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1949/04/14 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 法務委員会 第7号
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1949/04/14 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 法務委員会 第7号

#1
第005回国会 法務委員会 第7号
昭和二十四年四月十四日(木曜日)
    午前十一時十七分開議
 出席委員
   委員長 花村 四郎君
   理事 北川 定務君 理事 高木 松吉君
   理事 石川金次郎君 理事 梨木作次郎君
   理事 吉田  安君
      押谷 富三君    鍛冶 良作君
      金原 舜二君    田嶋 好文君
      眞鍋  勝君    武藤 嘉一君
      猪俣 浩三君    田万 廣文君
      上村  進君    大西 正男君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 殖田 俊吉君
 出席政府委員
        國家地方警察本
        部長官     斎藤  昇君
        法務政務次官  山口 好一君
        法務廳事務官
        (民事局長)  村上 朝一君
 委員外の出席者
        議     員 川上 貫一君
        裁判所事務官  関根 小郷君
        專  門  員 村  教三君
        專  門  員 小木 貞一君
    ―――――――――――――
四月十三日
 岐阜地方裁判所大垣支部昇格の請願(加藤鐐造
 君紹介)(第三一〇号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 國政調査承認要求に関する件
 罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の
 災害及び同條の規定を適用する地区を定める法
 律案(内閣提出第三〇号)
 檢察の不当運営に関する件
    ―――――――――――――
#2
○花村委員長 これより会議を開きます。
 本日の議題に入ります前に、お諮りいたしたいことがあります。諸君御承知の通り、委員会において審査または調査を行い得るものは、國会法第四十七條により委員会に付託された事件と、衆議院規則第九十四條により議長の承認を得て委員会の所管に属する事項について行う國政に関する調査であります。本委員会におきましては、去る三月二十五日の委員会におきまして弁護士法に関する事項、少年犯罪防止に関する事項、及び檢察不当調査に関する事項の三件について議長の承認を得て、それに基いて種々調査をして参つたのでありますが、なおさらに本委員会の所管事項たる法務廳の所管事項及び裁判所の司法行政に関する事項について種々調査するため、法務当局よりの意見聽取、資料要求等の必要がありますので、本日さらに國政調査の承認要求を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○花村委員長 御異議なければ議長に提出いたします。國政調査書内容は、
 一、調査する事項
  法制に関する事項、訟務に関する事項、法務行政に関する事項、裁判所の司法行政に関する事項。
 二、調査の目的
  法制、訟務、法務行政及び裁判所の司法行政の適正を期するため。
 三、調査の方法
  小委員会の設置、関係方面よりの意見の聽取、資料の要求等。
 四、調査の期間
  本会期中。といたしたいと思いますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○花村委員長 御異議なければさよう決定いたし、早速議長に提出いたします。
#5
○花村委員長 本日は前会に引続きまして、罹災都市借地借家臨時処理法第二十五條の二の災害及び同條の規定を適用する地区を定める法律案を議題といたします。他に御質疑はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○花村委員長 他に御質疑がなければ、これより討論に入ります。
#7
○北川委員 討論を省略いたしましてただちに採決せられんことを望みます。
#8
○花村委員長 ただいまの北川君の動議のごとく、討論を省略するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○花村委員長 御異議なければ、討論を省略し、ただちに採決に入ります。本案に賛成の方の御起立を求めます。
    〔総員起立〕
#10
○花村委員長 起立総員。よつて本案は全会一致をもつて原案通り可決いたしました。
 なお衆議院規則八十六條によります本案に関する委員会報告書の作成については、委員長に御一任を願います。
#11
○花村委員長 次に去る四月八日及び四月十二日の委員会において、答弁の留保されていた問題について政府側よりの答弁を求めます。
#12
○関根説明員 先般梨木委員から御質問がございました件について、調査いたしました結果をお答え申し上げます。申請人東芝株式会社、被申請人東芝川岸從業員組合に対する仮処分申請事件について、執行吏が仮処分決定を執行する際に、執行吏の方から警察の方に援助を求めた時期について、本年の三月八日夕刻、執行吏の吉村栄三、これは長野地方裁判所の諏訪支部所属の執行吏でございますが、同人が國家地方警察諏訪地区警察署長岡村警視に請求いたしまして、それに基いて警察の援助がありまして、執行を無事終つた次第であります。
#13
○花村委員長 答弁に関連して、御質問をなさる方は御自由にお願いいたしたいと思います。
#14
○梨木委員 最高裁判所の方としては、こういうふうに執行の際に警官の援助を求める場合には、一度執行して、その執行についていろいろな抵抗を受けるとか、その他の障害があると認めた場合に、初めて警官の援助を求めるのが至当だと私は思いますが、こういう点について本件の場合には何ら執行することなく、初めから警官の援助を求めておるのでありますが、こういう点についての、司法行政上の最高裁判所の見解を伺いたいと思います。
#15
○関根説明員 ただいまの梨木委員のお問いに対してお答え申し上げます。具体的の執行事件について、執行吏が債権者から執行委任を受けまして、警察の援助を求むる必要があるかどうかは、その事件の担当執行吏がきわめるわけであります。しかしながら度を越えて、警察の援助を求める必要がないにかかわらず、求めたということになりますれば、司法行政上の問題が起きますが、その程度に至らないものについては、最高裁判所として、別に司法行政上の監督権を発動することにならないと思います。それで具体的に、執行を始めないうちに警察の援助を請求するということは、その当時の情勢から見まして、当然抵抗を受けるおそれがあるという場合には、執行を開始しなくても援助の請求をしてもいいのではないか。これは抽象論でございますが、そういうふうに解釈できると思います。
#16
○梨木委員 その点についてもう一点伺いたいのですが、それではそういう抵抗を受ける危險性と、これは抽象的な答弁でありましたが、この場合に具体的にどういうおそれがあつてこういう警官の援助を求められたかということについての、何か具体的な資料をお持ちでありましようか。
#17
○関根説明員 ただいまの梨木委員の御質問でありますが、具体的の事件のことになりますので、詳細のことは申し上げられませんけれども、私どもの調査いたしました結果は、当時の事情は、会社側と労働組合側との紛議の程度が高うございまして、普通の事態ではないという情勢だつたそうであります。以上であります。
#18
○梨木委員 私の方の聞いておるところでは、これはやはりその当時労働爭議が発生しておつたのでありまして、一つの労働爭議が起つておる場合に、そこで仮処分を執行するような場合におきましては、それは一應の小ぜり合いということは考慮されるかも知れませんが、これは今日労働組合法規に認められておる行為でありますから、こういう場合に、そういう事態があつたからという事実のみで、かように多数の警官の援助を求めるということは、私は少し行き過ぎだろうと思うのでありまして、この点について今後もあることでありますから、最高裁判所としては、嚴重にこういう点についての配慮を、今後やつていただきたいということをお願いいたしておきます。
#19
○斎藤(昇)政府委員 先般梨木委員から、長野の川岸工場の仮執行について、警察の援助の要求をだれからだれにいつやつたか。警察の方でも調べるようにというお話でありましたので、私の方でも調べましたところ、ただいま最高裁判所で御答弁になりましたと同じことであります。御報告申し上げます。
#20
○梨木委員 この前の法務委員会で檢務長官の方に、大阪における三月二十七日と四月二日のデモに対する、大阪警察局長の指揮に基く示威行進に対する彈圧事件について質問したのでありますが、この際伺つておきたいことは、デモ行進などの警戒の際におきまして、警察当局としての警戒の任に当る心構えというものを伺つておきたいのであります。というのは、大阪の場合におきましては、四月二日にはデモがあることになつておつたのでありますが、その四月二日の朝に、警察局長の名前で警告文が出ておるのであります。その警告文を読みますと、少しでも警官のからだに触れたり不法越軌の行動があつたら、すぐに警棒の制圧を受けるぞ、それから乱暴があつた場合には、ピストルの発射をすることもあるということがあるのであります。示威行進というものは、今日憲法のもとにおいて保障せられておる権利でありまして、かような場合におきましては、できるだけ示威行進が円滑に行き得るように、その間示威行進をする人の自由をも最大限に認めながら、一般公衆の治安の維持ということも配慮に入れなければならないと思うのですが、こういう点について、國警本部長官といたしまして、デモ行進の警戒はどういうような心構えで当るべきものであるかという点についての御見解を伺いたいと思います。
#21
○斎藤(昇)政府委員 デモ行進の取締りの場合における警察官の心構えにつきましては、ただいま梨木委員のおつしやいますように、できるだけ自由なるデモ行進が、しかも交通その他の法規に触れず、秩序整然と行われるように、警察官も考えなければならぬと思うのであります。ことに大衆の心理を激発、興奮させるような措置は嚴に愼みながら、秩序整然と行われるようにやつて行かなければならぬと考えております。
#22
○梨木委員 四月二日に鈴木警察局長は警告文を出しておるのでありますが、この警告文をごらんになつたかどうか、この点について私は質問をしたいのですが、その内容についてちよつと先に伺いたい。
#23
○斎藤(昇)政府委員 警告文といいますか、声明文といいますか、私はその写しを見ました。
#24
○梨木委員 警察局長としてああいう警告文を出されることが、國警本部長官として適当であるとお考えでしようか、それを伺いたい。
#25
○斎藤(昇)政府委員 ああいう警告文が適当であるか、また必要であつたかどうかということは、現地のいろいろな情勢によると考えるのであります。しかしてこの具体的の問題につきましては、ただいま現地の方でもいろいろ政治的な問題にもなつておりますし、この衆議院におかれましても、地方制度委員会で現地調査を、ただいまされておるのでありますし、なおかつ先般私が申しましたように、市の警察長の行政上の監督は私の方にはありませんので、今そういう問題の起つておるときでもありまするので、これが適当であるか不適当であるか、私は意見を差控えたいと思います。
#26
○梨木委員 私はこの警告というようなものは、警察官等職務執行法第四條にありますが、「天災、事変、工作物の損壞、交通事故、危險物の爆発、狂犬、奔馬の類等の出現、極端な雜踏等危險な事態がある場合においては、その場に居合わせた者、その事物の管理者その他関係者に必要な警告を発し」というぐあいに非常に嚴重な制約といいますか、條件がついておるように私は理解しておるのであります。しかもこういう警告文を発した際には「所属の公安委員会にこれを報告しなければならない。」と規定しておるのであります。ところが私たちの調査したところによりますと、公安委員長もこういう警告文を発せられた事実を知らないと言つておるのであります。こういう点は警察官等職務執行法第四條との関連において、警告文をどういうぐあいに理解されておりますでしようか。
#27
○斎藤(昇)政府委員 具体的問題を離れまして、抽象的な法律問題としてお答えいたしたいと思います。ただいまおあげになりました警察官等職務執行法によりまする警告は、具体的な事案が発生したときに、ある種の警告を発し、それに從わない場合には、あるいは強制執行をするとか、そんなことが起る前提だと考えておるのでありますが、先般の鈴木警察局長のあれは警告でありますか、声明でありますか、私は警察局長はこういうつもりで取締りをするのだ、こういうように警察官に示しておるのだということを、一般に明らかにしただけでありまして、職務執行法に基く警告とは法律上は解せない、かように考えております。
#28
○梨木委員 それは警察官等職務執行法第四條に基いて警告を発せられたか、どうかはともかくといたしまして、第四條にこういう規定があるのでありますから、やはりあのような警告文を発せられた場合には、こういう條件があつた場合に発するのが適当だと思うのであります。それで声明とか、題目はどうなつていようと、やはりこの條文の制約を受けなければならぬものと思います。
 それから次に伺いたいのは、あの警告文の中には、非常に無造作に武器の使用ができるような、非常に脅迫的な印象を受ける文字を使つておるのであります。あれなども警察官等職務執行法第七條では、武器を使う場合には非常に嚴重な條件がついておるのであります。しかるにかかわらず、こういう七條の條件を無視して、不法越軌の行動があれば、あるいは警察官のからだに触れれば即座に警棒の制圧を受けるか、あるいは場合によつては拳銃を発射することがあるとか、こういうことの声明ないし警告文を発表することは、少し人民をあらかじめ何か敵視するような、あるいは恐怖感を起させるようなもののように私は考えるので、これはいささか行過ぎではないかと思うのでありますが、この点についてどうお考えでありますか。
#29
○斎藤(昇)政府委員 先ほども申しますように、それが行き過ぎであるかどうか、私はこの際意見は差控えたいと思います。
#30
○梨木委員 もう一つお尋ねいたします。四月二日のデモの際には、消防署の消防自動車が出動いたしまして、放水しているのであります。これなども警官が檢束しようとした、その檢束のやり方が非常に大衆の憤激を買つて、そのために大衆がそこにすわり込んでしまつた。こういう事態が起つた。その際に放水をしている。これはどうも私は行き過ぎじやないかと思うのですが、長官はどうお考えになりますか。
#31
○斎藤(昇)政府委員 その点につきましても、先ほど申しますような理由によりまして、これは意見を差控えたいと思います。
#32
○梨木委員 それでは最後に伺います。あなたの方へ今まで鈴木警察局長あたりから、何か報告が來ておりますでしようか。來ておるといたしますれば、私たちの調べたところと、その点について比較対照して見たいと思いますが、どのような報告が來ておりますか、それをちよつと伺つておきたいと思います。
#33
○斎藤(昇)政府委員 先般衆議院の地方行政委員会の方から、鈴木局長の報告を求れられましたので、私の方はこれを取次ぎました。その報告はまだあると思います。鈴木局長から提出されました報告文はございます。
#34
○梨木委員 その報告は私も見たのでありますが、あれは非常にわれわれの調査したところと事実が相違しておるのであります。長官の方ではその報告通りが眞実とお考えになつておりますか。それともあなたの方で独自に調べたとすれば、その点について相違があるかどうか、これをちよつと伺いたいと思います。
#35
○斎藤(昇)政府委員 私の方でも大阪管区の報告を求めておりますが、当時國警の警察官が現場にいたわけでもありませんし、またいろいろ先ほど申しますような、指揮監督の関係がありません関係上、どの程度ほんとうであるかどうかという点については、まだ十分確かめるところに行つておりません。先ほど申しますように、地方行政委員会の方で調査に出かけておられますので、その調査の結果を伺い、また現地において私の方とそれから市の警察局と十分意見を持ちより、研究をしたい、かように考えておりますので、それがどの点で食い違つており、どうなつておるかということは私は申し上げかねるのであります。
#36
○梨木委員 私の質問はこれで終りますが、川上代議士がこの事実の調査に現地に行つておるのでありまして、その点に関連して報告をさしていただきたいと言つておられますから、その点をひとつお許し願いたいと思います。
#37
○花村委員長 議員川上貫一君より、本問題に関連して発言を求められておりますが、いかがとりはからいましようか、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○花村委員長 御異議なしと認め、川上貫一君の発言を許します。
#39
○川上貫一君 発言のお許しを得ましたことを感謝いたします。少しお尋ねしたいこともあるのですが、その点についてお答えを願いたいと思います。梨木君の言いましたように、地方行政委員会に提出されておる鈴木局長の報告は、われわれが行つて調べましたこの事実とは非常に反しておるのであります。非常に大きな食い違いがあるのであります。このことについて目下調査中であるという御答弁でありましたが、これはどういう形であの調査をなさつておるのでありましようか、この点をお聞きしたいのであります。國警の方は、地方自治警察に対しては直接の監督権がないというお話でありますのでありますし、大阪の治安、あるいは人民の生命財産の保護ということについては、やはり國警の方でも責任を持つておられることと考えますので、こういう場合には詳細なる御調査があることだろうと信じておるのであります。この調査に対して、あるいは所事者の報告を聞くとか、あるいは大阪全市民のこれを見た者の意見を徴するとか、こういうような手配ができておるのでありましようか。あるいはこの調査というのは、國警を通じて報告を出せというような形の調査が進んでおるのでありましようか。その点をまずお聞きしたいのであります。
#40
○斎藤(昇)政府委員 私の方の調査は、市当局から報告書を求めるというのではなくて、國警同士の立場で、ただいまおつしやいましたように、いろいろ市民の方の見られた点とか、あるいは國警、または市の警察について、実際の模樣がどうであつたかということを、まず具体的に調査をいたし、またさようにさせておるのであります。ただ大阪市の警察長のやり方の責任を糾明することか、そういう趣旨でなくて、事実を明らかにするためにどういう行き方が一番よろしいのか、こういう態度で調査をしたいと考えております。
#41
○川上貫一君 四月二日以來、もはや時日が十数日たつておるのでありまするが、これについて御調査なさいました結果、大阪市民あるいは民主的な團体、労働組合、もしくはそこに参加しておつた者の報告、こういうものの御調査を進めておられますれば、相当來ておると思うのでありますが、あなたの方ではこの警察局長の報告と、それから御調査なさつた報告と、こういうものに食い違いがあるということはお認めになつておりますか。こういう警察局長の方以外の報告は何も來ておらないのでありますか。そこがはつきりしないのでありますが……。
#42
○斎藤(昇)政府委員 先ほども申しますように、これはある程度の政治問題になり、現在しかもこの政治問題の中心は、大阪市及び大阪の公安委員を中心として檢討されておると思うのであります。また國会においても現地に派遣をしておられますが、私の方の調査の結果、暫定的な中間報告にいたしましても、この際差控えたいと思うのであります。御了承願いたいと思います。
#43
○川上貫一君 中間報告はこの際差控えたい。こういうことでありますから、これ以上お聞きいたしませんが、この件はきわめて重大な件であつて、ことに五月一日のメーデを控え、なおそのほか大衆的な運動は常に行われておる。こういう場合にかような事件の調査が十分でない。また今後に対する方法が十分に講じられないということになりますと、非常に重大事件をかもすと思いますので、愼重にひとつ御研究、御調査をお願いしたいということを申し添えまして、その次にもう一つお聞きしたいのですが、さつきも梨木君が言いましたように、声明書を出しておるのであります。あの声明書は、大阪市会の質問による答弁によると、あれは一時的のものではなくて一般的なものである。その当日のデモに対する警告ではなくて、將來にわたるところの一般的な、方針として声明したのであると、答弁になつておるのであります。それならば、鈴木局長は声明することができるものじやない。公安委員が声明し、あるいは意見を出さなくちやならぬ。公安委員は全然これを知らない。それから警察においても、当のその日の指揮をするところの公安部長さえも、この声明の内容を知らないということを私に言うておるのであります。從つて鈴木局長が、自分一人で出したのかということを公安部長に聞きましたところが、そうだろう、われわれは何にも知らない。公安委員も知らないという意見でありましたが、こういうやり方、これが違法であるかどうか、この点を一つお聞きしたい。
#44
○斎藤(昇)政府委員 これは違法であると私は申せないと存じます。自分の部下に相談をしないという点は違法でない。これは申すまでもないと思います。公安委員に相談する必要があつたかどうか。これは公安委員がどの程度警察長にまかしておるかということによると考えるのであります。おそらくそういつたような取締りの具体的方針というようなものは、これは警察長にまかしておられたものではないかと考えます。その点はよくわかりませんが、いずれにしましても、妥当かどうかという問題はあり得るかもしれませんが、違法かどうかという問題は起るまいと私は思います。
#45
○川上貫一君 もしも公安委員がこういうことをまかしておらないといたしまして、これは一時的のものではなくて、將來にわたる一般的なものである、こういう場合は公安委員が当然公布し、あるいは声明すべきものと思いますが、まかしておらなかつたということは、われわれの調査はで事実なんでありますが、そういう場合にはどうお考えになりますか。
#46
○斎藤(昇)政府委員 いずれにしましても、公安委員が不適当であると考えた場合には是正もできましようし、また取消すこともできるだろう。それは私は公安委員の権限にあることであると思います。
#47
○川上貫一君 このことについて公安委員に私が面会して話した時分に、公安委員はまことに困つたものだということを言うております。われわれの方には何にも話もなかつたし、いつもこの通りである。こういう意味合いのことを漏らして、非常に往生している。まことに困つたものだ。私の質問に対しても、実はあなた方もお困りになるでしようと言いましたら、まつたくそうであります、こう言うております。この点もここで報告しておきますが、この点が明らかなのでありますから、こういうことも加えて調査を進めていただきたいということを申し添えたいのであります。
 第三には、警察は当日の実写をとつているのであります。これをわれわれが見ると、何人がこれを見ましても、人権蹂躙のはなはだしいものである。婦人を檢束する時分に、道をどんどん数名の巡査で引ずつております。これは明かに出ている。それから大衆を警官が包囲して、一人も逃げることのできないようにして襲いかかつている。これは避けることができない。ある一人の人が少し抗議をしたというので、ただちにたくさんの警官がこれを包囲して、数十人の人を一人も外へ出られぬようにしておいて、混棒を持つてやつておることは、この写眞の上にもきわめて明らかになつておる。これは警察が持つておるのでありますが、これを取寄せて、この写眞についてあなたの方でお調べになるなり、あるいはこの写眞について何か調査なさる、こういうお考えか何かありますか。この点は事実がきわめて明らかなんですから、ちよつとお伺いしたい。
#48
○斎藤(昇)政府委員 そういう写眞を取寄せて、私の方でそれを檢討するという考えは、現在としては持つておりません。
#49
○川上貫一君 そうしますと、これは國警の方には直接の監督権がないという話でありますから、その点はわかるのでありますが、どうも調べておられる形が、まことになまぬるいと思うのです。これはきわめて重大な事件であつて、大大阪の警察行政がかくのごとくであるならば、これは國警としても徹底的に御調査をなさる必要があると私は思うのであります。お話を承ると、どうもこの調査はわれわれが納得するような形で十分にできておらぬという感じを受けるのであります。この点については、單に警察局長がどうという問題ではなくて、大阪市民の生命、財産、安寧、幸福に関するものであり、大阪市における警察行政が及ぼす民生の安定の問題でありますから、この件については十分なる御調査を御願いしたいということを、申し添えたいのであります。
 それからいま一つお聞きしたいのでありますが、全大阪の市民は、非常に怒つておる。大阪市会においては、市会全部がこの点については不法であり、人権蹂躙であるということを叫び、連日警察委員会を開いて、警察当局に質問をしておるのであります。大衆團体は全部こぞつて、この警察局長のやり方の不法について立上つておる、市民全体がこの警察行政のやり方については、実に反感を抱いているのであります。大阪市長は私の質問に対して、当日のやり方は行き過ぎであつたということをはつきり申しております。今申しましたように、公安委員といえどもまことに困つたと言うておる事実があるのみならず、警察当局の一部の人は、ああいうやり方をやられてはわれわれも困るのだ、われわれも人民から恨まれて困るのだ、困つたものだということを言つておる警察署長さえある状態であります。これを一口に申しますと、大阪全市がこの問題に対しては憤激し、今後かようなことを続けてやられるならば、われわれは安んじて警察行政をおまかせすることができないというのが、今日全市民の声であります。このことはわれわれが調査いたしましても、まことにむりからぬことだという結論が出ておるのでありますが、この点についても今調査中であるとか、警察の報告がどうであるとかいうことでなしに、積極的に御調査をお願いしたい。大阪における治安という問題につきましては、大阪市長が当面の責任を持つておりますけれども、國警の方におかれましても、やはり全体につきましては警察の責任を持つておられるわけでありますから、單なる市警の問題で、國警は関係がないというような形でなしに、進んで全大阪市民の利益をはかるために、この無法な事件について御調査をお願いしたいということを特に御願いしたいと同時に、私がここで申し上げておきたいのは、この問題は今日起つた問題ではなくて、やみの取締りについても極端なことをやつておる、自轉車交通についても非常に極端なことをやつておる、ある人々によりますと、まさにあの人々は人民の敵だということを多くの人々が口に出しておる。こういう事件がありながら、これは市警の問題だからというて等閑に付せられ、あるいは直接監督権がないからというようなことで、中央においては何らの手が打たれない。こういう形になりますと、結果としては、人民は政治に対する不信を抱くに違いない。こういう重大な事件が起つて参りました時分に、訴えるところがないんだ、これはお前らのところはお前らのところで処分せいと言われる。それならばリコールでもやつたらいいじやないか。これはりくつになりますけれども、あの大きな都会において、ただちにこういうことができるものではありません。こういう市民の声が中央において何らかの解決がつかぬということになれば、全市民は行政そのものに対して不信を抱くという結果になると思う。われわれはどこに訴えればいいのかという結論が生じて來る。これではりつぱな政治をして行くことはできぬと思いますので、この点について私はお願いしておきたいのでありますが、十分なる善後策をお講じくださるように特にお願いしたい。なおわれわれが調査しました結論によりますと、大阪出身の代議士が特に代表を派遣して調べたのでありますが、この結果は、全員今回の事件はきわめて不当である、これは行き過ぎである、人権蹂躙であるということに意見が一致しております。この点もひとつお取上げを願つて、國警の方でも御調査を願いたい。と同時に私が特に委員長にお願いいたしたいことは、この法務委員会におかれましても、重大な人権蹂躙だと思いますので、この点に対する適当な御考慮を特にお願いいたしたい。こういうことを申し添えて私の発言を終らしていただきます。
#50
○猪俣委員 私は遅れて参りまして、前委員の質問の内容を存知いたしませんので、重複する点がありましたらその辺ごかんべん願いたいのであります。大阪事件を契機といたしまして、私どもの頭に來ますものは近き將來においてメーデーが行われる、こういう際に國警本部がどういう態度でこれに臨むのであるかということの意味を、ひとつ御答弁願つておきたいと思うのであります。それは各府縣に、デモ條例というようなものが地方議会において制定されておりまして、どうもこれがこの五月一日のメーデーには、相当の紛糾を來すことになるのじやないかと思われるのでありますが、自活体警察については國警では直接の指揮権がないのでありますから、それはいいといたしまして、國警本部といたしましては、メーデーに備えてどういう心の用意を一般の管下の部下に御命じなさるつもりであるか。われわれの経驗によりますと、円満にある集團行動が行われる場合に、警察官がいろいろの理由で取締りに出ているために、一般民衆にかえつて妙な敵愾心を起させて、事を起さぬでいい場合にかえつて事が起る。だから取締りに出たために、かえつて紛乱が増すということが、いままでの事例においてほとんど大部分なのであります。放つておけばちやんと自治的にうまく行つているものを、何かあごひもをかけた警察官がずらつと出て行くと、どうもそこに妙な空氣がかもされて、かえつて紛糾を起す。紛糾を起さぬための警備が、かえつて逆に紛糾の基になるというような矛盾を呈しておつたのが、今までの経驗であります。かような意味からいたしまして、私どもは國警本部としてもとるべきいろいろな態度があると思う。たとえばメーデーの前に、それぞれの責任者とよくひざを交えて自治的に責任を持つてやつてくれ、そのかわりこちらとしても無用な警戒もせず、干渉もしないというふうに、よく懇談をなさつたならば、警察官としてもいたずらな精力の浪費をしないで済むし、事が円満に行くと思う。それを集團行動というものはみな乱に及ぶというような古い思想が、まだ警察官に多分に含まれておると思うのでありまして、上層部の方はそうでないにしても、あのあごひもで、今は劍のかわりに棍棒みたいなものになりましたが、あれを握つて街頭に立ちますと、敵を睥睨するような、警察官としても一種の意氣盛んなものが起て來る。これが一般の民衆と衝突することになつたのであります。五月一日のメーデーは万國にきまりきつた一つの行事でありますがゆえに、かようなものに対しましては、どうかその辺のことについて、警察官に対しまして國警から十分な御注意を願いたいと思いますが、この五月一日のメーデーに対しまして、國警本部としてはいかなる態度でお臨みになる目算であるか、その点についてお考えをお漏らし願いたいと思います。
#51
○斎藤(昇)政府委員 來る五月のメーデーに対する取締りについて、國警本部の考え方という御質問でありますが、私は來るべき五月のメーデーについて、特別な考え方は何も持つておりません。昨年もメーデーは至極平穏裡に行われたと考えておりますし、來るべきメーデーは、特に警戒をしなければならぬという考えは毛頭持つておりません。一般の大衆行進、あるいは大衆運動の取締りの原則でけつこうだと考えております。今おつしやいますように、大衆運動あるいは示威行進といつた場合のやり方につきましては、事前に警察の方と、それからその運動をやられる方の責任の幹部の方々とよく打合せをいたしまして、互いに了解をし合うということは私は非常に必要なことで、またけつこうなことだと思つております。多くのところではさようにやつておる縣が多いのでありますし、私は警察も大衆運動をやられる人も互いに信じあつて、警察はこの程度のことはやむを得ない、こういつた警備をすることはやむを得ない、しかしそれは別に挑発する趣旨でも何でもないからということをよくのみ込んでもらい、両方のやり方をよく了解しあつてもらえば、その間に思わざる不祥な事件が起るということもなくていいのだろうと思つております。今猪俣委員のおつしやる説には、私は前から同樣の意見を持つて、同樣に指導をしておるのであります。
#52
○猪俣委員 私の聞かんと欲したことは、さような意味ではないのでありまして、ことさらに特別な取締りの訓令を出すつもりはないという仰せは、もつともな話だと思うのであります。それはあたりまえのことなので、この大阪事件、その他いわゆる地方一般にデモ條例というような條例が出ている今日、私のお願いすることは、事をかもさぬように万全の注意をせよということの積極的の指揮をしていただく意思があるかないか、今まで通りなんだというお答えじやなしにただ取締りの訓令を出すのが國警の任務じやないと思うのであります。そういうことは非常に敏感におやりになつておるか、そうじやなくして、事をむやみに起さぬように、間違いのないように、これについては行き過ぎのないように積極的な指導をなさる意思があるかないか、ひんぴんとしてある近ごろの妙な警察の態度に対しまして、一種の非難の声がある際でありますから、積極的な意味における指導をなさる意思があるかないか、放つておいて、今まで通りで別に強い取締りをする意思はないという仰せでありますが、そういう意味じやない。そんなことはあたりまえである。こういう空氣の際に、今までより強い取締りをせよという訓令を國警本部が出すことはないと思う。私の言うのはそうじやない。なお事を紛糾に導かぬように、最善の努力をするような指令をお出しになる意思があるかないか、その点をお聞きいたしておきたいのであります。
#53
○斎藤(昇)政府委員 大衆運動、示威行進等に対するただいまおつしやるような意味におきましての考え方、またあり方というものは、絶えず今申しましたような趣旨で指導をいたしております。先般のその方の係官の会同におきましても、私からもそのことを言つておるのであります。特に來るメーデーには特別氣をつけろという通牒を、さらにこれ以上にする必要は私はなかろうと考えております。
#54
○猪俣委員 なおお尋ねいたしますことは、集團行動に対して國警本部が取締り場合、大体においてどういう場合を取締るのであるか、そういう標準がおありでありましたならばお聞かせ願いたい。どのような場合に備えて取締るのであるかということの標準をお聞かせ願いたい。
#55
○斎藤(昇)政府委員 集團運動が不法越軌にわたる場合に取締るのであります。そうでない場合は取締るわけがないのであります。
#56
○猪俣委員 そうすると不法にわたるかわたらぬかということは、事前に察知して予防的の意味にやるのでありますか、あるいは具体的の事件が発生した場合の意味なのでありますか、集團行動は不法ではない。許されておることであるが、不法な集團行動と御認定なさるのは、事前に何らかのことで察知した場合なさるのであるか、あるいは集團行動は不法性を持つておるものだという前提の上に、一般的に取締るということになつておられるのであるか、それをお聞かせ願いたい。
#57
○斎藤(昇)政府委員 両方の場合と申し上げていいのじやないかと思います。事前に何か不穏のことが起りそうだという事態がありますれば、それによつて事前に備えをする必要がありますし、また事前に何もそういうことがないと思つておつて、実際上不法越軌のことが起つたということで、初めて取締りに乘り出すという場合と両方あると思います。
#58
○猪俣委員 問題は、事前にこの集團行動は不穏なる行動に移るんじやないかという認定をすることが非常に問題だと思いますが、今までの事例におきまして、事前にこれは不穏な一つの集團行動だという御認定をなさつた具体的の事例がありますが、事前にどういう場合が不法な集團行動だと認定するのだという何か具体的の事例があつたらお聞かせ願いたい。集團行動は合法的なものであつて、決して不法ではないのである。それが不法だと認定なさる基礎、警察で独断で認定なさるはずであるが、どういう事象が入つたような場合に不法な集團行動の認定をなさつて、警察官を繰出すのであるか、その辺のところが基準がわかりませんので、いたずらに不安を感ずるのでありますが、具体的な場合に入れば、どんな場合でありますか、お示し願いたい。
#59
○斎藤(昇)政府委員 たとえば工場閉鎖の仮執行をやるとかいうような場合に、その工場において労働爭議と申しますか、集團交渉の際、いろいろ起つた不当な事件等があり、またこの仮執行は無事には済まないかもしれぬというような空氣が察知された場合には、事前に警戒のために出すことがあるのであります。なおこの示威行進の場合には、これはなんと申しますか、ジグザグ行進をする、あるいはその他行き過ぎの場合のあるというようなこともありまするし、また大衆が動きます際には思わない交通事故、その他も起り得るわけでありますから、示威行進の場合にはさような意味で、必要な警察官がついて行くという場合があります。
#60
○猪俣委員 今の示威行進がジグザグコースをとるとか、あるいは思わざる交通の妨害をするということをもつて、不法集團行動と御認定なさるのでありましようか、それは起つてみなければわからぬことで、そういうことをどうして予知なさるのであるか、それでありまするから、事前にこの示威行進を不法なりと認定なさるのはどこでするのであるか。これを私はお聞きしておるのでありますが、ジグザグ行進をするとか、交通の妨害をするということは、どうして事前にそれを判定なさるのであるか、ちよつとその辺が私の理解ができないのですが、どういう標準になつておりますか。
#61
○斎藤(昇)政府委員 大衆が道路を行進します場合には、ともするとそういう事柄が起りやすいのであります。さようなことのないように警察はいたすわけであります。
#62
○猪俣委員 それでは、ある特定の示威行進が不法であるとかなんとかいうのではなくして、示威行進というような場合には、必ず交通上支障を來すという予定をして、そしてそれは必ず取締るというふうにお聞きしてよろしゆうございますか。さつきの御答弁とちよつと違つておると思うのでありますが、不法な集團行動、不法なる示威行進に対しては取締る。そこで私はどうして事面に不法であるか、合法であるかを判定するかを御質問したのでありますが、示威行進は一般的な交通妨害なんかをするおそれがあるから取締るのだということになると、いかなる集團行動もこれは不法なるものと認定して取締るということに相なりますが、それを私は実はおそれるのであります。さような心持だというと、昔からの示威行進というものはみな不法なり、これは彈圧すべきものなり、取締るべきものなりという、今までの観念が拔け切らぬのではないかということが、私のさつきからの質問の中心でありますが、これはいかがなものでありますか。
#63
○斎藤(昇)政府委員 先ほど集團行動とおつしやいましたので、私は示威行進に限らず、むしろそれ以外の集團行動の点を主にして申し上げておつたのであります。示威行進の場合は、先ほどまた別に申しましたように、これは集團が道路を歩くわけでありますから、その間にあるいは集團自身が車馬その他の障害を受けずに行くという必要もありますし、交通整理の必要等もありまするので、示威行進はこれは不法行為をやるであろうという前提のもとに、警察官が配備につくのではありません。交通の整理円満なる示威行進が行われるということを確保するために、警察官が出るのであります。
#64
○猪俣委員 それでは示威行進に対しては、交通整理の意味において取締るのだというお答えと聞いてよろしゆうございますね。そうすればその範囲においての警察の配置というようなことに、御留意願いたいと思うのであります。それを十分下部機構に流していただきませんと、それを感違いをして、何か示威行進に対して敵対的な態度でもつて警察官が出る。それが衝突の原因になるのでありますから、その辺についても十分なる御留意を願つて、下部の指導を誤らぬようにお願いいたしたいと思うのであります。それは五月一日が参りますので、私ども老婆心で申し上げておるのであります。近ごろ少し終戰直後の樣子とは雰囲氣が違つて來ておるようでありますから、警察のためにも、國民のためにも、衝突は実に悲しむべきことでありますから、温威並び行われれる警察の威信高揚のためにも、特別な御留意を願いたいと思います。
 それから次に、國家警察の最高責任者及びその指揮系統についてお聞かせ願いたいと思います。
#65
○斎藤(昇)政府委員 國家警察の最高責任者と申しますと、これは簡單なようで非常にむずかしいのでありますが、法律の上では、國家地方警察は國家公安委員会が責任を持つておるのであります。その執行事務を本部の長官がやるということになつておるのであります。そうしてこれは、原則としては行政官吏の責任であります。運営につきましては、府縣の公安委員が責任を持つということになつております。それから國家公安委員は総理大臣の所轄のもとにあるわけでありますが、しかし総理大臣は國家公安委員会及び本部長官に対して、指揮監督権は持つていないのであります。ただ公安委員の任免権を持つているという形になつております。
#66
○猪俣委員 國警本部と各府縣の國警の指揮系統についてお聞かせ願いたいと思います。
#67
○斎藤(昇)政府委員 國警本部はさらにその下部機構として管区を持つて、管区本部長がおります。これは國警本部の出先機関になるのであります。その管区本部長が府縣の國家地方警察の行政管理をやるわけであります。人事権は、本部の長官が管区本部長及びその職員の任免をいたします。管区本部長は、府縣の警察隊長以下を本部長の承認を得て任免をします。こういうことになつております。
#68
○花村委員長 猪俣君にちよつと申し上げますが、まだほかに先日の答弁を留保されているのがありますし、なお一時より本会議におきまして青少年犯罪防止に関する決議案が上程されておりますから、この程度でいかがでしよう。
#69
○猪俣委員 私の質問はこれでよろしゆうございます。
#70
○花村委員長 先日の委員会におきまして猪俣委員よりの質問に対し、留保されておりました八丈島の警察状態に関する答弁を求めます。
#71
○斎藤(昇)政府委員 実は國警の東京都本部の方から、本件につきまして調査に出かけておつたのでありますが、船の都合で帰りが非常に遅れまして、けさ帰つて参つたのであります。私が出て参りますまでは直接の報告を聞いておりませんし、またその報告を檢討しているいとまがないのであります。今ここに連絡を受けましただけをお取次いたしますれば、警察署長と檢事補がある料理店に飲食を強要した。あるいは島のボスと結託をしているとような疑いをもつて調査に参つたのでありますが、いずれもさような事実がない、こういう報告でございます。私はまだしさいに檢討いたしておりませんが、警察署長及び檢察廳の方々の方と、支廳長との間にいろいろ感情の齟齬があるように伺います。なお檢察廳の方でも実地調査に行かれたのでありますから、その御報告もあろうかと存じますが、私ちよつとここで連絡を受けました点では、檢察廳の御報告と一致をしており、從つて忌まわしいような事実はない、こういう報告を受けております。なお私実際にその調査に参りました者から報告を聞きまして、事実を檢討して、事実と間違つておれば、さらに御報告いたしますが、今一應さような報告を得ておりますので、それだけ申し上げておきます。
#72
○花村委員長 大分時間がたちましたので、本日は、この程度にて散会いたしまして、次会は定例日の來週火曜日十九日午後一時より開会いたしたいと思いますが、いかがでしようか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#73
○花村委員長 御異議なしと認めます。從つてさように決定いたします。議題等につきまして、御協議いたしたいと存じますから、理事の方はお残りを願います。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後零時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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