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1949/05/21 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 商工委員会 第20号
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1949/05/21 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 商工委員会 第20号

#1
第005回国会 商工委員会 第20号
昭和二十四年五月二十一日(土曜日)
   午前十一時五十七分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○配炭公団法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○臨時鉄くず資源回收法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○地方自治法第百五十六條第四項の規
 定に基き、繊維製品檢査所の支所設
 置に関し承認を求める件(内閣提
 出、衆議院送付)
○地方自治法第百五十六條第四項の規
 定に基き、通商事務所の設置に関し
 承認を求めるの件(内閣提出、衆議
 院送付)
○中小企業等協同組合法案(内閣提
 出、衆議院送付)
○中小企業等協同組合施行法案(内閣
 提出、衆議院送付)
○貿易振興方策に関する調査承認要求
 の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(小畑哲夫君) これより開会いたします。配炭公団法の一部を改正する法律案を議題にいたします。先程質疑を打切りましたので、直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ないと認めます。只今審議いたしますものは衆議院送付のものであります。一部修正をして参りましたものを原案として議題にいたします。討論に入ります。御発言の方は賛否を明かにしてお述べを願います。
#4
○玉置吉之丞君 私は配炭公団法案に対して衆議院の修正通り本案につきまして賛成の意を表します。
#5
○小杉繁安君 私も衆議院の修正案に賛成いたします。
#6
○田中利勝君 社会党といたしまして、本案の修正箇所に対して賛成する者であります。他の原案全部に対して反対であります。修正案のいわゆる「常磐炭については発熱量三千七百カロリー以下宇部炭については発熱量三千カロリー以下」、この修正箇所に対しては賛成であります。尚特に申上げたいのは、一昨日柴田証人の言もありました通りに本案実施により尚公団から除かれる中小炭鉱が七十鉱に及び炭鉱從業員一万一千くらいは生活の不安に直面することになると申されまして、実際かかる結果になりますならば、これらの立場の人たちから本案を見ますならば曾て終戰後三千万トン目標、一昨年三千六百万トン目標、本年四千二百万トン目標と、遮二無二出炭増強を叫んで、これらの人を國家目的に協力させて來た、從つてこれらの人たちは日本の経済復興に大きな寄与をし來たのであるが、今回の法案によりますれば、公団取扱いから取除かれることは恰も今世間で騒がれているウランバートルのノルマによつて曉に祈らされたと同じように、この法案実施に当つて曉に祈らされる、こういうような無慈悲な印象を与えることになると思うのであります。延いては炭鉱労働者四十万と称せられ、五十万と称せられる全炭鉱労働者の今後の生産意欲を抑圧する影響極めて重大でありますから、こういう点について、特に政府は十分愼重に考慮されて、中小炭鉱の経営、労働者の面からそれぞれの基礎産業を保護し、労働者の生活の不安を除却するという十分親心を盡した行政措置を講ずることを特に警告して、修正の箇所に対して賛成する者であります。
#7
○委員長(小畑哲夫君) 田中委員にお尋ねいたしますが、只今の発言は、修正箇所には賛成であるが、その他の原案については反対である、こういうことなんですね。
#8
○田中利勝君 そうでございます。
#9
○島清君 田中君それでいいか、あなたは済んだか。
#10
○田中利勝君 ああ。
#11
○島清君 田中君の発言はもとより社会党を代表いたしましての討論でございますが、更に田中君の御意見に対しまして、少し社会党の立場から補足をして置きたいと思います。政府原案に対しましては、私達社会党といたしましては、反対をしておつたのでございまするが、併しこの政府原案に対しまして、衆議院の方で、只今田中君から御指摘がございました通り、発熱量三千七百カロリー、三千五百カロリーに下げておりまするので、この点につきましては社会党といたしましては、せめても賛意を表して参つたのであります。併しながらこの法案を眺めますように、これが衆議院の方で修正をされて参りまして、その法案が只今本委員会に付託になつているのでございますから、委員長が御指摘になりました通り、これはなんですが、そこで私達といたしましては、まあ法案全体に引つくるめまして反対である、こういうわけなんです。從いまして社会党といたしましては、本法案に対しましては、今後本法案が施行されました場合においては、中小炭鉱が失業者を出しまするし、更に配炭公団の職員等におきましても、失業者が予想されまするので、こういつたような法律に対しましては、反対である、こういうわけなんです。
#12
○委員長(小畑哲夫君) 修正の精神において賛成であつた、この法案には反対である、こういう意味でありますね。
#13
○島清君 そういうわけであります。
#14
○委員長(小畑哲夫君) 共産党の方でありませんか。
#15
○細川嘉六君 本案については共産党としては反対であります。この統制を外して行くということについて、不必要なものは外さなければならない、これは無論のことであります。そこで中小炭鉱を今日俄かに統制から外して行くということは炭鉱企業者及び從業員、配炭公団の從業員等にとつて重大な危險をもたらして來るものであります。この危險に対して多少の緩和施策がなされるような政府の答弁もありましたが、これはどの程度に行われるか極めて不安であります。中小炭鉱はその設備の近代化されている程度が非常に低いというならば、それぞれの企業全体を通じての施策なりがなされて、日本の石炭業においてなすべき役割をなし得るような政策が行われなければならんと思うのであります。そういうことをなさずして、徒らに急激に中小炭鉱が立つて行かないようにするということは、今日資源資材の重要なことが痛感されている我が國において相当な無駄を起すことになるものであります。それでありますから、政府に石炭業に対する合理的な、系統的な政策があつて、あらゆる資源即ちこの場合には中小炭鉱のそれぞれの持分を活かすということが必要であるのであります。これが省みられておらんというところに、この法案に対する我々の反対の大きな理由があるのであります。以上であります。
#16
○委員長(小畑哲夫君) 他に御発言もないようでありますから、討論を終了したものと認めて直ちに採決いたします。配炭公団法の一部を改正する法律案、衆議院送付の修正原案通りに可決することに賛成の方の御起立を願います。
   〔起立者多数〕
#17
○委員長(小畑哲夫君) 多数と認めます。よつて本法案は可決することに決定いたしました。尚本会議における委員長報告、その他の手続きのことに関しては委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ないと認めます。それから委員長が議院に提出する報告書には多数意見者の署名をお願いいたします。
 多数意見者署名
     玉置吉之丞  佐伯卯四郎
     山田 佐一  平岡 市三
     小杉 繁安  廣瀬與兵衞
     重宗 雄三  境野 清雄
  ―――――――――――――
#19
○委員長(小畑哲夫君) 次に臨時鉄くず資源回收法案、これを議題といたしまして、質疑を打切りましたから直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ないと認めます。御発言の方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
#21
○田中利勝君 本案に対して社会党としては反対であります。法案の通して政府の説明を聞きます通り、本年度のくず化物件が四十万トンを見込んでいるが、そのうち十六万トンは國有物件で、これを除外すれば本年度百八十万トン中僅かに二十四万トンのために法律を作つたと、こういうことになりますので、從いましてこの法案の影響するところは、中小企業を壓迫し、更に中小工業の所有する機械その他が只同様に取上げられるというような結果を來すことになり、而も中小企業を振興しなければならない、そういう政策を持つている御自党の政策と凡そ逆な結果となり、そういう点において反対をしたいのであります。
#22
○玉置吉之丞君 私はこの回收法案に対して衆議院の修正案に賛成の意を表したいと思います。その理由としては、どうしても我が国の鉄鋼材の必要性から見て、当然の措置と思いますから賛成をいたしますが、ただ本法の運用については相当委任された事項が多いのでありまして、政府当局においては本法運用の上の万全の御注意を願いたい、こういうことを申添えで賛成の意を表します。
#23
○山田佐一君 原案の賛成いたすものであります。やはり鉄鋼の増産は、我が國産業の回復及び輸出振興にとつて極めて重要でありまするので、本案を施行せられるということも止むを得ざる次第と思います。つきましては罰則の点でありまするが、十年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処するというような非常な重罪を科してあるのでありまするから、これが施行に際しましては、十分の御注意を拂つて頂きたいと思います。苟くも鉄くずをくず化物件として指定をする前に、脅威を感ずるような措置にならないように、喜んで出すべき措置をとらして頂きたいということを希望いたしまして、原案に賛成をいたすものでございます。
#24
○小杉繁安君 私も山田委員の意見と同じでありまして、原案に賛成いたします。
#25
○細川嘉六君 くず鉄回收の法案につきましては、共産党は反対するものであります。今日経済九原則というものによつて中小企業の工場というものは余りに沢山に倒れており又倒れかけております。そのところからしてスクラツプも相当に出る。スクラツプにされている機械その他の設備が相当にあるというところをこの法案が狙つておるものと考えるのであります。
 それからこの法案は、今申した中小企業の工場ばからでなしに國有財産も或る部分をスクラツプにして行く、四十万トンをスクラツプとして回收するというが、これには回收の予算が明かにされておらない、國有財産の十六万トンが、二足三文で賣渡されるというような疑があります。これらのスクラツプはこれは一体どうなさるのでありか、これは大企業集中政策をとつている民自党の政府といたしましては、結局日鉄だとか中小企業から出るスク業へ、今申した中小企業から出るスクラツプ、それから國有財産のスクラツプを思い切つた安値で賣渡して、そうしてこれらの巨大な企業の基礎を築くという意図を持つていることは疑う余地がありません。それから回收の手続は、審議会によつてなされているが、この審議会は可なりに独裁的な措置をなし得るようになつております。そこでは國有財産のこと、無論くず鉄は別といたしまして、細かい企業者或いは所在者の利益というものは、大きなもののために犠牲にされて行くということは爭われないのであります。可なりこの審議会というものは、戰時中行われたような方式を、即ち專断的な方式をそのままに受継いでいるものであります。更に、私共はこういうくず鉄回收法を出して、國内の企業の基礎を固めるという外に、これは又國外に輸出されるという危險を受けなければならないのであります。くず鉄は日本の産業にとつて誠に大切であります。それが外國に輸出されるということは、どういうことであるか、五月三日U・P電報によりますと、アメリカから來た対日くず鉄調査団が帰國後國務長官に報告している中に池日本の七百万トンのくず鉄を輸出する能力があることが述べられております。これは、アメリカからその代りにくず鉄を使用してできる機械その他の製品を日本の輸出するという意味合を含めておると見られるのであります。これでは、日本丙で日本の産業が製造し得る力を持つておるものに、その重要な資材が与えられなくても、国内で生産すべきものも、し得るものも、生産されない、そうして外國から外國の製造家によつて造られたものを使うようになるということでは、誠に我が國の産業にとつて憂うべきことではないか、これははつきりしたことであるとしてここに確信ができないのでありまするが、吉田内閣の外資輸入に関する態度政策から見まして、こういうことも考えざるを得ないのであります。それでありまするから、このくず鉄の問題は、事小なるがごとく見えますけれども、日本の國の産業にとり、我が國民の將來の独立にとり、憂慮すべき危險を包藏しておると言わなければなりません。以上の理由によつて、共産党は本案に反対する者であります。以上であります。
#26
○委員長(小畑哲夫君) 他に御発言もないようでありますから、討論を終了したものと認め、直ちに採決いたします。臨時鉄くず資源回收法案衆議院送付、修正したものであります。これを衆議院送付の通り可決することに御賛成の方の起立を願います。
   〔起立者多数〕
#27
○委員長(小畑哲夫君) 多数を認めます。よつと本法案は可決決定いたしました。
  ―――――――――――――
#28
○委員長(小畑哲夫君) 次に、地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、纖維製品檢査所の支所設置に関し承認を求める件、これも衆議院で修正されましたものを議題に供します。御発言の方どうぞ。
#29
○島清君 ちよつと速記を止めて下さい。
#30
○委員長(小畑哲夫君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#31
○委員金(小畑哲夫君) 速記を始めて。
#32
○玉置吉之丞君 本員は、地方自治法第本五十六條第四項の規定に基き、纖維制品檢査所の支所設置に関し承認を与うることに同意をいたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#33
○委員長(小畑哲夫君) それでは、衆議院の議決通り可決することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ないと認めます。
  ―――――――――――――
#35
○委員長(小畑哲夫君) 次に、地方自治法第本五十六條第四項の規定に基き、通商事務所の設置に関し承認を求める件、これを議題に供します。
#36
○玉置吉之丞君 本員は、同じくこれに対して知意をいたしたいと存じます。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#37
○小杉繁安君 承認を与えることに賛成いたします。
#38
○委員長(小畑哲夫君) 承認を与えることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○委員長(小畑哲夫君) 全会一致賛成と認めます。
 尚先程からのくず鉄の法案並びにこの承認を与える二件について、委員長のその後の手続につきましては、御一認を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○委員長(小畑哲夫君) 異議なしと認めます。それから委員長が議院に提出する報告書には多数意見者の署名をお願いいたします。
   〔臨時鉄くず資源回收法案〕
  多数意見者署名
     玉置吉之丞  佐伯卯四郎
     山田 佐一  平岡 市三
     小杉 繁安  廣瀬與兵衞
     重宗 雄三  境野 清雄   〔地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、繊維製品檢査所の支所設置に関し承認を求める件外一件〕
  多數意見者署名
     玉置吉之丞  佐伯卯四郎
     平岡 市三  山田 佐一
     小杉 繁安  廣瀬與兵衞
     重宗 雄三  境野 清雄
     田中 利勝  細川 嘉六
     島   清
#41
○委員長(小畑哲夫君) これで一時半まで休憩をいたしますが、午後尚、中小企業等協同組合法案その他について審議したいと思いますから、どうか定則に足らんというようなことのないように御勉強願いたいと思います。これを以て休憩いたします。
   午後零時二十九分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時四分開会
#42
○委員長(小畑哲夫君) 只今から商工委員会を開きます。衆議院の門脇議員がおいで下さつて、衆議院において中小企業等協同組合法及び同施行法、この二つの法案に対する修正箇所の理由の説明をお願いしたいと思います。暫くお聽き取り願います。
#43
○衆議院議員(門脇勝太郎君) 只今御紹介下さいました衆議院議員商工委員をいたしております門脇勝太郎と申します。どうぞよろしく。
 御提案になつております中小企業等協同組合法案並びにその施行法案に對しまする衆議院商工委員会のこれに対しまする相当広範囲の修正をいたしましたので、その修正の動機と経過について一應御説明申上げたいと思います。大体詳しいことは一応政府委員から御説明になつておることと考えますが、この法案の内容が五つの種類の組合に分類されております。個々に檢討したのでありますが、事業協同組合の場合におきまして、これを構成いたしまするところの組合員の事業の規模、この規模が從業員の数で決められております。工場の場合におきましては百人以下、商業者の場合におきましては二十人以下、これが大体基準になつておりまして、それの前後は一々公正取引委員会の方の審査を要するということになつておりますが、そこで協同組合の規模については、工場百人商業者二十人では少し少な過ぎる、これでは実際の運用の場合に非常に支障を來たすのではないかという点を考慮いたしまして、百人を二百人に殖やし、二十人を四十人に殖やすということを修正すべく考えたのであります。これは政府委員の方がその筋に折衝されたのでありまするが、その筋の御意向が到底この修正は了解が得られないというきつい見通しでありましたので、結局この項目は、そういう意図ではありましたが、これはまあ実現しなかつたわけです。
 その次に保險協同組合でありまするが、保險協同組合につきましては、現在のように戰災後の各大都市の建築物はバラツクでありまして、一朝火災等がありますると、何千万円、何億円と、こういつたような非常に厖大な災害が頻々としてあるわけでありまして、そういう現状を打ち眺めて、こういう小さい規模の、まあこの保險協同組合というのは要するに損害保險でありまして、結局火災保險でありまするが、こういう小さい規模の組織では、そういつた最近の火災の実情に則しない、特に政府の御意向は、最近マーケツト街等が相当火災が頻繁に起る、火災保險会社がマーケツト街等は、これは保險物として拒否をしておる、そういう拒否をされた部面に対して、特にこういう組織を利用したいのだ、こういつたような御意向もあつたのでありまするが、相当基礎のある火災保險会社でさえ非常に危險がつておる、忌避する物件に対して、こういう小さい規模の組織で一朝厖大な火災がありました際に、到底その損害に対して保險金を完全に支拂い得るというようなことは、これは実態的に考えてとてもそれは思い及ばんことでありまして、結局無辜の加盟員にそれだけの依存心を与えておいて、一旦損害があつたときにそれだけの保險金が支拂われんということになりますると、そこに非常な悲劇が起るわけでありまして、そういつたような、社会の秩序を混乱するというようなことの見通しが、現在の実情においてはつきりと我々に認識し得るような、こういう組織を、政府の責任において法規として制定するということは、どうもこれは面白くないと、こういつたような考えで、この保險協同組合は、これは全部この法案の中から削除しようということで、これはその筋の了解を得まして、この保險協同組合に関しまする項目は全面的にこれを削除するということでやつて來たのであります。
 その次に信用協同組合でありまするが、この信用協同組合の場合におきましては二つの考え方があるわけであります。それはこれから新らしく作る場合と、それから今までありまするところの市街地信用組合法規によつてでき上つておりますところの現在の信用組合がこの方の法規へ移行して來る、市街地信用組合法がその法規の制定後、或る一定の時期を経過すれば廃止になる、從つてそれの法規によつて設立されておる現在の信用組合はこの法規に移行されるということになつておる、その二つの場合を考えたわけです。そこでこれから作りますという場合におきましては、相当政府の指導と援助がありますれば、これはできるかも知れない、できると思います。併し現在の市街地信用組合がそれぞれ獨自の立場で或る程度相当の城にまで発展しておる、この発展しておるところの市街地信用組合というものを殊更に、今法規を改廃してこの方へ移行せしめんければならんというだけの絶対的の必要性があるかということについては、いろいろ檢討したわけであります。そういつたような問題に関連しまして、政府委員を通じて、やはりこれもその筋の意向を質したのでありますが、この筋の意向がこの信用組合だけは是非この法規に包括して行きたい、保險協同組合の方はこちらの意向を幸いに御了解願つたのでありますが、どうも信用組合の方を切り離すということは、これはどうにも了解しかねるという相当きつい見通しがつきましたので、現在の制約されておりまするところの現下の政治情勢に鑑みまして、止むを得んということに考えたわけでありまして、そこで從來の市街地信用組合法によつてできておりまするところの信用組合がこの法規に移行いたしまする場合に、極めて簡便に移行し得て、尚その後運営に対しまして余り支障になることがないように、成るべく從來通りの運営の方式によつて運営し得るように、そういつた点を是正しようということを考えたわけでありまして、その是正ということが十項目ありまして、その十項目をこれから御説明申上げます。 その第一はこの法規によりますると、信用の場合は信用協同組合ということになつておつたのでありますが、從來信用組合ということで相当世上に対して信用も傳しておるし、又そういう名称の下に現在相当多量の印刷物等が用意してあるので、名称が変わることは、そういつたような実際的の部面で相当費用上にも影響がある、でき得れば從來の信用組合は協同という字を使わんでも從來の名称のままで信用組合と称してことが済むようにとこういう意味からして、從來の信用組合に限つては信用組合という單に名称であつてもいいし、又信用協同組合という名称であつてもいいというようなことにこれは修正をする、この点も、これはその筋の了解を得たわけであります。 第二の信用協同組合の構成員であるところの組合員でありまするが、この組合員として事業協同組合が認められていない、即ち事業協同組合自体は信用協同組合の構成員になり得ないという法規になつております。これはやはり事業協同組合が信用協同組合に加入してその金融的利便を受けるということに、非常にまあそこに大きな問題がありますし、又現在市街地信用組合法による信用組合が多数の法人をメンバーに持つておるという場合もありますし、信用協同組合に限つて事業協同組合がその構成員になり得るという点、この点もその筋の了解を得たわけであります。
 第三の信用協同組合は出資金に対する信用が相当目標になります。ところが、この法規によりますと、一個人で全体の四分の一・二五%までは出資し得ることになつております。仮にそういつたことがありました場合に、その二五%を持つところの一個人が脱退することによつて出資金に非常に大きな変化を生ずる、そういうことが信用を対象とするところの信用組合の場合ではいかんからして、一個人の出資の最高額を十分の一・一〇%までに切下げて貰いたい、この第三項の点もその筋の了解を得たわけであります。
 その次は総会の場合でありまするが、総会の場合において出席の組合員は他の組合員一名だけの代理をし得ることになつております。今信用組合は相当発達しまして、一番大きいのになりますると、二万人、三万人近い組合員があるんだそうでありまして、そういつたような組合におきまして一人が一人だけの代理権ということでは非常に総会等がやりにくいからして、一人で少くとも十人分くらいの代理権を行使し得るように、代理権の拡張という点をまあ考えてみました。ところが、この点はその筋に折衝いたしました結果、これはもう絶対いけないという固い見通しが附きましたので、この点はこれは私の方で撤回いたしました。
 第五に、信用協同組合は組合員の数が三百人以上の場合にのみ組織し得るように認めて貰いたい、この法規によりますと、四人以上相寄りますれば協同組合ができることになつております。そういう少数の人員では最近流行つておりますいわゆる闇金融組合の方にこれを惡用される虞れがある、又正当な信用組合としましてはその程度の人員がなかつたならば相互の金融組織になり得ない、こういう観点から三百人以下ではでき得ない、三百人以上ということに設立の構成員の数を制限して貰いたい、この点もその筋の了解を得たわけであります。
 次は総代会の組織でありまして、先程申しまするように大きな組合になりますると、二万人乃至三万人というような厖大な組合員になりますからして、なかなかこれを一堂に集めるということは至難である、そこで大体この協同組合法自体の総会のやり方等につきましても、前以て折衝しまして、第一次的には相当、これは総代制度というものを利用するような項目に第一次修正をして行きまして、特に総代は、二百人以上の場合には総代を置き得る、その場合には十分に一、それが最高、二千人の組合になりますると、十分の一でありますから二百人になる、その二百人以上は組合員の数が何千人、何万人に殖えても二百人で打切れる、二百人が最高の総代数ということに第一次修正ができ上つておるわけでありまして、而も二千人以上の組合の二百人の総代によつて議事が運営される場合には、相当広範囲な権限がある、合併或いは解散或いはその全事業の讓渡、後任総代の総改選、この四つを除く以外は全部総代会で議決し得るということになつておりまして、相当それによつて大体総会の運営も大いに緩和されておつたのでありますが、もう一歩前進してその二千人という制限を千人に切下げる、で、千人の場合は百人の総代を置き、千人以上幾ら殖えても百人の総代を以て事は足りる、百人が最高限度ということにその筋と折衝しまして、この点も了解を得たわけであります。
 その次は、総代の総改選、これは勿論総代会でできない、総代会で後任総代の総改選をしておつたならば、いつまでも総代は万年総代になりますから、総代の総改選は総会でしなければならないが、併し途中で、補欠があつた場合、補欠の選擧だけは総代会ででき得るようにということを特に折衝しまして、この点も了解を得たわけであります。
 その次に、拂込済出資金に対して剰余金を配当する、これが最高限度六分に制限されております。ところが信用組合の場合におきましては、最近なかなか銀行などが高率の配当をする、大体少くとも一割くらいの配当をする、こういつたことに対抗するために、六分だけと制限しないで、主務大臣の認可を得た場合には六分以上の配当をしてもいいということに改正したいということを折衝したのでありますが、この点はその筋からきつい反対がありまして、これは撤回しました。
 それからその次に、この法規によりますると、連合会、特に信用組合の連合会の場合は、信用組合の連合会自体がその構成員であるところの事業協同組合、その事業協同組合のもう一つ下の組合員、即ち連合会の立場からいいますと、孫分に当ります孫組合員と直接に取引をしてもいいという條項があるのでありますが、そういつたような制度は信用組合等の場合においてはいろいろな弊害が招致されるので、その点は一つそういうことをしないように、やはり連合会はその構成分子であるところの直接のいわゆる單位組合だけに取引を留めるように、その点はその筋の了解を得たのであります。
 第十番目には、この組合の義務又は運営上について若し組合員として不当と認めることがあつた場合は、直ちにその官廳に届出で、官廳はこれに対して必ず当該組合の内容を檢査する義務があるという條項がこの法律の中に入つておる、こういうことは普通の事業組合ならいいが、信用組合の場合には、或る組合員が金を借りに來て、それに金を貸さんというようなときに、それに対する報復的手段として何か口実を設けて官廳に檢査を申請する、そういつたようなことが世上に流布されると、信用組合が非常に信用を損じまして、取付等が起る危險がある、でありまするからして、すべてそういつた場合には官廳の檢査権というものに委讓して、直接その都度々々に個々のそういつたような申出を官廳が義務的に受附けないようなことにして貰いたいという点であります。その点はその筋に折衝しましたところが、これは堅く改正相成らんということでありましたので、その点は撤回したわけであります。
 それから役員の任期が二年ということになつておつたのでありますが、この信用事業の場合は、やはり同一の者が或る期間継続しなければならん、信用を対象にして是非そうありたい、少くとも二年を三年に延長して貰いたい、この点はその筋へ折衝しまして了解を得たわけであります。
 それからこれは施行法なんでありますが、最初の法規によりますると、この法規の公布後一ケ月後には市街地信用組合法が廃止されるということになつておるのでありますが、いろいろの事情があつていま暫くこの市街地信用組合法の存続延期を願いたい、この点は六ケ月延期する、これはこういうことの見込なんでありますが、これは又大藏委員の方から折衝がありまして、市街地信用組合の中には非常に極度に今発展し過ぎて大きくなつておるものがあつて、どうにもこの法規の方へ移行しかねるものがあるように思う、そういつた場合に大藏省の方で積極的に乘出して、或いは庶民金融金庫法とか何とか、そういう市街地信用組合の中のこれに移行し得ないような大きなものを收容するといいますか、当嵌める法規を考えたい、又考えさせたい、こういつたような考え方から大藏委員の方から是非この一ケ月の現在法規の廃止期間を、冷却期間を六ケ月に延期して貰いたいという、こういうきつい希望がありましたので、これを申出たわけであります。この点はその筋の了解を得たわけであります。
 それからこれはこちらから別に伺つたわけではございませんが、先方の御意向で、現在ありまするところの商工協同組合中央会、これはこの法規公布後三ケ月以内にこれを解散させろ、こういうような先方の注文がありました。
 大体以上の点を全部それぞれ委員会で審議しまして、先方の了解を得なかつた三項だけを除くあとの項目をこれを修正案の方へ織り込んだわけであります。信用協同組合法の方の関係の修正の内容は以上の通りであります。協同組合連合会の点につきましては別に修正をいたしておりません。企業組合に対しても修正をいたしておりません、その外の修正はありません、要するに今申しましたように、現実に修正いたしましたものは保險協同組合に関することをこの法規中から全面的に削除したことと、信用協同組合に関しすること等について、先程申しまするように十三項を申出まして、そのうち三項だけは了解を得なかつたためにこれを撤回しまして、あとの十項目を、これを修正案としてこの法規に対しましてこれを盛り込んだと、こういうようなわけであります。詳しいことは書類にいたして置きましたものがこちらにもお手許に廻つておると考えます。それをまあ條項別に書きましたものがお手許に廻つておる書類になつておるわけであります。大体以上で御了解願います。
#44
○委員長(小畑哲夫君) どうも有難うございました。只今衆議化の修正点について門脇議員から御説明がありましたが、これに対して質疑がありましたら御発言願います……。では門脇委員に対しては質疑がないようでありますから……どうも有難うございました。
 尚この法案審議の場合に速記が付いていない日が多かつたために、委員長が本会議において口頭報告をします場合でも、詳細は速記録によつてと申します場合に、どうかと思いますから、この際これまで審議して頂きました大体を取纒めたものがありますから、これを報告して速記を取つておきたいと思いますが、御了解願いたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○專門員(小田橋貞壽君) それでは「中小企業協同組合法案」並びに「同施行法案」の当委員会における今日までの審議の経過を簡單に申上げて置きたいと思います。御承知のようにこの二つの法案は、中小企業の運命にも関するような重要法案でありますので、当委員会におきましてもこれを重要視して、幾度かすでに提案以前から研究を続けて参つたのでありますが、先ず四月十二日には法案要綱を政府委員から説明して頂き、質疑を重ねました。又他方業界の方々に対しまして、この法案に対する忌憚なき意見を書面で通知して頂くよう照会し、これを取纒めて、皆樣の御手許に配布して、御研究を願つておつたような次第であります。又各方面から請願或いは陳情がこの法案に関して提出され、請願九件、陳情二件を数えております。その内容は実は数百通の請願或いは陳情なのであります。本法案が提案されましてから、委員会では、五月七日に提案理由の説明を求め、十一日には大藏委員会との連合委員会を開きました。それはこの法案と密接、不可分な関係を持つておりますところの「協同組合による金融事業に関する法律案」「保險組合に関する法律案」という二つの法律案が、大藏委員会に付託されたからであります。その委員会で波田野委員から第四條第三項の「組合は、特定の政党のために利用してはならない。」という條項の趣旨を質しましたところ、政府委員は、組合の事業自体を特定の政党が利用してはならないという趣旨である、但し役員や組合員が党籍を持つことは何ら差支ないという答弁でありました。又波田野委員が第五十九條第二項の剰余金分配の原則について質問しましたところ、政府委員は、第四條第一項第四項の規定のように組合事業の利用分量に応じて、配当するのを原則とし、そのために、出資額に対する配当は、六分に限つたのであるという答弁をしております。又、油井委員から、第十一條で代理議決権を制限した理由を求めましたところ、協同組合は組合員自身の組合であるから、できるだけ本人が出席することを期待したためである、という答弁でありました。又玉置委員から信用協同組合の中に市街地信用組合を吸收することは支障ないものであるか、という質問に対しまして、大藏省からの政府委員は、本法案による信用協同組合は、設立に際し、届出制のために、十分審査できないという心配があるということ、又組合員の出資口数は出資総口数の百分の二十五まで持つことができ、而も加入、脱退が自由であるために、故意に退会されると、組合の安定が阻害される虞れがあること等より見て、多少の危惧の念を抱いてはおるが、本法案に対して、反対の気持は少しもなく、うまく運用したいというような見解が述べられました。
 五月十二日の委員会では、塩業組合について大藏省の政府委員から製塩業者の組合が、本法による組合に組織変更することは、支障を来たさないという発言があり、又農林省林野局長官から、林産関係で改組されることになつている組合は、木材関係に府縣單位のもの三百二十八、都市町村單位のもの七百近くあり、又薪炭組合が二十七、木蝋の組合が七つあるが、これらの組合が新らしい協同組合に移行するについて、別に反対はないようであるとの意見が述べられました。又公正取引委員会の總務部長は、独禁法との関係につき、独禁法第二十四條に規定されている小規模の事業者とは何かというと、具体的には何も書いてなく、又、公正取引委員会発足以來二ケ年を経過した今日も、尚、判、審決によつても何も示されていないのであるが、一応本法案第六條により、それの目安がついたと言えるのである、併しながら工業百人、商業二十人という数字を理由付けるものはなく、勿論業種により、この数字で多いことと、少ないことはある、第六條第二項の判断は公正取引委員会が行うことになつている、尚、排除措置として、第百九條の規定があるが、この五十人以上、百人未満までの間の数については緩急の手心が加えられることになつていると述べたのであります。これに対し玉置委員から、資格を公正取引委員会で判断するときの目安があるか、常時二百人使用という形に引上げることはできないか、との質問に対し、公正取引委員会では、別に目安はないのであつて、業種の実体を見て、小規模ならざるものを判定するつもりであると答え、蜷川中小企業廳長官は、我が國のように労働力を特に多く使つておる國柄では、使用人員が多くても小規模業者といわなければならんような企業の多いところでは、人数だけで限界をつけることは困難であるから、運用の面で十分注意するつもりであると答え、廣瀬委員が使用人員が百人を超えるような場合になつたなら、脱退しなければならないのかと問いましたところ、公正取引委員会から、別に脱退する必要はないが、三十日以内に届出をしないと、理事は三万円以下の罰金を科せられることになつておると答えています。次に境野委員から信用協同組合は、本法案から除いてはどうかと申しましたところ、蜷川長官は事業協同組合も信用協同組合も、共に組合員が組合の運命は自分の運命であるという自覚の下に、中小業者並びに勤労者の組織するものであるから、協同組合の精神が一貫して流れているものであつて、別に削除する必要はないと思うと答え、同じく境野委員が組合員の多い信用協同組合は、総会及び総代会の形式で果して運営が円滑に行くかという質問に対し、政府委員は総代会制度によつて運営できると思う、総代の選挙は書面で行うこともできることになつている、ただその書面は白紙委任状であつてはならない、從つて重要事項、即ち組合の運命を賭けるような事項は、そのことを明示した書面又は出席によつて総会で議決するが、その他の経営上のことは大体総代会の議決で行けるようになつているという答えでありました。昨二十日の委員会では政府委員に、衆議院の修正案の説明を求めましたが、又その席上佐伯委員より、單位組合の地区並びに連合会の会員資格についての質問がありましたところ、政府委員は、單位組合ならば全國を地区とするような組合であつても、いわゆる経済行爲をしてもよいことになつていて、この点は連合会よりも緩やかであること、連合会が更に連合会が作ることは可能であることという答弁を行なつております。尚この際、本法案と密接な関係を持つところの「協同組合による金融事業に関する法律案」についても、大藏委員会で、第二條第三項を削除するという修正案が出ていることを申添えたいと存じます。この法律案は信用協同組合の監督を他の協同組合に対するよりも特に嚴重にしようとするものでありまして、その一つとして信用協同組合の設立については、特に大藏大臣の認可を必要とする條項があるのであります。ところが、この第二條第三項というのは認可申請があつた場合に、若し定款、事業の方法又は事業の計画が法令の規定に違反しないならば、大藏大臣はこれに対して認可を与えなければならないという形になつておりますので、認可主義が非常に緩やかな準則主義に近いような形になつていたのが原因なんであります。從つてそういう第二條第三項が削除されますと、信用協同組合設立に対して大藏大臣の認可権と申しますか、監督権が非常に強いものになるのであります。
 以上が今までの概略の經過でございます。
#46
○委員長(小畑哲夫君) 若し只今発表しました事柄の中で間違つておることとか或は補足すべきところがございましたら御発言願いたいと思います……。別にないようでありますから審議を進めて参ります。
 本日は政府側から商工大臣初め、中小企業廳からも、それから公正取引委員会からもやがて見える筈でありますが、大藏省の保險課長も出席願つておりますので、この際中小企業協同組合並びにこの施行法案両方に亙つて御質疑願いたいと思います。衆議院の修正しました点も、それから本委員会でいろいろ問題になりました点も、大掴みにいたしますと、結局この保險組合の問題並びに市街地信用組合の方に、むしろ大藏委員会に付託されております方が中心になつておるかと思うのでありますが、その本の法案がいわゆる中小企業等協同組合法案というものになります関係上、それらの四つを引くるめて御質疑願つても結構だと思うのであります。特にこの保險組合をこれから除こうというところには問題もあるかと思いますので十分御審議願いたいと思います。
 大藏省の保險課長に質問いたしますが、從來協同組合のような形で業者が相互に何か火災保險のような組合を作つてやつておるというような事実はございますのですか。
#47
○説明員(長崎正造君) 從來保險組合というような形で損害保險をやつておるものとしましては、特別の法律によつて行われておるものとしましては、漁船保險組合、木船保險組合というものがあるわけでありまして、木船保險組合というものは木船保險法の廃止によつて消滅しましたが、漁船組合は依然としてあるわけであります。その他の組合につきましては保險その他の特別の法規によつて認められておるものもあるわけでありますが、その以外のものにつきましては保險業法が株式会社、相互会社という形態による外、保險事業を営むことを認めておりませんので、組合の形でやるということは業法の違反になるわけであります。保險組合を法律で認めますれば保險ができるようになりますが、現在保險組合を作りたいと言つて我々の手許まで來ておりまするものは、特定郵便局の火災保險協同組合、煙草の小賣業の火災保險協同組合といつたようなものがあります。その他ときどき火災保險組合を作りたいと言つて來られる向きがありますが、具体的に案を出して來られるものは比較的少いのであります。尚都市では函館等でそういう都市火災保險協同組合を一部にやつておるというような話も聞いておりますが、詳しい調査はできておりません。
 それから船主関係のものとしましては、木船主が集つて相互保險を作りたい、それから船主が海上保險会社の担保をしないような保險に対しまして、そういう保險組合を作りたいということが申出があつたのであります。
 序でに申上げますれば、今度中小企業等協同組合から保險組合といつたものが除かれます関係上、保險組合に関する監督法規というものも自然消滅するといつたようなことになるわけでありまするが、やはりそういつた要望も多少ありますので、できればこの次の機会に保險組合に関する法規と監督法規とを一緒にしたものを提案いたすように事務的には取運んで行きたいと考えております。
#48
○委員長(小畑哲夫君) そういますとこの法律で保險組合を抹消するということになりますと、現在ある保險組合は当然消滅する、こういう結果になるわけですね。
#49
○説明員(長崎正造君) 只今申上げましたのは保險組合に関する法規ができたらばそれに從つて正式にやつて行きたいという要望を申上げましたのでありまして、現在保險組合があるとしますれば、これは正式には保險業法に反するというようなことになるのでありまするが、これについてはこれは確実な調査と言つたようなことはいたしておりませんので、何とも申しかねるのであります。
#50
○委員長(小畑哲夫君) 中小企業廳の方で只今の問題について何かお話になるようなことがございませんか。
#51
○政府委員(小笠公韶君) 申上げるようなこともないと思いますが。
#52
○島清君 それはどうなつておりますかね、今新橋のマーケツトが二、三回燒けましたね、このマーケツトが火災保險に入れないのですね、それで東京のマーケツトの諸君が集りまして、相互扶助の、いわゆる保險の趣旨に則りまして、いわゆる火災保險協同組合とでもいうようなものを現にやつておるわけですが、これと現在の法的関係はどうなつておりますか。
#53
○説明員(長崎正造君) 私の聞いておりますのは池袋のマーケツトでこの保險組合ができるようになつたら是非やりたいという話を聞いておりますが、新橋については的確な調査もいたしておりません。ただそれが保險でなく共済といわれる範疇でありますならば別に保險業法に違反することもないというふうになるわけであります。保險でありますならば、株式会社か相互会社でなければならないということになつておりますが、共済ならばそういう形態をとらなくても保險業法の違反になるようなことはないという建前で今やつております。ただ保險組合というようなものができますならば、これははつきりと保險組合の形でそういつたようなものを扱いまして、そうして監督も十分にいたしまして、契約者に迷惑を掛けることをできるだけ少くするという方向にするつもりであります。
#54
○島清君 そうすると私が申上げたのは新橋の二、三回燒いておりますが、あの火災によりまして、保險会社の方はマーケツトを保險から締め出しておるということを申上げましたが、東京都のマーケツト組合というものがありまして、その諸君が今説明員が言われたような共済的な性質を帶びたものだと思うのですが、現にそれをやつておるのですね、そういたしますと、共済組合的な性格のものであると、現在の法律には別に抵觸しないとこういう御説明でございますね。
#55
○説明員(長崎正造君) さようでございます。ただ保險と共済との区別というものが非常に区別しにくい点がありますので、一方相当の数字的な基礎を以てやるということになれば保險ということになると思います。火事が起つた場合に見舞金を單に支給すると支拂金と掛金との間に余り数字的な関係もないようなものであればこれは共済というふうに考えておるわけであります。
#56
○島清君 それと関連してちよつとお伺いしたいのですがそういたしますと、只今政府原案を衆議院で修正して來られた、そうしますと今のマーケツトみたいなところでは、この法律に則つて相互扶助の精神を生かすことができたし思うのですが、それができないということになりますと、結局は法律の違反行爲のすれすれのところで共済組合的な性格を持つた、そういつたような類のことが発展して來るのではないかとこう思われます。今はマーケツトが中心になつてやつておりまするけれども、そういうことが他の方面にも及んで來るのではないか、と思われる節があるのですね、それに対しまして何かこの法律から保險協同組合を除くことによつて、只今私が申上げたようなことが起るであろうという想像はされませんですか。
#57
○説明員(長崎正造君) この法律から保險協同組合を除かれるということによつて、特にそういつた傾向が助長されるということも別段ないと思います。ただこの法律が通りますれば、この法律と申しますか、保險組合に関する法規が整備されますれば、そういつたようなものが、正しい方法で是正される機会が殖えて來るということは言えると思いますが、これがなくなつたために、特にそれが促進されるというようなことは別段ないかと思います。
#58
○委員長(小畑哲夫君) 先程保險課長のお話で次の國会に保險組合法を提出したいという御発言があつたように思うのでありまするが、そういうものができつつありますか。
#59
○説明員(長崎正造君) 実は保險組合に関しましては、ここ二、三年、いろいろ各方面から要望もありましたので、我々事務当局といたしましては、その準備をいたしておりまして、保險組合に関する組織と、監督とを一本にした法案を準備しておるわけであります。この中小企業等協同組合法で組織法規ができました関係上、監督法規だけ分離して、この協同組合法案を本國会に提案したわけであります。元の協同組合がなくなりました関係上、これは自然消滅になつておりますということは先程申上げた通りであります。併しながら組織法規と監督法規を一本にして、法規を作るということは、却つて保險組合の法規としましてはすつきりした点もあるかと思いますので、その線に沿つて更に案を練つて行くつもりであります。
#60
○委員長(小畑哲夫君) 商工大臣としてはこの問題について何か御意見ございませんか。
#61
○國務大臣(稻垣平太郎君) この問題については、衆議院の修正、我々の出しました原案、それぞれ理由もあることかと存ずるのでありまするけれども、衆議院の方で関係方面へ行つて了解をとられたという問題もありまするので、これに対して、私として意見を申上げることを差控えたいと思います。
#62
○島清君 ちよつと中小企業庁の局長にお伺いしたいのですが、この協同組合連合会ができることになつておりますが、これは全國的な連合会を結成しても独禁法等に触れないわけですか。
#63
○政府委員(小笠公韶君) 全國的地区の連合会を作ることについては、独禁法との関係は差支えないわけであります。ただその連合会の行います事業について制約があるわけであります。いわゆる経済事業、協同販賣とか、協同仕入れというふうな経済的事業を行いまする連合会につきましては商工局の單位の連合会に限ります。いわゆる地区をブロツク的に限つておる、それ以上に亘ります場合にはそういう経済行爲を認めないというふうな事業上の制限がございまするが、その外は一本で結構だと思います。
#64
○委員長(小畑哲夫君) 先般速記がありませんでしたからちよつと聞き落したのですが、組合に対する免税の点ですね、事業協同組合と企業協同組合と何かそこに区別があつたようですね、あれの御説明をちよつと願いたいと思います。
#65
○政府委員(小笠公韶君) この協同組合におきまする法人税の問題でありまするが、事業協同組合、信用協同組合というものにつきましての税金は、現在の農業協同組合、水産業協同組合、消費生活協同組合と同樣に、特別法人税が課せられることに相成つておるのであります。今回この法案で初めて認めることになつておりまする企業組合につきましては、法人税は普通法人税、いわゆる百分の三十五というものが課せられることに相成つておる次第でございます。
#66
○玉置吉之丞君 この第六條の二項の、「事業協同組合、保險協同組合又は信用協同組合であつて、常時使用する從業員の数が前項第一号に掲げる数をこえる事業者を組合員に含むものがあるときは、その組合が私的独占禁止法第二十四條第一号の要件を備える組合に該当するかどうかの判断は、公正取引委員会の権限に属する。」、この問題につきまして公正取引委員会の方の御意見を伺つたのでありますが、その際に非常に詳細に且つ懇切なる御答弁があつたのですが、遺憾ながら速記がなかつたので、改めてもう一度その考え方に基いて公正取引委員会の方から先日御答弁下さつたと同樣の御懇切、丁寧なる御答弁をお願いしたいと思います。
#67
○政府委員(横田正俊君) 只今御質疑の協同組合に、從業員の数の多い組合が入つておりまする場合の公正取引委員会のそれに対する態度につきましては、これは組合にどの程度のものが入つてよろしいかというようなことにつきまして、実際問題としましては多少の御不安があるかと思うのでありまするが、この規定は、六條の第一項におきまして一応の小規模の基準を定めておりまするが、これはいろいろ御説明もございましたと思いまするが、極めて機械的な制限でございまして、業種その他諸般の事情から考えまして百人、二十人ということは、場合によりますると余りに低きに失する場合もございまするので、只今お読みになりました第二項におきまして、仮に百人、二十人を超えましても、直ちにこれを以て小規模でないということにはみなさないのでございまして、果してそれが小規模に当らない、その範囲を逸脱しておるかどうかということは、只今申しましたように、諸般の事情を公正取引委員会で愼重に調べました上で、若し残念ながらそれに違反するようなものがございますれば、独占禁止法の規定に從いまして適当な措置をとることになると存じまするが、併しそのような措置をとりまする場合は、公正取引委員会としましては極めて愼重に事を運ぶこととなろうと存じますので、その点は余り御不安になりませんでも、実際問題としては結構ではないかと存ずるのでございます。甚だ簡單でございまするが、結局問題は具体的問題に当りましてのことでございまするので、甚だ抽象的なお答えで、或いは御滿足が行かないかと存じまするが、大体我々はそういう氣持で運用いたしたいと考えております。
#68
○玉置吉之丞君 大体日本の経済は爲替レートの單一化によつて世界の経済と繋がつて行くというような情勢の下にあつては、我が國として輸出貿易の振興というものは一番大きな問題になつて來るのであります。それに伴つて最近大規模な事業、例えば紡績のような事業でも、集中排除法とか独占禁止法等の緩和を見たがごとき感がある、本法によつててこに從業員の数を百人とか二十人に切捨て、そうしてその業界の者を散り散りばらばらにするというようなことは、甚だ現在の状況の下においては矛盾があるかのような感じをするので、この点は以前にもお伺いしたのでありますが、そのときに例えば十人なら十人ある組合員の中に、百人を超えるような從業員、又二十人を超えるような經營者がある場合にはそれをどうするかということをお尋ねしたら、まあそういうときには大体において三十人とか五十人とかという、数の多い場合であれば、公正取引委員会においても十分そこの組合の運営の上において支障のないような考え方をして行きたい、もつと詳しく割つたようなお話を願つたのでありますが、何かお差支がなかつたらもう少し具体的にそういうような場合の取扱に関する点をお話願えんですか。
#69
○政府委員(横田正俊君) 只今、前に出ました者がどういうことを申上げましたか、詳しく聞いておりませんので、或いは多少申上げたことに不十分な点があつたかと存じますが、只今仰せになりましたような具体的の問題につきましては、結論は確かに前回出て申上げた人の言う通りだと存じます。ただ先程も申しましたように、事例を挙げまして詳しく申上げると一番いいのでございますが、先ず大体今の例などで、外の場合も推し測つて頂いて結構でないかと存じます。
#70
○佐伯卯四郎君 いろいろ御説明がありましたが、実際問題として百三十人とかいう人数があります。段々企業を整備しなければならんから多くなるより少くなる方が多いと思いますけれども、多少それぐらいの二十人、三十人ぐらいというケースがあると思います。それは一々現場に行きますとすれば人数をとりに行かなければならんと思うのでありますが、そういうような措置をとるのは各地方のあれですか、官廳にこれが委託されまして、どつかで監督するのですか。一々工場が百三十人おるというデーターをすつかりお届け頂きまして、そうしてお調べを頂くような機関ができるのですか。
#71
○政府委員(横田正俊君) それは、公正取引委員会は御承知のごとく極めて小規模でございまして、中央に事務局がございまして、後は大阪と名古屋と福岡に地方事務所がございます。結局或る組合の組合員の中に少し大規模な事業者が入つておるという問題は到底公正取引委員会としましては、全國に多数手足を持つておるわけではございませんから……、何らかの関係でこちらに分つて参りましたときにそれが問題になる、こういうことになるだろうと思います。それでそういう場合につきましても調べまして、如何にも我々の方で考えて大規模過ぎると思われるものに対しましては、独占禁止法で措置をするのでありますが、併しこの措置が必ずしもその組合自体を解散せしめるというようなことではないのでありまして、いろいろそのままお認めすることができないというものにつきましては、その他の適当な措置をいたしまして、その中の適当でない方を組合から脱退して頂くと、その他極めて裕りのあります措置がとられると存じます。從いまして公取の方でこの問題について積極的に取上げて、どしどし処置をするというようなことは先ずないというふうにお考え頂いていいと思います。
#72
○佐伯卯四郎君 常におります職員なり、それから工員が九十九人であつて、他の三十人ぐらいは臨時雇とするときはそれは抵触いたしますか。
#73
○政府委員(横田正俊君) ちよつと今のこと、御趣旨がよく分りませんのでもう一度……。
#74
○佐伯卯四郎君 九十九人という者が仮に常雇いの職員なり工員であるとして、他の二十名なり三十名なり臨時雇とする監については、そういうような届けということは抵触いたしますか、そういうような状態では……。
#75
○政府委員(横田正俊君) それは常時使用する者が百人或いは二十人以上ということになつておりますから、臨時的に膨れ上がるものにつきましては抵触しないことになつております。尚今ちよつと私うつかりいたしまして失礼いたしましたが、百人或いは二十人を超えます者につきましては、組合の方から、そのときに一応届出だけはして頂くことになつておりますので、それに基いて公取が直ちに活動するというようにお考え頂かないでもいいのではないかと思います。
#76
○玉置吉之丞君 同一の会社で、一つの会社が二つの工場を持つておつて、一つの工場は違う仕事をやつて、もう一つの方も又異なる仕事をやつておる、そうすると、その第一の工場に百五十人の從業員がおつて、第二の工場に八十人おる、そういう違つた同じ経営体ではありますが、事業の種類が違つておる場合の八十人、常時使つておる第二工場の仕事が、同一種類の協同組合の中に入つて行く場合には、やはり第一工場に百五十人あるから通算すると二百三十人となるという場合にも、やつておる事業の性質が違つておる場合には、その八十人の工場は違つておる仕事の性質のものがそういう協同組合の方に入つて行けるのですが、そういう場合は抵触するものですか。
#77
○政府委員(横田正俊君) 只今のお問のような場合は、この法律の解釈といたしましては、全体を通算いたしまして、この百人、二十人を計算するというふうに一応解釈いたしておりまするが、併しながらその中で今仰せになりましたように、関係がいろいろあるわけでございまするが、いろいろの事情から、結局第二項で公正取引委員会が、單に数ばかりではなく、その事業の実態、從業員がどういうことに從事しておるかというような具体的の事情を調べまして、仮に合算したものが百人を越えておりましても、必ずしも大規模な事業者と見ないという取扱を第二項の運用で図るということになると思いますが、この百人、二十人というものは、そのまま合算して行くというふうに解釈いたしております。
#78
○廣瀬與兵衞君 この法案が通過いたしますと、林業会法は廃止すると、こういうことになつておりますが、これは農林省と商工省と御相談なさつたのでしようか、即ち林業会法と商工組合とは多少その性質が違うところがあると思うのですが、どんなふうになつておりましようか、ちよつとおききしたいのですが。
#79
○政府委員(小笠公韶君) 林業会法に基きます林産組合を今回の協同組合に引直すという問題につきましては、農林当局と十分連絡の上、こういう結論に実はなつておる次第であります。御承知の通り林産組合の改組の案といたしまして、從來と同じような考え方で一つ林産協同組合というような案がありますし、又それに対して異論もあつたようでありますが、林野局当事者といたしましては協同組合で行く、たまたま同じ形になりましたので、ここで纒めて行くということに相成つた次第であります。
#80
○廣瀬與兵衞君 林産組合は今まで農林省の監督になつておつたのでありますが、これが協同組合になりますと商工省の監督になるのでしようか、如何でしようか。
#81
○政府委員(小笠公韶君) この法律は御承知の通りに広く各業界に適用に相成りますので、組合の監督権というものを強いて言いますと、産業をそれぞれ持つておる一般官廳の監督ということで、権限関係は一つも実はないわけです。たまたま便宜、中小企業廳で総括的な法案をお世話しておるというふうな形であります。
#82
○廣瀬與兵衞君 今まで林産組合は大体農林中央金庫を利用し、商工組合は商工中央金庫を利用しておつたのですが、この法案ができますると金融の途はどこから開けますか。
#83
○政府委員(小笠公韶君) 既存の組合が新らしい法制に切替えられます場合に、金融上の問題は林産組合の中の農林中金へ行く場合、それと同じ林産組合でも商工形態に近いものは商工中金に行く、それはその実体に基いて自由に両方に行けるような途を施行法に開いてございます。
#84
○廣瀬與兵衞君 今までは一方に付いておりましたから、銀行もやはりその方に力を入れますけれども、両方に行ける途というものは両方惡くなるような傾向もあるのですが、今回保險法が決められますと、農林省と商工省と相談してやられる時分には保險法が通過するつもりで農林省は納得したのじやないかと思うのでありますが、これは保險法を惡用することになるかも知れませんが、保險法が通過いたしますれば保險金を集めて置いてそうしていけなければその金が流用できるというようなことで、両方に引つ掛かつても金融の途は保險で幾らかつくというようなことで農林省は承諾したのじやないかと思いますが、昨日衆議院が保險法を削除してしまつたということになつて、それから後商工省と農林省とは御談なさつたかどうですか、ちよつと伺いたい。
#85
○政府委員(小笠公韶君) 農林当局には話をしてあるそうでありますが、ただお話の中で現在の林産組合というものが今度の協同組合に乘移るのに、保險組合との睨み合せでそういうふうな意思決定をするというふうなことはないと実は思うのでありまして、制度論といたしまして、いずれも事業協同組合でありますが、事業協同組合の形をどうするか、こういう問題であろうと思いますので、私は大体そういうふうに感じております。
#86
○島清君 ちよつとお伺いしたいのですが、組合員の脱退についての各條件を挙けておりますが、その中で除名の項がありまして、「長期間にわたつて組合の施設を利用しない組合員」は除名できるというふうにこの條件を謳つてあるのですが、除名と言いますと、何かしらん我々の從來の観念からいたしますと懲罰的な観念を伴いますので、組合の施設を利用しなかつた者を除名をするということは、少し何か割切れないものがあるようでございますが、これはどうなのですか。
#87
○政府委員(小笠公韶君) 協同組合を構成する場合に共同の施設を作つてそれを利用するという氣持で纏まつて來るのだろうと思うのでありますが、そういうことになつておりますので、それを長期に互つて利用しないということは組合に参加しておる意思がもうなくなつたものということにみなし得るというふうに考えられるのであります。從いましてそういうふうな組合員を長く置いて置くということはいろいろの整理の点その他の点から見て厄介でありますので、「長期にわたつて組合の施設を利用しない」というふうな者につきましては除名にし得るという途を実は開いたわけであります。
#88
○小杉繁安君 この外にも沢山ありますから、ここで質疑を打切にいたしたら如何でしようか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#89
○委員長(小畑哲夫君) 速記を止めて。
   〔速記中止〕
#90
○委員長(小畑哲夫君) 速記を始めて……、暫時休憩いたします。
   午後三時二十八分休憩
   ―――――・―――――
   午後四時三十七分開会
#91
○委員長(小畑哲夫君) 休憩前に引続きこれより会議を開きます。先程小杉委員から質疑打切の動議が出たようでありましたが、如何いたしましよう。
#92
○玉置吉之丞君 小杉委員の質疑打切の動議に賛成いたします。
#93
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ないと認めまして、直ちに討論に移ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ないと認め、討論に移ります。御発言の方は賛否を明かにしてお述べを願います。
#96
○玉置吉之丞君 私は中小企業等協同組合法案並びに同施行法案につきましては衆議院の修正を認めまして、修正箇所並びに原案について賛成をいたす者であります。ただ私はこの我が國の中小企業の状態に鑑みまして、從業員の数を百人又は二十人というような、事業別によつて線を引いておるということは、事業の実態に即して不当なものであるということについて、多大の不満を持つ者でありますが、これに対して公正取引委員会の意見を以まして、その点について十分了解し得られるものがありましたから、今後の本法の運営の上について、公正取引委員会において正当なる判断を以て、事業の進捗に支障のないようにやつて頂きたい、ということを希望いたしまして本法案に賛成をする者であります。
#97
○島清君 私は社会党を代表いたしまして本法案に賛成をするものではございますが、併しながら無條件に賛成の意を表する者ではないのであります。本法案は政府の提案通りでございますると、保險協同組合が入つておるのでございますが衆議院の方でそれが削除になりまして非常に私は改惡だと思つております。併しながら法の精神は中小企業者を育成しようという精神がございまするので私達は衆議院の改正案に対しましては幾多の不満を持つておるのでありまするけれども相成るべくはこの中小企業者を育成するという法律を速かに成立せしめたい、という意味におきまして賛成をする者ではございまするけれども、併しながら近い將來におきまして、この削除せられましたところの保險協同組合が議会において再び討議をする、審議をする機会を政府当局におかれましては速かにその機会をお持ちになりまするようにお願をしておきたいのであります。そういつたような意味のことを附帶的に附けまして私は本法案に賛成をする者でございます。
#98
○山田佐一君 本員は衆議院の修正通り原案に賛成いたします者であります。本法案は通観いたしまして経済九原則の実施に伴いまして、我が國の中小企業者の被る打撃は非常に大きなものだろうと思います。これが救済打開の途はこの協同組合の一致團結してこの組合法の発達によつて生きて行くというより今日に処する途はないと思うのであります。その意味におきまして、同法案の一日も早く実施せられんことを希望する意味におきまして賛成をいたす者であります。只今島委員の仰せられた保險組合の除外せられたということは趣旨の上において誠に遺憾とは存じまするが、まだこの中小企業協同組合において保險業を営みまして、創立早々において若し災害があつたときにこの負担力において如何がかと思われるものでありますから、仮すに相当の時日を置いて而して後に実行するということが今日の我が國情において最も機宜に適したものであるという観念の下に保險組合を除外して行くということにおいて賛成をする者であります。以上述べました趣旨において修正原案に賛成をいたします者であります。
#99
○細川嘉六君 私は日本共産党を代表して二つの法案に反対いたします。その理由はこの法案によつて中小企業が相連繋して経済九原則から來る打撃を避けることができるように言われておりまするけれども実際は反対であります。現に中小企業は倒れておる、沒落して來ております。法律はなかなか整備されて立派になつて來ておるが、実際に資金、資材の面においてこれらの企業を助けるということが裏付けられておらなければならん。又実際この場合裏付けられておらない、臨時物資需給法、それから金融順位に関する方針、それから全く元通り中小企業に資金資材をやることを妨げている、今日中小企業六千について調べた官廳統計によりましても、何百億の資金が要るというのであります。それが最近議会において二十億程度の資金を融通するというようなことを交渉中であると言うが、誠に情けないことであります。その他この法案においては、税金も高い、それから組合員の資格も制限されておる、それから組合の全國的連合による活動も抑制されておる、おまけに違反者に対しては嚴罰が用意されておるという次第でありまして、民自党の現内閣が中小企業に対して唯一の政策だという中小企業等協同組合法を看板にしておりまするが、実際はこういうものであつて、國民生活はこれがためますますひどくなつて來ざるを得ないのであります。國民の大多数が生きるか死ぬかというようなところまで押詰められて、大企業だけが伸びて行く、これが果してこの大破壊の後から立上る途であるかどうか、非常な憂を持つものであります。以上の理由によつてこの二つの法案に反対いたします。
#100
○小杉繁安君 衆議院より送付された案に賛成いたします。中小企業が現在の段階において殆んど滅亡の危機に達しているようなわけで、どうしても協力して、一致団結して行かなければいかんという立場から、この法案ができたものでありますから、私は修正案に賛成いたします。
#101
○委員長(小畑哲夫君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#102
○委員長(小畑哲夫君) 速記を始めて。他に御発言もないようでありますから、討論は終了したものと認めて直ちに採決いたします。
 中小企業等協同組合法案、中小企業等協同組新法施行法案、この二つとも衆議院送付の修正したものを原案といたしまして、この原案通り可決することに賛成の方の御起立を願います。
   〔起立者多数〕
#103
○委員長(小畑哲夫君) 多数を認めます。よつて両案は可決決定いたしました。
 尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、これは委員長において、両法案の内容、委員会における質疑応答の要旨、討論の要旨、及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございままんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#104
○委員長(小畑哲夫君) 御異議ないと認めます。それから委員長が議院に提出する報告書には多数意見者の署名をお願いいたします。
  多数意見者署名
     宿谷 榮一  玉置吉之丞
     佐伯卯四郎  小杉 繁安
     山田 佐一  平岡 市三
     重宗 雄三  境野 清雄
     中川 以良  島   清
     阿竹齋次郎
#105
○委員長(小畑哲夫君) 署名漏れはございませんか。なしと認めます。
 尚休憩前に貿易振興方策に関する調査承認の要綱を報告し掛けておつたのでありますが、大体において御異議がなければこれに御承認願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#106
○委員長(小畑哲夫君) 異議なしと認めて御承認願うことに決定いたします。
 それではこれにて本日は散会いたします。
   午後四時五十七分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     小畑 哲夫君
   理事
           山田 佐一君
           島   清君
           玉置吉之丞君
   委員
           田中 利勝君
           平岡 市三君
           重宗 雄三君
           廣瀬與兵衞君
           小杉 繁安君
           境野 清雄君
           中川 以良君
           宿谷 榮一君
           佐伯卯四郎君
           阿竹齋次郎君
           細川 嘉六君
           駒井 藤平君
  衆議院議員
           門脇勝太郎君
  國務大臣
   商 工 大 臣 稻垣平太郎君
  政府委員
   商工事務官
   (鉄鋼局長)  始関 伊平君
   商工事務官
   (中小企業庁振
   興局長)    小笠 公韶君
   公正取引委員会
   委員      横田 正俊君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
  説明員
   大藏事務官
   (保險課長)  長崎 正造君
   常任委員会專門
   員       小田橋貞壽君
ソース: 国立国会図書館
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