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1949/03/24 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第2号
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1949/03/24 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第2号

#1
第005回国会 大蔵委員会 第2号
昭和二十四年三月二十四日(木曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○小委員の追加選任の件
○派遣議員の報告
  ―――――――――――――
   午後二時四十二分開会
#2
○理事(波多野鼎君) それでは大藏委員会を開きます。委員長が所用のため暫らく遅れますので、私が代理として委員長の席を汚します。
 先ず最初にお諮りしたいことがございます。税務に関する小委員の中に川上嘉君を追加指名することについて御異議はございませんでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○理事(波多野鼎君) それでは川上嘉君を追加指名いたします。
 次に税務に関する一般調査のために派遣せられました議員の報告を聽くことにいたします。東北班の天田委員から一つ……。
#4
○天田勝正君 実はまだ原稿を推敲しておりませんし、他の二名の委員諸君にも見て貰つておらないようなわけでありまして、又それができたといたしましても、この報告を微細にいたしますると、凡そ三時間くらいかかるのではないかと思いますので、数字の点等の細かい点は後程印刷にいたしまして、各委員諸君にお廻しすることにいたしまして、ただその概略だけを御説明申上げます。
 私共の班は、不肖天田、木村禧八郎君、黒田英雄君の三名で編成されまして、二十四日に東京を出発いたしまして、三月の五日に東京に帰着いたしました。経由いたしましたところは、その出発当日でありまする二十六日は都山の税務署に参りまして、福島に泊り、二十七日が福島税務署並びに福島縣廳を調査いたしまして、仙台に泊つたわけであります。二十八日は仙台財務局、塩竈の税務署、それから仙台に泊り、一日が仙台から浅虫に参りまして、その日は日曜でありますから、別段どこも視察しなかつたわけであります。二日が浅虫視察、青森税務署、大鰐泊り、三日が弘前税務署を視察いたしまして、秋田泊り四日秋田税務署を視察いたしまして、湯沢泊り、五日が湯沢視察という順序でありまして、大体の調査の目的の概要は、郡山、福島におきましては、寒冷地と関東との接壤地帶という意味におきまして、そういう点に重点を置き、仙台財務局は東北全体を見るためであり、常竃は特に漁業関係を調査したわけであります。それから青森、弘前等は果樹関係、秋田は單作地帶関係、湯沢は酒税関係、これが大体におきまする目的であつたわけであります。こういう目的のために郡山、福島を廻つて仙台に参つたのでありますが、報告の順序といたしましては、逆に仙台財務局関係から一應申上げて見たいと思います。
 全般的に申しますると、東北は他の地方は比べますると、特に関東などと比べますと非常にいい成績を挙げております。総数だけで申上げて見ますならば、全部が財務局関係の税金を含みまして一月末現在が六四%になつております。先年と比較いたしますると、先年は同じ時期に四七%であつたわけであります。額からいたしますると予定額が二十九億でありますが、一月末にはすでに十八億收入済みである。こういうことに相成つております。それから脱税等の関係でありますが、これは殆んど集團的な脱税というのは見られませんで、ただ弘前地方等に若干そうした点が見られるという報告であつたのであります。以下順を追いまして各税務署についてお話申上げますと、特に特記すべき点だけを申上げて見ます。先ず福島関係でございますが、ここは農業所得関係におきましては五反以下、五反以上、一町以上、こういうふうに三段階に分け、更にそれを上中下と、こういうふうに分けまして、結局九段階に分つて課税標準を作つておる。そういて中くらいのところで、どのくらいの課税をするかと申しますと、先ずその所得の見積を反当りにしまして、田においては六千七百円に、畑においては四千三百円に見ておる。こういうこてでございます。そうして若干この地方にも「りんご」があるのでありますが、これは下作と、それから上作との限界でありますが、下作は六ケ年間採れる。そういう限界に基いて課税をしておる。更にこの地方は多少柿もあるのでありますが、この柿に対しては一本三千円の見当の所得であるというふうな見積をやつておる。このことにつきましては、そうした一本の柿の木が畑の中にあるということだけで三千円に見るならば、この畑反当りの收入四千三百円と比較すれば、それらを全体とすれば、その果樹の收入を引いたものを田の下作の收入と見るべきか、或いはそれを見ておらないかという問題でありますが、これはどうも引いておらないというふうに私共は聽取したわけであります。更にこの地方におきまして若干織物の納税が川俣地方を中心としてあるのでありますが、これは納税資金に非常に困難を來しておるということであります。特にその困難を來す原因といたしましては、マル公のたびたびの改訂に当りまして、原糸のマル公が決定した後の製品の値上りまで二、三ケ月をどうしても要するという状態、そうしたブランク等によつて非常な困難を來し、尚織物業者が納入いたしまして、公團から金を受取るまでの期間というものが非常にあるということであります。大体福島関係は以上が特記すべきものであろうと思うのであります。
 更に地方財政と中央財政との関係でございますが、これは縣の予算総額が三十七億七千万円でありまして、うち税收入が十六億で四三%になつておる。その概算は縣民税が三割三分、收益税、つまり地租、家屋税等でありますが、これが二割、それから事業税が一割五分、こういうような構成になつておりまして、歳入の主なるものは國庫下渡金、それから縣債ということになり、歳出の方は教育費が十六億二千万円に上つて四三%、次が衞生費という順序になつておるのであります。この縣におきましては、予算と税の收入の関係でありますが、大体まあまあというところになつておるように考えられるのであります。尚労組の関係でありますが、これは東北全部が全財労組を拔きまして、東北地方財の労働組合を結成いたしております。併しながらこの福島税務署は未だそのどちらにも属しておらないということでありまして、この方面におけるところの財務職員の組合に対する関心と申しまするか、こうしたものは極めて低調に見受けたのであります。尚この機会に仙台財務局管内のそうした方面の点を申上げて見ますならば、大体におきまして青森、秋田等がこうした組合意識に目覚めておりまして、福島、山形等は余り関心を示しておらないように聞いておるのであります。仙台財務局におきましては、特に農林中央金庫の方並びに宮城縣の指導農業連合組合の代表、日農の代表、仙台商工会議所、東北五縣の煙草耕作者の組合の代表、日銀の支店、それから民間の商店の社長、こういうような人たち、まだおりますが、沢山の方にお集まりを頂きまして公聽会見たようなものを開いたのであります。この各業界の人たちの希望を取纒めて申上げて見ますると、先ず商業の関係におきましては、記帳が全くされておらないと言つてよいくらい納税に対するところの協力が見られておらない。こういうようなことであつて、それに対しましては、これは業者側からの希望でありますが、何か供出制度と同じように事前割当制とも見られるような方法を講じて貰えまいか、こういう希望があつたのであります。更に同じ商業の方でありますが、届出書類が煩雜で、これは営業をやるのに非常に支障を來すような問題であるからして、この簡素化を是非図つて貰いたい。それから税金が商店側からすれば高いというより、むしろ不公正のために反抗心を起すというくらいになつておるので、これを是非とも是正して貰いたい。こういうことであります。それから税務相談所等をもつと細かく設けて貰いたい。こういうことであります。農業関係の方の意見といたしましては是非農民組織を利用して貰いたい。尤もこの意見者の申される農業組織とは、農業協同組合を主として指摘しておつたのであります。それから納税貯蓄組合のごときものを是非組織して貰いたい。それから農民團体におきまして印紙税がその相互間にかかつておるが、これは廃止して貰いたい。その相互間というのは、つまり全國連合会と縣の連合会又は個々の組合、こういう間における縦の連絡の場合でも印紙税が課せられる。このようなことは組合の設立の趣旨からも反するのであるからして廃止して貰いたい。それから少額の預金証書或いは通帳というようなものの印紙税を廃止すべきである。それから中小商工金融は市街地信用組合でやつておるが、この市街地信用組合にやはり生活協同組合の資金を取扱わしめまして、農林中央金庫に集約して貰いたい。こういうような意見が述べられたのであります。それから日銀、つまり金融関係からの意見といたしますると、農業手形制を廣く活用するような方法を強く要望されておりました。更に財務労組の方の意見といたしますると、徴税改革委員会等を設けることによりまして、現場の職員をこの委員会に入れて実態に合うがごとく税制を改革して貰いたいということであります。更に取引高税の問題でありますが、一般の職員は國会の決定したごとくそれに應じて、廃止されない限りはこの徴税にも一生懸命努力をしておるにも拘わらず、政府はまで決定せざる前にすでに廃止であるということを猛烈に放送されるので、全然一般民の方は納税にもう熱意がなくなつてしまつて、非常にこういう点が末端の者は困る。從つて今後如何なる政府ができたとしても、税金の点については廃止もせないうちに逸早く廃止等を言われることは、全く財務職員の足を浚うがごときことで、一番この点が困るということを指摘されました。附加えて申して置きますと、各税務署に参りまして職員に会つた場合に、この取引高税の撤廃を逸早く発表されたということに対する不満はどこでも聽いたということであります。更に非常に人員不足でありまして、どこへ参つても、各税務署は十時頃まで残業せざるを得ないというような状況からいたしまして、この繁雜なる朝令暮改といつていいくらいの税法の改正に対処して、その知識を吸收するに不十分であり、且つ又新規採用者の教育が極めて不徹底に終る憾みがあるので、そういう点からしても、人員の整備か、さもなければ税法を改正することによつて、それらの点を補うように早くこれらの施策を講じて貰いたい、こういうことであります。給與の点につきましては、四十八時間制によつて実質賃金も低下した、これはそれぞれ数字を挙げておりました。それから特別職階ということになつておるけれども、実はこの特別職階に直す場合に、すでに採用のときは各縣廳等から比べましても、初任給を安く決めてかかる、こういうことで特別職階とは誠に欺瞞であるという状況を述べられておりました。尚これは各税務署全般でありますが、税務職員なるが故に家が借りられない、こういうようなことを相当方々で聽きました。
 次は塩竈税務署関係でありますが、先程申上げましたように、ここは特に水産関係について調べたのであります。この水産関係を大ざつぱに申しますると、そう現在の課税でどうしても不満であるというような点でなくして、逆に水産業に対するところの融資関係が極めて不円滑であつて、この点を打開するならば、どうにかやれそうであるという工合に、この際に寄りました業者の方が申しておりました。それから課税に当つては三ケ年平均を取つて課税をして貰いたい、どうもそうでないというと、なかなか漁業はその実態に合せて税を納めることは至難である、特にこの漁業者が非常にああした際物商賣と言いますか、そういうことに慣れておりまして、余り経理の面をよく考えてないとでも申しましようか、收入がありますと、急に漁船を沢山買つてしまう癖がある等というふうに業者みずからが認めておりまして、むしろ金融問題にあるというふうに総括すれば言えるのではなかろうかと思うのであります。
 次は青森税務署の関係でありますが、ここもやはり税收入の面としますと、相当にいい成績を挙げております。大体総体で七〇%越えていまして、恐らくこの年度末までには一〇〇%になるであろう。それも相当次年度に繰越し得るのを見て一〇〇%になるということであります。どうしてそうなるかというと、前に目標を一應決めまして、その目標以上に実收があるということから、結局次年度に入つてから取立てるものが相当残つておつても、尚当初の目標の一〇〇%は突破する、このようになるわけであります。ここで営業、農業等を分けて、代表的でありますから、一地帶あたりの税金額を報告申上げますと、法定金が一世帶七万三千円の所得と見まして、税が九千円である、営業関係は一世帶八万七千円と見まして、一万九千円の税金である、農業関係におきましては一世帶六万二千円の所得で、税金が六千円である、その他は、その他とは自由業でありますが、これが一地帶七万二千円と見まして税が四千円、こういうふうに報告されております。それから申告の状態でありますが、青森から秋田のほうに入りますと、申告に当つては書くことすら知らないという状態が非常に多いようでございます。特に青森におきましては各町村の代表の方等にお集まり願つてお聞きいたしましても、それらの点が縷々述べられております。從いまして予定申告のごときは極めて不振でありまして、確定申告になりますと三倍くらいになるというような状況が見受けられたのであります。青森におきましても各團体の代表の方に寄つて頂きまして、やはり税務に関するいろいろな点を聽取したのでありますが、先ずその主なる点は、青森縣のごとき場合は、字の書けないという人すら五十を越した人にはあるのであつて、從つて書類の出し方などということは容易でない、そのために知らず知らずに不協力ということになるので、これらの点をもつと啓蒙運動をすべきである。今日までこれらの指導を手を取つてやつたのは社会党と共産党だけである、こういうことが言われておりました。こういうことで申告可能者は先ず一割くらいしかおらない、こういう点をどういう方法ででも國の力によつて指導して呉れるようにということ、更に農業関係においては償却費を非常に過小に見るので困るということでありました。それからこの頃になつて、手不足か不馴れか知らないが、納税後でも督促状が來るというような、こうしたことが農民に非常に惡い影響、つまり税務署、役所等を忌避するというようなことになつて來るのである。このようなことは取扱上是非止めて貰いたい。それから尚ここには三つの違つた意見が出たのでありますが、それは徴税に当つて、各町村に指導員のごとき者を置いて、これで税の面を取扱わせようという意見、更に税務署、つまり國家の税務署に一本にして、その調査に基いて縣も課税し、村も課税するというふうにやるべしという意見、それから村で調査した点を縣又は國で全部これを採用することによつて、とにかく調査だけはいずれにせよ一本にすべしという意見が出たのであります。その一本にする調査の基準は今申上げましたように三つに分れております。それから正しい申告をしても、決してこれを税務署が認めるということのないために、初めからそういうことを見込んで村民が申告するという工合で、恰も税務署と村民とのばかし合いという形を現出しておる。これは農民みずからがさようなことを言つておるわけであります。更に正直者と申しまするか、申告した者の方がどうしても余計に課税をされるという状態になつておる。こういうことを申されるのは、ただ人のことをそねむという話のものでなくして、役場の助役等がこういうことを言つておるわけであります。それから特に商工業者の関係につきまして、一体どちらが苦しいかということになりますと、工の方が今日極めて困難であつて、比較的に商の方が樂である。こういうことは、商工会議所の代表の方が言つておる点であります。やはりこれらの商工関係の方方も源泉と消費税、所得税を二本建にしてしまつて、外の余りややつこしい税金はすベてこの二つに統合するというふうにして貰いたい。一例を挙げて見ると、その届出にしても極めて繁雜であつて、例えば証券業者などにおいても、証券委員会、財務局、同じく青森の地方部、日銀の青森支店、市役所、地方事務所、税務署というふうな工合で、一回の取引をするために税金調ベのために八通の書類を出さなければならないという状態、これまでにせなくとも、何とか外にやれる途があるではないかというような点が指摘されました。
 それから昔の所得調査委員のごときものを合議機関としてでも是非とも設置して貰いたい。こういうことが言われております。ここでやはり協同組合に対するところの税、特に剰余金を課税対象にするということは非常に因る。これを一般の法人と、つまり株式会社のごとき法人と違うのが協同組合である。普通に配当をしてその後に余つたのが剰余金というわけではなくして、初めから配当するかしないかが分らないで剰余金が出たならば、これを要するに分けるというのが今日までの各縣の協同組合の状態であるからして、そういうものを何か余つた金であるというような観念でこれに課税されるということは、特に重い課税をするということは困る、こういうようなことが指摘されておるわけであります。
 尚丁度青森は南部領、津輕領の境目あたりに当つておるのでありますが、青森縣におきましてはこの津輕、南部の旧藩時代における区分によりまして、非常に生活程度が違つておるように見受けました。即ち旧南部藩、野邊地以東におきましては非常に農村が窮乏いたしておりまするし、それから段段西に進んで弘前等の津輕領の方へ参りますると、比較的に裕福のように見えるのであります。この青森縣における縣税、その他税務署の納税の額からいたしましても、弘前方面の方が非常に余裕と言つては語弊がありますが、ただ下北方面と比較すれば幾分かよろしい、こういうふうに概括して言えるのではなかろうかと思うのであります。
 職員の待遇の問題は、特に青森は戰災地でありまする関係上、非常にこの点で因つております。又いわゆる手馴れた税務官吏が少いということであります。これは後程申上げまする弘前においても同樣でありまするが、大体三年以上おるところの職員は三割くらい、あと一年半くらいの経驗、又はそれ以下というのが七〇%、若しくは七五%に及んでおるという状態であります。このことが非常に取扱上にも間違いを起している最大原因ではなかろうかと思うのであります。それから特にここでは、財務労組の方では北海道と殆んど氣候的に何ら変りがないのであつて、燃料一つを取つて見ましても、薪二棚を使わなければならない等の状況であつて、これだけでも、実に薪だけでも二千五百円の支出を見るということ、これは一ケ月であります。從つて越冬は五ケ月でありまして、これだけでも別途に一万円余掛かるという状況からして、是非ともこうした寒令地においては特別の考慮をして貰わなければ、その生活が成立ち得ないというようなことを指摘されておりました。尚、これは東北地方全部だと思いますが、非常にあつちは冬になりまするとバスも通らない。勿論汽車の便もない場所が多いのでありまして、こういうところへ参つての旅費が非常に窮屈である。從つて出張が不十分であるが故に、つい取扱いも粗雜に流れるということは止むを得ないということを申されておるのであります。
 それからさつきの税金の事前の割当ということにつきましては、これは又そういうことは到底いけないという意見も出ております。反税鬪爭の点につきましては、主として半島人によるところの集團密造である。この集團密造の摘発に当つては、身体の危險を伴うことも例として屡屡あつたということであります。更に税率の問題につきましては、私共は現在の國税の税率が高いというのか、それとも國税と地方税を含めたところの税金が高いというのか、それから各税務署においての見積りが、つまり高過ぎる、いわば十万円の所得であるベきものを二十万円であるといつて査定されるが故に、実際には税率が倍になつたような結果を招くという意味において高いというのか、三つに分けて業者並びに税務職員に質問を各地でしたのであります。この青森におきましても、この質問に対しましては、これは税務職員側からの答えでありますが、その三つとも高い、從つて自分たちは同じ勤労者として高いのを知りつつ課税せざるを得ないというような状況であるという話でありました。尚縣税関係におきましては、青森縣は御承知のように「りんご」税などというのがある関係かも知れませんが、宮城縣の縣廳の歳入などから比較しますと、全般的に縣税の收入がよく、從つて予算の中に占める税金の率が非常に高いのでありまして、まあ健全であるということが言えるのではなかろうかと思います。二十三年度で言いますと、十二月末までに縣税で入つたのが八億八千六百万、うち配付税が三億三四五百万というように聽取いたしました。弘前の税務署の関係でありますが、ここでは先程仙台財務局の方でも御報告申上げましたように、非常に反税運動があるということを聞いて参つたわけでありますが、ここでこれらの点について調ベて見ますると、別段反税運動ということではないけれども、特に果樹関係「りんご」等におきましては、どちらかというと同じ耕作者同志において非常に不均衡がある。これらに対しては農地改革の不徹底からかように來ているというので、共産党を中心として、指導者がこれらの問題を取上げて税金の問題に集約して交渉に当つているということであります。從つて私共が参りましたときに税務職員の方々、それらの人たちも参つて同じ席に連なつたのでありますが、別段特に反税であるという工合には見られなかつたのであります。この地におきまして、今まで歩いて参りました各税務署と違つた点は、特に法人税関係におきまして、法人協会というのを税務署の指導によつて作りまして、この法人協会が各法人の申告指導、納税の指導に当つているということが言える。法人税関係は非常にうまく行つているということを税務署側からも報告されました。これは東北に参りますと、殆んど法人、会社というような工合で、たつた一人して從業員がおらないというような会社も沢山あるので、こうした法人協会というものを作つて、それに間接的に指導に当らせるということが成功した一つの例ではなかろうかと思うのであります。
 それから先程も申しましたように、果樹関係におけるところの課税の不均衡でありますが、これが旧地主階層におきましては、つまり手持は山となつておつても「りんご」畑であるというような工合で、税金面において非常に樂をしている。然るに旧小作関係の人たちはそういうことが全くないし、それから税務署等の連絡にいたしましても、つまり官僚とボスの結託ということになつて、その圧迫を受けるというのが農民指導者の言葉でありました。而も税務署の幹部諸君もおるところでそういうことを指摘しておるわけであります。更に普通で行けば、恐らく一反歩で二十箱も穫れないということになつているが、よく作るということになると一反歩二百箱も「りんご」が穫れる。こういう差がどこから出るかということはいろいろな関係があるのだけれども、藥品や或いは肥料等も大きな業者、ただ農家というのではなくして、大きな業者と言つてもいいくらいに大果樹園を持つている人たちは、こうした面でも非常に備蓄を持つている。そこにそういうような大きな差が出て、結局それが税金に対するところの圧迫になつて來る。こういうようなことが指摘されておつたわけでございます。
   〔理事波多野鼎君退席、理事黒田英雄君著席〕
 ここでも税の基本調査というものは、一切税務署で調査したものを各縣廰並びに村でも採用する。こういうことにいたさないと縣廰は勝手に幾らの所得であるということに決め、税務署の方は又それとは別の観点から幾らであるということに決めて、全部三者が三者別になつておる。それでは税務署の方でこう認めて呉れたのだから、縣の方でもこう認めて呉れと言つても、そいつは別であるというようなことで全く相手にされない。こういう同じ役所間における連絡というものが非常に農民を混乱せしめるということが指摘されるのであります。又基礎控除はもつともつと引上げて貰いたいというようなことが言われておりました。それから税務に携さわる從業員でありますが、これは約七二%でありますが、三年以下の人が入つておるというような状況からして、この残りの三〇%程度の人が手慣れた人でありますけれども、一々これらの人が実態を調査する場合にも出て参らなければ、なかなかその把握ができないので、結局そのために、結果においては課税が粗漏になつているということは認めざるを得ないということでございました。
 次には秋田の関係でありますが、ここが單作地帶の代表的なところでありますので、日農の野村という人に來て貰いまして、先ず税務署側からお聞きする前に聞いたのでありますが、この方が非常に有用なことを申されておりますので、概略申上げますと、税率を全國一律にかけるということは、非常に地方も違い、又地方の調査も不十分な今日においては非常に困る。それから保有米と供出米と同一の所得にみなしておる。こういうことは非常に生産者側は困る。何故かといえば、供出米はいわばその実費と、それから多少利潤が加わつたのが供出米の値段であつて、自分の作つたものを自分が使うという建前になつておる保有飯米、これをやはり利潤を加えたるものを所得としてみなされるということになつて來るからして、單作地帶の供出の激しいところの米場は、どうしても他と比較して徴税が重いという結果を招來するのであるからして、保有飯米におけるところの所得というものは、供出米の中から概略の利潤を差引いた残りを、要するに実費としてこれを所得に見る、こういうふうに改正して貰いたいということでありました。それからその農業所得に対する税の扱い方でありますが、これは内容的に見て、勤労所得と同様であるからして、要するに勤労所得並みに扱うように税法を改正して貰いたいということであります。それから所要経費において資本利子を認めておるのに、農業所得の見積りの場含だけは、そうした金利を見ないというようなことは、これは困ることであるから、これは一つ認めて貰いたい。それからこれは先程申しました保有の自家用消費の分の所得の見方の一つでありますが、秋田は畑地が非常に少いのでありまして、恐らく全縣下で野菜の自給ができるというのは、総体の一割五分乃至二割だそうでありますが、それくらい蔬菜が不足しておりまして、この野菜が全部百姓の場合でも自家用に供される、こういうようなことになつておるのに、反当り一万四千円というような工合にみなされて、これを所得である、こういう基準から課税するというような状態であるということが指摘されておりました。
 それから報奬酒というのが來るが、あれの配給は全部一つ止めて貰いたい。三升で一俵の米の値段に該当するということで、百姓はとてもこれには困つておるということであります。尚これについては税務署側でも大体認めておるようであります。それから報奬物資は來ないよりましであるけれども、その内容は、一遍履けば切れてしまうようなものは百姓には全く向かないのであつて、こういう点は止めて貰いたい。それからこれは各地で言われたことでありますが、早場米、それからそれの奬励金、これらは早場米は完熟しないように刈つて出すのでありまして、当然普通完熟するまで待つて刈つたのよりも一割、或いは二割ぐらいの減收になるのであります。この減收が百姓の方から見まするというと、つまり損害金に当るべきものが奬励金という形で來るわけであります。そこで一方から見れば損害金に該当すべきものを税の対象にする、こういうことは誠に供出意欲も阻害すれば、又税金の納入の意欲も阻害させるということを申されております。超過供出に対しましても、これは何とかその源泉でやるということでなければ、みずからの飯米を割いてまで超過供出をするということには非常に困難であるというようなことを指摘されておりました。それから償却費並びに必要経費の中の、特に畜力費でありますが、東北は他の地方よりもこの畜力を使用する面が非常に多いのでございます。この畜力費が、平均いたしまして一頭償却費を含めて一万三千百円、こういうことになつておるのでありますが、ただ冬のうちに使用するところの野乾草だけでも、一日一貫五百匁で、一貫あたりが五十円、こういうような支出があるのであつて、これは殆んど山形地方から入れるそうであります。從つて畜力費に対する必要経費は、どうしても二万円から見て貰わなければ不合理である、こういうことが言われております。尚この外いろいろとまだ後十項目も言われておりますが、他の地方で言われた点と重複いたしますので省きます。
 それから財務労組の関係からいたしますると、ここは総員九十八名おりまして、二級五名、二級三十五名、残りが五十八名、こういうことでありまして、三年未満の者は五十五人おるということであります。ここでも別に戰災地ではありませんが、住宅には非常に困つておるという話であります。税務職員と分るというと、賃家も出て呉れといつたような工合である。やはりここでは税務職員からも、現在の税率が非常に我々が見てもどうも高きに失するというふうに考えられる、特に國と地方の所得の調整が全くなされておらない。この國と地方を含むというと、税務署が所得と見積つた額を超過するというような事態が間々起きて來るということは指摘されております。
 尚この機会に申上げますると、この点について他日も主税局長に質問して置いたのでありますが、それは全く問違いである。取扱いの間違いがあるということを言つておるのでございますが、各税務署において税務職員みずからがこれを証言しておるのでありまするから、こうした一〇〇%以上の課税というものが実際の行われておるということを認めざるを得ないのでございます。從つてこの國と地方との調整の何らかの機関を設けるなり、方法を講じなければならないかと存ずるのであります。
 それから湯沢の関係でありますが、ここは新設の関係と、特に十二月一日に出発したところの新らしい税務署であるという点からいたしまして、そうしたまだ一、二ケ月の税務署においては、特に特段の悩みもあろうと存じて、それらの点を注意して聽取して來たわけであります。ところが全般といたしますというと、やはりここでも納税率は惡くない、ただおのおのの既存の税務署から、いわば職員を引抜いて構成したという形で、特に三年以上の経験者を他の古い税務署より以上に余計配属されておるというような点で、むしろそうした点では優位の地位、状況に置かれておるけれども、その管内等が非常に交通不便で、もう冬三四ケ月の間というものは、どう公正に調査しようとしても交通機関すらないというような状況で、これらの点が非常に困つておること、更に誰か分らないけれども納税などをするなという工合で、この納税期には連呼して歩く者があるというようなことで、なかなかこの正月は困つておつたようであります。税金の関係につきまして、すでに二月中に三月分までのも出すべしということを大藏省から命令されておりまして、これらの税金は全部完納され、一〇〇パーセント納税されるという状態でございますが、それに関連いたしまして、業者側から言われる点は、毎月計画的に出して貰えるからして、順繰りにこの金繰りをどうやらやつておるけれども、先に、つまり來月分收入によつて先月の税金を拂うという工合に順にやつて行つたのが、一ケ月飛ばして三月分も二月に一遍に納税せしめられるということになつて、四月にそのブランクが來る。それも次のものを出さして呉れればよいのですけれども、命令があるまでは出させられないのですが、決して自分が物を持つておらないのではなくして、持つておるものを國家が出させないということからして、要するに納税にまで響いて來るということなんで、これは他の業種と違つて國家の計画に基いて賣るとか賣らないとかやつておることであるからして、特にそういう金詰りによるところの納税の苦心というような点について、何らかの金融的な措置を講じて貰わなければならないというような希望があつたわけであります。
 尚全般的に東北地方を眺めて見ますると、汽車で行つたときから、もうすでに岩手から以北になりますと、何がなし荒凉たる感じを受けるわけでありまして、非常に生活程度が低い。つまり税金が相対的に重い。その原因は勿論いろいろありましよう。予算によつて決まりまする関係上、一應各財務局、各末端の税務署は徴税目標というものを作る。その目標に合わせるために特に捕捉し易いところの單作地帶、單作一方の所では殆んどゆるみなしに掛けて來る。ゆるみなしというのは法律通りでありますから、表の理窟から言えば止むを得ないのでありますけれども、表通りで行きますならば、仮に現に月一万じやない、二万円ぐらいの生活費がかかるんだというのは、大家族の農家においては相当あることでございますが、若しそれが年に二十万円の生活費がかかるということになりますると、基礎控除がないとすれば、百万円の所得がなければ、その二十万円というものは生み出し得ないという状況でありますから、こうして捕捉の完全にでき易いところの、田ばかりの地帶というような所では、全く生活費に税金が食い込んで來るという状況になつているということは窮い得るのでありますが、端的な現われは、疊の全くない所がある。或いは外から、道から見ましても、寢床の中までも見渡せるというような所が過去に随分あつたということでありまして、税務職員もそうした生活を見せられたという話を聞きましたが、実は浅虫から青森に行く汽車の中で、そうして農家を私共は現在でも見たのであります。こういう点からいたしましても、他にいろいろな收入の得られないところの東北地方などは、特に税金の面では苦慮しているだろうということが言えるだろうと思うのであります。尚それのみならず、非常に税務職員が見てすらきついと思われるものが成績がよろしい、この点についての原因は、異口同音に、やはり何と言つても東北地方は淳朴であるからだということが官側から指摘されております。そういう点からいたしましても、これは後程報告書で提出したいと思いますが、特に國税と地方税との調整、これについては何らかの機構を用い、更に消費税、所得税、この二本の大きな調整の住を作ることによりまして、それにただ二つだけの税金というわけにも参りませんが、この二つに関連させて、他の細かい税金は何とか整理するという形にする必要があろうかと思うのであります。大体以上簡單でありますが、御報告申上げまして、数字等の点につきましては御質問があつたらお答えすることにいたします。尚冒頭にも申上げましたように、数字は後程プリントに刷りまして、皆様のお手許に廻したいと、かように存じております。
#5
○理事(黒田英雄君) 次に関西班の油井君お願いいたします。
#6
○油井賢太郎君 関西班は私と森下、小宮山両君三人で以て、二月二十二日から三月三日に亘つて大阪財務局を中心に、又後半は名古屋財務局を中心に、調査をいたしたのであります。大体調査いたしましたところの各細かい点は、時間の都合上省略いたしまして、これを要約して順次申上げたいと思うのであります。
 何分大阪並びに名古屋という地区は、いずれも日本の商工業、中心地となつておりまして、殊に大阪財務局管内は、この東京の財務局管内と同様ぐらいの税額を挙げておる所でありまして、その徴税状況などを見ましても、相当、只今東北関係の委員からお話があつたところとは違つておるのであります。大体、大阪財務局管内では、努力目標額として六百四十三億七千万円余に上つておりまして、又名古屋財務局において三百二十八億円余に上つておるのであります。而もその徴税の状況を見ますと、大阪財務局管におきましては、二月十日の調査でありますが、大体六八%四というような徴税実績になつております。名古屋におきましては七五%四になつておりまして、大阪より相当成績が挙つておるように見受けて参つたのであります。而もその管内の各府縣を調査いたしますと、大阪におきましては、滋賀縣が八〇%以上の努力目標額に対して実績となつて現われておるにも拘わらず、大阪は六六%四、京都は六八%五、奈良が六〇%二、岡山が六一%二、兵庫が七二%一というふうな数字を現わしておるのは、やはり農業関係の多いところが徴税の実績がよろしいということを現わしておるものと見られるのであります。又名古屋管内におきましては、大体におきまして七五%前後を愛知、靜岡、三重、岐阜の実績となつておりまして、これ又大体農業に相当実績のよくなつておる原因が現われておると見受けられるのであります。大阪におきましては財務局でいろいろ先ず話を聞きましたが、商工業関係では相当今担税力の問題について困つておる。これは名古屋でも同様でありますが、農家と比べて却つて商工業者というものが担税力であるにも拘わらず、或いはその税金として納める分をすでに消費してしまつておるのではないかというような感じも出たのであります。これにつきまして、担税力を檢討について総括的に各地の意見を綜合いたしたいと思います。その前に大阪財務局管内の税務署は東税務署、神戸の税務署、それから灘の税務署、此花税務署、京都の上京税務署、京都の中京税務署、それから又各地におきまして公聽会見たいなものを開催いたしまして、それは大阪、神戸、それから京都の三ケ所開いたのでありますが、結局財務当局、或いは税務署当局と業者の代表者の意見を綜合して申上げますから、そのおつもりでお聽取り願いたいと思います。
 担税力は國民所得を基準として構成されておるのであります。この國民所得の算定方法が甚だどうも税務署当局、或いは商工業者、その他の業者におきましても納得が行かないというような声が高かつたのであります。この点について算出方法をもう一層科学的に檢討して、本当に正鵠な所得を測定して課税の標準として貰いたいという声が高かつたのであります。尚現在日本の税負担はアメリカ或いはイギリス等に比較いたしまして、その度合が軽いというような発表もありましたが、それは名目國民所得に対する査定であつて、その実質國民所得に対する負担は、却つて英米に比較して相当の差異が見られるのであるということを主張されておりました。從つて國民の担税力においてはもう限度に達しておる。この所得に対して政府当局として、課税については愼重な態度を以て臨まれたいということを強く強く指摘されたのでありました。又地方的の特殊事情というようなことを余り考慮してない点もありはしないか。そういう点についても、担税力に不公平を來さないように、調査機関等を設置して十分に公平なる課税をやつて貰いたいという声が大きかつたのであります。次に、國税と地方税の徴税の問題でありますが、地方税関係におきましては、私共が出張する前に、地方行政委員会から丁度一日二日において前に調査されておりましたので、これは省略さして頂きまして、單に公聽会、或いは出先機関の声だけを簡單に申上げたいと思います。地方の財政も非常に急激な膨脹をいたしておつて、國税と地方税との均衡は失われておる、從つてこの調整を図つて貰いたいというのが地方のいわゆる縣廳或いは府廳等の声のみならず地方住民の一般の声でありました。これに続いては地方税目の整理を先ずやつて貰いたいという声もありましたが、先程も東北班からもお話があつた通り、國税、地方税がまちまちになつておつて、一方において國税において査定されたものが、地方税においてはそれよりももつともつと余計な課税標準を決められておるとか、又非常な手数がかかつて厄介であるとかいうような声があつたのであります。配付税等の配付割合等も時代に即應いたしまして、合理的にやつて頂きたいというような声が高かつたのであります。更に國税と地方税の両方を合せましたとき、中には一〇〇%を越すというようなデーターも出ておつたのでありますが、これは大体におきまして、そういう声だけであつて、実際檢討いたしますと、まあ一〇〇%を越すものはなかつたように見受けられるのであります。間違いで以て一〇〇%を越したような場合もあるらしゆうございましたが、それは殆んどありません。併しながら大体におきまして、少くとも百分の七五%を越さない範囲に、この國税、地方税の合算額を決めるのが妥当ではないかという声が相当ありました。尚地方税にも基礎控除を認めて、國税との二重課税というようなことを避けて貰いたいという主張もございました。
 その次には、徴税方法の合理化という点の檢討でありましたが、担税力が限界点に現在達しました一つの原因といたしましては、徴税方法が非常にまちまちであり、整理されておらないというふうに見受けられたのであります。納税の主眼は税率を低くいたしまして、以て徴税の捕捉率を高めて行く点にあるということが正当でありながら、更に徴税方法の改善、法規一点張りの徴税を是正するというようなことにいたすと共に、國民自体が自発的に協力をして呉れるような指導というようなことも、当局としてはしなくてはならないかと思われて参つたのであります。その方法といたしましては、地方の声として税制委員会というような制度も復活して貰いたい、或いは租税諮問委員会という制度や、小さいところでは税務審査会というような機関を作つて貰いたい、結局民間人の声を容れた何らかの機関を作つて、民主的に税制の公平化を図るというような機関を作るのが当然ではないかという声が高かつたのであります。又業種別と、地域別、両方から徴税の実態について檢討をするのが至当ではないか。大阪あたりに参りまして非常に徴税成績のいい税務署管内があつたのでありますが、それは大阪の東税務署管内でありました。これは大阪の中心地にある税務署でありまして、町内を地域的に見まして、各種の営業者の状況についてAとか、Bとか、Cとかというような工合に分けて、又更に業種別にA、B、Cというような段階に分けて、両方を檢討して個人の所得の決定というようなことを図つたところが、非常に徴税成績もよろしい、いわゆる不公平がなく、徴税の目的が達成されておるというような所もあつたのであります。更に納付期の資金難の問題でありますが、大阪にしろ、或いは京都、神戸等にしろ、資金難を各業者とも訴えておりまして、これに対しましては納税準備預金というような制度はもつと活用して貰いたい、而もその預金に対しての利子というようなものに対して、それに更に税金をかけるというようなことをなくしたらどうだ、或いは納税証券制度というようなものを作つて、納税準備金の十分なる活用に資して貰いたいというような意見も出たのであります。又納税貯蓄組合というようなものを利用して、積極的に納税思想というものを向上させるべきが至当ではないかという税も出ておつたのであります。これに関連いたしまして、政府の支拂代金が非常に遅れているというために、大会社や大事業場等において、心ならずも納税できないというところもあつたのでありますが、こういうものに対しましては、むしろ決済に対するところの政府の手形というようなものでも出して相殺するような方法でも取つて貰えないかと、これは大会社等の主張でありましたが、そういう意見もあつたのであります。それから大体関西地区におきましても業者というものは細かいのが非業に多いのであります。一例を挙げますと、京都あたりの市内におきましても、これは上京税務署管内でありますが、二十万円以下の法人が六百五十六に対しまして、五十万円以下になると三十二、百万円以下は三十六、五百万円以下が十四、一千万円以上の会社がたつた一、会社においてさえこんな工合に非常に細かい組織が多いのであります。從つて個人というような業者は勿論零細業者とみなされるのが多いのは当然なんであります。恐らく帳簿というものを備え付けておらないところの業者が九割にも達するのではないかと大阪財務局では言つております。こういうものに対しましては、帳簿を完全にするというような指導をするのが当然ではないか、又業者においても、帳簿を備え付けておいて、税務署側といざこざのない氣持で以て、きれいに納税できる方法を講じるべきではないかという意見が多かつたのであります。これに対しましては、商工会議所等においては、或いは又組合等におきまして、帳簿の標準型を作つて奬励して、大変いい成績を挙げておつた所も見受けられたのであります。
 それから農業関係でありますが、農業者に対する所得税の問題は、今回私共調査いたしました方面では、余り地域的の関係上見ることはできなかつたのでありますが、併し農業者の代表という人々の話によりますと、收穫年度の計算というものは收入が過大計算になるから、これは何とか考慮して貰いたい。他の商工業とは違うのであるから、年度のずれるような方法でも講じて、他の商工業との不均衡を是正して貰いたい、次には今年度の確定申告に使われましたところの表がありますが、これは農家に取つては簿記などはとても分らない。むしろ農業に從事している人々でも簡單に付けられるような農業所得の表を作つて、それをむしろ調査機関等を利用して、それに付けて貰うような方法でも講じて貰いたいという意見もありました。それから農家に対して勤労所得というものを或る程度認めるのも当然ではないか、これに対しましては勤労控除という制度を農家にも適用して貰いたい、又超過労働というものは農家の努力であつて、これは必要経費として認めるのが当然ではないかという意見が出ておりました。尚日本の農業経営というのは外の経営と違いまして、経営と家計というものを分離するということは、これは到底できないものでありますから、農業者の経費というのは、家事に関連しているものとしても、それも相当農業経営の費用というふうに考えて貰うべき分が沢山ある、こういう部分の計算を必要経費として不公平のないように取計つて貰いたいというような農家の意見であります。
 それから全般的の問題でありますが、寄附金の問題でありますが、寄附金というものが一度出されますと、その分は利益として更に課税を受ける、個人にありましては、寄附ができるくらいならば相当收入があるのだろうというわけで「たけのこ」生活をやつていても、それはきつと儲けたもので寄附されるのだろうというふうな工合に考えられるのは甚だ迷惑である、これは國家的見地から承認したものとか、或いは公共機関から承認されたものとかいうものに対して賦課をしないという規則をもつと徹底するような方法を取つて貰いたい、今までの非課税寄附金というものの範囲を結局拡げて貰いたいという意見が多数ありました。
 尚税務機構の問題でありますが、徴税の事務担当者が甚だ素質が低いために、とかく納税者と軋轢を生じて困るという声が相当あつたのであります。大体先程東北班からも申されましたが、三年未満というのが、どこの税務署に参つても七〇%或いはそれを超すような人員の割振りになつて、而も一年未満が六〇%もあるという税務署もあるのであります。こういう人々が納税者のところへ参りまして、いろいろ調査をいたしますと、とかく間違いを起したり、或いは意思の疏通を欠いたりいたしまして、円滑に行かないという点が相当あつたのであります。こうう点につきましても、今後税務署員の素質の向上ということを極力図つて貰いたい、又税務一般の相談所というようなものも特に考慮して多数作り、簡易税務相談所というものを作つて貰いたい、更に税務署が廣範囲に亘つているために、納税者として非常に不便なところもある、やはり或る程度分割して、地方的に必要な税務署をどんどん増して貰いたい、これは税務署側からも要求されておりましたが、一般納税者もそういうことによつて、税務署と密接な関連ができるようになれば大変都合がいいというような話があつたのであります。
 それから徴税につきまして市町村への委託問題でありますが、從前行いましたように、徴收する場合には市町村に一本に任して貰つた方が却つて都合はよくないか、これを是非復活させて貰いたいという意見もあつたのであります。又、第三者通報制というものがあるのでありますが、これにつきましてはいろいろの意見があつて、こういう制度を活用して不公平のないようにして貰いたいという意見と、とかく第三者通報はでたらめになりがちであつて迷惑するところが多いから、こういうことは止めて貰いたいというような、両者の説があつたのであります。尚、完納者に対しましては報奬という意味において、何らかの方策を講ずるつもりはないかという意見もあつたのであります。その一つとして納税を完了された家庭には、門に納税済の証紙を貼るとか、或いは税金を幾分大引をしてやるとか、こういうことを恐らく不可能とは思いますが、そういう方法でもやつて貰えんかという意見もあつたのであります。又更正決定が、仮更正というものと本更正といつたのがあつて、税務署自体といたしましても、仮更正のときに一週間乃至十日間も徴夜をやつて行かなければならない。又更に本更正のときに同じように徴夜をして、何日も徴夜をしてやらなくてはならないというばかりでなく、納税者におきましても仮更正で以て、もうこの仮更正で我々の所得は税務署で以て認めた額であると思つておるのに、更に又本更正で倍も二倍半もの更正決定が來る。甚だ不合理極まるものであるという意見があつて、何とかこれを一本にやつて貰いたいという意見が相当強かつたのであります。次に、税の種目が非常に多過ぎるのであります。こういう税金があらゆる方面に亘つて多過ぎるのは、納税者としても非常に堪えられない点であるから、もつと簡略化して、簡單に自分の税金というものがどの程度であるかということが分るようにして貰いたいという意見も相当多かつたのであります。それから又税務署側の意見といたしまして、会計年度が徴税上三月一杯になつておるのは、取る方でも容易でないし、又納める方でも甚だ不都合な場合もあるから、これを五月とか、六月とかに延ばして貰うことはできないかという意見がありました。それから税金の不公平化を防止する一助といたしまして、各人の税金を公表いたしまして、これを各人納税者がお互いに檢討して、不公平のできないようにして貰いたいというような意見もありました。尚、営業者の営業届でありますが、最近は業者というものが廃業するのが相当あるけれども、新らしく営業するものは税務署で分らなくて不公平な場合が多い、そういうようなものを是正するために、営業する場合には必ず届をすることと、税務署から何らか許可したような形を取つて不公平のないようにして貰いたいという意見も相当あつたのであります。更に又業種別ごとに所得の標準というものを、大体この業種はこのくらいのものであるという標準を決めて、各地方との不公平のないようにして貰いたいという点もあつたのであります。
 以上のような点が大分述べられましたが、全般といたしましては、結局税金というものが重過ぎる。これをもつと軽くして貰いたい。或いは無駄な税種目は止めて貰いたいというのが大きな眼点でありました。それから大きな会社とか、事業場でありますが、固定資産の再評價の問題が迫つたのでありますが、最近徴税が非常に強行されておりますので、企業界というものは税金のために相当金詰りも出ておるし、又自己資金というものを減少せざるを得ない状況になつておる。結局資産蓄積というようなことができないで、産業資金というものの欠乏も來して、法人としての企業経営が困難になつておる。こういう点については法人税の軽減について國家としては考慮をして貰いたいという意見であつたのであります。又事業税と國税の関係の配分も適当に勘案すべきが当然であろう、而もその負担を相当軽減されたいという意見が出ておつたのであります。
 それから所得税の問題でありますが、所得税はもつと軽減して、現在行なつておりますところの所得の区分、二万円乃至五百万円とありますのを、五万円乃至二千万円とし、税率百分の二十乃至百分の八十とありますのを、百分の十五乃至七十五に改めて貰いたい。その次に、基礎控除額を五万円程度といたしまして、これに扶養控除、勤労控除額をもつて上げて貰いたい。又現行法によりますと、同居家族中に所得者が二人以上ある場合は、幾ら低額所得者といつても合算納税しなくてはならないために、非常に過重な負担となつておる。やはり家族制度が廃止された今日におきましては、合算納税制度ということも廃止するのが当然じやないか、更に又独身者は扶養家族の人人と比べて收入が多い傾向にあるが、これと均衡を取るためには、どうしても扶養家族の控除を大きくして貰いたいという意見があつたのであります。
 それから法人税を数字的に申上げますと、現行法人税は自分の三十五であるが、然るに事業税が大阪あたりでは大体一九・五%になつております。これを加算すると五五%ということになるが、少くとも百分の二十五乃至三十くらいに止まるように法人税を軽減して貰いたい。又これに超過利得税というものを加算するというと、現在の税法では七〇%にもなるのであつて、これは企業というものを根本的に履えしてしもうというようなことが行われるのですから、この際こういう超過所得というものは廃止するか、或いはずつと大副に引下をして貰いたい。これは大事業を営んでおる方の側の人々の意見でありました。尚取引高税について申上げますれば、取引高税は大衆課税ですから、これは是非廃止して貰いたいというのが全般の空氣であつたのであります。それでは、この代り財源としては生産者税というものが一回限りかけて貰う方法ならばいいではないかというような声が高いのであります。それから申告納税制度ですが、取引高税に関する申告納税制度を採用いたしまして、一ケ月ごとに証紙を買わせるというような方法でなしに、自発的に申告して納税させる方法を採つて貰いたいという意見が強かつたのであります。
 次に、灘方面の酒の問題であります。酒の税金というものは御承知の通り非常に高いのであります。一例を挙げますれば、大阪と神戸の中間にあります尼ケ崎近辺におきましては、一部落が全部密造の根拠になつておつた。而も二千数百人の朝鮮人或いは日本人が協同して大掛かりの密造をやつておるという所もあつて、これを押えようと思つて参りましても、とても百人や二百人では、あべこべに取巻かれて散散な目に遭うというような状態になつておるのだそうです。これに対しましては先般トラックを三十台、警察官等が約千三百人くらいの大勢を以て一挙に殲滅したというような話もあつたのでありますが、何しろ酒の密造につきましては実に大掛かりでありまして、主食の問題から申しましても、この点は酒税をもつと安くして、而ももつと殖やして行つた方が却つて税金を余計取れて、密造というようなことをなくする原因になりはしないかという意見が相当に強かつたのであります。これに又関連いたしまして酒費税問題でありますが、神戸におけるマツチ、或いは京都における織物というようなものの消費税も相当高いのであります。こういうものも税金を納めなければ、織物が四割も安くでき上つてしまうというような点から、いわゆる消費税を納めない闇の織物が沢山出廻る。これが一般業界に及ぼす影響も大きいという点についても、消費税というものをもつと下げて貰いたいという意見が強かつたのであります。それから延滯金の問題でありますが、政府は支拂を遅延しながら延滯金というようなものを業者に拂つたことはないにも拘わらず、納税の延滯に対しては遠慮ない相当高い率の請求をしておるということは甚だ不合理であつて、何とか改善して貰いたいというふうな点が主張されたのであります。
 次に、努力目標という点でありますが、これは大阪でも或いは名古屋でも一應努力目標というものが決められてあつて、先に申上げたように一年間の徴税額が大体決まつておるのであります。これに対しまして税務署側、或いは納税者側から種々批判が出ておつたのでありますが、これが本当に正確なものが出ておるならばよろしいけれども、とかくこの点は余り正確でないのではないか。而もその努力目標に到達しない場合には、税務署当局の実績というものが甚だよろしくないといつて、税務署長又幹部職員というようなものの將來の栄轉とか、左遷とかというような原因にもなつておるということは甚だ不合理な制度であつて、納税者に対しても強制的に税務署側から実際に拂える以上の要求をしがちになるから、こういう点は納税思想上に惡影響を及ぼすものとして止めて貰いたいというふうな意見が強かつたのであります。而も農村方面におきましては比較的徴税成績がよく、商工業者の方面におきまして惡いというような点から、農村に基盤を置くところの税務署が成績がよろしい。或いは商工業者の多いところの税務署が成績が惡いとかというようなことを言われるのは甚だ迷惑である。而も同じ商工業者関係の方面でも、源泉課税を大体多く取つているところの税務署、即ち勤労階級、大きな工場等がありまして、職工さん等が沢山おるところの地域では徴税成績が非常によいというところもあつたのであります。
 併しながら全般といたしまして、都会と農村との開きが、この点についても相当現われておるのであります。こういう点につきましては、目標というものを余り強く指示しない方がよろしいのではないかという声が高かつたのであります。
 更に軍政部の意向でありますが、大阪並びに名古屋両地区とも、日本の官憲よりもむしろ軍政部の人々が非常に徴税という点につきましては熱意を以て應援して呉れまして、殆んど連日のように各地の税務署に出張し、或いは呼び寄せて、徴税を早く急いでやれというふうな鞭撻をしておつたのが見受けられたのであります。こういう点から見ましても、軍政部の手を煩わしてまで成績を挙げなければならないようなことではなく、自発的に國民が納税の目的を完遂するようにしなければならないというふうな考えを持たれたのであります。尚この点につきまして、大藏当局におきましては、努力目標というものはそれは決めておらないと強く否定しておりますが、実際各地に参りますと、これは至上命令というふうなくらいになつておりまして、この目標に向つて邁進しておることは事実であつたのであります。
 それから反税運動ですが、関西地区又は名古屋地区は、私は反税運動が相当盛んなところであると思つて参りましたが、意外にも最近の状態は非常に改善されておりまして、納税擁護同盟というような名前、即ち納税民主化同盟というふうな名目の下に、これは共産党の諸君が相当指導しておるようでありますが、その活動も以前と違いまして、最近は大した動きもなく、まあ問題になるような点はなかつたのであります。ただこの同盟に加入いたしますと、組合員が月額四十円乃至五十円というようなものを出させられて、税務署に対する折衝というようなものをやつて呉れる。而も相当税額を負けて呉れるというようなことになつておるのだが、負けて貰つた税金は、あとで却つて組合に、それだけ貰つたのだから、一つその半分を出せとか、その相当部分を出せとかというようなこともあつたそうですが、最近はそういうようなことも余り問題にならないそうであります。
 それから最後に参りました豊橋方面でありますが、これは委員長、ちよつと速記を止めて頂きます。
#7
○理事(黒田英雄君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#8
○理事(黒田英雄君) 速記を始めて。
#9
○油井賢太郎君 あと一番最後に租税の完納運動でありますが、租税完納運動も大分大阪でも、名古屋でも盛んにやつておるのでありますが、これに三通りも、いわゆる流れがありまして、大藏省の主税局、それから別動隊として租税完納運動地方本部というようなものがあります。更に大阪租税対策本部というような地方的のものもあつて、この三つが相入り乱れて運動しているのでありますが、結局理想といたしましては、こういうような機関を全部統合して一本でやつた方が、却つて効果が上るのではないかというように見受けて参つたのであります。而もこの啓蒙宣傳というものが、うまく行けば大変徴税の成績もいいという事例もあるのでありますから、完納運動に対しまして、費用というものも相当見て、現在では甚だ費用が少くて困つているというものもあるのでありますが、相当費用も出して完納運動を大いにやつた方がよろしいのではないか、税務署長みずから眞先に立つて、納税者と折衝しているようなところでは大変都合も良く行つているという喜ばしい状況も見受けられたところもあつたのであります。以上納税者の立場の主張、或いは税務署関係の主張を申上げましたが、もう一つ附加えて人事の問題でありますが、大阪とか、名古屋等におきましては、職員が住宅難のために、大体一時間半くらいかかる地区から通つておるのでありまして、役所に出ますと、もうくたびれて仕事も何もできない。而も税務関係の仕事は夜どうしても七時、八時、或いは十時頃までかかる、或いは場合によつては徹夜するというので、非常に体のためにも阻害を來しているようなことが多いのが見受けられたのであります。或る税務署のようなところでは、約一割くらい、胸の方が惡くて、そのうち更に半分くらい休んでいるというような悲惨な状況を示しているところがあつたのであります。こういうものに対しまして、外の鉄道省或いは逓信省関係のようなところの厚生施設に劣らない施設を図つてやるのが当然じやないかと思われたのであります。それから現金の取扱いですが、現金の取扱いも随分最近は数が多いのですが、銀行等におきましては特別手当とか、或いは郵便局におきましても、特別の手当を出しておるのでありますが、税務署では同じように現金を取扱つても、別に手当を支給しない。更に加配米というものを、相当連日遅くまでかかるところの税務署に対して、代用食でなく加配米の配給を支給して貰いたいという要望相当あつたのであります。尚超過勤務手当なんというものも満足に拂つていないということは、これは税務署の職員に対して由々しい点であると思いますが、政府の改善を切に希望する次第であります。以上私共関西班の調査の結果を極めて関連性がなくばらばらに申上げて、お聞きにくい点が多々あつたと思いますが、尚こういう点につきまして御質問等もありましたならば、もつと詳しく申上げたいと思います。甚だ粗末でありましたが、以上を以て御報告といたします。
#10
○理事(黒田英雄君) 大分時間も遅くなりましたので、明日午後一時から大藏委員会が開かれることになつておりますので、この際に九州班の御報告を川上委員からお願いすることにいたしまして、本日は散会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○理事(黒田英雄君) 御異議ないようでありますから、それではこれで散会いたします。
   午後四時三十六分散会
 出席者は左の通り
   理事
           波多野 鼎君
           黒田 英雄君
           伊藤 保平君
   委員
           天田 勝正君
           玉屋 喜章君
           油井賢太郎君
           小林米三郎君
           小宮山常吉君
           高橋龍太郎君
           川上  嘉君
           木村禧八郎君
ソース: 国立国会図書館
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