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1949/04/25 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 経済安定委員会 第9号
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1949/04/25 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 経済安定委員会 第9号

#1
第005回国会 経済安定委員会 第9号
昭和二十四年四月二十五日(月曜日)
    午後二時二十一分開議
 出席委員
   委員長 小野瀬忠兵衞君
   理事 多田  勇君 理事 高田 富之君
   理事 金光 義邦君
      池見 茂隆君    小川 平二君
      中村  清君    中村 純一君
      福井  勇君    高橋清治郎君
      横田甚太郎君    田中不破三君
      平川 篤雄君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 青木 孝義君
 出席政府委員
        経済安定政務
        次官      中川 以良君
        総理廰事務官
        (経済安定本部
        動力局長)   増岡 尚士君
        経済安定本部物
        價局長     谷口  孟君
 委員外の出席者
        総理廰事務官  小出 榮一君
        総理廰事務官  永野  量君
        総理廰事務官  福田 久男君
        專  門  員 圓地與四松君
        專  門  員 菅田清治郎君
    ―――――――――――――
四月二十二日
 東京芝浦電氣株式会社に対する過度経済力集中
 推除法適用除外に関する請願(中西伊之助君外
 八名紹介)(第五〇二号)
の審査を本委員会に付託された。
同月二十三日
 煖厨房用石炭價格引下の陳情書(北海道議会議
 長坂東秀太郎)(第二七九号)
を本委員会に送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 連合審査会開会に関する件
 参考人招致の件
 昭和二十四年度資金計画に関する件
 單一為替レート決定に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○小野瀬委員長 ただいまより開会いたします。
 前会に引続き昭和二十四年度資金計画を議題とし、質疑を続行いたします。
#3
○多田委員 質疑に入る前に政府に対して希望したいことがございます。御承知のように当委員会は毎週定期に二回ずつ開会いたしまして、日本再建のための基礎的になる問題について、熱心な討議が進められておるのでありまするが、その間政府の責任ある答弁が間々見られないことが多かつたのであります。そういつた事情が反映しまして、本日の委員会におきましても、委員の出席が非常に少いというような状態になつておるという点も、考えられるだろうと思うのであります。今日までの委員会はほとんど全委員が出席されて熱心なる討議が見られておりますが、今後は政府委員の責任のある答弁が與られるように御出席いただきまして、本委員会を政府自体が軽視するというようなそしりを受けないように、御留意願いたいと思うのであります。聞くところによりますれば、参議院におきましては、政府委員が非常に熱心に責任のある立場から、答弁をされておるようでありますが、衆議院におきましては、與党が絶対多数であるというような考え方が、もし政府委員の出席を少からしめるというようなことであつた場合には、非常に大きな政治問題になる危險性があるとわれわれは心配しておりますので、この点特に政府当局に対して要望申し上げたいと思うのであります。
#4
○中川(以)政府委員 ただいま多田委員の御注意は過般も委員会において承りまして、いろいろ御指摘の点は、今後十分御期待に沿うべく努力をいたしますることは、お約束申し上げておる通りでございまして、今後とも一層私ども誠意をもちまして本委員会のためにまかり出まして、御答弁申し上げたいと考えております。從來参議院を重視してこちらを軽視するというようなことは毛頭考えておりませんので、その点はさように御了承願いたいと思います。
#5
○小野瀬委員長 それでは質疑を続行いたします。
#6
○多田委員 ただいま議題になつておりまする資金計画について、二、三お伺いいたしたいと思うのであります。資金計画のうちで最も大きな役割を果しておるところの、米國の対日見返り資金の問題でございますが、これに関連いたしまして、貿易を振興するために、どのような方策をとりつつあるかという点について、二、三質問申し上げたいと思うのであります。
 第一の問題は、経済安定本部の輸出計画を拜聽いたしますと、約六億の輸出を見込まれておるというお話でございますが、暦年の二十三年におきまして、二億八千万ドルの輸出にとどまつたものが、今後單一レートの設定に伴つて、はたして政府の考えらおられるような六億の輸出が、実際に可能であるかどうかという点については、非常に疑いなきを得ないのであります。そのためにはあらゆる方策を講ずることが必要でありますけれども、当面の問題として貿易に関する日本の対外機関を設置することが、最も必要な問題ではないかと思うのであります。御承知のように最近の貿易において、クレームをつけられるものが非常に多いように聞いておるのでありますが、クレームがつけられましても、対外機関、代弁機関がないために、この処理について完全な話合いをつけるということが、非常に困難になつておるというような実情から、貿易産業の上に非常な影響があるということを、われわれは聞いておるのでありますが、正常な形に復帰する一つの前提として、各地に日本の代弁機関を設置する見通しについて、政府の考え方をお聞きいたしたいと思います。
#7
○中川(以)政府委員 貿易につきましては、私どもの計画といたしまして、本年度は少くとも六億ドルぐらいのものはぜひ輸出いたしたいというふうに考えまして、大体目標計画というものを立てておるような次第でございまして、予算面におきましては、御承知のごとく輸出が五億、輸入が九億五千万ドルと見ておりまして、なお輸出のうち五千万ドルは貿易外收入というものを見ておるような次第でございます。しかし実際の面におきましては、それ以上にぜひ輸出が振興できますようにということを念願いたして、ただいま努力をしておるような次第でございます。
 次に海外の市場その他等が今日日本においてはまつたくめくらになり、つんぼになつておるというような点が輸出に大きな障害となつておりまする点は、ただいま御指摘のあつた通りでございまして、私どももまつたく同感でございます。こういう意味におきまして、ぜひ海外の市場の実態、産業の実情等をしつかり把握いたしまして、それに適する輸出品をつくり、また技術を向上するということが、きわめて今日緊要の問題と存じまするので、政府といたしましては維早く各商社が海外に出ますること、また一方においては商務官等を派遣いたしますることを希望いたしておりまして、それぞれ折衝いたしておるような次第でございます。特に為替單一レートも決定を見ましたので、單一レート決定後におきまする正常なる貿易によりまして得ましたものの一部をその輸出業者に與えまして、それによりまして海外に商社を持つとか、あるいは海外視察旅行をするとかいうようなことが、ぜひ実現をいたしまするようにということを考えております。こういう面も関係方面に過般來寄り寄り私ども実状を述べまして、協議をいたしておるまする次第でございますので、御期待のごときことが一日も早く実現いたしますることを念願し、一層努力を継続いたす覚悟でございます。
#8
○多田委員 ただいまの政務次官のお考えを、一日も早く実現されるよう希望してやまない次第でございます。
 その次に政府の所見をお伺いいたしたい点は、今一番大きな問題になつておりまするクレームの問題でございますが、現在では、日本の貿易産業が自己の責任において輸出をいたしておるというような現状であつて、もし不良品としてその取引が成立しなかつた場合には、生産業者自体が非常なうき目を見るというような現状になつておるのであります。実際の例といたしまして、クレームがつけられたために、破産に瀕し、あるいは事業の継続が不可能になつたというような企業もあるやに聞いておりますが、現在政府において貿易輸出製品の檢査法を制定いたしまして、輸出製品の檢査をいたしておるのでありますが、この檢査が抜取り檢査であり、しかもその檢査に対して政府自体が責任を負担しないような檢査方法が、とられておるように聞いておるのであります。すなわち、せつかく檢査をいたしましても、相手方から不良品であるという折紙をつけられた場合には、その経済的な責任は業者自体が負担しなければならないという状態であり、しかもそういつた状態における檢査が、非常な煩瑣な手続のもとに行われておるのでありまして、檢査をすること自体が、貿易産業の振興を阻害するおそれがあるのではないか、ということを憂慮しておるのであります。從つて貿易輸出製品の檢査法を廃止する御意思はないかどうか。あるいはもし檢査を現在以上に行つて、日本の商品の声價を高めるために、日本政府の責任において檢査を行うというのであれば、日本政府が檢査を行つた商品が不良品として返された場合には、それに対する補償を國が考える必要があると思うのでありますが、これに対する政府の所見をお伺いいたしたいと思います。
#9
○中川(以)政府委員 輸出品のクレームの問題に関しましては、最近しばしばただいま御指摘のような事実がございますので、これは今日輸出産業に從事される方にあくまで努力をしていただきまして、ことに技術の向上をはかり、優秀なる物を送つて、日本の信用を海外にかち得るように、努めていただかなければならぬのでございまして、檢査をしているから檢査さえ通ればよいという考え方をもつてやられると、かような間違いが起るような結果になると存じます。この輸出檢査のことは商工省が所管いたしておりまするので、ただいま私から言明はできないのでございまするが、政府といたしましては、今日はこれを廃止するという意向はございません。ただいろいろ不完全な点、また檢査が徹底していないというような点に対しましては、極力これを改善すべきだと存ずるのでございます。ただ業者とされましては、抜取り檢査であるがために、パスをすればよいという氣持だけでなく、檢査を受ける前に、事前に十分事前檢査をしていただいて、自信のあるものを輸出するということに対して、もう少しお互いが切磋琢磨する必要があると存じます。ことに一部のそういう不当な考え方の者、また技術の低下したもののために、日本の大きな輸出産業、ことにまじめに精励努力しておりまする業界にめいわくを及ぼすという点は、まことに遺憾に存ずる次第でございます。ただ日本において檢査に対し、アメリカ側が故意にこれをキヤンセルするというようなことがあつてはならないのでございまして、こういう点は將來商務官等が派遣されましたら、かりにそういう間違いがあるといたしましても、必ず解決ができるものと存じますので、またそういう不明朗なる取引がないように政府といたしましても努力をいたしたいと考えておる次第でございます。
#10
○多田委員 中川政務次官の御答弁は、私がお伺いしたいと思う点といささか違つておるのであります。日本の貿易生産業者に非常に不道徳な者が間間あつて、これらの者が日本の貿易産業を阻害するというようなお考えのようでありますけれども、現在つけられておるところのクレームの内容を見ましても、必ずしも生産業者が不道徳なために起つた問題のみであるとは言い得ないと思うのであります。從いましてこれは対外代弁機関が設けられれば、これらの問題も当然解決される問題だろうと思うのでありますが、現在の状況におきましては、少くとも日本の生産業者は、自己の責任において、もしかりに不良品であるということになれば、経済的な負担を全部負わなければならないという、非常に大きな責任と犧牲のもとに物をつくられておるのであります。從つてこれらの問題について当然政府自体が檢査をし、しかも業者自体が責任のある製品を送つたにもかかわらず、これらの問題が起つた場合には、政府の責任としてこれらの業者の損害を補償するというような方法を、当然考えるべきであると私は思うのでありますけれども、この補償制度について政府の考えがもしおありになれば、お聞かせ願いたいと思いますし、また考えておられないとすれば、この問題は今後の貿易産業の上に非常に大きな影響がありますので、國家補償の問題を十分に御考究願いたいと思うのであります。
#11
○中川(以)政府委員 ただいまの補償の問題につきましては、今日は、御指摘にございました通りに、政府といたしましては補償はいたしておりません。將來はこの檢査制度の改革と、貿易の一層なる進展を目ざしまして、政府といたしましても特段の考慮を拂う必要があると存じますので、この点は関係各官廰とも十分に協議をいたしたいと考えております。
#12
○多田委員 現在ドル圏以外の貿易については、まだ遅々として再開の緒につかないというようなうらみがあるのでありますが、ドル圏以外との貿易の正常化する時期、その見通しについてお話し願えましたら、御説明願いたいと思います。
#13
○中川(以)政府委員 ドル以外の地域に対しましては、御承知のごとく、最近はフイリピン、シヤムその他英領関係等はだんだん貿易ができて参りまして、それぞれと協定を結びまして、実施をされておる次第でございまして、漸次これが貿易の量も増嵩いたしております。ことに今回為替レートが決定を見まして、対米為替レートによりまして、対日レートも決定することに、あの指令にありまする通りにきめられておりますので、かような意味において今後は一層この点が促進をされるに至るのであろう、ということを考えておる次第であります。
#14
○多田委員 その次に資金計画について、二、三お伺いいたしたいと思います。復金が廃止になりました関係上、從來産業設備資金は、大体復金を目安にして融資を受けておつたのでありますが、二十四年度の資金計画を見ますと、ほとんど民間資本によつて産業設備資金をまかなうという考え方のようでありますけれども、現在のような金融の状境において、民間資本をもつて産業設備資金をまかなえるというはつきりした見通しがあるかどうか。これはもちろんそういう見通しのもとに、計画が立てられておるのでありますから、見通しはあるという御見解であろうと思いますけれども、今後の経済状態から考えますと、おそらく預金の吸收も、はたして計画通り可能かどうかということも、大きな問題になろうと思われますので、民間金融をもつて産業設備資金を完全にまかない、五箇年計画を遂行して、二十八年度には完全に独立態勢をとるというような点については、相当大きな困難が伴うと思うのでありますけれども、これらについての具体的な見解をお伺いいたしたい点と、なおまた復金にかわるべき産業設備資金を融資するような機関をつくる御意思がないかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。
#15
○中川(以)政府委員 御承知のごとく本年度は予算面におきましても、眞に均衡予算が成立をいたしておりますので、從來のごとく政府財政の不足を日銀引受けにさせたり、また復金の公債をいたずらに増発する。さらにまた不足の分ま通貨の増発をもつて補うというようなことが、今後絶対にできなくなつたのでございまして、いわゆる復金の機能というものはほとんど停止の状態になつたので、ただいま御指摘のようないろいろなる不安なり御懸念なりが、各方面にあると存じます。しかし政府といたしましては、一應本年度の生産計画に見合いますところの資金の需要計画をも、立てておる次第でございまして、大体本年度は産業設備資金といたしまして千六百億を見込んでおります。今後は市中銀行の責任において融資をし、また産業自体は企業の合理化、企業の努力によつて、みずから金融業者の信用をかち得て、融資をするところに持つて参りますることが建前でございます。これがためには、このたびは復金債等に対しましても、予算面にございまするごとく、三百億からの償還をしております。さらに一つ新たに考えられて参りましたことは、対日援助見返資金の活用でございます。このうちの相当部分がやはり復金債なり、公債の償還に使われる次第でございます。そういたしますと、日銀なりあるいは市中銀行なりの手持公債が償還をされますので、手持資金がそれだけ潤澤になつて参る次第でございます。これに対しましては、これらの資金を必要なる産業の方面に金融をさせるということを、考えなければならぬ次第でございまして、ただ融資の規制をしないでこのままほうつておきます場合には、これがいたずらに消費部門に流れやすいことも考えられますので、これに対しましては、日本の再建のため、経済の復興のために必要なる方面に有効にこの資金が流れることを、私どもは考えなければならぬ次第でございまして、かような点におきましては十分に指導をし、融資の規制をも考えておる次第でございます。ただ電氣産業でございますとか、あるいは石炭鉱業であるとか、その他重要産業等の長期にわたる資金その他建設関係の資金等につきましては、市中銀行の責任をもつてはなかなか融資のできない部分が相当あると存じます。さりとてかようなものをこのまま放任いたします際には、日本の経済復興に大きな妨げとなり、日本の経済の安定をも期し得られませんので、かような方面に対しましては、この対日援助見返資金の中から、ぜひそういう面に投資をしてもらうということを考えておりまして、ただいまそういう面につきましては、関係方面といろいろ折衝をいたしておりまして、ぜひ有効適切に対日援助資金がそういう建設方面に、日本の産業の安定復興のために出ますように、努めておる次第でございます。かように考えますと、本年度の生産計画に資金計画もマツチをいたしまして、産業自身の努力によつて、必ず齟齬を來すことがないと考えておる次第でございます。
#16
○多田委員 やや小さな具体的な問題になるのでありますが、公團の資金の問題について二、三お伺いいたしたいと思うのであります。公團は御承知のように、一部の公團を除いては、ほとんど三、四千円程度の資金をもつて運営されておるというのが現状であります。從つて公團を運営するためには、厖大な金融が裏づけにならなければ、不可能であるというような現状であるのでありますが、復金が廃止になりました関係上、現在公團自体がその運営について金融上非常な支障が生じ、從つて公團自体の運営の支障が、あらゆる部面にいろいろな影響を與えておるのであります。公團の資金について、公團自体の運営資金を増額するというようなお考えがないかどうか。あるいは公團自体の資金を持つということが許されないとするならば、公團自体の金融について、政府機関でありますけれども、民間の市中銀行を利用するというような方法を講ずるか。あるいは特別な金融機関をつくるか。いずれにしましても急速に公團の資金の問題を解決しなければ、物の生産あるいは配給の面に非常な悪影響があるのでありまして、この問題を急速に解決するために御努力願いたいと御時に、この資金の問題に対する御見解をお伺いいたします。
#17
○中川(以)政府委員 復金の機能が停止いたしまして、公團の資金が手詰まりになりますことは、ただいま御指摘のございましたごとく、私どももまことに憂慮をいたしております。政府といたしましては、原則といたしまして、公團の認証手形をできるだけ活用いたしますことを考えておる次第でございます。そのほかに市中資金の活用をも、これに伴つてはかつて参りますことを期待いたしております。公團金融に対しましては、今後一般市民銀行が公團に融資をいたしますことが、関係方面との折衝の結果認められておりませんので、ただいま復金のわずかばかりの手元資金をもちましては、なかなか円滑に行かない部面もございます。そこでこの辺はひとつ特段の措置を講じなければならぬと存じまして、せつかくこれが対策に対しましては、現在檢討をいたしておる次第でございます。
#18
○多田委員 非常に御苦労なさつており点については感謝いたすのでありますが、特段の御考慮を拂われているという程度では、すでに治まらない時期に達しておると思うのであります。すでに新年度に入りまして一箇月を経過して、資金を持たないためにその運営の面で非常な支障を生じておる部面が非常にあるのであります。認証手形を利用する、あるいは認証手形による市中金融に頼るというようなお考えも、もちろん当然でありまするけれども、それよりももつと根本的に、公團の資本自体をどういうような形においてつくり上げるかということを、急速にきめることが必要になつて來ると思うのであります。從來ものによつて違うのでありますけれども、復興金融金庫の金を使つておつたもの、あるいはその他の特別会計の会計を利用して運営しておつた公團も、相当あるのでありまするが、これらのことが完全に制限されるということになりますと、公團自体の運営が非常に困難になる。というよりもむしろ停止せざるを得ない、こういう状態になつておるものがあるように聞いておるのであります。たとえば食糧品配給公團の扱つておりまする砂糖にいたしましても、從來は食管の特別会計を通じて貿易廰との取引を行つておつたために、復金自体からはほとんど融資を受けておらずに、砂糖が配給されておつたのでありまするけれども、現在においては貿易廰から拂下げを受けるところの砂糖を、ただちに現金をもつて支拂わなければならない。從つて船が入りました場合には、十日以内に代金の決済をしなければならないということを、貿易廰自体が強硬に要求して参つて來ておりまするし、もし十日以内に支拂わなかつた場合には、日歩十銭の金利を負担しろというようなことまで言つておる、というように聞いておるのであります。このために現在砂糖の配給がやや遅れておるというような事情も、こういつた食糧品配給公團自体の資金の面からの影響が相当あると思うのであります。現在相当程度の数量が入荷しておるのでありますが、これらの入荷した砂糖を公團自体が引取ることが不可能になつている。そのために一層國民に対する配給が、また四月分が、配給計画自体は立つておりますけれども、これに対する実際の活動を行うことが不可能になつている、こういう現状にあるようでございます。從つてこの公團自体の金融の問題は、ひとり食糧品配給公團の問題だけではなしに、全般の公團の大きな問題であつて、すでに一箇月を経過しているのでありまするから、金融の問題について急速に一日も早く解決の道を講じていただかなければ、非常に大きな支障が生ずるおそれがありますので、この点について格段の努力をなすつてはおられることは承知しておりますけれども、單に格段の努力ということでなしに、一日も早く解決の道を講じていただきたい。公團金融の問題を解決しなければ、ますます國民生活を不安に陷れ、いろいろな面に障害が生ずる危險性がありますので、この問題の急速な解決を要望してやまない次第であります。
 その次にこれは経本当局にお伺いしてよいかどうかわかりませんけれども、金融の問題に関連がありますので、経本自体としての御見解をお伺いいたしたいと思うのであります。それは近く提案を予定されておりまする中小企業等協同組合法の問題でありますが、この法律によりまして從來の市街地信用組合を廃止して、協同組合の信用組合を設けるというような内容が盛られているやに聞いておるのでございます。御承知のように、中小企業等協同組合法案は、中小企業者の相互扶助の目的をもつてつくられる組合でありまして、從つて信用組合をつくりました場合にも、それは中小企業者自体の金融の問題を解決するための機関でありまして、從來の市街地信用組合の性格とは非常に大きな隔たりがあるように思うのであります。中小企業協同組合法の制定に伴つて、市街地信用組合を廃止して、市街地信用組合を中小企業協同組合の中に吸收するというような考え方は、一般零細な金融の面に與える影響が非常に大きいと思うのであります。從つて市街地信用協同組合を從來のように存続して、それに並行して協同組合の組合法による信用組合、いわゆる中小企業者の相互扶助の目的を持つ金融機関を並行して設けるというようなことが、当然とらるべき措置ではないかと思うのでございまするけれども、これに対する安本としての金融の面におけるところの御見解を、お伺いいたしたいと思うのであります。
#19
○福田説明員 御指摘になりました中小企業等協同組合法の中では、御承知かと思いまするが、各事業は金融事業とそのほかの経済事業との兼営は認められないことになつておりますので、なおかつ市街地信用組合も、從來といえども相互扶助的な、いわゆる協同組合的な性格を持つたものでありますからおのずから両方とも同じような目的であり、同じような性格のものであると考えられますので、両者は一体と申しますか、両方とも同じ性格のものであるというふうに考えてよいのではないかと思います。兼営を認めないで單営であるのであるから、まつたく市街地信用組合と新しい協同組合は、同じ性質のものだというふうに考えております。
#20
○多田委員 市街地信用組合と協同組合法による信用組合とは、同じ性格のものであるというお考えだというお話でございますが、市街地信用組合は從來も業者以外の組合員が相当あるはずであります。從つて一般業者以外の組合員をも包含して、いわゆる零細な金融機関としての機能を、今日まで十二分に発揮して参つておるのであります。今度の中小企業等協同組合法によるところの信用組合制度は、たしかに組合員の相互扶助を目的としておる点においては、市街地信用組合と同じ性格であるかもしれませんが、その実質的なものはあくまでも中小企業者の相互扶助の目的をもつて設立するところの信用組合であつて、例外として員外利用は認められておりまするけれども、その員外利用についても、ある程度の制限が加えられておるように聞いておるのであります。從つて協同組合法に基いて経済事業はもちろん兼営はできないのでありまするけれども、信用組合が設立された後において、市街地信用組合が廃止になるというようなことになりますと、相当ここに大きな経済上の問題が起るのではないか、というようなことを憂慮されておるのであります。組合員自体の相互扶助の機関であるという点については、同一であろうと思いまするけれども、その実態はあくまでも相当大きな違いがあるように、私どもは承知しておるのでありまするが、その点について御見解をお伺いいたしたいと思います。
#21
○福田説明員 ただいまのお話と私のお答え申し上げましたところとが少し食違つておつたので、なお申し上げますと、新しい信用協同組合の組合員たるべき資格を持つ者が、中小企業者でなければならないかどうかという点に、一つの問題がかかつて來るようであります。しかしなるほど事業の方の富同組合は中小企業者であろうと思いますが、信用協同組合においては、業者でなくても組合員になれるようになつているわけでございます。從つて今の市街地信用組合はほとんどそのままの形において、信用協同組合になり得るというように考えております。そういう点から見ましてもいわゆる企業者でない組合員が、今度の信用協同組合からはずされるということにはならないで、そのままの姿で企業者にあらざる者も組合員として加入し、信用組合を利用できるということに考えてよろしいのではないかと思います。
#22
○多田委員 実際の問題としてはあるいはお説の通りかもわかりませんが、中小企業等協同組合法の制定された目的は、あくまでも中小企業者の相互扶助ということが目的で制定されるはずであります。從つて中小企業者以外の者も組合員として包含することが、全面的に認められるというようなことになりますと、それは中小企業者の経済活動を活発にし、そうして中小企業者自体の相互扶助を目的とする法の精神に、相当抵触するのではないかというように考えられます。從つてこれをもしかりにたとえばお話のような趣旨で、この市街地信用組合の問題が取扱われるとするならば、これは非常に大きな問題を提供するのではないか。すなわち中小企業等協同組合法案は、あくまでも中小企業者自体の相互扶助を目的とするということが建前で、信用協同組合以外の者に対しては、委員外利用に対して相当大きな制限を加えておるのであります。信用協同組合は員外利用について制限を加えていないというお話でありますが、もし從來の市街地信用組合と同じような性格において、この協同組合ができるとするならば、何も事新しく協同組合によるところの信用組合制度をつくる必要がないのであつて、むしろ從来のような協同組合の中に金融事業を営ませるというような行き方をとることが至当であつて、現在の市街地信用組合にもしかりに欠点があり、あるいは問題があるとするならば、市街地信用組合自体としてそれらの問題を是正し、あるいは解決することが至当であろうと、私どもは考えておるのであります。從つてこれ以上お聞きいたしましても水かけ論になりますので、一應私の考えを申し上げ、私の質疑はこれで打切ります。
#23
○中村(清)委員 私はきようは資金計画の質問を申し上げたいと思います。新しい為替レートの設定によりまして、見返り勘定が千七百五十億よりも私は増額されると思いますが、これについてどういう御処置をおとりになるか。つまり三百三十円として計算されておつたのが三百六十円になつた。そうしまするとただちに見返り勘定のわくもふえるのではないか、こう思うわけであります。資金計画に関係がありますからお伺いいたすわけであります。なおいろいろ新聞紙上では当局の御意向等も間接的には認められまするが、この機会に責任のある御答弁を願いたいと思います。なお輸出関係に幾らかゆとりを生ずるというので、その金をもつて輸入の補給金をふやすということが新聞に出ておるのであります。これは業者の希望として出ておるのが多いのでありますが、さようなことは私は三百六十円に決定した、いわゆる円安と言いますか――私は円安とは思いませんが、いわゆる円安ときまつたという意味がないと思うのでありますが、これらについてどういう御処置をなさいますか。このわくがふえるか。これがきまつておりましたならばお伺いいたします。
#24
○中川(以)政府委員 ただいま御質問のございました対日援助見返資金の問題でございまするが、一昨日為替が三百六十円にきまりましたために、千七百五十億がふえるのではないかという御質問でございまするが、この点は一應予算面におきましては、対日援助資金は五億三千万ドルといたしまして、三百三十円で計算をいたしました結果、千七百五十億が出たのでございます。そこでこの援助資金につきましては、アメリカの來るべき國会において最終的に決定をされることに相なつておりまして、私どもは一應予算には組んでおりまするが、はたして五億三千万ドルを計上されまするか、あるいは千七百五十億に相当する米價をもつて決定いたされまするか、まだ確定をいたしておりません。私どもといたしましては、ぜひ当初考えておりましたところの五億三千万ドルで決定せられますることを、ひたすら念願いたしておりまする次第であります。
 それから後段の御質疑がございましたところの輸出関係が、三百三十円から三百六十円になつたために相当有利になる。その利益をとる一方、輸出の補給金の方にまわすのかどうかというお尋ねがございましたが、この点はまだ決定はいたしておりませんが、しかし輸出の利益をとつて、そちらにまわすということは、これはまだ考えられないと存じます。ただこれらの輸出産業が從來三百三十円でともかくも出すということに努力をいたしまして、合理化ができておつたところは、それだけゆとりができるわけでありますが、これは特にその差益をとるということは、政府としてはただいまのところ考慮いたしておりません。これは正当なるいわゆる税金といたしましてとる分は格別でありますが、それだけをにらみ合せまして、特に差額を徴收するということは、今のところは考慮されておらない次第でございます。なお輸入の補給金に対しましてどうするかという問題につきましては、ただいま檢討中でございまして、ただいまのところはまだ申し上げる段階には達しておらない次第でございます。
#25
○中村(清)委員 次に資金並びに金融関係について、ややこまかくお伺いいたしたいと思います。この資金計画を見まして一番心配されておることは、地方金融がどうなるか、また中小商工業者あるいは農林水産業に関する金融問題、これは私どもは一番心配いたしております。もちろん金融機関から融資いたします場合には、コマーシヤルにやることは当然でありましよう。しかしながら資金がないところでは、いくらコマーシヤルにやろうと言つてもやれないわけであります。それでいろいろなことを心配いたしておるわけであります。ところが希望的にいま一つ申し上げたいことは、公債償還にあたりましてはできるだけ公平にやつていただきたいということであります。公債償還はどういう計画で償還をされるか、この点も承りたいと思います。あるいはこれは日銀で委員会ができまして、それできめるというふうにお答えになるかもしれませんが、政治に関することが非常に大きいのでありますから、多分そういうことにまかてせおくことははなはだどうかと思います。政府においても何らかの方針がなければならない。こう思つておるわけであります。
 それから第二に農林水産業の関係の長期資金あるいは中期資金と言いますか、中期あるいは長期にわたりますところの資金の出所を、われわれは非常に心配をしておるわけであります。それにつきまして本年度の預貯金の目標額は先般承りました。ところがその性質、内容は十分承つておらないのであります。つまり当座預金が少くなつて定期的のものがふえるというようなことも聞くのでありますが、それらについて確たるお考えがあるのか、いかなる目標を持つておられますか、わかりましたならばお知らせを願いたい。それから農林水産関係の長期資金の出所によつては、とうてい定期あるいは当座預金をもつてはまかなえないのであります。これは要求のあり次第支拂わなければならぬ資金が多いわけでありますから、とうてい長期、中期の設備資金はできない。どうしても債券発行ということを考えなければならぬ。ところが今度は債券発行をやけば預金業務をさせないというようなことも、明らかに聞くのでありますが、現在の日本興業銀行だけでは私は農林水産関係はふえると思いますから、これは経驗のある観業銀行等にやらせる。そうして農林水産の資金をまかなうということにいたす方が、よろしいのではないかと思います。しかしながら観業債券を発行すれば、預金業務を扱わせないということになりますならば、観業銀行は債券発行は喜ばない。さようなことではとうてい農林水産関係の資金は調達困難だと私は思う。從つて私は從來の経驗もあり、また農林水産の上に関心を持つておるところの観業銀行に主として債券発行をさせて、そうして預金業務もやらせる、債券発行を主とする、こういうことにしていただかなければとうてい農山村はやつて行けない、かように考えております。これについて政府はいかなるお考えを持つておりますか、承りたいと思います。
 次にお伺いいたしたいと思いますることは、今日の新聞にも見えておりまするが、外國銀行の進出でございます。外國銀行が預貯金を扱うということであります。これは現在の情勢からいたしましてはやむを得ないかもしれません。しかしながらその資金の運用ということについてはよほど氣をつけなければいけない。よほど私どもはこの点は関心を持つていなければならない。また一方におきましては損害保險等におきまして、わが國に進出いたしまして、相当保險契約を獲得するかのごとくに聞くのでありますが、さようなことで資金が外國銀行、あるいは外國の保險会社に吸收されまして、それがはたして國内の産業の方面に放出されるかどうか、この点は非常に心配いたしておるのであります。これらの点についてもどういう状況でありますか、またいかなる手を今後お打ちになるつもりであるか伺いたい。
#26
○中川(以)政府委員 ただいま御指摘の地方金融が困る点、ことに中小企業方面の金融につきましてお話があつたのでございまするが、大体今回各金融機関の持つておりますところの手持復金債、公債等が相当額償還されることに相なると思います。そこで予算面に出ておりますのは維復金が三百億でございまするが、対日見返援助資金から出ますものが、大体復金債の残りの六百二十五億というもの、それが償還をされるであろうと私どもは考えておるのでございます。しこうしてこれらの復金債並びに公債の償還は、市中銀行の手持のものを買い上げるか、あるいは日銀手持のものを買い上げるかは今日まだ不明でございます。そこでいろいろ考えるのでございまするが、もしも各市中銀行の手持のものを買上げました際には、今度は市中銀行の手持資金が潤沢になつて、これが融資いたしまする場合には、先ほど申したごとく融資の規制を相当やりまして、必要な方面に向けるように政府が指導すす。ことに地方的の産業、ことに中小企業等に対しましては、そのゆとりのできた資金のうち何パーセントかはそういう地方に入れるとか、あるいは中小企業に向けるとかいうことを考慮をされてよいのではないか、こういうこともただいま檢討いたしております。それから日銀のものが全部償還をされるといたしましたならば、日銀におきまして各市中銀行に融資をいたしまして、地方の産業なりあるいは中小企業に対しまするわくをきめまして、それだけをその方面に向ける。それが他の産業の方に流用をされないように、十分に監督をするということが考えられなければならぬと存じております。ことに日銀に対しましては、今後はすでに御承知のごとく政策委員会ができまして、從來の日銀の運営をしてより民主的に、しかも公明にいたすことを考えておりますので、そういう点も円滑に参ることと信じておりまする次第でございます。
 次に農林関係に対しまする資金に対し、いろいろ御心配の点を御指摘になつたのでございまするが、農林関係は特殊な事情がございまして、ことに建設資金等は長期にわたるものが多いので、今後融資もなかなか困難の点かあると存じます。ことに土地改良等に対しまする関係方面の考え方がいささか違つておりまする点等は、相当に私どもも憂慮をいたしておるのでございまするが、しかしこの方面に対しましてもできるだけ金融機関を督励いたしまして、必要な資金を出すように、特に農林中金、勧銀等を活用いたすことを考えております。社債の発行でございまするが、これは勧銀の方はただいま御指摘のようにいささかむりでございまするが、農林中金の方は復興資金に関しましてはこれを出せることに相なつておりますので、そういう面は十分に今後とも活用すべく努めたいと存じておる次第でございます。
 それから最後に御指摘のございました、外國銀行が日本の預金を取扱うように一部報道されておつたという点でございまするが、この点はまだ政府は正式に何ら存じておりません。そういう点につきましては関係方面との協議も、私の知つておりまする範囲におきましてはいたしておらないはずでございます。かりにそういうことに相なるといたしましても、その資金がいたずらに不要の面に使われるとか、あるいはそれが偏在するとかいうようなことがないように、ともかくも日本にある外國銀行が持つておるところの日本の円の預金というものは、やはり日本の國内のために有効にひとつ使つてもらうという点は、私どもぜひ力説をいたしたいと考えております。それがもしもドルと交換をいたしまして、アメリカに持つて行かれるということに相なりますことに対しましては、為替管理委員会もございまして、ここで一々檢討されますので、そう無方針に、むぞうさにこれがアメリカに引上げられるというような、ただいま御心配のようなことはおそらくなかろうと考えておる次第であります。
#27
○中村(清)委員 実はこの勧銀の債券の問題、それから外國銀行、外國保險の進出の問題については、関係の係の方が見えましてからさらに御質問申し上げ、いろいろ御方針を伺いたいと思います。政務次官から大体の御方針を伺つたのでありますが、もう少し詳しいことをお聞きしたいので、それまで留保いたします。
#28
○高田(富)委員 ただいまの議員の御質問とも関連があるのですが、この前農村及び中小企業に関しまして質問申し上げまして、概略の御返答を得たのでありまするが、実は今御指摘があつた通り、農村並びに中小企業の金融の逼迫は、これはもう実にはなはだしいことで、よく御承知のことと思いますが、ことに今年度あたりは、農村では生活資金さえもない実情にあるところが非常にあります。さらに農家の個人的な負債も非常にかさんで参りまして、埼玉のある地域におきましては、約十箇村くらいにわたつて一戸平均十万円くらいの借金をして、やみで買つて供出したというようなところがありまして、協同組合が破産状態にある。一つの小さな村の農業協同組合でも、一千万円から二千万円の借金をするというような状態です。從つて配給になつた肥料もやみに賣つて、それを生活に充てるというような実情。農地の放棄は全國的にも二万町歩くらいになつております。埼玉でも農地の放棄が相当起つておるような状態でありまして、これに充てる資金が、できれば長期の低利資金でも政府で何とかしていただいて、この負債を整理しなければならぬのではないかとさえ考えられておるわけです。こういうふうに逼迫しておりまして、先ほどお話がありました農林中金あたりの実情でも、やはり本年度の一月末あたりは、去年と比べれば米價なんか倍くらいになつておるにもかかわらず、預金の方は去年と同じくらいしかないというような実情で、その後政府の日銀の預金を中金の方にまわしましたが、ああいうふうなものも應急的な措置としてある限度やつたのでしようが、すぐまたどんどんこれが引出されてなくなつてします。非常な危機がこの五、六月ごろにあるのではないかという関係團体方面の強い意見があるわけです。ですから、どうしても一方予算の方も相当削減されておるのですし、農村の現状を維持するためといたしましても、やはりかなりの資金の需給計画を立てて、はつきりとしたわくをつくつて、どこから出すということを明瞭にしてやらないと、非常な問題が起るのではないかと思う。中金が現在どんな状態にあるか、また今後どういうふうにしてそういうような方面に対する融資をやる計画かということを、もう少しはつきりお答え願いたいと思います。
 それから中小工業の方では、この前ちよつとお伺いしたのですが、中小企業廰の方で需給計画を立てて、案を安本へまわされたそうです。それに対して檢討中というお答えでありましたが、できればその内容等についても、また安本としての意見をここで発表していただきたいと思います。
#29
○中川(以)政府委員 ただいま御指摘の点につきましては、私どもも御同様、この点は非常に重要視いたしておる次第でございまして、先般も農林中金の方に特別に融資をいたしまして、そういう点の補いをつけておりまするが、今後の問題につきましても、ただいま農業省当局ともいろいろ打合せをいたしまして、万遺憾なきを期しており次第でございます。なお中小企業の方面につきましては、先ほども御説明申しましたごとく、今後復金の代理貸しとか、あるいは保証貸しとかいうふうなものがなくなつて参りましたので、中小企業は相当の打撃を受けると存じます。そこで融資の規制をある程度いたしまして、中小企業の方に流れるわくをはつきりいたしたいと考えております。現に日銀が從來八億融資しておりましたのを、先般來これを十億にふやしまして、たしか興銀が四億五千、勧銀が四億、それから中央商工金庫が一億五千だと存じまするが、そういう面も出しております。これに対しましては中小企業自体も、今後帳簿の組織その他等もこれを改めてもらい、なお企業の合理化、経営の刷新につきまして努力をしてもらいまして、双方の努力によりましてお互いが信用し合つて、これらの融資が円滑に行くことを、私どもは期待しておる次第でございます。
#30
○高田(富)委員 その中小企業廰から出て來た案についての意見はまだ発表できませんか。
#31
○中川(以)政府委員 その点はまだ申し上げる段階に達しておりません。おそらく商工省においてさらにいろいろ案を練つておると存じまするが、まだ正式に私の方と協議をするまでに行つておらないと存じます。
 なお先程発言いたしました中に、商工中金が一億五千で勧銀が四億と申しましたが、これは間違いでございまして、商工中金が四億で、勧銀が一億五千でございます。それから興銀が四億五千と御訂正を願います。
#32
○小野瀬委員長 先ほど横田委員から発言の通告がありましたから、これを許します。
#33
○横田委員 大体四問ございます。一は資材割当、二は貿易関係、三は資金関係、四は物動計画のこと。第一、資材関係で、資材の割当が非常に不円滑に行つておる、不公平に行つておる、こういうように考えるのですが、こういう場合にはわれわれは第一に資材割当の申請書があるはずだと思う。各人から出ておるところの申請書があるはずだから、これを公表していただきたいと思うのです。なぜかと申しますと、大企業には非常に有利に資材が割当てられておる。鉛の割当にしましても、大きな会社に対しましては非常によい重鉛が行つておる。しかし中小メーカーには古いのが行つておる。古いのを使うと機械がいたむ。そこで製品高になつて行つて、中小メーカーが倒れて行くというようなことが言われておる。だから非常に資材割当を不円滑にやつておる。それからまた不公平にやつておられる。こういうように思いますので、これから政府の方といたしましては、資材の割当を申請した人の名前、その量、その割当を申請された年月日、あるいは品質、それを許可されたところの年月日を、安本委員会に公表する意思があるかないかということを第一問として聞きたい。
#34
○中川(以)政府委員 資材の割当に対しまして、きわめて不公正に行つておるような御指摘でございましたが、政府といたしましては、これは大半商工省関係が主体となると存じますが、ただいま各産業別に割当は経済安定本部でいたしまして、それから各業者に対しまする細分は、商工省なり農林省その他でやつております。ことに資材割当審議会というものを設けまして、そこへ一應諮問をしたしまして、公正を期しておる次第でございます。この業者に参りまする割当の公表につきましては、これは一々公表をいたしておりませんが、一應各業者の照会に対しましては、何ら拒む理由もないのでございまして、これをごらんに入れる建前になつておる次第でございます。なお今後におきましては、資材の割当はいわゆる需要者選択制を主眼といたしまして、これに対しましては予約注文制、またはクーポンの還流制をとりまして、こういつた政府が机の上でもつてやるいわゆる官僚の割当をあくまで排除いたしまして、需要者に十分に選択をさせ、品質のいいもの、サービスのよいものへと努力する者が、今後ふえて行くように持つて行きたいということを考えている次第でございます。
#35
○横田委員 それではその資料を後刻われわれの手の届けていただけますか。
#36
○中川(以)政府委員 ちよつとお尋ねしますが、どういう資料ですか。
#37
○横田委員 物資の割当について、各申請者から品質並びに量の申請が來ている。これが商工省あたりに來ているわけですね。
#38
○中川(以)政府委員 それは各省でやつておりますので、経済安定本部にはないわけであります。商工省なり農林省なりの方に、それぞれ御希望を申し上げていただきたいのであります。
#39
○横田委員 これは臨時物資需給調整法によつて各省に移管されておりまして、その各省に移管されている態度を今後もやられるのか。努力する者が栄え努力する者が富むという形において割当ができないからその公表を要求しておるのです。その点においては、一應安本の委員会において根本法針ができたのですから、今まであつた資料を全部われわれに知らせていただきたいというのです。
#40
○中川(以)政府委員 各業者別の割当ということになりますと、これは非常に厖大なものになつて來まして、各省にまかせておりますので、経済安定本部にはないのでございます。但しその割当を受けたものが、不服のございますときには、経済安定本部の方に申し入れをすることになつております。その不服の出たものに対しましては一々実態を調査いたしまして、公正な判断を経済安定本部でいたしておる次第で、そういう制度は設けてあります。
#41
○横田委員 不服を申し出た請求者が何人おりますか。その資料をいただきたい。
#42
○中川(以)政府委員 それはひとつ後刻お知らせいたします。きようは資料を持つておりませんので……。
#43
○横田委員 いつ調べていただけますか。
#44
○中川(以)政府委員 なるべく早い機会にお届けいたします。
#45
○横田委員 それでは、これは次の委員会まで持ち越してもよいと思います。次に貿易関係のことでお伺いしたい。食糧のことです。私がこれから申し上げまする数字は、私個人並びに党といたしましては、良心的に調べて來たところの数字でありますが、何分占領治下の数字でありますから、眞偽のほどは疑わしい。だから数字の点において間違いがありましたならば、これを各関係官聽において正していただきたい。それを前提にしてお尋ねいたします。昨年はたしか二百万トンの食糧が入つたということを私どもは聞いております。今年は三百万トンの食糧が入るらしい。その食糧の品種はたとえば小麦粉が何ほど入つた、あるいは大豆が何ほど入つた、あるいは砂糖が何ほど入つた、また消費者が困つた問題の代用粉が何ぼ入つた、あるいは玄麦が何ぼ入つた。こういうことをお知らせいただきたいのです。
#46
○中川(以)政府委員 それは二十三年度でございますか。
#47
○横田委員 そうです。
#48
○中川(以)政府委員 從來の実績でございますか。
#49
○横田委員 そうです。
#50
○中川(以)政府委員 ただいまこれはちよつと資料がございませんので、一緒に後刻お知らせすることにいたします。
#51
○横田委員 それではついでにもう一言申し上げますが、もし玄麦が入つたときには、その玄麦をどこで製粉されたか、また製粉されるときにふすまが何ぼできたか、またふすまはどういうものに使われたか、それを聞きたいのです。これは重要な問題でありまして、農村では飼料が今足りないのです。農民は、自分のところでつくつたものは全部供出させられる。ところが銀座のまん中に出てみると、自分のうちの牛や馬に食わせたいふすまが、人間に食わせるような物になつて出ておる。人間が食つている。これでは供出をサボらせるような氣持を與えるのはあたりまえです。ですから私は麦が何ぼ入つて、それがどこで製粉されて、それが何パーセントの率であつたか。またそれをどういう所へ配つたか。その金が何ぼになつたかということをはつきりお示し願いたい。それからあきカンの問題もついでに尋ねしたい。それから麻袋の問題、それらのものの処分、行方についても一緒に知らせていただきたい。それからまた賣られたときの値段、大阪においては何ぼ、東京においては何ぼということをお伺いしたいのです。大体アメリカから小麦が入つておりますが、それに対して、日本人を生かしてくれるものだということで、みなこれを非常にありがたがつて感謝祭などをやつておりますが、しかし貿易という問題にしても援助という問題にしても、そこに悪意的なものがあつて私はいけないと思います。小麦粉は何もアメリカだけでとれるものじやない。ソビエトにおいてもとれるのです。ソビエトは東欧諸國に出しておる。こういう実状を政府は調べておられるか。またアメリカから日本に入つておる小麦を先ほどの小麦と比べて高いと思うか、安いと思うか。それを第一にお伺いいたします。
#52
○中川(以)政府委員 そういうような点も、私どもの生活物資局において、わかります限り調べましてお答えを申し上げることにいたします。
#53
○横田委員 なるべく早くやつていただきたいと思います。それでは続けて申します。きようはどうも答えていただけないことが多いのですが、今度は石炭のことです。たしか石炭がカナダあたりから、一トン二十七ドルから二十九ドルくらいで入つておるということを私どもは聞くのですが、樺太の石炭で土威炭というものが、一トン十四ドルで入るということを聞いておる。この土威炭というものは安いものですから、悪いものかと思うとそうではなくて、戰前においてもこれがやはり日本においては製鉄に相当使われておつた。そうしますと、こういうような安い石炭が幾らもあるにもかかわらず、どうして高い石炭を氣前よく買うて、借金をこしらえ、税金をたくさんとられ、そのために経済再建という面において苦しまなければならぬのか。こういう点を政府はどう考えておられるのか、それを伺いたい。
#54
○増岡政府委員 輸入炭の輸入先につきましては、今小麦粉についてもいろいろ御議論があつたようでありますが、輸入港の関係あるいは消費者の関係から言つて、また輸入先も今のような状態では、こちらが希望するごとく全部とるわけにも行かないというような状態にあります関係上、必ずしも値段の安いものばかりを受けるという状況には事実上なつておりません。しかしながら今お話のように、なるべくこちらで間に合うものがあれば、安いものをとりたいというのは当然考えるべき筋合いでありますので、先ほど申しましたような諸般の事情を考慮いたしまして、安いものをできるだけ買いたいということには、努力しておる次第であります。
#55
○横田委員 安い得なものを日本にたくさん入れて、復興のために役立たせたいということは政府のお考えの中にもある。しかし現在の條件のもとにおいてはできないというのが、政府の本筋なのですか。
#56
○増岡政府委員 ただいまのところでは、必ずしも全部が思うようには参らぬわけであります。
#57
○横田委員 そういうようなお答えを聞きますと、占領というものと援助というものがわれわれの助けにはならないで、政府の説明を聞いておりますと、いかほど不利なものでも、あるいは高いものでもわれわれは買わなければならぬ。こういうことになると言われるのですか。そういうふうに解釈してよろしいのですか。
#58
○中川(以)政府委員 私どもといたしましては、日本の産業の復興のためには、最も適切なものを輸入しておると信じておる次第でございます。
#59
○横田委員 現在の國会の中にある経済安定委員会、これは國権の中で占めるところの地位から申しましても非常に高いものである。それで私たちは選挙で選ばれた委員として、当然政府にお尋ねしているのです。それにもかかわらず、政府の各責任者は貿易について、しかも現在の日本においては一番重要な援助の問題、その援助の物としてと現われて來るところの量、値段についても知られない。それをもつて貿易を云々しておるということは非常な暴挙だと思います。高い物、安い物の値段もわからずに、それを下僚にまかせて今度調べてお答えする。そんなむちやな答弁をしている人たちが貿易をやつている限り、日本の國が借金して破滅するのはあたりまえじやないか。だからそういう点については、政府の方ももつと元氣を出して、國の再建のために党を超越してやつていただきたい。これをひとつお願いいたします。
 それからあまりお苦しめしてもしかたがないと思いますので、次に独禁法を緩和されるそうでありますが、しかしその独禁法を緩和されるということは、非常にわれわれには解釈しにくいのです、この一つとして――別に独禁法の論議をするわけではありませんが、日石とカルテツクスあるいはスタンダードと東和燃料が協定を結んでおります。この協定の内容を発表していただきたいと思います。
#60
○中川(以)政府委員 今お話のございましたのは独占禁止法のことでございますね。これは外資の導入を容易ならしめるように、從來の不合理な点を改正せんとただいま檢討いたしております。今御指摘の石油関係の協定につきましては、ただいま私はお答えを申し上げるだけの数字も覚えておりませんので、いずれ調べまして、この点もお答え申し上げます。
#61
○横田委員 これをなぜお尋ねしたかと申しますと、今後の改正の要点は、日本の國内の独占資本――こう申しますと非常に本会議では民自党の諸君からやじを受けるのでありますが、現にあるのです。國内の資本には非常に條件がよくない。外國の独占資本が入つて來るには非常に都合がよい、そういうふうにわれわれは聞くのであります。確かにこの協定の一つとして、こういうことが言われるのです。大体このカルテツクスというアメリカの三大石油会社から、日本は先の協定によりまして、日石に二万キロリツトルの石油が入つて來るそうであります。この一定量というのは何をさすのかわかりませんが、一定量が賣れればよし、賣れない場合には、日本の國において石油をかつて氣ままに、外國の会社が賣つてよろしいというようなきめがあるように思うのであります。たしか戰前の日本全体の石油の消費量は三百万キロリツトルだと思います。その三百万キロリツトルから二万キロリツトルをとるといたしますと、問題なしに賣れるが、東京の町でも威勢よく走つております車はみな外國の車であつて、そしてその中に乘つておる人はみな目の玉の色が違う人たちだ。ところがわれわれの自動車は吹出物ができたような自動車で、これはガソリンのような高級なものは食わないガタ車です。そういたしますと、私たち自身は、日本の現状から見て、二万キロリツトルというものが賣れるのか賣れないのか疑わしいと思います。もしそれが日本で賣れない場合には、これを外國の石油会社が一手に独占してしまう。そうしてくれとそれを見越してこのような協定を一体お許しになつておるのかどうか。この点が聞きたかつたので、私は質問したのであります。
#62
○中川(以)政府委員 今の点も調査して後刻お答えいたします。
#63
○小野瀬委員長 横田委員に申し上げますが、きようはあなたの質問の内容がわかつておりませんでしたものですから、委員長としましても、政府にそれぞれの交渉をしてなかつたのであります。從つてあなたの質問のようなこまかい点につきましては、政務次官としてはお答えが困難だと思うのであります。今度はよく御質疑の内容がわかりましたから、係の政府委員のおいでを願つて、そしてお答えを願うことにいたしたいと思います。
#64
○横田委員 貿易関係のことについてもまだ大分あるのでありますが、それは次の機会にして、次には金融のことでちよつとお伺いいたします。農村金融のことについては先ほどからもいろいろ言われましたが、大体農業協同組合をわれわれがこしらえますときに、たしか農林省から十ぐらいスローガンを與えられまして、その中には金を預けてくれ、それで金は幾らでも借すということが言われておつた。それを基礎にいたしましていろいろな農業協同組合は事業を興している。事業を興して、非常な借金になつているところもあるのです。そういうような場合に、今後その借金というものはじつととまつているのではないのでありまして、事業をやめてしまうとそのまま借金が残つて行くし、これからやつて行くとなお金がいる。そういう場合に対しての金融は、どういうようにお考えになつておるか。
#65
○福田説明員 ただいまの農業協同組合が事業をやるために借入金をして、そして借入金を使つたらそのあとをどうするかという御質問ですが、農業協同組合の事業そのものが食糧増産その他に直接関係し、また一定の計画に從つて行われたものであれば、その事業を継続して行くためにできるだけの努力をしなければならないと考えます。ただ事業と申されますけれども、その内容によつて購買事業、販賣事業いろいろありまして、内容のいかんによつて判断しなければならないのではないかと思います。概して農業協同組合になる前の段階においては、手持のストツクがかなりふえておつたように聞いておりますが、そういつた手持品の増加に基く借入金の増加は、それをだんだん消化することによつて、賣拂うことによつて、借入金が返済できるのではないかというふうに考えております。
#66
○小野瀬委員長 横田委員にちよつと申し上げますが、本日は理財局長、銀行局長ともドツジ公使に呼ばれまして、そちらへ行つておられますのでお見えになりません。それから財政金融局次長、青木経本長官のお二人は、目下参議院の方へお出になつておりまして、あなたの御質問に対してお答えができないことはまことに遺憾でございますが、貿易関係につきましてはただいま貿易政策課長の小出さんがお見えになつておりますので、小出さんから貿易に関してはお答え申し上げられると思います。
#67
○小出説明員 先ほど輸入物資の問題に関連いたしまして御質問があつたのですが、最初の食糧関係の輸入物資に関連したいろいろな副資材関係、麻袋でありますとか、あきカンでありますとかいうようなものの処分、行方であるとか、その値段というふうな問題についての御質問でございましたが、実はこれらに関しましては、私どもの方としては、大体國内に入りましてからは、あとの食糧の配給の問題等に関連いたしまするので、生活物資局の方でないと詳細はお答えできかねると思います。從いまして貿易局といたしましては、本日はその用意がございませんので、御了承いただきたいと思います。
 それから石炭の問題でございまするが、カナダも非常に遠距離の輸送でありまするので、輸送費が相当價格の中に織り込まれておりまして、從つて比較的割高の石炭を買わなければならぬという点につきましては、御指摘の通りでございます。それから樺太からもある程度石炭が入つて來ております。そこで問題はそれらの日本が買いまする石炭の値段の問題でございますが、これは結局これらの輸入物資を、どこからどういうふうな品物を入れるかということにつきましては、これは占領下の現在におきましては、日本政府だけではもちろん決定できない問題でございまして、安本といたしましては輸入計画というものをつくつておりまするが、これはある程度一つの希望計画的な性格を持つておりまして、できるだけこちらからはどこの製品をどういう順序で入れたいということにつきまして、希望を申し入れまして、関係方面と折衝したしました結果、ここに一つの計画ができ上るのであります。そこで同じ石炭につきましても、單に値段の問題だけでは実は決定できない要素が多いのでありまして、たとえば同じ石炭でありましても、超粘結炭あるいは無煙炭いろいろございまして、製鉄用の原料炭といたしましてどういうカロリー、どういう灰分、どういう揮発分の石炭か、最も規格として適当であるかという問題もありまするし、また無煙炭といたしましても、ガス、コークスに使います場合、あるいは窒素肥料に使います場合、それぞれの場合に應じまして、その需要の内容に應じまして、またその製品の規格ということも考えなければなりませんので、單に値段が安いということだけをもつて判断することも、片手落ちではないかと考えるわけであります。しかしながらもちろん全然同じ品質でありますれば、比較的値段の安い方が望ましいことは申すまでもないのでございますが、樺太の石炭とカナダの石炭では、またおのずから品質も違いますし、用途も違つて來ようかと考えますので、單に一概に値段の点だけで判断するということも、できないのではないかと考えておるわけであります。
#68
○横田委員 今の答弁によつて大体輸入計画というものは安本でも出しておられるようですが、この場合に私は何も今日國会議員になるということを予想しておりませんので、ずつと前に輸入関係のことについて、ちよつと雜誌を読んだときに出ていたと思うのです。たしか中央公論だつたと思いますが、政府の輸入を要請される係の方と、進駐軍の方と、メーカーの方が寄つて、日本のゴムぐつ製品のいんになる布がいけないので、製品が非常に悪いじやないか、こんなものではだめだ。こんな糸ではだめだ。アメリカの綿よりはエジプトの綿の方がしんに使うには強い。それが來ないから悪いのだ。こういうような話が書いてあつたと思う。それからたしかゴムについては、日本では上級のゴム原料を買つてそれを加工していた。しかしこれはAとかBとか、名前は正確に知りませんが、ずつと下つて行きますが、機械で精製するのに使う。ところが現在入つておるのは、機械はいいゴム原料を要する設備だのに、入つているゴム原料は非常に悪い。それだから炭坑農村に地下たびを送つたら、それがはけない。しかも炭鉱のおやじか言うところによると、地下たびを一日はいたら破れたというのは初めてだ。こんなものは使えないと言つて驚いている。進駐軍の方が言われるのだから、日本の役人が言うてもだめだというので、今の課長さんや部長さんのような、非常に謙虚な態度で言われた。そこの進駐軍の人が言われるには、もつと大胆にやれ。そういうことではなくて、このゴムぐつの向上のできない一切の現象が、占領に伴う人為的の作用だとすれば、それはもつと大胆に要求して、日本のためにやらなければだめだと言つておられたように思う。そういう点におきまして今後はもつと大胆率直に、小菅の刑務所に入れられても、巣鴨の刑務所に住んでもいいから、日本の民主的再建のために大胆にそれを要求し、それを各廳において可能な限りやつていただきたい。そうでなければ國内に入つておるところの対日援助のための物資が、非常に不得策のものであつて、損をしなければいかぬというように聞こえるけれども、そんなものではない。日本を民主主義の國にして、物資豊かなアメリカのように、男も女も日暮れにはきれいな着物を着て、自動車でドライブするようにしてやる。それをやれるように要求してもらつたらいいではないか。それをやられないことに対して、私たちは非常に不満を持つております。それが基礎になつておりますから、今日の復興は勤労者には非常に悪に復興になつておる。ニユーヨークの復興にならないで、上海の復興になつておるのだと思う。このガラス箱の中におきましては、安本の計画によつて日本が復興されて行くような道順をどんどんふんで行く。しかしその中においてはたくさんの物はできるが、できた物は外國に行く。外國に行かずに日本に残る物は、百貨店の陳列窓に並んでいる。こしらえたわれわれが買おうと思つても、ガラスのカーテンにさえぎられて手に入らない。それじや困る。はつきりとわれわれが言い得られることは、皆樣方は当初復興経済を云々され、ロシヤのことを鉄のカーテンと言われる。アメリカのことをドルのカーテンだと言うけれども、それに対しての日本の今の復興はガラスのカーデンの中にあつて、われわれ大衆には少しも得がない。経済安定本部が発表されるところの経済現況の文字と文書の中にのみ復興されておるのであつて、こういうことではまずい。もつと元氣を出してやつてもらいたい。
 それから次にちよつと石炭のことをお尋ねします。士威炭と、カナダ産の石炭はどういうふうに品質がよくて、使途がどう違ふのかということを一ぺん聞かせていただきたい。
#69
○永野説明員 ただいまお話のありました数量なり、品質なり、用途なりについての資料を持ち合わせておりませんので、いずれあとで資料を御提出いたします。
#70
○横田委員 ちよつと伺いますが、その資料というのは何ですか。專任の方がおられて、常に暗記しておられるその人だけが相談して、いつも輸入計画を立てておられるのですか。それとも一應そういうような人が立てた場合に、上の人が今までの古い機構に乘つかつて、それを立てたけれども、上級官僚の方は知らぬのだけれども知つておるような顔をして、今言われたように、それに判を意地惡く押すというようなやり方をやつておられるのですか。
#71
○永野説明員 今貿易の関係からお話がありましたように、一應の希望数量を出しまして、それに基いて決定計画ができるわけなんです。そういつた希望数量が決定された結果、それに基いて配炭実績はどうかというような資料は、いずれ後刻御提出いたします。
#72
○横田委員 それから硫安のことをお聞きします。占領政策云々の問題について、われわれは占領政策を非難しているのではないのでありまして、少くとも占領ということに対しての物の考え方が民自党とは違う。アメリカには偉大なるワシントン、リンカーンがおつた。あの人たちは國を愛する点において偉かつた。日本人も國を愛する熱意を持ち、またアメリカの占領に当つておられる方に、愛國の至情を持ち、あるいは再建の熱意を持つて当られることによつて、初めて援助などの効果も上るのだと思うのです。ところが日本ではそうではない。言われたことを唯々諾々として聞く。すなわち占領政策に対して熱がないというような物の考え方、やり方は、非常にデモクラシー的ではないのでありまして、これは菊の御紋が代表するところの收奪時代の政治官僚のやり方だと思うのです。その点はうんと態度をかえて御答弁を願いたい。
 それから硫安ですが、たしか日本の硫安は、私の記憶に間違いがなかつたならば、年間百四十万トン生産されたと聞いております。ところが本年におきましては、どういうわけで百万トンに切下げたかということを伺いたいのであります。
#73
○中川(以)政府委員 本年は切下げておらないはずでございます。
#74
○横田委員 やはり百四十万トンですか。
#75
○中川(以)政府委員 百万トンでございます。
#76
○横田委員 それでは日本では百四十万トンの生産能力があるというように、経済諸雜誌、諸年艦に傳えられているのは、うそですか。
#77
○中川(以)政府委員 生産能力は百四十万トンございましても、どの産業も今日全部フルに動いておるものはございません。各産業を総合的ににらみ合せまして、総合生産計画を立てておる次第でございまして、硫安は百万トンにとどめておる次第でございます。
#78
○横田委員 それでは百万トンで足りないから、三十万トンの硝安をアメリカから輸入されるということですが、それでは百四十万トンできるけれども、三十万トンの硝安を買わなければならぬために、百万トンを計画されたのですか。
#79
○中川(以)政府委員 日本で肥料が自給自足できることは最も望ましいのでございますが、たとえば電力の関係、硫安で申せば硫化鉱の関係等で不足をいたしております。また石炭の関係もございまして、肥料に全部これを持つて参ります際には、他の産業はやはり大きなネツクができます関係上、総合的ににらみ合せまして、不足分をやむを得ず輸入に仰いでおつたという状態でございます。
#80
○横田委員 それからアメリカの硝安の品質とか、あるいはきく量といつたものを聞かしていただきたい。
#81
○中川(以)政府委員 硝安は從來日本であまり使つておりませんので、農村ではこれの使用に対しまして、当初誤りまして、いろいろの問題を惹起しておつたのでありますが、最近は農林省におきまして、これの使用方法も十分に指導したしまして、ただいまは有効に使つておるわけで、硫安に比しまして遜色はないと存じます。今後硝安も、日本内地におきましても、できるだけ製造に対して研究をしなければいかぬというふうに、考えておる次第でございます。
#82
○横田委員 それでは硝安のことについて……。硝安はたしかききめはいいけれども、すぐに流れてしまう。だから畑にはいいけれども、日本のように水田の多い所においては、不適当だとわれわれは考えておつたのです。それを改良せられたということは、農林省の方においと水田の方を改良されたのか、硫安の品質の方に改良を加えられて、日本に適するようになつたのか、その点ちよつと伺いたいわけであります。
#83
○中川(以)政府委員 私の知つております範囲では、これの使用に対しては、畑作の方におもに向けられておるかと存じます。水田の方も他の肥料と混合をいたしまして、有効に使うべく指導をいたしておるものと存じます。
#84
○横田委員 それから繊維原料の芒硝のことですが、これはたしか日本では年間の所要量は三万トンですね。これはアメリカのものより、日本のものの方が非常によいとされておるにもかかわらず、日本の所要の一万トンを残して、アメリカから二万トンか三万トン――数字ははつきりわかりませんが入るようになつておるのですね。
#85
○中川(以)政府委員 それはこの次の機会に申し上げます。
#86
○横田委員 電力のことをちよつと聞きたいのですが、地方から東京に参りますと、東京ではあまり電氣が消えないのです。特に議員宿舎などにおいては停電が一回もない。地方においてはしよつちゆう消えるのです。これは一体どこで割当てられておるのか、またどういうような計画でやられておるのか、これを聞いておきたい。
#87
○増岡政府委員 地域別、あるいは産業別の大きなわくにつきましては安本で計画を立てまして、これは具体的な産業あるいは工場、そのほかこまかいところにつきましては商工省の系統で、地方へ割当てをしておるわけでありますが、最近の電力の状況は現在一應豊水期に入つておりますが、一――三月の渇水期がむしろ異常に水が出たという関係で、現在四月の状況では例年よりは少し水が少いというような状況になつておりますので、お話のように豊水期にもかかわらず、多少停電があるという所があるかとも考えるのであります。しかし現在のところは今申しましたように二箇月あるいは三箇月は豊水期でありますから、発電力といたしましては現在の設備をもつてしては、大体一番多く出る時期でありまして、停電等は各地とも比較的少い時期になつておるわけであります。ただ地域的に多少の不均衡がありますのは、やはり発電設備の所在あるいは送電設備の関係その地からで、大体考え方といたしましては、全國平均してやるという建前ではおりますけれども、今申しましたような発電設備の所在なり、あるいは途電線の関係ということで、全部が全部均衡がとれておるということには参りませんために、あるいは東京に比較してある地方においては状況が悪いということはあると思います。ただ建前といたしましては、なるべく全國を平均するという考え方でやつておるのであります。本州全体といたしますと、本州の――中國は別として、関西地区までは大体同じような需給関係で行くと思いますし、また北海道、九州あるいは四國においては、御承知のように本州とはつながつておらぬし、中國でも本州の発電地帶よりも少し離れておるという関係で、本州の中央部に比べて需給状況は悪いという関係に相なつておるのであります。根本的には全國的にならずという建前で行つておりますが、先ほど申しました條件がある程度違うという事情がありますために、すべて現実には一緒になつておるという状況ではないわけでありますが、できるだけその施設の改善その他によつて、全國的に不公平がないようにいたしたいという建前で進んでおります。
#88
○横田委員 そういう建前で進んでおられますけれども、これは大体いつごろ不均衡がなくなるかということを伺いたい。なぜかと申しますと、大都会ではランプを見るさえ笑つているのに、われわれの方では夕方の御飯時分に電氣を消されて、ろうそくを買いに走りまわらなければならない。このように非常に電力事情が悪いので、あらゆる大衆的な会合でわれわれはいつも困らせられる。そういうことのないように考えて、出て來て聞きますと、説明は非常に御親切ではあります。やりますと言つておられますから間違いないであろうが、これということもきまつておらないし、施設の点について今度の資金関係でぐつと押えられておるのですから、これも熱がないのです。だから当分そういう不均衡があるならあるということを、はつきり言つてもらえないならば、大体いつごろからこういうような不均衡がなくなるかということを知らしていただきたい。
#89
○増岡政府委員 ほんとうに使えるだけと言いますか、一應希望通り使つて、不均衡がないというか、皆さんが十分に使えるという状態になるまでには、おそらく五年たつてもなかなか困難だろうと思います。現在の発電の状況から言いますと、全國的に言えば、過去の実績に比べて劣らない程度の発電力が出ておるのでありますが、戰後消費状況が非常にかわつて來まして、工業用についても電力に依存する部分が多くなつた。あるいは家庭用の用途についても電力を使う部面が多くなつたということのために、需給の均衡というものは全体的には相当破れておるのでありまして、これが改善のためには相当の設備をしなければ、とうてい満足するところには行かないのであります。しかし各地ごとにがまんをするにもあまり差がないようにということのために、先ほど申しましたような考え方で操作はしておるのでありますが、ある地方には火力設備の方が多くて、水力はない。あるいはある地方には非常に水力の豊富な地方があるというために、やはり地理的な條件がありますので、全國的に現在の足らない情勢を全部ならして使つていただくという建前には、なかなか操作がむずかしいわけであります。大阪や東京なんかの例を見ますと、大阪と東京では必ずしも原則的に、豊水期においてそう違つた需給関係ではないのでありますが、各地における電力の配分ということのやり方が、なかなか思うように行かないために、具体的に一軒々々の家あるいは一つ一つの工場について比べれば、東京の家庭と大阪の家庭とでは違う。あるいは東京の同種の工場と大阪の同種の工場とでは違うという事情はあるのでありますけれども、つながつており地域においては、工場用の割当あるいは家庭用の割当についても、同等の割当をしているということであります。しかし発電の状況が御承知のように電力は計画的に行かないで、水相手の部分が相当にありますので、具体的に雨が降らなかつたとか何とかのために非常な不均衡が生じて來るというのは、今の需給関係で全般的に足らないという関係から、やむを得ない状況になるわけであります。
#90
○横田委員 学校のガラスのことでちよつと伺います。割れた学校のガラスはいつまでたつても入らないところが多い。喫茶店のガラスはすばらしく入つて行く。こういうような現況を見ますと、経済安定本部のうちにおきましては、学校のガラスを入れて、子供を氣持よく勉強させてやるという計画は立つておらないのですか。
#91
○中川(以)政府委員 ガラスの生産は漸次好轉をいたしております。ただ学校でガラスが十分にとれないという点は、学校の予算の関係が非常に大きな影響を及ぼしておる次第でございます。ことに本年六・三制の問題がああいうふうになつておりますので、そういう関係が至大な影響があると存じますが、そういう点が逐次改良されますると同時に、ガラスの方は生産も逐次増産をされておりますので、遠からず解決をいたすものと考えております。
#92
○横田委員 学校のガラスは予算の点で難色がある。よく入るところの喫茶店のガラスは、予算の点に難色がないから十分に買える。これらは一体どういうような安本の計画から生れて來るのですか。
#93
○中川(以)政府委員 喫茶店のガラスのことについては御答弁の限りではないと存じまするが、私どもは正しき生産計画を立てまして、そこに資材の割当をやつておる次第でございます。
#94
○横田委員 喫茶店のガラスは答弁の限りではない。答弁の限りでないようなところのものが安本の復興計画の中にあつて原料を使つている。それが日本にあるということもお認めになるのですね。
#95
○中川(以)政府委員 そういうものはやみで取得いたしておるとしますれば、これは今日嚴として法例がございますので、それによつて取締りをいたすはずでございます。
#96
○横田委員 現在法規がありながらそういうようなやみが横行しておる。これを取締ることができなかつたならば、取締ることのできる法規をおこしらえになつてやるのですか。それとも今の法規で十分なのか。今までの法規をお使いになるのですか。むしろやみをやれというゆとりをもつて、これまでの取締りをやつておられたのですか。
#97
○中川(以)政府委員 今の法規で十分に取締れるはずでございます。この点につきましては檢察廳、経済査宰廳等が十分活動いたしておるはずでございます。
#98
○横田委員 十分に活動しておつてあんな状態であるならば、今後十分以上の十二分というものがあるのですか。どういうふうにやるのですか。労働組合は、非常に労働強化であつて、しかも働いた者に対しては今までうんと働かしておいて、いらなくなつたら行政整理で首を切るといつて、おこつております。だから今一ぱいに檢察廳も裁判所もやつているんだと思います。ところが何か日本の生産経済の仕組みの中に、そういうようなやみの原因があるのじやないか。その点に対する安本の考えを聞きたい。
#99
○中川(以)政府委員 その点日本の再建のためには官民協力いたしまして、懸命なる努力を拂いますことでございまして、いやしくも官僚たる者は官僚の本分を重んじまして、いわゆる官僚横暴になつてはならない。それと同時に一般國民諸君も、債に日本再建のためにはこの苦しい耐乏生活に耐え忍びまして、日本の復興をはかるということでなければならぬと思います。これがためにはただ一方的に御議論がございますが、すべての日本國民が、正しい日本の前途に対しまして、努力と誠意をもつて傾倒するにあらざれば、そういつた点も債に改善はできないと存じます。
#100
○小野瀬委員長 横田委員に申し上げますが、先ほどから御質疑を承つておりますと、本日の議題外の問題に触れておられる点が非常に多いようでございます。時間も足らないときでございますから、なるべく議題に載つておるものについて御質問願いたいと思います。
#101
○横田委員 議題に載つておるかおらないかは、あなたの手元にこれこれの点で質問さしていただきたいという趣意書を出しておるのですから、少くとも議題に載つておるとか載つていないとかいうことは、今言うてもらつてはだめです。ただ次会にまわせというんだつたら別ですが……。
#102
○池見委員 きようの議題はわかつておりますように、二十四年度の資金計画の説明ということでありました。それに対して各委員から相当の質問も出たようですから、これでそれに対する質問が終つたならば、次の問題に移つていただきたい。さらに横田委員からの質疑があるならば、そういうものは次の機会にまわしていただきたい。きようの議事のことについての進行をこれからお願いします。
#103
○小野瀬委員長 池見委員にお答え申し上げます前に、なお横田委員にお諮り申し上げますが、先ほど來の横田委員の御発言中に、ちよつと議員徽章に関しまして、不穏当と思われる点があつたように思うのですが、その点もし速記録を調べまして不穏当な点がありますれば、委員長において適当に処理したいと思いますから、御了承願いたいと思います。
#104
○横田委員 この前にあつたように委員長の方において、適当にやつてくれるならばそれでけつこうです。
#105
○小野瀬委員長 適当という、その程度にしておいていただきたいと思います。
#106
○横田委員 先ほども言われましたように、質問はたくさんあるのでありまして、私は議事規則を守つてあなたに許可を受けてやつたんだから、その方さえ明らかになれば、私の質問は次会にまわしてもけつこうです。
#107
○小野瀬委員長 横田委員にお答えいたしますが、もちろんあなたの質問通告の中には、物動計画というような面までも入つておりますので、ただいまにガラスの問題にいたしましても、通告中のものと言えば言えないこともありませんが、大体におきまして本日の議題は、二十四年度の資金計画についてでございますから、直接関連のある問題だけに御質問願いたいと思います。
#108
○横田委員 それではちよつと、資金計画の点で……。農村におきましては言われただけの米の超過供出も済んだらしいが、むしろその内要を見てみますと、どうやらそうではないらしい。この超過供出の点については、三倍の價格で買い上げるとか買い上げないとかいう点でもめておつたりして、市町村においてその金をくめんして拂つた。現に滋賀縣のように良心的に拂つたところが、経済安定廳から押えられた。それはあぶないというので、それと同じような問題のあるところにおきまして、米の價格としては拂えないけれども、あるいは農村に誘蛾燈をやるようにして、市町村から補助しようじやないかというような形において出されたといわれておる。そういうことについて、一体どういう時期で、どういう計画でやつておられるのか。そんなこともあるかないかも聞きたい。
#109
○福田説明員 超過供出のために金をくめんした。その資金計画はどうなつておるかという御質問だと思いますが、この資計画では非常に離れたような見方をいたしておりまして、一々の積み方は、ある限られた範囲にしかやつておりませんので、そういつた種類の資金は特にどこへ入つておるということは困難だと思いますが、いろいろな面で資金その他借入金なんかもあることでありますし、あるいは農地の開墾、開拓上の資金もあることでありますから、そういつたものは廣い意味では産業資金という中に、いろいろ雜多なものが入つておるというふうに考えられるかと思います。
#110
○横田委員 隠岐の島について――正確なところを言うのだつたら、今度の委員会まで待つていただきたいが、そこから人が東京に來ておりますから聞いていただきたいが、そこにおいてたしか去年政府関係の正式な許可を得て工事にかかつた、それは駅の工事だつたと思うのです。そういう公共的なものの工事でありますが、それに費用が三百万円いつた。その場合においては政府からやがていろいろの起債とか借入金とか、補助金も出るだろうというので、地元の人が百万円の金を出してやつた。ところが今度の布告でおじやんになつた。そういうことは一体どうしたらいいかという質問を私たちのところに持つて來てくれる。あるいは吹田におきまして引揚者の寮がある。それは個人の所有ですが、それに引揚者がたくさん入つておる。所有の人が住んでおるわけでなかつたからいけない。ところがその持主はそれを持つておると、税金の対象になつて非常に困る。買うてくれない限りは引き上げる。あるいは市関係、府関係で買うてくれない限りは、それをよそに賣らねばらなぬ。そうすると引揚者はそこから引揚げねばならぬというのですが、これを市当局において買う場合には、政府において記債許可を願いたい。起債許可ができなかつたら、補助金で願いたいという問題もあるのです。あるいは地下道の問題も出ている。鉄道の地下道をやるのに、市では十分予算をとり、出先機関においても了解ができておつた。ところが今度の計画でだめになつた。これを簡單に申しますと、正当の機関で正当に許されて正当に資金を使うてやつたけれども、それは一部は金を使いながら完了したが、今度の声明でほとんどそれがやれなくなつてしまつたのです。あとの金の支拂い、結末はどうしたらいいか。事業を打切つたらというが、その事業は打切れる性質のものではない。こういう場合どうしたらいいか。たしかこの場合において東京の民生局に持つて行けば、何か法律にかかるようなかからぬようないい方法を案出されたというのですけれども、それがあるならば聞かせていただきたい。
#111
○中川(以)政府委員 ただいまのお話は、本年度予算に計上されるものとして地元でもつてやつてしまつたが、今日予算がつかないで非常に困るというお話だろうと思います。この点は……。
#112
○横田委員 ちよつと待つてください。違うのです。そんなものも一つあります。しかし去年許されておつて、それによつてやつて行つた。そうしたら今年方針がかわつた。金の出所がないし、借金が残つた。そういう性質のもので金の面です。いま一つはあの法律でたとえば山の中――山の中というとおかしいですが、辺鄙なところに引揚者の住宅を建てまして、大体第一期工事は終つた。しかし浴場は第二期工事になつた。山の中の住宅は浴場がないと非常に困る。それはあとで建てられると思つておつたにもかかわらず、今度は建てられなくなつた。家は建つたけれども辺鄙なために風呂には行けない。だから計画通り浴場を建ててやりたい、こういう問題も起つておる。そういうことを聞いておるのです。
#113
○中川(以)政府委員 本年はそういう問題が方々にございます。ことに前段のお話の昨年許可を受けておつたけれども――これはおそらく継続事業のものが本年打切りになつたものであろうと存じますが、予算の面では打切りになつたのでございます。おそらく継続されるものとして金をくめんしてやられて、それが借入金として残つてお困りだろうと存じます。この点については今の予算の面からいたしますと、いかんともいたしかたがないのでございますが、実情に対しては私ども非常に御同情申し上げ、何とかしなければならぬと存じます。そういつたことは各方面にございますので、このたびの予算にはそういうことも考えられなかつたのでございまするが、いずれ將來におきましては、そういうものに対しましても、十分なる考慮が拂われるてあろうと考えております。いずれ予算の補正等もございまする際に、ある程度のものは受入れができるという時機が参るであろうと思います。
    ―――――――――――――
#114
○多田委員 議事進行について――金融問題、資金計画に対する質疑はこの程度で次会に延期されまして、為替レートの設定に対する政府の説明を聽取したいと思います。
#115
○小野瀬委員長 お諮り申し上げます。二十四年度の資金計画につきまする本日の質疑はこの程度にいたしまして、この際久しく懸案になつておりました單一為レートが、反る四月二十三日の決定されましたが、この影響は非常に大きいものがあると思うのでございます。財政上にも経済上にも少からぬ影響があると思いますので、この際政府から簡明率直に御説明願いまして、しかる後にこれに関する質疑をいたしたい、かように考えますが、いかがでございましようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#116
○小野瀬委員長 御異議ないようでございますからさよういたします。政府委員の説明を求めます。
#117
○中川(以)政府委員 対日為替レートの問題が久しくいろいろ檢討されておつたのでございますが、本二十五日午前零時を期しまして、為替レートが三百六十円に決定を見た次第でございます。これに対しましては、從來いろいろな論議が重ねられておつたのでございますが、大体予算に組まれました基礎は三百三十円で、いろいろな計算がなつておりました関係上、各方面では三百三十円で決定されるものと存じまして、これに対する輸出産業の面におきましては、企業の合理化、企業の努力によります輸出の振興に努めて参つておつた次第でございます。これが三百六十円に決定を見ましたので、輸出方面に対しましては御承知のごとく一應好影響を與えておるわけでございます。これがために三百三十円では、おそらく輸出産業のうち五五%ぐらいしか、從來のままの輸出企業の努力においては可能ではないかと言つておりましたことが、この分で参りますと七〇%くらいは三百六十円で可能であろう。しかもその上企業の努力、今後の各方面の努力によりまして、より以上の輸出が可能であると存ずるのであります。この点に対しまして、政府といたしましては、輸出産業方面に対して一層激励をいたしまして、三百三十円が三百六十円になつたために、氣をゆるめて、安易な氣持で各産業に携わるというようなことがあるといたしますと、これはまことに遺憾なことでございますので、この点は十分にそういうような遺憾な点がないように、各方面を督励いたす考えでおります。
 なお輸入面について見ますると、結局三百六十円になりましたために、從來の輸入物資に対しまする補給金が、相当問題に相なる次第でございます。從來輸入物資に対しまする補給金といたしましては、予算面にも計上いたしましたことく、八百三十三億と予定をいたしております。これは食糧、飼料等におきまして四百千億、肥料におきまして百十八億、工業原料におきまして二百六億、纖維原料におきまして六十五億、その他三十八億という内訳になつております。これが三百六十円に相なりました結果、一應の計算をいたしてみた次第でございまするが、食糧飼料等におきまして、四百七十九億八千九百万円ということに相なります。肥料におきまして百三十四億五千九百万円、工業原料におきまして二百三十八億千八百万円、纖維原料におきまして七十五億円、その他におきまして四十五億四千八百万円、合計いたしまして九百七十三億千四百万円と相なりまして、從來よりも百四十億千四百万円の増加と相なる次第でございます。これに対しまして予算面から見ますると、補給金を八百三十三億しか出せないことに相なつておりますので、まず考えられますることは補給金の対象を減らす、また補給の金額の單位を減らして行くということが考えられるのでございます。しかしながら食糧肥料等を買いまする際には、さつそく國内の食糧の價格の変更というようなものが出て参りまするので、かくてはただいま低位安定を期して物價政策をとつておりまする現状におきまして、なかんずく食糧に対しましては先般主食を一部値上げをいたしまして、これのすえ置きを政府が言明しておりますので、現状におきましてこれらを上げることは不可能であろうと存じます。そこでこれらに対する補給金は依然といてこれを出すべきであろうと存じます。その他の産業部面におきまして、できるものはこれを合理化し、対象を減らし、また單位の切し下げというようなことを考えることもあるかと存じます。しかしこれらにつきましては、まだ関係方面との折衝も十分にできておりませんので、ここしばらくの間は、これが善後措置に関しましては、政府といたしまして愼重な檢討を加えまして、これがために國内の物價に大きな影響のないよう、また國民生活に多大なる犧牲をかけないということを建前といたしまして、最善の方策をせつかく檢討いたしておりまする次第でございます。そこで対日援助見返資金の問題でございますが、これは一應予算におきましては千七百五十億を見ておるのでございますが、米ドルにいたしまして五億三千万ドルを予定いたしておつたのでございます。これがもし五億三千万ドルがそのまま維持されまするならば、対日援助資金は約九%ほど増加いたすことに相なる次第でございまして、これらにつきましては、どういうふうにこれが使途されるかは今後の研究問題でございます。但しこの対日援助資金の決定は、近く開会されまするところのアメリカの國会において、決定をされまする次第でございまして、五億三千万ドルと決定した場合には、自然これは今日の為替レートではふえることに相なる次第でございます。
 以上のいろいろ複雜な問題がございまするが、これを総観いたしまして、このたび決定されましたところの三百六十円というレートは、日本の現在の実情から申しまして、私どもはきわめて至当なるところに決定をされたものと存じます。これがために日本の経済安定、復興のためにはプラスの面になりまする部面が非常に多いことを、私どもは確信をいたしております。またこのレートの決定に対しましては、國民各方面の一段の努力を喚起いたしまして、今後日本の経済が國際場裡に入りまして、國際経済に突入をいたしまするわけでございまするから、この機会に十分にこの効果を表わし、日本の再建のために貢献をせんことをひたすら念願をいたしておる次第でございます。なお詳細の点は御質問によりまして、お答えを申し上げたいと存じます。
#118
○小野瀬委員 ただいま中川政務次官からきわめて要領を得た御説明がございましたが、ただいまの為替レートに関する問題も合せて資金関係と同時に御質疑をしていただきます。
#119
○高田(富)委員 議事進行について申し上げます。これはいろいろ重大なことですから、関連部門のこまかい産業部門の部門もあるかと思いますので、きようは総括的な質問だけをやつて、また別の機会を設けまして、詳細にレート決定に伴う諸影響についての檢討をやることをお願いしたいと思います。
#120
○小野瀬委員長 ただいま高田委員から議事進行につきまして御発言がございました。まことに適当な御発言でありまするので、さよういたしたいと思いまするが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#121
○小野瀬委員長 御異議がないようでありますから、さよう決します。
#122
○高田(富)委員 それではただいまの御説明の中で、予算では補給金が八百三十三億になつておると思う。これは今後補給金このものを増額するということは、絶対にやらないということははつきりいたわけですか。その点をちよつとひとつ伺いたいと思います。
#123
○中川(以)政府委員 ただいまただちに増額の措置をとらぬということでありまして、これは愼重に檢討を加えまして、関係方面とも協議をいたしまして、今すぐ予算の補正をやるというようなことは考えておりません。これは將來の問題に相なると存じます。
#124
○高田(富)委員 それから今まで四百二十五円のレートで輸出されていたものは相当たくさんあるわけですが、これがこういうふうに実施されますと、相当大きな影響を及ぼすので、その準備としては三百三十円にすべき準備は相当されておつたと思うのですが、三百六十円で多少甘くはなつたとしても、ただいまの御言葉のように安心しては困るというような心配を政府はされておるようです。もちろん安心する部面もあるかもしれないけれども、やはり実情は安心ではなくて、現実にこれが実行されることになつたために、四百二十円でやつておつたようなところにつきましては、非常に重大な問題になると思うのです。今までの三百三十円で予定した当時の対策というものもありましようから、それに対する大綱だけでも、政府の方針を承りたいと思います。
#125
○中川(以)政府委員 三百三十円であろうということが各方面に今まで考えられておりまして、大体三百三十円を目標にいたしまして、從來円安でもつて輸出をされておりましたものはそこまで持つて行くべく、あらゆる企業努力を傾倒されておつたのであります。たださようにいたしましても、たとえば造船でございますとか、あるいは自轉車であるとか、セメロイド製品であるとかいうようなものは、なかなか困難な面があると存じます。こういうものに対しましてどうするかということでございまするが、これは今輸出に対しまするところの助成金は絶対に出さない方針をとつておりますので、やはりあくまで企業の努力にまつよりいたしかたがないと存じます。こういうような問題に対しましては、政府といたしましても、十分に指導に過ちなからぬことを期してやりたいと考えております。現在契約をいたしておりまするものは、そのまま一應実施をされることに相なつておる次第でございます。
#126
○多田委員 待望の單一為替レートの設定を見ましたことは、日本の今後の貿易、日本の経済再建のために非常に喜ばしいことでありますが、当初予算案が提出されました当時、三百三十円を基本にして予算案が編成されておるのでありますが、予算案の成立後、わずかの期間に三百六十円というように円安なレートが決定されたという点について、政府としてはそういう見通しを持たれておつたのかどうか。それに対する政府の御見解を伺いたいと思います。
#127
○中川(以)政府委員 政府といたしましては、予算編成にあたりましては関係方面とも協議をいたしまして、三百三十円で予算を編成はしたのですが、但し三百三十円が今後決定さるべきレートであるということは、政府としても何ら公表はいたしておりませんし、さようなことを各方面にも申してはおらないのでございまして、また司令部におきましても、こちらのGHQのみで決定されるべきものではなく、初めからこの最終決定はワシントンでなされるものであるということを、はつきり言明をされておつた次第でございます。私どももワシントンの最終的決定を持つておつたような次第でございまして、かようなことは全然想像もいたしておらないところでございます。
#128
○多田委員 單一為替レートが設定されましたに伴いまして、價格の面に相当大きな影響を與えるだろうと思うのです。從來の経済九原則に基く物價政策の方針というものが示されておりますが、大体において最終價格を現在の價格程度に引きとめておくということが、根本になつておるように伺いますが、三百六十円の換算率になりました後におけるところの價格の立て方、これは輸入物資に対する補給金も、先ほど政務次官のお話では、補給金全体の額についてはなるべく変更したくないというようなお話でございましたので、從つて補給金の対象となるべきところの物資――先ほどのお話の主食その他については、全額の補償金を出さざるを得ないだろうと思いますけれども、主食等について全額の補給金を出す場合には、その他の物資について單位の引下げが当然行われることになります。從つてそれらの物資を原材料とするところの製品の價格、あるいは直接輸入物資を國民一般に配給する場合の價格が、当然これに伴つて引上げられざるを得ないということになろうと思いますが、これに対して三十円の換算変更だけの金額の價格を、一般價格の引上げに該当させ、一般國民の負担にするという考え方で價格を立てられるか。あるいは價格政策を基本にしてできるだけの引上げをされて、現在の價格を一應基本にする建前のもとに價格を立てられるか。この價格の立て方をお聞かせ願いたいと思います。
#129
○谷口政府委員 このたびの價格政策の基礎といたしましては、低位の安定ということで立つておりまして、そのために國際價格との調整の問題は漸進主義をとつたわけであります。そのために輸入補給金が総額において八百三十三億組まれたわけであります。そのときの計算の基礎は今のお説の通り三百三十円ではじいてありましたので、これが今度三百六十円のレートにきまりますと、そこに今まで予定したものよりも若干のきゆうくつさを感ずることになります。これをどういうふうに配分するかという問題でありますが、何らかの措置によつてこのきゆうくつさを緩和する措置が生ずるならば、それで問題はありません。またこれがないといたしまして、この輸入補給金は不変であるということになつたといたしますならば、その場合のやり方は、日本の國内物價に影響する都合いいというものをにらみ合せまして、軽度のものはこれをはずすなり、あるいは率をかえるなりいたしまして、食糧その他の重要なものはこれを動かさないという方針をとるよりほかはないと思います。そういたしまして補給金が減つたり、あるいは補給金が出ないようになつた物資につきまして、それを使つて生産いたします産業につきましては、その部門はいささか原價の上にきゆうくつさが加わつて参ります。これは末端の水準はくずさないという大方針がありますので、できる限り原價において吸收させるように、負担を配分するという方針をとりたいと今のところ考えております。
#130
○多田委員 ただいまの政府委員の御答弁はやむを得ざる措置だろうと思いますが、その結果國民生活に及ぼす影響も、非常に大きな部面があるのではないかというように考えられます。あるいはまたこれによつて賃金その他の問題も、当然再檢討されなければならない段階に達するのではないかというような点を考えあわせまして、幸いに安本長官が見えられましたので、單一為替レートが設定されたことによりまして、價格の面あるいは賃金その他の面の影響を考慮され、あるいは米國対日見返資金の円の資金が相当増加されるということになつて、当然予算の改訂ということも考えられなければならないと思いまするけれども、政府としては、單一為替レート設定に伴つて予算案を改訂し、あるいは追加予算を編成するというようなお考えを現在持たれておるかどうか。この点についてお伺いいたしたいと思います。
#131
○青木國務大臣 ただいまの御質問でございますが、まことにごもつともだと思います。御承知の通りドル三百六十円ということに決定に相なりました。そこでわれわれもいろいろと考えてみたのでありますが、しかし御承知のように一應二十四年度の予算は決定を見ておりますし、なお計算をいたしますれば、物價がどうなるか、あるいはその結果價格調整金がどういうふうになるかというようなことも、大体研究をしつつあるのであります。しかし今のところ大藏大臣とも話をしてみましたが、特にこの際予算を改めるというようなことは考えておりませんし、またそういうことにはなるまいと存じておる次第であります。
#132
○小野瀬委員長 ちようど総務長官が見えられましたから、もし御質疑がありましたならば、この際御質問願います。
#133
○中村(清)委員 先ほどもちよつと御質問いたしたのでありますが、ちようど長官が見えましたから、重ねてお伺いいたしたいと思います。私どもは対日援助見返資金を非常に期待いたしております。現在わが國の復興の一番根源になるとすら考えておるのでありますが、どうしても私どもの考えから申しますならば、三百三十円で組んである今の千七百五十億の金は、將來はふえるものとしか考えられないのであります。ところが次官のお話では総額はまだきまらないから、このままにしておくというお話、現在ではごもつともでありますが、將來の見通しを伺いたい、かように考えております。これが相当ふえるかどうかということは、非常に大問題でございます。それによつて財界の方の希望もふえるわけでありますから、この点について長官からじきじき將來の見通しを伺いたいと思う次第であります。
#134
○青木國務大臣 お答えいたします。御承知の通り予算の面では千七百五十億ときめられておりますので、おそらく次官からもお答えがあつたと思いますけれども、これを基礎として先方の額があらためてきめられるか、しからずんば、これについて三百六十円という基準できめられておる額を通算して、その結果をもつてわが國の見返り勘定として充てるということになりますれば、これを計算いたしますれば、あるいは千九百八十九億というような数字も出るかと思います。ただいまのところ五億三千万ドルというものを三百三十円という数字で計算してみた結果として、その出されておるものが大体千七百五十億というふうに私どもは了承をいたしておりまするが、これに間違いないといたしますれば、この千七百五十億がさらに三百六十円で計算したものとして出て來るということになれば、今申し上げたような数字になるように考えます。しかしながらなおその点がまだ未決定でありまするし、從つてそういうことであれば、勢いわれわれとしては、現在の千七百五十億というものを土台として見るほかはないと思います。米國議会が、いかように決定をされまするか、その点はまだ近い將來に属しておりまするので、以上のようなお答えしかできないと思います。
#135
○小野瀬委員長 ほかに御質疑はありませんか――それでは本日の質疑はこの程度にいたします。
    ―――――――――――――
#136
○小野瀬委員長 委員会の議事運営につきましてお諮りいたします。過日の常任委員長会議の申合せによりまして、内閣提出第八四号、経済安定本部設置法案の審議に関し、内閣委員会と連合審査会を開きたいと存じますが、御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#137
○小野瀬委員長 御異議なしと認めます。それでは五月二日月曜日の内閣委員会、経済安定委員会連合審査会を開会することに決定いたします。
    ―――――――――――――
#138
○小野瀬委員長 なおこの際お諮り申し上げますが、前回の委員会におきまして、次回の木曜日の委員会には経團連の当局から、現在のわが國の産業経済の実態について説明を求め、さらに経團連方面の要望等を聽取することになつておつたのでございまするが、次会は経済統制の現況に関して、当局の説明を聽取したいと思うのですが、いかがいたしましようか。
#139
○多田委員 ただいま政府から御説明がありました單一為替レート設定に伴う日本経済、産業へのいろいろな影響を十分檢討する必要があろうと思うのであります。從いまして次回の委員会は本日の議題を継続して、経済安定本部並びに物價廳、あるいは貿易廳関係の政府委員の出席をお願いして、この問題についてさらに質疑を継続いたすようにしていただきたいと思います。
#140
○小野瀬委員長 多田委員の御発言でございますが、実は大体資金計画とそれから單一為替レートに対する質疑は、もし全員御出席であれば本日終了したいと思つたのですが、御欠席の方もあるようでございますので、次会も継続いたす考えでございます。質疑が終つたあとで、ただいまの経済統制の現況に関して説明を聽取したらいかがかと思うのですが、いかがでございましようか。
#141
○高田(富)委員 経済統制というものの内容は何ですか。今までも大分なつたのではないのですか。
#142
○小野瀬委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#143
○小野瀬委員長 それでは速記をとつてください。お諮り申し上げます。來る二十八日木曜日には、まず第一に経済統制の現況に関しまして、独占禁止法対策委員長の出席を求めまして、その説明を伺いたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#144
○小野瀬委員長 御異議がないとすれば、参考人招致の件についてお諮りいたします。独禁法対策委員長の小林中君と同委員の川瀬一貫君の両君を、次回の委員会に参考人として招致いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議ない」と呼ぶ者あり〕
#145
○小野瀬委員長 御異議がなければさよう決します。
#146
○高田(富)委員 過度経済力集中排除法の適用除外に関する件についても、これを議題に供し、審議をさせられてはどうかと思います。
#147
○小野瀬委員長 ただいま高田委員の御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#148
○小野瀬委員長 御異議ないものと認めます。ちよつと速記をやめて……。
    〔速記中止〕
#149
○小野瀬委員長 速記をとつてください。ただいまの過度経済力集中排除法の適用除外に関し、参考人として東京芝浦電氣株式会社社長石坂泰三氏、東芝労働組合連合会中央執行委員長石川忠延氏、同副中央執行委員長山下倫喜氏の三氏を招致いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#150
○小野瀬委員長 御異議なしと認め、以上三氏を次回の委員会に参考人として招致することに決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後五時十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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