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1949/05/10 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第24号
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1949/05/10 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第24号

#1
第005回国会 大蔵委員会 第24号
昭和二十四年五月十日(火曜日)
   午後一時四十分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○たばこ專賣法案(内閣送付)
○塩專賣法案(内閣送付)
○連合委員会開会の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) これより大藏委員会を開会いたします。先ずたばこ專賣法案について御審議願います。御質問はございませんか。速記を止めて。
   午後一時四十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時三十五分速記開始
#3
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。
#4
○天田勝正君 私は政務次官に伺つたのは、あなたの所管の税務署等においては、幾ら申請しても、さような十五條四項に規定された処罰に等しい、要するに費用を取上げるということはないと、そこでそういうものとの比較をした場合に、これだけにかような規定をするということは不公平ではないか。同じ所管の中ですらそういう不平等があるのは一体どういうわけだということを伺つておるのであります。更に先程からの政府委員の御答弁を伺つておりますると、このような例はまだ見たことがない、この適用の例を見たことがない。こういうことをおつしやつておる。制度は凡そ簡畧な程いいことはどなたでもが御承知の通りであります。殆んどあつてもなくてもいいということは今政務次官も言われておるので、これは政府委員がおつしやつたのと言葉は違うが、その精神は同じであろうと思う。なくてもいい。実際に適用することもないということならば、これは当然簡畧にして廃止した方がよろしいのである。それをどうしても置かなければならないという、要するに大きな理由について政府次官に伺つておるのである。この技術的な事務的な一であるとか二であるとかそういうことは事務官に聞きます。そういうことについての同じ所管の中における不平等。更にこの役所側が間違つたというようなことについては、たとえ國民の方が、十間違い、役所の方は一間違つておる、こういう場合でありましても、実は役所の方が責任をとるということがいわゆる民主的な法律の運用なんである。それが一と一なら同じである。少し向うが多ければその費用は全部耕地者に持たせる。こういうベラ棒な民主的な法律の解釈ということはある筈はないと私は思う。そういう点についてのお考えを、基礎的なお考えを伺つたのでありまして、一であるとか二であるとか、そういう細かしいことについて政務次官に伺つたのではありません。そういう意味におきまして、もう一應私がお聽きする意味をよく了承されまして、御答弁を煩わしたいと存じます。
#5
○政府委員(田口政五郎君) 税務署の方と公社の專賣局の方と同じ所管の中で数字が違うのではないかという御意見であります。煙草の耕作者がこういう規定がありますがために、これは成る程今まで実際の適用はなかつたということでありまするが、それは本当に眞に間違いのない申請をするということには、こういう規定がある方が、ないよりも眞実の申請といいますか、耕作者からあり得るのじやないかと思いますが、これがなかつたからといつて、耕作者がそういう虚僞の申告をするということもありますまいが、私はあつた方が耕作者が愼重に考えて申請すると思いますが、その点から実際の適用が今日までなかつたかも知れませんが、それがあつたためにそういうふうな愼重を期して申告をするだろうという解釈もできると思います。税務署の方からすると、これもやはり虚僞の申告をした場合には制裁がある。これも実際には制裁があつたかどうか知りませんが、虚僞の申告をすればそれ相当の罰則の適用というわけではありませんが、制裁があつたのじやないかと思います。
#6
○天田勝正君 段々政務次官の御答弁を伺つておりますると、大した差はないからして、まあないよりもあつた方が愼重を期するのでいいのだ。こういう御趣旨であつたと存じます。それならば一番多いところの税金に対する査定を審査するような場合、こういうことについては、むしろやはりこれと同樣なるところの税法の改正を行う。こういう一体御意思になつて参ると思うのです。そういうことはまだ申しておりませんけれども、その精神がそうであつて、殆んどその適用を、要するに不届なる再査定を申請したという実例がない。実例がなくてもこういうことを挿入した方がよろしい。こういう話でありますから、むしろ税金の場合は数の上では不当な申請をしておる者がある。虚僞の申請をしておる者がある。そういうことであるから、尚更これと同樣なる條文を各税法に挿入する。こういうような御意思でありますかどうか、更に伺つて置きます。
#7
○政府委員(田口政五郎君) そういう方向に考えて行く方がいいと思います。
#8
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はございませんか。本案は予備審査でありますから、一應この程度で質疑をお止め願いまして、次の法案に移ることにいたしたいのですが、いいでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  ―――――――――――――
#9
○委員長(櫻内辰郎君) では塩專賣法案について御審議を願います。本案について御質疑がありましたら御質疑を願いたいと思います……この際、先にちよつとお諮りを申上げたいと存じます。商工委員会に付託されております中小企業協同組合法案、及び中小企業協同組合法案施行法案について、商工委員会より連合委員会を開くことの申入れがありましたが、この申入れを受諾することに御異議はございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○委員長(櫻内辰郎君) それではさよう決定いたします。それから本委員会に付託されております、協同組合による金融事業に関する法律案、及び保險組合に関する法律案について商工委員会より連合委員会を開かれたいとの内意がございましたので、この法律案について商工委員会と連合委員会を開くことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議なしとしてさよう取計らいます。
  ―――――――――――――
#12
○委員長(櫻内辰郎君) それでは塩專賣法案についての御質疑がありましたらこの際お願いいたします。
#13
○小川友三君 この塩ですが、日本は四方が海ですが、塩を輸入している面が生産面よりも遥かに多いというわけですが、塩は全部國産でやりたいとこう思いますが、政府のお見通しはどうしても國産では間に合わないのかという点につきましてお伺い申上げます。それからもう一つ、塩の消費量の八〇%を大体輸入しておるわけですが、これを逐次増産をして減らして行つた方がよいと思います。これに対してまあ五ケ年計画とか、三ケ年計画があるとしたら、どういうふうに輸入を減らして行くということを統計的に大掴みでよろしうございますからお伺いいたします。
#14
○政府委員(磯野正俊君) 日本は四面海に囲まれておりますので、塩製造の原料においては勿論十分でございますが、如何せん氣候條件及び土質の関係におきまして、塩の生産が非常に諸外國、殊にアフリカ地中海方面の製塩に比べまして、非常に不経済であります。もともと戰爭前におきましても、食塩はほぼ内地の製造で間に合せておつたのでありますが、工業塩、ソーダ工業その他の工業塩の原料の塩は輸入をしておつたわけであります。第一に非常に條件が惡いと申しますのは氣候の関係におきまして、どうしても石炭その他の燃料を使いませんければ塩になし得ないという点でコストが高くなるのみならず、燃料を使うという点でまあ不経済であるというわけであります。勿論塩は國民生活に最も大事な物資でございます。又化学工業の原料として言うまでもなく大事なものでございますので、でき得る限り内地において製造したいということは勿論でございます。現在昭和二十四年におきましては我々の方で考えておりまするのは、國内で四十万トンの塩を製造し、輸入は百二十五万トン輸入するということであつて、大体の塩需給のバランスを合わせるということを考えておるのであります。内地の現在の塩の製造能力は、約七十万トンに達すると思いますが、その間にいろいろコストの関係など睨み合せまして不経済なものも沢山ありますので、全部をフルに動かすわけに参りませんし、又燃料の点で非常に制約を受けておりますので、昨年の三十万トンに比べまして、本年は十万トン、燃料を廻して十万トン増産する。輸入は幸いにして外國にも相当ございますので、関係方面の非常な厚意によりまして輸入をされております。先ず現在においては需給計画はバランスを合せておることとなつております。これらの塩の需給につきましては、安定本部を中心に立てました経済復興五ケ年計画におきましては、昭和二十八年におきまして、内地生産を七十万トン、輸入を二百十万トンばかりということに一應計画を立てております。これは言うまでもなく食塩におきましては、主として人口の増加によつて需要が殖えるわけであります。工業塩につきましては、ソーダ工業その他の化学工業の復旧というものとテンポを合せるわけでありますから、これは……現在の一應の見通しは大体以上のようであります。
#15
○小川友三君 今政府委員の方はどういうプランを持つておるか分りませんが、燃料を使うから損だ、或いは天候が不当だからと言いますが、靜岡縣の下賀茂温泉地常の温泉は温度が百六十度の温泉地帶です。ここは輸入する二百十万トンという量は、設備さえよければ輸入しなくともよいだけのものが取れると私は現地を視察しておりますが、政府では御視察をなさいましたかどうか、お湯が百度で拂騰するのですが、塩分は二〇%前後の温泉であります。その温泉の温度によつて乾燥して塩を向うで塩人が作つておる状況を視察しましたが、その噴き出す温泉の量が実に莫大なるものでありまして、井戸を掘つてそれが一丈以上に噴き出いておる。温泉の質の二〇ま%では塩であります。そこでそれを國家でもう少し具体的に大きな製塩所を作りますれば、輸入は全然そこだけでもしないで済むと思います。これは政府で御調査になつておりましようかどうか、それを一つお伺いをする。それから関係筋で應援して呉れるからと言うて居候が物を食べるような状態で改善をしていないというようなことは誠に困るのであります。今政府委員の御説明は燃料を非常に使うと言いますが、温泉は燃料は要らないのです。全然燃料は要らない。温泉の温度が百六十度ですから、そこで天然資源の温泉は全然温度というものが要らない。日本はこれは塩の宝庫であると私は思いまして、わざわざあつちの方まで行つて調査しましたのですが、政府からさつぱり誰も來ない。そこらの農家の連中が金を集めて企画しております。そこで塩の倉庫等を見るというと俵で今五千俵ぐらい積んであります。恐るべき塩が沢山あるところですが、そこで工場が三つぐらいありますが、生産数量は非常な量です。これにつきまして御所見をお願いいたしたい。
#16
○政府委員(磯野正俊君) 御指摘の場所は私まだ具体的に存じませんので何とも申上げられませんが、大体温泉熱、今のお話は温泉の中に塩が入つておるというわけですが、その場合においては勿論、それから相当の塩がとれることは当然だろうと思います。又現在の温泉を利用して製造をしておりますのが、伊豆方面、それから新潟縣の瀬波方面、或いは別府でありますとか、長崎縣の小浜でありますとか、或いは鹿兒島縣の方々に点々としてありますが、それが主として温泉の蒸氣を利用いたしまして製造をするのでありますが、現在までのところ、この熟源といたしましては非常に安いのでありますが、それを使つて製塩する上においての蒸発の釜の腐蝕が非常に甚だしいので、どうも引合いかねるというようなことを聞いたことがございます。ただ熱源の点で日本の塩業が非常に外國の塩に対して不利な立場にあります以上は、そういうふうな面に対する研究、その他は今後とも当然やるべきであると考えております。
#17
○小川友三君 今の御説明ですが、これは塩で鉄板が腐蝕するということはあり得るのでありますが、塩脳部長でありますから特に暇はないでしようが、一度伊豆の方面の猿ケ岳、猿が沢山おります。そこで行つて頂きまして、この状況を御視察賜わりたいと思います。百六十度の温度で乾かすのですから、実に早い。しゆうつと乾く、フライパンで乾かすようなものですから、材料の鉄板が傷むということのないうちに塩ができてしまいます。実に恐るべきところで、世界的な塩の宝の山でありはしないかと思つて、今日の報告を実に喜んでいたしている次第でございまして、どうか政府御当局におきましてはここを是非御視察頂きまして、政府の方で調べればこれは何百万トンの塩の埋藏量があるということが分ります。現地でいわゆる村長連中に会つて聽きますと、政府からは全然來ませんということでした。猿が沢山いるところですから實に不便なところで誰も來ません。とにかくこんなに塩があるのですから何とかして貰いたいというお話でございましたので、そこは是非御調査を願いたいと思う。話をこの辺で打切りまして、見て頂けるかどうか、それをお伺いして置きたいと思います。
#18
○政府委員(磯野正俊君) さようなお話のように非常にいいところでございますならば、專賣局といたしましても、当然そこは視るべきだろうと思いますので、技術の方の專門家を成るべく早い機会に廻したいと思います。
#19
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑ございませんか。おありでしたらどうぞ。
#20
○森下政一君 生活協同組合が連合して連合体を組織しているというふうな場合、その生活協同組合連合会が塩の元賣人となることができますか。
#21
○政府委員(磯野正俊君) 現在元賣捌人の資格といたしましては、塩專賣法には別段規定はないのでありますが、御承知のように現在塩は指定配給物資になつておりますので、塩の配給規則というものを作つております。その中に現在はいろいろ制限がございまして、主として團体というものは資格がないということに相成つております。現在におきましては連合体というものが、元賣人になる資格はないのでありますが、これもそういう点を考え合せまして研究問題としては考えて行きたいと思います。
#22
○森下政一君 今度制定されようという法律の條文にどこか抵触するところがありますか。團体はいけないということがどこかに明示してありますですか。
#23
○政府委員(磯野正俊君) この法律自体の中には團体はいけないという規定はございませんが、附則の十三項に臨時物資需給調整法に基いて塩の割当又は配給が行われている間は、この本條の文章が死にまして、その塩の割当配給規則が生きるというふうなことになつておりますので、その方面からの規制を受けますので、本法自体においてはそのような規定は入つておりません。
#24
○森下政一君 生活協同組合のごときは、これに加入している組合員の生活擁護のために作られているものであつて、成るべく生活費を低減せしめようという考え方で、極めて営利を度外視して原價に近いもので消費物資を各家庭の台所に供給しようという考え方で出発しているものでありますが、そういう團体が塩の元賣捌人になるということは、却つて好ましいことではないかというふうに思えるのですが、團体には違いないけれども、それを元賣捌人に指定することに何か予想されるような弊害があるでしようか。若し弊害がないならば、各家庭、特に比較的経済力の乏しい家庭と直結していると思われる生活協同組合のごときものにこそ、私は元賣捌人を許してもいいのじやないかと思いますが、何かそうすることによつて予想される弊害があるのでございましようか。ないならば、むしろ團体を除外するというふうな規定の方を改める必要があると思いますが、どうでしようか。
#25
○政府委員(磯野正俊君) 團体を除外する規定が塩配給統制規則に置かれておりますのは、團体の種類を限りまして、例えば生活協同組合の連合体はいいとか、或いは又農業協同組合の連合体はいいというふうなことにいたしまするならば、或いは御趣旨の点が通るかと存じますが、團体によりまして、これがいい、あれは惡いということを分けるのは、非常に困難な事情にありましたのと、もう一つはさようなことで團体を認めますというと、例えば味噌とか醤油とかいうような大きな業務用の消費者がこれが集まりまして團体を作つた場合には、それも認めなければいけないことになるのではないか。そういたしますというと、元賣捌人の実際の業務に非常に支障を與えることに相成るわけであります。お話のごとく勿論塩は廉價に供給するというのが最大の目的の一つでありますので、成るベく安く消費者の手に入るということは非常に望ましいのでありますが、又それだけに現在の元賣捌人の利益或いは又塩小賣人の利益というものを非常に安く決められているような次第でございまして、從つて或る程度の取扱の量がございませんければ、元賣捌人としてはなかなか営業としてはやつて行くのにはむずかしい。御承知のように專賣品でございますので、その取扱につきましていろいろ又むずかしい條件と申しますか、それだけ大事に扱つて頂くためのいろいろな條件もございますし、又円滑に供給するためには、ちやんとした倉庫を成るベく各地に持つて貰うというようなことで、相当塩の元賣捌人は、倉庫の保持とか、こういうようなことでまあ金が要るわけであります。そういう際に一方では非常に儲けが薄いというふうなことに相成つておりますので、今申しましたような大口の業務者がぽかぽかと拔けてしまうということに相成りますというと、業者といたしましては非常に苦しいということに相成りますので、まあ我々といたしましては、成るベく既得の権利をそのまま擁護するという趣旨ではないのでありまするが、余りその時々の政府のやり方で非常に営業上の脅威を受けることがないように漸次発展をさせたいというふうな意味合でありますので、前の規定では、團体というものを一應除いたというふうな次第であります。
#26
○天田勝正君 今森下委員から生活協同組合のお話が出ましたが、そのお答えの中に、農業協同組合のことも言つております。ところが過日本法案の提出の事由を説明されたのでありますが、それによるというと、欠格條件をこの法律にきちんと明記して、この欠格條件に当嵌まらないものは要するに許可するという方針であるということが言われておるのであります。そういたしまして、この法律の欠格條件二十四條以下をずつと読んで見まするというと、農業協同組合なるが故に、要するに販賣人になれないということは、一つもどこからも出て参りません。あベこベに、今度二十五條の関係から見ますると、「塩の販賣予定数量が公社の定める標準に達せず、その他著しく不適当と誌められる場合。」或いは次の七号の「申請者が破産者で復権を得ていない場合その他その経営の基礎が著しく薄弱であると誌められる場合。」こういうようなことを見まするというと、全くここに規定したのと逆な破産なんかする筈も農業協同組合ではありませんし、それから経営の基礎もちつとも薄弱であれません。それからその前の塩の販賣の予定数量は公社の定むる標準に達しないという憂いも一向ないのであります。個人の場合はときたまそういうこともあるでありましよう。このことは予定数量に達しないというのは、その標準の決め方自体が公社の方が一体間違つておるということなんでありまして、そうしたたまたま役所側の不手際というようなことによつて取消されるというような、指定されないというような場合にいたしましても、そのことすら協同組合の場合はない、こういうことになるのであります。それでも先程もお答えの中に、どの團体とどの團体はというので区分することは甚だむずかしいということでありましたけれども、私共の考えからすれば、これ程はつきりしておるものはない。農業協同組合はちやんとあの通り法律で規定されておりまして、農業協同組合はよろしいということは言えるのでありますし、生活協同組合の場合も消費者と直結しておるが故にこれはよろしい。むしろ個人を一体選定することの方が遥かにむずかしいのでありまして、どの團体とどの團体を区分することがむずかしいという御答弁では誠に以て私共は不満足であります。そこでこれらのものが申請した場合にはどの欠格條件にも当嵌まりませんから、必ずこれは許可して呉れるものと、この法律を読めば私はそう考えますので、そういうふうに解釈をしてよろしいかどうか。
#27
