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1949/05/17 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第29号
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1949/05/17 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第29号

#1
第005回国会 大蔵委員会 第29号
昭和二十四年五月十七日(火曜日)
   午前十時五十分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○國家公務員共済組合法の一部を改正
 する法律案(内閣提出・衆議院送
 付)
○郵便事業特別会計法案(内閣提
 出・衆議院送付)
○電氣通信事業特別会計法案(内閣提
 出・衆議院送付)
○酒類配給公團法の一部を改正する法
 律案(内閣送付)
○地方自治法第百五十六條第四項の規
 定に基き、税関出張所、税関支署出
 張所及び税関支署監視署の増設に関
 し承認を求めるの件(内閣送付)
○貸金業等の取締に関する法律案(内
 閣送付)
○たばこ專売法案(内閣提出・衆議院
 送付)
○塩專賣法案(内閣提出・衆議院送
 付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より大藏委員会を開会いたします。先ず國家公務員共済組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。本案は先日政府の提案理由の説明を聽いておりますので、御質疑がございましたらこの際御質疑願います。尚大藏省より政府委員給與局長今井一男君及び給與局第三課長中尾博之君が見えておりますが、中尾君に説明員として御説明願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(櫻内辰郎君) それでは速記を止めて。
   午前十時五十一分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時三十八分速記開始
#4
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。外に御質疑はございませんか。他の御発言もございませんようですから質疑は盡きたものと認めて直ちに討論に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(櫻内辰郎君) それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明からしてお述べを願います。速記を止めて。
   午前十一時三十九分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時四十四分速記開始
#6
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。只今天田君及び中西君よりそれぞれ賛成の討論がございましたが、他に御発言はございませんか。他に御意見もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(櫻内辰郎君) それではこれより採決いたします。國家公務員共済組合法の一部を改正する法律案を衆議院修正の原案通り可決することに賛成のお方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#8
○委員長(櫻内辰郎君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によつて、予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本案の内容、本委員会における質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
 多数意見者署名
    川上  嘉   木村禧八郎
    小宮山常吉   中西  功
    天田 勝正   油井賢太郎
    木内 四郎   玉屋 喜章
    波多野 鼎   西川甚五郎
    黒田 英雄
#10
○委員長(櫻内辰郎君) 御署名漏れはございませんか、なしと認めます。
  ―――――――――――――
#11
○委員長(櫻内辰郎君) 次に郵政事業特別会計法案及び電氣通信事業特別会計法案と一括して議題といたします。先ず田口大藏政務次官より提案理由の御説明を願います。
#12
○政府委員(田口政五郎君) 只今議題となりました郵便事業特別会計法案及び電氣通信事業特別会計法案の両法案の提案理由を一括して御説明申し上げます。
 本年六月一日を以ちまして、逓信省が郵政省及び電氣通信省に分割されることになりましたので、同日を期しまして、現在の通信事業特別会計を廃止し、新たに、郵政省の所管に属します事業に関しましては、郵便事業特別会計を設置し、又、電氣通信省の所管に属します事業に関しましては、電氣通信事業特別会計を設置しまして、それぞれその経理を行う必要がありますので、この両法案を提出致した次第であります。
 而して、両法案の内容は、二者殆んど同一でありまして、而も、現在の通信事業特別会計法に規定してあります事項の殆んど全部と同法の施行政令たる通信事業特別会計令中に規定する重要な事項とを合わせ規定致しまして、法体系の整備を図るとともに、從來の通信事業の運営の実績に顧みまして、二、三の点について改善の規定を加えた次第であります。
 即ち、両法案の現行の通信事業特別会計法と異ります主な点は、
一、先ず現行の通信事業特別会計法第十三條では事業設備費の財源の不足を補うために調整資金を保有することができることになつておりますが、從來の実績に鑑みまして、このたびの両法案からは削除することに致しました。
