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1949/04/25 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第18号
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1949/04/25 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第18号

#1
第005回国会 大蔵委員会 第18号
昭和二十四年四月二十五日(月曜日)
   午後一時四十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○政府に対する不正手段による支拂請
 求の防止等に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○小委員長の報告
○税制改正に関する陳情(第二十九
 号)
○銀メッキ洋食器の物品税減免に関す
 る請願(第百四十二号)
○きせるの物品税免税点引上げに関す
 る請願(第百四十三号)
○製茶の物品税廃止に関する請願(第
 百四十四号)(第百七十九号)
○高等学校教育用ラジオ受信機購入の
 際の物品税免除に関する請願(第二
 百六号)(第三百八十号)
○水あめの物品税減額に関する請願
 (第二百六十二号)
○人工甘味料の物品税引下げに関する
 請願(第三百三十二号)
○兒童乘物の物品税引下げに関する請
 願(第三百三十三号)
○絹人絹織物消費税の引下げに関する
 請願(第百六号)
○絹人絹織物の消費税低減に関する請
 願(第四百七号)
○美容取引高税廃止に関する請願(第
 二百二十一号)
○福島縣熱海町を郡山税務署管内に移
 管の請願(第六十二号)
○福島縣石川町に税務署設置の請願
 (第八十二号)
○税査定に関する紛爭処理機関設置等
 の陳情(第七十三号)
○國税徴收関係法令の改正に関する陳
 情(第九十八号)
○炭鉱向け資材の支拂に関しひも付融
 資方法活用の請願(第二百二号)
○炭鉱向け資材の支拂に関しひも付融
 資方法活用の陳情(第三十号)
○絹人絹力織機復元資金融資に関する
 請願(第四百六号)
○絹人絹織物業に対する融資の陳情
 (第八十五号)
○轉廃機業者復元に伴う融資の陳情
 (第百七十号)
○國鉄退職者に対する共済年金増額の
 請願(第三百五十六号)
○國民金融公社設置に関する請願(第
 三百六十号)
○酒税法等の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○揮発油税法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) これより委員会を開会いたします。本日は最初に、政府に対する不正手段による支拂請求の防止等に関する法律の一部を改正する法律案の御審議を願いたいと存じます。御質疑がありましたらこの際お願いいたしたいと存じます。
#3
○波多野鼎君 この法律案に関連して、以前から問題になつておる政府の支拂遅延の問題、これは不正手段による支拂請求の防止なんですが、適正な手段による支拂請求に應ずるという義務が政府の方にあるのですが、その問題で相当財界方面でも困つておるようですけれども、支拂遅延の解消というものはもう済んだのですか、どうなんですか。相当政府の方で手を打つということも言つておつたのですが、どのくらい手が打たれたのですか。
#4
○政府委員(内藤敏男君) この問題は総括的には理財局の方でやつておるのでありますが、我々の関係しております終戰処理費に関する支拂遅延の問題の二、三を御説明申上げたいと存じます。御承知の通り終戰処理費につきましては、或る仕事をいたしますと、軍側からレシートというものがございまして、軍側から受取りましてから、業者から政府側に対しまして請求する、こういうことになつておるのであります。先ず第一にレシートを取付けることについて時日がかかるという点がございますので、これは司令部の方にもお願いいたしまして、段々とレシートを早く出して頂くということになつております。それからその次に請求を業者がいたします場合に、只今議題になつております百七十一号によりまして、相当細かい請求書を出すような恰好になつておるのでございますが、これが今回の改正が公布になりますと、入札によるものについてはその細かいものを取らなくてもよろしいということになつておりまして、手続が相当簡素化されることになると思います。そこまではむしろ支拂と申しますより請求の遅延と申しますか、そういう問題でございますが、あと政府側といたしましては、この請求を受けましてから、終戰処理費でございますと、大体特別調達廰がやつておりますが、そこでチェックをいたしまして、それから大藏省の方に廻つて來るというのが從來の形でありましたが、本年の三月からは一ケ月分の所要金額を予め特別調達廰の方に配付いたしておりまして、そこで支拂いができるということにいたしましたが、支拂いが遅延する期間というものが少くとも一ケ月以上短縮できた、こういうふうに相成つております。我々の関係のことだけで誠に申訳ありませんが、終戰処理費につきましてお答えいたしました。
#5
○波多野鼎君 終戰処理費の方で、工事の請負なんかした場合に概算拂いということをやることになつていたのですが、あれは今までやつておるのですか。
#6
○政府委員(内藤敏男君) 普通の場合には契約ができたときに三〇%を前拂いします。それから先程申しました仕事が終りまして、軍のレシートを取り付けますと、八〇%まで概算拂いをいたします。それから請求が出て参りましてから一〇〇%支拂いをする、こういう恰好になつております。
#7
○木内四郎君 ちよつと伺いますが、今議題になつておる法律では公價でないものも公價として取扱つても差支えないというように書いてあるのですが、それには何らの制限はないのですか。
#8
○政府委員(内藤敏男君) 統制價額でないものでございますが、それを統制價額として取扱う、こういうことでございますが、最高司令官から参りました覚書によりまして、そういう入札の場合におきましては、その政府側の予定價格の範囲内で落札した場合には、それを統制價額と同樣な取扱いをするということになつておりますので、そういうふうな考え方をいたしております。
#9
○木内四郎君 その趣旨は分るのですけれども、それならその予定價格を決める場合には一々統制價額によつて、算出して予定價格を決めるのですか、それは政府の方では勝手に制限なしに認めておるのですか。
#10
○政府委員(内藤敏男君) その予定價格の計上方法につきましては、予算、決算及び会計令の改正を考えまして、そこで大体の行き方としてはマル公のあるものはマル公により、又マル公のないものでございましたならば、材料、労務、諸役務というふうに分けてマル公のあるところまで下げて計算をする。それから性質上どうしてもマル公に入れないものにつきましては、類似のものの統制額を基準にとりまして、それによつて予定額を彈く、こういうふうな手続きを政令の方でやるわけであります。
#11
○木内四郎君 今政府委員からのお説のようなことですと、公價又これに準ずべきものを基準にして算出したものを予定額として決めて、その範囲内でやるのならこの法律を特に設けなくても差支えないじやないかと思うのですか、如何ですか。
#12
○政府委員(内藤敏男君) それは、百七十一号の法律はそういうふうな細かい計算を業者側にやらせる場合になつておるのでありますが、それを今度は官廳側で入札する場合は予定額を算出する時にそれと似たような操作を官廳側でするということに今度は改正になるわけでございます。
#13
○木内四郎君 そうすると官廳側は前に予定額を決める場合にはそういうことをやらなかつたのですか、決める必要はなかつたのですか。
#14
○政府委員(内藤敏男君) 官廳側におきましても從來同じようなことをやつておつたのですが、今度は政令でそれをはつきり謳おう、こういうことでございます。
#15
○黒田英雄君 この第九條の二項中一号、二号を削るという改正ですが、これはよく読んで見なければちよつと、分らないのですが、前の方はいろいろな手続きを省略する、簡單にするように見えるのですが、この九條の一号及び二号を削るというと、第一條の但書全部が適用されるのであつて、何か却つて面倒になるように見えるのですが、これはどういう改正ですか。
#16
○政府委員(内藤敏男君) これは九條の方は支拂請求内訳書というものを細かく書くということになつておるのであります。そこに規定してあるものについてはそれが要らないと、こうあるのでありまして、第一條の但書に書いてありますようなものがあります。從いまして、今度の改正もそうでございますが、そういうものについては細かく書類を出さないでよいということになつておるのであります。
#17
○黒田英雄君 それでは今まで一号、二号は要らなかつたが、この三号もいらなくなるというわけですね。こういうような了承してよろしいですか。
#18
○政府委員(内藤敏男君) そういうことです。
#19
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はありませんか。
#20
○油井賢太郎君 最近土木事業で以て、進駐軍関係の建築等においてこの不正手段による支拂請求が非常にやかましくなつたので、業者はどうしても請負はできかねるというような問題が処々に起つておるのです。そうしてそのような場合に、誰も引受けない場合には政府はどんなような方策で以てその責任を果たすことができるかという点ですが、これについてどういうようにお考えですか。
#21
○政府委員(内藤敏男君) 原則といたしまして、その仕事を出します場合には、入札を行うのでありますが、入札は二度やりまして、二度とも落ちないというような場合には、随意契約ということで、業者と話合いで仕事を引受けて貰う、こういうことになつております。
#22
○油井賢太郎君 そういう場合に、いわゆるマル公でいろいろ計算をしなくてはならないという原則があるにも拘らず、マル公でやつて行けないという結果、数量を余計に増すかどうかというようなこともその場合には認められる、こういうことになるのですか。
#23
○政府委員(内藤敏男君) 政府といたしましてはマル公で全部できるという考え方でございますので、そういうことは認められないことになつております。
#24
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はありませんか。
#25
○木内四郎君 説明に、公價として取扱つて決して政府收支の不当を來さないということはどういうことを意味するのですか。
#26
○政府委員(内藤敏男君) 言葉が少し惡いかとも存じますが、この百七十一号の法律の精神に違反しない、こういうことでございます。
#27
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はありませんか。……外に御質疑もないようでありますから、直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。討論に入ります。御発言の方は賛否を明らかにしてお述べを願いたいと存じます。……別に御発言もないようでありますから、討論は終了したものと認めて、直ちに採決いたします。政府に対する不正手段による支拂請求の防止等に関する法律の一部を改正する法律案原案通り可決することに賛成の方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#29
○委員長(櫻内辰郎君) 全会一致と認めます。よつて本案は可決と決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告は、委員長において本法案の内容、委員会における質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。それから委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の御署名を願います。
  多数意見者署名
    伊藤 保平  小宮山常吉
    米倉 龍也  波多野 鼎
    油井賢太郎  木内 四郎
    黒田 英雄  玉屋 喜章
    西川甚五郎  九鬼紋十郎
#31
○委員長(櫻内辰郎君) 御署名洩れはございませんか。ないと認めます。
  ―――――――――――――
#32
○委員長(櫻内辰郎君) 次は請願及び陳情に関する小委員長の御報告を願いたいと思います。
#33
○九鬼紋十郎君 小委員会におきまするところの経過並びに結果を御報告をいたします。四月十三日及び十五日に行われました請願、陳情の小委員会における結果を御報告申上げます。採択しましたものは二十四件でありまして、主として主税局、銀行局関係の分であります。陳情第二十九号、「税制改正に関する陳情、」内容は行政整理を断行して、租税負担を軽減し、税減の涵養と現行税制の適確公正な運用とによりまして、租税收入の確保を図り、又徴税機構及び方法を合理化して、併せて各種納税上の方途を講じ、納税者の十分なる理解と協力の下に納税の円滑を期することができるようせられたいという陳情でありまして、妥当なものとして採択したのであります。
