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1949/05/31 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 本会議 第41号
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1949/05/31 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 本会議 第41号

#1
第005回国会 本会議 第41号
昭和二十四年五月三十一日(火曜日)
 議事日程 第三十九号
    午前十時開議
 第一 農林省設置法案(内閣提出、参議院回付)
 第二 特別調達廳設置法案(内閣提出、参議院回付)
 第三 酪農業振興臨時措置法案(小川原政信君外八名提出)
 第四 自由討議
    ―――――――――――――
  請願
 第一 健康保険組合事務費全額國庫負担の請願(第六二六号)
 第二 健康保険組合に対する國庫補助増額の請願(第八六三号)
 第三 健康保険組合に対する國庫補助増額の請願(第一三三三号)
    ―――――――――――――
●本日の会議に付した事件
 東京都議会における警察官の暴行致死に関する緊急質問(猪俣浩三君提出)
 肥料生産危機に関する緊急質問(高橋清治郎君提出)
 中央更生保護委員会の委員の任命につき同意を求めるの件
 検察官適格審査会の委員の予備委員の選挙
 地方自治委員会議の委員の指名
 地方自治委員会議の委員の任命につき同意を求めるの件
 運輸審議会の委員の任命につき同意を求めるの件
 日程第一 農林省設置法案(内閣提出、参議院回付)
 日程第二 特別調達廳設置法案(内閣提出、参議院回付)
 公認会計士法の一部を改正する法律東(三宅則義君外二名提出)
 考査特別委員長の調査の報告
 請願日程第一乃至第三内閣委員会外十九の常任委員会及び海外同胞引揚に関する特別委員会外三特別委員会の閉会中審査の件
 農林委員会における食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案外一件の閉会中審査の件
    午後四時二十五分開議
#2
○議長(幣原喜重郎君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
#3
○山本猛夫君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、猪俣浩三君提出、東京都議会における警察官の暴行致死に関する緊急質問をこの際許可せられんことを望みます。
#4
○議長(幣原喜重郎君) 山本君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 東京都議会におけ警察官の暴行致死に関する緊急質問を許可いたします。猪俣浩三君。
    〔猪俣浩三君登壇〕
#6
○猪俣浩三君 私は、日本社会党、日本共産党、労働者農民党を代表いたしまして緊急質問を行いたいと思うのであります。
 すでに新聞に発表せられておりまする通り、昨夜の都議会におきまして警察官の乱暴事件があつて、そのために死者が出たというのであります。今、その事件の愼相につきまして、責任ある御答弁を願いたいと思う。われわれの調査するところによりますれば、いわゆる傍聴席の階段におりましたるところの橋本金二という都電の柳島営業所の車掌であります二十五歳になる青年がスクラムを組んでおつたのを警察官が突き落とし、これを足げにかけまして、この足げにかけられました傷が致命傷だというのであります。外見的には下顎骨の下が紫色にかわつておるのでありまして、これが致命傷らしいのてあります。單に階段から落ちただけで、かように死亡するということのないことは、常識上わかることでありまするが、ほかに骨析もない、何らの外傷がない。ただ下顎骨の下に、どろまみれのくつでけられたか、こん棒でたたかれたか、鈍器でもつてたたかれた傷あとがあつて、これが致命傷になつたというのであります。そこではたしてこれはいかなる原因によりましてこの二十五歳の元氣な青年が突然死亡するに至つたか、これにつきましての愼相の御発表を願いたいのてあります。
 毎日新聞の報ずるところによりますれば、その友人の目撃者が、これが三階から突き落とされて落ちて來るのを二階の中問でささえようとしたが、ささえ切れず、それが下に落ちたのを、警察官がけ飛ぱした、かようなことを申しておるのであります。先ほどまたその同僚諸君が見えられた話にも、それを裏書きしておるのでありまするし、中央大学の大学新聞を編集いたしておりますところの亀山という人が、それを自分も目撃したと称して、その証明書を提出いたしておるのであります。かような次第でありまするから、ただこればデマであるとか、警察官が何ら関係がないとかいう問題ではないと思うのでありまして、詳細に明確に御発表を願いたいと思う。
 私どもは、この話を開きまして、どうも警察官の暴行ということが眞実であるのではないかという感じを受けることは、近來警察官の態度が、ややもすれは粗暴になりまして、はなはだ憂うべき現象を來しておる。これは衆議院の法務委員会で問題になつたのでありますが、徳島市におきまするところの國家警察が、二十九歳の六尺ゆたかな強盗犯人と、十八歳の五尺になるかならぬかの貧弱な少年を誤認して、ピストルで射殺してしまつた。しかも射殺後の取扱いが、はなはだそれを目撃いたしておりました周囲の人たちの顰蹙をかうような状態で、手と足とをめいめい持つてこれをトラツクの上にほうり上げたというようことを言われておるのであります。これに対しまして、法務委員会は視察団を派遣するように運営委員会にお願いしたはすでありまするが、かようなことが行われまして、いわゆろ基本的人権に対しまするところの尊重観念というものが一般的に低下しているのじやないかという感じをわれわれは持つておるのであます。(拍手)
 この基本的人権のことにつきましては、われわれが今ここに呶々申し上げるまでもないことでありまするが、これはわが憲法におきましても最重要なる中心的な命題でありまして、この基本的人権が侵害せられるような、いかなるささいなる状態も許してはならぬ。(拍手)われわれ民主國会の同僚といたしましては、ことに身をもつてこの憲法を守り、國民の基本的人権を擁譲する立場に立たなければならぬのでありまするがゆえに、私どもは、この警察官の行動に対しましては特別な神経を働かせる次第であります。
 かような状態で、私どもは、警察官がこの警察官職務執行法の第七條を濫用しないようにということを、この法律のできるときに、きわめてしさいに政府に要求したのでありますが、どうもかようなことがたびたび行われるところを見ますと、こういう法律も、これは改正しなければならぬのじやないかと思われるのであります。こういう法律の陰隠れまして、武器を使用してもよいというようなことが濫用されますると、暴行に陥りやすいのでございまして、今回の東京都におきましても、みないかなる武器を持つておつたか知らぬが、こん俸様のもので頭を乱打され、蹴とばされた者が数々あるのでありまするから、これに対しましては徹底的な御調査を願いたいのでありまするし、その御報告を願いたいと思う。いやしくも基本的人権に危害を加えるやの行動に対しましては徹底的なる態度をとつていたたきたいと思うのであります。
 なおこの際申し上げたいことは、昨晩の都議会の警察官の不祥事件というものも、これは結局におきまして、いわゆる公要條例が上程され、これが制定せられるのじやないかという心配の余りに、労働組合その他の團体がニの傍聽に出かけて行つたのであります。この保安條例なるものを各自治体においてつくるということは、これは私は日本の憲法の基本的人権を擁護するという根本的態度から見ますると、ゆゆしき大問題であろうと考えるのてあります。(拍手)かかる憲法を蹂躪いたしましたるところの無謀なる條例が次々にできるときに不祥事が起るのでありまして、まだこの條例ができる幾多の形勢が見えるのでありまするが、その都度に、かようなはなはだ國民として悲しむべき事態が起らぬとも限らぬのでありまするが、私はその点につきまして、やはり政府の御見解を承りたい。
 この保安條例なるものは地方自治法の第十二條から出ておると思いまするが、地方自治法の第十四條では、法令の範囲内においで初めてこれをつくることができる。法令といえば法律政令であります。こういう政令というような下位な法規によりましても、それに背くようなものは絶対つくつてはならぬというふうに嚴重な制限があるにかかわらず、ただいまつくつておりますところの各都市におきます保安條例なるものは、法令どころか、根本法規であります憲法の大精神に非常に違反しておると私は確信を持つておる。(拍手)これは、かかる地方自治体というようなものによりまして地方の自治体が條例をつくり、これに刑罰を科するということは、極端に狭く解釈することが民主國家の常態であります。これが、いやしくも憲法の成文はもちろん、憲法の全精神にも背反する場合におきましては、断画としてかかる條例をつくることは阻止しなければならぬと思うのでありまして、憲法の第十九條をわれわれは今一たび見る必要がある。そろそろ忘れかけているのじやないかと思われる。
 御承知の通り、憲法の第十九條には「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」と書いてある。その第十九條を保障するために、憲法の第二十一條には「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」と書いてある。いわゆる示威行進なるものは、思想の一つの表現の自由ではありませんか。(拍手)表現の自由でなくして何だ。一定の目的を持つている者が集團的行動をする、これは表現の自由であります。これを弾庄しようとすることは憲法の第二十一條にも反する。從つて、第十九條の思想及び良心の自由というものを阻害することに相なるのであります。なお、第二十八條にある勤労階級の團体行動に制圧を加えることに相なる。これはりつぱに憲法の精神に私は違反しておると思う。いわゆる縣会のような、あるいは都議会のような自治体が、罰則を設けまして、憲法が言葉を大にして保障いたしておりますところの基本的人権を制圧するがごときは、まつたく憲法の逸脱と申すよりしかたがないのでありまして、もし國画が憲法の番人でありますならば、これらの行動に対しましては何らかの対策を講じなければならぬと私は思うのである。のみならず、なお私が政府に対してただしたいことは、これらの大阪あるいは新潟各地にありまするところの保安條例なるものが、はたして憲法の大精神に違反しないものであるかどうか、この確答を顧いたいのである。過般法務委員会におきまして、共産党の梨木委員が法務総裁に対しまして、この保安條例は憲法違反の疑いがあるが、どう考えるかという質問をしたのに対しまして、法務総裁から、多少行き過ぎだと思うという御答弁があつた。あるいは法務廳の調査意見長官からも、さような言葉があつたのであります。しからば、多少行き過ぎているというようなことを――いやしくも憲法の基本的人権、これが多少とも行き過ぎているような感じがあつたならば、よつてもつてすみやかに適切なる処置をとらなければならない。(拍手)憲法の第九十九條には何と書いてあるか。これをいま一應われわれは読み返してみる必要がある。(「憲法を知つているのは君だけではないよ。」と呼ぶ者あり)知つておつても聞いてください。「天皇又は摂政及び國務大臣、國会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」、こういうふうに書いてある政府は多少行き過ぎであると考えたならば、憲法を擁護するために、その義務を盡していただかねばならぬと思うが、いかなる義務を盡されておるか承りたいのであります。(拍手)
 さような次第でありまして(「憲法を守るためには当然だよ」と呼ぶ者あり)この保安條例そのものをつくることに非常に私は大きな関心を持つて、この阻止運動を起さなければならぬと思うのでありまするが、それがあたりまえだというような御見解の方もあるので、私はこの憲法を読んでいるのであります。私どもは、この憲法の精神を具現する意味におきまして徹頭徹尾闘わねばならぬのであります。昨晩の都議会におきまする事件も、結局におきまして、労働組合その他の勤労階級が、この憲法を蹂躙せんとするところの公安條例を阻止すべく傍聽に出かけて行つたのでありまして、不祥事の原因はそこに発している。かようなことが次々と行われますならば、いかなる不祥事が各地において起るかもしれないのでありまして、この点から見まして、政府はいかなる覚悟を持ち、いかなる対策を持つているか、お尋ねしたいと思うのであります。
 なお私は、この警察官の昨晩の行動は、國家警察であるか自治体警察であるかわからねのでありまするが、警察の指揮系統につきまして責任の所在を明らかにしていただきたいと思うのであります。國家警察の最高の責任者は何人であつて、自治体警察の最高の責任者は何人であるか、その指揮系統がどういうふうに相なつているのであるか、監督の系統がどういうふうに相なつているか、お尋ねしたいと思うのであります。このことは、公安條例が都市においてつくられると、その責任は自治体警察がこれを持つ。ところが、その近郷の市町村には何らこんな條例はない。そうすると、一歩大阪なら大阪の市外に出ますと、もうてんでそんな條例がないから、これはかつて次第に何でもできる。憲法の精神を最もくんで自由にやらしている。一歩大阪に入ると、デモ條例というものがあつて、下手やるとひつくくる。まことにこれは、封建時代に各國に各藩がありまして、みな法令を異にしておつたような状態を呈しておるのであります。かような法令の分割化ということが、はたしていいことであるかどうか。これでは、私どもは一々、ああここは大阪だな、ここはどこだなというて、地域を判定して行動をやらぬと、いつひつぱられるかわからぬというような、まことに不安な状態に置かれるのでありまして、かようなことは、どういうふうに考えましても條理の通る問題ではないと思うのであります。かようなことでありますから、かような点について政府はいかなるお考えをお持ちであるかお漏らし願いたい。いや、この公安條例なるものは、これは自治体のやることであつて、われわれの干渉すべきことでないなんということをおつしやるならば、それははなはだ無責任きわまるものでありまして、いわゆる第九十九條のこの憲法を擁護する責任はお互いにあるのでありますから、いわんや政府がかようなことを看過していいわけはないのでありまして、適切な指導をしなければならぬと思う。あるいは声明を発しなければならないと思う。さようなことについて政府はいかなる構想がおありであるか、お尋ねしたいのであります。
 なお、東京都の警察官の問題につきまして実相を発表していただくとともに、その責任者に対してはいかなる態度をもつて臨まれるのであるか、これもお漏らし願いたいと思うのであります。
 以上私は、昨晩の都会の騒擾事件とその眞相をお尋ねするとともに、なおこの公安條例につきましての政府の御見解、これが憲法違反であるのかないのか、あるとすればいかなる対策をお講じであるか、さような点について御答弁願いたいと存ずる次第であります。(拍手)
    〔國務大臣林讓治君登壇〕
#7
○國務大臣(林讓治君) 猪俣君にお答えいたします。お尋ねの公安條例が憲法第二十一條に違反するかどうかの点につきましては、まだその條例案の内容も見ておりませんので具体的にお答えすることはできませんが、一般論といたして申し上げるならば、示威行進及び集会の許可制につきましては、これが國民の交通または道路使用の権利の保護の趣旨のものであるならば、憲法第二十一條違反とはならないと考えておるわけであります。詳細につきましては関係大臣より御説明があることと思います。
    〔國務大臣殖田俊吉君登壇〕
#8
○國務大臣(殖田俊吉君) 地方の條例と憲法との関係につきましては、ただいま副総理よりお答えになりました趣旨であります。政府におきましては、地方の條例が憲法違反であるかどうかということをみずから決するわけには参りません。これは裁判の結果にまつよりほかないのであります。裁判の結果によつて判定すべきものであります。また地方の自治体が條例を制定し得る権利もまた憲法の認めるところでありまして、他の憲法の守るところと反するならば、いずれが重きかによつて決すべきものであります。
 それから昨晩の東京都における事件につきましては、ただいま東京地方檢察廳におきまして愼重に調査中であります。その結果によりまして善処尾いたしたいと考えております。(拍手)
    〔國務大臣樋貝詮三君登壇〕
    〔「逃げ口上言うな」と呼び、その他発言する者あり〕
#9
○國務大臣(樋貝詮三君) 昨夜ちようど東京都廳の中で事件が起りまして、一人の行動を起しました者が死んだことは事実であります。しかしながら、はたして論者の言うがごとくに殺したのであるかどうかということは、ただいま法務総裁の言われたことく、解剖しなければわからぬので、ただいま解剖しております。從つて、その結果がわかると思います。
 それからまた、ただいま申し上げたことくに、この警察につきましても、すでに共産党の諸君からお話があつたがごとくに、逃げ口上するなということもおつしやられておりますが、今日のあの警察法によりますと、政府におきまして監督することはもう少し事態が大きくなつた場合において総理大臣が監督することになります。從つて、ただいまの状態においては、まだ表向きには発動できませんような事情でありましたので、從つて今申し上げることも、昨夜の事柄も内密においていろいろ事情を聞いておりましたが、言うまでもなく一方的の話でありますために、客観的実情を確かめるために結果を待つているような有様であります。從つて、これについては別に申し上げることはないと思います。
 それからまた保安條例につきましては、各地においてこういう騒ぎが起つておりますけれども、これが憲法違反であるとは、ただいま考えておりませんようなわけであります。
    〔「責任をとれ」と呼び、その他発言する者多し〕
#10
○議長(幣原喜重郎君) 静粛に願います。
#11
○國務大臣(樋貝詮三君) ただいま責任という言葉をおつしやられましたのでありますが、これは言うまでもなく地方自治体の立法でありますし、これが憲法に反することが明らかになれば十分に取締りをいたしますけれども、しかしながら、憲法に反しないただいまの段階におきましては、別に責任を負うべきところのものが存在しない。從つて、この條例を正しいものと見るよりほかないのであります。三十日におきまする事例も、まだかからないうちにあの示威行進を起したような事情を聞いております。東京都におきましては、決してそういう條例がかかつたわけでないのであります。これ以上そういうようなことに対しては御返事することはできないのであります。
     ――――◇―――――
#12
○山本猛夫君 議事日程追加のの緊急動議を提出いたします。すなわち、高橋清治郎君提出、肥料生産危機に関する緊急質問をこの際許可せられんことを望みます。
#13
○議長(幣原喜重郎君) 山本君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 肥料生産危機に関する緊急質問を許可いたします。高橋清治郎君。
    〔高橋清治郎君登壇〕
#15
○高橋清治郎君 私は、肥料生産危機に関する緊急質問をいたしたいと思うのであります。
 過般私は、商工大臣と労働大臣に対しまして、硫化鉱鉱山におけるストライキに関しまして質問をいたしたのでありまするが、その際労働大臣は、すみやかに價格の改訂をやつてこれを解決するということを述べられたのであります。また有田次官は、日本で一番生産鉱山であるところの松尾鉱山がまだストライキに入つていないからという樂観的な答弁をなされたのであります。しかるに、今日いかがでありましようか。いまだこのストライキは解決いたさず、有田次官の樂観しておつたところの松尾鉱山が本日よりストライキに突入したのであります。皆さん、労働大臣と有田次官のこの御言葉に反しまして、かかる非常時に当面いたしたということは、われわれの國民の食糧増産のために、また肥料化学工業のために、われわれは何とか緊急な施策を講ぜなければならないと私は思います。
 去る十八日のスト決行より一週間の間におきまして、硫安が約七千三百トン、さらに過燐酸肥料が一万トン近くの減産をしておるのでありまして、日本におけるところの本年度の政府の立てた硫化鉱鉱石の生産計画に及ぼす影響並びに肥料生産計画に及ぼすところの影響は甚大であります。さらにこの三十一日より、日本一の生産鉱山である松尾鉱山が無期限ストに突入したということによつて、この肥料の減産、ひいては食糧生産に及ぼす影響というものは、われわれは一日といえども看過することはできないのであります。
 しかして、そのよつて來る原因をよく調査いたしますと、いわゆる硫化鉱の供給不足を調整するためと称しまして、政府は外國から硫化鉄鉱約十万トンを輸入するということであります。しかも外國における硫化鉱石の價格は、わずかに一トン一千六百円であります。しかるに、輸入するところの鉱石の價格は、いわゆる横浜CIF價格におきまして一トン七千九百円であるということであります。この国内におけるところの産業を圧迫して、そして外國から硫化鉄鉱を輸入しなければならないということは、私どもの腑に落ちないところなのであります。しかして、銅の補給金からこれを減額いたしまして、約四億五千万円をさしあたりこの外國鉱石の輸入の補給金として振り向けるということであります。
 日本の硫化鉱鉱石の本年度の計画は百二十九万トンであります。この銅鉱山から産出するところの硫化鉱石は、そのうち五十二万トンを占めておるのであります。そのために、過般社会に、あるいは議長に、その当局に、銅鉱業者はこの補給金の問題で陳情に來ておる事実は、皆さんよくおわかりのことであると私は思うのであります。これは銅鉱業ばかりでなく、この日本の硫化鉱石の生産に重大なる関係を及ぼす。從つて、その硫安、過燐酸肥料の減産、工場の休業というような状態に立ち入るのであります。從つて、全國農民のこの需要者にもまた不安がもたらされるのであります。しかして、食糧の減産、われわれは深くこれを憂えざるを得ないのであります。(拍手)
 今この化学肥料工場の実情を見ますると、全國における十九の硫安工場、二十三の過燐酸工場、その他二十二の硫酸工場には、この原料たる硫化鉄鉱がわずかに四日分の手持ちよりほかないということであります。かくのごとき窮迫せる事態に臨みまして、労働大臣は、この当面の問題であるいわゆる坑外夫四千三百円という賃金を一刻も早く解決して、この争議を円満に解決すべきものであると思うのであります。從つて商工大臣は、一体この外國砿石を輸入して國内産業を圧迫するような方針をとつたということに対して、いかなる御方針であるか。これだけの補給金を山に対して補助するならば、十万トンより以上の硫化鉱石が増産できるのであります。私は、かくのごどき肥料生産危機に臨んで、農林大臣は便々としてこれを見ておるがごときことは、まこと遺憾千万なのであります。私は、三大臣のこれらに対するところの対策、御方針を承りたいのであります。(拍手)
    〔國務大臣鈴木正文君登壇〕
#16
○國務大臣(鈴木正文君) 労働大臣といたしましては、四千三百円の賃金そのものが妥当であるとは考えておらないのでありまして、賃金のベースは原則としてこれを労資双方の努力によつて維持すべきでおり、その原則は破るべきでないと考えております。しかし、この原則を遂行するためには、新しい情勢のもとにおきましては、労資双方の企業の努力が決定的のものであり、この企業努力に実を結ばせるためには、政府の諸施策というものがこれをバツクしなければならない。そういうふうに考えておりますし、また硫化鉱の問題自体は、その多くが鉱業政策の面にかかつておるということもしばしば申し上げた通りであります。この線に沿いまして、商工大臣及びその他の関係大臣とは、すでにしばしば價価の問題、輸出入の問題等につきまして檢討を重ねて参つたのでありまして、それらの檢討の結果、まだ関係方面との析衝が完了しておらない面もありまするけれども、結論を得ました分につきましては、今日の午後、それらをも中労委に傳えまして、タ方から、中労委と政府の代表者とが具体的な方策を練つておる段階であります。肥料問題の重要性は、政府といたしましても、労働大臣といたしましても、重々これを痛感しておる次第でございまして、中労委を通じ、決定した政府の政策を傳えて、そうして急速にこの問題をまず段階的に解決し、さらに続いて、根本的の、一般的な、金属鉱業全体の問題をも取上げまして解決の手を進めよう、そういうふうに考えておる次第でございます。
    〔國務大臣森幸太郎君登壇〕
#17
○國務大臣(森幸太郎君) 高橋さんの御質問に、農林大臣としてお答えいたします。
 肥料の重要性はいまさら申し上げるまでもないのでありますが、本年は、窒素におきましても、燐酸肥料におきましても、昨年以上の配給をいたす計画をいたしまして、窒素肥料におきまして百三十万トン、燐酸肥科におきまして百二十四万トンの必要量を考えまして、政府はこれが生産に努力をいたしておるのでありますが、このたび松尾鉱山がストライキに入りましたがために、もしやこの計画が齟齬を來すというようなことがありましては、実に食糧増産の上において重大なる影響を及ぼすものであります。御承知の通り、肥料の生産に対しましては商工省が努カいたしておるのでありますが、ただいま労働大臣の申しましたように、政府といたしましては、すみやかにこの労働争議を解決しまして、そうして一日も早く生産を復旧いたすようにあらゆる努力を拂つておることを御承知を願いたいと存ずるのであります。
    〔國務大臣稻垣平太郎君登壇〕
#18
○國務大臣(稻垣平太郎君) ただいまの高橋さんの御質問に対してお答え申し上げます。
 まず考えるべきことは、一体金属鉱山に対してどういつたような考え方をすべきかということが、御質問の結局根本に横たわつておると私は思うのであります。金属鉱山は、御承知のように硫化鉱もありますが、あるいは金銀鉱もある。あるいは銅鉱もある、おのおの関連を持つておるのであります。そこで、まず硫化鉱の問題につきましても、もちろん受入れ態勢と申しますか、いわゆる電力の関係、あるいは石炭の関係、あるいは設備の関係において十分その受入れが整いまする場合においては、もちろん何を苦しんで輸入する必要があるかと私は存ずるのであります。この点については、輸入をしないで、できるだけ國内の生産にまつことが最も必要なことでありまして、この点については高橋さんと同感でありますが、今日なおまだ、いわゆる石炭の問題、電力の問題、またこれに対する設備の問題、こういつたような問題からして、本年度十万トンを輸入することに予定しておりますけれども、しかしながら、これもできるだけ輸入を阻止して國内の生産にまちたいと存じております。
 次に銅の問題でありますが、この問題は、高橋さんのお話のように簡單に行かないのであります。御承知のように、銅の貯蔵が非常にたくさんできまして、これを輸出したい、こういつておりました当時は二十一セント・スリー・クオーターでありました。今日の價格は十八セント半であります。実際十八セント半という國際價格は、日本の消費者價格より安くなつておるのであります。問題はここにひそんでおるのでありまして、國際價格と日本の消費者の價格、生産價格、しかも日本の生産價格というものが、故銅と、鉱石からできますところの銅から成り立つておる。こういう根本的な問題をあれこれ総合いたしましてこれを解決をいたして行かなければならないのであります。
 そこで、目下政府といたしましては、この問題をどうするかということについて檢討いたしておるような次第でありまして、この銅、硫化鉱の問題を解決しても、金属工業者としては銅の問題を同じに解決しなければならない、あるいは金銀問題を解決しなければならない、亜鉛、鉛の問題を解決しなければならないという、はなはだ複雜なるところの問題を持つておるのであります。その点につきましては、われわれの方で目下十分檢討いたしておる次第であります。さしあたりの問題につきましては、先ほど労働大臣よりお答えいたしましたから、私は省略いたします。
     ――――◇―――――
#19
○議長(幣原喜重郎君) 内閣から、中央更生保護委員会の委員に戸田貞三君、池田確二君、原泰一君を任命するため本院の同意を得たいとの申出がありました。
 本件につき採決いたします。まず戸田貞三君及び原泰一君の任命につき同意を與えるに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#20
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて同意を與えるに決しました。
 次に池田確二君の任命につき同意を與えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#21
○議長(幣原喜重郎君) 起立多数。よつて同意を與えるに決しました。
     ――――◇―――――
#22
○議長(幣原喜重郎君) 次に檢察官的確審査会の委員の予備委員の選挙を行います。
    ―――――――――――――
#23
○山本猛夫君 檢察官的確審査会の委員の予備委員の選挙は、その手続を省略して、議長において指名せられんことを望みます。
#24
○議長(幣原喜重郎君) 山本君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて議長は西村直己君を松木弘君の予備委員に、また加藤隆太郎君を柳澤義男君の予備委員に、石井繁丸君を鈴木義男君の予備委員に、福田繁芳君を吉田安君の予備委員に指名いたします。
     ――――◇―――――
#26
○議長(幣原喜重郎君) 次に地方自治委員会議の委員の指名を行います。
    ―――――――――――――
#27
○山本猛夫君 地方自治委員会議の委員の指名については、その手続を省略して議長において指名せられんことを望みます。
#28
○議長(幣原喜重郎君) 山本君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#29
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて議長は地方自治委員会議の委員に中島守利君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#30
○議長(幣原喜重郎君) 内閣から、地方自治委員会議の委員に安井誠一郎君、神戸正雄君、伊藤幟君、石原永明君、藤本慶一君、田中一郎君、春彦一君、小暮藤三郎君を任命するため本院の同意を得たいとの申出がありました。右申出の通り同意を與えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#31
○議長(幣原喜重郎君) 起立多数。よつて同意を與えるに決しました。
     ――――◇―――――
#32
○議長(幣原喜重郎君) 内閣から、運輸審議会の委員に太田三郎君、岡田信次君、栢原語六君、木村隆規君、平井好一君、松浦薫君を任命するため本院の同意を得たいと申出がありました。
 本件につき採決いたします。まず太田三郎君、岡田信次君、栢原語六君、木村隆規君、平井好一君の任命につき同意を與えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#33
○議長(幣原喜重郎君) 起立多数。よつて同意を與えるに決しました。
 次に松浦薫君の任命につき同意を與えるに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#34
○議長(幣原喜重郎君) 起立多数。よつて同意を與えるに決しました。
     ――――◇―――――
#35
○議長(幣原喜重郎君) 日程第一、農林省設置法案の参議院回付案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#36
○議長(幣原喜重郎君) ただちに採決いたします。本案の参議院の修正に同意の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#37
○議長(幣原喜重郎君) 起立多数。よつて参議院の修正に同意するに決しました。(拍手)
     ――――◇―――――
#38
○山本猛夫君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、三宅則義君外二名提出、公認会計士法の一部を改正する法律案を議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#39
○議長(幣原喜重郎君) 山本君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。
 公認会計士の一部を改正する法律案を議題といたします。委員長の報告を求めます。大藏委員会理事島村一郎君。
    〔島村一郎君登壇〕
#41
○島村一郎君 ただいま議題となりました公認会計士法の一部を改正する法律案について、委員会における審議の経過並びに結果を概略御報告申し上げます。
 この法案は、計理士でその職にあつた年数が通算して十五年以上にある者は、特別公認会計士試験にかえて、大藏省令の定めるところにより、公認会計士試験委員の行う陪審式試験を受けることができることとしようとするものであります。
 この法案は、昨三十日、本委員会に付託せられまして、本日提案者三宅則義君より提案理由の説明を聽取し、質疑に入りましたところ、河田委員より陪審式試験の意味について質疑があり、提案者より答弁がありました。次いで討論を省略いたしまして採決に入りましたところ、起立総員をもつて原案の通り可決いたしました。
 右御報告申し上げます。(拍手)
#42
○議長(幣原喜重郎君) 他に発言もありませんから、ただちに採決いたします。本案は委員長報告の通り決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて翻案は委員長報告の通り可決いたしました。(拍手)
     ――――◇―――――
#44
○議長(幣原喜重郎君) 考査特別委員長から、同委員会における調査の報告をしたいとの申出があります。これを許します。考査特別委員長鍛冶良作君。
    〔鍛冶良作君登壇〕
#45
○鍛冶良作君 私は、第五國会における考査特別委員会の第一回報告をいたします。
 本委員会は、全國官公吏の著しい綱紀頽廃を粛正することを目的として、官公吏汚職問題を俎上に供したのであります。しかも、官公吏汚職の中で税務署の汚職事件ほど経済的に、社会的に影響するところ重大なものはなく、税務署をめぐる悪質犯罪が続出している事情にかんがみまして、その根絶を期すべく、浦和、中野両税務署を中心として調査に着手し、証人十数名を喚問し、さらに各地に出張して取調べを続行いたしました。その調査方針並びに内容は、從來のごとく犯罪の面のみを追及するのでなはく、かえつて何がゆえにかような事犯が起るのであるか、いかにすればかくのごとき事犯を是正し得るやという点に重点を置き、その資料を得んとするものであります。
 今日まで調査したところによれば、第一、現に税務署をめぐる汚職事件は、昭和二十三年度四百二、三十件、同二十四年度には六、七十件続出しているありさまで、その原因について調査しているのでありますが、この問題は言うまでもなく人の問題でありますが、根本的に見て税制並びに徴税制度及び機構などに欠陥があるのではないか、すなわち、予算課税によつて大藏省から財務局、各財務局から各税務署に割当てられた税の努力目標を責任目標と誤解し、目標に不足額を生じたときは、当該税務署はこれを一方的に納税者に割りつけ、再更正決定までも出して、納税者をして何か割り切れぬ氣持を抱かしめてはいないか、この点について実績申告納税制度にしてもらいたいとの声が相当に多いようでありますが、健在日本の経済を維持し、特に九原則の実施にあたつては現在の予定申告納税制度によるのほかはないのではないか等は、まことに檢討を要する前提條件であると考えられるのであります。
 世間では税が一般に重いと言われているが、はたしてそうであろうか。もししかりとせば、いかにしてこれを是正し得るや。脱税を極力防止することも重要な案件ではありますが、國民総所得と徴税総額とがはたしてバランスがとれているかいないか。はたまた税の賦課に公平う失する点が相当あるのではないか。納税者に帳簿の不備もあるが、大体において認定課税、すなわち見込課税をやつているのではないか。ことに未熟練者てあつて、二十歳から二十五歳くらいまでの、世の中を知らぬような若い者が、はたして適正に近い仕事をなし得るであろうか等を調査しているものであります。
 なお、官吏汚職発生原因の中心は人の問題であります。人が足りないのではないか。若い者に――全國税務署員中、二十五歳以下の者が七〇%以上あるようでありますが、税の決定をこれらの者にやらせている。ここに犯罪の根拠が生まれるのではなかろうか。また素質が著しく低下していると言われております。すなわち未熟練者を使い、一般に動議が頼廃していること等、人員採用制度に欠陥がありはせぬか。たとえば前科者を採用した事実さえあります。また待遇の改選を要するのではないか。現在六千三百円ベースで、平均六千円くらいのようであります。また署長初め上級官廳の指導監督に遺憾な点はないか。昭和二十三年、四年度より一時に増員した人々に対する税務員としての養成に十分力を盡しておらぬ実情にあると思われる点等も調査中であります。
 納税者の面にも欠陥があるのではなかろうか。納税の基本をなす所得を明らかにするためには必要経費等を差引くようになつておりますが、その必要経費と総收入との関係を明らかにする帳簿をつけていない人が多いようであります。
 特に悪いのは脱税者であります。檢察当局の取調べを見ても、法人に二、三億という莫大な数字、個人でも千万円以上の人々が相当多いということであります。悪質者は嚴罰に処するということになつてはおりますが、さらにこれを何とかして防止することはできないか。また課税に対する運動なるものが行われ、数百名の者が税務署に押しかけ喧騒をきわめる等、多勢を利用して特に税を安くさせるというような運動が行われている事実があるようでありますが、この影響はどうかという点をも調査いたしております。
 所得税を決定するとき、仮更正の前及び本更正の前に、税務署は業種別に業者の團体及び組合に対して、業者所得の序列、指数を諮問する模様でありますが、ときには所得金額までも聞いておる事実があるようであります。この團体への交渉、諮問は最も公平なようであるが、團体または組合の指導者にボス的存在あるいは反感的分子がいると、まつたく思わざる弊害が起るのであります。その際税務署側に相当な資料を持参しておかぬから間違いが起るのではないか等を調査の大將としておるのであります。
 第二に、税務官吏汚職に対する対策としましては、すでに述べた点につき各項目にわたつて調整すべきことはもとよりでありますが、次の点をも一應調査する必要があると存じます。吏員の監督がはたして嚴格に行われているかどうか。監察制度があるといわれますが、はたしてどこまで目が届いているか。從來あつた税務調査委員制度のような民主的な諮問機関を設けてはどうか。納税者野川からのみ選出する弊を除去して、至公至平、民主的に活動し、税制と徴收機構に参画させるような新しい制度を常置することの是非等をも調査しつつある次第であります。これらは近く結論を得まして詳細本院に報告するつもりでありますが、本日、中間報告としてその概要を報告した次第であります。
 第三に、なお浦和税務署事件に関連しまして、大木貞雄なる者を偽証として告発することにいたしました。これをもつけ加えて報告いたします。(拍手)
     ――――◇―――――
#46
○議長(幣原喜重郎君) 請願日程第一ないし第三を繰上げ一括して議題とし、委員長の報告を省略して採択するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#47
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつて請願日程第一ないし第三を議題といたします。各請願は採択するに決しました。
     ――――◇―――――
#48
○議長(幣原喜重郎君) お諮りいたします。内閣委員会において
 一、行政機構に関する件人事委員会において
 一、人事行政に関する件地方行政委員会において
 一、地方財政に関する件
 二、地方自治に関する件
 三、警察及び消防に関する件
 四、地方税法の一部を改正する法律案経済安定委員会において
 一、重要物資の需給計画、資金その他経済の総合的計画に関する件法務委員会において
 一、法務行政に関する件
 二、檢察行政に関する件
 三、裁判所の司法行政に関する件外務委員会において
 一、國際経済に関する件
 二、講話会議に関する件大藏委員会において
 一、復興金融金庫に関する件
 二、税制に関する件文部委員会において
 一、新制大学、六・三制問題に関する件
 二、教育委員会に関する件
 三、國宝保存に関する件
 四、新興宗教に関する件厚生委員会において
 一、厚生行政に関する件商工委員会において
 一、鉱工業生産増加に関する件
 二、貿易産業及び中小企業振興に関する件
 三、電源開発に関する件農林委員会において
 一、競馬法の一部を改正する法律案
 二、特殊農業地帯その他農政一般に関する件
 三、木材及び薪炭の需給対策に関する件推算委員会において
 一、漁業法案
 二、漁業法施行法案
 三、水産物生産増強に関する件運輸委員会において
 一、鉄道施設の復旧、鉄道敷設並びに電化に関する件
 二、國営自動車に関する件
 三、國営航路開設に関する件通信委員会において
 一、通信行政に関する件労働委員会において
 一、労働事情に関する件建設委員会において
 一、四國、中國地方地盤変動に対する方策及び廣島平和記念都市計画に関する件
 二、関門隧道作業の維持計画に関する件
 三、國土計画、都市計画、治山治水問題に関する件
 四、住宅復興に関する件予算委員会において
 一、予算制度に関する件
 二、予算の適正実施監査に関する件決算委員会において
 一、昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算
 二、昭和二十二年度特別会計歳入歳出決算議院運営委員会において
 一、國会法、衆議院規則改正に関する件
 二、院内秩序に関する件
 三、議員の福利施設に関する件
 四、議長の諮問事件図書館運営委員会において
 一、國立國会図書館運営に関する件海外同胞引揚に関する特別委員会において
 一、海外同胞引揚に関する件災害地対策特別委員会において
 一、災害地対策に関する件政府支拂促進に関する特別委員会において
 一、政府支拂促進に関する件観光事業振興方策樹立に関する特別委員会において
 一、観光事業振興方策樹立に関する件以上いずれも閉会中審査せしめたいと存じます。御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#49
○議長(幣原喜重郎君) 御異議なしと認めます。よつてさよう決しました。
 この際暫時休憩いたします。
    午後五時二十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後十一時九分開議
#50
○副議長(岩本信行君) 休憩前に引続きまして会議を開きます。
     ――――◇―――――
#51
○副議長(岩本信行君) お諮りいたします。農林委員会において食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案及び食糧増産確保基本法案につき閉会中審査せしむることを発議いたします。
 本件につき採決いたします。この採決は記名投票をもつて行います。……(発言する者、離席する者多く、議場騒然、聽取不能)持参せられんことを望みます。閉鎖。
 氏名点呼を命じます。
    〔「異議あり」と呼び、その他発言する者多く、議場騒然〕
    〔参事氏名を点呼〕
    〔「成規の異議をどうした」と呼び、その他発言する者多く、議場騒然〕
    〔参事氏名の点呼を継続〕
    〔発言する者多く、議場騒然〕
#52
○副議長(岩本信行君) 靜粛に願います。
    〔発言する者多く、議場騒然〕
#53
○副議長(岩本信行君) 靜粛に願います。
    〔発言する者多く、議場騒然〕
#54
○副議長(岩本信行君) ……(議場騒然、聽取不能)降壇を……(議場騒然、聽取不能)
    〔参事氏名の点呼を継続〕
#55
○副議長(岩本信行君) ……(議場騒然、聽取不能)
    〔「投票々々」と呼び、その他発言する者多く、議場騒然〕
    〔参事氏名の点呼を継続〕
#56
○副議長(岩本信行君) ……(議場騒然、聽取不能)
    〔各員投票〕
    〔「議長横暴」と呼び、その他発言する者多く、議場騒然〕
#57
○副議長(岩本信行君) 点呼は終了いたしましたが、これより五分……(発言する者多く、聽取不能)投票なされない人は棄権とみなします。
    〔「異議あり」と呼び、その他発言する者多し〕
#58
○副議長(岩本信行君) すでに五分過ぎました。投票洩れはありませんか。――投票されない方は棄権とみなします。投票箱閉鎖。開匣。閉鎖。
 これより投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
#59
○副議長(岩本信行君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長朗読〕
 投票総数 二百二
  可とする者(白票)  二百一
  否とする者(青票)    一
    〔離席する者多く、議場騒然〕
#60
○副議長(岩本信行君) 着席願います。――着席願います。いま一度報告いたします。
    〔事務総長朗読〕
 投票総数 二百二
  可とする者(白票)  二百一
  否とする者(青票)    一
#61
○副議長(岩本信行君) 右の結果、本件は閉会中審査せしむるに決しました。
    ―――――――――――――
    〔参照〕
 本件を可とする議員の氏名
   阿左美廣治君  安部 俊吾君
   青木 孝義君  青木  正君
   青柳 一郎君  淺香 忠雄君
   淺利 三朗君  天野 公義君
   有田 二郎君  井手 光治君
   飯塚 定輔君  池田正之輔君
   池田 勇人君  石田 博英君
   石原 圓吉君  石原  登君
   稻田 直道君  今村 忠助君
   岩川 與助君  宇田  恒君
   宇野秀次郎君  江崎 真澄君
   江花  靜君  遠藤 三郎君
  小笠原八十美君  小川原政信君
   小澤佐重喜君  小高 熹郎君
  小野瀬忠兵衞君  小淵 光平君
   尾崎 末吉君  越智  茂君
   大石 武一君  大泉 寛三君
   大内 一郎君  大澤嘉平治君
   大橋 武夫君  大村 清一君
   岡延右エ門君  岡崎 勝男君
   岡田 五郎君  岡西 明貞君
   岡野 清豪君 岡村利右衞門君
   加藤隆太郎君  鍛冶 良作君
   角田 幸吉君  風間 啓吉君
   柏原 義則君  片岡伊三郎君
   門脇勝太郎君  神田  博君
   川野 芳滿君  川端 佳夫君
   川村善八郎君  川本 末治君
   河原伊三郎君  木村 公平君
   菊池 義郎君  北川 定務君
   北澤 直吉君  金原 舜二君
   栗山長次郎君  小平 久雄君
   小玉 治行君  小峯 柳多君
   小山 長規君  五島 秀次君
   近藤 鶴代君  佐久間 徹君
   佐々木秀世君  佐瀬 昌三君
   佐藤 榮作君  佐藤 重遠君
   佐藤 親弘君  坂田 英一君
   坂田 道太君  坂本  實君
   志田 義信君  清水 逸平君
   篠田 弘作君  澁谷雄太郎君
   島村 一郎君  庄司 一郎君
   周東 英雄君  鈴木 明良君
   鈴木 仙八君  鈴木 正文君
   關谷 正一君  千賀 康治君
   田口長治郎君  田嶋 好文君
   田中 角榮君 田中 啓一君
   田中 重彌君  田中  元君
   田渕 光一君  高木  章君
   高木 松吉君  高塩 三郎君
   高橋 定一君  高間 松吉君
   玉置  實君  塚田十一郎君
   塚原 俊郎君  土倉 宗明君
   辻  寛一君  圓谷 光衞君
   坪内 八郎君  飛嶋  繁君
   苫米地英俊君  冨永格五郎君
   奈良 治二君  内藤  隆君
   中川 俊思君  中野 武雄君
   中村  清君  中村 幸八君
   中山 マサ君  仲内 憲治君
   永井 英修君  永田  節君
   夏堀源三郎君  二階堂 進君
   丹羽 彪吉君  西村 直己君
   根本龍太郎君  野原 正勝君
   野村專太郎君 橋本登美三郎君
   橋本 龍伍君  畠山 鶴吉君
   花村 四郎君  林  讓治君
   原田 雪松君  樋貝 詮三君
   平澤 長吉君  平島 良一君
   平野 三郎君  廣川 弘禪君
   福井  勇君  福田 篤泰君
   福永 一臣君  福永 健司君
   藤枝 泉介君  渕  通義君
   淵上房太郎君  星島 二郎君
   細田 榮藏君  本多 市郎君
   本間 一郎君  眞鍋  勝君
   前尾繁三郎君  牧野 寛索君
   増田甲子七君  益谷 秀次君
   松井 豊吉君  松浦 東介君
   松木  弘君  松永 佛骨君
   松野 頼三君  松本 一郎君
   松本 善壽君  丸山 直友君
   三池  信君  三浦寅之助君
   三宅 則義君  水田三喜男君
   水谷  昇君  南  好雄君
   宮幡  靖君  宮原幸三郎君
   村上  勇君  村上 清治君
   森 幸太郎君  森   曉君
   柳澤 義男君 山口喜久一郎君
   山口 好一君  山口六郎次君
   山崎  猛君  山村新治郎君
   山本 猛夫君  吉田  茂君
   吉武 惠市君  龍野喜一郎君
   若林 義孝君  渡邊 良夫君
   亘  四郎君  金光 義邦君
   小坂善太郎君  田中不破三君
   田中  豊君  橘  直治君
   寺島隆太郎君  寺本  齋君
   中垣 國男君  中村 又一君
   原   彪君  保利  茂君
   山崎 岩男君
 否とする議員の氏名
   増田 連也君
    ―――――――――――――
#62
○副議長(岩本信行君) 採決に対する異議の申立が成規により提出されておりますが、記名投票を行つたその結果に基いて決定したものでありますから、採決に対する異議の申立は成り立ちません。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後十一時二十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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