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1967/07/06 第55回国会 参議院 参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第17号
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1967/07/06 第55回国会 参議院

参議院会議録情報 第055回国会 運輸委員会 第17号

#1
第055回国会 運輸委員会 第17号
昭和四十二年七月六日(木曜日)
   午前十時五十一分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 七月六日
    辞任         補欠選任
     井野 碩哉君     高橋  衛君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         天坊 裕彦君
    理 事
                岡本  悟君
                谷口 慶吉君
                岡  三郎君
                小酒井義男君
    委 員
                江藤  智君
                金丸 冨夫君
                高橋  衛君
                木村美智男君
                田代富士男君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  大橋 武夫君
   政府委員
       運輸省自動車局
       長        原山 亮三君
       運輸省航空局長  澤  雄次君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       公正取引委員会
       事務局審査部長  曾我 正雄君
       警察庁交通局交
       通指導課長    綾田 文義君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公共用飛行場周辺における航空機騒音による障
 害の防止等に関する法律案(内閣提出、衆議院
 送付)
○運輸事情等に関する調査(自動車行政に関する
 件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(天坊裕彦君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。大橋運輸大臣。
#3
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま議題となりました公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律案の提案理由について御説明申し上げます。
 最近におけるわが国の航空の発展はまことにめざましく、国際的には、わが国はいまや世界の航空交通の要衝としての地位を確保するとともに、国内的にも、航空機はもはや国民経済の進展に欠くことのできない存在となるに至っております。
 しかるに、地方において、このような航空活動の活発化、特に航空技術の発達による航空機のジェット化、大型化に伴い、航空交通の拠点である飛行場の周辺において、航空機騒音による周辺住民の日常生活への影響が大きな問題となってきており、その対策が急務とされております。
 このような情勢にかんがみまして、政府といたしましては、従来から、東京、大阪両国際空港におけるジェット機の深夜の発着の禁止等の行政措置を講じてまいりましたが、さらに、立法措置により、航空機騒音障害防止対策をより積極的に推進することとし、航空審議会の同様の趣旨の答申をも尊重し、この法律案を提案いたしました次第であります。
 次に、この法律案の内容について、その要点を御説明申し上げます。
 第一に、公共用飛行場周辺における航空機の航行規制でありますが、運輸大臣は、飛行場周辺における航空機の騒音により生ずる障害を防止しまたは軽減するため、航空機の離着陸の経路、時間その他の航行の方法を規制することができることといたしております。
 第二に、特定飛行場の周辺整備でありますが、運輸大臣の設置する公共用飛行場のうち、航空機の騒音等による障害が著しいと認められる飛行場及び新東京国際空港について、その設置者は、学校、病院等の騒音防止工事及び学習等のための共同利用施設の整備を行なう者に対して、補助金を交付することとするとともに、一定区域内における建物等の移転補償及び土地の買い入れを行なうことといたしております。
 第三に、損失の補償でありますが、特定飛行場の設置者は、航空機の離着陸のひんぱんな実施により農業等の事業経営上生じた損失を補償することといたしております。
 なお、板付、千歳等の米軍または自衛隊の飛行場を使用する民間航空機につきましては、防衛施設庁において、防衛施設周辺の整備等に関する法律等に基づき、所要の措置を行なうよう調整いたしております。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 何とぞ慎重御審議のうえ、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
#4
○委員長(天坊裕彦君) これより質疑に入ります。
 質疑のおありの方は、順次御発言願います。
#5
○岡本悟君 最近、いわゆる騒音による公害には、ずいぶん悩まされておるわけでございますが、特にこのジェット機の騒音が非常に問題になっておるので、これに対して、政府が、特段の措置を講ずるために、こういう法案を用意されたことにつきましては、たいへん私、敬意を表しておる次第でございます。
 この法案の骨子は、大体、航空審議会に諮問されまして、特に騒音防止についての意見を求めて、それを尊重して提案したというふうに御説明がございましたが、この航空審議会の答申では、たしか騒音防止について、消音とか、あるいは防音とか、そういうことについての技術の開発をやったらどうかということを提案しておりますが、その技術の開発の現状ですね。あんな大きな騒音が少しでも軽減できる見込みがあるのかどうか。現段階における実情をお聞かせ願いたい。
#6
○政府委員(澤雄次君) 航空機の騒音を軽減する技術の研究につきましては、日本がエンジンの製造国ではございませんので、アメリカあるいは欧州におきまして開発されている技術を研究しているという段階でございます。非常に諸外国よりおくれていることは事実でございます。
 それで、諸外国におきましてはこのジェット機の発達に伴いまして、馬力が大きくなりますので、ファン・エンジンというものの開発が非常に進んでおりまして、これはファンからエンジンルームを通さず、一部をエンジンルームを通しますが、あとは直接うしろのほうに排出いたしまして、そうして騒音を軽減しよう、こういう研究でございます。それで、今度出てまいります747、あるいは将来のSSTの騒音を現在のDC8型とあまり変わらないように研究するということをアメリカのFAAからその航空会社には言っているわけでございます。
 それから、地上におきまして、エンジンの始動をする、ランナップと申しております。始動をするような場合には、あるいはエンジンを整備する場合にはサイレンサーというものをうしろのほうにつけまして、音を拡散をして少なくするという、こういう研究が進んでおります。
 それから、従来あります飛行場にはなかなか困難でございますが、新しく飛行場をつくります場合には防音林、これは新東京国際空港につきまして公団がいろいろ各方面の学者あるいは学会に研究を委託しまして、防音林の研究をお願いしております。その報告がまいっておりますので、新東京国際空港には防音林を設置するというようなことを検討いたしております。
 大体、以上でございます。
#7
○岡本悟君 そういう技術開発を徹底的にやってもらいたいと思うのですが、もちろん、仰せのように、わが国が独自でエンジンを開発しておるわけではございませんので、非常にむずかしいとは思いますけれども、十分考えて進めてもらいたいと思います。そこで、新しく法律的な根拠を持って、騒音を防止するために、航空機の離着陸の径路、時間その他の航行の方法を規制することができるようになるわけですが、現在、羽田とか、あるいは伊丹あたりではある程度はやっておるのですね。これはおそらく、私の推測では行政指導でやっておるのだろうと思うのですが、その実態を御説明願いたいと同時に、相当の効果を上げているのかどうか、そのこともあわせてお伺いしたいと思います。
#8
○政府委員(澤雄次君) 民間ジェット機が最初に羽田、次いで大阪に入りまして、昭和三十七年――入りましたのは昭和三十五年でございますが、昭和三十七年ごろから非常に地元でその騒音による被害が大きくなってまいりましたので、航空局で指導いたしまして、羽田、次いで大阪伊丹に騒音対策委員会というものを、航空局とそれから地元の代表の方、それから外国の航空会社も含めまして、全航空会社を含めた騒音対策委員会というものをつくりまして、そこでいろいろ検討いたしまして、夜の十一時から午前の六時までは陸地のほうに向かって離陸あるいは陸地からの着陸というものは、原則として行なわない、こういう申し合わせをいたしまして、それを各エアラインも承知いたしまして、原則としてそのように実施をいたしております。それから「(航行の方法の指定)」でございますが、伊丹のほうはもう内陸でございまして、何ともしかたがありませんが、東京におきましては、海側の33と申しておりますが、海側のほうから離陸いたしまして、陸側に出ましたら、一定の安全高度に達すればすぐ右に旋回をしまして海に出ろ、こういう指導をいたしております。これは非常によく守られております。それで夜十一時から朝の六時までは騒音の被害はないということと、昼間におきましても右に旋回をさせますので、これは運輸省の予算をとりまして、騒音の実態調査をやっております。これによりまして相当の効果を東京においてはあげております。
#9
○岡本悟君 そうしましたらひとつこの法案の具体的な内容についてお尋ねしたいと思いますが、この第二条にですね、特定飛行場の定義がございますが、その終わりのほうに「騒音等による障害が著しいと認めて政令で指定するもの及び新東京国際空港をいう。」この法案を見ますと、大体政令できめる、きめるという字句が非常に多いのですが、第二条で、「政令で指定する」というのは、大体とりあえずはどんな飛行場を考えているのですか。
#10
○政府委員(澤雄次君) 目下、民間のジェット機によって非常な騒音の障害をこうむっております東京羽田でございますが、東京及び大阪の伊丹両国際飛行場を指定する予定にいたしております。
#11
○岡本悟君 つまりですね、騒音が著しいと認めるということになると、何か基準があるわけでしょう。
#12
○政府委員(澤雄次君) この政令あるいは運輸大臣の指定する基準というようなことで下に落としておりますのはまことに申しわけないのでございますが、今後の航空界の変遷に対応できるようにということで、このような法体系をとっておるわけでございます。この政令で指定するものは、まずジェット機による被害の、障害の著しいもの。それで一体それをどの程度に置くかということにつきましては、目下航空審議会の騒音部会のほうに諮問をいたしておりまして、その答申をいただいて具体的にきめるつもりでございます。大体一日のジェット機の離発着回数が七十回をこえるものということで検討いたしております。それで現在の段階におきますては、東京、大阪の両国際空一港を指定する、このように考えております。
#13
○岡本悟君 それから第四条に、「(特定飛行場の設置者及び使用者の責務)」とありますね。ですから、根本的に基本的に言って、特定飛行場の周辺における航空機の騒音により生ずる障害を防止する責務は、飛行場の設置者と使用者の責務ですね。これはもうはっきりしている。ただこの際、両方、設置者と使用者が責務者になっておりますので、その割合というと数学的な、算術的な意味になりますけれども、何か原則を考えているんですか、分担の割合ですね。
#14
○政府委員(澤雄次君) この飛行場の設置者であります運輸大臣と、この飛行場を実際上使いまして騒音を発する航空会社との責務の割合あるいは費用負担の割合等につきましては、航空審議会でも確実にどの程度という比率が実は出なかったわけでございます。それで、これは今後の推移によって変わってまいるとは思いますが、この法律の施行されること及び飛行場を整備するというようなこともあわせまして、着陸料をこの六月から二割上げたわけでございます。この着陸料を上げた分は、これは騒音防止にもちろん全部使うわけじゃございませんが、飛行場の整備にも使うわけでございますが、原則として両方が責任を負うんだということでございまして、その割合というのはさまっておりません。
#15
○岡本悟君 時間がありませんから、答弁は簡単でよろしいです。
 それから第五条に、「(騒音防止工事の助成)」というのがありますけれども、これは表現の問題ですけれども、第四条のそういう責務が設置者と使用者にあるということになりますと、この助成というところですね、「その費用の全部又は一部を補助する」というのは、何かひっかかるような感じがするのですがね。つまり、負担するのだと、負担さしてもらうのだと、こういう精神が表現されてしかるべきだと思うのですけれどもね。その点と。
 それからこの騒音防止工事をやって、そうして負担してもらえるという場合の地域的な範囲、これはどういうふうにしてきめるのかですね。
 それから、「次の施設」とありまして、一、二、三とあります。三の「前二号の施設に類する施設で政令で定めるもの」、これはたとえばどんなものを予想されているか。
 この三点、五条についてお尋ねをしたいと思います。
#16
○政府委員(澤雄次君) 費用負担につきましては国が原則として十分の十、一〇〇%を補助するということが原則でございまして、ただ施工を実際の市町村なり学校等の所有者にやらせるというのが適当だということで補助の形をとったわけでございますが、十分の十の補助ということが原則でございます。
 それから地域につきましては、騒音の程度によって工事の内容が変わってまいりますが、たとえて申しますと、滑走路の端から五キロ、滑走路の横から二キロの範囲につきましては、鉄筋コンクリートで二重窓の学校をつくります。
 それから「前二号の施設に類する施設」というものは、現在考えておりますのは、児童福祉法による保育所または救護院――感化院、それから医療法によります病院は、これはベッド二十以上でございますが、医療法による診療所でもベッド六以上のもの、それから生活保護法によりますいろいろな救護施設、それから老人福祉法によります特別養護老人ホーム、そのようなものを考えております。
#17
○岡本悟君 いまの地域の範囲をどういうふうにきめるかというのは、何ですか、五キロ、二キロというような範囲内ですね、それは運輸省のほうで適当にその範囲をきめるわけなんですか。
#18
○政府委員(澤雄次君) 五キロ、二キロという定め方はいたしませんで、一日に何ホンの、たとえば八十ホンのものが何回あるというところにどういう程度の工事をするということでございます。それは経験的にキロに換算いたしますと、たとえば五キロ、二キロの間は鉄筋コンクリートの二重窓ということでございます。これは運輸省がかってにということではございません、政令で定めますので、関係各省協議の上で、政令で具体的な基準を指定いたしたい、このように考えております。
#19
○金丸冨夫君 運輸大臣に一点だけお伺いしておきたいのであります。この騒音の関係について、騒音度の測定でございますが、これは御案内のように、今回は騒音が公害基本法にも取り上げられております。この飛行機の問題につきましては、さしあたり、これに対して一日七十回とかいうようなことでおやりになるそうでありまするが、この東京国際空港騒音対策委員会というのも、これは飛行機だけだと。そういたしますというと、これ以外に問題になりますのは、やはり鉄道、新幹線の問題も騒音について問題になったと思いますし、あるいはまた、従来密集工場地帯における騒音というものにつきましても、今度は新たにこれを規制していく、そして基本法にこれを総合してやっていくということになるわけですが、その点、この基本法との関連においてどうなるのか、私は、おそらくこういうものについては、八十ホンがどのぐらい連続してあるところは、これを騒音として対策を講ずるというようなことが、政府としてもおそらくきまっていなければいかぬと思うのですが、これは一体どうなっておるのか、直接、問題は補償に関連いたします。これにも取り上げられておりまするように、工事関係の土地を買収するとか、それから工事関係の補償をするとかいう問題、さらにまた、学習、集会その他の施設に対しての補助金の問題、さらにまた、移転の補償はもちろんでありまするが、その他農業とかそういうものに対してまで補助助成をするというようなことになってまいりますというと、相当に今後の公害としての騒音というものがどういうことになるかということは、非常に大きい将来の問題になってこようと思う。この飛行機騒音が一番先の第一バッターでこれは出られると思うのですが、この点、政府といたしましては、どういうことになっておるか、たとえば水の関係については、〇六までのものが入ったものは公害と認めるとかいうようなことで、あれは企画庁でみな専門的に研究せられておると思うのですが、この点いかがでしょうか、いわゆる基本法との関係、それから他の騒音、まあ自動車あたりにしましても、やはり場所によりましては、そういう問題が将来起こってくるという懸念がある、つまり補償関係が非常に広範にわたってくるというのでありまするから、まず一番バッターとしての飛行機騒音というものについて、そういう方面との関連、基本法との関連ということについて御考慮になり、あるいはまた、お打ち合わせになっておりまするならば、その内容等を伺いたい、かように思います。
#20
○政府委員(澤雄次君) 大臣の御答弁の前に、法案をつくりましたときの事務的な経緯だけをちょっと御説明申し上げます。
 公害基本法は母法と申しますか、基本法でございまして、この騒音防止法は航空機が特に騒音による障害が著しいので、その子法として制定されたものでございまして、公害基本法は一般法として、騒音による環境基準を制定することになっております。これは公害基本法がまだ国会で審議していただいている段階でございまして、一般的には騒音の基準というものは、これから事務的に検討を進める問題でございます。航空機による騒音は、障害が特に著しいので、具体的に環境基準といいますよりも、行政による措置基準をこれできめまして、そうしてこれだけのホンに達したらこれだけの措置をとる、こういう措置基準をとっているわけでございます。したがいまして、航空機につきましては、一般の公害基本法によります騒音の環境基準というものは、今後はつくられないだろう、こういう関係省の間の打ち合わせに相なっております。
#21
○金丸冨夫君 それはつくられないだろうといいましても、そちらがきまって、環境基準の結果から、広範囲にあいての騒音というものは、これはいわゆる法の対象になるというようなことになりました際には、やはりこれは入ってくると思うのですね。特別法になるわけではないのじゃないですか、その点はどうですか。
#22
○政府委員(澤雄次君) これは法律解釈の問題もございますが、実際上の行政措置としまして、運輸省と厚生省では、飛行機につきましては、こういう特別の騒音対策法をつくりますので、航空機に関する環境基準というものは、これはつくる必要がないというふうに考えております。それから、環境基準と行政上の措置基準。一般的に申しまして、環境基準は、行政が達すべき理念を示す基準でございます。そうして、それに向かってもちろん行政上の措置をとるわけでございます。航空機におきましては、いままで経験的に、これ以上のものであれば学校で勉強できない、そういうホンによりまして、そこまでのいろいろの防止工事をしたり、そういうことをやるわけでございますので、航空機に関しましては、一般的な騒音基準というものは、実際上必要なくなる、このようにわれわれは考えております。
#23
○委員長(天坊裕彦君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度といたします。
#24
○委員長(天坊裕彦君) この際、委員の異動について報告いたします。
 本日付井野碩哉君が委員を辞任され、その補欠として高橋衛君が選任されました。
#25
○委員長(天坊裕彦君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 自動車行政に関する件について調査を行ないます。
 質疑のおありの方は順次御発言願います。
#26
○田代富士男君 ただいま委員長からお話がありましたとおりに、タクシー料金の全般的な問題についてお伺いをしたいと思います。
 先日の物価等対策委員会におきまして、一部私も質問をさしていただきましたが、そのときにも納得できない面も多々ありました。そういう点をきょうさらに当運輸委員会においてお尋ねしてまいりたいと思います。
 先日も質問いたしましたが、埼玉県の大和タクシー会社の件でありますが、百円から百二十円に一せいに基本料金を値上げした同業者の中で、ただ一社だけ百円の旧料金を守り続けてきたタクシー会社が、御承知のとおり大和タクシーであります、ところが、陸運局の圧力で値上げに踏み切らざるを得なくなった。その理由は、法律違反をたてにとっての陸運局の圧力であったわけです。ところが、業者は利用者に損させたくないと、そのような考えのもとに対立した事件が起きたわけなんですが、このタクシー料金の引き上げを強制するような陸運局の措置というものは、道路運送法の趣旨に合っているかどうか、まず第一番目にお尋ねをしたいと思います。先日私はお尋ねしましたが、幸いきょうは大橋大臣も御出席でございますし、その点を最初にお伺いさしていただきたいと思います。
#27
○政府委員(原山亮三君) 大和タクシーの問題につきましては、この前もお話し申し上げましたように、東京の地域は百円で、埼玉の地域が百二十円、その大和タクシーも認可申請をしまして百二十円の認可を受け取ったわけでございます。ところが、この調査を始めました動機は、志村警察のほうから、東京のほうに区域外運送というものをやる事業者が非常に多い、再三注意しているにかかわらず、そういうのが非常に多いので、陸運局のほうで措置してもらわなければ困るというような連絡がございまして、よく調べてみますと、大和タクシーで認可を受けたとおりに百二十円でメーターを改造した車と、それから一部はメーターを改善せずに百円にしておく、そしてその百円の部分については東京のほうに行って、区域外運送、これはもちろん法違反でございます。タクシーの場合におきましては各事業区域がございまして、事業区域外の運送をやっては困るというようなことでございますので、その点を区域外運送というものをやるべきでないということを厳重に大和タクシーに対して注意したのです。したがいまして、もし認可を受けた百二十円というものを百円に自分でしたいなら、値下げの申請をすべきじゃなかろうか、かように考えておるわけであります。
#28
○田代富士男君 この前もそのような説明を聞きましたが、再度お尋ねしたいのですが、いまお話しされましたタクシー料金の認可というのはどのような手続で、いま話をされましたけれども、どのような基準で査定されているのか、その点をお聞かせ願いたいと思うのです。
#29
○政府委員(原山亮三君) タクシーの運賃は現在、道路運送法上陸運局長の認可権限になっておるわけでございます。それで、現在各地域から、四十年の十月以降あちこちの地域から申請が出ておる。それでその申請が出まして、現在ずっと前から企画庁といろいろとその原価計算方式等につきまして協議をいたしまして、その協議をした原価計算方式に基づいて資料を整えるということを各陸運局でやっておるわけでございますが、その資料を整えまして、これは法律上は陸運局長の権限でございますけれども、やはりいろいろと物価対策の関係等もございますので、本省のほうでそういう点も十分検討して、そしてどうしても必要やむを得ないというものについては考えていくということで作業中でございますが、まだ現在では資料が整ってまいっておるのが非常に少なかったというような事情であります。
#30
○田代富士男君 このタクシー料金の申請は、法律によりますと個々の業者がなすことになっておりますけれども、実際は県単位あるいは地域単位に業者の団体が協定して料金の認可の申請をしておりますけれども、これは道路運送法に規定する手続に違反するのみならず、独禁法違反の疑いがある。この点をこの前も私はお尋ねしました。しかし、この前の返事は、私は委員会で申しましたとおりに、納得ができなかったわけなんです。しかし、四十二年六月二十七日の臨時物価対策閣僚協議会等も開かれて、こういう全般的な問題に対して見解が加えられたと思いますけれども、その問題に対する運輸当局の見解はどうでしょうか。大橋運輸大臣にこの点をお聞きしたいと思うのです。
#31
○国務大臣(大橋武夫君) このたび、ハイヤー、タクシーの現行制度の運用面におきまして、料金の改定についても可能な限り競争原理を導入するという考え方が先般物価関係閣僚懇談会できまったわけでございまするが、この方針の運用につきましては、従来業者の団体を通じて一斉に料金の改定の申請の手続をとらせるように指導をいたしておった傾向がございますが、今後はかような指導を行なうことなく、個々の業者の申請について、先ほど申しました精神で個別に処理していく、これが今度の考えでございます。
#32
○田代富士男君 いま運輸大臣の御答弁がありましたとおりに、競争原理を導入するということでございますれば、いままで個々の事業者がなさずして県単位に業者団体が協定して料金認可の申請をしていたということは、これはいままでは法律に違反していたと、だから今回は、ここに六月二十七日の決定事項をいただいておりますけれども、このように発展的に改善されたと、そういうことでございますね。そのように解してよろしゅうございましょうか。
#33
○国務大臣(大橋武夫君) 従来の扱いにおきましても、事業者団体が構成員に対しまして運賃改定の申請を強制するというようなことがありますというと、これは法令の精神に違反しておることだろうと思うのでございますが、そこまでいかない程度において、取り締まりの原理という立場、ことに従来は運輸当局の考え方といたしまして、一般に交通料金につきましては種類ごとに一地域一料金というような考え方を持っておったのでございますが、そうした考え方のもとに平穏なる申し合わせというようなものとを指導をいたしまして、一斉に申請させるというような方法が行なわれておったのでございます。このたびはそういうふうな行き方は控えよう、こういうことでございます。
#34
○田代富士男君 要するに、いままで行なわれていたところのものは好ましくないと、だから改善してこのように競争原理を導入しようということになったわけですね。
#35
○国務大臣(大橋武夫君) 仰せのとおりでございます。
#36
○田代富士男君 そうしますと、業者間の価格協定がいまやかましく問題にされているときに、運輸行政一般に対する監督官庁が、このような業者間の価格協定を認可事務の便宜上むしろいままで奨励するような姿勢であったということはこれは好ましくない。私はこの前の委員会でもこの点を質問しましたけれども、このことをいま運輸当局を代表して大臣から、競争原理を導入するように改善して前向きの姿勢をとったということを聞きましたが、私は公取にお聞きしたいのですが、監督官庁が認可事務の便宜上、奨励するような姿であるということはもってのほかであると、そのように思うのですけれども、公取の考えはいかがでございましょうか。
#37
○委員長(天坊裕彦君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#38
○委員長(天坊裕彦君) 速記を起こして。
#39
○田代富士男君 それじゃ公取関係の方が見えておりませんから、これはあとに回しまして、タクシー料金が、いままで県内あるいは地域内に一本化していたというのはどういうわけでそのように今日までされてきていたか、その点をもう一度お聞かせ願いたいと思います。
#40
○政府委員(原山亮三君) タクシーは、流しの場合におきましては選択権というものはございませんので、来た車に乗るというようなことで、需要者側からの運賃選択ということは考えられない。したがいまして、一定の地域についてはサービスが同一の場合におきましては同一の運賃になると、これはタクシーの性格上当然だと思いますが、一県内におきまして県庁所在地の大きな町と、もっと離れた山の中の町とが原価的にみましても同一運賃でなければならぬというふうにはならないというようなことで、従来は交通の流動というものが大体県を一円として、そういう動きがされるということが多いということで、県内のどこから乗っても、行きと帰りがばらばらでないというふうな便益性もございますので、そういう意味において同一県において同一運賃をとってきたというふうなことであったのではないかと考えております。
#41
○田代富士男君 いま料金が一本化していたのはどういうわけかということで御答弁願ったんですが、道路運送法の八条には、能率的な経営のもとにおける適正な価格が査定の基準とあるが、まあこのようになるわけなんですが、運輸当局はこれら多数の事業者の経営実態と料金原価をどのように調査して把握していらっしゃるのでしょうか。この点をお聞かせ願いたいと思うのです。
#42
○政府委員(原山亮三君) 運賃の申請がございました場合におきましては、全事業者の収支決算につきまして各種日別の資料を要求いたします。したがいまして、各事業者の一般の経営費につきまして当該地域ごとに原価というものがそれぞれその特殊性によってかわってまいろうかと思いますけれども、そういうふうにして各地域ごとの、各種日ごとの原価というものが、実績をみまして著しく各種目の経費というものが理論的に考えられるよりも高いというような場合におきましては、一その経費を削りまして適切な原価のもとにおける運賃というものがいかにあるかということを査定するような次第でございます。
#43
○田代富士男君 いまの地域ごとの原価等も計算されるということでございますが、法律では個々の事業者の個別料金を認可すると、そのように定められている以上は、もちろん地域ごとの原価も一必要でありましょうけれども、個々の経営の実態を知らずして認可するというのは違法じゃないかと思うのですが、この点はいかがですか。法律上個々の事業者の料金を認可するということになっておりまするが、いまの御答弁の中からはちょっと理解しにくいのですが、この点をお聞かせいただきたい。
#44
○政府委員(原山亮三君) 個々の事業者の決算書類につきまして調査するのでございますが、ある
 一定地域の場合における一定の標準原価的なものというものは、タクシーの場合におきましては、こまかくみますと、その燃料費なり、タイヤチューブ費なり、償却費なり、それにプラス一般管理費というようなことになるかと思いますけれども、そういうふうなものは、ある場所におきましては、個々の会社の場合の違いというものは、土地を入手する場合の価格とか、そういうものについては、おそらく個々ばらばらであろうと思いますけれども、一般的な運転経費的なものというものは、ある地域におきましては、標準的原価というものはそう変わったものであるべきじゃない。たとえば燃料費も、ある地域におきましてそう個々の業者によって燃料費の査定をする場合においてばらばらであることはあり得ないし、タイヤチューブの問題においてもしかりということでございまして、車両の価格等につきましてもそう個々の業者によって変わり得るものでもございませんし、したがって、償却費というものはそう個々の業者によって変わってくるものじゃないというふうなことで、一般管理費の面につきましても、それは高い役員給与を払っているようなものは、これは査定する、削るというようなことでもって、おおむね当該地域における標準的な原価というものは、おのずからそこで個々ばらばらというふうなことには出てこないというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、個々の会社については、もちろん精査はいたしますけれども、結果的には、ある地域における標準原価というものがそうばらばらのものは出てこない。こういうふうに考えておるわけでございます。
#45
○田代富士男君 そうしますと、個々の事業者別に、これはいま申されましたそういういろいろな支出というものを計算されまして、原価を出されるのですが、それとも地域の代表的な業者を選択して出されるのか、個々の業者一つ一つに対してそういう査定をされた上の結論であるか。その点をもう一回お聞かせ願いたいと思うのです。
#46
○政府委員(原山亮三君) 各、全事業者の資料をとりまして、その中から査定の場合におきましては、大会社の場合と中小の場合等におきまして原価構成要素というものが若干やはり変わってくる面も実際におきましても出てくるということがございますので、そういうふうな企業別の、会社別の原価というものを、先ほど申しましたような標準的な原価というものはどういうふうになるかということを全事業者の中からピックアップしまして、その地域における大中小のそれぞれ適切なる原価というものはいかなるものであるかということを検討するわけでございます。
#47
○田代富士男君 いまさまざまな原価を計算されるということになりましたが、実際に料金認可に従事する職員の人がそのような企業会計に関する専門知識を持ってなされているのか、あるいはそういう人々にどのような研修をされているのか、また、そういう知識がなくして、ただ単に資料を見てなされていたならばたいへんなことになると思いますが、どのようになされているのか、その実態を教えていただきたいと思うのです。
#48
○政府委員(原山亮三君) 提出いたします資料は非常に精細なものを出さしておりまして、まず営業の概況としまして輸送人員、それから総走行キロ、それから営業収入、車両数、それから実働車一日一車当たりの輸送人員なり、走行キロによります実働率、実働率、平均定員、平均車齢そういうものが概況として出てまいりまして、収入の面では、運送収入、運送雑収、営業外収益というのが収入の面にあがってきて、それで原価の面におきましては、運送費といたしまして人件費、燃料油脂費、車両修理費、タイヤチューブ費、車両償却費、厚生費、それから一般管理費、人件費、その他の経費、営業外費用というものが原価として構成されるわけでございますが、それによる収支の差、収支率、そういうようなものを検討するわけでございます。それから貸借対照の面におきましても、そういう面をこまかく自動車の運送事業会計規則というふうにして、はっきり運輸省令でもってその会計勘定科目というものを法定しておりますので、その法定された自動車運送事業会計規則にのっとってその資料を提出させるわけでございます。
#49
○田代富士男君 その場合に提出される資料は、要するに、業者団体が相談してきめた申請料率というものをきめるわけなんです。そうしてきめる場合には、団体が出す数字というものはそのような企業をカバーするような数字を出すと思うわけです。それに対しまして、当局といたしまして、いままでの成り行きを見ておりますと、そのような業者団体がきめたそれをばあっさりと、検討したと言われておりますけれども、ほぼそれを決定されまして、そうして実情はそれを県下の全業者に押しつけているというようなことが現在の状況じゃないかと思うわけなんです。そうすれば、このようなところから出てくるところの料金決定のからくりというものは物価政策上からもきわめて問題であり、あるいは監督官庁とこのような業者とのなれ合い、そういうところに好ましくない汚職の原因ともなっている、そういう面も今日まで一部見られるわけなんです。また、一つのあらわれといたしまして、そのような関係からして運輸省の役人が自動車業界に天下っている実例が多々あるわけなんです。そういう実例について、もし掌握していらっしゃったならばお答え願いたいと思うのです。
#50
○政府委員(原山亮三君) 私どもは決して業者団体なり個々の事業者が出してまいりました申請をそのままうのみにするようなことはいたしておりません。過去の事例をごらんいただきましても、申請どおり認可したというよりも、申請を査定しまして、それを削って認可している場合が多いのでございまして、過去の場合におきまして申請は三〇%以上の申請が多かったのでございますが、実際の認可の場合におきましては大体一割三、四分の程度に削ってやっておりますので、決して業者団体なり個々の事業者が申請したそのままをわれわれ決してうのみにしたことはございません。
 それから業界とのなれ合い云々の問題でございますが、われわれとしましては、そういうふうなことについては絶えず注意いたしておりまするし、特に汚職云々の問題につきましてはもう一番神経を使っておるわけでございますので、そういう点については最近は全然出ておらないのでございまして、その点は今後とも十分注意するつもりでございます。
 それから業者に対する就職の問題でございますが、少なくとも、全国的にこまかく存じませんけれども、東京地域におきまして大手タクシー会社に入っているような例というものはほとんど私としては存じないわけでございます。
#51
○田代富士男君 いま、局長のお話ではそういうあれはないということでございますから、きょうは局長のお話を全面的に私は信頼をし、今後もそうあってもらいたいと思いますが、きょうは問題がその問題でなくてタクシー料金の問題ですから、この点につきましては次回に回したいと思いますが、いま、そのように申請されてきた原価料金のことについては、適正をはかっているということでございますが、さすれば道路運送法第一条に言っております公正な競争を確保し、という条文がありますが、その公正な競争を確保し、というのは現在の運営のどこにあらわれているのか。甘い計算による数字を一本化して押しつけているのじゃないか、押しつけていないと言いますけれども、そのような姿が調べてみれば見受けられる。そうすれば、第一条に言う公正な競争を確保し、というこの法律の趣旨に全く反するのじゃないかと、私はかように思うわけなんですが、そしてこれはタクシー料金に限らず運賃料金というものに対する考えというものは、私は米の統制価格と同じようなものじゃないかと思うわけなんです。いま問題になっております米価と同じじゃないか。だから最高額をきめてその範囲内において公正な競争をさせるというのが、この第一条に言ってある趣旨から言ってもあたりまえじゃないかと、そのように考えるわけですが、これについての見解はいかがでございましょうか。
#52
○政府委員(原山亮三君) 先ほど来申し上げましたように、適正原価というものは、ある地域におきましては、先ほど来申し上げました勘定科目によって計算いたしますと、それほど変わっていくものではない。しかもタクシーというものは流しの場合におきましては、来た車に乗るということでもって、いい車を待っておってもなかなかそこに来るかどうかわからないということで、そういう意味におきましては、運賃というものは、来た車に乗ればどれでも同じであるということのほうが業者にとっても利便ではなかろうかということでございますが、問題はいわゆるサービスということでございますけれども、そのサービスの内容、質的な内容が問題でございますので、たとえば特に東京地域におきましては乗車拒否等の問題が言われておりますけれども、そういうふうにサービスの内容が悪いものにつきましては、これにつきましては、厳重な処分をしていく、あるいはまた、質の悪いものにつきましては、今後の増車等の場合におきまして十分差をつけるとかいうことでもってメリット的に考えていくということでもってそのサービスを向上さすという意味におきまして効果があろうかと考えておる次第であります。
#53
○田代富士男君 私、朝からじっと聞いておりますと、局長がいろいろ御説明なさっている中で、タクシー業界というのは特殊な業界であるからそういう運賃は統一したほうがよろしいというような、そういうおことばをしばしばいま耳にしております。だからその点につきまして、幸い公取のお方もおくれてお見えになりましたけれども、いま業者間の価格協定がやかましく問題にされているときに、監督官庁がこのように業者間の価格協定をするような、また認可事務の便宜上にしろ、奨励するような姿勢というのは、私はもってのほかじゃないかと思いますが、この点について公取はどのようにお考えになっていらっしゃるかお聞かせ願いたいと思います。
#54
○説明員(曾我正雄君) ただいまの件につきましてお答えいたしますが、われわれのほうといたしましては、かりに団体で申し合わせがあるとしても、この条件につきましての料金の決定はあくまでも運輸省の認可基準によるものでございまして、それによる認可ということでございますので、その点でわれわれのほうとしては、価格の話し合いがあったとしても独禁法上直ちに問題にするということは困難だと思います。
#55
○田代富士男君 もうちょっと丁寧に答えていただけませんか。それでは私わかったようなわからないようなあれなんですけれども、もうちょっと丁寧に御説明をお願いいたします。
#56
○説明員(曾我正雄君) ただいまの件についてもう少し丁寧にというおことばでございますが、われわれのほうとしてはあくまでもこの料金の決定という、いわゆる価格の、対価の決定というものがあるかどうかという問題、対価を決定し、維持し、引き上げるということで問題に通常はなるのでございますけれども、本件についてはあくまでも道路運送法上の八条で運輸省が認可するというたてまえでございますので、その点までわれわれのほうとしてはこの問題について協定を取り上げるということはできないと考えております。
#57
○田代富士男君 一番最初に、この問題を運輸省にお尋ねしたときにおいでになりませんでしたから、じゃもう時間もありませんからこの程度にしておきますけれども、この前からこのタクシー料金のことにつきましては、たびたびお尋ねしておりますけれども、このような価格協定を奨励するというようなことは好ましくないと思うのです、はっきり申しまして。率直にいいましてそうじゃないかと思うのです。そのことにつきましては前回もお尋ねしておりますからこれ以上お聞きしませんけれども、いまいろいろ話をしておりますけれども、過当競争が起こるということは、道路運送法の第六条では事業免許基準が定められてあって、輸送事業に対して適切であり、不均衡にならぬようチェックするようになっているわけなんですが、事業が自由にできないのにどうして過当競争が起こるのかと私は言いたいわけなんです。これでは甘い認可条件の上にあぐらをかいて、絶対能率的な経営になるはずがないわけなんです。だから過去のタクシー料金値上げの際の実例を申し上げますと、一部の個人タクシーが料金据え置きというものを固執して問題になったわけなんです。そのときにわざわざ良心的な業者をいじめつけるような陸運局の態度がなされたわけなんです。このような監督官庁の態度というものは私は理解できないわけなんです。公共の福祉を増進するどころか逆効果をなしておると、私はそのように思うのですけれども、この点については運輸省当局並びに公取のお考えはいかがでございましょうか。
#58
○政府委員(原山亮三君) 運賃改正の申請をしたくない人に陸運局で強要したということは、われわれとしては全然聞いておりません。かつて三十八年度の運賃改正のときに、一部個人タクシーの人たちが申請をしなかったということはございまして、その人は別に強要せずに、その人はほかの会社なり個人の人で、上がりましても、一部の申請をしなかった人たちは旧運賃のままで実施したというふうなことでございまして、決して申請をしなかった人を強要したということはございません。
#59
○説明員(曾我正雄君) ただいまの件につきましては、本件の場合は個々の申請ということでございますので、申請するものがその団体のかりに話し合いがあって、それに強制されて申請するというようなことがございますれば、これは独禁法上間擬すべき点があると、かように考えております。
#60
○田代富士男君 いま公取のお方が申されたとおりに、もし強制的にそのようなことがなされたとするならば、これは独禁法に触れるわけなんです。しかし、運輸当局としてはそういう事実はないとおっしゃいましたけれども、事実はいま申しましたとおりに、個人タクシーの料金問題において過去に問題になったことがあるわけなんです。だから、ないとおっしゃるならば、いまから私は個人タクシーの事業免許について少しお尋ねしていきたいと思うわけなんですが、現在、個人タクシーは全国でどの範囲にどれだけ免許され、法人タクシーとの比率はどのくらいになっているか。その問題点を聞かせていただきたいと思います。そういう個人タクシーの問題についてはやましいことはないとのことでございますが、個人タクシーに焦点をしぼって少し聞いてみたいと思います。
#61
○政府委員(原山亮三君) 現在、法人、個人合わせまして事業者数が全国で一万七千二百九ほどあります。車両数は十五万九百五十二でございます。それで、そのうち法人が、業者数が六千四百九十八、車両数が十四万二百四十一、個人タクシーが一万七百十一、こういうことになっております。
 それから、先ほど強制云々の問題で申し上げましたが、陸運局のほうでそういうことを強制したことはないということでございます。
#62
○田代富士男君 いま個人タクシーの比率を伺いましたが、全国大体十五万台のうち個人タクシーは一万台であるということでございますが、法人タクシーと個人タクシー、この関係でお聞きいたしますが、いままでいろいろ事故が起きていると思います。あるいはいろいろ違反を起こしておると思いますが、それは法人タクシーが多いのか個人タクシーが多いのか、警察庁の方もお見えになっておられますから、その点をお聞かせ願いたいと思います。
#63
○説明員(綾田文義君) 法人タクシーと個人タクシーの事故の件数でございますが、私どものほうでは全国にわたる統計はとっておりません。ただ、警視庁及び大阪府警ではとっておりまして、警視庁及び大阪府警から私どものほうへ参った報告を申し上げたいと思います。
 警視庁におきましては、昭和四十一年中に法人タクシーは死者六十七人、個人タクシーはゼロでございます。発生件数は、法人タクシーが七千四百五十八件、個人タクシーは二百十二件、それから申し落としましたが、 ハイヤーは死者が三人で、発生件数は三百十二件でございます。それで、四十一年末の車両台数百台当たりの事故発生件数を申し上げますと、法人タクシーは三十三、個人タクシーは三・九、ハイヤーが八。四ということになっております。
 それから大阪府警からの報告によりますと、大阪府警はタクシー、ハイヤーと個人タクシーと二つのとり方でございますが、交通事故の発生件数は、昭和四十一年中で法人タクシーは六千六百九十一件、個人タクシーは百四十五件、死者は法人が四十二人、個人はございません。それで、百台当たりの事故発生件数は、同じく四十一年末の車両台数から申し上げますと、百台当たりの事故発生件数は法人タクシー関係では約四十七・七であります。それから個人タクシーが約九・七ということになっております。ただ、これはどこまでも台数で算術計算しただけでありまして、実際の走行キロの入った事故の発生件数ではございません。
 それから、個人タクシーと法人タクシーの違反の状況はどうかという御質問でございますが、実はこの違反の内容については、私どものほうでは区別して統計はとっておりません。あえて申し上げますならば、いま申し上げました事故発生の状態から推定していただくというほかにないと思います。
#64
○田代富士男君 いま警察庁の御答弁で、東京関係が、百台の台数を基準として、キロ単位でなくて台数基準でいいますと、法人タクシーが百に対して三十三、個人が三・九、ハイヤーが八・四。大阪は百に対しまして法人タクシー、ハイヤー含めて四十七・七、個人が九・七と、全国を全部合わした数じゃありませんが、東京、大阪を、代表する都市の基準というものとみなしてもいいのじゃないかと思うのです。そうすれば運輸行政全般の問題からいいまして、また後ほど御質問したいと思いますが、大阪の冷房料金の問題につきましても、事故防止ということを大きく取り上げてあるわけなんです。そういう運輸行政の根本ともいうべき交通安全の点から言うならば、ただいま説明されました数字の上から申し上げるならば、個人タクシーのほうが望ましいというような結果が出ているわけなんです。ところが事実は、いまも私は個人タクシーに対する運輸当局のことにつきましてそういういろいろなことを聞きましたが、局長からはそういう個人タクシーに対して差別をしたようなこともないというようなことでありますけれども、私はあえて聞きますけれども、このような交通安全という点から考えても、事故防止という点から考えても、はるかに個人タクシーのほうが望ましいのじゃないか。それに運輸省はなぜ個人タクシーに切りかえるような措置を積極的にやらないのか。私は、この点が言っておることと、やっておることがまる反対な感じがしてならないわけなんです。この点に対しまして、監督の総責任者でありまする運輸大臣はいかがでございますか。
#65
○国務大臣(大橋武夫君) 個人タクシーが一般に評判がたいそうよろしいということは、運輸省としても十分認識いたしておるところでございます。したがいまして、先般の閣僚協議会におきましても、個人タクシーについてはその創設の趣旨にかんがみ、今後一そう育成につとめるという決定をみたような次第でございます。これによって私どもの考えも御推察いただきたいと思います。
#66
○田代富士男君 今回の四十二年六月二十七日のこの決定事項を聞いた中に、いま大臣が申されました個人タクシーに対する政府の考え方ということを私は聞かしていただきましたが、現在の行き方では、逆に個人タクシー免許を不当に締めつけていたという姿が見られるわけです。それがないというのならば、事実を申し上げますと、たとえば東京都における個人タクシーの免許の基準に、運転者は第二種免許を持ってから御承知のとおりに十年以上たって、そうして過去三年間無事故で、無違反で、満四十歳以上という、考えてみるならば禁止的ともいうべき条件をつけられておるわけなんです。これに反しまして、法人タクシーの運転手の資格というものは、いま申しました第二種免許を持っているというだけで自由にやらされておるわけなんです。片方は第二種免許プラスいま申したとおりに過去三年間無事故、無違反、満四十歳以上と条件をつけていられる。片方は、法人タクシーは第二種免許を持っていたら自由にやってもよろしい、こんな差別待遇があってよいものであるか。また、もし交通安全のためにこのようなきびしい条件が個人タクシーに必要というのならば、法人タクシーにも同じ条件をつけるべきではないかと、私はそう思うわけなんです。また、さらに驚くべきことは、いま申しますとおりこれは禁止的な条件です。第二種免許を持って十年以上たって、過去三年間無事故で、無違反で満四十歳以上、なかなかこの条件にかなう人はないのです。ところが、そのようなきびしい条件にもかかわらず、その条件に合格した者が東京だけでも例をあげますと四、五千人もおるわけなんです。ところが、現実に免許されたのはそのうちの約一割の四百台か五百台にすぎない。そういうことを考えていきますと、いま自動車局長がそういう個人タクシーに対して差別等はやっていないというようなことを申されましたが、当初私が言ったとおり、実例を申し上げてこまかく質問をし、見解を聞かしてもらいたいと言いましたけれども、これは事実の問題です。このような個人タクシーと法人タクシーに差別があってよいものでしょうか。この点につきまして当局の御見解を聞かしていただきたいと思うのです。
#67
○政府委員(原山亮三君) 個人タクシーのできました動機というものは、神風タクシーと一時いわれまして、それで個人の事故歴の少ないような人に免許権を与えれば・事故防止の見地から非常にいいんじゃないかというふうなことが発想の動機でございまして、そういう意味で個人タクシーというものはタクシーの運転者に希望を与える。そしてそういうふうな当時の神風タクシーの状態でありまして、業界に新風を入れるというふうな意味ででき上がったものでございまして、従来は事故防止の点が一番重要でございますので、事故防止の見地からそういう事故歴がないような人を優秀適格者と見まして人選してまいったわけでございまして、したがいまして、そういうふうな優秀適格者の人でございますので、現実に事故も少ないということでございまして、これを野放図に基準を撤廃するようなことをしますと、事故歴のある人も入ってまいりまするし、事故が多くなってくるというふうなことで困るわけでございます。また法人との関係でございますが、法人、個人を含めまして需給の状態というものを陸運局で見ておりまして、その需給の状態を見つつ増車をいたすわけでございますが、その増車の場合におきまして法人と個人とのバランスで法人に特に有利にしているということはございませんで、最近におきましても三十八年と、オリンピックの前年におきましては処理件数が二千七百件、それで千八百人も個人タクシーを認めております。オリンピック後でも需給のバランスを見つつ、それから個人の均衡をとりつつ三十九年、四十年、四十一年とずっとやっておりまするし、現在、東京の地域におきまして未処分の個人タクシーが多いことは、これはたびたび申し上げますとおり、オリンピックのときのものがまだ残っておるということで、この処理につきましては東京陸運局にそのたまっておる個人タクシーの免許申請の一掃について計画を至急立てるようにということで指導しているような次第でございます。
#68
○田代富士男君 いま特に差別はしてないとおっしゃいますが、私がお聞きしたことは、そのような基準に合った人が四千名、五千名おると、そういう人々にも基準に合っていたならば与えるべきじゃないか。しかし、いまの局長の話では、需給のバランスを見計らいながらそれをやっていくということでございますが、そこで、当然それだけの資格があるならば許可を与えていいのじゃないかと思いますが、それを与えられないというところに私は現在の業者の擁護といわれても弁解の余地はないと思うのです。局長はそういうととはないとおっしゃいますけれども、事実東京陸運局では実際に免許がおりるまでには普通三年余りたたねばならない。これは当局が四十年八月以来、タクシーの走行キロ数に対してお客の乗っている率、実車率ですね、五五%をこえるか、一日のタクシーの収入が一万二十五円をこえるまでは免許を出さない方針だからである。これは新聞にこのようなことが載っているわけなんです。だからこういうことから考えても、私は業者擁護のそのような措置というふうに考える以外にないと思うのですけれども、これはどうでしょうか。
#69
○政府委員(原山亮三君) 増車をする場合におきましては、当該地域の需給のバランス状態を見るということでございまして、そのメルクマールとしまして東京陸運局では実車率−現在走っておる車の実車率なり需給状態等を見て、それでもって需給のバランスを測定すると、これは自動車運送協議会という陸運局長の諮問機関がございますが、それには労働組合も入っていられるし、学識経験者も入っていられる諮問機関でございますが、その自動車運送協議会でもってそういうメルクマールをつくっておるわけでございまして、その線に従って増車をしておる。増車の際におきましては決して個人と法人とを差別する気持ちなしにやっている。現在特に東京の四千三、四百件の未処理件数につきましては、先ほど申しましたように、早急にその処理対策というものを陸運局で立てるようにということを進めておる次第でございます。
#70
○田代富士男君 また局長はそういう差別はないと口ぐせのように申していらっしゃいますが、私は個人タクシーの業者に対する免許の要件も法人の場合と大いに差別待遇があると思うのです。いま毛実例を申しましたが、もう一つ実例をあげますと、たとえば法人のタクシーの場合は一日の走行キロ数は御承知のとおり三百六十五キロである。ところが、個人のタクシーでは百八十キロと、半分に押えられているわけなんです。片方は三百六十五、片方は百八十。そのために法人の運転手というものは変則八時間の勤務を強要されまして、つまり連続十六時間車を走らせることになっているわけです、実情は。私も車の車庫をたびたびのぞいたことがありますが、午前二時ごろに車庫に帰ってきて、二時間か三時間かちょっと寝まして、朝しばらく走って  まあ会社によって幾ぶん交代時間は違いますけれども、交代時間までに車を洗いまして、で、自分のうちへ帰るのは昼ごろになる。そうして家に帰って昼間睡眠をとろうと思いましても、昼間のことでありますから、十分にとれない。で、著しく健康を害し、そのために事故の起こる原因になっているわけなんです。法人タクシーの場合。で、その上にまた、歩合制で会社が締めつけて、そういうような勤務条件でかり立てているわけです。こういう肉体的条件の悪化と精神的ないらいら、これが事故の起こる原因になっております。事故の起こらないのがふしぎじゃないかと思う。ところが個人タクシーの場合はどうであるかといえば、ただいま警察庁の方が申されましたとおりに、事故の件数におきましては、法人タクシーより車の絶対数が少ないと言われればそれまでであるかしりませんけれども、事故はぐんと減っている。そして百八十キロというふうに押えられております。その労働力というものは、一般工場に勤めておる労働者と近いような勤務条件で楽に働ける。私も個人タクシーの人といろいろ会って話を聞きましたけれども、非常に喜んでいるのです。で、現在の料金でも車を大切に使用していくならばけっこう営業として成立すると言っている。そのように、いま私がいろいろ事実の例をもって申し上げましたけれども、こういう点からいきましても、法人タクシーと個人タクシーとを比べた場合には、相対的に考えた場合は、いろいろな問題が出てくると思うんです。この点に対しまして、運輸当局として、またその指導機関の最高責任者であられる運輸大臣は、積極的にそのように前向きの姿勢でいろいろとおっしゃいましたけれども、いままでの事実、現在の実情、そういう点に対しまして早急に前向きの姿勢で進むということはわかりましたけれども、一番最初にこれをやりたいというものをひとつ聞かしていただきたいと思うんですけれども、お願いいたします。
#71
○国務大臣(大橋武夫君) 先ほど申し上げましたとおり、個人タクシーの育成をはかるという方針が決定いたしておりまするので、これをぜひ急速に進めてまいりたいと思っております。
 それから、事故の発生につきましては、先ほど統計の示すところによって、法人関係の車が事故について非常に多いことは明らかでございます。今後の事故対策というものは、やはりこれを頭において進めるべきであろうと思うのでございますが、すでに今年の春、当局といたしましては、労働省と協議いたしまして、労働省のほうから運転手の労働条件の改善につきまして通達を出してもらっておりまして、目下これが励行について当省としても協力をいたしておるような次第なのでございます。
 もう一つは、営業キロ数の問題でございますが、走行キロ数が個人タクシーに比べて法人経営のものが倍になっておるということ。個人経営は、御承知のとおり、一車運転手一人でございます。法人経営の場合には、一車で交代をしまして一昼夜に二人というような運用が現実に行なわれておりますので、その実態に即しまして差異をつけてあるわけでございますが、この点は、当分運営の実態がこういうことでありまする限り動かす考えはございません。しかし、法人関係の車の事故についての特別の防止対策というものは考える必要があると思います。その考え方といたしましては、やはり事故の発生については、いろいろな原因があるわけでございますので、その原因等について十分な査察を加え、将来の監督に資することはもちろんでございますが、一つの考え方といたしましては、事故発生の場合は、その事故の内容によりまして一定のバッテンを与える、そのバッテンが一定の期間内にまとまるというと、営業車体数を削減するというような方法は防止策としてはたしていかがなものであろうか。現在この点についてまだ結論には到達いたしておりませんが、この問題をいま検討いたしておりまして、これが有効であろうということになりましたなら、ひとつやってみようかというような考えをいたしておる次第であります。
#72
○田代富士男君 いま大臣は、防止対策を考える必要がある。査察をなお一そう加えていって、事故発生の内容というものを検討してバッテンをつけていって、一定の期間まとまったならば、それを営業車体数を削減するということを現在検討中である、有効に考えていきたいというお考えでございますが、そこまでお考えになっていただくならば、運輸行政の根本ともいうべき交通事故防止という観点からするならば、私はいまいろいろお話を申しましたが、法人、個人の極端の差別扱いを全廃して、いま申されるような検討をされるならば、妥当な同じ基準のもとに運営さすべきである。これをもし加えていただけたならば、より有効的な防止対策ができ上がるのじゃないかと思うわけなんです。それと同時に、交通災害の発生が激しい今日、一日の猶予も許されぬと思うわけなんですが、こういう点に対しまして、運輸当局あるいは警察庁当局の見解をお聞かせ願いたいと思います。
#73
○国務大臣(大橋武夫君) 個人タクシーの育成方針につきましては、先ほど申し上げたとおりでありまして、法人優遇、個人圧迫というような感じがあるとすれば、こうした感じを事実の上において一掃するべく努力いたしたいと思います。
#74
○説明員(綾田文義君) 警察庁といたしましては、もっぱら交通安全という観点から、この交通事故なり、あるいは法人タクシーあるいは個人タクシーを見ておるわけでございまして、個人タクシーと法人タクシーの関係全般につきましては、事故はもちろん中心でございますけれども、運輸行政という立場から見るべきものであると考えております。
#75
○田代富士男君 そこで、もう一つお聞きしたいのは、まあ個人タクシーの問題でございますが、われわれ人間の運動能力というものは一応限度があります。そこで、われわれの二十歳台というものが一番ピークになりまして、あとはだんだんだんだんと下り坂になっていくことは御承知のとおりでありますが、現在就業中の運転者というものは、二十七歳がピークというようなデータが出ております。それなのに個人タクシーにおきましては、老化現象の起き始めた、いまさっき申しますとおりに、条件の一つである四十歳以上にしか認められてないということは、事故防止あるいは経験者ということも考えられた上のことと思いますけれども、この点はなお一考する点もあるんじゃないかと思うのですけれども、この点はどうでございましょうか。
#76
○政府委員(原山亮三君) 個人タクシーの創設のときのいきさつは先ほど申し上げましたが、四十歳くらいの方々というのは、精神的にも安定してられますし、家庭的にも安定した方も多うございまするし、現実に先ほど警察のほうからも申されましたように、事故も低いということで、現在の基準は決して間違っておらないと、かように考えております。
#77
○田代富士男君 いまの四十歳で間違いはないわけなんですが、いまの基準ですね、検討の余地はないかと言っておりますのに、間違いはないと、一辺倒に言われたならば、私の質問する何もない。検討の余地はないのか。そのような二十七歳をピークにして、老化現象の出てきたころに認可をする。それだったら、もうちょっと、いままで事故防止の対策をすると、そして運輸大臣がそのような事故原因が起きた場合にはチェックをしていくという、そこまで検討されておるならば、あわせてこういう問題等も、事故の起きる原因が、肉体的老化現象のために起こってくる場合も考えられるわけです。これもあわせて検討の余地はないか。間違いありませんと一辺倒に言われたならば、これはもうきめつけてしまったならば、それ以上の進歩はないと思うのです。建設はないと思うのです。いずれの場合におきましても、これでよろしいということはないと思うのです。いずれの場合も、建設をしていこう、改善していこうと、そのような一念が中心者にあってこそ、運輸行政というものも近代化されていきますけれども、私のやってる行政に間違いありません、そのような一辺倒にきめつける、その考え方は、私はよくないと思うんです。その点に対して運輸大臣は、指導監督をされる立場として、建設的な面から考えて、いまの局長の答弁はいかがでしょうか。
#78
○国務大臣(大橋武夫君) 交通の機関の問題でございまするので、私はまあ交通機関の関係の許可、認可の基準というものは、やはり一定の法則があって、いつもそれが正しいとくぎづけにすべきものではなく、やはりいろいろな点から、たえず社会の移り変わり、またいろいろな交通事情、それからまた関係要因の状態、こういうものを考えながら基準というものをたえず反省して、時勢に適合さしていくということが必要だと思うのでございます。そういう意味において、四十歳という年齢を再検討の余地はないかとおっしゃいますと、これはやはり、その点についても、運輸当局としては常に検討を加えていかなければならぬ事柄の一つだろうと思うのでございます。ただ、いまの運用の行き方といたしましては、四十歳以上無事故というような優良運転手には、申請によってできるだけ公平にこれを許していくというたてまえでございますので、大勢出てきましても、ある者はいい、ある者は悪い、調査の結果資格があやしいという者について、悪いとすることはできますけれども、資格があるということがはっきりした者についてどうするかということは、なかなか扱いの、実際問題としては区別ができなかろうと、そういう場合におきまして、一方、許可の台数にはおのずからある程度のワクがあると思うのでございます。これは、現在やっておりますワクがはたして適当かどうかということは別問題といたしまして、これについてはあらためて検討の上、近く処理方針を決定するということは、先ほど申し上げたとおりでございます。そこで、時の交通事情というワクがございますので、そのワクとある程度見合うように個人タクシーの申請が出てまいるということが一番処理が円滑にいくだろうと思います。現在の状況から申しまするというと、大体ワクとにらみ合わせて、どちらかというとワクのほうが窮屈だというようなことも思われる節がございますので、そういう場合において、四十歳の年齢制限を広めて有資格者の節囲を急激に広げるということは、これはよほど慎重に扱うべき事柄であろう、こう思うのでございまして、こういう意味で先ほど局長も、いまの段階ではこれをいじらないと、こういうことを申したのであろうと思いますが、御質問のように、再検討の余地はないかと言われまするならば、先ほど来申し上げましたように、厳密にはこういう問題も常に検討をおこたらないようにしなければならぬ大事な事柄だと、こう考えます。
#79
○田代富士男君 次に、私は昨日も大阪へ参りまして、御承知のとおりに大阪の冷房タクシー料金の問題を実地に見てきました。また関係者からもいろいろな意見、またこの目で実際私はさまざまの問題を見てまいりました。それで、私はいろいろ思うんですが、いま東京都におきましても、また大阪市におきましても、交通料金の値上げが云々されております。ところで、私は一貫して考えることは、経営の悪化を料金値上げだけでカバーするというのは、一番安易な方法でありますけれども、それは利用者側にとってはたいへん迷惑な話なんです。それにもかかわらず、最近は物価高に悩んでいる、そういう国民感情からしまして、今回のこういうような交通料金の値上げということは、私は国民の代表の一人として納得できないわけなんです。特にこの交通料金の値上げというものは、すぐに諸物価の値上がりにつながってまいります。いまの佐藤内閣の表看板であります物価政策を重要な柱としていられるのであるならば、なおさらこの点につきまして検討の余地を持たねばならないと思うのです。ところが、大橋大臣が二十七日記者会見で、地方の中小私鉄、私営ハスの料金値上げを認めようという意向に傾いた、そのようなお話をなされたあとで、運輸大臣が、当分私鉄、私バスの認可は見合わせたいというような声明までも同日に出されたということは、私は、一体政府当局の基本方針というものが目まぐるしく変わるということは、これは果たして国民は信頼していいものか、最初からそういうことであるならば言っていただければ不信をいだかないでも済むじゃないか、一たん不信をいだいた、それをばぬぐい去るということは、これは困難なことじゃないかと思います。そういう面において、幸い当事者であります大臣がいらっしゃいますから、そのときのいろいろな、大臣は大臣として大所高所からお考えの上に御決定なさったと思いますけれども、その辺のことをちょっとお聞かせ願いたいと思うのです。
#80
○国務大臣(大橋武夫君) 御承知のごとくハイヤー、タクシー、私鉄、バス、航空機料金、これらのものは、物価政策の見地から考えましてできるだけ値上げを避けるように運用をしてまいりたい。そして物価の高騰に伴いまして、諸経費の引き上げにより経営が困難になるというような面もありましょうけれども、できるだけこれを経営の合理化によって吸収させて利用者の支払う料金を引き上げないようにするというのが従来の方針であり、現在もその方針でございます。しかしながら、どうしても経営の合理化によって解決できない場合においては、やむを得ざる措置として最小限度の値上げをするということになっておるのでありますが、これにつきましては従来から政府部内の取り扱いといたしまして臨時物価対策閣僚協議会を設けまして、ここで相談をした上で実施するということになっております。先月二十七日にその協議会が開かれたわけでございますので、その際、運輸省といたしましても当面値上げの必要があろうと見られる案件をそこへかけて決定をいたして、もらったわけであります。ところが、その中に運輸審議会の審議をすでに終わったものと終わらないものとございまして、終わつたものにつきましては早期に実施をいたすつもりでございましたが、運輸審議会の審議がまだ済んでいない案件につきましては、あらためて運輸審議会を開いて答申を求め、その後でなければ実施できないわけでございますから、したがって、当日かけたものの中には直ちに実施できるものと、まだ手続を済ませなければ実施できないものとあったわけでございます。従来から運輸省といたしましてはこれらの値上げについては認可のときに発表することにいたしております。ところが、どういう手違いがありましたか、今回はこれが他の官庁から漏れてしまいまして、それで運輸省としては結局当日審議を経た各業種ごとに関係の会社の名前を発表せざるを得ないような状況になったわけでございます。そういうふうになりますと、もともとこれは同時に一斉にやるものではなかったのですが、名前を発表されたのが一斉になりました関係上、一時にあらゆる料金を上げるような強い印象を一般に与えて、物価対策の遂行上非常な支障を来たすおそれがあると思いましたので、そこであらためて運輸審議会の議を経ておらない私鉄とバスの料金については当分の間実施を見送る方針であるということを声明いたしたようなわけなのでございます。したがいまして、これは手続上の関係で、一般に当方の意図は誤解されて、物価対策に反するような印象を与える、そういう情勢になりました。この点は思いがけないことでございましたが、それを払拭いたしまするために、どうも方針が変わったように見られることはまことに運輸省としては面目もございませんし、また運輸省の信用にも関することでございます。しかし、国の物価対策、さらに現在の内閣の政策に対する全般的な信用という、より価値の上位であるところの利益を擁護するために、私どもはまことに遺憾ではありましたが、ああいう不手ぎわの措置を思い切って採用いたしました。そういう次第でございます。
#81
○委員長(天坊裕彦君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#82
○委員長(天坊裕彦君) 速記をつけて。
#83
○田代富士男君 じゃ、委員長からお話がありましたとおりに、大臣の御都合もあると思いますが、いまのお話でわかりましたが、その場合に、佐藤総理が去る五月の参議院予算委員会でこういうことを言っていらっしゃるんですね、鉄道運賃は四十二年度中は問題にならない、電話料金もさわらなくても済むと思う、バス料金のほうは大体済んでいるのでもう問題とならない、船賃、船舶運賃も変える必要はない、ことしは消費者米価、医療費を除く公共料金の値上げを押えていくという姿勢を明らかにしていたんですが、これも考えた上でいま出された方針でしょうか。佐藤総理の方針は、米価と医療費を除く公共料金の値上げを押えるというふうにいわれておりますけれども、いまそのような料金問題をなさってきているということは、運輸省自身でもいまいろいろないきさつ上、そういうまずいことになったということをお聞きしましたけれども、今度は佐藤総理の見解と運輸省の見解との、そのような私は理解しがたいものを感ずるのですけれども、この点についてはどうでしょう。
#84
○国務大臣(大橋武夫君) バス料金につきましては、先ほど局長からも申し上げましたとおり、三十九年の秋から全国のバス料金の改定が行なわれたのであります。それが地方の十二社だけが残っておるのでございますので、それでそれを実施いたしたわけでございます。それはいままでの値上げ方針の一環の最後のものでございますので、特にこれから新しく始めるというものではないという意味で、これは佐藤総理の言われたことと根本的には食い違ってはおらないというのが私どもの理解でございます。
#85
○田代富士男君 もう時間がありませんから、その問題については省略いたします。
 次に、大阪の冷房タクシーの問題でございますが、このタクシー料金のことに対しまして自動車局長が読売新聞におきまして、今回値上げをいたしたことに対して四つの理由を述べていらっしゃるわけです。ここに出ておりますけれども、これはあくまで事故の発生を防ぐためである。大阪市の周辺は万博を控えて道路工事が盛んで交通停滞がぐんぐんふえており、それに伴って事故が多い。事故防止の点でクーラーを取りつけるのがいい、そのようなことで現在二割、いままでの料金よりも高いタクシー代金が取られているわけなんです。これに対しまして、けさの新聞にもいろいろいわれております。調査団を派遣されたということも見てまいりましたけれども、あくまでこれは事故防止のために今回やられたものであるか。また、もう一つ聞きたいことは、このクーラーをつけたのは自動車の運転手のためにつけられたものか、あるいはお客さまのためにつけられたものか、どちらのためにつけられたものか、これを最初に聞きたいわけなんです。その点ひとつお願いします。
#86
○政府委員(原山亮三君) 冷房料金の問題につきましては、その認可した理由は、先ほど先生のおっしゃったとおりでございまして、大阪の特殊性という点から他の地域に波及させないという前提でもって認めたわけでございますが、運転者のためか乗客のためかという問題でございますが、これは、われわれの考えとしては両方のためだと考えております。
#87
○田代富士男君 両方のためにつけていただいたわけなんですね。で、根本は事故防止のためである。大阪の特殊性といま申されましたけれども、局長さん、よう質問を聞いといてくださいよ。大阪の特殊性ということをいま申されましたけれども、私は大阪の人間です。私は特殊性と言われただけではわかりませんけれども、ひとつもっと具体的に言ってください。
#88
○政府委員(原山亮三君) 先生御承知のとおり、大阪の交通停滞というのは非常に多いということ、それからまあ警察のほうのお話によりましても、大阪のほうの事故というのは大都会の中でも非常に多いというふうな事情がございまするし、したがいまして、そういうふうなことにプラス万博等の関係で工事が、道路工事等も非常にあるというふうな客観事情もございまして、そういったものを一切含めて考えて、大阪というものが非常にそういう面で事故対策上運転手諸君のいらいら感の解消なり、あるいはまた窓をあけてほこりが入るというようなことも多いことを防ぐというような点等から、総合的に大阪に特殊性を考えたのでございます。
#89
○田代富士男君 いま交通が停滞していると、あるいは大阪が工事をやっているためにごみが多いということですが、私は大阪で車乗り回しておりますけれども、東京はもっと停滞しておりますよ。そうして万博のための工事だとおっしゃいますけれども、工事は本格的には夜中にやっているんです。昼間は大どころの工事はやっていませんよ。もし特殊性で、工事をこのためにやって多大の影響を与えるというなら、大阪のどの地域でそのような影響がありますか。私は大阪の人間です。どの地域どの地域工事をやっているぐらいは調べてあります。そのようにタクシーの事故を起こすところまでの大きな工事を昼間からやっているかというんです。昼間はやっていませんよ。夜中にやっておりますよ。夜中にやっていてそのような特殊事情、そういうまた交通停滞と、東京は大阪よりも停滞しておりますよ。毎日のラジオ放送から考えてみなさいよ。工事をやっているというのなら、昼間で大阪の全地域のどの地域がこのような全部に迷惑をかけるような工事をやっているんですか。特殊事情と申される以上は、そこまでお調べになった上でのことだと思いますから、お聞かせ願います。
#90
○政府委員(原山亮三君) 私どもの本省のほうで直接こまかい道路工事等については存じませんけれども、大阪の陸運局のほうで調べて報告してまいっておりますのは、先ほど来私が申し上げましたように、交通停滞が多い。しかも道路工事等も多い。それで大阪府におきます交通事故死亡者が全国最高を示しているというふうな事情を報告を受けております。
#91
○田代富士男君 私はね、いま聞いているんですけれども、今回全国の注目を集めておりますとのような冷房料金を実施しようという場合に、本省にこまかいことはわかりませんと、そのような態度で、本省につかまずして、そういう料金の認可をよくやりましたね。これだけの大きなことをやろうと思うならば、もっと現地を、事故が起きてから調査団を派遣せずしてもっとやるべきです。昼間はやってませんよ、工事は。ほこりなんかはそんな大きいほこりは起きませんよ。そうすればこの事故防止は、クーラーをつければ事故防止になるんですか、結論として。クーラーをつければ事故防止になるかならないか、結論を聞かしてください。
#92
○政府委員(原山亮三君) 私どものほうとしましては、これを認めた最大理由はやはり事故防止の見地でございます。したがいまして、われわれとしては、こういうふうなクーラーをつけることによって事故防止に寄与し得るものと判断いたしておりまするけれども、本年の実績でそんなものは効果がないというふうな結果が出た場合においては、あるいは来年度以降の問題については十分考えなければならないと、こういうふうに考えております。
#93
○田代富士男君 局長さんね、冷房車の話だからよう頭を冷やしてくださいよ。私思うのですけれども、大阪市内、大阪府下、沿線に走っている車はタクシーだけじゃないですよ。だから、私は聞きますけれども、タクシーの運転手がいらいらして事故を起こすから、そういう運転手を冷房によって精神状態を正常ならしめて事故防止に貢献したいという趣旨であるならば、私はトラックの運転手であろうと、自家用車の運転手であろうと、あるいは県外から大阪を通過する車、国道一号線、御承知のとおり国道二号線の接点になっております、接続点になっておりますあらゆる車が出入りしているわけだ。それに、事故防止であるならば、大阪全体を走る車に冷房を取りつけたならば、局長さんの言うそのような説明は成り立つでしょう。大阪全体を走っている車の営業車、個人タクシーの営業車、この数というものはどのくらいの比率になります。そのように悪い条件としましょう。いま局長さんのおっしゃるとおり、大阪が日本一悪い条件だ。それならばトラックも自家用車もそのような冷房装置をつけなかったならば、タクシーだけが冷房装置をやって正常に走っていても、相手の冷房装置をやっていない車が突っ込んできた場合、事故起きるじゃないですか。だから、タクシーの冷房装置をしただけで、このような、全国最高の死亡率を出した、そういう問題も解決するとか、貢献できますと判断しておりますと言うのですけれども、この点はほかの車もつけてこそ、あなたの言うそういう理由というのは成り立つのですけれども、この点は、局長さんのお考えはいまきまりましたけれども、その局長さんを指導監督をしていくべき大臣のお考えはいかがですか。ほかの車にもつけてこそ――私の言っている理論じゃありませんよ、運輸省の理論でいくならば、ほかの車も取りつけなくちゃならない。これはたいへんです。そのような全国最高の状態であるならば、トラックにも自家用車にも取りつけなくちゃならない。それが、タクシーだけ取りつければよいという、そういう運輸省の理論というか、そういうものは通用しないと思うのですげれども、どうなんです。
#94
○国務大臣(大橋武夫君) まあこれはいろいろな考え方もできるかもしれません。一応、事故の原因として、夏場暑いときに過激な労働をしなければならぬ。そこで、少しでも環境のよい状態で冷静な運転ができるようにというような意味で事故防止ということも考えたわけでございます。しかし、何と申しましても、
  〔委員長退席、理事谷口慶吉君着席〕
根本は経営の状態からいって苦しいということ、それが何といっても大きな原因でございまして、すでに大阪府の業者からは基本料金そのものについて相当大幅な値上げの申請が出ておるような状況でございます。そこで、全国的には地方の小規模なる経営者については基本料金についても必要やむを得ざる場合においては認可を考える場合もあるのでございますが、しかし、政府といたしましては六大都市のハイヤー、タクシーの基本料金ということになると、これはどこまでも一般物価への影響というものをも考慮いたしまして慎重に取り扱いたい、こういう考えでございまして、少なくとも来年の春まではと申しますか、今年中は六大都市のタクシーの基本料金の値上げは避けたいという考えを持っておるわけでございます。で、そういう事情からみて、特に大阪は事故も多いし、経営も特によくないような点もございますので、たまたま二カ月あまりの臨時の料金ということでございますので、一般の基本料金を引き上げないかわりに臨時のものを認めたわけでございます。これは一応その期間においては二割の引き上げになりますが、二カ月余りだけでございますから、年間に直してみますれば四%くらいなものではなかろうか、こう思いますので、この程度のことは消費者の各位におかれましても御理解が願えるものと考えまして認可をした次第でございます。
#95
○田代富士男君 私が言っているのは、事故防止ということで、いまの認可の問題はわかりましたけれども、クーラーをつければ事故防止ができるという答弁だった、しかし、ほかのついていない車があったならば、結論として、運輸省の方針ではクーラーがつけられれば事故防止ができるということですけれども、ほかの多くの車につけていなくて、ほかは全国、最悪の条件でクーラーをつけていない車が走れば事故を起こすでしょう。それでは根本的に事故の対策にはならない。だからそれに対して私はいま質問しておりますけれども、その答弁はいただけていないと思うので、もう一回その点をお願いしたいと思います。もう一回やればよろしいのですけれども、時間がありませんから。
  〔理事谷口慶吉君退席、委員長着席〕
#96
○政府委員(原山亮三君) 自動車の事故防止対策はわれわれとしてもいろいろな方策を考えてやっておるわけでございまして、このクーラーだけをもってこれで事故防止できるというふうには毛頭考えておりません。あの手この手でもって事故防止をやらなければならぬということでもって、車両の運行条件の問題とか、サイドバンパーの問題とか、リア・バンパーの問題とか、二重ブレーキの問題とか、ただいまいろいろやっておりますが、そういうふうにしてその一つとしてこういうふうなクーラーの問題については、タクシーのほうで運転手のいらいらの解消と、それから乗客の快的さというふうな、そういうふうな趣旨でもってやることについて特に押える必要もなかろう、こういうふうなことでございます。何もクーラーだけでもって事故が全滅できるというふうなことは毛頭考えておりません。
#97
○田代富士男君 クーラーだけでは事故は全滅しない、あの手この手で対策を講じておりますと言うけれども、あなたの、読売新聞にはっきり言っていらっしゃるところでは、事故の発生率が高いために、それを減らすために今回のクーラーをつけてそれを防いでいきたいと、おっしゃることと私は食い違いがあると思うのです。時間がありませんから、このことはここで問答するよりも、一般大衆の人にこれ聞かしたほうが早いと思うのです。だれがどのように理解するか。私が聞きたいのですけれども、これで運転手のため、あるいは乗客のためにこのようにしましたと言いますが、乗客に対してこのような公聴会か開きまして、冷房料金に対して賛成ですか、協力していただけますかということを、そういう大衆の声というものを聞かれたのですか。あれだけにいま新聞でも毎日毎日大きな事故が起きているような状況です。運転手自身がこれに対して反対しているじゃないですか、運転手自身が。だから皆さんたちのところで運転手も協力的であるとか言っておりますけれども、とんでもないことです。運転手自身も、私はじかに運転手に聞いております。今回の料金値上げに対してだれが一番あなたたちの言うような事故防止のために恩恵を受けるのですか。受けているのは業者だけじゃないですか。事実を言えば、運転手自身は今回の冷房装置がついたために、いままでの手取り料金といいますか、私が乗った車はOKタクシーです。数台乗りましたけれども、代表のを一つ言いますと、その事は七月二日まで八千百円が基準になっておりました。それが今回のために九千円になされた。こんなばかげたことがありますかと言うのです。そういう意向です。まして私は夜中に乗りました。冷房タクシーというのです。冷房はついているが、夜中のことです、冷房はしておりません。しかし、冷房料金を取られたのです。私払ってきました。冷房料金によって事故が防げる――冷房が必要なのはこれは昼間だけでしょう。夜間は必要ないんです。じゃ、現在の水揚げの状況を局長さん御存じですか。一日の水揚げを十とするならば、私は数十人の運転手に聞きました。私も言う限りは確信を持って言わなければなりませんが、一日の水揚げを十とするならば、午前中の水揚げは三です。午後の水揚げは二です、夜の水揚げは五なんです。お客さんが一番利用するのは夜なんです。冷房が一番必要なのは午後なんです。二だけなんです。そうして二だけに必要である冷房である。夜は冷房かけたらかぜをひきます。そのようにして、私は冷房かけずに冷房料金を取られたのです。事実私乗ってきたんですから。運転手は運転手としてそのような労働条件を加重されている。乗客は乗客として不満です。警察庁の方も来ていらっしゃいますが、どのくらいの事件が起きているか聞けばわかります。そのようなこともあえて知りながらやらざるを得ないのか。試験的にやっております。私はとんでもないと思うのです。だからこのほかいろいろ開きたいことありますが、大臣の時間の都合で聞けませんけれども、いま申しましたような代表的な一つとして、運転手はこういうことでいやだと言っております。冷房料金に対して労働組合としてもこの点に対しては陸運局へ陳情したいと思うと、その人は言っておりました。数人の人に聞きましたが、ばかなことがあるか、乗客もそんなばかなことがあるか  私自身がそうなんです。そういう点に対していま局長は、乗客のため運転手のためにやりました。それは机上の空論であって、事実を知りなさい、事実を。これには局長みずから大阪へ行って自動車に乗ってみなさい。
 その点に対しましてその最高機関である運輸大臣はいかがにお考えでしょうか。
#98
○国務大臣(大橋武夫君) この料金の問題が非常に利用者の方々の間に不人気であり、またそればかりでなく何かと乗客と運転者との間の紛争をもかもしておるというようなうわさは聞いておりますが、これは私ども当初全く考えていなかったことでございます。事情を十分調査いたしたいと思います。
#99
○田代富士男君 こういうことは当初考えてなかったから事情を調査したいと申されましたが、もう福岡においては一回行なわれているじゃありませんか、福岡においては。これは大阪が初めてじゃありません。福岡においてはこれが失敗しているじゃないですか。そのことも考えないでどうして大阪をやったか。東京の自動車の運転手さんに聞いてみなさい。すべての流行というものは、経済の問題でも東京が中心になって、そうして大阪へ移ってきます。流行もすべて東京が中心で、大阪です。しかし、このタクシーの業界だけは全部大阪が中心です。プロパンガスにおいてもそうです。大阪で試験的にプロパンガスをやったものが東京へ伝わってきております。だから東京の自動車の運転手は、タクシーだけは流行が反対ですよ。大阪に全部右へならえで全国のタクシー業者はやっております。だから東京の冷房車はまだ数えるほどしかありません。プロパンガスは大阪がやって東京がまねしているんです。大阪は日本一交通事故の多いところだとおっしゃいますけれども、タクシー業界の実情を知った人は全部大阪を注目しております。その注目している大阪で料金値上げをやってこれが成功するならば、基本運賃値上げ、タクシー料金値上げが成功できる。そのような趣旨のもとに大阪でやっているのじゃないか。その証拠がこのパンフレットじゃないですか。運輸大臣、このパンフレットお読みになりましたか。一通お差し上げしますから、各タクシー業者の中にこれは出されているんです。お読みになってください。それ何と書いてあるか、パンフレットの中を読むならば、料金値上げのためにいかにそのようになされているかというのは一目りょう然です、これはその写しです、何部でもあります、写しだから。その点に対して調査をしますという、それはわかりますけれども、ここまでの反響があります。ただいま申すとおりに、運転手の中でいろいろ実例をあげますと、運転手の水揚げ基準が上げられたり、あるいは冷房手当として、運転手は冷房手当だと称して三千円から五千円の冷房手当を引かれるのです、給料から。そうじゃない、そもそもの冷房装置の問題についてのきっかけというものは何かといいますと、このきっかけとなったことは何であるかというものは、全自交の大阪地連におきまして、クーラーをつけて労働条件を改善せよという要求を会社側に提供したのです。運転手の労働条件を改善してもらいたい。だから言うなれば組合対会社の対立です、これは。労働条件を改善してもらいたい、その組合対会社の内輪の問題なんです。その内輪の問題を解決するべき問題をば、それを取りつけて利用者に負担さす。また改善さすべき、労働者はかわいそうです、その給料から三千円ないし五千円の冷房手当を引く、水揚げは高くされるのです。おまけに今度は、最初の間はよろしいですけれども、からだが長い間であったならば痛んできます。ここまで考えたあげくのことが、では、はたして二割料金上げてだれがもうかるか、いまタクシー業界は赤字で悩んでおります。そういうことですけれども、何が赤字で悩んでいるかと私は言いたい。タクシー業界は大阪が中心だといいますけれども、御承知のとおり、大阪を代表するところの相互タクシーの配当は何ぼありましたか。驚くなかれ三割六分です。三十周年記念をしまして一割増加の四割六分の配当をしています。東京のタクシー業界の配当は一割二、三分です。東京と大阪と配当の基準から考えましても、大阪のタクシー業者が苦しいということはあり得ません。そういうようなことからして運転手もこれはプラスになりません。乗客もプラスにならない。もうかるのは、利益になるのは業者だけです。試算をしますと、七月の三日から九月の十五日までに二十億円もうかります。二十億円。それは、あるいはそういう改善のために一番使われるでしょうけれども、労働者に対して還元されない、業者だけの擁護の政策という以外にないのです。こういうことまで事実がわかりながら、あえて、それもただ単に調査をしてずるずるやっていくというお考えであるか。時間があればこの問題私は一つ一つ突っ込んでやりたいのですが、時間がないから。私はそれでいってしまったら事なんですけれども、そういうことに対していかがでございましょうか。
#100
○国務大臣(大橋武夫君) この問題がいろいろごたごたを起こしているということは、先ほども申し上げましたとおりまことに遺憾でございます。実情につきまして十分調査いたしたいと思います。
#101
○田代富士男君 時間もないから、運輸大臣はその程度だと思いますけれども、いまお手元にお差し上げしましたこれにも「クーラー料金を成功させよう」、「昨年度福岡に於てこの種の割増料金の実施が失敗しております。その理由は一人一人の乗務員の協力が得られなかったためでありました、私達はこの割増料金を成功させるために諸兄の良識ある接客態度をお願い致します。このことが今後の運賃改訂の試金石となる重要なる段階でありますので是非成功させて下さい。」、このようにこれを全部にPRしている。これは運賃決定される以前から出されておるのです。こういう事実をどうするか。福岡においては一人一人の乗務員の協力が得られなかったというのです。私は福岡市においても調査しました。福岡市議会におきましても委員会において廃止の決議案を出しているじゃないですか。乗客の拒否にあい、福岡市議会でさえも決議案出しているじゃないですか。一人一人の協力が得られなかったじゃないですか。福岡においてもトラブルは一ぱい起きております。そのような前車の轍を踏むなということがありますけれども、あえてそのようにやるということは、大阪の業者をば擁護するという、そのような考え以外に私はないと思うのです。すでに福岡においてはそのような事態がありのままのことを書いております。一人一人の常務員の協力が得られなかったじゃないですか。福岡市議会においても廃止の決議案が委員会においてされたということもどうして書かないか、こういう事実を知りながら、いまことば少なに、それは大臣としても答弁のしようがないと思うんですね。そういうことで私は断じてこれは許すことができないと思う。まして、けしからぬことは、赤字だ赤字だとおっしゃいますけれども、いま政治献金をどれだけやっていますか。私は、政治献金云々というわけじゃありませんけれども、自動車業界が政治献金された一覧表がここにこれだけあります。時間があれば私これ一つ一つ聞いていきたいと思います。銀行協会に匹敵するような政治献金を自動車業界がなさっております。そのような政治献金を云々するわけじゃありませんが、それだけの、あの程度の余裕金があるならば、労働改善を叫んでいる従業員のために、あるいはサービスを根本とする乗客のためにもつとどうしてやらないか。今回クーラー設備のために費すくらいの金はどこからでも出てきます。クーラーのための原価が、それは会社によって多量に買うところと少なく買うところとは値段が違うかと思います。しかし、クーラーを取りつけるくらいの金は出てきます。そうすれば一般乗客に対して負担をさすことはないし、労働者に対してもそのような要求を聞いてあげることができる。苦しい経済だ、苦しい赤字経営だと言いながら、何のためにそのような政治献金だけやらなくちゃいけないか。私はその点に業者との腐れ縁と申しますか、理解しにくいようなそのような赤字経営であったならば、政治献金する必要がないと思うのです。先日の内閣委員会におきましても多田委員がちょっと一言聞かれたと思いますが、大阪の関係におきましては、大阪のタクシー業界の政治団体二十日会に、日本交通から百万円、相互タクシーから五十万円献金されている。タクシー業界は赤字を理由に運輸当局に申請をしておりますけれども、これは納得できるかというんです。三割六分、四割六分の配当を出しておいて赤字でありますと、これを大阪の市民にあからさまにこのことを公開してみなさい。それでなおかつ赤字である。それで納得するならば大阪市民の人も考えるでしょう。それでなおかつクーラーをつければ事故防止のためだと言っても論拠は不完全です。いまの問題から追及しても当然のことじゃないですか。私はこの点に対して納得できないと思います。
 時間がありませんから私しゃべってしまいますけれども、もう一つ悪いことは何か。事実あったことですけれども、いま料金メーターがそのような二割増しのメーターになった。従来の山間地域のメーターは三割増しのメーターです。そのメーターがあります。そうしますと、まだ取りかえがきいていないところのメーターがあるんです。お客さんはわかりません。そうすると、どうも運賃料金が変わったらしい、一覧表を持ってやっている運転手もあります。ところがメーターを倒している運転手もあります。御承知のとおり、メーターは横にやれば基本料金だけの値段です。メーターを下におろせば割り増し料金が出てきます。私の親友ですけれども、一ヵ月に十日ぐらいは東京を往復している友人です。その人は西成在住の人ですが、いつも朝一番の新幹線に乗ります。いままでの運賃は約六百円です。今度運賃料金変わってから、七月の四日、おとといとか言っていましたが、運賃料金値上げしてからそれに乗りました。西成区岸松通一丁目から新大阪までこの人はいつも乗っておるのです。いままでは六百円で乗っておりました。ところが運賃改正されてからこの人が乗りました料金は八百円です。同じ場所で。そうすれば二割料金値上げというならば、まあこれは十円、二十円の違いはあります。走る場所が違いますから。二割料金値上げといったら七百二十円です。しかし、これが八百円ということは、概算しますと六百円の三割です。そうしますと、その人がはっと気がついたのは、下ヘメーターのあれを倒された。ああ今度運賃値上げになりましたからと言って。そうすれば三割増しの値段を取られておるのです。三割増しの値段というものは、いま山間地域は割り増し料金は三割――今度二割に下げる、そういうことがなされておりますけれども。大阪で山間地帯を走る車というのはごく一部分です。一割下げるというようなことをいっておりますけれども関係ないのです。大阪は。ところがメーターは三割、山間地域の割り増し料金のためのメーターがついているのです。それを倒されて、この人は事実は三割増しの従来どおりの山間料金の金を取られておる。何も知らない人です。こういう事実も起きているのです。ここでタクシー会社の名前を言えば皆さん差しつかえあるかわかりません、そのタクシー会社は。私の信頼できる友だちです。乗った時間は七月五日の五時二十五分です。乗っております。こういうようなどさくさに、メーター基準のどさくさにこういう事実が起きているのです。とすれば、今回山間料金は三割を二割にこれは変更するとなったらそういうメーターができ上がります。そうしますと、冷房つきでない車は三割料金のまま取るのです。しかし、事実においてそれは正規であるならよろしいですけれども、町の中で今回のメーター改正で割り増し料金を取るというような、このようなことはこれは一時的かわかりませんが、これはゆゆしいことだと思うのです。こういう事態が起きたということ。これに対しまして大臣としてどうなんです、こういう混乱を生じているということ。信頼できる私の友だちです。
#102
○国務大臣(大橋武夫君) それは明らかにこちらの意図とは違いました業者の悪意に出た作為的な行為だと思いまするが、そうした問題につきましては至急調査をいたします。
#103
○田代富士男君 大臣の時間もありませんが、もう一つ私はお聞きしたいのですが、事故防止ということを最初に聞きまして、時間もありませんから簡単に切り上げましたけれども、これに対しまして大阪府警でこの事故防止というものに対しましていろいろな見解を出していらっしゃいますけれども、事故防止が、日本一死亡率の高い大阪だからそのために冷房料金を結びつけるということに対しての警察庁のお考えはいかがでございましょうか。運賃料金を事故防止と結びつけるということに対する警察庁のお考えはいかがでしょう。
#104
○説明員(綾田文義君) 運賃料金と事故防止との結びつきという点につきましては、これは先ほども申し上げましたように運輸行政の立場から私は考えるべきものだと思います。
 警察の立場からあえて申し上げますと、この冷房をつけたから事故防止になるかどうかという点は、関係あると思いますが、その点につきましては私どもは、先ほども、まあ夜は非常に多いということがありましたけれども、やはり純粋に事故防止という観点から考えれば、やはり夏は居眠り運転や、あるいは過労運転が非常に多いので、全般的にさっと考えますとやはり事故防止には寄与できるのではないか、もっともこれは従来データがございませんからそういう感じだけでございます。そういう感じがいたします。
 それから大阪の交通事故が非常に多いというお話でございますが、私も大阪で交通勤務いたしまして交通の仕事をやっておりまして、その後警察庁へ参りまして、書面報告を見ますと、やはり大阪は交通条件が悪くて死亡事故も現在では全国最高のようでございます。停滞につきましてもやはり先ほど東京が非常に多いというお話でございますが、私は東京と大阪の停滞はもう本質的に違っておると思うのでありますが、東京ではいわゆる通勤停滞というものが非常に多い、大阪ではむしろ通勤よりも業務による停滞が多いというふうに考えております。先生の御質問に正面からお答えできないかもわかりませんけれども、そういうことでございます。
#105
○田代富士男君 いま申されたとおりに、大阪府警では事故防止と一緒にするのはこれはけしからぬというような見解を出しております。ここに竹岡府警交通部長は、「事故防止をタクシー業界や陸運局が真剣に考えてくれるのなら、割増し料金までとってクーラーをとりつける前に、事故防止のために手軽にできる車体改善や運転手の走行距離制限などの問題にまず取組んでほしい。クーラーをつけたら事故が防げるという論法には疑問が多い。」、大阪府警はこういう見解を持っていらっしゃるわけなんです。いま事故防止の一環になると、それは確かになるかわかりません。大阪府警においてはこのような見解を述べていらっしゃると思うのですけれども、やはりこういう一緒にすべきでないと思うのですけれども、この点どうでしょうか。大阪府警ではこういう見解をしているのですのですけれども、いま事故防止の一環になるというふうな、私はそういうふうに聞き取れたのですけれども、そうであれば警察庁と大阪府警の見解が違うと、そこまでは言いませんけれども、私はやはり一緒にすべきでない、それ以前の問題であると、そういうふうに思うのですが、いかがでしょうか。
#106
○説明員(綾田文義君) 私が申し上げましたのは、その料金問題と結びつけるかどうかということではなくて、それを離れてクーラーをつけたならば事故が減るかどうかという点では料金問題と全然切り離して考えればそれはっけないよりはつけたほうが事故が減るだろうということだけを申し上げたわけです。
 それから大阪府警では交通部長が新聞発表をしているようでございますけれども、私のほうには正式にそういう問題は参っておりません。警察庁におきましてもその問題をまだ検討をしたことはございません。しかし、私が最初申し上げましたように、事故防止というものはやはりそれは事故防止のためのいろいろな施策があり本質的ないろいろな問題があるわけでございますが、この冷房と料金を結びつけるという問題は、事故防止本来の私は筋合いのものじゃないのじゃないかというふうに考えております。警察庁と府警が意見が違うということでは私はないと思います。
#107
○田代富士男君 時間もありませんから、じゃ最後に−−。
#108
○委員長(天坊裕彦君) 大臣が……。
#109
○田代富士男君 終わります、委員長から再度のお話でございますから。まだまだ私はやればあと二時間、三時間のこまかい資料を用意してきておりますけれども、大臣の御都合ありますけれども、いま言った全般的に――私は大阪在住です。大阪市民、大阪府の代表として、私は直接大阪府民の代表として当局の責任者に対して、大臣に対してこのような現実を申し上げたわけなんですから、これに対して調査団等を派遣していらっしゃいますけれども、善処方をお願いしたいと思います。時間がないために要約して申しましたけれども、最後にもう一度、時間もありませんけれども、この大阪の冷房割り増し料金に対する大臣の根本的なお考えをお聞かせいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#110
○国務大臣(大橋武夫君) 私は、現在の情勢のもとにおきましてハイ・タク業者の最も希望しております基本料金の引き上げについては、これは当分の間断じて行なうことはできない、こう思っておるのでございますが、冷房料金につきましては、暑い際のごく短期の措置でございますので、これを一応認めたわけでございます。この問題については業者が十分に準備をいたしまして、利用者の納得を得て実施すべきものであったのでございますが、その辺の点に遺憾の点があるように思います。そこらは今後のために十分調査をしてみたいと思います。
#111
○委員長(天坊裕彦君) 本件の調査については、本日はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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