 次に請願の第百四十二号、「銀メッキ洋食器の物品税減免に関する請願」であります。この請願の趣旨は洋食器の銀メッキは衞生的見地からしまして是非必要であり、國の内外から需要も多いが、業界は高率の物品税のため深刻な影響を受けておるのでありまして、この実情に鑑みて、一本三十円以下のものは無税とし、それ以上に対しましては百分の二十の税に低減せられたいという御趣旨でありまして、輸出振興のために本産業を維持する必要がありますので、やはり採択することに決しました。
 次に請願の第百四十三号でありますが、「きせるの物品税免税点引上げに関する請願」でありまして、先きにきせるに対する物品税の免税点が設置せられて以來、資材物價の高騰、賃金の上昇のために業者はその販賣價格の値上げも止めむ得ない現状であります。これに伴つて物品税も引上げられることは講賣力の減退となり、一本金十円の免税点は有名無実となるのでありまして、三十円までこれを引上げられたいという請願でありまして、経済変動に伴い適当な措置としてこれを採択したのであります。
 次に請願の第百四十四号、同じく第百七十九号両請願とも「製茶の物品税廃止に関する請願」であります。この趣旨は製茶は重要な輸出品として又國民保健上にも重要な農産物でありますが、各種の茶に高率な物品税が課せられておるのであります。それで茶の價格を暴騰せしめ、輸出にも大いなる支障を及ぼしておるのでありますが、茶業の健全なる発達を阻害する見地からして物品税を廃止せられたいと、こういう趣旨の請願がありまして、輸出振興上重要なものであるとして採択したのであります。
 次に請願の二百六号及び三百八十号でありまするが、共に「高等学校教育用ラジオ受信機購入の際の物品税免除に関する請願」でありまして、放送教育の重要視せられる今日、小中学校のラジオ講入の際の物品税は免税されておるに拘わらず、高等学校の購入の際には、これを課税しておるのであります。同樣趣旨で以て高等学校も義務教育ではないが、教育の振興上免税にせられたいという請願でありますが、共に妥当なものとしてこれを採択したのであります。
 次に請願の第二百六十二号「水あめの物品税減額に関する請願」でありますが、水飴は現在統制になつておりまして、高率の物品税が課せられておるのであります。然るに闇の水飴が横行しておりまして、物品税を半額程度に引下げられなければ、これに対して対抗できない、それによつて闇を抑え、却つて税收を挙げることができるという趣旨の請願でありますが、妥当であるとしてこれを採択したのであります。
 次に請願三百三十二号でありますが、「人工甘味料の物品税引下げに関する請願」でありまして、本件は高率の物品税のために、やはり闇製品が氾濫して、正規業者が企業不能に陷ろうとしておる。それでありますからして、これに対して減税をせられたいという趣旨の請願でありますが、むしろこれによつて税收を挙げることができるという結果になりまするので、これも妥当なものとして採択した次第であります。
 次に請願の三百三十三号「兒童乘物の物品税引下げに関する請願」でありまして、兒童の乘物は、現在育兒上必要であり、又小運搬車として家庭においてもこれを使用しておるのでありますが、免税点を三千円に引上げられ、更に物品税課税率を一割に引下げられたいという趣旨の請願でありまして、兒童福祉法などの施行されておる今日、これと並んで税法上の措置を採られることは必要と考えて採択したのであります。
 次に請願の第百六号及び第四百七号「絹人絹織物消費税の引下げに関する請願」でありまして、絹、人絹の公定價格は高騰しておる上に、四割という高率の物品税が課せられておるのであります。講買力がとみに減少しておる現状でありまして、消費税を前回引上げ以前の一割五分とするか、綿スフ類と同率の一割にせられたいという請願でありまして、今日の経済状態に鑑みまして、妥当なるものとして採択いたしました。
 次に請願二百二十一号、これは「美容取引高税廃止に関する請願」でありまして、理容師は國民大衆の衞生思想と普及者として働き、その上勤労婦人に経済的な支援をなす技術者であり、勤労の報酬によつて生活をするものでありますからして、美容取引高税を撤廃せられたいという趣旨の請願であります。男子の理容業が撤廃されておるのでありますからして、同樣女子の美容業もこれを撤廃することが妥当であるという趣旨の請願でありまして、税制の一部改正につきましても、これが撤廃されておるような次第でありますので、どうもはつきり分つておりませんので、これも妥当なものとして採択した次第であります。
