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1965/04/27 第51回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第051回国会 産業公害対策特別委員会 第14号
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1965/04/27 第51回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第051回国会 産業公害対策特別委員会 第14号

#1
第051回国会 産業公害対策特別委員会 第14号
昭和四十一年四月二十七日(水曜日)
   午後一時三十二分開議
 出席委員
   委員長 井手 以誠君
   理事 奥野 誠亮君 理事 丹羽 兵助君
   理事 保科善四郎君 理事 南  好雄君
   理事 重盛 寿治君 理事 中井徳次郎君
   理事 野間千代三君
      熊谷 義雄君    山本 幸雄君
      和爾俊二郎君    肥田 次郎君
      吉川 兼光君
 出席政府委員
        総理府技官
        (科学技術庁研
        究調整局長)  高橋 正春君
        総理府技官
        (科学技術庁資
        源局長)    佐々木 即君
        厚 生 技 官
        (環境衛生局長)舘林 宣夫君
        農林政務次官  仮谷 忠男君
        農林事務官
        (農政局長)  和田 正明君
 委員外の出席者
        厚 生 技 官
        (環境衛生局公
        害課長)    橋本 道夫君
        農 林 技 官
        (農政局参事官)河原卯太郎君
        通商産業事務官
        (企業局次長) 中川理一郎君
        通商産業技官
        (公益事業局技
        術長)     藤波 恒雄君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 産業公害対策に関する件(ばい煙及び農薬によ
 る公害対策)
     ――――◇―――――
#2
○井手委員長 これより会議を開きます。
 産業公害対策に関する件について調査を進めます。
 農薬による公害対策に関し質疑の通告がありますので、これを許します。保科善四郎君。
#3
○保科委員 まず厚生省と農林省当局にお伺いいたしたい。
 水銀を使っておる農薬の毒性が最近非常に問題になっておるわけであります。水俣病の問題、最近に起こった阿賀野川流域の神経系統をおかされているような問題、すべて水銀に原因がある。また、最近大阪で原因不明の腰が立たなくなる病気が相当出ておる。これはどうも水銀じゃないかという疑問が非常に強く持たれておると聞いております。こういうように、とにかく水銀の害が非常に国民に不安を来たしておるというのは現実の事実であるわけであります。新聞等でもこれが大きく取り上げられ、国会においても取り上げられておるわけであります。われわれの主食である米に水銀のある量が蓄積されておるということもわかっておるわけであります。これは実に驚くべきことなのですが、一年に約三百数十トンの水銀が日本の田畑にまき散らされておる。冗談のようでありますけれども、水銀を日本の田畑で掘ったほうがいいんじゃないかというようなことまで言われておるような事態であって、われわれの主食に対してこういう疑問が持たれておるということは、これはたいへんな問題であると私は思うわけであります。そういう意味合いにおいて、それぞれ当局においてもいろいろ検討されておるわけでありますが、こういう事態に対して一体厚生省及び農林省当局がどのようにこの問題を見ておるかということを、まず伺いたいと思います。
#4
○舘林政府委員 ただいまお話のございましたように、年々水銀農薬が多量に国土にまき散らされておる。それによって米に相当多量の水銀が出てくるし、人間の髪の毛にも確かにそれらが原因と思われる蓄積が行なわれておるという事態が今日ございます。もちろんこれらに対しましては、今日直ちにこれがきわめて危険であるというような資料は、私どもは得ておるわけではございませんけれども、私どもの調査研究、並びに専門家の意見、世界各国の御意見等を参考にして、どの程度危険なものであるかということをできるだけ私どもとして明らかにしたいということで、ここ数年来努力を重ねてきておるわけでございます。今日の事態は楽観を許さない状態でございまして、できるだけ早く水銀以外の農薬に切りかえていただきたい、かような私どもの意見を持っておる次第でございます。
#5
○河原説明員 農林省の当面の考え方を申し上げます。
 御指摘のように、確かに玄米に水銀が残留するということがわかってまいりましたので、最近の世論等も考えまして、国民に不安を与えないように、できるだけ早い機会に非水銀糸の農薬にかえていきたいということで、先般来、農薬の製造業者でございますとか、あるいは流通を担当いたしております全国購買農業協同組合連合会等ともそれぞれ打ち合わせをいたしまして、四十一年度以降できるだけ早い機会に非水銀糸の農薬に切りかえてまいりたい、こういうふうな考え方でおるわけであります。ただ、先生も御承知のとおり、昭和二十七、八年から水銀農薬というものが日本の米の確保に非常な役割りを果たしてまいりまして、非常に特効薬的にきくということで、水銀農薬一点張りで来ております関係から、生産設備その他の問題で一挙に切りかえがきかないということで、とりあえず四十一年度としましては、残留のおそれの比較的少ない葉いもち病の段階には水銀農薬を使用することもやむを得ないが、しかし穂が出ましてから後の穂首いもち病でございますとか、あるいは枝梗いもちというような段階になりましたものにつきましては、できるだけ非水銀系の農薬を使うようにということで、昨日も全国会議でもそういうようなことを連絡いたしておりますし、また近々次官通達も出しまして趣旨の徹底をはかりたい、かように考えておるわけであります。先ほど資料をお届けいたしたのでございますが、これをごらんいただきますとおわかり願えると思うのでありますけれども、四十年度の実績が、一番下の欄の「上記薬剤の防除面積換算(万ha)」となっております。これは去年の出荷実績が百三万ヘクタールに対しまして、四十一年度の計画はほぼ二倍に近い百九十六万ヘクタールということで、農薬メーカーのほうも非常に新農薬の生産増強といったような点で協力をしておる次第でございます。ただいまのところそういう考え方で進めてまいりたい、かように存じております。
#6
○保科委員 先ほど環境衛生局長から、農薬の害は、まだそういう疑いがあるということははっきりしないというような御答弁がありましたけれども、東京歯科大学の上田教授の調査によると、日本人の毛髪の中には米を常食としない国に比較して約三倍の水銀が検出されておる。それから日本からアメリカに留学した学生が、向こうに行って米食を離れて六カ月ぐらいたつと、もう全く水銀の量がアメリカの学生と同じになる。日本に帰ってきて米を食べると、三カ月たつとまた三倍にもふえてしまう。こういうことで、これはとにかく米が原因である、米の中に入っておる水銀が日本人の毛髪に大きく入ってくるということだけははっきりしておる。しかもその水銀の害も、アルキル水銀ではないけれども、とにかく水銀の害があるということはわかっておるわけですから、もう少し積極的にこういうような害というものについて注意を喚起してもらいたい。何か知らぬけれども、いまの農林省の答えにもあったように、農林省のほうは、まあ生産の上からそうすぐに考えられぬような消極的態度であった。しかし、これは日本の子孫に関係する、人命に関係する非常に重要な問題ですから、そんななまくらな考えではだめだと私は思う。やはり厚生省と一心同体になって、国民に不安を与えないように、ことに主食ですから、そういうような態度で進むべきだと思うのですが、そういう点についてもっと積極性がほしいような感じが私はするわけであります。水銀の害ということについて、私は上田教授からわが党の農薬委員会で聞いたのですが、こういうような点についてもう少し詳しく説明をしてもらいたいと思います。
#7
○舘林政府委員 お配りいたしてございます資料について御説明申し上げたいと思います。ついでにそれに関連する問題も資料で整えておきましたので御説明申し上げます。長いほうのものについて申し上げます。
 一ページが主要農薬の生産概数、一九六五年のものでございまして、ごらんいただきますように有機水銀剤が非常に大量である。その他のものといたしましてはBHCが非常に多い。これは数字は出ておりませんが、合計で二十五万六千五百トン、原体の生産量としましては五万五千三百トンということでございます。
 二ページをごらんいただきますと、水銀剤が非常に急速にふえてきておる、ことにいもち病に効果のあるフェニル水銀が非常な勢いでふえておるということでございます。
 三ページは、各種農薬の毒性を一覧表でここにお示しをしたわけでございまして、LD50と申しますのは、このLD50という量で実験に使いました動物の半数が死亡するという量でございます。体重一キログラム当たりXミリグラム食わせると半分は死んでしまう。こういうふうにしLD50をもって毒性の強さをいうわけでありまして、一番毒性の強い農薬は、少量ほど強いわけでございまして、したがって下からでございますが、パラチオン、エンドリン、メチル。パラチオン、EPNこういうことでございます。したがって、毒性の弱いものはスミチオン、マラソン、DDTというようなものがございます。そこで急性毒性だけでございますが、急性毒性から申しますと、下からでございますが、酢酸フェニル水銀というのは一キログラム当たり四十ミリグラム、燐酸エチル水銀は五十ミリグラムということでございます。水銀による急性中毒性の死亡でございますが、そのワクの中にございますように、散布中の死亡というのは最近だいぶ減ってまいっております。また散布中の中毒例も非常に減ってまいっております。そのほかの事例は自殺とか誤用とかいうような種類でございますので、あまり減っておりません。これは慢性の中毒死亡は含んでおりません。
 次に、一九六三年FAO、WHO専門部会の意見の一致した許容量、これは動物実験による許容量の百分の一の量ということをめどにつくったものでございますが、そこに書いておきましたように酢酸フェニル水銀は〇・〇〇〇〇五ミリグラム・パー・キログラム、どういうことでございます。下の(2)の欄にございますものが、まだ実験資料不足で許容量がきまらない農薬でございます。
 次が、五ページでございますが、農薬が食品の中にどのくらい残っておるか、そうして日にちがたつうちに毒性が減っていくということに対して、いろいろの資料が書いてございます。これは省略いたします。
 次に、六ページの下のほうに、水銀を農薬としてまいた場合に、食品にどのくらい残っておるかということの資料がございますが、ここに掲げてございますのは、農林省農政局の三十九年十二月の御発表でございます。
 七ページにそのもう少し詳細なことがございまして、米の中の水銀の量、これは昭和三十四年、東京歯科大学上田教授の行なった調査は、産地からとった水銀の残留量でございますが、最高〇・一四PPM、これはこの欄の一番下の三十九年度厚生省が行ないました調査とおおむね一致しております。昨年のほうがだいぶふえておりますが、平均が〇・一四PPMということでございます。それから農林省が特別実験をやりまして、散布前と散布した後と調べたものがまん中にございます。最初散布前は〇・〇五PPMであったものが、二回まきますと〇・一八PPMになる、こういうことでございます。
 それから、その下のほうにございます毛髪中の水銀含有量というのは、先ほど保科先生から御紹介のございました東大の浮田教授の調査で、東京在住の人の髪の毛、あるいは外国に一年半以上住んでおった人、外国に住んでおって帰ってきたばかりの人、あるいは帰ってきて一、二年たった後、水虫の薬で水銀剤を使っておった人の髪の毛、というようなものをここにお示ししてあるわけでございます。これによりましても、日本の独特の何ものかによるというよりは、おそらく農薬による水銀が非常に多量に検出できるということの原因であろうと思います。
 八ページをごらんいただきますと、この7と書いてございますのが、全部各種の農薬の人体内に一たん入りましたもの、あるいは毒性、そういうものの変化でございますが、九ページに水銀がございます。ごらんいただきますと、酢酸フェニル水銀、これは先ほどWHOで申しましたように、一番下に書いてございますように、人体の許容量は一日摂取量〇・〇〇〇〇五ミリグラム・パー・キログラム、これは一日四百グラム米を食うというようにいたしますと、米の中の許容量は〇・〇〇四八PPMに該当いたします。
 十一ページは、これは御参考に現行法規上の規制、その法規上の規制に基づきますいままで出してございます通達をここで示してあるわけでございまして、これは御質問の趣旨ではございませんけれども、御参考にここに掲げてあるわけでございます。規制のしかたには二種類あって、まく前のまき方の規制と残留量の規制と二種類あるということを御参考に申し上げたわけでございます。フランスなどはまく前の規制をいたしております。アメリカ、カナダ、オーストラリアなどは残留量のほうの規制をいたしておるということでございまして、別の資料で残留量の規制をしてある国々の規制の数値をお示ししてございます。
 なお、諸外国における食品中の農薬残留量の中の水銀は、別冊の「諸外国における食品中の農薬残留許容量」という資料の三十二ページにオーストラリアの残留量が下から二行目に〇・一PPMそれから三十四ページの上から八行目のところにニュージーランドの水銀の許容量〇・〇五PPMというのが出ております。
#8
○保科委員 ただいま環境衛生局長の説明によっても明らかなように、とにかくこの農薬の水銀害というものが相当ふえてきておるということはこれで明らかであると思います。
 そこで私は農林省に伺いたいのですが、科学技術特別委員会の決議においても三項決議されておるわけでございます。残留毒性のない農薬をもって代替せしめるよう強力な行政措置をとるべしという決議が出されておるわけでありますけれども、これに対して一体とういう措置を農林省が――いまごく概要の説明があったのですが、この行政措置としてどういうようなことを全般的に考えておるか、もう一度はっきり答えていただきたい。
#9
○河原説明員 この農薬の残留毒性につきましては、厚生省が中心になり、いろいろ目下検討中でございます。
 二番目の残留毒性のない農薬をもって代替せしめるよう強力な行政指導を行なうこと、これにつきましては先ほどお答えいたしましたように、本年度のいもち病農薬の手配は二月末現在でほとんど末端からの注文をあげてきております。したがって、生産の体制がすっかりそういうふうになっておるのでございまして、いまこれを全面的に今年度切りかえるといたしましても、やはり非水銀糸の農薬の生産が、それだけ設備が整っていませんものですから間に合わない。したがって、いもち病が発生いたしまし上場合に防除の手段がないということでございますので、できるだけ農薬工業会等と連絡いたしまして、免税措置を講じますとか、あるいは開銀の融資をいたしますとか、新しい生産設備の転換の措置につきましては、われわれとしてもできるだけの手を打っており、かつ、農薬工業会といたしましても協力したいということで、先ほどお配りしましたように、今年度の計画は前年度に比べまして非水銀系の農薬の生産計画というものがほぼ倍量になってきているわけでございます。それでもなおかっそういうふうな残留の問題の危険がありますので、生育の初期の段階の葉いもち病等につきましては、今年度の場合は水銀を使うこともやむを得ぬだろう、しかし穂が出てから後のいもち病に対しましては、できるだけ非水銀糸の農薬というもので防除していきたい、こういうふうな考え方で、先ほどもお答えいたしましたように、全国会議を昨日開きまして、そういったようなことを各県の担当者にも説明しておりますし、また近々次官通達等を知事あてに出しまして、それによって強力に使うほうの側からもはっきりそういう仕分けをしてもらいたいということで考えておるわけでございます。
#10
○保科委員 この残留毒性のない代替農薬の多量生産のめどもすっかりついており、いつでもいまのいもち病に対する水銀薬よりも安くできるものができておるというように聞いておるのですが、その代替の農薬の生産の準備とか、そういう状態はどうなっているか、簡単に説明していただきたい。
#11
○河原説明員 目下のところは、四十年度の実績から申しますと、水銀農薬に対します非水銀系農薬の価格というものは、大体平均いたしまして二割高でございます。もちろん品目によって多少の価格差はございまするが、いま申しましたように、四十年度に比べまして四十一年度の計画はほぼ二倍量といったように、非常に生産計画がふえております。したがって、生産量がふえてまいりますと、ある程度のコストダウンということも考えられますので、だんだん水銀農薬に対しまして非水銀系農薬の価格は近寄ってくるのではないか、そういうふうに期待いたしております。
#12
○保科委員 水銀の農薬をいまのような程度の代替では、なかなか国民が不安に思っている不安に対して、ほんとうに農林省が積極的にこれに取り組んでいるような印象をかちえないわけですね。多量生産もやり方によってはできる。たとえば新農薬に対しては助成措置をとるのだとか、いろいろそういう方法を講すれば、この毒を一日も早く食わせないようにする措置が私はできるはずだと思う。そのためには水銀農薬を禁止する、いつの時代にかこれを禁止して、そうしてそれを早く新農薬にかえるというような積極的な措置をとらぬと、なかなかこれを切りかえていくことが非常にむずかしいのじゃないかというような感じがするのですが、その点に対してどういうように考えておりますか。
#13
○河原説明員 水銀の農薬を非水銀系の農薬に切りかえると申しますと、これはもう全く設備が変わってまいります。したがいまして、これにつきましては先ほども申しましたように、特別償却をやるとか、免税措置をとるとか、あるいは開銀融資をやるとかといったようなことで、大体業界とも話し合いまして、そういうことで積極的に切りかえていこうとしておるわけでございます。昨年度の実績が、いもち病の農薬全体の大体八割が水銀農薬でございます。二割が非水銀系あるいは低毒性の農薬ということになっております。これでまいりますと、四十一年度の計画でまいりますと、いもち病防除の薬剤のほぼ五〇%近い数字にこれはなっておるわけでございます。それだけメーカーとしても協力の態勢をとってくれております。流通段階の全購連といたしましても、できるだけそういうふうな今後あがってくる発注分につきましては、水銀農薬は受け付けないということで調整をしていきたいということで、先ほど来お答えいたしますように、急激にかえまして、もし農薬が流通段階で手に入らないということになってまいりましたときに、ほかにいもち病防除のきめ手がないものでございますから、科学技術特別委員会でも農政局長がしばしばお答えいたしましたように、ここ両三年の間に何とかこれをひとつ全面的に切りかえていきたい。その間に態勢を整えていきたい。こういうふうに考えているわけであります。
#14
○保科委員 いまの点ですが、農林省が従来の態度に積極性を加えて、なるべく早く水銀を含まないいもち病の農薬に切りかえようという意思はよくわかりました。ただ両三年とかいうことでは、やはりわれわれが主食の米に非常に不安を持っているわけですから、そんなにのろまじゃちょっといけないんじゃないか。いまあなたが言われたように、助成措置、開銀の融資、あるいはその切りかえるための設備に対する補助の措置をとるとかいうようなことをすれば、もっと業者を指導して、その期間が詰められるんじゃないか。大体いまのような毒物をわれわれは食わされているような感じがしているわけですから、そういう印象を一日も早くなくすために、可能な設備の転換というものを、一体いまのような努力をしたらどの程度でいけるか、その見込みをちょっと聞きたいと思うのです。
#15
○井手委員長 河原参事官に申しますが、この水銀農薬の問題は各委員会でもかなり論議されております。いまのような御答弁では審議が進みませんので、非水銀農薬がいつごろどのくらい生産されて、いつ全部転換ができるかというような、いま少し明確な方針を示してほしいと思います。
#16
○河原説明員 ここに資料でお配りしました中の、EBPあるいはPCBA剤等につきましては、特別償却の手続をやっておりまして、これで業者としては、それに従いまして積極的に増産体制を整えたい、こういうふうに言っておるわけでございます。そのほかの融資のあっせんにつきましては、EBP剤について申し出がありまして、これにつきましては、開銀に話をつないで、おそらく五月一ぱいくらいにはそういった措置がとられるんじゃないかというふうに具体的に進めておるわけでございます。ただ、それでは生産の体制がいつまでに完全にやれるかということになりますと、このいもち病の新農薬と申しますのが、いもち病そのものには特効薬的にきく薬もございますけれども、水銀のように多目的に使えないといったような薬が多うございます。たとえて申しますと、水銀農薬でございますれば、いもち病ばかりではなくて、小粒菌核病といったような稲が倒れる病気がございますが、そういったような病気にも水銀農薬でございますとかなりきくわけでございますけれども、これらの新農薬がはたして小粒菌核病に対してそういうふうにきくかどうかということになりますと、まだ研究の結果というものが明確に出ていないわけでございます。したがいまして、水銀をおそれるのはわれわれも同様でございますけれども、ここでいま全面的に切りかえました場合に、いままでいもち病の陰にひそんでおりましたそういった病気というものが表に出てまいる、そういったようなこともおそれがなしとはいえないわけでございます。そういうことも考えまして、ことしできるだけ切りかえられるだけ切りかえて、その間いろいろ調査をいたしたい、かように考えておるわけでございます。両三年と申しましたのは、そういうことも考えあわせまして両三年の間に全面的に切りかえてまいりたい。もちろん、航空防除というのが非常に進んでまいりまして、今年度の計画では百万ヘクタールぐらいな防除面積を計画いたしておりますが、これが大部分いままでは水銀農薬を使っておったわけでございます。しかしながら、これにつきましても、水銀農薬をできるだけ使わないでいもち病の防除ができるように、最近アメリカ等でやっております微量散布といったような技術もございますので、そういったようなことも、先般来まだ稲を作付しない間にヘリコプターを動かしまして、原体散布と申しますか微量散布の研究をやったりしておるようなわけでございます。できるだけと申し上げておしかりを受けるかと思いますけれども、そういうようなことで今年度の様子を見て、場合によったらもっと進むかもわかりませんが、いまの段階では、やはり万般のことを考えますと、どうも両三年ぐらい時間的な余裕がないと全面切りかえというのは困難ではないか、かように考えておるわけであります。
#17
○保科委員 いままだ十分なる実績が出ていないようなお話がありましたけれども、私が伺っているところによると、相当この新薬の実験は進んで、いつでも代替できる。ただ農林省が方針を変えないためにできないというように聞いているのです。これはいまあなたからもお話があり、それから私が申し上げたような助成措置とかあるいは開銀の融資をあっせんするとか、企業の成り立つようにそういう措置を講じてやれば、生産者ももっと積極的にこの問題と取り組んで、代替をするようになるんじゃないかと思うのですが、そういう点に対する努力を払うということにして、ぜひ、この両三年とか実績を見てというようなあいまいなことではなくて、私はできているように聞いているわけでありますから、一体どういう計画でもってこれを代替するかという代替計画をひとつこの委員会に出してもらいたいと思うのです。そうでないと、どうも国民の不安というものは去らないんじゃないか、こういうように思いますので、その資料の提出を私から要請をしておきたいと思います。
#18
○河原説明員 御要求の資料は、農薬工業会とも打ち合わせまして出したいと思っております。
#19
○中井委員 ちょっと関連して。保科委員の御質問を拝聴させていただいておったのでありまして、私は、これと関連しまして一、二点だけお伺いするつもりできようは伺っておりましたが、いまの農林省の方の御答弁を聞いておると、なかなかどうもふに落ちない。あなたは技術屋さんですかどうですか。
#20
○河原説明員 農学士でございます。
#21
○中井委員 最後の答弁でも、保科先生が一覧表を出せと言ったら、農薬工業会と相談をすると言う。それは一体何ですか、農林省は相談する義務があるのですか。それから助成金や何やらをつけました、これは義務があるのですか。こんなものは、来年から薬を買わぬ、農民が薬を買わなんだら会社はつぶれてしまう、それでしまいじゃないか。法的にも政治の場においても私は正しいと思う。そんな毒物を買わなければいい。なぜ助成をしないと転換できないのか。そういうものの考え方を私はあなたに伺いたい。一体農林省は何しておるのですか。免税措置をします、それは親切丁寧にやるだけで、これは義務でも何でもありません。ことしから農薬を買わない、それでしまいです。明治、大正時代はそうなって会社はかってにどんどんつぶれていった。それは当然ですよ。特に自由主義経済なんていわれている自民党の皆さんが信奉されておるいまの制度の中においてはそうなんです。しかし、それは近代的なことでそこまでいかぬというのなら、おやりになることを私は反対しておるのじゃないのですよ。なぜそんなことをかまって  あなたの話を聞いておると、あたかもそういうものが絶対的な条件であるかのごとく私は聞いたのですが、保科先生もそれが非常に御不満でさっきから御質問なさっておるんじゃないかと思うのですが、法的な立場は一体どうなんだ。それで、たとえば肥料会社がつぶれた、昔、水銀を使えといって農林省が逆に奨励をしたので、そのために非常にメンツがないとか、あるいは損害賠償を訴えられるとか、そういうことがあるのですか。その辺の事情のことをひとつ率直に話してください。
