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1949/04/15 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 決算委員会 第2号
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1949/04/15 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 決算委員会 第2号

#1
第005回国会 決算委員会 第2号
昭和二十四年四月十五日(金曜日)
   午後二時十三分開会
  ―――――――――――――
   委員の異動
三月三十一日(木曜日)議長において
草葉隆圓君を委員に選定した。
四月六日(水曜日)委員赤松常子君の
辞任につき、その補欠として吉川末次
郎君を議長において選定した。
四月十四日(木曜日)委員の補欠とし
て伊藤保平君を議長において選定した

  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十一年度一般会計歳入歳出決
 算並びに同二十一年度特別会計歳入
 歳出決算の審査に関する件
○分科担当委員選定の件
○昭和二十二年度一般会計歳入歳出決
 算
○昭和二十二年度特別会計歳入歳出決
 算
  ―――――――――――――
#2
○委員長(奧主一郎君) それではこれから委員会を開催いたします。本日は昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算並びに同二十二年度特別会計歳入歳出決算を議題にいたしたいのでありますが、その前にちよつとお断わり申上げて置きたいと思います。それは、昭和二十一年度の一般会計歳入歳出決算並びに昭和二十一年度特別会計歳入歳出決算を、この前の委員会で假決議のまま、本日昭和二十二年度決算の審査に入りますが、実は四月の十二日に衆議院の決算委員長と会見したのでありますが、衆議院の方で、もう二、三回会議を開いたならば、大体二十一年度の審査は終る予定であるから、成るべくならばそれまでお待ち願つて、参議院と衆議院と合同の打合会を開きたい。こういうふうな希望がありますので、先ず來る二十三日、遅くも來週中にはその結果を見まして、若し衆議院の方がそれまでに終了しないようでありましたら、参議院の方は独自で審査を終ると決議したい、こう考えておるのであります。ただそれまで非常に時間を空費することに相成りますので、まあ假決議のまま、本日二十二年度の決算の審査に入りたい。こういう考えでおりますから、どうぞ御了承願いたいと思います。
#3
○阿竹齋次郎君 御如才ございませんが、成るべく衆参両院一致さして欲しいと思います。決算の権威のために、この委員会の決算承認の権威をあらしめるためにそうせんと意見がまちまちになるので、どつちにした方がいいか、委員長の方で……。
#4
○委員長(奧主一郎君) 承知いたしました。只今阿竹委員の言われたようなことを尊重いたしましたから、來週まで待つことにいたしまして、尚それでも衆議院が遅れるなら、余り参議院としてお附合している必要もないかと考えまして、大体來週中はお待ちしようと、こう考えております。
 それから尚一つ、お断わり申上げたいのは、四月六日に伊吉川末次郎君が決算委員に再選任されたので、元の第一分科に入つて頂いたのであります。それを御了承願いたい。尚今後も委員の変動による分科担当の選定の指名は、相成るべくなら一つ委員長に御一任して頂くと非常に好都合でありますが、如何でありますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(奧主一郎君) それじやそういうふうにさして頂きます。
  ―――――――――――――
#6
○委員長(奧主一郎君) それから尚もう一つお諮りしたいのは昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算並びに昭和二十二年度特別会計歳入歳出決算の審査方針というものにつきましては、前の、前年度のと同樣でよろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(奧主一郎君) それではこれも御異議ないものと認めます。
  ―――――――――――――
#8
○委員長(奧主一郎君) それでは昭和二十二年度歳入歳出決算並びに昭和二十二年度特別会計歳入歳出決算を議題といたしまして、先ず、政府から決算に関する説明をお伺いいたしたいと思います。
#9
○政府委員(田口政五郎君) 昭和二十二年度歳入歳出決算及び同特別会計歳入歳出決算を会計檢査院の檢査報告と共に國会に提出いたしましたので、その大要を御説明申上げます。
 総決算に計上いたしました歳入の決算額は、二千百四十四億六千七百二十五万余円でありまして、これに対して歳出の決算額は、二千五十八億四千百六万余円でありますから、歳入差出差引八十六億二千六百十八万余円の剩余を生ずる計算であります。併しこの剩余金額中には、昭和二十三年度に繰越しました歳出の財源に当てなければならない額が十七億千二百八十一万余円ありますので、これを差引くと、結局昭和二十二年度一般会計の純剩余金は六十九億千三百三十七万余円となるのであります。而してこの剩余金額中には、昭和二十一年度剩余金の使用残額八億三千二百七万余円が含まれておりますので、これを差引きました六十億八千百三十万余円が、本年度新らたに生じた剩余金となる計算であります。尚、右の剩余金は、財政法第四十一條の規定によりまして、一應翌年度の歳入に繰入れるものでありますが、この二分の一担当額は、同法第六條の規定によりまして、公債又は借入金の償還財源に当てることとなつております。
 次に、昭和二十二年度の歳出予算額は、二千百四十二億五千六百万余円でありますが、予算の決定後において、昭和二十一年度から、昭和二十二年度に十九億六千九十七万余円の予算の繰越を承認しましたので、右の歳出予算額と予算決定後の増加額を合計いたしますと、予算現額は二千百六十二億千六百九十七万余円となる計算であります。以上、昭和二十二年度の歳入決算額と同年度の歳入予算額と比べると、二億千百二十四万余円を増加し、歳出決算額と同年度の歳出予算現額と比べると、百三億七千五百九十万余円を減少しておる次第であります。尚、歳出予算現額のうち支出済となつた金額は前記の通り二千五十八億四千百六万余円でありまして、昭和二十三年度に繰越しました金額は十七億千二百八十一万余円でありますから、これらの金額を差引き、昭和二十二年度歳出予算の不用となつた金額は八十六億六千三百九万余円となる計算であります。
 次に、昭和二十二年度一般会計における予備費の予算額は二十億円でありますが、これの使用を決定いたしました金額は十九億七千七百九十三万余円でありまして、結局差引予備費の使用残額は、二千二百六万余円となる計算であります。右の予備費の使用につきましては國会の事後承諾を求めるため第二回國會に提出いたしましたが、審議未了となりましたので、本國会において承認を求むるため再提出いたしてあります。
 次に、昭和二十二年度一般会計の國の債務について概説いたします。財政法第十五條第一項に基く國庫債務負担行爲の昭和二十二年度の限度額は、八億九千三百五十万余圓のところ、実際に負担いたしました債務額は、八億四千六百三十二万余円でありまして、これに財政法附則第四條に基いて國庫債務の負担行爲となりました六億二千四百四十九万余円を加えますと、債務負担総額は十四億七千八十一万余円でありまして、そのうち本年度支出その他の事由によつて、債務の消滅いたしましたものは四千百九十八万余円でありまして、差引翌年度以降へ繰越しました債務負担額は、十四億二千八百八十三万余円であります。
 次に、財政法第十五條第二項に基く國庫債務負担行爲の昭和二十二年度の限度額は十億円でありますが、実際に負担いたしました債務額は九億三千万円でありまして、これに財政法附則第四條に基いて國庫債務負担行爲となりまして二千八百六十四万余円を加えますと、債務総額は九億五千八百六十四万余円でありまして、そのうち本年度支出によつて債務の消滅いたしましたものは六億六千百六十四万余圓でありますので、差引翌年度以降へ繰越しました債務負担額は二億九千七百万余圓であります。
 次に、公債でありますが、昭和二十二年度発行額は、戰時補償特別措置法第六十三條に基くもの等が八億九千八百七十五万余円でありまして、これに既往年度からの繰越額千八百七十四億三千三百六十万余円を加えますと、債務総額は千八百八十三億三千二百三十六万余円であつて、そのうち本年度償還その他の事由によつて債務の消滅しましたものは、十六億二千三百七十万余円でありまして、差引翌年度以降へ繰越まししました公債の債務負担額は、千八百六十七億八百六十五万余円であります。
 次に、借入金でありますが、昭和二十二年度の借入額はなかつたが、既往年度からの繰越額五百三十九億千七百八十九万余円がありまして、そのうち本年度償還その他の事由によつて債務の消滅しましたものが百十九万余円でありまして、差引翌年度以降へ繰越した借入金債務負担額は五百三十九億千六百七十万余円であります。
 次は、昭和二十二年法律第四十二号第九條第三項の規利による元臨時軍事費特別会計の借入金の繰越債務額七十億円ありますが、本年度償還したものはありません。
 次は、大藏省証券又は一時借入金でありますが、その昭和二十二年度の発行限度額は四百億円でありましたが、実際発行した最高額は三百九十億円でありまして、発行総額は七百二十三億円でありましたが、本年度全額償還済であります。
 以上は、昭和二十二年一般会計決算に関して、極めて概略を申上げたのであります。
 次に、昭和二十二年度特別会計の決算について一言申上げます。昭和二十二年度における特別会計の数は二十六であります。これら各特別会計の歳入の決算額及び歳出の決算額等につきましては、特別会計の決算書によつて御了承願いたいと存じます。而してこれら各特別会計の歳入決算額の会計額は四千百九十一億千三百八十九万余円、歳出決算額の会計額は三千七百二十五億六十六万余円であります。併しながらこれら各特別会計及び一般会計各相互間におきましては、相当多額の重複額がありますので、これらを控除調整した決算の純計額は、歳入四千百九十八億八千四百八十六万余円、歳出四千六十億三千九百六十一万余円となる計算であります。
 以上昭和二十二年度一般会計及び特別会計の決算に関しまして、極めて概略を申上げましたのでありますが、更に御質問によつて御説明申上げたいと存じます。何とぞ十分御審議の程お願いいたします。
 尚、本年度の決算書は、財政法及び新会計法等に基いて調製いたしましたので、從來の決算書とはその樣式及び内容において甚だしく変りまして、お手許に配付されましたようにその量も非常に厖大となつたわけであります。又予算の執行につきましても、新制度に不馴れのため、若干の違法、不当の点も少くないのみならず、これが決算の調整につきましても、審査、印刷等に予想外の日子を要したわけであります。從いまして会計檢査院への送付期限並びに國会への提出期限も予定よりも相当遅延いたした次第であります。今後は新制度の精神に從いまして、これらの欠点も漸次改善されることを期待しておるわけでありまして、これらの点につきまして予め御了承をお願いいたしたいと存じます。
#10
○委員長(奧主一郎君) この際、一般質疑に入る前に、丁度会計檢査院から院長が御出席になつておりますので、引続いて会計檢査院長から審査報告に対する御説明を伺いたいと思いますが、如何ですか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○委員長(奧主一郎君) それではどうぞお願いいたします。
#12
○會計檢査院長(左藤基君) 昭和二十二年度決算檢査報告につきましてその概要を説明いたします。お手許に配付してある昭和二十二年度決算檢査報告には、憲法第九十條及び会計檢査院法第二十九條の定めるところに從つて、國の收入支出の決算の確認、檢査上不当と認めた事項等の外、出納職員に対する弁償責任の檢定、政府出資團体等に関する檢査事項等を記述いたしてあります。昭和二十二年度の一般会計決算額は、歳入二千百四十四億六千七百余万円、歳出二千五十八億四千百余万円であります。又各特別会計の決算額合計は歳入四千百九十一億千三百余万円、歳出三千七百二十五億余万円でありまして、一般、特別両会計の決算額を総計いたしますと、歳入六千三百三十五億八千百余万円、歳出五千七百八十三億四千百余万円となりますが、各会計間の重複額等を控除いたしまして歳入歳出の純計額を概算いたしますと、歳入四千百十四億円、歳出四千三十四億円となりまして、前年度に比べまして歳入において二千四百八億円、歳出において二千三百八十六億円の増加となつております。
 以上申上げました一般、特別両会計の決算額のうち、会計檢査院においてまだ檢査が済んでいないもの、即ち檢査未確認といたしました金額は、一般会計においては歳入において五億五百余万円、歳出において百五十一億四千九百余万円、又特別会計におきましては、歳入において四億一千八百余万円、歳出において十七億二千百余万円でありまして、未確認額は一般、特別両会計の歳入歳出を通計して百七十七億九千三百余万円に上ります。未確認といたしました金額のうち、主なるものは、終戰処理費におきまして概算拂をしたもので、精算を終つていないものなど百三十五億余万円と、國有鉄道事業特別会計の支出のうちで、檢査院の質問に対する回答がまだ來ていないものと、仮勘定の精算が終つていないものなど十五億円とであります。
 次に、元臨時軍事費特別会計の整理状況を見ますと、歳出は本年度を以てその整理を終つたこととなつておりますが、これに見合うべき歳入の面につきましては、二百億七千七百余万円の不足となる計算でありまして、その後始末がまだ付いておりません。
 次に、会計檢査院は歳入徴收官及び支出官の歳入歳出証明額と日本銀行における現金出し入れの金額とが符合するかどうかをも檢査いたしておりますが、その檢査の結果によりますと、一般会計歳入において七千八百余万円、專賣局特別会計歳入において九億九千五百余万円だけ符合しないものがあり、いずれも日本銀行の方が少くなつております。
 次に、会計檢査の結果、会計経理上違法又は不当と認めた事項、即ち批難事項として昭和二十二年度檢査報告に掲げました事項の件数は、歳入に関するもの百七十九件、歳出に関するもの百六十五件、その他國有物件の管理に関するものなど四十二件、合計三百八十六件でありまして、前年度の百七十五件に比較して二倍以上に増加しておりますことは、誠に遺憾に堪えないところであります。
 尚、批難事項のうち金額が少額であるとか、又は事態が軽微であるなどの事由で、この檢査報告に掲記しなかつたものは多数に上るのでありますが、これらについては、別途にそれぞれ当該取扱廳に対し嚴重なる注意店を発して置きました。前に申上げました三百八十六件の批難事項につきましては、この檢査報告の第五章に詳しく記述してありますから、それによつて御了承を願いたいのでありますが、一應全体を通覽してその概要を申上げたいと存じます。
 第一は、歳入の收納未済についてであります。一般会計の二十二年度の收納未済額は五百三十三億余万円で、徴收決定済額に対する未納割合は二〇%に当つておりますが、二十一年度は八%、二十年度は四%であつたのに比べますと、著しい増加を示しており、その收納未済額五百三十三億余万円の八割余は租税でありまして、國の財政の現状に鑑みまして改善の要切なるものがあります。又特別会計の收納未済額は二百三十四億余万円で、一般会計分と合算いたしますと七百六十七億余万円に達する状況で、更にまだ納入の告知さえ済んでいないものを考慮いたしますと、本來二十二年度に收納すべき歳入で收納未済となつた額は相当巨額に上るものと考えられます。
 第二は、豫備費についてでありますが、一般会計の予備費予算額二十億円に対し、予備費の使用を決定した額は十九億余万円でありまして、そのうち内閣、文部省及び運輸省においては、所要額以上に予備費使用の決定を受けたり、又は決定額の大半を大藏大臣の承認を受けないで他に流用したものなどがあります。
 第三は豫算の支拂計画及び豫算繰越についてであります。支出官に対する各省各廳の長からの予算の支拂計画の示達がとかく遅れ勝ちでありまして、年度末に差迫つて工事費とか、物品購入費とかの支拂計画を示達したため、支出官は年度内に支出を完了しなければならないものと思い、工事が完成せず又物品の納入のないのに、事実を作爲して年度内に完成又は納入されたものとして経費を支出するなど、いわゆる経費の年度区分を紊る事例が多いのであります。よろしく支拂計画示達の手続を促進し、以て適当な時期に適当な支拂計画を示達しなければなりません。
 このように年度区分を紊る事例の頻発するのは実は支拂計画が遅れたためだけではなく、同時に予算繰越の手続が煩瑣であるということによる場合も少くないものと認められますから、よろしくこの手続を簡素にいたしまして、眞に繰越の必要のあるものに対しては比較的容易に予算の繰越をなさしめ、以て無理のない会計経理を行い、予算を有効適切に使用し、國費濫費の弊を防止するの要緊切なるものがあります。
 第四は、公共事業費についてであります。公共事業費は経済安定本部の認証を経て、各省各廳に予算が配賦されるのでありますが、当初認証手続が複雜に過ぎたために予算の配賦が著しく遅れておりました。そこでこれを促進するため、單に事業別の仮申請書に対して一括認証することに改められましたが、仮認証後の主務廳の処理が遅いなどのこともあつて、末端の実施部局に支拂計画が示達されるのは依然として遅いようでありまして、六三制の中学校校舎建設の補助金等も、校舎の年度内完成を條件としながら、年度末に差迫つて支拂計画の示達を行うような事例が多い実情であります。
 第五は、終戰処理費についてであります。終戰処理費の二十二年度支出額は六百四十一億余万円でありますが、工事の請負、物件の購入等に当つて予算が足りないのに拘わらず、これを無視して契約したために、この代金を二十二年度中に支拂うことができなかつたものが約百五十億円もあるような次第であります。これらは予算を超過して債務を負担しておるのでありますが、このようなことが連年ありますことは、その間たとえ事情の諒とすべきものがあるとしても、その措置甚だしく当を得ないものと認められます。その外工事費等の概算拂で精算が遅れているものの多いこと、工事の施行、物件の調達に当りまして計画が適当でなかつたと認められるもの、概算拂額が多過ぎたもの、不急の物品を多量に購入し、その保管に万全を欠くものがあるなど、経理上の改善を要する事項が多々ございます。
 第六は、補助費についてであります。補助費の二十二年度支出額は、一般会計及び各特別会計を通じ約七百十六億円に上つておりますが、補助指令が年度末に差迫つて行われたため、補助事業の実態に即応しなかつたり、補助金額が名目的で僅少に過ぎたため補助の実効を收め難いと認められ、むしろ集中的、重点的に使用すべきものであつたり、二十二年十二月内務省廃止の際には、実情を調査することなく、漫然災害復旧工事費の補助金を関係府縣にばらまいたり、補助金を交付した後における補助事業の運営が当初の目的に適わないのに、何らの措置が取られなかつたものなどがあります。これらはいずれも補助金の交付等について措置当を得ないものであります。
 第七は、職員の厚生施設についてでありますが、時節柄の傾向として予算の目的外に経費を使用し、又は予算を流用して職員の官舎等を新築したり、職員の厚生施設を行なつた事例がありましたが、これらのもののうちには事情の諒とすべきものもありますので、今後は必ず予算に計上してこれを実施すべきものと認めます。
 第八は、特殊物件についてであります。特殊物件は昭和二十二年度までにその大部分の処分を終つておりまして、その賣拂済額は六十六億余万円と推算されます。二十二年度末ではその約半額三十一億余萬円が未だに徴收されていない状況でありまして、本院におきましてもその收入の促進方につきまして注意を促している次第であります。又特殊物件の賣拂代金を國庫に納付しないで府縣などで勝手に手許に保管していたり、他に融通したり、その措置当を得ないものが相当件数に上つております。又廃兵器につきましては、昭和二十一年五月、当時の内務省が兵器処理委員会に一括賣拂いましたが、その代金としては二十二年九月までに僅かに二千三百万円の納付を見ただけで、二十三年五月に至り、この賣拂契約は解除され、当時委員会の保有しておりました四十五万トンは、現在においては産業復興公團にその処理を行わせることになつております。一方兵器処理委員会当時の処理費用は予算額二億六千万円の範囲内で支拂うことになつていますが、まだ支拂額は決定しておりません。
 第九は、艦艇解撤についてであります。旧海軍艦艇の解撤作業は二十三年度に着手したものにつきましては、その收支について予算的措置を取られましたが、二十二年度以前に着手したものにつきましては、すでに概ねその作業を完了しておりますのに、これに対しまして何らの予算的措置を取つていなかつたのでありますが、政府は最近になりまして、漸く終戰処理費の既定予算から差繰り、その作業費を支出することに決定いたしました。
 第十は寄附についてであります。裁判所、法務廳及び労働省で、地方部局の廳舎の新営について寄附を受けたものが相当ありますが、元來このような國の機関の廳舎の新営は正規の予算の範囲内で設備すべきもので、その制限を超えて寄附により設備するのは妥当な措置ではありません。寄附金によることは寄附者の自発的行爲によるという形を整えましても、その実、半強制に類するものが多く國民に対して法規に基かない負担を課するような結果ともなりますので、余程注意しなくてはなりません。
 次に、前年度檢査報告において批難いたしました事項については、本院においてその後も引続き注意しておりますが、まだ是正されておらないものが、この檢査報告の第七章に掲記してありますように十七件あります。これは誠に遺憾に堪えない次第であります。又國の財産に関する事項につきまして一言いたします。物品の経理につきましては、從來現金よりも経視する傾きがありまして、物品の管理上措置当を得ないものが多々あるのでありますが、そのうちでも特に終戰処理費関係の分についてその例が多いのであります。又土地建物等につきましても、その管理が十分でなかつたため、土地、建物が無断で使用されたり、又は立木が無断で伐採されたりしているのに、これらをそのままにしているものがありますのは、その措置失当であると言わざるを得ません。尚、檢査報告の説明を終るに当りまして、会計檢査院の檢査状況並びに檢査方針について一言附加えたいと思います。
 本院の会計檢査は、書面檢査及び実地檢査の二方法によるのでありまして、書面檢査のために各省各廳から送付を受けました收入、支出等の計算書は、二十三年一月から十二月までの一年間に十三萬五千册、その証拠書類は三千七百六十二萬枚の尨大な数量に上るのであります。又実地檢査も常時に執行することになつておりますので、年間を通じて全國各地に出張いたしておる状況であります。この実地檢査は書面檢査の基盤に立つて執行するのでありますが、同時に書面檢査も実地檢査の結果によつてその徹底を期さなければなりませんので、相互にその檢査の結果を活用して、会計檢査の完璧を期しているような次第であります。本院の職員は現在事務官以上七百五十八名であります。
 昭和二十二年度の決算檢査の結果につきましては、前に述べた通りでありますが、現在執行しております檢査につきましては、先に経済安定九原則の発表の次第もあり、國の財政の現状に鑑みまして特に收入の増加、支出の節約、経費及び物件の効果的使用等の点を重視し、経理上の不当事項の起らないようにいたしたいと念願いたしております。即ち收入の面においては租税その他の課徴金の適正を期すると共に、國の收入として徴收すべきもので、その決定の漏れているものとか、決定の遅れているものとか、又は決定はしていても、実際の收納が遅れているものの收納を促進しております。支出の面においては、國の工事などについての過大施設を抑制し、請負代金又は物件購入代價の適正を期し、不用品は勿論、不急品の調達を避けるようにし、又経費を予算目的外に使用しないようにするとか、予算に計上されていないのに、工事物件の契約をする等、予算の制をみだるような運用をしないようにさせる外、年度末経理における濫費の弊を根絶させるよう、常時十分な檢査を執行する決心であります。又國の財産についてはその管理処分に留意し、これらが効果的に使用されているか、使用料は適正に徴收しているか、又その処分代金は適当であるかなどにつき、檢査の徹底を期する所存であります。各特別会計等の企業体につきましては、独立採算制の見地から事業運営の能率化、收支の均衡等の点について檢討を加え、特に專賣公社、日本國有鉄道などについては機構切替の際の会計経理に紊乱なからしめ、尚、復興金融金庫及び預金部資金等の資金の融通回收等についても、日本経済復興の趣旨に合致するよう、その運用についての檢査をいたしております。以上を以て説明を終ります。
#13
○委員長(奧主一郎君) 只今大藏省並びに会計檢査院から決算に對する説明がございましたが、これにつきまして皆さんの一般的質疑がございましたらば、どうかお願いいたします。
#14
○來馬琢道君 私失礼を申上げて、申しにくいようなことが一つ感ぜられるのでございますが、この二十二年度の決算ということになりますと、今私がここに直感しております問題は、或る宗教團体が建物疎開を受けまして、そのときに交付せられた金が特殊預金となつていたものがある。それが昭和二十年の末でありましたか、法律が急に變りまして、二十一年かも知れません、十二月二十五日は覚えております。そのためにその一旦政府の方へ税金として取上げられといましたものを返されることになつた。それで手続を済まして税務署の方へ返して貰うことを要求したところが、財務局の方へ行つて許可を取さて來るということになりまして、十万円以上である、それも手続きがすつかり完了したに拘わらず、東京の中で極く近い所であるに拘わらず、これが一向支拂いを受けないで、たびたび催促をして見ても一向交付されないようなことになつておりますが、この決算というものはなるだけこう引張つて支拂わずに置くのが税務署の方の、大藏省の方の都合がいいことなんでありますか。そういうことを心配して話しましたところが、それは税務署の官吏を呼んで少し懇談すればいいのだということであります。それは私共の仲間ではできないことだというので、刑罰に触れることはしたくないということで我慢しております。そういう事件がここにあるのですが、もう決算してしまいますと、過年度支出ということについてはどう取扱われるものでありますか、そういうことが隨分世の中に沢山あるのか知らんと思いますが、税金の方は日歩でどんどん利息が増して行きますが、支拂うべき者に向つて、すでに大藏大臣の許可を受けておりますものが支拂われずに、一年にも二年にもなるというような相成りましたときには、國はそれに對して日歩を拂うというようなことをするものでしようか。金がなければ拂わないでいいのでありましようか。こういう決算を今するに当りまして、何かこう國の方で遅緩して置く方が財政上都合がいいといつたようなことがあるのか、甚だ明瞭を欠いておると思いますが、大藏省の方針は、そういうことに対しては促進する方がいいのか、緩慢にして置く方がいいのか、年度が過ぎても拂わないで置いても一向差支ないものか、それに対して日歩を附けるといつたような責任を持たないものか、方針を一つ伺いたいと思います。これは少し今日の一般質問としては当嵌らないようだけれども、隨分世の中にはそんなことで泣いておる國民もあるかも知れないと思いますので、質疑をいたしたいと思います。
#15
○政府委員(大槻義公君) 只今の御質問でありますが、税務署の話としてお話がございました点は、私も今少し具体的に別に伺いまして調べて見たいと、こう思いますが、一般論として御質問がありました支拂が遅れるという点について、どういう考え方でおるかという点について申上げますならば、勿論政府の債務が確定したものに対しては、速かに支拂うべきものでございまして、この点につきましては從來ともいわゆる政府支拂遅延の問題としていろいろな御批判があり、政府としても遅延を速かに解決するよう努力して來た次第であり、現在もそういう趣旨の下に考えておる次第でございます。お尋ねの、政府が支拂うべきものを遅れて支拂うというような場合に、利息を附けるかどうか、税金の場合には滯納すれば督促的の延滯利息が取られるのに、政府が支拂を遅れた場合には利息を附けるかどうかという御質問でございますが、この点につきましては、いろいろそういう考え方について研究はいたしたこともございますが、現在のところ結論を得ておりません。ただ支拂いが遅れている面があれば、それをできるだけ早く解決するという氣持で努めている次第でございます。
#16
○中平常太郎君 只今來馬君のお話でありまするが、それに対する会計課長の御答弁がありましたが、今御質問申上げるのとは別ですけれども、今ちよつとお話の中に、政府の怠慢で遅延している場合に利拂いという問題は法律によつてまだ確定しておらんということをおつしやつたのですが、これは國家の賠償法によつて当然政府が持つべき不当の遅延の場合には、これに対して利子は当然附するべきものと信じておりますから、それが問題になるということはないでしよう。当然決まつたことでしよう。利子を拂うということは……。その点は一つ次までに、今のような不確定な話でなくて、しつかりした御返事をお願い申上げます。
#17
○政府委員(大槻義公君) よくその点も確めまして次回に御答弁申上げます。
#18
○中平常太郎君 それでは、この会計檢査院は歳入の徴收官及び支出官から歳入歳出の証明書を貰つておられるのに、それが日本銀行の現金と合わないというのが九億何ぼもある。歳入につきましては七千八百余萬円、特別会計においては九億九千五百万円符合しないものがあるとなつておりますが、それは、そういうずれは当然我々も予想するところでありますが、その後においていつ頃それが調整されてしまつたかということ、大体支出官なり、徴收官から証明書が出ていた以上は現金の授受があつたと見るべきに拘わらず、証明書が明らかに檢査院に廻つているのに現金が日本銀行において合わないということはどういうところからそういうことが起きるのでありますか、御説明願います。
#19
○會計檢査院長(左藤基君) それはいろいろな原因があるのですけれども、二十二年度などにつきまして沢山あつた原因は、会計年度は二十二年度は二十三年三月三十一日で終る。併しながら國の債権が発生しているというものについては、更に一月間だけは原則として二十二年度の收入が取れるわけです。その二十二年度の收入を二十三年の四月一日以降に拂うような場合に、二十二年度の收入にすべきに拘わらず二十三年度の歳入にしているというような手違いが、これが一番主なものかと思いますが、そういう関係でここに挙げてあるようなことが起つております。これは毎年あることでありまして、二十二年度に特にありましたような事項ではないのであります。
#20
○中平常太郎君 只今の会計檢査院長のお話では、手違いが原因であるようにおつしやつたのですが、年度を越えて後の、前年度の歳入歳出は手違いのみによつてそういう現金のずれが見えるのでありますか、当然起き得るずれという意味ではないのですか、その点をお伺いしたい。それから徴收官なり、支出官が証明額を、明らかな証明額を出しておるのに現金と合わないというのは、問題はどういうわけですか。
#21
○會計檢査院長(左藤基君) 只今申しました二十二年度の歳入を二十三年度の歳入として誤納したものが九千万円、その外に大きな額といたしましては、二十三年度の歳入を二十二年度歳入として誤納したものが千三百余万円、そういうふうにこの昭和二十二年度について見ますというと、二十二年度が三月の終りに終り、二十三年度が四月に始まるけれども、二十三年度の始まる四月には、二十二年度の整理期間もそれに重なつておるのです。そういう関係で、こういうふうな誤納が起きておるので、從つて出納観念としては納めてはおるけれども、その納める年度を間違えた、そういうことが一番主なものであります。そういう関係になつておる。尚その外に細い点は大分ありますけれども、例えば出納閉鎖期に日本銀行に拂込を見ながら、出納閉鎖歩。即ち二十二年度の收入を二十三年の四月までに入れない、五月以降入れるとか、或いは一般会計歳入を財産税等收入金特別会計の歳入として誤納する、財産税だから税金によつて、税金は原則として一般会計でありますけれども、或る種の税金は財産税等收入金特別会計の歳入にしなければならん。ところがそこの間違いでこれが起る。そういうふうなことでありまして、こういうふうな大きな日本銀行と國との証明額の不符合のものが起つたわけであります。
#22
○中平常太郎君 もう一度お伺いしますが、そうするとこの誤納や何かの調整、あとで直しておるかどうか、そういうことがまあ符合しない分とか、符合する時期、或いは符合さして來た後の檢査をなさいますか。又符合できない場合にはあなたの方から符合さすべく努力をして、そうして符合の結果を会計檢査院は御覧になるのでございますか。
#23
○會計檢査院長(左藤基君) 符合は今申しましたように、誤納の原因がここではつきり分つておるのでありますから直さしております。
#24
○中平常太郎君 直さす直ちに……。
#25
○會計檢査院長(左藤基君) やはり相当期間かかりますし、檢査しますが、どうしても途中で足らんというものがあれば、これはしようがありません。それに対してはそれに対する処置を取る、こういうことになります。
#26
○西山龜七君 この臨時軍事費特別会計の整理の状況なんですが、歳出は二十二年度を以て整理を終つたことになつておるが、これに見合うべき歳入の面について、二百何がしが不足となる計算である。この事情がちよつと分りかねますので御説明を願いたいと思います。
#27
○政府委員(平井平治君) 臨時軍事費特別会計は、昭和二十年度の決算と同時に國会の議決を頂いて、臨時軍事費特別會計としては一應済んだのでありますが、その後この会計を一應締切つたのでありますが、その後この特別会計の系統の歳入歳出が当時不明であつたものが段々分つて來たものが生じているわけであります。この関係は数字で申上げますと、臨時軍事費特別会計を締切つたときの剰余金が百七十九億八百九十三万五千八百八十六円でございましたのですが、その後二十一年度に歳入の方で不明であつたものが判明して、この会計に入つて來たものが一億六千八百二十五万円、それから二十二年度になりまして歳入の判明したものが七十万三千円になつております。合計いたしまして、百八十億七千七百八十八万八千円余の歳入の方の関係があるわけであります。これに対しまして、歳出の方は、二十一年度の支出が過去に不明であつたものが判明になつて來ましたものが二百十五億八千五百余万円、二十二年度に同じように判明いたしたものが百六十五億六千九百百余万円、会計三百八十一億五千五百余万円歳出の関係があるわけであります。そういたしまして前の歳入の方の関係と差引いたしますと、二百億七千七百余万円という不足が出ているわけであります。これが会計檢査院の第五の整理のところに出ている二百億七千七百余万円という数字であります。尚申上げますと、この臨時軍事費関係で今日まで解決しておらんと申しまするか、解決しないでそのままになつているのは甚だ遺憾だありまするけれども、未確定の要素がまだ大分殘つております。收入未済の関係が相当殘つております。それから現地の軍事郵便貯金の拂戻しによるところの臨時軍事費系統の負担になるというようなもので、現在判明したものが二十六億円くらいありまして、尚この他にも相当あると想像されるのであります。それから在支金庫の関係がこれが相当負担が出て來ると思うのでありまするけれども、これも只今のところ見当が付いておらないのであります。そういうような関係で整理ができないのが一つと、それから只今の財政状態では、この関係を相当赤字公債を発行しなければならないのでありますが、各種の関係がありまして只今のところでは赤字公債が出し得ないのであります、結局このまま置くより他に手がないのでありまして、こういうふうに一應して置くのでありますが、財政等の事情が付きまして赤字公債が発行できるということになれば、解決し得られるのではないかと考えております。
#28
○西山龜七君 もう一度お問いいたしますが、そういたしますと、臨時軍事費というものでそのままに金が出たきりで現在いると、こういうふうに解釈していいですか。
#29
○政府委員(平井平治君) はい。その通りでありまして、その原因は約二百億の赤字になつておるのですが、そのうち一時借入金をしておるものが七十億円でございます。それ以外の約百三十億円というものは、一般会計とかそれから各会計の余裕金を、國庫の余裕金を使つて泳いでおる関係であります。
#30
○阿竹齋次郎君 私は政府に問うのですが、時間が大分盡きましたから簡單に答えて頂きたい。私も簡單に問います。政府の説明を見ますると、終いの方にこう書いてあるのです。「本年度の決算書は財産法及び新会計法等に基いて調製いたしましたので、從來の決算書とはその樣式及び内容において甚しく変りまして」とこう書いてあるのですが、私共は決算のやり方は從來の通りで、何も変つておらないと思うのです。これを見ますと何だか根本的に変つたように書いてある。これに対してこの遅れた理由はこれだ。少しも変つていない、ただ予算が多いので決算の量が殖えただけだと私共は思うのですが、決算の方法がそんなに根本的に変つたのですか、お伺いします。
#31
○政府委員(平井平治君) 結局決算そのものは変りないのですが、調製する書類が非常に多くなつたわけであります。例えば予算科目にいたしましても、二十一年度までは大蔵省ですと大蔵省所管の一本でよかつたのが、今度は二十二年度から各部局別に予算が編成されておりますから、それを部局別に作らなければならん。それから予算が甲一號と二號に分れておりますから、その二つの方面から数字を出して行かなければならん、こういうような関係であります。
#32
○阿竹齋次郎君 それなら私の思つておる通りであります。それならばどうせ人手も殖しておるのだろうと思います。であるからそんなことぐらいではこんな遅れた理由にはならないと思います。そうしてその書き方がいろいろむつかしいことが書いてある。要するに「新制度に不馴のため若干の」何とかとかと書いてある。私共は決算というものの調製は何にもむずかしくないと思う。正しくやれば簡單なものであります、ただそういう不法をやつていた。不当のものの面を工合よく作らなければならんために遅れたのが根本の理由だと思います。而も「今後は新制度の精神に從いまして」、素人の私共はどんなに変つたかとびつくりする、聽いて見るとどんなことでもない、量が殖えておる。そんなことなら人手も殖えたのだろう、こんなことを書くのは我々をごまかすものではないかと思いますが、当局においてはどう考えておりますか。この良心的な問題を伺います。素人はどんなに変つたかびつくりしますよ、同じことですね。それから今度会計檢査院に聽きますが、この終い頃に注意して直らんのがある。こんなのは職権を執行なさいますか。癖が惡い。それから次に、もう一つ檢査院にお尋ねしますが、檢査報告に記載したものがこれだけある、けれども記載しなかつたものが多数ある。初めは何千件ぐらいあつたか、それから又係員でおかしいなあと思うくらいの、要するに上司の手許に來ないものが何万件かあつたかと思いますが、どのくらいあつたかということを聽きたいと思います。初めはどのくらいあつたのでしようか、うんと詮じ詰められてこれだけになつたのですか。大凡でよろしゆうございます。
#33
○會計檢査院長(左藤基君) 会計檢査院で、この檢査報告に出ておりますように批難事項が相当あります。これにつきましては、從來の制度を御存じかどうか、その大要を御存じかどうか知りませんが、新憲法、改正憲法と申しますか、日本國憲法のできる前、昔におきましては、檢査院というものは國会に対しまして直接関係はありませんでした。そこで檢査報告は國会に提出されますけれども、檢査員は國会に出席できなかつた。まあそういう関係もありますか、少し言葉はきつくなりますが、関係省におきましては、かような説明をして過ぎたようなこともあるように聞いております。ところが憲法が改正になりまして、会計檢査院と國会との関係が密接な関係になりまして、会計檢査院の檢査報告に記載した事項につきましては、平たく申しますれば、各省は眞劍に取扱うということになりまして、この檢査事項としてかけた事項につきましては、各省は或る事項につきましては是正することを努力しております。その結果、昔とは非常に変つておるように思います。ただ取扱應によりましてその是正が不十分である。まあ極端に言いますと、ほつたらかしておるというものもないではないのであります。そこでこの檢査報告を御覧枚なると分りますが、前に批難した事項で、その後どうしているかということを会計檢査院は注意しております。そうして若し直さない場合には、更にこの檢査報告に掲げまして、國会、國民の批判を仰ぐということにしております。尚そういうことに関しまして、会計檢査院は政府その他檢査箇所に対してどういうふうな責任を問う方法があるかということは、会計檢査院法に規定するところでありまして、その法律によりますというと、國の会計事務を処理する職員が故意又は重大な過失によりまして、著るしい損害を國に與えた場合においてし、これに対して懲戒の要求ができる、その本属長官等に対しまして、懲戒の要求ができる、こういう規定があります。それからこの会計檢査院の職務執行上、計算書及び証據書類というものを一定の期限内に取扱廳から会計檢査院に出すことになつておりますが、遺憾ながらその期限が余程遅れておるものがあるのであります。そういうものにつきましても、極端に怠つておる場合につきましては懲戒要求ができる、そういう制度になつております。その規定によりまして、著るしく國損を與えたものにつきまして、現在檢査報告の中から著るしいものを更に当事者を呼びまして事情を精査しております、そこに故意又は重大な過失があるということになれば、懲戒要求をしなければならんと思つております。それから計算書、証據書類の提出が著しく遅れているものにつきましても、嚴重に督促しておりますが、それでも尚出さない、正当な理由がなくて出さないというものに對しましては、同様の措置をするように今手続中であります。それからこの檢査報告に三百八十余件ありますけれども、この檢査報告を作りますにつきまして、一應事務総局におきまして問題になつて、それを我々檢査官の会議で可否を決定するのでありますけれども、出すか出さんかを決定するのでありますが、その議題に上つたものは約千件あります。その中から、主務省の方も非常に事情止むを得なかつたし、事は軽微である、或いは金額が少いというようなものは落しております。それからその会議に上らんものが更に約三千件くらいある、そういう状態であります。以上お答えいたします。
#34
○來馬琢道君 只今会計檢査院長から取扱い方について説明を受けて、私共も会計檢査院長が制服を着用をして檢査報告を天皇に上奏しに参内したようなことを聞いておりますので、誠に新憲法下における会計檢査が國会と密接な関係を持つようになつたことに對しまして、大日本帝國憲法時代は儀式はやかましかつたけれども、内容においては今の方がやかましくなつたということは、その任務を重くされたことを感じますが、ついでに伺つて置きたいことは、会計檢査院は各省の吏員を只今のような問題が起つたときに直接召喚して調査するというような権限を與えられておりまするか、そういう問題も又國会を経て調べることになつておるのでありまするか、その辺のところを伺つて置きますことが、我々委員といたしまして大変に力の入れ方が違うと思ひますから、明瞭にして頂きとうございます。
#35
○會計檢査院長(左藤基君) その点につきましては、檢査院法によりますると、檢査の執行に関して必要のある場合には関係者の出頭を命ずることができるというような規定がございます。但し法律によるというと、その出頭しなかつた場合の制裁が、これが非常に薄弱である。官吏につきましては、先程申しました懲戒法規がありまして、出頭命令に正當な事由なくして應じなかつた場合には懲戒の要求ができます。併しながら懲戒だけでありまして、いわゆる刑罰ではないのであります。それから会計檢査院は、現在の法制によりますというと、公團その他いわゆる政府以外のもの、こういうものを檢査しております。こういうものに對しましては、出頭命令を出して來なかつたからといつて、それに對する制裁法規はありません。だから法律的には、その点において若干欠けておるということも言えるのではないかと思います。
#36
○阿竹齋次郎君 ちよつと簡單に答えて貰いたいのですが、只今申上げたような説明書の文句、これは非常に穩当を欠くと思うのです。調子が高過ぎると思いますが、政府はこの文句で適切だと思うておるかどうか、これをちよつとお尋ねいたします。
#37
○政府委員(平井平治君) 或いはお言葉の通りかと存じます。役所の方でよく相談いたしましてお答えいたしたいと思ます。
#38
○姫井伊介君 遅れて來ましたから、重複したことがあれば御注意を願います。会計檢査院の説明書の中の第四貢であります。予算繰越の手続きでありますが、この予算繰越の手続きは何によつて規定されてあるか、法律ですか、或いは政令ですか、若し政令などで扱われておるとするならば、直ちにそれを直されればよいのですが、直されるような用意がありますかどうかということ、どういうふうにすればこの予算繰越の手続きが簡素に且つ正確に行われるかという、これを一つお尋ねいたします。次は、特殊物件につきまして、第六頁でありますが、昭和二十一年に一括して賣渡した。その代金が二十二年度には僅かしか入つていない。二十三年度になつてこの賣拂契約は解除されて、その保有しておつたものは産業復興公團に処理を行わせることになつた。この相当の年月の間には、その廃兵器の潰しにした値段でも相当値上りがしておる筈なのです。殆んどあとから遅く受け取る者は、無償で受取つたという勘定になる程の違いがあると思うのでありますが、これらの計算はどういうふうに処理されますか。最初決めたから、その通りに自然値上りしても全く見ていない、若しくはそれを時價に計算して、價格の差益金でも徴收する方法を構ぜられたかどうか。從いましてそのときの予算方の処理、経費というものも、これはそのままで行われたのであるか、或いはやはりいろいろその物件の値上り、貨幣價値の下落からいたしまして、これでは足りなかつたのではないか。そうするならば、尚更この特殊物件の処理につきましては、その價格の点に考慮されなければならないが、これはどういうふうに檢査院では御覧になりましたか。その次は、寄附についてでありますが、地方における寄附は決算上には表面に出て來ないことになつておるでしようか。その場合に、例えば百万円の予算しかないものが、地方の寄附によつて二百万円使つたという場合には、その決算処理というものはどういうふうに表現されるか。以上の点を伺いたいのであります。
#39
○會計檢査院長(左藤基君) 繰越の問題は法律及び政令に規定してあるんです。その繰越を求める原因は、期限がやかましいとか、その関係書類というのが非常に多いように聞いておるのでありますが、そこでこれはもう少し繰越を認めるか認めないかを早く要求させ、早く決めるということにすれば、例えば二十二年度の経費を実質上二十三年度に使う、いわゆる年度独立の原則と申しますか、或いは会計の原則を紊り、法律に違反するということは恐らくなくなるのじやないかと思うのであります。但しこの繰越の問題はなかなか難しいので、繰越の要求があつたから直ぐそれを大藏省で認めるということになると、又これが会計の年度の原則に對する例外でありまして、例外なら多く認めるということは、予算当局としては非常に心配されておるのであります。併しながら毎年この年度区分を紊つたという問題は、我々の方には、檢査報告には必ず出ておりますが、如何にも多い。多い原因がどうも手続が非常に沢山の書類であるとか、又期限がやかましいとか、そういう関係で何とか政府において考えて、適当なものは年度繰越は認めてやると、その替り年度繰越になるようにしたことは惡いというようなものについては、或いは又年度繰越は必要ではないというものについては思い切つて年度繰越を認めないというふうに、イエス、ノーをはつきりして貰いたいという意味であります。それから次は、廃兵器の問題でありますが、この廢兵器の問題は、本委員会においてもたびたび御質問もあり、説明したところでありますが、廢兵器を政府が、ここに書いてあります兵器処理委員会、これは民間の團体であります。委員会と申しますが、政府機関ではなく民間の團体であります。この民間の團体に廃兵器を拂下げまして、そうしてその拂下を受けた廃兵器を民間團体が適当に、大砲なら鑄潰して小さくするとか、飛行機なら分解して小さくするとか、壤してそうしてそれを賣り拂う。そうすると壤す費用、或いは又現地から工場へ持つて來る費用、そういうような経費が一方で要る。同時に他方においては賣拂つたために收入がある。その收入、支出の差額、これはここに書いてありますように、僅かな黒字ですが、そこに收益が起つたならば、それを政府に納めろ、それでありますからして、賣拂つたものは、その賣拂当時の公定價格のあるものについては、公定價格、若し公定價格がなければ、時價によつて賣拂う、そういうことになつております。ただ我々の檢査する結果を見ますと、公定價格で賣つたかどうかという疑問の点がいろいろ噂されておるようであります。併しその多くは、委員会から第一の取得者に賣る場合に恐らく公定價格によつて賣る。第一の取得者が第二の取得者に賣る場合には、必ずしも公定價格で賣るのではないが、いずれにいたしましても、ここに書いてあります通り、この兵器処理の後始末につきましては、今檢査をしておるのであります。この兵器処理委員会というようなものに、それをやつてしまうというようなことは、会計制度としては非常におかしい。そこでこの前の決算報告でしたか、その前でしたか会計檢査院で非常に批難した。そこで政府は、ここに書いてあるように賣買契約を解除してこれを政府に引継いだ。その政府の引継いだものを産業復興公團に扱わして、政府の負担でやつて行こうということに現在なつております。なつておりますけれども、産業復興公團に渡す前、即ち賣買契約解除前のことが過ぎているから、これがここに書いてありますように二億六千万円の範囲で支拂うというのは、その前は皆赤次になつている。賣拂つた物は安くなつている。運搬する費用、壞す費用は非常に多くなつている、こういうことになつております。それは今檢査しております。
 それから最後は、寄附の問題でありますが、寄附を受けても、これを政府の歳入に取れば決算になつて來ますが、歳入に取らないで、歳入歳出外で扱つてしまえば決算になりません。多くは歳入歳出外にしまして、從つて決算に現われておりません。ただ我々の方が檢査に行つた際に、この歳入予算に比較して出たものは、必ずしも歳出予算で支拂いできる筈はないではないかと言うと、寄附を受けている、而も裁判所とか法務廳、労働省、この法務廳は非常に強い権限を持つておりますし、労働省は労働基準量を決める権限を持つている。そういう関係で、いわゆるこわもてというか、相当そういうような弊害がありはしないかという心配をしておるのでありますので、これをこうして貰いたいというなら予算を取つて、正々堂々とやつて貰いたい。結局特権の下に、國民に不当な負担を負わしてはいかんという意味で言つておるのであります。
#40
○姫井伊介君 さつきのこの予算繰越の手続ですが、その政令は、どこの所管、大藏省でやるのですか。
#41
○會計檢査院長(左藤基君) そうであります。
#42
○姫井伊介君 それでは大藏省にお尋ねいたしますが、大藏省ではそういうような弊害が相当にあるとするならば、これをどういうふうに改めようと用意されておりますか。それをお聽きします。
#43
○政府委員(平井平治君) お尋ねの繰越の関係は、財政法及び政令で規定してあるのでありまして、只今のところでは、法律並びに政令を変えるというようには参つておらんのでありますけれども、内部の取扱いを変えまして、法律によりますと、四月三十日までに大藏省に送付するということになつておりましたけれども、本年度から一部のものについては、三月三十一日までに持つて來て貰いたい。特殊な、そういうできないものにつきましては、四月三十日までに持つて來て貰うようにいたしまして、この審査を從來主計局がやつておつたのでありまするが、各全國の地方部に通牒を出しまして、地方部で調べて貰う、地方部の意味が來れば直ぐに承認いたしたい。こういうふうに取扱いを變えましたのです。そうして成るべく書類が出て來たらば、揃つたらば直ぐに承認するものはする。しないものはいたさないというふうに早くいたすようにしたのでありまするが、この内部の関係を申上げますと、この書類がなかなか出て來ないのであります。これは書類が複雜な点もないとは申されないのでありまするが、その前に予備金を出すなり、例えば予備金を出すようなことが、最近各種の関係で段々遅れて参りまして、予備金の決定が遅れる。その決定が遅れるから仕事が遅れて來るのでありまするが、そういうこの支拂の繰越の承認という前の予算関係であるとか、予備金の関係であるとか、そういうものが各種の関係でなかなか運ばないので、この繰越承認も余り早かつたとは申されないのですが、その前提になるところの事務、事業の方がうまく行かないので、遅れる原因がそこにもあるのじやないかと考えております。いずれにいたしましても会社檢査院の申されるように、從來繰越の承認が非常に遅れておつたのは非常に遺憾だと考えて、今年から取扱を変えて、取扱できる範囲においては早く承認いたしたいと、かように考えておるわけであります。
#44
○姫井伊介君 その取扱を変えて行かれましても、その實績は上つておりますか。又それは今年からどの程度まで改善されたか。それは分りませんか。
#45
○政府委員(平井平治君) 今年から変うたので、まだ實績が出ておりません。
#46
○姫井伊介君 檢査院にお尋ねしますが、さつきの寄附金問題ですが、これは正式な寄附として國庫に地方の寄附は納まらないで、從つて決算上表面に出ないということは當然でありますが、その場合におきまして、國有の財産という点がどうなりますか。例えば百万円のものが二百万円かかつた。併しそれは表面に寄附金が出ないといたしますならば、その建物なら建物も、結局予算は百万円なら百万円で計上される。こういうことになるものでしようか。それから又そうするのならば、その寄附金に対しましては、地方に或いはその建物を処分するときには、寄附金に相当するものだけは、何か処分権を地方に與えるとか何とかいうような條件が付くのじやなかろうか。ただ地方は寄附して、あとはどうなつてもよいというような態度に出るところもありましようけれども、或いは随分やかましくいうところもございましようけれども、ともかくも、この國有財産の評價の上においては、どういうふうに処理されるのか。
#47
○會計檢査院長(左藤基君) 先程申しましたのは予算の点でありますが、それが政府の物件となり、國有財産となれば、國有財産として評價する。從つて寄附の部分があれば、それに相當するだけのやはり予算に対する増査定、増加した評價になります。それから寄附をする代りに、交換條件として何かの利益を與えるかどうかという問題、この問題につきましては、今度の檢査の結果では私共には分つておりません。從つて無條件の寄附と考えております。その裏面の事情は分りません。
#48
○中平常太郎君 ちうつと大藏省にお尋ねしますが、この遅延理由は無論檢査院の指摘されているところは十分理由があるのでありますが、その支拂計画の示達が年度末になつて來るということが、これは一番の私は事業の完遂できない唯一の原因だと思うのでありますが、それで工事費とか、物品の購入費とかいうものの支拂計画が年度末になつて漸く來て、それから仕事に掛かるというようなことであるが故に、大体ずれてしまうものと私は見ているのであつて、繰越の問題よりも原因がそこにあると私は睨んでいる。その点がも誠と支拂計画の示達ということが当事者にもつと早く行くようにできないかどうかということをお尋ねしたい。
 それからもう一つは、繰越した場合における予算の金というものは、支出ということに將來ならなければなりませんから、別個に日本銀行の積立金に積立てるべきものである。無論その次の年の予算には入れてない筈でありますが、別個人にそれだけのものは独立して予算を取つて、何どきでもその行使が行えるように、別個に蓄積それてありますかどうかということをお伺いします。
#49
○政府委員(平井平治君) 前の支拂計画の遅延が、國庫支出の遅延になつているということは会計檢査院の通りでありまして誠に遺憾でありまするが、今回今國会に提出いたしまして財政法とそれから会計法を変えまして、支出負担行爲制度というのを採用いたしまして、これは支出の原因になつているところの支出する前、國が債務を負う場合に大藏省でその債務のときに統制して行く。今までのは支出のときになりまして工事の契約をするとか、物品の發注をするとか、そういうときにおいては統制はしなくて、小切手を切る段皆に行つてから統制しておつたために、支拂遅延が起つて來たという原因もありますので、そういう部面から來る支拂遅延を防止するために、過日この國会を通りました財政法及び会計法改正によりまして、今後はそういうこところから来る遅延はなくなることを期待しているわけであります。それは物品購入なり、工事の契約なりをするときに、大藏大臣が承認いたしまして、その承認のときには金を出す方面まで、第何四半期に契約によつて金が出て行くという金が出るときまで見通して、それで歳入國庫金の状況等を見て契約するときに統制するのでありますから、その承認があつて契約したものについては今後は支拂遅延が起つて來ないというふうに考えているわけであります。
 それから第二番目の、繰越について別個に日本銀行に金が取つてあるかというお話でありまするが、これは繰越を承認するときに、二十二年度の繰越を二十三年度に持つて行くときに、その財源は剩余金の中から差引きまして、使えないように留保しておりまするから、その工事に関する納入金があつて、それを二十三年度に使うときには当然その方から金を出すようになつております。
#50
○中平常太郎君 第一の方の質問ですが、そういうふうに大藏省において嚴重な査定の下に見込を付けてお出しになるということになると、結構なことだけれども、ますますその決定が遅れるという虞れがある。そのために実は私はいつも思うのだが、新年度に入りまして、四月から入るのですけれども、どんな工事でも年度末になると具体的に仕事に掛かれておらんのです。それは八月頃でも、つまり下半期に入つて工事に掛かれるとか、或いは支出すべき物件の問題に直ちに掛かるというのなら、そんなに年度を超えることはないと思いますけれども、いつの場合も物の決定が年度末に近いときに出るのでありますから、それがつまり三月相場になつてしまう。そうなるというと四月から九月まで何しておつたかというと、ただ調査ばかりである。何にだらだらしておられるのか、ちつとも許可も何もなしに、方々の課長の机の上に積重なつておるのであつて、一番急ぐやつが一番下積みになつておつても、又催促がなければあけて見なかつたり、今度というときには忘れてしまつたり、課長は改めて考えて見なければならなくなつたり、この問題はそういうふうにいつでも急ぐものは一人人を付けて、毎日課長の机のところにおつて、その書類を未処理の箱の一番上に置いて置かなければいかんということになつてしまう。それでそうしなければ一番急ぐものが下積みになつて、そういうふうになつて、ついに八月、九月の上半期にいつの場合でもなつてしまうのです。それから後に漸やく具体的にぽつぽつ入つて行くのですから、いつでも何かの命令が年度末になつて來なければ具体化しない、そういうふうになるゆえんのものも、金が思うように廻らないから、それとマツチするためにわざと引張られるのかも知れないけれども、如何にも上半期がルーズに流れておる。非常にその間の事務が澁滯しておることを私は指摘せざるを得ないが、それに対してもつと早くその上半期の間のものを処理して、当当事者に決定を與えるような方法は付かないのでしようか。
#51
○政府委員(平井平治君) お話しのようなことは多いことを地方等から來た人に伺いまして、甚だ遺憾に存じます。上半期に資金が少くて下半期に多いというのはお話しの通りでありますが、大藏省としては、これを故意に遅らすようなことはないのでありまして、計画さえできて、その計画が適当であるということになれば、すぐに資金は廻し得るのでありまして、税金が入つて來ないからその工場を遅らすというようなことは考えないのであります。大蔵省証及び一時借入金の制度がありまするから、去年も一昨年も四月から大藏省証券を出しておるのでありまして、資金がないから遅れるというようなことで今までやつておりません。
#52
○中平常太郎君 今度はいけないでしよう。九原則では……。
#53
○政府委員(平井平治君) 今度も一時借入金及び大藏省証券の発行は差支えないのでありまするから、資金の關係は遅れていないと思うのであります。ただ一昨年は四、五、六と三遍暫定予算を組みましてので、新規の事業を起せなかつたわけであります。それで七月になりましてから新規事業を計画するということになりましたので、昨年は特に遅れた存じます。今年も四月は前の方が暫定予算でありまして、あとの方もまだ予算が成立しませんから、又若干遅れることを非常に心配いたしまして、まだ予算が成立いたさないのでありまするけれども、各省に手配いたしまして、予算が成立したならば直ぐ仕事に着手できるように一週間ばかり前もお話ししたようなわけでありまして、大藏省としては故意に遅らすというようなことは考えておらんわけであります。
#54
○委員長(奧主一郎君) この際ちよつとお諮りいたします。まだ質問が残つておると思いますが、次回に一般質問を続行することにしたいと思います。
#55
○柴田政次君 これは決算問題でありませんけれども、会計課長に、過拂の問題につきましてちよつとお尋ねして見たいと思います。過般所得税の更正決定につきまして異議を申立をしておつた方があるのでありますが、そうしますというと、異議を申立てたに拘わらず更正決定が参りまして、それが実際の問題は、決定が例えば百万円と決定された。然るに実際やつて見ると九十万円しかなかつた。それですから直ぐにその更正決定をして貰いたいというお話をしましたところが、その人は、それなら更正決定するが、今何しろ年度末で忙しいからあとでする。それは分つておる。然らば日歩十錢の利子を負けて呉れるかという話をしたところが、日歩十錢は負けられない。併しながらこの更正決定を納めると過拂いになる。例えば十万円の税金は幾らになるか、その当時分りませんけれども、そうすると過拂の税金に対して、今度納めたものに十錢の日歩を附けるか、こう言つたところが、それは返してやる金について附ける、こういうことを言明したそうですが、末端の税務署においてその過拂の、余計に拂つた金に對して日歩十錢を附けて返すということは、これは差支ないことになりますのですか、会計課長にちよつとお尋ねして見たいと思います。
#56
○政府委員(大槻義公君) 税務署の過拂の金を拂う場合にお話のようなことがあつたかどうかということを、これも私今明瞭に承知しておりませんから、次回に併せてよく調べましてお答えしたいと思います。
#57
○柴田政次君 それは税務署が言明しておるのですから、それを拂うかどうか、今ヤつて呉れればよいのですが、遅れた場合にどうするかというのです。一方から取つて置きながらして、片方に拂わないというのは不法じやないかというお話をしたところが、いやそれはその通り、余計になつた場合には元利を支拂うということを言つておりますが、これは税務当局が言うことですから当てになりませんが、あなたに伺つたら……。
#58
○委員長(奧主一郎君) それでは次回に一般質問を続行ということにいたしまして差支ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#59
○委員長(奧主一郎君) それでは今日はこの程度で委員会を散会したいと思います。
   午後三時五十八分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     奧 主一郎君
   理事
           中平常太郎君
           柴田 政次君
           來馬 琢道君
           米倉 龍也君
   委員
           羽生 三七君
           西山 龜七君
           平沼彌太郎君
           淺井 一郎君
           仲子  隆君
           江熊 哲翁君
           姫井 伊介君
           藤野 繁雄君
           阿竹齋次郎君
  政府委員
   大藏政務次官  田口政五郎君
   大藏事務官
   (大臣官房会計
   課長)     大槻 義公君
   大蔵事務官
   (主計局主計課
   長)      平井 平治君
  説明員
   会計檢査院長  左藤  基君
   会計檢査院事務
   総長      東谷傳次郎君
ソース: 国立国会図書館
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