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1949/05/19 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 決算委員会 第6号
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1949/05/19 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 決算委員会 第6号

#1
第005回国会 決算委員会 第6号
昭和二十四年五月十九日(木曜日)
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十二年度國有財産増減及び現
 在額総計算書(内閣提出)
○昭和二十二年度國有財産無償貸付状
 況總計算書(内閣提出)
○國有財産法第四十五條の規定による
 國有財産總額類別表(内閣送付)
  ―――――――――――――
   午後二時九分
#2
○委員長(奧主一郎君) それでは只今より決算委員会を開会いたします。本委員会に付託になりました昭和二十二年度國有財産増減及び現在額總計算書並ひに昭和二十二年度國有財産無償貸付状況総計算書を議題に供します。先ず本案に対する政府当局の御説明をお願いしたいと思います。
#3
○政府委員(舟山正吉君) 昭和二十二年度國有財産増減及び現在額総計算書について、御説明いたします。増減について申し上げますと、昭和二十二年度に増加いたしました國有財産の総額は、一般会計において九一億六、九六八万余円、特別会計において四〇五億七、七八四万余円、合計四九七億四、七五二万余円であります。昭和二十二年度に減少いたしました國有財産の総額は、一般会計において一三九億八、○四九万余円、特別会計において八一億三、五八九万余円、合計二二一億一、六三八万余円であります。この増加した分と減少した分との差額は、一般会計において四八億一、○八一万余円の減、特別会計において三二四億四、一九五万余円の増、差引二七六億三、一一四万余円の増であります。以上の増減を財産の区分別に致しますと、増の部においては土地一二一億三、五三〇万余円、立木竹一五〇億一、八〇四万余円、建物五二億七、七七七万余円、工作物七三億二、三四九万余円、機械器具四七億○、九三四万余円船舶八億三、○二〇万余円、地上権、地役権、鑛業権、砂鑛権等六一六万余円、株式及び持分四四億四、七一八万余円、計四九七億四、七五二万余円であります。減の部においては土地六六億○、七七六万余円、立木竹一三四億一、四三二万余円、建物九億四、六四〇万余円、工作物四億九、七二四万余円、機械器具二億五、○八六万余円、船舶一億五、○七〇万余円、地上権、地役権、鑛業権、砂鑛権等三五万余円、株式及び持分二億四、八七〇万余円、計二二一億一、六三九万余円であります、現在額について申上げますと一般会計において二二八億三、二六五万余円、特別会計において四七二億○、八〇一万余円、会計七〇〇億四、○六六万余円であります。尚これを財産の区分別に致しますと、土地一二七億三、三一三万余円、立木竹一三九億五、四四〇万余円、建物八四億五、八一八万余円、工作物一三〇億○、六一三万余円、機械器具八八億九、三八四万余円、船舶一三億五、一七一万余円、地上権、地役権鑛業権、砂鑛権等七一八万余円、株式及び持分一一六億三、六〇五万余円、計七〇〇億四、○六六万余円であります。
 なお念のためつけ加えて置きますが、この國有財産増減及び現在額総計算書には、道路、港灣、河川などの公共用財産は、國有財産法の規定によりまして計上しないことになつております。又雜種財産のうちで神社、寺院、教会の供用地及び地方公共團体の公共用地につきましては、國有財産法の規定によりまして、土地の面積だけを計上して、價格は、計上しないことになつております。從つて、これらの財産を合算致しますと総額は、更に多額に上るものと思われます。
 次に昭和二十二年度國有財産無償貸付状況総計算書について、御説明いたします。増減について申し上げますと昭和二十二年度に増加いたしました無償貸付の総額は、一般会計において五、三一二万余円、特別会計において四〇三万余円、合計五、七一六万余円であります。同年度に減少した総額は、一般会計において二、二七五万余円、特別会計において八八万余円、合計二、三六四万余円であります。この増加した分と減少した分との差額は、一般会計において、三、○三六万余円の増、特別会計において三一四万余円の増、合計三、三五一万余円の増であります。以上の増減を財産の区分にいたしますと、増の部においては土地二、二〇一万余円、立木竹一万余円、建物三、二一五万余円、工作物一二七万余円、機械器具一〇八万余円、船舶六二万余円、計五、七一六万余円であります。減の部おいては土地二、三四六万余円、船舶一七万余円計二、三六四万余円であります。現在額について申上げますと、一般会計において九、八一五万余円、特別会計において四四五万余円、合計一億○、二六一万余円であります。これを財産の区分別にいたしますと土地三、八三九万余円、立木竹一万余円、建物五、一六八万余円、工作物三八四万余円、機械器具一九一万余円、船舶六七六万余円、合計一億○、一六一万余円であります。
 以上御説明申上げました國有財産増減及び現在額総計算書と國有財産無償貸付状況総計算とは、昭和二十二年度分に属しますので、旧法に基いて調製しまして、会計檢査院の檢査を、経たものであります、その檢査報告は、この総計算書に添附してあります。これで説明を終りますが御審議の上、何卒御承認あらんことを御願い申上げます。
#4
○委員長(奧主一郎君) 次に本案に対する会計檢査院の檢査の結果につきまして御説明をお願いしたいと思います。
#5
○説明員(小峰保榮君) 会計檢査院の第四局長です。只今政府委員から御説明のありました昭和二十二年度國有財産檢査報告につきまして檢査の結果を御報告申上げたいと思います。
 國有財産の増減につきましては、各省各廳の國有財産事務分掌官から月々役所によりましては下半期に一回、國有財産の増減の計算を会計檢査院に証拠書類を附けまして報告して参ります。これは相当の量でございますが、これにつきまして内容の一々檢査を遂げまして、昭和二十二年度國有財産増減及び現在額総計算書竝びに無償貸付状況総計算書、こういうものを政府の方で全部をまとめて出して参りますが、これと内容を対査いたしましたその結果が、お手許に出してございます昭和二十二年度國有財産檢査報告というのでございますが、これを作成いたしまして内容の確認を遂げたわけでございます。この昭和二十二年度國有財産増減及び現在額総計算書竝びに無償貸付状況総計算書は、國有財産法の第三十三條第三項及び第三十六條第三項の規定によりまして、昭和二十三年十月三十一日までに本院に送付されなければならないものであります。それが二十三年の十二月七日に至りまして漸く本院がこれを受取つたような状態であります。そしてその檢査を了しまして、昭和二十四年二月二日内閣に回付した次第であります。
 その増減の概況を申上げますとここに表が附いてありますが、この表の通りであります。この表の細かい計数は増、減、土地、立木竹、建物等に分けまして掲げてございます。この裏を返して頂きますと、二十二年度中の増が四百九十七億四千七百万円、減が二百二十一億千六百万円、差引いたしますと、純増が前年度末に較べて二百七十六億三千百万円、それだけ殖えまして、結局二十二年度末には、七百億四千万円、これが國有財産の総計でございます。これにつきまして、増減の現在額の対査ということをいたしまして、決算を終えたわけでございます。それでこの國有財産の取得管理につきまして、檢査の結果不当と認めました事項は、別に昭和二十二年度決算檢査報告といたしまして、歳入歳出の事項と合せまして、これをお手許に差出してございます。國有財産の分が合計八件、番号にいたしまして百九十五号から二百二号までに掲げてございます。その外に檢査の結果、檢査報告に載せるほどではないが、当局者の注意を喚起する必要がある注意事項につきまして、文書を以て注意書を発したものが五件ございます。この國有財産の増減、現在額と合せまして、昭和二十二年の国有財産の無償賃付状況、これも檢査をいたしました。
 それから尚申上げますが、終戰処理費の支弁によりまして、國が取得いたしました國有財産、これは相当に金額も多いのであります。現在分つております金額は百十三億七千八百万円余りになつておりますが、この大部分というものは管理廳において調査未了の状況であります。この國有財産の増として計算書に掲記されたものは、今申上げました百十三億の中、僅かに四千四百余万円に過ぎない状況でございます。又財産税法及び戰時補償特別措置法によつて物納されたものが、昭和二十二年度末までに土地建物等合計五十三億二千五百余万円ということになつておりますが、これも事務の処理が遅れておりまして、増の部に掲記されたものは九億六百余万円に過ぎない状況でございます。先程不当事項と申上げました八件、これにつきましては、又いろいろ御説明する機会があると思いますが、國有財産の檢査報告の檢査の結果の概要をこれで一應終ります。
#6
○委員長(奧主一郎君) 本案に対して御質疑がございましたらどうか御質疑を願いたいと思います。
#7
○千田正君 会計檢査院の注意事項の中で、主なるものを一應簡単でよろしうございますから、聴かせて頂きたいと思います。
#8
○説明員(小峰保榮君) 檢査報告をお手許にお持ちでございましようか。この七十一頁の百九十五号案からが國有財産の案件になつております。これは全体の御説明は檢査報告の御審議のときに申上げるつもりでおりましたが、ここで一應簡単に御報告申上げておきます。國有財産の処理ということは歳入面に相当に大きな役割をしておるものでございますることは、もう御承知の通りでございます。どうも租税とか、そういうものは比較的びしびしと取られておりますが、國有財産の代金或いは貸付料というもののの徴収というものは、必ずしも現在のところ満足すべき状況でございません。これは御承知のように税金なんとかと違いまして、いわば財産を渡すなり貸すなりいたしました反対給付と申しますか、利益を與えてそれの代償でありますに拘らず、あまりそれの代償の徴収状況がよくないのであります。この百九十五号案として掲げました國有物件の貸付料及び賣拂代金の収入に当り措置当を得ないものというのは、大蔵省所管の財産、当時の言葉で申しますと大体雑種財産になりますが、現在のいわゆる物財産であります。これの管理並びに処分に伴う収入の状況をここに纏めまして掲げた案であります。東京外七財務局と申しますと、当時では全國の財務局であります。この裏を返して頂きますと総額の数が出ておりますので分り易いかと思いますが、徴収済額という欄がございます。その下に収納未済額がその下に徴収決定済額に対する収納未済額の割合という欄があります。この徴収決定済額が八億七百万円、収納未済額が三億千五百万円、徴収決定済額に対する収納未済額の割合が三割九分ということになつております。而もこの徴収済額の中には、これ以外にまだ徴収決定を要する額というものが、この表に戻ります、七十一頁の終から二行目にありますが、徴収決定に至らないものが当局者の調査によるも五千七百三十万四千七百十五円ありと、こういうことになつております。これを入れて考えますと、この大蔵省の収納未済額の割合というものがもつと比率が上るわけであります。こういう状態でございますので、先程申上げましたように、改善を要する分野が相当まだあるんじやないだろうかと、こう合計檢査院としては考えている次第であります。それから百九十六号案以下は個々の案件になりますが、この百九十六、百九十七、これは東京財務局で、元の陸軍の財産或いは官設民営、昔戰争中に沢山ございましたが、國で金を出しまして飛行機工場とか兵器の工場に経営させる、こういう形態の國有財産が相当あつたわけであります。百九十七の方は、日本光学という大きな会社に経営さしておりました國有財産、これが終戰後一時使用の承認をいたしまして、この造兵廠なり今の日本光学の工場なり、これを学校とか或いは工場とかそういうものに貸しておりますが、それらから徴収すべき使用料が取つてない。これは相当の額に達しております。板橋の造兵廠の製造所の分はこの七十三頁の三行目にございますが、二十二年度末までで百九十三万円、これから百九十七号の川崎の日本光学の分は金額で四十八万円、これは二十二年度末までに引延ばして見ますと八十三万五千円程になります。これが徴収決定さえしていない金が全然入つていないわけであります。これに対する批難をしているわけであります。それから百九十八号は、ここにございますが名古屋財務局が管理しておる元第一軍需工廠施設の一部、これは中島飛行機株式会社が國営になりまして以後の名前であります。これらの財産として、石川縣の片山津町及び小松市にある土地建物の管理状況がよろしくないという批難であります。片山津町は御承知の通り温泉地として有名な所であります。それで工員の宿舎として作つておつた温泉旅館、これが元の所有者、第一軍需工廠で買収する前の所有者が勝手に使つておる、それに対する正式の使用許可もしない。貸附料も取つていない、賣拂つてもいない、こういう事態に対しての批難であります。小松市の方は、これもやはり工場施設に戰争中利用しておつたものを元の所有者が住宅として使用して、その儘放つて置くためにこれに対する批難であります。
 第百九十九号は熊本財務局で、元の佐世保海軍工廠施設の一部である土地九万九百二坪、建物百七十六棟、それから工作物とか機械器具とか相当なものがあります。船舶十一隻を加えまして、佐世保船舶工業株式会社に、これは中央で正式に認可をいたしまして使用させておるのでありますが、それの使用料というものの徴収が遅い、徴収決定を一部については出ておりますが残りのものについてはしてない。金も全然取つていない。こういうことに対する批難であります。この佐世保船舶工業いわゆるS、S、Kは現在では相当有名な会社であります。それにつきましての使用料というものの徴収も手違いでしていない、措置がよろしくない、こういう批難であります。
 二百号は、これもやはり熊本財務局でありますが、これは北九州の福岡縣の志免という炭鉱で全部使つておりましたが、これは特別会計である國有鉄道に終戰後十一月以降と思いましたが使わせております。これを有償で相手に、いわば一つの企業をやつておる特別会計であります。只で石炭を掘らしていいという理窟はないのであります。これを有償で管理換えする方針が中央で決定しておつたわけであります。有償処分の正式な手続ができますまでは有償で貸付けろ、こういう方針に決定していたわけでありますが、それがその通りに出先でやつていなかつた。これは当然有償処分すべきものであるが、それまでは料金を取つて貸すべきである、こういう批難の骨子であります。
 それから二百一号、京都府で二十一年十一月ゴルフ場建設工事、京都で進駐軍の要請によりましてゴルフ場を作るということで、加茂別雷神社、御承知のように神社の境内地は國有であります。その境内地の立木三千九百九十二本を伐つてしまつたのであります。これは当然神社としての用に供するために伐つたのではないのでありますし、神社のような場合には枯れた木とか道路とか神殿の障害になる木とかこういうものは伐つてよろしい、但しこれには許可を要する。その種の賣つたものの代金については、神社の収得に帰せしめておるのであります。これは規定上そうなつております。その規定に該当するものではないのでありまして、これの賣拂代金二十五万五千円は当然これを國庫に帰属しなければいけない性質のものであります。これを神社に収得させておるのはよろしくない、これが批難の第一段になつております。後段は進駐軍の要請によりましてやり始めましたゴルフ場というものは、やはり進駐軍の中央部からいけないということになりまして、一時中止したのであります。その後出先で上賀茂ゴルフ場設営委員会というものができまして、工場に着手したのでありますが、そのときに又その木を六百三十五本伐つてしまつた。それからゴルフ場に工合のいいように神社の境内地の方もやりかけてしまつた、それを管理者である財務局として必ずしもいろいろな情勢上放つておいたのではないかも知れませんが、結果において放つておいたと同じような結果になつておるわけであります。その取扱いが面白くないというのが二百一号の後段の骨子になつております。
 それから二百二号でありますが、これは神社、寺院これら國有の境内地におきまして、立木の盗伐というようなものが方々で頻々と起きておるのであります。これを纏めまして盗伐……、行き過ぎの無断伐採と申しますか、正式の手続を取らないで勝手に伐つてしまう、こういうような事件が方々にあります。こういう國有で大きなものを集めましてここに掲げたのが二百二号の案でございます。
 七十六頁に済して頂きますと、一行目の下の方から「昭和二十三年七月までに社寺側関係者による無許可伐採は、伊勢神宮、白山比び神社」云々とずつとここに書いてございます。比較的大きいものを集めたものがここに出ております、立木十四万二千九百七十九石。それから比叡山延暦寺も地元の者によつて盗伐されたということがはつきりしております、これが八百九石、こういうふうになつておるわけであります。國有境内地として神社仏閣の設立活動を行うに必要な範囲はこれを只で譲渡したり、或いは安く拂下げたりするというような法律上の規定もございます。そういう社寺側にとつては、まあ正式の手続でやる機会も、贈與を受ける、或いは低價で拂下げを受ける機会があるにも拘らず、まあ勝手に伐つてしまつたというのは面白くないじやないかというようなことがこの二百二号の骨子になつております。この無許可伐採による立木竹代金の弁償金というのは六百三万六千五百円になつておりますが、このうち徴収決定したものは僅かに九十万円、残余のものが大部分で五百十三万五千円、そういうものにつきましてはまだ徴収手続さえもとつていないということをここに書いてございます。國有財産の案件につきましては終ります。
#9
○千田正君 只今会計檢査院の決算檢査報告による審議は、いずれこつちの、決算対象昭和二十二年度歳入歳出決算檢査報告に関し國会に対する説明書として各省から出ておりますが、これによつて各分科会で審議することにいたしますか、今の問題をここで政府の答弁を頂くことにいたしますか。委員長からお諮りを願います。
#10
○委員長(奧主一郎君) お答えいたします。これは分科会で審議いたしたいと思います。これは丁度第一分科会の所管になつておりますのでそこで審議したいと思います。
#11
○阿竹齋次郎君 余りに会計の実情が乱脈なのではつきりとものが言えません。これでは実に驚きました。こんなことで管理事務が勤まるのでしようか。この問題につきましてはまた改めて分科会で審査がありますから、そのときに譲りますから……。これでは國家公務員法にも牴触するし、國の財産管理規定にも牴触する。これはただ事じやない。これは分科会に移します。
 私は次にお尋ねいたします。官有物拂下げ及び貸付の状況について、未納の分が数億円あると聞いておるのでありますが、事実は如何でございましようか。当局にお尋ねいたします。
#12
○政府委員(舟山正吉君) 國有財産の拂下げ料又は貸付料の滞納は若干ございますが、ちよつと手許に数字を持ち合せておりません。
#13
○阿竹齋次郎君 数字をお示し願います。程度の問題ですから……。私は今國有財産の実態について御説明を聞きましたので、本日これを審議決定するのは躊躇いたします。審議は保留して頂きたいという動議を提出いたします。事余りにも重大でございますから……。
#14
○委員長(奧主一郎君) 阿竹委員いずれまあ分科会でやることですから、これはこれでやつたらどうですか。
#15
○阿竹齋次郎君 御意見通りで結構です。
#16
○委員長(奧主一郎君) 別に強いてどうということではないのですが、丁度分科会もあることですからそれはそれでやつて、これは成るたけなら会期も迫つておりますから如何ですか。
#17
○阿竹齋次郎君 この会期中に承認しなければならんということもないのですね。
#18
○委員長(奧主一郎君) ならんということもありません。
#19
○阿竹齋次郎君 私は官有物を拂下げるというのは、未納金額を聞いてから態度を決定いたしたいと思います。余りに事件が大き過ぎるからであります。
#20
○中平常太郎君 阿竹委員のお聞になろうとするのは、只今説明のあつた「國有物件の貸付料取び賣拂代金の収入に当り措置当を得ないもの」というところに現在ある十何ヶ條の中にありました八億余円の中で、三億一千五百万円の未済額がある、こういう結果になつておりまして、今報告されましたが、あれと違う意味なんでございますか……。
#21
○阿竹齋次郎君 私ちよつと不心得でして檢査院の報告書を忘れて來ましたので、それで……。
#22
○説明員(小峰保榮君) 今中平さんからお話のあつた表でありますが、この中に徴収決定濟額の総額は八億七百万に対して、収納未済額は三億一千五百万円、これは官有物貸下代金と官有物拂下代金の合計の金額であります。内訳を阿竹さんの御質問は拂下げのように伺いましたが、拂下げ代の分を申上げますと、徴収決定済額が六億五千八百万円、収納未済額が二億三千八百万円、徴収決定済額と収納未済額の比率が三六%、こういうことになつております。二十二年度末の現況はこれで申上げられるわけでございます。
#23
○來馬琢道君 ここで聞いておいてよいことかどうか分かりかねますが、この神社、寺院、教会の共用地という種目の中に、元神社取寺院の境内であつたものを拂下げる、即ち無償還附をするのがもう目前に迫つておる土地もあつたわけですが、伊勢神宮であるとか平安神宮であるとかというところは、これは國の経営すべきものと考えていたのがポツダムの宣言によつて政令が出て、俄かに教会宗教法人のようになつてしまつたので、そこのところは大分性質が違つておるのですが、その辺について私共が承知し得るような簡単なものができておるのですか。これは如何でしようか。
#24
○政府委員(舟山正吉君) 只今お尋ねの点でございますが、從來は神社や寺院に対しましてむしろ宗教を保護するというような建前から、國有経営地を無償で且つ無期限に貸しておりましたのであります。無償で貸しております以上は地積等について調査する必要があるけれども、別に評價の点などは問題ではなかつたのであります。ところが昭和二十二年法律五十三号によりまして、新憲法の趣旨に基きまして、國家が宗教團体に恩典を與えるということは適当でないという見解からして、眞に神社やお寺が宗教活動に必要な土地であり、且つこれが旧幕時代に神社や寺院が、その土地境内地を所有しておつたという証拠のあるものについては、これを無償で貸し、その証拠がないが宗教活動に必要であると認める土地については時償の半額で賣るということに相成つて、その措置は別途私の方の仕事といたしまして進行いたしております。無償でやるか或いは半額で讓渡するか、それ以外の土地の國の財産として残るのでございまして、これは多くの場合普通の財産として処理、即ち賣拂その他の処分をして行くということになるのでございます。
#25
○來馬琢道君 今私の尋ねたいところは純然たる國有であつて、將來も拂下げる必要のない所が大分できたと思うのですが、それは今挙げました伊勢神宮のごとき、國の財産であつて神宮司廳というものが、宗教法人となつておりますけれども、その神宮司廳という宗教法人に、豊受神宮、皇太神宮即ち伊勢神宮、これらを拂下げなければならないという道理はないと思う。飽くまで國有として保存して置いていいと思います。そういう拂下げないでいいというような、國有財産にして且つ神社の用に供しておるものが何か我々が承知することができましようかということです。
#26
○政府委員(舟山正吉君) 國有境内地の処分に関連して、現在社寺がどのくらいの國有地を借りておるかという調べはございません。それでよろしいでございましようか。
#27
○來馬琢道君 いや、尚もう一つ特に聽きたいのは、新憲法の下におきまして只今申上げました伊勢神宮のごとく旧幕時代の所在地を還付して貰うという要求をしていなかつた宗教團体を、新らしく宗教團体にさせられたんですね。宗教法人たる神宮はこれから先拂下げをする覚悟でいるですかどうですか。
#28
○政府委員(舟山正吉君) 御趣旨がちよつと分りかね点もありますが、間違つておりましたら更にお尋ねによつてお答えいたしたいと思います。伊勢神宮その他古くからある神社、寺院におきましては、古くから寺領及び社領というものを持つておる、それが境内地になつておるものと思われます。これらにつきましては、その必要限度を限りまして、讓與或いは半額賣拂いをいたします。それから明治になりましてできましたこの明治神宮とか、或いは平安神宮とかいうものにつきましては、やはり現在國有地としてその境内地を貸しております。これを如何なる範囲において、又如何なる賣格においてこれを拂下げるかということは、今後個別的に研究して行く問題でございますが、全体としてその宗教團体、神社なり、寺院なりが必要とする境内地は、これを國有地から拂下げ又は讓與して行く、こういう方針に相成つております。
#29
○阿竹齋次郎君 大藏省の只今御説明になられたところによると、大藏省は経理会計のことについて、各省各廳の経理を監督することができないのじやありませんか。監督する見識がないのじやないでしようか。大藏省みずからが財政法と会計法を無視する手本を示しておる。私は目的を変えるのじやないけれども、例えば話は変るが、十一月三十日までに決算書を檢査院に提出せんならんのに、何故十二月七日になるまで檢査院に送ることができなかつたか、それをちよつとお伺いいたします。
#30
○政府委員(舟山正吉君) この報告書の期限遲延の問題につきましては、これは御承知の通り、國有財産のうち行政財産は各省に管理権がございまして、これらの集計せられまして資料の元になる数字は、各省、各廳の第一線でこしらえて貰いまして、それを各省各廳が集めて、それを更に大藏省が総括するということになつております。それでこれも法律の規定通り規則せ嚴守して作成いたさなければならない筋合のことはもう明らかなところでございまして、その通りできませんでしたことは甚だ遺憾なんでございますが、もとよりその官廳の第一線におきまして、終戰後それぞりの、これは言いにくいことでございますが、なかなかこういう数字をいじる事務とか、台帳を整理する事務とかという面には、なかなか手が廻らなかつたというのが実情でございます。殊に國有財産のうち普通財産につきましては、終戰後分與財産が目的を廃せられまして、普通財産として大藏省に引継がれたものが莫大な量に下るのでございますが、これにつきましては関係方面の指示もあり、遊ばしておいてはいかんからもつと利用方法を考えろ、これを公共團体なり民間に貸付けて活用を図れ、こういう方針を取つて参つたのでございまして、実はその轉用なり活用なりの方向に重点を置くということになりました結果、これを貸付けたあとの使用料の徴收というようなことが、自然手遲れとなりましたようなわけになつておるのでございます、この二、三年間の行政能力というような点を考えますると、勿論こういうことはしつかりやつて置かなければならないことでございますが、自然遲れたということは甚だ申訳ないことに存じておりますが、実は内情を申上げますと以上の通りでございます。
#31
○阿竹齋次郎君 七月三十一日に各省、各廳が檢査院に提出せんならんことは嚴重に定められておりますことであります。ちよつと記憶がございますが、去年からなつたと思うが、八月三十一日まで延期する法律を決めたことを覚えております。一遍定めたことがあるという記憶があるのですが、如何ですか。もう一つ、法律を定めたのは二十一年十二月だつたと思います。実施が昭和二十二年の四月ですか、大体六ケ月間か余裕があつた。こういう終戰後の処理があつたから大体六ケ月猶予が置かれたと思う。だから今のようなことは理由にならん。要するにそういう制度を無視せられる。そういう制度を実際に行われなければならんが、そこの責任のある大藏省が、このような無責任な乱脈な経理内容を示すから、各省、各廳から馬鹿にされる。それでは威令が行われない、大藏省が監督することは不可能だと思います。誠に遺憾だと思います。只今私の申上げましたことについて御答弁か願いたい。
#32
○政府委員(舟山正吉君) 大藏省といたしましては、新らしい國有財産法によりまして、すべての國有財産を総括することになりましたようなことで、この種の仕事につきましても鋭意努力はしたわけでございますが、遲れましたことについては何とも申訳なく存じております。來年度の報告につきましては今から手分けして各省を督促し、或いは指導しておるような次第でございますので、その辺はよろしく御了察願います。
#33
○阿竹齋次郎君 くどくなりますが、八月三十一日まで延期することまでも特別の法律で決められた、私はその期限は重大だということを言うのです。それをどうでしようか。一昨年だつたと思いますね。七月三十一日を八月三十一日までにするという法律ができたことは本当であります。その実施期は昭和二十三年だつたかと思いますが、その法律はできておるか、おらんか、それほど一ケ月の期間はやかましい。そんなことを言うと失礼なことだが、官吏というものはどつちかというと、法律と規則と指令に当嵌ること以外に義務がないのですからね。せめて規則で示されたことは、正しく行わなければならんと思います。そうして御承知の通りに、今日では國家公務員法によつてそういうふうな法律的の責任も起つておる代りに、あなた方の一身の保障も法律によつて保たれておる。以外のことをせんでもいいが、決められたことだけすればいいことになつておる。然るにこの國有財産の監視振りを見ると乱脈の極だ。
#34
○委員長(奧主一郎君) 阿竹委員にお尋ねします。もう御質疑はありませんか。
#35
○阿竹齋次郎君 こう問うたら向うさんがお答えなさる筈だが、答弁がなければ答弁することか不可能だと断定します。答弁ができるならばお願いいたしたい。
#36
○政府委員(舟山正吉君) この手続が遅れて、法定の期限に遲れましたことは誠に遺憾なことだということを申上げたわけでございますが、更にその御答弁とおつしやるのは、どういうことでございましようか。
#37
○阿竹齋次郎君 國有財産管理規定に触れますということにつきまして、あなたの御意見を聞かして貰いたい。
#38
○政府委員(舟山正吉君) この國有財産管理の面は、單に中央官廳だけでやつてるのでございませんで、全國に亘りまして、末端々々がそれぞれ実際上の事務としてやつておるわけでございます。これを中央で纒めて処理しておるといたつようなこどてあれば、比較的纒りが容易なんでありますが、この二、三年來の傾向といたしまして、中央から指示するにも亦地方から中央の意向を禀議して参りますにも、通信機関、交通機関も非常に不便であります。又会議を招集するにもさような便宜も容易なことでなかつたのであります。最近においてややそちらの方面も改善されて参りました。又食糧事情の好轉等によりまして落着いて仕事をやるというような氣分も出て参つたのでありますが、その意味におきまして官廳内部の職務態勢というものも大いに改善されており、又改善に努めているわけでございますが、これらが、問題になつております昭和二十二年度時代におきましては、今ではもう及びもつかなかつたような、世相自体がなかなか落着かないというようなこともあつたこともお考えも願いたい。我々は決してこれらの結果を以て満足しているところではございません。これを改善して行きたいという氣持は十分持つている次第であります。
#39
○阿竹齋次郎君 私は責任者の立場を問うているのじやなくして、監督者の大藏大臣の責任を問つている、あなたは答弁の的を外れている。責任者の立場なんか言わんでもいい、監督者の責任を問うている、監督者はどう思うかということです。國有財産の管理処分に対して特に重大なる訓令的規定があると思います。善良なる管理者の注意義務が完全になければならん、これは特に重大なる條文だと思います。國民全体の奉仕者たるにふさわしい行爲じやありません。職務上の義務に違反し、取務を怠つたものだというのであります。
#40
○柴田政次君 二十二年度の官有物の貸不料、拂下代の未納額が三億一千五百万円となつておりますが、その後これはどういう收入状況になつておりますか。
#41
○政府委員(舟山正吉君) その辺の数字只今持合しておりませんが、その後徴收に努めておりまして、全部というわけには参らないと思いますが、相当入つておるはずでございます。
#42
○委員長(奧主一郎君) 質疑は盡きたものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○委員長(奧主一郎君) 御異議ないものと認めます。それではこれより討論に入ります。御意見のある方はそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
#44
○阿竹齋次郎君 私はこの議案に対しては、國有財産の管理規定に違反いたしますから、反対いたします。その理由としては、会計檢査院の報告のこれを理由にいたします。
#45
○委員長(奧主一郎君) それめではちよつと速記を中止して下さい。
   〔速記中止〕
#46
○委員長(奧主一郎君) 速記を始めて下さい。他に御意見のおありの方はありませんか。
#47
○中平常太郎君 阿竹委員より痛烈な批判が出てそれに対して当局より詳細な答弁があり、又会計檢査院の批難事項の点につきましては昭和二十二年度の決算で審査する事といたしまして、これは残高の報告書でございますから承認する事にしたいと思います。
   〔賛成と呼ぶ者あり〕
#48
○委員長(奧主一郎君) 他に御発言はございませんか……、他に御意見もないようでございますが討論は終局したものと認めと御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○委員長(奧主一郎君) 御異議ないと認めます。それではこれより採決に入ります。昭和二十二年度國有財産増減及び現在額総計算書、及び昭和二十二年度國有財産無償貸付状況計算書をすべて異議がないと議決することに賛成の方の御挙手を願います。
   〔全員挙手〕
#50
○委員長(奧主一郎君) 全会一致でございます。よつて本案はすべて異議がないと議決すべきものと決定いたしました。尚本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四條によつて予め多数意見者の承認を経なければならないことになつておりますが、これは委員長において、本案の内容、本委員会における質疑應答の要旨、討論の要旨及び表決の結果を報告することとして御承認願うことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#51
○委員長(奧主一郎君) 御異議ないと認めます。それから本院規則第七十二條によりまして、委員長が議院に提出する報告書に付き多数意見者の署名を附することになつておりますから、本案に議決された方は順次御署名を願います。
  多数意見者署名
    柴田 政次  安部  定
    江熊 哲翁  來馬 琢道
    阿竹齋次郎  淺井 一郎
    中平常太郎  谷口弥三郎
    北村 一男  草葉 隆圓
    藤野 繁雄  姫井 伊介
    柏木 庫治  千田  正
#52
○委員長(奧主一郎君) 署名洩れはございませんか……、署名洩れはないと認めます。
   ―――――・―――――
#53
○委員長(奧主一郎君) それでは次に國有財産法第四十五條の規定による國有財産総類別表(予備審査のための議案)を議題に供します。先ず本案に対する政府の御説明をお願い致します。
#54
○政府委員(舟山正吉君) 只今議題となりました國有財産総類別表について御説明申し上げます。新らしい國有財産法が、昭和二十三年七月一日から施行せられましたが新法におきましては、旧法における財産分類の不備を改めまして、これを理論的に且つ実際に適合するように改正せられたのであります。
 而して新分類による國有財産の全ぼうを明らかに趣旨からして、國有財産法第四十四條によつて、各省各廳の長は、その所管の國有財産を同法第三條に定める分類及び種類に從い分類して類別表を作製し、それに基き大藏大臣は、総別類表を作製することとなつておるのであります。お手許に差し上げておる國有財産総類別表がそれであります。
 次に類別の方法について簡單に御説明申上げますると、先ず國有財産は、行政財産と普通財産とに分類いたしまして更に、行政財産は、次のような種類に区分いたします。一、公用財産、國において國の事務、事業又はその職員の住居の用に供し、又供するものと決定したもの。二、公共福祉用財産、國において直接公共の用に供し、若しくは供するものと決定した公團若しくは廣揚又は公共のために保存する記念物若しくは國宝。三、皇室用財産、國において皇室の用に供するもの。四、企業用財産、國において國の企業又はその企業に從事する職員の住居用に供し、又は供するものと決定したもの。
 以上が行政財産であります。
 次に普通財産とは、只今御説明いたしました行政財産以外のすべての國有財産であります。
 以上類別の方法について申上げた次第でありますが、この方法によりまして作成いたしました國有財産総類別表は、國有財産法第四十四條第二項の規定によりまして、國有財産調整審議会の審議を経ることになつておりますので、同委員会の審議を了し、ここに國会の議決を経るため本表を提出した次第でございます。
 何卒御審議の上速かに御承認あらんことをお願い申上げます。
#55
○委員長(奧主一郎君) それでは本日はこれで散会致します。
   午後三時三十分散会
 出席者は左の通り
   委員長     奧 主一郎君
   理事
           中平常太郎君
           柴田 政次君
           柏木 庫治君
           來馬 琢道君
   委員
           北村 一男君
           草葉 隆圓君
           淺井 一郎君
           谷口弥三郎君
           安部  定君
           江熊 哲翁君
           姫井 伊介君
           藤野 繁雄君
           阿竹齋次郎君
           千田  正君
  政府委員
   大藏事務官
   (國有財産局
   長)      舟山 正吉君
  ―――――――――――――
   会計檢査院檢査
   第四局長    小峰 保榮君
ソース: 国立国会図書館
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