#22
○河原説明員 いま保科先生にお答えいたしました中で、農薬工業会と相談したいと申しましたのは、いもち病の農薬の効果についての試験研究のデータは、もちろんこれは国の研究機関でやっておりますから、ございます。これは農薬工業会に何ら相談する必要はございませんが、ただ、いつどういうふうなテンポで転換できるのかと、こうおっしゃった、それに対しましては、農薬製造業者と、どの程度で製造能力がどこまで持っていけるか意見を聞きませんことには、私どもだけでかってに転換計画というものは立て得ない、そういう意味で申し上げたわけでございます。それから免税措置とか助成措置とかいいますのは、これは何も役所として、そういうふうな業界に恩恵を売るというものじゃなくて、一日も早くこの転換を促進しますために、そういうふうな推進措置としてわれわれは考えておるわけでございます。もちろん、それに対して法的根拠とか、そういったようなものがあるわけではございませんので、一日も早く転換をしてもらうというためには、何かそういったようなことで農薬製造業者の意欲というものをかき立てて、早く転換さしていきたい、かような考えからそういうことを申し上げたわけでございます。
#23
○中井委員 そうしますと、法的には何も農林省や政府は義務を負うておらぬのだな、どうです。
#24
○河原説明員 そのとおりでございます。
#25
○中井委員 それならなぜ強硬にやらないか。たとえば農薬工業会が、百社おるか五十社おるかぼくは知らぬが、そのうち二十社つぶれて、また新しい新薬会社ができても、それはしようがないじゃないか、こういう毒性のものを売っておった、極端にいえばですよ。だから私は、そういうところで何か絶えずあなた方は、非常に密接な関係のあることはけっこうですが、それが情愛になって、それでいつできるとかなんとかということになってきやせぬか。聞いておって非常に歯がゆいのですね。両三年という何か農政局長の説明がほかの委員会であったとかというあなたのお話であったが、その農政局長の説明が、政治的に、来年と言うてそれができなかった場合に政治責任を問われたら困るから、両三年とごまかせ、こういうのなら、まだぼくらの受け取り方としてはいいんだ。そうじゃなくて、そういうことに籍口して少しでも延ばしていこうと――これはあなたに申し上げるのは釈迦に説法だけれども、尿素という肥料があるが、昔はそれはただで煙突から出しておった。だんだん肥料界の技術革新その他で、あれもああいうことになって、たいへんけっこうなことだと思うけれども、そのときの肥料の価格の決定等の論争の中においても、これと似たようなことが非常に行なわれた。それは業者の第一次的な責任だと私は思う。それを見失ってはならぬ。そういうことで、いまのお話、どうもわかりませんのですが、どうですか、その辺はもう一つ最後にはっきりと……。
#26
○河原説明員 先ほど来お答え申し上げておりますように、急速な製造設備の転換ということがなかなか困難であります。
#27
○中井委員 ちょっと待ってください。製造設備の転換とは何ですか。そういうことがぼくにわからないのだ。その設備をやめるならやめて新しいものをつくるのか、転換してできるのか、廃棄してしまうのか、そういうことがぼくにわからない。転換せにゃならぬのか、新規につくるものか、そんなものじゃないでしょう。やはり新しく何かつくるんでしょう。何かコンビナートみたいでちょっちょっとやる、どうですか、その辺。
#28
○河原説明員 いままでの水銀農薬と違いまして、抗生物質になりますと、培養タンクその他、全然いままでの設備は役に立ちません。したがって、もし先生のおことばのとおりとしますならば、転換というよりも、むしろ新設をしなければならぬ、そういうような状況でございます。
#29
○中井委員 ですから、会社は同じ会社であっても、工場の中は新しいんでしょう。土地は一緒、建物は一緒でも、内容は新しい。だから、それに対する融資だとかなんとか、もっと具体的なものであって、これまであった水銀農薬をつくっておる施設は、転換といっても、全く別のものに変えていくという形になるんでしょう。だから、そんなに一緒に上手に変わるなんということはできないんですよ。それは会社の経営とか経理という問題にひっかかるからそういうととを言う。業者は、それをやって、ことし十億の利益があったのを五億にする、三億にする、すぐに赤字二十億とよう出さないという、こういうところに問題があるんじゃないですか。ですから私はあなたに、冒頭あなたは技術屋さんかといって伺ったのですが、あなた方はその方面ではしろうとですから、逆に、転換だとか何かでどうにもたいへん金が要るとかなんとか言われると、ああそうかなというふうになってくる傾きがあるので、私はあえて大きな声を張りあげて言っているのですが、いま水銀農薬をつくっているのはどんな会社か、私は何も知りません。しかし、日本のいまの肥料会社というものは、膨大な施設で膨大な資力ですよ。私は、こんな転換くらいはそうむずかしいものじゃないと思いますから聞いているのです。重ねて……。
#30
○河原説明員 転換と申しましたのは、先ほど御説明申しましたように、内容が全部変わってまいります。そういうことでございますので、ことしのいもち病がどの程度発生するかということを、実は長期予報等とも関連してわれわれ心配しておるわけでございますが、去年のように異常発生というようなことになってまいりますと、なかなか急速にそれをやれといっても農薬が確保できないというようなことで、末端で非常にいもち病防除にも困難を感ずるということもございますので、とにかく今年度におきましては、設備の転換を促進すると同時に、現在手配しております農薬につきましても、残留のおそれのない葉いもちの時期に使いまして、穂首いもち病以降の時期につきましてはできるだけそれを使わせないということで、きのうも全国会議でそういう連絡をしたわけでございます。県としましても、すでに農薬の手配を終わっているような県もありまして、なかなか県としても突き上げもひどかったわけでございますけれども、国の方針として、どうしてもそうやりたいのだということで、実はきのうの会議でこちらの主張を説明したわけでございます。そういうことで、このテンポで進みますれば、案外早く切りかえができるかもしれませんけれども、そこでそれじゃ来年ということをはっきり申し上げましても、なかなか相手が企業でございますから、そうこちらの思惑どおりに転換が可能かどうかということにつきましては、われわれは若干の心配をしておるわけでございます。そこで、先ほど来非常におしかりを受けるわけでございますけれども、両三年の間には絶対に切りかえていきたい、こういうような方針でおるわけでございます。
#31
○中井委員 いまのお話を聞きますと、いもち病が出るから水銀農薬をことしもやめるわけにはいかぬ、こういうふうに聞こえるんだ、ぼくが聞くと。いまの新薬では間に合わないから、もしいもち病が出たらこれまで使っている水銀薬をまた使うんだ、使わなければ解決しない、そういうところがよくわからないのです。それで、いもち病が出て何百万石の減収になるか知りませんが、そういうものと水銀農薬との相関関係、いま日本の食糧である米が余っておるわけじゃない、足らない。輸入を多少しておりますが、その方面との関係、それがよくわからぬ。それからきのうも会議をしたというが、会議の席で、水銀を含んだ農薬は来年から買わぬようにしましょうと農林省が指導したら、それでいくんではないかというふうなことがよくわからないのでお尋ねしたのです。しかし、もう時間がありませんから、私は保科さんの関連質問ですからこれでやめますが、その辺のところがどうしてもわからない。それで来年から使うな、やめろ。そのために業者が何十億の赤字になろうが、そんなことは知らぬ。業者は困るだろう。しかし、困ったってそんなことは知らぬ。それから、これからの検討で何ぼ困ってどうなるのか、やはりそれをやらないことには業者が困るから、またいもち病が発生したらいかぬから、水銀農薬も少しはつくってだんだん漸滅していくのだ、こういう考え方がよくわからぬからお尋ねしたのです。
 以上でやめます。
#32
○井手委員長 仮谷政務次官、和田農政局長がお見えになりましたから申し上げます。
 水銀農薬について、すでに国会では何回も論議され決議も行なわれておりますが、この大事な問題について、農林省の新農薬に対する生産計画その他についてもっと積極的に発言をしていただかぬと、審議に支障があると思いましたので特にお呼びをいたしました。そのおつもりで御答弁をいただきたいと思います。
#33
○保科委員 ただいままでで、農林省がいままでの消極的態度を改めて積極的にこの問題と取り組んで、そして水銀を含まない新農薬にだんだんに変えていくという方針はわかりました。しかし、これはいろいろな面において国民生活に非常な不安を与えて政治問題にもなってきているわけでありますから、これを政治問題としてどう農林省が扱うかということをひとつ政務次官から御答弁を願って、その答弁の線に沿うて事務的に一日も早く国民の不安をなくすような具体的な計画を立てて、それをこの委員会に御報告を願いたい、こういうことでございます。そういう意味合いにおいて政務次官から御回答を願いたいと思います。
#34
○仮谷政府委員 水銀農薬の問題につきましては、国会でもしばしば論議をされておるところでありまして、私どももこの問題につきましては重大な関心を持って臨んでおるわけであります。でき得るなれば国会の御意思に沿って即時禁止というところまで持っていきたいという考え方はあるわけでありますけれども、御承知のとおり水銀にかわるものがやはり十分に量産ができないということになりますと、これは直ちに農業生産、特に米作に大きな影響を及ぼすものですから、そういったものとも関連して直ちに、全面禁止するというところまでには踏み切れない実情にあることは御理解がいただけるだろうと思うのであります。ただし、現状の段階においてもできるだけ使用しないということで、たとえばいもち病にしましても年に二回やっておりますけれども、最も被害の少ないと考えられる葉いもちの場合にはやるとしても、その後においては使用しないというような指導方針をもって臨んでおるわけであります。いずれにしましても、一日も早く禁止するというたてまえのもとに、それにかわる毒性の少ない農薬の開発に努力をいたしておるわけでありますが、ただ現状においてはコストの問題、量の問題等において、完全にそれにとってかわることが直ちにできないわけでありまして、したがいまして、一定の期間を定めて、水銀農薬の使用等については下部組織にもその趣旨を十分に徹底さすと同時に、一日も早く禁止できるような方向で努力をいたしたい、こういう考え方で進めておる次第であります。
#35
○保科委員 ただいまの政務次官の御答弁によって、水銀農薬に対する大体の方針はよくわかりましたので、これを了承いたしますが、国民の不安をなくすように、事務当局もぜひその線に沿うてすみやかにひとつ計画を立てて、そして一そうの御努力をせられるように要請をいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#36
○井手委員長 中井徳次郎君。
#37
○中井委員 先ほど関連でいたしましたのですが、さらにそれとの関連もありますので一点まず伺っておきたい。
 舘林環境衛生局長にお伺いしたいのですが、この間新潟でこの水銀に関連しまして病人が出た。その病人はいま東京の病院に入院しておると思うのですが、その病状等についてのデータを現地の新潟地方から要求をいたしておるにもかかわりませず、一向出してくれない。まだ調査中だ、こういうことであったわけです。そこで私に向かって、ひとつ政府に要求をしてくれという強い要望がありました。これは三カ月前です。その当時あなたでしたか、だれかに尋ねたら、やはり新潟の諸君に言うているように、まだできておりませんというふうなことで断わられてしまったのですが、もういいですか。いかがです。
#38
○舘林政府委員 患者の病状でございますから、わかり次第当然御報告申し上げる筋合いのものでございますが、きょうここでは私承知いたしておりませんので、早急に調べましてお知らせ申し上げます。
#39
