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1949/04/23 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 建設委員会 第8号
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1949/04/23 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 建設委員会 第8号

#1
第005回国会 建設委員会 第8号
昭和二十四年四月二十三日(土曜日)
   午後一時四十二分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○特別都市計画法の一部を改正する法
 律案(内閣提出)
○建設事業一般並びに國土その他諸計
 画に関する調査(國土総合開発委員
 会の構成及び地盤沈下に関する調査
 委員会の構成に関する件)
○西大阪高潮災害防除工事施行に関す
 る請願(第三百十三号)
○大阪市の城東運河排水路開さく工事
 施行認可に関する請願(第四百二十
 一号)
○大淀川えん堤直轄調査費國庫補助増
 額に関する請願(第四百三号)
○大淀川えん堤直轄調査費國庫補助
 増額に関する陳情(第百九十八号)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(石坂豊一君) これより建設委員会を開会いたします。ちよつと委員長から皆様にお諮りいたしますが、特別都市計画法改正法律案が付託されました。これより本案の審議を開始いたしてよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(石坂豊一君) では赤木政府委員。
#4
○政府委員(赤木正雄君) 今回特別都市計画法の一部を改正する法律案の提出理由を御説明いたします。特別都市計画の一部を改正する法律案につきまして、提出理由並びに改正の要旨をお話いたします。
 先ず新憲法との関係におきまする第十六條の改正であります。御承知のように、戰災都市復興の基礎を建設するために、目下全國百十五都市の土地区画整理を施行しておるのでありますが、現行の規定によりますと、土地区画整理施行地区内におきまして、施行後の宅地の総地積が、施行前の宅地の総地積に比較いたしまして、一割五分以上減少するに至りましたときに限つて、その一割五分を超える部分について、政令の定めるところにより補償金を土地所有者、及び関係者に交付する旨を規定しておりまして、一割五分以下の地積については、補償の規定を設けておらないのであります。これは土地区画整理の施行により、一般宅地の利用が増進し、その價格が高騰する実情を考慮したものでありますが、一面又旧憲法第二十七條の規定によりますと、公共のために必要な所有権の処分については、法律で定めることになつておりましたので、法律上も運営の実際上も支障はなかつたのであります。然るに新憲法第二十九條第三項の規定によりますと、私有財産は正当な補償の下に公共のために用いることができるのでありまして、この規定の精神に照しますと現行の規定は適当と考えられません。よつて土地区画整理施行地区内におきまする施行後の宅地價格の総額が、施行前の宅地價格の総額より減少しましたときは、その減少した額について、土地所有者及び関係者に対しまして補償金を交付することに改めることといたしたのであります。尚この機会に地方自治法等の施行に伴いまして字句の整備をいたしました。
 以上で本案の内容について御説明申し上げた次第でありますが、何とぞ御審議の上成るべく早く御協賛下さるようにお願いいたします。
#5
○委員長(石坂豊一君) 御質疑があれば……
#6
○堀末治君 如何です。先程ちよつと申上げておきましたが、今日はこの説明だけで委員会は終り專門員諸君の起案に俟つたら如何ですか。
#7
○原口忠次郎君 今の御発言もあるようですけれども……
#8
○委員長(石坂豊一君) どうぞ。
#9
○原口忠次郎君 やはり質問したいと思いますから……一割五分の話がありましたが、これは結局むずかしく書いてあるようですけれども、宅地の價格の総額の算定の方法は政令でこれを定めるというのですが、どういうふうにお定めになつて、一割五分減少する部分に対して今後は支拂うという方針であるのか。それから予算との関係は今までどういうふうになつておるのか。そういうことはどういうふうになつておりますか。
#10
○政府委員(財津吉文君) お答え申上げます。政令におきましては、今お配りした参考書類の一番終に「特別都市計画法施行令の一部を改正する政令案」というのがありますが、このように改正するつもりであります。その三十七條でありますが、「法第十六條第一項の土地区劃整理施行後の宅地價格の総額は、施行前の宅地價格の平均額に施行後の宅地地積の数を乗じ、その額に、施行による宅地利用の増進率を乗じて得た額とする。」こういう案にするつもりでおります。結局これを申上げますと、施行前と施行後とでは、宅地の地積は、施行後の方が減少いたしますが、價格の点を見ますると、施行前の債務よりも施行後の價格が増加いたしますので、その地積の減少したものと價格の増加したものと、これを施行前の方は地積が多いのでありますが、その地積と安い單價、それから施行後は地積は少いのでありますが、價格が騰りますからこの騰つた價格と少い地積、これを掛け合したものを比較いたしまして、若しも施行後の價格が施行前の價格よりも少い場合には、その少い部分について補償をすると、こういう規定であります。
#11
○原口忠次郎君 何條ですか。
#12
○政府委員(財津吉文君) 今お配りしました特別都市計画法拔萃という謄写で刷つた紙がございますが、そこの三十七條並びにこの十六條の改正に伴う整理の案であります。
#13
○兼岩傳一君 ミスプリントを先に言つて下さい。
#14
○政府委員(財津吉文君) 二行目の…「宅地價格の平均額に施行後の宅地地積」この「地積」です。「地積の数を乗じ、その額に施行による宅地利用の増進率を乗じて得た額とする、」尚説明員から……
#15
○委員長(石坂豊一君) それじや説明員より御説明願います。
#16
○説明員(町田保君) 御説明申上げます。施行令三十七條の趣旨は、例えば従前「坪百円の土地が百坪あつた、それが整理後においては八十坪に減少した。併しながら土地の價格は百二十円に騰つた、この場合には百円掛ける百と、百二十円掛ける八十と、この両方の積を比較して見ますというと、ほぼまあ似たようなものになりますが、この場合においては四百円ばかり價格の総額を比較して安くなりますから、その部分を補償すると、こういう考え方です、その坪当りの百円が單價百二十円に上昇すると、これがここに書いたあります宅地利用の増進率を乗じた、つまりその始めにおける宅地利用の増進率は一・二である、こういうわけでございまして、その数は補償審査会が決定する、こういうことになつております。
#17
○兼岩傳一君 一・二というのは…
#18
○説明員(町田保君) 従前坪百円の土地が整理後百二十円であり、これは宅地の利用が増進したのである、つまり一・二だけの宅地の利用が増進したからこれが百二十円になる。こういうわけです。その場合に実はこういつたむずかしい表現をしなければならない理由は、貨幣價値が変動いたしまして整理前と整理後とその間に時間的の隔たりがある。そのために整理前は百円であつたが整理後は実際には三百円になつたんだ、というような場合もあろうかと思う。併しそれは単に土地の利用の増進による土地價格の増進ではなくて、貨幣價値の変動による土地價格の増進であるから、この両者を比較したのでは公平でない、正しくない。従いまして貨幣債値の変動を全然拔きにして、宅地利用の増進による、つまり貨幣價値が一定だとしたらどのべらい値が上るかという意味を現わすために「宅地利用の増進率を乘じて得た」という表現を用いた。
#19
○原口忠次郎君 そうしますとですね、今まで一割五分はむしろ提供させるということを決めておつたのですが、それは全部今のような方針でおやりになるとすれば、区画整理事業、これから全國にやるのに予算の増加といいますか、そういう面に対して何か特別に考えておられるのですか。
#20
○政府委員(財津吉文君) 大体におきまして一割五分、今までは一割五分は無償で取上げていたのでありますが、今後は價格の増加に應じてこの取上げるか取上げないかということが決つて來るわけでございます。併し今までの土地区画整理をなしました経験からいたしますると、平均減歩率は公共團体施行で一割七分であります。又組合施行で一割六分ぐらい、又大正震災後の京浜地区の場合を見ますると、やつぱり平均減歩率は東京で一割五分三厘、横浜で一割四分九厘でありまして、大体におきまして一割五分くらいの減歩をしておるのでありまして、その價格の点から見ましても、大体においてそれくらいの値上りをしておるのが現在まで行いました土地区画整理の実情でございます。従いまして今度行います区画整理におきましても、大体の見当を見ますると、丁度一割五分くらいを差引いたのとそう大した差は起るまいと存じます。ただ一筆一筆のものにつきましては、相当の変動があると存じますが、区画整理を施行します地区全体をとつて眺めますと、大体において今までと余り変りがない。こういう見通しをもつておるわけでございます。
#21
○原口忠次郎君 そうすると結局簡單に申上げますと、一割五分くらいを目所として一・五分ぐらいの騰貴率に考える、こういうことですな。
#22
○政府委員(財津吉文君) 大体においてそのように考えております。
#23
○委員長(石坂豊一君) 私から一つお伺いしたいのですが、先程政府の説明によると、現在の新憲法によつて、無償で個人の財産を徴発するということは認めてないのであるから、それで有償にするということは分つております。そうすると、この規定によりましても、一割五分以内のものはやはり補償しないということになりますが、その点はどういうふうにそれを解釈せられるか。
#24
○政府委員(財津吉文君) 新憲法二十九條によりますと、「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共ために用ひることができる」と書いてございまして、正当な補償があればいいというわけになります。ところで土地の價格が値上りをいたしました場合には、その値上りの分だけは、土地の地積を減じましても、それは不当な減賦だとは言えないと思うのであります。そういう意味におきまして、價格の値上げ分につきましては、それだけのものは減賦で落しても差支ないと、こういうように解釈いたしておるわけであります。それが大体一割五分ぐらいに当つて来るだろうという見通しでありまして、若し特殊な地域におきまして、非常に減賦が甚だしいとか、又は土地の價格の値上りが非常にあるとか、或いは非常に少いとかいうことになりますと、そのところについては、一割五分ということが、或いは狂つて來るということになると思います。
#25
○委員員(石坂豊一君) 重ねてちよつと伺つておきますが、そうすると、今の説明の程度で先ず一割五分以内というものは、普通にやつて見た実績からいうと「適当な理由によつて徴発されておるものと、こういう解釈の中に入ると、それを超えた場合には、必ずしも一割五分という制限が固定されることはないという特例が起つて來ると見てよろしいのですか。
#26
○政府委員(財津吉文君) その通りでございます。
#27
○委員長(石坂豊一君) 皆さんにお諮りいたしますが、本件は戰災都市及び区画整理を受ける市民に非常な影響ある法案であります。簡單な法案でありまするが、本日の質疑の模様によりますと、大抵皆さん御了解になつておるようでありますし、即決してもよろしいようでありますけれども、尚出席の方も少いようでありますから、討論は最後にして、この法案は、これを一應の説明を聽いた程度にしておいて如何なものでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○委員長(石坂豊一君) 御異議ないと認めます。そうすると、更に討論及び採決は後の機会に譲ることにいたします。では本案はその審議をあとへ送ることにいたします。
#29
○兼岩傳一君 全体としての特別都市計画法そのものに対しては、現在はどういう考えを持つておられますか、特別都市計画法全体には、他のそれ以外の分については、何ら支障するところはない。極め適当であつて、今後やつて行こうというお考えですか。それから同時に現行都市計画法との関係において特別都市計画法をどういうように考えておられるか。今後運営されて行く場合には、これ以外には直して行かないで、うまく行かれるかどうかをお尋ねしたい。
#30
○政府委員(財津吉文君) 都市計画法及び特別都市計画法につきましては、完全であると考えでおりません。種々不便な点もありますし、多少直した方がいいのではないかと思われる点もあると思いますが、今それらの点につきましては検討中でございまして、次の機会にでも纏めまして提案をいたしたい気持でおります。
#31
○兼岩傳一君 土地の取得のために、市民が非常に苦しんでおるわけですがね。それから政府の補助金による庶民住宅でも困つておるわけでありますが、これと特別都市計画法と関連させて考えて見られたことがありますか。
#32
○政府委員(財津吉文君) 只今の点につきましては、都市計画法に、一團地の住宅経営というやはり一項がありまして、都市計画で住宅経営となすべき土地を團地として取つたらどうか。こういう意見も相当あるのでございます。できるだけ都市計画で、区画整理によつてそういう土地を生み出すことができますならば、住宅建設に対しましても、非常に好都合であると存じまして、できるだけ生み出すように地方に話をしておりますが、実際問題といたしますと、なかなかそう簡單にできにくい状態でございます。
#33
○兼岩傳一君 つまり住宅問題のむずかしい点は、建物の問題の外、土地の問題がある。僕が見ていると、区画整理はただ整理をやつている、それでもいろいろ予算が足りなかつたりして、苦しんでやつておられるが、それにしても、家を建てるという考え方が、殆んどその都市計画全体としてないように思うんです。そういう感じがする。僕らが見ていて、ただ從來の、前々からの引継ぎの形で土地を整理して行くという考えだけが殆んど大部分のように思うが、僕らの考えでは、もう一歩進めて、都市一般の住宅を建て易くしてやると、特に庶民住宅などが建てられるのに、非常な熱意が要ると思います。それが全然見受けられないが、これと関連してお尋ねするが、特別都市計画法で、そういう住宅を建てよくすると、逆に言えば、区画整理のためにたださえ建たない家が余計困難にして迷惑している。少くとも政府は、いいことをするんだから迷惑は忍べという考え方だろうと思いますけれども、もうちよつと積極的に家を建てよくするような考え、これはつまり建築局の問題で、都市局の問題でないというように考えておられるのか。そういうことを考えて見られたことがあるかということをちよつと聽いて置きたい。
#34
○政府委員(財津吉文君) 御尤もな御質問でありまして、私達の方でもそういう点は相当考えて見たのであります。これは一例でありますけれども、神戸市におきましてはその点非常に建築の方と連絡がうまく行つておりまして、神戸市内の庶民住宅の六〇%ぐらいは区劃整理の方で出した実例があるのであります。その他の所におきましては、何割という点ははつきり分りませんが、その他の所におきましても、大分協力はいたしておるのであります。
#35
○兼岩傳一君 そういうことを積極的な法的措置としてですね。この庶民住宅その他中流住宅以下の大衆の住宅を建てようとするということを、特別都市計画法の改正によつてやろうというような企て、研究、調査というようなものをしておられるのか、しておられないのか。
#36
○政府委員(財津吉文君) しようとして研究をいたしておるわけでございます。
#37
○説明員(町田保君) ちよつと只今の点につきまして、補足的に申上げたいと思います。庶民住宅と区劃整理との関連を考えたことがあるかという御質問でありますが、区劃整理は、現在の法制によりますと、土地所有者及び借地権者を主体とし大都市計画法と、この両者を主体とした土地整理事業であります。必ずしも住宅建築という問題と直接関係はいたしておらないのであります。併し実際問題といたしましては、只今局長のお話がありましたように神戸等におきましては、市でやつております計画住宅の六〇%ぐらいを区劃整理で捻出して、実は、これは將來の公團予定地として取つた分を提供したのであります。そういうふうな措置は取つているのです、実際の仕事の運用の面におきましては……
 二十四年度におきましては、住宅建設のために必要な用地を買收するような建築局の御計画のようであります。その点を足掛りといたしまして、区劃整理の方では、建築用地として如何なるところでも買い易いところを適当に買つて頂く、そうするならば区劃整理の方では、これを換地処分によりまして適当に一ケ所に纏めて、計画住宅を造るのに適当な敷地にして上げよう。こういうことで二十四年度では両者実際の仕事が緊密にやつて行くようなふうに考えております。
 尚区劃整理は、單に土地を整理するだけというような御趣旨のお言葉がありましたが区劃整理は、建築敷地の整理をするためにやつでおるのでありまして、必ずしむこの政府でやつておる計画住宅のためにのみはやつておりませんが、併しそれ以外の建築、つまり一般庶民が自力によつで建築しておりますものの方が圧倒的に建築の数が多いのであります。そういう意味において、建築と区劃整理とは密接にやつておるというふうに考えられるのじやないかと思います。この点ちよつと申上げて置きます。
#38
○兼岩傳一君 それは、そこをもう一歩前進する必要があるのじやないかと思つて僕はお尋ねしているわけですが、つまり戰後の区劃整理の特殊性は、戰前の区劃整理と非常に質が違つておる。にも拘わらず都市局のやり方が旧態依然としているように僕は思う。全國を廻つてもいろいろな資料からそういうことを感ずるのですが、それはどういうわけかというと、区劃整理によつて住宅は非常に阻害せられているのですよ。都市計画並びに区劃整理の執行によつて、住宅が建つことはいろいろな制約を受け、妨げをされておるんですよ。だから少くも今度都市計画をやるときには、逆に大衆の住宅が建ち得るように積極的な意図を僕は持つ必要があると思ふ。そうせんと区劃整理が本当に庶民から受入れられないと思う。それに対する心構えが僕はあるかないかということ、その心構えが若しあるとすれば法的措置も僕は出て來るべきものであると思う。そういう考えがなければ法的措置として出て來ない。今聞いていると法的措置までは考えない。ただ運用でそういうことを幾らかやつた例もある。そういう程度にしか考えておられないというふうに承知してよいのですね。
#39
○政府委員(財津吉文君) 住宅敷地の獲得に関する法的措置といたしましては、実は前には建築局の方でお考になつておりましたので、私達の方では法的措置としては積極的に考えていなかつたのであります。併し住宅敷地の獲得に関する法律を、建築局の方でお出しにならん、取止めになつたように承つておるのでありまして、そうなりますとこの点を相当関連さして考えなければならんのではないかと考えております。
#40
○兼岩傳一君 赤木政務次官に、今日でなくてよいから、問題のこの点には、一つ意見が聞きたいのです。政府の、大臣と相談された意見が聞きたい。それはつまり折角建築局で立案しても、國会としては何局で立案されてもよいのですが、折角建築局でやつておる散地、土地問題の悩みを幾らかでも軽くして、住宅の建設を容易ならしめるということがあるにも拘わらず、一向今度の國会に出ない。それをどういうつもりでおられるか。僕の意見によれば、区劃整理と関連させるということが必要と思うのです。なぜならば、住宅難で一番悩まされておるのは戰災都市なんです。その戰災都市は除外例なしに区劃整理が行われておる。だとすれば区劃整理と関連なしに土地の取得を容易ならしめる法律などを立案することが、極端に言つたら妙な話で、いずれにしてもそういうことをやる考えが近い將來にあるかないかですね。若しあるとすればやはり特別都市計画法などとも関係して來るのではないか。それとも單行のものを出すつもりなのか。要するに土地の問題に対する政府の態度をもう一遍はつきり御回答願いたいと思うのです。
#41
○政府委員(赤木正雄君) 兼岩委員にお答えいたします。この問題はやはり兼岩委員から四月十五日の委員会に御質問がありまして、私の考えはそのとき申しました。つまり兼岩委員のお尋ねの通りに、相当住宅の建設を促進させるという見地から土地の問題は考えて行かなければならない。で、成るべく早くこれを政府としても方針を決めて明らかにしたい。こういうことを申しました。殊に今お尋ねの都市計画との関連ですが、これは率直に申しますと、先のお話の通りに便宜上、施行上うまく土地を利用させる。これはやつているようでありますが、法的にこれを現わすということにはまだ、先程局長の言つた通りに進んでいません。併し都市計画と建築はこれは密接不可分です。殊に戰災都市のごときは非常に密接な関係がありますからして、この両者の関係を、或いは法律に出すか、どうして進めるか、尚今後十分研究して成るべく早く一應の考えを御答弁したいと思つております。
#42
○兼岩傳一君 最後にもう一遍はつきりと私の言つていることを繰返して、事務当局がおられるから言いたいのですが、あなたがたは憲法二十九條の三項で、つまり土地所有者を保護するという改正を出しておられる。如何にもこれは憲法二十九條の三項としては正しいのですが、憲法は併しこの外にも今度自分の住宅生活に対して快的な生活を、衣食住で行う権利があるということを規定しているのだから、一方土地所有者保護もする改正と同時に、住宅を如何にして安くするかというこの積極面も、僕は法的措置として当然……少くとも考えないなどということは非常な怠慢、少くも一方的だと思うのです。その意味で僕は質問を出したわけなんです。だからこの次に、意見その他も続くそうですから、一つこの点、憲法というものを一面的にだけ、土地所有者の保護という点だけを考えてないで、もつと市民の住宅という点について、どういうふうに考えておられるということも、この次にもう少し細かに拝聽したいと思うのです。
#43
○委員長(石坂豊一君) 只今の兼岩委員の御質問は極めて該切なるお質問でありまして、当局においてこの次の機会に相当の調査の下に御回答があることと存じます。つきましては本法案は審議未了のまま次回に持ち越したいと存じます。
   ―――――・―――――
#44
○委員長(石坂豊一君) 次の議題といたしまして、先般久松委員から提案されました地盤沈下に関する調査委員会を構成してはどうかという御質疑があつたようでありますので、それについて当局の御意見を伺うことにしたいと思います。
 それから続いて又國土総合開発審議会というものができるようでありまするから、その構成に関する政府の説明も伺いたいと思います。
#45
○政府委員(赤木正雄君) 只今委員長からお話の國土総合開発審議会の機構に関する件でありますが、これは新聞で御承知の通りに、その審議会がそのうちに発足すると存じます。併しその機構の内容或いは如何なる人がこの委員会としてそれを運営するかということについてまだ決定しておりません。從つてまだここにお話し申す程度に進んでいないのではないかと思います。
 それからもう一つの地盤沈下に関する調査委員会の構成について、これは目下のところ建設省といたしましては特に委員会を作ろうという考えは持つておりませんが、ただ実際においてあらゆる方面からこれを檢討しております。
#46
○委員長(石坂豊一君) 次に皆さんにお諮りいたしますが、本日公報に載せました日程の順序として、建設事業一般並びに國土その他の諸計画に関する調査ということで、只今の地盤沈下に関する調査委員会のことと國土総会開発のことをちよつと伺つたのでありますが、それに関連しで皆様から尚何か御意見があればそれを伺うことにいたしまして、若しそれが別段今日審議をなす必要がないとしますれば、次に陳情請願に移ることになつておるのでありますが、これに着手いたしますとなかなか案件が多くありますので、これをやつたものかやらないものか一つ皆様の御意見を拝聽したいと思います。
#47
○水久保甚作君 請願の紹介議員で出席されておる方だけは今日やつた方がいいと思います。
#48
○委員長(石坂豊一君) そういことにして続行することにいたします。
#49
○兼岩傳一君 その前にちよつと一つ。この二つの委員会はどこに作られるのですか。
#50
○委員長(石坂豊一君) 今地盤沈下に関する調査委員會の構成、國土総合開発審議会の構成に関する件、これは一つは久松さんから提案されておつたもので、只今の御答弁で先づ満足なさいますか。又更に御要求があれば審議を進めて行きたいと思います。又國土総合開発審議会の構成については、赤木政府委員の説明によりまするとまだ未成品のように伺つておるのでありますが、これについて決まつてしまつたものを聞くのは困るけれども、まだ未成品のときには皆様の御意見が御参考になると思いますから、御意見があれば続行して行きたいと思います。
#51
○兼岩傳一君 それではちよつと聞きたいのですが、久松委員からのものはどこに作れというのですか。國会内に作れ、或いは政府に作れというのですか。それから國土総合開発委員会は赤木次官の御説明は政府の中に作るのですか。どういう顔触れでどこに作られるのですか。
#52
○委員長(石坂豊一君) 実はこれについて委員長、ちよつと自分の思いつきのことだけを申上げて、あとは政府委員の説明に譲りたいと思いますが、政府の方から國土総合開発審議会、行政審議会、北海道開発審議会、その他五つの委員会を構成したいというので委員会を構成したいというので委員を何名か出してくれということを我々の所属の政党にも言うて來ておるのです。その中の一つがこの國土開発委員会に当るのです。で冒頭に述べました地盤沈下に関する調査委員会というものは、この國土総合開発審議会の中に含包されるものか、又別途にこれは入つて行くべきものか、その点も併せて赤木政府委員より伺うことができれば結構であり、又重ねて提案者の久松さんの意見を伺うことができれば、この本委員会の審議に余程便利だろうと思います。又それに伴うて本委員会から何か政府に要求があるとしましても、一應これを掘り下げて伺つておいた方がよかろうと考えます。かような関係で問題にしたわけであります。
#53
○久松定武君 私お伺いしたいのは、今の地方の総合開発の中に、各地方におきまして一番今問題になつておるのは地盤沈下、或いは変動と申しますか、それに対するものがやはり開発委員会の中にあります。その專門委員の各顔触れを見ますと、各省から來ておるのです。これは今後官職ですとどこへそういう委員会を設けられるのか、地方との関係はどうなつておるのか、こういうことも伺つてみたいと思います。
#54
○政府委員(赤木正雄君) 先程ちよつとお話申した通りに、國土総合開発審議会の内容はどういうふうになつて、又委員はどういう人を以て組織するか、それもまだ的確には決つておりません。従つてむしろこの委員会として向後こういう御希望があればその御希望を承つて、これがいよいよ決まる前にこの委員会の御意見を参考にしたいと考えます。
 それから地盤沈下に関する調査委員会には私まだこの委員会が無論内閣にも亦建設省にもあるように存じておりません。從つてこういう委員会を果して政府が内閣或いは建設省に作るかどうか、これも今直ぐにお答えすることはできません。これもむしろこの委員会の御希望を承つて、その方針に進むように努力したいと存じます。
#55
○兼岩傳一君 僕はちよつと赤木さんにお尋ねしたいのですが、國土全体の総合開発計画は無論結構ですが、一体今建設省で主管しておられる道路とか河川とか、都市とかそういつたものの建設省内の仕事だけの総合的な計画は、どこで誰がやつておられるのですか、ちよつとお尋ねいたします。
#56
○政府委員(赤木正雄君) これは総務局に企画課がありまして、各地方地方の総合開発をやつております。併し國全体としてのこういう開発は建設省としてはまだやつておりません。そこで或いはまあ総務局は今度分れますが、どの局どこの課に属するか知りませんが、そこで一つ交通面、治水部面、産業部面、あらゆる部面を計画立案して、それを道路局なり或いは河川局なりに移すのも一つの案であります。又或いはそれが合理的な案かも知れません。併し御承知の通り各局におきましてもそれぞれ計画いたしますから、この両者の齟齬のないように如何にするか、でき得るならば一つの部面でこれを合理的にやつた方が最も科学的ではないか、こういうような考えを私は持つております。
#57
○兼岩傳一君 総務局に企画課というような小さな一つの課を置いたくらいで、一体道路局とか建築局とか河川局とかいう縄張主義でできておるものはなかなか打破できないだろうと思うのですが、それを打破しようとお考えになるのですか。それが一つ。
 それからもう一つ、これは國会とはこういう連繋を持つて作つてみたらという構想の一端を……國会との関係はどういうふうに考えておられるのですか。
#58
○政府委員(赤木正雄君) 御承知の通りこういう審議会の委員になることは國会の承認を得なければなりません。併し今まではそういう関係から、又國会議員は成るべくそういうことには関係させないというふうな方針になつていました。併し御承知の通りに今日の國会の情勢では、これは或いは私一個人の意見に堕して甚だ失礼かも知れませんが、やはり國会議員も成るべくそういう審議会に、やはり國会の承認を得て、委員としていろいろと活動願つた方が、実際國会の意見が直ぐ反映して、この國会の運営上にも亦実際部面にも余程今日よりも益するのではないかそういうふうな考えを私は持つております。
 それからもう一つの企画の面でずが、果して建設省の総務局の一課を以て全体の計画をするかということは、成る程これはなかなか容易のことではありません。併しこれを今一つの企画局を設けるがいいか、或いは現状においては各局でそれぞれ調査していますから、その部面において進むがいいか、それは今もう少し研究して見たいと思います。
#59
○水久保甚作君 この国土開発総合審議会というのは、この建設委員会とは別個のものだと思います。私はやはり税制審議会、行政審議会、北海道開発審議会それから失業対策委員会、これは政府においてすでに計画を立てているのじやないかと思います。そういたしまして、この建設委員会の方は、建設のその部分に関することではありましようけれども、それを総合的に一つ別に審議会を設けるべきじやないかと思うのでありますが、その辺如何ですか、政府委員にお尋ねいたします。
#60
○政府委員(赤木正雄君) 今お話の通りに五つの審議会ができるということは新聞にありました。從つてつこの國土綜合開発審議会は、この委員会とは別個のものであります。これは内閣にできるのであります。併し私の申したのは、こういうものができた場合に、或いはこの委員会の人が委員になるかどうか知りませんが、成るべくなつた方が運用上にも、実際部面においてもいいのではないか、こういう意見を申したのであります。
#61
○水久保甚作君 只今政府委員のお話の通りでありまして、もうすでに私共民主自由党には人員の割当を何名出せということになつているのですが、その点はやはり各政党ともそういうことになつているのでありますか。この点について御承知でありますならば一つ承わりたいと思います。
#62
○政府委員(赤木正雄君) 遺憾ながら私はそこまでは存じません。
#63
○委員長(石坂豊一君) それではこの日程に載せてあります國土綜合開発委員会の構成及び地盤沈下に関する調査委員会の構成に関し説明聽取というのは、更に或いは内閣、その他政府一般の説明のできる人に、官房長官なりに出席を求めるの機会を作ります。それでそのときに……
#64
○兼岩傳一君 地盤沈下の方はやはり同様に正確なものですか。やはり内閣にこういう調査委員会ができるのですが。作れという御希望なんですか。
#65
○久松定武君 私はこの地盤沈下というのは、現在問題になつておりますのは、今後とも沈下しつつあるのか、將來ということも考えて頂いて、今のところでは、ただ地盤沈下の対策としては僅かに土手を直すという程度のものでございまして、根本的の研究はまだ徹底してできていない。それと同時に、これは一つの川の水害なんかよりも大きな問題でありまして、私といたしましては、これは徹底的に調査をしこの組織を如何にするかということを、一つ、今お話によりますと非常にまだ消極的のものです。これをできれば委員会なんかもどこかの省なり局なりで設けて頂いて、完璧にやつて頂きたいというのが私の希望です。
#66
○兼岩傳一君 併しそれは無論委員会を作ることは反対するんじやないが、そういうところこそ政府の任務で、五百億の公共事業費のうち幾ばくを投じて瀬戸内海その他のあなたの心配しておられる調査に、科学的に技術的に投ずるのかという政府のやり方を先ず明確にするのが前提じやありませんですか。
#67
○久松定武君 御尤もです。でございますが今やりつつあることは私承知しておりますけれども……
#68
○政府委員(赤木正雄君) この地盤沈下の問題は、建設省としても先程申した通りに決して正式のものではありません。各地方々々に或いは地盤沈下で困つておられる方々が寄つて、そういうふうなものを地区ごとに作つておられるかも存じません。併しそれがために地盤沈下の審議会とかいうものを作ろうという意向は、恐らく今政府は持つておらないだろうと私は思つております。
#69
○委員長(石坂豊一君) そうしますれば、これで赤木政府委員の説明も、いろいろ政府機構の責任を以ての答弁でないのでありますから、又無理であろうと思いまするから、いずれ官房長官その他大臣の出席のあつた機会に、或いは本田國務大臣とか何とか別の適当の機会に、一つ出席を求めることにして如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○委員長(石坂豊一君) ではそういうことにいたします。
   ―――――・―――――
#71
○委員長(石坂豊一君) 次の日程請願、陳情に移りますが、紹介議員の御出席になつておる分から先に始めたいと思います。そこで紹介議員の御出席になつておるのは請願第三百十三号、西大阪高潮災害防除工事施行に関する請願、それから第四百二十一号、大阪市の城東運河、排水路開さく工事施行認可に関する請願、今一つは請願第四百三号、大淀川えん堤直轄調査費國庫補助増額に関する請願、水久保甚作君、この三件は只今紹介議員が御出席になつておるのですから、これを逐次上程したいと思います。如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○委員長(石坂豊一君) 御異存なければそういうことにいたします。先ず請願第三百十三号並びに請願第四百二十一号、両案を一括して議題に供します。請願の趣旨を一つ本文朗読させます。
#73
○專門員(菊池璋三君) それでは文書表を朗読いたします。
 西大阪高潮災害防除工事施行に関する請願、請願者。大阪市東区大手前大阪府廳内西大阪水害対策委員会内、淺野藤太郎、紹介議員村尾重雄君。
 西大阪工業地帯は、大阪における重要産業地帯であるが、築港地帯と同様地盤沈下のため毎年高潮による損害は莫大であり、この高潮の災害防止は緊急且つ重要である。而して、これらの根本対策としては全面的地揚げが最良策であるが、西大阪工業地帯は戰災を免れ生産及び貿易に日夜活動しているため、全面的地揚げは困難な状態にあるので、三ケ年継続事業として荷役の便と非常時の避難道路とを兼ねた防潮堤を築造し、強力な排水設置を完備して災害を防除したいから、昭和二十四年度から公共事業として高率の國庫補助をせられたいという請願であります。それから四百二十一号、大阪市の城東運河、排水路開さく工事施行認可に関する請願、請願者大阪市北区中之島一、大阪市役所内大阪市会建設委員会内、柏原平太郎外三名。
 城東、東城、生野の東大阪地域は、地盤低く、いわゆる都市周辺地帯として急激に発展したため、下水道の排水悪く、降雨毎に家屋の浸水、下水のはん濫を招き、平時においても床下浸水等交通保健衛生上遺憾であり、又北部地域においては満潮時の寝屋川の逆流と相まつて、住民の不便困難は放置できない状態である。而して市当局は現下財政の窮迫と施工上の困難にも拘わらず、城東運河及び城東排水路開さく事業の復活施工と、東大阪地域排水五ケ年計画を樹立して、初年度予算も成案を得ているから、民生安定と産業貿易の振興上、これら事業を明年度より実施しうるよう認可せられたいという請願であります。
#74
○委員長(石坂豊一君) 本請願に対する政府の説明を求めます。
#75
○説明員(賀屋茂一君) 西大阪の高潮災害防除工事につきましてお答えいたします。西大阪の工業地帯にあります此花、西区方面は非常に地盤が沈下いたしております。これに合せまして安治川及び正蓮寺川を中心としました河川堤防も地盤と一緒に下つておりまして、高潮に非常に危險な状態にあるのであります。つきましては政府といたしまして、数年前からこれについて應急工事として災害防除施設を講じておつたのでありますが、二十三年度で應急の対策は一應済んだわけであります。つきましては二十四年度から恒久事業としまして、更に増強の工事、尚府及び市の改良工事と合せまして強化工事を図りたいと考えております。予算が決まりましたらできるだけ重点的に措置いたしまして、政府といたしましても三ケ年間くらいの計画で完成したいという氣持でおりますから、大体その線で重点的に工事をしたいと考えております。
#76
○委員長(石坂豊一君) 塚本委員、何か御意見ございますか、それでは塚本委員の発言を許します。
#77
○委員外議員(塚本重藏君) 請願の要旨はすでに読上げましたし、それから政府の方のそれに対する計画あることもお聞きいたしまして、大変嬉しいのでございますが、私自身実は今問題になつておりまする地区の中心に約三十年間住居を持つておつた者であまりして、この地方が非常に地盤が沈下いたしまして、私共が大阪に参りましたときには土堤も非常に高く、水面を遥かに見下ろしておつたのでありますが、それが今日では高い土堤が水面とすれすれになつてしまつたということで、平時でも下水から噴き上げて來る水で困る。絶えず排水ポンプで排水しておらなければならんという状態にありますために、僅かな高潮にでも非常に大きな脅威を感ずるのであります。私自身戰災を蒙りまして、この地方の家は殆んど戰災を蒙つたものでありますが、非常に復旧が遅いのであります。遅いということ自体は、この地方の人人が水のためにこりごりしておる、私自身そうであります。三十年近く住み馴れたところでありますが、そこに家を建てて帰ろうという氣にはなれないのであります。今私は豊中に移つておりますが、そういう事情でありまして、一般民家が地盤が低いので高潮に悩んでおるわけであります。而も今請願の要旨を読み上げられましたように、一般住宅は戰災を蒙つて殆んどなくなりましたけれども、大小の工場はやはり相当残つておるわけであります。西大阪は大阪における最も代表的な工業地帯でありまして、日立造船を初め、汽車会社、或いは住友の工場を初めとしまして大きな工場、それから中小の工場が相当沢山あります。そういう工業地帶でありますために、築港の地区の方面のように全般的な地上げが実は困難な状態であります。そこでどういたしましても、防潮工事を進めて行かなければならん。この点については、この委員会でも非常に御努力を願い、政府の力と俟ちまして、一應の第一期の計画は完成いたしましたけれども、これを以てはなかなか安心ができないのでありまして、もつと恒久的な防潮対策というものが必要でありますので、二十四年度から三ケ年計画を以ちまして、大体総額八億五千万圓という予算を以ていごの計画した防潮工事を進めたい。これがために一段と政府の御援助を願いたいというのがこの請願の要旨であります。実際この地方につきましては、委員会から御観察を願つたことでもありまするから、私が説明申上げるまでもなく御了解賜わつておりますけれども、一段と深い同情を以てこの計画が速かに支障なく遂行せられますように御援助を願いたいと切にお願い申上げます。
#78
○委員長(石坂豊一君) この両案を採択することに御異存ありませんか。
#79
○委員外議員(塚本重藏君) 両案ということでありますならば……
#80
○委員長(石坂豊一君) 第四百二十一号も同じようなものでしよう。
#81
○委員外議員(塚本重藏君) 今のは西大阪でありまして、運河の方は東大阪であります。この地帯は、すでに都島区並びに旭区、城東区という三区には長い間の工事によりまして、一應の運河工事が完成したのであります。その地続きになつております寝屋川から平野川に至ります間の地区では、東成区と生野区でありますが、この地区におきまする工事が未完成の状態に放置せられておるのであります。大体この三地区に分けておりますが、寝屋川から千間川の間は延長が千六百十九メートルでありまして、幅員が二十五メートルの運河を計画しておりますが、このうちすでに七百三十五メートルは過去において完成いたしまして、今未開さくの地区が八百八十七メートル残つておりますので、これを継続したいというのであります。
 次は手間川から西野川に至る区間でありますが、この延長が二千九百六十メートルありますが、このうちでもすでに千六百九十メートルは完成しておるのでありまして、あとに残されておりますのが四百八十メートル、こういつたような状態でありまして、すでに先きに申しました都島地区並びに城東地区、旭地区が完成したと同様な計画が、この地区におきまして半ばできておるのであります。ただそれが切れ切れに行われまして、その間一貫してこれを利用することができない状態におかれて中絶しておる工事なのであります。これをもう少し進めて頂きまして、西野川から平野川に至る地区でありますが、延長が二千十五メートルありますが、これは全部まだ手は着けておりませんけれども、これには僅かに細い排水路があるのでありまして、その排水路を大体幅員十四メートルまで拡げたい。こうしますと、東大阪全体を通じて更に隣接いたしておりますところの布施地区、そういつたような方面の大体排水が完成するわけであります。この工事が半ばで中絶しておりますために、この地区におきましては、少し雨が降りましても、ゴム靴を履いて行かなければならん。雨の降つた数日後まではやはりゴム長靴を履いて行かなければ通行ができないといつたような状態を呈しておるのであります。できるだけ速かに中絶しております工事を進めて完成するようにしたい。こういうことで計画を立てまして請願いたしておるのであります。これにつきましても十分なる御理解の上にこの計画は進められるようにお願いする次第であります。
#82
○委員長(石坂豊一君) 政府の説明がございますから。
#83
○政府委員(財津吉文君) 只今請願のありました城東運河の緊要なことにつきましては、只今塚本さんからお話のありました通りでありまして、政府におきましてもこれを本年度の都市計画事業として取上げる予定でおります。尚これに対しまする國庫の補助は、何分にも予算が少い関係上十分にはできないかと存じますが、予算の許します範囲におきまして、でき得る限り補助を出すようにいたしたいと考えております。
#84
○原口忠次郎君 賀屋説明員のさつきの御説明ちよつと聽き落しましたけれども、海岸堤防の請願の趣旨の工事を三ヶ年間でおやりになるということなんですか。二十四年度から予算を計上してあるというお話なんですか、どつちですか、ちよつと聽き落しましたが……
#85
○説明員(賀屋茂一君) この請願になつております西大阪の工事、災害防止の工事のことは西区の方の関係でございまして、その工事は二十三年に一應の工事は済んだわけであります。尚市の区の方にも堤防の増築と更にそれに加えまして各地区の計画はあるわけでございます。これにつきましては、二十四年度の予算が決定になりましたらこのうちで重点的に助成をしで完成を図りたい。それで只今の計画ではこの請願にありますように、三年くらいの間に完成させたい、こういう方針でありまして、二十四年度から着手しようという方針であります。
#86
○委員長(石坂豊一君) それでは更に皆さんの同意を図りますが、両案採択に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#87
○委員長(石坂豊一君) 御異議ないと認めます。採択に決します。
 次に水久保議員の紹介に属しまする請願第四百三号大淀川えん堤直轄調査費國庫補助増額に関する請願、実はこの案件と同じようなものが、陳情第百九十八号に出ておるようであります。これを併合して如何ですか、もう一つ五ケ瀬川というのは如何ですか……それではともかく請願四百三号と、陳情百九十八号を合せて議題といたします。
#88
○專門員(菊池璋三君) 四百三号を朗読いたします。請願者宮崎市長、大淀川えん堤計画は、位置から見て、治水関係、利水関係上に、また地元宮崎縣の電力飢謹の解決の上にも、極めて効果的な計画であり地元民の要望は絶大なものがあるから、本格的な基本調査が是非とも昭和二十四年度内に完了するように、大淀川えん堤直轄調査費の國庫補助増額を図られたとの請願であります。
#89
○説明員(村幸雄君) 今の大淀川のえん堤の調査に関してはこの重要性を十分痛感しておりますので、できる限り予算を割きまして調査をいたしたいと思いますが、二十二年度予算におきましては、極めて緊縮を受けましたので思うように計上できませんが、でき得る限りのものを直轄調査として振り向けて速急にこの点の調査の結論を得たいと思つております。
#90
○久松定武君 今の地盤沈下の問題は根本はどこにあるのですか。(「えん堤の」と呼ぶ者あり)もうこれは説明の通りでありまして、又政府の方でも重要性をお認めになつておるそうでありますから、どうかこの趣旨によつて特に御採択されまして、そうして二十四年度には必ずこれを完成して貰いたいというように希望いたします。
#91
○委員長(石坂豊一君) 採択に際し、尚政府にその強力なる御希望を紹介することにいたします。それでは採択に御異存ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#92
○委員長(石坂豊一君) それでは陳情の百九十八号も同時に採択することに……
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#93
○委員長(石坂豊一君) では決定いたします。
 本日は案件が残つておりますが、この程度で一つ止めたいと思いますが、
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#94
○委員長(石坂豊一君) それでは散会いたします。
   午後二時五十六分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     石坂 豊一君
   理事
           原口忠次郎君
           仲子  隆君
   委員
           岩崎正三郎君
           島田 千壽君
           堀  末治君
           水久保甚作君
           久松 定武君
           北條 秀一君
           兼岩 傳一君
  委員外議員
           塚本 重藏君
  政府委員
   建設政務次官  赤木 正雄君
   建設事務官
   (都市局長)  財津 吉文君
   常任委員会專門
   員       菊池 璋三君
  説明員
   建 設 技 官
   (都市局区劃整
   理課長)    町田  保君
   建設事務官
   (河川局防災課
   長)      賀屋 茂一君
   建 設 技 官
   (河川局利水課
   勤務)     村  幸雄君
ソース: 国立国会図書館
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