くにさくロゴ
1949/03/26 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 水産委員会 第2号
姉妹サイト
 
1949/03/26 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 水産委員会 第2号

#1
第005回国会 水産委員会 第2号
昭和二十四年三月十九日
      小高 熹郎君    鈴木 善幸君
      玉置 信一君    平井 義一君
      佐竹 新市君    砂間 一良君
が理事に当選した。
    ―――――――――――――
昭和二十四年三月二十六日(土曜日)
    午後二時四十一分開議
 出席委員
   委員長 石原 圓吉君
   理事 小高 熹郎君 理事 鈴木 善幸君
   理事 玉置 信一君 理事 平井 義一君
   理事 砂間 一良君  
      川村善八郎君    五島 秀次君
      田口長治郎君    冨永格五郎君
      永田  節君    夏堀源三郎君
      西村 久之君    松田 鐵藏君
      柳澤 義男君    奧村又十郎君
      小松 勇次君    長谷川四郎君
      林  好次君    早川  崇君
 出席政府委員
        農林事務官
        (総務局長)  平川  守君
        水産廳長官   飯山 太平君
 委員外の出席者
        総理廳事務官  佐藤 哲彦君
        復興金融金庫融
        資第三部長   藤田 正夫君
        復興金融金庫総
        務部総務課長  愛知 良一君
        專  門  員 小安 正三君
        專  門  員 齋藤 一郎君
三月二十四日
 委員田中伊三次君辞任につき、その補欠として
 長谷川四郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 水産金融に関する件
    ―――――――――――――
#2
○石原委員長 これより会議を開きます。
 前会保留となつておりました理事一名の互選を行います。互選を省略して、前会の通り委員長において指名するに御異議ございませんでしようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○石原委員長 御異議がないと認めます。では小松勇次君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○石原委員長 次に水産金融について、当局より説明を聽取いたします。
 なお、前会決定いたしました席次は、都合上委員長において、ただいま御着席のように変更した次第ですが、このように決定してよろしゆうございますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○石原委員長 御異議がないようでありますから、さよう決します。
 それでは金融の問題につきまして、御発議を願います。
#6
○川村委員 ただいま委員長からのお話で、当局の御説明を聞くということに相なつたようでありますが、この漁村金融の問題については、もうすでに、いまさらわれわれがここに時間を費して叫ばなくとも、十分わかつておるのであります。從つてこの際は、政府当局がいかなる手を今後打つかという決意にあるのであります。その決意を聞いた上で、われわれは十分審議をし、われわれが要望すべきところは要望し、しこうしてまた、さらにその要望にこたえられ得なかつた場合にはどうするという、われわれの決意も必要だと思いますので、まず政府当局から、結論的に、ごく簡單に、わかりやすくひとつ御説明を願いたいと思うのであります。
#7
○石原委員長 ただいま川村君の発言のように、当局より順次御説明を願います。
#8
○飯山政府委員 ただいま川村委員から、政府の金融対策の結論を言え、こういうお言葉であつたのであります。水産金融につきましては、過般の懇談会において、皆様に一應昨年度並びに本年度の予算の状況を申し上げたのでありますが、実は御承知の通り、現在二十四年度の予算並びに金融の点は、ここに列席されておりまする農林省といたしましては、総務局、並びに資金関係に重大な関係を持つておる安本、並びに復興金庫の責任者の方が列席されておるのでありますが、今後の対策といたしますれば、当然これは二十四年度の問題だと考えるのであります。ところが二十四年度の予算は、いまだ御承知のように確定いたしません。なお予算の関係と同時に、資金の関係におきましても、現在水産に関して、復興金庫関係の融資、並びに農林、水産復興資金融資、この二つとも、現在われわれは要望はいたしておりますけれども、決定に至つておらぬのであります。從つて現在といたしましては、具体的に二十四年度の、かくすべきであるというような結論に達しておらぬのであります。しかしながら私ども水産の当局者といたしましては、少くとも二十四年度は、二十三年度以上の資金がなければ、水産業の維持、もしくは発展を期することはできないのであります。從つて少くとも二十三年度以上の資金の要望を貫徹いたしたい、かように努力を続けておるのであります。
 なお、今後の対策といたしましては、漁業手形がさいわい本年の一月の十九日に実施されまして、大体復金の一億四千二百万円の五〇%補償による二億八千四百万円、これは本年度内において完全に償還される状態になつておるのであります。この漁業手形が最も私どもは水産の資金としての対策としては適切であろう、かように考えておりまして、この漁業手形の活用を、現在の限られたる関東以北のいわしあぐり網漁業というだけでなくして、これを全國のあぐり漁業並びに以西底引、かつお、まぐろ定置漁業、こういう四大重要漁種に向つては、ぜひともこれが活用できますように、実現をいたしたいと考えておるのであります。しかしこれは考えでありまして、いつからこれを実行するかということは申し上げられない。それからなお御参考に、二十四年度として水産当局が資金面に要望した数字を申し上げますと、大体われわれの考えでは、水産に設備資金、並びに運轉資金として、少くとも百億くらいの金額は絶対必要ではないか。それに対しまして八十二億の固定資金と十六億余万の運轉資金、こういうものを安本の当局には出したのであります。それからなお、農林水産復興融資に対しましては、水産廳としまして、最初三十一億の要望を出したのであります。なおその後五億ばかり追加して、三十六億というようなことにいたしておるのであります。しかしながら先ほど申し上げましたように、これらの要求が、はたして達成し得るかどうかという点につきましては、いまだ目途がつきません。さいわいこの点につきましては、安本もしくは復興金庫関係の方々もいらつしやいますので、なお私どもも御意見を伺いたいと考えておるのであります。さような事情でありまして、現在二十四年度における漁村あるいは一般水産業に対する資金としまして、確定したものはないのであります。川村委員の申されるように、結論的に申せということに対して、確答ができないことは、まことに遺憾、また相済まないと思つておりますが、実情はさような次第であります。
#9
○鈴木(善)委員 二十四年度の國としての全体の産業資金計画について、安本当局から説明を聽取して、特にその計画中におけるところの水産資金について、どういう計画と、今後の対策を持つておらるるか、これを安本当局から御説明をお伺いしたい。
#10
○石原委員長 安本財政金融局の産業金融課佐藤説明員。
#11
○佐藤説明員 私より御返事申し上げます。先ほど飯山水産長官からお話がございましたように、二十四年度の設備資金、産業資金計画につきましては関係方面からの予算の内示は示されておりまするけれども、政府当局におきまして、いろいろ計数を整理しておりますので、まだ明確な金額というものはわからない次第であります。大体の経済九原則というような基本的な考え方につきましては、われわれにおいても、うすうす聞いておるところでありまするけれども、正確な全貌につきましての基本的な数字、並びに対策というものは、示めされておりませんので、はなはだ残念でありまするけれども、ただいま二十四年度の産業資金計画につきましての全般的な御説明は、申し上げることができません。ただ今度の予算の内示があります前に、來年度、二十四年度につきまして、政府出資が、かりに七百億あつた場合とか、あるいは政府出資が四百億あつた場合に、どういうふうな産業資金計画を立てるかということにつきましては、すでにわれわれにおきましても、種々水産廳、農林省と協議いたして、考えておつたのでありますけれども、ただいまとなりましては、それが大体ほごになつてしまつたような形にありますので、ただいま二十四年度の今後の問題につきまして、明確なお答えをすることができません。
#12
○鈴木(善)委員 ただいまのような御説明では、われわれとして、今後の水産金融対策は審議をいたしかねるのであります。少くとも安本当局が原案としてどういう案を立てられたか、それはおそらく、二十四年度のわが國の産業、経済を円滑に運営するために、絶対必要なる最小限度の要求をなされたものと思うのであります。その案がおありになるわけでありまして、それが関係方面との折衝の過程において、どういうぐあいになつて來ておるか、今どういう段階にあるのか、今後関係方面の御意向が動かしがたいものである、政府の原案を大幅に修正しなければいかぬとするならば、それに対して、いかなる対策を考えつつあるか、そういう点をある程度つつ込んで、詳細御説明を願わなければ、全体のわくの中における水産資金対策について、われわれとしては審議がいたしかねるような状態でありますので、重ねて、発表のできる範囲において、詳細計画の御説明を願いたい。
#13
○佐藤説明員 ただいまの御質問に対して御答え申し上げます。初めに、このたびの財政予算が内示される前におきまして、政府出資が大体四百億くらいが想定されたわけであります。それにつきまして、われわれがとつた産業資金計画につきましての概要を御説明申し上げまして、その後の推移について若干お答え申し上げたいと思います。
 初めに政府出資が四百億あつた場合につきましては、大体このうち三百億が復興金融金庫を通ずる設備資金として融資できるものと考え、そのほかの百億につきまして、いろいろ國民金融公社とか、住宅金融公社とか、農林漁業復興融資とか、そういう方にまわし得るのではないか、そういうように考えまして、その場合に立てた案はございます。しかしながらわれわれが長期五箇年計画におきまして、五箇年計画の初年度である二十四年度の産業資金、設備資金の需要額というものを算定しました場合には、長期計画の第一年度の設備を遂行するためには、少くとも千五百八十億程度の設備資金が必要であるというように算定されたわけであります。これらの設備資金の需要に対しまして、調達し得る可能額と申しますものは、いろいろの財源を加えまして、復金融資三百億、あるいはその他の政府出資、預金部資金等を入れまして、大体調達可能額と考えられましたのは、千三百億ほどあるというように考えられたのであります。この場合におきまして、水産廳に対しましては、この資金源といたしましては、復興金融金庫を通ずる資金源か、それから預金部資金を流用する資金源か、あるいは一般金融機関を利用する資金源か、こういうふうに三つくらい考えられます。そのほか証券投資とか、自己資金の蓄積によつてまかなうか、そういうふうに考えられるのでありますが、一番問題になりますのは、結局一般金融機関はなかなか長期性のある設備資金の融資はいたしかねますので、結局問題の焦点は、復興金融金庫の融資に集まるわけであります。ところがこれらの三百億の、政府出資の場合の復金の余力をもつてしては、石炭に百億以上、電力に対しましても九十億、鉄鋼に対しましても三十億というふうに、大幅にこれらの基幹産業に対しまする資金を配分せざるを得ませんので、遂に農林業、水産業、そういうものに対しましては、復興金融金庫から、復金の資金が三百億の場合には融資できないというふうな結論になつたわけであります。で、その当時の情勢といたしましては、結局、復興金融金庫から農林水産業に対して、われわれとしては、融資資金を投下したいのでありますけれども、とても三百億では、その余裕がなかつたということであります。それで、残りましたのは農林漁業復興融資でありますが、これに対しまして、われわれの方で査定いたしましたのは、農林漁業の復興融資が、公共事業並びに普通事業を入れまして、全体の需要が大体二百六億九千万円ほどが考えられるのでありますが、このうちわれわれにおきまして、融資しし得るものと考えられたものは、最低限の融資必要額は六十五億あつたわけであります。このうち水産関係につきましての維持用といたしましては、漁港の災害復旧とか、あるいは修築関係に二億、それから漁船関係につきまして五億、合計七億くらいは最低限、農林漁業復興融資より水産業に投下せねばならないというふうに立案したわけであります。ところが、その後に至りまして、從來考えました政府出資三百億案なるものは、関係方面におきまして大幅な変更を見るようになりましたので、その後の情勢の変化につきましては、なかなか逆賭しがたいような情勢がありまして、われわれにおきましても、ただいま計数を整理し、いろいろ関係方面と折衝しておるのでありまするけれども、二十四年度の今後の水産金融に対しましては、なかなか明確な結論がまだ下し得ないし、またそれらの数字につきましても、不明な点が多々ありまして、ただいま御返答申し上げかねる次第であります。
#14
○小高委員 先ほど水産廳長官から、一百億ぐらいの希望をしておるがという御意見でありましたが、ただいま安本関係の話を聞きますと、まことに寂寥というより、お話にならない。かようなことで、日本の重要産業たる水産がよろしいであろうか、國家の政治的な見方、斯業に対する興隆発展を期するという施策が一体あるのか、こういうことに対して私は非常に不満をもつておるものであります。そこで、さらにつつ込んでお伺いしたいのは、安本並びに水産廳双方が、この悩めるところのわが國の水産業を振興し、あわせて外貨獲得に導かんとしておるこの過程において、明日の数字的解決に対していかなる用意と腹案をお持ちであるか。熱烈なる努力のもとに、どう解決しようとしておるのかということを、少し言葉がきついようでありますが、國の産業の振興を憂えるあまり、はつきりした御意見が伺いたい。
 もう一つは復金関係で、最近漁業手形問題が取上げられて、これが解決を見ましたことに、たいへん喜ぶべきことであります。ごく最近これが締切りになるそうでありますが、未だ手続等のために、関東北で二億八千余万円のわくが使い切れない面がある。これは手続上の遅延のために少し残るのでありますが、せつかくできたこのわくでありますので、何とか少々延期してもこのわくを一ぱいに活用さしてもらいたい。これに対する復金の態度をお伺いしたい。この漁業手形制度がせつかくできたのでありますから、さように少しの間めんどうをみていただいて、さらに先ほど長官が言われた四大漁業にもこれを及ぼさなければならないのでありますが、この点に対していかなるお考えをお持ちになつておるか。この点も合わせて伺いたいのであります。以上の三点を御質問いたします。
#15
○飯山政府委員 ただいま小高委員から、川村委員からの御質問と同様の御意見を重ねて拜聽いたしました。明日の数字に対する対策如何、こういうことであります。先ほど申し上げましたように、私どもとしましては、これを行わんとすること、また現状においては二十四年度の水産がはたしていかようになるであろうかという点を憂うるにおいては、あえて私どもも人後に落ちない氣持は持つております。しかしながら、御承知の通り水産廳のみの意見が、独自において実施が可能であるならば、これはいろいろ案があると思います。しかしわれわれは先ほど申しましたような線において、これを全部とは言わなくとも、あるいは半分でも、できるだけ実現するということに努力する以外に現在としまして確答を持つておらぬのであります。はなはだ満足を得られない回答でありますが、さように御了承願いたいと思います。
#16
○藤田説明員 ただいまお尋ねがありました点につきまして、農林中金を通じます十四億九千万の貸出しを除きまして、復金ブロパーとして扱つております資金のわくは、御承知のように、今期の資金計画によりますと、大体三億になつております。ところが前期の年末におきまして、資金が非常に枯渇しておりました関係で、前期に承諾いたしました未貸出し分が今期にずれてきたものが約一億ございまして、結局今年に入りまして、承諾かつ貸出しをいたすというものは二億ということになつております。現在その三億のわくがどの程度消化されておるかと申しますと、大体二十日現在で約二億五千万ほど貸出しの承諾が出ておりまして、残りの五千万につきましては、現在審議中でございますので、おそらく水産関係におきましては、大体三億近い数字が出るのじやないかと思つております。ただ最近金庫の閉鎖、機能の停止ということに伴いまして、いろいろの説が飛んでおりますので、回收が以前も思わしくなかつたのでございますが、最近ことに全般的に回收成績が悪いというような影響もありまして、資金関係が非常に逼迫して参つておるのであります。その関係をもちまして、わくはありながら、資金の回收が遅れている関係で、三月中に出ない、もし四月に貸出しが許されれば、その回收の延びでもつて賄うというふうな方針をとつておりますが、もし三月中に貸出ししなければならぬということになりますと、この五千万円のうち多少残るじやないかと思つております。ただ五千万円につきましては、まだ役員間の御決定も得ておりませんので、どのくらいの数字が承諾になつているかということは、まだ私から申し上げかねるのでございますが、わくの使用ということにつきましては、ほかの回收に比べまして、そんなに遜色と申しますか、不当に割引されているようなことはないと思います。
#17
○砂間委員 水産関係の金融が最近非常に逼迫していることにつきましては、私もよくその間の事情は承知しておりますので、わが國水産業界の発展を期する意味におきまして、その方面の金融的措置をもつと積極的にやつていただきたいという要望については、各委員の皆さんと全然同じ考えを持つているのでありますが、ただこれまでの水産関係の方の金融のあとを見ますと、資本企業と申しますか、大企業的な水産関係の事業に対する金融は相当行われているのでありますが、零細漁民に対する金融はほとんど顧みられておらない。たとえば復金の融資を一つ例にとつてみましても、昨年六月末現在におきまして、復金の融資残高は約四十二億七千七百万円に上つているのでありますが、これが大体日本水産、大洋、極洋、日魯、日本冷藏というような五社に対する貸出しは十五億、復金融資の全体の三五%になつているのであります。また一口一億以上の貸出しを見ましても、かつお、まぐろとか、あるいは捕鯨とか、その六社に対して約九億円以上が貸し出されているというふうになつておりますが、その反面におきましては、百万円以下の貸出しは、総額におきましても、三千万円か四千万円くらいにしかなつておらないと思います。かように小口の貸出しは、その金額におきましても非常に少いのでありますが、これが特に沿岸の零細漁民になりますと、ほとんどその融資の道がないのであります。政府当局に聞けば、担保能力がないとか、あるいは数多い個々の漁民に対して貸出しするというようなことは、とても煩瑣でできないとか、あるいは資金の回收ができないとか、いろいろな口実をかまえておりますけれども、しかし今一番困つているのはこの下層の勤労漁民であります。また復金のこの貸出しなんかが、非常に回收が悪いということを今申されましたけれども、大体大きなところがこげつきにしたり、あるいはサボつたり、あるいはもらつたようなつもりで返さないというのが非常に多いのでありまして、これまでの水産金融というものが大体大企業家に対する方面にだけ向けられておりまして、そつちの方を保護するというか、育成する方面にばかり努力が向けられてきている。これはただ復金を例にとつて申し上げたのでありますが、その他の方面の金融についても大体これと同様なことが言えると思います。そこで水産金融全体について政府は今後さらに積極的な努力を拂つてもらいたいという点につきましては、委員の皆さんとまつたく同感でありますが、私は特に零細漁民に対する金融という点につきまして、政府当局はどういうお考えを持つておるかということを、ここではつきりお尋ねしたいと思います。
#18
○飯山政府委員 ただいま砂間委員から零細漁民に対する金融対策について御質問があつたのでありますが、從來の水産業に対しても、資金関係が御説のように資本的漁業に重点があつたということは、事実においていなめないことだと思います。しかし御承知の通り、協同組合も二月十五日以來法律が実施されまして、近く本年度中には大体結成されることになるのではないかと思います。零細漁民に対して、個人個人に金融の道を講ずるということは容易でないことだと思うのであります。担保の関係もありましようし、先ほどお話の中にあつたように手続の関係、そういう技術面において相当困難があると思うのであります。從つて協同組合というような團体組織によつて、これに対する金融を講ずるのが一番適切ではないか、かように考えております。この團体に対しましては、御承知の通り、農林中央金庫がこれに当つておる。私の聞くところでは、現在この貸出しが約十五億あるそうであります。預金は三千余万円だそうでありますから、とにかく水産関係に十五億余万円の融資をしておる。こういう数字があるのであります。先ほどの四十二億の復金の融資に対しましてはもちろん少いのでありますけれども、とにかく現在の農林中央金庫の十五億というのは零細漁民に行つておることは間違いないのであります。なお今後協同組合の発達に伴つて、できるだけ水産当局といたしましては、いわゆる沿岸の漁業に重点を置いて行くという方針はきめておるのであります。御質問があつたような点につきましては、今後できるだけその線に沿うように考えておるのであります。
#19
○砂間委員 次いでお尋ねしたいと思いますが、農林中央金庫の水産業関係團体に対する貸付金の十五億というのは、これまでの貸付金ですね。
#20
○飯山政府委員 そうです。
#21
○砂間委員 今後も相当力があるのですか。
#22
○飯山政府委員 それは所管外のことで、私その内容の詳細については、今後中央金庫がどの程度水産業協同組合に対して貸しつけるかということについては確かめておりません。しかしわれわれ当局としては、現在までに十五億でありますが、今後協同組合が全國的に結成されたあかつきにおきましては、金融の裏づけは復金融資による面と、中央金庫独自の指名による貸付ということで私どもは進んで行きたいと考えております。
#23
○砂間委員 私は農林中央金庫の十五億の貸出しの内容につきましては、まだこれまで十分調査しておりませんので、具体的に申し上げられませんが、この機会にぜひ農林省の方も見えておられるようでありますから、農林中央金庫の水産業團体に対する貸付の内訳の明細表を、ごく最近のうちに御提出願いたいと思うのであります。ただ私どもが全國の漁村をまわつて歩きまして、漁民の声を聞きますと、協同組合はつくつたけれども、金融の方面はなかなかうまく行つておらぬ。資金面で非常に困つておるということも強く聞いておるわけです。昨年農業協同組合をつくりましたけれども、この農業協同組合がやはり資金の面で縛られていて、何も事業ができないということを言つておりますが、水産業の場合におきましては、農業協同組合以上に資金の面で非常に困つておるということを聞いておるわけであります。この協同組合に対する資金の裏づけが十分できれば、今長官の申されたようなこともある程度救われるかと思うのでありますが、地方に行つて聞きますと貸出しがなかなかうまく行つておらぬようであります。この方面につきまして、これまで十五億貸し出して來ているというお話でありますが、漁業法なんかも今度の國会に出ると思いますが、今度漁業権をこの水産協同組合で経営するという場合には、特に金融の裏づけがなかつたならばほとんど実際の経営はできないわけでありますから、その方面に対してひとつ積極的な金融の御措置を講じていただきたいということをこの際希望しておくわけであります。
#24
○西村(久)委員 ちよつと政府当局の方にお問いいたしたい。先ほど復金の問題が出て、政府の御計画の引締つたときのわくは、三百億程度の政府出資によつて復金融資ができるのではなかろうかというお話を伺つたのであります。政府の出資はもちろん予算には出て來るのだとは思いますが、從前の復金の扱いのような扱い方にせずに、この政府出資の三百三十億の金は復金債の借りかえに使つて、余つた金を市中銀行から融資するという形で、從前のような復金の行き方はこの際やめるという関係方面の御方針じやないかと実は考えておるのであります。御意見の通りに、復金の融資方法を改組しようという関係方面の御意見のようでありますから、今までのような方法には融資の道は開かれないと私は信じて疑いません。從つてあなた方の言われる通り、どういうような方向になるのか御方針が立たないということもごもつともだと思うております。ただ融資の方法が変つて來るということと、從前のように空な債券を出して、金を出して融資させようという漫然たる融資の方法は固く禁じられているのじやないか。そういうことをお考えになりまして、政府としては漁業に対する融資の方法も考え、また関係方面に御折衝をも願わなければ、今までのような考え方ではいかぬのじやないかと考えているわけであります。政府で関係方面の意見がいくらか変るのじやないかと思われるようなことを耳にしておられるならば、変つた際における方針はこういうような考え方をもつて進みたいという御構想でもあれば、この際お伺いいたしたいと考えます。
#25
○長谷川委員 それと関連しておりますからちよつと……。要するに九原則の実施に伴つてどのような業態はどういうふうになるのだ、貸付の点はどういうところへ重点が置かれる、こういうことをお聞かせ願いたい。
#26
○川村委員 ただいま西村委員並びに長谷川委員から聞かれることも、私の聞かんとするところと同様でありますが、私が感ずるところ、あてにならないのれんに腕押しである。おそらく掘り下げて申し上げたいことも、きつと当局はお持ちになることと私は考えます。しかし関係方面の事情等については、おそらく公式の席上で申し上げかねる事情もあるのではなかろうか、かように考えるのでありますが、もしそうしたような事情がおありになるとしたならば、ここで一應本委員会を打切つてほんとうに腹を割つて、現段階はかようになつておるのだ、であるから、これの打開策としてわれわれがこういう案を持つておるが、委員会とともにこうしなければならぬというふうな、ほんとうにお互に腹を割り合つた話をして、さらにまた次回にこの資金問題の委員会を開いたらどうかと考えますので、差支えなければここでお答えしてもよろしゆうございますけれども、おざなり主義の御答弁であるならば、どこまでものれんに腕押しになるきらいがありますので、この際私は西村委員並びに長谷川委員に御相談を申し上げ、かつ各委員にお諮りしたらどうかということをこの際御発言申し上げる次第であります。
#27
○石原委員長 一應政府当局の御答弁を求めます。
#28
○佐藤説明員 私からかわつてお答え申し上げます。ただいま御質問の趣旨は、水産に対して今後どういう金融形態をとつて行くつもりかということだつたろうと思います。それから御質問の第二番目の点は、今後の金融は一体どういう方面に重点を向けて行くのかという御質問だつたと思います。これらの質問に対しましてお答え申し上げ、今後の金融形態につきまして、水産金融といたしまして從來のような復金融資はとられるかどうか、とれないのじやないかというようなお話でございましたが、これにつきましてまだ責任ある御回答ができないわけであります。ただいまのところそれ以上われわれ具体的な方針もまだ伺つておりませんし、またわれわれの内部でも固まつておりませんし、関係方面の意向が一体どういうふうな点にあるのか、はつきりまだ明示されておりませんので、それ以上のことをお答えできないような次第でございます。
#29
○石原委員長 お諮りします。この問題は次の委員会までに責任ある安本の出席、答弁を求めることとしてこれで打切りたいと思います。御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○石原委員長 さよう決します。
#31
○鈴木(善)委員 それでは今後の金融対策につきましては、委員長のお話の通り一時留保いたしまして、当面の問題について当局にお願いしておきたいのであります。これは先ほど小高委員より御質問がありましたのに対して、まだ回答が留保されているのでありますが、先般來実施されております漁業手形に関しまして、これは最初の企てでありまして、せつかく二億八千四百万円の融資がまかなわれる、まずもつて融資されることに相なつたのであります。完全にこれだけの額が融資されることをわれわれとしては念願してやまないものであります。その意味におきまして、三月三十一日までに復金の補償の承認を受けなければ地方銀行では融資ができないということに相なつておりますが、ただいま水産廳当局で調べて参りましたところによりますと、茨城縣あるいは青森縣、その他岩手縣等におきましては事務手続の関係上二、三日あるいは遅れるやに聞いておるのであります。そういう事務上の手続の関係であるいは三月の末日までに復金の補償の承認を得る段階にまで行きかねる場合がありましては非常に遺憾に思うのでありまして、この際水産廳及び復金当局も見えておるのでありますから、もし手続が若干時間的に遅れましても、ぜひともこの二億八千四百万円の資金が完全に消化されますように特段の御配慮を願いたい。このことを小高委員の質問に補足いたしまして御答弁をお願いしたい。
 もう一点は、昨年秋のアイオン台風の災害漁船建造の復旧資金の問題であります。当時私どもいろいろ農林当局その他と折衝いたしまして漁船建造の資金につきましては、本來農林漁業復興融資の額のうちからは不登簿船だけを融資することに原則がなつておるのでありますが、アイオン台風の災害復旧につきましては特例を設けて、登簿船についても一括農林中金の方から農林漁業復興融資のわく内においてこれをまかなうことに農林当局と農中の間にお話し合いができたやに承つておりまして、その手続を進めておつたのであります。水産廳並びに農中との連絡の不十分であつたためか、今日それが意見の食い違いを來し、登簿船の融資が非常に困つておるように陳情が來ておるのでありますが、この点を明確にしていただきたい。以上二点であります。
#32
○愛知説明員 漁業手形について今の御質問に対してお答えいたします。漁業手形につきましては議会の方の強い要望がありまして、早速漁業手形実施要綱をつくりましてこれを復興金融委員会の承認を得ましたのが一月二十日でございます。ただちに銀行協会を通じまして各銀行に通知いたしまして、その結果地方銀行その他におきましても十分その趣旨を御了解いただきまして、かなり順調に進むことになつております。ただこれはあぐり綱に対して融資する場合に、漁業者に対して融資額の五割を補償するというようになつておりまして、何分相手方のある銀行のことでございまして、その銀行が融資しなければこれに対して金庫は補償することはできない建前になつております。從いまして地方銀行の方として、どうしても融資できないというものは、これはやはりこの制度にはのりません点がございます。その点で二億八千四百万円全部がはたして出るかどうかということは、金庫としてもお請合いしかねる点であります。それともう一つはこういう制度のものにつきましても、やはり金庫でも金融的な見地から審査をいたしますので、その点あるいは査定されて減額する点もありはしないかと思われます。それから実施期日の問題でございますが、ただこれを機械的に三月三十一日と切りましたのは別の意味がございまして、金庫の二十四年度以降における運営につきまして、はたしてこういう新規の業務につきまして補償するとか、あるいは貸付をするということが認められるかどうかという大きな問題でございますので、できれば三月三十一日までに処理いたしませんと、あるいは四月以降は補償するということができなくなる可能性がありはしないか。そういう意味から三月三十一日までにぜひとも事務処理をしていただきたいというふうに考えております。現在は先ほどお話がありましたように、まだ届いておりませんのは青森と茨城縣だけでございまして、そのほかは大体今明日中に全部來ることになつております。
#33
○飯山政府委員 今の鈴木委員のアイオン台風による漁船復旧の問題であります。これは御承知のように中央農林金庫といたしましては、農林水産復興融資によつてやつております。結局四十億という最初の計画が二十億になつたのであります。そのうち水産に割当てられたものは、最初九億五千万といつたものが二十億になつて五億七千万円になつています。その金融のわくの点において問題になつたのであつて、こちらの連絡が悪かつたというようなことではないのであります。わくがあれば出す、ところが御承知のように水産の方は、最初の割当は九億五千万円でありますから、その半額になつて四億七千五百万円になるのが五億七千万円になつて、少し農林の方に食い込んだようなわけであります。そういうふうに、復興融資のわくがないということが問題なのであります。さように御了承願います。
#34
○鈴木(善)委員 復金当局の前段に対する御答弁の趣旨は了承したのでありますが、ここで水産廳長官に特にお願いしておきますことは、この金融難を打開するために知慧をしぼり、政府並びに復金当局の非常なる御協力によつて、初めて道が開かれたこの漁業手形制度でありますので、事務的な手続が二、三日遅れたために、せつかくのこの金融措置が、その恩典に浴し得なかつたということになりますと、きわめて遺憾であります。つきましては、そういう時間的ずれ等がかりに両三日ありましても、ぜひともこの金融を活用できますように、特に復金当局とも緊密に御連絡、御折衝をお願いしたい、こう思うのであります。
#35
○飯山政府委員 今愛知総務課長から青森と茨城ということでありましたが、われわれの情報では、青森に対しましては仙台の復金支店に電話をして、復金支店から青森の方に通知をしていただいて、近日と申しますか、期日までには確実に到達し得るだろう、こういうことを予期しております。なお金融につきましては復金当局ともできるだけ努力をいたしまして、当初の目的にはずれないようにいたしたいと思います。
#36
○小高委員 予算に関連したことでございますが、價格差補給金が二千億出ておるやに了承しております。この價格差補給金に対して、ただいま政府は貿易関係にどの程度用いるか、あるいは肥料の生産であるとか、石炭であるとか、それぞれいろいろな方面にこの二千億が振り向けられることと思うのでありますが、わが水産関係におきましては、口を開けば公定價格において採算が立たない、やつて行けない、何とかしてくれという漁民の訴えが非常に熱烈なるものがございまして、ことに大衆魚においては、最近その運動が顯著に相なつて來ておるのであります。この二千億の價格差補給盃を、万一魚類の公定價が改訂されない場合に、水産廳当局はどの程度の数字を獲得することに御努力なさるか、またどの程度の見当をつけておられるか。これはあるいは質問することがむりであると言われればそれまでかもしれませんが、かような主食に準ずるような魚類の生産が、公定値格の設定が不適当なために成績があがらないというならば、何をもつてこれを救うか、何をもつてこの悩みを解決して生産の増強をはかるかということは、一つの理論としてりつぱに成り立つと思いますので、この二千億のうち――万一改訂されない場合をおもんぱかつて申し上げるのでありますが、どの程度食い入つてお取りになる御意思があるか、その点をひとつお尋ねいたしたいのであります。
#37
○飯山政府委員 ただいまの補給金の問題でありまするが、水産に関しては御承知のように輸入資材において相当の調整をやつておるのであります。私の計算によりますと、三十七億くらいは大体資材に関する調整費になつておるようであります。今のお話では、魚價の改訂が行われなかつた場合に、補給金をどれだけ取る考えかということでありますが、この補給金の性質につきましては私詳細に存じません。しかし現在の魚價が上らないという仮定をもつて、これを幾らもらうというようなことは、私から申し上げる限りでないのであります。私どもは資材の点において、今度の為替レートが一本に改訂された場合でも、少くとも資材においては現價格を維持されるように、これらについては安本当局においても大体了承されておるのでありますが、魚價の点については、これは物價廳との関係もあるのでありまして、水産廳自身が魚價をここでどうこうということは申し上げかねるのであります。なお魚價の補給金が、主食に準するという意味においては、理論はその通りだと思いますが、私どもといたしまして、今魚價の調整として補給金を獲得するという考えは現在は持つておりません。
#38
○小高委員 水産廳長官の御答弁でありまするが、私は魚價とただいまの補給金の問題とはちよつとかけ離れておるというように承つたのでありますが、これは微妙なるところの政治折衝の一つの面ではなかろうか。もし價格差補給金が得られないで魚價の改訂ができないとすれば――ただいまは魚價の改訂一本で進んでおるのでありますが、この悩みをどう解決するかということでございますので、この点につきましては、あらかじめ万一をおもんぱかつて、適当なる政治力をもつてひとつ御折衝願つて、そうしていざというときにはこの救う道があるぞという希望意見を述べまして、私の質問を打切ります。
#39
○鈴木(善)委員 水産関係の設備資金の今後の確保につきましては、ただいまでの御説明でも非常に困難が倍加して参つたと思うのでありますが、このときにあたりまして、特に漁船の建造の資金確保の面で金融と不可分関係にあります。また合せてぜひとも考えなければならない漁船保險の面につきまして、非常に遺憾な点があるように思うのであります。それは保險料金があるいはあまりにも低率であつた関係か、そこに原因があると思うのでありますけれども、現在漁船保險に対する國の再保險の面で約六千万円程度の赤字が出ておるように聞いておるのであります。そのために遭難漁船に対する支拂いが非常に停滯をしておる。むしろ最近は、その赤字のために遭難漁船に特別に嚴重な査定を加えて、ふるいにかけておるというようなことを仄聞いたすのであります。これは漁船保險制度に対する全漁民の信頼を低下せしめるゆゆしい問題であります。せつかく設けられたこの漁船保險制度を、今後持続して参りますためには、これに対する金融措置なり、あるいは料率の改訂によるところの根本的な対策なり、そういうものがすみやかに立てられなければならぬと思うのであります。聞くところによれば、融資についても日銀当局からわずか二千万円の融資しか得られない。そのために保險の支拂いができないでおる。こういうようなことを承つておるのでありますが、これに対する水産当局の御所見を伺いたい。
#40
○飯山政府委員 ただいまの漁船保險の問題は、御説のように昨年日本銀行から三千万円の融資を受けて、ようやく支拂いをいたしたような状況であります。なお本年に入りましも、日本銀行の借入の点を折衝いたしたのでありまするが、最近は融資と財政と申しますか、そういう関係は明確にされておりますので、容易にこれが融資できないのであります。その結果保險金の支拂いが遅れておるといことは御説の通りであります。その一つの原因は料金が安かつたということであります。もう一つは、昨年はリビーとかアイオンとかいうような非常な台風があつて、近年になく災害が多かつたのであります。つまり災害事故が非常に多かつた。そのために拂出しの金額が非常に激増したということも一つの原因になつておるのであります。いずれにしましても、損害を受けたところの漁船に対して、國家関係においてこれがかなり遅れるというような点は、まことにこれは遺憾、またわれわれの責任を感ずる点であります。しかし先ほど査定漏れがあるというような話をちよつと伺いましたが、これはあるいは鈴木委員が岩手縣における一つの事実をとられたのではないかと判断いたすのでありますが、あの件については、実はある漁獲物運搬船が、リンゴを大半積んで運搬しておつた。そのために岩手縣の沖で沈没した。その船はきわめて老朽の船であつて、漁船保險組合が八百万円の査定をした。ところが実際はその船は、私どものうわさに聞くところによれば、あるいは故意にそういう事態を起したんじやないかというふうにすら、これは現場の人々から私どもの耳にも入つておるのであります。これは四百万円を先拂いしましたけれども、あとの四百万円について問題が起つたのであります。これは決して水産廳の漁船保險課といたしましては、金が拂えないから、財政がないから、故意にそういう不当なことをいたすというような考えは、あつてもなりませんし、毛頭考えておりません。懸案になつておることだけは事実でありますが、事情はさようなわけであります。今後漁船保險をいかにするかという点については、実は関係方面において相当問題になつておるのであります。かような保險は民間に移してやれ、國家がこういうことをやつちやいかんじやないかというような強い指示があるのであります。しかしながら現状から見まして、小型の漁船は保險会社ではこれを取上げないのであります。先ほど零細漁民の金融の問題もありましたが、それを助長する意味におきましても、小型漁船はどうしても國家的な見地から保險は持続しなければならぬ問題だと考えております。しかし一面においてはさような考えがあるために、日銀当局においても、この貸出を非常にしぶるというような実情があるのであります。しかし料金も実は最近改正しまして、この借入は支拂うことになつております。ところが料金がまた一面から見ると、少し高過ぎるという批判も受けておるのでありますが、しかしわれわれといたしましては、できるだけ小型船の健全な漁業の行われるようなためには絶対必要だ。こういう考えのもとに目下これが対策を練つておるような次第であります。
#41
○松田委員 現在の漁業関係におきましては、金融の問題と資材の問題であるのでありますが、金融の問題は幾多の議員の方々からいろいろとお話も、また質問もあるような状態であります。つきましては、私どもは関東から以北の漁船より存じていないのでありますが、現在一番困つておるものは金融の次は資材であります。この資材の点から行きまして、ロープの点はこの前長官からお話があつたようでありますが、燃料の点につきまして、われわれはこの燃料の解決を自分で考えて行かなければならないのではなかろうかという考え方を持つておるのであります。しかし現在あの関東から北海道へかけては、ほとんどセミデイーゼルを使つておるような状態でありますが、最近におきまして新しく建造されておる簡易なデイーゼル機関が生れて來ておるのであります。この機関が今日の状況から行きまして相当高額な金額に上つておるのであります。この機関を使つた場合においては、燃料が約半額でけつこうだという調査になつておるのでありまして、現にそれを使用しておるような状態であります。だがただいまのような金融の状況からいたしまして、一そうの船に一台の機械を入れるのに約百五十万円かかる。関東から北海道へかけてかりに二千そうの船がありますと、これは相当な金額になるのでありまして、漁業者が現在の公定價格を割つておるような魚をとつておるこのときにあたつて、百五十万円の金を即座に出して、この機械を買うということもなかなか困難な状態になつておるのであります。ゆえにこの燃料を節約して倍の効果をあげ得るような体制を持つておる者に対しては、政府としてもこの優秀な機械に対する購入の資金を、何らかの方法によつて貸與していただくということが日本の産業を助長して、そうして輸入される油を減少させ得ることであると考えておるものであります。この点に対する政府当局の御意見を承り、また今後に処する態度を御研究なさつていただきたいと存ずるものであります。
#42
○飯山政府委員 松田委員にお答えいたします。ただいまのデイーゼルに関しては、水産廳におきましても重大事として、すでに復金の融資を受ける場合に換裝資金として、つまり機関を入れかえる資金として特に融資を仰いでおつたのであります。実は先ほど申し上げた二十四年度の資金計画の中に、設備資金として八十二億というようなものを計上した中には、相当の額が計上してあるのであります。ですから御意見に対しましてはまつたく御同感でありますが、先ほど來資金関係においていろいろ御意見が出ておりまするように、一般資金全体が非常に窮迫した状態にありまするので、特にデイーゼル機関についてのみこの際特段な方法を講ずるということは非常に困難じやないか。しかし資金融資の全般の計画としては当然これは織り込まれておるのであります。なお今後燃料の輸入も必ずしも期待するだけのものは得られないと思いますので、それを節約する上においても重大なことでありますから、今後資金の計画の面には十分にそれを織り込んで進めて行きたい。かように存じております。
#43
○奧村委員 今日の委員会は主として水産金融の問題を取扱つておるわけですが、各委員がいろいろ御質問になり、また政府筋から各関係方面の方々がお出になつていろいろ御答弁になりましたが、結局においてのれんと腕押しで何ら得るところはなかつたように思うのであります。次の機会において安本当局、あるいは復金の方に來ていただいて、もつと責任のある答弁を求むるという話であります、しかし次の機会にお越しになつて答弁があつても、結局また今日とあまりかわらぬことになるのではないかと思うのであります。しかしわれわれ常任委員会としては、何とか水産金融に打開の道を見出さなければならぬ。この意味から一つの目標を立てたらどうか。あまりあてにならぬことを期持するよりも、水産金融に対しては、どうしても農林中央金庫を利用して水産金融をはかるということを一應頭に置いて、常任委員会としてはそれがためのいろいろな具体策を考えて働くようにしたらどうか。それがためのいろいろな資料を求め、質問をして行つた方が、打開の道があるのではないか。こう私は考えるのであります。それは一つは復興金融金庫は機能を停止するということであります。また從來でも復金は水産金融にはあまり理解はなかつたように思う。もうやめる金庫でありますから、あまり悪口を言うのはどうかと思いますが、たとえば定置などの金融にしましても、せつかく水産廳の方でいろいろな折衝をした結果、金融のわくをきめて、いろいろな交渉をいたしましても、事実において復金はほとんど金を出しておりません。懇談会でわくをつくつても、それでも金を出しておりません。すなわち水産金融に理解がなかつた。こういうことはあてにせずに、農林中央金庫をもつと利用して、われわれはこれを育てて行きたい。ところが聞くところによりますと、こういう農林中央金庫なども將來なくする方針だということも聞いております。しかしもし水産金融でこの農林中央金庫すらもなくなる。この金庫からの金融もなくするということになれば、水産金融はほとんど見込みなしというように考えられますから、いかなる努力を拂つてもこれを維持して行き、これをもつて金融の道をはかりたいと思います。なぜかと申しますと水産の金融は特殊なものであります。つまり貸金の回收が非常に危險性を伴うということは、これは事実であります。從つて一般市中銀行の金融はあまり見込みがありません。特にまた先ほど砂間委員から御質問になりました零細魚民に対する金融問題は、まことにけつこうな御意見でありまして、これははなはだ遺憾な状態でありますが、これに対して水産廳長官からは、水産協同組合の発達によつて、水産協同組合を通じて金融をするというお言葉でありますが、しかしこの水産協同組合を通じての金融は、農林中央金庫を通じて政府の力で金融をしなければ、市中銀行の金融は絶対見込みなしと私には考えられます。この理由を申し上げたら切りがありませんから申し上げませんが、この水産廳長官の言われる水産協同組合に対する金融は農林中央金庫でなければならぬ。この意味からいつても農林中央金庫はわれわれ水産常任委員会として、うんと強力に活用して水産金融をはかりたいと思う。この意味において、農林中央金庫の將來の存続などについて、水産廳長官からひとつ御答弁を願いたいと思います。
#44
○平川政府委員 農林中央金庫の存続の問題につきましては、先般、昨年の秋でありましたか、関係方面から金融機関全体につきまして金融業法という一つの案が出ました。これにおいて各種の金融機関のあり方についての一つのサゼツシヨンがあつたわけであります。かねて從來関係方面の方針とされたところは、いわゆる半官半民のような民間の金融機関に対して政府が出資をするような形のものは好ましくない、こういう御意見なのでありまして、農林中央金庫はその線に沿いますと、純粋の協同組合銀行と申しますか、協同組合の連合体のような金融機関、こういうものにかわつて行く筋のものではないかと考えられておつたのであります。そのことがあるいは誤り傳えられたのではないかと存ずるのであります。しかしともかく協同組合金融というものについては、これはあくまでも御意見のごとく存続の必要があるわけであります。ただその形において、從來のような政府出資のああいう形で存続できるかどうか、その点が問題になつたのであります。しかし最近の情勢では関係方面の金融行政に関する意見も、こういう機構の問題はややあとまわしということになりまして、はつきりとそういうふうに形をかえるということもまだ決定いたしておりません。いずれにいたしましても、われわれといたしましては協同組合の系統金融機関というものは、これはあくまでも存続しなければならぬ、それによつて零細な農民あるいは漁民の、組合を通しての金融というものを確保して行かなければならぬというふうに考えております。ただそれに対しまして組合の自分で集めた資金だけでなしに、何らかの形における國家資金というようなものを流すということになりますと、先ほど申しましたような考え方から行きますと、中央金庫を通すことがあるいはむずかしいのではなかろうか、そういうことになりますればわれわれとしては独立の何か農林金融金庫というか、そういうような独立の國家資金を扱う別の金融機関が要るのではないか、こういうことを考えたわけであります。関係方面で農林中金というようなものに國家資金を流すことを認めるという考え方になつてくれますれば、現在の中央金庫をそのまま使えるわけであります。しかしその方に流してはいけないという從來ありましたような考え方が今後もとられるといたしますれば、何かこれは別の機関を通じまして、そうして別に國家資金を扱えるようなものを独立につくつて、これが系統組合を通して流すということが必要ではないか。その辺についてはまだ関係方面の意見も確定いたしておりません。われわれといたしましてはいずれに向うの意見がきまりましても、協同組合系統の自力による資金のほかに、國家資金を流す方法については農林中金というものはあくまでも存続してこれを使つて行かなければならぬ。かように考えております。
#45
○石原委員長 お諮りいたします。金融問題につきましては本日大藏省も出席がないのであります。また先刻安本の方から財政部の首脳部、いわゆる局長に出席を求めるということもあるのでありまして、この金融問題はまつたく重大であります。皆様の御同意が得られるならば、小委員会をつくつて、大いに專門的に早急にこの問題の打開をはかる基礎をつくる必要があるかと思います。從つて近い定例日に、これらの関係首脳部の出席を求めて委員会を開会したいと思います。その意味において本日はこれで散会したいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○石原委員長 それではさよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後四時一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト