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1949/07/06 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 観光事業振興方策樹立特別委員会 第5号
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1949/07/06 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 観光事業振興方策樹立特別委員会 第5号

#1
第005回国会 観光事業振興方策樹立特別委員会 第5号
昭和二十四年七月六日(水曜日)
    午前十時四十四分開議
 出席委員
   委員長 栗山長次郎君
  理事 岡村利右衞門君 理事 河野 謙三君
   理事 畠山 鶴吉君 理事 若松 虎雄君
   理事 中島 茂喜君 理事 砂間 一良君
   理事 飯田 義茂君
      石原 圓吉君    風間 啓吉君
      高木吉之助君    高田 弥市君
      土井 直作君    松澤 兼人君
      高橋清治郎君    山口 武秀君
 委員外の出席者
        参  考  人
        (日本ホテル協
        会会長)    犬丸 徹三君
        参  考  人
        (全日本観光連
        盟専務理事)  武部 英治君
        参  考  人
        (日本交通公社
        理事)     横田  巌君
        参  考  人
        (日本観光通訳
        協会会長)   高久甚之助君
        参  考  人
        (日本交通公社
        企画課長)   秦  正宣君
        参  考  人
        (全日本観光連
        盟総務部長)  加茂野清義君
        参  考  人
        (日本ホテル協
        会常務理事)  河西 静夫君
        参  考  人
        (日本ホテル協
        会幹事)    宮川  肇君
    ―――――――――――――
七月六日
 観光事業調査小委員今村忠助君辞任につき、そ
 の補欠として石原圓吉君が委員長の指名で小委
 員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 小委員の補欠選任
 観光事業振興方策に関する件
    ―――――――――――――
#2
○栗山委員長 ただいまから会議を開きます。
 本委員会は回数を重ねること小委員会の会合をまぜて通算いたしますと八回目になると存じますが、今までにこの委員会で調査、審議いたすべき要綱の決定を要し、一昨日は融資順位の問題を取上げて、融資の順位を上位に置くべきことの要望を関係各官庁に申し上げて、その手続を了したのでありますし、皆様の御意向によつてできれば國際観光事業振興法とでもいうべき総合的な立法計画を持つておるのでありますが、当面焦眉の急の事項から取上げることといたして、とりあえず國際観光ホテル振興法案、その要綱を付議いたしてあるのでありますが、さらに当委員会の研究課題として提出いたしたく希望いたしておりまする事項は、昨日の公述会において米人側の公述人から発言のありました食品、薬品法、これに呼應するような一般公衆及び外地から参ります観光客を保護する見地に基いた考慮も必要であろうかと存じます。またわれわれは行政府内に設置されます観光事業審議会に多くの期待を持つておるのでありますが、今までの推移を見ますとわれわれの期待に反すると申しますか、期待までには達しない組織になりそうな懸念がありますので、昨日の委員会において政治の最高機関である國会のこの委員会は、立法府の立場を脱却することはできませんけれども、いわゆる政治力を大いに発揮して敗戦後再スタートなすべき観光事業の促進に力を入れよという皆様の一致した御意向があつたのであります。その観点からひとつ希望的に申し上げたいことは、昨日ESSのハーフス氏が強調しておられました点もありますけれども、それはさしあたり國際観光客に使用なし得る既存の設備、そのままでは使えないとしても、これに若干の改修を加え、また外客に適するような施設を付加いたしますならば、さしあたり使えるものは相当あるという観点からでありますが、これは立法府だけの立場としてなし得ないことと存じますけれども、できれば混合委員会をつくつて、そうして各地点の既存のもので比較的少額の経費により外客の宿泊所に適するように改善し得るというようなものを拾つて、これに対して貯金部からの融資なり、またその他の方法を取上げて実施できるような糸口を開けたらいかがかと存じます。最後の点の要旨は、既存のものに若干の修理改善を加えて、さしあたり用に立てる。そのためにこれは國会だけの仕事ではありませんので、混合観察委員会をつくつて、これによつてその仕事を促進して行く。これもひとつ皆様の研究課題としてお取上げおきを願いたいと存じます。
 委員各位の御発言もあろうかと存じますが、本日は幸い観光事業に関係のある業界の方々が多数お見えでありますので、それらの方々の御意見を拝聴することを先にさせていただきたく存じます。
 國際観光ホテル振興法案の要綱がすでに提案されておりますので、それにつき犬丸徹三氏に御発言を願いたいと存じます。
#3
○犬丸参考人 私は日本ホテル協会の会長の犬丸と申します。この法案要綱を拝見いたしましてたいへんけつこうと存ずるのでありますが、私たちが長い間この仕事をしていまして一番困つたことは、宿泊を拒絶し得る点を何かもう少し明白にしていただけないものであろうか。これを濫用すると非常に困ることになるのであります。國際観光のような登録ホテルにおきましては濫用するということもないだろうと思うのでありますが、好ましからざる人、あるいは経済上の十分信用の置けない人、あるいは秩序安寧に不安を與える人、私帝國ホテルの支配人を約三十年間やつて参りました。その間において私たち一番苦労するのはこの点なのであります。
 それからもう一つきめていただきたいと思うのは、ここに客の留置権今までは携帯品に対して先取得権を認めていたのを、さらに進めまして、ここに留置権をお認めになるような法律案ができることは、まことに事務の簡捷と申しますか、保護していただくという意味において非常にけつこうなことと存じますが、これが拒絶し得るという中へもう一歩進めますと、お客様で支払わない人に対して出すことが現在の法律ではできないのであります。出てもらうということがなかなかできない。これはホテルばかりではなしに、旅館全体がそうだと思います。こういう点に何かひとつ考えていただきたい。
 それからもう一つホテルとして特に困るのは、宿泊しないお客の中に宿泊なさる方はむろんお客様でありますが、宿泊なさらなくとも、やはりお客様のお客様でございます。この方々が、第一ホテルなり帝國ホテルなりでいわゆるロビー・ゲスト、何らかの方法でこの方々の整理のできる方法がないものでしようか。こういうことがわれわれ一番困つておる。あとのロビーの方は、外國では別にそういうものに対して法律というものがあるところはございませんけれども、慣習的の非常に整理がうまくできるように自然になつております。日本はその点において、われわれのやり方もまずいだろうと思いますが、ときどき、ここは日本じやないか、そうしたものが何だということでいろいろなことが起ります。こういうように宿泊の拒絶し得られる拒絶という言葉はおだやかではございませんが、端的に申し上げますと、そういうことの条項が何か入れていただくことができないものでしようか。
 それからもう一つは、今委員長のお話の、融資の順位についてお骨折りくださいましたことについてまことに感謝いたします。新設のホテルと既設のホテルでございますが、ただホテルを建てるだけで、建て放しのために、いくら資本家の擁護がありましても長続きしません。過去におきまして國際観光局から約一千万円近くの低利資金でホテルを建てていただきました。しかしながら、そのときは非常にけつこうなんでございますが、右手でつくつて左手でこわすようなことがあり得る。この項目の中に出ております不動産取得税のごときものはたいへんけつこうでございますが、私はもつと大事なお願いをしたいと思うことは、ホテルの建物の耐久年数をもう少し考えていただきたい。つまり建物の償却率の年数を考えていただきたい。現在における法律によりますと、鉄筋コンクリートは八十年になつております。八十分の一ずつしか償却ができ得ない。機械類に至りましては二十年。今日の競争の激しい、ことにひいては國際観光業といたしましては最も進歩したるアメリカの方を標準に置く場合に、嶄新を競うて改良して行かなければならない建物に、八十年とは長過ぎと思います。何とか三十年ぐらいにできないものでしようか。また事実修繕費がかかつてしようがございません。それから機械類の二十年、これもエレヴェーターを二十年使つてごらんなさい。もうオーティス・エレヴェーターはばかばかしくて乗つておられない。暖房、冷房、ボイラー管はみないたんじやいます。二十年保ちません。保つても非常な不経済です。こういう機械類のごときものは、ホテルにおきましては十年、その他家具、装飾にいたしましても十年となつておりますが、カーペットを十年使えということはむりだと思う。いろいろなこういう問題をもう一ぺん何とか考えていただけないものか。むろんこの振興法案の要綱の第十四条かと思いますが、この第十四条のところへ行きますれば、その都度いろいろ主務大臣からホテル審議会の意見を尊重することとする、ここでいろいろ修正を加えるなりしていただけることとも思われますから、あまりこまかいことは申し上げなくてもけつこうだろうと思いますが、私が一番今まで困つたものは、この減価償却でございます。ホテルというものは、やはり昔から水商売といわれますように何も酒の中に水を入れてふやして商売をするのではございませんが、景気、不景気の非常に鋭敏に響くものでございますから、そのもうかつたときに償却をある程度しておくというような多少の幅がほしいのでございます。さもなければ改善の余地はございません。
 以上簡単でございますが、一言申し上げます。
#4
○栗山委員長 次には武部英治氏の御発言を求めます。
#5
○武部参考人 私は社団法人全日本観光連盟の専務理事をやつております武部でございます。委員長の御指名によりまして、全日本観光連盟の実状と、これに関連しての今後の要望事項を申し上げたいと存じます。全日本観光連盟は、昭和二十一年の六月に、終戦後の観光事業を振興する目的をもちまして、民間団体の総意をもつて創立せられました団体でございまして、ただいまにおきましては、観光事業全般についての民間における唯一の中央観光期間となつておるわけでございます。会員は各都道府県にございます観光協会、それからおもなる観光地を擁しております各市を第一種会員といたしまして、観光に関係の深い、たとえば鉄道会社とか、汽船会社とか、あるいはその他観光みやげ品の物産を取扱う会社というようなものを第二種会員といたしまして、いわゆるこの事業に賛助していただいておるわけでございます。事務所は本部を東京に持ちまして、ただいま交通公社の建物の中におりますが、なお地方に支部を置きまして、北海道の札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、それから九州の門司というふうに、各地方に支部を持つておるわけであります。その支部の中に、先ほど申しました各府県の観光協会があるわけでございまして、会長は今参議院議長をやつております松平氏が会長になつておられます。地方の環境協会におきましては、それぞれあるいは知事、あるいは商工会議所の会長、あるいは県会議員等、それぞれの状態によりまして、相当の方が協会長になつて活動しておらるわけでございます。連盟といたしましての事業は、お手元に昭和二十三年度の事業概要を差上げておきましたが、要するに重点は、観光客の受入態勢を整備するということに重点を置き、同時に各地の観光協会、あるいはその他の観光機関が、てんてんばらばらのことを考えないで、統一あるいわゆる日本全体の観光施設というものに考えをいたすようにというわけで、その連絡協調の仕事をやつておるわけでございまして、事業といたしまして、政府とかあるいは國会、あるいは総司令部等に会員の要望を受け継ぎまして、いろいろ陳情、建議、請願をして来たのでございます。また事業の実践運動をいたしまして最も今までやりました大きなものは、毎年四月の初めに一週間、緑の週間というものを制定いたしまして、すでに本年で三回目になりますが、全國の観光地が木が伐られ非常に荒れて、風景を害しております。これを保存し、育成するという意味におきまして、いわゆる観光資源の保存育成という具体的な一つの方法としまして、緑化運動をやつているのでございますが、これは幸いに農林省その他の関係当局の御賛成も得ましたし、またことにGHQの方の林務関係の方の非常に援助をしていただきまして、すでに昨年はアメリカの木の種を寄附を受けまして、これを連盟が持つております東京と大阪の両区にただいま植えて、明年あたりから各地にこれを配布できることになろうと存じております。次に同じく観光地を保存する意味におきまして、國土の美化の運動をやつているのでありますが、これは昨年は北海道だけでありまして、今年は、全國的にこの秋にやりたい。その中にはいろいろ広告等の非常に乱雑なものをきれいにするとかあるいは道とか公園をよござないようにするとか、さらに進んでは衛生設備をよくすることを強調いたしまして、外人の目に触れて非常に不愉快なことをできるだけ除去して行くというような運動を起こしたいと考えております。計画調査事項につきましては、各地に観光地の計画がございまして、それに対してわれわれの技術陣を動員いたしまして、協力していろいろ計画を立てているのでありまして、昨年は別府市の観光都市計画というものをつくり上げたのが一番大きな仕事でございます。そのほか、たとえば富士山麓とか、八岳の山麓とか、その他の観光地、風景地に開拓事業が行われておりまして、こてが開拓のみを考えておりますと、せつかくの風致が害せられまして、観光資源がだめになるということを心配いたしまして、農林当局の御了解を得まして、これらの名所地の開拓等には観光的見地からその開発計画に観光的な要素を取込むように、共同調査をやつている次第でございます。そのほかサービス改善というふうな方面につきましては、観光に関係のあるたとえば旅館、あるいはその他の観光事業をやつている人たちに対して、講習会とか講演会をしばしば催しております。また一般の國民が、観光事業というものは大事だということを知る必要がある。ことに学生とか青少年にそうした思想を普及することが必要だと考えまして、その方面にもいろいろ学生の指導等をやつておるわけでありまして、機関誌といたしましては、お手元に差上げてあります観光という雑誌を出しております。そもほかにときどき、観光実務叢書と申しまして、観光に必要なるパンフレット等を出しまして、これによつて観光観念の普及等をやつている次第であります。なおそのほか観光に非常に関係の深い温泉につきましては、傘下の温泉協会の委嘱を受けて、温泉という雑誌も出しておるわけでございます。府県の観光協会も大体本部、すまわち全観連と同様の活動をそれぞれの立場においてやつておられるようなわけであります。これらの事業をやりますにつきましての予算は、昨年の決算を見ますと、大体二千万円になつておるわけでございます。そのうち一千万円は、昨年は政府から観光事業の振興助成金としていただきました。あと三百三十数万円は、会員の会費その他雑誌の販売とか、あるいは委託調査による手数料等によつてまかなつて、結局二千万円前後の支出を見たのであります。本年度は御承知のように、観光事業振興の助成金というものが一応打切られましたので、今までやつている仕事が非常にやりにくくなつたのでありまして、もつぱら会員の会費と事業収入によらざるを得なくなつて参りまして、昨年よりは少し減した千八百万円くらいの予算で一応立てておるのでありますが、会員の獲得、ことに会費の増徴等には非常に困難を来しておりまして、当務者といたしましては、その点非常に頭を悩ましておる次第でございます。この状態でありますと、昨年やつたような活動はできないのじやないかということを恐れておる次第であります。
 観光連盟といたしまして、ことに全國の観光協会あるいはその他の、関係團体の声を総合いたしまして私どもの要望いたしたいことは、観光事業に対して國の力の入れ方がまだ非常に足りないような感がいたすのでございます。先ほど委員長からお話になるましたように、内閣に観光事業審議会というものができまして、またそれに対しては観光連盟の事務局がいろいろの資料の提出、調査等の御依頼を受けてやつておるのでありますが、数個項目の決議をいたしましたが、その実践は常に予算の面からうまく行つておりません。今のところでは机の上で書いた、いわゆる画に描いたぼたもち的なものになつておるのであります。御承知のように、観光事業というものは相当の投資を要するものでありますが、しかしながら少しでも金をかければ、それだけの利益が上がることがはつきりしておるものもあるのであります。そういうものすらできないというのは非常に残念でございまして、ぜひこの点あるいは予算措置をいたされるなり、あるいは特別の融資の道をひらかれまして、緊急やむを得ない國際観光施設を、逐次整備するようにしていただきたいということを切に考えておる次第であります。
 次に民間の観光団体でありますが、先ほど申しましたように、昨年は一千万円の補助金をいただきまして、それによつて事業をやり、またその一部を割きまして地方の観光協会へも補助をしてやつておつたのであります。今年はそれができないという立場になりました。御承知のように観光事業は政府の力だけではなくして、民間人の力をあわせてやるとことに初めてその効果が現われると考えております。ぜひともこの民間の観光協会あるいはその連合体である観光連盟というものを、何らかの形で御支援いただきたいと存ずるのであります。ことに観光事業は國全体が潤うのでありまして、会員であるところの市だとか、鉄道会社だとか、あるいはホテルとかいうものは、幾分の利益はありますが、必ずしもそれのみに利益があるとは考えられません。全体に潤うところに観光事業の妙味があるわけでありますから、従つて國全体がこれを援助するということが最も至当なのではなかろうかと考えております。これにつきまして必要ならばやはり立法的措置を講ぜられまして、民間の観光機関の活動をぜひとも國としてお取上げを願いたいと考えておる次第でございます。
 なお御参考に、これはあるいは先日来お話があつたかもしれませんが、戦後の外國における実例と比較いたしてみますと、イギリスにおきましては、観光休暇局というものがある。これは半官半民の団体のように思われますが、そこの予算は政府の補助金が大部分でございまして、昨年すなわち四七年から八年度にかけては、残体の四十四万の収入に対しまして政府の補助金が三十五万ポンドである。それから今年度、四八年から九年の予算年度におきましては、五十二万五千ポンドに対しまして四十二万五千ポンド政府の補助金があるというような報告が参つておるわけでございまして、英國全体といたしまして、昨年度、四十八年度には三十八万人の外客が入つて、二千万ポンドの収入があつたということになつておりますから、政府といたしまして、観光事業振興のためにその二%にあたりまする四十二万枚というものを出しておるわけであります。日本におきましては、今年は、大体各方面の調査を総合いたしますに一万八千ないし二万人の外客が来まして、その落す金は、三百六十円に換算いたしまして約三十億円、約八百三十万ドルの金が落ちると予想しておるわけであります。実績を見ましても四月までに約三千四百人、その落とした金が七億五千万円という実績もありまして、年度一ぱいには三十億も必ずしも困難ではなかろうと考えます。これをかりに英國の例によつて二%と見ましても、六千万くらいの金は観光事業のために広くお使いになつてもいいのではないか。単に観光協会とか観光連盟のみならず、後ほどお話もあるでしようが、外客誘致をやつております交通公社とか、あるいはその他の観光の民間団体をこれによつて潤し、育てられることが、國として最もいい方法ではないかというようなことを考えておる次第であります。
 非常に簡単でございましたが、現況と要望を申し上げまして私の責をふさぎます。
#6
○栗山委員長 この際御報告をさせていただきます。ただいま御発言になりました武部英治氏、続いてご発言をなさいます横田巌氏、この御両氏は本委員会の設立当初から、名誉的な立場において、つまり報酬なくして本委員会の仕事を進める上に多大の御協力をいただいております。
 さらにきようお見えの方々にお願い申したいことは、この委員会に課せられております使命を果すためには、実際の経験がある方々のお気づきなり御希望を伺うことが非常に肝要でございますので、今後ともただいまの御両氏がいたしてくださいましたと同様に、皆様の御協力をお願い申したく存じます。ホテル関係は焦眉の急の問題でありますので、ことにホテル協会の方々とも今後意見の交換をしていただく機会の多からんことを望むものであります。横田巌君。
#7
○横田参考人 日本交通公社の横田でございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日、日本交通公社の仕事について簡単にお話を申し上げたいと思うのでありますが、この委員会でお取上げになるべき事項のうちに外客あつせん機関の許可の面、それから対外宣伝、つまり外客誘致宣伝の問題と二つございますので、その問題を現実にお取上げになるときに、さらに詳しく私どもの立場の話を申し上げたいと思いますので、きようは簡単に交通公社の仕事について申し上げてみたいと思います。
 日本交通公社は、英語では今ジャパン・トラベル・ビューローと申しておりますが、昨日参りましたメイナード及びハーフ両氏とも盛んにこのジャパン・ツーリスト・ビューロー――ジャパン・ツーリスト・ビューローと言つておりましたが、交通公社のことを言つてくれまして、しかもメイナード氏は、二十何年前に日本に来て、それでビューローで世話になつた。ビューローというのは世界的に有名であるというふうに言つてくれて、私どもとしては非常にうれしかつたのであります。つまりそういうふうに、ジャパン・トラベル・ビューローというものは、日本では明治四十五年につくられまして、それから今日に至つておるわけであります。それで世界的にはもうすでの名前を確立しておる。つまり日本を代表して名前を確立して、そのサービスも、ビューローのサービスはいいということが、世界的に言われておるわけであります。昨年アメリカで全米観光会議がありましたときにも、ビューローの方に出て来いという招請状が参りまして、私が昨年の秋それに出場して来たというふうなわけでありまして、すでに皆さん方も御承知であるとともに、世界的にもビューローというものはよく知られておるということを最初に申し上げておきたいと思います。
 沿革を申しますと、明治四十五年にいわゆる外客誘致及び外客あつせんする機関としたジャパン・ツーリスト・ビューローというものができたわけであります。当時の鉄道省、あるいは満鉄、あるいは郵船会社、商船会社そのほか三井、三菱とかいうすうな大きな会社、そういうものにバツクされまして、社団法人として発足したのであります。その後いろいろな世間の事情によちまして、幾変縛いたしまして、現在では財閥法人日本交通公社という名前となり、また英語ではジャパン・トラベル・ビューローと呼んでいるわけであります。会長は御存知の方もあると思いますが、元鉄道省におりました新井堯爾で、理事長を参議院議員をしております高田寛がやつております。皆様のお手元に二十三年度の事業報告及び交通公社の事業概要というものがありますから、詳しくはそれを読んでいただきたいと思いますが、つまり交通公社はかなり手広く各般の仕事をしております。本日の委員会では、そのうちで特に国際観光事業に関係のある面だけについれお話申し上げたい。
 現在、日本にあります案内所の数は、全国で百七十あります。以前には二百余りあつてのでありますが、この六月からいろいろな財政的理由によつて縮小いたしまして、百七十の案内所になつております。従事員も同時に縮小いたしました関係上、約三千人の者をカットしまして、今は二千三百人くらいの従事員がおつて、全国的に網を張つて仕事をしておるわけであります。その中心の仕事は旅行あつせんで、旅行する人々をお世話するということが主要な目的でありまして、つまり内外人の旅行あつせんをいたしておるわけであります。いな一つは、外客誘致放つて置いても観光客は参りますが、やはり積極的に宣伝をしなくてはならぬ。日本の立場において日本にいらつしやいという呼びかけをしなくてはならぬ。その外客誘致の宣伝の仕事も、交通公社が引き受けてやつておるわけであります。太平洋戦争の起こりましたその年に、御承知のように当時の運輸省の国際観光局というものがなくなりまして、そのときに対外宣伝を引受けておりました国際観光協会という協会があつた。その協会が交通公社と合体いたしまして、今に至つておるのでありまして、つまり対外観光宣伝、外客誘致宣伝をやるとともに、やつて参りんました。お客さんたちのお話を申し上げるという仕事をやつたおるわけであります。
 それで、どういうふうな仕事をしているかということは、いずれあつせん機関のときに詳しく申し上げますが、大体日本に参ります観光客は、すべて私の方の手を通つて入つて来る、私の方がお世話をするおいうかつこうになつております、つまりGHQとの関係において、そういう立場に立つておるわけであります。GHQ及び貿易廳、現在では通産省でありますが、その両方との関係において、私の方が一手にそれを引受けておるというかつこうになつておちます。それで、昨日参りましたESSのハーフ氏が最も深い関係をもつて仕事をしておるわけでありますが、そのGHQの関係において仕事をしておるということになつております。現在日本に許されておる観光客の入つて来る道は、昨日どなたかから御質問がありなしたように、非常に制限されておる。制限された範囲において、制限された方法において入つて来るわけであります。どのくらいこの旅の種類があるか御参考に申し上げておきたいと思いますが、昨年の六月以来観光客が制限付で許可になつたわけであります。一つは横浜、鎌倉、東京付近のワンデー・ショー・エキスカーションと申しておりますが、一日でそれを見物するもの、その次はワンデー・パケジ、一週間のパケジと申しております。次が二日または三日のオーバランド・ツーア、横浜から神戸に行くものであります。あるいは逆に神戸から横浜に来るものであります。それから関西地方の一日だけのいわゆる陸上の見物のエキスカーション、ワンデー・エキスカーション、ショー・エキスカーション、その次は関西地方の二日または三日のショー・エキスカーション、それから名古屋の一日だけのショー・エキスカーション、次は二週間のバケジ・ツーア、それから日本の一世、二世の六十日間の訪問が許されなしたが、その人たちの対して三週間、二十一日間のツーアが許されている。それから最近ゆるされましたものでは二十三日間の外国人のバケジ・ツーア、最後のこれは主として日本に来ております兵隊のためでありますが、六日間のツーア、それから東京から日光、伊香保、榛名などを見て帰るをいう三日のツーア、これだけのツーアが許されております。この範囲において外国人は日本に入つて来ることができる。しかも入つて来るためには少し詳しくなりますがお話申し上げますと、たとえば一週間のパケジ・ツーアを買うときには百七十五ドルの金をアメリカならアメリカ、香港なら香港の旅行業者に払い込んでその旅を旅行業者、つまりパン・アメリカとか、ノース・ウエストとか、あるいはアメリカン・プレジデント・ラインとか、あるいは中華航空であるとかそういうような交通機関の旅行業者が、これの輸送についてのレザベーションとする、そうするとその交通業者が日本にそのドルを送つて来る。そのドルが貿易庁の貿易資金の中に入つてしまうわけであります。交通公社は日本の政府からそれに該当する円を三百六十円の率でもつていただくということになつております。つまりドルがすべて政府の収入になつてしまう。外国の旅行業者に一週間に百七十五ドル、一日二十五ドル平均になりますが、それだけ払い込みますと旅行業者に対して一割のコンミッションを與える。従つて日本の政府に入つて来るのは百五十七ドル五十セントだけ入つて来るということになるわけであります。そういうふうにして現実にドルが次々と入つて来ておりまして六月一ぱいまでに入つて来た計算ができましたから申しあげますと、外客が日本に持つて来てトタベラーズ・チェックで物を買うとか、そういうドルは別といたしまして、今申しました払込みだけの収入のドルが幾らになつておるかともうしますと、戦争が終わつて旅行が許されて以来の総計が六月の末日で人数にして七千九百八十六人が入つて来て、ドルが十一万三千六百ドルとなつております。私の方はそういうふうに現実に向うに向つて宣伝をする。また来た人を現実にお世話する、サービスの提供をするという仕事をやつているわけでありまして、いわゆる観光事業の企画であるとか、あるい政策であるとかいう面はほかの機関がやつているわけで、実際的に仕事をしているところは私どもであると御承知をお願いしたいと思います。
 対外宣伝の一つの例としてあそこにポスターをかけましたが、右から二つ目と四つ目のジャパンというにが私の方でつくつて海外に出しているポスターであります。昨年アメリカの行きましたときに、右から二つ目のポスター富士山に桜のものと、四つ目のものはまだできていなかつたのでありますが、あの右から二つ目のポスターがニューヨークなり、シカゴなり、サンフランシスコの旅行業者の担当に飾られておるのを見まして、非常に愉快に思つたわけであります。私の方は先ほど申しました交通機関のパン・アメリカンとかノース・ウエストとかアメリカン・プレジデント・ラインとかイギリスのBOACとか、フィリピン・エアラインとか、オランダの汽船会社とかいうものと非常に密接な関係を持つておりまして、すべてそれらの機関を通じて宣伝物を向うに流しております。現在ではそのポスターのほかにまだありまして、ここに全部ではありませんが少し持つて参りました。いろいろなパンフレットなりリーフレットもつくつておちますが、これは海外にの送つておりますし、日本に来た観光客が見るためにつくつており、こういうものをつくつていろいろと実際的な活動をやつているわけであります。
