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1949/03/28 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第4号
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1949/03/28 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第4号

#1
第005回国会 大蔵委員会 第4号
昭和二十四年三月二十八日(月曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○日本專賣公社法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○造幣局据置運転資本の増加等に関す
 る法律案(内閣送付)
○船員保險特別会計法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
○失業保險特別会計法の一部を改正す
 る法律案(内閣送付)
○財政法の一部を改正する法律案(内
 閣送付)
○産業設備営団の業務上の損失に対す
 る政府補償等に関する法律案(内閣
 送付)
○酒類配給公団法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
  ―――――――――――――
   午前十時二十六分開会
#2
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より大藏委員会を開会いたします。最初に日本專賣公社法の一部を改正する法律案、予備審査でありますが、この案について御審議を願います。
 只今からこれに対して中西君から質問が出ているのでありますが、この質問に対する副総理から御弁明がありますが、中西君は御出席になつておりませんけれども、副総理も亦GHQの方の関係などで時間がおありになりませんから、先にそれに対する御説明だけを願つて置きたいと存じます。
#3
○國務大臣(林讓治君) 丁度日本專賣公社法の一部を改正する法律案について、去る三月二十五日にこの委員会におきまして中西委員から御質問がありまして、総理大臣の御出席を求められておりましたが、折惡しく病氣靜養中でありますので、私が代つて御質問に対してお答えをいたしたいと考えるわけであります。その御質問の御趣旨は、政府は日本專売公社法の施行期日を六月に延期するのは行政機構改革と関連して行うからであるというが、公社法はすでに第三國会において成立しており、別に今度の行政機構改革及び行政整理と一緒に行わなければならないというようなことはないと思う、これには何か外に理由があるのではないかと、こういう御質問であつたように伺つておつたわけでありますが、この日本專賣公社法は、日本國有鉄道法と共に去る第三國会を通過いたしまして、來る四月一日から施行されることになつておつたのでありますが、今般政府におきましては行政機構刷新及び人員整理の方針に立てまして、六月一日に実施することになつておるのであります。それで日本專賣公社や日本國有鉄道についても、これに対する監督行政機構をどうするかという問題もありまするし、公社の発足に対する準備も都合上、一般の行政機構改革と同時に行うことが非常に好都合なので、六月に延期することといたしました次第であります。別に何ら理由はないのでありまするから、どうかこの点を御了承願いまして御審議をお願いいたしたいと考えます。
 尚先般政務次官並びに專賣局長官あたりよりも御説明申上げましたようでありますが、全然変りはございませんので、どうかその点篤と御了承をお願いいたしたいと考えます。尚中西委員がおられたら好都合だと考えましたけれども……。只今おいでになりましたようですが、丁度GHQの方へ行かなければならん時間になつておりますので、それでお先に説明だけをさして頂いたわけであります。
#4
○中西功君 私説明は後の方だけしか聞かないんですけれども、私の聞きたかつたのは、一つの点は、煙草を拂下げるとか或いは國鉄の一部を拂下げるという問題が新聞にも出ますし、首相の意向としてもはつきり伝えられたと思つております。今の吉田内閣としてはこの拂下げ問題というものをどう考えているかということと、それからこの公社の発足の延期ということの間には、どんな関係があるのかということを聞きたかつたのです。
#5
○國務大臣(林讓治君) 只今のところでは先程御説明申上げた通りで、別にこれはということは只今のところでは考えておりません。將來につきましてはいろいろの問題が起きるかも存じませんけれども、只今のところにおきましては私共は考えておらんことを申上げておきます。
#6
○中西功君 いや、そういうふうなことじや私に対する答弁としては困るのです。と申しますのは、官有の財産、或いは企業の拂下げについては、すでに政府側によつても非公式でありましようが、ああいうふうな決意や、そうしたものが述べられているわけなんです。そういうものを一体今の現瞬間において一体やろうとしているのかいないのか、先ずそれをお聞きしたいと思います。
#7
○國務大臣(林讓治君) 只今のところでは只今申上げた以上にお答えをすることはできませんのでありますが、將來におきましては、又そういうような問題が起きましたというような場合においては、十分各位にも御審議を願う機会があろうかと考えます。只今のところ一部改正法案しか私のところでは考えておりません。
#8
○小川友三君 副総理が丁度お見えですから本案につきましてお差支ない範囲内でお洩しを賜りたいと思います。人員整理の問題についてこういつたことが原因になつているというわけですが……。
#9
○中西功君 僕の質問終つていないのですがね。
#10
○小川友三君 直ぐ終りますから…。
#11
○中西功君 直ぐだからじやないよ、途中で終つていないのに質問がおかしくなるでしよう。
#12
○委員長(櫻内辰郎君) それじや中西委員。
#13
○中西功君 先の、政府は煙草の拂下げ問題については今のところそれじや何も考えていないというわけなんですか。考えているけれども今まだ発表する時期に達していないとこういう意味ですか。
#14
○國務大臣(林讓治君) 只今のところではございません。今後そういう問題が起きましたときには、あなた方の御審議を願うだろうとこう申上げたのです。それは將來のことと考えます。
#15
○中西功君 実はこの前の煙草の問題が出ましたときに、この前の國会においても私は聞きました。そうして当時民自党の政務次官の人にはつきり聞いた。巷間こういうことが伝えられているが、一体どうなのか。これは民自党の政策から見てやつてよいものかやつて惡いものか。それでそのとき民自党の政務次官ははつきりとそういうことは全然考えておりませんとこういうふうな答弁だつたのです。ところが依然としてやはりその後又新聞にも大きく出ておりますし、吉田首相でさえ語つている。そういうふうなものを、而もこれは影響するところ非常に大きいと思うのです。決してそんな小さい問題でない。ああいうふうに出ておつてそれに対して政府側がそういうふうな逃げるような答弁じや困ると思うのです。問題は、やるつもりでいるけれどもまだそういうのが具体的にできていないというのと、全然やる氣がないというのは全く違います。どちらの方かはつきりして貰いたいと思います。
#16
○國務大臣(林讓治君) 先程來申述べましたのに別に変りはございません。
#17
○中西功君 いやそのどちらなんですか。
#18
○國務大臣(林讓治君) 最初申上げた通りに、將來專賣の問題、これを賣却するということは只今のところでは考えておりません。
#19
○中西功君 そうすると吉田氏がああいうふうに新聞に言つたことはおかしいわけですね。
#20
○国務大臣(林讓治君) 若しそういうことがあるとすれば將來のことと考えます。若しそういうことがあるならば諸君の御審議を経てやることがあると思つておりますが、只今のところ考えておりません。
#21
○中西功君 法案が出ておらないのだから審議する審議しないの問題じやない。少くともあれだけ大きく出されているという問題について、政府は而かも自分の責任で出されておるわけです。だからあれが全然デマだということを言つているわけですか。
#22
○國務大臣(林讓治君) デマなんであるかどうかということは私共、新聞の記事に出ておるのでありますが……、將來においてそういうような方に向うことが全然ないかとおつしやれば、全然ないとは私は申上げませんが、只今のところではそう考えておりません。先程來たびたび申上げました通りに、後においてそういう問題が起きたときに諸君に御審議を願うことになりますが、これからどう発展するかということについて只今私からお答を申上げる限りではないと考えております。
#23
○中西功君 じやそれではこれはまあ大藏大臣に言つた方がいいかも知れませんが、大藏大臣が來ないのですから副総理に聞きますが、行政機構の刷新と、人員の整理の方針がまだ十分に熟していないためにこれを一応延ばすとこういうわけですが、併し例えば行政機構の問題としてこの公社の監督機関をどれにするかとか、どの程度にするかというようなことは大藏省だけの問題です。それは公社ができておつてもできてなくても、これは大藏大省内に作る作らんという問題は大藏省として解決がつくと思う。それで今まで公社にするということのために少くとも四月一日から発足するというのが法律の建前であつたのだが、政府としてはあれですか、もうこれは國会に出せば一応六月一日まで延期して貰えるだろうからというわけで、そういうことを高をくくつて今まで公社自体の準備をしなかつたと見られるわけなんですが、今まで公社のための準備としてどんなことをして來ておるわけですか。現実の問題として又どれだけの準備が足りないのか、公社自体を発足させるについてどのくらいの準備が足りないのか……。
#24
○政府委員(原田富一君) 公社の発足に対する準備につきましては、私共事務当局といたしましては四月一日から施行するように準備を進めて参つておりましたのでありますが、その準備の内容について申しますれば、公社の機構なり公社の監督、行政機構なりをどうするかという問題もありますが、尚その外に公社の施行に伴いまして煙草、塩、樟脳の三つの專賣法の改正の問題もあります。尚公社の発足のために現在の專賣局特別会計の財産の引継の問題なり、人員の引継の問題等の公社の施行に関する準備の問題、これは公社法が通りまして準備を進めて参つておつたのでございますが、関係方面との折衝もありますし、現在折衝中であります。準備はそういうふうに進めておりましたが、今後又先程來申上げましたような関係もありまして、残ることになりましてこういうふうになりました次第であります。
#25
○中西功君 さつき聞いておりますと、日本側の準備と、又関係方面との交渉という問題が出ておりますが、これは要するに日本側の具体的技術的の準備ができないためなのか。それともその関係方面とのいろいろの交渉が十分まだ終つておらんからという面で準備が不足なのか、どちらなのか。伺つておきます。
#26
○政府委員(原田富一君) これは、私共の準備も政府部内でいろいろ議論しまして遅れた点も確かにあります。現在関係方面と連絡中のものもありますが、尚多少政府部内でまだ議論中のものも一部あるので、この点は私この前の席上で申上げるのを落して甚だ恐縮でありますが、私共の方の事務的の準備が遅れたということもあります。これはこの席で私改めて申します。
#27
○中西功君 もうちよつと具体的に日本政府側の、即ち大藏省当局側の具体的技術的な線で話をすべきであつたと思うのですが、まだしなければならないものが残つておるかということと、それから尚関係方面とのいろいろの了解が十分につかない。そのつかない点は一体どこにあるかという点を、もうちよつと具体的に伺いたい。
#28
○政府委員(原田富一君) 関係方面と目下折衝しております專賣公社法の問題は、今特にどういう点が問題になつているということをここで申上げるような程度に至つてないのであります。つまり関係方面に現在審議をして頂いておるというところでございます。それからこちらで今審議をしておりまするものは、公社法の施行に関する、先程申しました人の引継なり、財産の引継等に関するものの一部を今やつております。
#29
○中西功君 そうしますとこの公社法は國会で通つて訳です。この通つた以上大藏省としてはこの法律に副うて一応公社を作るべきだと思いますが、具体的にそういう公社の設置とかいうような問題についても、どういう訳でそれを関係方面のそういう小さな問題についても、折衝しなければならんものが残るのかどうであるか。ちよつと私達了解に苦しむのですが、非常に技術的な問題だと思うのですが、そうしてそのために準備が不足して十分うまく行かない、延ばさなければならないということにまあなつておると思いますが、その我々としては、いわゆる六月一日に延ばさなければそういうふうなものが得られないのかどうか。これは本当のことを言つてもらわないと分らないわけです。何か我々としてはどうも了解がいかんわけです。何でそんな……例えば專賣公社法案が通るときにおいては、政府としてはこれを議会に出すときに、関係方面と十分打合せた上で出されておると思う。通つた後において、政府は又非常に小さな技術的な問題について、まだ何か知らんがやはり交渉が残つてうまく進んでおらんということになりますと、我々としたら一体その交渉されておるものがどんなものか、少くとも聞かないわけにはちよつと行かんわけですがね。もう一度具体的にこういうふうな点で折衝して、なかなかこれが進んでおらん、うまく行つておらんところは、こういうような問題でOKが來ておらんということをやはり述べて貰いたい。
#30
○政府委員(原田富一君) 只今の御質問でございますが、内容についてどういう点が問題になつておるということを、この席に特に申上げるような今段階ではないと思うのですが、特別にこの專賣公社法が現在関係方面で問題になつておるということでもないのでありまして、関係方面でもいろいろな復案もありましようし、現在審議をして頂いておるということに我々は承知いたしております。この点具体的にどこがどうということを今ここで御説明いたしかねますが、その点御了承を願いたいと思います。
#31
○中西功君 普通そういうふうなときには速記を止めて説明して貰つたわけです。今までにね。
#32
○委員長(櫻内辰郎君) 林副総理は先程申上げておるようなことですから、政府の方の御質問をお願いすることにして……。
#33
○中西功君 いやそれはね、問題はただ全部林副総理に聽くといいのですが、それが問題だと思います。副総理の説明とは違つて來るのです。こうやつて聞いてくるとですね。ちよつと技術的な問題になるとですね。速記をやめて頂ければいいのですが……。
#34
○委員長(櫻内辰郎君) それでは一寸速記をやめて。
   〔速記中止〕
#35
○委員長(櫻内辰郎君) それじや速記をつけて、黒田君御質問ありますか。
#36
○黒田英雄君 私は前の國会におきまして、日本專賣公社法案が議決されますときに、公社法の第九條の第四項でありますが、四項に委員長及び委員はどういう者を任命するということを規定のうちに、当時衆議院で以て原案の方に対して、葉煙草を耕作する者ということが修正になつておることにつきまして、私はこれはむしろ葉煙草を耕作する者ということにいたしますと、專賣の事業に携つて、関係しておる者は他に塩の製造者もあり、或いは樟脳の製造者もあるということでありますが、唯葉煙草を耕作する者のみを掲げることは適当ではないと思います。もつと廣く專賣事業にかかわる者というふうに修正するということが適当ではないかと申したのであります。ただ当時余り日にちがなかつたので、次の國会においては適当に修正するということの意味を以て、私は当時の原案に、衆議院の修正に賛成をしたものでありますが、その後今回の提案されたものには、ただ期日を延ばすという点だけがあつて、これらの点に触れておらないのでありますが、專賣局としては当時私の意見には御賛成のように、私は了承しておつたんでありますが、どういうわけで、今回この修正と同時に提案されなかつたのでありますか、その点をお伺いしたいと思います。
#37
○政府委員(原田富一君) 只今のお話に対しましては、実は私共この第三國会で修正を頂きました審議会のメンバーに、葉煙草を耕作する者及び公社の職員というものを加えました。それに関しまして葉煙草を耕作する者、これは專賣事業に非常に関係を有する者でありますが、專賣事業の直接関係を有する者には塩を扱う者がありますし、又煙草を販賣する者もありますし、樟脳関係の者もありますし、葉煙草を耕作する者だけでは、他の方に対する関係もあり少いと思いまして、葉煙草を耕作する者というものを、專賣事業に関係を有する者というふうに改める方が適当だと思いまして、そういう改正の法律案を考えまして、実は関係方面とも協議いたしたのでありますが、四月の施行期日を六月に延期するという問題の方が、三月一杯の会期が非常に短いので、そのことだけを一応三月中に御審議をお願いして、外の問題は別の機会にお願いする方が適当ではないかという話に決まりまして、実は期日の延期だけを今回提案したような次第でございます。從つて葉煙草を耕作する者という字句につきましては、今後適当な処置を考えたいと実は今考慮中でございます。
#38
○黒田英雄君 その点は了承いたしましたが、次にもう一つお伺いしたいのですが、只今配付されました施行に関する法律案要綱とか煙草專賣法改正要綱とかいうのがありますが、この煙草專賣法改正とか、或いは塩の專賣法改正要綱、粗製樟脳、樟腦油專賣法改正要綱等を拜見しますと、先ず煙草にいたしましても、草煙草の買入價格は公社が決定することにする。又塩についても塩の買入價格は公社が決定するということになつて、全然公社に委してしまうというふうな案のように見えるのですが、これは全然公社に委せてしまつて大藏大臣はこれを認可すること、或いはその統一を保つて行くというような、何か大藏大臣はこれに関係しないで、全然公社の自由に委すという趣旨であるのですが、その点ちよつと伺います。
#39
○政府委員(原田富一君) 只今黒田さんのお話の專賣法改正案につきましては、これが提案されたときに詳しく御説明いたすつもりでございますが、大体これは今度公社に專賣権の行使を委せるという建前になりました関係で、現在の專賣法を改正するというのが趣旨でありまして、それ以外についてはいろいろ手続等の点につきまして改正する点は多少ありますが、実質的には大体現状通りで行くようにしたい。ものによつては多少今日の情勢から見まして、変えた方がよいという点を考えておる点もありますが、大体におきましては現在通りで行く。ただ改正の形がいずれも三つの專賣法は非常に古い法律でありまして、最近の新らしい口語体のものに改めようということにいたしておるのでございます。そういうことでありますが、実質におきましては現在と同じような仕事を同じようにやつて行くということが大体の建前であります。それで只今お話のありました葉煙草の買入價格等の点につきまして、これも実質は現状と同じようにやる。現在は專賣局が大藏大臣の監督の下にやつておるのでありますが、今度は公社が決めるといたしましても、これはやはり大藏大臣の監督の下にやる。尚又物價統制令等の関係は、これもやはり現状の通りだと、そういう趣旨で考えておるような次第で、ここにはこういう文句の上においては公社が決定するということにしましても、それぞれ監督なり、或いは統制令関係の点は、その下に服してやるというふうな考え方で現在おるのでございます。
#40
○黒田英雄君 いずれ法律が出るときに又審議することになるのですが、今の御説明によりますと大体現在通りということですが、現在は專賣局が買入價格を決定されるには大藏大臣の決裁を経ておられると思うのです。即ち大藏大臣が決定するということに実質はなるんだと思うのですが、公社になつて公社が決定し得るものということにすれば、大藏大臣は監督権は持つておるが決定には直接関係しない、公社が自由にできるというふうになるように思うのです。まあ現在とは非常に変つて來るように思うので実はお尋したのですが、これは買入價格の如何によつてはやはり販賣價格にも影響して來ることであるし、販賣價格については政府の認可を受けて公社が決定する、その場合においては財政法第三條の規定の適用を妨げないようにするということで、恐らく販賣價格については國会の議決を経ることにするという御趣旨だろうと思うのですが、それらに非常に関係のある買入價格でありまして、これを公社が自由に決定するということは、ちよつと如何かというふうに考えて実はその御趣旨を伺つたわけであります。いずれ法律が出るときに、又その法律を見て私の意見を述べたいと思いますので、ただそれだけをお尋ねしておきます。
#41
○小川友三君 関連しまして先程途中で切れましたのでお伺いいたします。この表面に出た六月に延ばすという理由の中で、政府の発表では人員整理の方針と関連しておると、この最も重大なる人員整理ですが、これをどういう方面で整理して行くかということを具体的にお伺いしたいのでありまして、又本議員の希望といたしましては、人員整理をする場合には失業した者が生活に困らないという立場におる者、例えば親の業を手伝つて生活をするとか、商業に或いは何業に直ぐ転向することができる者を中心として人員整理をやつて貰いたいという希望を持つておるのでありますが、政府がどういう人員整理のやり方をやりますか、又何人ぐらいをこの公社でおやりになりますか、お分りになつておる範囲内でお示しを願いたいと思います。
#42
○政府委員(原田富一君) 專賣公社の人員整理につきましては、やはり一般の整理と同じ方針でやる案で目下進めておるわけであります。まだこれは決定いたしておりませんが、そういうことで今算出なりいろいろ準備をいたしております。でこれは大体一般の事務系統が三割、現業が二割というこの方針に基くもので、ただ專賣局におきましては、現在工場を拡張中でありますし、機械設備等も拡張中でありますので、それに対する人員というものは別の問題として、それだけ増員ということも今案を立てて進めておるような状態でありまして、まだ決定はいたしておりませんから、何人ということは申上げかねます。
#43
○小川友三君 ちよつと関連して、現業の二〇%馘首問題ですが、この專賣公社が発足をしまして、その前は今の專賣局時代ですが、賣上が非常に下つておつてそうして値下をしておると、配給價格を三割も四割も上げたという惡政的な行動をとつておられますが、前にも度々申上げます通り、現業員を二〇%首切をして、そうして販賣能率を上げるということは、これは非常な不可能なことだと思います。現在は煙草は賣れないと、賣行は非常に下つております。賣れる所もありますが、平均して下つております。そこで約十一万数千軒の販賣店に專賣局の出張所では配達をしております。二合七勺の配給の食糧で、車を曳いて、或いは自転車に乘るとか、或いは担いで歩いて配達をしております。そこでその人夫の状態を調査して見ますと、非常に困難な仕事をやつております。この二〇%の現業員の首切というものは、今もあなたのお話り通り工場を拡張して行く、賣上は殖やさなければならん、賣れないものは賣りに行かなければならんという場面がありますので、この現業二〇%の首切は不可能であると思います。無理に首を切つて、賣れないから又今度配給價格を三割も四割も上げるというところに行きはしないでしようか、この点について伺います。
#44
○政府委員(原田富一君) 只今小川さんのお話のような点は十分考えなければならん問題でありまして、そういう問題も考えに入れまして政府の問題も対処して行きたいと、そういうことで今研究いたしております。
#45
○小川友三君 そこでこの賣上問題に対して、二〇%首切をやつて賣上げは何%下るかということのお見通しを伺いたい。
#46
○政府委員(原田富一君) この点は、はつきりした資料がありませんので、数字の点は申上げかねる次第でありますが、全体で二割、一般に二割と申しましても、私共は同じ煙草の販賣につきましても、仕事の性質によりまして、相当減らしてもよい所と減らせない所といろいろありますので、そういう点を考慮しまして、事務上から煙草の賣上が減るようなことがあつてはこれはいかんことであるから、そういう点も考慮しまして整理のことをやつて行きないということで、今研究を進めておるわけであります。
#47
○小川友三君 そうすると煙草のことは、大体お話によりますと現業は首切をすることは私は不可能と思つております。それでは鹽の方に向けるのでありましようか、鹽か樟脳かどつちに向けますか、どつちが一番首切パーセントが多いかということをお示し願いたいと思います。
#48
○政府委員(原田富一君) この点は、煙草の仕事につきましても、仕事の種類内容によりましていろいろ差がありますので、煙草は全然できんとか煙草はどうだということを一概には申上げかねるのであります。それで煙草についてどれだけ鹽についてどれだけということは、今研究中のことでありますので、もう少し具体案ができましてから申上げたいと思います。
#49
○小川友三君 具体案はどのくらい経ちますとできるでしようか。
#50
○政府委員(原田富一君) 予算案がちやんと提案されるときには大体できるものと思いますが、できましたら成るだけ早い機会に申上げることにいたします。
#51
○木村禧八郎君 人員整理の問題ですが、大体どのくらいの人間を整理するとどのくらいの節約になるか、その見当についてその点ちよつと……。それから例えば國鉄みたいなところですと、人員整理の問題は、いわゆる独立採算制の確立という問題と絡んで來ますが、專賣事業、殊に煙草なんかは独立採算といつても九割くらいが税金になつてしまう。そういう面から多少違うところがあると思う。そこで整理の目標がただそこでどのくらいの金を浮かすかというだけなんですから、その人員整理の結果どのくらいの節約になるか、その点を一つ御答弁を頂きたい。
 それからもう一つ、これは予算のときにお伺いしたいのですが、二十四年度の予算編成に関連して煙草などの値上ですが、これは又考慮されていないかどうかその二つのことについて…。
#52
○政府委員(原田富一君) 今の行政整理によつて、專賣においてどれだけ経費の節約になるかというお話は、これは先程も小川さんに申しましたように、もう少し経ちまして具体案ができたところで申上げたいと思いますが、今專賣の人員はこれは全國の職員、雇員全部合せまして、大体三万八千ぐらいおります。そのうち現業、非現業に分けてやるといたしまして、これも区別の仕方もいろいろあるのでございます。それから特に工場の工員は実際問題として減らすことは非常に困難です。又整理が予算定員に対してどのくらいかという問題もありますし、欠員がどのくらいかという問題もあります。現在のところ專賣局におきましては欠員は非常に少い、そういう関係がいろいろありますので、もう少し経ちまして具体案ができましたところで一つ詳しく申上げたいと思いますので、それまで御猶予を願いたいと思います。それから明年度の予算案もまだ決定いたしておりませんので、煙草の販賣確保、定價を上げるかどうかという問題は決まつておりませんが、現在のところでは上げないつもりで案を我々としては立てております。
#53
○油井賢太郎君 人員整理の問題に関連しますが、煙草の事業に從事する人員というのは、結局收獲の高によつて比例されて來ると思うのですが、現在の煙草の製造よりも、今後どんな程度に増加或いは減少させるかというような見通しがあるのですか、それをちよつと伺います。
#54
○政府委員(原田富一君) 只今のお話も予算と関連いたす問題ではありますが、大体のところを申上げますと、二十三年度は煙草の製造数量が五百三十億本ばかりでありまして、これは実績も大体それと大差はないのであります。二十四年度の計画は予算と関連いたしまして、まだはつきりした点を申上げるわけには行きませんが、大体において六百五、六十億本を製造することができるものと考えております。二十三年度に比べましては相当の増になるのです。それから二十五年度の点は、実は私共は戰前の專賣局の煙草工場の製造能力は、一ケ年間で大体八百億本が最高だつたと思います。それで戰爭後、戰災復旧に対してどういう見通しを立てたかと申しますと、大体八百億本にできるだけ早く復旧したい、それで復旧を進めて参りまして、二十四年度と、二十五年度で工場なり機械なり、設備の復旧を終つて、二十六年度は八百億本を作るようにいたしたい。そうすれば需給のバランスが大体において取れるのじやないか。戰前八百億本のときには内地ばかりではなくて輸出もありました。輸出と申しましても本当の外國人に輸出したのではない輸出が非常に多いのではありますが、國内消費は八百億本までに至つておりませんので、現在は人口も増加し喫煙人口も殖えたと思いますが、八百億本に行けば復旧は大体バランスに近いところに行くのじやないかということを思料いたしまして、それで進めて行きまして二十四年度には六百五、六十億本作る予定であります。ただ今度の九原則に基く予算等の関係から見ますと、二十六年度に八百億本になるということははつきりは申上げかねますけれども、これは今後尚研究いたしたいと思います。
#55
○油井賢太郎君 五百三十億本のときの人員でそのまま五百三十億本だけ二十四年度に先ず作るものと仮定した場合に、やはり人員整理ということはなし得ることになるのですか、その点を伺います。
#56
○政府委員(原田富一君) これは同じ本数を作りますとしますれば多少はできると思います。これは多少配置転換をやるとか技術の巧拙によつて多少はできると思いますが、そう大してはできないと思います。尤もこれは監督系統なり工場の中でも或る程度事務をやつている者がありますので、そういう点について多少はできると思います。ただ機械にもよりますが、一台の機械に何人もかかつておるということを一時にそう減らすことは困難でありまして、今度の整理の問題についてはそういう点をいろいろ檢討いたしておる次第でございます。
#57
○油井賢太郎君 そうすると人員整理というのは、殆んど多少程度というところで、むしろ五百三十億から六百五十億に殖えるということになりますれば、約二割も増産される、又それだけ人員も必要になつて來るというふうに解釈されのですが、大変その間に矛盾があると思われるのです。而も人員整理の方針と関連してこれを延ばさなくてはならないということになると、整理どころじやない、増して行かなくちやならないというふうに解釈されて來る。これは今度の改正法案に対しては理由にならないような氣がしますが、その点どうですか。
#58
○政府委員(原田富一君) 直接この機械に関係する工員の方については今申した通りでありますが、事務系統についてはやはり一般の方針に從つて整理すべきものは整理する。そうして私共の考えとしましては、一般を通じまして仕事の内容から見て整理するものはする。それから事業分量の増加によつて、殖やすものはやはりそれに必要な最小限度は殖やさなければならない、そういうふうに案を考えておるわけであります。
#59
○油井賢太郎君 尚もう世間には新聞紙上等に発表になつているのですが、今度の総裁は誰になるとかいうふうなことになつていて、公社ができればどういうポストに入るというようなことを相当予定されている人もあると思うのです。又公社が四月一日から発足するものとして、いろいろ將來の見通し等考えておる人々も相当あつたと思うのですが、そういう点については何らかこの改正案によつて当局は考慮しておるのですか。
#60
○政府委員(原田富一君) 公社になりましてからの人事の問題等については、私共は公社の機構の問題等はいろいろ檢討いたしておりますが、誰をどういうふうなポストに置くかということは、私共は專賣事務当局としては考えておりません。
#61
○委員長(櫻内辰郎君) 如何ですか、日本專賣公社法の一部を改正する法律案についての質疑は大体この程度で止めておきまして、大分案が出ておりますから、それぞれの案についての御説明をお伺いしたいと考えますが……。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○委員長(櫻内辰郎君) それでは造幣局据置運転資本の増加等に関する法律案、これに対する政府の提案理由の御説明を願いたいと存じます。
#63
○政府委員(田口政五郎君) 造幣局据置運転資本の増加等に関する法律案提出の理由を御説明申上げます。この法律を制定しようといたします理由の第一点は、造幣局特別会計の据置運転資本の不足を同会計資金より補足いたしまして、同会計の運営を円滑にいたそうとするものであります。
 造幣局の從來の据置運転資本は、昭和十七年度末におきましては四百万円でありましたが、昭和十八年度以降漸次同会計資金から受入れまして、昭和二十二年度末におきましては三千万円と相成つたのであります。
 然るところ同会計の作業資産中、原材料の黄銅貨幣材料地金が物價の上昇によりまして騰貴いたしましたのと、廣島支局におきまして熔解から檢査まで一貫作業を開始いたしましたこと、並びに大阪本局及び東京支局の戰災復旧等のため、事業用器具と廳用器具の購入等の必要がありましたので、作業資産額が現在の据置運転資本額を約二千万円超過することと相成つたのであります。
 かくては造幣局の事業運営上多大の支障を生じるのでありますから、この運転資本の不足を同会計の資金より補足いたしまして、同会計の円滑なる運営を図ろうといたそうとするものであります。
 第二の理由といたしましては、同会計におきまして支拂義務の生じた経費を翌年度に繰越す規定が同会計規則に規定されてありますが、財政法施行に伴いまして、これを同会計規則から本法に掲げようとするのであります。
 以上の理由によりましてこの法律案を提出した次第であります。何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願い申上げます。
#64
○委員長(櫻内辰郎君) 御質疑がありましたらばこの際お願いいたしたいと思います。
#65
○木村禧八郎君 直接関係はないのですが、今造幣局の紙幣の印刷能力、それはどの程度なんですか。
#66
○委員長(櫻内辰郎君) 説明員が見えておらんそうですからあとで又……。
 それでは全部提案理由の御説明だけを願いまして、そうして順次詳細なる質疑はそれからにお願いいたしたいと存じます。船員保險特別会計法の一部を改正する法律案の提案理由の御説明を願います。
#67
○政府委員(田口政五郎君) 船員保險特別会計法の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。今回改正しようといたしまする点は、船員保險特別会計におきましては、昭和二十二年十二月法律第二百三十六号を以ちましてこの会計を設置いたしまして以來、同会計を普通保險勘定及び失業保險勘定の二勘定に分けて経理を行なつて参りましたが、このように勘定を区分いたしますことは、経理上非常に複雜且つ非能率でありますから、経理の能率化を図るためにこの勘定区分を廃止いたそうとするものであります。
 次に船員保險法に基きますところの事務費及び失業保險給付に要します経費の國庫負担金を一般会計から受入れました場合に、精算上過不足を生ずる場合がありますが、現行法令では年度経過後におきましてはこの処置ができかねるのでありまして、この場合には一般会計に返納せず、翌年度分の國庫負担金に充当する等の途を開こうといたしたいのであります。
 以上の理由によりまして、この法律案を提出した次第であります。何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願い申上げます。
#68
○委員長(櫻内辰郎君) 次は失業保險特別会計法の一部を改正する法律案であります。本案に対する提案理由の御説明を願います。
#69
○政府委員(田口政五郎君) 失業保險特別会計法の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。今回改正しようといたします点は、失業保險特別会計におきまして、失業保險法に基きますところの事務費及び失業保險給付に要します経費の國庫負担金を一般会計から受入れました場合に、精算上過不足が生ずる場合がありますが、現行法令では年度経過後におきましてはこの処置ができかねるのでありまして、この場合には一般会計に返納せず、翌年度分の國庫負担金に充当する等の途を開こうといたしたいのであります。以上の理由によりましてこの法律案を提出した次第であります。何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願い申上げます。
#70
○委員長(櫻内辰郎君) 次は財政法の一部を改正する法律案であります。本案に対する提案理由の御説明を願います。
#71
○政府委員(田口政五郎君) 財政法の一部を改正する法律案の提出の理由を御説明申上げます。さきに日本國憲法の制定施行に伴いまして、新たに財政法を制定し、財政処理の基本的な原則を規定いたしましたが、施行二ケ年の経過に鑑みまして、若干の部分について改正をいたしたいと存ずるのであります。
 今回改正しようといたします点の第一は、目的別予算即ち甲一号の廃止に関してであります。從來、歳入歳出予算は目的別予算(甲一号)と組織別予算(甲二号)とから成つていたのでありますが、この形式は恰かも予算が二種類あるかのように見え、却つて予算の理解を困難ならしめる嫌いがありましたので、これを組織別予算即ち從來の甲二号のみとすることとし、目的別予算即ち從來の甲一号は、これを廃止しようとするものでありまして、これにより予算の執行上における政府各機関の責任を明確にすることができるものと考えられるのであります。併し目的別予算は、予算としてはこれを廃止いたしましても、歳入歳出予算の総計表として予算に添附されます関係上、國会の御審議の上には、実質上の変更はないものと考えられるのであります。
 第二は予算の流用等に関する規定を改正いたしまして、予算使用の効率化を図ると共に、他面流用の濫りに流れるのを防止し、以て予算執行の適正を期することといたしたい点であります。即ち歳出予算は原則として予算の定める各部局等の経費の金額又は部局等内の各項の経費の金額の移用は、これを禁止するところでありまするが、予算執行上の必要に基き、その効率的使用を図るために、予め予算を以て國会の議決を経た場合に限り、各部局等の間又は各項の間において彼此移用することをもできる途を開くと共に、他面、目又は大藏大臣の指定する節相互の間の流用に関しては、すベて大藏大臣の承認を要することとし、從來とかく濫りに流れがちでありました流用の適正を期することとし、これらに必要な規定の統一簡素化を行おうとするものであります。
 第三は支出負担行爲の用語の改正についてであります。從來、國の支出の原因となる契約その他の行爲は、これを「契約等」という用語を以て表現して参りましたが、別途会計法の一部を改正して、これに適切な統制を加える必要が生じて参りますのに関連し、一般の契約と紛らわしい用語を避けまして、この際実体を表現した「支出負担担行爲」にこれを改めようとするものであります。
 第四に目節の区分を附さないでも予算の配付ができる例外規定を設けることについてであります。予算が成立いたしましたときは、内閣は國会の議決したところに從い、各省各廳の長に対し、歳入歳出予算を配付することになりますが、この場合歳出にあつては項を目及び節に区分しなければならないことになつております。併し終戰処理経費、賠償施設関係経費その他公共事業費等の特定経費につきましては、配付のときまでに目及び節の区分を明らかにすることができないものがありますので、これらの経費につきましては、当分の間、予算執行のときまでに目又は節の区分をすることができる例外を認めようとするものであります。
 以上の諸点の外、國庫債務負担行爲の予備費とも称すベき災害復旧その他緊急の必要がある場合の債務負担行爲についても、大藏大臣がこれを管理するものであることを今回の改正を機会に明定しようとするものであります。
 以上の理由によりましてこの法律案を提出した次第であります。何とぞ御審議の上速やかに御賛成あらんことを希望いたします。
#72
○委員長(櫻内辰郎君) この際お諮りをいたします。本日の議案に対しまして大藏省管理局閉鎖機関課長神代護忠君、同じく閉鎖機関課大藏事務官田代一正君、運輸省海運総局船舶管理課運輸事務官山田泰造君、三浦寛二君の方方が説明員として御出席になつております。これらの諸君に説明員として御説明を願うことに御異議はございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議なしと認めます。それでは産業設備営団の業務上の損失に対する政府補償等に関する法律案に対して御質疑を続行いたしたいと存じます。これに対して政府側から資料が出ておる筈ですから、直ぐ御配付いたします。それでは先にこの資料について大体の御説明を願いまして、午後詳細なる質疑を続行いたしたい、こう考えます。先ず政府の説明員から御提出の資料について御説明を願いたいと存じます。
#74
○説明員(神代護忠君) それでは先日本委員会におきまして御要求がございました書類をできるだけ取揃えまして、只今お手許に御配付したつもりでございます。
 それで第一に御覧をお願いしたいのは数字のものでございますが、産業設備営団損失補償実施状況調と横に書いてある大きなのがございますが、それを御覧願いたいと思います。これは昭和十六年以来昭和二十一年までに政府と産業設備営団との間にどういつた損失補償契約が結ばれ、如何なる工合にこれが支拂われていたかという表でございます。それで昭和十六年度におきましては損失補償契約は八百五十万円でございました。これについては当時産業設備営団がまだ設立をいたしまして日も浅いことでございましたので、実際に補償を実施した分はないわけでございます。次に昭和十七年度につきましては補償契約が二億五千万円、補償を実施いたしましたのがその一番下に書いてございます百三十二万九千円、昭本十八年につきましても同樣でございます。そうして昭和十九年、二十年と、それで最後に計のところの眞ん中くらいが二十四億五百万、これが補償契約のトータルでございます。これに対しましてこの期間に実施された補償額がその一番下に書いてございます十三億六百万、これが今日までに行われた補償契約とその実施内容でございます。
 それからその次の表を御覧願いたいのでございます。それは産業設備営団損失補償総括表と一応書いてございますが、これは今度の法律によつて補償をいたそうという限度になつております約十一億というものに対しまして、閉鎖機関整理委員会の方から一応出て來ておる数字でございます。これだけの損失が出て來ておる。勿論この数字は法律が通り次第、法律によりまして産業設備営団損失審査会にかけまして、そこで以てこれを檢討いたしまして決定するわけでございますので、これがそのまま補償の対象になる額ではないことを前以て御了承を願いたいと思います。それでこの左に損失補償項目と書いてございますのが、これが損失、政府が補償いたします対象になるところの項目でございます。それで第一番の国家緊要産業設備の賣渡に因る損失金、それが三億三千七百万円何がし、これが事業別といたしましてその次に書いてございますが、これらは先だつて御説明申上げました特約のあるもの、或いは官廳用として賣つたもの、それから最後に競賣に付したものといつたような関係から出て來たところの損失額でございます。それから第二番目の國家緊要産業設備の貸付料の減免に因る損失金、全額は少のうございますが、これは一般の緊要設備に関しまして、初め採算の取れないような設備の貸付料についてはこれを減免するという規定がございまして、これによつて減免せられたところの損失でございます。第三番目の建設中の國家緊要産業設備に付建設請負者の責に帰すベからざる事由に因り発生したる損失金中営団の負担額、これが二億八千一百万、これを事業別にいたしますと、次の一般緊要設備造船設備に分けられます。これは大体どういつたことが多いかと申しますと、例えばアイオン台風とか、或いはカスリン台風とか、そういう風水害或いは地震、それから工事を途中で中止した場合の損失、或いは疎開をやつた場合に損失といつたようなものが、ここに入つておるわけでございます。それから次の所有設備の損壞に因る損失金一千万何がしは、三は建造の場合でございましたが、これは建造されて営団の所有になつてから後に、前と同樣な事由によりまして蒙つたところの損失でございます。次の五番目の船舶、船舶用機関及艤装品(製造中のものを含む)の売渡に因る損失金、これは甲船体、乙船体、甲造機、乙造機と内訳がございます。甲船体とこう書いてございますのは鉄鋼船でございまして、乙と書いてございますのは木造船でございます。それでこれらの船体或いは造機を売りましてできたところの損失でございますが、これは前にも御説明申上げましたように、営団の建造品と、その後のそれを売却した場合の差額金が損失金として出ておるわけでございます。六番目の船舶、船舶用機関及艤装品の製造註文取消又は変更に因る損失補償金、これも同樣に甲船体、乙船体、甲造機、乙造機に分れておりまして、註文を途中で取消したとか或いは註文に変更を加えたといつたような場合に受けたところの損失でございます。
 七番目の製造中の船舶、船舶用機関及艤装品に付製造者の責に帰すベからざる事由に因り発生したる損失金中営団の負担金、これは殆んど全部乙造機の木造船の造機関係で起つたものでございます。大部分は風水害とか、地震とか或いは疎開、沈没などに因るものが主でございます。八番目の業務上取得したる債権の回收不能金額、この内訳が一般緊要設備、造船設備、甲船体、乙船体、甲造機、乙造機とございますが、この大部分というか約七〇%ぐらいは相手方の特経会社の切捨によつて産業設備営団が蒙つたところの損失でございます。その他に一部帳簿が焼却した結果債務者が不明になつたとか、或いは戰災で死んで分らないとかいつたようなものもありますので、勿論これはこの数字をそのまま補償しなければならないと考えておるわけではございません。次のこの九番目の未動遊休設備の買受業務に困る損失金、金額は少うございますが、これは遊休設備を動かすために移転した場合の移転費用が主なものでございます。最後の、前各号以外の損失にして補償の請求を爲すときまでに特に軍需大臣及運輸大臣の承認を受けたる金額、千五百万、緊要設備と乙船体と甲造機、乙造機とございますが、その企業設備の方は、大体ににおいて遊休設備の賣却と、乙船体の場合については特殊優秀輸送船の改造費用、甲造機については、保管料、或いは戰爭保險料、乙造機についても同樣でございます。以上が大体只今閉鎖機関整理委員会の方で計算をした結果出て來ておるところの数字で、トータル十三億三千九百万がその内容でございます。先程申し上げましたように、これは損失審査会の方によつて更に細かく檢討いたしまして、委員会の方で決定をいたすことになつております。
 その次の表の産業設備営団の特殊清算状況、これについて御説明申し上げます。これは一番左の閉鎖時の資産総額六十五億五千六百万、これは設備とか、或いは船とか、そういつたような固定資産或いは物的資産の外に、在外の在外資産、それから普通の債権といつたようなものも含まれております。それでその下に換價内訳と書いてございます。このaが保有資産を換價して大体二十七億一千万、これくらいにはなるだろうということと、今までの換價した分とを加えて一緒にしてこれは推定してございます。
 その前にちよつと申上げて置きますが、これは閉鎖時をスタートとして考えてございますから……。
#75
○中西功君 閉鎖時はいつですか。
#76
○説明員(神代護忠君) 昭和二十一年の十二月十八日でございます。
#77
○木村禧八郎君 これは現在の價格で算定したものですな。
#78
○説明員(神代護忠君) 一番上の数字がそうであります。六十五億……。
#79
○木村禧八郎君 その次のは……。
#80
○説明員(神代護忠君) それを現実に賣つていつた場合に、今まで賣つて來たものもありますと、將來換價しなければならんものもありますから、これだけのやつが実際に債務の弁済とかに充て得るという数字でございます。
#81
○中西功君 もう少し詳しくやつてほしいな。
#82
○説明員(神代護忠君) まだ説明申上げます。それで、これに対しまして、その次のbは二十一年度に実際に政府が補償いたしました額の六億三千万。その次に二十二年、二十三年度未受領と書いてございますが、これは今度の約十一億と戰補税関係の一億六千万を加えた十二億六千万、それでこの純資産のトータルが四十六億になりますが、この四十六億を以て負債の方を弁済して行くだけでございます。一応負債の方を御説明申上げますと、(A)に書いてございますのが、清算費用、これは大体月に三千万乃至五千万というものを想定いたしまして、閉鎖後、今後清算が終了するまでのものを大体見積つたわけでございます。
 次の(B)の一般債務、税金が五億六千六百万、この内訳は軍関係のものと企業整備関係のものとに分れます。その次が從業員請求権三百万、銀行借入金が二十八億九千四百万、未拂金四億四千五百万、トータルが三十九億八百万。それでその他に閉鎖後の利息といたしまして三億五千万。次に(D)の営団債が実際は十七億四千八百万でございます。これが再建整備の確定評價によりまして、この一一%を支拂うというところで、弁済額は一億九千二百万。
