くにさくロゴ
1949/05/18 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第30号
姉妹サイト
 
1949/05/18 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 大蔵委員会 第30号

#1
第005回国会 大蔵委員会 第30号
昭和二十四年五月十八日(水曜日)
   午前十一時二十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○たばこ專賣法案(内閣提出・衆議院
 送付)
○塩專賣法案(内閣提出・衆議院送
 付)
○しよう腦專賣法案(内閣提出・衆議
 院送付)
○公認会計士法の一部を改正する法律
 案(衆議院提出)
○地方自治法第百五十六條第四項の規
 定に基き、税関出張所、税関支署出
 張所及び税関支署監視署の増設に関
 し承認を求めるの件(内閣提出・衆
 議院送付)
○復興金融金庫に対する政府出資等に
 関する法律案(内閣提出・衆議院送
 付)
○日本銀行法の一部を改正する法律案
 (内閣提出・衆議院送付)
○経続調査承認要求の件
  ―――――――――――――
#2
○理事(黒田英雄君) これより大藏委員会を開会いたします。本日は先ずたばこ專賣法案、塩專賣法案、並びにしよう腦專賣法案を議題にして、御審議を願いたいと思います。御質疑のおありの方は御質問をお願いします。
#3
○中西功君 塩の人お願いします。今外塩を入れているわけですが、その外塩のアメリカドルの價格と、その中における運賃、それからそれの國内價格、そしてそれに関連して日本の國内の製塩業者の生産費、それから又その買上價格、大体そういう点で、少し数字的に最初お聽きして置きたいと思います。
#4
○政府委員(磯野正俊君) 只今海外から入つております塩は大体CIF價格に対しまして、十九ドルということになります。十九ドルの中で大体十五ドル程度が運賃ということになつております。それを今度の爲替レート決定に從いまして、三百六十円で買うわけでございますが、チヤージを入れまして大体十九ドルで三百六十円、七千二百五十九心程度で專賣会計が買うということに相成るわけでございます。現在内地の製塩業者から買上げております塩の價格は一トン九千七百四十五円に相成つております。その販賣價格は用途によりましていろいろ違うのでありますが、大きく分けまして白塩と外塩、原塩と申しておりますが、この二つに分けまして、白塩のうち家庭用白塩といたしまして割当によりまして配給いたしております價格が一トン当り一万六千二百十円で賣つております。それから業務用といたしまして、例えば味噌、醤油、漬物等の業務用に賣りますときの價格は九千七百心であります。それから原塩につきましては、業務用に賣りますときには八千九百円であります。それからソーダ工業用としまして賣りますときには、トン三千円ということになつております。
#5
○中西功君 私の聽きたい点は、今日本の政府の政策が外塩依存の上に立てられておつて、國内塩の製造業者、特に廣汎な塩業者が非常に困つておる。実際又今の傾向で行けば、これは廣汎に沒落してしまうというところに來ておるのですが、そういう政府の外塩依存政策が果して、いろいろな具體的な数字から見ていいかどうかという点なのであります。で今の数字によりますと、國内塩の買上價格は九千七百円になつております。そして外塩は七千二百五十九円になつておりまして國内價格の方が高いようであります。併し実際に我々一般の消費者に対しては一万六千円で賣つておるわけなんです。ですから今一般消費者が一応負担しておるという面から見れば、明らかに國内塩は償うておるわけであります。ただソーダ工業に対して三千円という安い價格で賣つておるために、その間に非常に補給金やそうしたものの必要が生れて來ておりますが、そこで政府側においては、もつと大きな國民経済的な見地から見て、一トンの石炭を國内塩の製造に使うのと、それを外の輸出産業に使つて、そうして輸出をして外貨を獲得するというやり方、この二つを比較して、即ち國内の石炭を國内の塩の増産に向けて、外國から來る塩の量を多少でも減らす、こういうふうな採算関係と、その他輸出産業に石炭を使つておりますが、そうした場合における採算関係との間を正確に何か計算して見たことがあるかどうか、どの例でもいいですが、そういうものがあつたら一つ示して貰いたいと思います。
#6
○政府委員(磯野正俊君) 石炭の問題が國内製塩の生産量の少いということの一大原因でございますが、これは今お話のごとく、我々のところで石炭一トン当りの、いろいろなそういう細かい計算は実はいたしておりませんが、併しながらこれまで塩に対する石炭の割当が非常に少かつたということにつきましては、何様塩が例えば非常に効率のようと言われておりまする眞空式製塩工場におきましても大体四千カロリーを標備にいたしまして〇・八トン必要とする。平釜式製塩におきましては一・六トンは要るというふうな点から見まして、而も石炭の生産が從來非常に少かつたという点からいたしまして、どうしても不経済な石炭の使い方であるという断定を下されておつたわけであります。從いましてこれまでは、塩に石炭を使うよりはもつと外の重要産業に使い、塩は幸いに外國に相当あるかと取敢えずの間は、それを入れるというふうなことで現在までやつて來たということであります。最近漸次配炭の割合もよくなつて参りました。内地の製塩の方に向けられる石炭の目標は段々樂観的になつて來るのじやないか。
#7
○中西功君 そういうふうな計算をされていないというわけですが、私は非常に不思議に思うのです。今まで塩業関係においては國内の自給の強化、何よりも現在の非常に困窮している製塩業者の救済のために非常に大きな運動があつたと思うのですが、当局者としては当然塩に石炭を使うべきか、それともその他の部門に石炭を使うべきかはこれは具体的に考えてやらなければいけなかつたかと思うのでありますが、そうしたものを十分具体的に調査していないというのは、どうしてもおかしいと思うのです。今ここに資料がないからそれが言えないのか、それとも全然そういうことは考えなかつたのか、もう一度そのことをはつきりして貰いたいと思います。
#8
○政府委員(磯野正俊君) 具体的に、我々といたしましてはそういう数字は持合せておりません。
#9
○中西功君 いないわけでありますか。
#10
○政府委員(磯野正俊君) いません。
#11
○中西功君 具体的に数字を持合せていなかつたということは、やらなかつたということなんでありますが、政府の責任、或いは当脇者としてお立ちになつているあなた達の責任において、そういうことをやらんで実際済むと思つているのですか。若し石炭に対してどれだけの石炭の割当量を必要とするか。塩の関係の事情だけでなくて、その他全体の経済を睨み合せて他の部門に使うよりもこれだけいいのだ。例えば今輸出産業が沢山石炭を使つています、それを政府は外貨獲得のためだと言つている。それならばそれに使うよりも、むしろ塩の自給を強化した方が輸入分をカバーしてこれだけ得じやないかというふうなことを、或いは私の言つていることがさかさまで損かも知れません。とにかくそういうことを全然やられない、考えないということは私はおかしいと思うのであります。それはもう実に怠慢ですよ。そういうことをしないというのは……。そういう点は私は極めて簡單な数字でもこれは分ると思うのです。これはこのくらいで止して置きます。
 次に先に輸入石炭の手当の見通しが漸次好轉しているというふうな話がありましたので、それじや具体的に、それは今後の、特に二十四年度における製塩業に対して、具体的に政府としてはどういうことを考えといるのか。どういう手当をしようとしているのかそれをお聞きしたい。
#12
○政府委員(磯野正俊君) 精炭につきましては、昨年二十三年度におきましては六千四百トン程度の配炭しかありませんでした。今年は豫算を組みますときにおいては、大体年間五百万トンの割当を受入れることに確定いたしております。第一四半期におきましては、大体その四分の一といたしまして一万一千トンばかりの精炭の割当を受けるということで計画を立てておりますが、最近におきましては更にその上に第一四半期として五万トンの追加割当をする、その方から見ますと、本年度は昨年度に比べて相当よくなるだろう。精炭と申しましても低品位の惡い方の石炭でございますので、一年を通じての計画までは決まつていないのでありますが、漸次その方面からの配炭も、割当に対しましても関係方面と更に努力をいたしまして、昨年に比べて格段の相違ではないかとかように考えております。
#13
○中西功君 ちよつともう一遍聞きますが、昨年は実績は六千四百トンという話ですが、計画はどれだけあつたのですか。
#14
○政府委員(磯野正俊君) 去年はどうもいろいろ折衝はいたしておりましたが、結局決まらなかつた。結局実績があつたということしか言えないと思つております。
#15
○小川友三君 今の中西先生の質問に関連しておりますからちよつと……。この專賣局の塩の方はどういう方が答弁しておるのですか、見当がつきませんが、委員長、一つどういう方ですか。
#16
○理事(黒田英雄君) 塩腦部長です。
#17
○小川友三君 お伺い申上げます。つまり人の中西先生の質問の中でも、專賣局の塩腦部が調査が足りないというのは、これは研究費、調査費、出張費というものがどのくらいございますでしようか。それを一つお伺い申上げまして、全然この調査費とか研究費というものがなくて、六千三百円ベースでは雜炊食べておるんだから研究はできないのかどうか、それを一つお伺いいたします。どのくらいの研究費を持つておるか、出張費を持つておられますかということを專賣局の塩腦の方の部ですね。予算がないのでできないのだというふうに善意に解釈しておりますが、ちよつとお伺いいたします。
#18
○政府委員(磯野正俊君) 試驗研究の予算でございますが、本年度の予算におきましては大体試驗研究費二千八百三十四万五千円、旅費もちよつとここに手許に持合せておりませんが、旅費も左程不足ということではございません。
#19
○小川友三君 こんなに沢山使つておられまして、そうして我関せずというような答弁を今中西議員さんにしておられましたが、相当の研究ができる筈だと私は思います。そこで塩の増産計画を怠慢という言葉を中西先生使いましたが、私もこれは正に怠慢だというふうに思います。そこで外國人の勤労大衆の負担において生産されたるところの塩を口を開けて棚から牡丹餅が落ちて來るように待ち構えておるというような專賣局の塩の増産の怠慢は、実に慨歎に堪えないと私は思つております。外國から送つて呉れるからまあこれは俺の方では寢ていよう。研究費の二千八百三十四万五千円という厖大なる日本人のいわゆる人民の負担におけるところのこれはまあ食べてしまう。まあ旅行してしまう。まあ箱根でも行こうかなんということで、氣樂に予算があるからということでこれを消費しておるとは思いませんが、大体研究に能率を上げていないということで零に均しい能率ですから、誤解される危險が随分あると私は思います。そこで外國人の勤労大衆の負担に依存をしておるということに実質はなるのでありますから、この塩を全國の消費の八〇%に近いものを外國の勤労大衆の生産に依存をしておるという実体は正に怠慢でありまして、何とかこの昭和二十四年度は外國依存のパーセントを減らして行くという基本的なプランを持つておられますかどうか、又充実せられたかどうかということをお伺いしたいと思います。
#20
○政府委員(原田富一君) 塩は二十三年度、昨年度を申しますと、当初國内製塩三十万トンに見込みまして、実績も大体三十万トンに行つております。それから輸入は百三十万トンを、これは関係方面と連絡をして見込んだのでありますが、実績は百二十万トンをちよつと出た程度でございます。それで今年の計画を立てるに当りまして、燃料の関係或いは輸入の関係等、関係官廳といろいろ折衝をしましたのでありますが、輸入は百二十五万トンに見ておりまして、昨年度の実績と大体似たところであります。國内製塩は四十万トンに一応見て、これは燃料等の関係で燃料につきましては、先程精炭の数字を申したのですが、その外格外炭なり、亞炭が最近相当にありますし、殊に亞炭は統制の枠も外れましたので、でき得る限り入手を図りたいと思いまして、四十万トンの数字は一応計画として上げましたけれども、私共といたしましては一層石炭の入手を図りましてそれ以上に作りたい。現在におきましてはその程度に案を立て、又考えて進んでおる次第であります。
#21
○小川友三君 今の御答弁ですと、着着能率を上げておられますという御報告でありまして、その点欣快に堪えないし、又敬意を表する次第であります。どうかこの輸入の百二十万トン乃至百二十五万トンというのは、これは將來の我々の子弟が大きな負債を背負い込むのを我々親達が平氣でやつておるということにも関連をしておるのでありますから、せめて塩などは自給自足をやるように充実をして頂く、かように固く信じておりますが、見込は後何年経つたらば、自給自足ができるところまで参りますか。二千八百三十四万円の研究費を出しておるのですからそれで研究されておると思いますが、何年後に自給自足のいわゆる体制を確立いたしますか。見通しが分つておりましたならば……。例えば、五年計画であるとかいろいろ確かにあると思いますが、如何でございますか。
#22
○政府委員(原田富一君) 戰爭以前と申しますか、相当前のことになりますけれども、大体國内製塩を六十万トンというのが相当古くからの日本の生産能力であつたのであります。現在のところ設備としましては、大体六十万トンか七十万トンというところが現在國内の設備として持つております。それでこれは、ちよつと古いことになりますが、大体六十万トン程度で食用塩を賄つていた時代に大体食用塩として自給自足をして行く、工業用塩は相当大きな輸入にもなるし、外國の塩の方は大体前から安かつた、安かつたと言いますか多かつた。それで食用塩は國内で賄う。工業用塩は必要なだけ輸入するということでやつて來たのが大体政府の方針であります。ところが戰爭になりまして輸入がなくなつた。戰爭以前御承知のようにいわゆる円ブロツクで中國等に日本人が参りまして塩の増産を図り、日本と中國などで大体日本の塩を自給を工業用塩も合せて賄うということで進んで参りました。戰爭によりましてそういうことが全然壞れましたので……。現在は食用塩として大体百万トンが普通の状態で要ると思うのであります。これが今年度の計画四十万トンということで食用塩だけを考えても非常にアンバランスである。私共としましては、これは燃料の事情なりいろいろの事情もありますので、直ぐ食用塩全部を國内製塩で賄うということは、これは希望は持ちますが、実現の可能性はいろいろの事情でなかなかむずかしいので逐次やつて行きたいと思います。で、御承知のように安本が中心になつた復興五ケ年計画においては、一応五ケ年の最後の年において大体國内塩を七十万トンにしようという計画を立てております。これは燃料の事情と、燃料と言いますか、石炭、それに電力の問題もありますが、今後水力電氣の開発等と関連しまして相当伸び得る可能性はありますし、一面私共としましては成るべく石炭を使うにしても石炭を食わない方法、電力を使うにしても電力を成るべく食わないで経済的な製塩方法をできるだけ早く研究を進めて一面やつて行きたい、そうして少くとも食用塩の自給をやつて早い機会に今のように十分努力したい、こういう考えを持つておりますが、計画としてはそういうふうにいたしたいと思います。
#23
○小川友三君 七十万トンまで引上げたいという御計画を持つていらつしやるということを聞いて……、少し諄くなりましたが、昨日委員会で政務次官に言いましたが、今はお見えになつておらないようですが……。今朝も玄関で日本一の塩の多い温泉場の下賀茂温泉地帶の調査を願いたいということを言つたら、大いにやると言つておりましたが、で早速プランを立てて貰いたいという希望を要求したのであります。まだおできにならないかどうか知りませんが、これだけの二千八百三十四万円も予算があるので、大体の目安がついたならば、ここでお話を願いたい、かように思います。
 もう一つ家庭塩が一万六千二百圓で配給しておるのは随分暴利のように思いますが、工業用は三千円、家庭塩は一万六千二百円というのはどうしてこれだけの間が空いておるのですか。もう少し安くして貰いたいと思いますが、安くできるように思いますが、この点ちよつとお伺いいたします。
#24
○政府委員(原田富一君) 小川さんの昨日のお話の塩の現地の調査研究はできるだけ至急一生懸命にやりたいと思います。尚それに対する今後のやり方なり、計画なり立てましたならば小川さんに御連絡申上げたいと思います。
 家庭用塩の價格の問題でありますが、一万六千二百円にやつておりますが、御承知のように塩專賣会計におきましては、本年度の予算において三十七億円ばかりの赤字が出るわけであります。これは一般会計から補給されることになつております。一万六千二百円と業務用との價格と非常に掛け離れておりますのは、実は昨年度の途中において塩專賣に相当赤字が出るような見込になつたもので價格の改正を行なつたときに、味噌、醤油等、又業務用の塩の價格の改正もいろいろ協議したのでありますが、醤油、味噌等の價格の改訂を行うことは結局避けた方がいいということになつて、配給用の塩を一万六千二百円ばかりにしたのであります。で御指摘のように、片方は一万六千二百円、片方は三千円というのは掛け離れておる、で事務当局としましては、これはもう少しならした方がいいのではないかということを考えて、實は研究中であります。今後味噌、醤油をどれだけ上げるかという問題は、これはどちらにしましても我々の生活必需品でありまして、いろいろ影響はあるのでありますので、もう少しならした價格にした方がいいのではないかと研究中でございます。
#25
○小川友三君 それをならして是非して頂きたいと思う。價格がこんなに違うということは、大分素人は何とも思わないが、聞いて見ると随分これは不当な價格だ、こう思いますのでならして頂くようにこうお願いしたいと思います。それから人間は死ぬときに注射する。リンゲル液の注射液ですね。あれは幾らで配給しておるのですか。リンゲル注射液、あれは人民大衆が使つておるのですが、これはどのくらいの價格で一トン配給しておりますか。安く配給して貰う筈なのですが、これもやはり一トン三千円の筈ですが、それよりももつてべらぼうに高い相場があるのですが、ちよつとお伺いいたします。
#26
○政府委員(磯野正俊君) 主として製藥用の原料の塩は原塩を使用いたして、再製をして使うということになつておりますので、原塩の賣値八千九百円という値段で賣つております。
#27
○中西功君 今一般の買上げ價格が、國内塩の買上げ價格が九千七百円というふうに私に聞きましたが、それは間違つておりませんですか。最近眞空電氣平釜式統一して一万一千円というようなことを聞いておるのですが、それは或いは別の費用が入つているのかどうか。
#28
○政府委員(原田富一君) 現在の塩の買上げ價格は九千七百四十五円一本でございます。それでこの石炭の配給が非常によくなりまして、フルに動くことにして九千七百四十五円、これは製塩方法によつて違いますが、いいところもあると思います。けれども、石炭や電力の事情が非常に惡いところでは、相当苦しいことは私共もよく十分分つておりますのですが、それで本年度はこの價格を実は改訂いたしたいと思いまして、予算におきまして平均しまして一万一千円というところで予算を取つております。予算の数字であります。大体そういうところで價格の改訂をしたい。而もできるだけ製塩方法別に價格を分けて決めたいと思いまして、目下関係方面と折衝中でございます。
#29
○中西功君 そうするとこの一万一千円というのは、大体今後この程度まで上げるということになるのですか。御存じのように平釜式は今でも生産原價は一万三千円を遥かに突破しているだろうと思うのです。ですからそれではこの一万一千円という平均の内でそういうような平釜式のごとく生産原價のかかるものに対しては、今後この中から十分考慮してやるというふうなまあ説明として受取つてよろしうございますか。
#30
○政府委員(原田富一君) まだ折衝中でありまして、はつきりした見通しは遺憾ながら現在のところでは申上げかねるのでありますが、私共としてはできるだけ製塩方法別に引合うような價格にいたしたい。これは予算が一万一千円でありますので、総額といて一つの予算の範囲内ででき得る程度のことをいたしたいとかように考えております。
#31
○中西功君 私はさつき小川氏の質問にもありましたが、ソーダ工場に三千円という可なり大量の塩が安く、格外に安く供給されておるということからこの塩の專賣全体の経理並びに会計が非常にいびつになつて來ると思うのです。そこで自給、國内の塩は大体食用、即ち家庭用に行くと思うのですが、從つてこの食用塩と、それから工業塩とを二本建にして、工事塩は主として輸入に俟つ、それから食用塩は主として自給塩に俟つという建前から、若し実際に國内塩の生産費が一万三千円かかるとすれば、同時に我々の配給の値段も大体その程度のものにしてこの間で一応採算を建てる、そこで輸入の方は輸入の方として別の採算價格を建てる、こういうふうにして貰うと、これは非常にすつきりして同じ会計の中でこのようなソーダ工業に三千円という安い價格で賣られておるためにそれを大衆がひつかぶるということがなくなると思うのですが、そういうふうなことをやられる考えは今のところないかどうか、すよつとお聞きして置きたいと思うのです。
#32
○政府委員(原田富一君) 私共といたしましては、今中西さんのおつしやつたような趣旨で今後價格の改訂をやりたいとこういう考えを持つておる次第でございますが、ソーダ工業用塩が三千円という非常に安いのは、これはソーダ工業の今後のやり方の問題といろいろ関係いたしますので、十分商工省その他業者方面とも連絡を取りまして、配給塩その他につきましても適用するようにして参りたいと思うのであります。ソーダは御承知のように輸入塩で、こちらへ着きまして現在先程申しましたように七千円余りの奴を三千円というふうに賣るということは、非常にその値段を外の方にかぶるということになつて変なことになるのでありますが、一面ソーダ工業は御承知のようにソーダの價格調整金を相当、そうしましても出しておるような状態で、これは輸出に関係がありますので、いろいろな面から又檢討をしなければならんと思つております。ただ併し考え方としましては、只今中西さんのおつしやつたような線で私共も考えて参りたいと、かように思つておる次第であります。
   〔理事黒田英雄君退席、委員長著席〕
#33
○中西功君 最後に一つ……。この塩の問題について、從來実は海州塩、或いは山東塩、或いは長蘆塩を入れておつたと思うのでありますが、これは今後も可能だと思うのでありますが、若しアフリカから持つて來るのじやなくして、海州塩、或いは長蘆塩を入れるとすれば、或いはこのソーダ工場へ三千円でも卸せるのじやないかと思うのですが、そういうふうな最近の資料を持つておられるかどうか。ちよつとお聞きしたいと思うのです。
#34
○政府委員(原田富一君) 昨年度あたりも中國の塩は多少ではありましたが、入つております。ところが價格の面はなかなか安くないのでありまして、やはりドルで買つておりますが、二十ドルもかかるような話でありまして、必ずしも價格は安いとは言えないのでございます。併し將來の問題といたしましては、やはり私共は外國の塩を入れるにしましても近いところの塩を入れたい、こういうふうに考えております。殊に中國の塩は大部分日本人の手によつて開発したものでありますし、塩の品質も現在入つておる外國の塩、これもいろいろありますから一概には申せませんけれども、併し中國の塩は品質の点も相当いいと思うのであります。できるだけ近い塩を今後入れたい。それは本年度に計画で、現在輸入している中にも中國の塩は多少入つております。中國の安定と相俟つて相当入る見込は可なりあると思うのであります。
#35
○中西功君 その中國の塩の價格が二十ドルで、アフリカから持つて來るのと大して変りはない。むしろ高いくらいになつておるのですが、それは中間にいろいろな機構がある結果、こういうふうに高い價格になつておるので、現地の生産價格というのはやはり依然として今でも非常に安いし、又安くなり得るのではないでしようか。私も現実に調べていないから、むしろそういう点をお聞きしたいと思うのです。私も以前中國におりましたので海州塩の安いことによう知つておるのですが、現地の價格はもつと安いのじやないかと思うのですが、そういう点の若し調査があつたら……又なかつたら今後して貰いたいと思うのですが。
#36
○政府委員(原田富一君) 只今のところは御承知のように貿易と申しましても、向うの事情を詳しく調べる手懸りも実はありませんので、向うの事情はよく分らないのです。ただ併し中國の塩はそう高くはない筈だと思うのであります。私共專賣局関係の者も大分以前向うに参りまして実際に向うの製塩に当つている人が可なりおります。私共承知いたしておるのでありますが、今度は自由に貿易ができ、向うの事情が分るようになりますれば、相当安くなるのではないか。ただアフリカ方面の海岸で自然にできるような、そう大して人手をかけないコストのかからない塩を比べましてどうかという問題は、今直ぐはちよつと分りかねる次第であります。ただ併し運賃の関係からその点余程違うと思いますが、中國塩の價格が今高いと申しましても、將來もそのまま高いとは考えておりません。相当安くはなると思つております。
#37
○委員長(櫻内辰郎君) この際大藏大臣がおいでになつておりますから、大藏大臣に対する御質疑がありましたら、御質疑を願いたいと存じます。
#38
○油井賢太郎君 この前大藏大臣に、日本專賣公社ができたときに、日本全國から集まる煙草の販賣代金の処理方法をどういうふうなことになさるかという質問をいたしましたとき、事が重大だから目下檢討中であるというお話がありました。それについて、もう專賣公社の発足も間近に迫つておりますが、方針はお決まりになつたかどうか、御回答願いたいと思います。
#39
○國務大臣(池田勇人君) 只今の販賣代金を國庫を收納いたしますのは、小賣人から日本銀行代理店に拂込むのでありまして、そうして日本銀行に集めて國庫へ入るということに相成ると思います。それを今後改める考えがあるかという御質問のようでございますが、改める考えはございません。今まで通りで結構だと思います。
#40
○油井賢太郎君 了承しました。
#41
○小川友三君 大藏大臣に塩と煙草のことについてお伺い申上げます。葉煙草をお採りになりますのに、農地を大分潰しまして主食の増産に割込んでおるわけですが、これを五〇%くらい減らすことはでき得ると固く信じましてお伺い申上げます。この煙草は大藏大臣は無論御承知ですが、煙草属の植物を入れる外に、茄科植物、メンタ科植物、ジギタリス科植物、これは主に野生植物ですが、これを半分くらい混ぜますと農地を半分潰さずに濟むのです。煙草というのは余程昔ですが、いわゆる野蠻人が考えたものを、文化人がこれを間違えて習うようになりまして、ニコチン中毒になつてしまつて癒らなくなつておるというような徑路を辿つておるのですが、これを食糧が足りないですから、葉煙草を作つている農地を半分くらい減らして、外の松柏科とか菊科とかもろこし科の植物を入れて行くという建前をおとりになつたら非常にいいと思うのですが、安い煙草には政府は松柏科を入れてごまかしてと言つては語弊がありますが、「きんし」の中には十%ぐらい入つているようですが、ニコチンの量は大藏大臣は御承知と思いますけれども、ピース一本で人間が死ぬだけのニコチンを含んでおります。これを煎じて飲みますれば人間が二人死ぬだけの致死量を含んであります。そういうわけですから、この半分ぐらいのニコチンで十分だと私は思いますので、大体煙草は煙が出まして幾らか甘味が感じられて氣持が幾らか落ち着いて幾らか醉つたような感じがすればそれでよいのでありまして、これは主食じやありませんのですから、そういう程度に加工が多分できると思います。そこで他の物を混ぜるお考えを積極的にお持ちでありますかどうか。食糧増産という大局的見地から当分の間して貰いたいのでありますが、その点につきまして大臣の御所見をお伺いします。
 それから塩の方ですが、塩は今專賣局長官は非常に詳細に知つておられるのでありますが、怠慢なところも沢山ありますので、お伺い申上げます。今百二十五万トンぐらいの輸入をしておりまして、生産は三十万トンぐらいという実に貧弱なものでありまして、それで研究費は何も研究もしないのに二千八百万円強という研究費を予算から取られまして何に使つておられるのか、昨年度この研究費を何に使つてどれだけの増産が具体的にありましたか。本年度はこの二千八百万円強の研究費調査費というもので何を研究する御予定でありますか。具体的に國民を救う能率的な研究を主題としました御答弁をお願い申上げたいのであります。そこで日本の生産の三十万トンを百万トンに増産するだけの資源が靜岡縣の下賀茂の方面の温泉の中に二〇%ぐらいの食塩を含んだ温泉が出ております。そこでそれから天然的に採つて行くという方法で、燃料も要らないで百六十度の温泉熱ですからできるのでありますが、これを是非やつて貰いたいということを昨日政務次官にもお願いしましたのですが、政府次官はそういう温泉があるのかというのでたまげたようなお返事をしましたが、大藏大臣は御存じでございますか。どうか私は實地調査をして來ておりますのでお伺い申上げるのですが、專賣局長官は六十万トンぐらい戰前作つておつたから、そのくらいまでは是非やりたい。それからもつと引上げて七十万トンぐらいの理想を持つて増産していらつしやるという非常ないい案を話されましたのですが、これは百万トンぐらいはできると私は思います。内地の食塩としての消費量百万トンでありますから、これまで漕ぎつけて参りたいのですが、漕ぎつけましたならば、大藏大臣は歴代の大藏大臣中最優秀の食塩大臣でありますから、こういうように私は解釈しますが如何でございますか。この点につきまして余り簡單でなく、五分ぐらい休憩しても結構でございますからお答弁を願います。
#42
○國務大臣(池田勇人君) 御質問の第一点の煙草耕作面積の問題でございますが、御承知の通り、戰前は五、六万町歩程度の作付があつたのでございます。戰時中食糧増産の点からそれが非常に減反いたしまして、二万五、六千町歩くらいに減つて参りましたが、最近では五万町歩ばかりに回復いたしているのであります。葉煙草の生産につきましてはいろいろな議論がございます。我々も子供のときから煙草の耕作面積の中に生れたのでありますが、間作で十分な点が相当あるのであります。間作でいいということになりますと、やはり肥料の問題になつて來るのであります。どうしても今のところ財政收入を確保する点から申しましても、今年も二割程度の煙草の増配を計画いたしておるのでありまするが、今少しく煙草の耕作面積を殖やし、肥料があれば間作でやつて行きたい、日本の煙草は御承知の通り外國にも相当需要があるのであります。在來種並びに米國種を両方やつておりますが、日本の在來種は嵩を殖やすのに非常に便利がいいので、戰前はドイツとか、或いはメキシコの方へ行つておつたのであります。私としてはこれを殖やしまして、そうして輸出に向け、そうして向うのいい煙草を入れて、贅沢品でありますけれども、國民大衆の嗜好品でありまするから、成るべくうまい煙草を提供するように努力したいと思つているのであります。お話の通りに、煙草だけでなしに、外の雜草、藥草を混ぜたらどうかというお話御尤もでございまして、只今でも北海道産の「いたどり」は相当混ぜております。輸送関係がございますので、鹿兒島の專賣局まで送るわけに行きませんが、北海道近くの專売局では相当「いたどり」を混ぜておりますので、同じ「光」にいたしましても九州と東京とでは味が違うという文句を食つている状態であります。できるだけ考案はいたしております。又煙草の莖なんかも相当ニコチンを含んでおりますから、これも刻んで入れれば使えないことはない、こういうことをやつておりますが、現状からいたしまして、できるだけ間作をいたしまして増産し、輸出したい、或いは外貨獲得に努力したいという考えを持つているので、いい品物がありますればこれに入れまして、増産に決して吝かではございません。
 塩の問題が第二の御質問でございましたが、塩の研究費二千数百万円、これ又多いようにお考えになるかも分りませんが、どうしてもやはり塩の塩産ということは或る程度考えなければなりません。材料は御承知の通り無盡藏でございまして、研究の点は主として熱量の問題でございます。從來のような煎熬釜からこれを共同煎熬釜にし、或いは眞空管製造等、いろいろに研究をいたしているのでございます。研究所も一、二ケ所ございますし、お話のような温泉利用ということも前から考えていることでございまして、適当なところがあればそういう方面に手を延ばしてもいいと思うのでありまするが、いずれにいたしましても、今一トンの塩を作りますのに一トンを超える大事な石炭を使う、これがネツクであるのであります。而して國外の状況を見ますと、アフリカとか、或いはペルシヤの方には相当の塩が殆んど只のような値段で入る、ただ問題は運賃だけの問題であります。それから又先程お話がありましたように、支那の長蘆塩、山東塩等は原價も非常に私は安いと考えておりますが、いろいろな点から相当今高くついているのであります。数百万トンの食用塩を日本だけでやるということになりますとなかなかむずかしい。それで私はできるだけ増産は図るのは勿論でございまするが、やはり外國塩に頼らざるを得んというふうな考えを持つております。併し決して増産を蔑ろにしているわけではございません。
#43
○小川友三君 今池田大藏大臣は、結論として、なかなかむずかしいという言葉を使われたのですが、これは平凡に考えますと正になかなかむずかしい問題であります。併し歴代の大藏大臣がなし能わざる歴史的な食糧行政ということになりますと、これは、大藏大臣は、ともかくも民自党内閣は八年くらいは續く筈ですから、これはとにかく敢行して貰わなくちやならん。なかなかむずかしいということで放り出さないで、是非どうかアフリカや、ペルシヤの人が安く作つているということは、そこの國の行政官が偉大な食塩行政を私はやられた結果だと思います。そこで日本でもなかなかむずかしいと言うて、小学校でも使う言葉ですが、我々化学を專攻した者は、万難を排してこれをまとめるというところに行かなくちやいけないし、又政府の大官もそこまで行かなければならんという工合に私は感じておりますので、これは間違つておるかも知れませんが、是非どうか、六千三百円ベースでやれというのですから非常に無理ですが、この点はなかなかむずかしいのですから、ともかく六千三百円ベースでなく食塩行政に携わるエキスパートは、大臣級の三万円の待遇でも結構と思います。是非これをまとめて頂いて、せめて塩だけでも自給自足までにできたい、かように私は大きな理想を抱いておりますので、特に大臣におかれましては長期の大臣ですから、來年あたり引つくり返えるような役ではありませんから、一つ偉大なる理想を立てて頂きたいと、かように御注文申上げる次第であります。
 それからもう一つ、この煙草ですが、この前は大臣がお見えになりませんでしたからお耳に入つていないと思いますが、アンチアストマというアメリカ製の煙草が世界を風靡しておる喘息煙草であります。日本では戰前は何百万と輸入されております。何百万トンよりもつと多いですが、青い綺麗な包裝をした煙草であります。主にドラッグ・ストアーで賣つているのですが、これを生産すれば五百億万円くらいの増收はあると思います。「まんだらげ」という葉を入れますのですが、これを入れますと國外にも相当輸出できると思います。今大藏大臣が言われましたように、煙草の輸出を先にしても喘息煙草を積極的に賣り出して貰いたい、國内消費と國外消費と合せれば五百億ぐらいは私は入ると自信を持つております。その御計画は今直ぐでなくても結構ですから、第五、第六國会までに政府は出して頂きたいと思います。それから噛み煙草ですが、これも一日に五百万くらいは樂に賣れると思います。一年で三百六十五倍ですから相当増收になりますが、これは基本的人権から申しまして、今刑務所に入つておる物が十万人、留置所に入つておる者が四十万人おる筈ですから、この五十万人が煙草を喫えないから、大藏大臣は人情大臣味を発揮して頂いて、お前達は火が危いから煙草でも噛んでいろと言つて、噛み煙草でも作つて頂いて、噛み煙草はチユーインガムみたいに噛むのですが、これを是非賣り出して頂いて、いわゆる増收を図りたいというわけでございますが、この喘息煙草と噛み煙草のことにつきまして、今でなくても結構です、この次の國会でも結構ですが、是非研究して頂きたいのですが、大臣の御所見を承われたいと思います。
#44
○國務大臣(池田勇人君) 増收になることならこの上のことはないのであります。研究いたします。
#45
○森下政一君 私は只今付議されております議案について、委員各位の質問の終つた後で結構でありますが、ただ、本日大藏大臣が折角御出席になつておりますので、御退席になります前に外のことについてちよつとお尋ねしたいことがあります。御許しを頂きたいと思います。
#46
○委員長(櫻内辰郎君) 十二時半から外國記者とお会いになるそうですから、それまでに一つ……午後又お越しになるそうですから……三案に対する御質疑がありましたらこの際御質疑願いたいと思います。
#47
○油井賢太郎君 先程大藏大臣のお言葉の中に、嗜好品の煙草であるから外國品も繰入する計画を考えておるというようなお話がありましたが、実は「國会煙草の会」というのを結成されておつて、衆議院も参議院も、相当の職員がこれに参加しております。最も最近関心を持つておりますのは、いわゆる外國の煙祭の葉が輸入されて、日本の煙葉が衰亡を來すのではないかということを、非常に懸念されております。これに対して、只今の大臣の御発言は、実に重大な点であると思うのですが、若し具体的にどの程度輸入されるというようなことがもうお決まりであるかどうか。又そういう点についてのお見通しを、これは煙草耕作者として、全國的に重大な關心事でありますから、この際御発表願いたいと思います。
#48
○國務大臣(池田勇人君) 只今の煙草は、必ずしも「ピース」にいたしましても非常に上等なものとは言えません。先程申上げましたように、日本産の葉煙草も、外國は望んでおるような状況でございますから、こういうものは出せるだけ出します。それから又高級の煙草の必要な外國のいい煙草は、或る程度、或る程度と申しますると、とにかく味付けとか、風味をよくする程度に入れまして、そうして日本の煙草の品質の向上を図りたい。我が國の在來の煙草を減産して、外國からその代りに入れるというふうな氣持は持つておりません。品質改良、嗜好に合うような程度のものが入れば入れたい、こういうことでございます。この点は、戰前も或る程度入れておつたような状況でございまして、日本の生産業者に惡影響を及ぼすようなことは考えておりません。
#49
○油井賢太郎君 特に大臣に、今耐乏生活を要望されておる現内閣で以て、嗜好品というものを輸入するだけの國力にまだ余裕があるかどうかということをお考え下すつて、只今の大臣の御計画というものは、國民に暫くの間耐乏生活を忍んで貰つて、その御計画は相当先に、もつと國力に余裕ができたときにやつて頂きたいということを希望申上げて置きます。
#50
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はございませんか。
#51
○中西功君 簡單に一つ、ついでですが、吉田首相が曾て煙草業を拂下げるとか、或いは又外國の業者にこれをやらせるとか、又最近におきましては、英米トラストの方から現実に工場も視察に來ておる、又來たとかいう事実も言われております。で、この際大藏大臣として、この点をどう考えておるか、ここではつきり示して貰いたいと思うのです。何故かと申しますと、私は確か第三回國会のときだつたと思うのですが、当時の大藏政務次官に、この問題を聞きました。当時はまだ一般にそれが十分知られていなかつた時代であります。民主自由党としては、或いは民主自由党内閣としては、この煙草の專賣をとにかく他に賣渡すというふうなことをやるのかやらないのかということを聞きましたら、当時政務次官はやりませんと、僕は何回も念を押したことがあります。そうした途端、暫くして吉田首相が突然そういうことを新聞で發表された。これがどういう性質のものとして発表されたか、私は知りませんが、ともかくも大きな新聞の材料になつた。そういうようなことで、この問題については非常に曖昧模糊としていると思うのです。私は政府としてこの問題をはつきりさせる責任があると思いますので、この專賣事業を、我々は今この法案を審議しておるのでありますけれども、一体將來どう考えておるか。実際に英米トラストやそうした方面との交渉というものはどうなつておるのか。その点をはつきりして置いて貰いたいと思うのです。
#52
○國務大臣(池田勇人君) 外資導入のために、煙草、電氣事業、或いは鉄道事業等のことが話題に上つておるのでありますが、只今のところ專賣法を廢止するとかいうようなことは考えておりません。私も英米トラストの人と一回会つたことはございまするが、相手のあることでございまして、これが我々の所期しておるようなことにはなかなかなりにくいのではないかと思います。会つたと申しますると、お聞きになると思いますが、その話題は、日本に、御承知の通りに、嫌なことでございまするが、外國煙草が相当あるのであります。而してこれは專賣法違反でございまして、これによる專賣收入は得られません。この專賣收入を何とかして取る方法はないかということを考えますると、今の闇の價格よりももつと下の價格でああいう品質のものを專賣事業として賣出したならば相当の收入があるのではないかということを私は考えておりましたので、その意向を言つたところ、なかなか日本でそういうものを製造して、そうして專賣局に納入するということにはなりそうもないので、この程度でございまして、今これを外資導入のために、專賣局の工場を向うに賣るとか申しましても、專賣益金は澤山でございますが、工場設備というものは金額にいたしましたら殆んど問題にならないのでございます。然らば暖簾料とか、或いは專賣益金に相当するものを権利金に加算して一度に納入するとかいうようなことが考えられますが、そういうことは決して向うの人はしないことは確かでございます。なかなか今のところ外資導入としての煙草ということは困難な状況であるのであります。
#53
○中西功君 さつきの話の中で、これには相手のあることでなかなかそう簡單には參りませんというような言葉がありましたが、それは大藏大臣並びに吉田内閣としては、一應吉田首相が言つたような線に沿うて努力はする意思は十分持つておるのではあるけれども、ただ相手があるために、向うの相手の事情もあり、要求もあり、なかなか折合わない結果問題が行き惱んでおると、又現実に可能性も少いというふうに理解できるのですが、そういうふうに我々考えてよいかどうか。
#54
○國務大臣(池田勇人君) そういうふうにお考えになりますと、思い過ぎでございまして、そんな具体的なあれに入つたのではございません。只今申上げましたように、向うの製造煙草をこつちで買上げて、そうして專賣事業として賣出すということを、向うと会つたときに話をした程度でございまして、今の專賣事業を外資導入のためにすつぱり離してしまうとか何とかいうふうなことは、私は考えておりません。
#55
○中西功君 そうすると、吉田首相はああいうことを個人的に言つたということにもなりますが、これは大藏大臣として、それならば吉田首相がああいうふうに新聞に發表したときに、吉田首相との間にその問題について協議されたとか、或いは又現在大藏大臣が持つておるところのその意効を首相に傳えたとか、そういう事実はあるわけですか。
#56
○國務大臣(池田勇人君) 外資導入につきまして、吉田首相とはたびたび話いたしております。吉田首相がどういうふうに新聞に発表されましたか、ただ私は表題だけ外資導入の材料として電力とか、或いは煙草というふうなことは考えられるという発表だけで、具体的な内容はなかつたと考えております。
#57
○委員長(櫻内辰郎君) 外に御質疑はございませんか……外に御質疑がなければ、三案について直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
#58
○波多野鼎君 まだしよう惱のことは一つもやつておらん。
#59
○委員長(櫻内辰郎君) それでは二時まで休憩いたします。
   午後零時三十一分休憩
   ―――――・―――――
   午後三時三十五分開会
#60
○委員長(櫻内辰郎君) 只今より大藏委員会を再開いたします。午前中に引続きましてたばこ專賣法案、塩專賣法案、しよう惱專賣法案を一括して議題といたします。大分質疑も進んでいると存じますが、尚御質疑がございましたらこの際お願いいたします。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#61
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。他に御発言はございませんか。他に御発言もないようですから質疑はつきたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方はそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#63
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。只今小川君よりたばこ專賣法案に対する反対討論及び塩專賣法案並びにしよう腦專賣法案に対する賛成討論、油井君、木内君、木村君よりそれぞれ三法案に対する賛成の討論がございましたが、他に御発言はございませんか。他に御意見もないようでございますから討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#64
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決いたします。先ずたばこ專賣法案を衆議院修正による原案通り可決することに賛成のお方の御挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#65
○委員長(櫻内辰郎君) 多数と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。
  ―――――――――――――
#66
○委員長(櫻内辰郎君) 次に塩專賣法案及びしよう腦專賣法案を一括して採決いたします。塩專賣法案及びしよう腦專賣法案を衆議院修正の原案通り可決することに賛成の方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#67
○委員長(櫻内辰郎君) 全会一致でございます。よつて両案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告の内容は本院規則第百四條によつて予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において三案の内容、本委員会における質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#68
○委員長(櫻内辰郎君) それから本院規則第七十二條によりまして委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の署名を附することになつておりますから、三案を可とされた方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
   〔たばこ專賣法案〕
     木村禧八郎  黒田 英雄
     西川甚五郎  森下 政一
     玉屋 喜章  木内 四郎
     油井賢太郎  波多野 鼎
   〔塩專賣法案及びしよう腦專賣法案〕
     木村禧八郎  黒田 英雄
     西川甚五郎  森下 政一
     玉屋 喜章  小川 友三
     木内 四郎  油井賢太郎
     波多野 鼎
#69
○委員長(櫻内辰郎君) 御署名洩れはございませんか。なしと認めます。
  ―――――――――――――
#70
○委員長(櫻内辰郎君) 次は公認会計士法の一部を改正する法律案を議題といたします。先ず発議者の衆議院議員三宅則義君より提案理由の御説明を願います。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#71
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。では本案に対して御質疑がございましたらお願いいたします。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#72
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。小川君及び木内君の御質疑がございましたが他に御質疑はございませんか。ございませんようですから本案はこの程度に止めておきます。
  ―――――――――――――
#73
○委員長(櫻内辰郎君) 次は地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、税関出張所、税関支署出張所及び税関支署監視署の増設に関し承認を求めるの件について御審議願いたいと存じます。御質疑はございませんか。
#74
○小川友三君 別に御質疑もないように存じますので本件につきましては直ちに討論に入ることの動議を提出いたします。
#75
○委員長(櫻内辰郎君) 只今小川君より討論に入ることの動議がございましたが質疑は終局したものと認めて直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○委員長(櫻内辰郎君) では討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。別に御意見もないようでございますから討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認め、本件の採決をいたします。本件につきまして原案通り承認を与えることに賛成のお方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#78
○委員長(櫻内辰郎君) 全会一致と認めます。よつて本件は原案通り承認すべきものと決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によつて予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本件の内容及び本委員会における表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#79
○委員長(櫻内辰郎君) それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の署名を付することになつておりますから、本件を可とされた方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
     波多野 鼎  油井賢太郎
     木内 四郎  小川 友三
     玉屋 喜章  川上  嘉
     西川甚五郎  黒田 英雄
     木村禧八郎
#80
○委員長(櫻内辰郎君) 御署名洩れはございませんか。なしと認めます。
  ―――――――――――――
#81
○委員長(櫻内辰郎君) 次は復興金融金庫に対する政府出資等に関する法律案の御審議を願いたいと存じます。御質疑がございましたらお願いいたします。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#82
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。他に御質疑はございませんか。他に御発言もございませんようですから質疑はつきたものと認めて直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#83
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないものと認め討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#84
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。只今小川君及び波多野君より賛成討論、中西君及び木村君より反対論がございましたが、他に御発言はございませんか。他に御意見もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#85
○委員長(櫻内辰郎君) 御異論ないと認めます。それではこれより本案の採決を行います。復興金融金庫に対する政府出資等に関する法律案を原案通り可決することに賛成の方の御挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
#86
○委員長(櫻内辰郎君) 多数と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告の内容は本院規則第百四條によつて、予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本案の内容、本委員会における質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#87
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。それから本院規則第七十二條によりまして委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
     木内 四郎  波多野 鼎
    黒田 英雄   西川甚五郎
    玉屋 喜章   小川 友三
#88
○委員長(櫻内辰郎君) 御署名洩れはございませんか。なしと認めます。
  ―――――――――――――
#89
○委員長(櫻内辰郎君) 次に公認会計士法の一部を改正する法律案につきましては、先程御質疑もすでにつきたように存じますが、質疑は終局したものと認めて直ちに討論に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないものと認め討論に入ります。御意見のおありの方は賛成を明らかにしてお述べを願います。速記を止めて。
   〔速記中止〕
#91
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。小川君の賛成討論がございましたが他に御意見もないようでありますから討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○委員長(櫻内辰郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより本案の採決をいたします。公認会計士法の一部を改正する法律案を原案通り可決することに賛成の方の御挙手を願います。
   〔総員挙手〕
#93
○委員長(櫻内辰郎君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告の内容は本院規則第百四條によつて予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において本案の内容、本委員会における質疑應答の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(櫻内辰郎君) それから本院規則第七十二條によりまして委員長が議院に提出する報告書に多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案を可とされた方は順次御署名を願います。
 多数意見者署名
    波多野 鼎   中西  功
    小川 友三   玉屋 喜章
    川上  嘉   黒田 英雄
    西川甚五郎   木村禧八郎
    木内 四郎
#95
○委員長(櫻内辰郎君) 御署名洩れはございませんか。なしと認めます。
  ―――――――――――――
#96
○委員長(櫻内辰郎君) では次に日本銀行法の一部を改正する法律案について御質疑願いたいと存じます。速記を止めて。
   午後四時四十五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後五時十分速記開始
#97
○委員長(櫻内辰郎君) 速記を始めて。本案に対しましては御質疑も多々あると存じますので、本日はこの程度に止めておくことに御異議ございませんか。
   「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#98
○委員長(櫻内辰郎君) それでは最後に一寸お諮りいたしますが、この度シヤウプ博士の來朝によりまして、我國の税制の再檢討が行われようとしておりますが、本委員会におきましても目下調査中の租税制度に関する調査を閉会中も継続して調査を行いまして本委員会としての意見をとりまとめる必要があると存じますが如何でございましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○委員長(櫻内辰郎君) それでは次のような継続調査要求書を提出いたしたいと存じます。
  継続調査要求書
 一、調査事件 租税制度に関する調査
 一、理  由 本委員会は目下右に関する調査を進めているが、今回シヤウプ博士の來訪を契機として、わが國租税の根本的調査並びに改革が行われんとしているのと併行して、至急調査を取り纒める必要があるが、その調査の対象は広汎多岐にわたり相当長期間を必要とするのみならず、これを中断することは、調査の結果を改革案に織込むために時期を失する虞があるので、閉会の場合においても継続して調査を行いたい。
 右本委員会の決議を経て、参議院規則第五十三條により要求する。
 この継続調査要求書を提出することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#100
○委員長(櫻内辰郎君) それでは本日はこれを以て散会いたします。
   午後五時十三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     櫻内 辰郎君
   理事
           波多野 鼎君
           黒田 英雄君
   委員
           森下 政一君
           玉屋 喜章君
           西川甚五郎君
           木内 四郎君
           油井賢太郎君
           高橋龍太郎君
           中西  功君
           川上  嘉君
           木村禧八郎君
           小川 友三君
  衆議院議員
           三宅 則義君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 池田 勇人君
  政府委員
   大藏事務官
   (銀行局長)  愛知 揆一君
   專賣局長官   原田 富一君
   大藏事務官
   (專賣局塩腦部
   長)      磯野 正俊君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト