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1949/05/18 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 政府支払促進に関する特別委員会 第4号
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1949/05/18 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 政府支払促進に関する特別委員会 第4号

#1
第005回国会 政府支払促進に関する特別委員会 第4号
昭和二十四年五月十八日(水曜日)
    午後一時五十三分開議
 出席委員
   委員長 岡野 清豪君
   理事 澁谷雄太郎君 理事 千葉 三郎君
   理事 河田 賢治君
      鹿野 彦吉君    小山 長規君
      首藤 新八君    高間 松吉君
      平野 三郎君    南  好雄君
      今澄  勇君    川上 貫一君
    早稻田柳右エ門君    内藤 友明君
      羽田野次郎君    石野 久男君
 出席政府委員
        大蔵事務官   伊原  隆君
五月十八日
 大上司君及び河口陽一君が理事に追加当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 政府支拂遅延の現状に関する説明聴取
    ―――――――――――――
#2
○岡野委員長 これより会議を開きます。
 まず去る六月十三日の議院運営委員会で理事を二名増加し、これを民自党及び新政治協議会におのおの一名ずつ割当てることに決定いたしました。こ、れから理事の追加選任を行いたいと存じます。これは投票の手続を省略いたしまして、委員長において指名することにいたしたいと任じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○岡野委員長 御異議なしと認めまして、委員長より指名することにいたします。民自党から大上司君、新政治協議会から河口陽一君、右お二方を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○岡野委員長 それではこれから政府支払い遅延の現状について大蔵省の理財局長がお見えになつておりますので、御説明をお願いいたしたいと存じます。伊原政府委員。
#5
○伊原政府委員 御説明申し上げます。私は大蔵省の理財局長でございますが、國庫金の担当者の地位におりますので、私から御説明申し上げるのが適当かどうかという点につきましては、疑いを持つておるのでございますが、ただ全般的に國庫の金繰り等を中心にいたしまして、國庫金の現状から見ました政府支払い状況を申し上げたいと思います。
 ご存知のように政府の支払いは國庫金の管理者たる理財局のほかに、大蔵省内におきましても、予算の担当をいたします主計局、終戦処理費の関係の管理局、それから各省各廰にわたりまして支出官は特別会計において五百、一般会計において千七百五十というふうに二千以上の支出官がございまして、これらの人々の手を通して政府の支出が行われておるのでございます。私は政府の國庫金を通して見ました政府支拂いの現状について申し上げたいと存じますが、やはり政府支払い問題というのは結局に具体的の問題であり、従いまして政府の各末端の問題が一番大きな問題ではないかと思つておるのであります。この政府支払いの遅延の問題につきましては、毎年問題になるのでございますが、ことに昨年八月に一度非常にやかましい問題になりまして、次のような閣議決定が行われたことがあるのであります。閣議決定の内容は三つでございましたが、第一には政府の支払いというものを、四半期ごとに御存じのように総合資金計画というのをつくつておりますので、その総合資金計画に基く政府収支計画に基いて各省各廰は政府の支払いを行う。すなわち政府の支払いの促進が大雪ではありますけれども、極端な例で申しますと、一年分の予算を一度に払つてしまうというふうなことは許されないことであります。で、すなわち四半期ごとに政府の資金計画の一環として収支計画というのがございまして、その計画に基いてやつて行くのが第一であります。第二に政府の財政収支の計画と、実際の収支の状況を検討しまして、その結果、計画と実績とに齟齬があつたような場合には、どういうわけでそういうふうな点について違いがあるのかということを閣議に報告することにいたしました。第三に政府支払いの問題は、政府の支払いと一般金融との間駅が非常に重大問題でありますので、政府の支払われた金が地方団体に入り、また各企業体に入り、どういうふうに浸透して行くかというふうなこと、それからどういう点に政府支払いの遅延があるのか。その実地調査をしようというようなことが実は昨年の八月に決定をせられたわけでございます。これは先ほど申し上げましたように、政府の支払いの問題は、全國にわたります二千以上の支出官の間で行われたのでありまして、政府の機構全体、場合によりましては地方團体をも含んだ機構全体が、こういうふうに動いて行くかということにかかりますので、その実体をつかむことが非常に困難でございます。過般のこの特別委員会でもお呼びになりました日蓮協の人、それから各金融機関等にも大蔵省から依頼をいたしまして、日蓮協に政府支拂いの遅延の実況を報告してもらつたこともございます。それから毎月各金融機関からは政府支拂い見返り融資という政府の支払いを担保にしました見返り融資の実情の報告を頂戴したりいたして、御協力を願つておるわけでありますが、なかなか実体がつかめないというふうなことで推移をいたして参つたわけでございます。
 ところが本年に入りまして、この間の日産協の御説明にもありましたように、徴税が進行いたし、またいわゆる金詰まり等の問題からこの政府支払いの問題が非常にやかましくなつて参つたというわけでございます。非常に抽象的でございますが、御参考に、なお政府支払い遅延の原因と大要と言いますか、どういうふうな原因とどういうふうな姿があるかということをごく簡単に申し上げますと、まず第一に政府支拂い遅延の原因として予想せられますことは、そういうことは少いのでありますが、國庫に金がないというふうなことがあるかどうかということがまず第一であります。しかしながらこれはのちほど申し上げますように、国庫に金がないということは、実は昨年の一月にそういう実情がございました。昨年の一月には、一月の初めに四億しか国庫に金がございませんで、しかも大蔵省證券の発行限度もほとんどございませんでしたために、昨年は金がないという理由で昨年一月に政府の支払いを俸給、終戦処理費等以外はとめたことがございます。しかしながらこれはきわめて異例のことでございまして、普通の場合におきますれば金がなくなりますと大蔵省證券を発行いたしまして手もとを補充をいたします。最近ではのちほど申し上げますように、國庫は正直言つてあり余つておるほど金があるという実情でございますので、國庫金がないために政府の支払いが遅れるという事態はまず予想ができないことでございます。よく世間で言われておりますように、インフレを政府は防止いたして通貨を縮小させるために、とるものはとるが拂うものは払わない方針をとつておるのじやいかということをよくお尋ねがあるのでありますが、そういう理論も成り立ちませんし、むしろ払うものを拂わなければ逆にインフレになるというふうに思われまして、インフレを防止するために政府が払うものを払わないという考えは、政府はどの部門にも全然ないと思うのであります。
 第二の原因として良そうせられますのは予算がないと言いますか、支出権がないような場合でございます。これは本年度におきましてもたくさんございました例でございまして、二十四年度の予算が成立しなかつた――成立しなかつたと言うと言葉が悪いのでありますが、年度中に成立しないで四月に入りまして成立いたしましたために、ちよつと支払いの遅れておるところがございます。価格調整費とか終戦処理費、それから金資金の関係等におきましても、予算がないために支出ができないで支出が遅れておつたというのは相当あるわけでございます、それからたとえば貿易資金のごときは、借入金の限度の法律を通していただきますまでは借入金ができませんために、従つて金がないので支払いができなかつたという実例がございます。すなわち予算がないとか、法律に基く借入限度が成立していないために支払いが遅れるというものは相当あつたかと思います。それからよく言われております内示注文とか申します。予算がないのに正式の契約ではないけれども注文を発しておるというふうな事例が相当あると聞いておりますが、これらは歳出源のないのに事実上工事の注文が済んでおるというふうな場合でありまして、これも今範疇に入るかと思うのであります。
 第三の段階としましては、大蔵省で申しますと主計局におきまして支払いの予算をつけるという支拂予算の承認という制度がございます。今度は当初契約承認というふうになり、支払い予算の承認もございますが、つまり予算は成立しておりましても、大体四半期とでございますが支払予算というものをつける。その証文予算がついておりませんと支出できませんので、そのために遅れることもあり得るのであります。これものちに申し上げますように、支払い予算がついておつてしかも現実に支払われておらない金額がいつも相当の金額に上つておるのであります。たとえば本年の三月末におきましては四百二十七億の金が支払予算についておるが、現実には國庫から落ちておらないという金額がございまして、支払予算がつけられてらないために支出が遅れるというぐうなことも、これは終戦処理費関係についてはままあつたこと存じますが、実際の問題として比較的に少いのじやないかというふうに想像されるのであります。そこまで追い詰めて参りますと、この第四の問題としまして支払予算はついている、金もあるし、予算の支出権限もあるけれども遅れておる。國庫に金があるし、予算の支出権もあり、法律上も支出ができるし支拂予算もついておるが、現実に支出官のところで金が拂われないというものが、これがほんとうの今の支払い遅延の問題ではないかと思うのであります。
 これにつきましておのおのの支拂いによりまして原因はいろいろあるのでありまして、政府側に責任のあることもあるわけでございます。たとえば企業者側としても、なかんずく終戦処理費関係におきましては、最近百七十一号が改正になりましたが、それまでは請求書がなかなかむずかしい書式でできない。関係方面から受取りレシートが取れないというふうなことで遅れておるのもあつたかと思います。それから正式な請求書が出て検証等も済んでも、今度政府側の手続が遅くなつて支払が非常に延びておるといううのと両方あるのじやないかと思います。こういうふうな抽象的に申しますと政府支払い遅延の原因と大要というものは現金がないというために、当座預金の、ないために支払い遅延が起るということはほとんどありません。予算がないために起るということも、これは年度初め等にたまたま予算の成立しないような場合はありますが、その他はあまり見受けられないと思います。支払予算のつけ方が遅いということも比較的少いと思うのであります。結局は支払予算等がついていても現実に支払われない。手続の問題で遅れるということが多いのじやないかと思うのであります。
 次に最近の國庫の状況をご参考に申し上げたいと思いますが、先ほど申しましたように昨年は國庫の状況は一月は非常に困つた状況でございましたに四百三十億の大蔵省證券がございましたけれども、これを一月中に二百二十億返しまして、二月の上旬には全部返してしまいました。従いまして國庫としましてはもう返すべき借金は今年の二月上旬には一文もなくなりましたわけでございます。従いましてその純は徴税の進行、それから専売益金の入つて参りまうすのに比べて、支出の方が思つたより出ませんでしたために、当座預金はどんどんふえまして、二月の中旬に二百億いございましたのが三月に入つてどんどんふえまして、先ほど申し上げます指定預金制度というものをつくりまして、その前の費の三月二十四日にちは三百二十七億というふうな大きな数字に上りました。その後一番多い四月の五日の日には会計いたしまして六百八億の金を持つに至つたのであります、このうち五百一億は指定預金でございますが、自由に処分し得る金六百八億というような大きな数字に上つたこともございます。最近ではだんだん支払つて参りまして、五月十七日現在は当座預金が六十一億、指定預金が二百六十一億、合計三百二十二億のなお処分し得る金を持つております。もつとも普通の場合十億程度はいつも支拂元として手元に持つておりますが、それ以上の金額は余裕金でありまして、三百二十二億程の金を現在持つておるわけでございます。そこでいろいろの対策を講じたのでありますが、さしあたりの方針といたしましては、政府の支拂いがあまり進まないし、逆に引上げがどんどん行われておりましたので、これに見合いまして、日銀の貸出しをどんどんふやしてもらうということで、十二月の末に五百十九億ありました日銀の貸出しがどんどんふえまして、三月二十四日には八百三十五億というふうに日銀貸出しで金融をゆるめる方法をとつておつたのでありますが、その後指定預金をいたしましたので、この日銀貸出しの方はそうたくさんなくなつたわけであります。
 そこで国庫の金がさつき申し上げましたように非常にたくさんになりましたので、何としてもこの対策としては、政府の支払いを促進することが第一でございまするるので、これは申すまでもないことでありますが、次官会議、閣議等で何度もその申合わせをして通牒を出しております。しかしこれは末端のことでありまして、なかなかむずかしいものでありますから、金も相当たまつて来る。その金をどうするかということをいろいろ研究いたしました結果、ただいま申し上げました指定預金という制度をつくりまして、国庫金のうちで当座の手元を残した金額はこれ日本銀行を通じまして市中銀行に預金をいたすということにいたしました。これの構想はこういうふうなことになつたわけであります。政府の支払いを見返りにいたしまして、市中の金融機関が、政府支払見返り融資というのをいたしております。これが金額で申しますと、官僚関係の支払いを見返りにいたしまして、二月末現在で官僚関係の政府支払いを見返りにしました貸出しが九十四億九千七百万円、それから二月末におきまして公國関係の支払いを見返りにいたしました貸出しが三百九十八億九千五百万円、すなわち官廰並びに公團を含めた政府の支払いを見返りにいたしまして市中の金融機関からこれだけの融資が行われておるわけでございます。これは必ずしもこれが支払い遅延というわけではもとよりないのでありますが、要するに政府の支払いを当てにしました貸出しが、こういうふうに約四百億近くあるわけでございます。この金額はだんだんにふえる傾向にもちろんなつております、そこでこの政府の支払いがある程度進まないために、こういうふうな政府支払いの見返り融資というふうなものがたくさん行われておりまするので、政府の当座預金を日本銀行を通しまして、各市中金融機関に預け入れをいたしました。そうしてその額が一番多いときは、五百一億に上つたのでありますが、この市中金融機関に対しまして、政府支拂い見返り融資の争いような市中金融機関、それもなかなかわかりませんので、結局日銀貸出しの多いような金融機関に政府の預金をいたしまして、その金は一般金融機関におきまして、日銀からの貸出しの返済に充てるということにいたしたわけであります。従いまして政府の金が金融機関に預け入れられましたけれども、それが直接に企業体に貸出しをされるということにはならなかつたのでありますが、結局金融機関の日銀貸出しが減少しまして、従つて金融機関の貸出し能力がふえた、金融の緩和には相当役立つたのではないかと思うのであります。この金額が昨日まだ二百六十一億の政府指定預金を残しております。政府の支拂いが進みますと、さつき申しましたように五百一億もあつたのが、だんだん二百六十一億というように減つて参りましたのは、政府支払いが進みますと、だんだん引出して支払いに充てますので減つて来たわけであります。まだ二百六十一億の金がありますが、五十四億本日引出したいと思つておるわけであります。
 そこでただいま申し上げましたような國庫の状況でございまして、本年の二月の初めからだんだんにこういうふうに預金がふえて参り、最近はまた減つて参りましたけれども、手元に相当の余裕金がある状態になつておるわけでございます。そこで政府の支払いがその後どういうふうに進んだかということを次に申し上げたいと思います。
 政府支払いが今年の三月末には、支払い承認を受けまして、なお現実に金が支払われなかつた、現金が落ちなかつた額が、先ほど、ちよつと申し上げましたように、四百二十七億ございました。これが四月の下になりますと、百五十一億に減りまして、結局二十三年度分の金が四月中に二百七十億と落ちた計算になります。しかもこの四月の末に百五十七億の支払承認を受けたけれども現金が、落ちない金があると申し上げましたけれども、ほんとうは年度末でございますからこれはみんな落ちておらなければならないはずなのでありまして、五月十六日までに支払い報告の到着いたしましたところによりますと、このうち九十三億はすでに落ちておるのであります。従いましてなお落ちない金額は五十億程度かと思いますが、これはいずれは予算の不用になる金か繰越になる金であるわけであります。ほとんど二十三年度分の支払いは四月の末に終つておるということに相なつております。それから一般会計の中で支払遅延の一番めんどうな問題は終戦処理費でございますが、これはすでに百四十億の金が支出をせられております。それから価格調整費は二十三年度分と二十四年度分を合せまして、百九十五億すでに支出されておる状況になつております。それから特別会計で支払い遅延問題がやかましくありましたのは、鉄道会計、貿易会計、食糧官吏、薪炭需給の特別会計等でありますが、これらは相当支払いが進んだのでありまして、まず第一に鉄道特別会計について申し上げますと、三月末に約八十二億の支拂い未済があつたように言われております。もつともこれは各特別会計等をお読みになつてこちらで説明を御聴取になります場合には支拂い未済という観念が人によつてとりようが違いますので、数字に相当の異動があると思いますが、大蔵省で調べましたところでは、三月末で鉄道が八十二億の支拂い未済があつたように言われております。そのうち四月には國庫余裕金の振りかえというのが八十億ありまして、次代その他の未佛いを一掃するようにいたしましたので、四月末くらいには二十億くらいになり、五月十六日現在で支払い未済と言われるのが約十一億くらいではないかというふうに考えられております。それから第二に貿易特別会計でありますが、これは三月末に約百五十億程度の支払い未済があつたと言われております。四月になりまして一般会計からの繰入れが予算の成立いたしました翌日でしたかただちに繰入れを百億、それから一時借入金が百億ありまして、二百億の金をつくつて支払いに充てましたので、ほとんど支拂い未済は支拂われたのではないかと思うのであります。貿易会計では民間貿易の方は自然に手形が落ちますので、問題ないのでありますが、公團関係の支払いは金がないと貿易資金はとめておつた状況にあつたのでありますが、これを公團の関係の支拂いを一掃いたすということをいたしたわけであります。それから食糧管理特別会計、これも金がありませんので三月末に農林中央金庫に相当の立てかえをしてもらつておりました。二十六億余の主食の立てかえ金が三月末にありまして、それから四月に買い入れた代金九十億がございましたが、これは百九十億の前渡金を渡しましたので、支払い未済がこの点も一掃されたのではないかと思うのであります。それから薪炭需給特別会計というのがありますが、これは技術的のことであつたのでありますが、薪炭需給特別会計が年度を渡るためには、借入金の限度は二十六億でなければならぬということになつておりましたので、年度末にはしかたがありませんから、各家庭等にもずいぶん一ぺんに配給したりいたしまして、一方支払う方は支払わないために相当の迷惑をかけたことがあつたようでありますが、今回はこれらの支拂い未済の一掃ということもできております。こんなふうなわけで予算の成立囲碁四月、五月の中旬にかけまして相当政府の支拂いは進んだように思つておるのであります。なおこれでも支払が個々の具体的の場合におきましては遅れておるのがあるかと思うのでありますが、相当の支払いは進捗をいたしております。
 なお第一・四半期の四、五、六の政府の収支の計画を、ごく概要申し上げますと、これは一般会計におきましては四月は実績でございますが、四、五、六の第一・四半期におきましては、歳入を千五百八十億、歳出を千九百七十九億、差引き歳出超過と推定をいたして四百億の支払い超過三百九十九億、約おります。すなわち四、五、六でに四百億程度支出が一般会計におきましては放出超過になるというふうに見込んでおります。四月の実績は一般会計におきまして歳入が五百八十九億、歳出が五百十億でやはり七十九億の引上げ超過になつておりましたのですが、五月、六月で相当の支船い進めまして、約四百億近くの支払い超過にしたい。第一・四半期は金も相当に一般に詰つておりますので、政府の方の支払いはできるだけ支拂いを進めたいということで四百億程度の支拂い超過ということを考えております。もつとも特別会計の方におきましては、二百八十五億の収入超過になります。このおもな原因は食糧管理特別会計におきまして供出が終りましたために、主として供出中は幕が一番はげしいのでありますが、農民から米を買いますために金が非常に放出になるのでありますが、第一・四半期に至りますと、米主食の配給のためにかえつて國庫としては金がどんどん入つて来るというようなかげんがありまして、特別会計は二百八十五億の受取り超過になりまして、國庫としましては百十四億の支払い超過、これをいろいろ調整しまして八十五億程度の支払い超過になるのではないかというふうに考えております。従いまとて第一・四半期におきましては相等政府の支払いは現在も進みましたし、今後も相当進めると考えておるわけであります。なお政府の支払いの遅延の対策といたしましていろいろただいままで申し上げましたように、通牒を出しますとか、指定預金制度をとりますとか、その前には日銀の貸出しを増加して金融を緩和するとか、それから過般議会で承認を得ました法律百七十一号の改正によりまして、競争入札をした場合には支払請求書の内訳を、詳しいものをつくらないでよいという手続の簡素化をいたしましたり、契約統制ということをいたしたりいたしておるわけでございますが、なおお手元に差上げましたように、臨時政府支払促進調査室というのを大蔵省でも設けまして、さらに支物促進監査会というものを内閣に置きまして、それの下請機関といたして、臨時政府支払促進調査室というものを大蔵省に設けまして、政府支払いの現実に遅れている場合におきましては、苦情をできるだけけお申出願つて、その実情を調査してこれを処理して行きたい。なお大蔵省臨時政府支払促進調査室におきまして受付けましたものは、これを内閣の政府支払促進監査会に提出をいたし、内閣の方から國会の特別委員会に対して御報告を申し上げるというふうにいたしておるわけてございます。これはまだ店開きをいたしたばかりで、現実にはまだ申出は参らないのでありますが、今後不都合なものがあれば、どんどんお申出を願わなければならぬというふうに考えておるわけでございます。
 はなはだ簡単でありますが、御報告といたします。
#6
○岡野委員長 何か御質疑がございますか。
#7
○平野委員 ただいま理財局長からだんだんの説明がありましたが、その内容はほとんど今までの支払い遅延に対する事務的な説明であつて、遅延の愼の原因がどこにあるかということについて何ら御説明がなかつたように拝聴いたしたいのでありますが、事務的のただこういう事情で延びて来たのだということや、あるいはそれの対策として最近政府は支払い促進の調査室というものを設けられ、またさらに別に監査会いうものも設置せられたようでありますけれども、そうして機構だけをつくつたからといつて、問題の本質が解決するわけではありません。何ゆえにかような政府支払いの促進を行わなければならぬような原因が生じたのであるか、その根本の理由について御説明を承りたいと思います。
#8
○伊原政府委員 冒頭に申し上げましたように、私は実は國庫金の責任者でありまして、政府の支払い収支金の状況を國庫金の現状を通して申し上げたわけであります。政府支払い遅延の問題は個々の具体的な問題でありまして、その具体的な問題から申しますと、全國に二千以上に上ります支出官が現実にどうやつておるかというふうな問題になりますので、むしろ特別調達廰でありますとか、貿易廰でありますとか、おのおのの支払いの責任の衝にあたつておられる官廰の方が具体的の内容はよくわかつておると思うのでありますが、総括的の御説明を申し上げたのであります。なお今のお尋ねにお答えになるかどうか知りませんが、さつき申し上げましたように、いろいろな原因から政府支払い遅延ということは起り得るのでありますが、ほんとうの意味で言われておりますのは、支払い予算もついておるが、金が落ちないというふうな場合におきましては、これは手続がいろいろ非常にやかましくなつておるということと、あるいは支出の衝に当る者の責任に帰すべきものが相当多いのではないか、かように思われるのであります。実は昨年も八月に、國が税をとりますときには、少しでも遅れますと、遅延利息をとる。それだのに政府の支払いのごときはかつてに延ばしておつて、そういうことはないということもありまして、政府の支払いにも利息をとつたらどうか、その利子をとるということは利子自体がその目的ではくして、政府の支払いといえども政府は買い手であり、民間の方が買手である場合には、何も公法上の契約でも何でもありませんので、この私法上の対等の――対等という言葉は悪いのでありますが、まつたく私法上の契約であつて、言葉で言うと払つてやるというような氣持が万一あつたとすれば、そういう氣持をすつかり改めなければいかぬ、心構えをかえるという意味で昨年の八月でありますか、当時の大蔵大臣が気持をかえるという意味で金利をつける問題を研究せよというお話がありまして、研究したようなこともあるわけです。お答えになるかどうか存じませんが、そういうふうに存ずるのであります。
#9
○平野委員 ただいまの御説明によりますと、結局理事局長は総合的な國庫の立場から眺めておられるために、末端の具体的な事例についてはわからぬというようなお話でありますが、そういうことであれば結局理財局長の御説明を承つただけでは、とうていこの問題は解決せられぬわけえございますので、さらにもう一歩進めて問題の本質を突いていただきたいことを委員長にお願いするわけであります。なお今のお話の中で、政府の方の支払いが遅延したものに対しては、これに利子を付するというような案もあるということですけれども、それはぜひ実現していただきたい。政府がいろいろな煩雑な規則を設けまして支払いを遅延するがために、政府の方はそれでいいわけですけれども、その支払いの遅延によつて國民のこうむる打撃は非常に深刻なものがあるわけであります。こういうことでは政府の威信を失墜するばかりでなしに、國全体の政策の蹉跌も来すということになるわけでありますので、どうしても商業道徳の点から行きましても、支払うべきものを支払わぬということにあり得べからざることであつて、ことに政府自体がそういう無責任なことをするということになりましては、國全体の治安も保てないということになるわけでありますから、その点をぜひお考えいただきたいと思うのであります。
 なおこの際承つておきたいことは、多数の支出官が結局個々の具体的な事例において支払いを怠るということがしあるというお話ですけれども、巷間事うるところによりますと、支出官がいろいろな名目を設けて支払いを遅延する。そして一種の賄賂のようなものを持つて来れば拂つてやるというような事例がたくさんあるということです。今の御説明の中にも、結局政府の支払い勘定を一つの保障として、民間の市中銀行から融資をさせておるというような事実もあるわけです。しかもその金額が莫大なものに上つておると、いうことでありますが、実にこれは変則的なことなので、そういうこと自体から見まても、おそらく支出官が不正な態度をとるということがあつたのではないかということは想像されるわけであします、今一般市中銀行におきましても、ほとんど表向きからは金を借りられない。裏門から行かなければ金を借りられない。各市中銀行の支店長がみな不正融資をしておるということは常識となつておる。非常なやみ金融が高利の状態で蔓延をしてしまつておるということから見ましても、政府の支払い遅延ということが一つの大きな社会悪の原因になつておるということは、常に一般に言われておるわけでありますが、そういう事実があるのであるかということについて政府の方では調査をせられたか。あるいはまたそういう事実があるとするならば、それを解決するために何らかのお考えがつかどうか、その点をもう一度伺いたいと思います。
#10
○伊原政府委員 これは私から先ほど申し上げましたように、御答弁申し上げるのが適当かどうかと思うのでありますが、先ほどのお話もございましたように具体的の問題につきましては、ぜひその具体的の各省から説明を聴取していただきたいと私どももお願い申し上げたいと思うのであります。それから現実にこの間臨時政府支払促進調査室というものを、大蔵省に設けましたのも、この政府支払いの遅延の実体というのが非常につかみにくい。昨年からやつておりますが、非常にわかりにくいということでありまして、たとえば日産協から政府の支払いが遅延しておるからぜひ善処しろというお申出がありましたので、具体的にどういう事例があるか、ぜひ教えていただきたい。そういうような具体的の事例があれば、各所管の官廰のせ帰任者に移しまして、処理をいたしたいと思つたのでしありますが、なかなか具体的のことはこれはいろいろの関係があるのでありましよう、わからない状態にあるのであります。今回国会におきましても特別委員会が設けられ、またそれに応じまして政府の方でも内閣に政府支拂促進監査会ができ、大蔵省にも苦情の受付の調査室ができまして、そのときの発表にもございますように、この苦情の処理の過程におきまして実情を見まして、ゆえなく支払いを遅延せしめておる官廳を発見したときは、所管大臣において責任者を処遇する等、政府支払い遅延の一掃と発生の防止に努めたいと考えるというように政府が発表しております。万々一そういうようなことがあれば、これはその所管の責任大臣において処分するということになると思うのでございます。
#11
○平野委員 具体的の問題をというお話でありましたので、一つ具体的の事例につきましてお尋ねいたしたいと思います。
 それは政府直接の支払いというのではありませんけれども、政府の責任に属する事項で、石炭の坑木代金の未払い問題であります。これはすでに半年以上参議院並びに衆議院の農林委員会におきまして、取上げて解決に努力しておりますけれども、いまだに解決の曙光を見出せないのであります、衆議院の農林委員会におきまして、先般この問題を取上げまして、政府の方の実情を聴取すべく、それぞれの責任者でありますところの大蔵大臣と安本長官並びに商工大臣、農林大臣、この四つの所管に置かれております責任者の出頭を求めたのでありますけれども、結局どの大臣も出て來なくて、わずかに石炭局の資材局長だけが出て参つたのであります。そのときの委員会の模様につきましては速記録をごらん願えばわかるわけでありますけれども、結局石炭坑木代金が現在二十億以上たまつておるのでありまして、それに大してその原因を堀りただしたところが、結局石炭廳の資材局長の答弁は、要するに申訳ないということに盡きるのであります。何らのそれに対する責任ある答弁もなければ、解決に対するとところの方法も熱意も何も説明なくして、ただ申訳ないと言つて頭を下げただけに終つたのであります。それでは結局これにしかたがないから、今度は責任者の内大臣に出頭してもらつて、そこで解決してもらうということになりましたけれども、そのうちにこの特別委員会ができたので、この委員会の方でやつてもらうことになつておるわけでありますので、この委員会においてぜひこの問題の取扱いをお願いしたいと思うのでありますが、この坑木代金は農林省が坑木業者に対して供出を命令したわけであります。命令して出しておきながら、今日二十数億も支払いをしないのでありまして、それがために農林省の方におきましては、今年度は供出を命ずることもできない。坑木業者の方でにまつたく破産、倒産が続出しておるというような状態でありまして、実に深刻なさんたんたる状況になつておるにもかかわらず、政府の方はこれは安本と大蔵省、商工省、農林省と四つに責任がわかれておりまして、お互いに責任のなすり合いをしている。だれのでき人であるかわからないということになつておるわけでありますが、これに大して大蔵省の方ではその実情をよく承知しておられるかどうか。またそれに対してどういう責任を持たれておるか。具体的の事例をということでございましたので、これを伺いたいと思います。
#12
○伊原政府委員 率直に申し上げまして、私は決して責任を逃げるわけではございませんが、先ほど申し上げましたように、國庫の番人、貯水池の番人の地位にございますので、具体的にこのお話を聞いておりません。しかし特別委員会その他において具体的にその責任の関係をはつきりしていただくことは、私どもあるいは政府支払促進調査室の任務かとも存じますので、具体的によく伺いたいと思つております。
#13
○平野委員 ただいまの理財局長の御説明は、要するに責任者でないからこれは相手にならぬわけで、これで本日は私は質疑を打切りますが、なお委員長にお願いしたいことは、この問題につきましてできるだけすみやかに政府の方のだれが責任者であるか。それをお調べいただいて、その責任者に対しましてこの問題の徹底的究明をするような措置をひとつおとりはからい願いたい。農林委員会におきましては速記録に明かなことく、委員長がそういう措置をとるということをはつきり言明しておるわけでありますけれども、この委員会ができたのでこちらの方へ引継いだような形になるので、委員長におかれまして至急その手配をしていただきたい。実はこの二十数億に対する遅延が、すでに半年以上に及んでおつて、それに対する金利というものだけでもに莫大なものである。それについても政府は何ら責任を負うとも負わぬとも言つておらない。こういうことを話しておるうちでも、坑木業者の方では耐えられないという状態が続いておるわけであります。おそらく四千二百万トンの石炭の生産目標のその重要な資材であるところの坑木について、すでに農林大臣から商工大臣あてに、この抗木代金支払いが行われなければ本年度は責任をもつて供出はできぬということを公文書でもつて通達いたしておるわけであります。従つてこれが解決されなければ石炭の生産計画というものも根本から崩壊してしまうというような実情にもあるわけでありまして、実に一刻を争うほどこれは急ぐ問題でありますので、ぜひその点を十分御了察願いまして、至急何分のおとりはからいをお願いして質問を終ります。
#14
