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1949/04/16 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 商工委員会 第9号
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1949/04/16 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 商工委員会 第9号

#1
第005回国会 商工委員会 第9号
昭和二十四年四月十六日(土曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○貿易振興方策に関する調査(石炭需
 給計画と配炭機構に関する件)
  ―――――――――――――
   午前十時五十四分開会
#2
○委員長(小畑哲夫君) これより商工委員会を開きます。
 本日は貿易振興方策に関する調査の第四回目といたしまして、石炭需給計画と配炭機構に関する件を議題といたします。三月末に日本石炭協会から指示賣炭制についてお話を承つたのでありますけれども、本日は主として配炭機構に関して配炭公團制の御意見をお聞きしたい、こう思うのでありまするが、順序といたしまして、先ず二十三年度の出炭成績に鑑みまして、これに関するお話を石炭廳側からお聞きし、尚二十四年度の出炭計画並びにこれの見通しについても、同じく石炭廳側の御意見を承つて、そうして本年度の石炭の需給の見通しについては、安本の動力局の方からお話を承つて、これを先ず土台にいたしまして、配炭機構に関する問題に進んで行きたい、こういうふうに思つておりますので、そういう順序でお願いしたいと思います。
 先ず最初に二十三年度の出炭実績、特に減産に対する原因等について、石炭廳側からお話を願いたいと思います。
#3
○政府委員(田口良明君) 私石炭廳の生産局長をいたしております田口でございます。
 二十三年度の出炭実績並びにこの減産理由、それから二十四年度の出炭計画並びに見通しという問題につきまして、本日は議題の中心が需給関係並びに配炭公團法改正に対する交渉経過というような問題にあるようでありますから、極く簡單にお話し申上げたいと思います。
 先ず二十三年度の出炭実績でございますが、お手許に資料を差上げております四枚の紙がございますが、その四枚の紙に、二十三年度出炭実績の上期を下期、これが二枚になつております。それから二十三年度及び二十四年度の日産計画及び実績表、これはカーヴが付いております。それから二十四年度の生産計画地区別月別表というのがあります。この四枚の紙についてお話申上げたいと思います。二十三年度の出炭目標は、御承知のように、全國一ヶ年三千六百万トンであります。その三千六百万トンの上半期の計画は千六百八十五万五千トン、これに対しまして実績は千六百十二万トンでございまするが、遂行率は九五・六%、差引減産が七十三万五千トンに相成るわけであります。このときに能率は三十六トンということになりまするから、月当り一人当りの平均能率は六トンに相成るわけであります。それから下期でございまするが、三千六百万トンの中の下期の目標といたしまして千九百十四万トン、これに対しまして実績が千八百六十六万トン、遂行率が九七・六%、差引四十八万五千トンの減産ということに相成ります。上期、下期に分ちまして申上げました。これを年間にいたしますると、三千六百万トンの計画に対しまして、実績が三千四百七十八万トンということになつております。遂行率が九六・六%、差引百二十二万トンの減産でございます。そのときの一ヶ年間の平均能率は七七・三と書いてございます。これを月に直しますと、月当り一人当りの能率は六・四トンということに相成つております。只今申しましたように年間百二十二万トンの減産が生じた地域を申上げますると、北海道が百五万トン減産しております。東部は十一万七千トン、西部が六千トン、九州が四万六千トンの減産、これを合計いたしまして百二十二万トンの減産ということになつております。これでお分りのように、殆んど百二十二万トンの減産の大部分が北海道で減産しておるというようなわけです。百五万トンの減産の理由はどうかというふうなことは、札幌の石炭局の調べによりますると、先ず減産の理由の第一点は労働問題によつて減産しておる、それが四十四%、労働問題と申しまするのはストライキとか、サボタージユとか、或いは勤労意欲の低下とかいうようなことによりまして減産をしておるのであります。第二点は自然條件の惡化、これが九・五%、自然條件の惡化と申しまするのは、断層とか、褶曲が非常に出た、或いはガスが出た、或いは出水があつたとか、そういうような自然條件の惡化による減産であります。次が採炭方法及び施設の不備、これによつての減産が三四%を占めております。採炭方式及び施設の不備というのはどういうことかと申しますると、運搬事故とか現場にその他の事故があつた、落盤、崩落とかそういうようなことであります。それから切羽運搬の場合において運搬機に故障があつたというようなこと、そういうことの不備に起因する減産であります。次が電力の不足によりまして八%の減産をいたしております。電力不足と申しまするのは、停電とか或いはサイクルの降下とか電圧の降下というようなことによりまして、出炭減をしたというのであります。最後にその他の事故として四、一%ございます。これは資材が不足だとか、或いは人員が不足したとか、或いは季節的な影響によりまして減産を招いたというようなものもこの中に包含しております。こういうようなことによりまして、北海道の減産が大体百五万トンの減産をしたという調べになつております。この状況は然らば二十四年度はどうであろうかということが又考えられるわけであります。この減産理由の四四%を占めております労働問題による減産の問題につきましては、御承知の通り昨年の上半期におきましては、中央におきます賃金協定が漸く妥結を見たのでありますが、それをそれぞれの現地に流しまして、現地において具体的な協定を労資間に行つたのでありまするが、その間非常な生産意欲の減退或いはそれによるストライキ・サボタージュというようなものが起きたのであります。尚又十一月から十二月に掛けましても亦下半期の賃金協定の問題もありまして、中央から組合側の現地の炭鉱に連絡をとつて一斉に波状ストライキをやつたのであります。こういうようなことによつての減産が大部分を占めているわけです。その外山元におきまする労資間の團体協約の字句の解釈による紛爭、そういうようなものも可なりあるわけであります。二十四年度につきましての見通しといたしましては、私は組合におきましても相当民主的な組合運動の改善、及び向上が相当最近において見るべきものがあるように考えまするし、又労資間の賃金協定或いは團体協約というような問題につきましてのトラブルも、労資間の互いの産業の平和を維持しながら極力増産に邁進しようという最近の情勢から見ましてこういうような労働問題に起因する減産は相当改善されるように考えられるわけであります。
 次は二十四年度の生産計画でございまするが、二十四年度の生産計画につきましては、只今のところ去る三月十日に司令部から出ましたメモランダムによりまして、炭鉱の金融は行わない、炭價を上げない、融資をしないというようなことで業界も只今異常な緊張裡に進んでおるわけでありまするが、一方設備資金にいたしましても亦從來の未拂い代金、資材代金その他の未拂い金を要しまして、非常に金詰りの四苦八苦の現状にあるわけであります。これがどういうような状況に展開して行くかという見通しは、まだまだすべてがはつきり決まつていない現況にありましては困難でありまして、一應政府といたしましてはこのメモランダムにありまする石炭鉱業の安定を図り、尚少くとも四千二百万トンの生産を確保するということでございまするでの、ここに計画を立てておるわけであります。これはお手許の資料の中に二十四年度生産計画地区別月別表というのがございます。これによりますると四千二百万トンのうち上半期におきまして一千九百七十二万七千トン、これを北海道から東部、西部、九州の四地区に配分いたしまして、これは四月から九月まで月別に割当てておるわけです。尚下半期は二千二百二十七万三千トン、これを同樣十月から三月まで月別に割当てております。これで見ますると、この年間四千二百万トンのうち北海道が一千二百九十二万トン、九州が二千百四十八万トンということになつております。この計画につきましては、只今のところ炭鉱をそれぞれ優良炭鉱と不良炭鉱に分けまして、不良炭鉱をできるだけ一つ優良炭鉱に持つて行くように指導をするということにいたしております。尚極力この四千二百万トンを達成いたしますには、能率の向上によつてこの四千二百万トンを達成しなければなりませんので、如何にして然らば能率の向上を図るかという具体的な問題でございますが、その点につきましては、先ず二十三年度の生産実績に対しまして、如何なる具体的な能率向上を考えているかと申しますると、先ず第一に配置轉換を行うということでございます。いわゆる労務構成を改善するということでありまして、例の坑内外の比率を從來の実績が五七対四三%というのを、今後六〇対四〇%に改善しようというのであります。これによりまして六%の能率向上を考えております。
 それからその次は採炭方式の改善によりまして三・七%の能率向上を考えております。採炭方式の改善と申しまするのは、炭鉱の切羽の長さをもつと合理的にするとか、或いは掘進方法を能率的な掘進方法に改める、そういうような方法によりまして、採炭方式の改善を図ろうというのであります。
 次は設備の改善でございまするが、設備の改善は、例えばコールカツターをもつと使うとか、或いはローダーを使うとかいうような設置の改善によりまして、三・九%の能率増を見込んでおります。
 それから出勤率の向上でございまするが、出勤率の向上によつて六・四%の能率向上を考えておりまするが、然ば現在の出勤率はどうかと申しますると、全國平均三八・四%の出勤率になつております。これを八八%までに引上げようというのであります。最近の第四・四半期あたりには相当出勤率が上つて参つております。尚同じ採炭夫にいたしましても、独身者の寮生の出勤率は惡く、家族持ちの出勤率はよろしい。採炭夫の家族持ちと独身者の出勤率は大体五%から一〇%程の差があるわけであります。こういう点につきましては、寮生の出勤向上ということについて特に意を用いなければならん点であります。
 それから故障時間が可なり多いのでありまして、この設備の、機械の故障をなくすることによりまして増産を図ろうというのでありますが、これによりまして、……、今の故障の減少によつての能率向上は、書類が見当りませんから、後で申上げます。
 大体五項目ばかり申上げましたが、これによつて二五%程度の能率を上げようというのであります。この中に申しました例えば設置の改善或いは採炭方式の改善、又設備の故障をなくするというようなことにつきましては、勿論まだ決まつておりません。本年度の設備資金の問題と関係しているのであります。只今見返資金からこの設備資金を捻出することを考え、更に炭鉱別に工事別の設備資金の計画を作つているわけであります。こういうようなことによりまして極力能率を上げて、四千二百万トンを達成しようということに努力中でございまするが、先程も申しましたように、非常に資金関係が逼迫しておりまするので、現地において最近の出炭成績は可なり改善はしておりまするけれども、今後数ヶ月中にどういうような変化になつて來るかということにつきましては、まだ十分な見通しはついておりません。
 尚炭質の問題でございますが、四千二百万トンに対應いたしましての炭質は、平均五千七百三十カロリーにいたしております。昨年度三千六百万トンに対しましては五千六百三十カロリーでありました。最近十二月の実績で見ますと、例ね五千七百カロリー台にまで品質が向上いたしているわけであります。何と申しましても、この四千二百万トンは数量的な四千二百万トンでございまするが、生産面におきましては、できるだけ粗惡炭を減少せしめて、優良炭の増産を図るように、選炭機の取扱の合理的な指導方法、或いは選炭機を更に附けて行く、或いは簡易選炭機を考えて行くというようなことによつて炭質の向上を図ろうというのであります。大体簡單に二十三年度の出炭実績及び二十四年度の生産計画についてお話しいたしました。
#4
○委員長(小畑哲夫君) 只今の生産局長のお話に対して質問がございましたらどうぞ……。
#5
○平岡市三君 この二十四年度の生産目標の四千二百万トンの向うのメモランダムは、資金のような計画は去年のような状態を考えたものか、今日石炭のために非常に資金が窮屈の関係にある、こういうことを考えてやつたものか、その点は如何なものでしようか。
#6
○政府委員(田口良明君) 資金につきましては要するに只今申しましたように、設備資金が主でございます。設備資金につきましては、炭鉱の昨年度の炭住及び一般設備、これを合計いたしまして二百四十億の計画で昨年度は参つたのでございます。この中五十五億が未拂残といたしまして、二十四年度に持越しております。そうしてこの二十四年度の計画はそういう点についてはどういうふうに考えておるかと申しますと、各炭鉱からの申請金額は二十四年度は三百五十億程度であつたのであります。これを各石炭局におきまして査定いたしまして、二百八十億程度に圧縮して参つております。その後貿易見返勘定方面から出るというような話もありましたが、極めて困難なような情勢を考えまして、一應百億前後を最小限度といたしまして、この間に落着くのではないかということを見込んでおります。
#7
○栗山良夫君 労務の配置轉換のことでちよつとお尋ねいたしたいと思いますが、この五十七対四十三を六十対四十に上げられると至極結構なことだと思うのでありますが、問題はこういうことができるかできないかということになると思いますけれども、私の承知しておりますところでは、大きな山程この比率は六十対四十に近いと思うのですが、大中小に分けまして、大きい山、中級の山、小山に分けまして、現在の状態が大体どんなようなふうになつておるかお分りになりませんか。小さい山程この比率はぐつと下つておると私は見るのでございますけれども……。
#8
○政府委員(田口良明君) 大中小個別の山についての鉱内外比率を只今資料を持合せておりませんが、私はむしろ大きな山において鉱内外の比率が困難である、特別な場合を除いては、相当大変に小さな炭鉱だからといつて、鉱内外の比率が特に困難な状況にあるとも考えておりません。何故大きな山は困難かと申しますと、大きな山におきましては例えば関連した鉄道関係がある、或いは大きな修理工場がある、或いは港湾の荷役設備がある、或いは福利厚生の施設や何かや完備しておるというようなことで非常に地上労務者が多いのでありますが、中小炭鉱においては、そういう点がないのでありまして、或いは極く小さな山におきましては、鉱内に入る者も一應鉱内が浅いがために鉱外夫なみにしておるようなところもあるかと思いますが、特にこの四・六の割合というものは戰前においては七・三ぐらいが当然な割合であつたのでありまして、特に中小炭鉱において四・六の配置轉換が困難だとは考えておりません。
#9
○委員長(小畑哲夫君) それでは引続き二十四年度の石炭需給の見通しについて安本の方から簡單に御説明願いたい。
#10
○政府委員(増岡尚士君) それでは極く簡單に二十四年度の見通しについて申上げますが、全く見込でありますので、見当が外れるかも知れませんが、一應数字的な割当といたしまして、四千二百万トンが生産されるという計画で各産業別或いは鉄道その他の非産業別に割当計画を立てておるわけであります。で、その計画に基きまして、第一、四半期についてはやや正確にして割当をしておるわけでありますが、第一、四半期について言えば、やはり四千二百万トン出炭される計画で九百九十一万トンという出炭を見込んでこれで割当計画をしておるわけであります。もとより現在割当をやつておりますから、本当のもう野放しにした時の需要がどれだけであるとかいうことは、最近は殆んど手当が困難な状況になつておりますが、産業、非産業というものから、まあ非常に抽象的に需要の要望を取れば、四千二百万トンベースでも或いは足らないという数字は出るかとも思うのでありますが、併し一應現在のまあ割当先、例えば現在では北海道の外は煖厨房用などは割当てていないのであります。そういうものを除いた割当先というものから見ますると、四千二百万トンのベースでやれば、当然昨年度よりは需給の関係は緩和されるということになるわけであります。第一、四半期について言えば、生産計画として九百九十一万トンで、その他に輸入もありますので、昨年度に比べまして需給は緩和する、特に非産業用についての増加がまあ割に需要が固定しておりますから、増加した分については殆んど産業用に振向けられるということになりまして、産業用に対する割当は、二十三年度に比較して二十四年度は樂になつて來る割当計画ということになるわけであります。これは割当のまあ数字がそうなつておるということで、さてそれならば需給の実際がどうなるかということになりますと、実際の需要がどうであり、又実際の供給がどうであるということの推定になりますから、不確定の要素が非常に沢山に入つて参ります。先ず供給の側から言えば、四百二十万トンというものが計画通りに果して出るであろうか、どうであろうという問題があります。今生産局長から話がありましたように四千二百万トンという計画は非常にまあ容易ならざる計画でありまして、殊に現在御承知のごとく炭價の問題、或いは資金の問題というような大事な問題がまだ解決されていないという状態でありますので、これの解決如何によりまして四千二百万トン計画が遂行できるかどうかということに非常に響きが多いわけであります。從いまして四千二百万トンの計画がそのような事情でまあ取つ組むというようなことになりますと、割当計画はマイナスのフアクターが非常に多くなるのであります。極めてこれに対するもう一部の見通しとして御参考までに申上げますれば、四月の上旬の実績はどういうふうになつておるかということを見ますと、これは計画に対して九六%ぐらいの実績であります。これが四月中にどうなるか、或いは上期にどうなるか、下期までどうなつて行くかということで、年間の供給の結果が出るわけでありますが、これも先程申しましたように主としてまあ金の問題で相当困難な事情があるというふうに考えます。もとよりこの金の問題についても策を施さないということではなくて、必要な施策はできるだけやつて行くという建前で、まあ途中で幾つかな躓きで問題を生ずる場合には相当実績が落ちて來るという結果になつて、これが供給の面ではマイナスになることになります。さて需要の方面は先程もちよつと触れましたように、野放しになれば或いはもつと非常に大きな需要が出るかも知れませんが、今割当先からいえば一應そう窮屈な状況にはなつておらんと思うのであります。もとより石炭と申しましても、御承知のごとくいいものから惡いものまでありますし、その外品質的な問題も、品質というが原料に使うもの、或いは一般用に使うものというような特定の品種の問題もありますので、全般的にもう石炭が非常に樂になつたというわけではありません。概して言えば上級な炭はまだまだ需要が窮屈である、それに比して下級の炭は多少需給が樂になつたという状況になつているのであります。それで全般的に申しますと二十四年度の需要の方の見通しといたしましては、これは石炭産業が、先程申しましたような資金関係なんかから言いまして困難な事情にあると同樣に、各産業部面においても相当資金面という方面から、なかなか欲しいけれども金がなくて買えないというか、そういうような事情が相当起きて來るのではないかというふうに考えられるので、需要面では、いわゆる我々は有効需要と言つておりますが、果して有効需要が計画通りにあるかどうかということが問題になると思うのであります。この点も將來の全般的な経済の動き、特に金融情勢によることでありますので、これ又極めて不確定でありますが、非常に現在のような状況が続くとすれば、相当この有効需要が不足して、この点では需要の面がマイナスになるというような恰好になるのではないかというふうにも思つておるのであります。この有効需要の点についてはすでにお聽き及びだと思いますが、炭は渡しておりますが金が拂つて貰えないというので、配炭公團のいわゆる賣掛金になつておる金額が相当沢山あるわけでありまして、こういう事情におつ放して置きますと配炭公團がやつて行けない、或いは山に金を拂うことができないというような関係から、どうもそのまま放置して置くことができないので、最近賣掛金の取立てということもやらなければならんというようなことになつております。そういうことになりますとなかなか金を持つて來なければ炭を渡さんというような形になる場合に、果して本当に希望するといつても、申出た炭が取られるかどうか、即ち計画数字が必ず消化されるかどうかということは疑問だというふうに考えておりんす。大体計画としては四千二百万トンで割振りをしているわけでありますが、今申しましたように、供給面と需要の面において非常にまだ不確定な要素があるわけであります。從いまして需給の見通しということも正確には申上げられませんが、概論すれば昭和二十三年度に比して二十四年度は大体石炭の需給状況は改善されると、結論いたしてよろしいのではないかというふうに考えております。
#11
○委員長(小畑哲夫君) 只今の動力局長の説明に対して御質疑がございましたらどうぞ。
#12
○政府委員(田口良明君) 先程設備の故障減少による能率増が分りませんでしたが、分りましたので……、先程の設備の故障を減少することによつての能率増は五%ということになつております。
#13
○委員長(小畑哲夫君) それでは次に配炭公團側から配炭公團の現状並びに配炭機構の今後の在り方というようなことをお話を願います。
#14
○説明員(藤井貞雄君) 私配炭公團の藤井でございます。よろしく……。
 それでは御趣旨によりまして配炭公團は現在どういう仕事をやつておるかということを極く簡單に申上げまして、それに関連して今後の機構の在り方はどうあるべきかということについて申上げてみたいと思います。只今お手許に資料をお渡し申上げて置きましたが、大分大部の資料になつておりますので、資料の御説明を又後で申上げた方がいいのじやないか、さように考えておりますので、お含み置き願いたいと思います。
 配炭公團の現状でございまするが、御承知のこととは思いまするが、一應公團の性格から申上げてみたいと思います。大体資料に公團法なり、定款なり、業務規程なりを入れておりますから、お暇のときにお読み願いますといいですが、最初これを作りますときには、御承知のように公共企業体という建前で作つたわけですが、漸次性格が変りまして、現在では政府の一部、全く行政官廳と同じような性格になりまして、すベての経費その他は予算制度で行くということに相成りまして、私共末端まで配給の実施をいわゆる現場作業をやつております者が一番困つておりまするのは、この制度であるということを一應御了承願いたいと思います。更にそういう制度でありますが故に独立採算制というものは認められておりません。金が余れば國庫へ返す、足らなければ國庫から補償する、まあ簡單に申しますとそういう制度になつておりますので、自然勤労意欲と思しまするか、私共公團運営上に尠からざる不便を感じておるのであります。この改善は前々から要請をいたしておりまするが、今日まで実現を見ておらないのであります。それから次に公團を運営いたしまして私共が感じました不便は、最初から公團というものは極く暫定的なものだ、もとよりそれは承知はいたしておりまするし、又公團のような性格がいつまでも続けるようでは日本の経済に非常な損失でありまするから、性格自身は分つておりますけれども、とかくそういうことから從業員の安定感を欠いております。現に最近いろいろ公團の廃止問題が唱えられておりまする現在においても、沢山の從業員の退職金制度というようなものも確立されておらないというような点が、非常に私共が公團を実際に運営しましていろいろの不便さが出て來ております。
 以上が大体公團の性格でありまして、こういつたようなことが、いわゆる公團の非能率、能率が非常に惡いというような点に非常に大きな原因をなしておると私は考えております。
 それから次に機構の大体の説明でございますが、これも資料の中に入つておりまするが、非常に機構は厖大でございまして、全國に約九百の場所と申しますか、事務所と申しますか、そういうものを持ちまして、極く末端までこれはやつております。配給を自分でやつておるわけであります。この点が他の公團と比べまして非常に異つておる点であります。ただ食糧公團だけが、御承知のように、末端配給をやつておりまするが、その他の十三の公團では、やはり下部機構といたしましては販賣機関を持つております。私の公團はそれを持つておらないということが一つの特色にもなり、尚且つこれがやはりいろいろ私共の公團として不行届な点がある一つの要素ではないかというように考えております。
 それから次に仕事の内容の大体の御説明でありまするが、御承知のように、全國の石炭、コークスを一手に買入れておりまするが、先ず作業といたしまして、その一手に買取りまする買取價格の設定ということと、それから販賣價格の決定ということが一つの大きな仕事になつておるわけであります。生産者から買取りまする價格は、その水準は物價廳で一應決定するのでありますが、これを全國の地区別に、又炭種別、更に等級別に分けまして、一つの單一價格というものを作るのであります。この詳細な作業につきましては、なかなか難解でありまするから省略をさせて頂きますが、要するにその作業をいたすのであります。そうしてこれに対しまして、販賣價格を決定をいたすのでありまするが、先ずその販賣價格を決定いたしまするのには、買取價格が從來炭鉱のコスト主義になつておりますから、その品質に應じた價格の決定ということが、やはりプールをいたしません以上できないのでございますから、使用効率によりまして、先ず石炭そのものの販賣原價を決定いたします。
 それから次に、これがいろいろの輸送機関によりまして消費地へ運ばれて参りまするが、そのために、同一の事情におきましては、同一の品質の物を同一の價格にするというために、運賃諸掛と、更に公團の経費とを加味いたしまして、いわゆる消費者價格というものを決めるわけであります。ここでちよつと説明を加えますと、買取價格におきまして、今まで優良炭が相当に安い、そして下級炭が可なり割高であるということになつております。長い間の石炭行政と申しまするか、これが量の製作に偏重いたしておりましたために、かような結果になつておるのでありまするが、昨年の七月に、御承知のような炭價の大幅の値上げをいたしまして、そのときに、これはメリットに切替えるということが非常に議論され、又その大幅の改訂の際でありましたが故に、切替えるのには一番いい時期であつたと思うのでありますが、それが思うようにできませんでした。現在その点が今回の三原則……、九原則によりまして非常に苦境になつておるわけであります。そこで私共その際に、買取價格におきましてメリットの割込みが非常に困難であるならば、せめて今申上げましたように、販賣價格をプールいたしておりまするから、この販賣價格の面において、メリットを織り込んだ價格体系に移行しなければならんということで、公團としても具体案を出したのでありまするが、御承知のように、昨年の大幅の物價改訂の際には、先ず石炭を決めて、その石炭價格による他の物資の價格を同時に決定しなければならんというところまで追い込まれて來ておりましたために、その販賣價格のメリット主義に切替えるということが、時間的の制約を受けて、非常に困難であつたということになつております。更にもう一つの理由は、そういたしまするというと、販賣價格におきまして、上級炭が非常に高くなりまするから、その高くなりまする上級炭を使つておる工場は、いわゆる特殊の補助を受けておる産業が多いために、この價格補給金の増額が非常に困難だということもありまして、一律に約二・八倍というものを上げましたために、現在上級炭が非常に市場に持つて來ては割高になつておるということになつて、十月からこれを改正するということでありましたけれども、そのまま改正ができず今日に及んでおるのであります。現在、今このメリットをどういう價格に織り込むかということは論議されておる最中でありまして、まだ現在は決まつておらないのであります。
 それから今申上げましたプールの問題で、現在の販賣價格の建値は非常に簡單なものになつておりまして、工場の立地條件というようなことを可なり無視いたしました、いわゆる戰時統制の惰性と申しまするか、極く大雜把なことになつております。この点も私共昨年來今少し工場の立地條件を生かして行くプールの細分ということが絶対に必要ではなかろうかということを主張いたし、又現在もさような考えを以て関係方面とは折衝いたしております。以上が大体價格統制の仕事の極くあらましの内容でございます。
 次は配給計画の設定でありまするが、これも設定要領等を資料の中に入れておりまするが、お読みすれば非常に簡單なのでありまするが、極く簡單にこの仕事の操作を申しますると、この配給計画の設定自体が非常に面倒な作業でありまして、司令部の方から出炭計画に應じまして一四半期ごとに産業別の計画が安本を通じまして我々の手許に参るのであります。この参りました産業別の計画によりまして、私共はそれを更に全國の工場別の割当に対しまして、各生産炭鉱からの炭をそれぞれどういう種類のものをどういう輸送機関によつて送り届けるかという、いわゆる炭つけをいたすのであります。で、現在のように非常に質のアンバランスの甚だしいときにこの炭つけをいたしまするというと、非常に窮屈な炭つけになりまして、各産業におのおのこれだけの品質のものはやらなければいかんという一つの目安が作られておるのでありまするが、実際に出て参りまする石炭が必ずしも配給計画通りの出炭が出ませんために、常にこれの調整をいたしまして、配給計画を作りながら出炭に應じていたもその緊急調整を途中でやつて行く、更にたびたび変更をやつて行くという仕事をいたしております。これも資料を差上げておりまするが、実はこの細かな調査と報告を期間的の制約を受けてこれをしておるのでありまして、私共の仕事の中で俗に調査公團、報告公團というようなことを言われておりまするように、この書類の報告に相当の人数を使わざるを得ないというような事情になつております。更にそれを実際に配炭いたしました結果につきましては、各工場別に何故にこういうアンバランスができたかということをどんどん説明を加えまして司令部に出さなければならんというような状態になつております。
 次に経理の処理の問題でございますが、これも資料を差出しておりまするが、現在私共が前段申上げましたように、全國の三万の工場と、北海道のごときは約七十万戸の家庭煖房に至るまで各家庭からの集金もいたしております。只今代金の回收ということにつきましては非常に難澁を極めておりまして、現在二ヶ月分、この資料には一ヶ月七分くらいに思つておりましたが、現在は少し溜りまして二ヶ月分くらいな賣掛金を持つております。最近その筋の指示もございまして、代金の回收と荷渡し制限ということを強力にやることに相成つておりまするが、この中でも、表を後で御覧下さいますとお分りのように、一番大きいのが日発でございまして、この表では三十三億となつておりまするが、現在は四十億ばかりになつております。その他肥料関係、或いは進駐軍関係、輸出関係、鉄道、化学肥料、窯業、こういう方面が何れも十億以上になつておるわけであります。こういうような状態でみずから末の末までの集金をいたしておりまするために非常に困つておりまするが、現在まで生産業に対しましては坑所で石炭を受けておりまする関係で毎旬締切りまして即時現金拂ということをいたしております。現在まで幸いに生産者に対する支拂の遅延ということはなしに來ておりまするが、併し今後の見通しにつきましては一般の消費者の金融、更に今安本動力局長のお話のありましたように、今後の掛金の集金のの強行策によりまして或いは引取りを拒否するというような面からいろいろ大きな問題が起つて來ることを私共心配をいたしておるわけであります。極く大雜把でございまするが、石炭の問題につきまして以上の通りでありまして、コークスも大体石炭と同樣な仕事でございまするからこれは省略いたします。
 更に私共分析という一つの大きな仕事をやつております。これは生産者から買取ります石炭が規格によつて價格の決定をいたしまするために、生産者といたしましては、この規格の決定ということが一番重大な問題でありますが故に、更に又販賣面につきましても規格によつて賣つておりまするために、我々が販賣いたします石炭が果して規格に合つておるか合つてないかということもこれ又消費者に対する非常に大きな責任でありますが故に、この種の仕事も別途あるわけであります。そこで只今申しました点は極く大雜把な説明でありまするが、で、然らば現在並びに將來の需給関係はどうかということでありまするが、これは安本の方で今御説明がございましたので省略はいたしまするが、今の需要がどれだけあるかということは、御承知のようにそういう面からのものの考え方でなしに、石炭は一体幾らまで掘れるのか、その生産し得る数量を然らばどういう点に配分したらいいのかということになつておりまするが故に、実際の需要がどれだけあるかということは誠に困難な問題であると思うのでありまするが、併し極く大雜把にと申しまするが、卑近な例と申しますか、こういうことを御参考に申上げておいたらどうかと思うのでございますが、私共が極く身近に関係のございまする窯業であるとか或いは纎維工業であるとか或いは食料品工業或いは煖房、浴場というようなものの需要量と申しますか、配給量と申しまするか、これを一應昭和九年と昭和二十二年をちよつと比較して見たのでございまするが、これは昭和九年と昭和二十二年の荷渡しした実績の比較なんであります。今日の我々の生活水準を、昭和五年から九年ということをよく言われておりまするために採つて見たのでありまするが、先ず窯業におきましては昭和九年に三百五万五千トン渡しております。それが昭和二十二年には百四十七万八千トンしか渡していない、それから纎維工業でありまするが、これは、この数字自体の比較では多少どうかと思いまするが、昭和九年には五百十四万トンを渡しております。これに対しまして昭和二十二年は僅かに百二十四万四千トンしか渡されなかつた、それから食料品工業でありまするが、これが九年には二百四万七千トン渡しております。二十二年には六十六万八千トンしか渡していない、それから煖房と浴場でありまするが、九年に三百三十九万トン、二十二年に百二十五万九千トン、こういう工合に、昭和九年に比しまして人口の増加その他もございまするけれども、以上のような数字の荷渡ししか実はできていないのでありまして、この四つを合計いたしますというと、約この面で九百万トン程が二十二年が少くなつている、これ自体が即ち自由にしたときのこの四つの絶対需要であるかどうかということについては相当疑問があると思いまするが、今のクーポン制度というものをなくしてやつた場合における一つの傾向と申しますか、需要の趨勢としては考えられるのではないかということを思つております。そこで今の四千二百万トンの二十四年度の生産見込それ自体が、生産局長からお話がありましたように、尚相当の疑問を残しておりますると、需要面も今のお話のように可成りいろいろのフアクターが変ることによつての見通しが困難だ、併し私共が実際に石炭を配給いたしておりまして考えますることは、先ず量の問題、石炭の量の問題におきましては、二十四年度の四千二百万トンベースによる配給ということでは、そう、さしたる苦しいことは起らんのじやなかろうか、或いはむしろ金融面の梗塞であるとか、或いは今後の九原則の実施の如何による、或いは單一爲替レートの決め方如何による、そういつた面からはこの夏場の不需要期には或いは多少余るような事態も來るのではなかろうかというようなことも、これはほんの勘でございますが、考えてはおるのでございます。併しここで私共が見逃すことのできないという問題は質の問題で、量が仮に幾らか緩和し、或いは場合によれば一時的には過剩状態を來たすようなことがありましようとも、一方質の問題に入りますと、これは誠に憂うべき現象になつておる、昨年度は三千六百万トンといい、今年度も四千二百万トンといい、もとより今年度は昨年の三千六百万トンに対する五千六百カロリー、今年は四千二百万トンに上げて五千七百カロリー、百カロリーを上げるということになつておりますが、併し目標がやはりどこまでも数量にあります限り、又今までの惰性が量の生産に傾き過ぎておつた関係上、この質の改善というものはなかなか困難な事情になるのじやなかろうか、現に私共が今まで配炭いたしまして、この質のアンバランスを是正することに実に苦心をいたしまして、今年度の四千二百万トンの数字を、質的な配給計画をやりました書類をお手許には出しておりまするが、極く手近な例といたしまして、第一、四半期の配当における質の均衡が一体どういうことになつておるかということを簡單に極くラッフな数字で申上げますと、大体第一、四半期に九百六十万トンぐらいの配給計画をいたしておりますが、そのうちで七百六十万トンはいわゆる特定産業という特定の産業に向けることになつております。鉄であるとか、電氣であるとか、進駐軍であるとか、或いは鉄鋼であるとか、その他いろいろありますが、これには数量的にも一つの確保を要求されております。又品質的にもこれだけの品質はこの産業に対してはどうしてもやらなければならんという質的の確保も受けております。そこでこの面に大部分の上級炭が取られまして、あと約二百万トン、九百六、七十万トンでありますから、これに七百六十万トン加えますと、あと二百万トンそこそこのいわゆる一般産業、これには殆んど上級炭は廻つていない、僅かに二〇―三〇%の上級炭しか廻し得ない、大部分はいわゆる最低は三千カロリーとか、四千乃至五千カロリーというような惡い石炭しかそれには廻つて行つていない、五千六百以上の上級炭は二〇―三〇%しか行つていないために、この一般産業への配炭は私共の実に苦心をいたすところであります。殊に今後この一般産業の面におきまして輸出産業が相当ありますので、輸出重点ということに変りつつありまする現状から考えまして、私は非常に何といいますか、今後の一般産業は或程度の質を保つて行くことに、現在もそうでありますが、今後も非常に苦心が要るのではなかろうか、而もそれは今後産局長から御説明がありましたように、昨年の三千六百万トンの中で約百数十万トンの出炭が減つた。その減つたのは大部分が北海道であるといつた御説明がありましたように、北海道の一番いい石炭が減つておる、そうして比較的下級炭でありまする山口炭であるとか常磐炭が増産されておる、計画通りに出されておる、こういうような傾向になつておりまするために、今申上げました数字を更に一船産業に振当てられ、上級炭は減ずるというようなことに相成りまして、この二十三年度は非常に一般産業の方々に御迷惑を掛け、私共が一般産業の方々から品質上の苦情を常に受けておるという理由がここにあるわけであります。そこで問題は、私共から考えまして現在は量の問題じやない、質の問題だ、すべてが質の問題である、そこで配給面から考えましても、この質の均分を失しますると殆んど使用に耐えないような石炭を工場に持つて行かなければならん。これが先ず地域的と申しまするか、地理的に偏重してはいけない、関東地区、東海地区、近畿地区或いは四國、中國というように、とかく今までの質のアンバランスにつきましては、量もそうでありまするが、生産地に傾き易い傾向が多々あるわけであります。九州とか北海道とかいう主要生産地には、とかく量におきましても質におきましても優先されるような傾向があつた、私共はこの点に非常に苦心をいたしまして、各地の質のアンバランスのないようにしなければならん、そういう意味におきまして、私共が輸送計画ということについて非常に苦心をいたしております。更に各地区のアンバランスを避けるのみならば、産業別のアンバランスをやはり避けなければならない、更に小さく言えば、工場別のアンバランスを是正しなければならん、私共の今後の残されたる問題はこの質の問題の生産面における解決を漸時急いで頂くと同時に、配炭面においても一番重点を置かなければならんのがこの質の均分をとるということであると考えております。
#15
○委員長(小畑哲夫君) ちよつと発言中でありますが、時間が大分……正午過ぎましたので、ちよつと委員の方にお諮りいたしますが、如何いたしましよう、もう少しありますが、後に公國法改正に対する交渉経過という議題がありますので、一たん休憩しまして、午後に継後いたしましようか。
#16
○高橋龍太郎君 もう暫くやつて、簡單に五分ほどやつて片付けて貰つたら……。
#17
○委員長(小畑哲夫君) それじや極く簡單にもう十分くらいよろしうございますか。
   〔「結構々々」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(小畑哲夫君) どうぞ継続願います。
#19
○説明員(藤井貞雄君) それでは努めて簡單に申上げます。大体そういうことになつておりますが、それで貯炭の状況も表にして差上げてございまするが、昨年の一月と今年一月との間において大体貯炭の数字も変つておりません。ただいい石炭において非常に減つており、惡い石炭において殖えておる、全体の数字においては余り変つてないというような状態になつております。大体時間がないようでございまするから、これで現在の公團の現状の説と明と需要関係等についての説明を終りまして、然らば今後の機構の在り方はどういうことかという問題でありまするが、私共は政府機関としまして私共が勝手にかくあるべしということは、政府の方でまだはつきりした意向を決めておらない現状如何かと思いまするが、今申上げました配給公團でやつておりまする仕事のうちで一体どれもこれも残さなくていいのか、どういうものを残さなければならぬかということが問題になつて來るだろうと思うのであります。政党の一部におきましても、配炭公團を即時廃止するという御意見があるようでありますが、私共も配炭廃止それ自体について必ずしも反対するものではありませんが、恐らく廃止しつ放しでいいかどうかという問題につきましては私共の現在の段階においては、今申上げました需要関係から言いまするというと、質のアンバランスのある限りにおいて計画輸送ということは、これはどうしてもしなければならぬ、それから更に價格体系が石炭の價格によりましてその他の物資の價格が形成されております現在、例えば肥料にしましても硫安にしましても、その他のいろいろな重要物資はすべてマル公を廃止してやつて行くという段階になれば、もとより必要はありませんが、一挙にそれがいけないということであれば、やはりプール操作ということは、現在のプール操作の方法は、前段ちよつと触れましたように変えなければいかんと思つておりまするが、やはり同一市場で同一品位の石炭が、片方は五千円であり貨方は二千円であるというようなことではやはりいけないので、その價格プールということは必要じやなかろうか、更に配炭をいたしまする際にも、司令部の統制度ということは相当弛めて貰うということももとより條件でありまするが、これは野放しにするわけには行かない、クーポンがあるからクーポン一杯持つて行くし、或る所ではクーポンの半分しか持つて行かんということはできないから、こういう面においては何らかの措置を講じなければいけないというような考からして、先ず劈頭申上げましたように、現在の公團というものは廃めましても、私共は公共企業体でありますから、そういうような性質のものは独立採算制と持つた機関にして行くのが一番いいだろう、それから現在私共が末端までいろいろの実施をやつておりまするが、この実施の面につきましては特殊のものは除きまして、大部分は販賣業者というものを作つてそうして配給をして頂くということにしたらどうであろうかということを考えております。ただそれにいたしましても、石炭は他の物資と違いまして、もう統制をいたしましてから、確か昭和八年から統制をしたわけなんであります。相当長い間こういうことをやつて來ておりまするために、生産業者におきましても或いは從來の販賣業者にしましても、長い間配給の実施面から中断されておりまして、いろいろの施設或いは人も、特に現在では資金の面で殆んどそう簡單には再起できんような状態でありまするから、この点につきましては、他の公團のような、從來下部組織を持つておりまする公團と非常に事情が違つているがために、その配給実施面を実施して頂くとしましても、金融の面その他について余程考え、準備をしてそこに移つて行くというようなことにしなければいかんというような考えを持つております。要するに簡單に申しますると、今までの公團の性格を、官廳的な性格でなしに公共企業体を持つて行くということと、配給の実施面は、概ね從來の事者であるとか、或いは生産業者であるとか、要するに販賣機関というものを新らしく一つ設けてやる、こういうことにいたしますると、公團の現在の人員等も恐らく非常に減少をいたして來る、公團それ自体も今度機構が非常に小さくなりまして、動きよい一つの組織になるのではなかろうかというような考えを持つております。尚生産業者から、坑所賣戻しという問題が昨年來非常に称えられておりました。この問題につきましては、私共は金融の面と、それから今一つは計画輸送の面から、坑所で賣戻しすることはいけない、やはり揚地まではどうしても持つて來なければいけないという主張をいたしておりまして、この点は、生産業者の方におきましても相当現在は当時の考え方よりは変つているように私共も思つております。極く大雜把な考え方だけの問題でありまするが、以上のような組織にして行つたらどうかということを考えております。極くトツプ・ヘヴイな説明になりまして甚だ恐れ入りましたが、いろいろ御質問がございましたら、それに應じてお答えなり、考えていることを申上げたいと思います。甚だお粗末でございましたが……。
#20
○委員長(小畑哲夫君) 只今、藤井総裁の御発表に対して、石炭廳当局として生産局長、何かそれに関連してお話がございましたら……。
#21
○政府委員(波多野義熊君) 公團の改組問題につきましては、大体今の公團が何をしているかという点を先ず第一に決めてかからなければならんと思いますが、公團が現在やつておりますのは、石炭の一手買取販賣、それから後は價格プール、運賃プール、これだけが主な仕事になつているわけであります。そこでプールの問題は、價格政策に非常な関係がありますので、今日の段階においてこれをいつ頃廃止できるかというようなことは、ちよつと申上げかねる段階ではないかと思つております。
 その次は石炭の一手買取販賣の問題でありますが、これは石炭の需給関係と見合つて決定さるべき問題だろうと思います。大体戰後の統制は、石炭に限らず需給が適應しない、供給が不足しているものについて割当をするというのが戰後の統制の建前でありまして、そのうち特別な食糧とか石炭とかいうようなものについて一手買取販賣の機構が設けられたのであります。そして石炭の需給関係につきましては、先程安本の動力局長から御説明がありました通り、大体量的には相当緩和して参つたのであります。更に各石炭の用途、或いは品質というものを考えて参りますると、まだ必ずしも緩和していると言えない状態もあると思うのであります。この点は尚研究を要する面があると考えております。從いまして現段階におきましては、一方に尚適度の計画配炭というものを行う建前を採りながら、一方では、現段階において自由経済というものをどの程度取戻すかという問題になると思うのであります。そこで問題となりますのは、石炭の一手買取販賣を公團がいたしておりますので、炭鉱と石炭を使う消費者との間に現在商賣人は一人もおらんのであります。そこで大体山元から消費の間を仮に卸賣、それから小賣、まあこういう二つの段階に分けて考えますと、これを自由経済に戻す場合に、卸賣も小賣も一遍に罷めてしまうことができるか、或いは先ず小賣を外す、それからその次に卸賣も外す、それから最後はプールの問題だけ残る、こういうふうに持つて行くという点が中心になると考えるのであります。そこでこの点はまだ研究中でございまして、今日政府側の意見として申上げかねると思いまするので、この程度で御了承願いたいと思いますが、問題は先程総裁も申されたのでございますが、山元賣戻しという問題になれば、これはもう山元から卸賣も小賣も一切一遍に外す、こういう問題であります。それから揚地賣戻しという問題になりますと、これは小賣の段階を先ず販賣業者に選ばして行こうとこういうことになるのであります。それは私が今石炭の商業機構を卸賣と小賣に二つに分けて御説明申上げたので、実際は卸賣の段階が二つのできるかも知れません。又小賣の問題にいたしましても、比較的大きなものと非常に小さい……、特に大口のものといろいろ分かれると思いまするが、大まかに分けますと大体二つの段階になると思います。そこで実は昭和十三年頃から日支事変が始まつて後に石炭の統制が漸次始まつたのであります。そのときには小賣も卸賣もありました。又炭鉱業者も整備した販賣機関を持ておつたのであります。そこでこれを統制に移しますときには、幾つかの段階を定めまして一手買取販賣機関を設ける前に、一時賣戻制度というものがあつたのであります。その当時は山から消費者の間にまで卸賣も小賣の機構も全部揃つておつたのであります。今日では商業機構というものが石炭につきましては全然ないのであります。どういう段階をきわめたか、こういうことが重要な問題になります。問題の中心であるとさように考えております。
#22
○玉置吉之丞君 この石炭の配炭公團についてはすでに七ヶ月の間延期をいたしまして、六月ですか、期限もなります。然るに今の政府の御説明によると、それに対する次の期間の行き方ということについては何らお決まりになつていないようですが、こういうふうに荏苒日を送つているうちに、又期限になつてしまうだろうと思います。そのときに何かそれに代るべき対策を持つているのですか。
#23
○政府委員(波多野義熊君) 七月一日から機構の問題につきましては、私が今日実は御説明申上げることができないということを御了承願いたいと思います。安本それから関係方面ともいろいろ折衝しておりますので、近いうちに御説明申上げる段階になると思います。
#24
○委員長(小畑哲夫君) 玉置委員ちよつと申上げますが、後で、まだ発表の域に達していないということですから、何とか祕密会にしてでも、速記を拔いてでも、五番の改正に対する交渉経過というところで御発表願おうかという予定にはしておつたのですが。
#25
○玉置吉之丞君 政府の方針が決まらないのに配炭公團の改変に対する構想、経過の報告ができますか、ただ先刻來公團の方から今日までの経過報告を承つただけでありますが、私共はこの國会は近く、今会期は終了することと思いますが、臨時國会がいつ開かれるかまだ見通しはついておりませんが、その間にこの期限が來たら困るだろうと、そういうことを心配しておるのであります。然るに政府において今のこれに対する対策が発表できないというのでこれを考えているうちに一ヶ月、二ヶ月日が経ちますが、今日お出でになつてこれに対する今後の行き方について、交渉の経過とおつしやつておりますが、それに対することを尋ねたら返事ができない、交渉経過というものはどんなことですか、どこへ交渉したのですか。
#26
○委員長(小畑哲夫君) その議題を関係方面と目下交渉中であるというところまで、私は知つておるのでありますが、そこでその問題を中心として、本日の委員会の議題としたい、こう考えてはおるのです。今も尚ここで、それでは玉置委員の方からああした御発言もありますので、先ず安本の動力局長からお話を願えませんか。速記を止めて。
   午後零時三十五分速記中止
   ―――――・―――――
   午後一時六分速記開始
#27
○委員長(小畑哲夫君) 速記を始めて、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     小畑 哲夫君
   理事
           玉置吉之丞君
           栗山 良夫君
           山田 佐一君
   委員
           平岡 市三君
           廣瀬與兵衞君
           小杉 繁安君
           宿谷 榮一君
           中川 以良君
           阿竹齋次郎君
  委員外議員
           入交 太藏君
  政府委員
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   動力局長)   増岡 尚士君
   商 工 技 官
   (石炭廳生産局
   長)      田口 良明君
   商工事務官
   (石炭廳配炭局
   長)      波多野義熊君
  説明員
   配炭公團総裁  藤井 貞雄君
ソース: 国立国会図書館
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