くにさくロゴ
1949/04/26 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 建設委員会 第9号
姉妹サイト
 
1949/04/26 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 建設委員会 第9号

#1
第005回国会 建設委員会 第9号
昭和二十四年四月二十六日(火曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○特別都市計画法の一部を改正する法
 律案(内閣提出)
○建設省設置法の一部を改正する法律
 案に関する件
○測量法案(内閣提出)
  ―――――――――――――
   午後二時開会
#2
○理事(原口忠次郎君) 只今より建設委員会を開会いたします。速記を止めて……。
   午後二時一分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時十八分速記開始
#3
○理事(原口忠次郎君) 速記を始めて……。
 それでは只今より当委員会に付託になつております特別都市計画法の一部を改正する法律案を議題に供し、引続きまして質疑を行いたいと思います。
#4
○北條秀一君 この特別都市計画法の一部を改正する法律案は先の委員会におきまして、種々政府から説明があつたところでありまするが、それによつて本法律案を出す経緯ははつきりしたのでありますが、この際、質問してはつきりと方針を示して置いて頂きたいと考えますのは、補償金を出す、交付するという問題でありますが、この補償金は本年度の予算には全然計上されておりません。從つてこの補償金を本年どう処理するか、今年の予算で駄目なら來年の予算で考えなければならない。その点はどういうふうに考えておられるか、更にさつきの説明によりますと、この法律は新憲法との関係におきまして立案されたとすれば当然に補償の問題は、新憲法実施のときに遡つて実行さるべきであると考えるのでありますが、この二つの点について、この際、政府の方針を明らかにして頂きたいと考えます。
#5
○政府委員(財津吉文君) 北條委員の御質問にお答え申上げます。補償金の予算は本年度においては組んでございません。これは今までまだ補償金を交付する段階まで区画整理が進んでいなかつたからでございます。併しだんだん区画整理も進んで参つている都市もございまして、來年度以降におきましては補償金を組まなければならないかと存じます。次に新憲法実施に遡つて改正案に基いて補償金を出すか、それとも旧法に則つて補償金を出すかという御質問でございますが、この点につきましては、未だ補償金を交付した者がございませんので、全部新法案の趣旨に則つて補償金を出すようにいたしたいと存じます。
#6
○北條秀一君 その只今御説明になりました遡及の問題、即ち新憲法実施のときに遡るかどうかという問題につきまして、只今政府の方針は明らかになりましたと私考えますので、私の質問は打切ります。
#7
○理事(原口忠次郎君) 他に御質問ございませんか。他に御発言もございませんようですから、質疑は盡きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○理事(原口忠次郎君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方はそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
#9
○北條秀一君 土地の区画整理事業は、今日最も重要な問題でありまして、而もその間に宅地の問題が非常な大きな問題であります。その宅地の処理の問題につきまして、この法律案が一歩前進するという点及び個人の所有権を擁護するという建前におきまして、私はこの法律案に賛成であります。但し予て本委員会におきまして種々檢討されておりましたところの宅地の問題は、当然最も深刻な問題として住宅問題に絡みまして考えなくちやならんのでありますが、都市計画法の一部を改正する際に当りまして、当然そういう問題までも改正の案の中に含めるべきであると考えますけれども、今日差迫つた時代におきましては我々の方に十分な準備ができませんので、その点は政府においても十分今後善処して貰うということを強く私は希望を提出いたしまして、本改正案に賛成をいたします。
#10
○理事(原口忠次郎君) 他にございませんか。御意見も別にないようでございますから、討論は終結したものと認めまして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○理事(原口忠次郎君) 御異議ないものと認めます。それでは採決に入ります。特別都市計画法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案を原案通り可決することに賛成の方の起立を願います。
   〔総員起立〕
#12
○理事(原口忠次郎君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告は委員長に御一任願つて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○理事(原口忠次郎君) 異議なきものと認めます。それから多数御意見者の御署名を願います。
  多数意見者署名
    北條 秀一  島津 忠彦
    久松 定武  島田 千壽
    堀  末治  仲子  隆
    赤木 正雄
#14
○理事(原口忠次郎君) 御署名洩れはございませんか……。ないと認めます。
  ―――――――――――――
#15
○理事(原口忠次郎君) さつきの建設省設置法の一部を改正する法律案の提案の理由の説明のときに、北條委員からお話がありましたことを一つ……。
#16
○北條秀一君 先程の委員会におきまして、政府委員から建設省設置法の一部を改正する法律案の提案理由の説明があつたのでありまするが、建設省の設置につきましては、当委員会におきまして、國会成立以來二ヶ年余、愼重に討議して來た問題であります。然るにも拘わりませず、今回の建設省設置法の改正につきまして、政府の考え方は甚だ我々の腑に落ちないところであります。行政機構を整理簡素化するという一般方針については、我々は積極的に賛成するものであります。併し整理簡素化する一般方針に從いまして、各省別にそれぞれ機構を三割減らすというような整理方法は甚だ不合理な整理方針であると考えるのであります。從つて政府全体を一つと考えてそれを整理簡素化するという建前からやることが、先に本会議におきまして、吉田総理大臣が行政整理については科学的に根本的にやらなくちやならんと言われた方針であると私は考えるのでありますが、今回提出されましたこの法律案の改正は、建設省という枠の中にあつて、その中を整理簡素化しようということであつて、本委員会の予ねての方針と非常に相反するものがあるのであります。從つてこの一部改正法律案に対しましては、私としましては、俄かに賛成することができないのであります。この点は、先に建設大臣が行政制度審議会において急速に研究をして、最近の機会において建設省の合理的な建設方法を決定するという言明でありましたが、その言明が、私は次の臨時國会に実現されることを強くこの際要望いたしたいのであります。これにつきまして、特にこの際赤木政務次官がおられるのでありますが、赤木政務次官から重ねて建設省当局のお考えを被瀝して頂けば、誠に幸いであると考えるのであります。
#17
○政府委員(赤木正雄君) 今回の建設省設置法案の一部を改正する案、これはこの委員会で長らく審議研究されたいわゆる大建設省と申しますか、建設行政の一元化と申しますか、それとは非常に隔りの多いものであります。從いまして我々建設省にいます者も、決してこの法案を以て満足するものではありません。たびたびこれまで研究した通りに、或いは港湾の問題、或いは逓信省の水力発電の問題、或いは農林省の漁港の問題、或いは砂防の問題、或いは開拓の問題、こういう一般國民と最も関係のあるものを一つの省に集めてこそ初めて省の効果も十分発揮し得られるものと存じております。併し只今のところといたしましては、それまで出す時期に至らなかつたことは残念でございます。併し今北條委員のいわれる通りに、我々といたしましても、成るべく今申しました趣旨において、大建設省と申しますか、或いはその名が変るか存じませんが、そういうものを一元化し省に早く持つて行きたい。こういうことを衷心から願いもし、又努力もする。そういうことを明らかに申して置きます。
#18
○理事(原口忠次郎君) 外にございませんか。
#19
○北條秀一君 只今赤木政務次官からお話がありまして、了承いたしましたが、問題は如何に早くやるかということであります。それじや二ヶ月、三ヶ月後にやるかということにつきましては、先程私は根本的に考え直して、次の臨時國会に臨む程度の眞劍さを持つて建設省はこの問題を考えて頂きたい。同時に、我々建設委員会におきましても、この問題をそのように我々も眞劍に考えるということを申上げたのでありますが、二ヶ月、三ヶ月というような、時期を区切るということは、私は区切つて要望いたしましても、政府当局といたしましてはそれに対して何ら言明はすることはできませんと思いますので、只今の赤木政務次官の、成るべく早い機会において合理的な建設省の改革をやりたいという御発言に信頼いたしまして私の質問を打切つて置きたいと思います。
#20
○理事(原口忠次郎君) それから先程速記のないときに本委員会で決定いたしました建設省の設置法案と関連いたしまして、運輸省設置法案中の一部を削除する件を可決いたしましたが、これを特にここに確認して頂いて置きたいと思います。それは、運輸省の設置法案の中の法案第二十八條第九号「道路運送に関し道路の調査及び研究に関すること」という條文と、法案第五十一條の十五号「道路運送に関し道路の調査及び研究に関すること」この二ヶ所の條文を削除して貰うということを運輸委員会に、建設委員会の決定事項として通知することを、内閣委員会に建設委員会の意向として交渉するということをこの際確認して頂きたいと思います。この手続き等については委員長に御一任願いたい。
#21
○北條秀一君 只今の委員長の御発言、先程來この委員会において決定した通りでありますが、更にこの際何が故に二十八條の九号と、五十一條の十五号を削除するか、その削除する理由をこの際はつきりとして置いた方が私はよいと考えますので、その点を委員長から記録に載せて頂きたいと考えます。
#22
○理事(原口忠次郎君) それではその削除の理由を申上げます。第一番目の理由といたしましては、道路行政は建設省の專管であります。從つて道路の調査研究はもとより同省の所管として今まで長い年月の間大きな予算をかけて研究調査をして來ているわけであります。然るに今回突如として、運輸省が「道路運送に関し」そういう字句をもじつて、そうして新たにこの道路に関する調査研究をしよう。その権限を取ろうとすることは、これが若し可能になりますと、道路行政が、運輸省と建設省の両方の省に道路の調査研究の権限を持つ、こういうことになつて、非常に重複することになります。若しこの運輸省が道路輸送に関して調査研究をすることが必要でございますならば、その道路の調査研究しておる建設省から資料を貰えばよいことであつて、特に又予算を掛けて重複して運輸省で、建設省がやつているようなことを調査研究する必要はないということであります。
 尚今日の各省設置案の制定又は改正は、現在の各省の機構を基礎としてその縮小整備を図つて、各省間における権限の調整は一切行わない方針をいうことを聞いておりますものですから、道路の調査研究に関しまして、新たに建設、運輸両者間に権限の重複、変更を來すがごとき改正を一省のみの組織に、いわゆる運輸省の設置法案の中に織り込んで、そうして混乱を來すというようなことは了解できないことであります。若しこういうふうなことが、各省の権限の調整をも行なうことが認められますならば、先程來北條委員からお話がございましたように、我々が長年主張して参りました建設省の一般的改革、即ち港湾行政、或いは水力発電、或いは開拓、或いは山林、砂防、漁港、こういうようなものも当然建設省の設置法案の中に入るべきものだ。こういうことになりますので、ぜひ削除をするということに本委員会は決定したいわけであります。
  ―――――――――――――
#23
○理事(原口忠次郎君) それでは測量法案の提案の理由の説明を政府委員よりいたします。
#24
○政府委員(赤木正雄君) 今回提案いたします測量法案の提案の理由を御説明いたします。土地の測量が國土の利用開発の基礎をなし、及び國土経営上占める重要性に鑑み、且つ現行の陸地測量標條例が不備で、改正を要するものがあるので、測量実施の基準及びこれに必要な権能を定め、測量制度を整備することにより、測量の正確さを確保し、及び測量の重複を除いて、測量の改善発達を図る必要があります。これがこの法律案を提案する理由であります。こういう点でありますから、成るべく早く御審議の上御協賛あらんことを願います。
#25
○理事(原口忠次郎君) 速記を止めて下さい。
   午後三時三十九分速記中止
   ―――――・―――――
   午後三時四十五分速記開始
#26
○理事(原口忠次郎君) 速記を始めて……。本日はこれで散会いたします。
   午後三時四十六分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           原口忠次郎君
           仲子  隆君
           島津 忠彦君
   委員
           島田 千壽君
           堀  末治君
           赤木 正雄君
           久松 定武君
           北條 秀一君
  政府委員
   建設政務次官  赤木 正雄君
   建設事務官
   (大臣官房長) 澁江 操一君
   建設事務官
   (都市局長)  財津 吉文君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト