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1949/04/26 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第19号
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1949/04/26 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第19号

#1
第005回国会 大蔵委員会 第19号
昭和二十四年四月二十六日(火曜日)
   午後二時三十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○酒税法等の一部を改正する法律案
 (内閣送付)
○米國対日援助見返資金特別会計法案
 (内閣提出、衆議院送付)
○國営競馬特別会計法案(内閣提出、
 衆議院送付)
○企業再建整備法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) これより会議を開きます。最初に政府委員の御都合で、酒税法等の一部を改正する法律案につきまして、御質疑がありましたら、この際御質疑を願いたいと思います。
#3
○小川友三君 この前の委員会に、この清酒の一級酒、二級酒の税率の差をコントロールしまして、税收においては影響はないように、一級酒二万五千七百円というものを何とか加減をしてやる方法はないか、政府の方でコントロールするプランがございますかどうか、この点について一つ先ずお伺い申上げて、それからもう一つは合成酒の釀造石数ですが、乾し甘藷が相当在庫があるということは間違いのない事実でありまして、これは政府の御予定になつておる造石数より多くできるであろうと思いますが、政府は合成酒を二千三万五千石造るという御予定だそうですが、これよりも余計に造石できるような工合に、政府でその筋と御連絡を賜つてやつて頂きたい、かように思いますが、この点につきましてお伺いを申上げます。つまり合成酒の増石ができるかどうかということ、又できるように御措置を賜りたいということに対しての御答弁と、もう一つは一級酒と二級酒の清酒の税金が大分違います。これは一級酒は贅沢だから余計取ると言われるものらしいのですけれども、この点につきまして御意見をお聞き申したいと思つております。
#4
○政府委員(田口政五郎君) 第二の点の御質問の合成清酒の増産増石ということについての御意見でございますが、御意見の通り乾し甘藷等のストックも相当あるらしいのですが、せいぜいその筋の了解を得まして、増石増産をいたしますように、せいぜい御希望に副うよう努力をいたします。第一の点は主税局長から……
#5
○政府委員(平田敬一郎君) お尋ねの第一点は一級酒、二級酒の値段の差をもう少し接近せしめるわれに行かないかという趣旨かと思いますが、そういう考え方も一つの考え方でございますが、私共は一級酒は極力品質も吟味いたしまして、相当の値段で賣れる地域に持つて行つて賣るようにいたしたいと思つております。二級酒の方は御承知の通り、相当廣範な各層に亘つて消費されることになりますので、これらの値段は極力、できればもつて安くしたいと思うのでございまして、財政事情さえ許しますならば、本当はもつと下げだ方がいいんじやないかと思います。併しこれ以上下げますと財政收入に影響いたして來ますので、この程度にいたしたわけでございます。方針としましては一級酒については相当の値段にして、できるだけ消費される地域で賣れるようにいたしたいと努力いたしております。かような趣旨からいたしまして値段を決めておる次第でありまして、今の大体の状況から申しますと、提案いたしたくらいのところが妥当でないかと考えておる次第であります。
#6
○小川友三君 一級酒と二級酒の差が、度数が僅か一度しか違わない。一度違いというものが、一級酒は二万五千七百円、二級酒は一万八千円というのですが、この度数をもう少し上げまして、もうちつと上げて……。ところが酒の値打は飲んで醉つぱらつた値打なんですから、一度ぐらいの違いでは醉が違わんと思うのでありますが、二万五千七百円と一万八千円とは違わんと思いますが、見本をお持ちでございましたらそれによつて大体バロメーターは分るのですが、いつも大藏省は手ぶらでおいでになるから……。一度違いでこんなに税率の違うことはありませんが、もう少し度数問題が、一度違いでなく、二度とか三度違いにしてこういう税金にする方法はないもんでしようか。
#7
○政府委員(平田敬一郎君) 酒の品質の問題になりますると、小川さんの方が私共よりお詳しいかと思いますが、アルコールの度数は、清酒につきましては一度くらい差がありますと、相当の開きでなかろうかと思います。特級の方も実は一級酒とアルコールは同じ度数にしておりまして、燒酎類似の酒精飲料になりますと、これはアルコールによつて大分差が出て來ると思うのでありますが、清酒の中においてはそう開きを附けるのはどうであろうか。一度ぐらいの開きで、あとはエキス分と品質の感應審査によります実際の風味の差、そういうものによつて差をつけて、相当の差別がつき得るのではないか。勿論完璧には行かんと思いますが、大体においては相当の値開きをつけ得るのでないかと私共は考えておるのでありますが、從つて清酒につきましては余りアルコールに差をつけることは如何であろうかと考えております。
#8
○油井賢太郎君 砂糖消費税の関係についてでありますが、砂糖消費税は輸入するものについては消費税を課さないという原則になつております。これは度年政府のお話によつてパリティー計算に変更を來すようなことがあるといけないから税金をかけることはできないのだという御説明でありますが、併しながらパリティー計算に一番影響するのは農村の砂糖消費と思いますが、農村は從來余り使つていない。而も今日でも農村に配給された砂糖は、都会に還元されておる。東京の銀座とか新宿に入つてどんどん使われておるのが実情であります。そういうときに砂糖には相当の消費税をかけて然るべきでないかと思いますが、これについて政府当局の根本的方策をもう一應お聽かせ願いたいと思います。
#9
○政府委員(平田敬一郎君) 砂糖につきましては油井委員御承知の通り、昨年初めは実は免税いたしまして、その後追加予算の関係がありまして、やはり課税するということで、輸入砂糖にも課税することにいたしております。今日一つは今御指摘のように一つの採算レート……。予算を作ります際には換算レートでございますから、三百三十円の換算レートが一應決まりまして、それで外國砂糖の値段を決めることになりましたので、その関係で相当値上りになるという関係でございましたのですから、一つは砂糖に対する消費税を課税しないがよかろうということになつたのでございます。それとそれから今一つ私共の意見としましては、砂糖はやはり他の物品についても相当な消費税が課税されておるときでございますから、これは或る程度の消費税を課税するのはこれは一つの立派な理由があると私共考えるのであります。今申上げました点が一つ、それから率直に申上げますと、何した今日本の食糧はガリオア資金で入つておるわけでありまして、救済物資として入つております関係上、どうも余り日本の國内において消費税を課税するということは、その意味から申しましても少し如何かというような関係もございまして、そういう点を考慮しまして、今回は輸入砂糖については免税するということにいたしたのでありまして、課税の基本方針といたしましては、私も実は今の油井委員のお話のような趣旨に、どつちかと申しますと、近い意見を持つておるのであります。今申上げました二点のようなことを考慮しまして免税した方がよかろうと、かようなことに相成つたのであります。從いまして臨時租税特別法の規定で成るべく早く自力で輸入し得るようになりましたならば、御趣旨のような方向に持つて行くことができるのではないかと考えるのでありますが、そのような事情があることを御了承願います。
#10
○油井賢太郎君 揮発油税はやはり援助物資の中の輸入が大半じやないかと思うのですが、何しろ二百二十八億というものが見込まれておるようでありますが、而もこの石油類が、今申上げた数字は数油類というのでありますが、この中に揮発油というものが相当含まれておると思うのです。それに対して十割を課税されておるのですが、或いは見返物資の石油には揮発油といえども全然課税されておらないのですか。
#11
○政府委員(平田敬一郎君) 揮発油は性質が幾分違うのではないかと思う。御承知の通り鉛助資金の方からもイロアの方からも恐らく両方から入つておると思いますが、この方は主として自動車等に使われまして、今日の自動車の燃料の値段がむしろ揮発油の方が非常に割安になつておる。他の燃料を使いますと相当高くなつておりますが、揮発油は割安になつておるような点を考慮いたしますと、揮発油の從價十割と申しますと、相当な税率でございますが、運賃等に及ぼす影響は非常に軽徴でございますので、この辺の課税はそういう点を考慮いたしましても妥当じやあるまいか。砂糖の方は何と申しましても、救済物資として入つて來まして、現実には今御指摘の通り一遍配給になつたものが横に流れて行くということがあるとしましても、実際といたしましては、一人当り幾らとカロリーの相当補給源的なものとして考えまして、配給しておるような事情もございますので、その間やはり若干の差をつけてもよいのではないかと私共かように考えておる次第であります。
#12
○油井賢太郎君 今局長のお話と私の意見は多少相違があるのでありますが、例えば揮発油には課税しても運賃や何かの点について余り関係がないというお話ですが、併し関係がないことはない。現実に七%というものはトラックの運賃に響くということを昨日政府委員から説明を伺つたのであります。そういうふうにして、日本の文化的進歩とか、輸入面においても奬励費を出すということは許されないとしても、わざわざ課税までして日本の産業の進展をも阻害するような必要はないと思うのです。又一面においては砂糖などはカロリー計算というお話もありますが、カロリー計算からいつたら、他の麦でも大豆でも輸入して貰えばよろしいのであつて、どうしてもこの間のいきさつが不明朗だと思うのですが、この点は政府においてよろしく石油類については揮発油についても課税をもつて下げるとか免税してしまうとか、その代りには砂糖等において課税してカバーするという方策をとられるのが至当だと思うが政務次官あたりの御意見はどうなんでしようか。
#13
○政府委員(田口政五郎君) 私の意見として今持合せがございませんから、研究いたしまして答弁いたします。定
#14
○油井賢太郎君 個人的な説で結構です。
#15
○政府委員(平田敬一郎君) 今ガソリン税の運賃に対する影響を申上げましたが、御指摘の通り、トラックの場合は大体六・九%という数字が出ております。バスの場合は二%という数字が出ております。現在の実際の状況から見ますと、揮発油を使えば非常に安くなり、その他の燃料を使えば相当高くなるという点から考えましても、揮発油に或る程度消費税を課税しましても、バランスが図れるような方法になるということは、それは目的ではありませんが、そういう結果になるということは、これは一つの望ましい結果だと考えます。それから何と申しましても相当自動車が政府のいろいろな施設によりまして便益を受けておる点もございますので、今回は目的税ではございませんが、一般的にこの程度の揮発油税を課税するということは、現在の段階から申しましても妥当でないかと、かように考えてこの点お願いいたした次第でございます。確かに砂糖と先程申上げました趣旨からしますと、似かよつた点もございますが、又併し違つたところもございますので、その間或る程度の差をつけましても、別段この際としましては差支えなかろうと、かように私共考えるのであります。
#16
○中西功君 取引高税の追徴金ですが、今の税務署として一般にこの追徴金はどういうふうに取つておるかということを聽きたいのです。現実に今税務署として取引高税を取るときに、申告を直しておりますし、更正決定をやつておりますから、大体において更正決定をやると同時に、追徴金を取つておることになつたおるのです。でそうした場合その税務署の更正決定が事実に基いておつて、まあ正しいということを多くの人が認めておる場合ならば、追徴金を取るということも非常にまあ意味はないかとはないのでありますが、現実には今税務署は取引高税の更正決定の場合においても、十分な基礎がなく、大体二倍、三倍というような調子でやつております。必らずしもその報告申告者に種々の不正とか、或いは隠匿があつて、それを十分摘発して更正決定をやつておるのではないのである。まあいろいろの関係から割当になつて、この割当額だけは、十分納めて呉れ、こういうことを納税者に言つて、そういう意味で協力して呉れということを言つて、而も追徴金を課けておる。こういうことが一般だと思うのですが、こういう問題について今後どうされるつもりか。その点をお聽きしたいと思います。
#17
○政府委員(平田敬一郎君) 取引高税は、これは現在は印紙になつておりまして、本來から申しますと、私共できるだけまあ更正決定はやりたくない。それで所得税なんかよりはむしろ取引高税の更正決定は尚一層やらない方が宜いというふうに考えておつたわけですが、取引高税についてはいろいろ議論等がございまして、大体印紙の交付状況が非常に所によつて面白くないところがございますことは、もう御存じの通りだと思いますが、これをこのまま放置しますと、やはりどうも課税の適正を期し得ないのではないかということで、やはり私共としましては取引高税につきましても、実情をよく調査しまして不足額は更正決定によつて徴收するようにという方針でおつたのでございます。ただその際になかなか調査が困難な点がありまして、必らずしも適正でない調査で決定しておる憂えがあるように聞いておりますが、こういうものに対しましては、早速でも取調べまして正しい取引高金額において課税すべきものでありまして、今御指摘のように單に取引高税の目標を達成したいから、わけが分らないで取引高税を納めて呉れということは飛んでもない見当違いの議論でございます。そういうことは断じて私はあるまじきことだと考えまして喧しく言つておるのでありますが、或いはどうもよく説明に窮した余り、そういうことを言つておる向きもあるかと存じておりますが、今後におきましては、さようなことにつきましてはもつと徹底を図りたいと思います。追徴税につきましては、これは申告額が現実に実際の取引額と違つておる場合には、原則として徴收するということは、いたし方がないと考えております。ただ実際の取引額がないのに、追徴税を課するということは、とんでもない間違いでありまして、実際取引額があるかないかは、税務署とよく話合われまして、ないのに決定した場合には、断じて更正せしめぬようにして頂きたい、そうしますとこの追徴税も当然合わせまして、差引かれることになろうかと考えます。
#18
○高橋龍太郎君 今局長の御答弁でしたが、私はこれは分科会でもお話したのですが、取引高税で帳簿を檢査して、そうしてお前のところは正確だ、併し協力する意味で、これだけ殖やして呉れという実例を私知つておるのです。そういうことはないだろうと、局長はおつしやるけれども、必要があれば私はそれを申上げてもいいのです。私は政村で努力目標は決めていないんだ、いや何だとおつしやるが、こういうことを私共が申しても、実際にそれはどういうところにあつたのかと、査察などから問題にせられんところを見ると、大臣方或いは大藏当局は、実察にそういうことを間接的に奬励しておいでになるのじやないかという疑問を起すわけであります。
#19
○政府委員(平田敬一郎君) 今私申上げましたのは、どうも説明に窮した、そういうことを言つておる向きも聞いておるのでありまして、これにつきましては、先程申上げましたように、嚴重にそういうことをやつていかんということを、たびたび警告いたしておるということを申上げたのでございます。それから目標額は前から率直に申上げておる通りでありまして、ただ目標は私共たびたび説明いたしておりますように、説法を適法に実施するとするならば、どれくらいの收入が入るだろうかという一つの見積りに過ぎない、從いまして目標を達成するためには、税法違反もやれということは、どんでもない間違いでありまして、そういうことは一遍も言つたこともなければ、そういう誤解を受ける向きに対しましては、たびたびそういう趣旨を新聞紙等におきましても、そういう点は誤解を受ける元でありますから、たびたび言つておりますので、依然としてそういうことを言つておる者があれば、今後におきまして、一つ具体的にお申出で願いまして、監査いたしまして、十分責任を追及するつもりであります。
#20
○中西功君 その追徴金なんですが、やはり局長のそういう非常な努力にも拘わらず、実際の問題としてはあるのです。そうして私はむしろ平田局長が、そういうふうな点で十分今後監督、監査をやつて行かれるという意味ならば、この度の取引高税の追徴額は、これは殆んど一率に返してもいいじやないかという程、一般的に今皆が納得せずに、この追徴金を納めておると思うのです。これがどれだけの額に達しますかはよく知りませんが、今度税金の超過額も相当あるわけなんですが、若し我々が具体的に税務署なんかを調査して、そうして或る程度個々に亘つてこの追徴金は、税は返していいのだ、というようなことが分ります場合には、今からでもそれは遅くはないのかどうか、即ち大体都下では四月二十四日項に一應十二月から二月までの分は、皆納めておると思うのですが、そのような点について追徴金を若し免除するというような措置を講ずる場合には、すでに納めたものについても、そういうことが取られるのかどうか、これを一つお聽きしておきたいと思います。
#21
○政府委員(平田敬一郎君) 取引高税について恐らく中西君と雖も、印紙を交付していない点をよく御存じだと思います。從つて更正決定で中には間違いがないとは言えない、間違いのある場合もある。併し相当正しい場合も私はむしろ多いと思つております。從つて間違いがある場合には、勿論間違つたのが惡いのですから、直ちに直すべきでありますし、そういう部分の追徴税は勿論取るべきでないと考えますが、ただ実際問題として現実に印刷を渡していない、而も調ベたところによると取引金額が相当ある、その取引金額は税法に照らして正しいということでありますれば、これは私は何ら責むべきところはないのじやないかと考えます。実際問題としてもよくあるのですが、先日も間税部長会議を開いて、その点を研究したのですが、その際にも或る間税部長の報告では、自分の所に四、五人來て陳情して、文句を言つて來た、よく調べましようと言つて、財務局の本当に分つた者に調べさしたら、とんでもない、更正決定より多い取引金額があつた。それで陳情を取下げてしまつたという例も中にはあるのです。從いましてなかなか簡單に一つの面だけではいかないので、そこになかなかむずかしいところがありますので、私共苦心いたしておるわけでありますが、要するに問題は取引金額が果して税法に照らして正しいかどうか、この一点に帰着すると思います。その点は飽くまでそうでない場合には、よく主張して頂いて、役所でも調べまして直ちに措置すべきである、そういう場合には追徴税も正しいところに直すべきである。こういうことには異存ありません、その点御了承願います。
#22
○小川友三君 税金問題で、丁度專門家の政府委員がおられますから、税金問題でちよつとお聽きします。今は酒の方をやつておるのですが、こういう問題なんであります。今の中西先生のおつしやつた追徴金問題は、中西先生の主張は、正しい申告をしておるのに追徴金を課けて來た。これを質問されておるのだと私は信じておりますし、私の調査した範囲内でも、正しい報告を一生懸命やつているのに、追徴の取引金額が五十万、八十万、百万甚だしいのは五百万くらい來ておる。それでどうしてそんなに來たのか分らん。併し税務署へ行くと、協力して貰いたいというわけで、結局取られてしまうということになつております。
 それからもう一つ、違う話があるのですが、お伺いします。特殊預金というのが昔ありました。それを國家の必要に應じて、共産党さんの言葉を使えば、人民の必要に應じて、特殊預金を下ろした、人民の必要に應じて下ろしたものを返せと言う、晴天の霹靂です。昔そういうことはなかつた。大藏大臣に許されて下ろしたものだから、間違いない。それを返せということになりまして、驚いて皆返しておりますが、皆返し切れないでおる。これは法律が前にあつた、その法律によつて拂つたのだから、後から出て來た法律で、後からの犯罪を抑さえるわけはない。今姦通罪は無罪だから前の法律で、姦通した者を抑さえるということはできない。前の法律の時分に下ろした金は返さないでもいい。使つてしまつたのに返せと言つて來たから、税務署としても非常に苦心して……、これはそういう事情だから利息は要らないと言つて、税務署は利息を取らないと約束しておつて、さて後である利息を拂えと言つて來ておる例が沢山あります。そういう場合はあれは利息はいいと税務署長が言つたのはこれはいわゆる選挙権を放棄したわけですから、然らば元金は、では支拂いますと、利息はまけて置きますから元金だけ入れて下さいと言いました契約が成り立つておる場合は、あなたとしては、いや政府としては利息は拂わなくてもいいのかちよつとお聞きします。
#23
○政府委員(平田敬一郎君) 御質問の趣旨がもう少し具体的になりませんとよく了解しにくいのでありますが、極く抽象的には分るように思いますけれども、もう一遍お願いしたいと思います。もう少し具体的に……
#24
○小川友三君 もう一度言いますが、これは特殊預金を人民のために……、それならばそれを後から出て來た法律で拂うのだ、氣の毒だから利息は負けてやります。元金だけ拂つて下さいということで承諾したわけですね。元金だけ持つて行つたら利息も残つておる、利息は要らないということだつた。ああそうでしたねというわけなんです。そういう場合はやはり税務署でもまけてもいいのでしようね。
#25
○政府委員(平田敬一郎君) 戰時補償特別税はこれは一種特別な税でございまして、実は戰時中の政府の債務を棒引きするような特別な税でございまして、平常時においてはあるまじき税でございまして、これを戰時の一種の特別の債務を整理するために一つの方便としまして行われたようなものでありまして、この税につきましてはちよつと通常の税の観念で御判断になるとなかなか了解しにくい点が沢山あると思いますが、そういう点にむしろ御不審の点がありますればそういうことで御了解願いたいと思いますが、それ以外に利息と申しますと加算税ですか。
#26
○小川友三君 滯納利息です。
#27
○政府委員(平田敬一郎君) これはやはり法律で如何なる債務と雖も政府は拂わないことにする。一方拂つたものは税金で取戻すという規定を設けまして、その期限をつけてあります場合は、期限後になつた場合は加算税を取るということになつておりまして、非常に止むを得ない場合は免除できるというようになつておりますが、具体的の場合には個々のケースについて調べて見ませんとはつきりいたしませんけれども、その点は一般の税と同樣であります、加算税の点につきましては。
#28
○小川友三君 あなたは税金問題に明るいようでありますから、簡單に一つ、止むを得ざる場合はまけるというので、税務署ではまけますと言つた。片方は、人民の方はまかつておつたと喜んでおります。ところが後で鬼みたいに前の約束はそうだけれども拂つてくれというわけで、それは拂えない、まけるということは今更困るというのがありますが、止むを得ざる場合というものを税務署側では、いわゆる昔の庶務課長、今の総務課長ですか、税務署の名前は言いませんが、現実にあるのですが、そういう人がいるのです。税金をまけて置きますから、幾らでもないというわけで約束したわけです。それを後で拂えと言つたわけなんです。元金を拂つてしまつた、利息も拂えというわけで、それは約束だから、元金は拂うのだから、利息は拂えないのだからまけてくれというわけですが、これは止むを得ざる場合に入りますね。
#29
○政府委員(平田敬一郎君) 今のお話が税務署で一遍まけると言つた言質を與えて後で取るという場合、一遍税務署がそういうことを言つたからといつて、それが止むを得ない事情になるという解釈はちよつとむずかしかろうと思いますが、止むを得ないかどうか飽くまでもそういう税務署の言い方に拘わらず、現実の事態が果して止むを得ないと認定できるものであるかどうかということによつて判断されるのじやないかと思います。勿論その点につきまして税務署が事実も調べないで無責任で言うという態度はよくないと思いますが、そういう場合におきましては、よく事実を調べて本当に結論を得てから納税者に言うのが正しい行き方じやないかと思います。例えばいい加減に聞きまして適当に、認めるような口吻を與えて、後認めないというような行政のやり方は私は余り上手でないと考えます。從いましてそういつたから、言わないからということに非ずして、飽くまで補償税が拂えないということについての、その人自体の止むを得ない事情があつたかどうかということによつて判定さるべきでございまして、税務署がどうこうといつたからといつて直接そのことについては関係ないんじやないかと、かように考えます。
#30
○小川友三君 こういうわけなんです。事情を聞いて頂きます。止むを得ない事情を申上げます。これは終戰の直後進駐車の方が來まして、これは東京は知りませんが、田舎の方では駐屯軍が來るところはどことどこえ來ると指定されました。で地方長官は驚いて、いわゆる税務署と話をしてサーヴィス機関を作つたわけですね。進駐軍の兵隊さんのサーヴィス機関を作つたわけです。そうすると、そのサーヴィス機関を作るためには百万や二百万の金は要るわけです。そうすると誰か金を持つておるやつはいないかというので縣知事は探して歩いた。そこで間違のないような緊急措置を取つたのです。國家には金がないから特殊預金をみな掻き集めて、それで大藏大臣の証明を取つて、こういう機関に使うのだから頼むというので、それで証明を取つたんです。特殊預金を出した人はただ署名をされたのですが、それを後でその時のどさくさを忘れて、それで後であれは金を返せということを聞いて、これは寄附してしまつたんだから金を返せということは困るという問題が起きて來る。全く止むを得ざる事情なんですけれども、こういう場合に止むを得ない、利息だけはまけて呉れと、こういう例です。
#31
○政府委員(平田敬一郎君) その点が先程申しました戰時補償税の特殊性と申しますか、これはもう金を使つてしまつて、その金が非常に有効な用途に使われた場合でも何であろうとも、とにかく八月十五日以後に決済されたものにつきましては、一遍拂つたもの等につきましても全部遡つて徴收する、こういう法律でございますので、今お話を聞きましただけで止むを得ないと簡單には認定いたしがたいんじやないかと思いますが、具体的ケースでございますれば、又別途の機会によくお聞きしまして責任ある回答をいたしたいと思います。ここで無責任の回答をいたしますと先程の御質問のような結果になると思いますので……
#32
○小川友三君 この辺で打切ります。
#33
○中西功君 延滯利子ですが、この延滯利子がいろいろ税金によつてこれはやり方が違うんですけれども、例えば税務署が三月の末に更生決定をいたしまして、その決定の通知が四月十日後に來た。そういうふうな場合にやはり三月の末から延滯利子を取られるというふうな場合があるということを随分聞くんですが、その点はどうなつておりましようか。
#34
○政府委員(平田敬一郎君) 今のお話は加算税だと思いますが、これはそれぞれ期限がございまして、期限後になりますと加算税が付くことになつております。納滯金の方は、更に督促状を出しまして、それで滯納になつたということが督促状によつて確定になつた後におきまして延滯金が付くというふうに相成つております。加算税は日歩十銭、延滯金になりますと日歩二十銭、これは相当高いのでございまして、將來もう少し経済が落ち着き徴税がコースに乘りますれば、或いは再檢討の余地があろうと思いますが、今こういうふうになつております。
#35
○中西功君 その加算税の問題なんです。それは今一應規定としてあるのは別の問題といたしまして、ただその通知が遥かに遅れて來るような場合に実は納めようもない。まだはつきりもしてないのに、即ち三月末に決定されたということがはつきりしておつても、実際の手に渡るのはそれから一週間或いはその後になる。なつてもやはり加算税をその決定された日から取られことになる。ですから納税者として見れば、幾ら早く納めてもやはり取られることになつてしまうというふうな事情があるということを聞いておるのですが、税金の種類によるのでしようけれども、どうなつておりますか。
#36
○政府委員(平田敬一郎君) 今のお話は恐らく……、例えば所得税の場合ですと、実は更生決定の日の如何で特に加算税が付きはしません。所得税は御承知のように申告が建前になつておりますから、一月の確定申告で納むべき税金を納めなかつた場合におきましては、一月末――二月一日から以降その加算税が付く、かようなことに相成るのでございます。
#37
○中西功君 取引高税の場合はどうなるのですか。
#38
○政府委員(平田敬一郎君) 取引高税につきましても、同樣に納むべき期限の最終期間ですか、その時からの加算税ということになるのでございます。
#39
○中西功君 更正決定の如何に関係しないのですか。
#40
○政府委員(平田敬一郎君) 更正決定の如何には関係しません。
#41
○中西功君 でもそれじや申告した部分と更正決定の部分とが額が違いますが、どうですか。
#42
○政府委員(平田敬一郎君) 更正決定は申告によつて当然納むべきものを確定したに過ぎないのでございまして、税法で本來あるべき確定申告額を後で調べて更正決定で正しいものにするという性質のものでございますから、決定があつてから初めて納めるという性質のものではございません。その点が実は所得税、法人税その他全部昔の税法と根本的に考え方の違うところでございまして、申告制度の本質がそこの一端で出ておるわけですが、そういう点をまだよく世間に了解されてないようですけれども、その辺が申告納税制度の制度たるゆえんであることをこの機会に申上げたいと思います。
#43
○中西功君 それを私も現実に沢山税金を納めてないものだから、自分の場合としてはよく分りませんが、申告した場合にまあ一万円納めるとする。ところが更生決定として三万円が來た。ところが申告したときすでに一万円は納めておるのだが、更正決定として三万円ということが言われて、それを納める場合にだから後に二万円を納めるとき少し遅れた場合に、やはり加算税が付くのか付かないのか、その点があると思うのです。
#44
○政府委員(平田敬一郎君) 更正決定いたしますのは、納むべき税額を後で確認して通知するということでございまして、飽くまでもその納税の義務はそれぞれ一定の期限までに本人が申告して告むべき義務が発生しているわけです。從いましてその時からそれぞれ加算税等が付くというのが原則になつておりますし、後で更正決定に從いまして所得税でございますれば、本來あるべき所得、これは当然納税者の本旨から申しますと、申告しなければならない。これが出てないから税務署で決定する。こういう筋のものでございますので、建前は原則としまして所得税の確定申告は一月から過ぎた後のものを考えます。こういうことになつております。
#45
○中西功君 その点はつきりしないのですが、自分が納税すべき日に申告をして、同時に例えば一万円を自分の了解した拂うべき金として納める。ところが現実には更正決定が來るので、その場合に、税務署はこれは足りないからというので三百円と決定すると、後二万円分を一定の時期に納めることにする。そういうような場合すでに一應自分としては申告税として一万円納めている場合でも、結局あとの二万円について加算税が取られる場合があるかどうか。
#46
○政府委員(平田敬一郎君) その場合は後の更正決定は飽くまでも一月に三万円、その人の申告で納むべきであつたということを更正決定で明らかにするという趣旨のものでございますので、從いましてその課税に異議があればそれを一つ申立ててはつきりさせて貰いたい。所得があるということでありますれば、それはいたしかたない。その場合においては、從いまして納付不足額の三万円と一万円の差額二万円の分が、一月中に納むべきものを納めなかつたという意味におきまして、それに対して加算税が付いて來る。かようなことになつてくると思います。
#47
○中西功君 追徴税とは別ですね。
#48
○政府委員(平田敬一郎君) 追徴税はもう一つそれに一種の半分罰則と申しますか、半罰則的な性質がございまして、これは極力申告の成績を良くするために設けられた制度でございまして、これはその外に別にありまして、從いましてこの方は一律に二割五分ということになつております。
#49
○米倉龍也君 今の加算税の点は申告税の本質から当然納むべきものを納めないからということは、我々は了解できるのですが、それは一般の人々は非常に了解されておらない。やはりそれは一種の懲罰と申しますが、延滯利子のような氣持で納めておる。それで加算税百円について十銭というそういうものを特に加算税として取るということは、やはり延滯したからというような意味で取るのじやないでしようか。これだけのものがまだ不足しているのだというのならば、その不足しているだけを取つていい。それだけでいいと思うのですけれども、その上に十銭ずつ取るということになつておると思いますが、やはりそれは延滯のような一体意味のものじやないか。
#50
○政府委員(平田敬一郎君) 勿論只今お話のように、そういう趣旨のあることは当然でございます。つまり一月の確定申告でありますと、一月末までに納めなければならんのに、それまでに納めなかつたから後納めるときすでに日歩幾ら幾ら計算して課税するという趣旨でございまして、これは先程私が申上げましたのは、昔の税法ですと、どちらかというと一應政府が課税だけの申告をさせて実際は納税告知書を寄こしてから具体的に決定をする。從いましてその時から遅れて初めて云々の問題があつたわけですが、その点申告所得税に変りましてから本質的に変つているということを申上げたのでございます。從いましてお話のような趣旨の点も入つているということは勿論でございます。
#51
○米倉龍也君 今のとは違うのですが、租税特別措置法の方で第二條第四項にあります納税準備預金のことですが、大体金融機関へ租税を納付することのために当てられておる納税準備金でありますれば、別に外のものじやないのですが、これをどういうことを命令でお定めになる予定でありますか、もう少し細かに御説明願いたいと思います。
#52
○政府委員(平田敬一郎君) お手許に命令安要綱というものをお配りしてあると思いますが。
#53
○米倉龍也君 ああそうですか。
#54
○政府委員(平田敬一郎君) これの一番最後に書いておりますが、「租税の納付以外の目的のため引出された納税準備預金に対する利子については、所得税を免除しないこととすること。」という制度を設けております。右により所得税を課する場合の利子金額の計算につきましてはある一定の順序に從つて引き出しは計算する、という趣旨の命令を設けまして、事柄をはつきりしたのであります。
#55
○小川友三君 本案については、まだ予備審査中でございますから、米國対日援助見返資金特別会計法に入りたいと思いますが、如何ですか。
#56
○森下政一君 ちよつと待つて下さい。関連して政府委員にお尋ねしますが、二十四年度の徴税に際してもやはり努力目標というものを各財務局にお出しになるお考えですか。
#57
○政府委員(平田敬一郎君) その点は如何にするか、目下檢討中であります。
#58
○森下政一君 一体徴税成績を挙げるという目的のために、努力目標というものをお出しになつておりますが、これはいつごろからこういうことをやつておられますか。
#59
○政府委員(平田敬一郎君) それは、昭和二十二年度の徴税が非常にどうも成績が振わなかつたものですから、その際に設けたのでございまして、ただ收入の見込を大体各財務局等に出させまして、それによつて状況を見ておることはこれは昔からやつておることであります。收入目標としまして、特に指示しましたのは、昭和二十二年度からであります。
#60
○森下政一君 故意に脱税を企図するとか、非常に納税上横着をきめておるというふうなものに対して、税務署が極めて峻嚴であるということは、これは私は一向差支えないことだと思いますが、たまたま正直な申告をしておる納税者が、その申告による徴税を税務署によつて納得されない。まあ近頃の世相の関係で、詐つて申告をするものが多いというふうなことから、税務署が一々全部を正直なものとして得心するというようなわけにいかんというような税務署の立場もあろうと思いますけれども、正直な申告をしたものが、それをそのまま素直に受けてもらえないということになりますと、結局却つてそれらのものは脱税を企図するとか、或いはごまかしたりしようがないというふうな氣持を起さすことになりはしないかと思うのであります。そういつた……、殊に大藏省の方から出しておられる努力目標なんか、單なる一つの努力の目標にすぎんとすれば、主税局長の説明される通りのものだと思いますけれども、これを受けとります財務局によりまして、更に財務局から出る各管内の税務署にして見ますると、その與えられたものの、目標に達する額の徴税が完了しないことには、いかにも自分の怠慢を責められるような虞れがあるのじやないか、というような氣持で、遂には正直な申告をしておるものにまで、峻嚴な納税を與えておるということぎ、今日非常に問題を起しておるのではないかということを私は思うのであります。どうでしよう。今どうしようかということをお考えになつておる最中であるならば、努力目標を與えておる各末端の税務署にいたしましても、もうすでに主税局の方で十分御案内の通りに、管内の事情が税務署によつて非常に違う。例えば、管内に酒を造つておるものが非常に多い。從つてその税務署の收納する税額の大部分が、酒の税金であるというようなときには、比較的努力目標に対する成績が挙げ易いということになりますが、これに反して管内にサラリーマンばかり住んでおるというふうなときには、これはもう源泉課税で大体……。或いは中小商人等が非常に多いということであれば、申告納税によるところの事業所得に対する課税というようなことで、努力目標に対する何といいますか、努力にも、非常にその税務署々々々によつて違いがあるだろうと思います。そういうふうな違つた状況にあるものが、たまたま比較的簡單に容易に税收を挙げ易いような事情にあるものが、すでに目標を突破しておる。どこそこは目標を突破したが、どこそこは突破しないというようなことで、非常に細かいものが数多いというような所では、税務署の職員の努力というものは容易ならんものが多いのでありますが、而も與えられた目標に達しない。而も目標に達するだけの徴税をするためには、目標に対して、みすみす無理な徴税をするということは分つておりながら、先刻どなたかおつしやつたように、非常によく分るけれども、あなたの申告は非常に正しいと思うけれども、協力する意味で税務署の方に納めて貰いたい。税務署を助けて貰いたいというようなことを、第一線ではしばしば繰返して言われておる。又そういつたことのために、心にもなく、余りにやかましく税務署が言うので、税務職員が來れば煙草をやるとか、或いは酒を飲ますとか、或いは變應するというような手を使つてでも、何とか正直な自分の申告をそのまま受入れて貰うというように努力するところに納税者側の努力がある。というところに今度は反対に税務職員の涜職とか、何とかいう問題が起つて來るということになつて來ると思います。そこで第一線の税務署は、管内の事情がよく分つておる。又或いは管内の営業者についても、どこの誰は近頃営業が不振であるとか、これに反して他の何の其は営業が振つておるというようなことが、手に取るように分り勝ちだと思いますので、大体この税務署は管内から本年度どれくらいの税收を挙げ得る見込があるかという、向うから却つて努力目標をお取りになつて、それを総合して御覧になつて、尚國家財政の見地から、これでは足らんということであるなら、更に何とか再考して、実情に即した徴税をすることによつて、ほぼ大藏省の所期する税額を挙げることができるがというふうに、こつちから目標を頭割に持つて行くのでなくして、分つておる税務署の方から目標を申告させ、それを精査されて、そうしてそれによつて税收を挙げるということに、大藏省が方針をお変えになつたならば、大藏省が口癖のように言われるところの、税法に適した適正な課税が行われ、どこにも不平を言つて税を納める者がないということはなくなると私は思うのでありますが、如何でございましようか。殊にこの二十四年度においては、しばしば國会においても問題になりましたが、余りに所得を水増しされておるような嫌いがある。どう考えてみても國民所得がこんなに殖えておるとは考えられない。ところがそれに國家の收入の大部分が依存しようというこの税法、これには税率が引上げられたということがなくても、一種の増税が行われ得るということを予期しておるときに、税金攻勢などというような言葉はあまり感心しない言葉でありますけれども、二十四年度の税金攻勢というものは、一層拍車をかけると思うのでありますが、私はこの際に國民に協力せしめて、そうして國の財政を堅持することに協力せしめるというところで、むしろ第一線の方から目標を忠実に申告せしめ、そうして、更にそれを政府が精査して、過少に申告しておるものがあるならば、そうでないだろうというようなことを鞭撻されるのはいいが、多少その点の何というか、方針をお変えになるということは、國民に得心をさせられる所以ではないかと思いますが、そういうことをお考えになる考えはございませんのでしようか。
#61
○政府委員(平田敬一郎君) 今の御意見は確かに非常な御尤もな有力な御意見だと拜聽いたします。私共目標を設けまして努力せしめるというようなことが必要でありますならば、本当は避けたいのでございますが、從いまして税制が合理化され、納税も比較的順調に行くというような見透しがつきますならば、こんなことはむしろ弊害の面が多くて、有効な面が少くなつて來るので、一刻も早く止めたいと思つておるのでございますが、ただ今まで率直に申上げまして、経済情勢は非常に因乱しておる。税務署の能率も非常に低い、而もその上に相当徴收しなければならん。こういう場合におきましては、何か、やはり一つの努力の目安を示しておりませんと、なかなか有効な能率が上がらないというようなところが考えられましたので、極く率直に申上げまして、これは一つの非常時の対策といたしましてこういうことをいたしたのでございまして、やり方につきましては、勿論仮にやろうといたしましても余程檢討を要するところが多いのでございますし、できますならばそういうことなくして、徴税が予定の收入が上つて來るようにいたしたいと考えるのでありますが、本年度におきましても、御指摘の通り私は大体申告所得税以外は、大して問題はなかろうと思う。実際の負担は相当勤労所得税なんかも多いんですが、これは非常に課税がはつきりしておりますので、比較的重いのですが、税法を変えないで、税收を上げて行く。これに反しまして申告所得税は御指摘の通りなかなか簡單でない。二十三年度の成績も先日いろいろな紛議を起しておりますが、勤労所得税は百五十億オーバーしそうなのに対して、申告所得税はまだ三月末に八七%、最近の十日頃で九〇%ぐらいでありまして、四月の整理期間中に果して一〇〇%になるかならんか、ちよつと不安に思つているのですが、そういう状態にございます。從いまして、この申告所得税を來年以降には、円滑に而も適正に徴收するかということが実は大問題であると考えております。そういうことに関連しまして、目標の問題も如何にすれば最も弊害少く、而も適正な効果が挙り得りだろうかということにつきましても、よく檢討しまして愼重にいたしたいと思つているのですが、何しろ現在の所得税というものは非常に昔と比ベまして、厖大な額でありますので、これは率直に申上げますと、税務署がちよつて手を緩めますと、なかなか申告所得税が入つて來ない。一生懸命やりますと入つて來る。そこに非常にむずかしいところがあるわけでありまして、更正決定いたしておりまする額も非常に不公平な面が私は相当あると思います。所得額以上に決定しているという非難が本当に率直に申しまして、相当多いのではないか、営業所得税等につきましても、いろいろ実際調ベてみますと、むしろ徹底して有能な官吏を派遣してみますと、課税標準額はもつと高くなつて來る。ところで税金がなかなか納まらない。こういうところに今非常に問題があろうかと考えておりますので、かような点をよく檢討いたしまして、できる限り速かに且つ円滑に入つて來るようによく檢討してみたいと思う。今御指摘の御意見等も一つの有力な御意見だと思いますので、一つ檢討してみたいと思います。
#62
○森下政一君 段々お話承わりますが、税金を徴收しなければならんというときに税務署が佛樣のような考え方ばかりしているんでは思う通りに税金が入らない。そういうお立場は、それは私十分お察しするんです。だけれども恐らく主税局長なんかの只今のお話でありましたが、お耳に入りますことは、所得額以上に決定をしておつて怪しからんと言われるから、更に有能な職員を派遣して調ベてみると、実はそうではないというような、そういつた面のことが主税局長に頻りに報告されて、そうして新聞等で見られるところの第一線の税務職員の汚職問題とか何とかいうことは、それは極く一部な者にあるのではないか、全部が全部それは公正な者ばかりではない。ままそういうものがあつたろうけれども、それは極く少数な者が、全体を恰もそれであるかのごとく誤解されているのであつて、そういうふうに恐らくなつているんではないかと思うのでございますけれども、ただ私は主税局長に願うのは、認識を新たにされる必要があるというように思うのでありますけれども、それは、そういうことをいうと、第一線におられる税務職員から私は叱られるかも分らんけれども、忌わしい事柄が現実に行われておるものというものは、想像以上のものがあるということなんです。これは現に先刻高橋さんからもいろいろな実例を挙げて言われましたが、私自身でもその現場を見て驚いた。又我々の知己とか友人なんかがいろいろな事業を経営して、納税者の立場におりまするが、それらが盡くと言つていいくらい、税務署に対してこういつた心遣いをしなければならんというようなことが皆、これは言えない話だけれども、君だから言うが、というような話を随分私は聞いておる、それから考えると、随分それは廣い範囲に亘つて余り感心しないことが行われておるのじやないか。ところが第一線に実際に私共が視察に行かして頂きまして、お忙しい中をお邪魔して見せて貰うと、氣の毒な程税務職員は努力しておる。それこそ晝夜兼行の努力をしておられる。だから眞面目な人はくたくたになつて非常な努力をしておられる。だからそういう人も少くないのだということは考えておりますけれども、併し中には納税者側が正直な申告をしても受入れらない。この上は一つ税務署の役人さんにお上手をするよりしようがないというような氣持になつてお上手をすると、つい片方はそれを受入れるというようなことから、納税者は惡い道を覚えて來る、職員の方は亦それによつて職務を汚すといつたようなことが、こういうふうな経済の非常事態のときですから、道義が頽廃しておるというときに、一般的になつて行き易いという関係もあるでしようが、とにかく御想像なすつておる以上に、第一線というものは、感心しない状態が廣く彌漫しておるのだということを一つ腹に持つて頂いて、道義が頽廃しておるからこういうふうな傾向が止むを得ないなんというふうにお考えにならないで、何とか國民を納得せしめて、税法による適正な課税をして、そこに負担が少々重くても本当に國のために協力するという、皆が考えて納税ができるように一つ認識を新たにしてやつて行かれることを痛切に希望しておきます。
#63
○政府委員(平田敬一郎君) 御意見誠に御尤もでございまして、私共今お話のような点を実はちよいちよい聞いておるのでございます。從いまして今後におきましては、更に一層内部粛正等につきましても、私断乎やる考でございます。それから地方調査につきましてもできる限り実際をよく調べてやるように、それから納税者につきましては、今御指摘のように責任逃れの好い加減なことで話をしないで、飽くまでも所得税のお話であれば、所得があるかないか話して、そうしてよく納得せしめて行くようにという方針で極力努力をして見たいと考えております。ただ率直に申上げまして、私共実際のところ、どうも所得税その他税の負担がそこに非常に、と申しますと、税務署のむしろオーバーロードと申しますか、非常な過重な負担を全般的に掛けておる。このことは私共も実はよく知つておるのでございます。從いまして、できますならば、その負担を軽くしたい。これは單に納税者の負担だけでなくても、税務署の現状から照らしますと、もう少し軽くしないと、なかなかむずかしい点だということを知つておるのですが、併しこれ亦現在の均衡財政の要請からしまして、どうも遺憾ながらなかなかそう行かないというところの苦しいところがございまして、それじや能力だけのことで、余り文句ない程度に済ましたらどうかという御意見もあろうかと思いますが、それをやりますと、又他の大きな目的が達成することができないというわけで、その辺になかなかむずかしいところがありますので、率直に申上げまして、今そういう感想に行かざるを得ないのが現状でございますが、この点につきましては、それだからこそ、尚更私共としましては一層勉強いたしまして、非難を極力少くしようということに更に一段と努力いたして見たいということを考えております。
#64
○中西功君 主税局長の断乎やられるという決意は非常によろしいのですが、併し現実から考えまして、主税局長或いは大藏大臣その他又中央の人々がこれは幾ら今頑張つて見てもむつかしいことだと思うのです。これについては経済状態のこともいろいろ関連はありますが、少くとも四つのことが考えられなきやこれは実際よくならない。一つはこれは税務署員の待遇の問題なんです。もう一つはこれは税制であります。第三番目は税務署がやつている仕事をこれは公開することです。祕密主義をなくすることだと思います。それからもう一つは、これはなし得る最も簡單なそうして実効のあることだと思うのですが、いわゆる納税者の正しい協力を仰ぐような態勢を作ることだと思うのです。この祕密主義をなくするということと、それから協力態勢を作り上げるということとはこれは不可分のことなんですが、例えば努力目標にしても、これをしまつて置くのじやなくて、堂々と各税務署別に発表すればいいと思う。或いはいろいろの問題が沢山税務署にもあると思うのですが、課税標準とか、いろいろあると思うのですが、そういうようなものも成るたけ大衆に知つて貰えばいいと思う。ところが今まではなかなか逆でありまして、税務署のことは成るべく祕密にするというのが多いのです。それと共に何と言つたつてお互の経済状態をよく知つているのは税務署の人よりも、隣同士であり、一般の同業者であり、或いは一般の大衆だと思うのです。そういう人々と徴税に上においてどういうふうな協力関係を作り上げるかということ、これは今納税者同盟とか、或いはいろいろの問題があつて、團体交渉は拒絶するとか、一定の方針がとられております。そういうような大衆の自発的な協力とか或いは交渉というものを極力一昨年來税務署は拒否して來ております。或いは又そういう自発的な運動に対して相当な圧力も加えておる。こういうことと要第一線の税務官吏が非常に惡質化しつつあるということとは決してこれは切離して考えられない、或いは又税務署員の一般的な待遇條件、これは全財の一昨年來の動きと、又今の第一線の税務署の人々が惡質化しつつあるということとはこれは切離すことはできないと思う。だから金がかからないで即時できる方法は例えこの税制がこのままでもできる方法は、やはり今の大藏当局がとつておるこの一般勤労大衆、或いは勤労というのは取つてもよろしいが、大衆との間の関係をもつと根本的に考え直す点がなければ、私は恐らく主税局長が逆立ちになつて努力しても、この頽勢を私は挽回するといいますか、救うことはできないだろうと思うのですが、まあそういう点、これは見解の相違になるかも知れませんが、一應参考に聞いて置いて貰いたいと思います。
#65
○政府委員(平田敬一郎君) 今中西委員の御意見がございましたが、私共はこの非常に困難な仕事を実は税務署が非常に一生懸命やつているということは、先程御非難がいろいろありましたが、非難のことは非難のことといたしまして、私共も実は確かにそういう事実もあるということで、極力この税務官吏の待遇等につきましても、或いは税務署のいろいろな事務の施設等につきましても改善を加えるべき努期をいたしております。併しこれはなかなか急激に飛躍的な改善はできないので残念に思つておりますが、將來におきましては除々に極力そういう方向に持つて行くようにいたしたいと思います。それから今團体との協力ということがありましたが、私共まじめな團体に関する限りは、極力協力を求めてやるという考えでありまして、中にまじめでないむきがございますので、そういうむきに対しては断乎対抗するまじめ決あるかどうかはよく判断してやつて参りたい、かような考え方で指導しておる次第でございます。
#66
○天田勝正君 三点お伺いしたいのですが、これは大別であります。そこで一つ一つお伺いして参ります。昨日本委員会の請願陳情小委員会におきましては、農機具等の取引高税を廃止するという請願が参りまして、それを採択に決しました。勿論本委員会で採択になつておりませんが、おそらく本委員会で採択になることと考えております。そこでその採択の理由は明らかでございまして、農民は、米に例をとりますれば、パリテイ計算の米價によつて政府に賣渡しをしておる、而も取引高税の建前からしまして消費者負担、こういうことになるのであります。ところがパリテイ計算の基礎を考えてみますればこのような取引高税などはなかつた時が基礎になつて、他の物價の値上りを見て決めた、こういうふうになつておる点、それからすでに農産物價と工業生産品の物價とのバランスが破れておるというこの事実、それからしましても農業生産者に対しまして何らかの援助措置をとらなければならないという段階、それからすでに供出という制度がある以上は、これらに対して罰則が設けられておる、自分の持つておるものをただ出さないということだけで時によつては泥棒よりも重い罪を着なければならない、こういうような事実、これらを勘案いたしまして多少共負担をしなければならないこの取引高税のうち農機具等は、いずれにしても外すべきではなかろうかということが、結局この取引高税廃止の請願を採択した理由であります。そういうことでございますが、この農機具の廃止ということで大藏当局に質しましたところが、この程度の百分の一程度のものを見ても大した差はない。併しながら強力なる反対も実はなかつた。そこでこれが議会で採択に決しました以上は、これをまだ審議の途中でありまするから、廃止される意思がありや否や、それから現在この農機具関係でどの程度の取引高税を取られておるか、数字的に御承知でありましたならばまずお聞きしたい、こう存じます。
#67
○政府委員(平田敬一郎君) 取引高税は実は非常に低い税率で、率直に申しますと、廣く課税するというのがこの税の本質でございまして、細かくいろいろ檢討しますと、これに税をかけてはどうかというものも率直に申しまして相当あるのであります。非課税にすべき理由の極めて強いもの、主食その他のもの或いは副食の野菜、魚等、今回特殊なものに限つて免除するというふうにいたしたのでございますが、これを余り廣くしますと税の性質とも一致しないことになるわけでございまして、從いまして私共今御指摘のように、農機具など直ぐ取らなくちやならんといつたように農機具を日当にして議論になりますと余り強い主張もないのですけれども、取引高税の全体の性質からしまして、そういうものにかかることになりましても、その影響も大したことはないからやむを得なかろう、こういう趣旨で考えておる次第でございまして、農機具等につきまして今のところ私共特にこれを免税にしたほうが宜しかろうということには考えていないのでございます。今一つ税額は特別に調べたものがございませんで、はつきりしたものは申上げるかねるような次第であります。
#68
○天田勝正君 只今の点はその額については若しお調がおつきになりましたらいつでも一つお知らせ願いたいと思います。
 第二の点は、海外から引揚げて参つた引揚同胞に関する問題でありますが、これらの諸君が内地に歸つて参りまして就業する、或いは企業をなすという場合には、申すまでもなく非常に困難がございます。そこでそれに対する税金面での暖い考慮が必要となつて來るわけでありますが、これにつきましては特別委員会の方で立案しております。そこで私が今申上げましたのは、過日も地方を廻つて函館の援護局等を廻つて來て座談会等をやつたのでありますが、そこで深く聞いて見ますると、むしろ國税よりも地方税、営業税、その他こういうものに対する重圧、これを非常に感じておる。そこでこれに対しまして扱いの面か何らか或いは次官通牒等の形を以ちまして、國税が一年免除になるならば、地方税は二年なら二年、その年限を切つてなんか要するに免税の措置をなすべきであるというような通牒が出されるものや否や、こういう点をお伺いしたいと思います。又その他これに代るべき何か良案があつて、法律に盛るなり、或いは大藏省の方からの通牒によつてそれらの措置ができるならばして貰いたいと私はこう思うんですが、さような方法ができるかどうか、お伺いしたいと思います。
#69
○政府委員(平田敬一郎君) 今お話しの問題は、実は大分度々私共問題といたしましてお聞きしましたし、又檢討もいたしたのでありますが、終戰直後には暫定的にそういう制度もあつたのでございますが、その後納税は苟くも所得税は所得があれば納税して頂くというような趣旨に相成りまして、税法上は特段の措置を設けないということに実は相成つておるのでございます。でこれにつきましては、まあいろいろ御意見もございまして、御尤もなところも確かに多いと思うのでございますが、今のところといたしましては、早急にこれを立法化するという考えまでは持つておりませんので、ただ然らば課税の実際においてなんかできないかというお尋ねでございましようけれども、これも実は前は大分そういつた類似のことをやつたこともあるのでございますが、どうも最近ではやはり法律に決められたものは、法律の通り執行するというのが今の行政のあるべき姿じやなかろうかという趣旨からいたしまして、通牒等で余り適当にやるということは、実は最近は極力差控えるという方針にいたしておりまして、從いまして私共の政府の責任におきまして、税法に拘わらず適当な措置をやるというような事柄はなかなか困難じやなかろうかと、かように考えておる次第でございますが、尚併しこれらの問題は相当長い間檢討されておる問題でございますので、今後よく檢討はいたして見たいと思つておりますけれども、現在到達しております大体のところはさような状態であります。
#70
○天田勝正君 その点は是非一つ暖い心で御檢討願うといたしまして、第三は取扱いの問題です。この取扱いについては各委員からいろいろ指摘されておりまして、実はこのことは非常に徴妙でありまして、非常にオーバー・ワークの税務職員が、その瞬間に何かつい癪に障つたというようなことも出て参つて、つい不親切になるとか、或いはつい粗漏になる、こういうこともあるので、一概に責めることはこれはできません。併し実際私見て見ますると、これは例を上げろといえば、果てしもなく例が下げられるくらいであります。併しこの例を上げると必らず怪我人ができるのです。例えば私が例を上げたいのもあるのですが、早速自分の親戚のうちの誰がそういうことを、税務署内でのことを話したかということになりますと、首が飛ぶのである。これは個人的に話せというならば幾らでも話ができますけれども、こういうことが私らのみならず地方に非常に多いのです。税務署内の実情を知つておるのは、誰が何んといつても税務職員です。これを誰が洩らしたかということなにれば、早速目の仇に遇うのは必至です。そういうことで非常に私は嚴重にと先程局長がおつしやいましたが、何かこれは今度査察を嚴重にするという話もありますけれども、取扱いの面でもこうであるということを民間に知らせるような方法を取らなければならないのではないか、こう考えるのです。例えばこれはその怪我人が出ない例を一つ上げますけれども、私の方で製綿業、綿を打直す業者でありますが、これが六、七名業者の代表として陳情に行つた。ところがこのうちの二人の人は、もうびた一文もごまかしなしにきちんと付けた帳面を持つて参つて見せて、外の者はまあこれは確かごまかしをしておつたらしいのです。そこでこの外の者は全部逃げ出してしまつた。交渉の過程において帰つたのはまじめな二人だけだつた。最後はどうなつたかというと、税務当局もちやんと理解をして呉れた、理解はしたが、私の方は決して損はしません。あなた方の言われる通りでありますから安くします。その代り他のものは四万円づつ税を課けるがそれでいいかということになつた。そうすると同じ業者というものは確かに自分のものを負けられるのが目の前に見えておつても、これでよろしうございますということが言えない。それを默つて負ける方は負け、片方の不正の方は取れば取つたでいいが、ところがその人、つまり代表にそれでもいいかと念を押されたのでは、まさか人の罰金を課せられるのをお引受できない。こういうことでありますから、私はそういう取扱いについてももつて細く、こういう場合はこうというような指示をして貰いたい、こう考えるのです。これらの点についてどうお考えになつておりますか。
 それからもう一つ、この前も確か懇談会のときに局長にはお話して置いたのですが、私が税務調査で東北を廻つたときに、財務局の相当偉い人課長或或いは税務署長或いは税務署の課長、これが居並んだところで、財務労組の方のお話で一〇〇%以上課かつておるのだ、これは尤も國税ばかりじやありません、地方税を含めてのお話でありますが、一〇〇%以上課かつておる、これを数回各税務署において聞いたわけなんです。ところが過日の懇談会の場合には、なんらかの間違いで計算上引けておるものが課税対象になる。所得がこうなるから、引けておる点からするとオーバーになるように見えるのだ、こういうふうなお答えがあつたわけです。ところが先にも話しました通り、そこに居並び人達は相当税務署でも手馴れている課長、若しくは署長、或いは財務脇の幹部の人もおつてそれを認めておつた。そうすると非常にこれらの人が間違つた考えをお持ちになつておるのじやないか、この大藏省の考えというものが徹底しておらないのじやないか、こういうふうに私は思います。これに対しまして、そういう点を一つ是正される用意があるかどうかお伺いして置きたいと思います。
#71
○政府委員(平田敬一郎君) 先程からいろいろ意見も出ましたが、私共法律の解釈、運用の方針等につきましては、今後でき得る限り公開いたしまして、はつきりさせるようにやつて見たいと思つております。昨年も農業所得の標準率、あれは昔からやつておつた方法でありますが、昨年公開しまして、公開した結果はいい成績を挙げております。今後におきましても極力そういう御針でやりたいと思います。
 最後にお話の事業者の負担の計算の関係だと思います。これは確かに事業税が経費を差引くという関係が、ちよつと計算上複雜でございまして、その関係をどう計算するかによつて負担額が違つて來る。その点が地方の財務局、税務署において平素から研究しておりません関係上、知らない向さもあるのでございますが、よく徹底を図りたいと思います。先日の新聞紙上におきましても、私も座談会等で明らかにしておりますが、決してオーバーするということは普通の場合はないと思います。
#72
○小川友三君 本案につきましては、予備審査でございますし、すでに時間も四時でございますので、委員長、外の法案を御提出願います。
#73
○委員長(櫻内辰郎君) 如何でしようか。今小川君の御発言の通りに計らいまして、米國対日援助見返資金特別会計法案の御審議を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#74
○委員長(櫻内辰郎君) それでは本案に対します御質疑は大体において盡きているかと思いますが、過般油井委員から安本長官に御質問があるということでありましたが、安本長官は今日お差支えありますので、安本の政務次官がお見えになつておりますから御質問がありましたら願いたいと思います。
#75
○油井賢太郎君 政務次官はこの法案につきましては十分御檢討にもなり、又中枢の地位に立つておられるのですから、我々如何なる質問を申上げても責任をもつて御答弁願えるものとは思いますが、安本長官は今日は絶対にお出でになれないのですか。
#76
○委員長(櫻内辰郎君) そうらしいですが……
#77
○油井賢太郎君 若し責任をもつて政務次官が御答弁願えないような場合ができましたときは、留保させて頂くということを前提といたしまして、政務が、まず第一番に、この法案の第四條に援助資金というものが結局國債の償還に当てるとか、或いは公私の企業に対する資金に運用するというようなことを謳われておりますけれども、この点につきまして、どういうふうな用途に使われる予定であるかということを、大藏大臣にも再三質問をいたしたのでありますが、結局は安定本部で以てすべてを計画して、大藏省としてはこの法案によついこの資金の管理をするだけに止まつているという御答弁に接したのであります。すでに対日援助の物質というものは、どの程度來るというようなことも御発表になつておるのでありますが、從つてこの金額も千七百五十億ということも明白になつておるのでありまするが、この使途の明細、計画ということについて安定本部としてのお考えを取敢えずお聞かせ願いたいと思います。
#78
○政府委員(中川以良君) 今のお尋ねに対してでございますが、対日援助見返資金は御承知のごとく千七百五十億円を計上いたしておるのでありますが、これの使途につきましては、只今具体的なことはまだ申上げる段階には到達いたしておりません。ただこの中に分つておりまするものは、この中から二百七十億、これは鉄道に百五十億、通信に百二十億、それが支出されることが決つておる次第であります。その他の分につきましては、まず大体関係方面とも折衝をいたしておりまする範囲におきまして、こういうふうなことが大体考えられておりまする次第でございまして、まず米國対日援助見返資金はその性質に鑑みまして、國内の通貨及び財政の安定、日本経済の再建、復興及び輸出の振興のため特に緊要と認められる用途に限りこれを使う。それから次は國家債務の減少と公私企業への投融資とは妥当なる調和を保つものとすると共に、経済復興計画の要請する最少限度の需要を充たすごとくこの投融資を行なう。それから第三点は公企業については、政府又は地方公共團体の通常の歳入によつて賄うべき資金は本資金の運営対象とはしない。第四点は私企業については金融機関から融資その他通常の資金調達方法によつて資金が得られると認められる場合は本資金の運営対象とはしない。第五條は本資金の投融資はその投入により日本経済全体の均衡のとれた生産力の拡充、設備の近代化、企業の合理化等の効果を有効に発揮する見込みが確実であつて、且償還の確実な場合に限りこれを行う、そういうような大体原則が考えられると存ずるのでございます。
 而ういたしましてこの資金の運営につきましては、経済安定本部に対日援助見返資金運営協議会というものを作りまして、関係各省の人々がこれに加つて貰いまして、只今申上げた趣旨に基いて眞に必要なる部面の投資、融資というものを見まして、これを関係方面に提出をいたし、関係方面において更にこれを檢討いたしまして、そこで初めて決せられることに相成る次第であります。ただこれが從來の復金融資のごとく、放慢な融資が今後は全然出來得ないのでございまして、即ち眞に企業が採算のとれるもの將來償還計画が確実なもの、而して現状の企業の状態等も十分に調査をして、これに投融資をするということが考えられておりまする次第でございます。尚その他一般農林水産関係とか、或いは漁港関係、運輸関係等に関しましても、必要なものは是非これら協議会におきまして、愼重なる討議を加えて、関係方面と折衝いたしたいと考えております。ただ從來の資金計画のごとく枠を作りまして、その枠が対象とされた部面に紐付に必ず流れて行くというような從來の資金計画とはその趣を異にしておりまする点は、特に注意をしなければならんというふうに考えておりまする次第でございます。
#79
○油井賢太郎君 一番最後のお話の紐付にならないというようなお話でしたが、そうしますと結局政府で以て起案をして、それが最後まで政府の起案通り行かなくてもいいというようなことになるのですが、その点ちよつと疑問でしたが……
#80
○政府委員(中川以良君) それは企業の実態、その他採算の工合、將來の資金計画等も十分に檢討をいたしまして、これが行われるのでございますが、例えば從來の紐付のような工合に融資をされるものもございまするが、投資の方法は即ち國債なり復金債の買上、これが非常に大きな部面を占めると存じます。就中復金債は約六百二十億ばかり残つておりまするものが、今回この資金によりまして償還をされることと存じますその他の部面の投資に対しましては、例えば電源開発等の仕事に対しましては、その事業の社債等も買入れまして投資をいたしまする方法、又一般市中銀行なり、日銀なりを通しまして、融資をいたしまする方法、又直接投資をいたしまする方法等が考えられておりまする次第でございます。たとえて申しますると、一々事業別に区分ができないようなもの、例えば中小企業を対象といたしまするとか、というものを一つ拾つて見ますると、その中小企業に投資をする枠は一應決まつておりまするけれども、併し各銀行を通して融資をいたします場合は、銀行の責任において融資をする。又企業は企業みずからの努力によりまして信用をかち得ておる。そうして金融業者、銀行から融資を行うというような段取になると存じます。かような場合におきまして、やはり不まじめな企業、而もこれが日本の再建のためにならないというような企業には、みずから銀行に金がございましても、融資できないということに相成る次第でございまして、その点を申上げた次第でございます。
#81
○油井賢太郎君 只今政務次官のお話で、復金に六百二十五億をお出しになるということが明白になりましたが、そうしますと二百七十億はこの前の鉄道並びに通信事業に対する建設費に使いまして、残り八百三十四億というまだまだ莫大なものが残つておるのでございます。これに対して日本の再建上、どの方面に最も力を入れるべきであるかという点を、若しできましたら、どの程度の数字などの方面に使うかということをお聞かせ願えないものでしようか。
#82
○政府委員(中川以良君) 只今の復金の六百二十五億も確定いたしておるわけでございませんので、私共関係方面と折衝をいたしておる次第でございまするが、恐らくこれはそのうちから償還されるであろうということを申上げた次第でございまして、まだ正式に指令を受けておる次第ではないのでございまして、その点は一つ御了承頂きたいと存じます。
 それから後の面は、例えば、電氣産業でございますとか、鉄鋼業でありますとか、石炭とか、船舶とか、その他、農業関係、港湾関係又これに関連する極めて重要なる部門等がいろいろ考えられまするが、これに対する内訳等は未だ決定の段階に至つておりません。况して数字等はまだ全然申上げる段階に至つておりません。併しこれはいつまでも放任をいたすわけに参りませんので、私共といたしましても一刻も早く決定を見るように、折角懸命なる努力をいたしております次第でございます。
#83
○油井賢太郎君 大変御懇切なる御説明で、大分御方針が分りましたのでございますが、先程の運営協議会を作る場合に、各省からの代表者だけ集まつて、いわゆる官廳方面だけで以てこの大きな金額の使途を決めるというふうに聞えましたのですが、民間とか、或いは殊にこの大事な國会というものの意思の反映というものはどの程度お汲入れになりますか。
#84
○政府委員(中川以良君) 只今の協議会の運営に対しましては、飽くまで民主的に、而も國の今日の経済の実情に即應いたしまする眞に正しい、明るい運営をしなければならんということは、これ亦油井委員が、御懸念になつた通りと私は存じます。そこで私共といたしましては、できればこれに民間の産業関係の人、又学識経驗者等も加わつて頂き、又できれば國会議員の方も加わつて頂きたいということを考えたのでございまするが、関係方面からいろいろこれに対しまする意見の開陳等がございまして、ともかくもこれは一應政府機関において決定なさるべきであるということが明瞭に相成りまして、そこで只今考えられておりますることは、会長に経済安定本部の副長官を充てまして、これに各関係者の主要なところの局長を委員にお願いをいたしましてやることに相成つております。但し國会の御意向というものは十分に私共は尊重いたしまして、國会の意見を反映いたしたいと存じます。ただ今個々の資金の融資等に対しまして、一々細別に國会の承認を求めるということは煩雜でもあり、又それに対しましていろいろ困難な点等もございまするので、その点は考えておらない次第でございます。尚一般産業関係、学識経驗者等の意見を徴しますることは、経済安定本部に顧問会議がございまするので、これらの顧問の意向を、國会の御意向を尊重いたしますと同樣に、十分に斟酌いたしまして、これが運営の補正を期する次第でございます。
#85
○油井賢太郎君 今の御説明ですと、まあ結局は、國会というものにこれを諮ると、いろいろ問題が出るということを、政府側で懸念をして、いわゆる関係筋と御折衝になつたというふうな工合に解せられるのでありますが、これに関しては、昨年の予算におきましても僅か五十億足らずの予備金のその使途について、國会では随分揉みに揉んで、最後に至つては結局政府側がその内示をしたようなこともありました。現在の千七百五十億のうち、二百七十億を取つた千四百八十億というこの厖大な資金の使途については、我々國会議員としては、國民の要請に應じて、國家の再建に本当になるかならないかという重大な資金の使途に関心を持つておるわけであります。又アメリカ側から見ましても、アメリカの予算で以てこの対日援助資金というものを出している以上には、この用途が日本の國民の本当に要請するように使われておるかどうかということを、監視の眼を以て見るのは当然だと思います。結局アメリカの好意に報いるためにも、我々國会議員はこの用途については、愼重に協議をするというような方向をとるのは当然でないかと思われるのです。これに関して、只今のお話では、政府は國会に独断で、政府自身の意向として関係方面と折衝されたというような工合に聞き取れたのでありますが、今少しく政府において國会を重要視されるような態度をとるのが至当でないかと思うのです。これについては如何なる方策をお持ちになつておりますか。
#86
○政府委員(中川以良君) 決して國会を無視をいたしておりまする次第ではございません、ただ関係方面とのいろいろ折衝の結果、さようなことが指示をされました次第でございまして、この最後的な決定は、飽くまで司令部当局でいたすことに相成つております。さような次第でございまして、私共は國会を無視してやるというようなつもりは決してないのでございまして、今までも復金の融資その他の資金計画等は、安定本部におきまして、大体の枠を定め、これを閣議を承認を得て、実行しておりました。やはりさような形式をとりまする考でございます。
#87
○天田勝正君 これはもう恐らくどなたかお聞きになつたと思いますから、聞かれておればもう話しているというお答えを頂けばいいと思います。それは、第四條の六項七項のところなんですが、これによりますと、連合國最高司令官の承認、それから次に連合國最高指令官の監査を云々とこう書いてあります。今お話を聞きましても最後的な決定というものは、勿論日本が占領されておる以上は、司令部にあろうと思うのです。そうしてここに特に第六項第七項というものをもつて、「一項の規定による運用」とか或いは七項では「前項の承認」云々こういうことだけに対してここへ規定を設ける理由は、一体どうしても私には分らない。そういう規定は外にどの法律にもありませんけれども、併し法律若しくは予算措置盡くが一体占領目的に違反するや否やという点から、すべてを監査を受けるはずであります。それがとくにこの法律だけに限つてこうした二項目をここで明らかにするという点は、どういう根拠から出たのでありますか。伺つて置きたいと思います。
#88
○政府委員(中川以良君) その点につきましてはすでに御答弁があつたと思いますので、一つ速記録を御覧頂きまして御了承頂きたいと思います。
#89
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はございませんか。
#90
○中西功君 ちよつと速記を止めて下さい。
#91
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#92
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。
#93
○中西功君 だから私は、問題が起るのは第三條の第二項なんですが、そこで「アメリカ合衆國通貨による價額を大藏省令で定める換算率により日本國通貨に換算した價額に相当する金額とする。」という、こういう第三條の二項があるわけです。そこでこの千七百五十億を決定するについては、いろいろの事情もありましたと思うのです。で、さつき説明された事情が正しければ、それはそれで私は了承するわけであります。そうなりますと、この第三條というものが、現在の場合においては、まあ十分現実の問題といたしまして貫徹され得ない事情があるということが一つの問題なんですね。
 それからもう一つは、そのように一應円における價額というものが、或る一定のこれだというふうに決められて行くとしますれば、この前私が貿易会計の問題についていろいろ言いましたような問題が、非常に現実化して來るのです。そういうふうに一定の円というものを、いわば多少現実から離れて、実際の額とは違つたものが一應設定されて來る可能性がある場合においては、この見返資金の会計を最初から特別に一定の額を決めてしまうということは、非常な無理が來る。具体的にどういうふうな無理が來るかということについては、私はこの前貿易会計がありましたときに、いろいろ具体的な数字を上げて言つた筈だと思うのです。そういうことの結果、現実に貿易会計には一般会計からの繰入金が非常に多くなつて來るのです。そういうふうな、一般会計からの繰入金によつて調節しなければ、貿易会計がやつて行けないというような矛盾があるのです。ですから、ここでこの会計自体として私は二つの問題があるのです。それは第三條第二項というふうなものが、これが現実にどういうふうにして行われ得るのか、若し行われ得ないとするならば、これはむしろ年度末において一定の想定される額とした方が、現実の場合、今の場合にむしろ実際と合つておるわけです。それが今一つと、それから、だから現実の今のやり方と、それから第三條二項とは一つもマツチしておらんわけです。そうした問題と、それからもう一つは最初から大体一千七百五十億というふうなことを決定して掛るのが、私はそもそも無理がある、この会計に……、実際には出て來た第一半期、或いは第二半期毎にこれだけというふうにただ條項に從つて記録して行けばいいのです。それを或る一定の方向のものに特別に使おうとする。そういうように嚴格に、このような最初から決めようとするから、先言つたように、一方においては実際に総額が、年初においては十分想定できないというにも拘わらず、想定するという無理も出て來るし、又延いては産業資金やそうしたものにおいて、今油井委員からいろいろ質問がありましたように、全体としては分らんことを、投資の方面……、分らんことをいろいろ想定してやらなければならんというような無理が出て來る。而もこの資金が今後日本の経済において非常に大きな力を持つだけに、恰も我々は実質的において財政委任を政府にやつてしまうというような結末に陷ると思うのです。で現実の今後のこの三百三十円レートが、三百六十円レートに変つたこと、或いは將來にアメリカの援助額が、アメリカの議会においてどういうふうに決定されるか、これもまだ分らないんですが、そういう分らないいろいろな要因を決定的なものとして、我々は前提して掛つて行かなければならないというような弱味がある結果、大変なことが起つて來るんですが、從つてまあこの問題としては、こういう第三條第二項の條文を、このままやつといて、それでいいのかどうかという問題を先ず聞きたいと思うのです。
#94
○政府委員(佐藤一郎君) ちよつと中西さんにお断り申上げておきますが、三條二項にございます「前項に規定する貿易特別会計からの繰入金の額は」という意味は、繰入れるところの具体的金額は、こういうことでございます。即ち「米國対日援助物資のアメリカ合衆國通貨による價額を」云々、こういうのでありまして、具体的に物資が入つて参りました場合に換算の問題でございます。勿論御承知のことと存じますけれども、法律の形によつて、予算の金額を定めるということは憲法上できないのでありまして、即ちつまりこの規定によつて、繰入金の予算額が決まるということにはならないのでございます。
 それから尚この千七百五十億円というものが非常に可変性の多いものじやないとおつしやるのでございますが、これは貿易特別会計にしましても、あらゆる予算額自体がどうしても或る程度の見積り性というものを当然持つておるのでございますから、これは止むを得ないことだと思います。ただそれらの中においても、これが特にそういう意味において非常に見積りが困難である、言い換えれば……
#95
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を止めて……
   〔速記中止〕
#96
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。お諮りいたします。御質疑はございませんか。……外に御質疑がないようでありますから討論に入りたいと存じますが、定足数を欠いておるようでありますから、本案に対する討論は明日に讓りたいと思います。
   ―――――・―――――
#97
○委員長(櫻内辰郎君) 本日新しく付託になりました法案の提案理由の説明だけを聽いて置きたいと考えます。國営競馬特別会計法を改正する法律案、政府委員より提案理由の御説明を願いたいと存じます。
#98
○政府委員(田口政五郎君) 國営競馬特別会計法を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。さきに第二回國会におきまして、公正な競馬を行なうため新たに競馬法を制定し、從來日本競馬会の行なつておりました競馬を國営とすると共に、競馬に関する経理のうち、勝馬投票券の発賣に関する歳入歳出は、一般会計と区分してこの会計において経理することといたして参りましたが、國営競馬全体の收支を明らかにいたしますためには、國営競馬の業務に関する歳入歳出をもこの会計において経理することが一層適当であると考えられ、今回國営競馬特別会計法に所要の改正を加えようとするものであります。
 即ち、從來この会計において経理しておりました勝馬投票券の発賣に関する收入金及び拂戻金等は、これを投票券勘定として整理いたしますと共に、これまで一般会計に所属しておりました業務に関する收入支出は、これをこの特別会計に移して業務勘定とし、業務勘定においては、投票券勘定からの繰入金、入場料登録料及び免許手数料、競馬用施設の貸付料及び競馬に関する刊行物の発賣による收入金等の收入を歳出といたしまして、一般会計への繰入金、事務取扱費、競馬開催諸費、競馬用施設の拡張、改良、維持及び補修費、競馬を行うに必要な物件の借入料及び都道府縣又は市町村に対する入場税等交付金等の費用を以てその歳出としようとするものであります。その外地方競馬の監督に要する経費もその性質上この会計の所属とすることが適当であると考えられ、これに要する規定を一項加えました次第であります。以上の理由によりましてこの法律案を提出した次第であります。何とぞ御審議の上速やかに御賛成あらんことを希望いたします。
#99
○委員長(櫻内辰郎君) 次は企業再建整備法の一部を改正する法律案について政府の提案理由の御説明を願います。
#100
○政府委員(田口政五郎君) 企業再建整備法の一部を改正する法律案提出の理由を御説明申上げます。
 今回改正しようといたします点は、新勘定に損失のある特別経理会社が、整備計画により第二会社を設立することのできるようにいたしますための規定を設けることであります。現行法におきましては、特別経理会社が第二会社に資産を出資いたします場合、新勘定の債務をこれに承継せしめると共に、その債務に相当する資産を讓渡しなければならないことになつておりますが、新勘定に損失のある会社は債務に相当する資産がありませんので、このような場合には例外といたしまして第二会社に承継せしめる債務のうち、損失に相当する額については資産を讓渡しなくてもよいことにするのであります。この例外規定によりまして、第二会社が讓渡を受けた資産が承継した債務に不足する額は、第二会社特別勘定として貸借対照表の資産の部に計上せしめることとし、第二会社の以後の決算期において利益を生ずるときは、必らずこの第二会社特別勘定の償却に充てなければならないことといたします。
 尚以上のような措置に伴ない、税法上次の特例を設ける必要があります。即ち第一に見合資産を伴なわないで債務を承継させたことによる特別経理会社の益金は税法上益金とみないことであります。第二に、第二会社特別勘定の償却額は旧会社における第二会社設立前一年以内に開始した事業年度の損失の範囲内で第二会社の損金とみることであります。第三に、第二会社特別勘定の償却額で第二会社において損金とみられるべき金額は存続する旧会社においては損金とみないことであります。以上の理由によりましてこの法律案を提出いたしました次第であります。何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことをお願い申上げます。
#101
○委員長(櫻内辰郎君) 本日はこの程度で散会いたしまして、明日午前十時から委員会を開きたいと存じます。
   午後四時四十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           黒田 英雄君
           伊藤 保平君
           九鬼紋十郎君
   委員
           天田 勝正君
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           油井賢太郎君
           高橋龍太郎君
           中西  功君
           米倉 龍也君
           小川 友三君
  政府委員
   経済安定政務次
   官       中川 以良君
   大藏政務次官  田口政五郎君
   大藏事務官
   (主計局法規課
   長)      佐藤 一郎君
   大藏事務官
   (主税局長)  平田敬一郎君
ソース: 国立国会図書館
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