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1949/03/24 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第2号
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1949/03/24 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第2号

#1
第005回国会 内閣委員会 第2号
昭和二十四年三月十九日
      小川原政信君    根本龍太郎君
      牧野 寛索君    吉田吉太郎君
      坂本 泰良君    木村  榮君
が理事に当選した。
    ―――――――――――――
昭和二十四年三月二十四日(木曜日)
    午前十時五十八分開議
 出席委員
   委員長 齋藤 隆夫君
   理事 小川原政信君 理事 牧野 寛索君
   理事 吉田吉太郎君 理事 坂本 泰良君
   理事 木村  榮君
      青木  正君    池田正之輔君
      江花  靜君    尾関 義一君
      山本 久雄君    鈴木 義男君
      小林 信一君    佐竹 晴記君
 出席國務大臣
        國 務 大 臣 本多 市郎君
 出席政府委員
        内閣官房次長  郡  祐一君
        総理廳事務官
        行政管理廳次長 大野木克彦君
 委員外の出席者
        專  門  員 龜卦川 浩君
三月十九日
 委員若林義孝君辞任につき、その補欠として有
 田二郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 行政機構改革並びに行政整理に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○齋藤委員長 これより会議を開きます。
 本日の議題は行政機構の改革並びに行政整理に関する説明聽取の件であります。議題に入るに先だちまして、御報告をして置きたいことが三つばかりあります。
 第一は、委員の異動であります。去る三月十九日に、委員の若林義孝君が委員を辞任せられまして、同日議長の指名で有田二郎君が委員に選任されました。
 第二は、國政調査承認要求の件でございますが、去る三月十九日の委員会におきまして、そのことを決定して議長に要求いたしました。行政機構に関する事柄についての國政調査承認要求書は、同日議長において承認になりました。
 第三は、三月二十二日の常任委員長打合会において決定いたしたことでございますが、今後内閣より提出される各省設置法案並びにこれに関する請願、陳情書等は、各省別の各常任委員会に付託することなく、本内閣委員会にまず付託され、必要の際は関係常任委員会と連合審査会を開くことになりましたことを、この際御報告を申し上げておきます。以上をもつて報告を終えます。
 これより本日の議題に入ります。
 まず行政整理の改革並びに行政整理に関し、現在までの状況を政府委員より説明を求め、続いて質疑を行いたいと思います。
#3
○本多國務大臣 私が行政管理廳の事務を担当することになりまして、すでに御承知の行政整理をこれから受持つて進めて行かなければならぬのであります。まことに不敏な者でございますので、特に皆樣方の強い御指導と、御協力をお願いいたしたいと思います。
 この行政整理の問題につきましては、御承知の通り、戰後の混乱とでも申しましようか、そうした際における役所のやや濫設の傾きもありまして、機構も非常に複雜になつております。まずこの機構を簡素化いたしまして、能率的な機構に改めることが第一であり、さらにまた人員も種々の関係から厖大なものになつておるのでありまして、これが九原則に基く均衡予算を堅持して行く上から見ましても、また現実に國民負担の点から見ましても、どうしてもこの際機構の簡素化と、人員の整理を断行して、一面行政能率の増進をはかるとともに、負担の軽減をはからなければならぬという要請から、この行政整理は行われるものであると信ずるのであります。何とぞ皆樣方の御協力によりまして、これが國民の期待する通りに遂行できますよう、切に御援助をお願いしてやまない次第でございます。政府委員から今日までの進行状況を御報告する前にあたりまして、一言御あいさつを申し上げる次第でございます。
#4
○大野木政府委員 行政機構の整理につきまして、從來の経過を簡單に御説明申し上げます。
