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1965/06/09 第51回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第051回国会 決算委員会 第30号
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1965/06/09 第51回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第051回国会 決算委員会 第30号

#1
第051回国会 決算委員会 第30号
昭和四十一年六月九日(木曜日)
   午前十時二十二分開議
 出席委員
   委員長 吉川 久衛君
   理事 押谷 富三君 理事 白浜 仁吉君
   理事 堀川 恭平君 理事 勝澤 芳雄君
   理事 山田 長司君
      根本龍太郎君    原 健三郎君
      福永 健司君    山手 滿男君
      神近 市子君    中村 重光君
      森本  靖君
 出席政府委員
        建設政務次官  谷垣 專一君
        建 設 技 官
        (住宅局長)  尚   明君
 委員外の出席者
        建設事務官
        (都市局首都高
        速道路公団監理
        官)      森  一衛君
        建設事務官
        (都市局阪神高
        速道路公団監理
        官)      千葉  滋君
        建設事務官
        (道路局日本道
        路公団首席監理
        官)      小田 寿夫君
        建設事務官
        (住宅局日本住
        宅公団首席監理
        官)      永井  陽君
        会計検査院事務
        官
        (第五局長)  保川  遜君
        住宅金融公庫総
        裁       師岡健四郎君
        住宅金融公庫理
        事       江ケ崎太郎君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        総裁)     林  敬三君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        理事)     潮   洸君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        理事)     関盛 吉雄君
        参  考  人
        (日本道路公団
        総裁)     富樫 凱一君
        参  考  人
        (日本道路公団
        理事)     安井 正巳君
        参  考  人
        (首都高速道路
        公団副理事長) 萩原 辰郎君
        参  考  人
        (首都高速道路
        公団理事)   桃井 直造君
        参  考  人
        (首都高速道路
        公団理事)   有田  毅君
        参  考  人
        (阪神高速道路
        公団副理事長) 樺山 俊夫君
        専  門  員 池田 孝道君
    ―――――――――――――
六月九日
 委員中村重光君辞任につき、その補欠として八
 木昇君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員八木昇君辞任につき、その補欠として中村
 重光君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 昭和三十九年度一般会計歳入歳出決算
 昭和三十九年度特別会計歳入歳出決算
 昭和三十九年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和三十九年度政府関係機関決算書
 (住宅金融公庫)
 国が資本金の二分の一以上を出資している法人
 の会計に関する件
 (日本住宅公団、日本道路公団、首都高速道路
 公団、阪神高速道路公団)
     ――――◇―――――
#2
○吉川委員長 これより会議を開きます。
 国が資本金の二分の一以上を出資している法人の会計に関する件について、調査を行ないます。
 本日、参考人として御出席願っております方々は、委員各位のお手元に配付してあります名簿のとおりでございます。参考人からの意見聴取は、委員の質疑により行ないたいと存じますので、さよう御了承願います。
 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますので、これを許します。勝澤芳雄君。
#3
○勝澤委員 道路公団のほうが御都合があるようでありますから、まず道路公団のほうからお尋ねいたします。
 道路公団の料金収入に関する問題でありますが、建設して、そして予定収入を上回っている道路、あるいは採算がとれない道路、いろいろあるようでありますけれども、これはその建設の当初において、計画されるときにどういうような計画で――料金計算をむろんやっておるでしょうが、やられておるのですか。それから、その路線が黒字になった場合には、今度はその路線はどういうような処理をするか、そういうことはどんなふうにされておりますか。
#4
○富樫参考人 お答え申し上げます。
 ただいま日本道路公団の営業中の道路は、高速道路を除きまして、六十五本になっております。そのうち黒字の道路は約三十九本、それから赤字の道路が十九本でございまして、残りは、まだ営業早々でございまして、結果が出ておりません。
 そこで、お尋ねの赤字路線についてでありますが、赤字路線につきましては、当初計画しました交通量に満たない交通量が実際には起こっているということで、赤字になっておるわけでございますが、これも、償還期限をおおむね三十年にしておりますが、三十年たって償還期限が来ましたときになお償還すべき金がありますときには、料金の一部を損失負担金として積み立てておりますので、それを入れまして償還するという計画にいたしております。
 それから、黒字路線のほうは、計画どおりに償還いたしますれば、そのときに無料開放するということでございますが、それ以前に償還いたしました場合には、そのときに無料開放するということにいたしております。
 前後いたしましたが、料金計算をいたしますのは、初めに交通量を現状から想定いたしまして、それの車種別の交通量を算定いたしまして、それに基づきまして採算計画を立てるわけでございますが、将来に向かっての予想が多いものですから、なかなか的確な予想がつきにくいわけであります。しかしこれも、科学的な調査を進めますれば、もっと的確な交通量が把握できるのではないかと考えられますので、そのほうの研究も進めております。だんだん年数がたちますと、付近の道路の状況や自動車交通の状況が変わってまいりますので、なかなか将来にわたっての予想がつきにくいというのが現状でございます。
#5
○勝澤委員 この赤字道路で、三十年たったときにまだ償還し切れないときは、この料金損害負担ですか、これはどういう形で積み立てられておりますか。
#6
○富樫参考人 各路線ごとの料金収入の一〇%を積み立てておきまして、これを損失負担金として、あとで償還に足りない金はそれでまかなうということにいたしております。
#7
○勝澤委員 最近、名神高速の場合の収入状態というのが予想よりも悪く、尾張一宮から小牧間が開通すればよくなる、こう言われておりましたが、この四月に料金の値下げをしなければならなくなっているというようなことですが、この状況はどういうようなことなのでしょうか。
#8
○富樫参考人 名神高速道路は、いま小牧まで西宮から通じておりますが、これを区間別に見ますと、西宮−栗東はほぼ計画どおりの成績を上げておりますが、それから栗東−名古屋、これが計二画の五、六〇%でございまして、一宮から小牧の間はもっとこれを下回っております。まあ成績が悪いわけでございます。これはちょうど小牧というのが中途はんぱなところにあるものですから、こういう結果になっておると思うのでございますが、ただいま東名道路を施工中でございまして、岡崎までこれが延びます。この間を重点的に早く開通するようにいま進めておりますが、岡崎まで延びますと、いまの交通量がだいぶ増すことになるのではないかと考えております。
 それから、四月の二十九日から一部暫定的に料金を引き下げまして、それから約一カ月たっておりますが、まだ的確な状況が把握できないのでございますが、貨物自動車の利用状況は、昨年の交通量よりは増しております。また一般に交通量が増しておりますから、その増し率を加えて考えましても、幾ぶん増しております。ただ料金を減らしましたので、料金収入としては若干下回っております。
#9
○勝澤委員 いま、あれはキロ幾らでしたか。
#10
○富樫参考人 現在は普通貨物自動車につきまして、暫定料金をキロ当たり九円五十銭にいたしております。これはその前は十一円五十銭のものであります。それから牽引貨物自動車と被牽引貨物自動車との連結車両、これは二十二円だったものを十七円に下げております。その他は従来どおりでございます。
#11
○勝澤委員 そこで、東名のほうがいま建設されておりますが、東名のほうは、おおむね料金は、まだ完了していないうちに無理でしょうけれども、目標はどう考えられておりますか。
#12
○富樫参考人 東名のほうは、名神よりも若干建設費がかかっております。そういう関係で、料金等もこれから検討いたさなければなりませんが、名神を大体基準にいたしまして、あまり変わらないようにいたしたい、こう考えておりますが、さらに料金につきましては、これから検討いたしたいと考えております。
#13
○勝澤委員 総裁も御存じだと思いますけれども、いま国道一号線というのは相当ふくそうしているわけでありまして、東名の開通を待っているという状態です。しかし、今度東名の料金が高いということになれば、そのふくそうの緩和にどの程度役立てるかというのも問題があるわけであります。地元の、あるいは東京を中心とした業界には、この料金というのはいまの名神よりももっと下げてくれという要望も強いわけであります。しかし、それは建設費との関係があると思います。また、このほかの有料道路に比べてみれば、東名あるいは名神の利用度が高まれば高まるほど、料金問題よりも、利用状態を高めることによって、相当当初より以上の成績があがる地点だ、私はこう思うわけでありますから、そういう点を相当加味して、名神よりも、現行よりも高いということでは無理ではないだろうか、私は、むしろそれよりも下げていくという方向でこれはお考えをいただきたいと思うのですが、そういう点などについて、いかがでしょうか。
#14
○富樫参考人 ごもっともであると存じます。それで、名神にも暫定的に料金をいま下げて実施中でございますので、この成績を見まして、その結果によりまして、東名の料金も考えたいと思っております。
#15
○勝澤委員 大体、東名の建設状況からいいまして、開通なり、あるいは部分的な開通なり、どういうような計画になっておりますか。
#16
○富樫参考人 東名は四十三年度中に完成せしめたい考えでございますが、このうちでも、小牧から岡崎の間、東京から厚木の間、それから静岡から吉原の間、この間をできるだけ早く、できれば四十二年度中にも完成しまして、使いたい考えでございます。
#17
○勝澤委員 それでは、道路局長が見えませんので、政務次官のほうに少し要望しておきます。
 いま清水港を中心に、あそこに興津埠頭というのが建設されているわけであります。この秋にはそれが完成される。そうしますと、清水を中心に、京浜なり、あるいは名古屋なり、あるいは甲府なり、相当多数の貨物が輸送される。これに対応する道路計画というのが、実はいま地元としてはない。早急に東名の完成なり、あるいはバイパスなり、そういうものについて考えてくれという要望が強いわけでありまして、私も現場を見てみると、港はできたけれども、荷役をどうするのだろうかという心配を持つのであります。特にそういう点につきましては、先般も、国道一号線の問題については、考慮していただくように申し上げておきましたが、ぜひ御検討願いたいと思います。
#18
○谷垣政府委員 先般、一号線のバイパス問題につきましては、お答えをいたしましたとおりでございます。いま御指摘のございます清水の興津港の問題、これに関しましても十分に検討しました上、それに対応する交通の関係を考慮いたしたいと思います。
#19
○勝澤委員 では、次に道路公団に、自動車の駐車場の赤字の問題でありますが、この駐車場の状態を見てみますと、収益が二億五千四百万、費用が三億八千九百万で、差し引き一億三千五百万の損失を出しておるわけであります。この赤字の四つの駐車場のうち、長堀駐車場が一億六千八百万、蔵王が百五十万、熱川が五十二万、それぞれ赤字駐車場となっておるわけでありますが、この長堀の駐車場の経営の実態とこれについての対策、こういうことはどういうふうになっておりますか。
#20
○富樫参考人 先ほどちょっと間違えて申し上げたことがございますので、訂正させていただきたいと思います。
 黒字路線の償還でございますが、償還いたしましても、それまでに通りました総交通量の一五%、それが通るまでは料金を取ってよろしいということに、省令できめられておりますので、訂正させていただきます。
 それから、ただいまお尋ねの長堀駐車場でございますが、これは三十九年に全部完成いたしました。収容能力が九百台でございますが、営業成績が思わしくございませんで、現在は料金収入が計画の二〇%を下回るという状態でございます。この原因はいろいろございます。付近に民営の駐車場がたくさんできまして、それの料金が安いということがあります。また、あれは川を埋めてつくりました駐車場でありますので、入り口が便利でないというようなことがあります。このような状態では、駐車場は駐車場だけで採算をとるようにいたしておりますので、だんだん赤字がふえるということで、ただいまその対策を考えておるわけでございますが、一つには料金をもう少し割引したらどうかということを考えております。それから、少しPRが足らぬのじゃないかということも考えておりまして、もう少し利用を多くするようなPRをいたしたいと思っております。それから構造的に不便なところは改良いたしたいと考えておりますが、目下、公団におきましては、その対策を練っておるところでございます。何とかして、これの利用効率をあげたいと考えております。
#21
○勝澤委員 首都高速道路公団のほうを見てみましても、たとえば本町駐車場とか白魚橋駐車場、こういうところはなかなか営業成績がいいわけでありますけれども、兜町とか千駄ケ谷というところは営業成績が悪い、こういうことが出されておるわけでありまして、やはりいま総裁が言われた駐車場の問題につきましても、いろいろ問題点があると思うのです。これは設置するときによほど十分な計算をされていると思うのですけれども、こういうことが起きるということは、やはり最初の計画について、まだ不十分だったということになると思うので、ぜひ今後の検討を要望いたしておきます。
 それからもう一つでありますが、これはけさのテレビでもだいぶ報道されておったようでありますが、調布のインターチェンジ、これは中央自動車道のようでありますが、この調布のインターチェンジの輪の中に約三十軒が入れられてしまって、これでは困るということで、移転補償、移転をさしてくれとか、いろいろと公団について不満を持たれているようであります。聞くところによりますと、この人たちは、ことしの一月になって初めてこれを知ったということで大騒ぎをされている。このことは住民の人たちにとってはたいへん重大な問題だ、こう思いますし、やはりこういう建設をされるときには、直接の関係者以外の人たちにも、公団としては、今後こうなるのだという説明をしておかなければならぬと思うのですけれども、この様子を聞いてみると、まあ聞いたばかりだということで、大騒ぎをしているようでありますが、この点のあなたのほうのお知りになっている経過について、ひとつ御説明願いたいと思います。
#22
○富樫参考人 調布のインターにつきましては、調布に中央自動車道対策協議会というものが設置されましたので、その協議会と従来折衝を重ねてきておったわけであります。その協議会の御要望もありまして、当初はインターチェンジを盛り土で実施することに計画いたしておりましたが、高架に変更いたしまして、できるだけ土地を使わないという方式をとったわけであります。いまお話しの地元の方からは、私も御陳情いただいております。将来、市の正式な機関にはかりますと同時に、その辺の高速道路がどうなるかというようなことは、これはその付近の人に知らせる必要があると存じますので、そのように努力いたしたいと考えます。
 それで、地元の方がインターチェンジの輪の中に入ってしまうわけでありますが、入りますと、通勤、通学に不便になるとか、あるいは火事等非常の際に困るとかいういろいろのことがございますので、それらの御要望に対しましては、周辺に側道をつくり、またいまの甲州街道にも側道をつくるというようなこと、またもっと通路がほしいというようなことでありますれば、高架下を利用していただくというようなことで御了承いただきたい、という折衝をいたしておるわけであります。それからもう一つには、このインターチェンジができたときに、公害の問題がどうなるか、騒音とかあるいは排気ガスの問題でございますが、これにつきましては、いま首都高速道路につきまして、実際に調査いたしております。その調査に基づきまして対策を考えたいと思っております。それからもう一つには、付近が高くなりまして、穴の底に入ったようになるということでありますが、いまの法制では、これを買収するということに直ちに持っていけないのであります。
 以上申し上げましたようなことで、地元の御了解を得たいと思っております。しかしあの中をほかの用途に利用することができないかどうか、これはもっと検討する必要があると思います。インターチェンジでありますから、交通には非常に便利なところでありますし、相当の面積もあの輪の中にあるわけでありますから、何かもう少し公益的なあるいは公共的なものに使えぬか、という検討はいたしたいと存じておりますが、ただいま地元の方とは、さっき申し上げましたような趣旨で、折衝を続けておるところでございます。
#23
○勝澤委員 そこで、地元の人たちの意見というのは、いまどういう意見が出されておるのですか。そして、あなたのほうとの話し合いというのは、相当、何といいますか、話し合いが円満にまとまる方向になっているのですか。
#24
○富樫参考人 地元の方の御意見は、あの中では生活が困難であるから、どこか引っ越したい、要するに移転させてもらいたいということでございます。そこで、その移転ということになりますと、道路にひっかからないと、道路としてはその買収、移転ができないわけでございますので、その点からは、ちょっと引っ越しということは無理なわけでございます。そういう説明を申し上げまして、生活環境を改善することには何とでも御協力申し上げますけれども、直接買収してもらいたいということはちょっと困難であります、ということは申し上げてあります。しかし先ほど申し上げましたように、他に利用の方法があれば、これも見つけるように努力いたしたいと思いますが、あれば、地元の方の御要望に沿えることになるわけでございます。
#25
○勝澤委員 これはなかなか総裁としてお答えにくいと思うのですけれども、実際の場面の広さというものはよくわかりませんが、一応インターチェンジの輪の中に入れられてしまった、外へ行くにも一々――通路は確保されているようでありますけれども、行かなければならぬ。まわりで年じゅう自動車がぐるぐる回っておる。排気ガスのこともあるでしょう。あるいは買いもののこともあるでしょう。そういうことを考えてみると、何だか朝から晩まで二十四時間うっとうしい中に取り囲まれてしまった。それで何とかよそへ越していきたいというのは、当然なものの考え方だと私は思うのですけれども、補償の基準がどうこうということは別問題として、いまあなたが最後に言われた、何か利用価値があるならば、それに利用することによって、この人たちがそこに居住するのがいやならば、適当なところに、こういうことが私は常識的なことになるのではないだろうかと思うのですが、結局、いまあなたがお考えになっておる一番の隘路というものは、いまの補償の基準では、法律的にはなかなか適用になりにくいという点に苦慮されておる、こういうふうに理解するのですが、その点いかがですか。
#26
○富樫参考人 そのとおりでございます。
#27
○勝澤委員 そこで、これはいま道路公団が、総裁としていろいろお考えになられているということですが、これは道路公団だけでものを考えるということでなくて、やはりほかの役所の人たちにも協力を求めて、何かほかの役所でも使い道がないだろうか、あるいは都なり市で使い道がないだろうか、ということも私は検討すべきだと思うのですが、そういう点についても、ほかのほうにも相当働きかけをされておるのですか。あるいは公団としていろいろ当たられておるのですか。その点いかがですか。
#28
○富樫参考人 他の官庁にも働きかけております。それから、公団自体で何とかできないかということも、検討いたしております。
#29
○勝澤委員 これはかりにものをするとして、こういう場所はどういうものが適当なんですか。そういう点はいかがですか。
#30
○富樫参考人 私の考えでは、ああいうインターチェンジでございますから、ターミナルなどは適当ではないかと考えておるわけでございます。ただ、ターミナルになりますと、地価が問題になるわけであります。あの中の地価が相当高い地価であります。七万円から十五万円くらいしております。こういうところをターミナルにするというのは建設費がたいへんかかるということで、このターミナルというものもむずかしいことになるのではないか。しかし、もしその地価が非常に安い、ターミナルが成り立つような地価であれば、ああいうところはターミナルに最も適当だというふうに考えております。そういう高い地価のところにつくるものでありますから、その道路に何か密着して必要なものであるという施設が考え得るならば、値段は高くてもつくるということになろうかと思いますが、それらの点をただいま検討いたしておるわけでございます。
#31
○勝澤委員 そこで、これは会計検査院にもお尋ねいたしたいのですが、いままでの補償と違って、新しい補償の問題というのがこれからいろいろ出てくると思うのです。いまの話を聞いていますと、まるい輪の中に取り残されたうちというものは、やはり何とかしてあげなければいけない。しかしいまの法律のたてまえからいけば、直接的でないからなかなか補償がしにくい。私の地元なんかでも、東名高速道路が高く建って、うちが日陰になるということで、補償してくれという話が出ました。いや向かい側に六階建てのビルディングが建ったけれども前のうちに補償するか、補償しないじゃないか、国がやることもそれと同じだ。デパートが建ったのと同じ理屈になろうかと思いますが、現実にその向かいのうちはどうかといいますと、なけなしの金で、自分で自発的にでも下げて、やはりうちを建て直しておるわけなんです。かりに補償をもらわなくても、そういう例があるわけなんです。いま私が申し上げたような例は別として、いまここに起きている例というのは、やはり何らかの解決の方法というものは――会計検査院は、だめだだめだと言うばかりが能じゃないのです。法律的なものになるかどうかよくわかりませんけれども、また補償費が、いま言いましたような、坪十万とか二十万とか高い土地ですから、なかなかむずかしい問題でしょうが、道路公団とも相談しながら、何らかの形でこの問題を解決してやる。そのことがまた、新しい補償の問題としての方向を見出していくということになるんじゃないだろうかと思いますが、そういう点についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
#32
○保川会計検査院説明員 ただいまの具体的な問題、補償の範囲で片づけるか、あるいは補償以外の手段で片づけるか、われわれなりに、ひとつ十分に検討したいと思います。
 ただ、一般的に申しますと、いま補償の問題がちょっと出ましたが、公共用地の取得に関連して補償する。それはもちろん損失を受けた損失の補償。しからば、その損失とは何ぞやということになりますと、客観的なものもあれば、主観的なものも非常にたくさんあるわけです。いまの補償要綱、補償の一つの体系というものが、直接的な、あるいは客観的な損害ということにめどが置かれているように、われわれ感じているわけです。ただ先生のおっしゃいますように、損害というものは日進月歩、社会の変遷に応じていろんなものが出てまいると思います。そのいろんな新しい事態と、いまの要綱とのギャップ、それがいまの問題だろうと思うのです。そういう点につきまして、われわれも、もちろん十分検討せねばいけないと思っておりますが、その具体的な問題につきましては、われわれはわれわれなりに、ひとつ検討さしていただきたいと思います。
#33
○勝澤委員 最近、政治の中でも、公害の問題というのがやかましく言われるようになりました。たとえば板付基地のジェット機が走る、こういう場所なんかですと、ある長い時間だから騒音の補償をする。しかし国鉄の新幹線のような瞬間で通るようなものは、なかなか補償の対象になり得ないということで、新幹線の通っている軒下になるうちは、国鉄ではなかなか補償はできませんということで問題になるし、日本はわりあい個人が貧乏ですから、それが訴訟になっていないわけであります。訴訟にならずに、どこかで泣き寝入りしている。アメリカのような国ですと、何でもいいから訴訟を起こして、それが一つの新しい問題を生んでいくわけです。国民は役所については弱いわけですから、泣き寝入りしている。何とか政治的に解決できないだろうかといわれても、政治的に解決する限界というものは、基準によってきめられておるわけでありますから、そういう点で、国は、民間の公害についてはいろいろなものをやらしておるわけでありますけれども、国自体がなかなか公害についてやっていない面を、私は二、三感ずるわけであります。そういう点で、こういう問題は、公害という言い方がいいか悪いか知りませんけれども、住民から見れば、またわれわれしろうとが考えてみても、なるほどたいへんなことになってしまった――囲まれておるわけでありますから、広さの点を見なければ、感じも現実にはわかりませんけれども、こういう問題については、総裁、一応いま社会問題ということになっておるのでしょうから、ひとつ十分な話し合いをされて――やはりこれは話し合いだと思うのです。現地に行って話を聞いてみると、おどかされるだけで、何も話をしてくれなんだという点があるわけです。これとは別に……。ですから、役所というものが役所のからを破りながら、懇切丁寧に、微に入り細にわたって、できるできないはともかくも、相談に乗ってくれる、これだけやってくれたんだという誠意が、こういう問題の解決の発端になると思うのです。そういう点で、いま会計検査院としても、新しい問題として研究しようと言われておるわけでありますから、こういう問題は、半年も一年もほったらかすというのもあれですから、問題としていまあがっておるわけでありますから、ひとつ早い機会に、円満な解決に努力されてもらいたいと思うのですが、その点について……。
#34
○富樫参考人 先生のおっしゃることはまことにごもっともであります。御趣旨に沿ってやりたいと考えます。
#35
○勝澤委員 政務次官にも一言。実情についてはおわかりになったと思うわけでありますから、道路公団だけでやる点についても困難な点があるとすれば、たとえば、いま言いましたような問題は、運輸省にも関係があるでしょうから、結局そういう点までもお考えになって、建設省としても、いろいろと指導なりあるいは援助をしていただきたいと思うのですが、いかがですか。
#36
○谷垣政府委員 本件につきましては、すでに関係者のほうから陳情等受けております。いま道路公団の総裁から申しましたような趣旨に沿いまて、建設省といたしましても、関係方面とよく打ち合せをいたしたい、かように存じております。
#37
○勝澤委員 じゃ道路公団は終わります。
 住宅公団にお尋ねいたしますが、大阪の光明池団地というのは、この決算委員会でも問題になりましたし、また建設委員会でも問題にされたようであります。また、参議院の決算委員会でも指摘をされたようでありますが、三十八年の五月に、三十一万坪、十一億五千万円で、興亜建設の大橋富重、いま森脇事件で訴訟にされている大橋さんから買収されて、この当時のことは、総裁はおかわりになりましたけれども、私は詳しく承知いたしております。まあ、それは別といたしまして、買ったのがいい悪いというのは、いまの段階では論議いたしませんが、この三十一万坪、十一億五千万円というような買いものをしたわけでありますけれども、その後これが何ら手つかずに放任をされておる、こういうようにいわれておるわけでありますが、その点いかがになっておりますか。
#38
○林参考人 光明池の地区の事業の進捗の経過についてのお尋ねでございますが、仰せになりましたように、三十八年の五月に買収を大部分いたしたのでございますが、その後まだ買い残りの部分が残っておりまして、そしてこの未買収地区約五ヘクタール、坪にいたしますと一万五千坪というものが買えませんと、一括して測量工事ができませんので、その残存地の買収にずっと引き続いて努力をいたしてまいりました。ただし、ここはやはりむずかしいところがあとに残りました関係で、なかなか地主もがんばっておりまして、遺憾ながら相当時日が延びたということが一つでございます。それからなお、その間に、並行いたしまして、工事施行上必要ないろいろな調査あるいは開発計画を立案いたしますための現地の踏査、こういうものはいたしてまいってきております。しかしながら、御質問の中にそういうお気持ちをお述べになったと思いますが、すでに数年を経過しておりますのに、そういうことで活発に事態が展開しておらないことは事実でございまして、結果といたしまして、まことに遺憾なことに存じております。
 もう一つのおもな理由は、初め地元の和泉市は、全面的にこれに協力するという誓約書まで出して大いに歓迎をしてくださったのでございますが、その後地方財政の状態が非常に悪化してまいりました。そのために公共施設の負担のことにつきまして、この光明池と、すぐ並んであります信太山地区というところと、同じケースでございますけれども、それについて非常に折衝が手間どって、暗礁に乗り上げたというような事実もあわせて着工がおくれているという理由でございます。それやこれやでだいぶおくれておりましたが、最近大阪府がこの光明池の開発計画というものを非常に具体化して進めてまいりましたので、それと一貫して、結果といたしましては、おくれたことが幾ぶん幸いをするというような結果から、そういうことも出てまいりまして、そしてこの大阪府の開発計画というものとしっかり組み合わせをしまして、和泉市の問題も解決し、あと未買収地も解決をして、これを進めていきたい、かように考えておる次第でございます。
#39
○勝澤委員 いま言われた未買収地区というのは、公団と興亜建設の大橋さんとの間では、大橋さんが協力をして、これについては早く公団に譲渡する、こういう約束になっているのではないのですか。
#40
○林参考人 そのとおりでございまして、契約当初、売るほうの側で、あとのところも責任を持ってすみやかに買収を整える、そして公団へ提供する、ということになっておりますが、その後、興亜建設と結びました用地の譲渡について、そういういろいろな権利義務というものを東洋殖産が引き受けまして、さらに東洋棉花がその実行の保証をいたしております。現在としては東洋棉花、東洋殖産、この二つの会社がその残りの土地を鋭意買収するという責任を負っているような次第でございます。事実三十八年、三十九年、相当地区の買収を済ませまして、現在約一万五千坪残っておるという状態でございます。
#41
○勝澤委員 これはいまの総裁に言われてもしようがないのでしょうが、複雑怪奇な経過をたどって買われた土地ですから、聞けば聞くほどこれは問題だと思うわけであります。そこで私は、いまあなたが言われました、いまになってみれば、別にこの土地がどうこうということはない、こういう考え方で住宅公団が進められていくということに対して問題があると思います。二年前三千円で買いました、三十万坪買いました、しかしそのときにはそれは不必要であまり価値のないものでありました、しかしいまになってみたらあのとき買っておってよかった、こう言われます。公団は、こういうことで土地を買っていくというものの考え方をすることは、私はたいへん危険だと思うのです。この土地自体は、これは私が経過を申し上げなくても、あなたのほうがよく御存じだと思うのです。これは公団が買ったというよりも、公団が政治的に買わざるを得ないところに追い込められて、その上に三十八年の十一月の秋の衆議院の選挙があった。選挙資金をつくらなければならぬために、政治家が介在をして、政治資金をつくるために買った土地だということは間違いないと思います。それで公団が無理やりに買わされた。いま用地課長ですか、裁判になっておりますけれども、こういういわくつきの土地だと私は思うわけであります。これは突き詰めていけばいくほど、そういうことが明確になるのであります。そうでしょう。神港建設が買って、東洋棉花に売って、東洋棉花が日本電建に売って、日本電建から今度は東洋棉花ですか、東洋棉花が売ろうと思ったら、一番最初の興亜建設が入ってきて、そして大橋富重――この大橋富重という人は何名であるか。興亜建設だ。土地の先買いばかりやっておる。森脇から一年間に百三十億の金を借りて、そして森脇のこの金で土地を買ってもうけてきた。これは森脇の調べではっきりしております。こういう総括的な点をながめて、不適当な土地だと住宅公団の監事が指摘したにもかかわらず、一週間くらいの間に買われて、そうして十一月の衆議院選挙の資金源になった、こう私は思っている。これはいまも疑いのない事実だと思う。ただ法律的にこれが合法だからということで指摘されないだけであって、政治的に見たら、私はたいへんな問題だと思う。ですから、いまなおこれが放任されておる。まるっきり放任されているかというと、なに測量いたしました、なにやりましたというかっこうにしないことには、これは国民が納得しないわけであります。
 そこで、こういう住宅公団の資金量の中で、やはり土地を買ったらある時期にはそれを使って、住宅公団の目的に沿うような造成をぜひやっていただきたいと思う。そうしないと、あなたのところは政治がたくさん入り込みますから、それがたくさん入って、むちゃな買いもの――総裁や理事がこれはむちゃだと思うものも買わなければならぬ。しかし買って二年たち三年たったら、むちゃでなかった、いや安いものだ、こう言われれば、いま土地は年々上がっていくわけですから、いまはたとえば三割増しで買ったとしても、来年、再来年とたてば、再来年の相場から比べればそんなに高い土地ではないと言われたら困るから、そういう意味で、私はこの光明池団地というのを一つの例にされて、今後こういうような土地の買い方だけは、あなた方、総裁以下理事が首をかけても守るということにしてもらわなければ困ると思うのです。そういう点などについていかがですか。
#42
○林参考人 いろいろとこの地帯を買う計画についてのお気持ちをお話しになりまして、いろいろ承ったのでございますが、まず初めにおっしゃいました公団側の態度としては、買うときはどうでもいい、数年後になって使えるようになれば買っておいてよかったという基礎の判断でものを買うということは、結果としてよければいいという考え、それでいいかという御質問であります。私がさきに御答弁申し上げた中に、そういう気分をお受けになる点があれば、これは私の表現の非常に至らないところでございまして、つつしんで訂正いたしますが、毛頭そういう気分はございません。これは人間のいろいろやりますことに、その当時において善意を尽くし、最善を尽くしましても、世の中の動きのぐあいによっては、それが裏目に出ることもあると存じますし、また相当いいかげんにやりましても、非常にいい結果の出ることもこれはあるでございましょう。しかし、だからいいということでは毛頭ないので、土地を買い、選定いたしますときには、これはもう全能力を尽くして、そうして法規に従って、またあらゆる判断を働かせまして、おっしゃるとおり、ある一定の計画時期において、これが使えるようになって、それが目的に沿うて造成されて、社会の有意義な役に立つということを考えた上で、ものはすべて買ったり建てたりすべきものと思うのでございます。ただその後いろいろなできぐあいによって、それが予想外にふできになります場合も――これはあってはいけないのでありますが、これは人間のやりますことで、ある場合もあります。しかしながら、そのまたあとになって、またよくなったからそれでいいじゃないかという気分でものをやっては、これはもうたいへんいけないことだと思っておりまして、そういう気分では絶対にないように、現在の能力と判断においてこの計画された時期に、ものができるようにということで、最善の努力をいたすべきだと思っておる次第でございます。ただ事実として、結果としては、いまこういうふうにまた好転しつつあるということ、その初めやられた方の気持ちと別に、結果としてこうなったという意味の御報告を申し上げて、まあいささかなりともその点の御了解を得たい、こういう気持ちで申した次第でございます。御了承をいただきたいと思います。
#43
○勝澤委員 会計検査院にお尋ねいたしたいのですが、検査院、この現地を、問題になっておるのですから、見ておると思うのです。しかし検査院の報告書を見ると、これは何も触れられていないわけであります。私はこれはたいへん遺憾だと思うのです。これはやはり会計検査院としても、常識的に言うならば、この土地を買うことについて、適否について、ある程度の意見を申し述べるべきだと思うのです。またこの問題について意見を言えないようだったら、会計検査院について実は私は失望する、疑うわけであります。そういう点で、検査院としての意見を、私は聞いておきたいと思います。
#44
○保川会計検査院説明員 光明池団地の買収につきましては、過去のいろいろなわれわれの検査の経過も、私就任して非常に調べたわけであります。おっしゃいますように、今後の問題として、十何億の投資をやっている、それが活用されていない。これはわれわれとしても、検査の着眼として、これは所期のとおり開発を促進していただかなければいかぬ、こういう着眼で、昨年来検査をやっております。そういう趣旨によりまして、質問を実はいたしておるわけであります。これは三十九年度とか八年度とか、そういう年度の問題でなしに、今後われわれも、これは取っ組んでいきたいと思います。ただその点は、われわれも、われわれの立場からこの開発の促進をひとつ大いにやっていきたい、そういうふうな趣旨で、当局にアドバイスしていくという立場で、今後の問題として、ひとつ十分やりたいと思っております。御了承を願います。
#45
○勝澤委員 会計検査院も、一応は独立はしておるといっても、政治の外にあると私は思いません。思いませんけれども、この光明池団地というのは、政治の介在によって無理に買わされたという事実は、まぎれもないことなんです。ですからこういうものについて、せめて決算委員会で問題になった事項くらいは、幾ら政治が介在しているとしても、やはり会計検査院としては、これはき然たる態度で、こういうものについてはやはり言うべきだと思うのです。その言うことが、幾ら合法的であっても、やはり政治が関与して不当な行ないを役所にさせないということに、私は、逆に、なると思うのです。また政治がそんなに無理なことが言えなくなると思うのです。ですから、そういう役目を、政治のらち外にはないとはいっても、政治に巻き込まれざるを得ない場所におる会計検査院だとかりにしても、やっぱり決算委員会で問題になったくらいは、会計検査院として指摘をしておかないと、あのことがいいことだ、間違いのないことだということに、私はなると思うのです。これは私は実情を知れば知るほど、そういう点を思うわけであります。ですから、当時の総裁あるいは監事あるいは理事の人たちが、命がけでこれを防ぐことができなかった、命がけですることができなかったということは、まあやっぱりみな生活をかけているでしょうから、そう簡単に言いますけれども、なかなか――やはり決算委員会では一つの問題になったわけであります。問題になった決算委員会の会議録を読んで、あの経過から見るならば、これは少し問題にすべきものだと思うのです。検査院が、去年問題になりました九頭竜川の入札の問題にいたしましても、入札の経過というものは一つも問題にしなかったとしても、やはりその価格というものが適正だったかなかったかというのは、聞くところによれば、三十日か四十日を費やしても、ほかの仕事をほったらかしても、あの原価計算をしたのだという成果というものは、発表されているわけであります。そのことが、私はやはり次に行政の緊張を与えることであって、いくら政治的なものが介入したとしてもある限度までだ、という一つの限界があると思う。そういう意味で、私は検査院に対して、この問題につきましてはやはり再度検討されて、過去の問題について言えないとするならば、今後の問題について、十分な指摘をすべきだと私は思うのです。そういう点で、ひとつ四十年度の決算検査報告書ですか、期待をいたしております。その出方によっては、これは十分掘り下げてもう少し質問をいたしていこう、こう思います。申し上げておきます。
#46
○保川会計検査院説明員 まことにごもっともな、御趣旨に沿って、十分検討いたしておきます。
#47
○勝澤委員 それから次に、工業団地と都市再開発についてでありますが、最近、住宅公団として首都圏の土地開発区域に造成した工業用地の売れ行きが悪いようでありますが、現在、造成された土地がどの程度売却をされ、どの程度残されているのか、こういう点について、工業団地、都市再開発という立場から、少し御説明を願いたいと思うのです。
#48
○林参考人 御承知のように、工業団地は、三十二年から造成に着手をいたしまして、三十五年からこれを売りに出したわけでございます。仰せのとおり、当初たいへんな売れ行きでございまして、殺到し奪い合うというような状態が続きましたところ、景気の影響もございますか、三十八年の中ごろから悪くなってまいりまして、三十九年以降ますます売れ方がむずかしく――一時的な現象ということを望みますが、なってきておる次第でございます。いま数字で申しますと、三十七年度は一〇〇%売れております。三十八年度も一〇〇%売れております。三十九年度になりますと、面積で申しますと八三・七%、それから金額においては七六・四%売れております。それから四十年度になりますと急に悪くなっておりまして、面積は一四・九%、それから金額で申しまして三七・九%が処分済みということになっておる状態でございます。ただしこれにつきましては、造成中の土地も売る対象にいたしております。御承知のように、工業用地を買うほうの方から見ますと、やはり慎重に、相当慎重に日数をかけて考えられますので、売るほうとしましても、少し前広に早目にこれを売りに出す。まだできていないところでも、これはこういう計画でできるからということで光りに出すという面もありまして、それから大きな造成地になりますと、一部分できて一部分できていないというようなところも売りに出しております。その分母と分子のかけ方もありまして、実態よりはもっとパーセンテージが悪いという状態ではあるわけでございます。これにつきましては、鋭意PRもいたしまして、また関連工場との間の連係も密にいたしまして、自治体あたりの協力も得まして、これが解決につとめてまいりたいと存じております。
#49
○勝澤委員 この三十九年度、あるいは四十年度を見てみましても、いい土地といいますか、こういうところは応募率が多くて殺到している。しかし場所によってはなかなか応募が少ない、こういう結果が出ているわけであります。こういう点からいって、私は団地としての適地、不適地というものが相当あるのではないだろうか、こんなふうに思うのですが、そういう点についても、これはむろん専門的な立場で十分検討されて計画をされていると思うのでありますけれども、こういう川越、狭山、第五次などでは四十年度で六・一四倍というような高い応募率でありますけれども、西東京〇・〇七倍、土浦千代田が〇・〇五倍というような低いところもあるわけであります。こういう点を見てみますと、やはり場所の選定などについて適切でないところがあるのではないか。これはいろいろな点もあるでしょうが、そういう点などについてはいかがでしょう。
#50
○林参考人 初めに土地を選定いたしますときに、御指摘のようなことは一番問題にいたすところでありまして、あらゆる関係機関とも協力をし、データを集めて、そしてこれでいいと思ってやるわけであります。しかし景気、不景気あるいはいろいろな状態の変化がありまして、結果として数字が悪いというところも出てまいりましたことは遺憾でございます。この工業用地を選びますときには、首都圏でありますと、首都圏整備計画というものを一番の基本にいたしまして、それで、予定された市街地開発区域の中心となるところを選んで、首都閥整備委員会の当局ともよく相談し、建設省とも相談をし、それから関係自治体ともよくよく打ち合わせをいたしました上で、いずれも着手しているわけでございます。それからまた、道路計画、給排水施設の計画その他公共施設というものを、自治体等があわせ整備をするということとも合わせまして、完成時期というものをそれらと見合って、同一歩調で実現するようにということで、調整をいたしてまいっておるのであります。しかしながら、やはり景気の動向あたりも相当慎重に見ているはずでございますが、いろいろと不測の変化が出て、こういうところがこんなにたくさん来るか、またこういうところがこんなに少ないかというような、当初と迷った感じを出してくるところがあることは不実でございます。それで、数字で申しますと、――ただ、面積の少ないところは非常に比率がいいのです。面積の大きいところは非常に比率が低くなるという面もありまして、数字の倍率だけでもまいらない。それから、一つ大きな有力な工場が来ますと、われもわれもと麦心して来る。それがありませんと、当然こちらは条件からいったら来てしかるべきだと思うところが、来ないというようなこともございます。
 なお、この機会にちょっと訂正さしていただきたいと思いますが、先ほど光明池の答弁を申し上げました中で、大阪府の開発計画を光明池開発計画と申し上げましたが、大阪府のは泉北丘陵開発計画、その中に光明池地区というのがあるわけでございまして、訂正をさせていただきます。
#51
○勝澤委員 それから次に、政府の新五カ年計画によりますと、政府施策住宅は二百七十万戸、民間自力建設住宅四百万戸、合計六百七十万戸を、昭和四十一年度より四十五年度までの間に建設するという計画が出されているようでありますが、これについての、住宅金融公庫なりあるいは住宅公団に対する資金の状態が、いままで出資という形で行なわれていたようでありますが、今度は資金運用部資金からの借り入れで、利子補給というような形になっているようでありますが、この問題で、住宅建設の計画というものについての目標は達成できるのか、あるいは資金の調達状態については差しつかえないのか、こういう点についてお尋ねいたします。
#52
○林参考人 ただいま御質問のありましたように、昭和四十年度に比べましても、四十一年度は政府の低利資金というほうの額が減っておりまして、そして民間資金のワクのほうがふえておる。全体としてはふえておりますが、中の内訳は、以前は政府出資金のほうが初めは多いくらい、それから大体四十年度でまずとんとんくらい、少し民間のほうが多くなっている。これが四十一年度の計画においては、たとえば政府の低利資金は百八十二億、四十年度が四百四億ありましたのに比べて、相当な減額になっていることは事実でございます。しかしながら、これまた御承知のように、三十九年までは公団の資金計画というものは、それが政府の出資でくるか、あるいは低利資金でくるか、あるいは生命保険などの民間資金でくるか、この割合というものは、公団の現業のほうとにらみ合わせて、政府が割りつけてくる。したがって、たとえば賃貸住宅がどれだけかというと、それが四分一厘の利息で七十カ年賦で返せる計算ができるようにして、郵便貯金や簡易保険などを回してもらう、あるいは政府の出資をしてもらう。それから分譲住宅だと、七分五厘の金利計算ができるように、こういうことで、政府資金が一番安いわけですね。その次が低利資金、それから民間資金、こういう割合をちゃんとして、あとで平均すると、きちっとそれが賃貸住宅の金利、それから分譲住宅の金利でやれるような計算で、ずっとやってまいった。ところが四十年度から方針が変わりまして、政府の出資を一切住宅公団についてはやめてしまった。そして低利資金と民間資金とを足した資金ワクを、政府は必ずあっせんするということにした。そこで、金利のほうは、賃貸住宅幾ら、それから分譲住宅幾らで金利を計算いたしますと、その借りた資金のほうが金利が高いという場合の利ざやは、その利子補給をする、こういう利子補給制度に変わってきたわけでございます。そして四十年それでまいりまして、四十一年になりましたところが、今度はその内訳が、総額においてはかえってふやしてもらっているのですけれども、しかし内訳としては、政府の低利資金が減って、民間資金のほうがずっとふえているという比率になってまいりました。しかし利子補給を必ずするという約束でございますから、したがって、政府の利子補給額が多くなりますけれども、公団の家を建てる計画には何ら支障ない、また金利の計算においても支障ない、こういう状態で、その住宅政策を進める上には、利子補給を正確に政府が続けてくれる限りにおいては、支障は出てこない、こういう状態でございます。
 ただ、お金の計算ではそのとおりでありますが、気持ちを申しますならば、政府の資金のやりくりで、方々へ低利資金や何かを持っていかなければならぬ都合がいろいろあるので、住宅公団のように両刀使いの、民間資金も借りれるし、低利資金も借りれるというところを、あるところにおいて、片方にウエートを置くということはあるのだと思いますけれども、私どもの気持ちとしては、郵便貯金とか簡易保険とか、ああいうものが住宅公団のような庶民政策の上に相当広く使われているという、つながりと感じを出しますことは、社会政策上いいことなんで、やはり望むらくは、それが望ましいと思っておるわけであります。できればそれをしてもらいたい。しかし、当面家を建て土地を買いますことにおいては一向困らないということで、そんな気持ちであるわけでございます。
#53
○勝澤委員 その問題はその程度で、また時期を見て、資金の内容全体について、いろいろ質問することといたします。
 住宅公団はこれで終わります。
#54
○押谷委員 ちょっと関連して、公団の総裁にお尋ねをいたしたいと思います。
 政務次官御承知のように、この国会で、土地の、不動産の譲渡所得の税金につきまして、将来加重される改正案が出まして、ただいま大蔵委員会で審議の途上にあるのですが、この法案からいきますと、二年の猶予期間があって、それが切れると、売る者はたいへん重い税金がかかるということで、買うならば二年内に買っておきなさい、売るならば、売るほうは二年内に早く売りなさい、というようなねらいもどこかにあるように思われるのです。そうすると、この二年内に、売る人は売り急ぎをする。そういう時期に、公団あたりで、住宅の長期計画に基づいて土地を入手しておこうというときには、この一面の、法律の改正案が出ておりますその趣旨にのっとって、あらかじめ、いわゆる先行投資で、敷地を多く獲得しておくという必要が生ずるのではないか。もしもその敷地の獲得が二年後あるいは三年後になりますと、非常に敷地入手難ということが、いま審議されている法律の結果出てくるように思われるのです。だから、あの法案は、どうも建設省が非常に情熱を燃やしていらっしゃる法律のようにも承っているのでありますが、わかります。それはわかりますが、その反面において、その猶予期間内に土地の入手をするという計画があわせてなされて、そういう予算処置がなされるという計画がなければ、どうも一致しないように感じられるのですが、こういう法律案をお出しになったことは、もちろん総裁においては御承知のことだと思われますが、総裁の御所管の公団におかれて、先行投資で、住宅のこれからの敷地の事前入手をする御計画について伺いたい。
 これはまた、政務次官にもお答えをいただけば幸いでございます。民間住宅においても、民間の手に依存している住宅計画も、同じようなことがやはり考えられまするので、土地の入手につきまして、必要な計画を早期に立てる必要があるように思われるのですが、その点について、まず総裁から……。
#55
○林参考人 しごくごもっともな御質問だと存ずるのでございます。住宅公団の任務といたしまして、家を建てるのでありますけれども、申すまでもなく、一番困っているのは土地でございます。それからまた、家賃が、新しい住宅になればなるほど高くなるのではないかというようないろいろ声も聞いて、それでも民間アパートの半値くらいということでありますけれども、そのだんだんと年々家賃が上がってくる理由の大半は、やはり土地の値上がりでございます。同時に、土地の売り惜しみがありまして、それがまた値上がりを増長するという循環を来たしておるわけでございます。それで、やはりいま御審議のような税制が、御審議の結果できますと、私どもとしては、非常にまた直接間接に助かるというか、仕事はやりやすく、庶民住宅をそれだけでも安く、そうして早く提供することができるということになるのではないかと期待をいたしておる次第でございます。
 土地については、しかし非常に苦しんでおりますので、幸い住宅公団では、次年度用地の買収費というものを予算の中に認められております。本年度は百四十四億ほどございまして、それで、本年度使わなくても、次の年度の計画の相当部分というものを、いまから目ぼしをつけて買っておくということを許されております。また事実、買いましてもそのまま寝ているのではなくて、御承知のように、家がもう明日から建て得るという状態になるまでには、いろいろな権利関係とか、近所の関係とか、許可とか、複雑な関係がございます。それがためにも、こうして次年度以降用地というものを買っておく必要があるわけで、このワクは年々ふやしていただいておりますが、やはりもっともっとこのワクをふやしていただかなければならないと思っておるわけでございまして、これが実効をあげますためにも、いまのような税制にもししていただければ、私どものほうの立場からいえば、たいへんないいことだと思っておるわけでございます。
 また、現に工場整備ということをやっておりまして、下町あたりにあります古くなった工場を郊外に移して、設備も新しくする、そうして、そのあと地を住宅公団などで買いまして、そこに近代化されて再開発された住宅地区を建てるということを、まだわずかながらも、ようやく昨年から緒についてやっておりますが、あのあたりについても、工場の方に聞きますと、あれは工場に特別法があって、ここ一両年のうちに郊外への移転をすれば税金が非常に安くいくということが促進されて、私どものほうへ非常に売りに出ておいでになっておるというような現象は、すでに工場敷地においては、あらわれておるのでございます。一般にもそれが及びますと、私どものほうはじめ、住宅を計画的に、組織的に、開発的に難役をしていこうというほうにおいては、やはりしあわせになるものと存ぜられます。
#56
○谷垣政府委員 御指摘のように、住宅の宅地をいかに入手するかという問題が、いまの住宅政策の中で一番根本の問題だと思います。地価が非常に値上がりいたしておりますので、この大勢に対しましてどういうふうにやっていくか、これはいろいろと総合的な対策を講じなければなりません。土地収用法の改正でありますとか、あるいは税制の改正でありますとか、あるいはまた、先ほど来お話がございましたが、宅地の供給量を飛躍的に多くいたしたいというような、全般的な諸般の対策を進めておるわけでございます。
 宅地の供給を増加する問題につきましては、四十一年度におきまして、施策としては、かなり飛躍的な施策が盛り込まれております。住宅公団の宅地部門を非常に拡充する、あるいは公庫の宅地部門を拡充するというようなことが行なわれております。先ほど御指摘がございました、税制、特に土地によります譲渡所得の差益を、若干税をふやしまして徴収するやり方は、必ずしも、この二年の間にうんと土地を買う、その前提、というふうに固定しては考えていないのでございまして、もっと長期的な見方で、ああいう税制の改正をお願いして、御審議をお願いしておるわけでございます。いわば、土地の値上がり前に買った値段と新しく売る値段の差益がございます場合に、いわば、当人自体の働きで上がったということではなくて、公共的な投資のために値上がりする分野があるではないか、その一部分は、公益と申しますか、国のほうへ税として受けていいではないかというような観点から、あるいはまた、土地収用法等に基づきます、端的に対象になっておる土地との公平論という立場から、ああいう税制をお願いをいたしておるわけでございます。もちろん、これも地価全体の上昇いたします場合の、一つの対策としてやっておるわけでございますが、私たちは、全般の対策を進めてまいる一つとして、大蔵委員会等で御審議を願っておるわけでありますが、ぜひ審議をしていただいて、通過さしていただきたい、かように念願をいたしておる次第であります。
#57
○押谷委員 住宅用地の政策について非常に御配慮になり、予算も拡充せられていることは承知をいたしておりますし、それはたいへんけっこうなことなんですが、ただいま政務次官のおことばにありました、工場用地の買いかえに対する免税の措置なんかも、一定の期間を切って、その期間内ならば免税をしてやる、期間を切れたならばその免税措置がなくなる、あるいは現在における住宅の敷地の買いかえについても同様の措置がある、これをなくしよう。あるいは税金の価格二分の一は四分の三にする、とかというような増税がやがて計画される。それが二年の猶予期間があって先だ。こういうような場合において、次年度の計画だけにいま焦点を置かれて、そして予算措置を大幅に拡充された。住宅公団総裁は次年度以降ということばを使われましたが、以降というその幅のあるのはたいへんけっこうなんです。次年度あるいはその次の年というように、猶予期間内に、ある程度住宅の敷地は確保ができる。それがねらいであるとはおっしゃらぬけれども、究極の目的は、住宅用地の確保がしやすいようにというねらいも、この税法の改正にはあると思うのです。だから、そういう法律を一面においてつくる以上は、買うほうの、住宅の敷地がほしい、確保しなければならぬという必要に迫られておるほうにも、予算措置を十分する必要がある。こうした両面に予算措置があり、法律がありして、初めて政治の目的が達せられるのですが、法律だけが先行して予算の措置がなかったときに、問題の三年に至りますと、今度は税金が非常に高くなるのだから、税金分だけは土地の価格にひっつけてもらわなければ売れないということになると、土地の価格を下げようと思う計画は、あるいは上がってくるかもわかりませんし、売るのもちゅうちょするという場合が出てきて、不動雄の流通がかえって悪くなるというような感じもいたしますので、その猶予期間を過ぎた後の売買のことはしばらくおいて、猶予期間内に、とにかく予算措置をして、先行投資の措置が十分できるというような配慮がなければならぬ。実は私も大蔵委員で、その法案の審議に当たっているのですが、どうもそういう関係について、ただいま伺いまして、次年度というこの措置、あるいは次年度以降という総裁のおことばのように、なるたけ以降というその期間をちょっと延ばして多くしてもらうというような、予算措置が法律とマッチするような御配慮をいただきたいことを希望いたします。
#58
○谷垣政府委員 土地の先行取得の問題は、これは私らとしても今後ともにつとめなければならぬ問題だと思います。御指摘のこの法律とそのまま混合してやれるという問題を抜きにいたしましても、土地の先行投資の問題につきましては、今後ともに努力をいたしたい、かように考えております。
  〔委員長退席、押谷委員長代理着席〕
#59
○勝澤委員 それでは、首都高速道路公団の三十九年度と四十年度の営業状態を、計画と実績によって対比してみますと、三十九年度計画額が三十二億三千余万円、実績は三十億五千万円で九四%、四十年度は、計画額が五十三億六千八百万円、実績は三十九億五千四百万円で七四%、こういうように、計画に比べ実績が低下いたしているようでありますが、この原因についてお尋ねいたします。
#60
○萩原参考人 いまお尋ねの数字についてちょっと申し上げたいのは、四十年度のこの計画額と申しますのは、私どもが予算を編成いたします場合に、大蔵省と協議をいたしまして、実はその四十年度は多少努力目標的な考え方で、数字がよけいあがっておりますので、そういう関係で、実際の収入は三十九年度が三十億で、四十年度が三十九億とふえておりますけれども、いまの比率が下がりましたのは、そういう関係がございます。ただ全体的に申しますと、大都市でございますから、自動車の交通量は漸増をもちろんしておりますので、毎日統計をとっておりますが、最近七万台ないし八万台は毎日通っておりまして、この状態をかりに続けることができますならば、いわゆる供用を開始してから二十二年程度で償還が可能である、かように考えております。
#61
○勝澤委員 そうすると、いまの計画でいけば、計画より早く収支は償うようになる、こういうことですか。
#62
○萩原参考人 計画より早くというのは少し申し上げにくいかと思いますけれども、一応、現在償還計画で、この料金をきめていただきます場合の基本資料がございますが、大体その計画どおり進むものと思っております。ただ現在通っておりますのは約三十二キロでございますが、当初の八路線の計画のまだ半分でございますから、今後、皆さんの御承知のような三号線とか二号線とか、順次路線ができてまいりますと、いろいろ交通の流れもまた非常な変革を来たすものと思います。そういうことで、的確な増加の状況というのはつかみにくいのでありますけれども、料金をきめます場合の償還計画には、一応乗っておるということを申し上げていいかと思います。
#63
○勝澤委員 工事費の関係ですけれども、実際に完成したときの費用というのは、大体当初計画どおりで上がるものですか。それとも、当初の工事費総額よりも、完成したときの工事費というのは何割方か上がるものですか。いままでの経過で、これは大ざっぱでいいですけれども。
#64
○萩原参考人 これは公団が出発をいたしましたのが昭和三十四年でございます。実はそのときの計画がございますが、その数字は非常に低い数字でございまして、その後実績で多少出来高がふえますもので、また物価の関係もございます。したがいまして、次に三年ほどいたしまして、いわゆる五カ年計画というものを策定いたしました。その五カ年計画によりますと、この八路線及び羽田−横浜線全部加えまして、二千二百億という計画ができておりますが、その計画の数字、その数字は、実施いたしまして十分間に合う数字になっております。当初出発いたします場合には、非常に予算不足の状態で計画がされたことは事実でございますが、本年度以降の事業をいたします場合には、建設省で認められた五カ年計画の数字の範囲内で十分処理をすることができる状態でございます。
#65
○勝澤委員 工事の発注というのは、基本設計でやるのですか。途中から設計変更というようなものは、必ずというか、相当あるのですか。そういう点は、たとえば国鉄なんかの場合を見てみますと、モデル設計で発注しておいて、そしてある段階で相当設計変更というのはやられている。この横浜の場合を、国鉄の場合で見てみますと、十何回となく設計変更をやっている例があるわけでありますけれども、あなたのほうの場合には、そういうことはどういうふうな状態なんでしょう。
#66
○萩原参考人 地方の道路と違いまして、都市の道路の構築でございますから、一応の設計は出して発注はいたしますけれども、結果から見まして、設計変更が決して少なくて済むということは申し上げにくいと思います。と申しますのは、掘ってまいりまして、地下埋設物が非常に複雑だというような問題もございます。一応、もちろん図面上察知いたしまして設計はいたしますけれども、いままでやりました実績を見ますと、相当深いところに埋設物があって、変更せざるを得ないというような問題もございますし、それから工事のしかたにつきましても、こういう交通量を確保しながら工事をしなければなりませんので、そういう観点からする工法の変更というようなものもございます。したがいまして、きっちり初めの計画どおり、設計変更がなくいけるということはちょっと申し上げにくいと思います。国鉄の例は私よく存じませんけれども、同じような理由で、私のほうも相当設計変更はせざるを得ないということを申し上げざるを得ません。
#67
○勝澤委員 これも御準備がなければ無理だと思いますけれども、いままでの中で、設計変更というのは通例どれくらいあるか、一番最高の場合はどれくらいということはおわかりになりますか。
#68
○萩原参考人 これは工区ごとに統計をとったものも実はございますから、もしあれならば、を出してよろしいのですが、一工区につきまして、一応五、六件は起こるように記憶しております。
#69
○勝澤委員 それじゃ、いずれ、この五カ年計画を三十七年につくったときの計画路線別の予算なり、そしていまの使用した予算の執行状況なり、それからいま申し上げました設計変更というものがどういうふうに行なわれてきたかという点で、二、三の問題につきまして、ひとつぜひ資料なり説明をお願いいたしますので、そのときにひとつお願いいたします。
 では、次の問題に入ります。先ほどもちょっと駐車場の問題で申し上げましたが、兜町、それから千駄ケ谷、この兜町の場合は、三十九年度は五〇%、四十年度は四八%と、こう低下している。千駄ケ谷のほうは一九%で、四十年度は四五%、こういうふうになっておるようであります。本町、白魚橋のほうは、一三〇%とか一五六%とかいうように利用率がいいようでありますが、この駐車場の収支の原因、こういうものについては、一体どういうようにお考えになりますか。
#70
○萩原参考人 御指摘のように、私のほうの五駐車場のうちで、ちょっとお目につくのが兜町の駐車場だと思います。御承知のように、私どもの建設いたします駐車場というのは、高速道路の工事をする場合に、その高架下等を利用してつくるわけでありまして、必ずしも都内のこういうところが一番緊急だという順序でつくるわけにまいりません。それからもう一つは、兜町の駐車場は非常に収容力が大きいのでございます。当時、つくります場合に、兜町方面からは非常に要望が強くて、ぜひ自分のほうに使わしてもらいたいというような地元の要望がございましたから、相当有望だと思ってつくったのでありますが、何ぶんにも千台近い収容力があるという駐車場は、これを一ぱいにしますのは相当むずかしいということを実は経験いたしました。いろいろPRにもつとめたりいたしましたけれども、やはり規模といたしましては、三百台程度の規模のものが一番はやるようでございます。それから景気の関係もございます。また、他の都営の駐車場、その他民間の駐車場、それから最近はビルを建設いたしますのに必ず併置をいたしますので、そういう関係で、あまり遠距離の者が利用するということはございません。したがいまして、われわれは五百メートル以内を予想いたしておりますけれども、兜町のごとき収容力があまり大きいものは今後問題である。今後かりに建設いたします場合にも、その規模について相当考えなければならぬと思います。しかし、これを直ちに、いま五〇%程度であるから、他に転用したらというような議論もありますけれども、何ぶん東京の自動車というものはふえつつありますし、将来――また路上の駐車の規制の強い弱いによって、実は非常に変わってまいります。いま夜の八時以後というのは、路上駐車を許している場所が多いものでありますから、そういう問題等も、将来非常にふくそうしてくれば、警察の駐車規制もあるいはもっと強めざるを得ないことになると思いますが、そういうこととも関連して、まだ今後この状態で続くとも思いませんけれども、そういう状態等をよく勘案いたしまして、対策を講じたい、かように考えております。
#71
○勝澤委員 専門でしょうから、いまの時点であまり御無理を言ってもあれでしょうから……。
 次の問題をお尋ねいたしますが、自動車道路の高架下の管理の問題でございます。これは国鉄などでも、新幹線をつくった、その高架下の利用ということで、高架下会社をつくって、それを中心に貸しておるわけでありますけれども、実際には、建設費等の関係で相当荷いために、利用度が少ない、借り手がないというような状態があるわけであります。それと同じとは思いませんけれども、首都高速道路公団も高架下が都心部に建設されておる。土地を出した人から、優先利用とか、いろいろあったでしょうけれども、それは別として、それ以外に、土地の効率的な使用あるいは適正な管理――いまのままほっておくと、いつの間にか不法占拠されてしまって、それがまた財産権とか何とかかんとかいうことになることから考えると、やはりいまの段階で建築費から計算をすれば相当高いものになって、なかなか利用度が少ないということになれば、やはりある程度建築費というものを考えながら、適正な価格でそれを利用していく、貸していくということが必要ではないだろうか。またそれが首都高速道路公団で、かりに直接的にできないとすれば、東京都が管理しているのですか、あるいはどこかよく知りませんけれども、何かそういうものについては、高架下を不法占拠されないような適正な管理を考えるべきだと思うのです。こういう点については、どういうふうにお考えになっておりますか。
#72
○萩原参考人 高架下の問題につきましては、実は建設省の御方針もありまして、むしろ国鉄と違いまして、原則的にはあけておく。あけておくという意味は、広場として使い、駐車場等は別ですけれども、あるいは、私どもが高速道路を管理する上に必要な施設等に使う。いわゆる公共的なものに使うのは認められますけれども、住宅等をつくりまして、それを貸すということは、むしろやめたいという御方針のようでございます。私どもといたしましても、道路をつくります場合に、被補償者で――住宅の場合は代替性があると思いますが、補償で片づけてよそへ移っていただくという場合が多いのでありますけれども、その場所でなければどうしても営業が成り立たないという場合もあるわけです。そういう場合に、きわめて例外的に、商店を公団でつくりまして貸すという方向で進みたいと思っております。ただ、お尋ねのような、建設費が高くてどうだという問題これはもちろんございます。ございますけれども、一面普通の道路占用料というような安い値段で貸しますと、一般の公平論からいいましても問題がございますし、またそのために利権化するといいますか、あまり利権化しても困ります。ですから、どうしてもやむを得ない営業者に、しかも二重補償にならぬといいますか、あるいは利権化を紡ぐというような考慮を十分に払いながら、ことばをかえて言いますと、公団が巌重に管理をしながら、施設を公団でいたしまして、それで適正な値段で貸すという方法でまいりたいと思います。ただ、利用できる面積というものは必ずしも多くないのでございます。と申しますのは、私どもの高速道路をつくりますのは、原則として都道を広げまして、そのまん中に乗っけるものですから、これは下をふさげません。下をふさぐわけにはまいりませんので、構造上使える場所というものは、むしろ都道のわきのところを通る場合、そういう場合に利用できる。きわめて限定されております。そういうこともございますが、大体原則としては、下をふさげないという方針でまいるつもりでございます。
#73
○吉川委員長 神近市子君。
#74
○神近委員 ちょっと急な問題で、いま、御存じかどうか知りませんが、外郭環状線の問題が、非常な反対が盛り上がって、毎日々々集会をしておるというふうな状態になっております。私、伺いたいのは、あなた方の公団と、それから東京都の都市計画とはどういう関係があるのですか。
#75
○萩原参考人 いまの外郭環状の問題は、実は私のほうの所管でございませんので、道路公団その他からお答えすべき問題だと思います。私のほうの首都高速道路を建設いたします場合に、あるいは計画の段階で、東京都の都市計画審議会がきめますのとどういう関係かというお尋ねについて、お答えいたします。
 私どもは、建設大臣に建設計画をきめていただいたものについて、工事を実施する公団でございます。建設大臣が計画をきめます場合に、東京都内であれば、東京都の都市計画審議会に付議をいたしまして、都市計画審議会の答申を待って、建設大臣がきめるというたてまえになっております。
#76
○神近委員 よくわかりました。それでいま問題は、審議会がこれまで非常に秘密のうちに行なわれて、都民に一つも知らせないで、急にこれが決定のまぎわに出てきたということで、非常に批判されて、これには建設大臣も、確かに大正初期の法律によって行なわれたので、考慮する必要があるということは言っておられる。いま公団のお話が出ておりましたけれども、石神井公団住宅というところは、この間入ったばかりの者が、もうそこを切られるようになっておる。それで、切られるということも困るし、それから公団のすぐそばに高速道路が走るということでは、安眠もできないというような、多数の人の――だから、ゆうべなんかも、私がふらふらになるほどおそくまで、その集会が持たれたというような状態なので、私も、いま法務委員会のほうに採決があって出ていたのですけれども、道路のことでともかくちょっと伺わなくちゃならないと思って来たわけです。
 いまあなたが御返事になっていたところで、ちょっとあったですけれども、こういう審議会の決定は、変更できるというようなことをおっしゃっていましたね。さっきの勝澤委員に対する御返事で、ともかく道路の決定を見た、たとえば審議会の決定のようなことがあっても、そこがぐあいが悪ければ、それは決定変更できるとあなたがおっしゃったようですが、それはどうですか。これは建設大臣のこの決定変更の念書か、あるいは指令か、そういうものが必要ですか。建設大臣はこの間、審議会の決定が出ても、これを批判する場合には、できるとおっしゃった。自分がこれは再審査を命ずることができるというふうなことをおっしゃったのですけれども、あなたも決定変更ができるというふうにおっしゃったですけれども、それはどういう動機でおっしゃったのですか。あなたは自分で言ったことがわからないのですか。
#77
○萩原参考人 私が先ほど申し上げましたのは、計画の変更ではございませんで、工事を実施いたします上において、工事上の変更のことを申し上げたのです。都市計画の計画の変更のことを申し上げたのではございません。
#78
○神近委員 今度、その道路の問題ですけれども、この内側のほうに来て、非常にいま高くつくのです。ところが、これをもっと、ABCDというのがあって、Dのほうに行けば、いまだ密集していないから、住宅がほとんどない、そうして山畑が多いというところで、安くつくのです。そういう場合に、あなた方でこれを批判できないのですか。安くつくほうをとる。いま問題は、これは都議会でも問題になっているのですけれども、いまABCのうちのC線なんですけれども、D線をとったほうがいいという案、Dのほうは非常に安くつくし、それから、郊外の都下の開発のためにも非常に有益だということになっているのです。それを官僚の都の人たちが、おとといですか、六日です。五十対五十四で可決している。その五十四の中には、都の退職した人たちが三十四人も入っている。ですから、これは非常に非民主的なきめ方だというので、批判が起こっているのですけれども、あなた方はそういうようなことにもう一切ノータッチですか。
#79
○谷垣政府委員 外郭環状線の問題だと思いますが、外郭環状線の問題は、御存じのように、都市計画の審議会のほうでいろいろ御議論をされまして、その際には、関係の、たとえば三鷹市でありますとか、あるいは杉並区の方だとかいうような方々からの意見も聞いてやっておる、こういうふうに聞いております。いろいろと案があった、ABC等の案があったかどうかということにつきましては、私は、詳細は存じませんけれども、そういう経過でやっておると思います。
 過般、建設大臣が申しましたのは、都市計画の計画法を改正いたします場合に、地元等の関係の方々の意見を何らかの形で聞く、そういうことを考える必要がある、こういうような趣旨の話をした、こういうふうに考えております。
#80
○神近委員 ともかく私は、この工事を実施するのはあなた方なんでしょう。この建設というか、審議会が決定して、そうして道路をつくるという仕事は、あなた方がなさるということなんですね。それをちょっと承りたい。
#81
○萩原参考人 いまお尋ねの外郭環状については、先ほども申し上げておるとおり、私のほうではございません。ただ、都内の別の道路、高速道路一般については、私どもがやっておりますから、そういう一般論についてのお尋ねについてお答えいたしたのでありまして、いまお尋ねの外郭環状については、実は私どものほうではございません。御了承願いたいと思います。
#82
○神近委員 じゃ、あなた方は、この外郭環状線のような、関東高速道路でしょう。
#83
○押谷委員長代理 首都高速道路です。
#84
○神近委員 首都高速道路でしょう。そうすると、これは古都ではないのですか、外郭環状線というのは。首都の中にできるのですけれどもね。
  〔勝津委員「政務次官、担当はどこか、担当  をきっちりして、そのときに……。」と呼ぶ〕
#85
○谷垣政府委員 いま神近先生のお話しになっておりますのは、外郭環状線の問題だろうと思います。外郭環状線は、いま都市計画で、それを決定するかどうかという問題の段階に来ておるわけであります。この外郭環状線を担当して実施する機関は、ここに来ておられます首都高速道路公団ではないのでありまして、これは日本道路公団のほうで担当する、そういう予定になっておるわけであります。それで、ちょっと担当が違っておりますので、もし必要がありましたら、道路公団のほうへ、また呼びまして、あれしていったらいかがかと思いますが、ちょっとこの首都局速道路とは、担当が違っております。
#86
○神近委員 いま私が一足おそかったものですから、道路公団の方が参議院にお回りになったそうですから、どうも見当が違った御質問を申し上げたかと思うのです。だけれども、これだけでも、委員長、いかに官僚制度というものが国民の要望に即していないかということがよくわかる。私の管轄でないから私のほうではない。また、この道路公団のほうは別だ。これじゃ国民が戸惑うのはあたりまえなんです。私どもがいま批判しているのは、ともかく都民に何も聞かせないで、ぱあっと、この五月の初めごろ出てきて、そうしてここをということで、いま非常な騒ぎになっているということだけお含み願って、私は、今度また建設委員会でこれは取り上げることになっておりますから、またその日にいろいろ御質問申し上げようと思います。よろしくお願いいたします。
#87
○押谷委員長代理 勝澤芳雄君。
#88
○勝澤委員 阪神高速道路公団にお尋ねいたしますが、まだ公団もできたばかりですから、いろいろとまだ不十分な点があろうと思いますけれども、この営業いたしております高速道路の収支の状態を見てみますと、三十九年度、四十年度悪いようでありますが、この収支の状況、収支率、その原因などについて御説明願いたいと思います。
#89
○樺山参考人 昭和三十九年度の収支でございますが、開通区間が約三・二キロでございまして、きわめて短区間でございます。収入金の予定といたしましては一億六千九百万でございまして、それに対して収入金が六千八百十八万でございます。したがいまして、その比率は非常に低率でございます。それから四十年度といたしましては、収入の予定が三億八千万でございまして、それに対しまして、実際の収入金が一億四千三百万でございます。このようにいたしまして、三十九年度におきましては、開通区間がわずか三・二キロでございます。それから四十年度になりまして、四・八キロ追加をいたしまして開通をしておるという、いわばこま切れ状態で、実は開通をいたしております。私どもの担当しております大阪市内の道路につきましては、東京都内の首都高速道路網とは多少違っておりまして、邪心部を環状線で一本通しまして、それから三本足を出して、たとえば伊丹の飛行場でございますとか、あるいは京都の方面でございますとか、堺の方面ということで、足を出してつくっておりますのが、私どものほうの道路網でございます。したがいまして、私どもとしまして一番緊急な要務は、都心を通っております約十二キロの環状線を一刻も早く完成をするのが当面の最大の要務でございます。ところが現在開通しておりますのは、先ほど申しましたように、三十九年に開通いたしました三・二キロと、それから四十年の十一月に開通をいたしました四・八キロを合計いたしまして、八キロというものが開通をしておりまして、これは環状部分の一部分でございます。したがいまして、その開通いたしました二つの部分も、まだつながっておらないという状況でございます。したがいましてこの両方の道路をつなぎまして、環状線部分も早く完成をするというのがわれわれの当面の努力目標でございます。環状部分につきましては、来年の三月に完成をいたす予定で目下工事を進めております。それから、環状部分から足が出まして伊丹の空港にまいります路線約十キロ程度でございますが、この路線につきましても、来年の九月ごろにはぜひ完成をさせたいというので、目下工事の促進に努力しているという状況でございます。したがいまして、この環状部分ができ上がりますと、大体私どもが予定しております自動車の利用数が出てくるのではないかというふうに考えるのでございます。
 それから、三十九年度、四十年度の通行台数が予定より少ないもう一つの理由といたしましては、御承知のとおりに不景気の関係で、大阪の土地柄と申しますか、高速道路の利用率が幾らか少なくなっているのじゃないかということも考えておるのでございます。
#90
○勝澤委員 そうしますと、あれですか、十二キロの環状線が中心になって開通すれば、今後予定どおりの収支になっていくということと、この四十年度で神戸一号線の建設で一部世銀の借款をしているようでありますが、これはどういうような状態になっておりますか。
#91
○樺山参考人 神戸の建設の状況につきましては、四十年から工事を実施しておるわけでございまして、開通の見込みといたしましては、神戸の柳原というところがございますが、柳原から、商工会議所が現にあります京橋という区間がありまして、約二キロ半程度のものでございますけれども、これを今年の十月に開通をさせたいということで、予定を立ててやっております。それから神戸の路線は一路線でございまして、西のほうの月見山から、東のほうは岩屋南町と申しまして、古い阪神国道と新しい第二阪神国道が合流いたします地点まで、約十二キロ弱の道路を建設しておるわけでございます。これに要します費用の一部といたしまして、昨年世界銀行から九十億の借款をいたしまして、これを合わせまして、現在工事をやっております。
#92
○勝澤委員 全体的な計画で、いま工軒の進行状態というのは大体計画どおり進められておるのですか。その点どうでしょう。
#93
○樺山参考人 全体の計画と申しますと、現在決定しております五カ年計画のワクで申しますならば、神戸と大阪を入れまして、約五十四キロの路線を予定しておるわけでございます。それに対しまして、先ほど申しました三十九年と四十年に開通いたしましたのが八キロでございまして、そのパーセントは約一五%弱ということでございます。しかしながら先ほど申しましたように、来年になりましては相当な距離の開通が見込まれておりますので、いずれにいたしましても、私どもの予定どおりのテンポで現在工事が進んでおります。
#94
○勝澤委員 そうしますと、五カ年計画というのは大体予定どおり完遂できる、こういうことなんですか。
#95
○樺山参考人 さようでございます。
#96
○勝澤委員 まだできて新しいところでありますので、今後またいろいろな問題が起きてくるでありましょうし、また計画がだいぶ進められている段階でありますので、私この程度で質問を終わっておきます。
  〔押谷委員長代理退席、自流委員長代理着席〕
#97
○白浜委員長代理 押谷君。
#98
○押谷委員 阪神高速道路についてお尋ねをいたしたいと思います。
 先ほど神近先生からのお話に、公団の道路計画と都市計画の関係をお話しになっておりましたが、これはもうほんとにどこでも聞かされることでありまして、大阪におきましても、大阪市の都市計画と道路公団の道路計画との間において、話し合いができ、その計画はいろいろ協調を遂げられてやっているのでありますか、全然別々に工事を進めているという関係になるのでありますか、まずそういったことをひとつ聞きたいと思います。
#99
○樺山参考人 私どもが工事を実施しております路線は、先ほど話が出ましたように、都市計画決定といたしましてきまりました路線について、公団が工事を実施をするという役割りでございますので、都市計画決定をいたします段階におきましては、地元の大阪府なりあるいは大阪市なりあるいは建設省が御相談をなさいまして、もちろん私どもの意見も申し上げますが、御相談なさいました上で、路線が決定するという段取りになるわけであります。
#100
○押谷委員 これは後にしまして、先ほど予定収入と実収との関係の御説明がありました。これは半額以下なのですが、その理由は、こま切れの工事の竣工であるから、こういうことでありまして、もちろんそれも一つの原因であろうとは思いますが、しかしあの大阪市内に設けられます高速道路の環状線は、一方交通になっております。これは東京都内におきましても、その他の場所においても、高速道路はありますが、一方交通であるという、そういったシステムの道路は私はちょっと考えられないのですが、大阪は、なぜあれは一方交通になっているのですか。あるいは将来とも、一方交通でずっとおやりになる御計画ですか、伺いたい。
#101
○樺山参考人 環状部分は、いま御指摘ございましたように、時計の回りと同じに左から右に回ります一方通行ということに計画がきまっておりまして、それに基づいて、私どもは工事をやっておるわけでございます。将来とも、これは一方交通で通すということでございます。そこで、一方通行の路線というものは、ただいまお話がございましたように、きわめて少ないのでございまして、これは大阪におきまする一号線から四号線までのすべての路線網を全体的に見まして、こういったつくり方が一番効率的であろうというようなお考えから、当初こういう計画がきまったように私どもは伺っております。したがいまして、現在通行しておりますところは、御承知のごとく四車線のところが多うございまして、これを一方通行いたしておりますので、路線がきわめてあいておるという印象が深いわけでございます。確かに、現状におきましてはそういう姿でございますけれども、一号線から四号線まですべて完成いたしますと、郊外から入ってまいります――あるいは伊丹から、あるいは守口から、あるいは堺のほうから入ってまいります自動車が環状線にぶつかりまして、それが右回りにぐるぐる回りまして、また所要のところに出て行くという流れになりまして、道路網全体としては、一つの合理的な道路網ではあるまいか、というような考え方のようでございます。
#102
○押谷委員 これは将来のことですから、方針は確定され、その方針に基づいてランプも設けられておるのですから、直ちに対面交通はできないかもわかりませんけれども、大阪市内で、四車線の幅員を持っている道路で、一方交通でぐるぐる回るというようなことは、これはもうきわめて不経済なものであります。私の宅は南の住吉であります。そして私の事務所は天満なんです。そして大阪におるときには、毎日自動車で通っているんですが、あの高速道路に乗ったのはただの二度です。一ぺんは試乗したのです。一ぺんは女房らが見たいと言うから乗せてやった。事実上、その道路を利用することがまるきりできないのであります。それは、北へ来ようと思うときは、阿倍野から難波まで行って、難波から乗り入れなければならぬ。かえってそれのほうが時間がかかってしまう。これは私だけでなくて、大ぜいの市民が、四車線の大きな高送道路が対面交通ができなくて、ぐるぐると回って反対側へ行けないというような、そういう不効率な工事の計画というものはどうしたのであろうかと、もうほとんどすべての市民が言っているのです。理想に走り過ぎて、あるいは五十年後、三十年後の大阪はそういうことでいいかもしれないけれども、現在大阪市内は交通が麻痺をしているのです。それを利用したくてしようがないのだが、利用するとかえっておそくなってしまう。その間は非常に短時間で効率的に走れますが、しかしそこまで行くのにたいへん困ってしまうというような事態があるのですから、南から北へも、北から南へも行けるというようなことになさいますと、この予定収入はオーバーすると思うのです。私が毎日通うておって、そして二度しか乗っておらぬということは、これは市民の利用がいかに不便であるかということをお考えになってもいいと思うのです。これは全国でも、四車線の道路が一方交通で、しかも大阪市内の道路は全部麻痺している。いつもラッシュで困っている。その中で、雨気の星さんのように、ずっと自動車が通っているのがいまの高速道路です。下は一ぱいで、上はほとんど通っておらぬ。一ぺんごらんなさいと言って、川島副総裁かだれか来られたときに行ったのです。ここの中之島におって何台通るかごらんなさい、なかなか通りはしないのです。こういう道路が、対面交通ができるようになると、倍加も三倍加もするはずです。ランプの計画等もありますから、対面交通ができるようにするのには、にわかには困難だと思いますけれども、この収支の計算、バランスを考えられますと、ここらで一考せられる必要があるのではないかということを、特に申し上げておきます。お考えがありますか。
#103
○樺山参考人 図面があると、おわかりやすく御説明ができるのでございますけれども、図面がございませんが、御存じのとおりでございまして、先生のお宅から天満に参りますのは、現在の状況におきましては、おっしゃるとおりでございます。ただ、先ほど申しましたように、環状線がすっかりでき上がりまして、そしてそれに入ります足がすっかりでき上がりますと、様子が非常に変わってまいりまして、たとえばことしの十二月に住友銀行の横から電通のわきを通りまして、堂島川を横切りまして、いま走っております線に結びつく。いま渡り線をつくっておりますが、これが十二月にでき上がりますと、現在開通しております二つのものが北のほうでつながるわけでございます。そういたしますと、先生のお宅から湊町に乗っていただきまして、渡り線を渡って、天満の事務所までお行きいただきますならば、たいへん便利になると思うのであります。
 それから全体の構想といたしましては、四車線と私は申しましたが、現在開通しております区間は四車線でありまして、これは一番車が多く通ると予想されるところが四車線でございます。したがいまして、堂島川の上で北に向かって現在走っておりますところは三車線でございます。それから南の部分で、大和橋からずっと南を回りまして湊町まで参りますところは、二画線でございます。この線は交通量がわりあい少ない予想でございますので、すっかりでき上がりましたならば、四車線の道路にかなりたくさんの車が乗っていただくような計画でございますので、御了承願いたいと思います。
#104
○押谷委員 東京郡内の高速道路、あの幅員を考えて、あれが相当効率的に利用されて、しかも同じような幅員で対面交通ができている、これは非常に成績をあげているということも御参考になさるべきだと思います。
 前に戻りまして、都市計画との関係なんですが、東横堀と西横堀の堀の上をまたがっていますね。その堀の川はそのまま利用されておりませんね。特に西横堀の現状を見ますと、川としての利用がありませんから、半ば埋められたところ、半ばごみ捨て場、都市の美観から言うても、保健衛生から言うても、きわめて憂慮すべき実情に現在あるのです。これは御承知だと思うのですが、これは私は公団に言ったことがある。ところが、それはどうも大阪市の関係なんだから市がやるべきである、こう言われるのです。東横堀もやがては同様なことになるであろうと思うのですが、あの高速道路ができたために、両横堀が河川としての利用はほとんどなくなったと思うのです。これについて、暗渠にするとか、高速道路の高架の下を適当に利用するという道もあわせて考えるということが、先ほどどなたかのお話にもありましたが、現に大阪においては、その地元の非難はごうごうたるものがあるのです。水は動かないからくさい、ごみは捨てられる。保健衛生からいっても、美観からいうても、なっちゃおらない。こんな計画を進めてどうするのかというのが地元の声なんですが、それはどう考えられておりますか。
#105
○樺山参考人 御承知のように、東横堀川につきましては、現在なお舟航の便が多少ございます。前とあまり変わっておらないと思います。西横堀川につきましては、ただいまお話がございましたように、市のほうで埋め立てをいたしまして、現在ある程度乱雑な状況にあることは事実であります。したがいまして、現在埋め立てをすっかり完了しておりませんで、約五メートル程度のみぞがまだ残っておるという状況でございまして、いろいろごみが投げ捨てられまして不潔になっているのは、ある程度事実でございますけれども、これは、市のほうであれを埋め立てますにつきまして、従来あれが下水道がわりになっておりまして、埋め立てるにつきましては、下水を新しく入れなければなりませんので、現在下水の工事をやっておる最中でございます。これも不日完成する見込みでございまして、そうなりましたならば、その下水工事をやりました上にまた埋め立てをいたしまして、現在埋め立てました土地と平面になりまして――聞くところによりますと、これは大阪市の土地でございます。しかしながら私どもの高架道路の下でもございますので、市とも御相談をしなければならないのでございますけれども、市といたしましては、そういったぐあいですっかり埋め立てが完了いたしました上は、自動車の駐車場にするという計画がございまして、寄り寄り予備的なお話を進めておるという状況でございます。そのほかに、私どもの公団で直接使いますものといたしまして、建設部の建物と、それから業務をします上の管理事務所を、あの路下下を貸してもらいまして、現在建設しあるいは建設中であるというものがございます。
#106
○押谷委員 これはいま着手せられたばかりの線でありますが、中之島から堀川を北上して守口へ行く線ですね、あの堀川の上を通る場合に、両側の人が買収に応じて立ちのきをいたしておりますね。この人たちの要望もあるのです。自分が祖先伝来の土地から立ちのくということはどうも忍びない。だから、買収には応ずるけれども、やがて高架ができるのだから、高架下の利用等をさしてくれないかという、どうも切なる願いは、これはもっともだと私は思うのですが、そういう願いのあるときに、やはりあそこも暗渠にして下水の処理に使うということはわかりますが、その高架下の利用ということについて、工事に着手する前に計画を立てておくべきだと思うのです。あの水面はほとんど使われておりません。これは私の地元ですからよくわかっておるのですが、その水面を使われておらない堀川の上に高架ができる、そうするとやがてその堀川の下水だけの処理に使われているこの水面は、埋め立ててもいいのではないかというようなことが考えられるのですが、そういうことについて、都市計画の所管である大阪市と御相談をなさるというような処置はなさらないのですか。
#107
○樺山参考人 天満の堀川につきましては、ただいま御指摘がありましたとおりでございますけれども、実は大阪市とこれはもう数カ月にわたりまして、その問題で折衝しておりまして、大阪市のほうで、私どもの道路をつくりました下に、大阪の市の道路をつくるという計画がございまして、それとの調整をいたしますために、ここ数カ月来折衝を重ねておりまして、これを早く解決いたしませんと、私どもの上の道路に着手することができませんので、実は私ども非常にあせっておりまして、なるたけ早く調整を済ましたいというふうに、現在やっております。
#108
○押谷委員 いずれ、陳情に参ります。
#109
○白浜委員長代理 参考人には、お忙しいところ、調査に御協力いただき、ありがとうございました。
     ――――◇―――――
#110
○白浜委員長代理 昭和三十九年度決算を議題といたします。
 本日は、住宅金融公庫につきまして、審査を行ないます。
 まず、住宅金融公庫当局より、資金計画、計画等について説明を求めます。師岡住宅金融公庫総裁。
#111
○師岡説明員 住宅金融公庫の、昭和三十九年度の業務の計画と実績につきまして、御説明申し上げます。
 住宅金融公庫は、創立以来十六年を経過いたしまして、この間、住宅資金貸し付け業務の種別、数量ともに飛躍的に増加してまいりました。順調に事業の進捗を見ておりますことは、ひとえに国会の皆さま方の御指導、御協力によるものでございまして、この機会に厚く御礼申し上げます。
 昭和三十九年度の貸し付け計画といたしましては、新築九万三千九十六戸分、増築百十七万六千五百八十五平方メートル、及び宅地造成一千四百七十七万三百四平方メートル分等で、金額にしまして一千四十五億五千七百七十万余円の貸し付け契約を行なうことに定められたのでございます。
  〔白浜委員長代理退席、委員長着席〕
 この計画に対する資金計画といたしましては、三十九年度事業計画にかかる分五百六十九億円と、前年度契約金額のうち資金交付未済分三百二十二億一千百八十七万余円との合計額、八百九十二億四百九十五万余円を貸し付ける計画でありまして、この原資といたしましては、産業投資特別会計からの出資金百億円、政府からの借り入れ金六百億円及び宅地債券の発行による収入金二十億円のほか、回収金等の自己資金百七十二億四百九十五万余円をもって、これに充てることにいたしました。
 この計画によって貸し付け契約を締結しました額は、九百八十五億一千三百二十八万余円となります。貸し付け金として交付した額は、過年度契約分を合わせて八百八十三億九百三十四万余円となりました。この貸し付け資金は、前年度に比べますと、百八十三億三千百九十二万余円、率にいたしまして二六・一九%増となっております。
 また、年度間に回収した金額は二百八十九億五千七百十万余円でありまして、これを前年度と比較いたしますと、四十六億七千九百七万余円、率にいたしまして一九・二七%増となっております。
 この結果、年度末の貸し付け残高は三千八百六十六億六千百五十二万余円となりまして、前年度末に比較いたしますと、五百九十三億四千八百三十四万余円の増加となった次第でございます。
 貸し付け金の延滞状況でございますが、三十九年度末におきまして、弁済期限経過後六カ月以上を経過している元金延滞額は、四億五千六百十万余円でございまして、このうち一年以上延滞しているものは二億三百二十万余円でございます。
 次に、住宅融資保険業務につきましては、三十九年度において金融機関との間に保険関係が成立する保険金額を四十五億六千万円、これは保険価額五十七億円の百分の八十相当額でございますが、四十五億六千万円と予定いたしましたが、実際に保険関係が成立した保険金額は、十一億四千七百八十二万余円、これはつまり金融機関が貸し出しを行ないました額十四億三千四百七十八万余円の百分の八十相当額でありますが、そういう額に相なります。
 次に、収入支出について申し上げますと、収入済み額は、収入予算額二百五億七千八百四十二万余田に対しまして、二百四億七千百四万余円となりました。また、支出済み額は、支出予算額二百三億九千百六十四万余円に対しまして、二百億二千百七万余円となり、収入が四億四千九百九十七万余円多かったのでございます。
 また、損益計算の結果につきましては、利益総額二百十億四千四百八十二万余円に相なりましたが、損失総額が二百十億一千五百七十七万余円となりましたので、差し引き二千九百万余円の利益金を生じました。この利益金は、住宅融資保険特別勘定に属するものでありまするから、同勘定の積み立て金として積み立てましたので、国庫に納付すべき利益金は生じなかったのでございます。
 以上をもちまして、昭和三十九年度の業務状況の概要の説明を終わることにいたします。何とぞ、よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
#112
○吉川委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、これを許します。勝澤芳雄君。
#113
○勝澤委員 先ほど住宅公団の総裁からお聞きしたのですが、政府の五カ年計画によって、住宅建設が進められておるわけでありますけれども、その建設計面でも、最近の住宅公団なりあるいは住宅金融公庫に対する国の資金の導入というものが、四十一年度から少し変わってきている。こういう点から見ると、一体資金の調達はどうなのか、あるいは住宅の建設目標はどうなのか、従来と同じように、国の資金というものをもう少し活発に導入する方法というものを積極的に要望すべきではないだろうか、こういう質問をしたわけでございますけれども、公庫からも、ひとつぜひその点についてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
#114
○師岡説明員 お答え申し上げます。
 御承知のように、公庫の計画を遂行しますための貸し付け資金、これは公庫の側立以来、出資金と借り入れ金で構成されておったわけでございます。借り入れ金は、資金運用部あるいは簡易保険積み立て金から借り入れてまいりまして、これは六分五厘で借りてまいっておるわけでございます。かようにいたしまして、公庫の貸し付けまする長期低利の資金というものの貸し付けが実現できるようになっておったわけでございます。つまり六分五厘で借りてきまして、五分五厘で貸すというようなことができることになっておったわけでございます。このやり方で三十九年度までまいったのでございますが、四十年度から、いまお話のありましたように、出資金が大幅に減少いたしまして、四十一年からはゼロになりまして、借り入れ金だけになる、こういう形になります。そこで資金コストの構成上、いままでよりも、そういう意味で言えば、悪くなったわけでございますので、補給金という制度がとられまして、四十年度には七億四千万円、四十一年度には二十二億八千万円ほどの補給金が計上されたわけでございます。しかしながら、在来の出資金の働きを申しますと、貸し付け資金としてももちろん働く機能を持っております。同時に、先ほど申しましたように、資金コストを適正にするための働きも持っておったわけでございます。この出資金がそれだけ減少して借り入れ金が増加いたしますと、借り入れ金の量さえ確保されておるならば、貸し付け資金としては困らないわけでございます。しかしながら、補給金的な役割りが果たせなくなりましたので、ここに補給金制度が設けられたものと承知しております。結局におきまして、補給金が必要になってきたゆえんを考えますと、やはり公庫の最近の事業量が、五カ年計画等に沿いまして非常に増加してまいりました。したがって、そういう関係から資金も非常に多く要る。そういう膨大な資金に対応するために、出資金を全部用意をするわけにはまいらなくなりまして、ここに補給金という制度がとられたのでございます。
 繰り返して申し上げますが、貸し付け資金には差しつかえない、またその逆ざやの関係を調整するためには補給金で解決しておる、こういう形になったわけでございます。
#115
○勝澤委員 公庫自体の経理内容、こういうものについてはどういうことになるのでしょうか。出資金がなくなって利子補給という形になったことは、どういう影響を与えますか。
#116
○師岡説明員 先ほど申しましたように、出資金が減少いたしますと、借り入れ金と出資金の比率が、大体において、出資金が一に対しまして借り入れ金が二・五前後だったわけでございますので、これが変わってきますということは、結局借り入れ金の比重が多くなる。そうしますと、その利息払いが多くなってくる。そこで、公庫の収入利息は大体において五分八厘見当になっておりますので、その利息分を払えない。その払えない分を補給金で補っていく、こういうたてまえになっておるのであります。
#117
○勝澤委員 そのことが、公庫の経営にはどういう結果になりますか。
#118
○師岡説明員 経理内容から申しますと、ただいま申しましたように、必要な経費は、足らざる分は補給金でいただくことになっておりますので、差しつかえございません。
#119
○勝澤委員 資金計画のことは、資金導入の中で、また別にやることにいたしまして……。
 それでは次に、会計検査院に……。中高層の耐火建築物の住宅部分の無断用途変更の防止についての改善意見の表示がなされておるわけでございますが、実は、このことは、私も数年前からこういうことが起きるであろう、また起きているということをよく承知いたしておるわけでありますが、これは会計検査院からの指摘もされておりますけれども、金融公庫としては、こういうお調べをやった結果、どういう数字が出ておりますか、おわかりになりますか。
#120
○師岡説明員 この貸し付け制度は三十二年度から創設されたわけでございますが、いまお尋ねの点につきまして、最近五カ年間の結果を申し上げます。
 弁済契約の累計件数は、四十年度末におきまして八千三百五十件となっております。これは毎年漸増してまいっておるわけでございますが、これに対しまして、絶えず、この制度の目的を達成するために、実地調査ということをやってまいっております。これは書面調査並びに実地調査によりまして、その実態を把握するということにつとめてまいっておるわけでございます。最近までの実績を申し上げますと、三十六年度、三十七年度、三十八年度、三十九年度、四十年度と申し上げますが、書面調査は、三十六年度が二千四百十五件、三十七年度が一千四十七件、三十八年度が一千二百三十八件、三十九年度が千三百九十九件となっております。また実地調査のほうは、三十六年度が四百二十七件、三十七年度が三百六十七件、三十八年度が五百六十件、三十九年度が六百二十八件やってまいりました。最近におきましてただいまお話のありましたように、いろいろと無断用途変更というような問題が多少目立ってまいりましたので、四十年度からは、書面調査におきましても、あるいは実地調査におきましても、大幅に調査件数をふやしまして、書面調査におきましては八千三百五十件、実地調査におきましては二千三百五十六件、四十一年度は同じく書面調査は八千三百にまた少し加わりますが、その全部について調査をする。実地調査につきましては、二千五百四十六件の実地調査を行なうというように、実態把握につとめるという体制をとっております。その結果、無断用途変更が発見されましたのが、三十六年度におきまして百四十一件、三十七年度が八十一件、三十八年度が七十八件、三十九年度が百八件、四十年度になりまして六百九十二件の無断用途変更がございます。これは三十九年度までは、この実地調査のやり方が、大体新しいものについて主としてやる。この制度の趣旨を徹底させるというような意味合いもありまして、比較的貸し付けてから新しいものについて実施するというようなたてまえをとっておったわけでありますが、四十年度から、それだけでは十分でないから、五、六年経過したものもひとつやろうではないかというような調査方針になりまして、それで五、六年のものもやったわけでございます。やはり年数がたちますと、この用途変更というような問題がだんだんと出てくるというようなことになるものと思いますが、そういう結果、四十年度におきましては、実地調査件数に対して六百九十二件、率にしまして二十数%という違反が発見された次第でございます。
#121
○勝澤委員 それで会計検査院から指摘をされておりますけれども、会計検査院が指摘をしただけで、この問題というのは解決しないのじゃないだろうか。やはり根本的な制度上の問題にあるのではないだろうかと思うわけです。実は私も、これと同じようなことを、国会に出てきたばかりに相談されたことがあります。こういううまいやり方があるのだということを聞きまして、なるほどと思ったことがあるわけでありますけれども、会計検査院としても、これをいまの法律体系の上からだけものをながめて、それだけで指摘をしているわけでありますが、もうちょっと堀り下げて、この制度上なぜ一体こういうことが起こるのか。これは起こる必然性を持っているわけです。持っているという言い方は悪いかもしれませんけれども、あるわけです。またこの中高層の耐火構造物というのは、借りる人から見ればなかなかうまみのある借りですから、やはりこれを少しでも何とかうまく借りて利用したいという気持ちがある上に、脱法行為ではないけれども、まあまあという形でやられているわけであります。その気持ちとマッチした考え方というものを、前向きで、いまの現状でそのまま指摘するのじゃなくて、現状よりも、なぜ起きるかという原因を追及して、その原因が悪いのだときめつけるのじゃなくして、原因があるのを是認することはいいか悪いか問題があるとしても――もっとも是認する立場の改正というのはおかしいかもしれませんけれども、そこらの点について会計検査院で考えられないのかなと思うのですが、どうでしょうか、会計検査院。
#122
○保川会計検査院説明員 たいへんむずかしい問題でございますが、われわれのいま改善意見を出しました基本的な考え方、これはやはり住宅の金融である。ただ、住宅の金融ではあるけれども、それにつけ足す――つけ足すと言ってはことばがおかしいかもしれませんが、高度利用というような観点から、事務所その他のものも付随的に認めていく、これが制度の基本じゃなかろうか。したがいまして、肝心の住宅が住宅でなくなっているということは、やはりその制度を守るという意味からいいますと、おかしい。しかし、先生のおっしゃいます、現実の問題でやむを得ない――これはわれわれとして、何もしゃくし定木に現行制度にこだわっているわけではございませんで、そういう点は十分考えねばいかぬ、これはおっしゃるとおりでございます。ただ、こういうような、問題の御指摘の場合は、いまの住宅金融制度の基本からいっても、少しはずれていくのじゃないか、こういう考え方で提案いたしたわけであります。
#123
○勝澤委員 この目的に従った使用がなされているかどうか、現行法の上でどうだという立場で会計検査院が見るのは、私は当然だと思うわけです。しかし、その中でも、改善意見という立場でものを考えるときには、それをある程度破るといいますか、それを変えていくという意思というものも必要だと思うわけです。そこに、予算の執行面だけでなくて、予算の効率的な、あるいはいまの社会の動きに応じたものの考え方をしていくということがなければいけないのじゃないだろうかと思うのです。そういう意味でも申し上げておるわけでありますが、住宅金融公庫としても――これは住宅金融公庫にはないでしょうけれども、よく、こういうものが出たときに、いろいろ聞くわけです。いやあなたの言うとおりだ、だけど会計検査院が……、こういうことをよく言われることがあるのですが、そういう点では私は困る。会計検査院がかりにこういう意見を出したとしても、原局で、原省でそれとは意見が違うなら、もう少し十分討論してみてくれ、討論をした結果、それならそういう意見に従ってやりましょう、やりますということにならないものだったら、食い違っただけで、ただ意見が出ただけで、それが二年か三年たってまた役員がかわって、また同じことが繰り返されることになる。ほかの例もあるわけですから、そういう意味で、私はよく言うのですけれども、これは金融公庫としてはどういうふうにお考えになりますか。
#124
○師岡説明員 この制度を創設した趣旨は、すでに御承知のとおりと思いまするが、やはり土地の高度利用ないしは都市不燃化、防災化という見地から、この制度がつくられたものと思います。お話のとおり、この制度を利用するという段になりますと、そういう趣旨でできました制度の本質といいますか、当然の結果かもしれませんが、大体町の中心部とか、比較的いい場所にこういうものが利用されているというのが大多数でございます。そうしますと、やはりそれは地価が非常に高い場所に建つ、こういうことに相なります。この制度の目的が多少二元的でありまして、いま検査院当局からもお話がありましたように、住宅を適当な場所に建てるためのその足を貸してやるという意味合い、それから都市計画的に不燃化、高層化をはかる、こういう二元的な意味を持っております。現在におきましてわれわれが考えておりますのは、また制度の創設の当初からわれわれが重点的に考えておりますのは、やはり住宅のためにこの制度はあるのだ。したがって、住宅を乗せる、住宅を実現するという趣旨で貸し付けたものが、後になって住宅を転用するということになってはいけないから、そこで住宅転用に対して一定の是正措置を講ずる、これが今回の改正の趣旨だと思うのであります。私どもとしまして、いまお話がありましたように、そうは申しましても、ただいま申しましたように、比較的地価の高いところにこういう建物ができる、また当初よりもだんだんと、何年かたちますとそこの土地も発展する、あるいは地価が上昇してくる。そうしますと、家賃計算の基礎になっております地代というものについての考え方も変わってくるわけでございます。そういう結果、やはり住宅では、この事業者のほうからいえば、十分に収益があがらないという面が出てくる。そこに転用問題が発生するのだと思いますが、そこで、この貸し付けによりまして実現しました住宅の家賃を適正化するということは、非常に必要なことだと思います。
 この家賃の適正化についての考え方は二点あると思います。政府の施策と申しますか、長期低利の金を投入して、政府のやる施策住宅に協力してもらうというたてまえのものでありますから、金を貸してできましたうちの家賃が野放しになってしまう、これは避けなければならない。しかし、やはり民間の貸し家ということにおおむねなるわけでございますから、それには多少企業意欲と申しますか、そういうものがわくような運用もしなければならない。この間にいかに適正家賃をきめるかということについて、絶えず私ども苦慮しておるわけでございますが、そういうような趣旨から、最近におきまして、家賃が、いわゆる実情に合わない、そういうことに、こういう違反の発生の大きな原因があるんじゃないかという考えに立ちまして、四十年度から、家賃の算定の根拠となっておりまする省令の改正をお願いいたしまして、多少家賃の値上げができる、それだけ実情に合わす。事業者側から言えば、実情に合う。しかしまた野放しということではいけませんので、事業者から見れば決して十分ではないと思いますが、そういうことで、四十年度からは相当に家賃を上げ得るようにいたした次第でございます。
#125
○勝澤委員 きまっていることをきまったようにやらない違反者をどうするか、ということですけれども、これ以上のことは申し上げませんけれども、十分実情はおわかりになっておるようであります。ただ、違反がなぜ起きるのかという点を十分承知いたしておるようでありますから、そういうものが起きないようにするためには、やった者が悪いということではなくて、やった原因についてもお考えになっておるようでありますから、この問題は、この程度で終わりましょう。
 最後に一つ、最近、住宅やあるいは土地の入手について、悪徳不動産屋にだまされたとか、あるいは都市計画の決定を知らなかったとか、建ったばかりですぐまた区画整理にかかるとか、こういうようなことで、二十年、三十年ためた退職金で建った家が迷惑をこうむった、いろいろ被害が出ておるわけであります。こういう点からいきまして、従来住宅金融公庫では、住宅相談所というもので、個人の住宅についていろいろ相談されているようであります。これは法律的な問題になれば、弁護士とか、そういうものに相談になるでしょうけれども、やはり何か住宅金融公庫あたりが公なものとして、特に住宅を建てたい人たちについては、不動産売買の知識とか、あるいは取引の場合にはこうしたほうがいい、ああしたほうがいいとか、直接金貸しとは関係がある場合もあるし、ない場合もあると思うのですけれども、やはり住宅政策の一環としての住宅相談というのを、これは採算のとれない仕事かもしれませんけれども、国としてのたてまえ、住宅の窓口として、こういう点については積極的に拡充強化をしてあげるべきではないだろうかと思うわけであります。そういう点について、これは金融公庫もそうでしょうけれども、政府としても、住宅の立場から、住宅金融公庫にそういう点を見させるための別途援助措置を講ずるとか、こういうことをすべきじゃないだろうかと思いますが、そういう点についていかがでしょうか。
#126
○谷垣政府委員 いま勝澤委員から御指摘がございましたように、区役所に行くとかあるいは町役場に行けばあるんだということはそうなんですけれども、ただそれだけでは、まことに不親切と申しますか、もう少しPRの必要があるということは御指摘のとおりだと思います。いま公庫のほうで住宅関係の相談を一応やっていただいておりますけれども、ああいう式のものをもっと積極的にやらなければならぬ。また一般の方には、こういうところに来れば、区画整理なりあるいは都市計画というものがわかるんだということもやっていかなければならぬと思います。具体的に補助等を出してやるかどうかという問題につきましては、予算等の問題もありますので、その際に十分考えなければならぬと思いますが、御指摘のとおり、PRにはつとめなければならぬ、かように考えております。
     ――――◇―――――
#127
○吉川委員長 参考人出頭要求に関する件について、おはかりいたします。
 すなわち、国が資本金の二分の一以上を出資している法人の会計に関する件中、海外移住事業団調査のため、本委員会に参考人として関係者の出頭を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#128
○吉川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
 なお、参考人出頭の日時及び人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#129
○吉川委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後一時十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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