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1949/05/25 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第38号
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1949/05/25 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 議院運営委員会 第38号

#1
第005回国会 議院運営委員会 第38号
昭和二十四年五月二十五日(水曜日)
   午後三時二十一分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
本日委員岩男仁藏君辞任につき、その
補欠として駒井藤平君を議長において
選定した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○会期延長の件
○職員辞任の件
  ―――――――――――――
#2
○理事(高田寛君) 本日は梅原委員長病氣でお引籠り中でありますから、私が委員長の席を汚します。どうぞよろしくお願いいたします。
 それではこれより議院運営委員会を開催いたします。本日の会議に当りましては、議員及び報道関係者以外の方の傍聽は認めません。尚念のために申上げるのでありますが、会議の円滑な運営上、御発言を求められる議員各位は必ず「委員長」とお呼びを願いたいと思います。尚傍聽せられる各位におかれましても、どうぞ私語のないよう御靜粛にお願いいたします。では只今議長から発言の申出がありましたから……。どうぞ。
#3
○議長(松平恒雄君) 私から御報告をいたします。それは今朝十一時二十分頃でありましたが、益谷國務大臣と増田官房長官が私のところに見えまして、昨今の参議院の審議状態を拜見している結果、政府としては更に二日間の程度において会期の延長を願いたい。これを要請して參られました。これだけこの会に御報告申上げます。
#4
○藤田芳雄君 議長はそれをお聽きになつて、何か衆議院の議長と話合いをしましたか。
#5
○議長(松平恒雄君) それはまだ何にも……。衆議院議長とは外のことでも会いましたし、又私的に話はいたしましたが、表向きの話は、こちらでなさらんうちは何も申せませんから、何も協議はしておりません。
#6
○藤田芳雄君 衆議院の方へはこの話はまだ行つておりません。
#7
○議長(松平恒雄君) 衆議院の方も行つていると思います。
#8
○理事(高田寛君) それでは如何いたしましよう、これについて政府から何か御発言があればお伺いいたしましようか。
   〔「異議ない」と呼ぶ者あり〕
#9
○板野勝次君 ちよつと待つて下さい。
#10
○矢野酉雄君 政府が來ているのなら、何か当然御挨拶、説明があるでしよう。
#11
○國務大臣(林讓治君) この際お願いいたすわけでありますが、是非こちらの方に残つておりますところの議案を、更に二日間の延期によりましてその間に万事御決定をお願いいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
#12
○理事(高田寛君) 何か別段御質問ございませんか。
#13
○中村正雄君 只今政府から会期延長に対しまして要請があつたわけでありますが、この議を議する前に、一應本議院運営委員会で決定して貰いたい点があるわけであります。第一は、我々は今までのたびたびの声明にもありましたように、第五國会は五月二十三日を以て終了いたしているものと考えております。從いまして終了いたしている國会に対して又延長という議題に対しましては、これを採上げて討論することはできないということは御承知の通りであります。從いまして今までこういう議院運営委員会が正当なりと主張される場合におきまして開かれました場合におきましては、我々も出席いたしまして、その点につきましてのはつきりした決定をいたしたいと考えておつたわけであります。從つて二十三日の午後十一時五十四分から開かれました本会議における議長席におられました副議長松嶋喜作君に対しまして一應お伺いいたしたいと思いますが、委員長、許可願えますか。
#14
○理事(高田寛君) どうぞ。
#15
○中村正雄君 それでは松嶋喜作君に対しましてお伺いいたします。十一時五十四分に開かれました本会議におきまして、今速記の写しを貰つたわけでありますが、「休憩前の引続き開会いたします。」次に「……君の事言を許します。」という点から始まつておりますが、第一に副議長にお尋ねいたしたい点は、参議院規則によりますると、懲罰動議が出ている場合は、それは直ちに本会議に付する、今までの例によりましても、あらゆる議案に先立ちまして、懲罰動議は優先的に議題となつておつたわけであります。にも拘わらず十一時五十四分に開会されました本会議におきまして、懲罰動議を後に廻しまして、会期の延長の議を諮られたということは、明らかに参議院規則違反だと考えております。この点に関しまして副議長の御回答を得たいと思います。尚引続き御質問いたしますから、一つ一つお答え願いたいと思います。
#16
○副議長(松嶋喜作君) あの日は、私は議長席に著く意思はありませんでした。議長が登壇されることを望んでおりました。ところが御覽のような光景で、議長がなかなか議席にお著きになれません。これでは大事な時間を空費することを惧れまして、私は用意のために向つて右側の方から登壇いたして、議長の御登壇になることがもう数分、一分、二分の内かと思つて待つておりましたが、どうしても登壇になりませんので、止むを得ず登壇いたしました。そこで私は議長の意思を確かめることを希望いたしておりましたところ、議事の案件を持つて來て下さつた方が、副議長に代つてやつて貰いたいという傳言で、私はそれを受取つて登壇しました。ところが御覽のように、その原稿は今でもあると思いますが、ふんだくられて非常に狼狽したわけであります。又私のところに帰つて來ました。そこで時計を見ますと、もう五、六分の時間しかありません。そこで私は、この最も大事店あるという延会の議事を進めたわけであります。そうしますと、スイッチが切られておつて、私も可なり大きな声なんですが、なかなか通じませんので、まあできるだけの努力をしたわけで、結局かようの状況でありますので、緊急動議の重要なことは承知しておりまするけれども、あの場合、原稿を取られたり時間が迫つておるという緊急の状態において延会を宣し決を取つたわけでありまするから、決して議院規則を無視するなどという考えはありませんでした。
#17
○中村正雄君 副議長の答弁腑に落ちない点があるわけなんでありますが、延会を宣するとはどういう意味ですか。
#18
○副議長(松嶋喜作君) 会期の延長です。
#19
○中村正雄君 副議長は会期の延長が非常に重大なことであるから先にやつたと、こういうふうに了解してよいわけですか。
#20
○副議長(松嶋喜作君) まあ簡單に言えば、そうであります。
#21
○中村正雄君 懲罰動議が、あらゆる議案に優先して取扱われるというのは、今までの慣例でありまするし、又参議院規則にも直ちに付さなければいけないというふうになつております。直ちにということがどういう意味かということにつきましては、この前に例があつたときに運営委員会で、あらゆる案件に先立つということが確認せられております。ところが懲罰動議が重要なものか、会期延長が重要なものかという議長の重要度の認識如何によつて参議院規則が変更でき得るというふうに参議院規則の解釈権がなつておると御承知ですか、どうですか。その点につきまして特に副議長の答弁を得たいと思います。
#22
○副議長(松嶋喜作君) 只今お話しましたように、不可抗力を汲んでよいと私は十分に信じております。
#23
○中村正雄君 そうすると緊急状態にあつたので不可抗力だと、こうおつしやるのですか。
#24
○副議長(松嶋喜作君) そうであります。
#25
○中村正雄君 そうしますと、緊急状態があつて、いわゆる常識を以て判断するだけの精神状態になかつたと、こういう状態において開かれた本会、こういう状態において議長席に著いた議長の主宰の下の本会議が果して有効なものであつたかどうかという点につきまして私は第一の疑点を持つわけであります。
 第二の、お尋ねいたしたいと思いますあの当時の状況におきまして、副議長は議員の発言を許しております。何々君の発言を許します。こういうふうに速記に残つております。この場合に議長は、誰に、どういう発言通告によつて、発言を許されたかお尋ねしたいと思います。
#26
○副議長(松嶋喜作君) そのときの何ですか、中村君の発言という意味ですか。
#27
○中村正雄君 違います。速記録の写しにありますように、副議長(松嶋喜作君)休憩前に引続き開会いたします。……君の発言を許します。となつております。このときの誰に発言を許したのか、又この人はどういう意味の発言通告をいたしておつたかということをお尋ねいたしておるわけであります。
#28
○藤田芳雄君 今の問題重要だと思いますので、このときの速記録の写しが出ておるそうですから、委員長配つて下さい。
#29
○理事(高田寛君) それではお配り願います。
#30
○副議長(松嶋喜作君) あの騒擾の中に緊急動議を叫んで寺尾君が大いにふんぞり返つておつたのを私は見ましたので、寺尾豊君の発言を許したのです。この……というのは寺尾君ということであります。
#31
○中村正雄君 寺尾君の発言が全然速記録に現われておりませんが、副議長はこの場合に発言を許します。次には何ら速記録に載つておりません。そうして直ちに議長田衆議院の議長と協議いたしました云々と書いてありますが、寺尾君の発言を許して置いて、発言しないのに直ちに議長が次の言葉を発するのはどういう意味ですか。
#32
○副議長(松嶋喜作君) これはあなたは不完全なる速記録によつて、一問一答をやられるのは非常に迷惑です。ですからこの不完全な速記録を前提として、これはどうだ、これはどうだとおつしやつても、それは非常に木に竹を継いだようになります。そのときの状況を話せとか、お前は何を言つたかということであれば、記憶に從つて説明しますが、これは不完全だと思います。
#33
○中村正雄君 では副長議長にお尋ねします。如何なる証拠によつて会期二日間延長になつたのか、この点をお尋ねします。
#34
○副議長(松嶋喜作君) それは私がこの動議が成立したと見ましたので、宣言をして、そうしてこの二日間の延長が成立した、それによります。
#35
○中村正雄君 そうすると何ら証拠はないけれども、精神に異状を來しておるような状態において、議長席に著いた副議長の認定、心理状態によつて会期延長が有効だ。こういうふうに解釈いたして差支えありませんか。
#36
○副議長(松嶋喜作君) その精神に異状とは甚だ結論が早い。私はあの騒擾の中にも極めて冷靜であつたと思います。現に私は腕を引つ張られ、それから中村君御本人はこれでがんがんやられた。これは非常に恐ろしかつた。そういうことを一々記憶しておる。精神が異状を呈したことか、あなたはどういうところを以て言われるか知らんが、私は頗る冷靜であつたと思つていますから、そのことは一つ決めてかからずに置いて頂きたい。
#37
○中村正雄君 事務総長にちよつと途中でお尋ねしますが、國会において可決された法律案であるとか、或いは可決されたかどうかという点、いわゆる國会の法案なり、或いは議決に異議がある場合に、証拠になるものは何であるか、という点につきまして、事務総長に一應お尋ねいたしたいと思います。
#38
○事務総長(小林次郎君) お答えいたします。速記録でございます。
#39
○中村正雄君 一應私、いろいろ質問したい点もありますけれども、外の委員の方もありますので、私の意見を述べまして終りたいと思います。今までの私、三点につきまして二十三日深夜開かれました本会議における議長を代行せられました松嶋喜作君に対しまする質問のうちに、皆さんも御承知の通りであり、又速記にも残つておりますが、一つは議長の意思を諮ることができず、又連絡できず、議長席に著いて主宰したということを第一点におつしやつております。第二点といたしましては、当然非常に緊急状態にあつた。いわゆる会期延長の議案と懲罰に関する動議と三つあつて、参議院規則によれば、当然懲罰動議を先にやるべきではあるけれども、当時緊急した状態であつたので、非常に会期延長が重大なものだと考えて、直ちに諮つたのだとこうおつしやつております。言い換えれば当時緊急状態にあつた。これは肉体的のみでなくして、精神的にもあつたように窺われまするこの副議長の認定によりまして、参議院規則を無視して会期の延長を諮つたわけであります。而もその当時の状況は次に出ておりまする懲罰動議の途中におきまして、趣旨弁明の途中において会期は切れておるわけであります。從いまして当然参議院規則の命ずるままに議長が議事を進行いたならば、当然二十三日中におきましては会期延長の件は議場に諮ることができなかつたということは誰しも想像できる点であります。第三点は、不完全な速記録ということを当時の議長はみずから御承認になつております。只今事務総長に私が質しました点は、國会におきまして成立した法案なり、或いは國会におきまして審議の状況につきまして何を証拠にして実証するかとお尋ねしたにつきまして、参議院の事務総長はこれは速記録であるとはつまり言われております。にも拘らずそのときの議長席におつた松嶋喜作君は、二十三日午後十一日五十四分から開かれましたときの速記録というものは不完全なものであると、こういうふうにみずから表明されております。不完全な速記録によつて果してこの会期が延長されるということが認定できましようか。私は以上の三点によりまして二十四、二十五の二日間の会期は無効なものであるという点を申上げまして私の質問を終ります。
#40
○板野勝次君 私は最初に議長にお尋ねしたいのです。只今中村君と松嶋君の一問一答を聽いておりますと、あの二十三日の議場において、議長が議長席に著くことができないような緊急状態にあつたと松嶋君は言つておるけれども、我々の見たところによりますと、松平議長は衞視諸君に取巻かれて、衞視諸君に……、逆に外に出て行くような状態にありましたことは我々がこの目で見て來てま凍のでありますが、その場合におきまして議長が衞視をしてみずから登壇でき得るような状態、つまり衞視が阻止しておる、その阻止しておる衞視をどうして、あなたは職権を以て登壇するような措置をお講じにならなかつたか、先ずこの点についてお尋ね申上げます。
#41
○議長(松平恒雄君) その点を簡單にお答えいたしますが、私は職権を以て開会することに決めまして、ベルを鳴らさせた後に議場に参つたのでありまするが、今お話のように衞視が取巻いて、ただそこを上げなかつたというのではございません。私の記憶しておるのは、数人の人がやはりそこにおりまして、そうして私の上るのに対してそこに並んで私が通ることができない。それで中には足元に横に例れて、そうして私の足がそれに躓いて進めないというような状況もあつたのであります。そこで衞視は私を上げるつもりで中には引張つてくれた人もあります。併しながらそれで行こうと思つても、足は足で躓いて通れないようにあるし、それから又その外の人も、一々ここで名前を挙げることは私はいたしませんが、議員の中で私に小委員会を開いて呉れということで、私を遮ぎつた人が数人あつたのを記憶しております。
#42
○板野勝次君 それではもう一度重ねてその点についてお尋ねいたしますが、小委員会を開いて呉れと言つてそれらの人達が要望したのはどういう事情の下にあつたのかということを議長は御存じでしたでしようか。
#43
○議長(松平恒雄君) それは何も知りませんが、とに角開いて呉れと言つて前にそこに立つておつて、私の進むのを遮ぎつておつた人が数人あつたのであります。
#44
○板野勝次君 何にも知らないとおつしやいますけれども、只今の言葉の中には、職権を以て本会議を召集されたということでありますから、從來の慣例によりましたならば、議院運営委員会若しくは議院運営委員会の小委員会を通して、そうしてその後において議長が開会される、こういう順序であつたのを慣例が破られたと、こういうふうにお認めになられたのだろうと思うのですが、どういう事情にあつたとお思いでしたでしようか。
#45
○議長(松平恒雄君) それはおつしやる通り、ふだんの慣例によれば、小委員会を開いておりました。併しあの晩の状態は、先ずこの席においても……。今詳しいことを申さないでも皆御承知だと思いますが、乱闘まで起し、部屋はいつぱいになつて、そうしてとても私の判断では、小委員会を開くことができないと判断いたしました。それで事務当局ともいろいろ協議をいたしましたが、止むを得ない場合には開会をするのは議長の権限でできるということでありまするから、止むを得ず小委員会を開けないと認めて、直ちに本会議を開いたわけであります。
#46
○板野勝次君 それではあの晩の様子では小委員会が開かれないだろうという議長の一方的な主観のみで処置されたと、こういうふうに理解していいわけでございますか。
#47
○議長(松平恒雄君) それでよろしゆうございます。
#48
○板野勝次君 それでは小委員としては、あの場合に小委員会が開き得ない状態ではなかつたと思つておればこそ、小委員の数人が小委員会を開いて呉れと、こういう議事のルールに対する正当な要求をしたわけであります。而もその小委員会が暴力的に議長をあの議長席に著かないような状態にしたのではなくして、小委員自身の一々の行動がどうであつたか私は記憶いたしませんけれども、その議長と小委員等の間における……、小委員若しくは議員の間には、多数の衞視が相当に配置されておる。若しこの衞視が、議長の職権を以て……、この両者の交渉に対する妨害をしなかつたならば、当然議長は議長席に著き得る状態にあつたと思うのですが、何故そのような措置をお取りにならなかつたか。
#49
○議長(松平恒雄君) それはあなたの御観察と私の実驗との間に相違があります。私は今申上げた通り上ることができない、そうして而も前にのめつて行こうとしたときにいろいろな妨害員あつたので上れなかつたのでありますから、これはどうもあなたとその点については意見が違います。
#50
○板野勝次君 そういうふうな主観の上に、……上ることができなかつたと、そういうふうな場合に、副議長があの議長席に著く……、誰が著くか、どういうふうにするかというふうなルールにつきまして、これは事務総長に伺いたいと思います。
#51
○事務総長(小林次郎君) 実はそのとき私も初め総長席に著けなかつたのであります。それで議長は又事故あるときは副議長が代るという規定がありますし、それから事務総長の差支えのあるときには予め指定する参事が代るという規定がありますので、副議長と事務次長がその席に著いて進めたのであります。それでその後に中村議員の懲罰動議の少し前に、私はそのうちに漸く、私が体が小さいものですから、皆さんの間をくぐつて、やつと登り得た状態であります。
#52
○板野勝次君 それでは事務総長があの場合において、議長に事故があるというふうに、どういうふうな場合に議長が事故があるものと理解し得るわけですか。
#53
○事務総長(小林次郎君) とにかく議長と私がその混乱の中におりまして、(「立つてやつて下さい」と呼ぶ者あり)あの際におきまして、議長が議長席に著けないという事情は、やはり事故あるものと考えます。
#54
○板野勝次君 事故とはそれではどういう場合の範囲を指して事故とお考えになるのですか、それを総長に伺います。
#55
○事務総長(小林次郎君) 要するに議長としての職務の行えない場合でございまして、ああいう場合は勿論含んでいるものと了解しております。
#56
○板野勝次君 あの場合には、先程から何回も繰返しましたが、多数の衞視の諸君がおられた。併しまだ十一時五十四分前に、この速記録の一部によりますと、開議されることになつていたのであつて、まだ零時が來るには相当な時間があつたわけであります。これに議長が適切な、あの衞視の整理をやられたならば、事故というのはその場合に一時的に起つたけれども、直ぐなをる。直ぐ整理つく状態を指して我々は何としても事故と考えることはできない。あの議場にいた、少くとも無理矢理あの会議を成立させようと考えなかつた、議事のルールを正当に守ろうとした正義の人々は、あの議長の立場を決して事故とは考えられない。何らの整理をされずに、直ぐそれを事故と認定するには、あのときの客観的條件は事故ではなかつた。それにも拘らず、副議長が單独で議長席に著くというのは明らかに副議長の越権行爲であつたと思うのですが、これは中村君も申しましたが、今一度副議長の意見を伺つて置きたいと思います。
#57
○副議長(松嶋喜作君) 板野君はあのときの僕の行動をよく御覧になつておつたかどうか分りませんが、私は非常に議長の議壇を待つていたわけであります。つまり先程申しましたように、右側の方に暫く待機をしておりました。併しこれは到底不可態だと思つているところに、あの原稿と共に傳言がありましたから、これで私の登壇は、つまり著席は頗る自信ある合法的のものなりという感じがいたしました。
#58
○門屋盛一君 議事進行について……。本日は会期延長のことが議せられている。それについてはこの問題を先議しなければならんという順序になつているのでありますが、時間の関係もありますので、私は動議を提出いたします。質疑を打切り討論に入つて頂きたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)討論につきましては、時間の関係もありますので、発言時間を何とか自粛するか制限かして頂きまして、採決に入る。こういうふうにしたいと思うのですが、一應お諮り願いたいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#59
○理事(高田寛君) 只今門屋君から緊急動議が出て、賛成の声を聽きましたが、この案をお諮りいたします。御異議ございませんか。
   〔「賛成」「反対」と呼ぶ者あり〕
#60
○理事(高田寛君) それでは只今の門屋君の動議……
#61
○中村正雄君 ちよつと発言を許して下さい……
   〔「先ず動議を諮つて下さい」と呼ぶ者あり〕
#62
○理事(高田寛君) 中村君、動議に直接関係ありますか。
#63
○中村正雄君 関係あります。
#64
○理事(高田寛君) では、中村君。
#65
○中村正雄君 今門屋君の発言は一應御尤もと思いますが、やはり御承知の通り、この会期延長を無効だとする会派は、三会派か四会派ある筈ですから、各会派に対しまして、時間の制限は止むを得ないと思うけれども、一應質疑だけは許して頂きたい。
#66
○矢野酉雄君 議事進行について……。客観的の立場から板野君等の御意見を、質問を聽いておると、その中に多分に、殊に板野君自身は御承知のごとく意見がある。又討論が自体に含まれておる。そういうような質問をのんべんだらりと続行するならば、会期の延長は何回やつても、何日やつても同じである、中村君の御意見は御尤もで、我々もその氣持で実はここに臨んだのであります。併し明らかに最前の板野君の質問は意見であり討論であつた。而も自己を弁護し、自分でなしておる事実を自己を弁護するための、而も主張である、(「その通り」と呼ぶ者あり)そういうような方策なのである。質問というのは事実に対して、これはどうであつたかという御質問だけであつて然るべきである。而も質問の範囲を超えてあなたは主張しておられる。そういうことで時間を長く取る必要はないから、故に私は門屋君の動議に賛成して、質問を打切つて頂きたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
#67
○理事(高田寛君) それでは門屋君の動議につきまして、質問を打切り討論に入ることにしまして……
#68
○原虎一君 各会派代表一名の質問を許すという同意を得ておる。まだ四時じやないですか。
#69
○門屋盛一君 それじや動議の提出者として、動議の訂正を図ります。時間の関係上、各会派一名を限り、質問時間を三分以内に制限して、質疑を打切り、直ちに討論に入り、討論時間を同じく各会派一名に限り、三分間以内と制限して、採決に入られんことを望みます。
   〔「賛成」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
#70
○理事(高田寛君) 只今の門屋君の(「異議あり」と呼ぶ者あり)門屋君の出しました緊急動議について諮ります。(「委員長、それについて」と呼ぶ者あり)では賛成の方の挙手を願います。
   〔挙手者多数〕
   〔「そういうことをするなら、円満な解決はできん」と呼ぶ者あり〕
#71
○理事(高田寛君) 十五、多数と認めます。よつて各会派から、只今御質問になつた以外の会派からも、それぞれ一人ずつ三分時間を限つて御質問を許します。
#72
○中村正雄君 議事進行について……。ちよつと委員部長に僕はお尋ねしたいのですが、運営委員会というものは質疑とか討論とかいうことを分けてやつておるところでありません。さつき私が言つたように、質疑のところで討論に亘る意見も私は述べております。又これはどういう議題でやつておられますか、私の申上げたのは、非常に疑議があるので質問したい、質したい。本会議が有効か無効かについて疑念があるから質したいということで発言をしたのでありまして、どの議題について質疑と討論を分けるのか。質疑と討論を分ける必要がありますか。もう少し議事規則を御研究になつてやらなければおかしい。議事運営のためにそういうときには委員部長がおるのですから、それにでも訊いて、運営がルールに合つておるかということを御研究にならなければ、議題もないのに質疑とか討論を分けるのはおかしい。而も只今の委員会のやり方は、討論とか質疑に分けずに、円満にフリートーキングでやつて決議を採る状態になつておる。これは本会議と違う委員会の妙味なのであります。その委員会の仕方を御存じなくて動議等を出されても円満にやることは無理だと思う。委員長もつとしつかりして下さい。
#73
○理事(高田寛君) 中村君の御意見は参考にいたします。只今動議は成立いたしましたから、その線に沿いまして進行いたします。(「その通り」と呼ぶ者あり)御質疑がありましたら……
#74
○理事(高田寛君) それでは板野君の御質問はこれから三分を限つて許します。
#75
○板野勝次君 大体質問の時間で事態をはつきりさせないとする状態にあるということを、私は今この委員会において確認したのでありますが、この速記録が作られます以前において、速記者が帰つた後に、これは直ちに議長の原稿が速記者のところへ届けられている、そのことが、この二十四日の、まだ二十三日か二十四日になつた後に、このことが記録部長と会いましたことによつて明らかになつたわけでありますが、これは何故にそういうふうなことをされたのか事務当局にお尋ねしたいと思います。
#76
○事務総長(小林次郎君) 速記録の作成について御説明申上げます。速記は大体二人が一組になつてやつておりますが、尚他に二人の予備の人がいる、要するに四人で書くことになつております。ところが御存知じのように婦人速記者等も入つておりまして、ああいう混乱の状況になりますと殆ど書けない人もあります。それで四人の者の写眞を合せて見てそうしてここにできる。一人で書いたのは本当に何が書いあるのか分らないのもあります。それをこう合せて見て、そうしてここに始めて速記録を拵えることになつております。これは衆議院でも同じようなことをいたしております。
 それから尚最近におきましては、正確を期するためか、御発言の各位に原稿を拜借いたしまして、それを参考にして書くような場合もあるようであります。
#77
○板野勝次君 その場合におきまして、当時の速記者の場合におきましては、速記者の方から原稿を請求して來るのが通常の状態であるのに、あの場合に限つて議長の原稿が天下り的にこの速記者に押付けられて來たというのは、これはどういうふうに理解したらよいのですか。
#78
○事務総長(小林次郎君) 常に議長の覚書は速記者の手に渡すことにいたしております。
#79
○板野勝次君 從來の慣例として渡しておりますか。
#80
○事務総長(小林次郎君) 渡しております。
#81
○板野勝次君 それではもう一度事務総長に確めて置きたいのでありますが、先程中村君も尋ねましたごとく、あの場合における会期の有効、無効の証拠はどの場合とどの場合と証拠になり得るのか、如何なる場合が証拠になり得るのか、会議のあの状態について確認するものはどういうものとどういうものがあるだろうか、こういうことについて……
#82
○事務総長(小林次郎君) 記録部長をしてお答えいたさせます。今の板野さんの御質問に……。(「聞えないよ」「速記が取れないと」と呼ぶ者あり)
#83
○参事(小野寺五一君) どういうものが証拠になるかということですか。
#84
○板野勝次君 私はあなたに尋ねているのじやなくて、事務総長が参議院の運営の事務的な責任者として、会議のどのような発言、どのような状態の場合における証拠はどういうものがあるかということを事務総長に聽いているのであります。一般論です。
#85
○事務総長(小林次郎君) 証拠としては前段申上げた通り速記録であります。
#86
○板野勝次君 それがただ一つでありますね。
#87
○事務総長(小林次郎君) そうであります。
#88
○理事(高田寛君) 板野君の御質問の言葉が終つたときに三分になつております。板野君。
#89
○板野勝次君 答えていた時間を入れてそうなるのか、どんな証拠によつて制定されたか。私の質問の時間が三分で、持ち時間が三分である。まだ時間が経つておりません。私はちやんと時計を見てやつております。
#90
○理事(高田寛君) それでは今少し……
#91
○板野勝次君 それでは先程証拠になるべきものは速記録であるということであります。議事が済む毎に原稿を渡されるということでありますが、この原稿は参議院の事務総長はこの原稿を修正するところの権限を記録係、速記者に與えておるかどうか。
#92
○事務総長(小林次郎君) それは修正をするために與えるのではございません。本人の作る速記の確実を期するために参考に與えておるものであります。
#93
○板野勝次君 それではその速記録の場合に、原稿と対比して原稿を通して若し速記録が訂正されておつた場合に、これはその訂正部分が証拠であるかどうかという点について伺いたいのであります。
#94
○事務総長(小林次郎君) そういうことは先ずなかろうと思います。
#95
○板野勝次君 あるかないか、なかろうと思うと言われるのでありますが、從來の慣例においては、我々の発言に対して速記者はいつも原稿を取りに來られる。そうしてその原稿と対比して修正しておられる。併し問題がないからその場合においてそれが自然に修正されておるのであつて、この場合における原稿が速記者に渡されておるといいことは事実でありますから、速記者を通して賢し修正されておつたならば、それが果して証拠となるかどうかという点について伺つて置きたい。
#96
○事務総長(小林次郎君) 御案内の通り日本語は同じ音でいろいろな字が書かれております。そういう反訳のために参考に渡しておるわけであります。
#97
○板野勝次君 それからあの二十三日の議院運営委員会におきまして、会期延長の問題がありましたが、これを速記録によつて果して会期延長の問題があすこで決定されていたか。その証拠によつてあの当時の議院運営委員会の状態を示して貰いたいということを事務総長に要求いたします。議院運営委員会における会期延長の問題が決せられたかどうかによつて、議長はその判断によつてこれを日程に上ぼせるかどうかという問題もありましようけれども……
#98
○理事(高田寛君) 丁度時間も切れたと認めます。その点は今事務当局が取りに行きましたから、又後にいたしたいと思います。
#99
○岡元義人君 議事進行について……。只今の時間の三分という委員長の言葉はどちらかはつきりいたしておりません。改めてここに質疑應答を含めて三分間という動議を提出いたします。
   〔「賛成」「それは無理だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕
#100
○理事(高田寛君) いやこれは……ちよつと待つて下さい。委員長の許可なく私語はどうぞ御控え下さい。私語を禁じます。只今の点はそれでは質問時間を三分といたします関係上、一問一答は不馴れな委員長で私誠に判定に苦しんでおりますので、どうぞできるだけこれを一括纏めて御質問願いたいと思います。
#101
○藤田芳雄君 この会期延長にやはり重要な事項と思いますので、御質問いたしますが、参議院規則の二十二條、衆議院規則の二十條によりますと、会期延長については、事前に議長はそれぞれもう一つの議長と話合いして、それから決するということがあるのであります。
 ところが一昨日の運営委員会の時に出られました議長のお話は、会期延長のことにつきましては、初めてちよつと先程衆議院において二日間の延長が決定せられたという通知を受けましたので皆さんに申上げますと、最初のお話がありましたので、それまでに会期延長の点については議院運営委員会においては何も話がなかつた。
 そこで議長は、事前に衆議院議長が、衆議院が決める前にそういう話合いが來たものかどうか。その点若し來たとすれば、何故に議院運営委員会にそれを持ち出さなかつたか、その点について一つお伺いいたしたい。
 それが若し行われておらなかつたものとすれば参議院規則及び衆議院規則においてなされるべき手続きが済んでおらなかつたということになるのではないかと思います。その点が一つ。
 一に議長並びに副議長にお尋ねいたしますが、副議長は先程の中村君の質問に対しまして、議長の傳言を参事が持つて來たので、自分は正式に上つてよいのだと、こう思つたと言われたのですが、議長はあの際何時どの参事にどういうことを御傳言なさつたか、そういうことを一つお聽きしたいし、又副議長はどの参事から議長の傳言を受けたのだということをお聽きになつたか。その点を明確にお聽きしたいと思います。
#102
○議長(松平恒雄君) ちよつと私も甚だ記憶が惡いので、時の正確はよく分りませんが、ああいうような非常な騒ぎのときでございましたから、はつきり初めの問題について、間違いがあるかと思いますけれども、運営委員会が非常な混乱であつて殆んど近附く高ともできないような状況であつたと思います……
   〔「そこで煙草を喫つておるのはどこの議員だ、……参議院規則を無視しておる、委員長退席を命じろ」と呼ぶ者あり〕
#103
○理事(高田寛君) 参議院の方では委員会の規定によつて、喫煙を禁じられておりますから、どうぞ退席を願います。
#104
○議長(松平恒雄君) それで非常に混雜で且つ寄つて來てお話を十分する機会もなかつたので、それで機会を見ておつたのであります。
 それでようやく混雜の中ではありましたけれども、委員長の承諾を得て簡單にああいう場合でございますから、衆議院から参つたことを御報告をいたしただけでございます。
 それから從つて時間も迫つておりましたし、又連絡もなかなかできないような状況でありましたから、協議を十分にする時間がなかつたように考えております。
 それからもう一つの点はあの混雜の際でありまして、私は上ることもできず、喧喧ごうごうたる際でありましたし、又十分な視力もありませんでした。誰ということははつきり覚えませんが、とにかく参事らしい者に対して副議長に代つて呉れということを言つたわけであります。それ以上は記憶がありません。
#105
○藤田芳雄君 今の御答弁の中に少し間違いがあるのですよ。議長がこの会期延長のことについて発言されましたのは、あの最後の混乱しておる運営委員会の開会の初めに、議長より発言がありましたので、初めてその時に言われたのであります。
#106
○議長(松平恒雄君) そうですかね……
#107
○藤田芳雄君 それでその後は混乱に陷りました。その発言は何かというと、衆議院において二日間の会期を延長することに決定をしたという通知を先程受けましたというのでありまして、あなたの仰つしやるように事前に話合があつたというのではない。私のお聽きしますのは、衆議院が決定する以前にあなたにお話があつたかどうかということなんですから、若しありとますれば恐らくは今までは開会の初めにおいて、そのことは議長からお話があつたと思います。これは緊急の問題ですから、そこで私はなかつたのではないかと思います。
#108
○議長(松平恒雄君) 私ははつきり覚えておりません。総長か委員長覚えておりますか。
#109
○事務総長(小林次郎君) 事前に議長の命名によりまして、あれは会期の延長が大分遅く話になつたものでございますから、こちらで御相談する前に勿論私と大池事務総長との間には議長の命によつてやつております。そうしてそれをその結果両院議長の間に二日ということが纏りまして、そうして衆議院が二日ということを決めて、そうしてこちらは更に議長から御報告になつただろうと思います。
#110
○理事(高田寛君) 丁度藤田君の御質問時間が一杯になりましたので……
#111
○藤田芳雄君 返事がおかしい、嘘ばかり言つておりますから……。前に衆議院が決める前に話があつたかどうか……。時間的に勘違いしておるのではないか。もう一遍お聽きしますが、衆議院から話があつたのは、いつ、何時頃ですか。
#112
○事務総長(小林次郎君) それでは運営委員会の十一時三分開会の速記録がここにございます。全文読んで見ましようか。
   〔「関係のところだけにして下さい」と呼ぶ者あり)
#113
○理事(高田寛君) 要点だけで宜いです。
#114
○事務総長(小林次郎君) 「もう少し前でありましたけれども、幣原衆議院議長が自身私の部室に参られまして」……。
   〔「一番休憩して最後のところからで宜いです。」と呼ぶ者あり)
#115
○事務総長(小林次郎君) 休憩して後です……。「申入れの会期延長については、」……
   〔発言する者多し〕
#116
○理事(高田寛君) 私語を禁じます。
#117
○事務総長(小林次郎君) ……「衆議院の運営委員会で二日間延期ということに決定したからということを申出て來られました。それだけ。」です。
#118
○理事(高田寛君) それでは藤田君の御質問は時間が來ましたから、では外の会派から御質問ございませんか。
   〔「社会党は……」と呼ぶ者あり〕
#119
○理事(高田寛君) 社会党は先程中村君が既に済んだのです。
   〔「それは動議を決める前です」、「奇異なことを言うなあ」と呼ぶ者あり〕
#120
○理事(高田寛君) それではどうぞ……動議の後と了解いたします。
#121
○原虎一君 事実を確めるだけにいたしたいと思います。矢野さんのお言葉もありましたので……当日の五月二十三日の十一時二十分頃に開かれました本会議の出席者はどういうふうな、何人になつて、どういうふうな者が議場に出席しておつたか。この点を承りたいと思います。先ず事務総長からはつきりしたところを御報告願いたいと思います。
#122
○理事(高田寛君) ちよつと原君に御注意申上げますが、時間の関係で一問一答でなく、なるべくまとめて御質問願いたい。さつきもお願いしましたが。
#123
○原虎一君 それから起きて來ますから、先ずそれに対して……
#124
○理事(高田寛君) ではその点……
#125
○事務総長(小林次郎君) 当日は重大な問題でありましたので、総員御出席になつておりました。ただ多少の出入りはその都度あつたとは思いますけれども、どういう際に何人おられたかということは分りませんけれども、大体表決などの関係がありましたので、総員御出席になつておつたように考えます。
#126
○原虎一君 出席者の氏名についてはどういう扱いをされておりますか、記録に載るのですか、載らんのですか。そのことを。
#127
○事務総長(小林次郎君) 会議録に載つております。
#128
○原虎一君 それを御提出願いたいと思います。
#129
○事務総長(小林次郎君) 少々お待ち下さい。
#130
○理事(高田寛君) それは今取寄せることにして、御質問をどうぞお続け願います。どうぞ一問一答の形でなく、纏めて御質問願いたいと思います。
#131
○原虎一君 それが出て來なければ……。尚先程藤田さんですか、御質問があつたようですが、副議長にお伺いしたいのでありまするが、原稿を誰から受取られたかということであります。速記の反訳にありますように、この原稿を誰から受取られたか、そうして誰から議長が席に著き得ないのだから議長席に著いて呉れということをお聞きになつたか、その名前をはつきりと報告願いたいと思います。それから事務総長にお聞きいたしますが、議場騒然聽取し難し、こういう速記録になつております。議長が今期二日延長することに対して諮つておりますが、その決定は議場騒然聽取し難し、これは果して議長は決定されたものと認定されるのであるか、事務総長としての御答弁を願いたい。
#132
○理事(高田寛君) 副議長はこの席におりませんからお呼びに出しております。先に事務総長の……。
#133
○事務総長(小林次郎君) 只今の速記録は、私共の最も信頼している最も腕のいい速記者が丁度それだけ書いてあつたのだそうでございます。ですからそれに絶対に信頼を置いております。
#134
○原虎一君 ちよつと答弁が的を外れておると思う。私訥弁ですからお聞き違いかも知れませんが、最も信頼されますところの速記録、最も腕のいい技術者が速記しましたその速記が議場騒然聽取し難しという速記になりまして、採決しましたということになつておりません。議長はこの速記を御覧になれば分ります。これは議長が異議ありませんかと言つて、異議ないものと認めます。御賛成可決確定したものと認めますということはない。そうすると議場騒然聽取し難しということは可決確定と事務総長は判断できるのかどうか、その点をお伺いしておる。
#135
○事務総長(小林次郎君) 私はこれによりまして議決があつたものと認めております。
#136
○原虎一君 然らばどこに根拠があつて可決されたものと総長はお考えになりますか、その点を明確に願いたい。
#137
○事務総長(小林次郎君) この文面に現れたところによりまして、私は議決があつたものと考えます。
#138
○理事(高田寛君) それでは他の会派から御質問ございませんか。まだ御質問続行ですか。
#139
○原虎一君 副議長見えませんか。
#140
○理事(高田寛君) 失礼しました。副議長見えております。
#141
○副議長(松嶋喜作君) 原稿を誰から受取つたかという御質問があつたそうでありますが、北村君から受取りました。
#142
○原虎一君 北村誰ですか。
#143
○副議長(松嶋喜作君) 一男でしたかな、北村一男君。
#144
○藤田芳雄君 先程のことに御返事がないから……
#145
○理事(高田寛君) 宜しうございます。
#146
○藤田芳雄君 副議長は参事から傳言を受けたとお話がありましたが、その参事というのはどなたであつたか、その名前をお聽きしたい。あなたの傳言の中には記録と一緒に代つてくれといつて持つて來たのですか、その辺のところを聽いておる。北村という参事がおるかどうか。
#147
○副議長(松嶋喜作君) いや、そうじやありません。
#148
○理事(高田寛君) 今の藤田君の御質問の事実を警務部長がよく存じておるということでありますから、警務部長から……
#149
○藤田芳雄君 誰かであればどなたでもいい。
#150
○参事(青木茂君) もみ合つておる中に私おりまして、議長さんの方から議案を渡されました。そうしてもみ合つておる渦中におりましたので、そばにおりました北村一男議員に副議員にお渡しして下さいと言つて渡しました。
#151
○藤田芳雄君 原稿をですか。
#152
○参事(青木茂君) そうです。
#153
○藤田芳雄君 議長が代つてくれという傳言はその時なかつたですか。
#154
○参事(青木茂君) 議長さんからそういう頼むというお話で、議案と共に……
#155
○藤田芳雄君 いや、頼むというのは代つて呉れという傳言なんですか。
#156
○参事(青木茂君) そういうことだと思います。頼むというお話をお傳えした。副議長さんに渡してやつて呉れ。それで北村さんが受取つて……
#157
○藤田芳雄君 参事じやないですね。
#158
○参事(青木茂君) それは私は渦中におりましたので出られないものですから、そこで北村さんにそのことをお話しまして渡したのであります。
#159
○藤田芳雄君 北村……
#160
○参事(青木茂君) 北村一男議員です。
#161
○藤田芳雄君 民主自由党のだね。
#162
○参事(青木茂君) さようでございます。
#163
○藤田芳雄君 さつき参事からお聞きになつたというのは誰ですか。(「質問がよく分らない」と呼ぶ者あり)
#164
○理事(高田寛君) ちよつと藤田さんもう一度。
#165
○藤田芳雄君 先程松嶋副議長が席に著かれたについては、参事が何ですか、原稿とその傳言を持つてやつて來たので、自分は正式に議長からやるようにということを頼まれたものと思つて、自分は正式の形において、そこに上つてやつた、こういうお話があつたのであります。その点をお尋ねしたわけなんです。どの参事がやられたか。議長にお聞きしましたときには、議長は参事は名前は分らないけれども誰かに頼んだというお話がありました。副議長さんの方では参事から聞いた、及び原稿を頂いたというお話ですから、それはどの参事かということをお聞きしたのであります。
#166
○副議長(松嶋喜作君) 今のは私は北村君から受取つたんです。北村君が、参事というのはどなたか知りませんが、議長から受取つて副議長にやつて呉れということだというので、私はその原稿を北村君から受取つてやつたわけであります。ちよつとあなたの質問……
#167
○理事(高田寛君) 大分時間が超過しました。
#168
○藤田芳雄君 いや私の言うのじやなしに副議長さん、副議長さんのお話に違いがあるから……それじや副議長さんが、さつき議長が傳言や何かを参事から聽いたというのは誤りであつて、北村さんから聽いたのですね。
#169
○副議長(松嶋喜作君) 私は参事という言葉は一語も使つておりません。
#170
○理事(高田寛君) それでは藤田さんの御質問は大分時間が超過いたしましたから……。それから先程の板野君と原君の御質問の点は、事務局の方で調査いたして参りましたからお答えいたします。
#171
○参事(河野義克君) 先程原さんから五月二十三日の議院運営委員会に出席している者の氏名を調べて貰いたいというお話がありましたが、会議録に載つておりますのを読上げます。梅原眞隆君、川村松助君……
#172
○原虎一君 議事進行について……。記録に残つておるわけですか。
#173
○理事(高田寛君) そうです。
#174
○原虎一君 それは、それならば後で貰えばいい。
#175
○参事(河野義克君) それではその点は省略いたしまして、次に板野さんから議院運営委員会の最後の段階の速記録を読んで貰いたいというお話でありましたから申上げます。
 議院運営委員会は午後十一時三十二分休憩をいたしまして十一時四十七分開会いたしました。爾後の記録を読みます。
 「○委員長(梅原眞隆君) 委員以外の方の御退場を願います。(「そんな権限はない」「開会を諮つてないじやないか」「そんな馬鹿なことがあるか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く議場騒然)委員外の方の御退場を願います。これより開会いたします(議場騒然、発言する者多し、聽取不能)……。(まだ質問が残つておる」と呼ぶ者あり、議場騒然)委員外の方の退場を求めます。(「議員の退場を求めるとは何だ、俺は議員だ」「速記はそんなところで書いてはいけない」「委員長そんなところで掛引するのはよせ」「まだ開会は言つておらんぞ」「議事進行」「まだ開会はしていないぞ」と呼ぶ者あり、議場騒然)
 ○矢野酉雄君 私は次の動議を提出いたします。(「まだ開会しておらんのに動議があるか」と呼ぶ者あり、議場騒然)会期二日間の延長の動議を提出いたします。
   〔「賛成」「反対」と呼ぶ者あり、議場騒然〕
 ○委員長(梅原眞隆君) 委員外の方の御退場を願います。
  只今の動議に賛成の方の御起立を願います。
   〔起立者多数〕
 ○委員長(梅原眞隆君) 多数であります。よつてこの動議は成立いたしました。……散会。……(議場騒然)」
#176
○理事(高田寛君) それでは原君の御質問はよろしゆうございますか。外に御質問ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#177
○理事(高田寛君) 御質問がなければ討論に入ります。
#178
○中村正雄君 討論に入る前にちよつと……
#179
○理事(高田寛君) もうすでに中村君の討論はすでにあつたことですから……それでは中村さんから……
#180
○中村正雄君 私は先程意見を申上げましたので、あれを討論に代えますが、あの中で一点自分の考え違いかも知れませんが、副議長の精神状態に異状があるという言葉を使つておるとしますれば、精神状態が平靜でなかつたというふうに訂正いたします。
 尚先程の意見に一つ加えて無効であるという根拠を申上げますと、その速記録によりますと、最後に副議長が「御異議ないと認めます。」ということで成立いたしております。併しあのときにおきまして、社会党より左の政党が全部異議があつたということは、これは誰もが認める事実であります。而も又こういう事実があつたればこそ「議場騒然」と書いておるようなわけであります。然るに副議長の宣言は「御異議ないと認めます。」一人の異議もない、こういうふうに認める、こういう認定自体が事実に反しておるということは、これは誰も異論ない事実であろうと思います。私の感じからいたしましても、あの場合は会期延長は無効であるということをはつきり申上げます。
#181
○門屋盛一君 討論に先立ちまして、先程私の動議の出し方が惡かつたので、問題が起るといけませんので、あのときの言つたことが間違つておつたら御訂正願いたい。この問題は会期延長の申込みから起つておるが、今中村さんの話しておる会期は有効か無効かという大きな問題であるからこれを決しなければならない、こういう意味でございましたから、今後の御討論も、この会期は有効であるか無効であるかという私の趣旨をお汲み違いのないようにお願いしたいと思うのであります。そこで時間の節約をしまして、民主党といたしましては中村君の主張と解釈には相当耳を傾けられる点もございますが、ただ前回二十三日の会期延長の問題につきましては、法律上の解釈の問題がたまたま起つて來ました。そのときに、ここで議院運営をやつておりますときに、衆議院の方は一方的解釈によつて衆議院が一方的にこれを解決してしもうというような情報が入つたのであります。そういうことをやりますと、國会法第十三條の解釈がはつきりしないまま衆議院が一方的にこういうことをなし得るということが形の上で決つたというふうに、國民に思わせることは甚だ遺憾の点が多い。そこで私はその意味におきましてどうしても本会議で会期延長の決定を参議院みずからして置かなければならない、こういうふうに考えておつたのであります。從つて当日の本会議を議長の職権で開くことになつたことは、本会議開会手続上においても、いわゆる会議を運行する上にも、協定方法に欠くる点があつたということも認めなければならないし、多少遺憾の点がないではありませんが、特に止むを得ざる場合として、私は本会議を議長の職権で開会することを了承するわけであります。結論といたしまして二十三日最終の本会議における会期延長の決議は正当なるものとして認める。從つて現在は延長中の会議であると考えております。
#182
○理事(高田寛君) 外に討論ございませんか。
#183
○板野勝次君 私はこの問題が出されまして、質問の時間を三分間に制限されたうちに、すでに速記録の一部に対して確信を持つておられねばこそ三分間に制限されておる。この点が、この機会に、この三分間に制限されることに賛成された人達の眞意であろうと思うのであります。
 それから速記録を見ましても、只今すでに指摘されましたごとく、議場騒然、聽取しがたしというのでありますが、このときの状態を判断する資料は少しもないのであります。どのような方法を取られたか、御異議ありませんか、ということが取られただけであつて、別な成規の方法がなし得るにも拘わらず、何等判断し得るものがないという点、これだけの証拠を以てしてはないという点と、当時の副議長が若し議長の、みずから正当な形において、議席に著いた、こう仮定いたしましても、これは唯一の証拠は速記録でありますから、これを速記録に載せ得る会期延長等の重要なる問題につきましては、採決の方法は議場騒然でありましても聽取し得るような状態、記録し得るような方法を取るべきであつた。而も取られていない。議場騒然であつたということに対しては、この問題が突如出たことに対する意義、動機がどういうところから出て來たか分らなかつた、こういう状態の中に行われておるということを速記録自身が示しておるのでありまして、この速記録の一部を証拠と言われておる判断の中からは、何ら会期が延長されておる事実を確認することができないので、私は日本共産党を代表いたしまして、第五國会はすでに会期が終了したものと、この速記録によりまして確認する次第であります。
#184
○理事(高田寛君) 外の会派の発言はありませんか。
#185
○藤井丙午君 私は緑風会が代表しまして、この会期延長の議決は有効であるという意見を表明いたします。
 先程來の無効論の根拠の最も大きなものの一つとして、つまり参議院規則では懲罰動機が成立した場合に議長はこれを直ちに会議に付する、このルールを破つて会期延長を御決定なされた、これが大きな反対理由の一つであるようであります。成る程参議院規則はその通り決めてございますので、これは正常の場合には当然のことと思いまするが、併し先程お話がありましたように、もう十一時五十四分に再開されて、あと三、四分、而もその重要なる、國政に非常な重大影響を齎すような重要なる法律が審議未了のままに、あて三、四分のこの切迫した、極めて緊急な事態に対処いたしまして、議長の権限をもちまして一應本会議を開かれ、この会期延長の寺尾君の動議を取上げられたということは、私は極めて適宜の処置であると思うのであります。又そのルール違反の問題を言いますれば、例えば憲法の第六十七條では、内閣総理大臣の「指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行う。」ということになつておりますが、併しながら國会の組織に関する案件、例えば議長、副議長或いは常任委員長等國会役員の選挙等は、これに先んじてやつておる実例は多々あるのでありまして、繰返して申しますれば、正常な場合においては、いずれも参議院の規則は当然ありますけれども、只今申上げましたような緊急の事態につきましての処置は、私は当然例外として認められて得るべきものであると思います。(「どこの規定からの、それは……」と呼ぶ者あり)その他の点につきまして記録云々とありますが、これは速記録が正確を期していないということは、むしろ問題はそれ以前に、議長席のマイクのコードが切断されたという非常な不詳事が起つておる。それに原因して起つておるのでありまして、むしろその問題はそれ以前の事態に非常に大きな問題があり、又それについて愼重な檢討すべき別箇の問題があると私は思う。その他の問題につきましては、只今申上げましたように、寺尾君の動議を取上げられ、議長が会期延長を諮られまして、而もそれは皆さんのそのときの極めて計画的な……、眼で現実に御覽なつておりますように、過半数を以て議決せられた。これは飽くまでも嚴然たる事実であり、(「証拠じやない、それは」「やつてくれ」と呼ぶ者あり)私はそれ自体考えまして、これは正当にして且つ有効である議決であると主張いたします。
#186
○理事(高田寛君) 外の会派から討論がありませんか。
#187
○藤田芳雄君 私は現在の國会は、すでに無効なものと思うのであります。
 その第一は、先程も質問いたしまして、明らかになりましたごとく、参議院規則及び衆議院規則、参議院規則の第二十二條には、明らかに「議長が、衆議院議長と協議した後、議院がこれを議決する。」こととあります、衆議院規則には第二十條に同じく「参議院議長と協議した後、議院がこれを議決する。」となつております。
 先程のお話しのごとく、議長が何らそうした協議が行われない。そうして衆議院だけで勝手に決められたということが明らかになつておる。そこで先ず規則に違反しておる。
 次に本会議の状況につきまして、今賛成された藤井委員のお話によれば、寺尾君の動議によつて採り上げられて行つたものであるからと、こういうお話でありまして……併しながらこの速記録を見ると少しも動議というものが出ておりませんで、ただ何々君の発言を許します。それが或いはそれに相当するかも知れない。若しそうだとすればその動議の提出の有無をはつきりさせて、然る後にそれに應じたところの採決が行われければならんと思う。然るに一旦発言を許して何らその動議を確かめるでもなく、或いは採り上げるでもなく、或いは否決するでもなく、そのままにして議長が勝手に「衆議院議長と協議いたしました結果」こう言つて「異議ありませんか」と、藤井委員が見たごとく多数を以てと、こうおつしやいますけれども、あの立つている議員諸君は、すでにその決を諮かられる前に立つている者が沢山あつたのであります。又その話は何も徹底しておらない、要するに速記録は一番正直であります。議場騒然聽取しがたし、聽取だけではない判定しがたしになつておる。それを判定をしたけれども、今、発言があつたけれども、あれは議長が言う前に、すでに議場騒然は、あつちこつち立つておつたのであります。それは賛成のために立つておつたんではない。反対のために立つていなければ……(笑声)とにかく混乱に陷つておつたことは事実であります。それはみんなが見て、事実でございます。そうするというとそういう状況を見て異議ないものと認めるのでありまして、副議長の裁定はこれは全く、独断でありまして、院議も無視し規則にももとつておる……。そうして時間が十二時を過ぎたのでありますから、勿論もう会期はあれで終りになつたものと私は思つております。
 以上一言申上げます。
#188
○理事(高田寛君) 外に討論はございませんか。
   〔「なしなし」呼ぶ者あり〕
#189
○理事(高田寛君) それでは討論終結と認めます。
 それではこれより先の会期延長を有効と認めるや否やということにつきまして決を採ります。それでは先の会期延長の決定が有効なものと認める方の挙手をお願いいたします。
   〔挙手者多数〕
#190
○理事(高田寛君) それでは過半数と認めます。
 それでは先の会期延長の決定は有効なものと決定いたしました。
  ―――――――――――――
#191
○理事(高田寛君) これでは引続しましてこのための会期の延長の件をお諮りいたしたいと思います。
#192
○島清君 委員長ちよつとちよつと……。長いことをやらないから安心下さい。
 あの今、議院運営委員会で決定になりましたが、そこには勿論右すべきか左すべきかというところの不明確さがあつたから、今決定されたわけでありますね、その決定されたものを如何ように取扱われますか。
#193
○理事(高田寛君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#194
○理事(高田寛君) 速記を……、それでは懇談を閉じ、委員会を再開することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#195
○理事(高田寛君) それでは委員会を再開いたします。
#196
○議長(松平恒雄君) 会期延長の件に関しまして、議長は常任委員長各位の立法計画を承りました結果、会期は六日延長することが適当であると思います。本委員会においても御異存がなければ、そのように衆議院議長と協議することにいたしたいと思いますが、如何でございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#197
○理事(高田寛君) 御異議ありませんか。
   〔「異議あり」と呼ぶ者あり〕
#198
○藤田芳雄君 常任委員長と懇談の上、六日というお話しでございますが、今少し……、六日というのは六日間ですか。
#199
○議長(松平恒雄君) 六日延ばす……
#200
○藤田芳雄君 六日間延ばさなければならんというその状況を、今少し詳しくお述べ願いたい。
#201
○議長(松平恒雄君) それは委員部長から御説明いたします。
#202
○参事(河野義克君) 会期の延長につきましては、常任委員長の立法計画を聞きまして、それに必ずしも拘束されるわけではございませんが、要するに立法計画に関して、予め各常任委員長の意見を聞かなければならないということになつておりますから、議長は各常任委員長の意見を聞いたわけであります。その結果は、御要望によりまして申上げますれば、内閣委員会は別段の意見はない、人事委員会も別段の意見はない、法務委員会は会期の延長は希望しない、延長されたならば農業の資産相続特例法案の審議を続けたい。それから地方行政委員会は地方自治委員会議の委員の指名を了するまで延長されたい。労働委員会は別段の意見がない、厚生委員会も別段の意見がない、建設委員会も別段の意見がない、それから図書館委員会、予算委員会も議案がないので別段の意見がない。それから大藏委員会は、運輸委員会に付託された戰時中政府が買收した鉄道の讓渡に関する法律案について、連合委員会を開く件が残つておるが、この法案の審議は相当期間を要するであろうから、自分の意見としては、会期は議長において本会議の情勢と見計らつて適当に御決定願いたい。それから商工委員会は別段の意見はない、農林委員会も別段の意見はない、運輸委員会も別段の意見はない、逓信委員会も別段の意見はない。それから経済安定委員会は請願、陳情と、調査事件が残つておる、調査事件は長くかかるつもりだ。こういうような意見をそれぞれ言われたわけであります。これらを聽かれた上、議長として六日を適当と考えてお諮りしておるわけでございます。
#203
○藤田芳雄君 先程政府側からは、審議の状況にて、二日間の延長を申入れられたというのですね。
#204
○議長(松平恒雄君) そうです。
#205
○藤田芳雄君 そうすると、政府側の審議の二日間と見られたその根拠を一應お聞きしたいと思うのであります。
#206
○議長(松平恒雄君) 先程政府からは詳しいそのあれは申して参りません。ただ現在この審議の状況について二日間ぐらい延期を願いたい。但しそれ以上のことはこちらの議院の方で、いわゆる國会の方でお決め願いたい、こういうことであつたのであります。それから諸般の情勢から今申上げた立法計画にも顧みまして、まあ六日ぐらいでいいかと思うのでありますが、それは皆さんにお諮りいたすのでございます。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#207
○奥むめお君 今ちよつと動議を提出いたしたいのでございますが、先程この会期を二日間延長を認めるか認めないかということについてまあ多数決で否決になつた。これは皆さん方認めない、とおつしやつた方も和やかにその否決をそのまま承認して下さつたのですから、私今動議を出したいと思いますのは、時間も段々遅れまして、沢山の議員諸氏が私共と同樣な氣持で早く運営したい、早く済ましたいという氣持で皆さんが待つていらつしやるのですから、今度の案も皆さんの御同意を得まして、そうして質問は三分以内、それから各党から一人づつということに御同意願つたらどうか。さつきもそうしたのだから同意して頂きたいと思います。(「僕はその続きで今努力しているのですよ」、「そんなことを言つたら……。怒ろうと思つておつたのですが我慢したのだよ」と呼ぶ者あり)
#208
○板野勝次君 今奧さんから言われましたけれども、我々は否決されたことに対して、にこやかに同意しておるというのではなくて、否決されたという事実を認めておるのであつて、これをどうするかという態度を我々は承認しているわけではないのです。從つてこの会期延長の問題につきましても、三分間に制限するとかいうようなことではなくて、我々は何も時間を引張つてどうしようとかいうのではなくて、納得して物を処理して行くということが必要であると思うのです。從つて私は今議長に質問いたしたいのですが、衆議院議長からどういうふうなお申入れがありましたのか、今説明がございましたのかどうか。ちよつと聞き落しましたから……
#209
○事務総長(小林次郎君) 衆議院議長から六日という申出がありました。
#210
○板野勝次君 それでは議長にお尋ねしますが、諸般の情勢というのはどういうふうな、具体的な内容は……、諸般の情勢といいますのは……
#211
○議長(松平恒雄君) 衆議院の方も大体六日ということであるし、こちらの方の今の立法計画から見ましても、先ず六日がよかないかと思うのでございますけれども、これはここでお諮りするのでございますから、皆さんの御同意がなければ……
#212
○中村正雄君 そんな妙なことを言わんで、今の議長の意見を聞いた場合に、どこも六日という根拠が出ていないのです。それは議長が六日にするということで、而も参議院が自主的に決めるというのだから、六日の根拠を一應帰つて会派の者にも言わなければならん。いわゆる法案が何ぼあつて、この本会議に何日を要する。而も委員会に衆議院かうこういう法案が來て、日曜は休むとか休まんとか、一應具体的に説明して貰つてやつて貰わんと、そういう諮り方で皆さんにお決め願いたいと言つても、これは無理だと思うのです。そうおつしやることが会議を遷延しているのだ。從つて具体的に、それは五分か十分あつたらいいのだから、はつきり言つて貰いたいと思う。賛成の方からでもいい。
#213
○門屋盛一君 私はこれは討論ではないのですけれども、結論から言えばもう衆議院と交渉して決まつたというふうなものでしたら、六日に賛成しなければならないと思うのですが、併し昨日今日の運営状況から考えますると、現在委員会にかかつているものは、今朝の私は公報で拾つたのですが、委員会にかかつているものはもう本会議の日程に上つているところの法律案が約三十件あります。この中には相当重要法案も残つておるし、それから請願陳情も二百何件残つております。それからこれはまは余り好ましくないことで、面白くないことでありますけれども、現在本会議のごときは議長不信任を審議しておる。後に緊急、一括上程して副議長の不信任決議があるし、又これは見たわけでも何でもないですけれども、何か動議が提出されるやにも聽き及んでおる。そういう点を勘案しますると、私は六日でもどうかと思うようなことを考えられますが、いつまでもこういう何と言いますか、これを握つてばつかし運営すると言いますか、本会議の状況から言いますと、議事運営研究会みたような形で、こういうふうにやらんならんような状態でいつまでも続けて行つてもいけないので、そのうちに又昔のようなことにもなるというふうなことを想像に入れまして、そうして折角延期をしたのでありますから、懸案になつておるものの中片付くものは片付ける。それでも六日でも相当審議未了は出ると思いますが、片付くものは片付けるという建前からも私は今議長の言われているところの六日説はまあ止むを得ないところじやないかと、こういうふうに考えまして、私は賛成いたします。
#214
○島清君 何か質疑を飛び越えて、最早御高見を開陳しておられるようでございますが、その段階でございますか。
   〔「フリー・トーキングでいいよ。」と呼ぶ者あり〕
#215
○島清君 それなら私お聽きしたいのですが、いろいろ我々として避けなければならないような事態と思われるような状態がまあ参議院の中にあるわけなんでございますが、これを私は誘致いたしました原因というものは、政府の高官の方々がもつと庶民的になつて貰いまして、そうして來られて、こういう事情だから一つどうだい仲好くやつてくれんかというようなところがあれば、私はこんな事態は招來されなかつたと思うのです。今日会期が、政府の延長の要請の申入によつて、何か会期延長の問題が出ておるそうでございまするが、そのこと自体について、私は政府の方から承る機会がないということを非常に遺憾に思うのでございまするが、それは今日は総理大臣こつちの方へお越しになりまして、そういうことを御説明になる段取になつておるのでございますか。ちよつとお聞きしたいのですが……
#216
○理事(高田寛君) 今日先程議長が会期延長のことを御報告があつたときに、副総理もこちらに出ておりましたたが、外に代理に行つたので、退席しておりますが……
#217
○島清君 私のお越しを願つて聞いて見たいのは……
#218
○門屋盛一君 委員長の許可を得ましたから……。大体御承知のことと思いますが、会期に関することは大体我々みずからの方で決めることであつて、今政府に対する恨みつらみは山程ありますけれども、それは別の機会に又伺うことにしまして、本日はこれは自主的に決める。会期ということは両院協議の関係もあるのでありますから、政府のここへ出席を求めるというようなことはせず、会期の問題で懇談願つて、そうしてなんとか一つ早と時間に帰して貰えるようにお願いしたいのであります。実は私くらいの体力を持つておつても、少々参りかけたものですから、どうか一つ御同情の上……。
#219
○島清君 何かしろ政府に恨み事が数数ござるというような意味で私達が発言をしておるような印象を以て、門屋さんは発言をしておられるようでございまするが、私はそうじやないのです。私の今まで申上方げた言論の中からも皆さん方は御察知願えたと思うのでございまするけれども、この前一週間の会期が延長されましたときに、官房長官はこちらの方へ來られて、政府の方からは会期を延長して頂きたいというような要請の申入はしないと、こういうことを言つておられた。それで、一週間経過して更に会期の再延長を申込まれておる理由というものは私には分らないから、その時分よりは少くとも法案にいたしましても、請願陳情にいたしましても、少なくはなつておつても殖えてはいないはずだと思います。その心境の変化でございますね、そういうものをちよつとお聞きしたいと思つておつて、恨みつらみを申上げようということは考えちやおらんのです。
#220
○門屋盛一君 いや私の方にあるのですよ、恨み事は……
#221
○島清君 それは又あなた方のところでお話合になればいいのであつて……
#222
○矢野酉雄君 いろいろ御議論があると思いますが、政府のやり方、或いは参議院に対するところのいわゆる当り方、これは率直に言うとそれは問題でしよう。それは率直に私は考えます。併し会期の延長自体はこれは参議院で自主的に決めるべきものであつて、而も今日までの経過を見ておるというと、殆んど國民は参議院に対して今まで感じておつた信頼感というものを失つておるということ、これはその責任は我々、参議院が負わなきやならん、私はそう思つておる。(「然り」と呼ぶ者あり)良心があるならば是非私はそう思いたいと思つておる。そうして何とかして國民に参議院に対して尚信頼感を持つて貰うような実行を私はして見たいと思つておる。又参議院は一院制度の参議院でなくして、両院制である以上は、いわゆる衆議院そのものと(「まだ質問中ですよ」と呼ぶ者あり)常に摩擦をなすべき、強いて摩擦をなすべき、私は態度だけであつてはならないと思います。そういう諸般の、(「今質問中だから意見を……」と呼ぶ者あり)情勢から考えて見て私は……懇談であります最前あなた方が実行なすつておつた通りであります。あなたたちばかりが許されるはずはない、故に何うかしていろいろな論議というものは……もう今日まで二日間殆んで空費している。法案そのものに対してどれだけの、我々は実行をしたかということを考えるというと、内心忸怩たらざるを得ない。だから一つ是非いろいろな質疑討論というようなものを大体一つ節約して、早く会期延長をどうするかという本問題に向つて、國民の期待に副うように進めて行きたいと私は切望しております。(「ゼスチュアをやめろ」と呼ぶ者あり)
#223
○島清君 私はそういつたような非常な高遠なるところの議論ではなくして、最も卑近なことを聞きたいのです。それは例えば参議院の会期延長をどうするかという場合に、それはこちらの方の事務総長の小林さんと、それから法制局長から、参議院は会期を決めなくとも衆議院が決めればそれで確定するというような、参議院では、我我参議院としては実に晴天霹靂と言いましようか、何と言いましようか、非常に恐るべき法律解釈が発表されておる。そういう矢先、我々は若し小林さんと法制局長の言われたことが法律解釈であるならば、何もここでお互い同志喧々ごうごうとこんなにいがみ合つて、会期の問題と取組む必要はないと思います。我々はもうではないと思えばこそ、政府の意見を聞いて貰うように、何故会期の延長をそういうふうに要請されるかということの理由を聞いて見たいと思うのです。
#224
○板野勝次君 私は門屋さんにお伺いしたいのですが、二十三日のとき官房長官が來ましていろいろ問題がありました。それで総理に出て貰うまでこのまま休憩したいということが諮られて休憩になりました。ところが今はあの当時と違つてもうその必要がないという心境の変化を取つておられるのですが、從來の慣例から申しますと、会期の延長につきましては……先ず政府の意向を質して來て、急に今度はそう必要がなくなつたという心境についてちよつと伺いたい。これは共産党は今尚この速記録によりまして、もう会期は閉会したものと認めておりますけれども、多数を頼んで本会議を、会議を続けて行かれようとするのでありますから、この無謀なる挙に対しましては、我々当然参加してゆかざるを得ん、こういう立場にありますので、今までの慣例と相違した方法を今日お採りになる、これは今まで議院運営委員会の重鎭であります門屋氏の御議論とも思えないような事態が起きておりますので、一つお聞きしたいのです。
#225
○門屋盛一君 この見解は又二人でやろうと思いますが、ただ簡單にあのときと今とは心境の変化ではなくて、(「長うなる、後で後で」と呼ぶ者あり)情勢の変化になつておる、こういうふうに御了解願いたい。
#226
○小林英三君 只今会期延長の件が諮られたのでありますが、先程議長は、議長としての立場からして六日間に会期を延長してよろしいという御意見がありましたが、先程からいろいろ御質問があるのでありますが、我々は、我我議員の立場からいたしまして、而も今日の参議院の議事の運営状況を、客観的な情勢を判断いたしまして、我々みずからが六日間にするがいいか、或いは惡いかということをここで解決すればよろしいと思いますが、直ちに質問を打切りまして六日間の会期延長がいいか惡いかということの採決をお願いいたします。(「早い早い」「異議なし」「そんなに直ぐに言うからいけないのですよ」「満場一致でやつてくれ」と呼ぶ者あり)
#227
○理事(高田寛君) それでは只今の動議は成立いたしましたから、この動議についてお諮りいたしたいと思います。
 中村君は何かこれに関連した御質問ですか。……それじや中村君。
#228
○中村正雄君 今動議が出ましたが、恐らく多数を以て押切られるものだと思いますから、先が見えておりますから……、ただ和やかにというので開かれた会談で、我々は会期延長に賛成するかしないかは別として、我々はどこまでも本会議の運営に協力いたしたいという念願から、又引延ばすと言われては困りますから、一應帰つて会派に相談いたしますから、五分間だけ休憩願いたいと思います。
#229
○理事(高田寛君) 他に御意見なければ……
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#230
○理事(高田寛君) 御異議なければ五分間だけ休憩いたします。
   午後五時十八分休憩
   ―――――・―――――
   午後五時三十二分開会
#231
○理事(高田寛君) それでは五分を遥かに超過しましたから、休憩前に引続きまして、これより委員会を再開いたします。
 先ず先程成立しておりました小林英三君の動議を採決いたします。
#232
○原虎一君 休憩いたしましたから、もう一ぺん動議の内容を……
#233
○理事(高田寛君) 重ねて申上げます。会期延長の件に関して質疑討論を終結して、会期延長の件を直ちに採決するという動議であります。この動議を議題にいたします。この動議に賛成の諸君の御起立を願います。
   〔「起立しなくていい」「異議なし異議なし」「賛成」と呼ぶ者あり〕
#234
○理事(高田寛君) それでは御異議ないものと認めます。よつて本動議は可決せられました。
 それでは会期延長の件を採決いたします。今期会期を更に六日間延長することに賛成の諸君の御起立を願います。
   〔起立者多数〕
#235
○理事(高田寛君) 過半数と認めます。よつて会期を六日間延長するの件は可決いたされました。
#236
○参事(近藤英明君) 人事の点についてお諮りいたします。常任委員会專門員岩村忍君より文部委員長田中耕太郎委員長の承認を得て辞職願が提出になつております。右御承認を願います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#237
○理事(高田寛君) それでは御異議ないものと認めます。
 ではこれにて散会いたします。
   午後五時三十四分散会
 出席者は左の通り。
   理事
           川村 松助君
           平岡 市三君
           大隈 信幸君
           高田  寛君
           矢野 酉雄君
   委員
           島   清君
           下條 恭兵君
           中村 正雄君
           原  虎一君
           小林 英三君
           重宗 雄三君
           門屋 盛一君
           小林 勝馬君
           鈴木 順一君
           宇都宮 登君
           奥 むめお君
           岡部  常君
           岡元 義人君
           藤井 丙午君
           板野 勝次君
           千葉  信君
           藤田 芳雄君
  ―――――――――――――
   議長      松平 恒雄君
   副議長     松嶋 喜作君
  ―――――――――――――
  國務大臣
   厚 生 大 臣 林  讓治君
   逓 信 大 臣 小澤佐重喜君
  政府委員
   内閣官房長官  増田甲子七君
  事務局側
   事 務 総 長 小林 次郎君
   参     事
   (事務次長)  近藤 英明君
   参     事
   (記録部長)  小野寺五一君
   参     事
   (議事部長)  寺光  忠君
   参     事
   (委員部長)  河野 義克君
   参     事
   (警務部長)  青木  茂君
  法制局側
   法 制 局 長 奧野 健一君
   参     事
   (第一部長)  今枝 常男君
   参     事
   (第三部長)  中野 哲夫君
ソース: 国立国会図書館
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