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1949/04/14 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 水産委員会 第7号
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1949/04/14 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 水産委員会 第7号

#1
第005回国会 水産委員会 第7号
昭和二十四年四月十四日(木曜日)
    午後一時三十四分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 鈴木 善幸君
   理事 玉置 信一君 理事 林  好次君
   理事 砂間 一良君 理事 小松 勇次君
      川村善八郎君    五島 秀次君
      千賀 康治君    田口長治郎君
      永田  節君    夏堀源三郎君
      松田 鐵藏君    長谷川四郎君
      奧村又十郎君    水野彦治郎君
 出席政府委員
        総理廳事務官
        (経済安定本部
        生産局次長)  前谷 重夫君
        総理廳事務官
        (物價廳第一部
        長)      吉田 晴二君
        水産廳長官   飯山 太平君
 委員外の出席者
        農 林 技 官
        (水産廳生産部
        資材課長)   石川 東吾君
        農林事務官   岩本 道夫君
        專  門  員 小安 正三君
        專  門  員 齋藤 一郎君
四月九日
 委員山口シヅエ君辞任につき、その補欠として
 佐竹新市君が議長の指名で委員に選任された。
同月十四日
 理事佐竹新市君の補欠として佐竹新市君が理事
 に当選した。
    ―――――――――――――
四月十三日
 和田村の船溜築設費國庫補助の請願(奧村又十
 郎君紹介)(第三二五号)
 政泊船入澗拡張工事費全額国庫負担の請願(玉
 置信一君紹介)(第三三六号)
 養蠣業に対する動力船用燃油のリンク制度復活
 に関する請願(冨永格五郎君紹介)(第三三七
 号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 漁業権に関する件
 水産資材に関する件
    ―――――――――――――
#2
○鈴木委員長代理 これより会議を開きます。
 本日は委員長におさしつかえがありますので、私が委員長の職務を行います。
 この際お諮りいたします。去る八日理事佐竹新市君は委員を辞任せられましたので、理事の補欠選任を行います。互選を省略して委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○鈴木委員長代理 では佐竹新市君は去る九日に再び委員に任命されましたので、同君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○鈴木委員長代理 本日は漁業権に関する件及び水産資材に関する件を議題といたします。まず輸入水産資材に関する件を議題に供します。田口君。
#5
○田口委員 水産の資材問題につきましては、輸入物資が非常に多いのでございます。綿糸にいたしましても、マニラにいたしましても、あるいはゴム製品にいたしましても、油にいたしましても、染料にいたしましても、あらゆる資材がほとんど輸入物資で、内地の生産物資として使つておるものはごくわずかでございます。こういうような、実情にあります関係上、今回の為替レートの設定ということが、水産業に対して非常に大きな関係を持つのでございまして、今日魚類がほとんど魚價を上げることができないような実情にあります場合におきましては、ことにこの為替レートの設定が水産業界としては非常に重大問題でございます。これはどうしても補給金制度をしいていただきまして、そうして漁業の収支のバランスを合せる、この方法より道がないと思います。この補給金制度につきまして、ただいま物價廳といたしましては、いかなる程度まで話を進行されておりますか。その点をまず第一にお伺いしたいと思います。
#6
○吉田政府委員 ただいま御質問のございました輸入物資に関する補給金の問題でございます。御承知の通り金額八百三十三億というわくの中で認められておるものでございます。主要食糧でありますとか、あるいは肥料であるとか、重要工業原材料に限つてこれを支出することを認められておるわけであります。われわれといたしましても、魚の價格がパリティー指数並びに生計費に非常に影響を及ぼすことが多い事項でございまするし、また最近の情勢として、非常に漁獲の方も減少している状況を見まして、何とか資材の引上げは避けたいということを考えておるわけでございます。ただいまお話のございました水産資材のあらゆるものについて、全部補給金を出すということは、総額に制限がございますのでむずかしいかと思いますが、少くともその主要なものについては補給金を出しまして、現在の價格にすえ置くということに努力しておるわけでございまして、それは現在関係方面に、そのような意見を付しまして資料を提出しております。まだ最後的な決定はございませんが、われわれの見込みとしては、大体主要なものについては、こういう意見が通るのではないかと考えておる次第であります。
#7
○田口委員 ただいまの御答弁によりまして、大体物價廳としては安本に折衝をされて、そうして安本と大体の意見が一致しておる、こういうふうに受取るのでございますが、ただ主要資材というお言葉をお使いになつたようでございますが、主要資材の内容をどの種類においておとりになつておるか、その点を承りたいのでございます。それともう一つは、例の資金の使用の問題がありますから、関係方面との折衝がどの程度まで進んでおるかということを重ねてお伺いいたします。
#8
○吉田政府委員 速記をとめていただきまして……。
#9
○鈴木委員長代理 ちよつと速記をやめてください。
    〔速記中止〕
#10
○鈴木委員長代理 速記を始めてください。
#11
○田口委員 われわれの計算によりますと、繊維関係で、大体昭和二十四年度のわくが五万梱といたしまして、十五億程度必要でないかと考えるのであります。それからマニラ麻関係におきまして三十三億かあるいは三十四億程度必要でないかと思うのでありますが、金額において著しく見当が違いますと、せつかく御配慮にあずかります補給金というものが中途半端になるわけでありますが、おさしつかえがございませんければ、ある程度の金額を御明示願いたいのであります。
#12
○吉田政府委員 金額の点につきましては、ただいま関係方面と折衝中でございますので、はつきりしたことをここで申し上げるわけに行かないのでございますが、大体においてお話の金額は実現できる。われわれの考えておるところに近づくのではないかと思つております。
#13
○田口委員 各種類別の金額をはつきりできなければ、おさしつかえなければ総額だけでも、物價廳として要求しておられる金額を承知したいのでありますが。
#14
○吉田政府委員 ただいまちよつと数字を計算しませんと出て参りません。いろいろ費目が分れておりますから、はつきりしたことを申し上げられませんが、大体五十億程度を、概数ではございますけれども見当にいたしております。
#15
○田口委員 五十億事程度ということになりますと、各種類別、何々をとつておられるか、それをぜひ示してもらいたいと思います。
#16
○吉田政府委員 もう少し申しますと、あるいは五十五億というように訂正していただいた方がいいかと思います。
#17
○田口委員 どうもわれわれの見当とちよつと違いますが……。
#18
○吉田政府委員 それではまた別の機会にでも申し上げることにいたします。
#19
○田口委員 それでは私の質問はこれで打切ります。
#20
○五島委員 ただいま物價廳の方の回合がありまして、おおむね安心はしておりますが、けさまでに入りました情報と申しますか、われわれといたしましては、水産の魚價を改正するとかいうようなことになりますと、非常に複雑にしてしかも不可能に近いことになるのであります。物價廳の方々のある人の意見を聞きましても、あるいは商工省あたりの意見を聞きましても、二割くらいの魚價を改訂するならば、大体補給金はほかのものと同じように、なくしてもよろしいのだというような、纖維関係のことも言うております。それほどまでに神経過敏になる必要はないとただいまのお言葉を聞きますと、われわれはそう思つてさしつかえないと思いますが、しかしながら一たび委員でありまして、ましてや商工省あたりの業者間の空氣を聞きますと、神経過敏ならざるを得ぬのであります。特纖課長の及川さんが、けさの話ではほかの織物、メリヤス等の物價の関係上、水産資材の方にも出さない方がいいというような意見を持つておるということでありますが、それが物價廳の方にどう響いておりますか、そんなことには関係なく、ただいまの答弁の通りにいけますかいなか、確たるはつきりした御答弁を願いたいと思います。
#21
○吉田政府委員 ただいまの御説の点は、われわれとしましても実はまだ聞いておりません。ただいまのところは、先ほど申し上げたような意味で、関係方面と折衝を続けておるのであります。なおわれわれの一番心配いたしておりますのは、八百三十三億のわくで縛られておりますので、他に飼料関係とか何とかで違いが出て参りまして、どうしても資金を捻出しなければならぬということで、全体の査定をされる場合に、多少の影響があることを心配しておるのであります。少くとも先ほど申し上げましたように、関係筋の原案でも認めておるものでありますから、そう心配することもなかろうというふうに、ただいまのところ見通しておるわけでございます。
#22
○五島委員 私は物價廳の方の回答がまだ不満足であります。しかしながら現段階においては、今の回答程度しかできないだろうと善意にわれわれは了承しておりますが、しかしながらここで一たび、どうも関係筋の関係がぐあいが悪いとか、あるいは他の商工省の綿業課長あたりも同調しておるという話でございますが、綿業あたりのほかの状態、メリヤス織物などを比較いたしまして、その方に対する義理合とか、どうも状況上ぐあいが悪いとかいうことが起きたならば、漁業に関する限り非常に重大な問題であります。おそらくメリヤス織物などは全然かわると思いますので、纖維関係はぜひとも、ひとつかたい信念を持たれてこの問題に当られんことをお願いしたいと思います。
#23
○吉田政府委員 私が先ほど申し上げたことに多少誤解があるかと存じますが、少くともメリヤスの関係とか、そういう点については、われわれは全然考えておりません。そういう理由で水産資材に対して査定をするというようなことはないことを、はつきり申し上げていいかと思います。
#24
○川村委員 一点だけお伺いします。大体両委員の質問に対するお答えで、為替レートが設定されましたならば、補給金でその値格の引上げをしないようにするということには、大体了承していいと思いますが、その品目の中に重要資材、すなわち綿糸とかあるいはタンニンとか、あるいは麻地、その他コイルヤン、こういうものはもちろん輸入にまたなければならぬと考えますけれども、造船に必要な鉄類、それからワイヤロープに製作するところの鉄類等も、やはり輸入にまたなければならぬと思います。今日資材を多く使うのは、もちろん機船底引網がワイヤロープを使つておりますが、定置漁業も相当大量に使うのであります。これらの重要資材に対しても、やはり補給金で價格の引上げを緩和するという御意思があるかどうかということを、一点だけお伺いします。
#25
○吉田政府委員 ただいま御質問のありました鉄関係については、私の記憶しておるところでは、これも大体國内製品で間に合うものというふうに考えております。それで國内の鉄関係につきましては現在價格をすえ置いておりまして、値上げはしておりません。なお本年度は非常に鉄の生産がふえますので、鉄の製品関係につきましては、他に異状がなければある程度値下げができるのではないかということを、ただいま研究中でございます。御心配の点はないかと存じます。
#26
○砂間委員 資材の点についてちよつとお伺いしますが、補給金はどの会計から出るのですか。財源の関係を聞かしていただきたいと思います。
#27
○吉田政府委員 今の輸入物資の補給金は、一應物價廳所管の一般会計から出ることになると思います。現実に出ますときには、これはまだはつきりした手続をきめておりませんが、現実の支拂いは一般会計から貿易廳の特別会計に支拂う。そしてその差額を埋めまして、実際貿易廳の特別会計から品物を拂い下げますときに、それだけ低い金額で民間に拂い下げられる。從つてそこに補給金が出たと同じ今までの價格ですえ置かれるというような形になると存じます。
#28
○砂間委員 一般会計からもし補給金が出るとすれば、それだけ國民の税金負担というものが多くなるのでありますが、そうすると水産業だけをとつてみますと、確かに輸入資材が安く手に入つてよいという点はあるかもしれませんが、國全体からみますと、そういう経済のやり方がよいかどうかという点は問題になると思います。やはり補給金の制度というか、そういうやり方は正しい経済のやり方ではないのであつて、私どもといたしましては、單に水産資材の輸入の問題ばかりでなく、貿易全体を通じまして、輸出も輸入も含みますが、これを操作して行けば比較的安く入つて来るものもある、また高く入つて來るものもある。そういうものをプールする。あるいは輸出の場合でもそういうことが出て來ると思います。そうして行けば補給金なしでも相当やつて行ける而があるのではないか。さらに今の輸入品の價格が、國際市場の價格よりも相当日本では高く輸入しておるように思われますが、そういう点についてももつと考慮するならば、今の問題になつておるような、それほど輸入資材は高くつかなくても済むのではないかと考えますが、こういう点について、物價廳としましてはもつとつつ込んで、たとえば貿易の自主的な、かつ民主的な管理というような点を、お考えになつておるかどうかということをお伺いしたいと思います。
#29
○吉田政府委員 ただいまの御質問の、輸出と輸入の関係を調整すれば、ある程度補給金は減るのではないかというお尋ねが第一点だと思いますが、その点はもちろんそういう考慮を加えましていろいろと操作しました結果、どうしてもあと補給金を出さなければならぬというものが八百三十三億残るということになつて来ておるわけであります。なお非常に輸入する場合に、ドル價格が高過ぎるのではないかという御心配があるようでありますが、この点はむしろ貿易廳の問題ではないかと思いますが、政府自体としては、そういうことがないようにいろいろ努力したわけであります。輸入物資に対して、特に水産資材に対して補給金を出すことが、水産業のためにはなるかもしれませんが、一般國民の生活の問題に対してどうかというような御心配もあるのでありますが、あるいはそういう点がありますので、われわれとしましては、補給金を出します場合のきめ方について、非常に慎重な態度をとるわけであります。水産資材の点については、これが出なければ結局水産資材は上りますので、これが魚の價格にも影響して来る。そうすると、一般國民の生活にも影響して来るわけでありますから、その点については、ひとつ水産業の別に助成ということをしてやるわけではないのでありますから、むしろ一般國民のために出しておるというように考えておるわけであります。
#30
○砂間委員 もう一点だけ御質問したいと思います。今の御意見ですが、少し先ほど私の質問が言い足らなかつた点があります。第一は資材の点についてでありますけれども、資材は漁業者全体だれでも使つておるのでありますが、やはり輸入資材などの関係を見ると、一番多く使うのは大きな資本家的経営をやつておる漁業者であると思うのであります。沿岸漁民などの一本づりをやつておる人たちは、比較的生産上資材の占めるウエイトというものは少いと思います。從つて資材を安價に手に入れるということは、漁業者全体の利益であるように見えるけれども、実においては、やはり資本家的な漁業をやつている人がよけい利益を受けるということは、はつきりしていると思います。
 それから第二点としましては、今の貿易が、これは貿易の実態を見ればはつきりわかるのですが、実に不等價交換であつて、輸入の場合には向うの國際市場の價格よりも何倍も高いものになつている。輸出の場合には非常に安い價格でやつている。非常に不等價交換であります。この事実を改めることによつて、自主的な貿易をやつて行くことによつて、日本全体として受ける不利益は相当改善して行くことかできる。これが第二点。
 第二点は、現在の輸出入の品物の範囲内におきましても、これを全体としてプールして民主的にやつて行けば、相当余剰の部分が出て来る。それによつて、たとえば漁業資材の値上りも、ある程度その中において操作できるということははつきりしておると思います。それから資材が高くなれば、從つてみんなが困まるからして、國全体の立場からこれに補給金を出すことは、國民全体の利益だということを今申されましたけれども、これはあながちそうはならぬ。それは結局においては、漁業に関係するある特定の部分に対する利益供與という結果になると思うのです。そういう点につきまして、私どもは輸入補給金については別の意見を持つておるわけでありますが、單に当局としましては、目先の点だけでなく、もつと国民経済全体あるいは日本経済の自立、将来というような点をお考えになつて、この資材の点についても、あるいは補給金の点についても、もう少しつつ込んだお考えはないか、もう一ぺんお伺いしたいと思います。
#31
○吉田政府委員 ただいま御質問がございましたが、われわれといたしましては、どこまでも、これは國民の利益のために補給金を出しておるわけです。その結果あるいは業界に多少の反射的な効果があるということはあるかもしれませんが、われわれの目的とするところは、國民一般の利益のためにいたしておるというふうに考えております。
 なお貿易の点についていろいろ御意見がございましたが、その点は別に貿易関係の政府委員の方でお答えしてもらいたいと思います。この質問に対しては別の機会にお願いいたします。
#32
○夏堀委員 水産資材の輸入、特にガリオア基金として処理されておる数字、それから輸入物資に対する補給金は、全体でどのくらいの額になるお見込みであるか。
#33
○吉田政府委員 先ほどお答えいたしたのでありまするが、約五十五億という数字になつております。
#34
○夏堀委員 ただいま砂間君からも御意見がありましたが、日本の漁業は、結局水産に必要な資材の輸入について、アメリカから非常に援助を受けておる。一本つり云々といつたところで、一本つりの生産はどのくらいあるかといえば、それは大したものじやない。それについては、やはり日本全体の生産のために必要なアメリカの援助によつての、特にガリオア基金として処理されておる面に対しては、むしろこちらとしては非常に感謝しておるのであります。ただその処理の問題であります。これはあとで金融問題で申し述べたいと存じますが、ガリオア基金として処理されておるような現状において、特に金融面において特段の御考慮を拂つてもらいたい。このようなことを考えておることを希望として申し上げておきます。
#35
○五島委員 ただいま砂間委員からも意見が出ましたので、私は簡單にこの結末を申し上げますが、物價廳といたしましては、先ほどの御答弁によりまして、補給金ということに進んで来ていただいておることは了承いたしました。しかしながら今砂間委員が申されましたようなことが、一つの理由として商工省あたりに取上げられておるということをお考え願いたいのであります。しかしながらいろいろの角度から見まして、これは補給金によつて、漁價の改訂という複雜な面を避ける以外に方法はないという結論に出ている段階であります。よつて補給金を支拂うということに、物價廳としては強い信念を持たれてやつていただくように、特にお願いいたします。そうしてその補給金を、どういう線で支拂うかということが物價廳におありでございましようか。お伺いいたしたいのでございます。私の言うことは、具体的に申し上げますならば、麻は輸入のときにすでに補給金を拂う。先ほどあなた方の方の答弁にありました、貿易資金において支拂う面もあるということでありましたが、なるほど貿易の黒字においてこれを支拂うということは当然でありますが、この補給金を支拂う線がどういう線へ持つて行つてお支拂いになるという、その案がおありでございますか、お伺いいたします。
#36
○吉田政府委員 先ほど來申し上げましたように、今回の輸入物資に対する補給金の額というものは、政府部内においてもたびたび議論をいたしました結果、ここへ到達したわけでありますすので、われわれとしてはこれを最終案として考えておる次第でございます。
 なお支出の方法につきましては、これは先ほど申し上げましたのは、何と申しますか、補給金のそのものの支拂い、民間に出る一つのルートとしまして、ああいう会計的な手続をとるということを申し上げたわけであります。それがどういう産業にどういうふうに現実に支拂われるかということになりますと、なおさらに水産廳なり、あるいは商工省なりと協議する必要があると思います。とにかく一應出る最初の形態は、貿易資金から支拂われることになつております。こういうことで、貿易資金と申しますか、つまり輸入の際に支拂うことになつております。いかなる條件をつけて、いかなる方向に流すかということは、さらに水産廳なり商工省なりと御協議しなければならぬ問題だと思つております。
#37
○五島委員 よくわかりました。根本的な方針はその辺にあるということは大体わかりましたが、希望意見といたしまして申し上げますが、麻でありましたならば麻紡、綿でありましたならば綿紡という、紡績の面で、これを支拂わない以上は、おそらくこれを支拂う場合におきましての操作が、非常にむずかしいと思いますので、麻でありましたならば麻紡、綿でありましたならば綿紡の線で支拂いましたならば、非常に複雑なところの事務が簡素化されて行くのであります。この点を参考までに申し上げておきます。
#38
○松田委員 資材の点に対して、為替レートの問題による補給金というようなことが、ただいま論議されておりますが、この点に対して、私は資材の点に対して五十五億という補給金を要する。しかして一方輸出に対しての水産物に対する――これは資材とはかわりますが、輸出に対してのどの程度の補給金があるか。現に行われておる冷凍品に対しては、二百六十円というレートによつて行つている。また乾したものに対しては二百八十円というレートで行つている。または三百五十円というレートでか行つている。ビタミンなどにおいては二百円というレートで行つている。こういうようなことであつて、この五十五億という資材に対する補給金と、日本から輸出する輸出品に対するこうした安い――たとえば三百三十円というレートになつた場合において、これは單一レートによつて三百三十円一本に行くのか。または現在のような二百二十円なり二百円なり二百八十円なりというような價格で行くのか、この点に対して、五十五億という今の補給金というものと、現在またこれからどんどん輸出されようとする水産物に対しての為替レートの設定との関係、これがどのように設定されるのであるか、そこによるところの差額がどの程度にあるか。この点に対して私は貿易廳と、それから農林省、物價廳との間の、はつきりした明確な数字的なあり方をお知らせ願いたい、こう存ずるものであります。
#39
○吉田政府委員 ただいまの御質問のございました水産物の輸出債務の問題でありますが、これはなるほど現在の段階におきましては、いろいろな換算率によりまして、算出した價格をもつて計算しております。もちろんこれがいわゆる單一為替レートが設定になりますれば、そのレートでもつて換算された價格に当然なる。つまりかりにこれがどのくらいになりますかわかりませんが、三百三十円というレートがかりに行われるとすれば、今のビタミンにいたしましても、あるいは冷凍物にいたしましても、全部三百三十円の率で換算した價格になると思います。ただそういうようにいたしまして、輸出の方については單一為替レートが施行されてからそういうことになるのに、輸入の方について特別にこういう措置をいたしましたことは、これはいわゆる予算の関係でありまして、輸入の方については、予算関係でこのいろいろな輸入補給金の問題がはつきり出ております。それと数字を合せますためにこの年度当初からやらなければならぬ。つまり單一為替レート実施以前に、こういうことをしなければならぬというわけになつたのであります。その点そういう理由で輸出という点に多少差かできている次第であります。
#40
○松田委員 そういたしますと、これからの水産物に対する輸出というものに対する考え方は、三百三十円なり三百五十円なりに、この為替レートが決定した場合のその單價をもつて計算してもいいということになりますか。
#41
○吉田政府委員 御意見の通りであります。
#42
○田口委員 先ほど砂間委員から、どうも補給金を出してよいか惡いかというような、はつきりしないような御意見があつたようでございます。夏堀委員及び五島委員からは、ぜひ出さなければ困る、こういう御意見があつたようであります。賢明なる物價廳あるいは安本方面におきましては、ぜひ國家的に出すべきものである、こういう信念はちつともゆるいではいないと思いますが、私は念のためにその点はつきりしておきたいと思います。日本の食糧問題は御承知の通り経済的に申しましても、あるいは国民保健上から申しましても、どうしても動物蛋白をある程度増産しなければならぬ必要に迫られております。私どもから言わせますと、日本ではどうしても食の改善をやつて、植物性の食糧をできるだけ少くして動物性の蛋白をよけいに攝取する。これが国民保健を増進するゆえんであるし、また経済的にも改善を來す唯一の方法であるということを、常に考えております。現在この動物性蛋白の生産ということを考えます場合においては、日本においてはどうしても水産業にこれをまたなければならぬ運命にあります。水産業の内容について檢討いたしますと、一本つり及びこれに類するものだけでは、日本の蛋白供給を完全に果すことかできないということは、これは統計書を一つ見ましてもはつきりすることでありまして、やはり沿岸漁業の中でも多量生産いたしますあぐり綱だとか、きんちやく綱だとか、こういうような、一方から言いますと資本金の漁業、いわゆる砂間委員の言われる資本的の漁業が、数量的に圧倒的に多いのであります。そうかといつて、われわれは一本づり業者がどうでもいいという意見ではありませんけれども、日本の食糧政策を考えます場合におきまして、どの方面が最も大きく供給しているか、こういう点を考えますと、一本づりと同様に、この資本的漁業というものもそれ以上に、あるいは場合によりましては、特にそれに重点を置いてやらなければならぬ場合もあり得ると考えるのでございます。今日あらゆる漁業の実態を見てみますと、いずれの漁業も非常な不況にありまして、もし魚價問題あるいはこの補給金の問題のトリオが、国家として間違つたような状態にあると、一時に破滅するような状態にあらゆる漁業がなつております。ことに漁價を上げるという問題は、これは直接國民の生活に関係する問題でありまして、今物價は上げない、こういう根本方針から申しますと、魚價を上げるということはおそらくできないと思いますが、もし魚價を上げることができない場合におきまして、この補給金があやふやの状態になる。こういうことになりますと、資本漁業も零細漁業もひとしく破滅に導くのでございまして、この点をとくと一つ政府委員におきましては、御認識くだされ、この補給金制度、これはいかなることがあつても、國家として、ぜひやらなければならぬ、こういう認識をしていただきたいのであります。先ほどいろいろ議論もありましたが、國家的にどうしてもやつていただかなければならぬ、こういうことを私は重ねて強調したいのでございます。
#43
○五島委員 田口委員に引続いて、やはり強くこれを要望いたします。くどくど申すのも重復しますので、簡單に申し上げますが、今水産委員会において、補給金の不要論がかりにも一端から出るようなことがありましたならば、これは魚價問題から、すべての点に非常に複雑なところの御苦労をなさらなければならないということを思うときに、補給金を何ゆえにと申しますれば、今、田口委員が十分に説明申し上げましたが、大体関係方面におきましても了としてくれるのではないかと思うのは、アメリカが、あのアメリカ國民に対して非常なる重税をもつて、日本に食糧の金をガリオアとか、いろいろな名称をつけてよこすよりかも、あちらにあります資材を水産資材として送りまして、それによつて日本は、日本國民の力によつて魚をとつて食糧にかえよという、関係筋の根本方針があります以上、関係方面におきましても、物價廳の絶大なる御努力があるならば、水産資材に関する限り補給金は許されると思いますので、何とぞ強き信念のもとにこれを実行いたされんことをお願いいたしておきます。
 それから水産廳の方にちよつとお願い申し上げるのでありますが、現在の補給金問題が、今なお判然しないことや、おそらく二十四年度の資材が、マニラ、ラミーにおきましても、あるいは原綿におきましても、五万梱ともいい、六万二千梱ともいつて、まだ非常に数字がふらついて、数字的に安心が行かないわけでございます。これは要するに水産廳自体に、この原料を握るのに、非常に弱い施策が今まで続けられておつたということにつき、今回数字的にもしつかりしたものを握り、補給金問題などが出ても、おそらく関係の割合薄いところのほかの省に、とやかく言われることもなく、水産廳においてこの補給金問題でも、数量的な数字問題に対しましても、しつかりこれを押し進めるということができないのは、那辺にこの問題がありますか。長官の考えをお伺いいたします。
#44
○飯山政府委員 ただいま五島委員から、二十四年度の綿糸数量の確定的でないということ、さらにこの資材を獲得するにおいて、非常に施策が弱い。こういう点を指摘せられたようであります。これはもちろん私ども当局者としての努力の不足というようなこともありますけれども、この現状の取扱いの、主管が水産廳にないということが、一つの原因になつておるわけでありますが、これは現在の水産廳の機構としては、やむを得ない状態なのであります。しかしながらこの点につきましては、特に五島委員におきましては、特段な御配慮を煩わしておるようなわけでありまして、私どもその御配慮によつて、できるだけ獲得を確実にするという方面に進みたい、かように考えております。
#45
○五島委員 本日委員会におきまして、委員の声として私ははつきり申し上げたのでございます。よつてその線に進みたいと思いますが、しからば水産廳に水産の資材が移ることは当然であるというような、何かそこに理由を二、三でもけつこうでございますから、あげていただきましたならば、それを一つの土台といたしまして、運動を起して参りたいと思います。
#46
○飯山政府委員 実はその問題は目下檢討を加えております。それから昨日も苫米地農林政務次官と懇談をしたようなわけでありまして、今ここでただ思いつきの理由を申し上げることは差控えて、最も正確なる資料をそろえて提出いたしたいと思います。
#47
○砂間委員 補給金のことが問題になつておりますので、私の考えをはつきり申し上げたいと思います。
 私は補給金制度に反対であります。これは結局輸入の場合に補給金を出す、輸出の場合にまた補給金を出すということをやつて行けば、日本の水産業はいつまでたつても、竹馬からおりることはできない。この補給金制度というのは、結局國民の税金負担になるのでありまして、勤労者階級はそれだけ大きな負担を背負わなければならぬことになる。のみならず、こういう補給金制度が、やはりインフレーシヨンの一つの大きな要因になるということは、明白な事実であります。さような観点からいたしまして、私はこの補給金制度に反対であります。
 それからアメリカから援助されているということを、皆さんさかんに申されますけれども、もしかりにガリオア・フアンドによつていろいろな資材が輸入されておるならば、これはただで資材の配給ができるはずである。ただでやつたらよろしい。ただでやらぬところを見ると、やはり買つている勘定になると思うのです。しかも買つておる点が、先ほど申しましたように貿易関係で非常に不当な高價にあるという点、こういう卑屈な態度をやめて、もつと貿易の自主性ということを回復するならば、われわれは日本にとつてもつと不利益でない貿易ができる。從つてこの輸入の資材などももつと安く手に入るはずである。しかもこの水産関係の物資だけを見ると、どうしても補給金でもなければ、やつて行けないということになるのですが、貿易の民主的な人民管理をやるならば、こんなものは簡單に解決がつく。これをわれわれは今日の段階においては考える必要があると思う。それから價格の点ですが、魚價を押えられておるから、やはり補給金でもらわなければならぬという前提のもとに、議論がなされていると思うのですが、魚價が今日低いということは、これはもう他の物價に比較してはつきりしておる。生産費を基準にしまして、やはり生産費を償う魚價の設定ということが、水産業全体として一番重要な点だと思う。農産物や水産物といつたふうな原始産業の價格が不当に安い、いわゆるシエーレ、鋏状價格差によつて、大きな独占的な工場制品に搾取されているという、この事実を改善して行くならば、われわれは水産業がもつと十分に成り立つて行くような、経済的な基礎が打ち立てられ得ると思うのです。そういう面を全然できないことのようにたな上げしておきまして、そうして狭い水産業の中で、ういうけちな、目の狭いことを議論しておるものですから、何でもかんでも自分のところに補給金を少しでも余分にもらえばいいという意見になると思うのですが、それでは日本の水産業全体の発展ということは、とうてい期し得られないと思う。ですから私は結論といたしましては、補給金には反対であるということをはつきり申し上げまして、政府当局の御参考に供したいと思います。
#48
○松田委員 ただいま砂間委員のお説を聞いておりまして、私まことに矛盾を感ずるものであります。まず共産党はすべからくイデオロギーから言つても、ただいまの議論から行きましても魚價は安いから統制を撤廃しろという御意見を常にされておるのであります。しかして今日においては、この安見なければならない。輸出においては先ほど御説明を承つたように、單一レートを三百三十円なり三百五十円の一本建てにして行く。輸入においてもその單一レートによつてやつて行かなければならない。しかして魚價は安い。今日の漁業者はとうてい立つて行けないという議論が、今までの水産委員会においても論議されておるのであります。ここに國の秩序を立てて行くために、どうしても補給金の必要があるということはこれを了とするのであります。この点に対してすべての統制を撤廃しろ、そうして補給金は必要がないということを言われるのは、共産党のイデオロギーから言つても、今日私は大いに違つておることではなかろうかと考えるものでありまして、現在の日本の水産業の実情については、どこまでもこの両方のバランスをとつて行つて、國民に対してこれ以上高い魚を食べさせないというような意味合いから言つても、どうしてもこの補給金によつて資材の入手を今まで通りやつていただきたい。こうやつて行かなかつたならば、日本の水産というものは決して発展して行くものでない。しかも今日のような過渡期においては、なおさらこの点に対する十分なる警戒を持つて、水産の発展のために各位が努力をして行かなければならぬものと存ずるのであります。一言私の所感を述べます。
#49
○川村委員 補給金のことについてはいろいろ議論されましたが、大体私はこれで論議が盡きておると思いますので付言はいたしませんが、ただ一言水産廳の資材課当局にお伺いしたいことは、今日大体連合軍の厚意と、水産廳当局の努力によりまして、大分資材が緩和されたように見受けられるのであります。中には種類別に検討するときには、もちろん万全を期することのでき得ないものもあるのでありますが、先ほどどなたかの質問であつたと思いますが、はつきり眞相をつかんでおらないという一点において、何か含みのある質問を長官に対して試みたように私は承つております。そのことは、そのことであらためてわれわれが大いに当局を鞭撻して、完全に水産廳が資材を元から末まで握るという制度にしなければならぬということはもちろんでありますが、その瞬間が相当かかると思いますから、大体主要資材の状態がどうなつておるかということを数字的に御説明願いたい。
 それからさらにもう一点は、機構の改革をしなければならぬ部面が出て來たのじやないか、過去には不足なことを前提にして機構を立てておつた。それから配給の制度もしておつたのだ。從つて今日緩和された場合においては、機構の改革と配給制度の緩和をしなければならぬのじやないか。また配給機構から除外するものもできて來るのではないか。聞くところによりますと、マニラ麻のごときは飽和状態になりつつあるそうであります。そうすると自由販賣でもいいというようなことも考えられますが、この点はどういうふうにお考えになつておりますか。
 第三点は、非常に緩和されてわれわれのところには入手が樂になつたけれども、その反面資材資金に非常に困つて來た。今後この資材資金を獲得する上においてどういうふうに努力するか、以上三点についてお伺いいたします。
#50
○玉置(信)委員 ただいま川村委員から、資材がだんだん豊富になつて來た。從つて機構の改革も必要になりはせぬかということでありましたが、さらに一歩を進めて私は割当制度の問題についてお伺いしたいと思います。漁業用の資材の注文割当制度を実施する御方針であるかどうか。第二は、もし実施するとすれば、その時期は二・四半期からこれを実施するかどうか。第三は、注文割当制度の実施方法でありますが、これについてもしやるとすれば具体的な御説明を承りたい。たとえば水産業者に対して無制限な割当というか、一つの事業体の面に対して注文したものは、なんぼでもこれに配給するのかどうか。最高割当量を考慮する御意思があるかどうか。以上三点についてお伺いします。
#51
○松田委員 ただいま玉置委員からの質問に対して、その前に川村委員からお話がありましたが、現在マニラロープが飽和状態になつておるような事実は絶対にないのであります。しかして玉置委員が第三に申された割当制度の問題に対して、今までのような状態でこの制度をやつて行つた場合においては、メーカーにおいて相当な余剰がある。この点に対して横流しの事実がある。こういうことをどういうように封鎖するか。割当の数量が漁業者にほんとうに渡るようにするために、ただいまの玉置委員の質問に対して明確な御答弁を願いたいと思うのでありまして、資材の点についは、現在においても絶対に飽和状態になつていないということを私は強調するものであります。
#52
○川村委員 ただいま松田君は私が飽和状態になつておると言つたように言われましたが、私は飽和状態になるような状態にあるということを承つておるがと言つたのであります。原料がたくさん入つたので、それで飽和状態になるように思うのだがという意味で申し上げたのでありまして、飽和状態になつておることではないのであります。
#53
○石川説明員 いろいろ御質問のありました点をとりまとめて、御質問の順序によつて御回答いたします。初め川村委員からお尋ねの、最近における資材の見通しでありますが、そのうちおもなものについて申し上げますと、まず漁網用の綿の関係であります。これは昭和二十四年度においては、原綿で三千五百三十万ポンドでありまして、それからマニラ麻は五千万ポンド、ラミーは百二十万ポンド、タンニンエキスは三千トン、ワツトルバークは六千トン、それから石油の方は二十三年度と大体同じでありまして、南氷洋の分を加えまして五十万キロリットルであります。それでこれを二十三年度に比べますと、マニラ麻が多少減つております。それから綿も多少減つております。その他は大体二十三年度と同じであります。それから先刻五島委員からの御質問がありまして、何か資材の数量がはつきりつかめないというようなお話がありましたが、これは主として綿の関係においてそういう事例があるのでありますが、これは主として関係方面における内需用と輸出用関係でいろいろ問題があるように仄聞しております。そのために結局関係方面できまりませんと、実際の数字が押えられない、こういうような関係になつております。その他はそういう数字をつかめないというようなことはあまりございません。
 それから統制をはずす問題でありますが、これは今ここでまだはつきり申し上げる段階になつておりませんが、大体これは主として漁業資材の関係、つまり纖維関係の資材が多いのでありますが、従来綿とか、またはマニラ麻等が非常に少いために、その代用になつておりました資材が、價格の関係その他で大分需要が減つているのがあります。そのために特別の統制が必要がなくなるようなものも出て参りますので、そういうものにつきましては、ほかの資材とにらみ合せて統制をはずしたらどうかと考えております。これはまだ経済安定本部または総務局の物資調整課その他と協議中でありまして、その品種についてはまだはつきりしておりません。
 それから玉置委員からの御質問の、割当制度の問題でありますが、御質問の要点は、多分原料割当の関係の御質問だと思いますが、それにつきましては、関係当局の方から示唆がありまして、とりあえずマニラ製品について一應注文生産制に切りかえるようにただいま準備中であります。その大体のやり方を申し上げますと、水産廳から資材調整事務所にわくを出しまして、それから資材調整事務所から発券をいたします。その発券したものを漁業者が販売業者を経てメーカーに切符を提示するわけでありますが、そのメーカーに提示しました数量に應じて、商工省の方から原料の割当をする。こういうような仕組みになるわけであります。從つて各メーカーでありますところの工場は、その集まりました切符の数量に應じて原料をもらいますから、從来のごく粗惡な品物が出るということはなくなります。ということは、需用者がその工場を自由に選択することになりますから、いい製品をつくつた所に注文が集中する結果になります。これは品質の向上という点から見ましても、また不良な工場を整理するという点から見ましても、非常に合理的だと思いますので、水産廳といたしましては、この注文制度を強力に実施したいと考えております。ただ所管が大体商工省所管でありますので、いろいろ協議その他の関係で延びたり、うまく行かなかつたりすることがあるのでありますが、大体マニラ製品については実施することになつております。その実施の時期につきしましては、一番最後の協議を今月の十八日にすることになつておりまして、そのときにはつきりした実施の時期がきまることと思います。当初は第二・四半期、つまり七月から九月までの分について実施する、経済安定本部からの私どもの方の割当の通知が四月十五日までにもらうということで、一應第二・四半期から切りかえの準備もしたのでありますが、ちよつと延びますようであります。これが第二・四半期の中間からなるか、もつと延びて第二・四半期になるかということ」は、十八日にきまりますが、今はつきりしません。それからマニラ麻以外のものにつきまして大きな問題は綿の製品であります。これにつきましても、商工省では本年の二月だそうですが、省議において、大体すべてのものは集中生産をやる、それでできる。全部注文生産制にきりかえる。しかしこれは品物によつて実情を見なければならない、その上でやるということを一應決定してあるそうです。從つて漁網についても、やはりそういうような制度できりかえるべく一應最高方針はきまつているようですが、今具体的ないろいろな問題について協議を進めているようです。これにつきましても、水産廳としてはできるだけ注文生産制にきりかえてもらいたいということで臨んでおりますから、これも大体そういう方向に向うのではないかと思つておりますが、まだはつきりしたことは申し上げられません。そういうような方向に行きますと、先刻松田委員から御質問の点も、大体解決するのじやないかと思つております。
#54
○長谷川委員 生産に対しては、たいへんな補助がいろいろな方面からあるように伺つているのだが、われわれは砂間君からたいへん廣い面からの御質問があると思つたがないのでありますが、荷受機関に対するところの金融はいかなる方向にとられているか、これが一つ。それから荷受けしたところの配給届に関するガソリン等の配給方法は、どういうようにとられているかということか一つ。この補給金というものに対して、何ものかかわつた面において、荷受機関にそれらに関連した方法がとられているかいなや、というこの三つについて御質問申し上げます。
#55
○飯山政府委員 ただいまの長谷川委員の御質問は、荷受機関の金融問題と存じます。從來、荷受機関については優先貸出し順位がきめられて、從來は甲の二というようなことになつておつたのが、その後順位の整理によつて、現在では乙ということになりました。しかし、この乙というのは、從來は甲一甲二というものがあつて、その甲二と乙と二あつたのでありますが、順位の都合上甲二は乙に入つて、乙というような形になつておりまして、從來よりも順位が低下したような形にはなつておりますが、これは大藏当局にも交渉をして、從來の甲二と同様な取扱にせよということを、大藏省から通知を発しているわけであります。しかしながら一般資金の洞渇と同様に、荷受機関も非常に資金面において困難を來しているという問題は承知しているのでありますが、現在補給金をこれと結びつけてどうするということは、非常に困難なことと思うのであります。一方は輸入関係から起こる問題でありますし、一方は國内の金融問題でありますので、もしこういう方法がどうだろうというようなことであります場合には、また考えはできるかもしれませんが、現在のところ結びつけることはできかねる。それからガソリンの方は課長の方から御説明申し上げます。
#56
○石川説明員 ちよつと御質問の要旨がわからなかつたですが、荷受機関のどういうガソリンでございますか。
#57
○長谷川委員 荷受機関が荷を受けた場合に、割当数量を受けた場合に各地に配給しなければならぬ。かりに一つの指定されたところの駅で荷受けして、それを最末端に配給するという削給する場合のガソリンであります。
#58
○石川説明員 その点は実は水産廳の直接の所管ではございませんでして、運輸省の所管になつております。それで私の方の統制課が魚の配給関係を担当しておりますので、統制課の方で各地からの御要望に基いて、一應の資料を御提出願つて、運輸省から特別のガソリンを出してもらうように交渉しております。
#59
○鈴木委員長代理 この際委員各位に申し上げますが、本日の議題は主として資材の問題、それから漁業法の問題について御審議を願いたいと思いますので、その範囲に重点を置いて、質疑及び御意見の開陳を願いたいと思います。
#60
○田口委員 私綿漁網の問題について安本当局にお伺いしたいと思います。漁網の水産用としての割当は、安本が中心になられて大体のわくをきめておられる、こういうふうに私承知しております。その点に関しましてごく最近でございますけれども、第三・四半期の綿の割当を第一次一万梱、第二次八千梱割当てております。この第一次の一万梱は大体漁網工場で受取つておると思いますが、第二次の八千梱の分については貿易品に振当てられておりまして、八千梱の中でおそらく二千梱程度を漁網業者が受取つて、あとの六千梱というものが不渡りになつておる事実があります。この点に関しまして、綿の数量は二十三年度は相当あつたのでありますけれども、これは戰争中の復旧、こういう意味におきまして約八万梱のわくがきまつたと思いますが、実際の綿の需給状態を見ますと、各地ともに非常に綿漁網については困つております。この際第三・四半期の第二次の八千梱のうち六千梱程度の貿易の方にまわされて、そうして水産関係の分が少くなる、こういうことにつきましては、水産業者としてはいかにしても承知ができない、非常に痛い問題でございますが、私はこれについて、安本当局はどういう処置をとられたかということは申しませんが、そういう事実がございますから、商工省と強く折衝していただきまして、たとい第四・四半期の割当がありましても、この第三・四半期の貿易にまわつた分だけは、決して帳消しにならないように、その点をひとつぜひ監視をして実行していただきたい、こういうことを特にお願いしておきます。
#61
○前谷政府委員 ただいまのお話わかりました。さらに具体的な問題につきましては、安本といたしましてまだ調査いたしておりませんが、御承知のように安本といたしましては割当をいたしまして、その割当に基きまして、現物化につきましては、商工省及び農林省においていろいろ御協議をされて現物化に努力せられるわけであります。ただいまのような点につきましては、もちろん割当てましたものにつきましては、百パーセントの現物化をはからなければなりませんからして、十分その点について商工当局及び農林当局と御協議をいたしたいと思います。なお第一・四半期につきましては、現在においては相当の現物化の事態になつておるように考えております。
#62
○松田委員 ただいまの御答弁から行きますと、それで割当された現物がどのようになつておるかはわかりませんが、もしその割当された現物が水産用に使われなくなつた場合、その責任はどこが負うことになりますか、重ねて安本の方に御意見をお伺いいたします。
#63
○前谷政府委員 ただいまの点は、割当と現物化の問題でございまして、現物化の時期は遅れると思いますが、その時期的なずれはありますが、だんだんに割当てられたものを、切符で発行されたものは現物化して行くだろうと思います。ただ切符にも有効期限がございますから、その期限が過ぎましたものにつきましては、原則として打切られることになりますが、それぞれの事情によつてはそれを再発行する、あるいは期間の延長をするとかいうような適当な処理をとつて行きたいと思つております。
#64
○松田委員 たとえば切符期限が切れたというようなことがあつて、その現物がほんとうに渡らなかつた場合におけるその原料はどちらにまわされるかということは、われわれは知りませんが、その場合の責任はどこへ行くかということです。どなたが責任をとられるかということであります。今日の統制経済下において綿糸ばかりでなくありとあらゆるものが割当制度になつておるのでありますが、往々にして現物がないのに切符が発行されておる、その切符の発行されることは決して間違いはないのであるが、どういう事情によつてかメーカーからその期限内にその製品がわれわれの手に入らぬ場合が多いのであります。そうしたものが申請して、再び割当される場合はめつたにない、おそらくそれは木材にしろ何にしろ、割当というものが打切りにされるような状態になつております。國が計画経済、統制経済によつて切符を発行した、その資材がどの方へ流れて行くのか、その姿が見えなくなつておるような現状であります、今後においてはこの事情はもはやかわつて行くだろうと思います。このときにおいてその責任をどなたが持つのか、この点この委員会において明確なる御答弁を願つておかなかつたならば、今後においても、またあの切符の発行というものが無効になる場合があつたりして、需要者か非常に迷惑することが私の体驗から言つてたくさんあると思うのであります。ゆえにはつきりとした御答弁を願いたいと存じます。
#65
○前谷政府委員 詳細な点は、なお水産廳から現物化の点について申し上げますが、御承知のように安本としては四半期別に需給計画を立てております。それに基いて商工省なり農林省がその需要量のわくを決定いたしますが、綿糸のような場合においては、原綿の輸入状況等によつて、生産状況を一つの推定によつて立てますために、現実の問題としては生産状況に変動の起る場合もあろうかと思いますので、そういう場合において、割当と現実の生産とが合わない場合が起ろうかと思いますが、われわれにおいてもその点についてそういうことの齟齬のないように、極力努力いたしたいと思います。
#66
○松田委員 その責任は、どちらが負うかということであります。
#67
○石川説明員 松田委員が御心配になることはまことにごもつともだと思いますが、私の承知しておる範囲内においては、今度の打切り問題はこれは関係方面から指示が出まして、輸出用に全部振り向けろということで突然起つたことであります。私の承知しておる数字は全部で四百五十万ポンドで、そのうちの三百四十万ポンドが漁業用の分、こういうように承知しております。このことを承知しましたので、結局関係方面にお願いするよりしかたがないと思います。
#68
○五島委員 松田委員の言われることはまだ手ぬるい。要するにもしそういうものが取消しになつた場合はどこが責任を負うかというようなことでなくて、もう取消しになつてしまつて、ないのです。ということは、今石川課長の説明もありましたが、要するに内地需要といたしましては、今までの價格が二万一千円、それから貿易價格はバイヤーとの交渉によつて六万円台から七万円台、ここに五万円からの價格の差があるわけであります。よつて紡績では、故意に綿花で割当てられたものを、値段のいい方のものを早くつくつて、値段の安い、要するに五万円から違いますものは、なるべく延ばして生産をするというような状況でありますので、内地の需要は、いつも言う言葉ですが、好意のあるところの、大わくを割つてその筋からよこしてくれたものでありましたならば、たとい安い價格であろうとも、絶対に内地ものだけは渡さなければいけないというきつい命令を紡績へしない以上は、何べんでもこのことは繰返されまして、値段のいいものの方へ、要するに貿易の方に先に原料が渡つて、値段の悪いものの方ができないのではないか。いつかは渡すけれども、日が延びる。延び延びになつたものは年度がかわれば、どこかに流れてなくなつてしまつたというようなことになるので、水産行政としては、その面からいつて、なぜ一年間の確固たる数字がつかめないのであるかということを、先ほど質問したのであります。よつてこの紡績に対して、内地ものがたとい五万円の値の開きがあろうとも、良心に訴えて、漁業生産のために渡さなければならないという監督を、どこがするかということでございます。安本にひとつお伺いしたい。
#69
○前谷政府委員 生産の監督及び出荷の指示は、現在においては商工省がやつております。
#70
○五島委員 それはよくわかつておりますが、原綿を割当てられて、それを内地生産でする生産でございます。貿易品としてはその二割の幾らということになりますが、あなたの方でそれを割つておやりになるのではありませんか。
#71
○前谷政府委員 安本といたしましては、輸出の綿と内地の綿との総体の第一・四半期のわくをきめまして、そのわくによつて各省に生産なり出荷なりをお願いしておるわけであります。その間におきまする時期的な関係とか、出荷の関係については、各現業官廳がやられることになつております。ただ最近御承知のように、輸出綿についての資材の取扱いについては優先的に出す。これは関係方面からの指示で、一部取扱いをかえまして、全般的に輸出品について最優先に取扱いをする、こういう訓令を出したことはあります。
#72
○五島委員 輸出が國家の復興をはかり、日本の再建をはかるために絶対必要であることは、よくわかつております。よつて輸出の方を最優先に行うことは、今安本の方から言われた通りでありますが、しかしながら漁業資材として割当られたことは、根本的に漁業がいかに食糧増産のために資するかということがわかつて割当てられたものであります。これを貿易の方が値段がよく賣れるからとか、あるいは重点だとかいう意味において、途中においてたびたびこれをやられたならば、水産資材として幾ら確保したという数字がつかめません。これからも必ずあることでございますので、私は水産長官が特にこの資材の面を握つて、大わくを農林省の方で握つて行くということについて、安本の御意思はいかがでございますか。商工省にまかして行くのがいいか、水産廳の方にまかして行くのがいいか、どちらがいいとお考えになりますか。
#73
○前谷政府委員 ただいまの水産資材の所管問題については、御承知のように累年にわたりますいろいろの経過を経ておるのであります。これにつきましては、今安本といたしましても、どちらがいいという返答はちよつと差控えたいと存じます。なおただいまの責任問題は、生産の面及び配給の面につきましては商工省が責任官廳になります。
#74
○五島委員 よくわかりました。しかし安本といたしましても、ただいまのような事態が――田口委員から六千梱というお話もありましたが、今の石川課長の数字と若干食い違いがありまして、石川課長の方が数字が大きいのでございますが、この至難なるところの状況にありますので、安本といたしましては、ぜひ得た大わくによつて割つたものは、水産廳が握つた方がいいのだという御信念を持たれんことを特にお願いいたしまして、私は打切ります。
#75
○川村委員 先ほど私が御質問申し上げたことに対してお答えがなかつたのですが、その一点は、配給機構を改革する意思がないかということは、資材が緩和できたからというやわらかい言葉で私は承つたのでありますが、それよりももつと強いことは、今政府も行政整理を行わなければならないという段階になつております。從つて地方にありまする資材調整事務所を――いわゆる漁業資材に関する限りを私は承りますが、このままの姿で行くかどうか。さらに小賣業者の問題、すなわち配給機構の問題であります。今までの制度でありますると、大体その資格を審査いたしまして、これに許すということになつておりまして、必ずしもその資材の販賣に経驗を有する者でなくてもいいということになつておします。過去の業者は悪い点もあつたかもしれませんけれども、今日のように資金関係が詰まると、そうした商人の持てる資金をわれわれが吸収して、資材を獲得することも考えなければなりません。二面には搾取するというようなこともありまするけれども、どうも背に腹はかえられなければ、われわれの資金でどうすることもできなければ、やはり商人の資金も使つて、資材を持つて来て、漁業に使うということも考えなければなりません。この両面から考えますときに、どうしても私はこの際水産廳当局の機構の改革というようなことも、お考えにならなければならないと思います。その点をどういうようにかえて行くか、御答弁願いたい。もう一つは、漁業者は資材資金に一番困つておるが、それに対する政策はどういうふうにされるか、お伺いいたしたい。
#76
○飯山政府委員 川村委員の配給機構に関する御意見でありますが、御承知の通り、現政府は地方出先機関を整理する、こういうことは政策にも掲げられておるのでありまして、この地方における農林関係の調整事務所の存否については、省内においても再々論議されておるのであります。しかしながら必ずしもこれを廃すべしという意見に一致してはおらぬようであります。地方によりましては、現制度をぜひ置いてほしい、ある地方では現制度では困る。行政整理の機会にぜひこれは廃止してくれということでありまして、その意見が、必ずしも現在において一致しないのであります。むしろ現在から申し上げますると、半々というような状態にあるのであります。川村委員は、どうしても行政整理の際にこれをすべきじやないかというような御意見じやないかと思いますが、しかしわれわれは資材の配給そのものが公平に行われる。あるいはできるならば迅速に行われるというような意味において、調整事務所の、水産に関する限りにおいては、意見半ばしているというところで、これを決しかねているようなわけであります。しかし国家の方針としてこれを行うということであれば、私どもはこれに從つて行く、かように考えております。
 それからもう一つの点は、これはお説の通り、資材の大半が、資金を得られさえすれば漁業の経営はうまく行くのでありますが、その資金が非常に窮迫しておる。ことに二十四年度におきまする産業一般資金の決定がまだ行われない。從つて水産関係の資金の関係もきまらないというような実情にあるのでありまして、われわれは復金が御承知の通り新規貸出しは行わない、それから農林水産復興資金融通の方も、いまだ確定いたしませんというようなことで、まことにわれわれといたしましては、ゆゆしい問題とは考えておりまするが、根本における資金の計画が政府において立つていないということでありまするので、ここに数字を上げ得ないのでありまするが、しかし先般大藏省愛知銀行局長の言によりますると、これは大蔵省の意見ではないが、漁業手形をできるだけ活用したい。これは私どもも漁業手形を本年一月十九日から実施いたしましたが、そのねらいは、全般の漁業に漁業手形の融通をはかりたいというのが、その当時の精神でもあつたのであります。ただ資金の関係から、二十三年度で一應打切るというような形になつたのでありますが、復金が継続して、新規にやつて行くということであれば、継続もあるいは可能であつたかもしれませんが、現状においては、復金の関係ではできない。その点は私どもも、日本銀行にこの漁業手形の補償資金のわくをつくつてもらう。これが一番いいじやないかということを考えておつた矢先に、幸い大藏省の銀行局長から、そういう話が出た。その線に向つて、まずわれわれとしては推進をしておるのでありますが、愛知局長のことは、また機会がありましたら申し上げたいと思います。そのとき愛知局長は、日本銀行に二十億くらいの補償資金を設ければ、二割の補償をしても百億になるということを申しておりました。私どもは概念的に考えまして、五、六十億の資金が運轉できれば、まず資材としては、やや行くのじやないかというふうに考えておるのでありますが、これは二割で市中銀行が承知するかどうか、問題だと思いますが、この線でまずわれわれは行きたい。これは特に資材関係になるわけであります。それからもう一つは、預金部の資金をぜひひとつ水産関係に持つて行きたいということは、私どもも大藏当局とは折衝しておりますが、その点についても、愛知銀行局長は、預金というものは農村、漁村の蓄積が多い。これを農村なり漁村の関係に還元するということは最も妥当なことだ。これについては、自分らもできるだけこれを農林、水産復興資金の特別融資法がありますが、それの方にこれを持つて行きたい、こういうわけであつたのであります。現在といたしましては、この資金については、この方途を私どもとしては、ぜひ実現ができますように、事務的には努力いたしたのでありまするが、これが実現のためにはまた各位の御協力も仰がなければならぬ、かように考えております。
#77
○石川説明員 販賣店は御承知の通りり、現在漁業資材配給規則によつて登録制度になつております。あの規則ができたのはもうちよつとたちますので、大分情勢がかわつておりますが、規則の建前は申請があつたら自由に登録する。それで店の選択は買う方の需要者がするということで、無條件で許すことになつております。今年のたしか二月の九日現在で約三千軒になつておりますが、当時非常に不良の販賣店がたくさんあるということを聞きましたので、一應それ以來は登録を見合せまして、もつぱら内容の整理をいたしました。但し規則の上からいいますと、六箇月以上全然取扱つた実績がないものだけは取消せるということになつておりますので、現在そういうようなものを取消しておるのであります。それで一應整理はできると思いますが、あの規則ができましたときとは大分情勢も違いますので、今回川村委員からお話のような点も考えて、多少登録の條件等も少し考えなければいけないのじやないか。それは規則の改正になりますので、たまたまほかの問題で規則の改正をしなければならないような情勢になつておりますから、そのときに合せてそういう問題も考えて行きたいと思つております。
#78
○川村委員 ただいま水産長官から非常に努力されておるところの御意見を拜聽しました。昨年に行われました復金の一億一千七百七十八万円の、いわゆるあぐりに対する手形の復金。補償でありますが、これはもちろん当初資金としてやつたのでありまして、これが成績がよければ全般に行われるということでありましたが、きよう表を見ますると、大体消化されたような状態になつております。まことに喜ばしいことであり、非常にその労苦に対しては感謝する次第であります。どうか先ほどの長官の御答弁のごとく、今その期を失しては、われわれ漁業者の一大事になるのであります。ぜひとも漁業手形の実施あるいは漁業の資材に対するところの資金を、特別のわくをもつて、われわれ漁業者に資金化して、安心して漁業を営み得る情勢にするように、懇願をいたしまして私の質問を打切ります。
#79
○松田委員 先ほどの切符の責任という問題に対しては、安本では商工省にその責任があるのだという御答弁でありましたので、次回の委員会に、その責任をはつきりしていただかなければならないために、委員長としてはどうか商工省のその方の責任者に御答弁していただくように願いたいと思います。
#80
○鈴木委員長代理 ただいま松田委員から御提案になりました、商工省の担当責任者を呼んで、十分その間の事情を聽取するという御提案につきましては、委員長においてさようとりはからうことにいたします。
 それでは委員各位にお諮りいたしますが、資材の問題はこの程度にとどめまして、次に漁業法の改正法案の件につきまして、政府より閣議の決定を見ました内容、及びその取扱い方について、説明を求めたいと思います。
#81
○小松委員 その前に、さきに本院で議決いたしました漁業権等臨時措置法に関してちよつとお尋ねいたしたいのであります。この臨時措置法の五條によりますと「漁業権の貸付契約であつて、この法律の施行の際現に存するものについては、借受人が賃貸料を滞納する等信義に反する行為云々」こういう事柄でなければ解約することができぬという條項があります。この條項に基きまして、いろいろ地方において混乱が起つている事実があるのであります。その実例を申し上げますれば、この定置漁業のごときは、契約期間がおよそ五箇年くらいに結ばれております。從つてその契約満了の一年前に新規契約者を選んで、その人と契約を締結して、そして新しく契約した方はその準備を進めておる。こういうようなことが今までの慣例であります。從つてすでにその法律のできる以前にさような契約を結んで、新規の借受入がその準備を進めた。たまたまこの法律が出たということによつて、非常にそこに問題が起きているのであります。かような点についてはどういうようなお取扱いを水産廳ではなさるのか、どういう御方針であるか、そのことをひとつはつきり私は伺いたい。
#82
○岩本説明員 ただいま漁業権の臨時措置法の問題でありますが、あの五條の趣旨は、漁業法が國会を通過して施行になります以前に、今度の漁業法の改正によつて、原則として現に経営するものに、定置漁業にすれば権利が行くというような原則が傳つておりますので、事前に新しい漁業法によつて権利を得られるようしよう。そういう考えでもつていろいろな困難が生ずることを予想いたしまして、これを一應現状のままに押えようという趣旨でつくつたのであります。從いまして原則は現状のままで押える。しかしながらあそこに書いておりますように、賃借りしておる方で、不当に賃貸料を拂わなかつたり、その他正当な事由ある場合にはこれを道府懸知の認可をもつてその契約の解約その他変更を認めるという趣旨であります。原則は現状のまま置く、そして新しい漁業法によりまして計画的に合理前な漁業制度を定めて行く。それによつて漁業権の更新をやつて行きたいというふうに考えております。
#83
○小松委員 この法律の趣旨は御説明のごとくであつたことは、私もよく承知いたしております。ただ正当の事由がある場合、こういう字句の解釈に私どもは苦しむのであります。現に一年前に契約を締結した。そしてこの借受入はその準備を進めておつたというような事実に対しては、これを正当の事由と解釈すべきであるかどうか。こういうことを重ねて伺いたい。
#84
○岩本説明員 何が正当な事由であるかという点につきましては、社会通念上それが妥当であるかどうかというところが基準になるわけであります。社会通念上それが妥当であるか、その具体的な判定は、あの法律によりまして道府懸知にゆだねてあるのであります。
#85
○小松委員 知の権限によつて適当に処置してよろしいということになるのですか。
#86
○岩本説明員 知事の権限によつてどうにでも適当に処置していいということでありませんで、その知事の判断というものは、社会通念上妥当でなければならない。当然かくあるべきという基準によつて知事が定めなければならぬのであります。
#87
○鈴木委員長代理 それでは漁業法の閣議決定の内容及び今後の取扱いについて飯山長官より説明を求めます。
#88
○飯山政府委員 漁業権制度の改正法律案につきまして、閣議提出後の経過並びにその改正の要点を御説明申し上げます。
 漁業法の改正は前國会におきましても、第五回國会には劈頭に提案せよという御要望を受けておつたのであります。しかるに漁業法のすでに関係方面の了解を得たものはすでに公表したのであります。ところが衆議院における公聽会、並びに協同組合法の実施に伴いまして、各地方のブロツクごとに会合を催して、各地における漁業者、漁民の声を聞いた結果、その原案では適当でない、かように考えまして、それらの公聽会における意見並びに地方における要望をできるだけ織り込んで、そうして修正を加えて出したいというようなことで、実はその関係先の方面との折衝が非常に手間どりまして、修正案を関係方面に出すこと自体に大体問題があつたのであります。ところがいろいろ折衝の結果、ようやく三月初めになつて大体修正を加えて取扱おう、こういうことに交渉が相なりまして、それから修正を加えたのであります。そうして四月五日の持ちまわり閣議においてその修正を加えた案をかけまして、閣議の決定を得て七日にこれを関係方面に提出したのであります。目下関係方面において――実は本日も、経済課長が担当課長なのでありまして、ここに出席するはずでありましたが、関係筋に來いというようなことで、実は課長があいにく病気のために、ほかの事務官が加わつて本日も出ておるようなわけであります。われわれといたしましてはできるだけ会期の関係もありますので、早く手続の完了を念願しておる。でありますが、今のところいつごろその了解が得られるかということは、はつきり見通しがついておりません。しかしながら会期にもし十分な時間がないとすれば、國会の手続きをしていただきまして、継続審議するというようなことで、これを御檢討願いたい。かような考えを持つております。
 その修正加えました要点は、漁業制度改革構想の概要というのをお手元に差上げてあると思いますので、これで大体御了承を願いたいのでありますが、その概括を御説明いたしたいと思います。この各項目によらずに、最初に公表されました原案について、大体三点について修正を加えたのであります。
 その一つは専用漁業権いわゆる根付漁業権――根付漁業権というのは今度初めて名称をつくつたのでありまして、大体海草類のようなものを考えて根付と言つたのであります。それだけを協同組合に許可する。そうして協同組合はみずから経営しなくとも、その権利だけは組合員に行使させる、こういうことになつておつたのであります。從來專用漁業と指定されたものは、全部許可漁業もしくは自由漁業にするというのが最初の案であつたと思いますが、この点が公聽会及び地方において最も問題であつたのであります。その点を非常に廣げまして、ここに上げてありまするように定置漁業権――これは小型の定置でありますが、大体名称を一級、二級、三級、四級というようなことに、一般の定置漁業ではわけておりまするが、その第四級というものはきわめて小型な定置漁業で、これをやはり協同組合に乗せることにいたしました。それから地引、船引、地漕ぎというようなもの、それから築磯、寄せ魚――瀬戸内あたりにありますが、そういう人工によつて、つまり根付の魚を集めるというような、そういうものも專用漁業として――專用漁業という名前はありませんが、それを協同組合に乗せる。その他養殖関係のものも乗せる、これが最も重要な点であつたのであります。
 もう一つは優先順位の問題でありますが、これの変つた点は、村張というような、大体その村の三分の二以上の関係者をもつてやつているような場合には、優先順位として最優先の権利を與える。第二には生産組合に與える。ところがこの生産組合につきましては、北海道は内地と事情が非常に異なりますので、北海道に限つては特例として、生産組合の優先はしないということになりました。
 第三には補償基準の問題であります。御承知のようにこの法案をつくり始めましたのは一昨年來でありまして、その当時の補償の基準は昭和二十一年、二十二年、二十三年、この三年間の大体魚價を標準としてその平均を基準にする、こういうことになつておつたのであります。ところが御承知のように、終戰後の非常な混乱した二十一年及び二十二年、二十三年というのでは、必ずしも公正な数字が得られないというので、二十二年七月一日から二十三年の六月三十日までの実地調査をいたしたのであります。その結果相当正確な資料が得られたので、二十二年の七月一日から二十三年の六月三十日までの一年間の魚價を基準として補償する。これが從來の原案から最もかわつた点であります。その他はここにあげてありますように、名称が違うというようなことがありますけれども、大体この三点が重要点であります。それらの点を以上申し上げたように修正を加えまして、目下折衝を続けておるわけであります。なお詳細につきましては岩本説明員の方から説明いたさせます。
#89
○鈴木委員長代理 これはまだ正式に上程されておりませんから、速記をとらないで説明願うこととして、本日はこれをもつて散会いたします。
    午後三時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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