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1949/04/13 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 建設委員会 第5号
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1949/04/13 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 建設委員会 第5号

#1
第005回国会 建設委員会 第5号
昭和二十四年四月十三日(水曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○太田、原野谷両河川の補修費國庫補
 助に関する請願(第十八号)
○五ケ瀬川を直轄施行河川に編入の請
 願(第六十五号)
○魚野川の災害復旧工事促進に関する
 請願(第百四十九号)
○魚野川支流砂防米事等施行に関する
 請願(第百五十号)
○松浦川改修工事施行に関する請願
 (第二百六十号)
○利根、荒川両河川改修工事促進に関
 する請願(第二百三十六号)
○建設事業一般並びに國土その他諸計
 画に関する調査(建設省関係予算)
 の件
  ―――――――――――――
   午後一時五十分開会
#2
○委員長(石坂豊一君) 只今より委員会を開会いたします。ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#3
○委員長(石坂豊一君) 速記を始めて。それでは請願第十八号は採択して、議院の決議を経て内閣に送付することにいたします。
  ―――――――――――――
#4
○委員長(石坂豊一君) 次は紹介議員水久保甚作君の都合上、請願第六十五号を議題といたします。
#5
○專門員(菊池璋三君) 五ケ瀬川を直轄施行河川に編入の請願、宮崎縣延岡市長外七名からの請願であります。延岡市を貫流する五ケ瀬川は、地形極めは複雜な河川であるので、昭和十八年九月の大洪水に際しては既成堤防が決潰したため、市の枢要地区は水底に沒し、その被害は甚大であつたから、これらを凌ぐ大洪水が襲來すれば、東九州唯一の工業中心地である本市の繊維工業並びに化学工業諸工場の施設は全滅するの外はない状態で、これにより影響するところは、單に一地方の問題のみでなく、日本再建の上に重大な障害となるものであるから、本河川を直轄施行河川に編入の上、昭和二十四年度には國費を以て調査を完了するよう直轄調査費を計上せられたいとの請願であります。
#6
○委員長(石坂豊一君) 請願第六十五号に対する政府の御意見を伺います。
#7
○説明員(米田正文君) 宮崎縣の五ケ瀬川に関しましては、只今の御説明がありました通り、現在の状況は非常に洪水の危險にさらされておるのであります。それでこの川を早急に改修する必要はかねてから地元においても熟望されておつた問題でありまして、尚是非直轄施行として取上げて貰いたいという熟望もあるのであります。それで建設省といたしましては、昨年來この川の直轄調査を実施中であります。今年に跨りまして調査を継続する予定でありまして、この調査完了の上河川計画を樹立いたしまして善処いたしたいと考えておる次第であります。
#8
○水久保甚作君 少しこれは理由が長くなりますけれども、今政府の説明によりますと、余りこれを重く見ておらんような傾向でありますから、私からこの請願の趣旨を御説明申上げて見たいと思います。この川はさつきの説明の通り、延岡市の中央を貫流しておる河川であるのでありまして、これは五ケ瀬川と大瀬川という川が、例えばこちらから参りますと北の方を流れておる川が五ケ瀬川でございまして、南の方を流をれておる川は大瀬川である、こういうことになつておるのであります。そういうふうでありまして、この川が今までどういうわけで直轄河川に取上げられていなかつたかという考えを今持つておるのであります。それでいよいよ直轄河川にすることにして、今調査を進めておられるのでありますが、この内容は一應この請願によつて御了承が願いたいと思います。昭和十八年の九月の大洪水というものは、延岡市の殆んど全部を地上六尺くらい上る程度が増したような状態で、誠に悲惨なる状態であつたのであります。そのときは六十余名の貴重なる人命を失つておるのであります。それから又流出して家屋は四百五十戸に及んでおるのであります。そういうわけでございまして、この川を等閑に附して置かれますならば、今まで川の洪水関係を予想いたしまして、延岡市では川に接近しておるところでは、大概二階建の建物であつたのであります。やはり昔から二階建を造つておつたのであります。それは水が出て來るのをやはり予想して、そうして二階建を造つておつたのでありますが、今日は戰災を受けまして、延岡市の殆んど九割が戰災地となりまして、家屋を失つておるのであります。それで今漸く復興に著手いたしておりまして、小さい家屋が建設されるのでありますが、こういうような現状であります。この川はその源を大分縣、熊本縣の縣境に発しまして、そうして熊本縣に入つて、そうして延岡港に通ずるところの川であるのでありますが、その流域も廣い流れであります。戰爭中におきまして、どこでも同じことですが、川上におけるところの山林が、非常に目立つてその地方は伐採されておりまして、これも亦止むを得ないのでありますが、そのためにこの川は、いつどんなになるやら予想ができんような現状になつておるのであります。十八年のときに比較いたしまして、更に三尺くらい水の嵩が増したといたしますならば、この川のために延岡市は殆んど全滅になるのであります。かくのごとき現状でありますから、昨年度から調査をいたして頂いておりますけれども、若し本年度の予算に計上がないならば、特に追加予算でもお組み下さいまして、本年度において直ちにこの調査を了せられて、そうしてこの川の完璧を期して、將來延岡市民が安心するような方法を取つて頂きたい。かくのごとく私は申上げて、どうかこの予算の一日も早く成立するようにお願いしたいのであります。
#9
○説明員(米田正文君) 只今この川の認識が不十分だというお叱りもありましたが、私は、個人のことに亘つて誠に恐縮でありまするが、私の弟が実は昭和十八年のあの延岡の大洪水で家財道具を全部流された被害者の一人であります。從いまして私はあの川の重要性については、誰にも劣らんだけの熱意と認識を持つておるつもりであります。從いまして、昨年も非常に窮屈な調査費の中から、相当な金額を捻出しまして、昨年当初よりこの五ケ瀬の調査を執行いたしておるのであります。併しながら御承知のように、只今もお話のありましたように、五ケ瀬は非常に大きい川でありまして、而もその河状が非常に複雜を極めておるのであります。特に河口のごときその錯綜しておる状況は他に比例を見ない程度に輻湊をいたしておる非常に困難なる川であります。我々の調査の目的も河川計画を立てる必要からやつておるのでありまして、この計画には十分日本の技術の粹を集めて計画を立てる必要があると痛感をいたしておる者の一人であります。本年度成るべく早い時機に完成をいたしまして計画の万全を期したいと考えております。
 尚工事に関しましては、実はここには五ケ瀬を直轄施行河川に編入をして呉れという御意見でありまするが、この問題と別にいたしまして、すでに五ケ瀬川は数年前から中小河川として工事を施行いたしておるのであります。現在は主として延岡の町の下流側を実施いたしております。延岡市内は御承知のように胸壁、いわゆる石積の胸壁で延岡の町を取囲んでおるのでありますが、あの工事に本格的にかかるのは今後本格的な計画の樹立を見た上になると存ずるのであります。從いましてこの計画が立つて直轄施行でするか、或いは縣の施行として行くかは十分研究をして、地元の要望に答えたいと考えておるものであります。
#10
○委員長(石坂豊一君) 本件を採択したいと存じますが、御異存ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(石坂豊一君) 御異議ないと認めます。
#12
○安部定君 私ちよつと、賛成なんですが、お尋ねしたいのです。只今の説明にあつたかとも思うのですけれども、五ケ瀬川の下流にあります、河口にある万財島ですね。洲になつております。これは宮崎縣の川は皆太平洋に面しているためか、洲がずつと出ているようですが、そういう一方まあこの五ケ瀬川なんかは随分洪水量も多いようですが、これがやはり非常な下流では邪魔をして恐らく延岡のあの工業都市なんかつかるようなことになるのじやないかと思うのですが、宮崎縣の各河川に共通してあるこの洲については、何かお考えになつておりますか、計画しておりますか、今調査しておられるという中に入つておりますか、又何か計画がおありですか。
#13
○説明員(米田正文君) 只今の御質問にお答えいたしますが、御承知のように宮崎縣からあの九州の東沿岸にかけての河口は殆んどどこも漂砂で苦しんでおるのであります。大淀にしましてもその通りでありますが、五ケ瀬も河口が非常な乱脈を極めておりますので、あれの措置をしなければ洪水の疏通も、或いは利水上の問題も解決をいたさないのであります。從いまして今度の調査の中に河口の状況調査も同時に入つておるのでございますから、その調査が完了すればおのずから河口開鑿の計画というものができるのであります。從いましてこの五ケ瀬改修計画の中に当然河口の開鑿が計画の中に入るとお考え願いたいと存じます。
#14
○安部定君 結構です。私はこの宮崎縣の大淀、それから小丸川、五ケ瀬川等を見まして非常に大きな川であり影響えるところも可なり甚大であると考えたので、こういう川はやはり早く調査して早く打つべき手を打つべきであると考えましてこの請願には全幅採択に賛成をいたします。
#15
○委員長(石坂豊一君) 只今の御意見に御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(石坂豊一君) それでは本件は採択に決定いたします。
  ―――――――――――――
#17
○委員長(石坂豊一君) 次に紹介議員の都合によりまして、請願第百四十九号、第百五十号、この二件を一括して議題といたします。先ず請願文書の披露をいたします。
#18
○專門員(菊池璋三君) 第百四十九号は、魚野川災害復旧工事促進に関する請願、請願者新潟縣南魚沼郡六日町議会議長外十八名、新潟縣南魚沼郡を貫流する魚野川は、水源地帶の森林濫伐によつて年と共に出水回数、水量共に増大し、最近は上流からの土砂放出のため河床の隆起が甚だしく水害の虞れが多分にある、特に昨年のアイオン颱風による被害は非常に大きく、今後より以上の災害を予想されるから、本郡の穀倉と称せられる流域地帶の食糧増産等のために、現在計画中の災害復旧工事の施行を促進せられたいという請願であります。
 次に百五十号は、魚野川支流砂防工事等施行に関する請願、請願者新潟縣南魚沼郡六日町長外十八名、新潟縣の魚野川及びその支流河川はいずれも延長距離に比して高低が甚だしいので、豪雨の都度河水氾濫し、又土砂の流出多く、耕地の荒廃、家屋の浸水等被害が大きいから、國土保全と民生安定のため速から砂防工事を実施されたいという請願であります。
#19
○委員長(石坂豊一君) 一つ北村議員から……。
#20
○委員外議員(北村一男君) この両方とも場所は委員長も赤木政務次官も十分御承知の所でありまして、今更申上げるまでもないところでございますが、この請願に書いてありますように、非常に勾配が急でございまして、而も山林の濫伐に伴いまして土砂が非常に流れ出して参りまして、河底が毎年高くなつて、境防と河底の競爭のような状態でございます。特に百四十九号は二十二年、二十三年度の水害のために沿岸が非常に荒廃しておりましたのを一刻も早く復旧工事をして頂かないというと非常に魚沼の穀倉地帶が困つておりまして、供出にも差支える。それと百五十号は、それはそれとしまして、その支流に対して根本的に砂防工事をやつて頂きたいということでございまして、これを両方とも並行して頂きませんと、効果が全くありませんので、是非とも早急にこれを実施して頂きたい、こういう請願でございます。
 これは延いて信濃川の中流にも影響しまして、このまま放つて置きますと、土砂が中流、下流に行きまして用水の取入口などが皆塞がてれしまいまして、十七万町歩の越後平野の米産に非常な有害なことになりますので、どうかこの信濃川の上流になります魚野川につきましては、國家としては一段の御留意を願いたい、かように願いたく思つております。
#21
○委員長(石坂豊一君) 政府の説明を求めます。
#22
○説明員(賀屋茂一君) お答えいたします。魚野川は昨年の災害で非常に大きな災害を受けております、大体査定しました状況も、全線を見ますと一億円にも近いような復旧費を要するのであります。つきましては縣といたしましては、特にことを重点工事といたしまして復旧の促進を図つておるわけでありますが、非常に補助金も少い関係で十分な措置が何もできておらないのでありますが、更に本年の出水期までに、特に重点を強化しまして、復旧に完遂を図るという方針であります。尚復旧工事のみでは不十分な個所もございますので、本年の予算が決定になりましたならば、更に助成費の一部を加えまして、復旧の完遂を期したい、こう考えております。
#23
○委員長(石坂豊一君) 本件は採択いたしたいと存じますが如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○委員長(石坂豊一君) それでは本件は採択に決定いたします。
  ―――――――――――――
#25
○委員長(石坂豊一君) 次は請願第二百六十号松浦川改修工事施行に関する請願、本件を議題に供します。
#26
○專門員(菊池璋三君) 松浦川改修工事施行に関する請願、請願者佐賀縣東松浦郡鬼塚村長外七名、松浦川は佐賀縣西北部穀倉地帶を流れる縣下第一の河川で、その延長四十五キロに亘つて、七千町歩の水田を潤し、十一万の住民に水利舟運の便を與えている。然るに松浦川の治水と沿岸一帶の治山に関する対策が数十年來捨てて顧みられないために、毎年洪水を起し、堤防の決壞、田畑の埋沒等その被害は数十億円に達しているが、年々の小規模な復旧対策では、災害を繰返すのみであるから、國庫の高額補助を以て本格的改修を実施せられたいという請願であります。
#27
○委員長(石坂豊一君) 紹介議員、小林勝馬君。
#28
○委員外議員(小林勝馬君) お許しを得まして御説明申上げます。
 本請願は松浦川沿岸の町村長の請願でございまして、只今お話しのように、長崎縣の甚六山に端を発しましたこの松浦川が、昨年七月及び九月の二回の豪雨によりまして非常に氾濫をいたしまして、二千余町歩の美田を損傷したのでございます。この年々風水害に対しまして、何らの措置を今までやつておらないために、今後もかような問題が起り得るのじやないか。尚この沿岸一帶は佐賀縣の西北部の穀倉として今まで供米を盡して來ておる次第でございます。この現状からいたしまして、國家的に相当の経費を拂つて、この際改修工事をやつて頂きたいというのが本請願の趣旨でございます。どうか皆樣方の御愼重御審議の結果御採択の程をお願いいたしたい次第であります。
#29
○委員長(石坂豊一君) 政府の御説明を願います。
#30
○説明員(米田正文君) 松浦川は昨年の豪雨によりまして、実に惨憺たる情量を呈しておるのでありまして、実は建設省といたしましては、昨年調査をいたしました、河川の計画を立てておつたのでありまするが、それが縣廳の火事のために折角約一年かかつた契約書を全部燒いたのであります。でありまするけれども、又一方災害は激甚を極めたために、又一年かかつて調査をして、それから工事ということには行かないだろう、どうしても工事は工事として進めて行かねばならん情勢にあるというので、実は今年度は中小河川といたしましてこれを新たに取上げまして、今年から着手をする予定でおります。尚工事を進めますにはどうしても計画書がなくてはならんのでありまするけれども、これは並行して調査の上本年度又新たに始めて計画書を作りたい、こう考えておるのでございます。
#31
○委員長(石坂豊一君) それでは本件は採択にいたしたいと思いますが、如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○委員長(石坂豊一君) 御異存ないと認めまして採択に決定いたします。
  ―――――――――――――
#33
○委員長(石坂豊一君) それからその次には請願第二百三十六号利根、荒川両河川改修工事促進に関する請願、本件を議題といたします。
#34
○專門員(菊池璋三君) 請願者、埼玉縣浦和市仲町埼玉農協治水対策委員会内、武正総一郎外五十三万七千四名、埼玉縣農民は利根川、荒川二大河川の恩惠によつて農業を営んでいるが、一面この河川により累年大甚なる水害を被むつている本川の恒久的治水工事貫徹を期するため、利根川改修工事費として昭和二十四年度に二十四億円計上せられ、栗橋鉄橋つり上げ工事と並行して同東武鉄道橋のつり上げ工事を実施せられ、本川護岸工事の完成に万全を期せられると共に、荒川上流改修工事費として昭和二十四年度において二億円計上せられ、本川改修計画による宅完成工事を本年度出水期までに施行されたいという請願であります。
#35
○委員長(石坂豊一君) 紹介議員、石川君。
#36
○石川一衞君 本請願は只今請願書にある通りでありまして、非常な重大な問題であります。請願人も五十三万七千人を超えるような次第でありまして、本日これにつきまして会議をしたのでありますが、東京、千葉、茨城、埼玉、栃木の五県の代表がここに一名ずつ参つております。この方々から委員長のお許しを願いましてつぶさに眞相を聞おきしたいとこう思いますが、御承認をお願いいたします。
#37
○説明員(米田正文君) 荒川並びに利根川の上流部における工事は從來から今日に至るまで継続をいたして実施をしておるのでありまするが、今年度の方針といたしましては、利根川は特に一昨年のキャスリン颱風の状況から、その利根川全線に亘る計画の大変更をいたしまして、この線に副いまして今後工事を続行いたす予定であります。で上流部、特に栗橋附近は最も利根川におけるウィーク・ポイントでありまして、このウィーク・ポイントの補強、或いは調整という問題はすでに実施中であります。今年は鉄道橋はすでにその延長並びに嵩上の工事に着手をいたしておりまするので、今年から進捗いたすことだと考えます。尚建設省といたしましては、栗橋対岸附近の引堤を実施いたしまするので、栗橋附近におきましては古河側、佐岸側を引堤にいたしまして、洪水の疏通を良好にする工事に着手をいたすのであります。尚佐右岸とも非常に應急的な工事ではありまするけれども、嵩上げ、或いは土俵代りの應急堤を施行いたしておるのであります。尚荒川に関しましては、特に熊谷附近が弱点でありまして、今年度につきましても熊谷のやや下になります吹上附近の工事を実施いたしまして、これも本格堤防というよりも應急的な方法を加味して工事を実施いたしたいと考えておるのであります。
#38
○委員長(石坂豊一君) ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#39
○委員長(石坂豊一君) それでは速記を始めて下さい。請願第二百三十六号の採択をいたしたいと思います。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○委員長(石坂豊一君) 御異議ないと認めます。本件は採択と決し、手続を経て政府に送付することにいたします。
  ―――――――――――――
#41
○安部定君 まだ請願もあるのですけれども、もう紹介者もお見えになつておらんようですから、一應本日の請願はこの辺で打切つて、本日の別の議題であります建設省の各局の予算執行についての説明を聞くということにしては如何でございましようか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(石坂豊一君) 皆さん如何いたしましようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○委員長(石坂豊一君) それでは本日の議題に載つております請願はそれで打切りまして、最後の日程の建設事業一般並びに國土その他諸計画に関する調査、これに移つて本会を継続いたします。それでは河川局長の残つておる点を御説明願います。
#44
○政府委員(赤木正雄君) 局長が見えておりますから、詳細局長から申上げることにいたします。御了承願います。
#45
○政府委員(目黒清雄君) この前、御要求がありました書類をお配りしました。災害関係予算の支出の状況というのが兼岩委員からこの前、御要求がありましたので……大体災害の内容を分析いたしますと、直轄河川の災害復旧費、北海道(國費)直轄災害復旧費、これは二十二年度に起りました災害と二十三年度に起つた災害であります。その次が道府縣災害土木費補助、これも二十二年度、二十三年度でございます。災害土木事業助成費、これは災害が起りました河川で非常に寸断されたような、大災害を被むつたような各所について災害土木事業助成費をこれに加えまして、一定計画の下に河川を改修して行く費用であります。
 次は鉱害復旧費補助、これは九響――福岡或いは長崎、山口方面の炭鉱地帶に起りました陷沒、これによつて起つている河川、道路というようなものの災害の復旧費の補助であります。その次は地盤変動対策費補助、これは南海方面の地震によりまして地盤が沈下いたしまして、そのために海岸の堤防に、高潮のためにその堤防以上に潮が乘り越えて、その後背地の土地が災害を被むるという場合、この堤防の沈下に対する嵩上とかその他の災害復旧費の補助であります。これらを総計いたしますと五百五十六億五千九百余万円になるわけでありまするが、そのうち二十二年度には十八億二千九百余万円支出いたしました。それから二十三年度には八十七億三千万円ばかりを補助したわけであります。その残額が四百五十億という形になつております。これは補助費で、事業費は地方費が入りまするからこれよりも多いのでございますが、國の出す金として四百五十億残額が残つている、こういう表であります。これはこの前兼岩議員から要求されたものであります。
 次に砂防でありまするが、砂防事業五ケ年計画の表を差上げてあります。これによりまして五ケ年計画を立てて、これによつて二十四年度の予算要求をいたしたわけでありまするが、これが非常な減額をいたしたわけであります。この砂防五ケ年計画の概要の説明は裏に附けてありますが、直轄砂防事業五ケ年計画は、六甲山系外三十一水系に対して堰堤工が六百六十六基、床固め工が四百三十五基、帶工が五十三基、護岸及び築堤工が十万三千余メートル、除石並びに浚渫工が七十九万立方メートル、水制工が百二十一基、山腹工が六ケ所というような工事を行いまして、これが完成した場合には砂防は一應整備して、砂防による災害の防除ができるという見通しで、それによるいろいろの効果もここに挙げております。
 府縣の方は青森縣外四十四府縣に対して堰堤工が一万九千七百六十二基、床固め工が三万八千五百基、帶工が二万一千五百八十七基、護岸及び築堤工が四千八百六十キロ、除石並びに浚渫工が百七万三千七百七十二立方メートル、水制工が八百九十二基、山腹工が三千八百二十四ケ所、こういうような次第であります。こういうふうに非常に細かい実際の調査を行いまして、この調査に基いて五ケ年計画の初年度の要求をいたしたわけであります。
#46
○委員長(石坂豊一君) そこで今の御説明は最近までにおいて建設省が立てられた各河川の砂防及び河川工事の概略なのですか。
#47
○政府委員(目黒清雄君) これは大体二十四年度予算を要求いたしまする基礎資料としてこれだけをやつたわけでありますが、これが河川の事業費全部としては一千億以上になるわけでありますが、これが今の砂防といたしましても、要求と実際とは非常に違うのであります。例えば今の砂防費が百三十九億五千九百万円でありましたところが、これが六億九千五百万円というような査定になつた、こういうことであります。
#48
○安部定君 ちよつとお尋ねします。今の災害の総残額四百五十億でございましたね。それに対應する災害の今年度の予算が百九億でございますか。
#49
○政府委員(目黒清雄君) そういうわけでございます。百九億三千二百万円が本年度の予算であります。
#50
○安部定君 そうするとそれだけ又残して行くわけですか。
#51
○政府委員(目黒清雄君) そういうわけであります。残して行くと言うか、又余儀なく残る形になります。そこでこの前もお話しいたしました通り四百五十億やつておるのですが、この残りのうちに……これはこの前に表を差上げたと思いますが、このうちすでに一月末現在において四十二億程度この予定よりも仕事が進行しております。でありますから工事の方はこの支出額と言いますか、補助額より以上に府縣の方は仕事をやつておるわけであります。これは府縣といたしましては補助が非常に少いものでありますから、この程度で仕事をやつておりますと、出水期までに非常に危險に曝される個所が多いので、余儀なく融資その他の途を講じまして、縣財政で以て四十二億だけ余分に超過して仕事をやつておるというのが現状であります。
#52
○安部定君 この説明はこの前あつたことで、二度尋ねて本当に失礼ですが、これは一月末で四十二億進んでいるのですね。三月末ではどのくらい進みそうな見込でありますか。
#53
○政府委員(目黒清雄君) 三月末のものは現在その実態を得ようと思いまして、各地に人を派しておりますが、推定いたしますると、恐らく八十億に近い数字が出るのではないかと思います。從つて八十三億の災害費がありまするが、府縣の補助がありまするが、八十三億、予算を全額やつたところで、恐らく府縣としてはそれを正確に、正確にと言いますか、府縣の財政をこれでカヴァーするといたしますれば、新規著工は不可能であるという現状が想定されます。併しながらいろいろ今まで府縣が融資を受けました金というものは、必ずしも直ちにこれを國庫補助を以て支拂うことを考える必要がないものもありまするので、多少新規著工もできるのではないか、こう考えております。
#54
○安部定君 そうしますと、いわば二十四年度の予算は二十三年度に使つてしまつたような形になりますね、府縣の方は……。そうすると二十三年度に政府の方から貰えないからやらない、いや貰えなくてもやるんだというふうに縣によつて恐らくまちまちではないか。やつたところだけにその補助金を交付しますか、又やらないのにはやりませんか。そうするとやらなかつたところは二十三年度に相当工事だけやつて、國庫予算に相当した工事だけやつて、二十四年度は二十四年度を待つてやろうとしている府縣は、二十四年度は貰えなくなつてしまうということはないのですか。
#55
○政府委員(目黒清雄君) やり過している縣に対して、それのみを考えて今後の予算を配付するかということになりますると、これは相当問題があると思うのであります。或いは正直に、正直にと申しますか、來年度の予算を待つて着工しようと思つている府縣に対しては、全然補助はできないというようなことになりますると、その府縣の計画にも齟齬を來すという問題もありまするので、我々はそれのみに囚われて行くわけには参らんと思うのでありますが、問題はこういうことだろうと我々は推定しております。府縣がやり過しをやつているというところは、府縣自身、知事自身がどうしても捨て置き難いという緊急に迫られて仕事をやつていることだろうと思われるのであります。從つてやり過しをしているような縣は財政的な余裕があるからという意味ではなしに、財政的の余裕がなくても、無理をしてでも府縣知事は仕事を執行したというのが現状だろうと思うのであります。從つて緊急性が非常に強いということは想定されるのであります。從つて我々はこの予算配付のときには緊急捨て置き難いものを対象にいたしまして、予算の配付をするのでありまするから、結果におきましては恐らく仕事をやつている府縣の方へ金が多く参ることだろうと考えられます。只今のところはこの割当はできておりません。今後これの実態を握りまして、本当に捨て置き難い個所であるかどうかということを現地に当りまして、この予算配付の参考といたしたいと考えているわけであります。今後一ケ月ぐらいはこの調査に時間がかかるのではないか、こう考えております。併しながらすでに予算が決まりますれば、府縣の方はこの金に余裕がありませんから、一時も早くこの一・四半期の金を配付しなければなりませんので、それと並行して別に予算配付の方を一・四半期分だけは考えて行きたい、こういう行き方を取りたいと考えております。
#56
○安部定君 併しこの府縣に與えられたのを配付することのできる今年度予算が八十三億ばかりとして、そうしてすでに前年度八十億程使つておつたものとすれば、それを配付する場合には、建設省の方で考えることとは全然一致しないことになるでしよう。つまり府縣が緊急止むを得ないものをやつたに違いはないでしようけれども、府縣がまちまちに府縣内のみの自分だけの考えで工事を進めている、その全國での総計が八十億になるというのですから、あなたの方は配付する余地が全然……率を考える余地が全然なくなるのじやないでしようか。つまり緊急度と言いましても、いろいろそこには考えなければならない要素が多いのだと思いますが、それらの要素というようなものを建設省が全然考える余地がなくなつてしまうのじやないかというような心配を私はするのですが、そこをお聽きしたい。
#57
○政府委員(目黒清雄君) そこで我々といたしましては、府縣自身の考えまする緊急度が果して我々の考えている緊急度と一致するかどうかということが疑問がありまするので、我々の方では緊急度の一つの基準を考えまして、一應現地に実際に当つてそのものを見るわけであります。從つて過去においてもうすでに仕事が完了してありまする工事でも、これが緊急性がなかつたといたしますれば、一應これを予算配付の基礎にはいたしたくない。そういたしますると、從つて府縣の費用を以て一應これを支弁して頂いて、然る後に後年度において、配付した金の中からこの金を賄つて貰うというようなことも考えなければならんと考えているのであります。府縣單独の見方と國全体を見た緊急性とはおのずから多少の相違ができて來ると考えております。
#58
○委員長(石坂豊一君) それでは河川関係は一應終了いたします。
  ―――――――――――――
#59
○委員長(石坂豊一君) 次に道路局の関係に移りたいと思いますがよろしうございますか……。それでは道路局長。
#60
○政府委員(菊池明君) 前回お尋ねのありました本年度の予算編成に当りましての基礎資料にいたしましたものを一週間ぐらい前に差上げましたが、「道路荒廃の現状資料」というのをお開き願いたい。これは平たく道路の現状を数字的に表わしましたものでありまして、第一の表は、現在の法によりまして道路の種別が分れておりますその通りに、國道、指定府縣道、一般の府縣道、準地方費道、これは北海道であります、それから市道、町村道というふうに分けまして、現在ある全体の総延長。それからその中で一應規定にあります幅員或いは勾配に改良されておりますものの延長、それのまだ未改良のものの延長、次がこの幅に構わず舗装されております延長というようなものであります。これを差引きました舗装をしてない延長の中で、砂利道、砂利を敷いてあるところ、砂利も敷いてない土砂の道路というようなもの、そういう延長調べ。それから最後の欄はこれは幅員とか舗装とかいうことに拘わりませず、現在自動車が通れば通れるという延長が掲げてございます。総延長と申しますものは、これは全体の延長なんですが、御承知のように國道につきましては本法に明記してありまして、それの延長でございます。それから府縣道の方は各府縣におきましてその縣の方針で認定いたしますので、勿論これは大臣の認可を得るわけですが、この延長は縣々によつて方針が幾らか違います。基本方針は勿論本法に示してありますが、やはりいろいろと縣の事情がありまして、割合余計密度が高く府縣道が入つておる縣と、そうでない縣とありますので、全体的な重要性から行きますと、まちまちになつておりますが、幾らかまちまちになつておりますが、相当地方的な事情を加味されて決まつておるわけであります。市道、町村道も同じようであります。ですからこの改良済という改良いたしました延長が、國道につきましてはここに約四割改良済になつておりますが、次の府縣道につきましてのパーセンテージは、五四%とか三四%というものは、これはまあ全体での平均でありまして、各府縣につきましては相当まちまちになつておりますので、この数が的確には、判断いたします資料にはなりにくい場合がございます。各縣々について考えます場合には、取敢えず全体につきまして、こういうパーセンテージで國道、府縣道を通じまして三割七分だけが規定の幅員になつておるわけであります。それから市町村道は、これは御承知のように、市道或いは町村道が細かい幅の狹いものを含んでおりまするので、総延長の割りに改良した延長というものは僅かに一割二分でありまして、低いことになつております。それから舗装の方は、これは國道につきまして一割七分、府縣道につきましては三・四%であります、三分四厘でございます。それから市道が、そこに参りますとこれが増しまして、市道がやはり五・九%、町村道が僅かに〇・一%であります、千分の一だけ舗装しておる。まあ総計いたしましては一・二%、これはやはり小さな市町村道の延長が影響いたしておりますので、比率は低くなつておるような次第であります。で又大体を御覧になりますのに、この國府縣道のところで御覧になると、全体の事情を大観することはできると思います。ですから先ず三、四%、三%ぐらいが、百分の三ぐらいが舗装されておるという現状であります。それから自動車の通ります最後の欄でございまするが、これは幅が必ずしも法にありまする規格の幅、或いは勾配、屈曲のカーブ等が規格のようになつておりませんでも、速力を落すとか不自由を忍んで通りますれば通れますので、割合にパーセンテージは高くなつておりまして、國道については八割三分まで自動車が通れる。指定府縣道については七割三分、一般の府縣道では四割七分で、北海道の準地方費道では四割、國府縣道を通じまして五割二分、約半分だけは自動車が走れる。市道になりますと、これは御承知のように割合に、町の中を走れますので、これは八割八分までは一應通れる幅になつておる。町村道で四割、全体で四割六分、これも延長にして約半分ぐらいは一應自動車は通れる幅になつておる、こういう現状であります。
 それから特に橋梁を取上げて掲げましたのが次の第二の表でございます。これは橋でございますが、橋梁を分けて木橋、石橋……まだ現在も石橋が相当に残つております。それからコンクリート橋、鉄筋コンクリート橋、鋼橋……鉄の本当の橋であります。それらを合計いたしまして、國道では八千三百六十七橋、府縣道では九万五千五百七十三橋、市町村道では二十九万二千九百六十四橋ありまして、現在合計が三十九万六千九百四橋、約四十万橋。これは昨年私がここで申上げました橋梁の数は三十万と申上げましたが、これは統計の取り方により、橋と名の付けられる長さをどこから取るかというようなこともありますしするので、統計がまつまちになつて甚だ申訳ありませんが、今日この表は約四十万橋で、問題はこの中の一置上の欄の木橋の、右の端の欄にある二十三万橋で、これは木橋でありまして、今後問題になる、特に予算に関係する問題は、この二十三万の木橋で、これが戰前、戰時中、戰後非常に腐朽いたしまして、荷重を制限いたすとか、或いは通行を止めるとか、しばしばその橋で交通事故をおるというような問題の種になるものでございます。本年度の予算にもこの木橋を補修するという問題が相言強く取上げられております。
 その次の頁でありますが、前回ちよつと触れましたように、二十四年度においては道路の維持確繕、それらを補修という名前ず申上げましたが、補修の方に非常に重点が置かれることになつております。それの全貌を説明いたしますめに、昭和九年以來、大体普通の状態にありました昭和九年に使いました維持修繕費はどのくらいか、それから以後二十年、二十一年までの修繕津の全額をずつと掲げてございます。それに物價指数がありまして、これで割りまして逆に昭和十年度に比較いたしました。昨年の維持修繕費が次の終りから二欄目にございます。御覧になりますように昭和九年に四十七億余万ありましたものが、段々と減りまして、二十一年度には十九億七千万円というふうに減つてしまいまして、その差額を九年度を標準の年度といたしまして、その差額を出しましたのが、最後の欄の差額と申しますのは、つまり九年度で相当の修理ができたものとしますと、それに対して足りない、標準に不足する額が次の欄に現われるわけであります。それらを合計いたしますと、一番最後の合計の二百十億という金額、ですから、この十二、三年の間に補修維持修繕すべきものをいろいろの関係で怠つたその金額が段々と累積いたしまして、九年の物價指数で考えて二百十億という金額に相成るわけでありまするから、現在ではこれが又大変な金額になるわけであります。それだけ維持修繕が怠られて道路や橋梁が傷んでおるということに御推測を願いたいと思います。
 次の頁はこれは橋梁でありまするが、昭和十度年以降の橋梁の破損いたしましたものの調べであつて、木橋のみにつきまして、ここに書いてございます。これを國道、府縣道に別けましていろいろ合計いたしますと、木橋の数がさつき申しました表の中にあります数をここに掲げまして、合計いたしたのでありますが、それが先程申しました二十三万橋、それから延長、平均の幅員、それにかけました全体の面積、橋梁の総面積が八百三十八万平方米、次に少し仮定の入つた数字が掲げてございますが、十五年程度の壽命が木橋にあるといたしまして、毎年五十六万平米ぐらいは段々と復旧する計画にしなければ木橋を十分な状態に保つことはできないでしよう。然るに戰爭中これを怠りましたので、すでに復旧を必要とする面積
が大体二百万平米に達しておる。これは昨年中ばの單價でございますが、平米に五千円かかるといたしまして、この金でも九十八億円がなければ普通の状態には持つて行かれないという形に相成つておつたのであります。それから本年度で申しますれば二十四年度に対しましては、百億、少くとも一〇%増しまして、百億ぐらいは必要ということに相成るのであります。次に永久橋とありますが、これは先程の欄で申しますと鋼橋とコンクリートを使いました橋のことでございますが、特にここでは鉄筋コンクリートじやなくて鋼鉄を使つた橋、これは永久橋とありますが、決して永久というわけには行きませんで、やはり維持修繕が要る。御承知のようにこれにペンキの塗替をしなければならない。これも戰爭前から戰爭中にかけまして、ペンキ等は殆んど橋梁の方に廻りません。そんな関係もありまして塗つてありません。これが段々腐蝕いたしまして、橋梁のスチールにも穴があくという状態が至るところに起つて來て、何とかしなければならん、この金が二十億、塗替に金が少くとも二億要る。それから御承知のように橋の高欄をスクラップ供出の関係で無理に取りました。それを元に返すのに三億、その他爆撃の被害等約二億円で、合計二十四億円というものに直ぐに何とか要る状況であります。
 その次の頁以後は、これはいろいろ経済的に自動車の運轉の経費の方からどういう被害になつておるかということをざつと掲げてございますが、最初の表は自動車が道路が傷んでおりますために、年間経費としてどれくらい損失があるか。燃料が余計要る、タイヤ、チユーブが余計余る。車の消耗が多くて修理費が余計要ります。從つて又償却費が高くなる。それを合計いたしますと、年々百二十三億ぐらいの損失を知らないうちにやつておるという計算が出て参ります。それからそのぐらいの金を道路にかけて修繕をしますと、どういう効果を得られるかというのが次の表でございます。百二十三億二千万円で道路補償を行うものとしますと、維持補修がどれくらいできるか。復旧がどれくらいできるかというわけであります。
 次は道路が非常に惡く傷んでおりますために物的損害、交通事故がどういうふうに起きておるかという、これは警察の統計でありますが、これを挙げてあります。そこで最後の頁でありますが、これは本年度提出の予算とは直接関係はありませんが、只今計算をやつて見たに過ぎませんが、概ね五ケ年間にはこれぐらいの是非道路の整備をしなければならんだろうという表を御参考に掲げました。一番最後の欄に合計予算額といたしまして七百四十二億、これぐらいのものが要るのではないかというのでありまして、二十四年度提出申上げます中には、これの極く一部しか出ておりませんので、これと比較申上げるということは、殆んど問題にならない程度の開きがありまするので、これは御参考までにそこに掲げたのであります。只今提出いたしました表につきましてはこういう次第でございます。
#61
○安部定君 昭和九年はうまく行けたのですか。大体……。
#62
○政府委員(菊池明君) 大体我々は昭和八、九、十、十一年ぐらいまではともかくうまく行つておつたと存じております。御承知のように昭和六年に失業救済で道路が飛躍内に大きくなりまして、その前まで年額國の予算は五百万円程度で以てずつと來たのでありますが、昭和九年、ちよつと忘れましたが八、九年頃までは約一億に近い國予算になりました次第でありまして、道路には六、七、八、九と、その頃非常にうまく行きまして、状況も当時としましては過去における道路状況は一番よかつた次第であります。
#63
○岩崎正三郎君 何ですか、アメリカさんの方から大分道路を直せというあれが來ておるので、大分やつておるそうで、今年は六十何億ですか、大分道路修繕の何があるというわけですが、これはどういうところに重点的にやつて行こうという何ですか。
#64
○政府委員(菊池明君) 補修の方に重きを置く、即ちよい修繕に重きを置くということでございまして、まだ五十六億の内訳の決定にはなつておりませんが、六、七割以上は補修の方に出ることになります。然らばそれをどういうふうに選ぶかということになりますが、これは我々も勿論そう思いますが、関係方面の指示も、先ず東京、大阪、神戸間を第一位とし、これを完全にする、それから神戸から山陽道、それから九州――博多、熊本、鹿兒島というその線、それから東京から北の方に向つて四号國道と言つておりますが、この線をこの両側を第二位に。それから同時に大都市、特に六大都市とその周辺。それから次にそれ以下の中都市の附近。それからそれと同じくらいな程度に各府縣の主要なる道路、先程の表の中でお示ししました指定府縣道の一部と、それから普通の府縣道の中でも重要なものがございますので、そういうようなものを引つくるめて、そういうものが第三位になつておりまして……。
#65
○岩崎正三郎君 四号國道は第二位ですか。
#66
○政府委員(菊池明君) 四号國道は第二位の一つです。
#67
○委員長(石坂豊一君) 十一月にこちらに通知しました司令部からのあれに應ずるだけの予算を今年見積られてありますか。ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#68
○委員長(石坂豊一君) 速記を始めて。
#69
○原口忠次郎君 さつき御説明がありましたように、道路の維持修繕というのは、非常に厖大な費用を要するのですが、これは國費で全部賄うということはなかなか困難だと將來思うのでありますが、これについてガソリン税とか何とかいうことを地方あたりでも考えておつたのですが、ガソリン税についてどういうふうになつたのか。今年の税金、國の予算にガソリン税というのは入つておられるように思いますが、これは道路関係に、特にガソリンを何か道路方面に使うという了解は得られなかつたのですか、その点どういうのですか。
#70
○政府委員(菊池明君) これは実は我我の方でいろいろ計算もいたしまして、又運輸省当局とも交渉いたしまして、最初八十億程度取り得るだろうというようなことを主張いたしまして、勿論それは道路のために使うものといたしまして主張して参つたのですが、四十三億ということに現在決まつているそうですが、それは道路に特にということは全然なく、今歳入の方に計上されておるような有樣でありまして、道路関係としましては、これは今年度はそうなるにしましても將來何とかお考えを願いまして目的税的に取るということに願いたいと思うのであります。この点につきましては諸外國の例、特にアメリカの例も十分調査いたしまして参考資料を御提出申上げることができると思いますが、今年度につきましては、これは関係方面でも……、当初我々もそういう意向を持つておつたのですが、やはり財務当局の線に從つて普通の財源に織込むということにいたしたわけであります。
#71
○原口忠次郎君 只今の御説明でよく分りましたのですが、私共はガソリン税は是非とも道路の維持修繕に使用して貰いたい、こういう希望を持つておるのです。これは道路の維持修繕はなかなか厖大な費用を要しますので、將來國費からということは非常に困難じやないか。だから特にガソリン税は道路に使うように、殊に委員長がそういう点にお骨折りを願いたいと思います。
#72
○政府委員(赤木正雄君) 只今の原口委員の御希望といいますか、御質問と申しますか、これは厖大もと思いまして、現に衆議院でもそういう要望があるのであります。当然この参議院でも同じ御意見と思いますから、私共もこれは成るべくその線に沿うて行きたいように考えます。
#73
○久松定武君 今のお話の通りに非常に費用が要るものでございますが、ここに米國の対日援助見返り資金というものが設定されました予算、これを考えますと、例えば米國がヨーロッパにおいて援助資金を呉れた場合には、特にその中の一部を割いて観光道路、或いはその他の産業道路というようなものの開発、或いは修繕というようなものにも見返り資金を使つているというような例があるように私は聞いておるのでございますが、今は政府の予算を見ますると、その対日援助の見返り資金というものが千七百五十億と計上しておる。それで使途として今はつきりしているものが、鉄道に約百五十億、それから通信事業に百二十億、それから輸入物資の補助金としましては、補給金として八百八十億、これだけは明細に書いてありますが、その他の六百億というようなものは漠然としておりますが、建設省あたりでは安本当局と御交渉の上、この方面にそういう資金を使えないものですか。
#74
○政府委員(赤木正雄君) その問題は今も安本と折衝中です。
#75
○久松定武君 もう一つお伺いいたしますが、今度の予算は非常に緊縮の予算である。從つて行政整理や企業の合理化によつて失業者も大変出る。これに対して建設省あたりはその管轄の事業の方面にそういう失業対策の救済事業というものの今から御計画あるのでしようか。
#76
○政府委員(赤木正雄君) 今度厖大な失業者が恐らく出ると思いますが、これは何と申しましても建設省の所管に属する諸事業にそういう失業者を使うということは、一つはその事業を興す上からも、又実際失業者を收容し得るという点から言つても最も考えるべきことであります。それにつきまして、政府におきましても今度の國土計画審議会、そういうふうな審議会ができると思いますが、これなんかもこの建設省に関係する事業を非常に重く考えて、從つて失業者のごときもそういう方面に或いは持つて行くというふうなことになりはせんかと考えております。
#77
○委員長(石坂豊一君) 別に御質疑がございませんければ他の……。
#78
○原口忠次郎君 今話が出ましたから私申上げて置きたいと思うのでございますけれども、予算がこの内閣で非常に窮屈になつたから、國土計画審議会を作るのだというようなことが新聞に発表になつたと思いますが、私共はとにかく國土計画審議会というものは非常に結構だと思うのですが、すでに今日まで相当な調査をしてある策です。いろいろな審議会をお作りになるより着々として実行に移して頂きたい。予算がないから審議会なんかを作つて國民をごまかすというような手はやつて貰いたくない。こういうふうに思つております。どうか一つ着々実行に移して頂きたい。特に審議会という名前が出ましたから申上げて置きます。
#79
○政府委員(赤木正雄君) 原口委員のおつしやる通りにすでに安定本部におきましても、國土計画審議会そういうのがありましたが、恐らくそれはこの四月から立消えるものと思いますが、すべての計画は審議会でできているかも存じませんが、今お話の通りに実行に移され難いものか、或いは移していないものが大分あります。それでは折角審議会を作つても意味がありませんから、審議会を作る以上それは直ぐ実行に移し得る、こういう点に重点を置きたい。こういうふうな考えを持つております。又そういうふうに政府としても方針を進めて來ておることと存じます。
#80
○委員長(石坂豊一君) 如何ですか。ちよつと御相談いたしますが、まだこの建設局長も見えておりますけれども今日のところは一つこの程度にしまして、次の機会に讓りたいと思いますが如何ですか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#81
○委員長(石坂豊一君) 何かお質疑ありませんか。
#82
○原口忠次郎君 結構なんですけれども、この際特別調達廳の問題でお見えになつたんじやないですか、特にその問題で……、それで結構です。
#83
○委員長(石坂豊一君) それじやどうか……。よろしうございますか、久松さんそれでよろしうございますか。余り出席が良好でもないからそれでは今日はこれで散会いたします。
   午後三時五十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     石坂 豊一君
   理事
           原口忠次郎君
   委員
           岩崎正三郎君
           堀  末治君
           水久保甚作君
           石川 一衞君
           安部  定君
           久松 定武君
  委員外議員
           北村 一男君
           小林 勝馬君
  政府委員
   建設政務次官  赤木 正雄君
   建 設 技 官
   (河川局長)  目黒 清雄君
   建 設 技 官
   (道路局長)  菊池  明君
   常任委員会專門
   員       菊池 璋三君
  説明員
   建 設 技 官
   (河川局治水課
   長)      米田 正文君
   建設事務官
   (河川局防災課
   長)      賀屋 茂一君
ソース: 国立国会図書館
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