二、次に両特別会計法案の各々第十五條には作業資産の保有等に関する規定を設けることに致しましたが、この規定は、郵政会計及び電氣通信会計の企業的な運営に資する趣旨の下に、事業上必要な作業資産を各会計に属する現金を以て、予算で定める金額の範囲内において保有することができることにしようという規定であります。この規定は、現行の通信事業特別会計法には無い規定でありますが、從來の事業運営の実績に鑑み、その必要を認めまして、新らしく規定した次第であります。
三、又、両法案の各々第二十九條には公債及び借入金の起債余力の翌年度への繰越に関する規定を設けることに致しましたが、この規定は、各会計においては、各年度において公債の発行往び借入金について國会の議決を経た金額のうちその年度で起債しなかつた額については、必要があるときは、翌年度において起債することができる途を拓かんとするものでありまして、これも亦両会計の企業的運営に資せんとするの趣旨の下に規定したものであります。この規定も現行の通信事業特別会計法には無い規定でありますが、從來の事業運営の実績に鑑み、その必要を認めまして、新しく規定した次第であります。
 以上が両法案の現行の通信事業特別会計法の規定と異なる点の主要な箇所でありますが、尚ここで一言附加して申上げますが、この両法案によりまして、六月一日から発足することになります郵政事業特別会計及び電氣通信事業特別会計の昭和二十四年度の予算関係についてでありますが、両会計の予算は、過般、大國会において御審議を経まして去る四月十九日法律第二十八号として公布されました「專賣局特別会計等の昭和二十四年度の予算の特例に関する法律」によりまして、五月三十一日を以て終ります。通信事業特別会計の昭和二十四年度の予算に含めて作成し、而も郵政事業特別会計の予算となります分は郵政勘定に、電氣通信事業特別会計の予算となるべき分は電氣通信勘定に区分してありまして、この予算もすでに御審議を経まして成立しており、六月一日からは、郵政勘定に含まれている分が郵政事業特別会計の予算となり、電氣通信勘定に含まれている分が電氣通信事業特別会計の予算となる次第であります。
 以上を以ちまして、両法案の御説明を終りたいと存じますが、何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことを希望致します。
#13
○委員長(櫻内辰郎君) 両法案に対して御質疑がございましたら、ここに政府委員大藏省主計局法規課長佐藤一郎君及び逓信省総務局長大野勝三君がみえておりますから、御質疑願いたいと存じます。速記を止めて。
   午前十一時五十分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十二時十三分速記開始
#14
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。他に御質疑はございませんか。御質疑もないようでありますから、質疑はつきたものと認めて直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認め直ちに討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#16
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。只今中西君より反対討論、天田君より希望意見を付しての賛成討論がございましたが、他に御意見はございませんか。他に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決いたします。郵政事業特別会計法案及び電氣通信事業特別会計法案を原案通り可決することに御賛成のお方御挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#18
○委員長(櫻内辰郎君) 多数と認めます。よつて両案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
 尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によつて予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において、本法案の内容、本委員会における質疑應答の要旨討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認を願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。それから本院規則第七十二條によりまして委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の署名を付することになつておりますから、両案を可とされた方は順次御署名を願います。
 多数意見者署名
    高橋龍太郎  小宮山常吉
    天田 勝正  油井賢太郎
    木内 四郎  波多野 鼎
    玉屋 喜章  西川甚五郎
    黒田 英雄
#20
○委員長(櫻内辰郎君) 御署名洩れはございませんか、なとし認めます。それから一寸お傳えいたしますが、國立病院特別会計法案につきましては、公聽会も開き、質疑も相当進んでいるのでございますが、非常に問題となつておりますので、後日の採決に先だちまして各派においてそれぞれ十分御檢討の上御意見を纏められるように特にお願いいたします。それではこれにて休憩いたします。午後一時半より再開いたします。
   午後零時二十三分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時十三分開会
#21
○理事(波多野鼎君) 午前に引続きまして委員会を開きます。
 先ず最初に酒類配給公團法の一部を改正する法律案の御審議を願うことにいたしまして、提出理由の説明を聽きます。
#22
○政府委員(田口政五郎君) 酒類配給公團法の一部を改正する法律案の提案理由について、御説明申上げます。
 先ず、改正の第一点は、酒類配給公團の事業年度、予算及び決算に関する規定の改正であります。從來酒類配給公團の事業年度は、一ケ年を前期及び後期の二期に分ち、その人件費及び事務費は國庫交付金によつて賄い、剩余金は各期ごとに團庫に納付していたのでありますが、「公團等の予算及び決算の暫定措置に関する法律」の施行に伴いまして、いわゆる独立採算制をとり、公團の事業年度は年一回となり、その予算及び決算は、本年度分から國の予算及び決算の例にならつて、これを作成し、國会の議決を受け、それに從つて実行することとなつたことは、すでに御承知の通りであります。從いまして、この措置に應ずるため酒類配給公團法の会計に関する規定に所要の改正を加えることとしたのであります。
 改正の第二点は、酒類配給公團法の廃止の時期を政令の定める日とすることであります。酒類配給公團法の有効期間につきましては、今國会の初めにおきまして御審議を得て、差し決り本年六月三十日までといたしたのであります。公團廃止後の販賣機構の改変、酒税の徴收機関の整備等につきましては、目下鋭意研究、準備を進めたおるのでありますが、これらの整備につきまして、尚若干の時日を要する見込であります。政府といたしましては、これらの整備をまつて経済安定本部総務長官の命令によつて酒類配給公團を解散し、同時に酒類配給公團法を廃止したい考えでありますので、法律廃止の時期を政令によつて定めることとしたのであります。
 以上甚だ簡單でありますが、酒類配給公團法の一部を改正する法律案の提案理由の説明を終りたいと思います。何とぞ速かに御審議の上可決されんことを希望致します。
  ―――――――――――――
#23
○理事(波多野鼎君) では次に「地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、税関出張所、税関支署出張所及び税関支署監視署の増設に関し國会の承認を求めるの件」について提案理由の御説明を願います。
#24
○政府委員(田口政五郎君) 只今議題となりました「地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、税関出張所、税関支署出張所及び税関支署監視署の増設に関し國会の承了を求める件」の提案理由を御説明いたします。
 最近における外國貿易の趨勢に対應し、税関行政の円滑な遂行を期するため、東京税関支署羽田飛行場出張所と、大阪税関富島出張所の二出張支及び岩國税関支署、上ノ関監視署、嚴原税関支署の比田勝監視署、佐藤監視署の三監視所を増設したいのでありますが、これを必要とする理由を順次に申上げます。
 先ず東京税関支署羽田飛行場出張所は第八軍の指示によりまして、昨年の十二月十四日から航空機による貨物の輸出入並びに旅客に対する檢査取締を実施しておりますが、この税関業務は早急に行うよう指示されました関係上、取敢えず法令に基かない單なる事務所として設けられたので、事務遂行上多大の不利不便を生じていたのでありますが、本年に入つて更に連合軍総司令部の覚書によつて本邦に入出國する財産、貨物は一切通関を要することとなり、且つ近親訪問入國者に対しては、旅券の査証をも合せて行うこととなりましたので、同所における貨物の取扱件数は激増することが予想されますので、これを法律に基く出張所とする必要が痛感されるのであります。大阪税関富島出張所は戰災によつて一時廃止となつていたのでありますが、戰前は大阪港の輸出貿易の約七割を取扱い、その中枢となつていたのでありまいて、最近貿易の振興に伴い地元関係業者から税関出益所再開の要望もあつて取敢えず昨年十一月に大阪税関富島分室を章け、その一帶の輸出入事務を取扱つて來たのでありますが、單なる分室では対外的に不都合の点が多いので、これを法令に基く出張所といたしたいのであります。
 次に上ノ関監視署は廳舍の所在位置が隣村の上ノ関村にあるので、現在の室津監視署の單なる名称替であり、比田勝と佐賀の両監視署は、對馬が密貿易の根拠地となつている現状に鑑みまして、監視網を充実して、密貿易の徹底取締を行う必要があるからであります。以上の二出張所及び三監視署の増設は、行政機構縮少の折柄でもありますので、これと見合いに事務量の比較的に少し東京駅出張所と敦賀港駅出張所の二出張所、及び室津監視署、松島監視署、若津監視署の三監視署を廃止することにしております。何とぞ御審議の上速かに御賛成あらんことを希望します。
  ―――――――――――――
#25
○理事(波多野鼎君) 貸金業等の取締に関する法律案の提案理由の御説明を願います。
#26
○政府委員(田口政五郎君) 貸金業等の取締に関する法律案について、その提案理由を御説明いたします。
 最近の金融梗塞に伴いまして、或いは高金利惡質な貸金業者が乱立し、或いは巧みに仮裝して、預金貯金等の受入れをなし、銀行法等の違反行爲をなすものも多数生ずる状態になりましたので、これらの貸金業者を取締り、その公正な運営を保障すると共に、最近の金融の逼迫に乘じて、発生いたしました不正金融等を取締ることにより、金融の健全な発達を図るため、本法案を提出しようとするものであります。
 以上本法案の要旨を御説明いたしますと、大体次のようであります。
 第一に、貸金業者につきまして、大藏大臣への届出制を設けますと共に、貸金業者の業務の運営について監督の規定を設けることにいたしました。即ち貸金業を行なおうとする者は、予め大藏大臣に届出書を提出し、その受理書の交付を受けた後でなければ、貸金業を行うことができないものとし、又、預金等は正規の金融機関のみが取扱い、貸金業者は專ら金錢の貸付又はその媒介のみを行うこととするため、貸金業者は預金、貯金、掛金、その他何らの名義を以てするを問わず、不特定多数の者から、これらのものと経済的性質を同じくする金錢の受入れをしてはならないことといたし、更に貸金業者の金錢の貸借の利息又は媒介の手数料につきましては、臨時代利調整法の例に準じまして、その最高限度を定めることとしたのであります。
 第二に、最近の金融梗塞に伴いまして、いわゆる頼母子講のうちには、その規模が大きく公共の利益に影響を及ぼすと認められるものが生じて参りましたので、これらの頼母子講のうち大藏大臣が指定するものにつきましては、貸金業者の例によつて取締を行うことにいたしたのであります。