 次に請願六十二号福島縣熱海町を郡山税務署管内に移管せられたいという請願でありまして、福島縣熱海町は、すべての面におきまして、郡山市との連絡が必要であり、又便利であるので、郡山税務署管内に移管せられたいという趣旨でありまして、視察者の意見によりましても、これが妥当であるという御意見がありましたので、同樣採決することに決定いたしました。
 次に請願八十二号は「福島縣石川町に税務署設置の請願」でありまして、本件は、石川郡は産業経済の中心地でありますが、税務署がなく、不便であるので、その中心たる石川町に税務署を設置せられたいというのであります。徴收及び納税を便ならしめるため採択したのであります。
 次に陳情の七三号「税査定に関する紛爭処理機関設置等の陳情」陳情第九八号「國税徴收関係法令の改正に関する陳情、」この二件は、徴税に当り、査定に関し紛爭が各所に生じ、社会思想上惡影響を及ぼしておるので、國税徴收関係法令を改正して紛爭処理機関を設置されたいというのであります。民主的徴税を可能ならしめる必要がありとして採択した次第であります。
 次に請願の二百二号陳情の三十号、この二件は、炭鉱向け資材の支拂に関し、ひも付融資方法を活用せられたいという請願でありますが、最近炭鉱経営不振のため、炭鉱向け資材えの未拂金七十五億円に達しておりまして、その影響するところ大なるものがありますから、ひも付融資の方法を活用せられたいとの趣旨でありまして、基礎産業の重要性に鑑みまして採択することにいたしました。
 次に請願四百六号、陳情八十五号、これは絹人絹力織機復元資金の融資に関するものであります。政府は輸出対策として力織機の緊急復元を命じたが、物價の値上り等により、資金に不足を生じて來たので、融資せられたいという趣旨でありますが、輸出振興の見地から、やはり適当として採択したのであります。
 次に陳情百七十号「轉産業者復元に伴う融資の陳情」であります。戰時中における企業整備のため約六割の纎維機械が破壞され、戰後の復元計画は一万台中僅かに四割程度の割当を受けたに過ぎないのであります。この際中小工業の重大性を認識され、又轉廃業者に対する口約を実行せられて、所要資金十二億円中、少くとも六億五千万円を融資せられたいという趣旨であります。輸出振興上妥当なものと認めまして採択いたしましたのであります。
 次に請願三百五十六号「國鉄退職者に対する共済年金増額の請願」でありまして、恩給年金、退職公傷年金等が増額せられたにも拘わらず、共済年金のみ取残されておるというような状態でありまして、國鉄退職者は苦しんであるのであります。これに対する増額をせられたいという趣旨であります。國鉄從業員の勤労意欲の向上のため適当として採択したのであります。
 次に請願三百六十号「國民金融公社設置に関する請願」でありますが、庶民金庫が現下の経済情勢下、十分にその機能を発揮できないので、より強力な國民金融公社を速かに設置せられたいという趣旨の請願でありますが、一般大衆の困難を少しでも救う意味におきまして採択した次第であります。以上小委員会の御報告を申上げます。
#34
○委員長(櫻内辰郎君) この請願及び陳情に関して、九鬼小委員長から只今御報告に相成りましたこれらの請願及び陳情を内閣に送付するを要すべきものとして議院の会議に付することに御異議はございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議なして認めてさように決定をいたします。
  ―――――――――――――
#36
○委員長(櫻内辰郎君) 次に酒税法等の一部を改正する法律案及び揮発油税法についての御審議を願いたいと存じます。両案に対して御質疑がありましたら、御質疑を願いたいと存じます。
#37
○小川友三君 酒税法で、大分下るのでありまして、非常に結構なことでありますが、税收面から見まして、これだけ下げましても、予期通りの税收が果してあるかということが心配なのでありますが、デイスインフレのために金廻りが非常に一般大衆が惡くなつておりますので、このくらい下げた程度で果して政府が予期する程度の税收入があるかということにつきまして、政府の御答弁をお願いする次第であります。
 それから委員長さんから一括して揮発油の方までお話がございましたので揮発油の方につきましてちよつとお伺申上げます。車に使う油が大分高くなつておりますが、併し高くなつても結構ですが、果して本年度において車に使う揮発油は増量されるのかどうか、特に議院に配給せられる量がほんの少しでありますけれども、この法案が成立しますと、議院には、或いは委員長さん用には何倍くらいの増配になりますか、依然として増配はしない。増配はしないならば、私は無論反対しますが、税金は上げた、配給量は依然としてこれだというような不態たらくをやるのかやらないのか。これにつきまして取敢ずお伺い申上げます。
#38
○政府委員(山本菊一郎君) 只今の最初の方の御質問に先ずお答えを申上げます。本年度の酒税の收入見積額は六百五十億でありますが、本年度内に供給されます基準数量で申しまして、百六十数万石の酒の中の約四十五万石を労務者、農村業の配給に廻しまして、残りは家庭配給を廃止いたしまして、全部自由販賣にするという計画に相成つております。それだその場合にその全部の酒が丁度賣れるという大体の見当の値段で最終價格を抑えまして、そうして税率を逆算しましてやつておるわけであります。從いまして今後又干甘藷その他の原料の増加も期待できることでありますし、六百五十億の歳入は十分確保できるではないか、こう考えておるような次第でございます。
 それから第二の御質問の揮発油税の関係でございますが、今度揮発油に課税いたしました目的は、提案理由の説明において申上げました通り、揮発油に対して現在の市場價格等から考えまして、相当彈力性ありと認めたことによつておるのでございますが、揮発油一キロ、例えばトラックについて申しましても、一キロ走るのに要する燃料について申上げますと、ガソリンでございますと、一六〇という指数に相成りますので、ガソリンに対して外の代用燃料との関係においては、そう不均衡でないというふうに認めた次第でございます。尚どれくらいの配給があるかという御質問でございますが、これは私共の方で或いはお答えしていいか、或いは経済安定本部の方からお答えするのが筋ではないかと存じますが、私共が経済安定本部について聞いておりますところでお答えいたしますと、昭和二十三会計年度におきましては、揮発油の配給計画の総量は三十一万九千キロリットルであつたのでございます。今年の計画は四十一万八千キロリットルでございまして、最小限度の可能性の見積りといたしましても、三十六万キロリットル程度は入るであらうというふうに見ております。それによつて、今度の揮発油税の大体の税收見積りを四十億という見積りをいたしたような次第でございます。そのうちが、官廳用等になるわけでございまして、官廳用の中に議会、その他の用も入るわけでございますが、只今申上げましたような状況でございますので、若干官廳用も殖えて参る、こう存じます。
#39
○小川友三君 若干殖えるという御答弁でございましたが、アメリカの三大石油会社は、日本の石油会社である丸善石油とか昭和石油、日本石油等に大きな契約がすでに成立いたしておるのであります。そして、アメリカから來る原油、並びにガソリンの量は昭和二十三年会計年度から見れば、遥かに数倍する揮発油が入つて來ることに決定いたしております。それで、それにこうした課税をした場合には四十億を遥かに突破しまして、百億以上の税收入が見込まれるというのが、これは新らしい見方であります。そこで、政府はそうしたことを詳細に御調査を賜わりまして、日本の石油会社が、アメリカの三大石油会社と契約したその量をよく御調査下さいまして、このガソリン税が政府が四十億を税收の目的とするならば、かくのごとく引上げなくとも、十分に間に合うのであります。現在までの税收入においても、四十億を突破するだけの税收入は勿論あります。こういう点につきまして、御調査をなすつたかどうか、それにつきまして御答弁を願います。
#40
○政府委員(山本菊一郎君) 只今申上げました揮発油の配給計画の数字は、國内で産します揮発油というものは極く僅かでございますから、主として輸入されたものでございますので、只今申上げました数字は全部安定本部の需給計画によつているのでございますから、輸入も大体の計画見通しによりまして計算したもので、正しいものだと存じております。
#41
○小川友三君 安本の何年何月の調査でありますか、先月の調査ですか。先月の調査が一番新らしいのですか、その前の、去年の秋あたりの調査じやありませんか。
#42
○政府委員(山本菊一郎君) 極く最近の調査でございます。
#43
○小川友三君 極く最近では分りません。半年前も極く最近に入ります。
#44
○政府委員(山本菊一郎君) 半年前ではございません。
#45
○小川友三君 先月の末日の調査ですか。
#46
○政府委員(山本菊一郎君) 先月の末日ではございませんが、先月の初めの調査でございます。
#47
○小川友三君 先月の末までに大きな取引契約が日本の石油会社と成立いたしております。その量は昭和二十三年会計年度の数倍であります。これを調査して頂きましたならば、ガソリン税は全然上げなくても四十億を突破する税收はあります。それをこの次の委員会で結構ですから、是非御報告を賜わりたいと思います。
#48
○政府委員(山本菊一郎君) 尚只今のお話によりまして、取調べて行きますが、それは多分私が先程申上げました四十一万八千キロリットルの一部分として輸入されたものではないかと存じます。尚、十分取調べて御報告を申上げます。
#49
○小川友三君 ちよつと関連しますが、輸入されたということは昨日までの話ですね、輸入されたという言葉は過去の話ですが、この立法は昭和二十四年度全体を通じての税收ですから、昭和二十四年度末までに輸入される量というものは昭和二十三年度の数倍の石油が入つて來るのです。そうした場合にこの率で参りますと、百億を突破してしまう税金がかかつてしまいます。それを米國の三大石油会社と日本の石油会社が契約した量というものを是非次の委員会で結構ですから、昭和二十四年度に仕入れる日本の四石油会社の契約量、それを是非御調査を願つて、それから税率を決めなければ、政府は四十億円要るならば、無限に欲しいというならば別ですけれども、四十億を予算の中に入れておつたとしたならば、上げなくても、四十億を突破しますから、主張しておるのでありますから、それは確乎たる証拠を持つておりますので、御調査を十不承りたいとかように私は思つております。よろしくお願いします。
#50
○政府委員(山本菊一郎君) 先刻御説明申上げましたように、昨会計年度における三十一万九千キロリットルに対しまして本年度計画が四十一万八千キロリットル、そのうち多少見積り不確実な点もございますので、安本と打合せまして三十六万キロリットルと多く見込んで置けば確実であろうというので三十六万キロリットル見込んでおるわけであります。それで一應今のお話は取調べで見ますが、一つの会社で余計輸入した、契約をしたということはございましても、全体の輸入計画は関係國との打合せに基いて大体枠が決つておるのではないかと存ずるわけでございます。
#51
○小川友三君 そこでそうこんがらがつて來ましたから申上げます。政府は三十六万キロリットルで約四十億の税收を挙げるんだ、それ以上入つた場合は税金は要らないのだという解釈になりますか。今年は……
#52
○政府委員(山本菊一郎君) 私共といたしましては、三十六万キロリットルの見積りは大体適正な見積りだと思つてそれが四十億の税收を見込んでおるわけでありまして、この見込みが狂いまして、もつと余計に集るという場合にはそれは自然増收に相成るわけであります
#53
○小川友三君 自然増收ですね。それからあなたのさつきのお言葉の中に、輸入計画が三十六万キロリットルから四十一万八千キロリットルまでしかないかのごとき感を與える御答弁がありましたが、この輸入計画が御承知の通り日本石油にも丸善石油にも昭和石油にも外資が盛んに導入されております。殆んど外資の導入によりまして、大きな力がいわゆるアメリカ側につくのでありまして、原油の輸入、及びできた製品の精油の輸入ということが行れると思います。それを大藏省はそんなに輸入しちやいけないという止める力がありますか。ちよつとそれをお伺いします。
#54
○政府委員(山本菊一郎君) ちよつと分りかねましたのですが、止める力とおつしやいますのは外資の導入を……
#55
○小川友三君 外資の導入と原油、精油を輸入するのをそれを禁止する力がありますか、四十一万八千キロリットル、或いはそれ以上は困ると言つて禁止する力がありますか。
#56
○政府委員(山本菊一郎君) 石油や揮発油が余計に入りますことは、我が國といたしましては非常に望ましいことでありますので、むしろ余計に入ることを期待しなければならないと思うのですが、アメリカとの間の資金の関係その他によつてその輸入量は抑えられるのではないかと思うのでございます。
#57
○小川友三君 そうすると、輸入量を抑えられるというのは限度がどのぐらいに決つておりますか、オーケーがある範囲内でおつしやつて下さい。オーケーがあつたか、それ以上輸入しちやいけないというサゼッションがあるならあるように御答弁願いたいのです。
#58
○政府委員(山本菊一郎君) 経済安定本部と関係官廳との打合せによりまして、配給計画として載つておるのが先程お話申上げた数字であります。
#59
○小川友三君 それ以上輸入しちやいけないという條件が附いておりますか。
#60
○政府委員(山本菊一郎君) 私、詳しいことは分りかねますが、條件はないと思いますが、只今のところそれだけしか計画には載つてないということであろうと思います。
#61
○小川友三君 これはよく御調査を賜つて、又次の委員会に御答弁を願いたいと思いますが、もつと政府の予想以上のガソリンが入つて來る筈であります。そうすると、この税收において大きな喰い違いが起きますので、どうかアメリカの三大石油会社と日本の会社との契約條件、本年度の契約につきまして、御調査を賜りまして、それから一つこの税金を決めた方が正しいと思うのでありますが、どうか一つ、資料を委員長さんお取寄せ頂きたいのですが、願えませんか。
#62
○委員長(櫻内辰郎君) それじやお願いいたします。外に御質疑はございませんか。
#63
○油井賢太郎君 この揮発油には、工業用に使うような場合に、免税するというような規定が載つていないようでありますが、それは全然考慮しなかつたのでありますか。
#64
○政府委員(山本菊一郎君) 工業用の揮発油の免税問題は確かにこれは問題でございますが、工業用の揮発油と、自動車用の揮発油との間に、特別にその画然とした区別があるわけではありませんので、自動車用として工業用の揮発油を利用することもできるわけでございます。それから全体の量から見ますと、工業用の揮発油は、全体の約一〇%程度でございます。それから課税技術上の面から申しますと、工業用になるかならないかということは、最後の販賣段階に参りませんと分らないのでございまして、今度は保税地域から引取るとき、又は製造場から引取るときに課税するということになつておりますので、技術的には最終段階まで行かないと分らないということになりますと、ずつと未納税の手続きを最後まで持つて行くという問題になるのでありますが、ところが僅か一〇%だけの工業用のものを、最後の段階において免税取扱いをするために、全体のものを全部未納税で小賣まで持つて行くには、実際問題としてできかねますので、実はそういうことをしたくないというのがこの理由でございますが、併しながら工業用の揮発油に課税しましたその理由よりも、工業用の揮発油に課税した場合に、どういう影響があるかということにむしろ重点を置いて考えなければならん問題だと思います。少し第二の理由を先に申上げた嫌いがありますが、そこでいろいろと影響を調べて見ましたのでございますが、コストに対する影響を、例えば自動車タイヤの場合には、これに課税をいたしましても、〇・二%程度の影響に止まるのであります。それからチューブの場合〇・四%、ゴム引布の場合三・八%、船底塗料のような場合には一・四%、それから地塗用ボイル油という類において少し多い、一割五分乃至二割の影響がございます。と申しますのは、工業用の揮発油は大体優秀な品物でございまして、今度のいわゆる普通の自動車用の揮発油に十割を課税するという場合に、工業用につきましては、その割合は十割となりませんで、三割乃至七割になるわけであります。その三割乃至七割の油の値上り分が、全体のタイヤならタイヤのコストの中に影響して來るわけであります。その影響が、只今申しました程度の問題に止まるように思いますので、一律に課税いたしましても、技術的にはむずかしいのでございますし、実質的に大して影響がないという見地から工業用の揮発油について免税はいたさなかつた次第であります。
#65
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて。
   午後二時三十五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時十六分速記開始
#66
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           波多野 鼎君
           黒田 英雄君
           伊藤 保平君
           九鬼紋十郎君
   委員
           木内 四郎君
           油井賢太郎君
           小宮山常吉君
           川上  嘉君
           米倉 龍也君
           小川 友三君
  政府委員
   大藏政務次官  田口政五郎君
   大藏事務官
   (主税局國税第
   二課長)    山本菊一郎君
   大藏事務官
   (管理局財務部
   長)      内藤 敏男君
ソース: 国立国会図書館
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