○中井委員 それでは、すみませんが早急に現状を調べていただきたいと思います。これは何か向こうの病院の事務の人で、率直に申して多少思想的に左のほうの人ではなかったかと思いますが、そういうことを考えるべきではない、そういうこととは別に客観性にぴちっとしたものでやらなきゃいかぬ、こう私は思いましたのでお尋ねをいたしました。よろしくお願いします。
 それから、保科さんの御質問をじゃましてはいかぬと思っていいかげんでやめたのですけれども、政務次官の先ほどの御答弁で農林省の考えの基本は大体わかったのでありますが、何か先ほどから参事官の答弁を伺っておりますと、まだ両三年かかる、こういうのですが、なぜ両三年かかるのですか、それがどうも私は納得できません。問答しておる間にあなたが入って見えたので一時やめたのですが、どうでございますか。
#40
○和田(正)政府委員 先ほど基本的な考え方については政務次官からお答えを申し上げたとおりでございますが、現在いもちの対策用として使っております水銀農薬は、昨年度の実績で、いもち対策用として使いました総農薬量のうちの八割、二割は非水銀系の農薬が使われておるわけでございます。それで、今年につきましては、大体四割程度が非水銀系の農薬に置きかえ得るものという生産事情に相なっておるわけでございますが、何ぶんにも農家自身も長いこと使いなれたものでございますので、また新しい農薬への切りかえにつきましても、農家のほうの使用慣習というものもそう簡単には切りかえにくい点も一つございますほかに、実は水銀農薬は単にいもち病だけではなく、同じように水稲に発生をいたします菌核病とか紋枯れ病とかいうものにも効果を持っておるわけでございますが、現在開発をされております新しい農薬は、抗生物質のものにしろ、あるいは各種の合成されました薬剤にしろ、現在四種類ほど開発をされておりますが、それはいもち病にはききますが、まだ紋枯れ病なり菌核病なりに対する効力というものがございません面もございます。そこでいもちだけを考えますれば、直ちに新しい農薬に切りかえることが、生産体制さえ整いますれば可能でございますが、それらの点も、若干の時間をかしませんと新しい農薬も開発ができないということが一つございます。そういう諸般の事情を考えますと、まず第一に、私どもとしては現在は四割程度でございますが、さらに新しい非水銀糸の農薬の生産体制が万全にならなければいけない、それは何も現在水銀農薬をつくっておる会社であろうとなかろうと、そういうことは全く関係がないわけで、いずれにしろメーカーが新しい非水銀糸の農薬の量産体制をつくってもらわなければならないということが第一でございます。
 それから、そういうことで量産体制ができます場合にも、毎年の気候の条件の変化に応じましていもちの発生事情が違ってまいりまして、ごく最近の例で申し上げまするならば、いもちの発生がなければさらに増産したであろうと推定をいたしまする米の収量は、一番多いときでは七十万トン余という数字に相なる事情にございますので、天候が平年の事情であれば、先ほど申しましたように非水銀系の農薬が四割程度でカバーができますが、ことしもまたここ両三年のように異常な事情でございますと、いもちの発生量がふえる。そのふえた分をまかなう農薬としては、現在の生産事情においては水銀剤しかないわけでございますから、今後ともある程度そういう余裕を見た生産設備が完了することが必要なわけでございます。それらの諸般の情勢を考え、消費者の関係である農業団体なりメーカー等ともいろいろ打ち合わせをいたしまして、メーカー側のほうに対しては早急に切りかえるように指示をいたしましたわけですが、消費者側である農業者の組織します団体ともいろいろな打ち合わせをいたしまして、無理なく切りかえるためには両三年必要であろうというふうな結論に到達をいたしたわけでございます。ただ、先ほど申しましたように、非水銀糸の農薬の使用量は昨年来逐次ふえておるわけでございますから、全体として水銀農薬の数量はもはや峠を越して逐次減少する方向にまいっておるという現状にございますので、いま直ちに米を食べることによって国民生活上、健康上不安感を持つというような事情には現在もなってはおらないわけでございますが、それのスピードを一そうアップするように、仮谷次官からお答えをいたしましたような方向で処理をいたしてまいりたいというふうに考えております。
#41
○中井委員 ぼくは米づくりのことはしろうとで、あなたからいろいろ御説明があって半分わかって半分よくわからない。申しわけないのですが、農政局長さん、そうすると来年は六対四が何対何になるのか。水銀系と非水銀系の薬の比率は、来年度は何対何くらいになるのですか。
#42
○和田(正)政府委員 私どもの考えでは、来年はちょうど逆比例で、水銀製剤が三か四くらいで非水銀系が六ないし七くらいの割合になるところまでは持っていきたいという方向で処理をいたしております。
#43
○中井委員 そうはなっても、たとえば新潟なら新潟がことし水銀系のものを使っておる、来年はその新薬を使う、再来年はまた水銀系を使うというふうになればいいけれども、地域で見れば、たとえ二割でも残っておれば、その二割が最後まで水銀系の薬を使うということになれば、その人命に及ぼす影響は同じことだな。一億の人のうち千万人か二千万人は最後に残るな、これはどうですか。
#44
○和田(正)政府委員 厚生省のほうからあるいはお答えがあったかと思いますが、現在まで判明をいたしております限りにおいては、白米の中に含まれております水銀の量は百万分の一単位で〇・一五PPM、その水銀の質が無機水銀であるか有機水銀であるか、そういうこともはっきりいたしませんが、水俣病なり阿賀野川病なりを起こした原因は、アルキル水銀というふうに考えられておるわけでございます。現在いもち対策用に使っております農薬としての水銀はフェニル酢酸水銀という系統の水銀でございまして、きわめて分解もしやすく、アルキル水銀とは全然性質が違うものでございます。なお、動物実験では、それが体内に摂取をされた場合には、少なくとも九割は体外に排出をされるという実験データもあるわけですが、現在までのところ、そのことによって直ちに人間の健康に害を与えたという報告はまだないわけでございます。また、厚生省のほうでも、どこまでが健康上の許容量であるかということは最終的に確定はいたしておらないわけでございますから、その点については今後ともさらに検討を進めていただかなければならないのでございますが、直ちにその米を食ったからといってどうということではなくて、おそらく障害が起こるとすれば慢性的な問題であろうと思います。
 それで、おっしゃいますように、来年はまだ一部で水銀系農薬を使わないと、生産体制なり農家のほうでの消費の切りかえが万全にはいかないと思いますが、全体としては、ここ両三年じゅうに全面的に置きかえができるようにいたしますので、先ほど申しましたように、国民の健康管理上の不安ということは、すでに私としては峠を越した状態であるというふうにお考えをいただいて差しつかえないのではなかろうかというふうに考えております。
#45
○中井委員 あなたのお話は一般論だな。農政局長の話は一般論で、データとしては、国民全体としてはそうなろうが、しかしながら、日本の本土なら本土、九州なら九州、四国なら四国のある個所におきましては依然としてずっと同じように使っておる。私どものように日本じゅう飛び歩いておる男は、あなたのおっしゃるように、使っておるところの米を食ったり使ってないところの米を食ったりしますから、それは多少あるかもしれませんけれども、旅行も何もしない地方の人々にとりましては、最後まで残ればやはりその心配は残る、私はこういうことを先ほどちょっと申し上げたわけだ。これはもう事実だ。
 それからあなた、何か人体に対する害がまだはっきりしないと言うが、それははっきりしない間にきちっとしておきませんと、私さっきお尋ねしたように、新潟でやはり病人が出ましてこれが研究題目になっておる。こういうことでありますから、人体に害がないのならば何もこのままやっておればいいので、やはり一般論としては、これはあるから対策を講じていくというふうに考えなければいけない。当然のことだと思います。
 そこでどうですか、水銀系の農薬をつくっておる会社と、今度の新薬をつくる会社との関係はほとんど同じ会社ですか、それとも別の会社ですか。その辺の比率はどうなりますか。あなたが来られる前に、何か農薬の工業会というようなものがあって、そういうのとよく相談するなんというお話もあったから、そういうものとの関連で伺うのですが、これはどうですか。
#46
○和田(正)政府委員 三つの点の御意見があったかと思うのでございますが、新潟の阿賀野川で病気が起こりましたことはまことに不幸な関係でございますが、これは農薬とは全然関係がないことでございます。その点は誤解をいただきませんようにお願いいたしたいと思います。
 なお、地域的に一部でもここ一、二年の間水銀性農薬の使用量が残ることについての御懸念の御質問がございましたが、実は非水銀糸の農薬の生産量が全体としてカバーができません場合にも、水銀の一〇〇%のものでなくて、非水銀糸の農薬をまぜたりして水銀系の毒性を落とした形の農薬ということも考えられます。地域的な配分が、そういういまおっしゃいますような不公平にならないような配慮につきましては、私ども十分行政指導をしてまいりたいというふうに思っております。
 それから第三点のメーカーとの関係は、現在のところ、水銀製剤をつくっておるメーカーとそうでないメーカーと、いろいろなものが入りまじってと申しますか、非水銀系の農薬を現在一部生産設備を持ってつくっておりますが、必ずしも水銀剤をつくっておるところオンリーが非水銀糸の農薬をつくっておるという実情ではございません。私どもとしては、現在農薬取締法によりまして農薬は登録しなければ販売ができないことになっておりますので、生産量が十分カバーできますような段階になりましたならば、農薬取締法によります登録を水銀系農薬についてはいたさないことに行政措置としてすれば当然に使用はできなくなるわけでございますから、量産体制ができました上では、メーカーの間の関係がどのようなものであろうと、水銀系の農薬を登録いたさないという方向で処理をしてまいりたいというふうに考えております。
#47
○中井委員 あなたが来られる前にいろいろ議論をいたしました中で、何か水銀系をつくっている人たちがたいてい転換をするというふうな印象をぼくたちは非常に受けた。それで転換するために経費がかかるから、そういうものについては非課税の措置だとか、償却をどうするとかいうふうなお話まであった。そこでぼくたちは、なぜそんなことを権利義務として言うのか、そんなことは水銀系の農薬を買わぬと言ったら、その会社がつぶれようが何しようが知らぬことじゃないか、政府としては、国としてはどうだというふうな議論をぼくが吹っかけたのだけれども、そういうことでありましたから、いま君の説明だと、まあ一応新薬ができてカバーできれば水銀系をつくらさぬ、それについての損害賠償であるとかなんとかというようなことは第二次、第三次的なことであるというならぼくもわかるんだ。
 そこで、この農薬をいまつくっておりますような肥料会社ですね。いま全国でどのくらいあって、そのうち大肥料会社が幾らあり、大メーカーがいかほどあるか、そういうものをちょっとついでに聞かしてください。
#48
○和田(正)政府委員 河原参事官が私が参ります前にお答え申し上げましたことを私聞いておりませんけれども、私が申し上げましたのと同じ趣旨のことをお答えを申し上げておったと思いますので、そこは御了解をいただきたいと思います。
 それから農薬をつくっております会社は肥料会社ではございませんで、薬品関係の化学工業と結びつくわけでございますが、水銀製剤を現在つくっております会社も、水銀の原体から農薬としての原体までをつくります会社、また、その原体を買い込みまして、それを粉剤なり乳剤にいたしますような加工段階のメーカーとか、いろいろな段階がございますが、数は三十数社ございます。
#49
○中井委員 おもなものを五つばかり名前をあげてください。
#50
○和田(正)政府委員 北興化学工業、それから日本特殊農薬製造工業、日本農薬株式会社、三共製薬、大体そこらのところが生産量としては大きいところでございます。
#51
○中井委員 これの一年の生産高は、これまで最高の場合、金額にして総計どれくらいありますか。
#52
○和田(正)政府委員 農薬全体が五百億円くらいの数量でございまして、そのうち二割……。
#53
○中井委員 百億ですね。
#54
○和田(正)政府委員 はい。
#55
○中井委員 それじゃたいしたことはないんだな。あなたの返事と先ほどの参事官の返事と、どうもあなたは同じように解釈せよと言うし、ぼくもそうしたいのだけれども、三十数社あって百億ばかりのもので、その中で何だとかかんだとかというメーカーがおって、それの経営のことまであまり心配してやる必要はないと思いますが、その辺のところはどうですか。
#56
○和田(正)政府委員 私どもとしては、メーカーの経営のことを特に心配をいたしておるわけではございませんで、新しい非水銀糸の農薬の生産量をとにかくふやさなければいけない。そういたしますと、一般に税法上、新技術ということで設備をいたします場合には特別償却の制度がありますわけです。別に農薬に限りませんで、新しい技術が導入された場合に設備費に対する特別償却の制度があります。そういうものを申請のあった会社については適用をして、設備の拡張によるなるべく早い量産体制を整えていきたい、こういうことを一つ考えておるわけでございます。
#57
○中井委員 そうすると、その旧施設のことはもうかまっておらぬ。新しい新薬についての技術的なものに経済的な援助をやるのだ、それから税制の措置も考えるのだ、そういうことですね。そう了解していいですね。
 あまりくどいようで悪いからもうこの辺でやめますが、その新薬をつくる会社はどういう会社ですか、それもさっきのように四つ、五つ大きなところを名前をあげてください。
#58
○和田(正)政府委員 私どもとしては、やはり政務次官からお答えがございましたような基本方針で、まず非水銀糸の農薬の生産量を必要量確保するということが前提でございますから、税制その他についても優遇措置を考えますとすれば、当然そこを重点に考えておるわけでございます。
 それから、いま新しい農薬が幾つかございますが、水銀系農薬をつくっておりますところとしてダブっておりますのは、カスガマイシンという抗生物質がございますが、これは北興化学がすでに製造設備を一部分持ちましてやっております。それから日本農薬がブラストサイジンSというのをやっております。それから水銀系農薬をつくっておりませんところでは、現在塩素系の合成化合物について大日本インキ、呉羽化学などが開発を進めている。そういう状況でございます。
#59
○井手委員長 私から二、三お伺いをいたします。
 かつて魚毒性PCPの場合には、農薬取締法を改正して、地域を指定した上、新農薬を大体半年ぐらいの間に普及させた実績がございます。また本委員会では、先日自動車の排気ガスについて、この九月からの新型車については安全装置をつけるべしという決議をして、業者もそれを承知いたしました。さらに、まだ開発段階にある重油の脱硫装置についても、二年間に指導体制を整えることを決議いたしまして、業者も協力を約束いたしました。それらを考えてまいりますと、いままで論議があったように、いま少し新農薬についての生産体制を急ぐ必要があると私は考えております。それを前提にしてお伺いいたしますが、四十二年度の非水銀糸農薬の生産量は幾らですか。
#60
○和田(正)政府委員 先ほどもちょっとお答えを申し上げましたように、昨年が総使用量のうちの二割くらい、今年が大体四割で、来年といたしましては六割から七割くらいのものにいたしたいと思います。
#61
○井手委員長 次いでお伺いいたしますが、先刻私が事例を申し上げたように、本年度は非水銀系の農薬が四割、来年は六割から七割であるならば、四十三年度からは全面的に規制することが可能ではないかと考えておりますが、四十三年度からは規制ができるということを言明できますか。
#62
○和田(正)政府委員 私どもとしては、できるだけ早くというふうに考えておりますので、それを両三年というふうに表現をいたしておるわけでございますが、メーカーの生産量が、異常にいもち病の発生をいたしますようなときにも対応し得るだけの余力を持った設備になり、かつ、価格面におきましても大量生産によって引き下げられ、それから、使用いたします農家側も十分従前の習慣を切りかえ得るような体制ができますれば、両三年といわず、私は体制さえできれば直ちに切りかえていきたいという基本的な考え方は持っております。
#63
○井手委員長 切りかえるととが基本方針でありますならば、生産体制が整うように強力な指導を行なうことが私は正しいと考えております。本年も明年もあるわけですから、四十三年度からできないはずはないと私は思う。もちろん、いもち病が異常の異常に発生したときは、これは特例として考えられる場合がありますが、基本的には四十三年度から規制ができないはずがないと思う。ほかの事例を考えても私はできると思う。そのくらいの決意を、農林省は腹を持たないと、これだけの重大化した問題について国民は安心できません。私は、基本方針がそうであるならば、両三年という程度では、やはり国会としては承知ができないだろうと思いますので、この際、公害その他で当局の決断を迫られております今日の事態においては、私はとの機会にもう少し農林省の積極的な発言をしてほしいと思います。
 重ねてお伺いしますが、ことしの四割を五割に、あるいは来年度の六割、七割というものをさらに拡大して、四十三年度からの規制ができる決意があるかどうか、重ねてお伺いいたします。
#64
○仮谷政府委員 先ほどから申し上げておりますように、基本的には一日も早くという考え方で進んでおりますから、その基本線に沿って、増産体制も大いに積極的に進めていくということで、できるだけその期間内には解決をつけたいと思っております。目途としては、四十三年を目途にして私どもは最大限の努力をいたさなければならない、このように考えております。
#65
○中井委員 先ほど、もう少し詰めてと思いましたが、きょう初めてのことでもありますし、質問をやめたんですけれども、委員長からも熱心な御意見もあるし、ごもっともと思います。私どもが申しておりますことは、この委員会では、政務次官もたびたび出席なさって御存じだと思うのでありますが、一応けじめをつけておりますので、きょういま直ちにということが無理でありますならば、これは委員長の御発言と中を取り持つようなことなんですけれども、私ども五月十二日にこの特別委員会を持ちますので、そのときにはっきりとした計画表ですかね、いま農政局長からお話しになった、去年は二割、ことしは四割、来年は六割ですか、その次あたりどうだということを、ひとつ省議を取りまとめていただいて、当局から代表して御答弁をいただきたい、私はそう思います。いかがですか、委員長。
#66
○井手委員長 いま中井委員から中をとった御発言がありましたが、これほど重大化した水銀系農薬の問題について、農林省の決意さえ固まれば、ほかの問題に比べて、私はむずかしい問題ではないと思う。かってのPCPを規制したことを振り返ってみますと、どうして三年かかるか、私には理解できないのです。せっかくここまで論議が参りましたから、できますならきょう、それについての返事をいただきたいと思います。どうしてもきようできないとあれば、いま中井委員の言われるとおり、次回の十二日にお伺いしてもけっこうですけれども、各方面から非常に関心を持たれておりますし、農林省があまり積極的態度でないような印象を受けることを私は希望いたしません。ひとつ御相談の上返事をいただきたいと思います。
 その返事をいただく前に、環境衛生局長が見えましたのでお伺いいたしますが、水銀農薬に関して、農林省は発生について、厚生省は結論について検討が進められておるようで、近く食品衛生法を改正して、許容限度を規定されるように承っておりますが、人体に及ぼす許容限度についてそういう御意向があるかどうか、局長にお伺いいたします。
#67
○舘林政府委員 すでに多くの国におきまして、果物、野菜等におきます残留農薬の許容限度をきめました中に、水銀も含まれております。ことに水銀の脅威が叫ばれておるわが国におきましては、率先水銀の残留量を決定すべきものと考えまして、検討中でございます。ただ、現在まで判明いたしております水銀の毒性の限度は、お配りいたしました資料にもありますように、酢酸フェニル水銀のみでございまして、そのほかの水銀の毒性の限度というものは、必ずしも多くの動物について長期試験が行なわれたわけでないのであります。これは世界各国、その資料の確定的なものがない現状であります。このむずかしさは、長期試験でございますので数カ年を必要とするというようなことから、むずかしいわけでございますが、いま一つは、現在わかりましたフェニル水銀だけでも残留量をきめたらどうかという問題がございます。ただ、そういたしますと、フェニル水銀の微量測定という技術的な問題に逢着いたしまして、これが技術的にも非常にむずかしいし、また都道府県レベルにおいては困難であるというような、技術的な解明が必要な部分がございますので、それらのむずかしい点を鋭意明らかにいたしまして、できるだけすみやかに残留量をきめたい、かように思っております。
#68
○井手委員長 重ねてお伺いいたしますが、すみやかに残留量をきめてどうなさるおつもりですか。審議会かその他のほうに諮問なさって、五月かいつか答申を得てきめるという話も承っておりますが、どういうふうにお進めになるおつもりですか。
#69
○舘林政府委員 従来は食品衛生調査会の特別委員会にかけてきめておりますので、当然私どもとしてはその案を食品衛生調査会に諮問をいたしまして、その結果によりまして告示をするというつもりでおります。
#70
○井手委員長 その計画はどういうふうになっておりますか、段取りは。来月諮問なさるつもりですか。
#71
○舘林政府委員 目下のところでは六月中ということを予定いたしております。
#72
○井手委員長 それでは、農林省から非水銀系の農薬生産について決意を承りたいと思います。
#73
○仮谷政府委員 先ほどからたびたび申し上げておりますように、私どもも非水銀系農薬の増産を急いで、そして三年が二年、二年が一年に、一日も早く措置をしたい。その考え方、その基本線においては先生方の御意見と全く同感でありまして、何ら変わるところがございません。ただ、両三年ということを言い出したのは、農薬登録が御承知のとおり三年でございますから、そういうふうな意味から両三年ということばも一応出たのじゃないかと思っております。さらに、やはりこれは農業増産にきわめて大きな影響を及ぼす問題でございますので、たとえばいもち等の超異常発生といったようなことがもし万一あった場合のことも一応われわれは考えなければならない、それに十分対処するだけの準備も一応できなければならないという問題もございますし、さらに紋枯れ病というようなものは、まだ水銀農薬を除いては解決する段階まで到達いたしておりません。したがって、この解決につきましても、われわれは真剣に努力していかなければならぬ問題もまだ残されておりまして、したがって両三年ということばを使っておるわけでありますが、御意見は十分わかりますので、その御意思に沿って、やはり四十三年を目途として最大限の努力をするということでひとつ御了承を賜わりたいと思います。
#74
○井手委員長 ただいま農林政務次官のお答えによると、四十三年度から規制することを目途として新農薬の普及をはかるというお話でございましたが、異常発生、異常異常発生というととは別にして、通常発生の場合には、それでは四十三年度から全面的に切りかえができるというふうに了解してよろしゅうございますか。
#75
○仮谷政府委員 どうも井手委員長、なかなかなんでございますが、やはり先ほど申し上げましたように、紋枯れ病などの解決も実はついておらないわけでございまして、そういう問題、私どもはやはりほんとうに農民の立場に立って真剣に検討しなければならない問題も残されておるわけでありまして、ここで四十三年からやりますということを言えば、まことにすっきりしていいと思いますが、そういったやはり農業生産の立場からも考えなければならない問題もありますので、それを目途として最大の努力をするということで、きょうはぜひひとつ御理解を賜わりたいと思います。委員長いかがでございましょうか、よろしくお願いいたします。
#76
○井手委員長 政務次官の御意思はわかりますが、水銀系農薬は農民に関係ないというわけではございません。農民自身が使用上非常に困っておる問題ですから、無毒性のものを普及させることが、米食者一般というよりも、むしろ農民自身に私は必要であると考えております。したがって、本日それ以上の答弁ができませんならば、次会までに、生産計画というのをもっと明らかにして、あるいはまた技術の点についてもさらにその点を解明して、農林省の最後の方針を次の委員会にお示しをいただきたいと思います。
    ―――――――――――――
#77
○井手委員長 次いで、ばい煙に関する調査を進めます。肥田次郎君。
#78
○肥田委員 私は先般、発電計画と、それから東京周辺、その他伊勢湾の周辺、さらに大阪湾周辺、こういうふうに資料の提出を要求しておきました。ここに資料をもらっておりますが、何か説明をつけ加えられる点があれば、まず簡単に必要な個所だけ説明をしてもらいたいと思います。
#79
○藤波説明員 前回御要求のありました資料で本日お配りしてありますものにつきまして、簡単に御説明を申し上げたいと思います。
 前回御要求の趣旨は、主として東京湾、大阪湾周辺の火力発電所の実態並びにそれらの地域で使用されておる電力の実態、こういうものの関係がわかる資料ということでございましたので、お手元にございます資料、二つございますが、そのうち表題に「昭和四十年十二月十五日発受電実績(東京湾および大阪湾周辺)」というものがございます。これは上の欄に東京電力関係のことを書いてございまして、管内全域で、まず尖頭時と申しますのは、一日のうちで一番電力を使うときでございまして、次のページをまくっていただきますとおわかりのように、一日のうちに電気の使われ方、したがって供給のされ方は時刻とともに変わってまいりまして、夕方尖頭時、特に十二月の終わりごろに一番高くなるわけでございますが、そのときの電力が次に示しましたように、また表のほうに書いてありますように、約八百万キロワット強でございます。それから深夜になりますとその量が減りまして、したがいまして火力発電の供給力もしぼるわけでございますが、ここにございますように三百五十万キロワットでございます。
 次に、東京湾周辺ということでございますが、実は東京湾周辺の範囲を限るということが不明確であることと、また統計上もそういうものがございませんので、ここではその意味をくみまして、東京電力管内のうち千葉県、東京都、神奈川県の三都県分の数字をとってみたわけでございまして、二番目にございますように、その三都県の中でのその時刻におきます発電量の実績が、尖頭時に五百三十万キロワット弱、深夜時におきまして約三百万キロワット弱でございます。それで一番下の欄にございますように、その三つの都県内で消費した電気が、その時点におきまして約五百六十四万キロワット、深夜時において二百七十二万キロワットでございます。ほぼその県内にあります火力発電所の出力とバランスしておる、こういうことでございます。こまかく申し上げますれば、この表にありますように、昼間の電気が一番要るときにおきましては、よそからの水力電気その他が流れ込んでくる、深夜時におきましては若干の流れ出しをしておる。こういうことがあらわれておるわけでございます。
 下のほうに、関西電力地域につきまして同様なことが記述してあるわけでございまして、兵庫、大阪、和歌山の三府県分をとってまいりますと、夕方のピーク時におきまして約四百万キロワット強、深夜時におきまして二百万キロワット弱の需要があるわけでございますが、とれに対しまして、その三府県内にあります火力発電所のそのときの供給力は三百三十万キロワット、百七十万キロワットというぐあいになっておりまして、それだけでは足りませんので、他地域からの電気がそれに補充的に流れ込んできておる、こういう実態であるわけでございます。
 それからもう一つの資料は、これはそれらの地域におきます火力発電所の出力一覧表でございまして、昭和四十年度末におきましてこれだけの設備が現在ありますということと、それから将来の計画という御要求であったわけでございますが、現在四十五年度までの計画が決定されておりますので、それまでを表示してまいったわけでございます。
 ごらんになりますように、この計画で申しまして、一カ所で一番大きな出力を持ってまいります発電所は、上から七行目に書いてございます東京電力の横須賀火力発電所、これは久里浜にございますが、これが現在百二十三万キロワットでございますが、四十五年度までにそれが百九十三万キロワット、約二百万キロワット弱になる。これが現在、四十五年までにおきます一カ所における最大の発電所であるわけでございます。
 簡単でございますが、御説明を申し上げたわけであります。
#80
○肥田委員 ちょっとこの資料の内容でお伺いしますが、「火力発電所出力一覧」というやつですね。これは下のほうに書いてあるように、電源開発調整審議会の議を経たもののみをここに記されておりますね。そうすると、審議中のものというのがあるはずですね、申請中のものがありますね。それの概要を、ことばの上でけっこうですからちょっと知らしてもらいたいのと、それから、これはこまかいことですが、関西電力の中に五十、計五十と書いてあるのは重油だけで、石炭はここには書いてありませんね。そこで戎島にいま五万キロくらいの石炭発電所がありますよ、ないですか、いまは。こまかいことだから、わからなければわからないでいいけれども……。
#81
○藤波説明員 最初の御質問にお答えいたします。
 電源開発調整審議会の議を経たものだけを掲げましたわけでございまして、お話のように電力会社が長期計画としていろいろな希望計画を持っておるわけでございますが、それらの地点――これは四十五年度以降になるわけでございますが、それらをあげれば一カ所の発電規模がさらに大きくなるという地点も出てくるわけでございまして、現在政府といたしましてもまだ承認いたしておるわけでございませんし、手元に的確な資料は持っておりませんけれども、たとえて申し上げますれば、横須賀火力発電所におきましては、将来あと二基分だけ増設をしたいという希望を持っておりますし、それから姉ケ崎火力発電所におきましては、敷地的には将来この百二十万キロワットの倍くらいにしたいという希望計画を持っておることを承知いたしております。
 それから二番目の御質問でございますが、ここにございます堺港の火力発電所は、重油専焼の火力といたしまして最近つくられた発電所でございまして、いまお話の石炭だけの火力と申しますのは、昔ございました古いものでございまして、現在は廃止されているもののお話ではないかと存じます。
#82
○肥田委員 そういうことならいいです。あれはもう廃止したのですか。
#83
○藤波説明員 そうです。で肥田委員 それからここに同じく堺の築港新町で四十年度末の合計が五十というのはそのとおりですか。
#84
○藤波説明員 堺港火力は、先生御承知のとおりワンセットの規模は二十五万キロワットでございまして、二十五万キロワットを次々と増設していく、こういう計画になっておりまして、ただいまのところそれが二基分できておる、こういうことで合計で五十万キロ、二十五万キロワット二基で五十万キロワット、こういうことに表示いたしておるわけであります。
#85
○肥田委員 いま発電しておるものは三基ですよ。それから四基目の分ができて、これは煙突の塗装も終わりましたよ。そうすると百万キロはもう間もなく発電できるのではないですか。
#86
○藤波説明員 でき上がって営業運転に入っておりますのが二台で五十万キロでございまして、御指摘のとおり三台目がほとんど完成いたしまして、現在われわれ役所のほうの竣工検査を行ないつつある段階でございます。これが終わりますれば完成ということで営業運転に入るわけでございます。それからもう一台、四台目は工事中でございます。それを合わせますと百万キロができることになりますが、この表では四十年度末現在で営業運転に入っておるのが五十万キロ、こういうぐあいにいたしておりまして、あとの分は四十五年度末までの右側の数字の中に含まれて表示されております。右側のほうに百五十万キロと書いてございますが、そのうち四台分の合計百万キロワット分はすでに検査中ないしは建設中のものである、こういうことであります。
#87
○肥田委員 そうすると、ここは当初の計画どおり二百万キロワットの設備をつくるということですね。
#88
○藤波説明員 将来そういう計画で進んでおります。
#89
○肥田委員 それじゃ、もう一つの資料のほうでちょっとお伺いしますが、東京電力の管内全域が約八百十万キロワット、これは十八時の尖頭時ですね。そこで先ほどあなたの言われたのは、発電施設がこれこれあるから大体これでとんとんだというように言われたのですが、それはピークとなにとの関係ですか、あとでもう一度聞きますが、しかしこの東京電力管内の全域の使用量のピークが約八百十万キロですね。そうすると、東京周辺ということとはまた違ってくる、そういうことになるでしょう。そこでお伺いしたいのは、東電管内の発電施設、これは水火力まぜて結局どういう数字になりますか。
#90
○藤波説明員 東京電力管内の発電設備全体でございますが、水力が約二百十万キロワット、火力が六百四十万キロワット弱でございます。
#91
○肥田委員 そうすると、将来の東京周辺の――私が東京周辺ということばを使いますのは、いわゆる千葉、京浜地域、こういうふうに理解してもらったらいいのですが、この地域で将来の使用電力量というものと、それから工場の施設というものとの関連は、これは通産省の中川さんいますね。こういう関係はもう計算ができているのでしょうか。そういうことでお伺いするのですが、実はこれはどういうふうになりますか。たとえば東京湾周辺にいわゆる重油発電所が集中されて、ここで発電をして、そしてそれだけで今度は全需要ということになってくると、これは余ってきますね。そういう際の電力需給計画というものを、いまこれはわからなかったらいいですから。これは本来東電の関係からきちっとした資料をもらったほうがいいと思うのですが、そういうことを実は私は知りたいのです。それを知った上で私が本質的な議論をしたいと思うのは、いわゆる公害の影響と、それから東京湾周辺に集中する発電所の建設計画というものとの矛盾点というものを私は質問で深めていきたい、こう思っているのです。それであなたのほうで、東京湾周辺の火力発電所で発電したものを、これをほんとうに東京湾周辺で消費し切っているという実情にあるのかどうかということの真実をひとつ答えてもらいたい。
 私はこういうことを知っているのです。五井ですか、千葉の埋め立て地の発電所、ここで将来、とにかくいま言われたように二百万あるいはそれ以上の発電施設を持つことになる。ところが、最近の大容量の発電機というものは、これは極端に出力を落とすわけにはいかない。常時七〇%程度の発電をしておるということが一番経済的なんだ、こういうことです。そうすると、あの地域で二百万キロあるいは三百万キロというものを発電するようになった暁には過剰電力をどうするのだ、こういうことです。そういう場合に、いまでもそうですかということを前提にして、そういう際には、ここからまた電力を従来とは違った形で逆送するような形になります。つまり工場が休んでいる間はその電力をよそで使ってもらうのだ、当然需給計画というものはそうなるでしょう。その矛盾点があるのです。そうなると、本来の発電事業というものは公益事業として大半的な任務を負わされているものが、純然たる企業計画になってくるでしょう。しやすいところで大容量の電力をつくって、そしてそこから今度販売をしていくのですからね。これと公害との関係を無視できないじゃないかというのが私の持論なんです。ですから、一地域に少なくとも百五十万キロ程度のものでとどめて、それ以上の大容量の発電施設をつくる必要はどこにあるのかということなんです。いまの水力発電を山間部からこちらへ送電線で供給をしておる形を、これを一切やめて、そうして節約するのは、これは送電線だけなんです。コストは水力のほうが安い、火力のほうが高い。それを今度は送電線だけを問題にして東京周辺にするということは、これは矛盾があると私は思っている。いわゆる企業採算面上の問題のみを言うのではないですよ、誤解をしないようにしてもらわなければならぬが、そこでその問題を取り上げると、当然通産省あたりは、ただもう生産経済の問題だけに問題をしぼって、そこで固執しようとする。こういう点をどういうふうに考えておられるのかということを私は聞きたいのです。
#92
○中川説明員 これは専門的なことは藤波技術長からお答え願ったほうが正確だと思いますが、私の承知しておる限りでは、電力の消費の実態というものは、たとえば関東地方で考えますというと、工業活動の大きいところに大きな電力の需要があるわけでございます。これは電力需要のみならず電灯需要も含めて、先生のいわゆる東京湾沿岸での電気の需要量というものは大きいわけでございます。それに対応した発電所というものが、大ざっぱに申しますと、同じ地区にある。それは供給責任を負っているという意味合いからいって、電気の需要に対して支障を起こさないというためには、近くにあればあるほど確実なわけでございます。そうして水火力を総合してものを考えましたときに、一番大きな需要量になる東京湾周辺の電気需要に対しまして、基礎的な二十四時間フラットになる需要のロードベースの電力の供給というものを火力発電所がやっていって、尖頭時の電力はむしろ遠くの水力地帯から送られてくるのが私の理解している常識的な姿でございます。だから二十四時間を通じますと、その間にはいろいろ電気の流れの出入りというものはあるはずでございますから、正確に申しますれば、いろいろな形はあるだろうと思いますし、それは藤波技術長から御説明したほうが正確だと思いますけれども、東京湾沿岸における火力発電所というものは、沿岸地帯における電力需要に対してのロードベースの需要を満たしておる、こう御理解願えれば、これは経済性の問題はもちろんございますけれども、供給力の確保という問題もございまして、山間部等に送られる電気を東京湾沿岸でよけい発生さしておるということにはならないと私は考えます。間違っておるかもしれませんので、藤波技術長から……。
#93
○藤波説明員 補足して申し上げますと、全体の需要の今後の伸びの想定につきましては、年々東京地区におきましては一割程度の伸びがあるだろう、こういう想定がなされておるわけでございますが、特に東京湾周辺についてはその伸びが大きいことが予想されております。それから、実は京浜地区の高い需要密度のところに送るためには、現在よりはもっと京浜地区に近い地点で火力発電所ができ得れば、なお経済的であり、あるいは事故等の可能性も少ないので望ましい、こういうことがいえるわけでございますけれども用地問題、それから公害問題等々を考えまして、現実の火力発電所のこれからの立地につきましては、そういう京浜地区からだんだん離れてまいりまして、たとえば横須賀であるとか、あるいは姉ケ崎であるとか、さらには鹿島灘の方面であるとか、こういうぐあいに距離から申しますと、水力発電を山から持ってくると同程度の長距離送電線を必要とするような地域にだんだん移ってまいっておる次第でございます。その意味におきましては、従来火力というものは都心火力とかいうような表現でいわれておったわけでございますが、最近は、実態はいわゆる系統火力と称しまして、相当遠方に立地し、そういうところで事情が許せば相当まとめて発電をして、相当大きな長距離送電線で都心に持ってくる、こういうやり方に現実が変わってきておる、将来ますますそういう方向になる。こういうぐあいにわれわれは考えておるわけでございます。
#94
○肥田委員 私が言っていることも、あなたの言っていることとそうたいした変わりはないのですよ。私が一番問題として取り上げているのは、たとえば東京湾周辺の火力発電所の数は幾らあるのですか、十ぐらいありますね。この分散を、なぜ一カ所に限って二百万キロ、三百万キロにする必要があるのかということを、その問題点だけを私は取り上げている。中川次長の言っていることも、私は変わりはないと思うような気がするけれども、あなたの話の中には何か私の考えとは大きな相違がある。需要と供給の関係で、それのみで発電施設をつくるということになると、これは経済コストが中心になってしまうから、だからこの間の東電の常務が来てしゃべっておったように、三百万キロも、もっと必要なことを言う。事故があったら、こういうようなことを言う。事故があるということは、一カ所に集中するから致命的な事故になるのです。一カ所から、たとえば三百万キロワットの施設をかりにしたとしても、何十回線という送電線をつくるわけにいかないでしょう。そういう問題を抜きにして、ただいかにすればコストを安くして発電をして、そして供給できるか。それは事業家だからこういう方向に頭が向くのもやむを得ぬでしょう。しかし、それが結局は産業公害を引き起こすことになるじゃないか。そうすると、限度を百万キロワット・アワーぐらいにして、分散をしてやるという方法をとったところで、さほどの影響はないじゃないか。一カ所に三百万キロにするのか、一カ所に百万、百五十万で押えるのか、その問題点だけになる。そういうことになるのですよ。その点は、私の言っていることとあなたの言っていることと私は違うように思うのだが、中川次長、どう思うのですか。
#95
○中川説明員 先生のおっしゃることも、私は性質上の議論としては十分わかっておるつもりであります。ただ場所と無関係に百万キロあるいは二百万キロという議論をしてもいかがかと思うのでございまして、公害問題というのは、この前もこの席で話が出ましたように、場所、場所によって判断が違うわけであります。たとえばいま東京電力で計画しております原子力発電所などにつきましては、これはいまの火力発電所の公害問題と違った意味でのやはり立地判断が要るわけでございます。そこで東電の原子力発電の計画は、たとえば福島県の双葉というかなり遠いところ、しかもこれはある程度海岸であったほうが望ましいということで、海沿いのところにいま案が出ておるわけでございます。しかもそこで起こします電力というものは、福島県からむしろ東京のほうに流れてくる、こういう形でございます。それと同じような判断で、発電所の立地につきましては、当然に経済性の問題と、いまの公害判断というものとは、十分に勘案しておるわけでございますから、ある場所において百万キロ以上のものが適当でないかどうかということは、その場所に即してチェックをすべき問題だと思います。チェックの結果、検討の結果、そこにあまり大きな容量の火力発電所があっては、背後地における公害問題が必ず起こるということが明らかであるならば、その起こらない範囲内にとどめるべきだと思います。同様の趣旨のことを技術長もこの前から御答弁しておったはずでございます。抽象的にと申しますか、先見的に三百万キロは多過ぎるとか、二百万キロ以上はだめだというようなお話でございますと、場所によっては、それを置いても一向かまわないところもあるわけであります。置いてもかまわないところにおいては、そういう大容量の発電所をつくることによって、経済性を確保し、そして電気料金というものを低位に置くということが、国民全体に対する利益につながることでございますから、それはそれでよろしいのじゃなかろうか。ただ検討の結果、明らかに公害上の問題が起きるといったときに、経済性の観点からだけで立地計画を考えるというわけにはまいらぬという基本は、私ども公益事業局もはっきりしておるわけであります。
#96
○肥田委員 もう少し中川さん、あなたに聞きますが、私の言っておるのは、二つのたてまえでものを言っておるのです。一カ所に巨大な発電容量を持つような施設をつくるということは、あなたの言い分を聞いておると、経済価値が大きければ大きいほど高まるような言い方をしておる。じゃ、この百五十万キロと三百万キロ、五百万キロでどれだけのなにがありますか。これをひとつ説明してください。どれだけコスト安になるか。
#97
○中川説明員 いま私がここで原価的な計数をもってお答えするだけのものは持っておりませんけれども、いまの発電所、数百万キロワットという場合でも、一つの発電機でそれだけのものができるわけではございませんで、たとえば三十万キロワット、五十万キロワットという発電機を幾つかそこに設置するということであります。それは当然に土地の利用面におきましても、あるいは管理費用におきましても、十分に経済的に有利であるはずでございます。それから発電所を、いまかりに三十万といたしますと、三十万のものを五つ一カ所にまとめるのと、三十万のものを五カ所に散らしたのとでは、送配電の費用は当然に変わってくるはずでございます。
#98
○肥田委員 そんな飛躍した、しかも抽象的な議論じゃなしに、私が言っておるのは百五十万キロ程度という限度、これを一つの中心にして議論を進めておるわけです。よろしいか、いまの二十万キロワットの発電機が将来四十万キロあるいは五十万キロになるかもわからない。その一基の発電のコストというものと、それからこれを十基あるいは十五基も寄せた場合の発電コストが、どういう関係でそんなに議論をしなければならぬほど安くなるのか、それを具体的に数字で示してくれと言っておる。たとえば二十五万キロを百五十万キロにするために六基据えるのと、それから三百万キロにするために十二基据えるのと、一体どれだけのコストの差が出てくるのか。要するに、これは公害を無視して、公害の関係はないというけれども、私は、そうしたらあとで公害の定義を聞きますが、私はいつも言っているように、この亜硫酸ガスをそこらじゅうばらまくから公害にはならぬのだ、一カ所に集中するからこれが公害になるのだ、こういうふうに議論しておられるけれども、これは少し私はあとでなにしますが、公害というものをそういう簡単な考え方をしてもらっては困る。だから東京湾周辺の必要な発電容量、いわゆる電力の必要量というものと、それに必要な供給量というものと、それから将来の発展度合いというものとを計算の中に入れて、そして当然過密集中するならこれを防がなければならぬだろうし、公害防除というたてまえから制限を加えなければならぬだろうし、それから同時にいろいろなものについての制限を加えなければならぬ。そういうことから、めんどうくさいけれども、実際どれだけの発電施設というものを東京湾周辺につくろうとしているのか。発電所がふえれば電力が安いから集まってくる、これはあたりまえのことです。だが、そこにはおのずから限度がありますよ。あまり東京湾周辺で安い電力をつくって、そのあたりに工場をずらっと並べて、すぐにそれでいわゆる健全な生産計画だと思っているのは、これは大間違いだ。そういうことを私は胸の中に考えておるから、いろいろなことをお聞きしているわけなんです。
#99
○藤波説明員 補足して若干申し上げますと、一般的に申しまして、一カ所で、たとえば二十五万キロとかあるいは三十万キロユニットのものを並べてたくさんつくる場合と、二基とか三基だけにとどめる場合につきましての建設費の違いは、具体的に申しますと、たとえば海からの大量な冷却用水を取るための施設だとか、あるいは送り出しのための送電設備、変電設備なんかを設ける場合等は共通的に使える面があるということ、それから送電線につきまして、先ほど中川次長からも触れましたように、まとめてつくる場合にはそれだけ経済的には割り安にできる、こういうことは一般的にいえると思います。したがいまして、公害防止上差しつかえない場所におきましては、相当まとまった規模のもの、現在におきましては、先ほど申し上げましたように、五年先までの見通しでは二百万キロワットくらいまでが最大であるわけでございますが、できるだけまとまった規模のものをつくっていきたい、こういう希望が出るのは当然かと思いますが、ただ実態は、先ほど申し上げましたように、同じ東京湾周辺の中でも、東京都とか船橋地区とか、あるいは川崎、横浜付近とかいう、いわゆる京浜地区の中心部におきましては、すでに用地その他の諸条件も、公害の問題につきましても、非常に窮屈な場所になってきていますので、先般ここで御決議がありましたような優秀なる脱硫装置の効果的なものが実現してまいります将来におきましては状況が変わるかもしれませんけれども、現実問題としては、なかなかその増設はむずかしくなってきておるということがいえると思います。したがいまして、同じ東京湾の周辺にいたしましても、こういった川崎、横浜東京都より相当離れたところにだんだん立地が移っていき、そういうところでも、もちろん公害防止上のチェックも十分いたし、具体的には煙突の高さ等も将来を見越して相当高目のものをつくるといったような措置をした上で、まとめてできるところはまとめてつくることを認めていくということになろうかと考えておるわけであります。
#100
○肥田委員 これはひとつあなたにお願いしておきます。それは、おそらく審議会のほうに一つの計画と審議の基準のようなものがあると思います。あなた方二人とも答えが抽象的です。私が言っているのは、発電機だけの問題でなしに、大容量になれば、もちろん大容量になるほどコストが安くなる。しかし、冷却水だとか何とかいうそういう施設の問題などは、必ずしも一カ所に集中しなければならぬということはない。だから、それの基準というものは、私は私なりに一つの基準というものを胸に描いているわけなんです。あなた方の話を聞いておると、将来三百万が五百万にもふえるぞというような、そういう印象を受けてならないのです。一カ所におけるところの発電施設というものが常識的にどうなるかわかりかねますからね。しかし、この重油発電機の生命も、原子力がとってかわるということになれば、私はそう長いものではないと思う。しかし、これだってまだ十年や十五年はそう簡単に廃止するわけにいかないし、ということに必ずなる。そうすると、これからつくるところの四千万キロワットあるいはそれ以上の重油火力発電所というものは、これはずっと公害問題と結びつけて考えないわけにはいかないのです。ですから一カ所に大容量の発電施設を持つということが、どれほどのいわゆる経済価値があるものなのか。これをひとつ、抽象的な議論ではいけませんから、その基準になるようなものが審議会にあるはずですから、それを見せてください。それで私の一カ所の発電施設は百五十万キロが非か、三百万キロが是かという議論をしていきたいと思います。
#101
○藤波説明員 いまお話に出ました電源開発調整審議会の審議におきましては、実は新しく出てまいります希望地点計画につきまして具体的に審議しているわけでございまして、一律に将来一カ所のプラントのスケールと申しますか、発電所規模がどうであるかというような基準とか内規とかいったものは持っておらないわけでございます。
 それからもう一つお話の中に、将来五百万キロワットにでもなるようなことであれば、こういう意味のおことばもございましたが、現在のところは、それほど大きな計画は考えられておらないわけでございまして、今後五年間に二百万キロワット程度のものがせいぜい一カ所、さらにその後になりまして二百四十万キロワット程度になるものが一、二カ所出てくるということでありまして、なお敷地的に申し上げますれば、三百万キロワットくらいまで置ける地点が一カ所、二カ所くらいはあろうかと、こういうくらいのところが実際の見通しでございます。したがいまして、また、そういう二百万キロないし三百万キロワットに実際の計画が出てまいりますのはここ数年先でございますので、先ほども触れましたように公害防止対策の技術もさらに進歩するということも期待されますので、それらともあわせて具体的に検討していかなければならぬと考えておるわけでございます。そういった意味もございまして、電源開発調整審議会におきましては、一律の規模の規制基準といったものはございません。
#102
○肥田委員 藤波さん、重ねてあなたにできたらひとつお願いしますが、私のほうは私のほうで研究してみます。そのコストを研究してみますから、あなたのほうでひとつなにしたものを見せていただきたいと思います。
 それから中川さんにも聞いておいてもらわなければならぬのは、あなたも産業公害に顔を出した因縁からひとつ聞いておいてください。これは今度は厚生省の環境衛生局長が留守ですから、橋本さんに聞いておいてもらわなければならぬのですが、大気汚染の定義というものを厚生省はどういうふうに定義づけられておるかということです。そこで、これはWHOの出しておる大気汚染というものの定義ですが、「大気汚染とは、戸外の大気の中に人工的に持ち込まれた汚染物質があって、その量、濃度、持続時間が、一つの地区の住民のうちのかなり多数の人々に不快感を引き起こしたり、また州の広い地域にわたって、公衆衛生上の危害を及ぼしたり、人間や、植物、動物の生活を妨害するようになっている状態をいう。」こういうふうに世界保健機構という機関で出している大気汚染というものの定義が一つあります。こういうことになってくると、この定義そのものは非常に制約のあるきゅうくつなものになってくると思います。だから、たとえば一カ所の発電所の施設が、経済コストが安くなるからというので、それを何百万キロにふやしていいということには、いままではどうか知りませんが、これからはなりにくくなりますよということを私は言いたいのです。
 そこで藤波さんのほうから、重油一万トン燃焼に対する亜硫酸ガスの問題について資料をいただきました。これも最近忙しかったものですから、私はこの中身と対比する資料を持っておりませんので、これはひとつ厚生省のほうで、あなたの出されものがどうこうというのでなしに、さらに厚生省のほうでこういうことの分析をしてもらいたい思います。この資料をあなたは持っておられますか。「重油一万トンを燃焼することによって生ずる全硫黄酸化物の量について、重油一万トンを燃焼するに必要な理論空気量は約一・一億NM3であって、理論燃焼ガス量は約一・二億NM3となる。重油中に含有する硫黄分を二・五%とすれば、燃焼ガス中の全硫黄酸化物は十七万五千NM3となる。したがって、燃焼ガス中における割合は約〇・一五%となる」これは基準以下だ、こういうふうにこの資料はございました。これは一万トンですから、たとえば日本の重油発電施設が、これは地域的な問題ではなしに、私は算術的な問題を数字で言っているのですが、たとえば四千万キロワットということになると、百万キロワット当たり大体重油を八千トン使うのです。ですからそれの四十倍ということになる。そういう重油の使用量ということになってまいります。ですから、そういう際の問題を考えながら、いわゆる二・五%の硫黄含有を使った場合に〇・一五%となる。こういうことなんで、一体これが大気中にばらまかれた場合の亜硫酸ガスの量というものがどういう計数になるのか、これをひとつ厚生省のほうで研究をしてもらいたいと思います。
 それから藤波さんにお伺いしたいのは、二・五%というのは、大体一番質のいい重油なのであって、いまどの程度のものを使っておるのですか。いま私、この前いろいろ聞いた説明の資料が手元にございませんので、何パーセントくらいの含有率のものを使っておるのか、ひとつお答えをいただきたいと思います。
#103
○藤波説明員 現在火力発電所で使っております普通の重油の硫黄含有量でございますが、平均二・五といたしまして、若干それより低い含有率のものも使っておりますし、若干高く二・七くらいのものを使っている発電所もございます。
#104
○肥田委員 そうすると、平均して二・五%の計算で間違いないということになりますか。
#105
○藤波説明員 おおむねそういう観点から二・五という仮定を置きまして、算術計算としてはなっております。
#106
○橋本説明員 先ほど先生がおっしゃいました大気汚染の定義でございますが、私どもも技術的にはほぼ同様の考え方をいたしておりますが、現在のばい煙の排出の規制等に関する法律という中におきましては、ばい煙としまして、すす、粉じんまたは亜硫酸ガスあるいは無水硫酸、これだけのものしか取り上げておりません。そのほかに特定有害物質として局地的なトラブルを起こすものを取り上げております。そういう意味でばい煙規制法をつくりますときに、大気汚染防止法ということを希望いたしましたら、厚生省からのこれだけの範囲内では大気汚染防止法には妥当しない、この名前が妥当であろうというようなことがございました。そういう意味で現在の大気汚染のこの基準は、大気汚染の中のかなりの現象でございますが、全部をカバーしているものではございません。
#107
○肥田委員 先ほど私が言ったこれは、あなたのほうでひとつなにしてくれますね。
 それから、これはどなたか質問されておったら、私はまた議事録を見ることにしますが、厚生省環境衛生局から出された資料がありますね。「東京都内三カ所の大気汚染測定網測定結果の概要」という中に出ていますいわゆる数字ですが、亜硫酸ガスが一九六四年の平均は六・九PPHM、それから一九六五年の平均は五・七PPHMだ、こういうふうに各それぞれの実験の数字が出ていますね。こういうふうに数字を出されて、それからそのあとのことですが、あとのことでどういうふうになさっておるのか。たとえば亜硫酸ガスの項については、亜硫酸ガスの発生源というようなものについて分類をして調査をされておるのかどうか、ただそういう測定結果だけなのかどうか、この点をひとつお聞かせ願いたい。
#108
○橋本説明員 いまの御質問の点でございますが、一つは、測定をいたしまして、その測定点における傾向を見ているということが一つございます。この資料をごらんになりますと、ふえているところもあるが、中には減っているところも若干あるという点にお気づきであろうと思います。そういう傾向を見ますことと。もう一つは、私ども現在、環境基準の設定ということを非常に考えておりまして、環境基準を設定します際に、一つは影響の観点から、一つはどの程度の汚染のレベルがどの程度に出現するか、どこで線を引くか、この二つの観点から線を引くべきであるというふうに考えてやっている資料の一部でございます。現在公害審議会等にかけておりますが、今年末までには厚生省として環境基準の腹案を持ち出したいといったことで現在作業を進めております。
 もう一点は、発生源との関係はどうかということでございますが、発生源との関係は、この厚生省の三カ所の資料だけではとうていこれをきわめることはできません。発生源につきましては、地方自治体がばい煙規制法によりまして常時監視の義務を負っておりまして、常時定点でばいじんと亜硫酸ガスにつきましての定点観測をいたしております。その定点観測の資料と合わせて、それに気象上のデータ等をからみ合わせながら、私どもこの発生源との関係等を点検いたしておるわけでございます。特に東京湾沿岸及び大阪湾沿岸におきましては、東京湾沿岸では一都三県が連絡協議会をつくりまして、夏と冬に広域の汚染調査をいたしておりますし、大阪湾沿岸におきましても、阪神地域の広域の大気汚染の連絡会議がございまして、そこで汚染のはなはだしくなる時期をつかまえまして汚染測定をいたしております。私ども、そのデータの報告をすべて受けまして、それと、その汚染源の地域的な分布、量的な動向をからみ合わせながら関係を見ているということでございます。そういう意味で、国が直接汚染源との関係をきわめることはできませんが、自治体との関連において汚染の動向と汚染源との関係を点検をいたしておるというのが現状でございます。
#109
○肥田委員 汚染源の調査ですが、これはいまあなたが言われるように、国が直接はできないからそういう面もあると思うのです。自治体は完全にそれに協力できる体制にありますか。
#110
○橋本説明員 完全に協力できるかという御質問でございますが、現在私どもの承知しておる範囲内におきましても、自治体がいろいろその調査をやります上におきまして、予算とか技術とか、そういう点に特に難点があることはございますが、非常に充実いたしてきております。また、私どものほうもまだ弱体な面もございますが、これも国際的にいろいろな地区でやっていることに比べた場合におきまして、ほかの国と比べて非常に程度の悪いことを日本がやっておるのではないということがいえると私どもは思っております。
 発生源のほうの資料を得られるかどうかという点でございますが、これは東京都、神奈川県、あるいは大阪府、大阪市、それから兵庫県の県市等が非常に詳細な資料を持っておりまして、発生源の調査をいたすときに、発生源のほうから非常に抵抗を受けたというような事態はないように聞いておりますが、ただ、人員等が少なうございますから、非常にこまかく何度も発生源についての詳しい調査をするというところまでは、体制がまだ不十分であるという段階でございます。発電所等につきましては、関電とか東電というようなところは、私どもの要求します資料でも、よく積極的に協力しながら出してきてくれております。
#111
○肥田委員 私は、やはりこの点は問題があると思います。たとえば国が直接地方自治体に対して予算をやらないために、地方自治体の財政が苦しいということで、その面での調査が不十分というような点があります。ただ、最近公害という問題が大きくアピールしてきたので、それぞれ最善の努力をしようとしている姿はわかりますが、先立つものはやはり人と金なんで、それがために十分できがたいという事情のあることがあります。これは重大な根本問題だと思います。
 それから事業経営主のいわゆる圧力といいますか、妨害といいますか、これはありますよ。この問題は私は一番大きな問題だと思っているのです。先ほどから電力問題を私が議論しているのも、やはりそういうところに若干の論拠がありますよ。地方に行って聞くんです。そうすると、実際の保健担当をしておる自治体の職員と、それから一般行政を担当しておる、たとえば市長だとか助役だとか、あるいはいまこういうものは大体開発局といっているのですが、こういうところが担当していますね。結局、そこに持っていかなければしかたがないから持っていくのですが、そこらあたりの言い分とは全く違う。保健所の所長あたりはひそひそとやってきて、そして小さい声で、たいへんなんですよ、こう言う。いま話の中身は私は言いませんけれども、これはこのままほうっておかれるとたいへんですよと言う。開発局で、たとえば発電所の煙突は幾らだと聞けば、これは百八十メートルであります、全部百八十メートルにさすことにいたしましたと言う。発電所に行って聞いたら百五十メートルと言う。それでは違うじゃないかと言うと、いや、それは訂正するというような事実も調査の結果あった。これは昨年の公害調査ですよ。それからあなた方のいわゆる調査結果の発表も、先ほど言ったように、保健所が提出した書類が、今度は開発局あたりで公式に発表される場合には中身が違ってきておる。さも影響がないような発表をしておるのが開発局の発表で、そして実際にたいへんですよといって保健所の所長や関係職員が耳打ちをする、こういう状態がある。これは明らかに関係企業の圧力がそこにあるということだ。それでなかったら正しい保健所から報告した書類がそのまま発表されなければならぬ、そういうことがあります。ですから、これはたいへんな問題なんで、やはり逐次そういう点を改めるような努力をしてもらわなければならぬと思うし、それをするについては、やはり国が直接測定、調査をする機関というものをつくらなければならぬだろう、そうしなければ問題の本質をきわめることはむずかしいだろう、こういうふうに私は考えております。そこで、そういう措置についてひとつすみやかに厚生省としても計画を検討してもらうようにお願いをしておきます。きょうは局長がいられないので、とりあえずこのことを伝えておきます。
 それから藤波さん、先ほどお願いした資料はよろしいですね。私はそれをもらってから、この議論は、どちらが正しいかということよりも、とにかく公害を前提にしての議論として続けていきたいと思いますから、資料をお願いいたします。
#112
○藤波説明員 御要求の、発電所の規模のスケールの違いによる経済性の比較につきまして、なかなかむずかしい面も含まれておると思いますけれども、できるだけ用意をしてみたいと思います。
#113
○肥田委員 質問を終わります。
#114
○井手委員長 次会は、来たる五月十二日木曜日午前十時から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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