 第三に、最近全國に亘つて廣く行われておりまするいわゆる日掛貯金による貸付の制度を、無盡会社の業務のうちに採用いたしまして、この日掛貯金の業務を行う会社のうち、健全良質なものにつきましては、これが無盡会社の免許を受くることにより、正規の金融機関としてその業務を行い得ることとし、以て熾烈な庶民金融の需要に答える途を開いたのであります。
 第四に、最近の金融梗塞に伴いまして、金融機関の健全な運営を阻害しております浮貸等の不正金融を防止いたしまして、金融機関の公正な運営を確保し、金融機関の役職員の不正利得を防止することとしたのであります。
 以上で貸金業等の取締に関する法律案の提案理由を御説明いたしました。何とぞ御審議の上、御賛成あらんことをお願い申上げます。
  ―――――――――――――
#27
○理事(波多野鼎君) 先ず酒類配給公團法の一部を改正する法律案、これは予備審査でありますが、これについての質疑をお願いいたします。尚他の法案について、例えば專賣関係の法律案についてならば、政府委員が來ておりますが、こちらをやつてもよろしい。
#28
○西川甚五郎君 貸金の問題で、今度から臨時金利調整法、これの單行法があつたら頂きたいと思う、なければこの法案に出ます第二條から第六條までのやつの写しを頂きたいと思います。
#29
○理事(波多野鼎君) 政府の方で一つ出して頂きます、関係條文を……。それでは專賣関係の法律案については政府当局が來ておりますから、先ずたばこ專賣法案について御質問を願います。
#30
○木村禧八郎君 たばこ專賣法案の第四章輸入の項ですが、その第二十八條に「たばこ種子、葉たばこ又は製造たばこは、公社又は公社の委託を受けた者でなければ輸入してはならない。」という條項がありますが、これは從來のたばこの種子というのが入つていなかつた、たばこの種子が新しく入つたのは、どういうわけですか。
#31
○政府委員(原田富一君) たばこの種子は、戰前と申しましても可なり前になるのですが、入りておりました、現在御承知の兩切たばこの原料の米葉というやつ、これは今日本で作つておりますが、これは元アメリカから種子を入れた、ところがその後、あれはいつでしたか覚えておりませんが、アメリカで種子の輸出を禁止しました、それ以後は入つておりませんが、これは從來もそういうことがありましたし、日本で品質の向上を図るには、やはり本場の種子をできれば入りたいという考えでありますので、こういう規定を入れて置きました、現在のところではアメリカではそういうことがまだ解けておりませんから、輸入ができませんけれども、將來そういうことのある場合を予想してこういうふうにしたわけであります。
#32
○木村禧八郎君 將來ある場合を予想して、たばこの種子の輸入という項を入れたと御答弁なんですが、その点非常に手廻しがいいように考えられるのですが、こういう今まだアメリカで種子の輸出を解いてないのに、もうすでにそれを予定して、ここにこういう字を入れるということについては、何か他に計画があつて、そうしてその見合いとして、こういう項目入れたのではないのですか。
#33
○政府委員(原田富一君) この種子の輸入を入れたのは、先程申した通りでありまして、私共として全然何も他に考えありませんです、できればそういう種子を入れて、日本でいいたばこを作りたい、こういう考えだけであります。
#34
○木村禧八郎君 それでは別の問題についてお伺いしたいのですが、最近米英トラストの人たちが日本へ來まして、日本のたばこの工場を視察したという事実がございますか。
#35
○政府委員(原田富一君) 只今の御質問に関しましてはB・A・Tのクリスチャンという人が、これは確か昨年の秋頃と思いましたが、それと本年の二月頃日本に参つたのでありますが、その二月に参りましたときに私共の方の東京地方專賣局の品川工場を見たいというので、二月の二十三日でありますが、その人と、やはりそこのB・A・Tのブライスという人、それに司令部のE・S・Sのインターナル・レヴェニュ・ディヴィジョンの專賣担当官とが参りまして、私共の方からも一緒に案内に参りまして工場を一通り見ました。
#36
○木村禧八郎君 それは品川工場だけでございますか。
#37
○政府委員(原田富一君) そうでございます。
#38
○木村禧八郎君 大体今たばこ工場というのは五十ケ所ぐらいあるのですか。
#39
○政府委員(原田富一君) 現在動いている工場は三十六ケ所でございます。
#40
○木村禧八郎君 そうですか、動いているのがですね、動いていないのは……
#41
○政府委員(原田富一君) 動いていないと申しますのは殆んどないと言つていいのでございます。戰災を受けて殆んど建物がなくなつているというようなことで、工場は三十六ケ所。今後増設するのは多少ありますけれども……
#42
○木村禧八郎君 その中で一番優秀な工場というのはどこでございますか。
#43
○政府委員(原田富一君) 私共考えまして今の東京の品川の工場、それに京都の工場、京都の工場は小函の印刷工場もありまして、大きさにおいて一番大きいと思つております。代表的なのがその京都の工場と東京の品川工場、次いで北千住に足立工場と言つております、そんなところが大きいと思います。まだ併しそれに匹敵するような大きい工場が各所にありますが、大体代表的なところではそういうところでございます。
#44
○木村禧八郎君 只今お話を伺いました優秀な代表的な工場ですね。こういうものについてB・A・Tの方から何か工場を讓つて呉れとか、或いは委託経営をさして呉れというような、何かそういう話はなかつたのでございますか。
#45
○政府委員(原田富一君) 私共はそういうことは全く聞いておりません。直接B・A・Tから聞いたこともありませんし、又他からもそういうことは聞いたことがございません。
#46
○木村禧八郎君 もう一つお伺いしたいのですが、長官は御存じないかも知れませんが、我々が聞いたところによりますれば、日本のたばこ工場を視察した結果、優秀な五つか六つの工場を讓つて欲しい、或いは又、讓つて欲しいというのか、工場の委託経営みたいのをさして欲しいというのか、そこははつきりしませんが、そういう話があつて、そうして日本の当局としては、第一に英米の葉は日本の耕作に適しない、或いは又英米の葉を持つて來て耕作する場合、日本の耕作者が圧迫を受けるということが第一点、それから第二には財政上から英米のB・A・Tが工場を経営した場合、日本は財政收入が少くて圧迫を受ける、そういうような点から日本側としてはそれは困難であるということを一應述べて反対したところが、先方では、それは英米の方からは種を持つて來ても日本の耕作者にやらせるのであるから、日本の葉たばこ耕作者は何も失業するわけはない、それだから心配は要らないじやないか、又財政上の点についても日本の財政には何ら損失を與えない、今葉たばこの收入の大部分は税金に取られる、例えば五十円のたばこは四十円ぐらい税金で、残り十円の收益の中六円ぐらいが生産費、残り四円ぐらいが儲けである、そういうように儲けは少ないけれども、B・A・Tの人がやれば、日本のそういう税金負担までを負つても可能である、それでB・A・Tが損失するかしないかはそちらの採算によるものであつて、損するからお止めなさいというのも、それも道理が合わない、むしろ大体アメリカのたばこの製品の二級品ぐらいのものを日本で作つて賣り出せば現在よりももつと沢山賣れる、そうしてその結果却つて税金が多く日本政府に納められるのではないか、その方が日本政府にとつては有利ではないか、そういうふうに答弁されて、これに対して日本側でも強くそのB・A・T側の言い分に対して反対する十分の理由を見出だすことが困難であつたという話を聞いておるのです。更にB・A・Tとしては、その結果今の從業員に対して大体給與としては平均百ドルを拂つて而も收支はまだ償う、但し今の作業状況を見ると、実働時間は三、四時間しか働いていない、これを実働八時間にして、そうして施設をよくしたならば、平均給料百ドルにしても十分採算が合つてやつて行ける、大体合理化すれば從業員は三分の一ぐらいの人員でやれるだろう、こういうことでやれば今の日本の專賣局が経営しておるのと同じ税金を日本政府に納めて、而も採算が合う、そればかりでなく、たばこをもつと豊富に供給できて、闇たばこもこれを追放することができるだろう、更に今よりももつと多くの税金を日本の政府に與えることができるかも知れない、大体こういう内容の話を我々は聞いておるわけなんです。そうしますと相当話は具体的な点まで進んでおるのではないか、例えば採算についても研究しておる、大体從業員に対して百ドルぐらい給與を拂つて、而も経営を合理化すれば今の日本の專賣局が経営しておるよりも更に收益が多くなる、日本政府にもつと多くの税金を納めることができる、こういう研究調査がB・A・T側にはできておつて、そういうことを基礎にして話を進めて、更に聞くところによりますと、吉田首相はこれに対して大体賛意を表しているようである、政府の財源がそれだけ多く得られるならば、これは結構であるというような考えに傾いているということを我々は聞いているのであります。ここまで話が具体的に進んでいるといたしますと、專賣当局がこの事実について全然知らないということになりますと、これは非常な問題になると思うのであります。若しか五、六ケ所くらいの優秀な工場を委託経営或いはこれを委讓するということになりますと、その優秀でない残つた工場において日本の專賣公社が経営して行く場合に、競爭上非常な不利の立場に立つのじやないか、そういうことも考えられますし、そういう非常に重大な問題が背後に存在しておりまして、その問題がはつきりしませんと、我々一生懸命になつてこういう專賣法というようなものを審議したり、或いは又日本專賣公社法案をいろいろ審議して見ても非常に甲斐がないと思う、何か見当違いのものと取組んで法案を審議しているというような感じをするわけなんです。そこに非常にくどいようでありますけれども、先程からそのB・A・Tの日本政府側における交渉の問題についてお伺いしているわけなんです。併し長官がお分りにならなければ大藏大臣なり、或いは大藏大臣が分らなければ吉田首相なりに御答弁を煩わしたいのであります。この点について多少でもお分りになつている点がありましたらば、御答弁願いたいと思います。
#47
○政府委員(原田富一君) 只今木村さんからお話しのありましたB・A・Tの問題につきましては、私共全くその具体的のことは本当に聞いておりません。從つてそういうことは存じていないのであります。これは私共としては本当に不注意のためにそういう事実が本当にあるのを知らないのかどうか、それすらも分らないのですが、ただB・A・Tが戰後ちよいちよいこちらに去りましてからいろいろ話をしましたが、これに対する批判、これは財政收入の上から、或いは日本の專賣制度という建前、或いは日本のたばこ耕作、農村経営の問題等からいろいろ議論が、直接B・A・Tと交渉に当らない者でも民間にもあるし、誰にもある、そういう今、先生がお話になりましたようなことをいろいろ民間でも論議されていることを私も知つておりますが、B・A・Tの折衝とか話合いで今お話のあつたようなことが出たかどうかは聞いておりませんが、却つて具体的に尚これは別の機会にでもどういう所でどういう方がそういうことがありましたか伺えれば結構でありますが、ただ今B・A・Tの人が專賣局の工場を見たいというのは、私が知つている限りでは、先程申した本年の二月末の品川工場だけでありまして、外はないと思います。あれば報告して來る筈でありますし、司令部のたばこ関係の人が見るとかいうことはこれは幾らでもありますが、B・A・Tの者が直接見たというのはまあ大体私の記憶ではそれだけであります。それから日本の工場の経営の能率なり技術の問題は、これはいつかも申したことがあつたかと思いますが、戰時中日本は技術が非常に停頓いたしまして、現在アメリカのたばこのいい工場に比べれば可成り劣つていると思います。但し戰前はそれ程劣つたものとは思わないと実は我々の先輩のお話に聞くのですが、それで技術の向上はできるだけやりたい、併し私共は技術の向上をやり、外國の機械なり技術を学ぶについてもいろいろなやり方があります。廣い面においては外資導入と申すかも知れませんが、これにはいろいろ研究してすべての面から日本の経済再建なり、日本の今後にとりましていい方法をやるべきだということを愼重に考えなければいかん、B・A・Tの方が專賣局の工場を見て実働時間が三時間だということは我々はもう全然想像もできないことでありまして実働八時間は必ずやつておりまして、ただその間に割合に暇のある人が少し遊んでおつたかどうかということは或いはあるかも知れません。三時間ということは通常の状態として考えられないことであります。一月百ドル払つてはどうかという点は、そういう問題はもう全然初耳でありまして、何とも申上げようがないのでありますが、そういう事実がありますれば勿論こういう席で隠すベきことではない、むしろ率直にお話して日本の將來をお互いに考えて善処すベきものであると思います。尚この法律案につきましては、これは現在の專賣制度をそのままやつて行くという建前にできておりまして、今の外資導入について一番問題になるのはやはりたばこの生産だと思います。その製造も公社でなければならないというのが製造の章、何條でありましたかありましたが、そういう建前をとつておりまして、若し何らかの形で工場を委託にしろ何らかの形が民間なり或いは外國会社にやらせる場合には法律の改正を要するので、そういう建前でこれは立案しておる次第であります。
#48
○木村禧八郎君 これは仮定になるかも知れませんが、日本のたばこの專賣行政としてそういうように外國の商社或いは又日本の民間の商社でもいいと思いますが、そういうところへ製造の委託経営をさすということ、或いは又日本專賣公社以外にそういうたばこの製造その他を讓るということについては日本のたばこ專賣行政の上から見てどういうふうにお考えになりますか、卒直に……
#49
○政府委員(原田富一君) 只今の御質問はこれはむしろ方針とか大きな問題でありまして、事務当局として政府の方針として申上げるベきことじやないかと思います。私共事務当局の考えとして率直に申上げますれば、現在の御承知のようにたばこの値段を相当高くいたしまして、專賣收入、專賣益金が國の歳入の中非常に大きな割合を占めておる、そのために國民所得に対しましては本年度はたばこの國民の消費額は全体で申上げますと國民総所得に対しまして五%七の予算の上においてそういうふうになる、戰前まあ常態のときにおきまして大体二%、アメリカがやはりその程度か或いはそれより低い程度、そういうふうな数字なのであります。これは結局日本の現在におきましてはたばこの数量から申しますと、やはり戰前より割合から言えば落ちておるということで、結局これは財政收入をたばこの收入に非常にたよつておるということで、この專賣益金を非常に大きくして、たばこによつて國家の收入経費の相当大きな部分を賄うということそれ自体がいいか惡いかということは別問題といたしまして、結局ともかくも現状の日本においては財政上、こうせざるを得ないということを一應頭に置いて考えますと、これをやるには私は專賣制度の方がやり易いのじやないか、專賣制度も而も現在のような製造專賣まで政府直接の手でやる方がやり易いのではないか、そういうことを考えますと、これを委託製造なり、或いは民間に一部をやらせるということにいたしますと、或程度そのやらせる者に対して企業利益を認めなければこれはならないと、そうすると、それだけは計算上、國の收入が減るということになる、ただ併しこれは問題で、そういうふうなやり方を採つたために能率が向上してコストが下げられると、それが企業利益をカヴァして、そうして更に尚余りがあると、政府の企業では、その本質上どうしてもこれ以上は企業合理化ができないんだという点があるとしますれば、これは又別論だと思いますが、私は本質上はそういうものではないと思いますし、又政府の企業にいたしましても、やり方は現在惡いといたしましても、改善すベきことは考えて、改善でき得るものじやないかということと、そうしますれば、現在のような日本の財政状態、経済状態の下においては、專賣制度でやつた方がいいんじやないかと、一應私共事務当局としての考え方を率直に申上げますれば、そういうわけであります。
#50
○小川友三君 たばこ属の植物からたばこを採るということは、これは昔土人が考えたことでありまして、現在はもう少し進歩したことを政府も考えておるでしようけれども、たばこ属の植物の中のヂキタリス科の植物を入れる方法、又は松柏科の植物を入れる方法、或いはコカ樹科の植物を入れる、或いは茄子科の植物を入れる、或いは清涼剤としての植物として、メンタ科の植物を、又は茶科の植物を、モロコシ科の植物を、それから菊科の植物を、こうしたものを入れまして、今葉たばこを耕作するために主食を作る農地を何百万地歩も潰されておる筈であります。併しこのたばこ属だけに依存をしておるということは主食を増産する貴重な農地を潰しておりますので、今申上げた外の植物でも、立派なたばこの代用をする成分を含んでおるのでありまして、たばこの生命は沈靜と、ニコチンによる麻醉によるあの味わいと、煙が出るだけでありますから、外の植物では相当野性的存在でありまするので、これを半分くらいまぜましても立派なたばこができる、匂いのいいたばこができると、かように思つておりますが、これにつきまして政府は全然研究していらつしやらないように見受けますが、もうちよつとたばこの製造というものが進歩するようにやつて貰えないものかどうかということをお伺いしたいのであります。又現在葉たばこを製作するために、主食を作る畑を何百町歩も潰しておりますか、それについてもお伺いしたいと思います。
#51
○政府委員(日下部滋君) たばこの原料といたしまして、たばこ属の植物のみならず、外の物を入れたらどうかという御意見でございますが、御質問でございますが、これにつきましては、專賣局でも相当前から研究をいたしております。実は御承知のように、只今でも「きんし」と「のぞみ」に「いたどり」と申しますか、これが一割弱入つておることになつております。これは遠からず罷めますが、これを入れますのにも、原料が非常に御承知のように戰爭以來逼迫いたしましたために、何かたばこの喫煙慾を満足させて、而もこの数量の少ないのを補うものはないかというので、いろいろ研究をいたしたのでございますが、実際これは嗜好品でございますので、いろいろのものを入れて見て、その試驗者が相当試喫をしてやつて見ましたのでありますけれども、この嗜好に適する、つまり販賣して必ず賣れるという確信のある物は実は残念ながらできませんでした、それでまあ「いたどり」でありますというと、これは喫煙慾の害にならない性質をあれは持つておりまして、而も若干量を殖やすことができますものでございますから、これでということに相成つておるような次第でございまして、只今までは私共の方のたばこ属以外の物のたばこへの利用の研究の結果なり、経過を申しますとそういうことになつております。それから耕作反別のことでございますが、これは全國で五万町歩でございます、この中におきまして、主食の耕作面積を潰すというような点は、全然潰す所はどこもございません、前作といたしましては麦、これはまあ主食、後作といたしましては藷、主食は前後で作つております。これは平均いたしますというと、それでは始めからこのたばこを作らないで主食ばかりを作つたらどうだということになるわけでございますが、その場合におきまして、大体主食関係では七割から八割の間というもの、たばこを作りませんで主食を作りました場合に比較いたしまして、その七、八割の程度は主食も收穫しております。
#52
○小川友三君 專賣局は專門家ですから、たばこののことは相当研究していらつしやるだろうと思いますが、燈台下暗しということがございまして、比較的專門家は暗かつたりしたりしますから、特にたばこの中に薄荷を入れるということは、薄荷の味をつけるとかいうたばこを出したということでありますが、これはメンタ科の植物ですから、このメンタ科の植物の葉をまぜて行くというような方法で、葉たばこの耕作面積五万町歩を半分ぐらいに減らして、そうしてメンタ科の植物とか、茶科の植物とか、茄子科の植物とか、ヂキタリス科の植物とか、或いはモロコシ科の植物でもいいのでありますが、こういうものを殖やしまして、たばこの数を減らして、賣上高も同じ賣上高になるように進歩さして頂きたい、かように私は思つております。そこで現在たばこは少くともいいから、とにかく主食をたとえ一掴みでもいいから増産しなければならないというのに、耕地面積が六、七割、あとの三割かそこらがたばこを作るために消費されて雜炊を食つているということが多いのでありますから、まあここ当分の間は外のヂキタリス科と、たばこ属は同じものですから、兄弟分ですから、從兄弟ですから、これを採つて行くという方法を採りますと、非常にいいと思います。そこで、御承知の通り今「きんし」でも「ピース」でもその一本を煎じまして、これを熱湯で三十分でも、二十分でも、十五分でも煎じて飲むと、人間が直ぐ死んでしまう程のニコチンを含んでおります。こうした劇藥に等しいニコチンの量をそう吸わせなくても、これは或る程度減らしても差支ないと思います。そこで我々は藥学校におつた時分に、「敷島」を一本三十分煎じますと、人間二人殺せるんだということを学校で教わりましたが、とにかくこれは劇藥の扱いですね、たばこは……。そうして恐るべき殺人量を含んでおるニコチンをもつと減らして貰いたい、かように思つておりますのですが、今聞きますと「いたどり」の葉を一〇%混ぜておるというが、あれを吸つておつてもそれは分らないのです、これは私はたばこ属だと思つておりますから……。そこでどうか茄子科、ヂギタリス科、メンタ科、或いは茶、モロコシ科の植物をまぜて頂いて、食糧増産に……、財政面においては非常に專賣局は貢献しておるけれども、農地を潰しておるという点において、虫でいうと益虫であり、益鳥であり、或いは害虫であり害鳥である面も多少あるようにも感じられますので、この点につきまして十二分な御研究を賜りたい、それから舶來品で噛みたばこ、噛むやつですが、ありも賣り出したらいいと思いますが、それは噛んで眼が廻る程ニコチンが強いやつでありますが、噛むやつをお出しになるお考えがございますかどうか、それをお伺いし、又政務次官が今度変つたのですけれども、前の政務次官の方のときに茄子科の植物を入れまして、喘息の茄子科の植物は止まりますから、茄子科の植物を入れてたばこを、喘息たばことして賣り出せば、三百億ぐらいは増收になる見込がある、こういうことは早速やりたいと思いますが、閣議に掛けて貰いたい、いや掛けましよう、ところが舞台が変りまして今度政務次官が変りました、私の方でも忙しくて忘れちやつたというわけですが、この際喘息たばこを賣り出して貰いたいと思うのであります。喘息の場合にたばこで喘息が直りますから、それで茄子科の植物を入れて貰う、この点につきまして、御注文と、御伺いと、ちよつと一つ御答弁願いたいと思いますが。
#53
○政府委員(日下部滋君) 御指摘のように、日本は國土は狹し人口は多くて、食糧が最も痛切に要求せられるのでありまするから、たばこの耕作の面積というものは最小限度にいたさなければならない、できますならば、主食が如何ほどでも減産しないようにいたさなければならん性質のものだと思います。先程お答え申上げましたが、この研究はもうそれで終えておるわけでございませんので、御指摘の方向に向いまして、引続きこれからも研究をして参りたいと存じます。
 次に噛みたばこのことでございますが、日本人には噛みたばこはどうも嗜好に適しないようでございまして、進駐軍から放出された噛みたばこがございまして、これを若干最初の頃出したのでございますが、ちよつと珍しいから買つてみたんでございますが、あと続いてやろうという人は殆どでございません、それでこれは珍しいといつて買われた方で、あと持て余して困つておられる所もちよいちよい見受けたようなわけでございまして、只今のところ噛みたばこを今造ることは、これは研究はいたしますが、今のところそれを造つて出すという方向には考え纒めておりません。
 それから喘息たばこのことでございますが、これにつきましては、この喘息たばこのことは、これは相当葉は喘息にいい、併しその煙が喘息にいいか、いろいろこれは医学的にも相当研究してみなければならん問題だと思います。研究してみたいと思いますが、只今それではいつから造つて発賣するかということになりますと、それは十分に研究いたしまして、喘息に果していいという結論に達したときに、さして頂きたいと思います。
#54
○小川友三君 これは政務次官と言うとおかしいですが、この喘息たばこはアメリカ辺ではアンチアストマというのが世界に貿易されておりまして、何億ドルという金貨を世界からアメリカは集めていらつしやいます。これは日本へも相当戰前は入つておりまして、何百万ドルという金がアメリカへ行つておる筈であります。そこで、このアンチアストマの効果、日本では専賣局樣では只今たばこを造つたら日本人だけに全部賣り付けちやおうというお考えですが、アンチアストマの向うを張るようなたばこを造りまして、世界の市場に進出して貿易するという大局的に立つて頂いて、殊に茄子科の植物は日本には非常に多いのでありますから、うんと研究して頂きたいのでありますが、そこでこの点につきましてまあ政務次官に、喘息たばこを一つ賣出すということを閣議で諮つて頂いて、その結果を又適当の機会に御報告願いたいと思つております。そこで、日本内地では喘息にたばこが効く、茄子科が効くということで、吉野たばこというのがあつて、どこの藥屋へ行つても賣つております。これは專賣局だけ知らないのです。これは内密で吉野たばこというのを造りまして、堂々とどこの藥屋へ行つても吉野たばこを呉れと言つたら、賣つております。喘息の人はどの薬を飲んでも治らないで、これを飲むと喘息は、咳はぴたりと間違いなく止まつてしまう、これは何千万円か何百万円が日本でも現在賣つております。どこの藥屋へ行つても賣つておりますから……。そこでこうした密造品が喘息たばことして、政府が寝呆けておると言つては恐れ入りますが、お氣附きにならんから、そういうたばこを造つて賣られております。これは奈良縣の某氏が造つておるのですが、賣れておるのであります。
 それから噛みたばこですが、噛みたばこは需要がなくてということは、それはまだ研究が足りません。今警察の留置場に留められておる者と、未決におる者と、既決におる者が、全部合せると五十万人くらいおるでしよう、これに賣るのです。これは火を使うと危いから、やつら入つておる連中はたばこは吸えないから、噛みたばこを食べる、五十万人が一日に一個ずつ食べましても大きなもんですし、それから出て來れば留置場の習慣で又食べるということになりますから、噛みたばこはこれでも五十億や百億の税金を挙げるのは造作ないのですから、そこに重点を置いて、留置所と刑務所だけは噛みたばをどんどん出して、政府が儲けるということをやつて頂いて、とにかく專賣局の目的はニコチンの中毒に皆してしまうのです。その点から申して所見を……。留置場と受刑者と未決囚に対する、あれも日本人ですから、たばこニコチンを補給してやるということについてそれだけで結構ですから、所見を一つ、政務次官でいいですから、どうぞ一つ……
#55
○政府委員(田口政五郎君) 私夢にも考えたことのないような奇想天外のことと思いますが、実に小川さんの專門的の知識につきましてお教え頂きまして、專賣局におきまして早速研究をいたしまして、御報告申上げることにいたします。喘息たばこも、亦噛みたばこにつきましても同樣でございます。
#56
○理事(波多野鼎君) 外に御質問ございませんですか。このたばこ專賣法案につきましては、尚木村委員が大藏大臣に質疑をしたいという御希望でありますので、それだけを残しまして、外は質疑終了ということにいたして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#57
○小川友三君 私も大藏大臣に質問します。折角來るのだから……
  ―――――――――――――
#58
○理事(波多野鼎君) それでは次に塩專賣法案の質疑に移ります。
#59
○小川友三君 塩の專賣につきまして政府側に伊豆半島の猿ケ島の下賀茂を中心として百六十度の温泉利用の塩について調査をお願いしまして早速行つて頂くということでありましたが、その経過をお聽きしたい。
#60
○政府委員(磯野正俊君) お話の点につきましては、私達の方で全然材料も持つておりませんので、早速名古屋の專賣局の管轄になつておりまして、下田の出張所がございます。そこの出張所に宛てまして、とにかくこちらかく行くにいたしましても、大体どの辺でどういうふうなことだろう、一應探つて見て呉れ、その結果に基きまして、專門家が参るならば参るということにいたしたいと思いまして、下田の出張所宛に至急に調査をやつて見て呉れという電報を打つて置きましたが、まだ返事が参つておりません。
#61
○理事(波多野鼎君) それでは他の方から今速記の要求が來ておりますので、速記はこの辺で中止して貰います。
   午後三時十三分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時五十八分速記開始
#62
○理事(波多野鼎君) 速記を始めて。本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           波多野 鼎君
           黒田 英雄君
   委員
           天田 勝正君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           木内 四郎君
           油井賢太郎君
           小宮山常吉君
           高橋龍太郎君
           中西  功君
           川上  嘉君
           木村禧八郎君
           小川 友三君
  政府委員
   大藏政務次官  田口政五郎君
   大藏事務官
   (主計局法規課
   長)      佐藤 一郎君
   大藏事務官
   (給與局長)  今井 一男君
   專賣局長官   原田 富一君
   大藏事務官
   (專賣局煙草部
   長)      日下部 滋君
   大藏事務官
   (專賣局塩脳部
   長)      磯野 正俊君
   逓信事務官
   (総務局長)  大野 勝三君
  説明員
   大藏事務官
   (給與局第三課
   長)      中尾 博之君
ソース: 国立国会図書館
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