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1949/05/25 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 厚生委員会 第25号
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1949/05/25 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 厚生委員会 第25号

#1
第005回国会 厚生委員会 第25号
昭和二十四年五月二十五日(水曜日)
    午後三時三十八分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 松永 佛骨君
   理事 大石 武一君 理事 中川 俊思君
   理事 幡谷仙次郎君 理事 福田 昌子君
   理事 床次 徳二君 理事 苅田アサノ君
   理事 木下  榮君
      青柳 一郎君    高橋  等君
      田中 重彌君    奈良 治二君
      畠山 鶴吉君    丸山 直友君
      松谷天光光君
 出席政府委員
        厚生政務次官  亘  四郎君
        厚生事務官
        (社会局長)  木村忠二郎君
 委員外の出席者
        議     員 宮幡  靖君
        参議院議員   姫井 伊介君
        專  門  員 川井 章知君
        專  門  員 引地亮太郎君
五月二十五日
 委員北村徳太郎君辞任につき、その補欠として
 床次徳二君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 理事中島茂喜君及び田代文久君の補欠として床
 次徳二君及び苅田アサノ君が理事に当選した。
同日
 福田昌子君が理事に補欠当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 消費生活協同組合法の一部を改正する法律案(
 参議院提出、参法第八号)
 生活保護法に関する件
    ―――――――――――――
#2
○松永委員長代理 これより会議を開きます。
 まずお諮りいたします。理事の福田昌子君及び田代文久君が、一昨二十三日委員を辞任いたしており、また理事の中島茂喜君からも理事辞任の申出がございますので、その補欠選任をせねばならぬのでありますが、委員長より指名をいたすに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○松永委員長代理 御異議なければ、再び委員になられた福田昌子君、及び中島茂喜君の補欠に床次徳二君、田代文久君の補欠に苅田アサノ君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○松永委員長代理 次に消費生活協同組合法の一部を改正する法律案を議題といたします。御承知のごとく、本案に関しましては、昨日までに二回にわたり大藏委員との連合審査をいたしたわけでありますが、本日大藏委員長から、大藏委員会の決議による要望事項の申入れをいたしたき旨の通知がありました。右要望申入れのために、大藏委員会理事宮幡靖君が御出席いたされておりますので、発言をお許しいたします。宮幡靖君。
#5
○宮幡靖君 消費生活協同組合法の一部を改正する法律案につきましては、金融事業に重大な関連のあるゆえをもちまして、合同審査のおはからいをいただきましたことは、われわれ金融を主管いたしまする委員会として、まことに満足するところでありまして、昨日はからずも関係筋から重大なる意味の発表がございまして、本日十一時から大藏委員会を、お約束の通り開きまして、種々協議いたしました。大藏委員会の意向といたしましては、庶民階級に金融の便を與えるということについては異議がないことであるが、どういう方法がよいか、しかも眞に庶民金融の最終の目的を達成して、隣保共助の精神と申しますか、いわゆる意義ある生活の中にお互いが励み合つて行く態勢、それが一つの金融という基盤がないために失われておるというような面も、大いにこれを補足いたしまして、大衆と申しますか、庶民階級と申しますか、とにかくこの消費生活協同組合の組合員である方、また将來組合員となるであろう方々のために、金融の道を開きたいということは、もとよりわれわれ念願とするところでありますが、すでに御承知の通り、ただいまの改正法案の立法技術上申し上げるのではありませんが、消費生活を当面の目的としております組合に金融事業を兼営せしめるということは、質問のときにも申し上げましたように、これは多大の疑問があるわけでありまして、極端に申しますれば、これは禁止的事項に近いのではないか、かような氣持さへ起つておるのであります。ことにこの金融事業で預金の受入れをいたしますことは、預金者を保護するという規定がなければならない。預金者を保護できなくて金融の道は達成できないのでありまして、これも金融事業を通じての不動の鉄則であろう、かように考える。しかし何とかして金融の便を開いてやりたいという氣持にはかわりはないのでありまして、いろいろと檢討をいたしてみましたが、すでに御承知の通り、昨年八月十七日と思いますが、日本の金融制度の全面的改革を、その筋から勧告を受けております。そうしてその勧告に基きまして、金融業法と仮称せられます廣汎なる金融制度及び機構の改革をただいま計画中であります。一例を申しますならば、今度の國会を通過いたしました――いまだ参議院で審議中でありますが、日本銀行法の一部を改正する法律案、そのうちの主たる問題は、政策委員会というのができ上りまして、中央銀行である日本銀行の最高の政策の決定機関とする、こういう一部改正でありますが、日本銀行法等も、金融業法の実施に伴いまして、全編改正されることが予想されております。ある意味におきましては、事務当局あるいはその担当方面におきましては、すでに法文としての一つの形さえでき上つておるように承知しておるわけでありまして、その場合に、ただいま庶民階級に金融を與えたいという熱意のあまりに、何と申しますか、拙速主義とでも申しますか、急いでやつた結果が、不幸にしてその金融業法の何らかの條項に牴触いたしまして、解散とか、あるいはこれを停止せられるとかいうような措置を購ぜられる懸念もはなはだ多いのであります。ことに前々提案者からも御説明がありましたように、農業協同組合、水産協同組合は信用事業をやつておるではないか、このこともよくわかるのでありまして、これは事業の性質が消費生活を目的としていないで、事業者國体、生産者國体であることが一つの法的に認められる根拠でありますが、実は全体の金融業法というものの建前から行きますと、農業協同組合及び水産協同組合の金融事業の兼営さえも切り離すという方向が、非常に力強いのであります。むしろこれを消費生活協同組合に、この例によつて類推いたしまして金融面を與えるということになるならば、それが悪例となるならば、むしろ農業協同組合の信用事業、水産協同組合の信用事業をとつてしまえという恐るべき結果を誘致するのではなかろうかと心配いたしておるわけであります。從いましてわれわれは、この庶民に対する金融の道を開くという面については、その方法いかんによりまして議論はわかれまするけれども、もとより賛成なのでありまして、この金融業法が次の國会に提出を予想せられておるのでありますから、それまでの間、諸般の情勢等とにらみ合せまして、消費生活協同組合に金融事業を直接やらしめるか、あるいは間接的に資金等の供給が円満に行く方法を考うるか、もう一段と十分検討して対処すべきものであろうと、かように考えるわけであります。從いまして、はなはだ僭越な申分になるかもしれませんが、大藏委員会といたしましては、当委員会の好意あるおとりはからいによりまして、要望事項の申入れをさしていただくわけであります。要望事項は、すでに印刷をしてお手元に配付してございますが、なお念のため一應朗読いたします。
   要望事項
  消費生活協同組合法の一部を改正する法律案については消費生活協同組合が金融事業を兼営することは疑問の存する所であり又預金着保護の規定を欠く等の点もあつて近く予想せらるる金融関係法規の整備と相まつて検討することを妥当と認められるばかりでなく客観的諸般の情勢をも勘案して本改正案の審議は次の機会に延期せられたい。
  右要望する。
   昭和二十四年五月二十五日
     大藏委員長 川野 芳滿
     厚生委員長堀川恭平殿
 以上が要望事項であります。何とぞ当委員会におかれましては、大藏委員会の要望を御採用の上、本案が円満に、しかも有終の美を収める方策として、多少その時期が延びましても、これが達成せられますよう御協力をいただくことを、くどくも申し上げまして、お願いする次第であります。
#6
○松永委員長代理 ただいま大藏委員長代理宮幡理事より、要望事項の申入れ、並びにその理由について、るる御説明がありましたが、当委員会としては、この要望事項を十分取入れ、さらに研究し、本案に対する審査について協議を進めて行きたいと存じますが、この際提案者姫井参議院議員より、本案取扱いに関する腹藏なき御意見を伺つておきたく存じます。
#7
○姫井参議院議員 ちよつと速記をとめていただきたいと思います。
#8
○松永委員長代理 それでは速記をとめます。
    〔速記中止〕
#9
○松永委員長代理 速記を始めて…。
#10
○姫井参議院議員 くどいようでございますが、最後のお願いといたしまして、國民の全体である消費者が、その消費を少しでも高めて行くという一つの頼りといたしましては、自己資金をもつて仕事の基本とする。自分の力でやるのだ貯蓄にあたる金を外へ預けて、その金を借り入れるということよりも、自分たちが持寄つてやる。自分たちの持寄りの金を働かすということと、間接に外から借りるという、ここが非常に心理上の違いがあることは申すまでもありません。ここに消費改善の根拠があると思うのでありますから、できますことならば、どんな條件をつけられましても、あるいは監査監督につきましてどんな厳重な御規定をおこしらえになりましても、この組合の生命といたしまして、これを生かしていただきたい。しかも生産業でないということもございますが、しかし生産は物をつくつて賣つて利益をする。消費者は自分が働いて生産をいたしましたその賃金をもつて、自分の生活を守つて行く。給料によつて消費して行く。だから裏づけはあるのでありまして、物をつくります根拠にも、その働く人の力がなければ物はできないのでありますから、私は必ずしも消費であるから消極的であるとのみ考えることはどうかと思うのであります。さらに金融といつたように外に貸し付け、営利を目的としてやるといつたような弊害の生ずるものではございません。さつき申しましたような運営によるのでございますから、私は、厚生委員の皆様の御好意に、この上おすがりすることは失礼かとも存じますけれども、あの勧告案が絶対的のものでないというところに、何か御考慮を煩わしまして、衆議院でお生み出しになりましたこの消費生活協同組合にほんとうに正しく生きて行く道をお與えくださいまするよう、いま一應お考えを願いたいということを切にお願い申し上げるのであります。もししかしながら、それがどうしてもいけないのだ、この法案はだめだぞ、流産だぞ、こうおつしやるなら私は一歩下ります。その点は一歩下りまして、あとに残るところのものはせめて皆さんの方でお受入れを願いたい。それらの取扱い技術につきましては法制部の方で御研究も願いたいと思いますが、要旨を申し上げますと連合体は都道府縣、さらに全國的のもの、現行の規定によりますと、全國的の連合会は連絡指導機関のみになつておりまするが、この連合会にやはり現在定められてありますところの購買事業、共同購入、そういう仕事を連合会に持たしていただく、その上に指導連絡の仕事をやつていただくようにする。そうしてその会員でありますところの各單位組合は、その消費の目的を達成するような方法を講じていただきたい。でありますから法文上で申し上げますならば、十條の第三項を結局削つていただくことになるのであります。それから出資の方におきましては、もし金融事業ができないといたしまするならば、出資の持ち得る数は現行通りにお願いいたしたい。三十分の一に減りましたのでありますが、これを元の通りにお願いをいたしたいのでございます。それから百八條の次に一項を加えます。農林中央金庫との関係で、これもやはり最後のお願いといたしまして、これを残していただかなければ金融の道はまつたく断ち切られるのでありまして、ことに從來信用事業を兼営しておりました産業組合から移行する上におきましても非常な悩みがございます。支障がございますから、やはり中央金庫との連絡は奬來協同組合が特別の金融機関を持ち得る限りは、これをやはり認めていただきたい。もう一つは俗にいう予約加入の仕方になつておりますが、半年を限つて、選挙権などは與えませんが組合並みに取扱つて行くという、この條項があります。これだけをお認め願いたいと思うのであります。從いまして私が今申し上げましたことは参議院で可決してこちらに参りました改正案に対するまた修正案といたしまして、皆様方から御提案願えますならば、御賛成をいただきまして、それぞれこれに應答いたしますが、参議院の方は何とか了解を得てお願いするようにいたしたいと思うのであります。私の方の改案を出しますことは参議院を通過しております関係上、私といたしまして責任は持てないのでありますから、皆様の方でしかるべく改正案に対する修正といたしましておとりはからいが願いたいと存ずるのでございます。
#11
○松永委員長代理 いかがでございましよう。ただいま提案者姫井参議院議員からるる御説明なり御希望があつたのでございますが、これを大織委員会の要望事項を加えてさらに檢討し、残余の改正案について審査を続けて行くということにいたしますか。さきに懇談会において御説明のありました通り、各党の委員の方の御意見も、大体先ほどの理事会によつて、何とかこれを生かしたいという御意見だけは一致いたしておるのでありますが、ことに民主自由党の理事の方の御意見にも、せつかくつくつたものだから栄養失調でこれをつぶすというようなことのないように、何とか生きて行くようにしなければならぬことはこれは國会の責任であるというような意見もあるのでありますが、これをいかにはからいましようか。ちようど堀川委員長がきようお帰りになる予定でありますので、私としましては委員長代理でありますから、皆さんの御意見をまとめて委員長に報告し、きよう帰られる堀川委員長によつて残余の議事を進めたいというのが私の考え方でありますが。
#12
○大石(武)委員 ただいま姫井参議院議員の申されましたことはまことにごもつともでございまして、われわれといたしましてもでき得る限りその趣旨に沿いたいと存ずるのであります。ただただいまの全体としての御趣旨には賛成でありますが、個々の問題につきましてはなお異論のあるところもございまして、われわれといたしましてはなるべく御希望に沿うように十分に皆と協議して行きたいと思うのであります。本日は最終日になつております。しかしもし参議院の方においてその誠意がありますならば、おそらく会期は五、六日は延期になることと思うのであります。從つてわれわれは参議院のそういう好意がございますならば、そういう好意にこたえまして、残された数日の中において十分審議して、できる限り御期待に沿うような修正案をつくつて行きたいと思つております。
#13
○松永委員長代理 ただいま大石委員の御発言の通り、私がさきに堀川委員長がお帰りになつて審議を進めたいと言いましたことは、大体会期が本月いつぱい延長されるという想像を前提として申し上げたのでありまして、きよう一日の会期中に委員長が帰つてからということはおかしいのでありますが、延期されるものという前提のもとに申し上げたのであります。この点誤解くださらぬように。いかがいたしましようか。
#14
○姫井参議院議員 会期延長に関しましては私何とも申し上げられませんので、やはり私といたしましては、きよう限りが会期でございますから、これから先はともかくといたしまして、はなはだごむりなお願いではありまするが、この会期のうちに何とか流産の憂目を見ないように生み出していただくように、ひとつ皆様の温い手でりつぱな産婆役のお務めを願えまするならば、まことに仕合せと存ずるのでございます。
#15
○苅田委員 議事の運営につきまして委員長からお尋ねのあつた点について私の意見を申したいと思いますけれども、やはり私は大体会期は今のところ本日までになつておるわけでありますから、そういうつもりで、しかもまだきようはこれから夜まで時間も相当あるわけでありますから、これから引続きまして消費生活協同組合の改正について審議を続行していただきたいと思うのであります。まず第一番に大藏委員会から問題になりましたこの点をどういうふうに処置するかということについてここで皆さんの意見を出していただきたい。それが済みましたならば、さらに残余の問題につきましてこれを逐次審議して行くというふうに審議を進めていただきたい、かように思うものであります。
#16
○大石(武)委員 ただいまの苅田委員の御意見でございますが、本日ここに至りましてわれわれが審議しております法案の内容がまるつきりかわつたことになるのであります。第十條の第三項を除去するということは、われわれがいまだかつて考えておらなかつた問題であります。新たにここに提出された問題であります。それがこの法案の一番重大な問題でありますので、われわれとしても党議によつて行動しなければならない以上は、一應党に帰つて、これらのものについてわれわれの態度を決定しなければならぬ問題であります。從つておそらく会期が延長されますことは間違いないところであろうと思われますので、本日はこれにて一應打ち切つていただいて、また明日から新たなる法案について審議されんことを希望いたします。
#17
○床次委員 ただいま大石委員からお話がありましたが、実はこの機会に一言御説明を加えていただいた方がいいのじやないか、いずれ審議の方法につきましては両論ありまするが、一言説明を加えていただいた方があとのためによろしいと思いますので、特にお願いいたしたいと思いますが、今度の処置につきましては大藏委員の意見を入れるか入れないかという点が一つ、それからもう一つはそれを採用しなかつた場合に、あとの残余の案でもつて改正を行うか行わないかという二点でございますが、その残余の点につきまして実はなお金融関係を除きましてもなお実益があるということを提案者は言つておられる。これに四つの点をその場合には述べられておられるのでありまするが、ただいま一の問題につきましては大石委員からお話がありました。しかしこれは金融問題が除かれれば一の改正を行わなければならぬことは申すまでもないところであると私は思つておる。やはり必要な改正であると思つておりまするが、これについて多少御説明をこの際願つておきたいということと、それから三番目に言われましたが、農林中央金庫との関係を持つということ、この百八條の二に入つておりまするが、この適用を受ける組合がはたしてどれくらいあるか、先ほど私どもその数についてはつきりした認識を持たずに相談いたしておつたのでありまするが、ちようど提案者がおられまするから、この百八條の二の適用によりまして今後活動し得る、これによつて大いに便益をこうむるところの組合数はどのくらいになるかという実情について、この機会にひとつお述べおき順いたいと思います。その後にもう少し皆さんの御意見を出していただいたらいかがかと思います。
#18
○姫井参議院議員 まず第十條の三項削除の問題でありまするが、これは実は新しくここに出て來るわけではないと存ずるのでありまして、私どもの方の修正案の第三項がそれにかわつて出ておりまして、從いましてこの現行法の三が削られて、そうして今度第三項が、つまり金融と他の事業と兼営してはいけないというようなことをそこに入れてあるわけであります。從いまして、この金融がのきますれば、やはり現在の三項というものは関連いたしまして、削除していただかなければ連合体の組織ができないわけであります。さように御了承を願います。それから産業組合と農林中央金庫等の関係は大体千三百組合くらいあるようであります。今産業組合からこちらに移行いたしましたものは、わずか十九くらいしかないそうであります。ということは金融問題にいろいろのひつかかりがあるようでございますから、これは早晩移行しなければならぬのでありますが、全体といたしましては、千三百余りでありますから、現在改組されたものはまことにわずかであるのであります。
#19
○床次委員 ただいまの御説明は現在はわずかであるが、将来は移行しなければならない。移行したならば便宜を受けるのが千三百になる、そういう御説明でありますか。
#20
○姫井参議院議員 さようでございます。
#21
○床次委員 そうしますと、第百八條の改正の結果便易を受けると今日予想されるものは、千二百というように考えてよろしゆうございますか。
#22
○姫井参議院議員 それは現在ありまする産業組合と農林中央金庫との関係でございますね。それはさようだと思いますが、新たに生れるものは農林中央金庫とは関係ありませんが他にまた考慮して行かなければならないと考えております。
#23
○松永委員長代理 ただいま床次委員並びに苅田委員の御発議もございましたが、いかがでございましよう、これを大藏委員会の要望事項並びにESSの勧告を一蹴して、独自の立場でこれを議決するといたしましても、あるいはこの勧告案を全面的に入れた残余の部分で修正議決するしといたしましても、会期が本日一日であるといたしますと、これは関係方面の手続及びさらに本会議できめたものを参議院へ回送するというような点が事実上、手続上できないのであります。そこで会期が今月一ぱい延長されるとすればそれだけの余裕は十分ある、こういうふうに考えなければならぬのでありますが、いかがでありましよう、そういう点を考えてひとつ姫井提案者の方と、なお堀川委員長が帰られますから十分御協議くだだつて、今月一ぱい会期延長を前提として残余の部分について扱うというふうにするのが妥当か、あるいは敢然として可決して行くということにいたしますか。その点をひとつ皆さんにおきめ願いたいのです。
 ちよつと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#24
○松永委員長代理 先ほどから懇談会の形式でいろいろお話申し上げましたが、会期が本日一ぱいで終ります場合は、これは諸般の手続上どうにもならないので、よりよきものを次期國会の成立を目ざして検討を続けて行く、継続審議して行くという形にする。さらに予定通りこの会期が本月一ぱい延長されるようでありますならば、堀川委員長が本日お帰りになりますので、提案者とも合同でよく案を練り直して、修正案として成立を期するということにして、この問題は一應四囲の客観情勢をにらみ合すということで、暫時休憩の形にいたしたいと思います。
#25
○青柳委員 ちよつと社会局長がお見えでありますので、この問題に関係ないのでありますが、お尋ねいたします。新聞によりますと、生活保護法の基準が上つたことを承知したのであります。それについてわれわれ全部が関心を持つておる問題でありますから、この際御説明をお願いしたいと思います。
#26
○松永委員長代理 ただいま青柳委員の発言のございました生活保護法の適用に関して、その基準額が最近値上りされる通牒が出された由でありますが、この点に関してその実施期、金額等の説明を承りたいと存じます。
#27
○木村(忠)政府委員 生活扶助の基準の改訂につきまして、先般この委員会において社会局の原案について大体のお話を申し上げたのであります。その後財務当局と折衝して、おおむね五人世帶六大都市におきまして、五千二百円という案で一應の話がついたのであります。しかしわれわれといたしましては、当初の要求が六千五百円でありましたので、あくまでも六千五百円というものは必要であると考えておつたのでありますが、ただ四月十六日に主食の値上りがございました。従いましてどうしても遅くとも五月一日からは新しい引上げた基準を実施しなければならぬという状態に相なつておりますので、財務当局並びに関係方面との折衝に日を送つておりますと、現実に保護を受けておる者が飢えてしまうということになりますので、とりあえず不満足ながら一應妥結のつきました五千二百円というベースをもちまして、今回の第十次改訂として各地方に通牒をいたしたのであります。これによりますれば、大体從來よりは二割増となつております。なお手続を簡易にいたしますために、市町村長のわくをはずして、市町村長において全額の支給が自由にできるようにいたしました。また勤労いたします者については、相当の基準額の増額を認めるといつた趣旨については、これを貫徹いたしたのであります。ただこれは折衝をここで打切つたのではないのでありまして、一應の妥結のついた点のみでもつて、基準を地方に通牒をいたしたのであります。なお今後引続き当初の目的通り、基準の改訂については、財務当局に折衝を続けるつもりでありますし、これについては委員会の皆さん方の御後援も得まして、なお今後ともこの折衝が強力に続けられることになるだろうと考えておるのであります。一般生活費以外に、教育費については、われわれとしては大体諸般の情勢から從來の三倍ということを目標としておつたのでありますが、これはおおむね從來の、つまり第九次改訂の際の二倍強のところでもつて一應話がついた次第であります。しかしこれについても現在の教育の実情から申して、まだ最低に達するに幅があるというように見ておる次第であります。
#28
○松谷委員 ただいまの御説明の中で、勤労する者に対する控除と申しますか、額を相当引上げたという御説明がございましたが、勤労する者に対して、どのくらいの基準を今後おとりになるのでしようか。それは從來の通りでございますか。あるいはそこに幾らか変更がございますか。
#29
○木村(忠)政府委員 從來は全然勤労いたします場合に、基準額の増数は認めていなかつたのでありまして、今回はこれを認めました。たしか三百円内外で、地域によりまして差を設けたと思つております。なお燃料費につきましては、全國を数地域にわけまして、非常に寒い場所の燃料費はふやすように考えております。
#30
○苅田委員 今の御説明について質問したいのです。これは今出されたものを詳細に検討すればわかるかもしれないのでありますが、ついでにお聞きしたいのです。大体二割方増額になつたとおつしやるのですけれども、これを少し具体的に生活扶助が幾らというふうにお聞きしたいと思うのであります。衣料の方は幾らと…。
#31
○木村(忠)政府委員 衣料の方は全然今度は手を触れておりません。生活扶助費だけであります。衣料扶助の方は点数が從來通りでありますから、これは從來通りであります。生活扶助の方は今申しましたように平均いたしますと、二割くらいふえることになります。こまかくなりますと、一人あたりの基準額が幾らというように申し上げなければなりませんので、詳しい表になりますので、ちよつと申し上げるのはたいへんになりますが、大体二割くらい…。
#32
○苅田委員 衣料の方はどうですか。
#33
○木村(忠)政府委員 大体内容を申し上げますと、主食の價格の改訂と、副食の野菜の統制撤廃によりまして、公定價格で計算しておつたものを、全部現行の普通一般價格と申しますか、実際價格によりました関係で、飲食物費は非常に上つております。從來一千四百四十五円が一千八百九十円になつております。
 住居費につきましては、家賃の疊数をふやすつもりであつたのでありますが、認められませんで、ただ價格のその後の変化というものをこれに加味せられました。
 被服費につきましても、今度の配給の状況に應じまして、若干の配給の増がありまするものについて、その増加を認めましたのと、あとは物價の改訂のみであります。
 光熱費については薪炭代をこの前申し上げました趣旨に從いまして、相当増加いたしましたのと、なお地域によりまして、特に冬期に燃料を多く要求する所につきましては、これを増額することにいたしました。
 それから保険衛生につきましては、石けんを一年間に十箇という約束であつたのでありますが、その他の点につきましては、この前申し上げましたより増しておらないのであります。
 雑費は從來のものに対する價格の増加を認めたというだけでありまして、ただいま申しましたように、燃料費と石けん代、飲食物費、これだけが大体最初の御約束通りに相なつたと言つてさしつかえない。その他のものにつきましては、まだ交渉の余地が相当残つております。
#34
○苅田委員 教育扶助の点について御当局の方が非常に努力をされておりますので、この点は私どももぜひ今後もやつていただきたいと思うわけですが、けさの新聞にも報ぜられておりますように、全國で長期欠勤の人たちが、小学生が八%でしたか、中学生で一割もあるというようなことが新聞に出ておるわけで、その主要な原因がやはり貧困のためというふうなことが出ておるのでありまして、教育扶助が聞くところによりますと非常にこの点あいまいになつておつて、たとえば学校の給食等のことにつきましても、実際行われておつたかどうか不明の点があるというふうに聞き及んでおるわけですが、そういう点につきまして特に当局の方で今後も努力をしていただきたいということが一つと、それから念のために二十三年度の生活保護法によつてどういう方面にどれだけの実際のものが出ておるかというようなことをできるだけ詳しく表にしてお渡し願いたい。学校給食はどういうふうに行つたかという点までも、できれば具体的な状態をひとつ資料を作成していただきたいということをお願いいたします。
#35
○木村(忠)政府委員 現在の生活扶助の支給のいたし方は、教育費並びに学校給食費、これはともに生活扶助の中に加算いたすことにいたしております。従いましてそのうちのどれが本来の生活扶助であり、どれが教育扶助であり、また学校給食であるか、また乳児等の人工栄養の費用であるかというようなのが加算して計算しておりますので、統計といたしましてはどうなつておるかということははつきり出て来ないのであります。これはそれを全部総体でもつてその家の生活費から収入を引くという形式をとつておりますので、御質問のその点が明らかに出し得ない。統計技術上も明らかにすることができないような状況であることは、まことに遺憾とするのでありますが、そういう状況でありますから、ただいまお話がございました資料はつくることができないのであります。
#36
○苅田委員 そういたしますと、従來私どもの耳にいたしておる給食なんかの問題、非常に苦情を受けておるわけですが、こういうものは社会局としては現われないとすれば、もつと府縣の組織に行けば現われることができるのでしようが、どういうところでそれははつきりいたすことができるでしようか。
#37
○木村(忠)政府委員 この点につきましては、われわれが実際に監査をいたします場合におきましては、実際に末端まで行きましてはたして適正に行われておるかということは、扶助をいたしておりまする台帳によりますれば明らかになるのであります。現実に私の方で監査いたしますときには、必ず町村まで参りまして、そうして縣の帳簿と町村の帳簿と、さらに実際の保護を受けております家庭の状況を全部つかみまして、これは全家庭にわたることはできませんが、抜取りして参りまして調べた上で、はたして適正にいたしておるかどうかということを調べるわけであります。そういたしまして具体的なものにつきましては調べればわかるようになつております。
#38
○松永委員長代理 ただいま青柳委員のきわめて適切なる御質問によりまして、生活保護法による扶助料の値上げその他について木村政府委員から懇切な御答弁、御説明を拝聽いたしました。さらに松谷委員、苅田委員との間の質疑應答においてその内容を承知いたしまして、この際幾分でもこれが増額されたことはまことに慶賀にたえないのでありますが、目下の物価の高騰状況からにらみ合せまして、この程度ではなお厚生委員会としては決してあきたるものではございませんので、当局におかれましても一段と御努力くださいまして、関係当局を鞭撻、督励されて十分の成果をあげていただくようにお願いいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後四時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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