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1966/12/20 第53回国会 参議院 参議院会議録情報 第053回国会 大蔵委員会 第1号
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1966/12/20 第53回国会 参議院

参議院会議録情報 第053回国会 大蔵委員会 第1号

#1
第053回国会 大蔵委員会 第1号
昭和四十一年十二月二十日(火曜日)
   午後一時四十八分開会
    ―――――――――――――
   委員氏名
    委員長         徳永 正利君
    理 事         青柳 秀夫君
    理 事         日高 広為君
    理 事         藤田 正明君
    理 事         柴谷  要君
    理 事         中尾 辰義君
                伊藤 五郎君
                植木 光教君
                大竹平八郎君
                大谷 贇雄君
                栗原 祐幸君
                木暮武太夫君
                小林  章君
                西郷吉之助君
                西川甚五郎君
                西田 信一君
                林屋亀次郎君
                木村禧八郎君
                田中寿美子君
                戸田 菊雄君
                成瀬 幡治君
                野溝  勝君
                北條  浩君
                瓜生  清君
                須藤 五郎君
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十二月十三日
    辞任         補欠選任
     北條  浩君     二宮 文造君
 十二月十七日
    辞任         補欠選任
     日高 広為君     小沢久太郎君
 十二月十九日
    辞任         補欠選任
     小沢久太郎君     日高 広為君
    ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
    委員長         徳永 正利君
    理 事
                青柳 秀夫君
                藤田 正明君
    委 員
                伊藤 五郎君
                植木 光教君
                大竹平八郎君
                大谷 贇雄君
                栗原 祐幸君
                木暮武太夫君
                小林  章君
                西郷吉之助君
                西川甚五郎君
                西田 信一君
                林屋亀次郎君
                日高 広為君
   衆議院議員
       大蔵委員長    三池  信君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  水田三喜男君
   政府委員
       大蔵政務次官   丸茂 重貞君
       大蔵省主計局次
       長        岩尾  一君
       大蔵省主税局長  塩崎  潤君
       農林省農林経済
       局長       大和田啓気君
       農林省農政局長  森本  修君
       食糧庁長官    大口 駿一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        坂入長太郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるた
 めの一般会計からの繰入金に関する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○昭和四十一年産米穀についての所得税及び法人
 税の臨時特例に関する法律案(衆議院提出)
○バナナの輸入関税率すえ置に関する請願(第二
 四号)(第二五号)(第二六号)(第二七号)
 (第八四号)(第一〇五号)(第一四四号)
 (第二〇八号)(第三二八号)(第三二九号)
 (第三三〇号)(第五七八号)(第六一三号)
○酒税の軽減に関する請願(第二八号)(第二九
 号)(第三〇号)(第三一号)(第八〇号)
 (第八五号)(第一〇二号)(第一〇三号)
 (第一〇四号)(第二〇九号)(第二五六号)
 (第二五七号)(第二五八号)(第二五九号)
 (第二六〇号)(第二六一号)(第二六二号)
 (第二六三号)(第二六四号)(第二六五号)
 (第二六六号)(第二六七号)(第二六八号)
 (第二六九号)(第二七〇号)(第二七一号)
 (第二七二号)(第二七三号)(第二七四号)
