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1949/03/29 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 農林委員会 第4号
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1949/03/29 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 農林委員会 第4号

#1
第005回国会 農林委員会 第4号
昭和二十四年三月二十九日(火曜日)
    午後三時五十八分開議
 出席委員
   委員長 小笠原八十美君
   理事 坂本  實君 理事 松浦 東介君
   理事 八木 一郎君 理事 山村新治郎君
   理事 深澤 義守君
      遠藤 三郎君    河野 謙三君
      野原 正勝君    平野 三郎君
      村上 清治君   藥師神岩太郎君
      小林 運美君    竹村奈良一君
      吉川 久衛君    寺崎  覺君
 出席國務大臣
        農 林 大 臣 森 幸太郎君
 出席政府委員
        農林事務官
        農政局長    出添 利作君
        農林事務官
        食品局長    三堀 參郎君
 委員外の出席者
        農林事務官   奥原日出男君
        專  門  員 岩隈  博君
    ―――――――――――――
三月二十八日
 農地委員会に対する國庫補助増額の陳情書外百
 五十五件(長野縣諏訪郡湊村農地委員会長花岡
 傳一外二百二十一名)(第一号)
 土地改良法制定の陳情書(新潟縣議会議長兒玉
 龍太郎外七名)(第四号)
 農地改革に対する國庫補助金適正配付に関する
 陳情書(新潟縣議会議長兒玉龍太郎外七名)(
 第七号)
 造林事業に対する特別方策確立の陳情書(新潟
 縣議会議長兒玉龍太郎外七名)(第八号)
 人工植栽幼齢林並びに優良天然造林地を未墾地
 買収から除外の陳情書(新潟縣議会議長兒玉龍
 太郎外七名)(第一三号)
 飼牛の風土病に関する研究機関設置の陳情書(
 滋賀縣議会副議長今井和一郎)(第一九号)
 乳業経営助成に関する陳情書(大分市荷揚町大
 分縣酪農推進実行委員会代表古山博外二百名)
 (第二九号)
 乳業経営助成に関する陳情書(新潟市東仲通リ
 一番町八十六番地新潟縣酪農組合連合会長片桐
 博二外百九十九名)(第三七号)
 乳業経営助成に関する陳情書外一件(愛知縣寳
 飯郡寳飯豊川畜産農業協同組合長羽田慶次郎外
 六十名)(第四九号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 食料品配給公團法の一部を改正する等の法律案
 (内閣提出第一四号)(予)
    ―――――――――――――
#2
○小笠原委員長 これより会議を開きます。
 食料品配給公團法の一部を改正する等の法律案を議題として審議に入ります。
#3
○河野(謙)委員 この公團の期限の延期は、通常ならば一箇年間延長するのがあたりまえでありますけれども、今回に限つて特に三箇月間と期限を切りましたのは、統制そのものに対する從來の考え方が違つて來たことであります。また物資の需給関係が非常に從來と違つて來た関係から、公團というものに非常な檢討を加えなければならぬという理由と、もう一つは公團そのものが非常に國民の負担を増しておる、非能率であるということ。この二つが今回特に公團についてきびしく批判を加え、あるものは整理し、あるものは廃止しなければいけないということになつたのだと思います。つきましては今回のこの農林省関係の五公團につきましては、政府といたしましては、すでに政府の方針としてこれを廃止することにきまつておるのか、または一部整理をすることになつておるのか、またその整理する場合には、これにかわつていかなる案によつてこれを行うのか、この案がありましたならば伺いたいと思います。私が以上伺いますのは、最近の例で農林省でも御承知のように、食糧貿易公團は本月末をもつて廃止になつておりますが、昨日聞くところによりますといまだ四百億からの未整理金を残しておる。一体政府はいかなる措置をとつてこの食糧貿易公團の未整理を解決するか、いまだに政府から指示がないために、非常に混乱しておるということを聞いております。公團は、公團の性格から言つていつでも廃止できる形になつておりますけれども、何分にも食糧公團を初め、各公團は厖大なる組織、厖大なる事業をしておりますので、かりに六月末をもつて公團が廃止されるといたしましても、四月からただちに代案をもつてその次の段階に対する備えをしなければ、きわめてその次に生れる組織に対しての移行が困難だと思います。これらの事情はすでに農林省の方では十分御承知のことと思います。今の段階におきましては次の段階におけるいろいろな案ができていると思いますが、もしできていなければ、私は本委員会に少くとも四月十日ごろまでにはこの代案をお示しくださいまして、われわれに檢討の余地を與えていただきたい、かように思います。
#4
○森國務大臣 河野委員のお話のごとくに、こういう公團を廃止いたしますと、その整理につきまして相当の時日を要するのであります。この三箇月間ということを期限いたしましたことは、必ずしもこれを全部廃するという氣持はないのであります。今お話のように整理するものもあり、廃するものも考えておるのでありまするが、今いずれを残し、いずれを整理するか、また整理の内容はどういうふうにするのであるかということをここで申し上げる段階に至つておりません。いずれにいたしましても、突如としてこれを廃止するということは混乱を生じますので、ここ三箇月間の余裕を置いて、この間において整理するものは整理し、廃止するものは廃止するという方途をとりたいと考えておるのであります。御希望のように、できるだけ早くその方針を示さなければ、公團の從業員が非常に業務上不安にかられますから、一日も早くその方途を定めまして、皆様に御相談をいたしたい、かように考えておる次第であります。
#5
○河野(謙)委員 ただいま大臣から代案は至急に具体案をお示しくださるというお話でありましたから、重ねてお願いいたしますが、今の公團そのものをそのまま存続するわけは一つも私はないと思います。從いましてこの代案を至急にお出し願いたい、同時にこの三箇月間におきましても、公團の機構の整理、人員の整理等は当然やらなければならぬことと思います。それらにつきまして、ただちに四月からこの機構の改革をやり、人員の整理をやる準備がおできになつておるか、どうか。
 もう一つ、私は特にこの五公團の中で、一つだけ特殊の性格を持つております肥料公團につきましては、これは他の公團と違いまして、三箇月間の延長は少し肥料公團の性格が違うだけにむりではないか、肥料公團は御承知のように七月をもつて年度末といたしまして、春肥を七月まで公團の名において農民と約束をいたしております。あらゆるすべての切りかえが七月になつておりますので、肥料公團に関しましては、特に特殊の性格にかかがみまして、この延期を四箇月間、すなわち七月の末まで延期しなければいけないと思います。そうでありませんと、また六月の末におきまして肥料公團に限つてもう一箇月延長するという事態が起ると思いますので、七月まで今から延期されることが肥料公團の性格に適したものと考えます。
#6
○森國務大臣 河野委員は五公團全部廃止したらよかろう、残しておくものはないという御説でありますが、これは御意見として承つておきます。なかんずく肥料公團に対して、三箇月では整理の時期が惡い、もう一箇月延ばして七月が春肥の終りであるから、こういうお説でありますが、河野委員はこの肥料問題については特に御研究を重ねておられるわけでありますが、今日春肥が七月をもつて期限といたしておりますが、春肥は少くとも六月までに配給し終らなければ、農家の春肥の使用が八月以後に残るのであります。少くとも七月までに肥料を会社の手より引受けなければ春肥としての効果を認めないのでありますが、從來七月というものが春と秋の肥料の限界にされているわけであります。從つて今日かりに肥料公團を廃止して、その機構を全然他のものに切りかえをいたしましても、別段この三箇月の間において肥料配給の面において支障がないと考えているのであります。それで一應五公團とも三箇月間の余裕を認めて、その間において適当な措置をとりたいと考えているわけであります。
#7
○河野(謙)委員 今四月から六月までの三箇月間における短い期間ではありますけれども、この期間にはただちに各公團の機構の整備、人員の淘汰をおやりになる準備があるかないかということを私は伺つたのであります。これに対して大臣の御答弁を願いたいのです。かく重ねて申し上げますのは、一つの例を申し上げますと、この公團の事務費、人件費というものは非常に多いのであります。特に最近その例がはなはだしいのであります。数字をもつて申すならば、私は肥料公團のことはよく知つておりますので、私の記憶しておる範囲から申しますと、肥料の統制が昭和十五年に始まつて以來現在までの間におきまして、販賣價格に対しての取扱機関の口銭は、率におきまして一番低いときが一・九%であります。大体四パーセント前後が販賣價格に対する取扱手数料の率であります。しかるに過去半箇年におきます肥料公團の取扱口銭は販賣價格に対して実に八パーセントを越えておるのであります。これだけをもちましても、いかにその間に冗費があるか、いかに農民にいたずらなる負担を負わしておるかということを物語るものでありまして、これは公團がかりに今後延長するならばもちろんのこと、かりに三箇月の期間といえども、ただちにこれは機構の行政整理の面からいろいろな点をやつていただかなければいけないと考えますので、特に重ねて大臣にお尋ねするわけであります。
#8
○森國務大臣 先ほども申し上げました通り、三箇月間の余裕を御承認を願いましたからといつて、三箇月間にやればよいという緩慢な考え方では、從業者が非常な迷惑をいたしますので、できるだけ早くその方針を徹底して御相談申し上げたい、このように考えておるわけであります。なお肥料公團を摘示されまして、その経費の点についていろいろお話になりましたが、もし今後公團というものを残し、これを認めることにいたしましても、現在のような経理方式でなしに、独立採算制を採用いたしまして、その予算、決算、計画はすべて國会の承認を求める。こういうふうにいたしまして贅費を節約いたす経営方式をとつて行きたい。かような構想を持つておるわけであります。
#9
○八木委員 今の質疑に関連いたしまして、大臣は突如としてやめるわけに行かないから、三箇月延ばすどいう御答弁でありますが、われわれとしては納得できないのでありまして、法律は明文をもつて明示しておりますし、この法律を当初審議したときの経緯から見ましても、明文に明記された期限限りで当然なる事態を今日まで予想されておりながら、今日まで延びて來た裏には、私思いますのに、まず事務当局と政策を実施する大臣との間に、見解の相違が調整されないことがあるのではないかと思います。過日朝日新聞には、露骨にその問題も出ておりました。國民の多数の者がこれを見て、いかにも事務当局の見解の前に、政策実施の衝に当つておる農林大臣が、引きずられてできないというような印象を受けました。この事実を明らかにしていただきたい、そこで五つの公團の中で、これを全廃しあるいは併合し、あるいは存続するということについての御檢討は、十分されておるはずであります。その中間的な構想の一端をも本日はつきり言わないで、三箇月ずるずる持つて行くということになると、これに携わつておる役職員、及びこれに從事しておる官廳側の職員の仕事の上にも、非常に力が入らなくなり、不安の毎日を暮すことになると思いますので、早い機会にやりたいというだけの言明ではなく、もう少し誠意のある点を明らかにしていただきたい。
 そこで質問は三点を申し上げます。第一点は、五公團の存続、併合、廃止の中間的な構想をこの際発表することができないのかどうか。第二点は、役職員の現在数は、五公團で大略どのくらいに達するか。これは即時困難ならば、事務当局で調べていただきたい。これは非常に厖大なものだと思われます。それから最も不安を持たざれるのは、ただいまお話になつた版賣價格に対する負担が八%にも及んだというのは、ひとり肥料だけではない。三箇月サボつて、今のような事態のままで運営されますと、この費用のはね返りを需要者の面において負担しなければならぬという不安が濃厚なのでありますから、その点に関するお答え、以上三つをお願いします。
#10
○森國務大臣 御質問を得ていい機会でありますから、この機会において私は責任をもつて申し上げたいことがあるのであります。それは公團廃止の檢討に当つて、農林大臣と所管局長との間に意見の相違があるということが、先般朝日新聞に具体的に発表されたのであります。私は非常に遺憾に思いまして、そういうことは決してないのである。私の知つておる限り、農林省の局長が私の考え方に相反して行動をされる者は全然ないと確信いたしておるのであります。しかるにたまたまああいう新聞記事があつて、私は非常に遺憾に思いまして、その内容を確かめましたところ、当時当該新聞記者が陳謝に参りまして、まことに軽卒な取扱いをして申訳ありませんということを、じゆんじゆん謝罪れたのであります。しかし君は私にそういう軽卒な取扱いをしたと謝罪しても、ことに天下の有数の新聞にあれが記載されることは、天下の誤解を招くことになるではないか、その責任実に許すべからざるものがあるということを申しつけたのでありますが、しかし駟馬追えども帰らずで、新聞紙上にああいう誤報をされて、当該局長も私に対して非常な迷惑を及ぼしたことを陳謝された。また当該局長は、そういうことは毛頭口外されたのではないのであります。私はその内容をよく知つておるので、いかにこれを追究しても、新聞記者の自由な筆に書かれたことでありますから、しかたがないのでありますが、今後そういうふうな、事柄にもよりけり、読者を混乱に陥らしめるようなことをしてくれては困るということを、固く依頼しておつたようなわけでありますから、省内においてさような意見の衝突があるということは、全然ないことを、この機会に申し上げておく次第であります。
 なお御質問の要旨でありますが、決してこの公團に対する政府の考え方をほおかむりしておる、そういう卑怯なことは私は考えておらないのであります。すでに新聞等にも出ておりますし、必ずしも新聞の記事が正確とは申しませんが、相当構想は持つておるのであります。しかし御承知の通り、いずれもが海外より輸入を仰いでおる物資が配給統制され、公團組織になつておる関係上、一方的にこれを決定することはどうかというようなことを考えさせられるのであります。しかしその構想いかんということをお尋ねくだされば、あえて私はこれを秘密にするわけではございません。ただお断りしておきますことは、こういう構想によつて今日の統制を整理し、消費者の迷惑をできるだけ少いようにして統制をやつて行きたい、この氣持を持つておることをあらかじめ御承知おきを願いたいと思います。
 この氣持から農林省関係の五公團をどういうふうにしたらよかろうか、こういう点でありますが、肥料公團はとりあえず存続する意思を持つております。しかしながら開拓用の炭酸カルシウムであるとか、骨粉であるとかいう取扱品目は、当然除いてもいいのではないかと、かように考えております。また食糧配給公團は、これは今日の食糧事情上なおこれを残して置かなければならぬと考えるのであります。從つてこの食糧配給公團の取扱物資の上においても、これを整理すべきものが相当あります。そういうものは、これを整理いたしまして、一方米ぬかの取扱関係から、飼料配給公團で取扱つておりまする輸入飼料、こういうふうなものは食糧配給公團に取扱わしめていつたらどうかという考え方も持つておるのであります。なおそのほかに食料品配給公團、油糧配給公團というものがありますが、これは二つともこれを廃止しまして、新たに食品配給公團というものをこしらえまして、現在まで取扱つておりました中から、カン詰であるとか、あるいはグルタミン酸ソーダであるとかいうもの、その他練乳粉以外の乳兒食というものをやめまして、食品公團というものをつくつたらどうか。つまり五つの公團を三つに整理したら、どうかという構想を持つておることを申し上げておく次第であります。
 なお各公團の人員等につきましては、政府委員よりお答えいたします。
#11
○河野(謙)委員 ただいま事務当局と大臣の間に意見の食い違いがないというお話でしたが、私が承知しておる範囲では、農林省の内部ではないが、安本の方面で相当具体的にいろいろの案が出ております。現に肥料公團のごときは、これを肥料公團に切替えるという案を、安本の事務当局が発表しております。さようなことがおそらく農林大臣と事務当局との間に意見の食い違いがある、かように言われておるのだと思いますので、この点は大臣におかれましても、安本の方と十分御連絡の上、今後さようなことのないようにしていただきたい。私が先ほど肥料公團を特に一箇月延ばして行かなければならぬと申し上げましたことは、肥料公團というものをかりに考えておられるなら、公社に切りかえるにいたしましても、四月一日から切りかえられないのであります。どうしても八月一日からでなければ切りかえられないのであります。そこで公私に切りかえられる場合にも、さらに公團を一箇月延ばせば、八月一日から肥料公團にしなければならぬというような事態になることは必然であります。さようなことを申し上げましたので、私の申し上げた根拠も、実は安本の方からさようなことが具体的に出ておりますので、申し上げたのでありまして、重ねて申し上げますが、事務当局、特に安本の事務当局からいろいろな肥料公團に対する案が出ておりますことを大臣のお耳にはつきりお傳えしておきます。
#12
○森國務大臣 行政面におきまして、安本と農林省と共同責任であり、共管であるというような問題もあります。しかし今議題になつておりますこの五公團の期間延長に対しましては、あえて安本の容喙は受けません。これは農林省所管の事務であります。安本がいかなる案を立てようと、それは安本の一つの考え方と考えてさしつかえないと思います。公社案を考えようと、あるいは何を考えようと、それは安本の御随意であります。この五公團に対しましては、農林省が全責任を持つて、皆さんに御相談申し上げておる次第であります。
#13
○出添政府委員 公團職員の、定員数を申し上げます。これは定員でございます。食糧配給公團に、おきましては八万七千百十八名、食料品配給公團におきましては三千二百名、肥料配給公團は四千六百八十九名、飼料配給公團におきましては千六十五名、油糧公團におきましては五百九十七名、実員は多少違いますけれどもほとんど違いはございません。
#14
○深澤委員 食糧公團につきましても、その他の公團にいたしましても、日本の農業と食糧に重要なる関係を持つておることは申し上げるまでもないのであります。しかるにこれらの公團が、生産面あるいは消費者側から相当の非難を受けて來ましたことは、また間違いのない事実であります。そういう関係から考えましてわれわれはこの食糧公團の存廃と、今後の機構改革に対しましては、全國民が非常な関心を持つておるということを考えるのであります。そういうような意味合いにおきまして、ただいま整理統合の問題につきましては、大臣からお伺いいたしたのでありまするが、問題は、その運営と機構の内容が今後非常に問題になるということを考えるのであります。從つてこの問題に対しまして、政府当局は、この内部機構を簡素化すると言つておられるが、どういうぐあいに簡素化せられるのか、どういう構想を持つておられるのか、それからその機構によるところの今後の運営方式の問題に対しましては、必要なる措置を講ずる予定であるということを言つておられるが、どういうようなぐあいに運営する方途を持つておられるか、こういうことについて、われわれは一般國民が安心し得るような構想を、政府当局として今からはつきり持つ必要がある。現在において、どの程度のものを政府はお持ちになつておるかとい点に対して、明確な御答弁をいただきたいと思います。
 それから第二の点につきましては、本案が、賛成されまして決定されたといたしましても、七月一日まででございます。ところがその七月一日は、ちようど議会も閉会になつておるというような状態でありまして、そのときの措置を一体どういうぐあいに政府はおやりになるお考えを持つておられるか、こういう問題についても一應お伺いしたいと思います。
#15
○森國務大臣 機構の改正並びに運営の方法をどう考えておるか、こういうお尋ねでありますが、現存の各種公團が、消費者の面において非常に不満足である点も考えられるのであります。また非能率的な点も考えられるのでありますから、そういう点を檢討を加えまして、改善をいたしたい、かように考えておるのでありまして、今しからばどうするのだ、こうするのだということを、詳しく具体的に御説明でき得るならば、こういう機会に根本的な改正法案として提出するのでありますが、ただいま申し上げましたような構想を持つておりまするが、さてそれをどういうふうにして現在の、公團方式から変化して行くか。たとえば末端のサービスについても、どういうふうにしてこれを直して行くかということが、具体的にまで進捗しておらないために、ただこういう氣持を持つておるということを申し上げたので、今お尋ねくださるような、現公團に対するいろいろの欠点等をここで考えておるわけでありまするから、そういう点において訂正を加えて行きたい、こう考えております。なお六月まで延ばして七月の一日に新しく発足する、その会期のないときにどういうふうな処置をとるか、こういう御説であります。まことにごもつとものように承るのでありますが、しかしこれは必ずしも三箇月間を要して、その間にやるという意味でなしに、先ほど申しました通り、一日も早く方針を定めまして、從業員の不安をなからしめたいという考えを持つておりまするから、もしこの本会期のうちにその成案ができ得なかつたならば、適当な処置をとつて、臨時に皆さんにお集まりを願つてでも、法案の成立をお願いいたしたい、かように考えておるわけであります。
#16
○深澤委員 この食糧公團並びにその他の公團の成立する際の議会の議事録を読みましても、この運営がややともすれば官僚的なものになるおそれがあるということで、議会の附帶決議といたしまして諮問機関を設けるということが決定されておるようでありますが、今まで運営して参りました公團運営の上に、この諮問機関がいかなるぐあいに活用されておるかということについて、お伺いいたしたいと思います。さらにわれわれはこの食糧と農業に重大なる関係を持つておりまするところのこの公團は、今後最も民主的に運営されなければならないと考えます。從つてこの公團の理事者が、政府から任命されるというような方式では、再び今まで國民の非難を受けたような結果になることを恐れるのであります。從つて今後の構想といたしましては、生産者、農民、あるいは消費者、あるいはこの公團に携わつておる從業員等から、民主的にその理事者を選んで、民主的に運営するというようなことが、最も適当であるというふうに考えるのでありますが政府はそうした民主的な方法に対して、いかなる見解を持つておられるか、この点をひとつお伺いしたいと思います。さらに特に食糧公團の問題につきましては、相当今日経済界が困難の状態に当面しておるのであります。從つてこの配給品を受けるということが非常に困難な國民すら出て参つておるように思うのであります。それでこの公團運営に対しまして、今後貸賣り制度を確立しなければ、おそらく國民がこの配給ですら受けることが困難になるような状態になるのではないかと思います。この救済機関といたしまして、貸賣り制度を確立する意図があるかどうかということについてもお伺いしたいと思います。
#17
○森國務大臣 將來かりに公團を持続いたします場合におきまして、運営の上において民主的な審議機関でも設けたらどうか、こういうご希望でありますが、何分御承知の通り設立以來二年ないし一年くらいな短期間の公團でありましたから、審議会を設けまして、運営について民主的な輿論を求める機会がなかつたのであります。しかしながら今後もし公團をつくりましたならば、御希望のような構想も考えて行かなければならぬと思うのであります。しかし先ほどもちよつと申しましたが、現在の構想によりますと独立採算制をもちまして、そうしてその予算並、びに決算については、國会の議決を経るということにいたしますとともに、事業計画なり借入れ限度等についても、政府の認可事項ということにいたしまして、國会とのつながりを一層深くいたして行きたい、かような構想を持つておるわけであります。
 なお今後経済界が不安になつて食糧配給等について現金支拂いが不可能になる。それだから公團に掛賣りをするようなことを考えていないか、こういう御意見でありましたが、それは公團の立場といたしましては、さようなことは不可能であり、これをわれわれは認めることはでき得ません。ただ國民が、生活の基本であるところの食糧が、金のないために買えないということは社会問題である。從つてそういうふうなことの起らないように、私は社会政策によりまして、そういう食べる米が買えないということのないように、これは他の政策によつてやるべきものでありまして、この公團自体がその人の生活が窮乏しておるからというので、現金販賣をしない、掛賣りをするということは、公團の性質から、不可能なことと御承知を願いたいと存じます。
#18
○小笠原委員長 ちよつと委員諸君にお諮りいたしますが、この公團の整理統合問題に対しましては、いずれ院議をもちまして、この法案が成立いたしましても、整理統合に皆さんの御希望やら御意見等もあられると思いますから、それらの問題で四月に入つて最も早い機会に、大臣並びに政府委員の御出席を求めて、皆さんの質疑並びに御希望等をとりまとめた方が、どうせこの法案は明日中に通さなければならぬ問題だから、それからさらにやる方法の方がよいのではないかと思いますが、いかがでございますか。その意味で簡單に願います。
#19
○竹村委員 この公團が廃止されるかどうかという問題は、これは今後に残された問題だと思いますが、先ほどから大臣の御答弁を伺つておりますと、一應統合の形で、三つくらいになるのではないかというような構想を持つておられると思うのでありますが、それに対して、そこに從事いたしておりました從業員の問題について、たとえばある公團に整理統合した場合に、はたしてその者をそのまま轉換されるのか、あるいはもう解雇されるのか、もしこれを解雇されるとするならば、それに対するところのいわゆる失業対策、あるいはその他の点について、どういう構想を持つておられるか、この際ひとつ伺いたいと思います。
#20
○森國務大臣 お答えいたします。すでに御承知の通り三月三十一日をもつて公團の廃止せられたものもあるのであります。そういう場合に対する公團の退職者、いわゆる自然その機構が消滅いたした場合に対しての退職手当支給の方針は、すでに現在できておるのであります。先般貿易公団が解消されたのでありますが、その退職手当につきましてこれが將來公團廃止の例になることと存じますが、法令または政府の命令による解散または機構の縮小により退職する公團職員に対しては、現行の退職手当支給準則第九條の規定に基づき、同準則第四條及び第五條の規定による退職手当を含めて、当該職員の退職当時の給與月額の三箇月分に相当する金額以内を退職手当として支給することができる。前項の退職手当の支給細則については大藏大臣がこれを定めること、こういうことを本日の閣議で決定いたしたのでありますが、今後もし公團が廃止されました場合におきましても、本日閣議で決定いたしましたこの案が準用されるものと考えております。
#21
○竹村委員 現在のこういう状態のもとにおいて、はたして三箇月分くらいの金額で、その人が他に轉職が求められるか、もし求められないという場合におきましては、その人の生活は非常に不安であると私は考えるのでございますが、それで退職後の失業対策その他についても何ら考えないのかどうか、もしありとするならばひとつお聞かせ願いたい。
#22
○森國務大臣 私がただいま読み上げましたのは、今度廃止されました貿易公團の職員に対する手当でありまするが、われわれは三箇月分ではあまりにも少いから、少くとも四箇月分というようなことを相当考究を重ねたわけでありまするが、いろいろな関係上三箇月分ということにやむを得ず決定をいたしたような次第であります。もちろんこの公團も設立以來短かいのでありまして、長く継続いたしておる人はない、まことに短期間の人でありまするが、それらの人に対しては、今後の就職方面に対しては、十分政府として努力をいたしまして、生活の不安のないようにいたしたい、かように考えております。
#23
○山村委員 五公團の中で特別職に職員が指定されておる公團はどことどこでございましよう。
#24
○奥原説明員 五公團のうち特別職に指定されておりますものは食糧配給公團でありまして、その他の公團は一般職に相なつております。
#25
○山村委員 將來もしこの法案が通りまして、三箇月間公團が延長になるとした場合において、その食糧配給公團の職員はどういうような取扱いを受けることになるのでありましようか。
#26
○奥原説明員 食糧配給公團の職員の特別職指定は、これを三月末日をもちまして國家公務員法の規定によりまして指定しておりまするものが失効いたすのであります。從いまして四月以降の分につきましては、國家公務團員法の改正法律を提出いたしまして、引続き特別職としての指定を継続する。こういうことが目下参議院の人事委員会及び人事院等において打合せをいたしておると承知いたしておるのであります。
#27
○山村委員 特別職の指定は人事院の権限に帰するものでありますが、大臣から、國務大臣としての立場から、特に米屋の変形である食糧公團の從業員が、当然これは特別職として一般官吏と違つた見方をされるのはあたりまえのことと思いますが、これに対しまして、やはり今まで通り特別職として扱われるのは当然と私は考えておりますが、大臣はどういう御見解をお持ちでありましようか。
#28
○森國務大臣 將來はもし継続してやることになりますれば、山村委員のお説のように処置いたしたいと考えております。
#29
○山村委員 それから御存じのように、前の営團なりあるいは株式会社、統制会社等が公團と移りかわつてから、それらの機関の持つておりました資産やその他の所有物件が、今例の閉鎖機関に移されておりますが、この閉鎖機関の事務上の処理進行ぶりが非常に遅々たるものがあるのであります。いまだに何をどうやつていいか、すぐ見当がつかぬというような状態になつております。しかもそれに対して三人ないし五人の職員が、ほとんど仕事もないのに徒食して俸給をとつておるという現状であると思いますが、この問題につきましてはどういう御処置をとられる考えでありますか。
#30
○奥原説明員 閉鎖機関は御承知のようにG・H・Q当局の直接指導を受けておる機関でありまして、その業務の処理にあたりましては、純然たる國内機関と異つて、いろいろ協議あるいは審査を受けなければならない面が非常に多いのでございます。ただいまお話のありました縣食糧営團の持つておりました固定資産につきましては、その方針がなかなか決定いたしませんので、その処分が今日まで延びておつたのでありますが、最近に至りまして食糧の配給に用いられるものにつきましては、旧食糧営團の從業員をもつて組織いたします会社に一括承継させて、これを食糧公團の業務に使わせる、あるいは精米精麦等の食糧配給上の必要な事項にこれを使用する、こういうことに方針が決定になりまして、近々のうちに各府縣にありますそれらの固定設備が一括処分される。そしてこれが食糧の配給上に使用される。こういうことに相なりました次第であります。
#31
○藥師神委員 私はこの際希望を申し述べておきたいと思います。時間の関係もありますから、こまかい点には触れぬことにいたします。大体この公團法ができて、石炭配給公團あるいは石油配給公團、この二つのものが頭を出したのは二十二年の春だつたと思う。このときにはこの公團法には、議会の空氣もほとんど反対の意見が横溢しておつたのでありますが、当時公團法に反対する者は名を調べろというようなデマがずいぶん飛んだのであります。この当時の議会の空氣から言えば、戰時中あのくらいに強力に各方面にわたる統制をしておる時代でさえやらなかつたものを、終戰後においてこういうふうに組織を、全然官僚統制とも言うべきような実体にかえて行くということは、これは実際時代錯誤だとわれわれは思う。この点は党の方の意見もありますから私ここでとやかく申したくないのでありますが、ただ三箇月これを延長するということは、かりに廃止するにしても、改組するにしても、その間の準備期間だと思う。その点は私は重大に感じておらぬけれども、農林大臣が言われたように、大体三つのものに整理統合して置くということについては、われわれはまだ大きな意見があるわけである。それは保留したいと思いますが、ただここに事務当局から出ている資料を見ましても、食料品配給公團の面において、みそとかしようゆとかいうものの統制をはずすことが不可能かということは、りつぱにうたつてあるわけである。これなどもずいぶん議論のわかれるところであつて、今日みそ、しようゆというものは、統制しているために非常に粗悪なものができておる。数字から見ると非常に足りない数字になつておりますけれども、事実においては、配給における統制のみそ、しようゆがあまりに粗悪で、それがために消費者が希望しない。それでこれが余つてしようがないという実情にあるわけである。たとえば酒を六十五万石醸造するといつたところで、一方に密造がどのくらい行われているかという問題、これは現実にみな認めておりますけれども、数字には現われていない。みそでもしようゆでも、今日普通に醸造したしようゆも代用しよゆもほとんど價格は同じになる。そこに大きな欠陥があるわけであつて、私は抽象的な意見を申すようでありますけれども、でき得べくんば公團は廃止するような方向に進んでもらいたいと思うわけであります。それは、今の失業者の問題も出て來ますが、この職員の一覧表を見ましても、上の方の肩書のある人たちは困るかもしれないけれども、飼料公團にしろ、食糧公團にしろ、肥料公團にしろ、府縣における職員はみな農業会関係からわかれたり、あるいは食糧営團職員がそのままかわつておる。今日統制をはずして自由價格にできないということが不可避的なものならば、ただ統制方式が通うだけであつて、役人の統制でなく、いわゆる民主的な民間に統制を委讓する、元に還元するという方式にかわるだけの問題である。私たちは不都合ないわけである、農協関係で扱つても、肥料でも飼料でも十分やり得る。むしろその方が円滑に行く。肥料のごときは末端においては商人と農協の二本建の登録になつておるが、おそらくわれわれの縣においても九割は農協で扱つておる、公團で役人にやらせなくても何も不都合がない。これも実際自由取引ができないとすれば、統制を前提としては、非民主的な今日の時代思想にも背馳するような公團の存続は、抽象的な議論をするようですが、われわれは一日も早くこういうものをはずしたいと思う。農林大臣におかれてもこの点を十分お考え願つて、大臣一人の考えでなく、政党内閣である以上、党の意向というものも十分尊重されて、こういう点については善処していただきたい、一言希望を述べておきます。
#32
○森國務大臣 御希望でありましたから御答弁しなくてもいいのでありますが、間違つていただくと困りますから一言申し上げたいと思います。私は統制はきらいであります。公團を全部やめたいのは私の考え方であります。しかし御承知の通り、統制は一旦つくりますと容易に統制を破ることはでき得ないのであります。今日の段階におきまして、全部のこれらの統制をやめて――公團方式をやめたいのは私の考え方ですが、さてやめるとなつて、消費者に迷惑のかからないように、また業界における混乱を考えた上において、できるだけ少い程度において統制をやめたいという氣持を現わしたい、こういう考え方で構想を練つておるわけであります。決して私は統制が好きでもなければ公團が好きでもないのであります。やめたいのは私の考え方ですが、今日の輸入食糧、原料を輸入しておる場合、また需給関係から考えまして、これを最小限度として、このくらいの程度には置かなければなるまいというような構想を申し上げただけでありますから、誤解のないようにお願いしたいと思います。
#33
○河野(謙)委員 農政局長に資料をお願いします。各種公團の人件費と事務費とを一人当りのをこの次までにお願いします。それから同時に各種公團のそれに要する、一人当りの運賃を、統制が始まつて以來三段階もしくは四段階にわけてお願いしたいと思う。この資料を要求したについて一言申し上げておきます。先ほど農林大臣から独立採算制の話がありましたが、今の制度ももちろん弊害が非常に多いのですが、独立採算制といえども私はよくないと思う。これはどのようにでもごまかせる、現にごまかしほうだいであります。ですから独立採算制によつて政府が監査し、監督する、議会と結びつくからいいとおつしやいますけれども、これはなかなかそういうものではないのです。私は農政局長にはつきり申し上げますが、今の公團がいかなるやりくりをしているか。これは肥料だけではない。あらゆる公團が全部運賃によつて公團の中をやりくりしてる。表面に交われた経理面とまつたく違うのです。でありますから、今後特にひとつ公團に対しては、農林省として嚴重なる監査、監督をしていただきたい。私はかように、資料を要求すると同時に、一應希望を申し上げておきます。
#34
○小笠原委員長 ちよつと河野委員に御相談申し上げます。この次の機会といえば明日でありますが、明日午後に一回やりますから、その場合でようございますか。
#35
○河野(謙)委員 はあ。これは農林省にせでにあるはずですから。
#36
○小笠原委員長 では政府の方で、この案が通過した後の最初に開く機会に、今要求をした資料を準備してもらいたい。
 それでは、本日はこの程度にとどめまして、次回は明三十日午後一時より開くこととし、これにて散会いたします。
    午後四時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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