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1949/04/21 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 厚生委員会 第11号
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1949/04/21 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 厚生委員会 第11号

#1
第005回国会 厚生委員会 第11号
昭和二十四年四月二十一日(木曜日)
    午後二時九分開議
 出席委員
   委員長代理 松永 佛骨君
   理事 大石 武一君 理事 福田 昌子君
   理事 床次 徳二君 理事 田代 文久君
   理事 逢澤  寛君
      青柳 一郎君    今泉 貞雄君
      高橋  等君    田中 重彌君
      奈良 治二君    西村 直己君
      原田 雪松君    丸山 直友君
      苅田アサノ君    松谷天光光君
 出席政府委員
        厚 生 技 官
        (医務局長)  東 龍太郎君
        厚生事務官
        (医務局次長) 久下 勝次君
 委員外の出席者
        専  門  員 川井 章知君
        専  門  員 引地亮太郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 連合審査会開会に関する件
 國立病院特別会計法案に関する件
    ―――――――――――――
#2
○松永委員長代理 これより会議を開きます。
 まずお諮りいたします。先般内閣より厚生省設置法案が提出され、現在内閣委員会に付託になつておるのでありますが、前回の常任委員長会議において各省関係の常任委員会と連合審査会を開会するよう申合せがございましたので、本委員会といたしましても、厚生省設置法案について衆議院規則第六十條による連合審査会開会の決定をいたさねばならないのでありますが、本案について内閣委員会との連合審査会を開会いたすことに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○松永委員長代理 御異議がなければ、これに関する諸般の手続をいたします。なお開会の日時は、内閣委員長と協議の上、御通知を申し上げます。ちよつと速記をやめてください。
    〔速記中止〕
#4
○松永委員長代理 速記を始めてください。
    ―――――――――――――
#5
○松永委員長代理 次に先般内閣より國立病院の特別会計法案が提出され、大藏委員会に付託になりまして、当厚生委員会といたしましても、四月十八日及び昨二十日の二回にわたりまして、大藏委員会との連合審査会を開会いたし、同法案の審議に加わつて参つたのでありますが、本日は当委員会の意見をまとめまして、堀川委員長が御都合で欠席いたされておりますので、私が当委員会を代表して大藏委員会に参りまして、当委員会の意見を発言して参りたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○松永委員長代理 それではそのようにとりはからわしていただきます。
 次に本件に関する簡單なる質疑を松谷委員から要求されております。なおこの際申し上げておきますが、同法案の付託を受けておりまする大藏委員会は、本日当委員会散会後まで待つておりますので、この際答弁、質疑等はできる限り簡單にお願い申し上げます。松谷委員。
#7
○松谷委員 簡單に質問させていただきます。前回二回にわたりました大藏委員会との連合審査会におきまして、厚生当局からの御答弁の中に二様の点が出ておりました。いささか了解をいたしかねることがありますので、一点だけ伺いたいと存じます。それは減免の点につきまして私がお尋ねをいたしました際に、東医務局長は、減免はこれを從來通り継続して参りたい、こういう御答弁があつたと承つております。なおまた他の委員からの御質問に対しまして、これは局長であられたか、あるいは次長であられたかははつきりいたしませんが、減免の点はこれを打切る――言葉は違つたかと思いますが、そういう意味のお答えがあつたかと思います。この点につきまして、減免というその内容がやはり二つあると考えます。いわゆる保険関係の減免、あるいはまた自費によるところの減免とがあると解釈いたしますが、この減免の内容につきまして、厚生当局のお考えをいま一度はつきりと伺わせていただきたいと思います。
#8
○久下政府委員 私からお答えを申し上げます。前回私は、二度目でありましたか、他の委員の方の御質問に対して、お答え申し上げましたが、それは減免という取扱いに対しまして、一昨年來会計検査院の方で、こういうことは不適当であるかどうかということを問題にされたのであります。言いかえますれば、第八條によりまして、國の債権を放棄するのには、法律をもつてしなければならないということが規定されておりますので、その規定との関係が疑わしいという意見があつたのであります。そこで実は厚生省設置法を立案をいたします際にも、この問題について厚生省としていろいろ研究をいたし、会計検査院とも打合せをいたしたのでありますが、打合せの結果、結論だけを簡單に申し上げますと、特に法律をもつてしなくてもいいであろうというような会計検査院の御意見であります。私が申し上げましたのは、ただ從來通りの形の厚生省の訓令で行く、入院規程の中に減免規定を置くというようなかつこうでいいかどうか。あるいは実質上は同じことをやりましても、これを病院の不能欠損のような扱いでやつて行くとりはからいになるかどうか。そのへんのくわしいことはまだきまつておりませんということを申し上げたつもりであります。言いかえますれば、実質上は同様のことで拂つて行きたいと思つております。
#9
○松谷委員 ただいまの御説明に含まれた対象者は、自費の患者と解釈してよろしうございますか。あるいは、被保険の患者も含めての意味でございましようか。
#10
○久下政府委員 社会保険の被保險者につきましては、多くの場合その関係はないと考えております。ただ國民保険としましては、一部負担があります。この一部負担分につきましては、やはり自費負担になりますので、これの支拂いのできない者に対しましては、同様の問題があると思います。
#11
○松谷委員 今一点伺いたいのは、社会保険の患者としての減免一五パーセントあるいは一〇パーセント、この点に対する減免の取扱いはいかように考えておいでになりましようか。
#12
○久下政府委員 御質問の点、何か誤解をしておるかもわかりませんが、社会保険の健康保険でございますと、一部負担はいたしませんから、減免という問題はないと考えております。國民保険につきましては、一部は保険組合の方から支拂われますが、一部は自己負担ということになつております。患者自身の負担ということになつております。この分につきましては、もしこの本人が生活困窮者でありまして、一部負担の部分を支拂い得ないということであれば、場合によつては生活保護法の適用にとつて病院は収入を受入れるということも考えられると思います。その方の適用がなく、しかも本人がどうしても拂えないということでありますれば、適当の証明を基礎といたしまして、私どもとしては減免の取扱いを続けて行くつもりであります。
#13
○松永委員長代理 ほかに御発言はございませんか。
#14
○大石(武)委員 もしほかに御質問なさる方がございませんでしたら、ここでわれわれ厚生委員会の態度方針を決定いたしまして、このことを大藏委員会に申出ていただきたいと思います。その申出の事項についてでありますが、私は次のことをここに提議いたしたいと思うのであります。それはこの國立病院特別会計法というものを原則的に認めるのでありますが、ただこの法案の修正を少しいたしたいと思うのであります。それは第十七條についてでありますが、第十七條は「政府は、看護婦養成の経費に充てるため必要な金額を、予算の定めるところにより一般会計から、この会計に繰り入れることができるという項目だけうたつておりますが、これを第一項といたしまして、さらにこのあとにこの附則になつております二つの部分を修正いたしまして、これを二項と三項につけ加えたいと思うのであります。つまり第十七條を次のように修正いたしたいと思います。
 第十七條 政府は、看護婦養成の経費に充てるため必要な金額を、予算の定めるところにより、一般会計から、この会計に繰り入れることができる。
 2 政府は、この会計の歳出の財源に充てるため必要があるときは、前項に規定する場合の外、予算の範囲内において、一般会計からこの会計に繰入金をすることができる。
 3 前項の規定により一般会計からこの会計に繰入金をした場合において、決算上剰余金が生じたときは、政令の定めるところにより、当該剰余金に相当する金額の一部を利益に組み入れず、翌年度の歳入に繰り入れることができる。こう修正いたしたいと思うのであります。
 その理由を申し上げてみたいと思いますが、私たちは國立病院の特別会計法というものは、昭和二十三年度まで行われて参りました一般会計法より幾らかでもベターであると信ずるのであります。ただこの際われわれが一番心配いたしますことは、将來これがもつともつと強く押し進められまして、國立病院の会計が、独立採算制になりはしないかということをおそれるのであります。從つてこの点の心配がないように、将來とも独立採算制に陥ることなく、いつでも一般会計から相当の受入れ金があつて、國立病院の運営を円滑ならしめるように、國立病院特別会計法案の中の附則になつておりますところの三項と四項をこの本則に入れまして、ことに附則の中の第三項における、「政府は、この会計の歳出の財源に充てるため必要があるときは、当分の間、」云々という「当分の間」という言葉を削つて、これを恒久的に一般会計から相当受入れができるようにいたしたいと思います。このことをおきめいただいて、その旨を大藏委員会にお話くださるならば、まことにけつこうであると存じます。
#15
○松永委員長代理 ただいま大石委員の本案に対する御希望の御発言もございましたがいかがでございましよう。大体ただいまの大石委員の御意見を参酌しまして、一應先ほどから用意をいたしました当委員会としての希望の草稿を読み上げますから、御賛同を得たいと存じます。
#16
○床次委員 ただいま大石委員からのお話がありまして、ただいまの御修正ができまするならば、当委員会において懸念されておりましたことが氷解すると思います。すなわち独立採算制をとられるということに対する懸念がはつきりなくなる。これはたびたびの質疑によりまして、大臣も言明せられておりますが、この傾向を持たないということはまことにけつこうだと思います。しかしながらこの機会に委員長から大藏委員長の方へ十分な警告を発していただきたい。これはもつぱら運営の問題であります。特別会計になりますことはけつこうでありますが、しかしその運営が依然として独立採算制的なものであつたならば、たとい形が特別会計になりましても、あるいは独立採算制を否定いたしまして、一般國民の迷惑は同様であると思います。從つて運営において十分考慮していただきたいということを特に申し入れていただきたいのであります。
 なおもう一つつけ加えて申し上げますると、私もたびたび申し上げたのでありますが、現今の町村財政は非常に逼迫しておるのであります。また一般國民の生活も非常に逼迫しておりまして、特に今年度におきましてその度がはなはだしくなると思つております。從つて生活保護法の運用が十分に行われなければ、生活保護法による医療というもの、また從つて國立病院事業におけるところの医療を受けることが十分にできなくなるおそれを私は考えておるのであります。またそれと同時に、先ほども自費患者の減免の問題がありましたが、このような問題につきましても、経済の窮迫のもとにしかるべくこれが行われないということになりましたならば、單に病院の医療内容が低下するというばかりでなしに、國立病院の施設を利用する一般國民におきまして、たいへんに迷惑をすることになるのでありまして、單に独立採算制をとられることを憂えるということよりも、私は一般國民がかかる医療に均霑が薄くなるということに対しまして、はなはだ警戒をしなければならないと思うのであります。特に私は委員長より大藏委員会に対しまして、厚生委員会としてはこの点に重大なる関心を拂い、かかる憂いの生じないように運用していただきたいということをあわせてお申し込みをいただきたいと思います。
#17
○松永委員長代理 一應草稿を読み上げさせていただきます。
 厚生委員会においては本法律案の重要性にかんがみ、数次にわたる審査を重ね、さらに二回にわたつて大藏委員会との連合審査を続けたのでありますが、論議の中心は、國立病院に特別会計制度をとる結果、從來の國立病院事業の運営に対して、あるいはその目的に反するがごとき影響を及ぼすことがないかどうかという点に最も関心が注がれたのであります。委員と政府との間の質疑應答によりまして、政府の意のあるところも次第に明白となつたのでありますが、要するに本事業はその性質上他の特別会計、たとえば鉄道、逓信事業のごとき場合と異なり、独立採算制を実施することはまつたく不適当であり、特に現今の実情に照らすときは、とうてい実施不可能と認められるものであります。すなわち特別会計となりましても、一般会計からの繰入れ継続は万やむを得ざるものと思慮いたすものであります。よつて厚生委員会においてはこの点を明白にするために、本法律案に対して次のごとき修正を施すのを適当と認め、これを厚生委員会の希望として申入れる次第でございます。すなわち
 一、附則第三項中、「当分の間」を削除すること。
 二、附則第三項及び第四項を本文第十七條の第二項及び第三項として挿入すること。以上でございますが、なお、ただいま床次委員からの強い御希望がございました通り、厚生委員会の希望として、これが運営において十分の考慮をするように、大藏委員会に申入れをさせていただきたいと存じますが、以上の通りの意見を当委員会の意見として大藏委員会に申込むことに御異議ございませんか。
#18
○田代委員 共産党を代表しまして、私は本法案が提出されることに対しまして反対いたします。第一番に民自党の大石君から説明がございましたが、本法案を提出する根本的な態度そのものが、社会保障制度を確立強化するという線がはつきり出ていないのであります。なぜかと申しますと、社会保障制度を確立強化するということとは、逆な立場から本法案が意図されておるというふうに、いろいろ今までの委員会におきまして、はつきり線が出ておるのでありまして、実際上の内容におきましても予算の編成それ自体がそれを明瞭にいたしております。すなわち二十三年度における一般会計からの繰入金が、大体御説明によりますと、九億六千八百万円を昨年度には入れております。ところが本二十四年度の予算におきましては、それを五億八千五百万円に減らしておるということは、病院自体でその差額というものは収益を上げなさいという、はつきりした努力目標を指示しておるのであります。医務局長なんかの説明をいろいろ承りますと、各病院に対してそういう黒字を出すための努力目標を與えるということが、しばしば明言されたのでありまして、こいう点から申しますと、そういう基本的な社会保障に與える理解の面から言いましても、これは実際において貧困者が非常に困つて、そうして自分で治療費がないために、どうかしてやつてもらいたいという社会的な責任、あるいは社会道徳というものに対する理解の不十分さが根本原因になつているように、私たちは理解いたします。そういう立場からどうしても賛成できないのでありまして、結局そういう収益を上げるとか、あるいはまたできるだけ一般会計からの繰入金を少くするというような線が出ますことは、再三論議されましたように、本委員会におきましても、大藏委員会との連合審査におきましても、また本日の参考人の意見を承りましても、たとえば本日の大藏委員会における坂口参考人なんかもはつきりこれが黒字を出すとかいうことを意図することは、明らかに社会医療の立場から間違つておるということを言つております。まだもう一人の組合関係の方は、より以上積極的にその意見を述べておるのでありまして、私たち自身といたしましても、これは明らかに貧困者に対する治療の圧迫ということを結果するし、また医療を実質的に低下させるということも非常に危惧されるのであります。これを特別会計にしなければならないという理由自体が非常に薄弱であります。これは政府当局にいたしましても、大藏関係の説明によりましても、明確にどうしてもこれでなければならないというような、積極的な意見はないのでありまして、理由自体が非常に薄弱である。先ほど大石委員は、一般会計の今までのやり方よりはベターであるというふうに理解されましたが、決してこれはベターではなくして、非常に悪法である、間違つておるというふうに私たちは理解しております。從いまして御承知のように、本委員会に対しましても、全國から五十万人に達する、本法案を通過させないで今まで通りにやつてもらいたいという切実な請願がなされ、あるいは署名運動がなされております。また地元の市町村の方々、村長とか、町長、そういう諸君もこれに対しましては、反対の運動を展開されておるという実情を見ましても、はつきりいたしておるのでありまして、もしこういう法案が通過し、あるいは提出されるということになれば、私に國際的な信用も、日本の文化程度がいかに低いか、社会保障に対する日本人の考え方はどうであるというふうな結果になるのでありまして、日本における文化程度が國際的にも疑われるということになるのであります。実際におきまして、ほんとうに現在の社会的な情勢を見まして、なお一方におきましては失業者が非常にたくさん出つつある。また出そうとしておるようなこういう情勢、そうして非常に労働強化というような点におきましても、あるいは炭鉱地方におきましても、胸部疾患者というような者が、昨年來非常な速度でふえているのであります。單にこれは炭鉱地帯における胸部疾患者の増大だけではなくして、全工場におきましても、こういう事態になりつつあるし、しかもそういう勤労大衆の生活自体というものは非常に貧困をきわめておる。そういう場合におきましては、当然自分の病氣をどうして救うかということが非常に困難になつております。そういう客観的な情勢が一般大衆の医療が非常に不可能になりつつあるような点と、それから文化面から申しまするように、実際におきまして、現在の政府は、またわれわれは、社会保障制度を十分確立強化させなければならないという、その言葉の上における線は出ておるのであります。これは当然のことであります。現在の社会が進展いたしまする上におきましては、当然その方法がはつきり出なくてはならない。これはどんなにやり過ぎてもやり過ぎるということはないのであります。ましてそういう立場におきまして、一般会計の繰入れを昨年よりも減らし、そうして病院自体においてもこれを出せというような、そういう考え方自体というものがいかに時代に逆行し、そういう貧困者に対する圧迫になつておるかということがはつきりしておるのでありまして、こういう法案を通過させ、あるいはこれを承認するということになりますならば、國際的にもわれわれの恥であるし、また國内的にもそういう人民大衆に対する社会的な、道徳的なわれわれの責任をどうするのかという点がはつきりするのでありまして、われわれは断じてこれに対して反対いたします。もしこれをどうしても提案しなければならないということになりますならば、これはあらゆる委員会におきまして、現に民自党の方におきましても、どうしてもこれを一部修正しなくてはならないというような意見が出ましたことによりましても、はつきりしております通りとにかくこれを提出されることを保留し、もう少し実際の実情をよくきわめ、社会保障制度の何たるかを十分理解された上に、提案されるなら提案される、撤回されるなら撤回されるというふうにされんことを私たちは希望するのであります。本法案が提出されることに対しましては、断じて反対する次第であります。
#19
○青柳委員 私は先ほどの大石委員の提案に賛成するものでありますが、これに関しまして床次委員から、委員長が大藏委員会に申出されます際に附加しての希望の申出がありました。これが採択されようとしております。その附加される希望条件と、ただいま田代委員からのお話の一部分とをあわせ考えまして、なお大藏委員会に一つの希望を申し入れていただきたいと思います。それは何かと申しますると、本特別会計におきましては、本年度二十二億九千二百万円の収入を予想いたしております。この収入は得られるかとも思いますが、非常に大きいので心配があるのであります。しかも國家からこの特別会計に入りまする金額は、五億八千六百万円というのであります。この額がまた少いやにも危惧されるのであります。先般の大藏委員会との合同審査会におきまして、主計局次長は、もしこの國から特別会計に入れる金額が少くて、どうしてもやれないという場合には、追加予算または補正予算を考えざるを得まいというようなお話もありました。また主計局長からは、それほどはつきりした話ではありませんが、万々一の場合には予算上の調整をしなければならないかという明言がありました。從いましてこの点につきまして、これだけの金でもつて病院をやつて行けたないという万々一の場合がありました際には、大藏当局において、先般の合同審査会において言明がありましたように、しかるべく調整すべしという希望条件を一つ加えていただきたいと思います。
#20
○大石(武)委員 ただいまの修正案と床次委員及び青柳委員の申されました希望条件、これをひつくるめまして、大藏委員会に申し出ることについての決をとつていただきたいと思います。
#21
○松永委員長代理 ただいま大石委員から御発言がございましたように、先ほど読み上げました草稿のほかに、床次委員から運営について、青柳委員から予算その他について強く御希望がございましたが、この点を大藏委員会に申し入れるということについて、先ほど田代委員から基本的な反対御意見もございましたが、この委員会としては、ただいま大石委員の発言のごとく決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○松永委員長代理 御異議なしと認めまして、それではその通り大藏委員会において発言をいたします。
#23
○松谷委員 決をとる前に少くとも私は意見を出したいのであります。まだ意見の発表をしておりません。かりに民事党が多数で押し切られるとしても、意見は御聴取なされるのが適当だと思います。
#24
○松永委員長代理 委員会として先ほど大石委員の御希望の発言、並びに床次委員の希望を附しての御賛成、青柳委員の御希望を附しての御賛成、田代委員の反対の御意見等ございましたが、大体先般來本問題についての質疑應答がもうすでに盡ております。大藏委員会でも厚生委員会の希望をもたらすことを待つておるわけでありまして、非常に時間的に急ぐ点もございますので、いろいろと盡きるところのない御意見もあるとは思いますが、この際本問題は先ほどの決定通りにいたしたいと思います。
#25
○松谷委員 申入れに附言したい点があります。
#26
○松永委員長代理 それでは松谷委員から御発言がありますから、なお附言等についての御意見があれば一應承ります。
#27
○松谷委員 私ども労働者農民党としては、やはりこれを根本的に反対をいたしたいと考えるのでございます。少くとも民自党がただいま述べられたような修正意見を提出されて、この原案よりは幾分独立採算制を拒否するという点の歩みは見えたと考えますが、まだ私どもとしてはそれだけの部分的の修正によつて、いわゆる特別会計制が本質的に持つておりますところの、独立採算制への出発という点への懸念が多分に残つておりますので、一應原案に反対するという立場に立つものでありますが、ただいま大藏委員会に対する申入れの点につきまして、床次委員の言われた申入れ、あるいはまた青柳委員の申された申入れ、それになお加えまして、私は少くともこの特別会計法が実施される場合において、再三連合審査会でも、あるいはまた厚生委員会でも強い意見の出ておりましたように、本來の國立病院としての本質を幾分でも阻害するという点が見え始めました場合においては、大藏委員会及び厚生委員会の名によつて、この法を撤回さすということをひとつ厚生委員会からの申入れに加えていただきたいと思います。
#28
○松永委員長代理 ただいま松谷委員の大藏委員会への申入れにつきましての追加御希望は、ごもつともだと存じますので、ただいまの点も最も力強く申入れることにいたしたいと存じます。
#29
○福田(昌)委員 私は社会党を代表いたしまして、この國立病院特別会計法案なるものは、現段階におきましては必要を認めないとするものでございます。今までの委員会におきまして、いろいろと質疑應答がございましたが、與党である民自党でさえも、この法律案に対しまして修正を申し込んでおられます。この法案の全般を通じまして、ことに國立病院なるものが、ゆたかならざる貧困階級の利用し得るところの唯一の病院であり、しかもそこに働いておられるところのお医者さんは、薄給に甘んじて、営々として患者のために学究的な氣持において医療に從事しておられるのでありまして、医者のこの眞摯な献身的な、医学的な、努力というものから考えて見ました場合に、特別会計法によつて当然要請されるところの、収入を上げなければならないといつた行為というものは、患者の面にも、医者の面にも、全面的に響いて参ります。將來独立採算制にならないというお話ではございますが、そういうお話がありますればなおのこと、この法律案を今日ただいま上程する必要は認められないのでありまして、私といたしましては、先ほど床次委員が仰せられたように、むしろこの病院の運営の内容いかんというものに対しまして再検討を加えて、その運営のいかんを修生すれば十分足りると思うのであります。しかしこの委員会の決議におきまして、この特別会計法案なるものの修正案を認めて、それを大藏委員会にお傳えになるという御意見でありまするならば、それにさらに床次委員の御意見というものを強調いたしまして、その病院の運営の内容いかん、また生活保護法によるところの医療の給付、または社会保険をも十分に適正に患者に利用させる、このことを申し添えて大藏委員会に申し込んでいただきたいということを希望するものであります。
#30
○松永委員長代理 ただいま福田委員の御希望その他松谷委員の御希望等はごもつともでございますので、その点十分留意いたしまして、力強く大藏委員会の方に発言いたして参ります。その発言要旨等は、後日速記録及び適当の機会に朗読をさしていただいて、御意思を尊重した点もお認め願うことにいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後二時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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