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1949/04/12 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 人事委員会 第8号
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1949/04/12 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 人事委員会 第8号

#1
第005回国会 人事委員会 第8号
昭和二十四年四月十二日(火曜日)
    午前十一時十八分開議
 出席委員
   委員長 星島 二郎君
   理事 天野 公義君 理事 藤枝 泉介君
   理事 南  好雄君 理事 山崎 岩男君
   理事 松澤 兼人君 理事 加藤  充君
      小平 久雄君    關内 正一君
      高橋 權六君    玉置  實君
      藤井 平治君    成田 知巳君
      江崎 一治君    保利  茂君
      北  二郎君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 本多 市郎君
 出席政府委員
        内閣官房長官  増田甲子七君
        総理廳事務官
        (自治課長)  鈴木 俊一君
        人事院総裁   淺井  清君
        人事院事務官  蓮見 太一君
 委員外の出席者
        総理廳事務官  藤井 貞夫君
        專  門  員 安倍 三郎君
四月九日
 委員土橋一吉君辞任につき、その補欠として江
 崎一治君が議長の指名で委員長に選任された。
同月十二日
 理事土橋一吉君の補欠として加藤充君が理事に
 当選した。
    ―――――――――――――
四月八日
 食糧公團職員に対する國家公務員法の特別職規
 定存続の請願(天野公義君外二名紹介)(第二
 一九号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 公務員の勤務條件等に関する件
    ―――――――――――――
#2
○星島委員長 これより人事委員会を開会いたします。
 まず諮りいたしますが、去る九日土橋一吉君が委員を辞任せられ、新たに江崎一治君が委員となられたのでありますが、委員を辞任せられた土橋君は理事でありましたから、理事一名の補欠選任を行わればなりません。これは先例によりまして、選挙の手続を省略して、ただちに委員長において御指名申し上げたいと存じますが、これに御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○星島委員長 御異議なしと認めます。それでは加藤充君を理事に指名いたします。
#4
○星島委員長 ただいまより前会に引続き公務員の勤労條件等に関する件を議題として調査を進めます。質疑を継続いたします。
#5
○松澤委員 前々回でしたか、委員長がちようど御出席でなかつたときに、要望申し上げたのでありますが、政府職員の寒冷地手当、石炭手当の問題は、相当重大な問題であり、昨年は閣議決定によりまして、ある程度支給されたのでありますが、寒冷地に勤務しておられる政府職員は、本年もこの問題についてどういう結果になるであろうかと非常に心配しておられるのであります。從つて人事委員会といたしましては、十分この問題について檢討を加えなければならないということを申し上げておつたのであります。しかしながらいろいろと所管の問題等、多少の疑義もあるようでありますから、われわれはわれわれで独自の見地から、寒冷地石炭手当等の制度化について努力いたしたいと思いますが、とりあえず所管の問題で疑義があるといたしますと、これを急速に実現するという点から考えて、大藏委員会にこと問題を要望して、制度化の実現をしてもらうことが、とりあえずの措置として適当ではないかと考えられますので、委員長からお諮りを願いまして、もし委員が御賛成ならば、大藏委員会あてに要望書をつくつて、この問題の解決をはかつていただくようにしていただきたいと存ずるのであります。要望の内容等は委員長に御一任申し上げますので、この点お諮りを願いたいと存じます。
#6
○星島委員長 松澤君の御動議と考えますが、寒冷地手当支給に関しては、各派ともほとんどみな積極的に同意見のように存ぜられますので、先般理事諸君にも御相談の上、ここに委員長におきまして松澤君の御要望のように一つの案文をつくりましたから、これを皆さんにお諮りいたします。
   要 望
  寒冷地手当の支給に関しこれを法制化し、積極的なる措置を講じ、もつて公務員の勤労條件の向上に資するよう当委員会は要望します。
  昭和二十四年四月十三日
    衆議院人事委
    員会委員長  星島 二郎
   衆議院大藏委
   員会委員長 川島芳滿殿
 かような文にいたしまして、これを大藏委員会に送りたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○星島委員長 それでは全会一致、これを要望することに決定いたしました。
#8
○淺井政府委員 この際一言発言させていただきたいと思います。ただいま委員会御一致の御決議によつて、寒冷地手当の問題を法制化することをおきめ願いまして、人事院といたしましては非常にありがたいと存じております。この寒冷地手当の問題は、人事院といたしましても、ぜひ給與法を改正いたしまして、これを法制化する必要があると存じておりましたところ、さいわいにただいまの御動議によりまして、國会においてもそのようなお運びにしていただきますることは、非常にありがたいと思つておりますので、一言お礼の言葉を申の述べたいと存じます。
#9
○南委員 寒冷地手当に関連してお尋ねしたいのですが、寒冷地手当と同じ性質を持つている地域給は法制化されておるのでございますが、これが実施につきましてまだ徹底しておらぬように聞いております。われわれの郷里におきましても、ほんの境を接して地域給がある所とない所がありまして、性質上から見ましても、また勤務條件の内容から見ましても、非常に氣の毒な境遇にある方が多いのであります。その間の実施状況はどうなつておるのか、政府委員の方にお見通しをお聞きしたいのであります。
#10
○淺井政府委員 まことにお示しの通りでございまして、從來この地域給につきましていろいろ各方面に不均衡があり、漸次是正等をいたしておりましたが、新給與法の成立とともに、この点は根本的に改めまして、みんなの納得のいくような地域給を全國的にやることが必要である。このようなことになつておりまして、これは給與法の中にもそれが頭を出しておる次第でございます。そこで人事院といたしましては、これを根本的にやり直しまするために、統計局と緊密な連絡をとりまして、全國的な調査をいたすことになつております。それをこの五月にやりまして、その結果は多少の時間をとるのでございまするが、八月に結論が出ることになつております。それまで應急措置をしないと非常に困るものがあるというような声もだんだんとございまするけれども、ここで應急措置をやりますと、またあとで不合理ができることになりまするので、この際はしばらくお待ちを願いまして、その調査の結果によりまして立派なものをこしらえる、ただいまお示しのような、あつちこつちからまた不平の出ないようにいたしたい、このように考えておる次第でございます。
#11
○加藤(充)委員 それに関連いたしまして、これは先般來人事院総裁の方からの御答弁なり、御見解の吐露があつたのでありますが、要するに現在の人事院の方では、いわゆる各省間のアン・バランスというようなことの調整に重点を置かれておるようであります。また調整しなければならない必要も認めるにやぶさかではございませんけれども、いわゆるベースそのものは、昨年七月を基準にしてやられて、そうして慎重に材料、データーをお集めになるということであつた。また六千三百円ベースが十二月ごろから施行され、また今度のいろいろな地域給その他を含めての給與の改訂が八月ごろに相なるというお話でありましたが、結局應急の措置は、いろいろなことで弊害や混雑が出て來るという御見解で、それが八月になつたら期間のいわゆるブランクした時期、そのずれをスライド的なもので補いをつけていただくような御見解なり、御方針なりがあるかどうか。そうしてまたできればこの前の人事委員会におきまして、四月七日の午後から関係方面との、この前三月に行われた公開審理の結果についてのいろいろな交渉があつたようにも承つておりますが、今日は四月十二日なので、できるならば、その間の御報告をひとつ承れればけつこうだと思います。
#12
○淺井政府委員 三、四の問題を一緒にお尋ねいただいたのでございますが、まずベースの問題と、地域の問題とは別だろうと考えます。ベースにおきましてはたびたびここで申し上げましたように、百分の五以上動きまする場合は、人事院といたしましては、國会に勧告をしなければならない義務のあることは、まことに御指摘の通りでございます。これに鋭意調査を進めておる次第であります。その結果はほぼ出ておりますが、ここで申し上げる時期にまだ達していないのでございます。そのように御承知を願いたいと思います。このスライド制ということを仰せられましたその意味はベースのスライド制の問題でございまするか、よく了解いたしかねますが、國家公務員の給與の問題は、國会の予算審議権と密接の関係を持つておりますので、俸給が民間会社のように自動的にスライドして行くということは、國会の予算審議権との関係がどのようになりますか。そのようなことが國家公務員の給與について行われますかどうですか。この考慮の余地があるように存じております。
 それから公開審理の結果の問題でございまするが、前回申し述べましたように、目下鋭意結論の出ることを急いでおるわけでありまして、これがはつきりと結論を出しましてからでないと、この席上でちよつと申し上げることができないのでございまして、その点はひとつどうぞあしからず御了承願いたいと存じます。
#13
○成田委員 ただいま地域給の問題で、五月に一齊調査をやつて、八月に大体成案を得る、從つてその間應急措置は混乱を起すという御説明でございましたが、この問題は請願なんか出まして総裁も御存じの伊豆七島の特別手当の問題でございます。きれは應急措置に当らないのじやないかと思うのです。実は伊豆七島は海上遠く離れておる関係で、物價も非常に高い。今まで大体三割程度の特別手当をもらつておつたのが、削られてしまつた。しかも都廳においては三割の特別手当を出して、まことに不釣合いの関係になつておりますので、應急措置という建前ではなくて、削られた三割の復元をはかるようにお願いしたいと思うのですが、総裁のお考えをひとつお伺いいたします。
#14
○淺井政府委員 伊豆四島の地域給に問題につきましては、人事院にも詳細な訴えもあり、調査をいたしまして、まことに御指摘の通りであろうと存じております。まつたく伊豆七島と申しましても、京橋の隣りのようなものでございまして、その地域における物價等につきましては、お示しの通りの状態になつております。しかしながらここだけにただいま應急措置をやりますと、同じようなのがほとんど全國的に出て参るわけでございまして、この席上でこういうことを申し上げて、はなはだ失礼なんでございますけれども、選挙区を全國にもつておられまする國会議員各位の紹介によつて、ほとんど全國的に参つておるような次第でございまして、この伊豆七島だけそれをいたしますることは、どうしても私どもの立場としてできかねるのでございます。この点は全國的の調査の完了いたしまするまでお待ちを願いたい。この間伊豆七島から公務員諸君が参られましてのだんだんのお話でございましたが、そのように申しておつた次第でございます。この点どうぞあしからず御了承願いたいと思います。
#15
○成田委員 選挙に関係があるようなお話だつたのですが、私香川縣で東京の出身ではございませんからその点は心配いらないのですが、特に應急措置と申しましても、今までないのを三割出せというのではございませんで、今まで三割もらつておつたのを減らされた。それをもとに復元していただくというような特別な事情でございますから、その点できれば御考慮願いたいと思います。もう一つこれは別の問題ですが、地方公務員法の問題について一言お尋ねしたいと思います。今度地方公務員法が出るとか出ないとかいうお話でございますが、直接人事院総裁は御関係ないと思いますが、親子である國家公務員法は人事院の関係でございますので、お尋ねしてみたいと思うのでございます。今議会に出るといううわさが、公式あるいは非公式にではあるけれども発表されておりましたが、あと会期も十日あまりになつておりますし、はたして地方公務員法が國会に提出されるかどうか、その間の経緯がわかりましたらお示し願いたいと思います。
#16
○淺井政府委員 この点はまことに御同感でございまして、人事院といたしましても、早く地方公務員法を御制定願うように希望しておる次第でございまするが、この地方公務員法は、お示しのように人事院の所管ではございませんで、総理廳の自治課で担当いたしております。そこでただいまどのような状態になつておりますかは、さいわいここに自治課の方が出ておられますから、ちよつとここでお聞き願いたいと思います。
#17
○藤井説明員 お答えいたします。地方公務員法の問題につきましては、実は昨年の当初以來縣案になつておりまする問題でございまして、私たちといたしましては、國家公務員については國家公務員法というはつきりした、総合的な身分法規というものが確立されておりますにかかわらず、地方公務員につきましては、市町村吏員についてはもちろんのことでございますが、都道府縣の職員につきましても、非常に不完全な法文しかございません。すなわち現在は從來の官吏に関する身分法規というものと、昨年の七月にできました例の政令二〇一号、これらがからみ合つて適用をみておるのでございまして、國家公務員に比しまして、非常に不公正といいますが、均衡のとれない不完全な状態に置かれておるわけでございます。こういう見地から昨年以來地方公務員法の制定に対しましては、われわれといたしましても努力して参つたのでございますが、いろいろの情勢から遅れておりまして、今日に立至つております。そのために地方公務員各位について非常に御迷惑をかけておるということに対しましては、はなはだ申訳のないことだと思つております。実は第一の案は昨年の当初にできておつたことは御承知の通りであります。その後政令が出まして間まなく、國家公務員法の全面的な改正問題が起きて参りまして、このときに地方公務員につきましてもこれと並行して地方公務員法の制定をやるべき時期であるということで、関係方面ともそれぞれ折衝しておつたのでございますが、全般的な身分法規を制定いたしますことは、困難な情勢でありましたので、その後当面の問題といたしまして、政令の二〇一号にかわるべき身分法規といたしまして、例の暫定地方公務員法というものを昨年末に用意をいたしておりまして、これは実は國会に提出一歩落前というところまで來ておつたわけでございます。ところがこれもいろいろな情勢から実現の運びに至りませんで、遂に今日まで來ておつたようなわけでございます。ところが昨年に暮に関係方面よりの一種の示唆がございまして、それに基きましてわれわれといたしましては、できるだけ地方公共團体の自主性を尊重しながら、根本的には昨年の國家公務員法の精神というものを取入れながら、案としてつくるようにというような示唆がございましたので、その線において立案をいたしまして、目下折衝中に属するのでございます。ところが地方公務員につきましては、種々雑多な公共團体がございます。大きな所では都というように、七万ないし五万になんなんとする大きな職員をかかえておる所もございますし、僅々十名に足りないようの職員しか持つておらない、山村僻地の村もあるわけでありまして、さらにまたその職員構成のおきましても、一般の國家公務員と同様なものから、あるいは市電の運転手というものに至るので、職員構成にもいろいろの差がございます。こういうような点でいろいろな問題がございまして、その後種々折衝は続けておりますが、まだ具体的な結論は得ずして今日に至つておるのでございます。われわれの見通しとしてはできるだけ本國会に提出をいたしたいというつもりで來ておつたのでございますが、現在のところでは、ここ数日中にはつきりした成案を得られるかどうかということについては、卒直に申しまして自信はないのでございます。あるいは今國会には間に合わないのではないかということを、懸念いたしておるような現在の状態でございます。
#18
○松澤委員 ただいま地方公務員法の問題について成田さんから質問があつたわけでありますが、大体の経過はよくわかりました。そこでお尋ねいたしたい点は、ただいまのお話で関係方面の示唆があつたということでありますが、関係方面とはどこであるかという問題と、その示唆の内容はどういう程度のものであるかということを、もしさしつかえがなければお漏らし願いたいのであります。もと速記に残ることがいけなければ、委員長において適当にお取計らいを願います。
#19
○星島委員長 速記を止めてください。
    〔速記中止〕
#20
○星島委員長 速記を始めて……。
#21
○松澤委員 関係方面のことはよくわかつたのでありますが、そうすると地方公務員法は、國家公務員法の形式と内容とを、そのまま地方公共團体の職員に持つて行くということになるだろうと思うのであります。すでに御承知のように、國家公務員法が改正せられた後、内外においてこの問題は相当批判を受けたのであります。御承知のように極東委員会においても、対日理事会においても、この問題は行き過ぎである。やはり勤労者の基本的な人権を確保しなければならないという意見があつたようにわれわれ聞いているのであります。こういう時期において、國家公務員法とほとんど同一の形式と内容を持つところの地方公務員法を制定されることになると、やはりこういつた内外の批判を受けることを覚悟しなければならないわけでおります。この点についてもし國際的な関係が変化して、たとえば國家公務員法の改正の対する是正と申しますが、こういうものが起つたといたしました場合に、地方公務員法を今日提案し、これを制定するということになると、また同じような結果になりはしないかということを考えておるのでありますが、今日の時期のおいてこれを提案しなければならない理由は、少くとも國際的に考えてみて、どういう根拠に基くものであるかということをお伺いしたいと思います。
#22
○鈴木政府委員 地方公務員法を早急に制定しなければならないと申します理由といたしましては、先般の國会で、実は十二月末日までに、地方公務員に関する法律を國会に提出いなければならないという地方自治法の改正があつたのであります。これは今少しく前にさかのぼりますと、実は一昨年からの約束事項と申しますが、地方自治法の附則の中に、地方公務員法を昨年の七月までの制定しなければならないという規定があつたのでありますが、やはり諸般の事情でそれが困難でありましたので、さらに五月末ので制定する時期を延期していただく自治法の改正を提案をし、可決されたのでありますが、それも遂に間に合いません。結局十二月末までに提出しなければならない、こういう改正をお願いをしたわけであります。これはいずれも國会の同意を得て成立いたしたのでありますが、今日もやはりそういうような状態でございまして、能う限りすみやかに地方公務員法を國会に提出することが、政府の義務として法律によつて命ぜられておるわけでありまして、その点から申しても、これはすみやかに提出しなければならないというふうに考えております。
#23
○松澤委員 そういたしますと、地方公務員法というものが制定せられなければならない法律的な根拠と申しますか、その点はわかりましたが、しかし御承知のように地方公務員は國家権力と申しますか、あるいは行政権力と申しますか、いわゆるマツカーサー書簡の中における國家、主権、國民という関係と、まつたく違つた立場に置かれておると考えますので、少くとも地方公務員に対しましては、國家の主権に対して脅威を與えるとか、あるいはまた國家存続の基礎を動揺させるというような懸念は、少しもないのでありまして、地方公務員が労働三権を享受し、もしくはこれを合法的に行使するということは、少しも國家に対して脅威を與えるものではないのでありますから、私どもといたしましては、どこまでも地方公務員に対しては労働三権というものを確保しなければならないと考えておるのであります。地方公務員法におきましてはどの程度まで、憲法に保障せられております労働三権というものが確保せられておるかということをお伺いいたしたい。
#24
○鈴木政府委員 地方公務員法は、ただいま申し上げました通り、目下まつたく事務的な原案を司令部の方との話合いの過程に上せておるという段階でありまして、ただいまお話のございました点につきまして、的確なお答えが申し上げられないことは非常に残念であります。ただ考え方といたしましては、公務員という一面の要求と、ただいまお話のございました労働三権と申しますか、そういう方面の要求との、あとう限りの調和と申しますか、調節を、立案の上にはかつて行きたい、こういう考え方でおる次第であります。
#25
○松澤委員 先ほど関係方面の意向として、條例で公務員の身分、地位等を定めるということを本旨とすると言いまするか、法律で規定するところのものは、基本的な、基準的なものにするというお話であつたのであります。しかしどうも自治課で考えておられるところの地方公務員法の草案というものは、非常に大部の法律でありまして、逆に、これだけ法律で規定すれば、條例で規定するところのものは、ほとんどないことになりはしないかということを懸念しております。申すまでもなく地方公共團体の運営というものは、憲法及び地方自治法によつて規定せられておるものでありまして、どこまでもそれは地方的かつ自主的でなければならないと思うのであります。しかも今日考えられております地方公務員法の草案のように、きわめて大部の法律をもつて、一律に、これを先ほどお話のありましたように、大にすれば東京都、小にすれば人口何千といつたような、きわめて小さな村に至るまで、一律にこの法律でもつて規定するということは、いわゆる地方の自主性を没却するものであり、地方自治法あるいは憲法に念定せられておる自治権の侵害になりはしないかと考えるのであります。この法律の根本的な規定、そうして地方の自主性の関係は、どういうふうにお考えになつておいでになりますか。
#26
○鈴木政府委員 ただいまの御指摘の点は、われわれといたしましても地方自治の本旨と、またよき公務員制度の根本的な基準になりまする事項というものの、法律によるある種の方向づけと申しまするか、この二つの要求の間に適当なる線を引きまして、地方自治の本旨に反することがないようにいたしたい、かように考えて立案をしておる次第であります。
#27
○松澤委員 國家公務員の場合においては、その労働組合は終戰後主としてできたものであります。しかし地方公務員の労働組合というものは、戰前すでに保守的な勢力と闘い、または官権の彈圧と闘つて、すでに組織をつくつていたものがあるのであります。これを今日、民主主義という時代に至つてその組合を禁止することはないでしようが、いわば御用組合的なものに変質せしめてしまい、あるいは労働團体交渉権というものを否認するという形に持つて行くと、これはむしろ時代錯誤でありまして、せつかくこれまで長い間、民主主義の確立のために闘つて來たこういつた地方公務員の労働組合を彈圧するという結果になるのであります。それと同時に、また地方公務員が持つておりますところの政治的な権利というものが、全面的に否定せられ、投票権を行使する以外の政治活動をしてはならないということは、まことにこれも時代逆行的な考え方でありまして、われわれとしてはこういう考え方には反対しなければならないのであります。この点法律の規定と今日の民主主義の社会における要請との調和を、どういうふうにしておいでになるお考えであるか。これを最後に伺いたいのであります。
#28
○鈴木政府委員 ただいまの点でございますが、昨年のマツカーサー書簡に基きますポツダム政令によりまして、現在地方公務員の今の関係につきましての規定がありわけでありますが、これは國家公務員につきましては、すでに改正國家公務員法の中に盛り込まれていると思います。やはりこれらの点につきましては、公務員法が現在定めておりますような一つの方向というものを、一面において考慮いたし、かつ、ただいま御指摘のありましたような民主的な要求と申しまするか、松澤さんのお言葉の民主的な要求というもの、こういう両者の調和ということについても、われわれといたしましては立案過程において十分苦心をいたしておるつもりであります。ただしこの点も、何分固まつた案を今持合せておりませんので、これ以上つつ込みでお答えを申し上げることができないのは非常に残念であります。
#29
○松澤委員 こまかい点につきましてまだお尋ねいたしたい点もあるのでありますが、これは今後またいろいろ自治課の方々と懇談し御質問申し上げたいと思います。率直に私の結論を申し上げれば、以上申しましたようないろいろの点から、この際政府としては地方公務員法の提案を、もう少し國際的な情勢がはつきりするまで見合すべきである。しかしながら一方において、この提案を見合せば、政令二百一号というものはやはり生きて來るわけであります。そこで私どもは、この提案を見合せて、地方公務員の身分地位というものを、政令二百一号実施以前の状態に引きもどすことが、ほんとうに地方公務員の勤務條件を確保し、またその民主的な傾向を助長するというふうに考えているのでありますが、提案を見合すお考えがあるかどうか、これを最後に承つておきたいと思います。
#30
○鈴木政府委員 先ほど來申し上げましたような立案過程の経緯によりまして、もしもそれらの手続が非常に遅れるということになりますならば、本國会のあるいは会期中に提案をして御審議をいただくということは、困難になるのではないかというふうに考えておるのでありますが、もしも非常に早くと申しますか、最近一週間ぐらいの間にそれらの手続が完了いたしますならば、これは本國会に提案をして御審議をいただくというように努力をいたしたい、かように考えております。
#31
○松澤委員 では私の質問はこれで終ります。
#32
○星島委員長 竹山祐太郎君。
#33
○竹山委員 私は行政整理の問題について本多國務大臣に伺いたいと思つたのですが、どなたか政府委員でお答弁くださる方はおられませんか。
#34
○星島委員長 先ほどお見えでしたが……。実は赤松君から先に御注文があつたのですが、赤松君が見えなかつたので、大臣はほかの用件もあられまして退席になられました。ちようど十二時になりましたから、きようはこの程度にして、この次にまた來ていただいて御一緒に御質問願いたいと思います。
 ちよつとお諮りいたしますが、去る八日の委員会における参考人高橋晋一君の発言中には、かなり穏当を欠くと認められる箇所があり、これに対しては各委員よりも種々なる御発言があつたのでありますが、これは委員長において速記録を調査の上、事務当局をして適当に処理せしめることに御了承を願つておきます。―別段御発言もありませんから、御了承願つたものと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後零時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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