 これで交通公社に関する私のお話は打ち切りたいと思いますが、ただお話し申し上げておきたいことは、昨日もメーナード氏が申しましたようにサービスが一番大事なことだ、ブルックス氏もサービスに相応した料金をとれ、料金に相応したよいサービーでなければならぬということ強調したにでありますが、ほんとうに現実に旅客を扱う機関をいたしまして私たちはそのことを痛感しておるのであります。といいますのはこれはただ日本だめではない、あそこにありますようにイギリス、フランスがすでに出ております。つまし観光事業は世界的な大競争なんだ、アメリカのドルをとらんがらめにヨーロッパも南米のこぞつてやつているわけでありまして、競争を私どもはひしひしと自覚しながらやつている。日本のホテルなり、あるいは交通機関なり、みやげ物なり、いろいろな実際にわれわれの扱う面でサービスが悪くなつたらこちは日本がまけるのだ、どうしても世界的水準に持つていかなければならぬ。それ以上に持つて行かなければならないという気持ちでもつて活動しておるにであります。この委員会におかてましては将来あつせん機関のことをお考えになるときに、どうか交通公社を十分の御研究くださいまして、とにかく日本のあつせん機関というものをいかにして強固にするか、いかにして世界的なものに打ち立て上げるかということをひとつ御研究お願いいたしたいと思うわけであります。
 先ほど申しましたように、財政上の観点からビューローは今カットいたしまして、縮小いたしましたにでありますが、われわれじやそういうことにめげずに、どしどしと活動するつもりでおりますが、こうかこの國会におかれましても、あつせん機関をいかに強化するかということを、お考えをお願いしたい。同時に世界的な大競争のまつただ中で日本が遅ればせに出て来て、これから起ち上がろうとしているわけでありますから、外客誘致宣伝がいかに必要であるかということもお考えくださいまして、その方もどうしたら日本の宣傳を強化できるかということにつきましても、十分な御審査、御考慮を促したいと思うわけであります。なお私の方が実際的に外客を扱つておりますから。将来皆様方の方で聞きたいということがございましたら、いつでも喜んで参上してお話申し上げますから、どうかよろしくお願いいたしたいと思います。簡単でございますが、これで終ります。
#8
○栗山委員長 次には高久甚之助氏の発言を求めます。
#9
○高久参考人 私は日本観光通訳協会の会長を仰せつかつております。高久甚之助でございます。簡単に通訳のわが國における國際観光事業についての歴史、現状、その他を申し上げてみたいと存じます。
 明治維新からこちらたくさんの外人が参るようになりまして、おのずからこのいわゆる通訳案内業というものが生れて参つたのでありますが、当初外國人が言葉だ十分にわからぬとかいうのに乗じまして、かなりこの案内業者が不当なことをいたしたようであります。また十分にそういう案内をする人を教養するような機関もあしませんでしたものでありますから、つい案内する人もいい加減な知識を持つて外國人を案内するというふうなことであつたようであります。それがためになんないに従事する人はガイド――ガイドという営業自体には何もさげすむ意味はないのでありますけれども、ガイドとこう言つて、いかにも低い仕事のごとくに世間が考えるようになつたようであります。ガイドを日本字で外の奴、外國人に奴隷として使われる者というぐあいに諧謔的に翻訳して、いろいろなものに吹聴する人もあつたくらいであります。そこで明治四十年の七月になりまして、この乱れた案内業というものに対しまして、しかもまたこの案内業が日本の外人誘致、外人接待ということに非常に重要な役割を持つているとおいうことを政府でも認められまして、内務省令が出たのであります。すなわち案内業者の取締規則というものができなして、それが昭和二十年の十二月まで実施されておつたのであります。その間この案内業に従事する者は、必ずその省令に基づきました都道府県に行われまする案内業者の試験を受けまして、免許状をもらわなければならぬということになつておつたのであります。そこで二十二年の十二月に廃止されましたのにつきまして、その廃止と同時に新しい法律を設けて、そうしてやはり案内業というものを取締まらなければいかぬということを運輸省の方でお考えになりまして、運輸省が今この観光通訳業監督官庁になつておりまして、法律案をこしらえてこれを実施したいという希望を持たれたのでありますが、いろいろな事情でその年も、また去年も問題にはならなかつた。そてで一方業者相互といたしましても、自分の携わつておる仕事が、きわめて國家的に重要であるということを考えて、業者が集まりなして、ときの國際観光局の御指導のもとに、昭和十三年に業者の組合でありまする観光通訳協会というものが生まれました。その後今日に至るまで、互いに戒め合い、またお互いに教養を重ねることをして参りました。ことに二十二年の十二月に省令が廃止されまして、まつたくこの案内業がいわゆる自由職業になりました空白時代、このときにもしこれをこのままにしておきましたならば、いろいろな人たちが、この事務に従事いたしまして、また昔日のような弊害が発生するのではあるまいかという憂うべき状態を協会の方でも感じましたので、協会の活動をもう一層強化いたしまして、この協会によつて業者のそれぞれが一層自粛自戒をするようにいたしたいということで、いろいろな方法を講じました。あるいは講習会を開くとか、あるいはまた協会の委員になるためには一定の資格試験を通さなければいいかぬ。ちようど前に内務省令によりましたガイドの試験のような、あるいはそれよりもう少し厳重な試験をいたいまして、協会の会員のまつたもらう。協会の会員になつておる者は、安心してこれを交通公社その他のあつせん業者に御推薦申し上げるという方法を講じたのであります。ところが御承知の通り、両院の御賛成を得まして、今年の六月に案内業方ができあがつたのであります。この法律ができましたので、今度はまつたく案内業というものは國家の認められましたりつぱな仕事であり、十分國家の監督をうけるということに相なつたわけであります。これはやはりその仕事をするためにには國家の試験を受けまして、そうして免許状をもらわなければならぬということになりましたことは、すでに御承知の通りであります。かようにいたしまして、通訳業というものにつきましては、その重要性を認めて政府の方でもいろいろな施策を講ぜられ、また業者の間におきましても、協会を通じていろいろとその健全なる発達に腐心しているわけでありますが、実際今どれくらい仕事をしているにであろうかということをちよつと申し上げてみたいと思います。
 先ほど申し上げました内務省令で試験を受けて免許状をもらいました者は約一千人と推定しております。と申しますことは、一旦受け取つた免許状をもらいましても、必ずしも仕事に従事する者ばかりではありませんでので、またその中にはなくなつた者もあるかもしれませんので、推定によつて一千人を越えていると思われるのであります。私どもの方の通訳協会の会員になつておりますのは、百七十五名でありまして、そのうち八十二名はこの前の省令に基いた免許状を持つておる者でありまして、あとは一昨年、昨年、私の方の協会の会員たる資格試験に通りました者であります。しかるにこれたの会員のうちで、実際に仕事としておる者はどれくらいあるか。大体それを業としている程度に仕事をしておる者はごくわずかでありまして、二十人内外であります。今のところ来る客が非常に限定されておるものでありますから、そてほど仕事がないためでありまして、この二十名内外のうちに、婦人の方が六名おられます。
 それからもう一つ御参考に申し上げてみたいと思いますことは、昨年執行いたしました協会の会員資格試験の受験者でありますが、その受験者は七百五十二名という多数に上つております。そのうち合格した者が九十三名でありましたが、この九十三名の内訳を考えてみますと、大学の卒業者が四一%を占めておりまして、それから旧専門学校の卒業生が五〇%、残り、中等程度その他の者が九%になつておちます。大半は相当の教養を積んだ者ということに相なるわけであちます。これを内務省令で免許状をもらつたものの大体私どもの方でわかつておりますものについて考えてみますと、大学を卒業した者が一五%、専門学校卒業生が三八%、中等学校その他が四七%となつておりますので、現在から申しますと、非常に割合が違つております。そこでこれを見ましても、各自が非常にこの通訳業というものを重要観いたしまして、相当の学識のある者がその業に就こうというふうに考えて来たのではないかと思うのであります。この通訳業の國際観光事業にたいしまして重要であるということは、私がいまさら申し上げるまでもないと思うのでありますが、ほかの國におきましても、この点に相当の注意を払つているわけでありまして、一、二の例を申し上げますと、フランスでは観光通訳ガイド取締り規則というものがやはり國家として設けてあります。成年の男女であつて、品行方正な者、そして観光教育就業証書というものを持つている者でなからばならぬというようなことをきまているようであります。まおまたトルコでは通訳業者が非常に信用があるというので、一般の好評を博しておりますが、そのトルコではガイド十則とくものをきめて、これを必ず守らなければならぬということを申しております。十則の一は禁酒、酒を飲んではならぬ。二番はうそをついてはならぬ、正しいことを言え。三番目は相手の感情を尊重しなかれがならぬ。四番目は服装も態度も端麗であり、清楚でなければならぬ。また五番目は毎朝ひげをそれということを書いております。六番目はお互い同士不当な競争してはならぬ。一定の料金以外に不当料金をもらつてはならぬ。八番目は商店と結託して不当な仕事をしてはならぬ。九番目コミッションをもらうということをしてはならぬ。客を紹介したからといつて、その店からコミッションともらうということをしてはならない。十番は、いつも史実とくことを第一として、自分が威厳を保つていなければならぬ。ということを厳重の申しておりますためか、トルコの案内業者は非常に好評を博しておるそうであります。この日本におきましても、一番外人に接触し、一緒に泊り歩くガイドが、品格の上から申しましても、またその知識から申しましても、模範的の日本人として、日本人たる高い矜持を持つてこの仕事に従事するようにならなければならぬと思いなす。それにつきなしたは、業者相互が戒め合いまして、十分教養を積まなければならぬことは申すまでのないのでありまして、これについては運輸省の観光部におかれましても十分の御指導くださることになつておりますし、また協会といたしましても、その点に一層の努力をいたしたいと考えておりますが、このガイドに対する一般世間の認識を新たにしていただきたい。ガイドというものを卑しき仕事である、こういうふうに思われておつたにでは、やはりガイドの方でもひがんで来る、みずから卑下することになりはせぬかと思われますので、大事な仕事をしているものであるから、その仕事に沿うように修養しなければならぬ。外國人と一緒に歩いていると、いかにも卑しい仕事をしているのでというような感じをお持ちくださらぬように、一般世間の人の認識を新たにしていただきたいと私は念願しているのであります。この委員会におきましても、いろいろ問題を取上げておられるようでありますが、外客あつせん機関の充実とか、あるいは接客関係の関係の者の教養とかいう点にも十分お力を注がれるように要綱によつて拝見いたしておりますが、どうかこのガイドのりつぱな発達ということにつきましても、いろいろと御心配いただきたいと存じます。失礼いたしました。
#10
○栗山委員長 以上をもちまして観光事業に関係の深い四団体の代表的御意見の開陳を終わつたわけでありますが、他の外来者の方々のうちで特に御発言をなさろうというお方がございましたら、この際御発言願います。ございませんければ、委員会の御承認を得たい件がございます。さきの委員会におきなしれ、小委員の指名を委員長一任に決議されておりますが、今般今村忠助君が海外出張を命ぜられて、小委員の職を行うことができんませんので、石原圓吉君を小委員に指名いたしたいと存じます。御承諾を願います。
#11
○風間委員 お許しを得まして、簡単に本委員会の対しましてお願いいたしたいと思います。と申しますのは、私の生國新潟県佐渡ヶ島の観光対策といたしまして、委員諸君は公私ともに御多用中のところお願いすること自体がまことに恐縮なんでありますが、いずれかの機会におきまして、委員会におかれましてひとつ佐渡ヶ島を実地に御視案を賜りまして、立体的にいろいろな角度から御検討いただきまして、國際観光地といたしまして、また内地向きの観光地といたしまして、ぜひともいろいろと御指導を賜わり、また観光地佐渡ヶ島の発展のために絶大なる御協力を賜らんことをここにお願いするものであります。要するに実地御視察方お願いする次第であります。
#12
○石原(圓)委員 本日交通公社、観光連盟、観光通訳協会、日本ホテル協会等より、非常に参考になる話を拝聴して、得るとことが多いのであります。そこで私は一つの希望があるのであります。日本の観光事業が急速に伸展しないところの隘路の問題であります。私らの見るところでは、政府におきましても運輸省と厚生省との間にぴつたり行かぬ点があつて、そうして幾らかこの観光事業に対する伸展を阻害しておる点があるかのように考えるのであります。本日お集まりのこの四つの団体は、さようなことなくして十分協調してやつておられると拝察します。その点十分になお協調せられて、そうして運輸省、厚生省等ともともに協力してやつて行き、日本の観光が急速に伸展するようにご配慮あらんことを希望いたす次第であります。
#13
○河野(謙)委員 ただいまいただいた資料の中にありますホテル事業についての要望事項の中に、接収ホテルの解除を促進し云々というにがありますが、この件につきまして、もう少しくいかなる事情にあるか詳細を伺いたいと思います。と申しますのは、私一つ経験があるのですが、この秋開きます國民体育大会に、神宮のグラウンドは使えないということで、体育協会が再々交渉しましたが断られた。それを当國会の方から多数の署名をもらいまして、司令部に陳情いたしましたところ、これがすみやかに解決した例もある。これらの接収されたホテルの解除につきましても、ただいまの神宮グランドの問題等の例もありまするので、さような方法によつてやる手もあるのではないか、かようなことも考えますので、この機会にこの事項について特に少しく説明をつけ加えていただきたい、かように思うわけであります。
#14
○栗山委員長 もし他の方に、その方面の消息に通じられた方がございましたら御発言を願いますが、私の折衝いたしました経過等についてまず申し上げます。接収されておるホテルを部分的に接収を解除して、一般外客の用に供することのいかんについては、きわめて抽象的な返事をもらつております。今おあげになりました例のごとく、特定のものをあげて、特定の理由を具して交渉いたしますならば、その見込みがないことはないという私は印象を受けておるわけであります。
#15
○犬丸参考人 日本ホテル協会といたしましても、観光外客受入れ態勢整理のために、主要の観光地における接収ホテルの一部の解除の嘆願書をその筋へ出したのであります。と申しますのは、この物資のないときでございまするから、新しくホテルはなかなか建たない。一面におきまして、観光客もまた古いなじみの場所が解除されてあれば、それでは元の通りになつたのだからというようなことにもなりはしないかというので、一部解除していただけないでしようか、こういうことをお願いしたわけだあります。それで現在の状態におきまして、大体おもなるホテルは全部接収されており、数から見ますと。ここの表に書いてございますが、こてが現在日本におけるおもなるホテルであります。それでこの接収のやり方は二つあります。一つは一部委任経営のように、いわゆる契約をしてまかしてあるのと、全部軍が直営の仕方、こういうふうになつております。それで現在の接収ホテルにおきましては、会社というものはだんだんに認められなくなつて、直営の形式に進んでおります。そういうようなわけで、この接収ホテルの解除の措置は現在の軍のやり方は、兵隊さんの都合のいいようになつておりましようから、これを一般ホテルの直す場合には、相当また模様がえもしなくてはならないことが起るので、そういうことについてもあらかじめお願いしたいるわけであります。同時に現在の使用人の使用方法は、ほとんど委任経営のようなものでございますけれども、その雇い方は、普通の商売から見ていらない者が非常に多い。をういうようなことで接収解除になれば、従業員などもかわるということも考えているわけでありまして、そういうことについてもお願いしているわけであります。
#16
○栗山委員長 接収解除はどういうふうになるか、結論だけおつしゃつてください。
#17
○犬丸参考人 現在の観光審議会におきまして、経済復興五箇年計画によって、計上せられているいろいろな施設ができません。して見ますればホテルの現在の主要施設を使うよりほかございません。そういう関係上、現在接収中の主要観光地及び観光基地におけるホテルの一部の接収解除を受けて、これを観光客用に振り向け、こういうようにお願いをいたしたいのであります。
#18
○栗山委員長 それでは午前の会議はこれをもつて一段落といたしまして、午後は正一時にお集まりを願いまして、法案要項がございますから、これを中心に御審議を進められたいと思います。また外来者の方々、まことに御迷惑と存じますけれども、午後は主として懇談、協議、自由意見の交換をいたしたく存じますので、お残りをいただければ委員会として仕合せに存じます。
 これで休憩いたします。
    午後零時十一分休憩
     ――――◇―――――
  (以下筆記)
    午前一時十分開議
#19
○栗山委員長 休憩前に引続き会議を開きます。
 午後は、國際観光ホテル業振興法案要綱について、政府当局並びに参考人各位と忌憚ない意見を交換するため、懇談会に入りたいと思います。その際午前中に御意見を御述べにならなかつた参考人の方よりまず御発言願います。
 では、これより懇談会に移ります。
    午後一時十二分懇談会に入る
     ――――◇―――――
    午後三時七分懇談会を終る
#20
○栗山委員長 これにて懇談会を終り、委員会を経続いたします。
 参考人の皆さま、きようは御多忙中にもかかはらず、長時間にわたり御出席いただき非常に有益なる御意見を拝聴させて下さいまして、厚く御礼申し上げます。
 次回は八月十日前後に二三日連続して開会いたしたいと思いますが如何でしようか。
 御異議なければ左様決定いたし、詳しいことは追つて御通知申し上げることにいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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