 (第二七五号)(第二七六号)(第二七七号)
 (第二七八号)(第二七九号)(第二八〇号)
 (第二八一号)(第二八二号)(第二八三号)
 (第二八四号)(第二八五号)(第二八六号)
 (第二八七号)(第二八八号)(第二八九号)
 (第二九〇号)(第二九一号)(第二九二号)
 (第二九三号)(第二九四号)(第三三一号)
 (第三三三号)(第三三四号)(第三三五号)
 (第三三六号)(第三三七号)(第三三八号)
 (第三三九号)(第三四〇号)(第三四一号)
 (第三四二号)(第三四三号)(第三四四号)
 (第三四五号)(第三四六号)(第三四七号)
 (第三四八号)(第三四九号)(第三五〇号)
 (第三五一号)(第三五二号)(第三五三号)
 (第三五四号)(第三五五号)(第三五六号)
 (第三五七号)(第三五八号)(第三五九号)
 (第三六〇号)(第三六一号)(第三六二号)
 (第三六三号)(第三六四号)(第三六五号)
 (第三六六号)(第三六七号)(第四二二号)
 (第四二三号)(第四二四号)(第四二五号)
 (第四二六号)(第四二七号)(第四二八号)
 (第四二九号)(第四三〇号)(第四三一号)
 (第四三二号)(第四三三号)(第四三四号)
 (第四三五号)(第四三六号)(第四三七号)
 (第四三八号)(第四三九号)(第四四〇号)
 (第四四一号)(第四四二号)(第四六八号)
 (第四六九号)(第四七〇号)(第四七一号)
 (第四七二号)(第四七三号)(第四七四号)
 (第四七五号)(第五〇二号)(第五〇三号)
 (第五〇四号)(第五〇五号)(第五〇六号)
 (第五〇七号)(第五〇八号)(第五〇九号)
 (第五一〇号)(第五一一号)(第五一二号)
 (第五一三号)(第五一四号)(第五一五号)
 (第五一六号)(第五一七号)(第五一八号)
 (第五一九号)(第五二〇号)(第五二一号)
 (第五四二号)(第五四三号)(第五四四号)
 (第五四五号)(第五四六号)(第五四七号)
 (第五四八号)(第五四九号)(第五五〇号)
 (第五五一号)(第六四九号)(第六五〇号)
 (第六五一号)(第六五二号)(第六五三号)
 (第六五四号)(第六五五号)(第六五六号)
 (第六五七号)(第六五八号)(第六五九号)
 (第六六〇号)(第六六一号)(第六六二号)
 (第六六三号)(第六六四号)(第六六五号)
 (第六六六号)(第六六七号)(第六六八号)
 (第六六九号)(第六七〇号)(第六七一号)
 (第六七二号)(第六七三号)(第六七四号)
 (第六七五号)(第六七六号)(第六七七号)
 (第六七八号)
 邦楽器の物品税課税廃止に関する請願(第三二
 号)
 公衆浴場業に対する所得税、法人税減免に関す
 る請願(第三三号)
○社会福祉事業に対する免税措置に関する請願
 (第八六号)
○土地対策のための税制改正に関する請願(第一
 〇六号)
○引揚者在外私有財産の国家補償に関する請願
 (第一〇七号)(第一四〇号)(第一八一号)
○個人企業の完全給与制実施に関する請願(第一
 八〇号)
○ガソリン税、軽油引取税の増税反対に関する請
 願(第四四三号)
○派遣委員の報告の関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(徳永正利君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告申し上げます。
 去る十二月十三日、北条浩君が委員を辞任され、その補欠として二宮文造君が選任されました。十二月十七日、日高広為君が委員を辞任され、その補欠として小沢久太郎君が選任されました。十二月十九日、小沢久太郎君が委員を辞任され、その補欠として日高広為君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(徳永正利君) 水田大蔵大臣、丸茂大蔵政務次官から発言を求められております。これを許します。水田大蔵大臣。
#4
○国務大臣(水田三喜男君) このたび大蔵大臣を拝命いたしました。職責の重大さを痛感し、全力を尽くしてまいりたいと存じますので、何とぞよろしく御協力をお願いいたします。(拍手)
#5
○委員長(徳永正利君) 丸茂大蔵政務次官。
#6
○政府委員(丸茂重貞君) 先般、大蔵政務次官を拝命いたしました。ごらんのごとく若輩、かつ浅学非才ではありまするが、全力をあげて政務に邁進いたしまするので、委員諸氏の御後援、御指導、御鞭撻を心よりお願いする次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#7
○委員長(徳永正利君) 次に、農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案、昭和四十一年産米穀についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案、以上両案を一括して議題といたします。
 まず、提案理由の説明を聴取いたします。最初に、農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案について説明を願います。丸茂大蔵政務次官。
#8
○政府委員(丸茂重貞君) ただいま議題となりました農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案につきまして、その提案の理由及び概要を御説明申し上げる次第であります。
 昭和四十一年度におきましては、北海道を中心とする異常低温及び全国各地における集中豪雨、台風等により水陸稲及び麦の被害が異常に発生し、これに伴い農業共済再保険特別会計の農業勘定における再保険金の支払いが増加したこと等のため、同勘定の支払い財源に六十五億五千六百万円の不足が生ずる見込みであります。それゆえ、一般会計からこの金額を限り、同勘定に繰り入れることができることとしようとするものであります。
 なお、この繰り入れ金につきましては、将来この会計の農業勘定におきまして決算上の剰余が生じました場合には、再保険金支払い基金勘定に繰り入れるべき金領を控除した残額を一般会計に繰り戻さなければならないことといたしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び概要でございます。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願い申し上げる次第であります。
 以上であります。
#9
○委員長(徳永正利君) 次に、補足説明を願います。岩尾政府委員。
#10
○政府委員(岩尾一君) 農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案の提案の理由及び概要を補足して御説明申し上げます。
 昭和四十一年度におきましては、北海道、東北の異常低温、関東、東海における病虫害、全国各地における集中豪雨及び台風等により農作物災害が多発いたしまして、この結果、この会計の農業勘定における再保険金支払い見込み額が、水稲では当初予算額八十八億六百万円に対し百六十二億五千五百万円、陸稲では当初予算額三億三千二百万円に対し七億二千三百万円、麦では当初予算額七億九千三百万円に対し二十一億八千二百万円に増加し、当初予算額のそれぞれ約一・八倍、二・二倍、二・八倍となっております。一方、蚕繭の再保険金支払い見込み額は、当初予算額四億二百万円に対し三千三百万円に減少する見込みであり、合計いたしまして、当初予算額百三億三千三百万円に対し支払い見込み額百九十一億九千二百万円になり、差し引き八十八億五千九百万円の不足を生ずる見込みであります。
 また、前述の支払い再保険金の不足見込みのほかに、連合会等交付金の不足も生じております。この連合会等交付金は、共済掛け金国庫負担金のうち、保険料及び共済掛け金に充てるため連合会及び組合等に交付するものでありますが、本年度におきましては、単位当たり平均共済金額が予算で予定した額より上昇したことに伴い、同交付金は当初予算額五十七億二千百万円に対し支払い見込み額六十億五千二百万円となり、差し引き三億三千百万円の不足を生ずる見込みであります。
 したがって、歳出面における不足見込み額は、合計九十一億九千万円となり、予備費として計上されております三十九億四千四百万円のうち三億三千百万円を連合会等交付金の不足に充当し、残額三十六億一千三百万円を再保険金支払い所要額の不足の一部に充当いたしましても、なお五十二億四千六百万円の不足を生ずる見込みであります。
 また、歳出面におきましては、前年度繰り越し資金受け入れとして予定しておりました四十一年産麦未経過再保険料相当額十三億五千八百万円のうち十三億一千万円はすでに四十年度の再保険金支払い財源に充てられたため、本年度の受け入れ額としては四千七百万円に減少いたしたのであります。その結果、農業勘定における本年度の再保険金支払い財源の不足額は、両者合計いたしまして六十五億五千六百万円となる見込みであります。このため、農業共済再保険特別会計の農業勘定に対し一般会計から繰り入れを行なうことができることとする法律を制定する必要があるわけであります。
 なお、この繰り入れ金は、保険計算の長期均衡性にかんがみ、後日被害率の低い年があって同会計の農業勘定に剰余を生じた場合において、農業共済再保険特別会計法第六条第二項の規定により、農業勘定から再保険金支払い基金勘定に繰り入れるべき金額をまず控除してなお残余があるときは、これを一般会計に繰り戻すことといたしております。
 以上、農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案の提案の理由及び概要を補足して御説明申し上げた次第であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願いいたします。
#11
○委員長(徳永正利君) 次に、昭和四十一年産米穀についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案について説明を願います。三池衆議院大蔵委員長。
#12
○衆議院議員(三池信君) ただいま議題となりました昭和四十一年産米穀についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の趣旨と内容を御説明申し上げます。
 この法律案は、昨十九日衆議院大蔵委員会において起草提出いたしたものでありまして、その内容は次のとおりであります。
 すなわち、昭和四十一年産の米穀につき、事前売り渡し申し込み制度の円滑な実施に資するため、個人及び農業生産法人がその生産した同年産の米穀を事前売り渡し申し込みに基づいて政府に対し売り渡した場合には、昭和四十年産米穀と同様に、その米穀にかかわる所得税及び法人税について、売り渡しの時期に応じ、玄米換算正味百五十キログラム、すなわち、一石当たり千百円ないし千七百円を非課税とする措置を講じようとするものであります。
 なお、本案による減収額は、国税において約七億円、地方税において約十七億円と見積もられるのでありまして、衆議院大蔵委員会におきましては、本案の提案を決定するに際しまして、政府の意見を求めましたところ、水田大蔵大臣よりやむを得ない旨の意見が開陳せられました。
 以上がこの法律案の提案の趣旨と内容であります。何とぞ御審議の上御賛成あらんことを切望いたす次第であります。
#13
○委員長(徳永正利君) これより両案に対し質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#14
○植木光教君 農業共済再保険特別会計の問題から質問したいと思います。
 まず、農林省にお伺いしたいんですが、本年度の災害によって農業が被害を受けた、その被害状況を概括的に説明していただきたい。
#15
○政府委員(大和田啓気君) 本年は各種の災害がございましたが、災害による被害額は、合計いたしまして、農作物で千三百十五億程度でございます。そのうち一番被害の大きかったものは北海道、東北における異常低温によるいわゆる冷害でございまして、その被害額が七百十七億にものぼっておる次第でございます。
#16
○植木光教君 大蔵省にお伺いいたしますが、この一般会計からの繰り入れ額の六十五億五千六百万円の積算基礎を説明していただきたい。
#17
○政府委員(岩尾一君) 今回繰り入れをいたします六十五億五千六百万円の積算でございますが、この原因は、先ほど来お話ししておりますように、支払い再保険金と連合会等の交付金がふえたということと、それから一方昨年度の予算から本年度に繰り越す予定になっております四十一年産麦の未経過再保険料が四十年度においてすでに食われてしまったということのために歳入が減ったという、この原因のためでございます。数字的に申し上げますと、支払い再保険金につきましては、当初予算では百三億を予定しておったわけでございます。これが実際上は、先ほどお話のありました北海道の冷害あるいは新潟の水害といったような異常な災害に対しまして、水陸稲、麦の収穫量の減少がございました。一方、単位当たりの共済金額も多少昨年よりは上がっておりまして、そういう結果この百三億円の支払い再保険金の見込みが八十八億ふえまして百九十一億というふうに相なったわけでございます。それから一方、連合会の交付金におきましても、これは五十七億という予算でございましたが、単位当たりの共済金額が上昇いたしまして、その結果六十億払わねばならぬというふうに相なりました。約三億増加したわけでございます。そこで、歳出面では全体といたしまして九十一億の不足を生ずるわけでございますが、本年度予算におきます予備費が三十九億ございますので、この予備費を全部いま申しました不足額に充当いたします。そういたしますと、五十二億の赤といいますか、保険金の不足ということに相なるわけでございます。ところが、歳入面でさらに、先ほど申し上げましたように、四十一年度に繰り越し財源として繰り入れる予定でございました四十年度に計上しておりました四十一年産麦の未経過再保険料の繰り入れ約十三億五千七百万でございますが、これが四十年度において非常に再保険金の支払いがふえましたために四十年度においてもう使ってしまったということになりまして、このために本年度の歳入としては十三億円が不足するということに相なりました。したがいまして、それは先ほど申し上げました五十二億といま申しました十三億円を足しました六十五億五千五百万というものが全体として一般会計から入れなければならぬ金になる、こういうことでございます。
#18
○植木光教君 ただいまの説明によって支払い再保険の増加見込み額が約八十八億円というお話がありましたが、この災害の種類別、被害地域別、被害産物別についての御説明をお願いいたします。
#19
○政府委員(大和田啓気君) 八十八億の再保険金の追加の内訳でございますが、水稲が七十四億円、陸稲が四億円、麦が十四億円でございます。また、蚕繭のほうは逆に四億円ほど剰余がございますので、これらを合計いたしますと八十八億という金額になるわけでございます。
 災害種類別に申し上げますと、実は八十八億円の内訳は申し上げかねます。むしろ支払い再保険額の全体の見込み額百九十一億円について申し上げることが適当かと思いますが、まず水稲について申し上げますと、水稲の百四十億円の内訳は、冷害が七十六億円、風水害が二十八億円、病虫害が三十三億円、干害が三億円、以上で百四十億でございます。陸稲は六億円でございまして、内訳は干害が四億円、風水害が一億円、病虫害が一億ということでございます。麦は計二十二億円でございますが、湿潤害が九億円、病虫害九億円、干害が二億円でございます。
 なお、地域別につきまして農作物の支払い再保険の見込み額を申し上げますと、まず北海道、東北地方が九十六億円、関東、東山地方が三十億円、北陸地方は六億円、東海地方が七億円、近畿地方が一億円、中国地方が一億円、四国地方が六億円、九州地方が二十一億円という数字でございます。
 以上が作物別、また被害原因別、地方別の再保険金の支払いの見込み額でございます。
#20
○植木光教君 大蔵省にお伺いいたしますが、農業勘定における歳入は借り入れ金によることもできるということになっておりますが、今回の歳入不足見込み額を一般会計から繰り入れることによってまかなおうとするのはどうしてかということが一つと、連合会の交付金の増は、先ほどの御説明でも三億三千百万円というお話でありましたが、これは災害とは関係がなくて、純然たる共済制度ないし再保険制度の上のいわゆる保険経理の問題であるというふうに考えられます。したがって、その増加額は一般会計からの繰り入れによるよりも、借り入れ金の処理によって特別会計独自の解決をするのが妥当ではないかと思われるのでありますが、どうでしょうか。
#21
○政府委員(岩尾一君) ただいま先生御指摘になりましたように、この特別会計法におきましては、借り入れ金の規定を置いております。第八条でございますが、農業共済再保険特別会計の農業勘定において再保険料収入をもって再保険金及び再保険料の還付金を支払いを行なうのに不足する場合は、その不足額を限度として借り入れ金をすることができるという規定がございます。したがいまして、借り入れ金ができるわけでございます。ところが、この借り入れ金の規定は、この共済制度自体が長期均衡といいますか、長期の二十年間の保険設定をいたしまして、長期で見ますと収支が相償うということを前提としてできております制度でございますので、したがいまして、たとえば借り入れをいたしまして利子負担が重なるとか、あるいは償還期が非常にはっきりしないというようなことになりますと、収支計算全体が狂ってまいるわけでございます。そういう意味合いから、いま申し上げましたこの第八条の借り入れ金の規定は、むしろ短期の借り入れを予定した規定であるというふうに解しております。したがいまして、現在起こっておりますような非常に異常な災害というような場合に、もしこれを借り入れ金で行なうというようなことになりますと、利子負担の問題もございますし、将来の償還の当てということもなかなかむずかしいということでございますので、これはやはり一般会計から無利子の金を入れるということで措置をするほうが、この共済自体が長期の保険設定のもとに収支相償うということでできている趣旨にかなうのではないかということで、一般会計から入れたわけでございます。
 さらに、連合会の交付金の三億の増加についての御指摘がございましたが、これは先ほども申し上げましたように、まず私らといたしましては、共済特別会計の農業勘定におきまして、予備費が三十九億あると申し上げました。この予備費から、まず連合会の交付金の不足に充てまして、その予備費の残額を再保険金の支払いに充て、なお足りないものを一般会計から入れようという形をとっておりますので、そういう意味合いからいいますと、先生のお話しになりましたような、保険自体として処理をしているというふうにお考えいただいてもけっこうではないかと、かように考えます。
#22
○植木光教君 いまのお話にも、長期均衡ということばが出ておりましたけれども、したがって、本案の第二項も提案されていると思うのでありますが、特別会計の収支の状況と今後の見通しについて説明をいただきたいと思います。
#23
○政府委員(岩尾一君) この特別会計の収支の状況でございますが、当初予算におきましては大体三十六億ほどの利益が出るということでこの勘定を組んでおりました。と申しますのは、先ほど申し上げました三十九億の予備費がございます。この予備費が全部残るであろう。この予備費の中には支払い基金勘定から繰り入れたものもございますので、それを除きました三十六億ぐらいが利益に上がるのではないかというふうに本年度は見ておったわけでございます。ところが、先ほど申し上げましたような状況でございますので、非常に再保険金の支払いがふえまして、一般会計から六十五億繰り入れをするという状態となりましたために、本年度の損失は、現在補正後の状況で申し上げますと、約三十二億の損失が出るという状況に相なるわけでございます。
 長期の状況を申し上げますと、現在、長期的にと申しますか、むしろ現在までの繰り越ししてきた状況はどうかということを申し上げますと、繰り越し損失が、先ほど来申し上げておりますように、一般会計から入れます金がございます。若干年によりまして繰り戻してもらったものもございますが、そういうものを差し引きまして、大体二百五十九億ほど一般会計からの受け入れによる借金と申しますか、そういうものがございます。さらに、支払い財源受け入れからのものが五十四億ほどございますので、全体としては三百十四億の予定貸借対照表によります貸し方勘定の合計が出るわけでございますが、繰り越しておりますそういう一般会計の繰り入れ金を損失として貸し方として見ていきますと、いまのような状況で、大体二百五十八億くらいの赤字が出ておるというふうにごらんいただいてけっこうかと思います。
 今後の問題でございますが、先ほどから申し上げておりますように、これは二十年間の収支を見ていこうということで保険設計をいたしております。農業というのは非常に災害が局地的に集中的に出るという特殊性がございますので、いま申しましたように、現状ではかなり赤字になっておりますが、保険設計自体から見ますと、長期的に見ていけば返していける当てがあるのではないか。現にここ四、五年ほどは一般会計から繰り入れておりますが、その前の六年くらいの間はむしろ一般会計へ返しておるという状況がございますので、将来の状況も私は長い目で見れば収支相償うのではないかと、こういうふうに考えております。
#24
○植木光教君 最後にお聞きいたしますけれども、ことしは災害が集中的に発生したわけですけれども、しかし、一方米の作況は非常によいというふうに見られておるわけです。こういうときに六十五億という多額の繰り入れ措置を要するということは、この制度自体に構造的な欠陥があるのではないかということと、また、いまもお話がありましたように、過去八回ずっとこういう立法措置をやってきておる、最近では四年間連続して年中行事のようにやってきているわけですが、何か別の法的な措置というものをこの際考えたほうがいいのではないかということについて……。
#25
○政府委員(岩尾一君) ただいま御指摘になりましたように、本年非常に豊作であるのにこういうような繰り入れ金を必要とするような状況になることはどうであろうかという御意見でございますが、御承知のように、この共済制度は、通常被害につきましては単位農協あるいは連合会等で措置をいたしまして、異常な災害になりますと国が再保険いたします。再保険金の支払いという状況になるわけでございます。そこで、本年は、水稲で申し上げますと、大体被害率は五%ぐらいでございます。これに対しまして共済の掛け金率が大体五・一九ぐらいでございますので、そういう全国的に見ますとそろっておる。ところが、各地ごとに見ていきますと、たとえば北海道におきましては、共済掛け金率が七・五%でありますのに、被害率は二四・二である。そういたしますと、全体をプールしておるということにはならないので、異常災害の分だけを再保険金がかぶるという形にも相なりますので、こういうような六十五億という繰り入れをしなければならぬという状況に相なるかと思います。
 それから、次にお話しになりました毎年、特に四年間もこういうことを繰り返しておるわけでございますから、何か恒久化したらどうかという御意見でございますが、先ほど来申し上げておりますように、長期においては均衡する。連続四年間出てきたのもいわば農業というものの特殊な状況による被害ではないか。そういう意味から、やはり長期的にほうっておいても一般会計から繰り入れられるというような制度をつくりますと、むしろ保険設計自体をつぶしていくということに相なりますので、やはりこれは異常な災害が起きたときに一般会計から入れるということでそのつど考えていったらいいのではないかということで、現在のところでは恒久化の立法ということは考えておりません。
#26
○藤田正明君 昭和四十一年産米穀についての法案に対する質問をやりたいと思います。
 まず最初に、三池衆議院大蔵委員長にお答え願いたいのでありますが、本法案は毎年通常国会の冒頭に提案されるのが例でありますが、急遽臨時国会末に提案されることになった理由でありますが、その点について。
#27
○衆議院議員(三池信君) たいへんむずかしい御質問のようですが、腹蔵なく申し上げますと、御承知のように、政界はまことに流動的な様相を呈しておりますので、万一にも例年のとおり通常国会で少なくとも二月の十五日までにこの法案が通るようにして、その機会を逸しますというと、すでに農家では例年のことで必ずこういう特例が設けられるものであるという予想のもとにもう予約いたして供米いたしておるような事情もありますので、そういうことになりますというと、たいへんな事態が起こることもおそれまして、委員会ではそういうことが万一ある場合に対処する気持ちで委員会の発議になって提案いたした次第であります。
 なお、ほかのいろいろの政策的な問題、政府側が答弁する事項につきましての御質問がありますれば、大蔵省からは主税局長、農林省からは食糧庁長官、農政局長も見えておりますから、それぞれ所管事項については担当の係官から御答弁させることにいたします。
#28
○藤田正明君 よくわかりました。
 昨年度の四十年産のことですが、これは減収額が約七億と見込まれておるわけですが、先ほど補足説明の中で今年度は国税において七億、地方税において十七億というぐあいに見積もられておりますが、それの適用戸数でありますが、全体の農家の中でどれくらい、あるいは米作農家の中で何%ということを、ちょっと御説明を願いたいと思います。
#29
○政府委員(塩崎潤君) 私どもの調べでは、全農家五百五十六万五千戸でございます。そのうち米作農家五百十八万二千戸でございます。そのうち予約売り渡しをいたします農家は三百二十五万三千戸でございます。で、だんだんと税金の範疇に入りますが、課税農家二十万、そのうち米作課税農家十九万一千、予約減税の対象となる農家十六万八千戸、全農家の三%でございます。
#30
○藤田正明君 ただいまのお答えによりますと、全農家の三%ということでございますが、この三%のために法案が出されるわけでありますが、毎年税制調査会その他においてはこの法案はやめるべきじゃないかという意見があるやに聞いておりますが、この事前売り渡し申し込み制度の円滑な実施に資するために別な方法はないかという点についてお伺いしたいと思います。
#31
○政府委員(大口駿一君) 米の事前売り渡し申し込み制度は、昭和三十年、それまでの強権供出にかわる制度として供米の円滑化ということをねらいとして発足した制度であることは御承知のとおりでありますが、この制度施行以来すでに十年を経過いたしまして、生産者並びに集荷業者とも多分にこの制度に習熟して今日に至っておりますので、現在のところでは、供米はきわめて円滑かつ順調にまいっております。ただ、この制度発足以来ずっと実施いたしておりますが、予約減税制度というものを急に廃止をいたしますことになりますと、ただいま大蔵省からの御答弁にありましたように、適用戸数の割合は先ほどの数字のようでありますけれども、やはり農家経済に急激な影響を与えるということもありまするので、私どもとしましては、制度発足以来の形を存続をしていけば供米は円滑を期せられるのではないかというふうに考えておりまして、このほかに供米の円滑化をはかる方途は別に概算金の支払い制度等もございまするが、さらにそれ以外に別の方途を考えるということはいまのところ考えておりません。
#32
○藤田正明君 この問題は、大蔵大臣がおられれば大臣が一番よろしいのでありますが、おられませんから、政務次官もしくは代理の方にお願いいたしたい。
 消費者米価の引き上げは来年度以降に持ち越される政府の方針のように聞いておりますが、この問題に対する基本的な考え方はどうかということを、政府の物価政策に関連してお答えいただきたいのであります。それからまた、食管制度を抜本的に改正する意思ありやなしや。この二点であります。
#33
○政府委員(丸茂重貞君) だいぶ大きな問題の御質問でございますので、場合によりますと大臣からお答えしなければならないかもしれませんが、大臣がちょうどおりませんので、便宜私のほうからお答え申し上げる次第であります。
 まず、消費者米価の問題につきましては、昭和四十二年度の予算の編成の問題とからみまして、ただいま非常に政治的にも経済的にも微妙な段階にございますので、この委員会で私のほうからこの点について明確なお答えをすることができないということについてははなはだ残念でございまするが、いろいろな事情を御勘案の上御了承いただきたいと思う次第であります。
 なお、物価問題との関係等ございます。いまの私のお答えは、それら全般の問題をひっくるめまして、総合判断の上に立ってのお答えでございますので、どうぞひとつ事情御了承の上御賢察いただきたいと思います。
#34
○委員長(徳永正利君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○委員長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより両案につきまして一括して討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようですから、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○委員長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 農業共済再保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#37
○委員長(徳永正利君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、昭和四十一年産米穀についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#38
○委員長(徳永正利君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案につきまして議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○委員長(徳永正利君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#40
○委員長(徳永正利君) 次に、請願に移ります。
 第二四号 バナナの輸入関税率すえ置に関する請願外百九十五件の請願を議題といたします。
 ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#41
○委員長(徳永正利君) 速記を起こして。
 第二八号 酒税の軽減に関する請願外百七十八件の請願は、議院の会議に付することを要するものにして内閣に送付することを要するものと決定することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(徳永正利君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○委員長(徳永正利君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#44
○委員長(徳永正利君) この際、おはかりいたします。
 前国会閉会後、本委員会の行ないました租税及び金融等に関する実情調査のための委員派遣につきましては、それぞれ文書により報告書が委員長の手元に提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(徳永正利君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時二十六分散会
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ソース: 国立国会図書館
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