 それから今度資本金が四億、この表からどういう点を見て頂きたいかと申上げますと、つまり今度の左に書いてございます二十二年、二十三年度の十二億六千万というものを加えまして、初めて右の清算費用と一般債務と閉鎖後の利息と営団債の一一%、これが拂い切る、つまりその欄のトータルは共に四十六億ということになるわけでございます。それでそういたしますと、左の資産の方で政府補償外損失というのが十九億五千六百万というのが出ているわけでございますが、これは今度十二億六千万を補償しても、右で御覽になればお分りなりますように、資本金の四億というものと、それから営団債の残りの一一%以外の八九%、約十五億というものが損になる。これは切捨てになるわけでございます。これで大体この表を見て頂ければ概畧のことはお分りになるのではないかと存じます。
 その次の産設船舶及造機処分一覽表は、大体御覽下さればお分りになると存じます。この左に書いてございます甲乙は、先程申上げました甲は鋼船、乙は木船でございます。
 次に産設工場及造船設置処分経過一覽表、これも閉鎖時の件数並びに金額と、昭和二十四年二月二十八日現在の金額とをあれしまして、差引がその一番右の欄に処分額として出ております。それでこの船舶と戰時工場との両方のトータルが、一応閉鎖時におけるこの前申上げました四十八億七千八百万という数字と一致するわけでございます。
 それから一番最後に附いてございますのが産業設備営団一般債務一覽表でございまして、先だつて御要求がございましたので、一般債務者はどういうものがあるか、ただこの中一千万円以下のものが六十八件ございますが、これは一括いたしまして金融機関と一般会社とに分けまして出した数字でございます。営団債の方の処理者につきましてはこの前資料をお配りしてございますから、それによりたいと思います。以上で大体この数字の表につきましては御説明を終つたと存じます。
 それからここに綴じてございますのは両方とも損失補償契約書でございますが、一般緊要設備関係と造船設備関係、船舶製造関係等遊休設備買受関係というものは別になつておりますから、片一方について御説明申上げます、内容は同じものでございます。この一般緊要設備の関係についてちよつと申上げますと、昭和二十年度分としてございますが、それの第一條の最後に、「政府ノ補償金総額ハ五億四千貳百貳捨六万参千円以内トス」と書いてございます。この金額が先程お配りしました一番初めの一番上の表の金額に一致するわけでございます。それから次に三、四枚はぐつて頂きまして、ここに昭和十九年度分とございます。これも契約内容は全然同じでございまして、この第一條、十二項にございますが、それで金額の総額は三億八百五十一万五千円以内とす、これになるわけでございます。それから更に二十一項くらいに昭和十八年度分、それからその次が昭和十七年度分、それから一番最後は昭和十六年度分、それで遊休設備の方にも同樣な契約書が附いておるわけでございます。この両方のトータルが、一番初めに出ております表の最後の二十四億五千五百二十六万円に相当するわけでございます。
 それからもう一つ関係法規拔萃というのがございます。それで今度の関係で問題になりますこの前御質問がございました、なぜこの補償が落ちなかつたかという点の御説明にこれを附けたわけでございますが、第一頁の第四條に「引に掲げる請求権については戰時補償特別税を課さない」それが一、二、三、四とございまして、その四に「その他命令で定めるもの」というのがございます。それで間接の関係は「その他命名で定めるもの」ということによりまして、それから二枚後の戰時補償特別措置法施行規則、その戰時補償特別措置法施行規則の第七條のその一に「法別表第十一号及び第十二号の請求権に係る産業設備営団の政府に対する損失補償請求権」というのがございまして、これによつて打切がなかつたということになるわけでございます。
 以上で大体本日御提出いたしました表につきましての説明を終りたいと思います。
#83
○委員長(櫻内辰郎君) それでは午後一時から審議を続行することにいたしまして休憩をいたします。
   午後零時一分休憩
   ―――――・―――――
   午後一時四十六分開会
#84
○委員長(櫻内辰郎君) それでは休憩前に引続き会議を開きます。
 酒類配給公団法の一部を改正する法律案が提案になりましたからこれを議題に供します。政府委員より提案理由の御説明を願います。
#85
○政府委員(田口政五郎君) 只今上程になりました酒類配給公団法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申上げます。
 御承知のように酒類配給公団は昨年三月一日酒類配給公団法により設立され、以來一ケ年余関係官廳の指導と公団役職員の努力とによりまして、着々その成績を挙げて参つたのでありますが、我が國現在における諸情勢及び行政整理の問題とも関連して、公団方式による配給統制について目下検討を進めている次第であります。そこで差当つての問題といたしまして、酒類配給公団法の有効期間を三ケ月間延長するということであります。
 酒類配給公団法は、他の配給公団法と同様に本年四月一日を以てその効力を失うことが附則第二條に規定されております。公団法の改正につきましては、過去の運営の実績に鑑み、公団組織の問題、取扱品目の問題、独立採算制の問題等種々問題があるのでありますが、本公団におきましては、その本來の目的である酒類の適正円滑な配給の外に、酒税の確保という面で相当な機能を発揮し、國家財政に大いに寄与して來たのであります。從いまして公団を廃止するといたしましても、その受入態勢を整備するということは、徴税確保の見地からもゆるがせにできない問題でありまして、その準備には少くとも三ケ月を要する見込みであります。これが酒類配給公団法の有効期間を差当り三ケ月間延長しようとする理由であります。
 以上甚だ簡單でありますが、酒類配給公団法を改正する法律案の提案理由の説明を終ります。
 何卒速から御審議の上可決されんことを希望いたします。
#86
○委員長(櫻内辰郎君) 御質疑はございませんか。
 それでは本日はこの程度で散会をいたします。明日午前十時から会議を開きます。
   午後一時五十分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           黒田 英雄君
           伊藤 保平君
           九鬼紋十郎君
   委員
           森下 政一君
           油井賢太郎君
           小林米三郎君
           高橋龍太郎君
           中西  功君
           川上  嘉君
           木村禧八郎君
           小川 友三君
  國務大臣
   厚 生 大 臣 林  讓治君
  政府委員
   大藏政務次官  田口政五郎君
   專賣局長官   原田 富一君
  説明員
   大藏事務官
   (管理局閉鎖機
   関課長)    神代 護忠君
ソース: 国立国会図書館
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