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1947/10/16 第1回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第34号
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1947/10/16 第1回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第001回国会 議院運営委員会 第34号

#1
第001回国会 議院運営委員会 第34号
昭和二十二年十月十六日(木曜日)
    午後三時五分開議
 出席委員
   委員長 淺沼稻次郎君
   理事 坪川 信三君
      佐々木更三君    笹口  晃君
      森 三樹二君    安平 鹿一君
      吉川 兼光君    工藤 鐵男君
      小島 徹三君    後藤 悦治君
      小澤佐重喜君   山口喜久一郎君
      石田 一松君    川野 芳滿君
      田中 久雄君    中野 四郎君
 出席國務大臣
        大藏大臣    栗栖 赳夫君
        國務大臣    西尾 末廣君
 出席政府委員
        法制局長官   佐藤 達夫君
       大藏政務次官   小坂善太郎君
 委員外の出席者
           議長   松岡 駒吉君
          副議長   田中 萬逸君
         事務總長   大池  眞君
    ―――――――――――――
本日の會議に付した事件
 會期に關する件
 今會期中における委員派遣に關する件
 商業委員會竝びに財政金融委員會の證人出願要求の件
    ―――――――――――――
#2
○淺沼委員長 これより會議を開きます。
 本日は、議長より諮問の會期に關する件を議題に供します。會期に關する件につきしまては、この前の委員會におきまして、委員會の申合せ事項といたしまして、大藏大臣に出席を願つて、豫算の提出の時期、さらに、官房長官に御出席を願いまして、政府の立法計畫、さらに法制局長官から法律第七十二號に基く勅令事項を法律に改めなければならないことに關する法律案の提出の計畫等について、お伺いをした上に、會期の問題を議論しようということになりまして、本日官房長官がお見えになつておりますから、まず官房長官からの政府のお考えを伺うことにいたします。西尾官房長官。
#3
○西尾國務大臣 どうもいろいろな事情がありまして、國會に政府の豫算案なり、あるいは法律案などの提出が大變遲れまして、まことに申譯ないと思う次第でありますが、殊に追加豫算案が遲れましたにつきましては、實はやむを得ない事情が起つたのでありまして、それは、この前會期の延長を願うときには、大體豫算が七百億止りで組むことができまして、關係方面ともほぼ了解を得ておつたのでありますが、その後關係方面から、主として緊急土木費に關する豫算の修正が必要だということになつてきまして、それが相當多額の要求でありましたので、それをそのまま承認するということでは、日本の經濟の復興がとうてい見込みがつかぬという事情にありましたので、これを縮減してもらうために、いろいろ折衝を續けてきたのでありますが、その間いろいろの紆餘曲折がありまして、延期に延期を重ねたわけであつたのであります。しかしながら、やつと大體了解ができまして、來る二十五日には國會に追加豫算案を提出する見込みが相當確實になつてきたのであります。大體そういう點を勘案し、いろいろ國會の議事の進行等も考慮いたしまして、數日前の閣議において國會の會期の延長を、政府の都合上、お願いしようということになつたのであります。この件につきましては、もちろん政府の議案の提出の事情を御參考にお話申し上げまして國會の立場で御決定いただくのでありますが、大體政府としてどの程度がよかろうかという御質問があつた時分に、どの程度にするかということを相談しまして、大體一箇月くらいがよかろう、こういうことになつたのであります。この點につきましても、實は一つの前提があるのでありまして、たとえば公聽會をお開きになるということになりますと、手續上なかなか日數がかかる。これを何とか運營の方法によつて、手續を省略することによつて、公聽會が早く開ける。たとえば國會に提案して、豫算委員會がもたれた後に公聽會をきめるという形にすると、とうてい三十日では間に合わないだろう。何かそこに便法を加えていただければ、三十日でもやれるのではないかというようなことも話し合つた上で、そういうことを申し上げて御考慮願う。こういうことになつたわけであります。
 なお法律案の今までに國會に提案になつておりますものと、今後提案する豫定のものとを申し上げますと、今まで國會に提案してあるものが七十三件、そのうち二十七件が成立いたしておるのであります。後には二十三件提出いたしたいと考えておるのでありますが、そのうち閣議ですでに決定濟みのものが十七件、なおそのほかに先ほど淺沼委員長からお話がありましたように、憲法改正に基き、今まで政令であつたものを法律に書き直すという、きわめて事務的なものでありますが、それが約三十件あるという状態であります。以上の事情でありまして、詳しいことは御質問があれば法制局長官から御説明申し上げることにいたします。何とぞよろしくお願いいたします。
#4
○淺沼委員長 御質問はありませんか。
#5
○小島委員 今、官房長官は、公聽會の手続について便法云々と申されました。私豫算委員會の委員になつておりますが、公聽會はどうしても委員會に豫算がかかつてからでなければ開けそうもないように考えておりますが、いかがですか。
#6
○西尾國務大臣 しかし、いろいろ研究しました結果、大體政府においても小島さんの言われるようなことになるだろうと見解をもつております。
#7
○小島委員 そういたしますと、この間豫算委員會の方で、委員長以上理事全部揃つて何日かかるかということは、ずいぶんいろいろ研究してみたのであります。そうすると公聽會をどうしても開かなければなりません關係上、最低二十一日、しかも中に休みが四日ほどありますので、どうしても二十一日ほどはかかる、それで參議院の方は豫備審審をしてもらうようなことになつておりましても、結局衆議院が通つてから本審議になるので、どうしても一週間か十日はかかるのだろうということになります。それで豫算だけ考えてみても、ここに約三十二、三日の日にちを要することになる。そう考えてみると皆さんのお考えは別として、豫算委員の立場から言うと、どうしても三十日では足らないのではないかと考えます。いずれ黨の態度は坪川君あたりからお話していただくことにして、豫算委員の立場としては、どうしでも三十五日くらいなければ萬全を期することできないのではないかと思います。
#8
○坪川委員 會期延長の期間の問題はあとの問題として、まず會期を延長するかせぬかの問題でありますが、それの參考として官房長官にお聽きしたいのは、閣議決定で豫定される法案の中で非常に重大なるものを一應お示し願えませんか。
#9
○佐藤(達)政府委員 目ぼしいものを拾つて若干申し上げます。閣議決定濟みのものは、内閣の復興院關係で庶民住宅敷地臨時措置法案。特殊整理委員會令の一部を改正する法律案。これは集中排除法關係のものです。農林省關係で農業災害補償法案。これはおそらく最近の機會にかけられると思います。あとは技術的ですが、遞信省關係で郵便法の關係その他三件あります。それが閣議決定濟みの中で、やや重要と思われるものです。ついでにまだ閣議決定はしておりませんけれども、今後提案を準備しておるものは、御承知の警察法案、例の司法省改組に伴う法務廳の法律案。それから一旦提出して撤囘した内務省解體に伴う處置、これをさらに提案いたします。これが比較的重要なもので、あとは先ほど官房長官の申された命令を法律に書き直すものであります。
#10
○笹口委員 それについて商工協同組合法の一部改正はどうですか。
#11
○佐藤(達)政府委員 これは閣議決定濟みで提案されておらないものであります。
#12
○小澤(佐)委員 さつき官房長官が一箇月とおつしやつたのは、もちろん二十日からの意味ですね。七十三件という中には撤囘法案を差引いてですか、含んでおるのですか。
#13
○西尾國務大臣 差別いたものです。
#14
○小澤(佐)委員 もう一つ農業災害補償法案というものは、かつて農業共濟保險法といつたものですか。
#15
○西尾國務大臣 その通りです。
#16
○森(三)委員 ただいま官房長官から法案竝びに豫算案について詳細な御説明もあり、法制局長官の御説明もありましたが、相當大幅に延長しなければ、私はできないと思います。ただいま官房長官は一箇月くらいの延長の御希望のようでありましたが、これを一月くらいにしておいて、また延ばすということは、非常に困ると思う。われわれは與黨間でいろいろ聞いている話もあるのですが、約四十日くらい延ばすようなことにしたらどうでしようか。
#17
○淺沼委員長 質問がありましたら、先に質問していただきます。
#18
○田中(久)委員 官房長官に伺いますが、この前總理がお見えになつたときの話で、非常に重要なものとして警察法案と司法省改組、内務省改組がありましたが、これは相當審議か長引くと思いますが、閣議決定のお見込みは今のところ立ちませんか、大體の見當はつきませんか、お伺いいたします。
#19
○工藤委員 提案見込みの話をしてくれなければ、いつ出すのか、それによつてきめなければ意味をなさない。重要性があるとしても緊急を要する重要性か、たとえば今會期中にやるとか、その區別をはつきり言わなければ、審議の材料にならないと思います。
#20
○田中(久)委員 これはこの前も第一囘國會でやらなければならぬということを總理は説明された。
#21
○工藤委員 大體責任をもつてやるには、相當見込みをもつて、これだけの日取りで出すからという政府の責任においての提出でなければならぬ。これはよほどこの問題に關係がある。
#22
○小島委員 今工藤さんの言われた意味において法制局長官から重要法案順に御説明願います。
#23
○佐藤(達)政府委員 今申しました庶民住宅敷地臨時措置法は閣議決定は八月の八日であります。これは條文の分量が割合に少うございますから向うの關係が落ちつきますれば簡單に提案できると思つております。
 それから持株會社、これは例の集中排除法との關係におきまして、一刻も早くということで努力をしておりますから……。
#24
○工藤委員 それはいつやつたのですか。
#25
○佐藤(達)政府委員 これは十月の初めであります。集中排除法とほとんど同時にやつております。それから農業災害法案、これは九月の五日に閣議決定をしております。これは關係方面から一部修正の申入れがありまして、おそらくそれでおちつくという見込みです。これは非常に早く濟んだので、私どもも近いうちに出せると思つております。郵便法案は九月二日に閣議決定をしております。これはまだ何とも終局的の承認がまいつておりませんが、近い機會に提案されると思います。その他郵便關係遞信關係のものが四件あります。これはいずれも技術的なものでありますから、大したものではないと思います。
 次は警察法案であります。……
#26
○中野(四)委員 商工協同組合法案は……。
#27
○佐藤(達)政府委員 それは八月八日に閣議決定をしております。その後商工當局において努力しているものと思います。
 それから先ほど申し上げました警察法案、これは十月の十二日、今週の月曜日に完全なる法案の形につくり上げましたので、今やつていると思います。それから例の司法省改組關係の法案は、今まで實體につきまして折衝を續けてまいりましたが、本日最後の案ができましたので、向うへ行つております。それから内務省改組の關係の案件は、兩院の常任委員會の方で練つているように聞いております。これも今明日中に何らか目鼻をつけたいと思つて努力しております。大體きわめて重要なものはさようなところでございます。
#28
○淺沼委員長 ほかに御質問ございませんか。
#29
○工藤委員 それはいつごろ出せる見込みですか。
#30
○中野(四)委員 僕はこの際小島君、坪川君、あるいは小澤君、工藤さんに聽きたいのですが、あなた方が大體主體でおられた時分には、一體出してからこんなに遲れたものですか。
#31
○小島委員 私はよく知らぬが、知つている範圍で一つの例を申し上げますと、刑法の改正の案ができたのは、十二月の何日であつたか、とにかく十二月に要綱ができたやつが、ひつかかつてずつと來てしまつたという例がしばしばある。その一つの例をもつてみれば、少くとも三箇月くらいはそのままになつておつたということです。それを見ても必ずしもこの内閣になつてから遲れているという關係でなくて、少くとも刑法改正については三箇月間延び延びになつてしまつたということも、これをもつてわかると思う。
#32
○中野(四)委員 そこでぼくの聞いたのは、ざつくばらんの話が、この前社會黨が、吉田内閣のときに會期延長に反對したときも、やはり吉田内閣の責任を追究しているのだが、それはもちろん敗戰後における日本のあり方、日本政府とG・H・Qとの關係、そういうものに對しての日本政府の努力が足りないということで、かなり交渉會でも議論を沸かしたものである。してみると、今日の状況から考えると、五月から今まで約五箇月になんなんとする、まごまごすれば來年までぶつ續けてやつてしまつた方がよさそうに思うのだが、かりにここで三十日、四十日と延長しても、それでうまく行くかどうか見透しが困難であるという。この調子でいくと、何遍でもわれわれは會期延長を容認しなければならぬ立場になる。この際これを明確にする必要があると思う。
#33
○淺沼委員長 會期延長の善惡の問題は、議論はあとにして、今官房長官竝びに法制局長官、さらに大藏次官も見えておりますから、いろいろな政府の都合について伺う點があつたら、この際伺つておきたいと思います。
#34
○小坂政府委員 會期の延長されることに關しまして、實は大藏省が至大の關係を有するわけであります。この點に關して、われわれは非常に皆さんに申譯ないと考ております。實は御承知の追加豫算を編成する途上におきまして、ときどき新聞紙上にも現われますように、非常に一時は逆睹すべからざるような状態になつたのであります。すなわちわれわれの言う健全財政、從つてまた健全金融を維持する建前というものは、厖大なる豫算編成やむなきかと見られる状態の前に、崩れるやも知れずというようなことが懸念されましたので、われわれとしては、この際拙速をやつてはいかぬ、あくまでわれわれの主張をねばり通そうという氣持でいろいろと折衝してまいりましたわけであります。昨今に至り、ようやく見透しがつきまして、私どもとしてはあくまで健全財政を堅持する建前がとられなければならぬと考えております。ただその間にだらしなく延びたのではないかというおしかりは覺悟いたしておりますが、しかしながら、われわれは健全財政を貫きたいという氣持でやつたわけでありまして、この點深くおわび申し上げ御了承を得たいと考えております。ただいまのところの豫定といたしますと、大體二十五日になりますれば印刷ができ上りまして、皆さまに御報告申し上げることができるのではないかと思います。
 なおわれわれの希望といたしましてはその後におきまして本會議において大藏大臣が財政演説をする、かようなことを考えております。われわれの方の經過竝びに御報告を兼ねておわびを申し上げておきたいと思います。
#35
○淺沼委員長 政府に御質問ございませんか。
#36
○中野(四)委員 追加豫算關係が關係方面でおくれておるということが、延長に延長を重ねる原因だと思う。この前も吉田内閣のときに、石橋湛山君から、特に秘密會を要求してその内容を發表した事例があるから、この際も秘密會で大藏省なり官房長官から豫算の内容を明確に承ろうじやないか。
#37
○工藤委員 豫算は大概二十一日とすれば見當はつくのだ、大藏大臣の問題よりもほかの重要法案にひつかかつておるのだ。それが關係方面でどういうようにやつていくかを考えなければならぬ。それはとにかく政府の責任だから、政府の見透しを聽きたい。
#38
○中野(四)委員 重要法案と言われるが、これがそもそも發表されるものが議題になつてきたのは近ごろの話で、會期が三囘も延長されるゆえんは、追加豫算が上程されざるにあるのだから、まずこれを明確にして後に重要法案に對するのが正しい解釋だと思う。
#39
○工藤委員 第一囘のときに延期せずに休んでおれば、こんなばかげた問題は起らない。われわれも政府を信頼し、政府も議會を信用してやつてくれるが、これで會期が終るのだと言つておつて、また延し延しする、それが非常な不體裁だ。そこが悲しいのだ。それでいろいろの關係について大體の見透しをつけてもらわなければならぬ。
#40
○西尾國務大臣 警察法の問題は、相當重要な法律案の中でも、さらに重要な審議の對象となるかと思います。これは大體において今月末には提案できるだろうと考えております。それから、その他の案件にいたしましても、きつちり何日に提案できるということは申しかねますが、豫算案を審議するというのが、大體三十日以上かかる、四十日もかかるのではないかというお話のようでありますが、その間には大體御審議願える性質のものではないかと思うのです。
#41
○工藤委員 どうしてもこの臨時議會にやらなければならぬという今までの例があつたが、そういうような問題が現在ありますか。
#42
○西尾國務大臣 たとえば警察法の問題及び内務省の解體に伴う問題、司法省の改組というか法務廳的なもの、そういうものはぜひやらなければならぬ。もう一つは新憲法に基く政令であつたものを法律に書きかえるというのが、これはどうしても今年中にやらなければならない。大體そういうものです。
#43
○工藤委員 そうすれば、大體重要法案は來月の初めごろ出して審議を求めることになるわけである。それから豫算の話が出ておるが、ここで二十一日にぽんと切つて法律で規定しておつて、二十一日間に厖大な議論をし、森羅萬象ことごとく問題になつた。それでも二十一日間で片づけた。もし政府が必要であれば、われわれも大いに勉強する。勉強すれば二十一日でできる。豫算委員會にそれは關係もありますが、昔ですら二十一日でやつておる。二十一日を最高限度として、この問題はできるだけ早くやつた方がいい。
#44
○小澤(佐)委員 この重要法案を、官房長官が言われるように、どうしても今議會中にやらなくてはならぬといいますと、政府では一方國会の審議期間というものを見なくてはわからぬわけだ。そうすると、どうしても出さなくてはならぬ議案は、最惡の場合いつまでに出せるわけですか。たとえば、會期に間に合わぬのに、どうしてもやらなければならぬというのは無理だけれども、少くとも三十日と政府が考えた以上は、この十五日なら十五日、二十日なら二十日というものをめやすにして出さなければ、審議期間はゼロになつてしまう。重大法案と思うものは、いつまでに出す、出せなければ、これは次の機會でいくより仕方がない、その見透しをどう考えるか。率直に言えば、會期をきめる場合においても、いつ何日までに出たものは、われわれは審議しなければならぬというめやすをはつきりしておきたい。
#45
○西尾國務大臣 その點は先ほど中野君からも政府の無責任を問われましたが、實際問題として政府の責任だけでできぬことがあるのです。たとえば、さつき言つた豫算案にしても、大體の會期を見合わして折衝して、ある點においては大體了解を得ておつたのが、關係方面の事情によつて根本的に覆つてきた。もう一つは警察の問題に關連しても、たとえば公安廳、自治委員會、建設院――内務省解體に伴つてこの三つにそれぞれ大體整理してやつていくということについていろいろ折衝があり、了解はつけておつたものが、後になつてまた變更せざるを得ないような事情が出てくるので、實際政府の責任で、確かにこうだということが言い得ない事情にあることを、ひとつ御了解願いたい。繰返して申しますが、會期が豫算案を審議するという點から鑑みまして相當長期――これも閣議では一箇月ぐらいと申しましたが、それはさつき申しましたように、公聽會のことについては何らかの便法がとられるならばということであつたが、その後の研究において、その便法も困難だろうということに考えられるのでありますから、これはもつと長くおきめいただくことについては、政府はむしろその方が願わしいくらいでありまして、從つて三十日ないし四十日程度の會期を延長していただきますならば、その期間にできるだけ皆さんに十分審議していただけるように提案を早めることに全力を盡したい、そういう政府の誠意のあるところを、ひとつおくみとり願つて、御了承願いたいと思います。
#46
○小澤(佐)委員 政府がただいま示したように、これだけの重大法案があるのだ、しかし、これは大體において見透しがついてやつた場合でも、あとからまた見透しが違つてもいかぬ。そういう場合をぼくは問うのではない。ただそういう場合においては、たとえば二十日間なら二十日間過ぎて、あと會期は一週間しかないというときに、重要法案だからというのでまた延期することになる。私はその點を憂える。從つて私の言うのは、少くとも會期が政府として三十日なら三十日――長いことを言うかもしれませんが、三十日というようなめやすで臨んだ以上は、その三十日の期間で委員會も本會も一生懸命になつて、障害なしに出たものに限つては審議する。それ以外のものについては、何とか適當の措置をとつて議會の責任にさせないだけの腹がありますか。
#47
○西尾國務大臣 その點はもちろん政府も誠心誠意努力いたしますが、會期中にどの法案がどの程度に審議終了できるかということは、昔と違つてむしろ國會が立法し、國會が政治の中心になつている今日においては、その實情が變つてきている。むしろ會期を何日にすべきかという判斷も、從來のごとく政府がきめるのでなくて、國會がきめるのであるから、政府だけの責任で、これだけの重要法案をどうしてもこの會期中に間に合わすように進めるということは實際上できない。政府としては、できるだけ關係方面とも折衝して、重要法案で審議に手間どるものは早く出すように努力する。しかし同時に、何日以後は出ませんということも言えない。
#48
○小澤(佐)委員 これは何日になるかわからないが、かりに三十日になつた場合に、三十日の終りになつて、これは絶對要るのだからといつてもつてこられても、しようがない。だから、少くとも十五日くらい前に出すだけの決心があり、また出し得なかつたものは政府はあきらめるだけの覺悟が要るだろうということです。
#49
○西尾國務大臣 その點は輿論政治ですから、輿論が政府の責任か、國會の責任かということをきめることになる。
#50
○工藤委員 議會における審議期間というものは、議會みずから決定するものだから、これは問題はないけれども、關係方面のことになつてくれば、これは絶對のものだから、そういう種類をわけて私は聽いているのです。
#51
○中野(四)委員 官房長官に伺いますが、追加豫算は二十五日に提出できますか。
#52
○小坂政府委員 大藏省としては、そう思つておりますが、閣議の決定を經る場合、國内的ないろいろな關係のために、閣議が決定しなければ、印刷能力等のために、その閣議がずれただけずれるというように御承知願います。
#53
○安平委員 一番初め三十日くらいというような御意見があつたが、これは豫算委員會等において公聽會を省いた場合のことで、もし公聽會をやるということになれば、三十日では足らぬ。
 それから第一囘國會で決定しなければならぬものと、第二囘國會を十二月上旬に召集してその方にまわせるものとあると思います。たとえば憲法に基く政令の改正などは、第二囘國會の方にまわせると思うが……。
#54
○西尾國務大臣 それは本年中にきめる約束があるのですから、通常議會にまわしても、本年中にやらなければならない。
#55
○中野(四)委員 特にこの際私は政府側に要求をするのですが、終戰處理法等に關する問題とか、歳入等に關して、特に重大な關心をもつ點が多々ありますので、先ほど申し上げたように、吉田内閣當時の前例にならうというわけじやないが、特に今日の社會情勢から考えても、一應院内に秘密會を開いても結構ですから、その内容を詳細に發表するというのが政府の親切なやり方だと考える。これについて秘密會で發表するというような意思があるかないか。むしろ、なくてもあるように努力してもらいたいと思うが、いかがでしようか。
#56
○西尾國務大臣 その點は先ほで大藏政務次官からも觸れたかと思いますが、大藏當局竝びに政府といたしましては、できるだけ中野君の御希望に副うように、大藏大臣の提案説明の前か直後かに秘密會を開いて、詳しく御説明を申し上げて、御了解を得るつもりにしております。
#57
○中野(四)委員 それから近ごろ警察法とか、持株會社整理委員會法とか、いろいろな改正法律案が出ますが、特に小會派としてお願いするのですけれども、大きい政黨の方では、それぞれの機關が完備しておりまして、相當緻密に聽くことができると思うが、殘念ながら小會派の方は、それまで手が屆かない。從つてぜひ聽きたい點が多々ありますが、おいでを願うのは、あまりに小人數のためにこちらが恐縮しているのです。それではこういう法案を出される前に、事前的に何か連絡をとつていただいて、いろいろと御教授にあずかることが、ぜひ望ましいことだと思うので、こういう點に御配慮願いたい。
#58
○西尾國務大臣 承知しました。できるだけ御希望のようにいたします。
#59
○松岡議長 この際議長から、官房長を通じて、内閣全體に對して強くお願いしておかなければならぬことは、運營委員會、あるいは交渉會、それぞれの常任委員會で、大臣はもとより、とかく政府の出席が不成績で、審議能率を上げることができない不滿が非常にある。もつとも、必ずしも忙しい大臣でなくてもよいということを、大體考えておられるようですから、忙しくはあろうが、ぜひ委員會に出て説明の任に當つてもらいたい。なおこれは少しよけいなことになるかもしれぬが、同樣みな希望していることは、院内で閣議を開くようにしていただければ、今言つたような希望が達成される。どうしても外でなければならぬような場合もあり得るけれども、院内閣議をやつてもらうようにしていただきたいという希望があることを附け加えておきます。
#60
○淺沼委員長 質問はこれで打切つてよろしゆうございますね。――それでは質問はこれで打切ります。ちよつと速記を止めて……。
   〔速記中止〕
#61
○淺沼委員長 それでは會議を續行いたします。先ほど政府の方から豫算の提出の時期、さらに法律案の提出の時期、あるいは立法計畫等について承つたのであります。また先日は常任委員長の會議が開かれまして、常任委員長の會議に私、出席いたしましたが、その際豫算委員長から、先ほど小島君からも言われました通り、豫算審議については大體公聽會等を開いて二十一日間を要する。參議院の關係では、事前審査をしていただいても結局十日ぐらいはかかるだろう。從つて三十一日ぐらいは豫算審議だけでもかかるというような意見も述べられておりまして、從いまして、今、明らかにせられましたことを一つの資料といたしまして、會期をいかにすべきかということについて御意見を承りたいと存じます。
#62
○坪川委員 民主黨としての立場をここで申し上げたいと思います。わが黨といたしましては、一昨日來この問題につき役員會その他の黨の機關に諮りまして、愼重協議いたしたのでありまするが、ただいま西尾長官竝びに大藏政務次官、法制局長官から、政府の立法計畫竝びに豫算提出の見込み竝びに過去における事情その他について十分承りましたので、わが黨としては會期延長やむ得ないという立場から、會期延長のことは認めたいと思つております。
#63
○森(三)委員 われわれとしては、結局豫算が出るのは二十五日と言つておるが、あるいは二十七日になるか、二十八日になるか、二、三日ぐらいは延び縮みがあると思います。そうした面からいつても、少くとも審議には三十一日かかる。そういうことを勘案して、大幅に延長せられたいと考えております。
#64
○小澤(佐)委員 結論的に申し上げますが、大體私の方では大多數が會期延長反對に決定しております。しかし滿場一致じやないから、その點の差は交渉委員に一任するというような氣持もあるので、ある程度その折衷案的なものであれば、この際あまり議論をせずに、圓滿にしたいと考えておりますが、その説が容れられなければ多數決でいいと思います。
#65
○中野(四)委員 私は二つの條件をつけて贊成したいと思います。これは政府がすべての議案を提案するにあたつて、責任をもつて會期中に必ず片づけることと、いま一つの條件は、會期延長については、次の通常議會との關連があるから、これを十分に考慮していくこと。この點について十二分に容れられれば、贊成します。
#66
○川野委員 國民協同黨としても、會期延長やむを得ないと思います。但し一言希望がありますが、これは會期を決定する時分に申し述べたいと思います。
#67
○田中(久)委員 私の方はやむを得ぬものと思います。
#68
○淺沼委員長 ちよつと速記をやめて懇談に入ります。
   〔速記中止〕
#69
○淺沼委員長 ただいま懇談會の席上において、大體會期延長はやむを得ないということに意見の一致を見たようでありますから、そう決定して異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#70
○淺沼委員長 さように決定いたします。
 會期の延長がされたならば、その日數は、いかように決定いたしましようか。
#71
○中野(四)委員 先ほど申し上げたように、大幅に四十日の延長をして、次囘の常會の召集と關連して考慮していただきたい。
#72
○淺沼委員長 そうすると大幅四十日延期することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○淺沼委員長 さように決定いたします。四十日とすると十一月二十九日になります。それともはつきり三十日までとしますか。
#74
○中野(四)委員 やはり四十日間延長でよいと思います。
#75
○淺沼委員長 そうするとさつき決定した通り、四十日間、十一月二十九日まで、それに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○淺沼委員長 異議なければさよう決定いたします。つきましては今日決定通り議長に答申いたします。
    ―――――――――――――
#77
○淺沼委員長 次に今、會期中における委員の派遣に關する件がこの前議題になりまして、一應事務當局にそのとりまとめを願つてあつたわけでありますから、それを議題に供します。事務當局から案文を讀み上げていただきます。
#78
○大池事務總長 それでは一應先日來お話になつておつたところをとりまとめたのでありますが、もし間違いがありますれば御訂正を願いたいと思います。
 今會期中における委員派遣に關する件
 一、會期切迫と議案山積の現状より、今會期中は原則として眞に止むを得ざるものの外はこれを認めないこと。
 二、委員派遣を認める場合は、左の場合に限るものとし、且つ委員會の審査又は調査が派遣調査以外の方法によつては不可能と考えられる場合に限定すること。
 イ、天災地變等の突發事項にして調査緊急を要するもの。
 ロ、立法上現地の調査を絶對必要とするもの。
 ハ、行政監上實地調査を必要とするもの。
イ、ロは問題ありませんが、ハが行政監督上實地調査が必要だということになりますと、一般的に全部が含まれてしまいますので、ニの本文の方に、左の場合ではあるが、委員會の審査または調査が、派遣調査以外の方法では不可能と考えられる場合に限定することということで書いてあります。
#79
○淺沼委員長 ただいまの案件について、御意見ありませんか。
#80
○工藤委員 ハは、ぼくは削除したい。これは大體において行政と立法とわかれておるが、立法の場合に實地調査することは、政府の方としても關することではない。立法上必要な第二項によつても明らかになるだろうと思うから、これはなくてもいい。
#81
○淺沼委員長 それではハを削除するに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#82
○淺沼委員長 それではさよう決定いたします。
#83
○大池事務總長 その中の「且つ」を「又は」としていただきたい。この「委員派遣を認める場合は、左の場合に限るものとし、且つ」とあるのが「又は」になるわけであります。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#84
○淺沼委員長 さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#85
○淺沼委員長 もう一つ議題に供して御協議願いたいことがあります。それは證人出頭の要求に關する件ですが、事務總長から御説明を願いたい。
#86
○大池事務總長 證人の出頭要求書というのは、證人の出頭は御承知の通り委員會で決定いたしますれば、議長を通じて證人の出頭要求ができることになつております。この證人の出頭要求で證言を求める事件といたしまして、商業委員會から財團法人理化學研究所に關する措置に關する法律案に關しまして、出頭を求める證人として、仁科芳雄さんをあげております。理由は財團法人理化學研究所に關する措置に關する法律案に關し證言を求めるためという言葉で出ております。なお尾形輝太郎さんに、やはり措置に關する法律案に關し證言を求める。それから稻川さん、渡邊銕藏さんの二人が百貨店法を廢止する法律案に關し證言を求められる。
#87
○淺沼委員長 これはよろしゆうございますか。
#88
○大池事務總長 ところがそれに許すことが問題だと思うのです。實は證人というものは、ある一つの事實の證據力に對するものが本當の性質であつて、先日來問題になりました公務員法の場合には、あれは各業者等を證人としてたくさんお喚びに願つたわけですが、當然公聽會を開いて意見を徴すべきである。その案に對する意見を徴するわけでありますが、なぜ公務員法でその手續を經なかつたかといえば、あれは審査期間の要求がありまして、公聽會を開いて手續をとる餘暇が全然なかつたから、ある意味においては脱法的なわけです。その前例があるので、こういうぐあいにどんどん出てくると、思いますが、もしこういうことで意見を聽きたいことがどんどん出てくると公聽會制度はほとんど意議がなくなつてくるという關係があるのと、一方において、あとで審議されます證人に對して宣誓をつける。宣誓をさして、宣誓違反の義務が相當大きなものになる。一つの法案に對する意見を徴するために證人を喚ばれて、それが宣誓して、それが違つておつたということで宣誓違反の問題が若起されてくるということになると、なかなか容易なことではない。やはり本質的に證言を求めるのと、證言ではないのだという關係があつて、これを全部お認め願うことになると、證人と公聽人の意見を述べるものとの範圍をいかに決定していくか。そこに大きな問題が殘ると考えます。
#89
○安平委員 手續をかえてもらつたらどうですか。
#90
○松岡議長 公聽會という正式なものでなければ、委員會は參考のために意見を徴するということはできないですか。
#91
○大池事務總長 それは委員會の運營としてはできる。ただ證人に對する旅費支給規程というようなものからははずれます。
#92
○松岡議長 それなら、證人としてではなく、參考意見を聽取するということにして出頭を願うことにしたらどうか。
#93
○大池事務總長 そうすれば出てくる義務がないから差支えない。證人としての正式の要求書だと義務がある。
#94
○小島委員 そうなると、委員會が參考人としてだれに來てもらいたいと頼んでも、來なくても差支えないわけであつて、まつたく非公式のものですね。
#95
○大池事務總長 正式の委員會を開いて參考人の意見を聽くということでなしに、打合會を開いて意見を聽いて、そうして正式な委員會に移る。そういう建前でいくよりほかない。
#96
○淺沼委員長 今の議長の質問の件については、兩件とも合法的にやれば公聽會を開いてやつてもらいたい、それ以外のものについては、打合會その他の形で意見を求めることについてはその委員會の自由に任せる。そういうことで御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#97
○淺沼委員長 それでは今の通りに答申することにいたします。
 本日はこれをもつて散會いたします。
   午後四時五十五分散會
ソース: 国立国会図書館
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