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1949/05/16 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 経済安定委員会 第17号
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1949/05/16 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 経済安定委員会 第17号

#1
第005回国会 経済安定委員会 第17号
昭和二十四年五月十六日(月曜日)
    午後二時二分開議
 出席委員
   委員長 小野瀬忠兵衞君
   理事 首藤 新八君 理事 多田  勇君
   理事 前田 正男君 理事 森   曉君
   理事 加藤 鐐造君 理事 森山 欽司君
   理事 金光 義邦君
      池見 茂隆君    志田 義信君
      中村  清君    中村 純一君
      永井 英修君    細田 榮藏君
      高橋清治郎君    横田甚太郎君
      田中不破三君    羽田野次郎君
      平川 篤雄君
 出席政府委員
        経済安定政務次
        官       中川 以良君
 委員外の出席者
        議     員 今村 忠助君
        議     員 竹尾  弌君
        議     員 苫米地英俊君
        議     員 滿尾 君亮君
        議     員 河口 陽一君
        專  門  員 圓地與四松君
        專  門  員 菅田清治郎君
五月十四日
 委員高田富之君辞任につき、その補欠として春
 日正一君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
  請 願
 一 北海道煖廚房用石炭に特殊價格設定の請願
   (苫米地英俊君外十一名紹介)(第一五
   号)
 二 鮮魚及び加工水産物の統制緩和に関する請
   願(小高熹郎君紹介)(第四四号)
 三 澱粉糖化事業に対する金融措置に関する請
   願(伊藤郷一君外六名紹介)(第二二九
   号)
 四 運動用品に対する統制撤廃に関する請願(
   森幸太郎君紹介)(第二三五号)
 五 無煙炭統制撤廃に関する請願(川上貫一君
   紹介)(第二七四号)
 六 絹、人絹織物統制改革に関する請願(早稻
   田柳右エ門君紹介)(第二八〇号)
 七 砂糖の特別價格による自由販賣の請願(今
   村忠助君紹介)(第二八一号)
 八 近海魚類の公定價格撤廃に関する請願(原
   健三郎君紹介)(第二八三号)
 九 落花生に対する統制撤廃の請願(小金義照
   君外四名紹介)(第三二〇号)
一〇 農林用石油製品配給に関する請願(河口陽
   一君紹介)(第三四一号)
一一 旅館宿泊料金に対する統制撤廃の請願(小
   笠原八十美君外二名紹介)(第四〇四号)
一二 絹、人絹力織機復元資金融資に関する請願
   (平島良一君外十名紹介)(第四〇七号)
一三 東京芝浦電氣株式会社に対する過度経済力
   集中排除法適用除外に関する請願(中西伊
   之助君外八名紹介)(第五〇二号)
一四 鮮魚介類の統制撤廃に関する請願(石原圓
   吉君紹介)(第五六四号)
一五 東京芝浦電氣株式会社網干工場存続の請願
   外六件(堀川恭平君外一名紹介)(第六四
   八号)
一六 紙の統制方式及び公定價格撤廃に関する請
   願(渡邊良夫君紹介)(第六七三号)
一七 映画入場料金統制撤廃の請願(竹尾弌君紹
   介)(第七〇一号)
一八 市町村の土木事業に対する産業資金融資順
   位引上の請願(大野伴睦君外二名紹介)(
   七一九号)
一九 絹、人絹力織機復元資金融資に関する請願
   (阿左美廣治君外五名紹介)(第七二八
   号)
二〇 非鉄金属の價格改訂に関する請願(米原昶
   君紹介)(第九四二号)
二一 砂利、砂、碎石等統制撤廃の請願(橋本龍
   伍君外一名紹介)(第九四三号)
二二 砂利、砂、割石等の價格統制撤廃の請願(
   滿尾君亮君紹介)(第一〇六六号)
二三 石炭の暫定價格設定に関する請願(吉武惠
   市君紹介)(第一一八五号)
二四 東京芝浦電氣株式会社松川工場を集中排除
   法適用除外の請願外三件(今泉貞雄君紹
   介)(第一二五七号)
二五 東京芝浦電氣株式会社網干工場存続の請願
   (松澤兼人君紹介)(第一二八一号)
二六 大麻の價格改正の請願(船田享二君外九名
   紹介)(第一三八四号)
二七 建築関係工事用資材割当に関する請願(野
   村專太郎君紹介)(第一三八五号)
二八 陶磁器燒成用燃料の價格引下に関する請願
   (谷口善太郎君外一名紹介)(第一四〇一
   号)
二九 無煙炭及び煽石の統制撤廃反対に関する請
   願(松井政吉君紹介)(第一四一三号)
三〇 東京芝浦電氣株式会社網干工場存続の請願
   (大上司君紹介)(第一四一七号)
三一 東京芝浦電氣株式会社今治工場存続の請願
   (小西英雄君外三名紹介)(第一四一八
   号)
三二 主要食糧の價格改正に関する請願(三宅正
   一君紹介)(第一五六七号)
三三 鉛、亞鉛に対する價格改正に関する請願(
   今澄勇君紹介)(第一五七五号)
  陳情書
 一 砂利、砂等の價格統制存続の陳情書外七件
   (東京都千代田区飯田町二丁目二十番地関
   東砂倶樂部理事長川又貞次郎五百名)(第
   一八号)
 二 單一為替レート設定に関する陳情書(大阪
   商工会議所会頭杉道助)(第三八号)
 三 賃金安定に関する陳情書(東京商工会議所
   会頭高橋龍太郎)(第八四号)
 四 單一為替レート設定に伴う政府補償制度確
   立の陳情書(福岡縣議会経済常任委員長野
   田貫造)(第一六〇号)
 五 魚の統制撤廃に関する陳情書(千葉水産会
   長平岡為彦外二名)(第一七九号)
 六 煖廚房用石炭價格引下の陳情書(北海道議
   会議長坂東秀太郎)(第二七九号)
 七 單一為替レート設定に関する陳情書(東京
   都港区芝田町一丁町十二番地森永ビル内日
   本中小企業連盟会長豊田雅孝)(第三四九
   号)
 八 絹、人絹織機復元資金融資に関する陳情書
   (丹後織物工業協同組合理事長古賀精一外
   四十一名)(第三五六号)
 九 單一為替レート設定に関する陳情書(岡山
   縣商工組合中央会)(第三六九号)
一〇 生鮮食料品及び薪炭の統制撤廃の陳情書外
   一件(大阪府知事赤間文三外七名)(第三
   七二号)
一一 料理飲食営業再開の陳情書(東京都板橋区
   板橋町九丁目千五百九十三番地原川正己外
   二百四十名)(第三七六号)
一二 電氣料金の適正化に関する陳情書(日本電
   氣協会長大西英一)(第四〇六号)
一三 國内用蚕糸類の統制撤廃に関する陳情書(
   前橋市一毛町群馬縣
   繭副蚕糸協同組合事務所内國内用蚕糸類統
   制撤廃期成同盟会委員長白石邦太郎外九
   名)(第四二六号)
一四 味噌の配給統制存続の陳情書(全國都道府
   縣味噌製造業者代表横山鹿次外四十五名)
   (第四六六号)
一五 農産物價格に関する陳情書(全國指導農業
   協同組合連合会)(第四八四号)
    ―――――――――――――
    〔筆 記〕
#2
○小野瀬委員長 ただいまより開会いたします。
 請願の審査に入る前に、経済安定本部設置法案の修正案について御報告いたしておきます。内閣委員会に付託されました経済安定本部設置法案に対する本委員会としての修正意見は、理事会、打合会において協議いたしました成案を、私が内閣委員会に出席して説明いたしたのでありますが、本委員会の修正意見は大体において希望のごとく達せられ、本日内閣委員会において修正議決されましたので、修正案全文をここに朗読いたします。
   経済安定本部設置法案に対する修正案
  経済安定本部設置法案の一部を次のように修正する。
  第七條第二項中「官房次長一人」を「官房次長二人」に、同條第三項中「生産局、動力局、生活物資局、財政金融局及び貿易局に、それぞれ次長一人を、建設交通局に次長二人を、」を「生産局に次長二人、動力局に次長一人、生活物資局に次長二人、財政金融局に次長一人、貿易局に次長一人、建設交通局に次長二人」に改める。
  第二十條第二項中「物價廳長官とし、」の下に「経済安定本部総務長官たる」を加える。
  第二十一條中「及び第三十二号に掲げる」を「に掲げる権限及びその他法律(法律に基く命令を含む。)に基き物價廳に属せしめられた」に改める。
  附則第四項中「総理廳事務官は経済安定本部事務官に、総理廳技官は経済安定本部技官に任ぜられるものとする外、」を削る。
  附則第七項中「通貨発行審議会法第一條」を「第一條」に改め、「第三條第一項」の下に「、同條第三項」を加える。
  附則第八項中「外國人の財産取得に関する政令第十一條」を「第十一條」に改める。
  附則第九項中「企業再建整備法中」を削る。
  附則第十項中「金融機関再建整備法中」を削る。
  附則第十一項中「物價統制令中」を削る。
 以上でありますからここに御報告申し上げておきます。
    ―――――――――――――
#3
○小野瀬委員長 それではこれより請願の審査に入りたいと存じますが、日程第五、第二〇、第二一、第二二、第二六、第二八、第二九及び第三三の各請願については、すでに前回の委員会において紹介議員の説明及び政府当局の意見を聽取いたしておりますので、これより日程第一、北海道煖廚房用石炭に特殊價格設定の請願(第一五号)について紹介議員の説明を求めます。
#4
○苫米地英俊君 北海道煖廚房用石炭に特殊價格設定の請願、文書表番号第一五号について紹介いたします。
 北海道における冬期間の煖廚房用石炭は、家庭を初め学校、病院、各種営業所において絶対不可欠の必需品であり、主食にも匹敵すべき最も重要なものであります。從つて石炭價格の高低は、道民の家庭経済はもちろん本道全体の経済安定、及びその他あらゆる面に重大なる影響を及ぼすのであります。しかるに石炭價格は逐年高騰の一途をたどりつつあり、これに対し政府は、昭和二十三年度家庭用炭に限り、一トンにつき九百七十円値引きの措置が講ぜられたのでありますが、この措置は該年度限りで、しかも学校、病院等の煖廚房用石炭にはこの措置が講ぜられていないのであります。一月から二月、三月にかけては、学校も休校しているところもあるようであります。次の問題は、石炭の配給は昨年度においては二トン程度であり、これでは、事実越冬不可能の実状でありますから、配給量の増加について考慮していただきたいのであります。
 次に炭質の問題でありますが、配給炭は質的にも非常に不良で、燃えかすが多く不経済でありますから、炭質を吟味されて少くとも五千八百カロリーくらいの石炭を配給していただきたいのであります。何とぞ政府におかれては以上の実状を賢察され、全煖廚房用石炭の特殊價格設定について御努力を願いたいのであります。
#5
○小野瀬委員長 この際政府の意見を求めます。
#6
○中川(以)政府委員 請願の御趣旨はまことにごもつともでありますが、御要望を実現いたす段階に種々困難な問題もありますので、実情をさらに詳細に檢討の上、御期待に沿うべく眞劍に努力いたしたいと存じます。
#7
○小野瀬委員長 他に御意見はありませぬか。
    ―――――――――――――
#8
○小野瀬委員長 それでは日程第一七、映画入場料金統制撤廃の請願(第七〇一号)について、紹介議員より説明を求めます。
#9
○竹尾弌君 本請願は第三回國会におきましても、日本興業組合連合会その他から要求したのでありますが、いまだ撤廃が実現しないのでここに重ねて請願いたす次第であります。
 今日経済九原則の実施下において、統制は強化される傾向にあると思われるのでありますが、これは必要なものに対しては統制を強化するが、統制の実益のないものに対しては、これを撤廃して行くという趣旨と解するのであります。そこで考えまするに、映画入場料金に対する統制はまことに有害無益なるものであり、かつまた入場料金の統制は價格統制の対象とはならないのであります。すなわち物價廳における統制價格の計算は原價計算でありますが、映画における原價計算の困難性は製作費の問題、フイルムの長短等についても正確にはなかなかむずかしいのでありまして、さらにこれが外國映画の場合などはますます困難であります。物價廳では映画入場料金は統制のわく内に入らなければならぬと言つているが、映画は主食のような生活必需品でなく娯樂であり、娯樂費は生計費の膨脹縮小に應じみずから伸縮される性質のものであるから、生計費が騰貴すれば映画を見る回数は減少することとなるので、これから見ても統制の対象にはならないと思われるのであります。また映画と雜誌を比較いたしましても、雜誌には統制價格がないのに映画には十五割も入場税がかかつており、これでははなはだ不合理であると思われるのであります。映画入場料金の統制撤廃は日本文化再建の一助ともなるのでありまして、政府当局は一日も早くこれが撤廃について善処せられんことをお願いするものであります。
#10
○小野瀬委員長 政府の意見を求めます。
#11
○中川(以)政府委員 映画入場料金の現在の統制方法は、地区別、映画館別にそれぞれ段階を設けて基本料金を定め、なお自由定員席、指定席、実演付映画、優秀映画、長時間物等については、実情に應じ個々に例外措置を講じているのであります。映画は大衆に直結し國民の大多数が最も関心を寄せている料金でありまして、統制撤廃後の値上げも予想せられ、その及ぼす影響についても考慮する必要があり、また直接には映画料金が一要素となつている米價――國民生活費変更の一因ともなるので、目下これらの調整について考究中であります。
    ―――――――――――――
#12
○小野瀬委員長 それでは日程二二、砂利、砂、割石等の價格統制撤廃の請願(第一〇六六号)について紹介議員の説明を求めます。
#13
○滿尾君亮君 前回の委員会において橋本君より関連紹介せられたそうでありますが、私は本請願について地方鉄道の軌道の角度から申し上げたいと思うのであります。その前に政府に質問したいのですが、バラスの統制をやつた時と今とでは相当客観情勢が変化していると思うのでありますが、この点に関する見解はいかがですか。
#14
○中川(以)政府委員 砂利、砂、割石等については統制を撤廃したいと考えておりまして、政府当局としましては関係方面と折衝を重ねておる次第であります。しかし一方にはまた統制を撤廃してもらつては困るという陳情もございますが、関係方面は漸進的に撤廃する方針のようであります。
#15
○滿尾君亮君 御承知の通り地方鉄道はわが國鉄道軌道の約半数に達するような次第であります。しかしながら戰後の軌道の荒廃は非常にはなはだしいものがあり、それを復旧するためにはバラスを多量に入れなければならないのでありまして、かかる現状におきまして砂利、砂、割石等バラスの統制は砂利公團を経るために無益な労力を消費し、價格はかえつて倍加し、土木事業に多大の支障を來しているのであります。政府はこの現状を了承せられ、一日もすみやかに統制を撤廃されんことを切望する次第であります。
#16
○小野瀬委員長 この際政府当局の説明を求めます。
#17
○中川(以)政府委員 石、砂類の需給関係は最近ようやくある程度のゆとりを生ずる傾向になつて來たので、これに即應するよう價格統制の撤廃についても目下考慮中であります。しかし急激な撤廃はようやく順調になりつつある生産を阻害するおそれもありますので、時期を見て漸進的に廃止したい所存であります。
    ―――――――――――――
#18
○小野瀬委員長 他に御意見がなければ日程第七、砂糖の特別價格による自由販賣の請願(第二八一号)について、紹介議員今村忠助君より説明を求めます。
#19
○今村忠助君 御承知の通りとうもろこしは本年三月より食糧として家庭に配給されておりますが、とうもろこしのままでは評判もよくなく、この場合とうもろこしパンに委託加工の希望者が多いことと予想されるので、製パンに必要な砂糖を、現在の配給價格二百九十七円を千円程度の特別價格にして自由販賣にしていただきたい。このようにして輸入砂糖の一部を特別價格で自由販賣にすれば、粉食の普及に寄與するばかりでなく、税收も増大しそれだけ國家の收入となるのであります。政府におかれてもこれが実現に努力されんことをお願いいたすものであります。
#20
○小野瀬委員長 他に御意見はございませんか。
#21
○多田委員 砂糖事情はなかなか困難なようでありますが、ただいまの問題に関連してこの際糖蜜類に対する統制價格を撤廃し、本問題解決の一方法として善処されんことを望みます。
#22
○小野瀬委員長 政府当局の意見を求めます。
#23
○中川(以)政府委員 現在供給されております砂糖の大部分は、御承知のように輸入によつてまかなわれており、その輸入予定量も二十四年度は二十三年度の半量以下となる見込みで、家庭配給の基準量もすでに半減されることとなつたような事情にあるので、特價による自由販賣は実現困難と考えられるのであります。なお輸入砂糖については從來の百斤につき二千円の消費税が、五月一日より非課税となつた事情もありますので、これを財源として新たに取り上げることは一層困難な事情にあるのでありますが、御趣旨はまことに同感でございますので、さらに檢討いたしまして善処いたしたいと考えております。
    ―――――――――――――
#24
○小野瀬委員長 他に御質疑はありませぬか。――それでは日程第一〇、農林用石油製品配給に関する請願(第三四一号)について、紹介議員より説明をお願いします。
#25
○河口陽一君 要旨を簡單に申し上げますが、今回石油配給公團の解体に伴つて、石油製品の配給実務は民間團体が運営することになつておりますが、農林用石油製品の配給についても農業協同組合の参加が許されないということは、はなはだ不合理と考えられるのであります。すなわち農林用の石油製品は農業生産上最も重要な資材でありますから、農民の組織である農業協同組合がこの取扱いを担当するのが、最も実情に即したものでありかつ合理的でもあると考えますから、農林用石油製品の配給は農業協同組合をして行わしめるよう、政府の善処を望むものであります。
    ―――――――――――――
#26
○小野瀬委員長 それではただいまの請願について政府の意見を求めます。
#27
○中川(以)政府委員 石油製品販賣業登録はその登録申請者が石油製品配給規則第三條に規定する資格條件を具備していれば、協同組合であつても会社であつてもまた個人であつても、商工局長はこれを審査の上登録すべきであると解せられますが、しかし昭和二十二年十一月十九日連合軍最高司令部経済科学局長より経済安定本部総務長官にあてて達せられました非公式覚書の中に、旧農業会、水産会が石油販賣部門に加入することを禁止する旨の指示が出ており、同時に協同組合については特にその設立後に、あらためて考慮すべき旨の指示がありましたので、本年四月五日付をもつて経済安定本部総務長官名により連合軍最高司令官に対し、先ほど御説明いたしました関係規則に定める資格條件を有する農林、水産協同組合府縣單位連合会を石油製品の登録販賣業者たらしめるよう、正式承認方を要請中でありますから、近く何らかの具体的回答を得られるものと存ずる次第であります。
    ―――――――――――――
#28
○小野瀬委員長 この際紹介議員もお見えになつておりませんので、日程第二、第三、第四、第六、第八、第九、第一一、第一二、第一四、第一六、第一八、第一九、第二三、第二七を一括議題とし、森委員より代理説明を求めることにいたしたいと存じます。森委員。
#29
○森(曉)委員 それでは紹介議員にかわりまして私が説明いたします。
 まず日程第二、鮮魚及び加工水産物の統制緩和に関する請願(第四四号)の大要を申し上げますが、終戰以來千葉縣のいわし漁業は不漁続きで、かつ漁業資材の入手も困難をきわめ、やむを得ずやみで購入しておるため、漁業者及び水産加工業者は、現在の公價では生業を維持することすら困難な実情にあるのであります。また水産物はその性質上大漁または不漁等の事情により、價格が著しく変動するものでありますから、現在の統制價格は実情に即さない不合理なものであると考えられるのであります。從つてこの不合理を改めるには、まず鮮魚及び加工水産物の統制を撤廃するかまたは緩和するかして、もし緩和するなれば生産高の六割程度を統制ルートに乘せ、ルートに乘せたものに対しては奬励金を交付するとともに、出荷のわくを現在より拡大し、残り四割に対しては自由販賣を許可するような方式に改めていただきたいのであります。なお日程一四、鮮魚介類の統制撤廃に関する請願(第五六四号)も、大体においてただいまの請願と同趣旨のものでございますので、あわせてお答え願いたいと思います。
#30
○小野瀬委員長 政府当局の意見を求めます。
#31
○中川(以)政府委員 御指摘の通り生産業者の立場は十分了解できるのでございますが、畜産業不振のわが國では魚類が重要な蛋白供給源でありまして、統制を撤廃いたすことになりますと、必然的に價格の高騰を來し、一般家庭の食生活を圧迫するという深刻な問題も考えられ、この点経済九原則にも反することとなるのであります。なお、御説のごとき六割供出、残り四割の自由販賣は、取締り実施面より考えましても実効を期待できないと思われるので、目下の状態ではただちに御要望に沿いがたいと考えられるのであります。
#32
○森(曉)委員 では次に日程第三、澱粉糖化事業に対する金融措置に関する請願(第二二九号)の大要について紹介いたします。北海道農業は内地とまつたく異りまして、ばれいしよの増産を必要とし、しかも澱粉の第二次、第三次加工の成績いかんによりましては、影響するところきわめて大きいものがあるのであります。でありますから澱粉糖化事業を進展し、北海道農業の確立を期するためには、まず澱粉糖業原料資金の融資、北海道糖業に対する融資順位の引上げ、生産品の政府買上げ、政府買上げができない場合は自由販賣の許可、二重課税及び統制價格の廃止等の諸点について御考慮願いたいのであります。
#33
○小野瀬委員長 政府の意見を求めます。
#34
○中川(以)政府委員 まず澱粉糖業原料資金の融資についてお答えいたしますが、生産業者の原料購入資金の順位は貸出優先順位表上葡萄糖乙、水飴丙となつておりますが、丙順位の場合も一件五十万円までは金融機関の自主的判断によつて融資の道が開けておりますから、業者の信用程度いかんにより順調に融資を受け得ることになつておりますが、なお必要の場合は日銀による融資あつせんの方法も考慮できると考えるのであります。次に北海道糖業の融資順位につきましては、その変更は目下のところ諸般の情勢よりして困難と認められるのであります。生産品の政府買上げまたは買上げ不能の場合の自由販賣につきましては、買上げについては國家財政並びに公團取扱物資の品目整理の方針等に照し、困難と申し上げるより実現不可能であり、自由販賣の件についても、原料澱粉は主食として食管法による嚴重な統制下にあり、目下の実情ではこれまた困難な問題であります。最後の二重課税及び價格廃止の点については、問題は原料澱粉の二重價格にあると思われるのでありますが、食糧管理局の特別会計の問題もあり、目下関係官廳とも檢討中であります。
#35
○森(曉)委員 では日程第四、運動用品に対する統制撤廃に関する請願(第二三五号)についてその大要を紹介します。運動用品は統制のため生産が縮減し、配給不円滑となり、大衆はなかなか入手できず、スポーツの普及発展を阻害しておりますが、國民体位の向上と健全娯樂振興のためにぜひ統制撤廃を実現していただきたいのであります。
#36
○小野瀬委員長 それでは政府の意見をどうぞ……。
#37
○中川(以)政府委員 運動用品は内閣訓令三号に基きまして、法規統制を行うことに当初予定されておりましたが、最近の需給状況にかんがみまして内閣訓令より削除すべく、ただいま研究中でございます。
#38
○森(曉)委員 次は日程第六、絹、人絹、織物統制改革に関する請願(第二八〇号)について紹介いたします。
 本請願の要旨は、衣料品及び指定纖維資材の配給に関する規則及び衣料切符規則が施行されてから、一年半を経過したのでありますが、各般の情勢からこの人絹織物の円滑適切な配給が行われなくなつたから、統制方式を改革されて、次の事項を実施していただきたいというのであります。第一に、指定生産と自由生産の両制度の併用、第二には現行の衣料品配給規則による卸業者の在庫許可数量制度を廃止せられたいということ、第三には割当廳に対する割当公文書の書きかえ可能数量制度の廃止、次に第四には問屋業相互間の賣買を認めること、第五には衣料切符の有効地域を全國共通とすること、第六には纖維スタンプ手形制度を実施していただきたい。以上の通りであります。
#39
○小野瀬委員長 それでは本請願に対する政府当局の意見を聽取いたします。
#40
○中川(以)政府委員 第一に絹織物でありますが、これは統制が撤廃せられる予定でありますから、統制が廃止されれば、生産配給はすべて自由となるわけであります。もつともこの際糸の割当は統制されますが、品種規格等の生産はすべて自由となる予定であります。
 次に人絹織物でありますが、これは統制を存続し、むしろ統制を強化する方針であります。從つて指定生産と自由生産の両制度を併用せよとのお言葉には、指定生産は強化いたし自由生産は認めない方針であるのであります。なお指定生産の場合については、消費者の意向は十分尊重いたしたいと思います。また卸業者の在庫許可数量につきましては、現在の人絹織物の需給状況と統制強化の建前からいたしまして、無制限に在庫を認めることは妥当でなく、営業の資格及び能力によりまして、一定の在庫許可数量を定めることが必要であると思われるのであります。第三についてもこれと同樣の理由で、無制限書きかえを認めることになれば配給統制の確実を期し得ず、ひいてはから切符のおそれも生ずるので、書きかえ可能数量制度の廃止は行い得ない状態にあります。第四の問屋相互間の賣買については現行規則が生産者、卸業者、小賣業者、消費者の段階規制を嚴守しており、切符の還流と商品の流通を考慮しておるので、問屋相互間の賣買はこれらの点に支障を來すので、現状においては認めがたいものであります。ただし現在でも問屋相互間において賣買の委託を行うことはさしつかえないものであります。第五の衣料切符の有効地区を全國とすることは目下檢討中でありますが、綿製品等特に重要な品種は都道府縣ごとにその有効地区を制限いたしますが、その他の品については全國共通の使用といたすべく檢討中であります。最後に纖維スタンプ手形制度は産業金融全般から考慮して、いまだその実施は困難であると考えるものであります。
#41
○森(曉)委員 次に日程第八、近海魚類の公定價格撤廃に関する請願(第二八三号)の紹介説明をいたします。この請願は、瀬戸内海が潮流が早い関係で魚類の味がよく、從つて需要が多いが、漁業区域が狭小のため漁獲高はきわめて少く、その上物價の暴騰によつて漁獲費もかさむので、味も鮮度も劣る遠海魚類と同樣の價格では、とうてい販賣できない実情であります。ついてはすみやかに近海魚類の公定價格を撤廃していただきたいというのであります。
#42
○小野瀬委員長 それでは政府当局の所見をお聞かせ願いたい。
#43
○中川(以)政府委員 瀬戸内海で主としてとれるまだい、さわら等の高級魚については、すでに昨年五月二十二日付で統制を撤廃したのでありますが、その他の魚類については総生産量が需要を下まわつている状況でありますので、今ただちに公定價格を撤廃することは困難だと考えるものであります。
#44
○森(曉)委員 それでは次に日程第九、落花生に対する統制撤廃の請願(第三二〇号)の紹介説明を行います。本請願は、落花生の生産は昭和二十三年度において、戰前の五、六割程度に復活して來たのでありますが、供出される数量はきわめて僅少で、いたずらにやみ取引を助長し、統制の困難な実情にあるのでありますから、落花生の統制を撤廃していただきたいというのであります。
#45
○中川(以)政府委員 現在の主要食糧の需給事情はいまだ樂観を許さない状況にあるため、食糧確保臨時措置法によつて農業調整委員会が農業生産計画を立て、それに基いて供出を行わしめている現状であります。そこで落花生について統制の撤廃を行うことは、その面から生産計画ないし主食の供出を混乱せしめる原因となるおそれがありますので、統制の撤廃は時期尚早だと考えるものであります。以上は主食としての落花生でありますが、さらに油脂原料としての落花生も、國産油脂原料の現状にかんがみ、落花生を指定油脂原料として指定する準備をなしている現状でありますので、その御趣旨には沿いがたいものがあります。
#46
○森(曉)委員 それでは次に日程第一一、旅館宿泊料金に対する統制撤廃の請願の紹介説明を行います。本請願の要旨は、旅館営業は客室、建物、サービス等によつて幾多の段階を生ずるもので、これをむりに一定のわくに当てはめて宿泊料金に統制を設けることは不合理であり、しかも生鮮食料品並びに薪炭類に対する統制が撤廃されれば、これらの資材に依存している旅館営業も、当然その宿泊料金の統制を廃止されなければならないのであります。もし宿泊料金の統制が撤廃されても、旅客は旅行先で自由に旅館を選択することができるのであるから、旅館は合理的な料金によつて営業しなければ客を失うことになるのであります。ついてはすみやかにこの統制を廃止していただきたいというのであります。
#47
○中川(以)政府委員 旅館宿泊料金の統制額の指定方法については、相当改善の余地があることを認めます。なお料金の統制撤廃については、戰災による都市の旅館拂底の現状下、今ただちにこれを全面的に撤廃することは、旅行者のため大きな脅威となることをおそれるものであります。
#48
○森(曉)委員 それでは次に日程第一二及び第一九、絹、人絹力織機復元資金融資に関する請願(第四〇七号、第七二八号)を一括紹介説明を行います。この請願の要旨は、政府は輸出絹、人絹織物の生産の振興をはかるため、一万台の力織機の増設を命じたのでありますが、工業者別割当決定時の價格は、増設計画立案当時の設備の價格よりも、十億円程度も値上りになつたのでありまして、ために自己調達資金では復元できなくなり、関係金融機関から一億円復元資金として融資されることに決定しましたが、これでもなお昭和二十四年度第一・四半期に自己調達不可能額十億円に達するまで、引続いて融資を受けなければ、復元計画の完遂は困難な状態にあるのであります。ついては絹、人絹力織機の復元の資金融資に対し、特別の措置を講ぜられたいというのであります。
#49
○小野瀬委員長 本請願に対する政府当局の意見を求めます。
#50
○中川(以)政府委員 主題の件に関しましては中小事業金融の一環としまして、これが解決を目下研究中であります。
#51
○森(曉)委員 それでは次に日程第一六、紙の統制方式及び公定價格撤廃に関する請願(第六七三号)について説明いたします。現行の紙の統制は戰時方式の延長で形式に流れて、実効が上らず、洋紙を除いては板紙及び和紙の生産量とも予定をはるかに上まわり、價格は公定を下まわり、その上滯貨は激増する一方で、事実上價格及び配給統制は無意義となつたばかりでなく、かえつて生産と経営の合理化を阻害している実情であります。從いまして今後は紙の統制を必要品種にだけ重点的に実施し、和紙、板紙等統制の無用となつた品種については、すみやかに統制と公定價格を撤廃していただきたいのであります。
#52
○小野瀬委員長 では政府の御意見を伺います。
#53
○中川(以)政府委員 紙の各品種別價格統制撤廃の可否につきましては、目下関係官廳ともに檢討中であり、関係方面とも折衝中でございますので、近日中に具体化いたすことと考えております。
#54
○森(曉)委員 それでは次に日程第一八、市町村の土木事業に対する産業資金融資順位引上の請願(第七一九号)の紹介説明をいたします。本請願の要旨は、土木事業は産業開発と災害の防止と食糧の増産上、きわめて重要な事業でありますが、この事業に対する從來の融資順位ははなはだ低位にあるため、緊急な事業も、貧弱な市町村の財政では、計画さえ困難な状態にあります。ついてはこの種土木事業費に対する融資順位を引上げていただきたいというのであります。
#55
○小野瀬委員長 本請願に対する政府当局の所見を求めます。
#56
○中川(以)政府委員 地方公共團体の行う土木事業その他の公共事業に対する融資は、地方公共團体の地方債として本年度においては一定の総額の範囲内において、その資金を供給する建前にいたしておりますから、金融機関の融資順位とは直接の関係はないものであります。
#57
○森(曉)委員 それでは次に日程第二三、石炭の暫定價格設定に関する請願(第一一八五号)について紹介いたします。現在政府が取上げている石炭暫定價格案の骨子とする炭價配分基準は、配炭公團の現行販賣價格でありますが、これには需要者側の消費價値が加えられておらず、公團が別用途のために便宜作成した数字にすぎないのでありまして、現状に即しない不合理なものと言わざるを得ないのであります。また價格調整金額は、配分された炭價と生産面とを結びつけるように査定すべきが適正であると考えるのであります。以上により宇部炭の運賃差及び持味として九北炭に対し千二百カロリーの優位性を認め、四百八十円を現行販賣原價に加算されたいのであります。
#58
○小野瀬委員長 政府の意見を求めます。
#59
○中川(以)政府委員 暫定石炭生産者價格の設定方針につきましては、政府部内において再檢討の上目下関係方面と折衝中でございますので、この程度で御了承願いたいと存じます。
#60
○森(曉)委員 それでは日程第二七、建築関係工事用資材割当に関する請願(第一三八五号)の紹介説明をいたします。
 本請願の要旨は、板金工業協同組合員は、建築関係の諸板金工事業を営む專門業者でありますが、工事に必要な資材及び材料は專門工事業者に割当なく、臨時物需調整法により建築主に支給されている現状であります。しかるに職業安定法において工事に必要な資材材料の提供がなければ、業と認められないと明示されており、資材の有効な活用も困難でありますので、工事用の資材及び材料を專門業者に割当てていただきたいのであります。また亞鉛鉄板を使用した屋根は、資材入手困難のため未修繕のまま放置されている住宅が多いのでありますから、補修用諸資材を專門業者に割当てられたいというのであります。
#61
○小野瀬委員長 それでは本請願に対する政府当局の所見をお伺いいたしたい。
#62
○中川(以)政府委員 亞鉛鉄板を主とする建築資材についての全國板金業者よりの要望に対しましては、すでに第二・四半期より通産省を通しまして、各地区業者に対しまして配当をなしており、今後も可及的増量を意図いたしておるものであります。
#63
○小野瀬委員長 ただいま一括議題にいたしました十四件の請願につき他に御質疑がありますれば、この際御発言を願います。――御発言がなければただいまより暫時休憩に入りたいと存じます。
    午後四時三十分休憩
     ━━━━◇━━━━━
    午後五時十五分開議
#64
○小野瀬委員長 ただいまより再開いたします。
#65
○多田委員 本日の請願日程中第一ないし第一〇、第一二、第一四、第一七ないし第二三、第二六ないし第二八、第三二、第三三の各請願はいずれもその趣旨において至当と認められ、政府において適当にその措置を講ずべきであると思われますから、いずれも議院の会議に付して採択の上内閣に送付すべきものと議決し、残余の請願についてはさらに審議いたす必要がありますので、これを延期されんことを望みます。
 なお、陳情書の取扱いについては委員長に一任されんことを望みます。
#66
○小野瀬委員長 ただいまの多田委員の動議に御異議ありませぬか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○小野瀬委員長 御異議なしと認めます。それでは本日の請願日程中第一ないし第一〇、第一二、第一四、第一七ないし第二三、第二六ないし第二八、第三二、第三三の各請願及び陳情書日程中第一、第三ないし第六、第八、第一〇、第一二ないし第一五の各陳情書は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決し、陳情書日程中第二、第七、第九及び第一一の各陳情書は、会議に付するを要しないものと決します。なお、残余の日程は次会に延期いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後五時二七分散会
ソース: 国立国会図書館
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