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1949/04/25 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第21号
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1949/04/25 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第21号

#1
第005回国会 議院運営委員会 第21号
昭和二十四年四月二十五日(月曜日)
   午後一時三十一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○小委員長の報告
○常任委員会旅費割当の件
○面会人の院内通行に関する件
○選挙法改正に関する件
○國会法第三十九條但書の規定による
 議決要求の件
○議員派遣の取扱基準に関する件
○檢察及び裁判の運営等に関する実地
 調査のための議員派遣要求の件
○請願及び陳情の取扱いに関する件
○阿波丸事件に基く日本國の請求権の
 放棄に関する決議に対する報告に関
 する件
  ―――――――――――――
#2
○理事(梅原眞隆君) これから議院運営委員会を開きます。最初に庶務小委員長から御報告があります。
#3
○中村正雄君 先程庶務関係小委員会を開きました結果について、御報告をいたしまして御承認頂きたいと思います。
 一つは常任委員会の旅費の割当でありますが、本年度の常任委員会に対しましての旅費の割当、お手許に配つてあります第一案と第二案とを一應事務局の方で起案いたしまして、種々檢討いたしましたところ、前年同樣第一案によつて割当するということに決定いたしましたので、御承認願いたいと思います。
 それから第二の問題は院内通行につきまして、面会所ができましたときに、衆議院は院内通行を認めておりませんが、参議院はどうするかということが問題になりまして、そのとき参議院も面会は原則として面会所でやるのでありますけれども、各会派の自主性に基きまして院内通行を認める、こういう決定に基きまして、その通り扱つて來たわけでありますが、その後の情勢は多くの人が院内を通行する、從つて盗難その他の危險もあるというので、一応院内通行ということに対して、一定の制限をしようじやないかという議題が前の小委員会に出まして、前の小委員会と今日の小委員会で種々檢討いたしましたところ、その結果といたしまして、面会は原則として面会所で扱う、併し院内通行せ全然認めないということは当分見合して、各会派でも院内通行は自粛しようということに決定いたしましたので、右御報告申上げます。以上であります。
#4
○理事(梅原眞隆君) 今御報告がありましたが、最初の常任委旅会の旅費の件は御異議ありませんか。
#5
○藤田芳雄君 お伺いいたしますが、これは常任委員会の旅費でありますから、これでいいのだと思いますけれども、在外同胞というような、ああいう特別委員会の旅費などは、どういうところから出るようになるのでございましようか。それらについてちよつとお伺いいたしたいと思います。
#6
○参事(近藤英明君) 御承知の通り在外同胞とか両院法規とかは專門員等の職員がございませんから、これは一番上の欄で御覽の通り專門員、調査員、調査主事の旅費であります。
#7
○藤田芳雄君 そうですか。いわゆる委員の旅費じやないのですか。
#8
○参事(近藤英明君) さようでございます。
#9
○藤田芳雄君 分りました。
#10
○理事(梅原眞隆君) 御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#11
○理事(梅原眞隆君) 御異議がないと認めます。
 その次の院内通行の問題に関しまして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#12
○理事(梅原眞隆君) 御異議がないと認めます。さように取扱います。
  ―――――――――――――
#13
○理事(梅原眞隆君) 次に以前のときにも留保になつております選挙法改正問題の取扱いに関する件を議題に供します。
#14
○板野勝次君 私は選挙法の改正問題については、特別委員会を設置してやることが一番妥当だと思うのです。必ずしも衆議院に見倣う必要はないと思うのです。(「同感」と呼ぶ者あり)けれども衆議院の方も特別委員会を設置して選挙法の改正の問題を扱うということになるのですが、参議院の場合においても各派の意見やそして又各派における選挙問題に対して相当精通した人達が集つて委員会が作られるということが妥当だと私うのです。地方行政の方では勿論そういうエキスパートの人もおられるのですけれども、十六の委員会まで各自どうしても一つずつ受持たなければならないというような形になつている。必ずしも選挙法の問題について適当な人が出ているとは思えない場合もあり得ると思うのです。そういうふうな意味で私は特別委員会を設置して貰う、こういうことを提案したいわけです。
#15
○理事(梅原眞隆君) ちよつとお諮りいたします。今國会法第三十九條の但書の規定による議決要求に関する件を官房長官が來ておりますので、これを今暫く……
#16
○門屋盛一君 それは今この議題にかかつているんだから……
#17
○理事(梅原眞隆君) お諮りしているのです。
#18
○門屋盛一君 議題になつているんだから……ものの十分とかからない……それじやごちやごちやになつてしまうじやないか。
#19
○理事(梅原眞隆君) それではどうぞ。
#20
○中村正雄君 今板野君からもお話がありましたが、実際問題といたしましては、板野君のような理由によりまして特別委員会を設置するという意見には賛成です。玉現在の國会法から見まして、地方行政委員会の権限といたしまして、全國選挙管理委員会の所管に属する事項、これは地方行政委員会の所管になつておりますけれども、選挙法につきましては、一般の選挙以外の農地委員とか或いは教育委員の選挙も問題になつて來るのでありますし、或いは又選挙法の改正次第によりましては、参議院の性格自体に重大なる変更を及ぼすということも考えられますので、いわゆる地方行政委員会でやるよりも、特別委員会を設置して審議する方がいいと思うので、私も板野君の意見に賛成です。
#21
○門屋盛一君 私も賛成であると同時に、現在の参議院規則に基くとか何とかいうことは、私の解釈の下では、今中村委員も言われましたように各種の委員会にこれは関連することが多いのです。今の國会の機構ということも関連するようになつて來ると思います。運営委員会の関係というような、そういうことがありますから、参議院規則には抵触しないという解釈の下にやる、そして実際問題として、今まで地方に議員派遣までやつて調査しているところの地方行政委員会を無視せずに、地方行政委員会を主体とする定員三十名ぐらいの特別委員会を構成するということにしたいと思います。
#22
○理事(梅原眞隆君) それでは特別委員会を設けるということに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○理事(梅原眞隆君) それではさように決定いたします。
 それでは板野さんからも出ておりましたが、この人数はどれだけにするかということに関してお諮りいたします。
#24
○中村正雄君 大体各会派の議員十名について一人といたしまして、十名未満の会派も最低一人出すということで、一應人員を算定して見たいと思います。
#25
○理事(梅原眞隆君) 十人以内の会派でも一人ということになると……
#26
○中村正雄君 二十七、八人……
#27
○理事(梅原眞隆君) そうすると今江村さんの言われたように、十人に一人ということにして、そうして十人に満たざる会派からも一人出す。こういうことにしてお決めを願うか、今ここに出ました三十名ということにしてお決めを願うか、一つお諮りいたします。
#28
○藤田芳雄君 その場合、例えば十六、七名というようなところはどういう計算にしますか、二名にいたしますか、四十七、八名というところは五名ですね。
#29
○理事(梅原眞隆君) それでは議事部長。
#30
○参事(寺光忠君) 中村さんの只今の案で申上げますと、大体二十七、八名と思うのですが、緑風会が八名、自由党が五名、民主党が五名、社会党が四名、無所属懇談会が二名、新政クラブが一名、共産党が一名、純無所属一名、それで二十七名であります。
#31
○理事(梅原眞隆君) それではこの十名に対して一人、そうしてそれに満たざる会派も一人出すと……
#32
○門屋盛一君 中村議員の発言はいいのですが、ただ衆議院が三十一名の委員であります。これは審議の過程において必ず両院の合同審査会などがありますから、これはやはり三十一名ということにしたらどうかと思います。ウエートの関係で、数の関係で、両院協議会とか……
#33
○中村正雄君 それは全部一緒じやなく、参議院十名とか、衆議院十名とか、人数を限定するのですからいいでしよう。
#34
○理事(梅原眞隆君) それでは十名に対して一人ということにして二十七名、これで御異議ありません。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○理事(梅原眞隆君) さように決定いたします。それでは追加してもう一つお諮りいたしますが、この特別委員会をどういう名前にしたらよろしゆうございますか、一つお諮りいたします。衆議院と同樣にいたしますかお諮りいたします。
#36
○門屋盛一君 特別委員会を作るということと、人数だけ決定しまして、特別委員会の名称とか、運用については更に次に決めたいというふうにしたいと思います。
#37
○理事(梅原眞隆君) どういう名前かということはこの次出しますか。
#38
○門屋盛一君 ええ、この次に……
#39
○理事(梅原眞隆君) それでは今日は委員会を作るということと、それから人数を決定いたしまして、その余のことはこの次に廻すということに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○理事(梅原眞隆君) さように決定いたします。
  ―――――――――――――
#41
○理事(梅原眞隆君) それでは次にこの國会法第三十九條但書の規定による議決要求に関する件をお諮りいたします。官房長官から一つ御説明を願います。
#42
○政府委員(増田甲子七君) 今度参議院議員の團さんを國立博物館の評議員に学識経驗者として御就任を願うことになりました次第であります。そこで國会法の規定に基いて御承認を願いたいという趣旨でございます。
#43
○理事(梅原眞隆君) 何か官房長官に御質疑ありませんか。
#44
○原虎一君 余り簡單過ぎて、博物館の理事というこのはどういう仕事をするのか私寡聞にして知らないのですが……。
#45
○理事(梅原眞隆君) 社会教育局長から御説明を願います。
#46
○政府委員(柴沼直君) 國立博物館は館長の諮問機関として、この評議員会ができとおるのでございますが、官制によりまして館の運営に関する重要なる事項、その年度に大きな事業計画、或いはそれに伴う予算の問題ということにつきまして諮問を受けるのでございますが、同時の慣例といたしまして、この会議が館長の選任を文部大臣に推薦することになつております。文部大臣はこの評議会の推薦を受けまして、それで博物館長の任命のことに当るというような重要なことでありますので、その委員の構成は職務上お成りになる方に外に美術或いは学術につきまして特に経驗者の方になつて頂く必要がございます。而もその方面の方が非常に数が少うございますので、選択いたしまする上に國会に方にもその範囲が及んだというのが実際の実情でございます。
#47
○理事(梅原眞隆君) 官房長官がちよつと用事がありますが、何かお尋ねになることがありますか。
#48
○藤田芳雄君 ちよつと伺いますが、この評議員というのは学識経驗者の中から閲びますのには何か基準があるのでありますか。どんなふうにこれはやるのでありますか。
#49
○政府委員(柴沼直君) 特別の基準はございませんで、大体博物館長が現在おります評議員の方々と相談をいたしまして、それによつてその道の人を選択するというような方法によつております。
#50
○理事(梅原眞隆君) 官房長官がお帰りになつてよろしゆうございますか。お諮りいたします。
#51
○藤田芳雄君 ちよつと待つて下さい。
#52
○政府委員(増田甲子七君) この際発言をお許し願います。実はドツジさんに二時に來いと言われまして、十五分前ごろまでに行きませんとちよつと間に合い兼ねますから、細いことその他の内容については実はよく存じておりませんので、甚だ申訳ございませんが、文部当局からそれぞれその方面についてよく知つてる人が出ておりますから、御説明申上げることにします。どうか今暫らくお許しを願いたいとこう思うのであります。
#53
○門屋盛一君 今暫らくではなくて官房長官の帰ることを承認して呉れというわけなんですね。
   〔「いいでしよう」と呼ぶ者あり〕
#54
○理事(梅原眞隆君) それではさようにいたします。
#55
○原虎一君 文部当局にお伺いしますが、國会の團さんを評議員にするのには、國会の議決を経なければならんということを御承知の上で、これはどういうふうな推薦の仕方をしたのでありますか。
#56
○政府委員(柴沼直君) 國立博物館におきまして学識経驗者として最も適当だと思われる方を何人か詮衡いたしまして、それを文部省に申して参つたのでございますが、十八人の学識経驗者をそのとき選ばれたのでありますが、その中に團伊能さんがその選の中に入つておるのでございます。これは申上げるまでもなく、團さんがこの美術史関係につきましては学者としても非常に定説もあるお方でもありますし、又御自身美術品も相当所藏しておられます。又何遍も日本を代表してこの美術関係で大分対外的にも活動しておるとかというような事情から、現在の博物館の事業を実施して参る上に御本人の智識なり、或いは経驗なりというものを是非博物館のために寄與して頂きたいというのが詮衡の理由でございます。
#57
○門屋盛一君 参議院から團さんを出すというのが代表者とされておるのでありますか、衆議院の方にもそういう代表者があるのでありますか。
#58
○政府委員(柴沼直君) 今回は團さん一人でございまして、衆議院からはお願いいたそうという候補者がないのでございます。
#59
○原虎一君 別に私は反対という意見を持つておりませんけれども、先般もこういう問題については一應留保して次回にしたのでありますが、これももう次回まで留保せられんことを希望します。
#60
○中川幸平君 片山内閣のときに、國会から内閣顧問を二人同意を求めて來たときに、衆議院が同意をして、参議院が反対をいたした経緯がありますが、そのとき私も反対をいたしたものであります。その後片山内閣総理大臣に対して、私共は立法府と行政府が混淆することが面白くないから、反対はしたけれども、その後実情を見るに、立法府から行政にあらゆる機会にタッチすることが官僚政治を打破する上に非常に効果があると思う、それだから顧問なり委員なり、或いはそれらのものをどんどん立法府から行政にタッチするように考えて貰つたらどうかといつて、片山内閣当時総理大臣に話しましたら、自分もそう思つておるというようなことで、その後政務官問題も改正になつたりしておつた。我々はこういうふうに國会の有識者があらゆる方面にタッチすることが非常にいいことだと思つておる。その一端でもありますから、次に延ばすと言わないで、審議して結論をつけて貰つた方がいいように感じます。
#61
○原虎一君 文部当局がどの程度急いでいるか知りませんけれども、今欠員か何かで一名補充されるようなふうに聞き及んだのであります。別に強いて私は反対という強固な意見を持つておる者でもありませんけれども、これは先程申しましたように、先般も愼重に扱うという意味において一回延しておるのであります。我々もやはりこういう問題については、一應ここで決定を今日直ちにしなければならないという性質のもんじやないだけに、留保願いたいと思うのであります。
#62
○門屋盛一君 二十三日の運営委員会の予定案件の中に入つておつて、上程するときに、突如として委員長の方からこれは保留されたのですが、この事情はどういうわけですか。
#63
○参事(寺光忠君) 日程にありましたので、政府側にその説明を求めるために出席を要求したのであります。そうしたら政府の方から、実は博物館の方からどういう事情かは分らんけれども、ちよつと延期して貰いたいという意向を言つて來たから(「その事情を聞きたい」と呼ぶ者あり)そういうことになりまして、それから又今日はそのままお進め願いたいという御返事が來たわけでございます。事務上の手違いであつたというふうに申しておりました。
#64
○門屋盛一君 單にそういうふうに取れないのだ。愼重にやらなければならん。むしろこれを二十三日に会議に掛れる直前に突如として止められて、そうして今日は慌しくやつて來られて、外の案件に割込んで直ぐやつてくれというので、ちよつとおかしいと思うのだ。その扱い方に何か疑問が残つておると思う。それはかまわんことですけれども……。
 それからもう一つこちらの方の運営委員会では保留したのであるが、衆議院の運営委員会でこれが承認をせられておる。昨日僕はお聞きの通り、衆議院の方から話があつて、こちらが面喰つておるようなわけで、衆議院もこういう形勢であると言われて面喰つておるわけで、その間がなんだかどういうわけで二十三日に上程せしめる筈のものが保留になつたかということがどうも……。そういうところが、今委員長が言われたように……
#65
○理事(梅原眞隆君) お諮りいたしますが、これは愼重を期して今日ここに決定することを保留して、この次の機会まで延ばすということに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#66
○門屋盛一君 今私の言うのは決定でなしに、二十三日に上程しなかつたという理由を聞きたい。
#67
○政府委員(柴沼直君) 一昨日こちらの運営委員会に上程されるというお話を伺いまして、この方を直接やつておる博物館と電話連絡その他の方法で連絡をいたしたのでありますが、その連絡が非常に遅れたことと、もう一つは当時博物館の自動車が壊れておりまして、大変妙な條件なんですが、こちらに伺いますのが時間が非常に遅くなるという事情になつたのであります。從つて博物館並びに文部省の者は衆議院の方のこういう会議にも出席しておらないのでございまして、全く事務上の行違いで出席が困難になつたのでございまして、遅くなつてからは実は博物館の者もこちらの政府委員室まで参つたのでございますが、出席に間に合わなかつたわけなんであります。
#68
○門屋盛一君 衆議院運営委員会で御承認になつておるというのは、いつの運営委員会で承認したのですか。
#69
○政府委員(柴沼直君) 私本日ここへ参りまして、政府委員室で衆議院が済んだということを初めて伺つたのであります。
#70
○門屋盛一君 二十三日に……
#71
○政府委員(柴沼直君) これは私は承知しておりません。從つて文部省からは誰も出席しておらなかつたと思います。
#72
○門屋盛一君 これは再び官房長官の出席を求めて、はつきり聽きたい。
#73
○中川幸平君 事務の都合というならば……
#74
○門屋盛一君 衆議院の方ではやつておる。
#75
○中川幸平君 こちらは政府委員を必要とするのに、向うは政府委員を必要とせなんだから……
#76
○原虎一君 只今のは私語のようなんですけれども、これは何もあの時に説明を要求して、人が來ていなかつたから延ばしたのでない。どういうわけか、これは都合により引つ込めると言われて、我々は不思議に思つていた。だから、そういう点を明確にしてやらなければいかん。團さんに対してどうこうという問題ばかりではないのであります。
#77
○参事(寺光忠君) 只今の問題の解決には御参考にはならんかと思いますけれども、政府からその申入れがありましたときに……政府というのは内閣事務官でありますが、話がありましたときに、衆議院でもこの問題は議院運営委員会に掛かる筈だから、それなら向うもはつきり止めて置かなければ困るよということを、私はただ念のために申したのですけれども、併し結局衆議院にはそれが掛かつておりますので、恐らく今社会教育局長の言われるように、誰も出ないで書類だけで決定したのでないかと感じます。
#78
○藤田芳雄君 先程次回まで保留することに決まつたんでありますから、次の議案に移つて頂きたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#79
○理事(梅原眞隆君) それではこれを保留するということに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#80
○理事(梅原眞隆君) さように取計らいます。
  ―――――――――――――
#81
○理事(梅原眞隆君) 次に、議員派遣要求に関する件をお諮りいたします。
#82
○参事(河野義克君) 議員派遣の取扱の基準につきましては、土曜日の本委員会におきまして、これは常任委員長に最も密接な関係があるから常任委員長懇談会の意見を聽き、各会派でも相談したいから保留したいというお話があつて、今日各常任委員長懇談会を開いてこれを掛けましたところ、ここに案として提出されておるところで結構だということでありました。それで各会派でもおまとまりになつておれば、ここで御審議願いたいと思うわけであります。
#83
○議長(松平恒雄君) これについておる理由で、委員長から意見が出ておつたね。
#84
○参事(河野義克君) 今議長の仰せられたのは、法務委員会の調査等がどういう権限に基いておるかだろうかとかそういういろいろの質疑應答はございましたけれども、この取扱基準そのものについては、これで結構だ、こういうことでございます。
#85
○理事(梅原眞隆君) 取扱基準に関してお諮りいたしますが、如何ようにいたしましようか。委員長懇談会ではこれが承認されたわけでありますが……
#86
○原虎一君 私共の会派といたしましても相談をいたしたのであるが、大体この程度でよかろうという意見でありまするが、尚それには議員が調査視察に参りますときに関係省から議員と同数くらいのものが行つたり、それから地方廳からそれに倍するものがついて來るというようなことで、それが議員の一行の視察のごとく社会から見られるというようなこともあるのであります。そういうことについても十分に今後注意をしてやりたいという意向であります。例えば議員が三人行つても、專門調査員が二名行き、或はここの関係事務員が一名行くということで三名で議員の倍になる。それで関係省が二人行くということになりますというと、非常に大勢なものになる。こういう点について直接國会の予算を使うものではありませんけれども、視察の議員の一行ということに社会的に見られる。こういう点も是非注意願いたいという意見がありまして、大綱としてはこれに賛成だということになりましたから、申上げておきます。
#87
○理事(梅原眞隆君) 他の会派はいかがでございますか。
#88
○門屋盛一君 大体議員派遣の規準通り賛成でありますが、更に今原委員から言われたような問題も問題になつております。もう一つ重要なことは、調査の結果委員会で報告をして、委員会の速記録によつて各議員が知るという形になつております。現在は……。併し折角派遣されたのであるから、何らかの方法でもう少し調査事項を早く分るように、例えば本会議で概要を報告するとかして貰わないと、調査の結果の効力が少し……、それをまあここに條文的に言いますならば調査の結果を今少し速かに報告すること。調査した本人は委員会に報告しておるから事足りると言うかも知れないが、御承知のように議事録は一般に渡つておるのは一会期の終つた次の國会でなければ見られない。これだけ派遣を嚴選するならば、派遣された議員はその概要について本会議で報告するというふうに、かようにしたいと思います。
#89
○中川幸平君 派遣議員の規準は結構だと思いますが、今門屋さんのいわれたように議員を派遣した場合は原則として簡單でもいいから本会議に報告するということを原則として置いた方がいいかと思います。
#90
○参事(河野義克君) 今のことは御審議願えばいいのですが、從來の取扱から申上げすまと議院、ハウス全体から派遣された場合は必ず本会議に報告する。それから委員長の要求によつてやつておる場合には同委員会に報告する。その是非は別として、そういう点はそういうことでやつておるのであります。
#91
○門屋盛一君 それは分つておるが、ただ委員会に報告されたことは、一般議員が分らないから、審議の資料になることを添えて貰い、それでいろいろな関係があつて、プリントにでもして早く廻して貰いたいというふうにお願いしたい。
#92
○理事(梅原眞隆君) 他ございませんか。外の会派はどうですか。小川さんの方はどうですか。
#93
○小川久義君 異議なし。
#94
○理事(梅原眞隆君) 無所属の方は……
#95
○藤田芳雄君 異議ありません。
#96
○理事(梅原眞隆君) それでは規準試案を認めることに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#97
○理事(梅原眞隆君) そうして今の同行する人達の人数はこのように考慮を拂うこと、それから派遣議員の報告が……
#98
○参事(寺光忠君) 只今の議員派遣についての、派遣議員の報告の件でございますが、委員会の審査の便宜のために、委員会の審査の迅速若しくはそれが不十分のためにおやりなる議員派遣が、本会議で報告を受けても、本会議の全議員についてはその出張の目的も何も、一應議員派遣を許可してはおりますが、はつきりつかめておるわけではないと思います。それから結論というものも議員派遣からは何も出て來ない訳ですし、委員会で報告で受けるだけで、実は委員長報告の中で派遣結果等も盛込まれるということでお宜しいのじやないかと思いますが、いかがでしようか。
#99
○門屋盛一君 それなら反対だ。そういう解釈の下なら……。それは本会議にかけたものは本会議に報告し、委員会にかけたものは委員会に報告する。それで事は済むと思うが、その調査事項というものは、例えば私が今その当核委員をしていなくても、議員なんだからいつどの常任委員に代るとも限らないのだから、本会議で報告することができなかつたら、プリントにして残しておいて貰いたい。それは実際上どの委員会でもお調べになれば、誰も……法務委員会なんかプリントを出しましたし、我々の委員会でも出しましたけれども、それ以外は速記録は本國会中には出て來ないのです。併し我我委員会で可決しているからと言つても、無條件で本会議で可決せんならん原則はないのですから、委員会を覆す資料か何か、本質的に審査する資料は議員に当てがつておかなければならない。ところが今の審査の結果というものは次の國会でなければ分らない。だから本会議に報告できないことは私も了承するから、プリントにして直ぐに廻すということにして貰いたい。
#100
○理事(梅原眞隆君) それではお諮りいたしますが、先程原さんの言われた派遣議員の際に附帶して來る人数が多少多過ぎるような感じがあつて、それが議員が多過ぎるような感じを與えるからして、その点に対して多少の考慮を拂うこと、それから今門屋さんの言われた報告を迅速に皆に行き渡るように一つ考えて貰いたい。詳細はプリンとにして皆に廻すというような点を一つ申合わせておくということに御異議ありませんか。
#101
○中村正雄君 前の議員の件はいいが、後の件はちよつと無理だろうと思う。その報告が必要であれば当核委員会に行けば報告書があるのだから、それを見たら……。各議員に全部配つたところで無意味だと思いますがね。と言いますのは、仮りに一つの委員会に案件がかかつておりまして、その調査に行くというのは案件中に全部含まれているわけですから、案件全部については本会議で委員長が報告するのだから、從つて委員長報告だけで足りないという者は委員会に行けば報告もあるし、その他の参考資料もあるのだから、全議員に廻するとうのは無意味だと思います。
#102
○門屋盛一君 それは実際問題から僕は考えているのです。今度の法務委員会みたいに別途の費用を持つている委員会は、昨日か、一昨日配られたようなプリントを配ることができる。ところが全部が全部と言わなくても、我々の方も委員会で調査したことを、皆の参考になるから皆さんに上げておきたいと思つても、プリントする費用が國会に取つていない。だからここでその原則を決めれば一つその費用を委員会に持たせることができる。
#103
○中村正雄君 費用は君、そうふうふうに決めなくてもありますよ。現在の予算で……。決めたところで予算がなければできないし、決めてなくても予算の範囲内で印刷費というのがあるのだから取れますよ。從つて各委員会でこれは議員全部に見て貰わなくちやいけないということは当核委員会が配ればいいと思うし、すべてそうやるということは必要ない。手続を複雜にするだけだ。委員会の仕事を多くするだけで何ら利益がないと思う。
#104
○門屋盛一君 僕は折角國費を使つて調査に行つたものですから、これは速記録に記して置いて貰つてもいいけれども……
#105
○理事(梅原眞隆君) 速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#106
○理事(梅原眞隆君) 速記を始めて下さい。
#107
○原虎一君 委員長の報告書ができたら印刷するくらいは簡單だよ。
#108
○中川幸平君 全部は要らんでしよう、委員部に行けばあるのだから……結論に達しておらんのだから……そりや今のプリントだけではない。要らんものは大分あるですよ。
#109
○中村正雄君 尚更そういうものを節約することは考えなければならない。あなたの言うことは甚だ仕事を繁雜にする。
#110
○門屋盛一君 調査した結果はどうかということを実際やることは少ないんだから。
#111
○中村正雄君 当該調査については必要だけれども、その調査事項だけを議員に全部配る必要がないものもありますよ。一率にやるとしたら却つて弊害がある。
#112
○中川幸平君 議論になるが、それはそうだけれどもそれまでの必要はない。
#113
○門屋盛一君 必要ないと言つたら……問題は速記録が今日のが明日でも読めるようになつたらいいが、実際問題から言えば議員派遣要求というものは本会議で承認するけれども、行つて來ましたという報告は本会議にない。そんな馬鹿な承認があるものか。今までの方は知らんけれども、それだつたら簡單に内容だけでも何月何日承認を受けた派遣については行つて來たということを、委員長からでも報告させるように何とか結末を付けようじやないか。支拂い放しであとの決算をしないのだよ。一回もないよ、特別の場合一回か二回あつたか知らんけれども。調査承認の要求をするだけだ、あとは分りやしない。
#114
○中村正雄君 その調査事項だけを本会議に載せる必要がないからやらないのですよ。やつたところで無意味なものが沢山ありますよ。
#115
○門屋盛一君 そりやこの問題だけじやない。沢山あるよ。大体配つて來るもんだつて無駄が多いですよ。
#116
○中村正雄君 だから必要なものだけにしたらどうです。
#117
○門屋盛一君 だから問題は速記録が早くできればいいのですよ。
#118
○小川久義君 本会議に報告が必要なものは急速に報告する、それから又文章を以て知つて貰いたいことは速かにプリントして出す、そういうことで一つ御決定願いたいと思います。
#119
○理事(梅原眞隆君) それでは調査の報告を、必要のあるものは成るべく速かに分るように処理をして貰うというようなことに申合せて如何ですか。門屋さんどうですか。
#120
○門屋盛一君 門屋さんどうですかつて言つてつて……(笑声)
#121
○理事(梅原眞隆君) 御異議ありませんか。
#122
○門屋盛一君 議事進行から言いますけれども、私の意見だからつても、皆さんでやつて行けるんだから、門屋さんどうですかつて言つたつて……(笑声)
#123
○理事(梅原眞隆君) 門屋さんどうですかは取消しますが、今の成るべく早くそれを……
#124
○原虎一君 ちよつと事務当局に伺いますがね、今まで委員長報告がある。委員長は報告書を作るのですがね、それを印刷に廻したらどういうふうになりますか。それで門屋議員の言われるようなことが目的を達せるのじやないですか。
#125
○門屋盛一君 委員長報告に議員派遣のことを織込まれてあるものなんかありませんよ。
#126
○参事(寺光忠君) 議員派遣の審査の報告には勿論入つておりません。但し調査を承認せられた事件で調査報告書というものが出ます。これの印刷物には大体において議員派遣の内容が載つておる毛でございます。これは議場報告をせられない委員長が多いようでありまして、書面報告だけでございます。それでお氣付きにならぬか知れませんけれども、調査報告書の中には相当詳しい議員派遣の状況が出ておると思います。
#127
○門屋盛一君 それが遅れておるのです。
#128
○参事(寺光忠君) それが遅れておることは、完了しなければならないこととか、一應の完了を見た上で報告せられることと、印刷物が高價なものでございまして額が大きいものですから遅れるのです。
#129
○中川幸平君 委員長の要求で議員派遣をするけれども、承認はやはり本会議で承認するのじやないですか。行つて來たら行つて來たと報告を本会議でしたところが違法でないように思うけれども……、次の本会議で委員長なり行つて來た人の代表から簡單に報告することはいいのじやないですか。議事部長にちよつとお尋ねするのですけれども。
#130
○参事(寺光忠君) 議員派遣を承認せられます本会議の決定で、委員会の審査上さような派遣が必要であるということを認められるのでありまして、審査そのものにはタッチしておられないものと思つております。そこで議員を派遣せられた出張した先の細かい審査の内容というものは、直接本会議でその際には問題にならないで、本委員で報告せられ、委員会が咀嚼、吸收せられた上でその結果に現れて來るものだ、こういうふうに思つております。
#131
○中川幸平君 いや、案件によつてはそうだけれども、又案件によつては状態を聞きたいという案件も相当あるのだから一々聞いて貰つたらどうです。
#132
○参事(寺光忠君) 念のため申上げます。衆議院は本会議場で議員派遣をやつておりません。それから前から委員部長から御説明いたしておりますように、ハウス全体の問題として、この際出張して状況を調査しなければならんという、例えば水害対策というような場合には、帰りますと直ちに議場で皆さん全部に詳細に報告する、こういうことになつておりまして、只今問題になつておりますのは、委員会で取上げられるのは審査事件の調査報告の場合のことであります。
#133
○理事(梅原眞隆君) それではお諮りいたしますが、調査事項の報告は必要があるものを精々早く分るようにして貰うということにして、こういうことを見合せるということにして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#134
○理事(梅原眞隆君) それではさように決定をいたします。
  ―――――――――――――
#135
○理事(梅原眞隆君) 次に議員派遣の要求が出ておりますが、御説明を願います。
#136
○参事(河野義克君) 法務委員会から二件議員派遣の要求書が出ておりますから、只今の御意見の線で御審議を願いたいのでありますが、一件は、
   議員派遣要求書
 一、派遣の目的、檢察及び裁判の運営等に関する調査
 一、派遣議員 岡部常、鈴木安孝
 一、派遣期間 昭和二十四年五月六日から同月八日まで三日間
 一、派遣地 千葉縣
 一、費用 概算七、二〇〇円
    内 訳
  議員派遣旅費(一名一日一、二〇〇円二名三日分)
 右参議院規則第百八十條により要求する。
  昭和二十四年四月二十五日
     法務委員長 伊藤  修
 参院議長松平恒雄殿
 これは新聞紙上等で御承知の、千葉縣銚子市における高寅組の親分、高橋寅松に関する暴力團の調査でございまして、この高橋寅松、俗称高寅というのが、本年三月七日逮捕せられたのでありまして、三月二十八日千葉地方裁判所に殺人未遂、脅迫、傷害等の罪名によつて起訴せられ、千葉拘置所に勾留中にものでありますが、調査の目的は、高寅と警察との関係、檢察廳における高寅の取扱方、それから高寅組の暴力團としての実態等を調査するわけであります。事実その逮捕に当つて、銚子市公安委員に対して、國警千葉本部に援助要請をするように申入れたところが、公安委員会の要請が遅れたために、逮捕が遅れたとか、市警察司法主任の轉任に当り高寅より多額の餞別を送つたとか、その他いろいろの事件があるわけであります。その関係者といたしますのが、高寅の外その子分が大分ありますのと、銚子市の公安委員長、銚子市警察署長、弁護士、東日本新聞社長、元銚子署の司法主任、それから千葉の地方檢察廳の三輪檢事こういうふうに関係者が多い関係から、この際現地に出張して調査を了したいと、こういうことでございます。
 それからもう一件は、これも同じ法務委員会から出ておりますことでございまして、檢察及び裁判の運営等に関する調査で、來馬琢道、星野芳樹を昭和二十四年五月一日から同月六日まで六日間、滋賀縣と京都府に派遣いたしたい。費用は概算一万四千四百円であります。そうしてこの目的といたしますことは、大津の地方裁判所の雇員の某という者が、司法事件に関連して出頭して來た一婦人を一室に入れてそこでいたずらをしたというような事件であつて、新聞記者がこれを探知しまして、その雇員の家に行つたところが、その雇員並びにその父親のために殴打され、傷害を受けた、こういう事件がありますが、これに対して檢察廳は、その父親のみは傷害罪で起訴をいたしておりますが、雇員は起訴しておらないのであります。それが裁判所の雇員である関係上、部内の者ということで、その処分を見合しているのじやないか、その他この事件の実相が、どういうことであるか、檢察及び裁判の運営上これを調査したい。こういうことでございまして、來馬さんと星野さんの派遣をしたい。こういうお申入れでございます。
#137
○理事(梅原眞隆君) 今お聞きの通りでありますが、これはどういうふうに処理いたしますか。
#138
○藤田芳雄君 私よくわからないのですが、聽くところによると法務委員会では、別途に調査費というようなものを独立して計上してそれを持つておられるということを聞くのですが、それを今の常任委員会で出張するようなときの経費の出方とどういう区別がつけられるのか、その点をお聞きしたいと思います。
#139
○参事(近藤英明君) 法務委員の檢察及び裁判の運営に関する調査に関しましては、特別な予算、月額二十五万円、年三百万円の予算があります。それからその中には委員の旅費、それから証人喚問の旅費というようなものも入つております。その中で委員の旅費が年間七十二万円ございます。
#140
○藤田芳雄君 そういたしますと、今のような案件も今の中に含まれると思うのですが、そうするとそちらの方の経費から出るわけですか。
#141
○参事(近藤英明君) お説の通りであります。
#142
○藤田芳雄君 了承いたしました。
#143
○理事(梅原眞隆君) これは承認することに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#144
○理事(梅原眞隆君) 承認いたします。
#145
○藤田芳雄君 今のに関連いたしまして、先日書いて頂いた今までの法務委員会で旅費に使つたもののときには、そういう経費はなかつたわけでありますね。
#146
○参事(河野義克君) 法務委員会といたしましては、今次長から御説明のあつた特別の調査費を持つております。その範囲内でやつておりますから、その方から支出したものと思います。理論的にいいますれば、各常任委員会と同じように議員派遣に要する旅費の中からも行き得るわけでありますし、その外特別の費用を持つているわけでございます。法務委員会の実情は、その費用の範囲内で行きますから、実際はこの中からとお考えになつて結構と思います。
#147
○藤田芳雄君 あの経費は向うから出ているんですか、特別経費の方から……
#148
○参事(河野義克君) 先般議員派遣一覧表として法務委員会から二十九万人千八百円使つておる、こういう関係でございますね。それは法務委員会として各常任委員会と同じ立場を持つておりますし、その外特別費用を持つておりますので、それをどちらからあれしておるか私は詳しく知りませんけれども、法務委員会として特別に持つており費用内からのことであろうと思いますから、特別の費用の方から出ておるとお考え頂いても結構だと、こう思つております。
#149
○藤田芳雄君 足りないで予算費から廻すというような話があるでしよう、ですからその範囲があつちへ入るか、こつちへ入るかによつて余程違つて來るんじやないかと思いますのでお聞きしたわけです。
#150
○参事(近藤英明君) 法務委員会の通常の常任委員会の活動につきましては、他の常任委員会と平等の経費から支出する。それから法務委員会の檢察及び裁判の運営に関する調査のために出張、例えば只今御承認になりました出張というようなものは特別の経費から支出する、その場合にその経費をオーバーしない限度で賄つて行く、こういうことになると考えております。
#151
○藤田芳雄君 いつでもその承認のときにその経費の出場を明らかにしなければならんわけですか。
#152
○参事(近藤英明君) 只今の調査承認要求の件で、檢察及び裁判の運営に関する調査と謳つてでございますれば、その方から当然支拂う、かように思つております。
  ―――――――――――――
#153
○理事(梅原眞隆君) 次に請願及び陳情に関することをお諮りいたします。
#154
○参事(寺光忠君) これはこの前の委員会にお諮りいたしました四、二四教育事件第一週年記念鬪爭中央実行委員会からの請願で、紹介議員は岩間正男さんでございます。それともう一件は、在日本朝鮮人傷痍者厚生協会という名前で六十名連署で出ております。戰爭による傷痍に対する救恤をして貰いたいという陳情書でございます。これの取扱いにつきまして、両者共に朝鮮人でございますので、これを受理いたしていいかどうかということをお諮りいたしたわけでございます。
#155
○理事(梅原眞隆君) 今お聽き取りの通りでありますが、昨日も出まして留保してありますが、これについて一つお諮りをいたします。
#156
○参事(寺光忠君) 法規は憲法第十六條であります。
#157
○門屋盛一君 この憲法第十六條で今請願ができることになつておりますけれども、十六條の本條には、「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又はその改正その他」と出ておりますが、「何人も」というのは私の解釈では、憲法第十條の「日本國民たる要件」を、これを定めるという、日本國民中の「何人」というふうに私は解釈しているんですが、それらに対して一つ法制局長の御意見をお伺いいたします。
#158
○法制局長(奧野健一君) 大体におきまして憲法で「何人も」と書いてある場合は、外國人をも含むという大体学説になつておりまして、「國民は云々」というときには大体日本國民を指すということにまあ学説上はそうなつております。
#159
○藤田芳雄君 今の解釈を二十二條についてもう一遍お願いします。
#160
○法制局長(奧野健一君) 第二十二條についてはやや問題がありまして、殊に二十二條の第二項の「何人も」というのは、これは日本國民であるということは明らかだという解釈になつております。でありますから大体そういうふうに立案したということになつておりますけれども、殊に二十二條の二項の「何人も」というようなことは日本國民を言つているのであるというようなことになつておつて、統一はとれておりませんけれども、大体において「何人」という場合には外國人も含む、「國民は」とある場合には日本人を考えているということであります。尚この際この問題につきましては、朝鮮人が現在のところ外國人ではない、まあ法規上は外國人ではないというように考えられていると存じております。
#161
○門屋盛一君 法制局長の解釈はこの十六條の場合の「何人も」というところを外國人も含む、二十二條の「何人も」というのは外國人を含まぬ日本人を指すというのですが、この「何人も」ということが同じ憲法で二つの解釈になつている。私は憲法学者でも何でもないが、ただ憲法に現れているところを申しますと、憲法の第三章の「國民の権利及び義務」というところでこれは問題になつて來ている。その第十條には「日本國民たる要件は、法律でこれを定める。」と書いてあるのですが、この法律で定められた「國民」でなくては第十六條の権利、義務がない、こういうふうに解釈する方が正しいのじやないか、若しそういう学説があるならば、或る程度もう少し條文の上ではつきりさせて置かなければ困るのじやないか、我々には憲法の條文の上から見れば、第三章の「國民の権利及び義務」というところで、日本國民の要件が十條で決めてあり、第十六條で「何人も」というのは、日本國民たる「何人も」と解釈するのが私は適当だと思う。その解釈から先に決めないと、この請願を受理していいか惡いかということは我々は判断がつかないのです。
#162
○理事(梅原眞隆君) 法制局長から説明を求めます。
#163
○法制局長(奧野健一君) 只今門屋さんの言われましたように、この第三章の題名は「國民の権利及び義務」というので、大体におきましては、これは日本國民の憲法として、日本國民を含むことを規定しておるのでありますが、ただそれについてやはり日本國民だけではなく、苟しくも日本の國土におる者については、たとえ外國人であつても、この規定の適用を受けしめて適当であると思う條文について大体を示して、「何人も」ということ、これは外國人を含むという意味で書いたという説になつておりますが、併し只今申しましたように必ずしもこれは統一的に規定ができておるわけでもありませんので、そういう点においては解釈上やや統一を欠く点があるのでありますが、若し憲法改正をやることでもあれば、そういう点をはつきりすることが適当と思われるのでありますが、大体において日本國民を相手にして書いております。少くとも「何人も」と書いてある場合であつて、これを外國人に適用して然るべきと思われる條文については、外國人にも適用があるというので、十六條については、この「何人も」といううちには外國人が当然含まれるという解釈は一般に承認されておるのではないかと思います。
#164
○門屋盛一君 私外の委員会に行かねばならんのですが、まだ法制局長の説明では納得できない。それでただそういうふうに認められておるというけれども、それがどこでどういうふうに認められておるのか、これを根本的な問題とすれば、最後の憲法解釈を下すべきところに行かねばならんことになるらしいので、まだそう急ぐ問題でもないと思うので、私途中で退席しますが、私の意見としてもう少し研究させて頂きたい、こういうふうに思うのであります。
#165
○小川久義君 これは重大な問題であると思いますが、同樣な問題が衆議院にも出るかも知らんし、出ているとすれば衆議院の取扱いはどうか、こういうことを参考にお聞きしたい。
#166
○参事(寺光忠君) 衆議院は受理いたしております。その審議をどういうふうに結末を附けるかということは勿論委員会でおやりになることですけれども、議長はこれを受理して委員会に付託しております。
#167
○理事(梅原眞隆君) それではこれは今日は留保することにして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#168
○理事(梅原眞隆君) 留保いたします。
  ―――――――――――――
#169
○理事(梅原眞隆君) それでこれより阿波丸事件について外務当局の報告を聽くことにいたします。これより祕密会に入ります。議員及び公務について事務を執る職員以外は御退場を願いたいと思います。
   午後二時三十八分祕密会に移る。
#170
○理事(梅原眞隆君) それでは外務当局の御説明を求めます。
#171
○説明員(太田一郎君) この前四月六日の参議院本会議におきまして、「阿波丸事件に基く日本國の請求権の放棄に関する決議」というものを頂きました。そりによりますと御承知の通りその決議の第一項には、「阿波丸撃沈事件に基くすべての請求権を、自発的に且つ無條件に放棄すること」第二点といたしましては、「連合國最高司令官のあつせんを得て、米國政府と商議を開始し、前記請求権の放棄を基礎として、本事件を円満に解決すること」「政府は國内措置として、本事件の犠牲者を慰藉するため適当な手段を講ずること」「政府は、本決議に基いて執つた措置の結果を、速かに本院に報告すること」こういう決議でございます。その決議に基づきまして、政府の方で連合國最高司令官の斡旋を得まして、米國政府といろいろ話をつけて参りましたら、その話の結果について、この御決議の趣旨に從つて成るべく速かに報告しなければならないと思いますので、外務大臣から報告をさせて頂きたい、こういう趣旨でございます。
 尚米國政府とは話合をいたしておりまして、報告があるまではこの話合の結果を極祕にしておいて、そうして報告をいたしました上で、外務省の方から一切を公表いたしまして、皆樣のこれに対する御理解を頂きたい。それまでは一切これが新聞等に洩れないようにせよとこういうことでありますので、私共といたしましても、六日の日に決まりました決議の結果を一日も早く御報告いたしまして、そうして一切を公表いたしたい。それまでに実は洩れるようなことがございますというと、米國政府との関係におきまして私共も非常に困るものですから……。外務大臣から成るべく速やかに御報告いたしたい、こういう趣旨でございます。
#172
○島清君 それはいつやるのですか。明日ですか。
#173
○理事(梅原眞隆君) 明日本会議で……。それでは別に御質疑がありませんから……。それではこれで祕密会を閉ぢます。
   午後二時四十三分祕密会を終る。
#174
○理事(梅原眞隆君) こちらから御相談するのはこれだけでありますが、外に何か皆さんの方からありますか。なければこれで委員会を散会いたします。
   午後二時四十四分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           梅原 眞隆君
           原  虎一君
           大隈 信幸君
   委員
           島   清君
           中村 正雄君
           中川 幸平君
           門屋 盛一君
           鈴木 順一君
           平野善治郎君
           奥 むめお君
           板野 勝次君
           藤田 芳雄君
           小川 久義君
  ―――――――――――――
   議長      松平 恒雄君
   副議長     松嶋 喜作君
  ―――――――――――――
  政府委員
   内閣官房長官  増田甲子七君
   文部事務官
   (社会教育局
   長)      柴沼  直君
  事務局側
   事 務 総 長 小林 次郎君
   参     事
   (事務次長)  近藤 英明君
   参     事
   (議事部長)  寺光  忠君
   参     事
   (委員部長)  河野 義克君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
  説明員
   外 務 次 官 太田 一郎君
ソース: 国立国会図書館
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