○岡野委員長 平野委員の御意見は委員長においてよく承知いたしました。実はこの委員会はごく最近にできた委員会でありますが、御意見通り各委員も考えておられるように存じます。それでまず第一に伊原政府委員も仰せられたように、大蔵省は貯水池でございます。私らの考えでは貯水池をまず第一につきとめまして、それから水道の鉄管、鉛管、最後にコックの出口というところまでずつと調べて行きまして、今度は受入れ態勢であるところのバケツがどんな状態にあるかというところまで完全に全部を抜本塞源的に調べ上げまして、そして善処しようと思つております。ただいま私自身の個人の考えとして持つておりますことを申し上げますれば、先般経済團体連合会から人をよこしていただきまして調べました。これにただ単にこて調べでございまして、将来各商工会議所、府縣知事並びに経済團体、また銀行業者そういう方面の各御意見を一々聴取いたしまして、同時に平野委員のおつしやつたように出先すなわち末端の官廰の方からも十分説明を求めましてやつて行きたいと存じております。それからまたこれは私案でございますが、この委員会の名において新聞廣告でもいたしまして、一般社会でいかに政府支払いの遅延によつておるかというような人。御意見をこちらの委員会の方へ出していただく、こういうようなことまで考えておりますが、これに一応皆様のお集まりの席上で御意見を伺いまして、この委員会の決議といたしまして実行いたしたいと存じます。ただ先ほど申し上げましたりのは私個人の意見でございまして、意見の委員会の意見になつておりません。追つてそういうことにいたしますから御了承願いたいと思います。
#15
○石野委員 ちよつと局長にお尋ねいたしますが、局長は今政府支払いの遅延した理由としまして、主として四つに大きくわけて説明をされたように感じたのであります。この四つの理由のうちで、特に理財局長が國庫の番人として見でおりまして、政府の支払いが遅れて行つた最も大きな点は、その四つのうちのどこにあるのかということについて、局長個人の御意見でもよろしゆうございますけれども、まずその点も先にお聞きしたいと思います。
#16
○伊原政府委員 先ほど四つにわけて申し上げましたが、結局事由性において一番大きいのは、あるいは最近の問題では、これははつきりわかりませんが、いわゆる内示注文というように、予算の成立しないうちに注文が出ておるというふうなことにあるのではないかと思いますが、個々のこまかい事例になりますと、第四に申し上げましたように、支払予算はついておるが、現実に金が落ちない、いろいろな支払い手続というふうなものが非常に複雑であつたり、支払いの経路が非常に複雑である。それからこれは終戦処理費でございますが、関係方面から受取りをとる。それを何か百七十一号ということで、從來は非常にこまかい膨大な請求書をつくりまして、請求書をつくること自体に時間がかかります。そのできた請求書が非常にたくさんの経由官廰を通りまして、書類が歩いている間に遅れたというのが、相当多いのではなかろうかと思つております。もつともこの百七十一号は先般の国会で改正を御決定になりましてので、この方はよほど簡素になつておると思つております。
#17
○石野委員 局長の御意見によりますと、大体二つありまして、一つは内示注文ということが非常に大きな問題になつておる。いま一つは、手続上の問題が法律第百七十一号の非常に複雑なことから来ておつて、そのためにいろいろなめんどうなものが出て来ておるのだ。これは確かにその通りだと私たちも思います。事実ただいまいろいろとこまかい数字にわたつて、國庫の持つておる金の問題のお話がありまして、特に政府支払いが、國庫に金がないから支払えなかつたというようなことはないのだ、ということを念を押されて御説明になつた点から行つても、これは政府支払いの手続上の問題が実に大きな問題になつておる、と思います。そこで百七十一号が今度の國会で相当簡素なものになつたということは、私どもといたしましても、事実今後の問題として非常に喜ばしいことだと思つておるわけでありますが、しかしこの法律が簡素になりましても、この法律を運用する面におけるところの政府支出官の建前というものがまた非常に重要な問題になつて参りましようし、また簡素になりましても、いわゆる製作現場から発送しまして、請求書を出し、それがほんとうに金が落ちるまでの時日というものは、やはり実に煩瑣なものが残るだとうと思つております。こういう点につきましても、特に現業職においてそれを実際に扱つておる人々に対するいわゆる命令なり、あるいはまた金をプールしておる建前から、なるべく早く企業体にぽける資金面の潤沢でない面をカバーしてやるという心構えをまず第一に考えてもらわなかればならぬと思つております。その煩瑣な点をどのようにして除くかということについての局長さんの一応のお考えを伺いたいと思います。
 それからいま一つはこの内示の問題でございますが、内示の問題について局長はどういうふうなお考えであるかということでありまして、事実内示の問題について、皆様言いの方々にも実際の仕事をやつておる方も多いと思う。今までの契約というものは、大体会計年度において契約されておりました。ところが実際に内示の問題で、従来の政府との契約というものは、契約しますと、大体年度契約の半数以上のものは、契約の途中において納入しなければならないような契約になつておると思います。長期の製作になる大型のようなものになりますと、その契約の途中において納入するということになるから、年度に入る前からもう製作にかからないと仕事ができないような実体になつておるのが、今の企業体の実情であります。それらの人々は、大体においてそれを運営するための資金は、ほとんど普通市中銀行から借りておるような状態になつておる、こういうような点から、政府支払いが遅延されておることが過大なる負担になつて来ておるのが、現在におけるいわゆる企業体における金融の切迫した実情であろうと思います。ただ形式上の契約の面だけの契約が遅れておるというだけでなしに、内示注文に対して、それの態勢を整えるための企業体の金融の逼迫化、こういうようなものが非常に大きい問題だと思つておりますので、この内示問題を政府としてはどのように考えておるかということについて、局長さんの御意見を第二号として承りたいと思います。
#18
○伊原政府委員 実は先ほども申し上げましたように、私はむしろごの國会の特別委員会のおさしずを受けて、手足となつて働く側の地位にたつておりますので、いろいろ伺つて、それを政府部内で直せる点はできるだけ直して行くというような地位にありますので、実は具体的に詳しいことは存じておりません。しかしながら支出官の終戦処理費の関係等の手続が図に書きましても、地方の特別調達廰から府縣に――府縣は最近直つたと思いますが、特別調達廰からこちらへ参り、東京の調達廰も各部へまわりまして、大蔵省へ行つて、大蔵省の管理局から主計局へまわつたり、またもとつたり、いろいろな手続をとつているようでありますが、これらにつきましては、ぜひとも実際家の御意見を伺つて直して行く、もし直せるものならできるだけ早く直していくことを考えているようなわけであります。こういう点は改正した方がいいという点があれな、どしどしおだし願いたいと思つているわけであります。
 それから内示注文の方は、これは何と言いますか、政府支払遅延問題という範疇には、役人的に申しますと入りませんので、正式の契約はできておらないのに、実際暗黙のうちに工事が進んでいる。御承知のように、たとえば鉄道、通信等の特別会計で予算が思つたより少くなつてしまつた場合には、相当な問題が起るじやないかと思いますが、二つにわけて考えますので、とにかくすでにできてしまつたようなものに、もちろん予算上で払えるくらいの金額はあると思いますので、予算の成立した上に、すでにできてしまつたものの支払はぜひ早く、実行しなければならないのじやないかと思います。今後残つた予算でどの程度注文を続け得るかという問題は、相当重要な問題であろうと思うのでありますが、これは予算が少くなつてしまつたことに起因いたします問題で、その対策も各方面から非常に考えなければなりぬじやないかと存じております。
#19
○石野委員 局長はこの委員会のさしずに従つていろいろやるのだというふうに言つたのですが、実は私どもは、やはり金の大元締めをしております局長から、その立場からの見方を聞きたかつたのであります。皆さんが実際に仕事をされておつて、せつかく支払い予算が出ているのに、どうしてこんなに落ちて行かないのかというようなことについて、全然御配慮がなかつたとも思えませんし、そういうようなことについての御意見を伺うのも、またきようこういうような会合を持つた一つの理由だち思いますので、そういうような観点から、個人の意見としてでもよろしゆうございますから、それを私は聞きたかつた。ことに発送から支払いに至るまで非常に長期にわたることいろいろとまずい。率直に言えば、官吏の犯罪というようなものもそういうものの中から生まれて来ると思いますし、それがた犯罪だけで終ればいいけれども、実際上は企業運営のために、各民間の企業体は困つて来ているように思いますので、何としても発送から支拂いを受けるまでの期間を短縮ることの努力が必要だと思うのです。それを実際の事務をやつております皆さん方がどういうふうにお考えになつているかということを私はまず聞きたかつたということと、それから第二に、事務的の立場からすれば、いわゆる内示注文というものについては、これに政府支払いの範疇ではない、こういうぐうにおつしやられるが、実際仕事をやつている立場からいたしますと、大型のもの、たとえば大型機関車などをやりますと、一台機関車を出すのに六箇月くらいかかつてしまう。かりに年度初めに契約いたしまして、六月納入ということになりますと、少くともこの製品が第一工程に入りますのは――とにかく材料を工場へまわして来るのは一月で、二十四年度の契約になる品物を納めるために、二十三年度の第四・四半期の初めに仕事にかからねばならぬような実情になつているのが現在の状態だと思う。そうすると、この六箇月間における契約というものは、今日のような経営自体において非常につらい立場になつて来てる。従つてここでは正式にきめられた政府支拂いの問題ということよりも、一層強く内示に関連するところの、いわゆる金融が実情からいいますと各企業体を圧迫する問題になつて来ていると思います。たださえそういう事態になるのに、今度は政府の支払遅延というものが正式契約において相当多額に残つていることは、非常に企業体を逼迫している事実になつているようでございますので、この内示問題は必ずしも政府支払いの範疇ではないというような考え方で片づげてしまつていいのかどうかということに、非常に私たちは疑問を持つているわけでございますけれども、理財局長としましてはもう一度この点について御意見を述べていただきたいと思います。
#20
○伊原政府委員 ただいまの内示の問題はきわめて事務的に申しますと、狭い意味の政府支払い遅延の問題でないというように申し上げたのでありますが、それでは政府の責任がないかという問題では決してないと思います。たとえば機関車というものが必要である、これは流れ作業でありますから、企業体に年度の区分というものはあるはずはありませんので、流れ作業でどんどん仕事をして行かれた、それが急に今後とだえるということは、金融上、特に日本の産業上非常に重大な問題だと思います。さつき申し上げましたように、少くともできてしまつたものに対して支払いができないということが起らないようにと考えているのでございます。今年の予算でできてしまつたものを払つてしまいますと、あとほんのちよつとで予算がなくなつてしまう。今の予算だけではあとの注文の見込みがないような問題につきましては、今後どれだけ注文が出されるか、それから企業体の能力がどれだけ――能力といいますか、従来つくつておられたところのしれがどのくらい減つてしまうかというような問題は、産業政策として非常に大きな問題だと考えます。
#21
○石野委員 ただいまのお話を大体のお考えはわかりましたら、ここでももう一つつつ込んで、そこまで理財局長にお尋ねするのはどうかと思いますが、いわゆるできてしまつた品物の考え方が第一問題だと思います。実際製品となつているもの、仕掛品関係でまだ八割くらいでできているもの、あるいは三分通りできているもの、こういうものについてはまたあとで委員会自体が考えなければならない問題であるかと思いますが、そういうものを含めてというように近いしてよろしいという意味でございましようかどうかとということを一応お伺いしたいと思います。
#22
○伊原政府委員 具体的のことはわかりませんが、そういう問題も大きな意味では含めなければいけないのではないかと思つているわけでございます。
#23
○石野委員 いま一つ、法律百七十一号に対する支払いに関する手続上の問題については、これは決して等閑に付すことのできない問題であろうと思います。それに対して今度の法律は非常に改心されて、幾らかは簡素になつているとおつしやいましたが、なおそれでも私どもとしましては、この問題は将来に残るであろうと思つております。現に國庫の金は当座預金を含め、あるいは指定預金を含めて五月十七日現在においても三百二十一億あるので、金はあり余るほど國庫にあるのだ。それだのに現在でもなお政府支払い残額は残つているわけです。こういうことは一にかかつて手続の問題がここへみな終結していると思うのでございますが、手続の簡素化について理財局長の御意見を承りたいと思います。
#24
○伊原政府委員 私はずいぶん手続というものは複雑したものだとは思つております。実は責任の局長等とは話し合つておりますけれども、具体的にこう直したら言いというようなことは私としてまだ考えておりません。なお金が余つておりますことにつきまして念のため申し上げますが、三百何十億という金が余りました、現実にございますけれども、これがほんとうなら零になるべきで、支払いが遅れているためにそれだけ余つているということではございません。実は昭和二十三年度の予算におきましては、税の収入が非常に自然増収が多くありまして、昭和二三年度の余剰見込みが相当数字が出ましたが、大体二百五、六十億あるのではないかと想像されます。それから一方歳出のうちの不用になつた金額が五十億程度あると言われるのでありますが、昭和二十三年度は合計三百億程度の剰余金ができた、これが計数は精密にやりませんとはつきりいたしませんが、三百億程度の金が現実に残つているということは、二十三年度の政府の支払いがほとんどといいますか、完了していることを逆に意味するのではないかと思います。いろいろな実例を聞きますと、支払いが半箇年もそれ以上遅れているものがあるそうでありまして、大局的には二十三年度の予算はずでに執行済みになりまして、大体剰余金に見合うくらいの金が國庫に残つているのではないかと、大きな目で見ますとそういうようになつているようであります。
#25
○石野委員 ただいまの説明によりますと、結論としては結局三百二十五億というものは税の自然増収というものと、不用になつた五十億を含めた約三百十億くらいに匹敵するもであつて、その点から見れば政府支払いは完済するものであろうと見てもさしつかえないという御意見に、私たちには解せない。こういうようなお考えを理財局長がされておるならば、この委員会は必要はない。その考え方をまず直していただかなければならぬと思います。私どもは実際そういうような御意見があるにかかわらず、現に政府支拂いがなされていないという事実をお互いに痛感しているわけです。先ほども坑木の問題のお話もありました。今私どもの関係しておりまするところの工場等においても、やはりそういう多額の金があることを承知しております。こういう問題の考え方は、やはり掘下げて考えなければならないと思います。ことに二百五、六十億の金が自然増収されているということに、一般の國民諸君にとつては大きな負担になつているはずです。昨年度の予算そのものが破局的だと言つておつただけに厖大なものであり、過剰なものである。しかも一方においては政府支抑いが遅れておるということに、実際に國民経済の上から考えましても、実に重大な問題だと思つております。理財局長としてはそういう考え方でなしに、もつと政府の責任を痛感するというようなふうにひとつ考えていただきたいと思うのであります。これは私の一つの意見でございますけれども、私の質問はこれで終ります。
#26
○伊原政府委員 御説明いたします。私の説明が足りないで、そういうような御印象をお受けになつたと思いますが、ただ政府の支払い預金の残高と剰余金の見合いをとつてみました場合に、そんなふうな感じがいたすのでございまして、私自身も政府の国庫金の番人としても、方々から支拂い遅延があるというお話を伺つており、またそういうことにどうして一体金があるのに支払い遅延があるのだろうということで、國会で特別委員会をお設けになりまして、いろいろ実情を御調査くださることにつきまして、私自身は非常に実は昨年から率直に申して期待をいたしておつたところであります。國会の意思に従つて、そういうような政府のほんとうの支拂いの遅延というものは、何とかして一掃したいという決意をいたしております。
#27
○鹿野委員 ちよつとお伺いしたいのですが、先ほどの話で政府の責任による支払い遅延の問題に対して利息の話がありましたが、その利息について昨年いろいろお話があつたということですが、いろいろお話があつたということについての内容なり、結論なりがどういうふうなものであつたかということについて御説明がなかつたのですが、その点もちよつとお話を願いたいと思います。
#28
○伊原政府委員 実は昨年の八月に政府支払い遅延の問題が非常にやかましくなりました際に、さつき申し上げましたように、政府の支拂いについても遅延した場合に利息をつけるべきではないか、それのねらいは必ずしも利息の金額自体にあるのではなくして、政府支払いというものも、政府民間の契約は商法上の、司法上の契約であつて、拂つてやるとか、払つてもらうとかいうような氣持のものじやないのだ、氣持をまつたく対等において、借手としての氣持で政府の支払いはなすべきであるということを当時の大臣が氣持の転換ということに相当重きを置いて閣議でお話があつたように聞いております。私どもその意を体しまして、何とかして政府支払いの遅延に対する利子の問題を研究いたして、現在まだ研究中でございます。その内容を申し上げますと、なお技術的には非常にむずかしい問題を実は含んでおるのであります。結局政府の支払いに利子をつける問題の範囲は前払いとか、概算払いに利子をつけることはいた、しませんけれども、結局精算拂いに利子をつけるということになると思いますが、一番めんどうなのは、利子をつけるべき起算日の算定ということが一番めんどうなので、技術的にどうやつたらいいか、たとえば物品の納入の日という考え方もありましようし、検収が完了したときということもありましよう、請求書を出した日とか、請求書を出してから一定期日後とか、いつからが政府支払いの遅延であり、いつからが政府の支弁すべき遅延の起つたときかということは、実に考え方がむずかしいということが、主として行き悩みの点であります。利子幾らつけるかという点も、これもたとえば銀行の貸出し金利とするか、コール並にするか、あるいは法定の利息にするかという利子の金額自体もむずかしい問題でありますけれども、一番困りましたのは、いつから利子を付するか、どういうふうなようにして利子をつけるかということがなかなかむずかしい問題でありましたために、なお問題として未定になつておるわけであります。業者の方に言わせれば、少しぐらいの利子なんかもらうより支払いそのものを早くすべきである、遅延利息をやるからよいというようなことで、むしろ支拂いを延ばされたりしては逆にたまらないのだとい話もあつたようでありますが、その当時の大臣がお考えになつたことは、とにかく政府の支払いに当るものの氣持をかえるという意味が相当強かつたように思います。ただ実施に移します場合には、技術的にずいぶんむずかしい問題が残つておると思います。
#29
○鹿野委員 ただいまのお話によりますと、政府も利息をやはり払うべきであるという根本的な立場に立つておられるようでありますが、この点ははなはだけつこうなことだと思います。現在いろいろ取引上において政府が支拂いを遅延しておるために、政府の支払いが悪いからということに便乗いたしまして、商業道徳が非常に乱れて来ておるというような悪い影響があることにかんがみまして、一日も早くこうしたことを是正して行く上につきましても、手続上の問題が非常に困難なことがございますけれども、政府においても至急にひとつ何らかいい方法を考えてくれて、政府の支拂い遅延というものが起らないようにするという方法の一助にも、政府の責任によるところの遅延に対する利息というようなものは、場合によつては政府が税金の遅延によつて取上げるところ利息の倍くらいも支払うというようなことにして、遅延が起らないように大いに努力してくれることは非常にけつこうじやないかと思いますので、ぜひそういう方向に御考慮願いたいと希望いたします。
#30
○岡野委員長 ほかに御質問ございませんか。
 御質問もないようでございますから、本日はこれにて散会いたします。
    午後三時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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