○政府委員(磯野正俊君) 改正塩專賣法に関しまする販賣人の指定の方法につきましては、今お話の通りでございまして、大体今度の法律の趣旨が一定の法律に明記されました欠格條件に該当しない限りは許可をするというのが原則でございまして、非常に資力もあり、信用もあり、又一定の営業所なり、貯藏所なんかを持つておる、法律にも違反していないというような人達であれば、而もその取扱う数量が公社の標準とする数量以上になるということが確実である場合には、許可をするのが当然でありますが、只今も言いましたように、附則の十三項におきまして、現在は臨時物資需給調整法に基きまして、塩の割当配給規則というものができておりまして、それが動いておる間は、この本法の指定とか或いは指定の制限でありますとか、そういうふうな規定は全部眠つてしまうということに相成ります。若しもこの物調法に基く統制規則が廃止されましたならば、この本法にかえるのでございます。こういうような法律的な筋合になつております。今の團体のお話は御尤もな点もございますので、我々としては、尚その点十分に研究すベき点があるというふうに考えております。
#28
○森下政一君 その点でございますが、今天田君からも農業協同組合を例に挙げて申されましたが、生活協同組合連合会が元賣捌人になる、そうしてその連合会に加盟しておりまする各單位組合を小賣人に指定するということになれば、非常に相当数の需要者に対して生活協同組合を通じて塩が配給されることになり、大変これは都合よく運営できるのじやないかと思う。そういつたような極めて社会的な意味合を持つている生活協同組合であるとか、或いは農業協同組合であるとかいうものこそ、政府はこういうふうに專賣法を新たに定めようとする、こういう場合には、臨時物資需給調整法があるに拘わらず、その指定のうちに加えるというふうなことをむしろ附則に謳うベきじやないか、こういうような私は思うのです。折角いい法律を作つて置いて、臨時物資需給調整法が動いている間は、この法律は眠つてしまうというのでは、新らしい法律を定める意味が非常に削減されると思う。これは逆に行くベきじやないか。その方が本当に消費者側の利益に合致するのじやないかというふうに考えられる。今政府委員も例を挙げておつしやつた大口の消費者が俄かに共同して一つの團体を作つたような場合に、これに元賣捌人を指定しなければならんと言われるが、これこそ大口消費者が俄かに指定を受けられて、こういう團体を持つ、そんなものこそ排撃してよろしいと思います。生活協同組合であるとか、農業協同組合であるとか、その團体の存在理由がはつきりしている、而もその目的に鑑みて塩の需給という点から非常に利用するのに都合いい機関であり、何らの弊害も伴わない、而も取扱数量の点におきましても、微塵も懸念のない團体であるということが考えられますが、そういう面を活用するということを、この新法を制定するときに附則の中にでも入れて臨時物資需給調整法に拘わらず、これこれの團体にはこれを許可するということの方がいいんじやないかと思うが、どうでございますか。
#29
○政府委員(原田富一君) 只今の点私からちよつとお答え申上げたいと思います。実は協同組合のお話の点、私共前々からそういう問題がありまして研究いたしておつたのでございます。それで先程塩脳部長から申上げましたように、臨時物資需給調整法で指定配給物資として一應取扱つておるものですから、こういう関係になるのでありますが、実はこれは直接この協同組合関係のことではない、他のところの関係から臨時物資需給調整法の方から外すことを今考えておりまして、別にこれは折衝中なのであります。それでお話のような点もあつたのでありますが、私共は塩專賣法案としてはこういうふうにして置いて、又臨時物資需給調整法を外すことはこの法案が通る前にはちよつと行きかねるような樣子でありますので、一時こうやつて置いて、これを外しましたら塩專賣法をやりたい、こういうふうな考えで保留をいたしたのであります。外すことを今研究して折衝中になつております。
#30
○森下政一君 只今のお話で大変私満足します。ところでそういうことが実現しました場合に、この指定の制限の第四号に「申請者が元賣人の小賣人とを兼ねようとする場合。」というのがありますが、私が例に挙げております生活協同組合連合会のごとき場合はどうでございますか。連合会が元賣人であつて、その連合会に加盟している各單位組合が小賣人であるという場合には、元賣人と小賣人と兼ねようとすることに抵触する虞れはありませんか。
#31
○政府委員(磯野正俊君) 連合会と單位組合とが別の主体であります以上は、兼ねるということにはならないのであります。
#32
○天田勝正君 ちよつと念を押して置きたいのですが、これこれの團体では駄目だというふうに私は森下委員の質問に対してそのようなお答えがあつたと聞いたのですが、私の方の場合には、今度にそれらを十分研究して見たい、こういう御答弁であつたと思いますが、どうもこの列挙されている欠格條件にどうしても農業協同組合等は当嵌まらないので、申請をした場合には許可いたしますかどうか。これだけもう一遍伺つて置きたいと思います。
#33
○政府委員(磯野正俊君) 物調法の基きまして、現在の塩配給割当規則が生きております間は、現在のものが生きております間は、選挙に立候補する資格がない、こういうことになつておりますが、本法の方におきましては、さような制限がないことになつておりますので、いろいろ営業所とか、貯藏所とかの関係、又その連合会の扱います塩の数量が余り小さいという場合でない限りは許可するということに相成つております。
#34
○委員長(櫻内辰郎君) 他に御質疑ありませんか。
#35
○九鬼紋十郎君 この附則の二十二項に「事業者團体法の一部を次のように改正する。」とありますが、事業者團体法を改正すればよいのであつて、その改正するというのは変だと思うのですが、これはどうなんですか。
#36
○政府委員(磯野正俊君) 事業者團体法の改正でありますので、事業者團体法を改正すればよいように考えますが、塩專賣法の改正のみについてやりますことでありまして、又他の煙草の方にも同じような規定がございますので、この際ここで改正した方が適当じやないかということで、内容はこれまで塩業組合というものが塩專賣法に基きましてあつたわけでありまして、それが塩の場合者の組合でありますが、これが事業者團体法の関係では除かれておつた。それが今度は塩業組合というのが、本案で御審議願いましたならば、中小企業等協同組合として再発足いたしますので、中小企業等協同組合の方で事業者團体の関係から除かれておりますので、ここでは当然削除ということで削除の規定をここに置こうという考えであります。
#37
○波多野鼎君 この頃配給の塩が惡いのですが、にがりが殆んど取れていない。あれなどは輸入塩だろうと思うけれども、内地で製造するものについては第十四條の第三項ですか、「公社は、製造者の納付する塩又はにがりの品質が著しく粗惡な場合は、更に必要な処理をした上納付するよう指示することができる。」こういうことになつておるのだが、輸入塩でこういうような品質の惡いものについては、何も規定がないのです。そのためにかどうか知らんけれども、とにかく調理に使えないというような塩ばかり配給しておる。こんなこつちやならんと思う。
#38
○政府委員(磯野正俊君) 内地で生産されまして收納するものにつきましては、お話のように惡いものについては、もう一度にがりや水を拔いて來いというように、これを突つ返したり何かいたしますが、輸入塩につきましては、來たものはすつかりこのまま受けるということになつておりますが、中には惡いものもあるかも知れませんが、大体台湾、青島あたりから來るものが惡い塩に相成つております。それでありますので、そういう外國から参りました惡い常を食料に廻すということは、專賣局といたしましても極力避けたいという観点から、最近は塩の粉粹ということ、細かく粹きまして、細かい粒にして配給をいたしますとか、或いは又本年度の予算でも認められておりますが、それをもう一度鹹水に溶かしまして煮直す再製というふうなことで白い塩に焚き上げて配給に廻すというようなことをやつて参りたいと、かような計画をいたしております。
#39
○波多野鼎君 今政府委員は、中には惡いものがあるように言われるけれども、そうじやないのです。全部が惡いですよ。そういうことは実情を御存じないかも知れませんが、我々の家庭へ來るのは全部惡いのです。だからあれは全部再製して、そうして優良な塩にして配給して貰わんと困る。小さな問題のようだけれども、併しこれは大きいですよ。大きな粒になつておるやつが配給になるのですが、あれだつて内容は惡いのです。にがりがうんと混じつておる。予算でそういう経費まで取つたというのなら、早速それをやつて頂きたい。再製して配給して頂きたい。これを強く要望して置きます。
#40
○小川友三君 今波多野先生から惡い塩のお話がございましたが、我々の方も埼玉縣の田舍におりまして、塩の配給は、灰色をして塊まりのでかいのでありまして、又沢山石が親切にも入つておる。その石が入つておりましても、塊まりが大きいから、ちよつと見分けがつかない。そこで非常に困つております。あれは内地の塩ではないと思いますが、あれは石は何パーセントくらいまじつておるのですか。あれは政府の方で混ぜておるのですか。台湾の方から混じつておるのですか。それを聽きます。それから結晶が大きいということは怪しからんと思います。結晶を大きくするのには、結晶水と申しまして、結晶するための方を多く含まないと大きく結晶ができないのです。水が多いのです。つまり内地で造つた優良な塩が百匁としますと、でかい塊まりのやつは本当のクロール・ナトリウムというのは八〇%くらいしか入つていない。そこでこの法案にも書いてあります通り、二割ずつ削除させておるのであります。私は藥剤師ですから、その方面の專門家ですから、そのおつもりで愼重に聽いて頂きます。その中に又石が五%くらい混じつておるようなものが配給されております。ここにこういう罰則がある。小賣人が勘定を拂わなかつた場合は云々というやかましい規則が出ております。そういうものを配給するから、小賣人は金が貰えない。金が貰えないから、支拂いの方が滯つて來るというような苦境に追込まれておりますので、和昭二十三年度において塩の小賣人が何人廃業しておりますか、これを一つ教えて頂きたいと思います。
#41
○政府委員(磯野正俊君) 配給の塩に石が入つておるというお尋ねでございましたが、勿論政府で石を混ぜるということは絶対にございませんし、又内地の製塩者が持つて参りますものは全部鑑定をしておりますので、万さようなことはないと確信はいたしております。又輸入におきましても、もともと司令部の責任を以て日本の港まで來るわけでありまして、或いはそつくりそのまま貿易廳の手を経て受取るのでありまして、積出地の方でどうということは申上げかねますが、併し想像いたしますのに、アフリカ、地中海あたりで天日結晶をいたしますとか、塩の中にそういうふうなものが混じつておることは万ないと存じまするが、併し現実に家庭に配給されます塩の中にさようなものがあるといたしますならば、これはどこかで故意か過失かで以て入つたものと存じます。甚だ申訳ないと厚く陳謝をいたしますが、今後ともとようなことが絶対にないように監督もし、自分達も氣を付けて参りたいというように存じております。廃業者につきましては、今手許に資料の持合せがございませんので、後日調べましてお知らせいたします。
#42
○小川友三君 この法案を作るのに、廃業した小賣人が何人あるかということを是非調べて頂きたいのです。それは資料になりますから。先程天田先生、森下先生が御質問なさつたように、農業協同組合なり、生活協同組合で取扱うという数量の有力な材料なのです。そこで埼玉縣とか群馬縣あたりの小賣人の状態を見ますると、とにかく塩なんというものは儲からないやつで、重くばかりあつて、そうしてこれを元賣捌のところを取りに行つて持つて來るよりは、もうそんなことをしておるよりは麦踏みでもして畑の草でも取つた方がいい。田舎の小賣人は半農半商ですから、供出が猛烈を極めまして、供出が強いので、どうしても草を取つたりなんかしてやらなければならん。それで塩は取りに行かなくちやならない、儲かりもしない、どうしても計り込んでしまうということで、塩を賣つているために相当借金ができちやつて、そうして農業協同組合から二万三万、最高四万ぐらい貸すのですが、借金して利息を拂つてそうしてやつておるという塩の小賣人がうんとあるのです。この実態を是非調べて頂きたいと思います。知つておられたらばここで御答弁を賜わりまして……、結局この問題はこの塩專賣法、これを作るときに皆さんは農業協同組合や生活協同組合があるということを知らなくてお書きになつたと私はこう非常に善意に解釈しております。今森下先生や波多野先生が質問されたので、ああそうか、そう言つたのじやまずいから考えたようなふうをしていて答弁しているように思います。皆さんは政府委員ですから、局長さんとか相当な人ですから、田舎のことなんか殆んどちんぷんかんぷんで知らない。生活協同組合なんかさつぱり厄介になつていないし、農業協同組合だつてまるつきし知らないというふうに私は感じます。そこでこういうことは田舎は半農半商の連中が塩を賣つているのは迷惑千万という状態になつております。そこでこの際政府で生活協同組合や農業協同組合にとにかく賣つて貰う、協同組合は賣らして下さいじやない、協同組合の方は特に便宜を図つて取扱つてやろうというような形態に行つているのじやないかと思いますので、政府の方もこの態度を今直ぐに、しよつぱい話ですから、酒でも飲んだときのように景氣のいいわけに行かないが、今下審査ですから、案を立てて貰うというお氣持はございませんでしようか。なければ議員の修正案で私は持つて行きたいと思つていますが。
#43
○政府委員(磯野正俊君) 生活協同組合、或いは又農業協同組合のことを考えなかつたのではないかというお話がございましたが、考えなかつたわけではないのでありますが、要するに專賣法といたしましては塩が円滑に公社を経まして元賣人或いは小賣人を経て消費者に円滑に渡るということが眼目でありますので、かような見地からこういうような規定を作つておるのであります。從いまして塩の小賣人は協同組合がなつちやいかんというような規定は何もございません。又元賣捌人につきましても同様なことでございます。ただ現在我々が拠つておりますところの塩配給統制規則がさようなことに相成つておるというふうな実際に相成つております。それらの点につきましては今後とも研究はすべき点が多々あるということを先程御答弁申上げたのでございます。田舎におきまして小賣人の元賣のところに取りに行くということについていろいろ困難があるということは事実であろうと存じます。或いは又私達が聞いております範囲では非常に不便なところに、よく田舎に行きますと塩の小賣人になり手がない、選挙制度をとりましても立候補する人がないというふうな事例も間々あつたような話も聞いております。これは一面には塩の取扱の手数料が非常に外に比較して低いということが一つあるわけであります。勿論引取りの場合におきましては引取りの手數料というものを加えて塩の賣値にしてもいいということに相成つておりますので、所要の運搬費は價格の中に織込むことができるということに相成つておりますし、手間とかいろんな点でそういうような事態の生じておるということは想像し得るわけであります。さような関係で田舎都会その他いろいろ塩の賣値が違つておるというような事情があるのであります、いろいろお話の点御意見を伺いまして塩の配給制度をできるだけいいものにして行きたいということは十分に考えておるつもりであります。
#44
○天田勝正君 十五條の第五項ですが、塩脳部長は先程煙草の專賣法につきまして私の質問をお聞きになつておつたかどうか知りませんが、丁度これと同じ項目が煙草の方にありまして、こうしたものはいわば私は罰金と等しいものだというふうに考えておるわけでありますけれども、これに対する政務次官の御答弁は、実際にはこれは適用したことはない、併しあつた邪魔にならん、從つて他の税務関係との不均衡という点は、むしろ逆に税務関係の方をこの第五項のように修正して行く方向に行くのがいいと考えるというお話がありました。これ以上は議論に亘りますから私は止めたのでありますが、ところでこのような罰則に等しい規定を製造業者に課しておる。今度は直ぐその次に十六條で、これ又先程議論になつた点でございますが、たつた一つの製造業者に対する恩惠と言えば恩惠でありまするこうした災害の場合の補償、これはやはりさつきと同じように衆議院で今修正中であるという話を聞きましたけれども、そうした修正を議会ですることには御賛成であるかどうか、これが先ず一つ、それから先程來小川委員等からいろいろ質問があつた点は、結局十八條の第一項第二号の「この法律に基いて公社の指示した事項に從わないとき、」私は恐らくこれの関係だろうと思うのです。よもや各委員が指摘したような石が混つておる塩が配給されるというようなことはないと信じておる、こういうお話がございましたが、私共の方は掛値をしておるのじやなくて、実際そういう塩が配給になつておるから実は申上げておる。私は不幸にして、どうも普通病氣になつた場合には一般の人間のかかる医者にかかります。ところがときどきこの配給された塩などを食つて病氣になつたときは、むしろ獣医にかかつた方がいいのじやないか、胃袋が獣類に段々以て來やせんかというふうにすら考えることが実はあるわけであります。そこで第一に指摘いたしました十五條、十六條の関係で、製造業者を十分保護する、災害の場合はこれを十分補償してやる、こういう親心は必要であると同時に、この指示事項に從わせるこういうようなものを製造しては相成らんというようなことについては、これは嚴格にやつて頂きませんと、到底消費者の方はやり切れません。そこでこの「事項に從わないとき」というその指示事項というのは、そうした今御指摘申上げました点等に対する指示はどういうことをお考えになつておるか、念のために伺つて置きたいと思います。
#45
○政府委員(磯野正俊君) 製造者に対しましては私共一面保護をいたしております。又一面國民の非常に大事なものを作つておりますので、いろいろな指図を專賣局から現にいたしております。例えば何%以上の塩を作らなきやいかんとか、或いは原料用の塩についてはこういうふうにしろとか、その外いろいろ文書或いは又口頭を以て指示をいたしております。ただ今度の法律におきましては指示をする方法につきましては、民主化と申しますか、その場その場の官廳の思いつきではできないのでありまするが、併しながらお話のように中に石ころを入れて目方を重くするとか何とかいうふうなことは絶対にやらせないように、こういうふうな点につきましては、特に注意して嚴重な指示をして行きたいと存じております。
#46
○油井賢太郎君 第三十一條ですが、代金を一時に支拂うことが困難であると認めたときは、延納を許可するという條項がありますが、塩などというものは生活の必要品であつて、大体配給はもう現金で以て行くものと思いますが、それに更にこういう延納の許可をするということは一体どういうところに起因しておりますか、それが第一点。その次に第二項におきまして、「担保の全部又は一部の提供を免除することができる。」とありますが、尚更これは余りにも業者に寛大と言いますか、そんな感じがいたしますが、これはどういうわけでこういう條項を置きましたか。又第三項におきまして、「支拂期日までに支拂わないときは、」という條項がありますが、この支拂期日というのは何日くらいを以て原則としておりますか。それから更に延滯の日歩はいわゆる法定利息であるとすれば幾ら延滯しても構わないのじやないかというようなことが出はしないかと懸念されますが、そういつたようなところについて御回答願いたいと思います。
#47
○政府委員(磯野正俊君) 第三十一條につきまして代金の延納をいたします理由でございますが、勿論塩の公社から、主に塩でありますが、買受ける者は大部分が元賣捌人でございまして、公社、この法文では公社でございますが、公社から直接買受けますのは主として曹達工業であります。曹達工業者におきましても、或いは元賣捌人におきましても、或る程度手持を、これは主として元賣捌人のことを申上げますが、或る程度手持の在庫を持つておりませんければ、小賣人を通じまして消費者への円滑なる供給ができませんので、元賣捌人といたしましては相当の程度許す限りの在庫を持つべきであろうといように思料いたしております。その限りにおきましては一時の塩を買うということになりますので、相当これが金額に上りますので、さような場合には一時延納を認める、その代りに額面額に相当する國債を担保に取るというようなことをやつておりますし、將來もさようにしたいと考えております。それから曹達工業家もやはり一時に何千トンというふうな塩を取りますので、やはり一般の経済と申しますか、一般の操業通念からいたしまして相当に金を取上げるということも無理な点がありますので、同樣な延納を許したいというのがその三十一條の趣旨であります。第二項におきまして、特に「担保の全部又は一部の提供を免除することができる。」と申しますのは、非常に資産があり、或いは信用が確実であつて、そう心配しなくても取れるということを認めました場合には、一部或いは三分の一は担保でなくてもよろしいというようなことを言つてやつてもいいのじやないか、かように考えるのであります。現在の取扱いの実情を申上げますならば、塩の元賣捌人は全額担保で一ケ月の延納を許しております。これは内部扱いであります。一ケ月で全部負担、三ケ月で全額担保。それから曹達工業に対しましては三分の一の担保で一ケ月、こういうふうな使い分けをいたしております。今後ともその程度のことはやつてもいいのじやないかと考えております。第三項におきましての支拂期日と申しますのは、塩を買受けまして延納許可になりますが、三ケ月とか一ケ月という期限内に拂えないときには遅延利息を取るのでありますが、大体これもまだはつきり決まつておりませんが、日歩十銭ぐらい取つたらどうかという意見もございますし、現在は一割程度のものを取つておりますが、併し余り一般の金利と掛け離れますと、却つて鞘を稼ぐということもありますので、尚よく檢討いたして置きます。
#48
○油井賢太郎君 次に第三十四條に、競落で以て塩を取得するときがあるということがありますが、どんなようなときにこういうことが起きますか。やはり競落によつて取得するというのは、いわゆる公定價格との問題は如何に解釈するものですか。
 もう一つついでに、第三十五條についてですが、第二項で、「販賣人は、他物の混和した塩を販賣してはならない。」ということを謳つております。先程各委員から話したように大分混和した物が多いのでありますが、それは販賣してはならないとなつたら、石でも砂でも入つた物は絶対に賣れないということになるものですか。又但書の方で、一々そういう場合に公社の許可を受けなくちやならないというようなことになつておりますが、こういうことは実際行われないと思うのですが、この程度の問題、こういつたものをお聽かせ願いたいと思います。
#49
○政府委員(磯野正俊君) 元賣捌人及び小賣人は買受ける途が決まつております。同業者がまあ何と言いますか、いろいろな事業の失敗その他で仮に競落をするというふうなことがあるかも知れませんので、その場合に備えて書いてありますので、まあかような事例はめつたにないことだろうと思います。勿論價格は公定價格であるわけでありますが、まあ大して事例はないものであろうとかように思います。
 それから混和の場合でありますが、「販賣人は、他物の混和した塩を販賣してはならない。」これは罰則もございますので、苛くも石が入つておるとか、木が入つておるとかいうような場合、或いは目方を殖やすために石ころを入れておるということが分つておる場合には、絶対賣つてはならないのでございます。次に第三十五條の第二項の但書でございますが、或いは小賣人が火事に遭つて煤が入つたというふうな物で、成る程他物が混合いたしておりますが、買う方も承知をし、又取除くことによつて塩としての使用に堪え得るというような場合に、私共の公社が許可をするという場合には、まあ賣つてもよろしいという程度でございます。
#50
○天田勝正君 実は丁度私が聽こうと思つておることを油井委員が聽いたのですが、まだ私にはどうも腑に落ちないところがあります。それは一体塩が自由販賣になつておるならば競落によつて取得するということもあり得るけれども、自由販賣ではないのですから、こういう工合にして一体取得していいのかどうか。今製塩組合というようなものを作りまして、そうして実は非常に塩に困つた時分に專賣局の許可を受けて初めて購入したということもありますが、そうした特段の許可を受けない限りは、今日どうにも自由にならないのが消費者の方の側の立場でありまして、それを何か競落した人だけが今日塩を余計使える、こういうことは到底私共には想像ができないので、そこで配給規則や物調法、公團法の関係は一体どうなりますか。それが一点であります。
 それからやはり三十五條の関係で、今御答弁になつたところの火事で燒けた場合の例を挙げられましたけれども、一体火事というのは相当重い罪なのです。それを類燒した場合は別でありますけれども、自分の家から火事を出した、このような場合はこれははつきり自己の罪に帰する方のことになる。それで火事になつて焼けた、或いは焼灰が多少入つたというようなことによつて、こういうものを賣られては、我々消費者の方は堪まりません。更にその場合買う方の者も承知したならばと、こういうのですけれども、この條文に書いてある文字から見ますと、公社の許可を受けた場合というのであつて、何も買う方の消費者が承知した場合というようなことは、書いてないのであります。こう考えて参りますると、一体この自己の責に帰することができない理由で、他物が混和した塩について、公社が許可を與えるという場合は、一体どういう場合を予想されまして、かように書いたのか、更に伺つて置きたいと思います。
#51
○政府委員(磯野正俊君) 競落の場合は、元賣捌人又は小賣人というような販賣人が、そういう塩を手に入れるという関係の規定でありまして、消費者が入手してもいいというのではありませんので、特にこのために消費者が沢山塩を手に入れるということにならないと思います。元賣捌人、又は小賣人が公社から塩を手に入れる極く稀な例外をここに規定しております。かように御了解願いたいと思います。
 それから他物の混和の場合でございますが、私共の想像しておりますのはお話のように、火事とか地震というような場合を想像しておりますので、火事でも責に帰する場合もありましようし、帰さない場合もありましようと思います。そういう場合でも、場合によつてはその塩を賣らなければいかんということがあるだろうというような予想の下に、かような規定を作つたのであります。
#52
○天田勝正君 これは三十四條は分りました。三十五條の場合は消費者が承認し、且つ公社の許可を受けた場合、まあこれは思い付きの言葉でありますけれども、そういうふうに直すことが当然妥当でないかと思うのです。他物が混和したのに、公定價格の定まつております塩を、同じ値段で買うということは、公社の方が一方的に許可して押しつける場合は、別でありますけれども、普通の状況ではこれは承諾しないのです。しないのでありますけれども、この小賣業者なり、或いは元賣業者なりという者が非常に不幸にかかつた、同情して一つ消費者の方でもまあまあそうした多少他物が混和しても我慢しようじやないかということになつたような場合に、更にそうした申請があつて、公社が許可をした、こういうことにやつて頂かなければならないと思うのです。おまけに例えば大口消費者である味噌、醤油の製造業者が買う場合に、この味噌醤油製造業者だけが同情して、仮に承諾をいたしたといたしましても、今度はその製造された味噌、醤油を買う者は、これは誠に迷惑であります。それを公社が許可するということは、私は誠にどうも穩当を欠く法文だと、かように考えます。そこでむしろこの際政府側におきまして、消費者が承認をし、且つ公社の許可を受けた場合というふうに、修正する御意思、若しくは國会側が修正した場合、それはまあそういう改正は尤もである、というような考えを持つておられますかどうか。
#53
○政府委員(磯野正俊君) 使う者の方に取りまして、非常に使いにくいというようなものに対しまして、公社が許可をするということはないと存じます。使用する上に不便がない、差支えないという程度のものを、許可をする、かような考えをしておりますので、この原文で支障がないのではないかと考えております。
#54
○油井賢太郎君 先程物調法の話が出ましたが、東京あたりに大分他縣から今度自由に移転ができます、それで郊外地等に新らしく家がどんどんできたような場合に、やはりこの販賣所が殖えなければ、非常な不便を感ずると思います。そういう場合に物調法の規定によつて、新らしく設ける意思はおありにならないのですか、それはどうですか。
#55
○政府委員(磯野正俊君) 現在の塩配総統制規則では一年ごとに選挙することに相成つております。小賣人におきましては現在六月に選挙することになつております。それ以外のときには、小賣人を許すということは、現在の規定ではできないことになつております。でありますから、既存の小賣人のところへ買いに行つて頂く、ということしか方法がないと思いますが、これ又どこまで申上げていいかどうか分りませんが、さような場合には、專賣局が一つ賣ればいいじやないかという議論も関係方面にもありますが、現在のところでは、一年ごとの選挙のときでなければ、できないことになつております。
#56
○油井賢太郎君 それでは選挙の改選のときには、新らしく又殖やすことができると解釈してよろしいですか。
#57
○政府委員(磯野正俊君) 現在塩配給統制規則では選挙をいたしまして、六大都市では二百八十票でありましたか、消費者からそういうふうな得票数があれば当選する。そこで專賣局が新らしく指定する。全部一年で資格がなくなつてしまうのであります。
#58
○油井賢太郎君 新規業者が出るわけですね。
#59
○政府委員(磯野正俊君) 出るかも知れませんが、出ないかも知れません。
#60
○小川友三君 馬鹿々々しい質問で恐れ入りますが、塩に品質の規定がないので非常な欠陷がある。それですから石の混つた岩塩でも、食糧用の食塩として賣り付けておる。品質規定がこの法案にはない。それは大きな欠陷だと思います。そこで日本政府は、もつとしつかりして貰いたいと思うのは、外國から塩を送つて頂く量が相当ある。それを私の國は文化國家で食塩にも規定がありまして、こういう灰色をした塩は、私共の方では困る。こういう光沢、結晶の状態、それから水分の含有量等を決定して置きまして、それで文化國家水準の國民に配給する塩は、こういう規定だから、こういうものをあなたの方で作つて送つて貰いたいということを、言つてやつた方が、國民が非常にこれは有難い。國家も有難いということになると思うのですが、この品質規定が全然設けてない、何でも構わない、白い色さえしておれば塩なのだ……そこでそういう規定を作つて貰いたいと思うのですが、政府は今食塩の品質は、どんな色をしていても構わない、結晶の大きさも構わない、水分の含有量も構わないで、今やつていらつしやるのですが、これは非常に不親切なことでありまして、結局法律を作るに当りまして、品質に一定の水準の線を引いて、規定して貰いたい。これに対してお答えを願います。
#61
○政府委員(磯野正俊君) できる限り良質の塩を供給することは、当然專賣公社でもやるべきことでありまして、ただ法律に規定しておりませんのは、実際の指示、或いは收納するときの仕事が、指示に基くのでありますが、非常に惡いものが來れば、これは断るというようなことでありますが、大体眞空製塩において九〇%以上、その他において八〇%の塩化ソーダを持つておらなければならん。そういう具体的な指示を製造者にいたすのであつて、政府としては極力塩の品質を向上することに指導もし、努力もして行きたいとかように思つておるのであります。輸入塩の品質につきましては、何樣現在非常に塩が足りませんことでありまして、関係方面の非常な好意によりまして輸入を仰いでおりますので、まあ文化國家として立派な塩をなめるというふうなことにつきましては、いろいろ機会あるごとに申述べてもおりますので、まあいい塩を選択して入れて頂くように今後とも懇請もいたしましようし、又入つて來た塩につきましては、できるだけ品質を向上させて供給をするということに是非ともやつて参りたい。かように考えておる次第であります。
#62
○小川友三君 関連しておりますので……このさも尤もらしい御答弁をあなたはなさいました。それでは品質のいわゆる水準を決めるということに対して幾らか、幾らかかすかすに話がありましたが、これは早急にやつて頂きたい。それでないと日本は野蛮だから、どんな塩でもあいつらはかつえているから、何でも持つて行つてしまえというように解釈をされた場合困りますから、品質の水準をここに挿入して頂きましてもまだ間に合います。簡單なものですから……そうして頂くと、こういうふうに日本は文化國家なんだから、いい塩を送ろうということになりますから、それをそのうちそのうちと言うと、百年先のこともそのうちに入つてしまうのですから、だから今國会にやるのか、この次の臨時國会にお出しになるのか、そこを一つ御答弁を願います。
#63
○政府委員(磯野正俊君) 塩の品質を特に規定をするという考えは持つておりません。ただ專賣法で塩とは何かという規定はされてありますが、それ以上のものは全部塩として扱いまして、ただその場合でも食用に適するものも、適しないものもありますので、我々といたしましては、販賣は公社が責任を持つて大元をやるのでありますから、公社自体がよく氣を付けて塩を元捌人に卸すということをやればよくはなかろうがと、かように思うのであります。
#64
○天田勝正君 もうすでに時間も五時になりましたし、これらの法案は皆予備審査でございまするので、衆議院から如何なる修正がされて來るかも分りません。そこで本日はこの程度で散会して頂きますと同時に、明日の公報の場合、ああした多くの羅列、殆んど私が持つておりまするこのくらいの資料を持つて参りませんと、何が出て参るか分らないというようなことではなしに、一つ明日の公報から、今日は何と何をやるという工合に本当にその日にかけ得る程度の一つ表示をして頂くように動議を提出して置きます。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#65
○委員長(櫻内辰郎君) それでは今日はこの程度にして散会することにいたしまして、明日は午前十時から大藏委員会、午後二時から商工委員会との連合委員会を開きます。さよう御承知を願います。
   午後四時五十四分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           波多野 鼎君
           黒田 英雄君
           伊藤 保平君
           九鬼紋十郎君
   委員
           天田 勝正君
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           木内 四郎君
           油井賢太郎君
           小林米三郎君
           高橋龍太郎君
           川上  嘉君
           小川 友三君
  政府委員
   大藏政務次官  田口政五郎君
   專賣局長官   原田 富一君
   大藏事務官
   (專賣局煙草部
   長)      日下部 滋君
   大藏事務官
   (專賣局鹽腦部
   長)      磯野 正俊君
ソース: 国立国会図書館
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