くにさくロゴ
1949/03/18 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 外務委員会 第2号
姉妹サイト
 
1949/03/18 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 外務委員会 第2号

#1
第005回国会 外務委員会 第2号
昭和二十四年三月十八日(金曜日)
   午前十一時一分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○派遣議員の報告
○本委員会に運営に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(佐藤尚武君) それではこれから外務委員会を開催いたします。本日の日程は連絡調整地方事務局視察の報告、それと今後の本委員会の活動についてのお打合せをいたしたいと思います。第一の連絡調整地方事務局視察の問題に関しましては、先般來我が委員会の委員諸君が近畿、中國、九州方面にわたり詳細視察を遂げられたわけであります。本日は徳川理事からその御報告を頂きたいと思います。どうぞ徳川君。
#3
○徳川頼貞君 只今お話にありました、連調地方事務局視察に関しまして、去る二月十八日から二月二十五日迄の間に、私共が視察をして参りましたことにつきまして、御報告さして頂きたいと存じます。我々参議院の外務委員の有志の人々が、連絡調整事務局が現在占領軍と日本側との間に介在して、両者間の連絡調整に任じ、占領下の政務、経済、その他の業務の遂行の上に重大な役割を担当する、その重大性に鑑みまして、去る二月十八日から二十五日までの間、伊東、岡田、淺井、團、金子及び私の各委員が、関西、中國、九州地方の連調地方事務局当局の執務内容を調査いたし、併せて、地方占領軍当局と隔意なき意見を交換いたしたのであります。その結果を御報告いたします。率直に申しまして、我々外務委員は全く、白紙の状態で連調運営の実況調査に当つたのでありまするが、実地視察を行い、また、連調局長、府縣長官、並びに軍政部長等と種々会談の結果は、連調地方事務局の機能が如何に重要であるかということを深く感じたのであります。
 この際連調地方事務局の機能が如何なるものであるかということを御報告さして頂きたいと思います。その範囲は、政治関係におきまして、朝鮮人問題或いは警察力の強化、地方自治の確立、労働組合の健全化というような問題に関します、又経済方面におきましては、徴税問題、経済調査廳の育成強化、運輸調整問題、電力問題というような問題。又特殊財産関係におきましては、掠奪文化財の調査、或いは解散團体の財産処分というような問題、或いは社会文化面におきましては、教育委員会の活動、或いは成人教育、或いは視覚教育、兒童福祉というようなあらゆる面に亘つて関係しておるのであります。而も大体におきまして事務局職員が十分その職責を認識して、手不足と貧弱なる経費の中に、このような福雜多様なる職務を遂行しつつあるのを我々は眼のあたり視察して、坊間に傳えられるように連調機構の地方聽えの吸收、一津的なる人員整理のようなことは大いに考うべきものである。むしろこの機構を拡大強化すべきものであるという結論に達したのであります。その理由といたしまして、第一には、日本は経済九原則の遂行、その他各般に亘つて一般の努力を要請されております。この目的達成のために、各地軍政部は本腰を入れてその施策の促進に努めておるので、軍政部と日本側官民の接触はますます緊密となるのでありまして、この両者間の連絡機関としての連調の任務は増大するとも、減ずることはないのであります。第二は、各機関ばらばらの連絡がややもすれば同一事務について軍政部えの連絡或いは報告が不一致を來し、これがとかく日本人の素質や、能率判断の不利な資材となつて、当面の施策に惡影響あるのみならず、講和條約の内容或いは將來における日本人の國際信用にも影響すると考えられるのであります。このような誤つた印象を與えることは國家のため極めて不利益であるのみならず、地方において連絡調整に当る機関は、そのために是非存置すべきものであると考えるのであります。第三は直接実務を担当しない第三者的公正なる立場にある国家機関として介在して、連絡業務を国家の全般的利害得失の見地から檢討実施することが大いに必要であると思うのであります。第四には、占領軍が駐屯する限りにおきまして、占領軍との連絡事務は継続することは当然であります。若しこの種の業務に專念する機関が廃止されるとするならば、各機関はそれぞれ独自の渉外機関を持つことが必要となつて、縣の外に石炭局、或いは商工局、或いは財務局等の中央出先機関は新たに各自の渉外委員を置くこととなつて、これに又附随して雇員までが重複することとなり、國家全般の立場から見ますれば、同一事務における甚だしい人員の重複、経費の増大を來すこととなるのであります。
 第五は地方事務局員の幹部は、その業務遂行に当つて彼らが單なる通訳に終らんよう努力し、常に大局的見地から自己の意見を述べるように努めております。軍政部に所属する通訳を追化しても、占領軍側と日本側との眞の円満なる連絡は期待できないのであります。この意味におきまして連調連絡官の役割は高く評價されて差支えないと思うのであります。
 尚今回の視察に関しまして、各地連絡調整事務局は現内閣の行政整理三割案に関連ある実地調査と思料した向きが多かつたということを附加えて私の報告を終ります。
#4
○委員長(佐藤尚武君) 有難うございました。この報告は詳細に亘つて先般の視察旅行に関して、実際の事情を御説明下さつたものでありまするが、これに関連しまして何か御質疑の点でもありますれば、若しくは御意見の点でもありますれば御発言願いまするし、さもなくばこの報告はこのままこの委員会として了承することにいたしたいと思います。
#5
○岡田宗司君 本問題に関連しまして、今行政整理に関連して外務省におきましての行政整理の結果、機構の縮小ということが計画されておるのであります。現実に今外交が少いということで、外務省はすでに機構も縮小され、更に人員も極めて少数になつておるのでありますが、今行われておる行政整理に伴つて、更にこれが縮小されようとしておると思うのでありますが、実際に活動しておる外務省の機関の一つとしての連調も、やはり機構縮小の対象になつておるように聞いておるのであります。只今港川理事の方からの御報告にありますように、現地における機構縮小、人員整理ということが行われますというと、いろいろな欠陷が生ずることが予想されるのでありますので、この点について本委員会として、やはり外務省に対しまして本委員会の視察の結果に基く意見を申入れることがいいのではないかと思うのであります。その点ちよつと意見として申述べて置きます。
#6
○委員長(佐藤尚武君) 只今岡田委員から重要な御発言がありました。外務省の機構縮小に関連して、連絡調整事務局も縮小されるのではないかという懸念がある。そういうようでは進駐軍の関係、その他渉外方面に対して非常な障害を來たすのではなかろうか。この際としては縮小を見合すべきものであるというような御意見であつたと思いまするが、そうして若しこの委員会がその岡田委員の御意見に同意であるということであれば、外務委員会として外務省に相当必要な申入れをするのが必要ではなかろうかというようなことも附加えて述べられたのでありました。皆さん如何でございましようか。
#7
○徳川頼貞君 私は岡田委員の御意見に全幅の賛成をいたすものであります。
#8
○團伊能君 只今徳川理事の報告にすでにございましたから、ここに重複して申上げる必要はないと思いますが、現地の状態といたしまして、若しこれが各地における連調が縮小されまして無くなりました際、各地方廳及び出先機関に各々ですね、渉外の何を置かなければならず、そのときにお互いに連絡のない渉外事務が行われると思います。その点を考えましても非常に不便を來すことだと思います。その点で私は連調を存続することに賛成でございます。
#9
○委員長(佐藤尚武君) 伊達さん何か御意見ございますか。
#10
○伊達源一郎君 私はもう非常に賛成でございますが、私はもう少しなんですね、この委員会で外務省のやはり諸機関を調べて、大事なものが相当あるだろう、それが縮小されるというような不幸なことにしないようにしたいということを非常に平素から希望しております。そういう観点からこの問題もその一つとして私非常に賛成します。外のこともこの委員会として少し調べて置く必要がないかということを常に考えております。ただそれは今日のこの会でどうするというものではないけれども、岡田さんの御発言には全幅の賛成をいたします。
#11
○委員長(佐藤尚武君) 全員御賛成のようであります。ところでその実行方法はそれでは如何いたしたらよろしゆうございますか。外務委員会一致の意見として、外務省に傳えるというような方法を採りましようか、或いは又これを正式に本会議に報告するというようなことにいたしましようか。
#12
○岡田宗司君 正式に本会議に報告してからでは、時間的に見ても早い方がいいと思いますので、これは委員会の意見といたしまして、外務省に申入れるという方法を採つたらいいのじやないかと思います。
#13
○委員長(佐藤尚武君) それでは外務省に申入れる方法は委員長に御一任下さるでしようか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(佐藤尚武君) それではそういうことに取計いまして、そうして今の徳川理事の御報告を外務委員会として了承いたすことにいたします。
#15
○岡田宗司君 只今伊達委員からの御発言もございましたが、行政整理に伴う外務省の機構改革ということを、やはり本委員会において檢討する必要があるものと思います。で実は暫く前に私阿南君にお願いしまして、外務省の方の機構改革案なるものを文書で示して貰つておつたのであります。更に本日新聞紙上にも大体外務省での案というものが出ておるようでございまして、すでに外務省の案なるものはできておるのです。で、これを外務省の方から委員会としてのづ明を十分に聽きまして、そうしてこれについて討議をして置くことが、後に外務省設置法案が出て、審議をする場合にも必要になるかと思いますので、予め外務省の方から外務省の機構改革についての説明をできるだけ早い機会に聽くようにお取計いを願いたいと思います。
#16
○委員長(佐藤尚武君) 今の岡田委員の御意見は至極御尤もだと思いまするし、皆さんそれに対して別に御異議もあるまいかと思います。然らば成るべく早い機会に外務当局を招致しまして、ここで説明を求めるということにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(佐藤尚武君) そうすれば、その日取はいつにいたしましようか……。それでは二十二日の午前十時に外務委員会を開催、そうして外務省側の意見を求めるということにいたします。それでは先般の視察旅行に関する報告につきましての議事は、これで終了いたして差支ございませんか。別に附加えて御意見なければ、次の問題に移りたいと思います。それでは、その件はこれを以て終了いたします。
 第二の問題は、三、四月中の委員会の予定をお打合せしたいと思うのでございますが、これにつきましては速記を止めて、そうして委員諸君の間の懇談に移りたいと思います。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○委員長(佐藤尚武君) それでは速記を止めて、懇談会に移ります。
   午前十一時二十四分懇談会に移る
   ―――――・―――――
   午前十一時五十八分懇談会を終る
#19
○委員長(佐藤尚武君) それでは速記を始めて……。ではこれで懇談会を終りまして、委員会に再び入りますが、三月、四月の委員会の運営計画につきましては、先程來懇談会で以てお打ち合せをした通りに、取運びたいと思いますが、どうぞ御了承をお願いいたします。それではこれで委員会を閉じることにいたします。
   午前十一時五十九分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     佐藤 尚武君
   理事
           徳川 頼貞君
           伊東 隆治君
   委員
           岡田 宗司君
           團  伊能君
           伊達源一郎君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト