますと、鋼船は約一割、木船は約七割くらいじゃないかということを聞いて、すでに法定耐用年数を経過した老朽船である。そこで政府は、いま問題になっております特定船舶整備公団を通じまして共有方式で代替建造を進めるべくいま計画されてまいりました。ところが、いまお話がありましたとおりに、当初の計画よりもこれが現実は計画どおりにいっていない。しかし、内航海運というものは、われわれ国民にとっても、あるいは国民経済にとっても、あるいは国民経済に占める重要性というものは大であるために、この問題に対しましては、経済基盤の強化をはかるとともに、円滑な代替建造を進めていかなければならないと思うわけなんですが、現時点におきましては、そこまでいっていない、まず最初に、そういう海運関係の指導監督の立場にあります運輸大臣から、こういうものを含めた上の御所見を最初にお聞きしたいと思います。
#56
○国務大臣(大橋武夫君) 実は、このたび法案を提出いたしておりまする船舶整備公団の事業が、大体政府の内航対策の考え方の一端を示しておるわけでございます。これはまあこれといたしまして、今後におきましても機会あるごとに過剰船腹を整備し、そしてまた船舶の質的な改善をはかるということ、そして企業の基礎を確立いたしてまいりたい、こういう考え方で進んでまいる所存でございます。
#57
○田代富士男君 いまお話のとおりでございますが、そこで、いま論議になりました四十二年度は、運用部資金は四十一年度の八十一億に対しまして四十二年度は十四億となり、そしてそのかわりに政府保証債を八十八億発行して補うことになっていることに対しまして、いま理由の説明がありましたが、そのことに関しまして、ここに法律案が提案されておりますが、この中を見てみますと、公団の余裕金の運用につきまして、多額の資金が一時的に停留することが予想されるので、運用方法のワクを広げ、安全有利な金融債の取得を認めようとする、このような提案理由がうたわれておりますけれども、いままではどのように運用されていたのか、その点を最初にお聞きしたいと思うのであります。
#58
○政府委員(堀武夫君) 従来の法律によりますと、二十八条に、「余裕金の運用」という項目がございまして、公団に余裕金がある場合は、まず第一に国債を買うというのが一つあるわけであります。それから銀行預金、これが第二であります。それから第三番目は郵便貯金。この三つの方法しかなかったわけです。こういうふうに制限をされておりました。このいずれも非常に金利が安うございまして、公団自体にとってはもっと有利な運用の仕方があるわけであります。そこで今度この政府保証債、公団債を発行いたしますが、これはそう毎月毎月発行するわけにはまいりませんので、やはり一年に三回ないし四回というふうに発行するわけであります。そうしますと、発行したそのときは非常に急に金ができますので、そういう意味で余裕金というものが一ぺんにぱっと出てくる。そういうものを、ただ、いま申しましたような非常に不利な運用の仕方でなしに、もっと有利な運用の仕方ができるようにという趣旨でございます。そしてそれじゃ、これは、国債その他の運輸大臣の指定する有価証券の取得というふうに条文も変えるわけでございますが、いま考えておりますのは、長銀債、農中債、商工中金債、そういうものをいま指定することを考えております。これらはいずれも七分二、三厘という金利になりますので、非常に有利な運用の仕方になると考えます。
#59
○田代富士男君 いま、金利が安いからもっと有利な運用を考えていくためにこういうことを加えた、こういうことでございますが、このような運用方法のワクを広げるという意味で金融債の取得を認めるという意味はわかりますけれども、私は何かはかに理由があるような感じがしてならないわけです。
 また、もう一つ、それと同時にお聞きしたいのは、このような、これは船舶公団だけじゃありませんで、他の各公団の余裕金の運用範囲におきまして、金融債の取得を認められた公団がありますか。
#60
○政府委員(堀武夫君) たいていの公団はこういうような考え方で、いま言ったような程度の範囲までは広げておると存じます。
#61
○田代富士男君 たいていの公団はとおっしゃいますが、おもな公団の名前をあげていただきまして、もしできるならば、その公団が金融債にどれだけの資金を出しているかということがわかれば教えていただきたいと思います。
#62
○説明員(広瀬駿二君) 公団はいろいろあるわけですが、住宅公団でございますとか、水資源公団、鉄建公団等々ございますが、たいていは金融債を認めることができることになっているわけです。持っている金額につきましては、ちょっと手元に資料がございませんが、大体余裕金の運用としましては少しずつは持っている現状でございます。
#63
○田代富士男君 いまそこで金額はわからないということでありますが、私は、このような運用資金のワクを拡げるという意味において、別な理由があるのじゃなかろうかと心配するのは、一つは今回、いまも話しましたとおりに、政府保証債を発行いたしまして運用部資金を減らした理由というものは、一般の金融機関、特にこの前新聞にも出ておりました三菱銀行でさえも金融債の引き受けを断わる、このようにいっている金融債を公団に引き受けさすために政府債発行に切りかえたのではないかと、そのような一連の談合じゃないかと、そのような感じがしてならないわけなんですが、これに対するお考えはいかがでしょうか。
#64
○説明員(広瀬駿二君) 全くそういうことはございません。運輸省の局長さん方から御答弁のありましたような意味以外にはございません。
#65
○田代富士男君 そういう疑いはないわけなんですか。
#66
○説明員(広瀬駿二君) ございません。
#67
○田代富士男君 では、次にお聞きいたしますけれども、政府保証債と運用部資金と公団の貸し付け金利は幾らぐらいになっているか、お願いしたいと思います。
#68
○説明員(広瀬駿二君) 政府保証債の発行者利回りは七分三厘でございます。それから運用部の公団に対する貸し付け金利は六分五厘でございます。
#69
○田代富士男君 公団貸し付け金利について……。
#70
○説明員(広瀬駿二君) 公団の貸し付け金利は、貨物船は実質七分五厘でございます。
#71
○田代富士男君 実質七分五厘ということですが、私の聞いているのでは、公団の貸し付け金利というものは四十一年度が八分七厘、四十二年度が八分二厘と、このように聞いておりますが、実質七分五厘というような意味はどういう意味なんですか。
#72
○説明員(野村一彦君) 従来は公団がいわゆる使用料と、俗に公団の貸し付け金利といっておりますが、その使用料の金利でございますが、これは四十一年度八分七厘でございました。ただし、その場合に、公団が民間業者と船舶を共有しております場合の船体保険料を負担をしておりますので、その負担分がそれだけ金利として計算をいたしますと、民間業者の負担分が軽くなってくるという、従来もそれの一部相当額を公団が保険料を負担しておったわけでございます。それで八分七厘でありましたが、実質は七分七厘でございます。ところが四十二年度から金利が八分二厘、五厘下げていただきまして八分二厘ということになりましたのですが、今度は保険料の負担額が従来よりも公団が負担をする額が少し減りましたので、それを計算いたしまして実質七分七厘と、こういうことでございます。
#73
○田代富士男君 そうしますと、四十二年度は七分七厘ですね。
#74
○説明員(野村一彦君) ちょっと申し上げ間違いましたが、実質七分五厘の間違いでございます。
#75
○田代富士男君 こちらは、さっきから私は何もそういう皮肉な質問をしているわけじゃありません。順を追って質問しているわけです。で、いわれるあれが全部食い違いの数字をいわれるものですから、こちらからこうじゃないかといえば、返事にまた食い違いが出てくる。全然そういう他意はないと思いますけれども、そういう間違いのないように注意をしていただきたいと思います。じゃあ七分五厘でございますね。そうしますと四十一年度は何ぼになりますか。四十二年度が七分五厘でしたら、四十一年度……。
#76
○説明員(野村一彦君) 七分七厘でございます。
#77
○田代富士男君 四十一年度は七分七厘ですね。そうしますと、四十一年度では貸し出しの実質金利が七分七厘、これに対しまして資金コストは運用部資金の六分五厘だと思います。その差額というものは七分七厘ですから、六分五厘引きますと一分二厘というわけです。これでいままでの公団の運営というものがまかなわれてきたのじゃないかと思うわけです。ところが、いま御説明がありましたとおりに、四十二年度では貸し出し実質金利が七分五厘です。これに対しまして政府保証債がたぶん七分三厘じゃなかったかと思います。そうしますと、この差額はいま計算しますと〇・二%、このぐらいしかないわけです。そうしますと、こういう金利の利ざやで運営されていた公団の経営というものは、将来の運営というものは支障が起きるのじゃないか、そのように心配するわけなんですが、その点に対していかがでしょうか。
#78
○政府委員(堀武夫君) ただいまおっしゃいましたように、利ざやが従来よりも縮まります。したがいまして、その利ざやでもって一般管理費その他の諸経費をまかなっておりました公団といたしましては、将来経理が苦しくなっていくことは事実でございます。当面は、いままでの公団の経理といたしまして業務用資産損失引き当て金という名目で、言うなれば保留金のようなもの、引き当て金でございますね、これが六億ばかりあります。こういうものの余裕、それから貸してある金が順次返ってきますそういうものの滞留、そういうようなことでとにかくやっていけますが、それがぎりぎりになる時期というものが、昭和四十九年ぐらいになりますといま申し上げましたような引き当て金はゼロになってまいりまして、それ以後は、言いますと赤字になっていくという時期に入ります。公団の経理自体が赤字になりますることは非常に困りまするので、そういろ事態になる前に、この資金構成というものをまた大蔵省関係当局と話し合った上で変えていただくようにわれわれも努力していきたい、将来支障がないようにやっていきたい、かように考えております。
#79
○田代富士男君 いまのお話でもはっきりしていますとおりに、昭和四十九年ごろには公団が赤字に変わっていく、こういう見通しが立っているわけです。私はこの前もこの委員会で言いましたが、経済五カ年計画の年次ごとの計画を示してもらいたいと申しましたときに、年次ごとの計画は出ませんと、そういうような、これは宮澤経企庁長官のお話でありましたし、この前の鉄建公団の年次計画のときも聞きましたが、明瞭にされておりません。こういうところからこれが四十九年に、計算していけば大体出てくるわけです。これはそこまで読み取っていらっしゃったならばけっこうだと思いますが、四十九年度に赤字が出てから大蔵省とまだ折衝をいたしまして改善をしていく、これは将来の見通しとしてはなかなかいい見通しだと思います。しかし、事が赤字になってから解決するというのじゃ、これは後手じゃないかと思うのです。そういう現在の政府のあらゆる措置というものは行き当たりばったりの後手に回っているのが今日の状況じゃないかと思うのです。そこまでの見通しが現在立っているならば、現段階におきまして赤字にさしてはならないと、いまから対策を講じていくべきが政府の立場じゃないかと思うけれども、そういうところから考えてみますと、私がいま質問しましたが、いままで運用部資金をもって運営していたわけなんですが、どうしてそういう利子の高い政府保証債に切りかえなければいけないかと、運用部資金をもって運営していくならば、少なくとも四十九年と言われているのが、どうしても赤字にならなくてはならないというならば、少なくともこれはもっと期限は延びるはずなんです。それを私はいまさっき念を押しました。私は二回念を押しましたが、運用部資金から政府保証債に変わったのが他意がないのか、ほかに理由がないのかと言ったのに対して、他意はありません、疑いはありませんと返事されますけれども、こういうことを私は考えるのです。だから運用部資金でいくならば、四十九年に赤字でなくて五十二年、私が計算すればもっと数字が出てきますけれども、それが四十九年になってから大蔵省と折衝すると、そういうような七年先のそのような対策より、現在から七年先そういうふうにしてはならぬと、そういうふうに考えていくのが指導監督をすべき運輸大臣の責任じゃないかと思うのですけれども、この点、運輸大臣いかがですか。
#80
○国務大臣(大橋武夫君) 先ほど海運局長から申し上げたことにつきまして、あるいは誤解があったかと存じまする点は、四十九年度から赤字になることは、いま申し上げましたとおり現在の見通しで疑いのないところでございます。そこで運輸省といたしましては、いよいよ赤字が出てからというのではなく、それ以前の適当なる時期において、資金の構成について大蔵省と交渉をして赤字の出るのを避けるように措置したい、こういう趣旨で海運局長から申し上げたつもりでございましたが、その点が、あるいはことばが足らずして、赤字が出てから急いでやるとかいうふうに御印象を受けられたとしますれば、その点はまことに遺憾でございまして、私どもはそれ以前の適当なる時期にあらためてまた運用部資金をもっと出していただくように努力をして、そして赤字の出るのを避けるようにしたい、こう思っております。
#81
○田代富士男君 じゃ、そういう四十九年でなくして、それまでに運用部資金を利用できるように大蔵省と折衝したいと、いまの大臣のお答えで了解しますけれども、四十九年のここまで見通しが出ているのですから、まあ少なくとも公団当局とすれば、運輸大臣と御相談の上に、いつごろからまたそれがなされるのか、そういう見通しがありましたならば聞かしていただきたいと思います。いま政府保証債に切りかえたところで、すぐにまた蒸し返して話すといえば御答弁もしにくいかと思いますが、率直な御意見をひとつ。
#82
○政府委員(堀武夫君) 先ほど私が申しましたのは、四十九年まで待っているわけじゃございませんで、もしこの資金構成がいまのままでずっといくならば、計算をしますと四十九年に赤字に転換をいたしますと、計算上だけの話を申し上げたのでございまして、赤字になってから交渉する、そういうつもりじゃございません。それでできるだけこれは早い機会に大蔵省と相談をしまして直していく、もちろん大蔵省のふところの中いろいろと御都合もございますから、この公団が赤字に転ずるずっと前に御心配のないようにしていただくことをわれわれは願っております。
#83
○田代富士男君 じゃ、公団のお考えはわかりましたが、公団のお考えではやはり運用部資金をお願いしたいというのが本音じゃないかと思うわけなんです。いまは政府保証債に切りかえられても、しかし、いずれはまたそのようにお願いしたい、それは何らかの大蔵省の意向で今回のそういう措置がとられたということは、私がいまさっき申し上げました政府保証債の肩がわりをやったのではなかろうか、そういう疑いはないということを、大蔵省当局として広瀬次長はお答えになりましたけれども、私はこのことを心配するわけなんです。公団が好んで政府保証債をお願いしたわけではないのです。いまの大橋大臣あるいは公団当局者のお考えではっきりしているわけなんです。運用部資金を使わしてもらいたいと、いまはだめであるけれども適当な時期にということが言われておりますけれども、しかしそれは、こちらの本心というものは、政府保証債でなくして運用部資金をお願いしたいという意向です。それに対しまして、大蔵省の圧力、と言えばことばがきつ過ぎるかわかりませんけれども、そういう感じがしてなりません。いま公団側のいずれの時期に運用部資金をお願いしたいと申されたことに対しまして、どういうお考えでしょうか、その点をお願いしたいと思います。
#84
○説明員(広瀬駿二君) ただいま大橋大臣、堀局長から御答弁のありましたように、この船舶整備公団が赤字になるというようなことのないように、資金構成につきましては十分配慮したいと考えております。
#85
○田代富士男君 私が聞いてるのは、赤字にならないように十分配慮したいと、配慮という中にすべてのものが含まれますけれども、もうちょっと具体的にお願いしたいと思います。明細にと申しませんけれども、配慮しますと、配慮の二字にすべて入りますけれども、もうちょっと納得のいくような御答弁をお願いしたいと思います。
#86
○説明員(広瀬駿二君) 公団を赤字にするというようなことは全くなすべきことではありませんので、そういうことにならないように資金構成につきまして措置をするようにお約束いたします。
#87
○田代富士男君 それでしたらば、いま資金構成にお約束するということは、いずれは、現在は政府保証債によって切りかえられたけれども、適当な時期に運用部資金に切りかえられることがあると解してよいでしょうか。その点いかがでしょうか。
#88
○説明員(広瀬駿二君) 四十二年度の資金の構成は、先ほども申し上げましたように、政府保証債が八十八億円、運用部が十四億円というようなバランスになっております。で、そういうようなバランスでいきますと、先ほど堀局長がおっしゃったような事態に立ち至るかもしれないということでございます。そこで、今後四十三年度、四十四年度というふうに財政投融資計画を組んでいくわけでございますが、そのときに政府保証債と運用部との割り振りを赤字にならないようにいたします。
#89
○田代富士男君 まあ大蔵委員会でありませんから、この程度にとどめておきたいと思います。
 じゃ、次に、四十一年度当初の総トン数、適正船腹量はどのくらいになっていたか。また、四十一年度末の実際の船腹量はどれほどになっていたのか。また、四十二年度の適正船腹量はどれくらいと考えるのか。この三点についてまず最初にお答え願いたいと思います。
#90
○説明員(野村一彦君) 先生の御質問でございますけれども、四十一年度に策定いたしました適正船腹量は、五カ年間を申し上げますと、四十一年度が、全部で、貨物船、セメント専用船、油送船、特殊タンク船を含めまして二百三十五万トン、それから四十二年度が二百四十五万トン、四十三年度が二百五十六万トン、四十四年度が二百六十八万トン、四十五年度が二百七十七万トンと、こういうふうに見積もっております。
 四十二年度の適正船腹量、四十二年度に制定いたします以降五カ年の適正船腹量につきましては、四十一年の生産の実績、輸送実績等の関連指標を目下集計をいたしておりますので、海運造船合理化審議会に諮問いたしておりますけれども、まだ材料がそろっておりませんので、今後材料のそろい次第、海運造船合理化審議会に諮問をいたして、決定をしたいと、目下準備をいたしております。
#91
○田代富士男君 いま四十一年度の適正船腹量は二百三十五万トンということが言われましたが、実際の船腹量はどのくらいになっておったか。
#92
○説明員(野村一彦君) この二百三十五万トンを想定いたしましたときの実際の船腹量は、四十一年の九月三十日の船腹量で計算をいたしまして、これで貨物船二百十六万トン、セメント専用船十万トン、油送船五十六万トン、特殊タンク船六万トン、合計二百九十万トンでございます。
#93
○田代富士男君 二百九十万トンでございますね。四十一年の解撤量を見ますと、予定の五十八万トンに対しまして、いまさきお話を聞いておりましたら、実際の解撤量は二十八万トンしかなかったといま聞いておりますけれども、これはどういうわけですか。また、係船予定が十万トンに対して実際は五万トンぐらいしかなかった、そのようにもありましたけれども、もう一度これをお願いしたいと思います。
#94
○政府委員(堀武夫君) 解撤量並びに係船量が、計画量よりも相当に下回ったということは先ほど申したとおりでありますが、その理由は何かという御質問だと思いますが、先ほども申しましたように、この内航対策を立てましたのは四十年から四十一年の五月ごろに至って立案をいたしたわけでございます。そして、四十一年の五月に閣議決定をされておるわけでございます。で、ちょうどこれを立案いたしておりました時期というのは、いうなれば非常に不況の時代、時期でございまして、四十年に輸送需要の伸びというものは非常に少のうございまして、一年前の三十九年度はむしろマイナスでございまして、四十一年になってだんだん伸びてきたわけでございますが、まあ申しますと、この計画を立てたあとに、不況が好況に目立って転換をしてきた。で、この内航対策というものの考え方を見ますと、本質的には不況対策でございます。船腹のだぶつきを調整するということでございます。ところが、不況のときに立案をした計画が、好況に向かったために、いうならば一こまずれたという形でございまして、なかなか荷物を目の前にしてスクラップをするということに踏み切れないとか、あるいは荷物を前にして係船に踏み切るということができない、あるいは先ほどから議論がありましたように、一方において一挙解撤ということをやりました関係上、スクラップの値段が非常に高くなった。そこで船主としてはスクラップ船を手に入れたいのだけれども手が出なかった。そういうようないろいろな事情、経済的な変化によりまして最初の当初の計画どおり運ばれなかった、こういうのが実情でございます。
#95
○田代富士男君 もう一つは、四十二年度は解撤をしないということになっております、こちらへいただきました資料によればですね。四十一年度が五十八万トンで、四十二年、四十三年は解撤はしない。ところが、海運のモットーとしている安全、迅速、確実という三つのキャッチフレーズをもちまして対策を講じられていると思いますけれども、昨年度において計画した五十八万トンの中で二十八万トン、半分ほど計画が未達成になっている。だから、あと五十八万トンになるまで解撤をする必要はないのかという問題です。この点どうでしょう。
#96
○政府委員(堀武夫君) 確かに適正船腹量をこえておるわけでございます。この適正船腹量の計算というのは、輸送需要というものと見合って算定をしておるわけでございまして、この適正船腹量自体は、経済の動きに従ってこれは流動的に考えるべき筋合いのものでございます。したがって、おっしゃるとおりに、五十八万トン解撤しない限りは適正船腹量をオーバーすることになりますので、この適正船腹量自体を再検討する必要が一方にあるわけでございます。それはいまほど参事官から申し上げましたように、目下検討いたしておりまして、ただいまの造船合理化審議会にはかって改定をいたす予定でございます。また一方、解撤というものは今後どうするのかということでございますが、現在の船腹の需給というものは最近相当窮屈にはなっておりますけれども、これが恒久的な姿かどうかということにつきましては、もう少し情勢を見る必要があると思います。で、一方、船腹の構成から見まして、相当まだ老朽船、不経済船が多うございますので、やはりスクラップ・アンド・ビルドという政策は従来と同じように続けていきたい、かように思っております。
#97
○田代富士男君 次には、適正船腹量でございますが、四十一年度に予定されたいまの五ヵ年計画のこれでいきますと、四十二年度の適正船腹量は二百三十五万トンと発表してある。ところが、現実にはいま聞きました二百九十万トンになっている。適正船腹量にするには、あと計算しますと五十五万トン程度減らさなくちゃならない。その対策はどうするかという問題でありますが、それよりも、私はこの最初きめました適正船腹量二百三十五万トン自身に間違いがあったんじゃないかと思う、二百三十五万トン自身に。それと同時に、このような五ヵ年の目標が出されているにもかかわらず、当初からこのような狂いが出てきたということは、長期見通しのあやまりである、そのような考えをするわけなんです。この点につきましては、指導監督の立場にある大臣としてどういうお考えでしょうか。
#98
○国務大臣(大橋武夫君) 現在の結果からみますと、先生の仰せられましたとおり、最初の見通しが間違いじゃないかと言われた場合に、絶対に間違いではなかったと言い切ることはむずかしいと思います。事ほどさように長期の見通しというのは非常に困難な事柄ではございますが、しかし、やはりその見通しというものがそのときどきの政策の基礎になっておるわけでございまするので、私どもといたしましては、今後一そう資料を十分に確実なものにいたしまして、今後の見通しを正確に近づけるべく努力いたしたいと思います。
#99
○田代富士男君 いまの大臣のお答えございましたが、そのようにひとつ実行していただきたいと思います。
 で、いま問題になっておりますスクラップ・アンド・ビルドの一対一・五ということをやることになっておりますけれども、いま話をしておりますと、弱小船主というのはなかなか一対下五ではむずかしいと思います。ましていま、ベトナム戦争とかそういういろいろな経済情勢によりましていろいろなものが値上がりしている。そういう面で比較的大きな会社は手持ち船腹量も多いから、一対一・五ということもやりやすいと思いますけれども、弱小船主はなかなかやりにくい。そういう点から考えますと、今回の政府保証債を発行されまして資金ができる。その資金というものがまんべんに利用されるということは間違いないと思いますけれども、こういうふうな基準というものを考えていきますと、これが大企業の船会社に融資される、そのような大企業保証政策の一環であるんじゃないか、そういう疑いを持たれますけれども、この点はいかがでしょう。いま申されました内航対策というものは不況対策である、弱小船主に対するそれであるということでありますけれども、私はそういう感じがしてならないのでありますが、その点どうですか。
#100
○政府委員(堀武夫君) 内航業者の八五%ぐらいがいわゆる一ぱい船主と言われるほどの零細企業でございます。大企業といいましても、ほんとうに数としては少のうございます。われわれといたしましては内航海運業界そのものが零細企業、零細業界とでも申しますか、そういうものでございますから、大資本のためにやっておる政策ということはもう初めから考えておりません。
#101
○田代富士男君 考えてないとおっしゃるならば、いま申されるようにまんべんにひとつそれをやっていただきたいと思いますが、この資金を、いろいろ融資のワクを割り当てるという仕事がなされると思いますが、そういう申請が行なわれた、その申請に対する規格というものはあると思いますけれども、それはどのようにして公団として資金を割り当てていらっしゃるのか。
#102
○政府委員(堀武夫君) ただいまの御質問の御趣旨でございますが、政保債を引き受けさせるのはどういうところに割り当て……。
#103
○田代富士男君 公団に資金ができまして、それを船会社のほうに……。その問題です。それは銀行というのはわかっております。
#104
○政府委員(堀武夫君) これは船主が自分が船をつくりたいという申し込みを公団にするわけでございます。これは船舶公団が船主を公募いたすわけでございます。その公募の要領というものをはっきり公示いたしまして、こういう条件で申し込みたい人は申し込みなさい、そのためには、船舶を建造するためには解撤はこれだけしなさいという条件がついておるわけでございます。そういう申請書によりまして、公団が条件に全部かなっておるかどうか、あるいはこの船主は将来金を返すことができるかどうか、その運航の能力があるかどうか、そういういろいろな観点からこれを審査する。決して零細企業だからつくらせないとか、そういうことは全然ございません。全く公平な立場から審査をして、共有船をつくるわけでございます。
#105
○田代富士男君 それは公団で審査をされまして、そこで、いまいろいろ言われました規格のワクにはめましてきめられるのは公団ですか、その点。
#106
○政府委員(堀武夫君) 公団でございます。
#107
○田代富士男君 私ちょっと聞いたのでは、国内旅客船協会というこの協会に理事会というものがある。その理事会において、こういう船主から船主のいろいろそういう申請されてまいりましたそういうものを調整する、この国内旅客船協会というところでそういう審査をするというふうに聞いておりますけれども、こういう機構はありませんか。もしあったとするならば、公団との関係はどういう関係になっておるのか、その点を聞かしていただきたい。
#108
○説明員(野村一彦君) お答えいたします。いま先生のお尋ねの件は、旅客船の建造のことだと思います。これはもちろん旅客船も公団でやっておりますのでやりますが、一般的に申しますと、公募をいたします場合の公募要領、つまり方針等につきましては、運輸省に公団から相談があります。したがって、運輸省はこういう公募条件等につきましては運輸省で検討をして、そういう公募条件でよろしいという承認を与えますので、それに基づいて公団が審査をいたします。そして具体的な個々の船主を決定するのは、先ほど局長からお答えいたしましたように、公団が決定をいたします。しかし、いま先生の御質問の旅客船協会は、旅客船業者の業界団体としてございます。それは旅客船の応募について旅客船協会としての推薦と申しますか、この業者は資産、信用がある、あるいは海運業の経験があるということ、そういう意味の推薦をいたしてきております。それは一つの参考にはなるかと思いますけれども、あくまでも決定をいたしますのは運輸省の示した方針に基づいて公団自身が決定をいたしますので、旅客船協会の意見というのは、一つの参考意見、こういうことでございます。
#109
○委員長(天坊裕彦君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#110
○委員長(天坊裕彦君) 速記をつけて。
 午後一時四十分まで休憩いたします。
   午後一時十一分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時五分開会
#111
○委員長(天坊裕彦君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、船舶整備公団法の一部を改正する法律案について質疑を行ないます。田代君。
#112
○田代富士男君 午前中に引き続いて二、三の問題点について質問をしたいと思います。
  〔委員長退席、理事谷口慶吉君着席〕
 午前中の最後になっておりましたが、スクラップ・アンド・ビルドの問題につきまして、一対一・五という比率でいきますと、弱小船主はなかなか新造船をつくるのはむずかしいと、そういうわけで、こういう点は大企業のほうに優先的に流れるんじゃないかと、憂いがあるんじゃなかろうかと、そういう私が質問をしましたところが、そういう心配はないと、何べんもそういうことは検討されているということを、午前中の最後のほうに聞いたわけなんです。しかし、実際はこういう弱小船主に対する公団の融資という問題、これは政府自身の問題に含まれてくると思いますけれども、これはあまり優遇されてないです。たとえて例を申し上げますと、もうすでに御承知のとおりに、大阪を中心とした瀬戸内海の航路におきましては、関西汽船がすべての実権を握っております。特に京阪神対四国の間におきましては、いろいろな船会社もありますけれども、関西汽船の力というものは絶大といってよいくらいの力を持っております。そこで、この陰に隠れた中小の船会社の実態というものはどうであるかといえば、もっと育てていけば育てていくべき道も開かれるのじゃないかと思う点があるわけなんです。一つの例は、御承知のとおりに阿波共同汽船というのがあります。これは前身は摂陽商船とか、そういう呼び名で言われていたと思いますが、それがいまは阿波共同汽船となっておって、現在は四国の小松島−大阪と、このように就航しているわけなんです。この実態を見てみますと、表面では阿波共同汽船ということになって、大阪の事務はどこでやっていますかといえば、全部関西汽船がこれはやっているわけなんです。今度は徳島へ行きますと、この関西汽船の仕事というものは阿波共同汽船で全部やっているわけです。そうすれば、二つの会社でありますけれども、事実上は徳島では阿波共同が仕事をし、こちらでは関西汽船がやっている。そういうような姿が実際的に見られるわけなんです。そこで、この阿波共同汽船が関西汽船と一緒にそのような仕事をやっておりますけれども、阿波共同汽船は御承知のとおりに外航船の阿波丸というのを売りに出しております。だから、いろいろな意見もあります、もっと新しい航路をふやしてもらいたいと。ところが、既得権と言われますか、海運業界にはまだまだ封建的な問題が多々残っておるということも聞いております。近代化ということは叫ばれておりますけれども、なかなかできないです。こういう面におきまして、こういう弱小船主に対する配慮という面が、私は事実の上で、いまここで論議されている面では配慮をしていると言われますけれども、実際の面におきましてはこのような状況でなされているのですけれども、こういう点はどういうふうにお考えなんでしょうか。その点最初にお伺いしたいと思いますが。
#113
○政府委員(堀武夫君) 内航海運の実態と申しますのは、先ほども申しましたように非常に零細企業が乱立をして、これが一つのガンになっておるわけでございます。で、これを解消するために今度の内航対策の非常に大きなねらいはそこにあるのであります。で、一対一・五の解撤率でやりますとなかなが零細業者が手が出ないんじゃないか、これはごもっともな話でございまして、一ぱい船主一人だけでやるとなかなか手が出ない場合が多うございます。で、そういう一ぱい船主が何人か集まって、そうしていままでよりも大きな船、もっといい船をつくるというような事例もだいぶ見られるようです。われわれはむしろそういうような方向によりまして零細業者が集約されていくということが一番望ましいと思っておるのであります。すでに、今度の応募しました船主の中にも、そういうみんなで集まって新しい船をつくろうという申し込みも相当ありまして、これは四十一年度分の建造の分につきましてみますと、二十五社、二十五隻、一万五千三百八十一トン。それから四十二年度分では、これも二十五社、二十六隻、一万四千二百十一トン。四十三年度分につきましては、十社、十一隻、六千二百三十一トン。こういうような状況になっておりまして、新たに小さな業者が集まって一つの法人をつくる。そして、こういうように集約した形でこういうような申し込みをしておるというような事例もあります。ですから、必ずしも小さな業者が船をつくろうと思ってもつくれないんじゃないかという御心配もございますけれども、いろいろこういうような形でつくらしていくようにやっていきたいと思っております。
#114
○田代富士男君 いまもお話ありましたが、もう一つ例をあげますと、瀬戸内海の問題になりますけれども、御承知のとおりに、関西汽船の勢力範囲内でありますし、広島県あるいはあの沿岸においては関西汽船の船のトン数というものはもうしれております。ほとんどが用船されているわけなんです。そこで、いまおっしゃるように、新しい二ないし三人が集まって新しく船会社をつくっていこうということもやりたいけれども、毎月毎月の生活自身に追われているためにそのような余裕が出てこない。だからやりたいけれども現実にはそういうようなことをやる時期もない。そういう点で不満を持っている弱小船主というものが非常に多いわけなんです。だからいまそういう人々のために今回の措置が講じられていると思いますけれども、こういう点をもっとここでやるようになっておりますといま言われましたけれども、あの瀬戸内海、特に広島、あのかいわいにつきまして、最近これだけやることができたという実績でもあったならば聞かせていただきたいと思います。
#115
○政府委員(堀武夫君) ただいま申し上げましたように、今回の三カ年計画において申し込まれた船主の中で、すでにいま申し上げました隻数、ああいう実績が出ておる、ああいう船主が船を申し込んでそうしてつくっていくと、これから三年の間につくっていくわけでございますから、それより前の分につきましては、この内航対策以前の問題でございますので、それほどそういう事例があまり出ていないんじゃないかと思われます。
#116
○田代富士男君 私ももっと聞きたいのですけれども、これは資料がお手元にないと思いますから、この問題はまた次回に、また機会があればお聞きしたいと思います。
 次に、離島航路の問題についてちょっとお尋ねしたいと思います。
 離島航路というものは、離島住民の唯一の足であります。そういう面で離島航路というものは生活必需物だ、あるいは郵便物を輸送する上において重要な役割りを持っているんじゃないかと思いますが、この多くが赤字航路になっているわけです。そこで、いま離島航路というのはどのくらいあるか資料を見てみますと、定期航路全体の約半数の七百四十六航路じゃないかと思います。そのうちに、離島振興対策実施地域に指定された島にかかっているものは五百五十五航路ぐらいじゃないかと思います。その離島航路は、御承知のとおりに赤字が累積してきております。この対策に対しまして、四十年の四月に、運輸大臣が海運造船合理化審議会に対しまして、離島航路を抜本的に整備するための方策を諮問された。それに対しまして、同年十月に、離島航路整備方策について答申がなされまして、四十一年度からの離島航路に対する新しい助成措置が実施されたわけなんですが、その実施されてからの業績というものにつきまして御説明を願いたいと思います。
#117
○説明員(野村一彦君) 離島航路についてのお尋ねでございますが、ただいまのお話しのように、昨年に離島航路の補助に関します方策が相当根本的に改正をいたしました。そうしてこの改正には二つの点がございますが、一つは建造融資でございます。建造融資は、財政資金でもって公団で建造しますその融資ワク、これが拡大をいたしまして、四十一年度は三億、それから四十二年度は四億円というふうに建造の融資ワクがふえてまいりました。それからその次は、先ほど先生のお話しの離島航路の助成措置に基づきまして、全国の離島航路の中から赤字の多い航路で、しかも住民の生活上欠くことのできない航路で、離島航路として、補助対象航路として指定いたしましたところには、欠損の赤字を、いわゆる基準欠損方式という新しい方式で業者の赤字を補てんするということで、これは四十一年度は、一億三千二百万の補助金が出ました。そしてそれを交付をいたしました。四十二年度におきましては、それが二億四千二百万円になりました。これにつきましては、まだデータがそろいませんので、今年度中にデータをそろえて補助金を交付するという段階でございます。
#118
○田代富士男君 それではまだ、四十一年度から始められまして顕著なそういう実績は現在のところまだあらわれておりませんか。
#119
○説明員(野村一彦君) 実績という先生の御質問の意味でございますけれども、それによって当該離島航路の経理内容が改善をされたかという意味でございましょうか。
#120
○田代富士男君 そうです。
#121
○説明員(野村一彦君) これは改善をいたしたものもございます。といいますのは、中には四国で一業者、九州で一業者、これはいずれも離島のきわめて小さな業者が集約をいたしまして新しい会社をつくりまして、そしてそれが九州の一業者にいたっては非常に経理内容がよくなったという例がございます。四国にはそれよりもまだ少し時期的におくれておりますので、その後の経理内容が詳細にまだわかっておりませんが、九州の場合は、個人業者が合併して一業者になり、その後経理内容がよくなったという事例がございます。
#122
○田代富士男君 いまのお話も承りましたが、運輸省の資料によりますと、離島航路の運営の結果生ずる欠損の七五%を国が補助すると、このように言われておりますし、また離島航路に就航する船舶の整備については、特定船舶整備公団との共有方式により、その建造資金の八〇%を融費することにしていると、このように言われておりましたが、私がいま質問したのはことばが足りなかったかしりませんが、これだけ八〇%の融資をして新造船の建設にかかって離島航路の改善をはかろうというところで四十年四月、運輸大臣が諮問したことに対する結果じゃないかと思いますが、そういう面の建造がどのぐらいされたのであるか、その面を聞きたかったわけなんです。いま申されておるように四国、九州のそれぞれ一業者がやったということもわかりますが、このように八〇%の融資をもって、建造資金をもってなした、それがまだ日にちもあまりありませんけれども、どのようになっているか、その点を聞きたかった。
#123
○説明員(高林康一君) 船舶整備公団によりますところの離島航路の建造につきましては、先ほど野村参事官から申しましたように、四十一年度におきましては、約三億ということでございまして、離島といたしましてつくりました船舶は三千四百四十八トンでございます。
 それから補助金でございます。離島航路の赤字補助、これは七五%、四十一年度から七五%の補助をやっております。それから四十二年度も同じように七五%補助基準でやっております。ただ四十一年度の補助につきましては、これは年度の関係がございまして、半年度間だけを七五%基準でやったわけでございます、決算は九月というふうに押えました関係で。したがいまして、それによるところの改善効果というものは補助金交付というものの四十一年の終わりのほうにやっておりますので、いまの段階ではまだ十分あらわれていないのではないかというふうに考えられますが、今後予算も四十年度が大体七千万、それから四十一年度が大体一億三千万、それから四十二年度が二億四千万というふうに非常に最近増加しております。今後このようなテンポを進めて、さらに進めていくならば相当改善効果が出てまいるのではないかと考えております。
#124
○田代富士男君 この問題につきましても、ともすれば大きな問題の陰に隠れて対策が忘られがちになりますから、離島航路の問題につきましては、その補助が赤字の一部補てんにとどまるような結果にならないように、根本的にこれを是正していただきたいと思うんです。これと同時に私は、どうしてこういうことを質問するかといえば、両極端な問題も考えられるわけなんです。こういう赤字のところをほっておくこと、それと同時にもう一つは、これは論議すること自身早いかわかりませんが、いま御承知のとおりに瀬戸大橋の問題が論議されております。また鳴門からかけます四国−本土――正式呼び名は四国、本土連絡架橋というような、四国と本土とを結ぶ、そういう大橋をどちらがかけるかということでいま論議されておりますが、その場合に、大橋がかけられた場合に、現在の既存の業者がどのような状態になっていくかという一面も考えていかなくちゃならない。こういう離島航路の対策はいまから新しい業者を止んでいかなくちゃならない。ところが、そういう瀬戸大橋なんかできたならば、現在の業者の今度は先をどうするかということを考えていかなくちゃならない。こういうわけで、この対照的な二つの問題を私は提供したわけなんですが、いま、さっきから将来の問題につきまして、これは公団だけの問題じゃありません、運輸省自身の問題としまして、将来こういう問題も考えてなかったならば、そのときそのときの行きあたりばったりの措置だったならば根本的解決はできないと思いますから、現時点におきまして、そういうことも見合った上にあらゆる角度から、大所高所からこれを検討していかなくちゃならないじゃないかと思います。そうしなかったならば、内航海運という問題は外航海運に比べましておくれております。封建的な面がずいぶん残っております。近代化はされないと思いますが、こういうことを最後に大臣から、これをどのように対処していかれるかということをお聞きしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#125
○国務大臣(大橋武夫君) 内航海運対策は、外航海運対策に比べますと確かに時代おくれの点がございます。その結果、内航海運の実情が外航海運に比べまして非常な見劣りがすることは、ただいま御指摘になったとおりでございます。運輸省といたしましては、この内航海運のおくれを取り返して、近代の運輸機関としての時代の要請に沿い、かつ安定した経営のもとに企業が営まれることができまするように、この内航海運の全般の改善を目途といたしましていろいろ施策を重ねつつあるのでございます。今後におきましては、ますます政策の背後にある諸事情について、十分広い視野に基づいて検討を加え、一日もすみやかに御期待に沿うようにいたしたいと思います。
#126
○岩間正男君 時間の関係がありますから、重複を避けて簡単に二、三の点を質問したいと思うのであります。
  〔理事谷口慶吉君退席、委員長着席〕
 第一に、ただいま内航海運に対する運輸大臣の説明があったのですが、おくれを取り戻して近代的な要請に適応するようにやる……、しかし、まあ問題は、これは単なることばじゃなくて、裏づけとしての予算の問題だと思うのですね。ところが予算を見ますというと、先ほどから問題になっておりますように、どうも今度のこの資金繰りは非常にぐあいが悪いのじゃないか。先ほど問題になりましたけれども、運用部資金を大幅に削って、そうして政府保証債のほうに肩がわりをする、こういうことになりますね。そうしますというと、これは大臣のただいまの方針の説明と、実際やっている施策の面では大きな食い違いがあるというように思うのですが、この点どうですか。
#127
○国務大臣(大橋武夫君) 運用部資金を昨年に比べて大幅に削り、その肩がわりに政府保証債を発行いたすことにいたしました。その政府保証債は明らかに運用部資金に比べて資金コストは高いのでございますから、そういった面で完全な対策が行なわれないであろうという御質問の出ますことは、しごく当然だと思います。ただ、今年はいろいろな配慮によりまして、貸し付け金利を前年より実質的に幾らかでも引き下げるようにいたしましたし、今後とも資金コストの事情が許せば一そう引き下げに努力をいたしたいと思うのでございます。運用部資金が減ったという点は、これは先ほど大蔵省の政府委員からも御説明のございましたとおり、今年度の金融事情等からきました特殊の問題でございまして、これが今後の例になっていくというような性質とは私どもは考えておりませんので、来年度以降におきまして、あらゆる機会を通じて運用部資金の獲得に努力をしたいと思いまするし、また、大蔵当局も事情さえ許せば十分これに協力してくれるものと確信をいたしております。
#128
○岩間正男君 先ほどの説明では、これは運用部資金の伸び率が非常に少ない、それに財投の伸び率のほうが一七%ということで三%も伸びておる。だから、結局こういう措置をとったんだ、こういうことだったですね。しかし、これはどうです、内航の場合、なるほどそう言えるだろう。しかし、これは外航の場合と比べてみたらどうなんだ。私は外航の場合に対比してみたらはっきりするのじゃないかと思う。説明になりませんよ、さっきの説明は。外航もそういうふうになっているんなら、私はそういうことは一応言えると思う。むろんそこには政府の政策という問題もあるから、そこで外航に特に力を入れるということになるかもしらぬけれども、外航を見てごらんなさい。当初予算でこれは比較しないと話にならぬ。昨年の当初予算を見てください。今年度当初予算は幾らか。
#129
○説明員(高林康一君) 外航のほうの昨年度、四十一年度におきますところの財政資金は九百十三億でございます。これは補正後でございます。
#130
○岩間正男君 補正後じゃ……、時間がないから、当初予算を聞いているのですよ。当初予算はそうでないでしょう。七百六十三億でしょう、外航ね、四十一年度は。四十二年度は八百三十一億だ。そうすると、外航のほうは相当七十億もふえているじゃないですか。いずれまたこれは補正やるよ、四十二年度になれば。補正後なんというものとこれを比較するというのは、これはもう正確な論議になりません。政策論議になりません。こんなものは当初予算でやっぱりやらなければならぬ、必ず。そういう点から言うと、これはふえているのですよ。七十億はふえておるのです。ところが、こっちはどうですか。内航のほうは八十一億から十四億にこれは減っているのだ。そうすると、あんたのさっきの説明というやつは、これはここでつじつまを合わすだけの説明であって、納得させませんよ。私はさっき関連やろうと思ったのだけれども、時間がなかったからやりませんけれども、こういうその場限りの説明をやっちゃいかぬということです。外航と内航と比べてごらんなさい、はっきりしているじゃないか。ですから、大臣の先ほどのこの基本的な方針というものは裏づけがない。そして具体的にはそういうような資金繰りの上で明確に裏づけをしない限りは、これは保証されないということなんです。このことを私はこれははっきり言いたい。それで内航の不況対策が、紫雲丸その他の問題が起こるというと、いわゆる内航の問題どんどん騒ぐ。離島の問題も出ました。それから一ぱい船主の問題も出た。たいへんこれは問題山積みしている。しかし、この資金がそんなら実際どういうふうに使われているかということを実際われわれはここで詳細に見なければならぬわけなんです。私はまあ時間の関係から資料で要求しておきますが、昭和四十年度、四十一年度、四十二年度、一体内航の資金というやつはどういうふうに使われたのか。これはその資料ありますか。あって、きょう一々やるのたいへんだったら、資料で出してもらいたいけれども、実際零細なところにはほとんど――零細を切る、そういう方針でやっているのだから。そして大きなやつを、内航でもほんとうに大きなそういうところにはこれはいっているのだろうと思うのだ。大ざっぱな言い方ですけれども、そうでしょう。零細というものは救済するためのものじゃないのです。零細はもう合理化するためのもの。切ってしまう。そこにねらいがはっきりあるのだ。そうして、実は内航を保護するのだ、保護政策だ、近代化するのだという名目のもとに、実はこの内航の中の大資本を擁護するというかっこうになってきている。これは資料出してごらんなさい、明確にそういうかっこう出てくるから。これはいま出ないでしょうから、融資先を、三年分でいいですよ。四十年、四十一年、今度ことしのやつは割り当てができていなければ四十年、四十一年で出してください。これは見なければわからない。調べて検討すれば性格がはっきりする。いいですね、出してください。そうすると、あなたたちの保護政策というものがどういうものかということが、この性格が明確に出てくる。私は時間の関係からこの点は要求だけしておきますが、いかがですか、その点は。
#131
○政府委員(堀武夫君) その資料をつくりまして提出いたします。
#132
○岩間正男君 なるべく詳しいやつを、そして資本金、何トン以上の船にやったとか、そういうこと、わかるようにしてください。
 とにかく外航の問題はちょっと触れただけですけれども、そのほかに利子補給の問題、これは非常に長い間問題になっている問題ですが、それから猶予利子、これは予算的にあなたたらわかっているでしょうから、四十一年度、四十二年度、一体どれくらい出されているか。これもついでに念のためにここで発表してください。
#133
○説明員(高林康一君) 利子補給の四十一年度の予算は、利子補給そのものでは六十億五千九百十六万円でございます。四十二年度につきまして八十八億六千八百十四万八千円でございます。それから利子猶予でございますけれども、利子猶予につきましては、四十年度は八十七億五千九百二十三万七千円、四十二年度は六十七億七千六百万円でございます。
#134
○岩間正男君 政府の政策をこういうことでいま大わらわに宣伝しているので、ここに集中されてくるのかもしらぬけれども、とにかく内航の場合と外航を比べてごらんなさい。これじゃ足元が弱っちゃいますよ。外のほうに、なるほどアジアに進出するのだ、海外進出するのだということが盛んに宣伝され、そうしてアジア・太平洋地域とか何とか盛んに外務大臣も宣伝している世の中だから、そこにこういうふうに集中してくるのかもしれぬけれども、至れり尽くせりなんだ、外航面はね。もう私も運輸委員を長くやっているから、毎年船主協会からこんなやつが、膨大な報告書がきますがね。あれは膨大な本だ。五千円もするような本、私もあまりよく見ていないんだけれども、実際送ってきますよね。ああいうような背景が何かということを私たちはこれは直感的に感ずるのだが、そうしていて内航のほうはこういうかっこうになっているということでは、実はこれはなかなか国民は納得できない面が出てくるのですよ。だからこれは先ほど大橋大臣が言われましたけれども、やっぱりことばだけじゃだめですよ。ことばだけじゃだめなんで、裏づけて、ちゃんと数字でわれわれを納得させるそういう努力をしてもらわなければならぬ。こういう点。それからこれがほんとうに零細のところまで浸透して、そうしてそういう人たちが生業が立ち行くように足元を固めるという、そういう体制を私は要望しておいて、次に移ります。
 その次は、八十八億の政府保証債が発行されるわけですが、これは引き受け先というのははっきりきまっているのでしょう。もうこれは。きょうこの法案が通る、本会議にかかる、発行する。すぐ始まるんですから。そうすると準備はできているんでしょう。引き受け先はきまっているんでしょう。どこが引き受けるんです。
#135
○政府委員(堀武夫君) これは政府保証債でございまして、引き受け銀行につきましては、公団から運輸大臣のところに申請が出てきて、運輸大臣がそれを認可いたしますが、大蔵大臣と協議してきめるということになっております。
#136
○岩間正男君 まだきまっていないんですか。
#137
○政府委員(堀武夫君) 正式にはまだきまっておりません。
#138
○岩間正男君 正式にはきまっていないということは、もう内諾が行なわれているということじゃないですか。
#139
○政府委員(堀武夫君) まだきまっておりません。
#140
○岩間正男君 そうですが。まあ、知らぬは政府ばかりなりなんていう話があるからな。まあこれはここで名前を言えと言ったら無理なのかもしれませんけれども、もうきまっているんでしょう……。
 それともう一つ、これは運輸大臣の指定する有価証券は、これは農林中金と商工中金、それから長期信用銀行(日本興業銀行、日本長期信用銀行、日本不動産銀行)、この三行を長期信用銀行と呼んでおりますが、これはそのつど変わるのですか。これは運輸大臣の指定でこれは変えてもいいことになっているわけですね、法律では。これはどうなんです。今後こういうものは変更されるのかどうか。これはどうです。
#141
○国務大臣(大橋武夫君) これは法文からいいますと、運輸大臣が指定さえすれば幾らでも変えることができるようになっておりますが、すでにこの委員会におきましてその点について御質問があり、それに対して政府当局より責任ある答弁が行なわれております。やはりその答弁の線に沿うてまいるということが政府の政治的な責任であると心得ます。
#142
○岩間正男君 ちょっと繰り返してください。簡単でいいです、要点だけ。ちょうどいなかったから、申しわけない。
#143
○政府委員(堀武夫君) 運輸大臣が指定をすればいいわけでございますが、いま指定の予定といたしまして考えておりますのは、農中債、長銀債、商工中金債、この三つを考えております。
#144
○国務大臣(大橋武夫君) この答弁に対しましては、政府が責任を持つわけでございますから、これを守っていくことが政府の政治的な責任だと心得ます。
#145
○岩間正男君 最後にお聞きします。さっきの八十八億を引き受ける金融機関と、それからいまの有価証券の一、二、三の三の長期信用銀行の中に三行あげておりますね、これは関係ないんですか。これははっきりあるんじゃないか。あるということになると妙なことになるんだがな。証券でもらうことになっちゃうんだが、これは何です。どうもこの辺がこの場合の背景としては重大だと思うんだが。ありますか、ありませんか。それだけでいいんです。
#146
○政府委員(堀武夫君) ちょっと質問の御趣旨、よくわからなかったのですが。
#147
○岩間正男君 さっき、八十八億の政府保証債を引き受ける、八十八億の金を公団に渡す。それからその余った余裕金で今度は金融債を買っていく。そして金利を、なるたけ利ざや、差額を少なくしようという……。そこで運輸大臣の指定する有価証券ですね、有価証券として三つあげていましょう。その三つの第三だ。第三の中に長期信用銀行――三行書いているでしょう、カッコして。この三行の中のどれかに関係ないのですか、この八十八億の中に。あるのかないのかでいいですよ。時間がないですから、多くおっしゃらないほうがいいのじゃないかと思うのだ。
#148
○政府委員(堀武夫君) 余裕金の運用の場合の有価証券の指定でございますが、いまの第三番目の長期信用銀行法に基づいて長期信用銀行が発行する債券を買って、そして運用することができるという趣旨でございまして、長期信用銀行にはこの三つあるわけでございまして、このどの銀行の債券に運用してもいいわけでございます。
#149
○岩間正男君 そういうことは一般のそれはまあ分散させる答弁ということになるわけですよ。ある場合には子供だましの答弁ということになるわけだ。そうじゃなくて、いまいったように、こっちの金は取ってくる、そして一方こっちの債券は同じ銀行から買うと、こういうことになりますと、そこのところが非常に問題になってくるのですね、そうでしょう。債券でつかまされるわけだから……。だから、そういう関係ないのかあるのかと聞いている。これはすぐわかることだから、十日か半月ぐらいすると、すぐわかる。どこで八十八億を引き受けたのか、その八十八億を引き受けて、そうして今度八十八億だぶつくわけでしょう。だぶつけばすぐに有価証券を買うわけだ。その買う先だな、そういう先が莫大な金がそこに流れていけば、こっちで入った金がこっちへすっと入って公団に来たものは債券、こういうことになるのだ。これは非常に問題ですな。
#150
○国務大臣(大橋武夫君) いまの問題は、運用する証券の発行先の問題だと思います。ある特定の銀行の証券だけを買うということはいろいろ問題があるかもしれませんから、その辺はひとつ監督を十分にいたしまして、まあ資金のことでございますから、大蔵当局あたりの意見も十分に聞きまして、公正を期するようにいたしたいと思っております。
#151
○岩間正男君 たくさん、いろいろ買う中で一つから特に多く買う、こういうかっこうになりますと、いまの問題は一つの問題になりますから、その点だけは念を押しておきたい。きょうはこれで終わります。
#152
○委員長(天坊裕彦君) 他に質疑はございませんか。――別に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#153
○委員長(天坊裕彦君) 御異議ないと認めます。
 これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もなければ、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#154
○委員長(天坊裕彦君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 船舶整備公団法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#155
○委員長(天坊裕彦君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#156
○委員長(天坊裕彦君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト