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1949/04/11 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 建設委員会 第4号
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1949/04/11 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 建設委員会 第4号

#1
第005回国会 建設委員会 第4号
昭和二十四年四月十一日(月曜日)
   午後二時五十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○建設事業一般並びに國土その他諸計
 画に関する調査(建設省関係予算の
 件)
  ―――――――――――――
#2
○理事(島津忠彦君) これより開会いたします。総務局長。
#3
○政府委員(中田政美君) 総務局の予算に関係したことについて一言お話しいたします。総務局におきまして事業関係といたしましては、特定地域の総合開発調査費として九百五十万円、それから建設機械の整備といたしまして十一億三百万円という割振りになつております。最も正式の予算を御審議頂く場合においては、この費目はいずれも公共事業費の河川或いは道路という範疇の中に併せて計上してございますので、別の枠になつておりません。その点を特にお含み置きを願いたいと思います。前者の総合開発計画の九百五十万円と申しますのは、これは如何にも経費が少いわけでございますが、この金は專ら調査に要する諸経費でございまして、総合開発の事業の事業費ではございません。この点に特色があるわけでございます。そこで然らばこの九百五十万円というものを調査費に使つて如何なる総合開発的な事業を推進しておるかということが問題になるわけであります。実際の事業費というのは、それぞれの公共事業のそれぞれの費目に上るわけでありまして、ここに別枠としてないというところに物足らない点がございます。今後更にこれを強力に推進する場合には、公共事業の中で特定地域の総合開発という事業費を盛込むという段階に推進する必要が残された問題としてございます。そこで現段階において、然らば特定地域の総合開発と口で言つておるが、どういう一体仕事をしておるかということは申上げなければならんわけでございます。そこでこの九百五十万円の金は、本省において総務局の企画課というものを中心として、本省においては安本と各省というものに呼びかけて、総合開発の調査についての中央における統制というのでなくても少くとも調整をやるという任務を持つております。それに対して経費を掛けております。それから又若干部分を割きまして、各都道府縣及び建設省の出先機関である地方建設局、こういうものに調査の経費を補助いたしまして、そうして地方における開発計画の総合性を成るべく科学的にやるということに使わせております。で現在におきまして総合開発計画というものは、或る地区を先ず設定いたしまして、この地区は概ね日本の限られた領土において未開発に終り、現在概ね眠つておる、而もその眠つた資源を合理的な総合性のある計画を以てすれば、最小の労費で最大の資源開発が可能であろう、そういうものを予め想定しまして、これを基にして、一つの計画をそれぞれの中央地方相呼應して立てて行くというふうにいたしておるのでありまして、昨年におきましては、今調査して盛んに審議いたしておりますものを例を以て申上げますと、北の方から申しますと、宮城縣の玉造、東京都下におきましては伊豆七島、福島縣の奥会津、これは福島縣というのは正確ではございません。要するに奥会津地方に関係するところは新潟なり、福島なり、利根川の上流というようなところにございます。それから裏日本では能登半島、それから大山、島根、あの辺の地区、それから紀州、奈良等に関係する十津川、それから九州では大隅、熊毛、これに縣の意向を入れまして屋久島の開発というものを企てております。それから熊本縣の阿蘇山の流域と言いますか、山麓地帶、それから愛知縣の渥美半島、いわゆる三河平野の開発でございます。それから北海道における石狩というようなものを先ず仮に一つの地区としまして、これをあらゆる方面から潜在資源を調査する。これがためには学界の権威者の実地の御調査を願い、現在いろいろな方面がこれに参画いたしまして、先ずその潜在資源というものを科学的に調べなきやいかん。その次の段階としては何が故にそういう潜在資源が今日まで埋もれておつたか、開発されなかつたかというその原因、或いは隘路を発見する。それからその原因、隘路を発見した場合においてこれを成るべく科学的に合理的に計画する、開発計画を立てるという場合には、山を開発したが取付道路がないとか、或いは河川流域だけ手を付けたけれども、港湾、魚港という、その河口の事業がちんばになつておるとかそういう事業の総合性と、その実施の順序、こういうものを主として地方の機関で一應の案を立てさせたのでございます。それから一應の案ができましたならば、これを本省に提出させまして、國土計画協会等の一部の民間的協会をも協力させまして、安本、大藏省、商工、農林、運輸等の関係各省、及び幹事役を勤める建設省等から実際の係官が寄りまして、現地の案を縦横に審査檢討する、こういうようなことをやりまして、そうして大体において案がよさそうだというような見通しがついたものにつきましては、その與えられた特定地域におけるいわゆる各種の公共事業については、これを成るべく各省ばらばらでなしに、今申上げた計画の線に沿わせるようにアジヤストして行く、調整する。その調整の役は建設省が下働きになつて安本でその機能を果させる、こういう順序にいたしております。現に二十四年度の予算におきましても、そういう進行過程を辿つております。が併しながら冒頭申上げましたように、総合開発の事業の範疇に入る各種の公共事業におきましても、これを建設省に全部取つてしまうというようなことは現段階においては少し行き過ぎである。一種の輿論を開拓したいという意味で一歩讓りまして、各省に実施はさせるが、その量、順序等は安本の調整に從わさせる、こういう意味において各省が実施するけれども、その実施する姿は一つの纏まつた計画の実行である、こういうように結果としてなるようにしようじやないかということにいたしておるのでございます。現在公共事業費は五百億とか提案いたしておりまするが、その内容についてはまだ政府は確定的なことになつておりませんので、若干ずれが、或いは変更があるかも知れない。例えば六三制の問題等、從つて確定的な数字で以て今ここに申上げる程度にはなつておりませんが、まあ比較的総合計画の実現に副うように各省の予算を調整しようかという程度になつておりまして、もう暫らくいたしますれば、これらのやや具体的な数字の見通しが付くかと存じます。要するに安本をして、この総合開発計画の最後の調整をさせ、その下請を建設省において担当して行くというのが目下の順序としては総合開発計画の一つの行き方でございます。その外におきましても沢山のまだ地点を考慮に入れております。田沢湖、最上川の流域、或いは築豊炭田、それから四國の渡川流域とか、徳島の那賀川の流域とかいろいろまだ外にもございますが、要するに特定地域の総合開発というのは比較的に見捨てられた資源を如何にすれば産業的、経済的に効果が上るようなものになるかという点を著目して、そういう仕事をやつておるわけでございますが、まあいわば建設省の仕事は縁の下の力持ち見たいな域を脱しておりません。併しながら段々と私は日本の産業開発なり、國家の行う公共事業等のやり方が行政の縦でずつと末端まで行く、從つて縦としては誠に立派だけれども、縦横の関係において、いわゆるよそ樣のやつておる仕事との関連性においての合理性が果してうまく行つておるかどうかということになりますと、必ずしも今の安本の調整だけでうまく行くとは思いません。それでこれを或る地域というもの、ブロツクを限つても、これが合理的になつておるかどうかということを我々は知性を以て判断する、総合的な視野に持つて行くということを絶対に必要ではないか、これが集大成されたのが即ち國土計画になるわけでありまして、そういう意味においては、この仕事は今では縁の下の力持ち的段階ではございますけれども、段々と各省がこれに協力一致するならば、私はいわゆる各省間のセクシヨナリズムも割合にいい方向に改善されるのではないか、こういうことを期待しておるわけでして、皆様の特段の御指導御協力を願うわけであります。それから第二の建設機械の整備でございますが、これは冒頭申上げましたように十一億余円となつております。この衆事はもう読んで字のごとく日本の、殊に土木におきましての機械施工ということにつきましては……
#4
○兼岩傳一君 ちよつとどのプリントですか。
#5
○政府委員(中田政美君) プリントは全然差上げてございません。この機械整備は必要なことは分り切つたことでありますが、整度として整頓されなかつたために、下手をすれば使い放し、修理費がないために壞われた機械はそのまま、又操縦する者の教育がないために機械施工が思うようにいかんというような意味で、これにどうしてもメスを入れなければならんという意味から、昨年來機械の整備ということに著意いたしまして、本年は河川の改修に何する機械整備として約六億、道路機械の方の整備として約四億八千万円程を公共事業の中に計上して頂くことに今回いたしております。これはもとより進駐軍の機械を拂下げて貰うということも一つの狙いでございますが、その外に國内産の機械を育成発展さして、自給態勢に持つて行くということも亦一つの狙いでございます。
 それから実際勲場等においての不備と申します点は、モータープールがないとか、機械工場の整備が惡いというような点、運転工の養成がないというような点に我々は欠点を見出しておるもので、これらを約十一億の予算で整頓した形に持つて行こう、大体の構想としましては各地建ごとにモータープールを置きたい。それには沼津で養成したものを実地に使うような、再養成するような養成の施設も併置します。そうしてこれは地建の直轄工事になり機械施工を必要とするような府縣以下の工事にも貸與規則を設けまして、機械を貸與して使わせる。併しながら機械の壞れたとき等の部分品の整備などは、モータープールに持つて行つて整備するというようなことにいたしまして、日本の機械施工の充実を図りたいという考でございます。機械は皆御專門の方もいらつしやいますので、よく御存じでございましようが、河川の方としましては、浚渫船とか、これは非常な大きな金になりますが、パワー・シヨベルとか、ドラクラインとか、ブルトーザーというようなものがございます。道路の方としましては、トレーラートラツクとか、それからブルトーザー、やはりそういうものを相当量買うことにいたしております。尚これらの細かい点につきましては、若干の今後変動があるかも知れませんので、多少遠慮いたしましたが、一枚刷り等にいたしまして御参考に供することは、若干の時間をお與え下されば用意して差上げることにいたします。
#6
○理事(島津忠彦君) 御質問ありますか。
#7
○兼岩傳一君 僕は一つ建説省総務局長に対してもいろいろ意見があるのだが、調査を建設省が本格的にやつていないと思う。現に住宅について、今日又あとで住宅の続きをやるんですが、この前の委員会のときに住宅問題の説明によれば、終戰後すでに四年目であるというのに、まだ日本で何戸戸数が足りない、住宅が足りないということさえ確定的の数字を持つていない。これは道路についても、河川についても、あらゆる建設行政について同じだと思うのです。現に私が一年前に過去三十年ぐらいどういう方針で土木費をどうして來たか、資料が欲しいということを建設関係の委員会で要求して置いたのですが、未だに回答さえもないという状態で、一体総務局で調査ということを具体的に、言葉の上で具体的にどういう方針でどういう誠意を以て進めて來られたか、調査についてどうこれから進め方をするつもりか、各省がそれぞれ調査局というものをちやんと持つて、農林省にしろ、各省つておるのだが、建設省は今後調査ということについて、どれだけの誠実な、計画的な、科学的な調査をどれだけ進めて行くつもりか、過去はどうか、現在はどうか、將來はどうか、一つ総務局長から答弁願いたい。
#8
○政府委員(中田政美君) 兼岩委員の調査という意味はやや統計的という意味が含まつておるのじやないかと思いますが……。
#9
○兼岩傳一君 そういう意味です。
#10
○政府委員(中田政美君) そういう意味と了承してお答えいたします。成る程建設省は昨年作られましたのですが、統計的な一つの纒まつた部課を持たないという点は、確かに一省としての形態に欠くるところがあると存じます。これはかねてから官尭或いは総務局内にさような機構を作るべきだという兼岩委員の御主張には私は全幅の賛成をしておるものでございまして、二十四年度におきましては、建設統計整備の経費として僅かながら大藏省の容認するところとなりましたので……
#11
○兼岩傳一君 幾らです。
#12
○政府委員(中田政美君) 約百一万円程になつております。そこでこの金を母体にいたしまして、各局の協力を得て是が非でも統計的な課或いは課にならなければ、少くともそういうスタッフを整備したいという考えでございます。これには予算要求においては人件費を要求しましたが、自今の客観情勢は人件費の増大を極力圧縮するというために、止むを得ず人件費は現在の定員において何とか捻り出して、この課を作るようにしたいと鋭意考えておるわけでございます。機構の問題はそういうことになつております。そこで統計整備なのでございますが、御承知の通り住宅ならば建築局で立てるとか、河川ならば、河川局でやるとか、道路の基礎調査ならば道路局でやるとか等々、それぞれの所管局において必要な調査は、それぞれの時期にやつておるというのが現段階における状況でございます。そこで一省として建設省の性格としてその上に立つて一つの指導的な統計調査の企画をやるという意味においては、各局ばらばらだけでは確かに賄えない点がございますので、そこで各局がやるもの、或いは総務局なら総務局の総合的な統計課がやるものというふうな、そういう限界、又それらの分担というようなそういう企画をこの総務局の統計の主務課でやるように今後いたして行きたい。そこで全体の調和が取れるようにする。それから又調査されたもの或いは行政の実績等の、いわゆる統計年鑑的なものなども、各局に付けば必ずしも分らんとは言えないけれども、非常にばらばらになつておる。そこでいわゆる行政の実績及び統計調査をした結果、データーというものについてはこれは能う限り、一省全体のものも総務局なら総務局の統計課で蒐集して、そうして建設統計として、できれば統計年鑑的なものを今後発刊して行きたい、こういう念願でおるわけでございます。
#13
○兼岩傳一君 僅か百一万円というような金で一体調査しようということは非常に滑稽な話なんですが、企画課の総合開発のために九百五十万円ですか、一体そういう貧弱な調査の基礎の上で、図面だけ作るような企画ということに何か意味がありますか。
#14
○政府委員(中田政美君) 成る程僅かばかりということで逃げたわけですが、百一万円という金は今日の物價から言えば誠に僅少なものでございます。併しこれは成る程これだけでやるというのならば正にそうでございますが、只今申上げました通り、各局はそれぞれ調査費というものを相当持つておるわけであります。河川局なら河川の調査費、道路局なら道路の調査費というものを持つておるわけでございまして、そこでこの課で全部やるという構想なら百一万円というものはナンセンスに近いと思うのですけれども、併し各局がそれぞれ分担してやるものを、それを一つのその企画或いはその集大成という意味において利用するならば、或る程度の効果は期待できる。勿論十分というわけには行きませんので、今後十分経費的な基礎付けもするように努力しまして、皆さんの御協力も得て充実いたしたいと思つております。
#15
○兼岩傳一君 各局のセクシヨナリズム、道路とか、河川とかいう、そういう形の上に又総務局という一種のものがいて、それで建設省はうまく運用できて総合間発が進めて行けるのですか。
#16
○政府委員(中田政美君) これはなかなか意見のあるところでと思いますが、総合企画というものを各原局から本当に離してしまうということになると、又これにも一利一害が伴うのではないか。そこで各局が本当に責任を負いながら、他方において又他との関係のあるところで配例して見て、惡いところがあつたら或る程度のナゼツシヨン或いは調整をして行くというようにすることが、一應日本の行政の段階としては現実的には妥当するのではないか。又物の見方からして、そういうことでなしに、本当に調査なら調査局、或いは企画局というものが上から下まで貫いておつて、そうしてそこで決めたものは、ただ実施だけ各原局でやらせるという行き方も確かに一つの意見だと思うのでありますが、日本の過去の連続であるところの一つの行政機構の下においては十分檢討をしなければならんではないかと考えます。
#17
○原口忠次郎君 只今のお話の中のことじやないのですけれども、先程もちよつと申上げましたように、建設省の今後の、今年度の各省整備法案ですが、あれに盛られる大体の構想はどういう構想になつておりますか。
#18
○政府委員(中田政美君) 行政機構としてのですか。
#19
○原口忠次郎君 ええ、そうです。
#20
○政府委員(中田政美君) 私がお答えするより赤木政務次官にお話して貰つた方が或いは妥当ではないかと思いますが、便宜お答えして置きます。行政機構につきましては、去年の建設省設置の御審議を願つたときの御意見なり、又御決議等もよく承知しておりますので、建設省をどういうふうに発展的に解消するかは、平素常に考えておつたわけでございまして、本当のことを申しますと、公共事業省的なものにするか、或いは國土というものを中心とした國土省的なものにするかというようなところが、根本的に論議されるのではないかと思われるわけでございます。前者の公共事業的なものと言いますのは、そのやる仕事はそれぞれの産業行政なりに関係を持つものであるけれども、その施設として行われるものが土木建築等の関係の多い、いわゆる工事であるというような意味で、その工事を或る一省が纒めてやるというような性格において、公共事業を一元的にやるというような構想になつて來るわけでございます。國土省的な考を仮に採用するといたしますと、大凡この日本の國土の保全、それからその完全な利用、開発というような観点に立ちますので、現在行われておる公共事業の全部が來るわけではございませんが、併しながら國土の保全、高度の利用、開発というような観点に立つた行政は、國土省においても相当廣範囲に構成されることになるわけでございまして、多少の観念的な差はございますが、概ね結論においては一致するような結果になる。例えば公共事業としましても、日本で今公共事業で多く使われておるのは、何と申しましても建設省の河川、道路、都市、それから農林省の漁港、山林、それから用排水幹線改良事業のような農木改良土木事業、それから運輸省の港湾というようなものでございますので、公共事業的な性格に発展する場合においても、その内容を檢討しますと、概ね國土省的なものになろうかと思います。ただ地上に建設される住宅とかいうようなものになりますと、公共事業的な性格の場合においては当然入るわけでございますが、國土省的な性格に発展する場合には、必ずしも住宅というようなものが入るとも考えられません。もつと國土というものの総合利用という方に観点が向くではないかというように考えられるわけでございます。それで考えとしましてはこの二つの考えがありますが、今回の内閣における行政簡素化による行政機構の改革、こういう場合において、我々はかねてから建設省の發展的解消という意味においては、そのチヤンスを狙つておつたわけでございまして、公共事業省試案というようなものも、それぞれ内閣の方に提案をいたしておるわけでございますが、内閣において今お取上げになつているのは、第一には簡素化ということでございます。それから各省との權限の配置分合という点については或いは後日に殘して、それぞれの省内における簡素化という問題だけに限定されるやに伺つておりますので、從つて目下用意されつつある建設省の改組案におきましても、我々が平素主張し、或いは念願する線より非常に消極的なものになつておるようでございます。新聞等において傳えられるところと大同小異でございますが、まだ各部において本決りになつておらんようでございます。多少の準備はいたしております。從つて今ここで責任のあるお答えはできないわけでございますが、大体現在ある六局を五局程度にいたすという考えで進んでおりまして、それ程大きな変革はないという状態でございます。
#21
○原口忠次郎君 私は地方に最近までおつたのですが、新聞を拜見しまして、建設省の今お話の五局の案が出ておつたのです。あれを見て実はがつかりしたのです。というのは、今総務局長からお話しになつたように、建設省の大体の方針として二通りあるというようなお話なんですが、そういう高邁な理論は別としまして、私共あの建設院が建設省になるときは、あのまま建設省になるということには賛成できなかつた。できなかつたけれども、將來大建設省を作るという一つの約束と言いますか、或いは紳士取引と言いますか、そういうふうな氣持で私共は委員会で賛成したと思つております。と申しますのは、今お話の簡素化とか、各省間のどうとかいうことは、結局私共大建設省を作ることは、各省で持つておるものは分けることができるとかできないとかいうのじやなくて、簡素化のために各省が持つている建設行政を統一しようとするのだという考え方なんです。決して厖大な建設省を作るというのじやなくて、建設行政を簡素化するために、各省の建設行政を集めるという考え方で私共は行つているのですが、非常に失望しているわけなんです。私共はこの委員会としては、各委員はどういうお氣持か知りませんけれども、私は若し建設省の新聞に出たようい案が出るとすれば、残念ながら反対したいと思つております。そういういわゆる今後の建設省の行き方としては、もつと日本全体の建設行政の簡素化を目指して、各省間にどんなことがありましようともやつて頂きたいというのが念願であります。これ以上この問題について今お話し申上げてもどうかと思いますが、私の氣持はそういうふうに考えておりますから、一應申上げて置きたいと思います。
#22
○政府委員(中田政美君) 御尤もな点でございまして、返す言葉が全然ございません。微力でありまして、この機会にその理想の半分にでも到達することに努力はいたしております。恐らく今の御意見と変つたところはないと思います。例えば港湾行政というようなものについても、当然建設省に來て、そうしてその上で簡素化ができるものはして行くと、機動力も発揮し、工事の改善も期するということにいたしたいと思つております。尚その他漁港とか、或いは治山治水の関係の林野局の所管の事項等につきましても、御意見と同じ考えを持つておるわけでございまして、幸に、今回のに若し間に合わんといたしましても、新聞の伝うるところでは、この内閣において行政機構の審議会というのを更に設置して、各省の亘るものは本当の整理統合というものにメスを入れるという意氣込みのようでございますので、チヤンスはまだ失われていない、從いまして、御意見の点は今後十分の御支援を得て努力したいい考えております。
#23
○原口忠次郎君 私港湾が建設省に入らないことについて非常に残念に思つておるのです。これは港湾が運輸省に入つておることはいろいろ理由はありましようけれども、要するにあれは東條の行政の今日残つておる一つの遺物なんです。東條行政がよかつたとは誰も國民は考えていないだろうと思うのですが、東條行政の一つの遺物が今日依然として残つておるということは私は腑に落ちないのです。これはいろいろ理窟はありましようけれども、要するに東條内閣のときに港湾が内務省からあすこに分れて行つたのですがそれがそのまま残つておる。これがなぜ今日元に還つて來ないかということを不思議に思つておるのです。是非これは私共もそういう方向に努力したいと思つておりますが、殊に当事者のあなた方は是非そういう方面に御努力をお願いいたしたいと思います。
#24
○政府委員(中田政美君) 全然同感でございまして、一つ御支援を得て是非とも実現したいと、相当機も熟しておるやに考えておりますので、今後一つやりたいと思つております。
#25
○兼岩傳一君 砂防とか、発電はどうですか。
#26
○政府委員(中田政美君) これも確定的にはまだ内閣で本決りになつておらんようでございますが、恐らく今のところでは建設省に來ないようになつておるのではないかと考えます。要するに各省間の分離統合は行われんではないかというように承知いたしております。
#27
○兼岩傳一君 いずれ來週両大臣が來られるそうだから、議論はそこでするとして、その前提としてちよつと承わつて置きたいのだが、各省の関係はやらないと、そうするとちよつと新聞で見ると、総務局を管理局と名前を変えて、そこへ営繕部を持つて來るというようなことが新聞に出ておるのですが、これは本当ですか、これはまだ新聞の伝えるだけですか。若しそれが本当だとすれば、どういう根拠でそういうやり方をするのか、そうして建築局を住宅局と名前を変えると聞いておるのですが、そういう姑息な國民を瞞すような不徹底なことをやられるのかやられんのか、やるとすればどういう理由だか。それは総務局長より、赤木次官の方がよければ赤木次官でもよいが、ちよつと予め拜聽して置きたいのです。
#28
○政府委員(中田政美君) これはそういう多少の準備もいたしております。新聞に出ておることは決して全然事実無根という意味ではございません。そこでまあ結局六局あるものを何局にしろというような仮に課題が出る場合において、どういう組合せをすれば一番よいかというような一つの或る種の仮定の答えを出して置いて、それに合うようにするというような場合においては、必ずしも理想通りのものができないことは止むを得んのでありまして、我々は建設省六局というものが決して多過ぎるとは思つておりません。併しながら、一つの政府の方針として更に工夫をして、局を圧縮しろということが至上命令という場合においては、これは更に又構想を練つて別の案を考えなければならんというのも止むを得んことでございまして、今五局案というのについては、建築を住宅と改めるというような点も考えつつあるのでございます。これあたりも、それじや建築ならばどう、住宅ならばどうと言つて見たところで、所管の内容からすると殆んど差がございませんから、感じの問題と言えば問題でございましようが、我々の感ずるところからしますれば、住宅というものが國民生活において、又日本の再建において、国民の最大の關心事であるというならば、同じ中味でも建築というよりかは、むしろ端的に住宅と、建築行政の大半を占めるところの住宅という問題を局の名前にした方が、より國民的であり、又その住宅の重要性が看板によつて表現されるということにおいても、多少は感じがいいのではないかという意味で改稱する案になつておるかと存じます。それから特別建設局というのを止めて、總務局も止めて、これに代るに管理局を作るという案につきましては、管理局という言葉は、もつと妥当な表現があれば、それでも結構なんでありますが、御承知の通り特別建設局は二つの支柱からなつておつたわけですが、その半分は調達廳の方に移管いたしました。残る問題は営繕統一の事務でございます。それで特別建設局イコール営繕局と言つてもいいくらいなことになつておるわけです。そこで総務局を全然潰して営繕局にするというものも一つの考え方でございましよう。併しながら総務局の仕事を然らばどこへ附けてしまうかということになりますと、仕事の内容は概ね他の部局に共通、或いは観念上はその上の目的を持つような性格のものがございます。例えば國土計画とか、地方計画とかいうような問題の力の問題じやございません、観念の問題としては各局の行政の上位に属する範疇だろうと思います。そういうような意味で、恐らくは廃止するとすれば、これは官房に持つて行かなければならん。ところが、官房という性格は現在すでに会計、人事等々、固有の官房事務で相当これは繁雜を來しております。その外にそういう実体的なものも加えるということになりますと、非常に頭でつかちになるというので、これは適当でないのではないかというような点もございますので、そこでこの総務局的のものと営繕部とを加えて仮称管理局というような意味にいたしたのが現段階における案でございます。この案のいい惡いは皆さんの御審判に願わなければならんわけでありますが、多少は研究しました結果でございまして、一應のそういう案で進みつつあることを御了承願いたいと思います。
#29
○原口忠次郎君 私は大建設省ができないのは、当時の内閣が力が非常に足らなくてできん面があるんじやないかというように考えておつたのです。どちらかと言いますと、社会党を民主党の寄合地帶の内閣であつたが、今度は絶対多数党を持つておる自由党の内閣で、思うことは何でもできるんじやないか、こういうふうに考えておるときに、尚これができない。非常に私は失望しておるんですがね。これはまあ政府委員は自由党じやないから、こう言うのはおかしいけれども、こういう感じがするのです。
#30
○兼岩傳一君 赤木君は自由党だ。
#31
○政府委員(赤木正雄君) 今原口委員の言われるのは、私共もやはりこの委員会の委員としていたときも、やはり同感で、随分そのためには論議して來たんです。このことが実現できないのは実に遺憾でありますが、併し私といたしましても、又政務次官といたしましても、是非とも原口委員のお説の通りに実現したい。今後もどこまでも努力する方針でございますが、御了承願います。
#32
○兼岩傳一君 いつ実現して下さるんですか。お見込は如何ですか。
#33
○政府委員(赤木正雄君) 甚だ今ここでお見込と申上げましても、確実に申すことはできませんが、御承知の通りに行政交構の特別審議会か、そういうものができるようになりますから、それにも特にこの委員会で從來主張したこともどこまでもその審議会に私諮つて、いつどうということははつきり申せませんが、成るべく早い機会に是非とも実現して行きたい、こういうふうな希望を今でも持つて努力して行きます。
#34
○兼岩傳一君 私は大臣に御質問する前に、今も僕として残つておる問題は、住宅についての説明が中途半端になつております。GHQに呼ばれて住宅が完結していない。道路が具体的の説明が全然ないということです。抽象的の説明があつただけで、具体的な内容は全然ない。河川も具体的の説明がなかつた。要するに少しも具体的の説明がなかつた。そういうやり方でこの委員会を糊塗しておるという感があるのですが、そういうやり方は徹底的に、私は今後はそういうやり方をしたら審議しないということにした方がいいと思うのです。
   〔「賛成ですね」と呼ぶ者あり〕
 それにその道路と河川と住宅と、それから今の営繕の具体的な内容ですね、それを総務局長、次官に要望いたします。会期も大分迫つて來ておるので、抽象的な一般的な説明は要りませんから、予算に基いてその内容がどういうものであるかということ、而してどれだけ責任が持てるかということ、河川ならば河川はこれだけの予算で以てやるんだ。而して國民に対して責任がどの程度持てるのか持てないのか。持てないのにも拘わらず、こういう金を押付けられたならば、止むを得んなら止むを得んで、そうしたら專門家としての見通しですね、そういう國民に対して説明するという態度で具体的にして貰いたい。美辞麗句の抽象的な説明は一切廃止して頂きたいと思います。
#35
○理事(島津忠彦君) 只今兼岩さんのおつしやつたことは誠に適切だと思いますが、これは次の委員会にいたすようにいたしますから、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四十九分散会
 出席者は左の通り。
   理事      島津 忠彦君
           原口忠次郎君
   委員      島田 千壽君
           堀  末治君
           水久保甚作君
           石川 一衞君
           久松 定武君
           兼岩 傳一君
  政府委員
   特別調達廳副総
   裁       中村 豊一君
   建設政務次官  赤木 正雄君
   建設事務官
   (総務局長)  中田 政美君
   建設事務官
   (特別建設局
   長)      八嶋 三郎君
ソース: 国立国会図書館
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