 行政機構はただいま大臣から御説明がありました通り、戰後著しく拡大いたしたのでございます。これにはいろいろ原因もございますが、結果において昭和二十三年度におきましては、終戰当時に比べまして、相当な増加をいたしておる次第でございます。これを縮減、整理いたしまして、ただいま御説明のありましたように、國力に適應いたしました機構に整理いたしたいというのが、このたびの整理の目的でございます。それでこれにつきましては、すでに昨年以來行政機構の革新の審議会が設けられまして、昨年にも一應案が出ましたのでございますが、その後さらに一層機構を縮減するという目的をもちまして、研究が進められており、御承知の通り昨年末にいわゆる岩本國務大臣の試案が提案せられましたことは御承知の通りでございます。しかしあの岩本國務大臣の試案は、正式な閣議決定等を経たものではございませんでしたので、さらにその後閣議によりまして、行政機構の刷新のための委員会、ことに民間側の声を聞くという意味の委員会が設けられまして、今年の一月初めから、この行政機構の刷新につきまして研究が進められ、二月の十日に刷新委員会としての答申が提案せられた次第でございます。その答申は大体におきまして、基本方針といたしましては、國家財政の均衡を確立し、財政と経済の調和を保つて、國民に対する財政的な重圧を軽減し、健全財政を確立する一環として、行政機構及び事務の徹底的簡素化と、これに伴う人員の整理を、果敢に断行することが必要であるという趣旨から――ちようどその当時は、この四月に國家行政組織法が施行せられるという段階にございましたので、この組織法によります各省廳の設置法及び定員法の制定を企図して、この機構の簡素化と、人員の刷新を行うのが適当であろうというような前提から、第一には各省廳の機構の簡素化といたしまして、各省廳を通じて、その規模を約三割程度縮減し、人員もこれに應じて三割以上の整理をすることが至当である、こういう点並びに各省廳の事務の内容を檢討して、今日において廃止し、または整理し得る事務、特に必要の減少した統制関係の事務、並びに監督的な行政事務を、できるだけ縮減して、事務処理の簡素化をはかるべきだ。その他約六項目にわたります事務の縮減に関する御意見、並びに國と地方公共團体の権限、分配の調整及びこれに伴う地方出先機関の整理の問題等につきまして、なるべく地方自治の建前から、府縣またはそれ以下を管轄区域とする地方出先機関は、原則としてこれは都道府縣知事に委讓するというような点が強調されている次第でございます。さらに行政運営の能率化として、從來の人による行政を廃して、組織による行政という点を確立すること等、その他運営の能率化が強調されております。なおこれらに伴いまして、行政整理の結果の失業対策については、十分なる措置を行うということが考えられております。最後にこれらにつきましては、特に総司令部との関係につきまして、十分御協力と御理解とを得るように、特に内閣総理大臣の最善の努力を期待するというような点がございまして、そういう意味の答申がなされまして、この答申に基きまして、二月二十五日に整理方針に関する閣議決定がなされたわけでございます。この閣議決定におきましては、各省各廳は、大体その部局を三割程度縮減する。それから人員についても、原則として昭和二十四年三月一日現在の定員の三割、企業特別会計においては二割を目途としてその整理を施行する。公團及び國庫において人件費を支弁している政府代行機関に対しても、前に準じて、二割を基準として人員整理を行う。そうしてそれらによつて各省設置法並びに定員法を提案する。こういう趣旨の閣議決定が二月二十五日に行われました。これに伴いまして、それぞれ具体的に案を立てまして、各省と折衝をいたしておる状況でございます。ただいま機構につきましては大体の骨格ができ上りまして、これから所管の本多國務大臣と各省大臣とが、それぞれ折衝されるという段階に参つております。それから人員の点につきましては、予算の関係もございますので、目下主計局の方で作業が進められておるような状況であります。今までの、ごくあらましを申し上げた次第でございます。
#5
○木村(榮)委員 ただいま大体ほんとうのあらましのところを承つたのでありますが、人員の整理については、漏れ承るところによれば、大体人事院の方でいろいろな状況を御審査になつているような樣子ですが、そういうことがございます。
#6
○本多國務大臣 この人員の整理は、行政管理廳で案をつくりまして、各省の定員がきまる、定員法というので整理することになりますから、人事院でこの行政整理に伴う人員整理をやつているということはないと思います。
#7
○木村(榮)委員 ちよつと私の質問が惡かつたかと思いますが、人事院でやつておるのではなくて、大体そういつた基礎的ないろいろの材料を、人事院の方からも、今の定員法をこしらえるにあたつて出すのではないかということです。それとも人事院とは無関係に、行政管理廳の方で、全部独自的な立場からしておやりになるか、どうかということです。
#8
○本多國務大臣 人事院から何か御意見があつて、お申出になる場合があるかどうかわかりませんが、これは行政管理廳として独自な考えで、各省と折衝しつつ進んでいるわけです。
#9
○木村(榮)委員 そういたしますと、大体今承つたところによれば、行政整理の方はまだようやく研究に着手されたといつたふうにしか承れませんが、さよう理解してさしつかえありませんか。
#10
○本多國務大臣 ただいま経過の説明にありました通り、基準が決定いたしまして、その基準に基いて機構、人員の案を作成中であります。ですから全然調査中という過程ではなくして、今の機構に基く成案がまとまりましたならば、大体それで行政整理の骨組みができ上るわけでございまして、その機構が大体において原案に近いものが今できつつあるということ、人員についても、その定員法に盛り込む数について調査しつつありますから、その調査が終り次第、定員というものも決定されるわけでありまして、進行中と御了解願う方が適当ではないかと思います。
#11
○木村(榮)委員 そういたしますと、大体今御報告なさつたように、人員の方は大体一般会計において三割、特別会計において二割、これは固定したものではないでしようが、大体その見当で整理なさるということになるわけですね。
#12
○本多國務大臣 その通りであります。
#13
○木村(榮)委員 それから今度行政整理の方でいろいろ問題がたくさんあると思いますが、特にお尋ねしたい点は、かつて民自党が野党であつたときに一番反対されました――私たちも反対だつたのですが、経済調査廳というものが、今度整理の場合においてはいかようにお考えになつているかということと合せまして、漏れ聞くところによれば、警察の方は増強され、刑務所は増強されるということですが、その点どうですか。
 それから税務署に対してのお考え、税務機構が今より強化して行くか、あるいは人員の点においてもいくぶん縮減すべきかという点、これはまだきまつておらぬかもわかりませんが、せつかく大臣がいらつしやいますから、大体の御方針を承つておきたいと思います。
#14
○本多國務大臣 経済査察廳については今お話のような経過があつたのでありますが、これも所期の目的を達してはいないではないかという議論もあります。こういう点についてただいま調査をいたしておりますが、これを廃するとすれば、調査廳から末端まで一貫して廃すべきものであつて、末端だけをどうこうということも意味のないことであると考えておりますので、これは根本的な問題として今まだ結論に達しておりませんが、調査研究中でございます。いずれ出先機関整理の成案を得ます時分までには、この問題も、方針は確定することと思います。
 さらに警察官方面を増員するかどうかという問題でありますが、これは私の所管事項ではありませんので、その詳細の経過はよく存じておりません。今のところでは予算面等から見ましては、現状維持ではなかろうかと思つております。
 さらにまた税務署方面のことにつきましては、やはり原則は原則通り適用するつもりでありますけれども、そこに特に原則によりがたいものについては、幾分緩和するようなことも考えて行かなければならぬと思つておりますし、さらにまた原則以上に整理のでき得るものと思われる面については、それより上に上げて行くというようなことも考えておりますので、そうした面において税務署も今のお話の通りに、一率の原則通りには行かない場合があるかもしれぬと思つておりますが、今のところは何ともここではつきり答弁を申し上げ得る程度に至つておりません。
 それからこの前の質問に関連してちよつとお答えしておくべきであつたかと思いますが、今度の整理はただいまのお話の通り、二割、三割というものをやります。しかしまだ行政事務の中で、あまり効果の上つていないような事務等については、根本的にその事務をなくすることによつて、行政整理をもつと徹底させなければならぬという面もあろうと思います。こういう問題については統制の種目の廃止、あるいはそれに從つて統制の事務がいらなくなるというようなことを、今後も調査して、だんだんにそうした面でさらに機構の縮小、並びに人員の整理は続けられて行くものである。これだけで全部行政整理終れりというのではないということを、ひとつこの際つけ加えておきます。
#15
○木村(榮)委員 そういたしますと、大体今の行政管理廳の方でお考えになつておる方針のもとに、今度の昭和二十四年度予算を編成される場合においては、大体この機構改革その他人員整理、たくさんあると思いますが、そういつたことを大体前提として、二十四年度予算というものは編成されるようになると了解して、さしつかえないかどうか承つておきます。
#16
○本多國務大臣 ただいま申し上げた行政整理の方針に從つて、実際にどういう結果になるかということは、今からは正確なものをつかむことができませんので、予算においては大体の見通しをつけた予算をつくつて、その結果については、結局その予算に補正が加えられるものであると考えております。
#17
○木村(榮)委員 そうしますと、今度の予算には大体この行政整理の関係はないわけですね。補正予算でやるというわけですか。それは形式的にはどういうふうな手続上の問題になつておりますか。
#18
○本多國務大臣 ただいま申し上げた通りに、現在の行政整理の方針に從つて、大藏省の方で大体その目安をつけた予算を一應組んでおる、こういうふうに私の方では見るほかはないと思つておりますが、行政整理の現実に伴う予算というものは、これが確定してしまつたときでなければわかりませんので、実際どうなるかという最後案に、予算が対應するようにするためには、これが確定してしまつたあとで予算を補正するほかなかろう、こう考えております。
#19
○木村(榮)委員 特別会計においては、特に國鉄とかまたは逓信関係などですが、聞くところによれば、大体行政整理は不可能だ。從つて自然淘汰、定員外で病氣でやめたとか、その他退職したとかいつたのを、そのままにしておいて――今までやつた方針ですが、現実にこれを強化するというわけにいきませんでしようが、大体自然淘汰の方針でやつて行くといつたふうなことが方針になつておつて、政府の方の調査も、きわめてずさんであつて、たとえば現在の國鉄なら國鉄の状況が具体的につかめていなくて、行政管理廳の方の方針と、今度は國鉄なら國鉄の方の調査と相当食い違つておる。從つて行政管理廳の方の言うようなことをそのまま受取つてやつた場合、逓信や國鉄の方の関係で、機能がかえつて阻害されるといつた報告もたくさん出ておりますが、そういつた場合は大体行政管理廳において、いわゆる官僚的に、下からの各專門的な意見は無視して、何でもかんでも天引首切り、整理を二割なら二割、三割なら三割という方針でやられますか、それともまた問題を具体的に、科学的に檢討されて、それぞれ專門的立場の意見も聞いておやりになる方針か、行政審議会の方から、とにかく結論的に二割とか三割とかを考えたら、それはよかろうというくらいの話なのか、その点どうなんですか。
#20
○本多國務大臣 整理をした結果、機能がとまつて、非常に國家行政あるいはそういう公共企業の関係から、國民に迷惑を及ぼすようなことがない方法で、この目的を達したいと思つておりますので、それをどうしてやるかということにつきましては、それぞれ各省に、作業の合理化あるいは行政事務の能率化というようなことを工夫してもらいまして、この際はこれを断行したいと思つております。ただ自然淘汰に待つたらどうかということでございますが、自然淘汰に待つのでは、所期するほどの整理は実現できないと思いますので、この際は自然淘汰のみによらないで、この方針に從つて整理を断行したいと考えております。
#21
○木村(榮)委員 これは特に農村関係のことでございますが、たとえば肥料の配給公園とか、牛馬の飼料の配給公團、こういつたものは大体廃止になるように承つておりますが、廃止の是非は別個の問題として、もし廃止になつた場合農業協同組合など、戰後においてできた比較的民主的な團体といいましようか、そういつた新たな観点からできた協同組合といつた方面へ、今後におけるこの運営等を移管するといつた形式を採用されるのか、あるいはまた今までの一般中小商工業者の、商賣的な方法でおやりになるのか、それは必ずしも一定の方に固定したものでないと思いますが、そういつた点で、現在の内閣の責任者の方々は、大体どこの方へ重点的にお考えになつているか、ちよつと承つておきたいと思います。
#22
○郡政府委員 公團方式については、ただちに三月限りで廃止をいたします石油並びに二つの貿易関係の公團、これ以外の公團につきましては、一應第一・四半期を予定します三箇月間程度の延長をいたしまして、その間に公團方式を徹底的に整理いたす考えでありますから、その後の措置については、現に安本を中心として檢討をいたしております農業協同組合等を活用いたします方法も、十分考えてはおりますが、まだ結論には至つておりません。
#23
○木村(榮)委員 もうよろしうございます。
#24
○小林(信)委員 大臣は今各省の所管事務についてはあまり知らないと言われておりますが、文部関係のことについて、もしお知りでしたらお伺いしたいのです。教員の行政整理をするか、それから今新制中学の三年を当然義務制にすべきでありますが、本年度これをしないというふうなうわさも聞いております。そうして当然自然増加をしなければならぬものも押えて、行政整理をするというふうなことも聞いておりますが、その辺御存じでしたらお伺いします。
#25
○本多國務大臣 各省の事務の範囲等は、私が知らないと御説明申し上げたつもりはなかつたのですが、行政整理をやるについて、また機構を改革するについて、必要なる調査は遂げておりますから、その必要なる限度においては、決して私は知らないとは申し上げません。ただ各省の仕事の末端のことをとらえて來て、ただちに答えろと言われましたならば、知らないものもあるかもしれませんけれども、それは今申し上げましたようにお含みを願いたいと思います。
 学校教員の行政整理につきましては、実はさいぜん説明申し上げました二割、三割という原則は適用しないことにいたしておるのであります。しかし、御承知のように歳出をできるだけ節減しなければならぬという面と、さらにもう一つ、一般官廳におきましても人員の整理を極力進めて行く、その振合いもありまして、できる限りの整理はやはり行つて行きたいと考えております。
#26
○青木(正)委員 大臣の先ほどの御説明でわかつたのでありますが、そのうちにあります行政整理の一つの目標といいますか、目的といたしまして、國民負担の軽減という問題が取上げられておるのであります。まだ目下各省との間で交渉中でありますので、もちろん明確な点はおわかりにならないと思うのでありますが、大体行政整理によつてどの程度の國民負担の軽減ができ得るものかどうか、まだ計数はおわかりにならないといたしますれば、どのくらいの負担の軽減をはかりたいという、その目標がございましたならば承りたいと思います。それからまた、先ほどの御説明で、戰爭後において非常な人員の増加を來しておるというお話があつたのでありますが、大体どのくらいの増加になつておりますか、もし資料等がございましたならば、御説明願いたいと思うのであります。
#27
○本多國務大臣 行政整理によつて國民負担、すなわち歳出にどれくらいの軽減を及ぼすことができるかという問題でありますが、これは、さいぜん予算の関係で申し上げました通り、正確な数字をつかむことはまだできないのでありますけれども、初年度におきましては、御承知の通りに退職手当、退職金等の問題がありますので、あまり多くは期待できないと思います。さらにまた幾ばくの退職手当を出すかということも、まだ最後的決定に至つておりませんので、そういう面からも正確なことはつかめないと思います。しかし大体來年度、初年度におきましても、この効果が負担軽減の面に幾分でも現われるようにと考えております。それでは行政整理の結果、明後年度から平年度において、どれくらい違つて來るかという問題でありますが、これは今の一應の見通しとしては、四、五百億くらいは違つて來るものと考えております。これもだんだん計算をしまして、もつと正確な見通しとして御説明申し上げ得る段階に近く達することと思います。人員の増加の点につきましては、管理廳の次長から説明いたさせます。
#28
○大野木政府委員 人員につきましては、実は古い資料が燒失いたしておりまして、最近のもので、雇用員を拔きました官吏につきましては、大体昭和七年ごろと比較いたしまして、約官吏におきましては五倍くらいになつております。それから増員の比較が、実は御承知の通り雇用員につきましては、予算の立て方が違いますので、いわゆる定員という観念が從來ございませんでしたので、はつきりしたことがわからないのでございますが、終戰後から二十三年度まで、雇用員を含めた全数から言いますと、終戰後は全体の数はそう増加はいたしておりませんが、官吏の面においては増加をいたしております。
#29
○木村(榮)委員 今日はどうも聞いていても一向要領を得ませんが、私たちの見たところでは、当局の方は何もない。三割だ、二割だという抽象的な話だけで、決して具体的な問題になつていない。從つて本日はおぼろげなことを聞くだけでございますが、何としても重大な問題でございますから、政府といたしましても、早く予算上の措置もあることだから、いろいろ補正だとか何とかということでなしに、現にやるとすれば、やるようにしなければ、お互いに納得が行かぬと思う。そこで、そういつた基礎的な資料を早く出してもらつて、正式に本委員会においてこの問題を、具体的に討論することのできるようにお願いしたいと思います。と同時に、もう一点お尋ねしたい点は、大体行政整理に伴う失業対策、これも行政管理廳の方で大体お考えになるのか、これは各省まちまちで、あるいは厚生省その他にやらすということになるのですか。大体首切りということになると、首切りの跡始末をしなければならぬ建前ですが、その点はどうなんですか。
#30
○本多國務大臣 行政整理に伴う失業対策につきましても、やはり総合的に労働省の方で対策は立ててもらうつもりでありますが、おそらく失業対策について不十分ではないかというような議論も出て來ようと思います。私の方といたしましては、その失業対策にこだわらないで、必要なる行政整理はこれをやつて行く。そしてその結果失業問題がいかに推移して行くか、その状況によつては――この失業対策というものは、何事よりも重点的に考えなければならぬことと思いますから、その状況とにらみ合せて、さらに対策は立てられて行くものである。こういうふうに考えまして、失業対策というものは、労働省の方に一應これに対應するものを立ててもらうという建前で、私の方は進行しております。
#31
○木村(榮)委員 そういたしますと、まだ予算も出たわけではございませんから、正確なことは言えませんが、今日の新聞を見ますと、失業保險なんかは二十億と書いてあります。ほんとうかうそかわかりませんが、かりにこれがある程度近いものだといたしますと、これはなかなか問題だと思います。行政管理廳の方では盛んに行政整理を断行なさると言う。厚生省だか労働省だか知らぬが、そういうところから檢討されて出て來る失業保險は二十億円。こうなれば、現に行政整理ができないということを、片一方で裏づけておるというふうなことになると思うんですが、そういう点はまだ政府の方では、完全なる調整はできていないと見てさしつかえないわけですね。
#32
○郡政府委員 行政整理が失業対策と表裏になりませんければ、これを完全に遂行することは困難な問題でありまするし、今後の状況を見まするならば、政府職員の行政整理によつて出て参りまする数字のほかに、さらに廣い失業者に対する対策というものを立てなければ相ならぬと存じます。從いまして、もとより主管省であります労働大臣が、これに対しての立案をいたしておることはもちろんでありまするが、政府全体といたしましての、調和のある失業対策は、行政整理がいよいよ実施される段階には用意ができまして、そうして必要なる受入れ、あるいは必要なる救済対策というものは、当然持ち得ることと信じておるのであります。さような意味合いで、政府としては総合的な計画を着々進めておる状態でございます。
#33
○木村(榮)委員 だから、今着々お進めになつておるけれども、本会計年度もあと一週間もない。しかもまだ二十四年度の予算も、内示はあつたけれども、どつちにしてもまだ審議に入つていません。だから、そういう点から行きまして、とても行政整理という掛声だけはよいが、現実の問題としては、なかなか今年に間に合わぬ、こういうことになるのでしよう。簡單に、ざつくばらんに言えば、体裁がいいことを言えば、着々整理中でございますということになるけれども、その裏を言えば、まあやつておりますけれども間尺に合わぬ、こういうことになるんじやないかと思うのですが、その点はそう理解しておいてもいいのではないですか。
#34
○郡政府委員 ざつくばらんに申し上げまして、行政整理に関しまする一連の法律によりまして、定員が圧縮をされまして、出て参りますのが六月一日であります。予算面ですでに行政整理をいたし、これに対應する退職金も見込んでおります。從いまして各省設置法並びに定員法等が用意いたされましたときには、当然行政整理が予定通りに進まなければ、予算の執行ができないわけであります。從いまして、それらの準備と同時に、行政整理は必ず行われまするし、そういたしまするならば、失業対策も当然用意されるのでありまして、ざつくばらんに申しまして、行政整理と失業対策と相呼應して、きわめて近い機会に、はつきりしたものをお示しすることができると思つております。
#35
○木村(榮)委員 それだと、大分話が違つて來たと思う。それなら今度の予算大綱に、そういうものが前提條件になつて組み立てられる、こうならなければならぬ。本多國務大臣の話だと、何だか本年度の予算にはとても間に合わぬ、だから補正してやつて行く。郡さんの話だと、六月一日に定員法ができるそうだから、それは郡さんがおつくりになつておるのか知らぬけれども、二人のお話に大分区別があるんですね。だから今度の予算で、そういう予算的措置もすでにやるのだということか、今度の予算にはそういうことまでは間に合わぬということか、そういう点がはつきりしないと、私たちとしても眞劍にこの行政整理の問題と取組んでやることは、非常に自信がないと思うんです。だから、かりに失業対策の問題なんかも、これだけ失業対策はやつているということになれば、またその角度から行政整理の問題も檢討されます。ところが、失業対策はどうもいいあんばいにして――九原則のもとで、財政上失業対策どころではない、行政整理だけ先にやつてもらわなければいかぬ、話はあとからだということか、この点がはつきりしなければいかぬ。その点はどうですか。
#36
○郡政府委員 本多國務大臣が補正と申されました意味合いも、かりに当初の予算に十分な姿を現わし得ないにいたしましても、行政整理が実行されるという段階には、それらの用意が並行して進められるという意味合いで、補正という言葉を使われたのであります。私の申し上げたところと何らかわりはないことと存じます。
#37
○木村(榮)委員 そういたしますと、結局結論が出たようでございますが、六月ごろから特別会計においては二割、一般会計においては三割の首切りを断行する、從つてその他の行政機構も簡素化その他の方法でやるのだということになるわけでございますね。
#38
○本多國務大臣 ただいまお話の通りに、人員整理、機構の整理は断行されるのであります。
#39
○木村(榮)委員 そういたしますと、大体昨年度の岩本國務大臣時代の岩本試案と大差のないものが、今度の内閣によつて強行されて、そして大体官公吏において五、六十万ぐらいですか、そのくらいのものが、今年中に首切られる、かように承知してさしつかえないわけですね。
#40
○本多國務大臣 岩本國務大臣のときに発表しました案と多少の違いはありますけれども、大体は今の木村委員の言われましたような程度のことが実行されるものだと思います。
#41
○木村(榮)委員 いや、わかりました。
#42
○齋藤委員長 ほかに御発言がなければ、本日はこの程度にいたしたいと思いますが、散会前に、專門員の亀卦川君から、資料について発言を求められておりますから、これを許してさしつかえないでしようか。
#43
○坂本(泰)委員 私の方では、きようは説明を聞く会というので出て來たわけなんですが、政府の方から説明をされるなら、もう少し確信をもつて、そうして方針を定めて説明してもらわなければ、こういうことをただ繰返していても、むだじやないですか。ですから、われわれとしては、首相の施政演説が行われ、予算が出なければ、この行政機構の改革の問題についても質問をやらないということになつているのですが、きようは説明を聞くということですから、いろいろそういう説明があると思つて出て來たのです。先ほどから聞いておりますと、何ら具体的なこともなし、こういうようなという一つの仮定的な説明で、そういうのでは困ると思う。もう少し、説明されるならされるように、徹底した意見ももち、内容もあつて、そうしてやつてもらいたい。もう少し委員会を尊重してやつてもらいたいということを希望します。
#44
○龜卦川專門員 私、專門員の亀卦川でございます。浅学でございますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 皆樣が御審査をなされるにあたりまして必要な資料につきましては、政府の方に要求いたしますものはいたすといたしまして、また私どもの手元において作成すべきものは御要求によりましてなるべく手を盡したいと思つておりますので、いろいろ御指示をいただきたいと思つている次第でございます。ただいままで私どもの手元においてつくつて参りました資料の大体の種類を申し上げまして、御参考に供したいと思うのであります。それをお聞き取りの上で、なお御希望のものがございましたならば、お申出を願いたいと思うのでございます。先ほど大野木次長から御説明がありました行政機構刷新審議会の答申、この刷り物はぜひお手元に配りたいと思つております。
 それから最近において公に発表せられました一番有力な意見は、申すまでもなく行政機構刷新審議会の答申であると思われますので、これを一つのよりどころといたしまして、この方面の專門家と目せられる人が、どういうふうな考えを持つているかということを、一應意見を求めましてそれを刷り物にしてお手元に差上げたいと思つております。これはすでに書面を出して、先方の都合を聞いた上で、手わけをして面会を求め、談話を筆記いたしまして、さらに談話者の校閲を経て謄写版に刷つております。これは多分來週の月曜あたりにはお手元に差上げることができると思います。十数人の方であります。
 それから各省の機構の從來の変遷の一覧表、部局の数の累年の比較といつたようなものも、ひとつつくりたいと思つていますが、もう大体できております。
 それから同じく各省の職員数と俸給額の累年比較、現在における各省廳の局課別の職員数、これは大分大がかりな調べでありまして、現在まとまつたものはありませんので、やはり各省の個別について求めて、それをまとめなければならない関係上、なかなか手数を食つて、まだできておりませんが、これもなるべく早くまとめてお配りしたいと思つております。
 さらに各省廳における共管事項、つまり二つ以上の省が共同に管掌している事項ですが、そういうものの調べをやつてみたいと思つております。
 それから地方出先機関の現状並びに從來いろいろな機関によつて発表されました整理意見、それから公團行政委員会、各省廳の審議会、調査会というようなものの大体の現状、既往における日本政府の行政整理の実例、これも資料の関係上満足なものは得られないと思いますが、いろいろ資料をあさりまして、ある程度にはまとめ得る見込みがついておりますので、これもなるべく早くまとめてお配りしたいと思つております。
 それから各新聞に現われた大体の論調を要約したもの、大体そんなものをまとめたいと思つております。
 一番大事な人件費の調べでございます。一口に人件費と申しますと何でもないようでありますが、いろいろな人の調べを見ますと、あるいは何パーセント、あるいは何パーセントといつて数字が出ておりまして、それが必ずしも一致しておりません。のみならず、非常に開きがあることを認められるのであります。これは畢竟、人件費の中に含まるべき費目の内容によつて非常に違いが起るのでありまして、今日いろいろな資料を燒失いたしております現状から申しますと、これを精密に調べることはなかなか困難でありまして、この点だけはやろうとは思つておりますが、あるいはできかねるかと思つておるのであります。それにしても、何らかの手がかりになるようなものは、ひとつ考えてみたいと思つております。
 大体私どもの方におきまして、ただいま準備しておりますることはこういうようなものであります。皆樣の御希望を承りまして、さらに手を盡してみたいと考えておる次第でございます。
#45
○池田(正)委員 今の專門員のお話で、大体われわれ参考にして行けると思いますが、その中で各省の共管事項というのがありました。これは今直接に、早急に必要な問題で、できればなるべく早く頂戴できればありがたいと思います。これは一日も早くお願いしたい。
#46
○龜卦川專門員 承知しました。
#47
○池田(正)委員 それと関連して、これは政府の方かもしれませんが、大ざつぱな各省の賃金の数字がきよう出ておりますが、内閣関係ですね。たとえば物價廳にはどれぐらいおるとか、用紙割当委員会にはどれぐらいおるとか、大ざつぱな数字でけつこうですが、出していただきたい。これによつて考えなければならぬ問題ではないかと思います。つまり三十人か四十人しかいないものを、三割削るということはちよつと考えなければならぬと思いますが、そういう意味もあると思いますから、これは至急に出していただきたい。
#48
○木村(榮)委員 この前経済調査廳が通つたときの申合せ事項として、大体経済調査廳の事項は、定期的に報告をこの國会の方に出す。そうして國会で檢討するということが申合せになつております。これは民自党も当時の委員の方は賛成で、民自党の発案でそうなつたのでありますから、出してもらいたい。今まで一回も私はもらつたことがない。調査廳の報告を今度この議会に出してもらいたい。
 それでもう一つお願いしたいことは、國家行政組織法の改正が新聞には出ておりますが、新聞に出るぐらいならば、何か案があると思う。私たちの所には何も來ないが、もしできておれば出してもらいたい。
#49
○郡政府委員 行政組織法は本日國会に提出をいたしました。
#50
○齋藤委員長 別に御発言がございませんければ、本日はこれで散会しますが、次会は大体來週の月曜日、二十八日の午前十時三十分から開会したいと思います。何を議題にするかということは、公報をもつて御通知いたしますから、さように御承知を願つておきます。これで散会いたします。
    午前十一時五十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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