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1949/04/13 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第8号
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1949/04/13 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 内閣委員会 第8号

#1
第005回国会 内閣委員会 第8号
昭和二十四年四月十三日(水曜日)
    午前十時五十三分開議
 出席委員
   委員長 齋藤 隆夫君
   理事 小川原政信君 理事 根本龍太郎君
   理事 牧野 寛索君 理事 吉田吉太郎君
   理事 坂本 泰良君 理事 苫米地義三君
   理事 木村  榮君
      青木  正君    池田正之輔君
      江花  靜君    尾関 義一君
      鹿野 彦吉君    小林 信一君
      山口 武秀君
 出席政府委員
        経済調査官
        (監査部長)  木村  武君
        新聞出版用紙割
        当事務廳長官  成田勝四郎君
 委員外の出席者
        專  門  員 龜卦川 浩君
        專  門  員 小關 紹夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 新聞出版用紙割当事務廳の機構に関する件
 経済調査廳の機構及び業務に関する件
    ―――――――――――――
#2
○齋藤委員長 それではこれから会議を開きます。
 本日の議題は、新聞出版用紙割当事務廳の機構に関する件と、それから経済調査廳の機構及び業務に関する件、この二つの案件であります。議題に入る前に一言しておきまするが、新聞出版用紙割当事務廳及び経済調査廳に関しましては、それぞれ文部委員会と経済安定委員会で審議いたしておるのでありまするが、内閣委員会といたしましては、行政機構の改革という立場から問題を取上げて、その機構と業務の内容を調査しておるのでありまするから、この点を御留意の上で御質疑くださるようにお願いをいたします。それではこれから先日の委員会におきまして留保されておりましたところの、経済調査廳よりの配付資料の説明を求めることにいたします。監査部長の木村政府委員。
#3
○木村(武)政府委員 先般経済行政監査実施報告というものをつけまして、ただいままでに監査を実施いたしまして、ほぼ最終的結論の出ておりまする四つの問題、米の事前供出の問題、それからリンク用を主といたしまする衣料品の生産配給、行政の問題、それからみそ、醤油の生産配給行政の問題、それに輸送証明制度の実施状況、こういうものにつきましての詳細な、最終的な監査報告を差上げてあるのでございますが、これにつきまして簡單に説明さしていただきたいと存じます。
 調査廳は実はこの行政監査の問題は対行政機関の問題でございまするので、新聞などに出して一般にどうというわけにもなかなか参らないので、やつておりますことが隠れたような情勢にあるのでございまするが、先般の調査廳法ができましたときも、國会の皆樣方の御意見に基きまして、むしろこの経済統制行政というものが、國民生活に密着しておるにかかわらず、どつちかというと作文行政に堕しておる点があり、実情に合わないような面が多い。そこで行政機関の反省と申しまするか、そういう点を先にして官紀を粛正して、それから民間の査察という問題にかかつて行くというのが筋であるが、大体そういうふうに御意見を解釈いたしまして、実はそういうふうに運営をしつつあるのであります。ただ中間で特別な関係方面の示唆などもありまして、そういう順序で行つていないものもあるのでありまするが、大体はそういうかつこうで行きたいと考えておるのであります。
 そこでここに書いてございますように、まず最初に統制物資の概念的な状態がどうなつているかということを把握するために輸送証明制度の監査をやつてみたのでありますが、その結論はお手元に配付してございます資料のように、むしろ現在の制度自体がちよつと実情に合わない。そして結論はいささかプラステイツクな点があるかと思いますが、二億円の金を使つて、約二万の人間を動かしてやつておるにもかかわらず、所期の效果をあげていない、つまりやみ輸送の物資をチエツクするという制度なのでありますが、その所期の效果をあげていない。むしろそのやみ物資がこの制度を逆用して輸送されておるというふうな面が出ておる。そこで信用を重んずるような正直なものだけがこの制度に縛られておつて、いたずらに煩瑣な状況になつている。それから今申し上げたように、そういうチエツクしたいと思うような大口のやみ輸送物資というものは、この制度を逆用しておる。從つて不正輸送の合法化の手段として利用されておるというような面が出ておるということが、具体的にこの資料をごらんくださいますと、いろいろ数字をあげて申し上げておりますように、そういう面が出ておるのであります。そこで結局この制度は、今の制度で進む限りにおきましては官廳の窓口でこの証明書を発給するという仕事に忙殺されて、しかもそれも完全にできていない。いわばそれだけ役人の役得の機会などをつくつて行くのが落であるというようなことに、なりかねない点が見られたのであります。
 そこで結論といたしましては、今のままの制度を進めて行つても、いたずらに人間だけふやし、予算だけふやすというようなかつこうになるので、もつと簡素強力に、この制度を建直す方が適当であろう。この制度をそのまま押し進めるということは、先ほど私の申し上げましたような意味において、むしろ意味がない。いたずらに税の負担その他をかけるだけであるというので、結論といたしましては、荷送人自体が証明書を書いて、そしてそれを檢問所などの檢問の際に、その品物の素性を書いたものによつて現物をチエツクして行く。こういうふうなことであれば、それでいいのじやないかということであります。そういうふうな構想で関係方面にもいろいろ勧告いたしたのでありますが、その結果二十四年度の予算からは二億円の予算は全部落ちており、そして二万人の行政機関も要らないということに大体なつております。実は五月末まで一應形の上では今の制度で進んでおりまするが、六月から切りかえになるのでありまして、その切りかえの際には、先ほど申し上げましたような構想で、統制物資については荷送人自体が自分で証明をしたものをもつて輸送に当る。そうしてそれが品物の素姓を証明するものとして、今までの官廳が発給する証明書にかわる。從つて國費としては何も要らない。こういうふうな方式にかわる。しかもこの適用を受けます物資につきましても、たとえば主食でありますとか、あるいは公團で取扱います物資とか、こういうものはこの適用から除く。こういうかつこうになつて行く見込みであります。結果はそういうふうに相なつておるのであります。これは大体そういうふうな監査結論になつたのであります。
 その次に二十三年度産米の事前割当制度というものが、生産意欲を増進し、供出意欲を増進するということで実施されたものであります。これは法律にはまだ正式にはなつておりませんが、御承知のような大体この法律と同樣な趣旨によつて行われたのでありますが。それがどういうふうになつておるかということについては、詳細に御報告を申し上げてありますので、これによつておわかりであろうと思いますが、大体大きな結論といたしましては四点の結論が出て参つたのであります。それは二十三年産米の供出割当はいかにも表見上は過大な割当が、末端におりておるようなかつこうになつておる。これは事柄の眞相はあとから申し上げませんければわかりませんが、表見上は、たとえば統計的予測、反收でありますとか、平均災害率でありますとか、百姓には何のことかわけのわからぬものを加えて、割当算定の基準にいたしましたので、平年作の上にそういうものが加わつておりますので、表見上は非常に過大な割当がおりておるように見えた。そこで上からの割当を何とかして逆算的に消化する。こういうふうなかつこうで、つじつまを合せるためには、反收を今までの常識的な反收からは相当切り上げた反收を出した。そこで結局計算上は保有量を切り込んだようなことで供出する。こういうふうなかつこうに追い込まれてしまつた。從つてさようないろいろなめんどうな手続をとりましたので、割当が非常に遅延いたしました。特に縣廳の段階と、末端の町村の段階で、非常に割当が遅延したという状況になつたのであります。そこであるところでは結局事前割当はしないで、昔のように実際ある程度檢見ができるようになつてから割当をしたというようなこともあります。大体において全國的にいわゆる事前割当と、その後の補正割当という名前を使つておりますが、それは農民の観念では、本割当と仮割当という観念で、二度割当をするようなかつこうになつた、こういうことであります。もう一つ申し上げたいのは、町村の末端の割当は町村の役場が、御承知のように町村の農業調整委員会の決定によつて割当てることになつておりますが、実際はなかなかそう行かずに部落まかせになつて、末端の方も割当を直接町村がやることはできないという状況になつたようであります。そこでかようになりました原因につきまして深くつつ込んだのでありますが、結局農林省は御承知のように作物報告事務所というものを持ちまして、いろいろ面積、反收などの調査をいたしております。これの標本の抽出箇所数が非常に少いので、そこでそれは農林省が各縣に割当てます場合の各縣のバランスを見る資料としてはこれが適当であるけれども、縣が郡別あるいは地方事務所が、町村別というふうに割当をする場合の資料としては、あまりに資料が少いので、役に立たない。こういうような状況になつておる。そこで結局現段階といたしましては、農林省の作物報告事務所の調査は、相当科学的にやつておるわけであります。ここには若干問題がございますが、大体今の水準からしますと科学的にやつております。そこで府縣側などは農林省に対して対抗することができない。資料を持たないので抵抗することはできない。そこで結局それを何とかして消化するということをやらざるを得ない。そういう状況になつておるのでありまして、そこで緊急にこの制度をさらに一層適正に効果あらしめるために、末端の公平な割当というものができなければいかぬのでありますから、そのための資料というものを―これは必ずしも作物報告事務所のあれにはよらぬと思いますが、しかしやはりそういう報告の調査する箇所というものは、ぜひ統一する必要がある。こういうような点はこれはどうしても見のがせないと思います。正確な資料を緊急につくつて、そうしてそれか客観的にきまつて行く、そういう資料によつて、だれが見てもああだ、こうだという問題にならないようにして行く、面積の問題、地方の問題、特に面積の問題でありますが、その面積の問題を一筆ごとに早く確定して行く、こういうことが必要である。これが第一の結論であります。そこでこの問題につきましてはさつそく私ども農林省にも、大藏省にも連絡いたしたのでありますが、大藏省の方では二十三年度の、これは予備金支出だと思いますが、予備金で特別に費用を―その金額につきましては失念いたしましたが、相当金を出しまして、できるだけ郡別段階まで、この資料が緊急にできるようにということで、今調査をすることに相なつております。さらにまたこの三月二十五日の閣議決定によりまして、―これはまた一番最後の問題にも間連いたしますが、緊急に、全國的に、正確な土地の調査をやろうというようなことで、そういう事柄も逐次日程に上つて行くというような情勢でございます。これはわれわれの監査の結論がそのまま採用されたというのは、われわれの思いあがりでありまして、そういうわけではありませんが、大体そういう傾向になりつつあるようでございます。
 次に非常に問題になりましたのは補正割当の問題でございます。昨年は御承知のような非常な豊作でございましたので、これはどうやら消化されたというのが偽わらぬところだと思うのであります。それにしても補正割当の問題がシリヤスに、なれば、結局災害の調査もやはり同樣に、科学的の調査の機構が十分整つておりませんので、それをめぐつて非常に問題が起つたのであります。これが調査の機構というものをぜひ客観的に確立する。こういうことでなければこの制度については、いろいろ人の恣意が入つて來るのではぐあいが惡いというのが、一つ、それから補正割当の調査の時期というものが、これは実は中央からその割当の計画をおろさなければならぬ関係で、全國一律にやつてしまうのであります。そこで特に早稻地帶と晩稻地帶につきまして、いろいろ不公平なことが起つて参りました。同じ靜岡縣などで、早場地帶と遅場地帶で、遅場地帶については、まだ稔実が不十分な時代に補正割当の基礎資料をつくつてしまいましたので、結局非常に苦労をしてやつたにもかかわらず、結論としては相当その場所には不公平なことになつて來た。こういうふうな結論が出て参つております。そこでこの補正割当の資料をとる時期につきましては、やはりそれぞれの稔実の状況を見てこれをやつて行かなければならぬ、こういうふうなことに相なるかと思うのであります。この点につきましても、食糧管理局にお話を申し上げまして、その善処方につきまして申し入れをしておるのであります。それから御承知のように、中央割当というものと地方補正というものがあるのでありますが、むしろ地方補正というものは、同量の超過供出割当というものを伴わないと、地方としてはこれをおろせないというかつこうになつております。そうすると、災害のない地帶にこれを割当てるという建前なのでありますが、補正の要求量が中央できまりますものと、府縣側で要求しておられるものとは必ずしも一致しませんし、大体において非常に開きがありますので、その災害のない地帶だけでこれを消化し切れない。そこで、災害補正をしたものについて、また超過供出割当をしておる、こういうような状態で、そういうところにかえつて負担をかけておるような状況になつておりますので、むしろこれは中央補正割当一本にした方がいいのではないか、こういうふうなことにつきましても、農林省、食糧管理局の方に申入れをいたしまして、研究をしてもらつておる段階でございます。
 それから第三点といたしましては、これはこの制度のただいまの客観情勢においての價値判断と申しまするか、そういうふうな点に若干関連いたすのでありまするが、結局この制度は、ある程度割当を低目に與えて、それだけ農民に精を出してもらう、こういうふうな制度であることは御承知のごとくであります。ところが、ただいまは、九原則などでも向うから言つて來ておりますように、供出の強化という線が、非常に強く出て來ておる、こういうふうな点で、どうも今のままの制度、つまり先ほど申し上げましたように、昨年は幸いにして豊作であつたからこれが消化できたけれども、やはり補正割当の問題をめぐつて、この制度がある程度デツド・ロツクに乘上げるのじやないか、こういうふうな点などが見えるのであります。そこでこの制度自体につきまして、相当考える必要かあるということについて、関係方面に御意見を申し上げたのであります。その結果もありまして、実はただいま國会へ提出になつておりますところの、今度の供出の、さらに豊作の場合には、強制的にこの供出割当を増加することができる、こういうふうなことなどにつきましても、いろいろとそういうふうな方法で問題を考えられたようでありまするが、私どもの意見としては、必ずしもその通りに申し上げたわけではないのでありまして、その点、そういうふうなことで、はたしてこの問題の解決になるかどうかということについては、若干の疑問を残しておる次第であります。
 それから第四点といたしましては、これは第一に申し上げた問題と非常に牽連するのでありますが、この割当が、皆樣もよく御承知の通り、地方自治制度に非常に大きな負担をかけておりまして、知事さんはほとんど毎月上京して來られるが、大体その用の大半はこの供出の問題になつておる。また千葉縣などでは三百人の町村長がおられる。そのうちの百人の町村長は、この事前供出割当の消化の過程において、結局いろいろぐあいの惡い問題が起つてやめられた。それからまたわれわれの調べました秋田縣の山本郡の例でありますが、秋田縣の山本郡におきましては、二十人の町村長のうち七人の町村長がこの問題のためにやめておられる、こういうふうな状況になつておるのであります。そういうふうで非常に大きな負担をかけておる。結局米、甘藷、馬鈴薯、麦、こういうふうなものにつきまして、今の制度では、事前割当と補正割当と、さらに超過割当という三度の割当を、息をつく暇もなく一生懸命になつて、さつき申し上げるように、科学的な資料がございませんままに、これを何とかしてのみ込もう、こういう非常な努力をしておられるのでありまして、そういう意味で非常な負担をかけておる。そこでこのままでこの制度をどこまでも推し進めて行くということが、はたして適当であるかどうかということについては、十分に考える必要がある。そこで第一に掲げました問題と牽連いたしまして、要するに問題は末端の一筆までの耕地面積なり、反收の調査、地方の調査というものについて、科学的なしつかりした資料が十分整つていないままに、これを何でもかんでもやろうというところに、そういうふうな非常に煩瑣な問題が伴つておるわけでありまするので、そういう問題をできるだけ解決するという方向へ問題を持つて行く。それには、先ほど申し上げましたように、この三月二十五日の閣議決定もあるのでございますが、ぜひひとつ整然たる体系のもとに、緊急にこの耕地の一筆ごとの面積、地方の調査というものを確定して、それから後のその年の豊凶による問題につきましても、これもできれば作物報告事務所のようなところで、科学的な調査をして、ある一定の計数をかければ、ある程度結論が出る。これはある程度理想論かもしれませんけれども、こういうふうな簡素な方向へ―少くともこの供出制度というものは、当分わが國においてどうしても続けられなければならぬという前提は避けられないのじやないかと愚考いたすのでありまするが、そういう前提に立つて考えまする場合には、臨時的には金がかかつても、そういうふうなことをやるのが適当ではなかろうか、こういう意見を申し上げておるのであります。そういう意見などが参酌されまして、ただいま申し上げたようなことについて、基礎的な問題が、安定本部の資源委員会の方で取上げられまして、この調査をやれば、全國的にどのくらい金がかかるか、こういうふうな問題についても、ある程度資料ができて、一應方向だけは閣議決定になつた、こういうふうなことでございます。これが大体主食の問題でございます。
 次に衣料品の関係の問題でございますが、これは主としてリンク用衣料品の問題についてやつたのでありまするが、結局、御承知のような非常にきゆうくつな需給事情になつておりまするものにつきまして、各段階をだんだんとクーポンがさかのぼつて行つて、そのクーポンによつて物が流れて行く、クーポンによつて物の流れを規正する、こういうふうな現在の統制方式というものは、いろいろな場面でその欠陷を暴露しておるということか相当はつきりいたして來たのであります。たとえて申し上げますれば、ただいま日本橋の横山町方面などでは、綿布を普通の配給店などが仕入れようといたしまする場合には、一山幾らとせり渡しまして一山何十万円が何百万円の山だそうでありますが、そこに賣れないようなガラ紡製品であるとか、粗毛製品などが、抱き合せになつて販賣になるそうであります。そういうものをとつて來ないことには、この普通の綿布などはなかなか出まわない、こういうふうな状況に追い込まれておる。つまり一般の非常に金融力の強い、資金力の強いデパートでありまするとか、大きなものにだけそれが流れて來まして、つまり前金を打つてそれが流れて來まして、前金取引の方が結局先行いたしておる。そういうふうな状況になつております。それからリンク用衣料品の作業衣などにつきましても、せつかく鳩ケ谷の織物業者に渡りをつけてあるのでありますが、なかなか現物が、切符を提示してもまわつて來ない。そして一番前金をたくさんよこしたところにまわつて來る。こういうふうな状況にあります。それからまた四國だとか、九州とか、北海道方面などでは、せつかくの衣料切符があつても、現物が出まわつていない。こういうふうな状況で、現物化しない。埼玉縣の人が東京に行きまして、いろいろなほしい物がデパートにあつても、自分たちの切符では買えない。こういうふうな状況に追い込まれておる。そこで結局今の状況といたしましては、こういうふうにただ切符行政をやつておつたのでは、しかもその切符で現物の流れは規正できておらないのでありまして、なんともならない。商工省で私どもが取調べましたときには、毎月約二万五千の切符を纎維局で切つておられる。纎維局にいらした方は御承知でございましようが、ここは非常に面会のことをやかましく言つて、関所ができておるのでありますが、あんなにかたくしてやつても、面会や陳情に來られまして、なんともならない。結局手取り早く言いますと、纎維局は切符を切ることと、陳情者に面接するということだけでもつて手一ぱいな状況に追われておる。こういうふうな状況では、とても纎維行政の実態に触れてやることはなかなかむずかしい。こういうふうなことが、大体私ども纎維局の方ともいろいろお話した結果、はつきりして参つたのであります。そこでそういう行き方について、ぜひ一つ改善する必要があるんじやないかということを、あわせて申し上げたい。つまり統制の方式の問題自体、ああいうような各段階に切符で入り込んで、切符さえ押えておれば、物の流れが規正できるという考え方の統制方式を改めて行くと同時に、そういうふうに、もつと実態をつかむ行政の方向に、問題を持つて行かなければいかぬのではないか、こういうふうにお話を申し上げたのであります。その結果、実は統制方式問題といたしましてはただいま安定本部の方で、司令部の方ともお話合いになつておられるようでありまして、こんなに役所で一々各段階に入り込んで行くというような行き方は、とてもやろうとしてもできない。そこでこれは手取り早く言えば、ある程度從來の同業会式の、あれになるかと思いますが、そういういろいろな統制の企画ということに関係しないような切符の流れでありますとか、そういうものにつきましては、同業者組合などで適当にやつてもらう。それを一々役所側で自分でやるという方式は改めるということについて、司令部とも折衝しておられます。それから纎維局自体も、昨年の十二月に、―これは私ども昨年の十月、十一月にやつたのでありますが、十二月の末に、商工局の方に相当大幅に切符の発券を讓られまして、そうして中央ではできるだけ、ほんとうに企業の実態をつかみながら纎維行政をやつて行く、こういう方向に持つて行つておられるようであります。それからまた、これはほんとうの試案の程度ではございまするけれども、ただいま御承知のように粗毛製品でありましようと、何んでありましようとも、纎維品をみんな統制するようなことで、しかも結局はつかめていないという状況でありまするし、そういうふうなものについては、むしろ購買力の関係もあつて、ある程度余つておるというような面なども出ておりまするので、そういう点なども取入れた、新たな、もつとほんとに必要なものに集中する統制の方式にする必要があるのじやないか、こういうふうに問題を考えておるようであります。
 それからリンク衣料品の問題でございまするが、これは大体において、主食関係のリンク衣料品は、ずいぶんやかましくいろいろ言いまして、だんだんよくなつて参つております。二十一年、二十二年くらいまでは、あまりうまく行つておりませんでしたが、二十三年くらいからは相当うまく行つております。それから二十三年産米につきましては―調べましたのは二十三年米麦に関するものでありますが、二十三年産米に関するものは非常にうまく行つて参つております。しかしそのうまく行つております原因は何かと申しますと、大量の輸出綿布を國内に放出してもらつた、それを引当てにしてやつたということであります。つまり今までのリンク衣料品などについての割当などは、國内の生産のものを取上げてやつておりまして、綿花から大体六箇月くらいで製品ができ上るということで、そういう想定で安定本部は計画して流したのでありますが、実際はそれが先ほど申し上げましたような実情で決して役人が考えておるようなことで問題は動いておりません。特にたとえば、從來は纎維業界は非常に信用取引をもつてなつておつた。それが切符を持つておる者と、紡績業者が欲する相手方とは、必ずしも一致していない。そこで結局、さつき申し上げましたような前金取引などになつておる。こういうふうな実情からいたしまして、非常に能率が落ちて、そして八箇月あるいは一年、はなはだしいのは一年半もかかつております。こういうふうな状況にあるのでありまして、商工省が昨年やりましたリンク衣料品の緊急実施要綱というものによりまして、昨年の三月までにそれが一〇〇%でき上つていなければならないものが、三〇%しか行かなかつた、さらに期限を延して、五月までにいたしたけれども、それも五十何パーセントしか結局把握ができなかつた。こういうふうな状況に追い込まれておるのでありまして、國内纎維製品については、どうもその辺の、つまり官廳がその現物の実態を把握しておりませんので、そういうふうなことになかなかうまく行つていない。そこで輸出品が大量に放出になつたので、初めてそういうふうに行つたような状況でございますので、もう必ずしもこれからうまく行くというふうに安心ができない段階でございます。しかし少くとも主食に関する衣料品の配給の問題は、一時非常にやかましくおつしやつた向きがあつたのでありまするが、それがだんだんと解消はして來ておる状況でございます。そのほかの石炭の関係の衣料品、あるいは薪炭の関係の衣料品、それから鮮魚介関係の衣料品、蔬菜関係の衣料品というのがあるのでございますが、これは差し上げました資料についてごらんいただきますように、決してうまく行つておりません。これは結局その需要官廳と、現物を流すところの衣料品の方の纎維局の系統の官廳と、それから現物を実際に出荷して流しまするところの配給機構の関係と、この三つの歯車がうまくかみ合つておらぬのでありまして、どうしてもこれを総合的に推進するという仕組みが必要である、こういうことになると思うのであります。そこで特に縣廳段階におきまして、縣がそういう三つの関係のものを一緒にして、総合的に推進するというような機構をこしらえて問題を持つて行くということでなければ、なかなかうまく行かないのではないかと考えておるのであります。たとえば商工省が纎維配給規則の十五條に基くところの出荷命令というものを出すのでありますが、この出荷命令を出しても、結局その縣におきまするところの受入れ機構というものが、十分整つていないということのために、出したばかりで、それが宙に浮いている。こういうふうな問題などがあるのであります。ただいま一番うまく行つていないのは、私どもの見るところでは木炭関係であります。それから炭鉱関係、鮮魚介関係というような状況に相なつております。主食関係が一番うまく行つておるのであります。主食関係がうまく行つているのは輸出物資の放出の関係によつておる、こういう状況になつておるのであります。
 それから最後にみそ、しようゆ関係でございまするが、これは簡單に申し上げますと、みそ、しようゆというものは、御承知のように今われわれの食料品として最も欠乏いたしておりまする蛋白を供給するものとして、非常に重視すべきものでありますが、その関係がどうも行政機関面に十分に徹底していない。たとえばこれがある程度欠配になつたところで、大して問題にしてもいない。こういうふうな状況もありまするし、また生産する資材などの関係につきましても、電力でありますとか、石炭でありますとか、そういうものは重点的に取扱われていない。こういうふうな面などが出ておりまするし、またみそ、しようゆ自体の原料にいたしましても、いもを増量材に使いまして、そして本來の蛋白食料品としての実をあげていない。こういうふうな面などが出ておるわけであります。そういう点につきまして、一つ一つ具体的な例をあげて、それぞれ関係方面に勧告いたしました。その結果、たとえば電力などは、これは今までは割当順位が乙類であつたのでありますが、今度は甲類の口に上げられますし、それから、これからはいもを増量材に使うことをやめる、こういうことになりまして、とうもろこしの胚芽をこちらの方へまわす、こういうふうなことになつております。だんだんと、農林省自体も主食物のみならず、かような重要な食品につきましては、今度は一括して食糧廳でこれを扱つて、その間に軽重の差がないように、できるだけ配慮する、こういうふうなことを考えておられるのでありまして、大体みそ、しようゆは、量の面は御承知のように、ある程度だんだんと改善されて來ておりますが、今質の段階でございまして、その質の段階につきまして、また非常に欠陷が多い。そういう点が具体的にはつきりいたしまして、そういう問題を取上げて、できるだけ國民の生活の関係におきまして、十分な実をあげる、こういうふうな方向へ考えてもらつておる次第であります。そのほかここに書き上げてございますいろんなものにつきましては、中間的なある程度の意見はございます。もし御質問がございますれば申し上げたいと思います。たいへん長く失礼いたしました。
#4
○齋藤委員長 それでは、ただいま説明せられましたところの経済調査廳の機構及び業務に関する件と、それから新聞出版用紙割当事務廳の機構に関する件、この二つを一括して議題として、審議いたします。
 木村榮君より質疑の通告がありまするから、これを許します。
#5
○木村(榮)委員 新聞用紙割当のことについて、この前に大分お尋ねいたしましたから、一点だけお尋ねしてみたいと思います。政党用の割当として、一箇月二十万ポンドの割当数量が大体きまつたということを、この間御報告になつたのですが、その二十万ポンドというものを割当になつた根拠、どういうことを理由にして二十万ポンドというものを一箇月に割当てられたか、それを伺つておきたいと思います。
#6
○成田政府委員 昨日文部委員会でも御報告いたしたのでありますが、政党機関紙用の用紙割当につきましては、総司令部の覚書というものが出まして、その中に実は二十万ポンドという量が示されておるわけなのであります。もちろんこの二十万ポンドという量をきめますにつきましては、総司令部の関係当局におきましても、経済安定本部、商工省、その他と相談の上、平生からいろいろ連絡をとつて、用紙の需給状況その他を研究しておつたわけなのであります。大体現在の用紙の余裕と申しまするか、本年度におきまする生産状況を見通しまして、このほかにもいろいろ用途があるわけなのでありますが、政党機関紙用としては最大限この程度さけるということで、きめたものと思つております。
#7
○木村(榮)委員 そういたしますと、安本と商工省なんかが相談した上きまつたもので二十万ポンドほど余りみたいなものがあつたから割当てる、こうなるわけなのですね。そのくらいの根拠ですか。
#8
○成田政府委員 それが余つておるから割当てるというわけではございませんので、用紙の割当は、再三御説明いたします通りに、終戰後二年くらいの間に非常に自由に、新規の申請に割当いたしました結果、毎年生産されまする用紙の大部分が、既定の割当のために食われておつて、その後の新規の申請にまわす余裕が非常に少くなつておるわけであります。にもかかわりませず、毎年若干の増産を見ておりまするために、それをやりくりいたしまして、新規の用途に割振りいたしておるわけでございますが、本年度も、この乏しい新規の生産を、大体計画を立てまして、政党紙用にも割当てるというわけであります。
#9
○木村(榮)委員 政党用紙というのは、これは大体政党の機関紙の割当でございますね。政党用というのは機関紙であつて、その他政党でいろいろ使う雜多な紙といつた意味はこの中に含まつていないわけでしよう。
#10
○成田政府委員 その通りでありまして、政党用の事務用紙はまた別途商工省から出る。ただいま申しておりますのは、政党の機関紙用、それも非常に限定された意味の、たとえばちやんと何々党機関紙と紙面に表わされているようなものをさして言つておるのであります。
#11
○木村(榮)委員 そういたしますと、大体二十万ポンド割当てられたというのは、われわれではよくわからなけれども、大体こういうことになるのではないですか。政党がたくさんある。今まで機関紙を出しておるものもあり、ないものもある。そこで機関紙というものは一定の販賣とか、配付先を持ち、また発行する設備を持つとか、そういう今までの実績においてやつておつたものを大体概要調査をして、そうしたものを元にして二十万ポンド割当てられたのか。それともただ、そういうことは全然考慮なしに、でたらめで、また二十万ポンドくらいにしておけということで割当てられたのか。明確なものはどつちにしてもないでしようが、大体どつちの方を元にして割当てられたのか。想像的のことを元にして割当てられたのか。何だかわからないが、とにかく二十万ポンドぐらいにしておけ、これぐらいだつたら余裕があるという程度かその点はどつちの方に近いのですか。
#12
○成田政府委員 それは決して、何だかわからぬけれども二十万ポンドにしたということではございませんので、一体政党機関紙用の用紙と申しますものは、最近一、二年各政党から御要求があるのであります。しかるに一般の日刊紙と同樣に、終戰後一、二年間は比較的自由に新聞出版物用の割当などができましたけれども、そのときに大部分の紙を使つてしまいましたために、新規に振り向ける紙がなくなりましたので、一昨年の初めから全然新規申請に対する割当ということを停止して來たようなありさまであります。從いまして、共産党の機関紙のように、その前に申請した新聞紙は、今日まで引続いて経営しておりますけれども、たつたわずか一、二箇月の差で、一昨年の初めあたりに申請いたしました民自党の機関紙のごときは、今日までまだ割当が行われておらぬというようなありさまであります。政党によりまして、機関紙を持つ政党もあり、持たない政党もある。それも用紙の割当を受けないためであるということになりますと、はなはだ公平を欠きますので、何らか各政党に一律に用紙の割当をしなければいけないのではないかという考えが、前からあつたのであります。今回初めて用紙の余裕がややできましたので、この際に各政党に、公平な標準で紙を提供しよう、こういうことになつたわけであります。ただ用紙の余裕が十分にありますれば、在來の実績はそのままといたしまして、大体そういうことには関係なく、各政党の御要求通りに割当てることができたかもしれないのでありますが、何ぶん用紙の量の方が制限されておりますので、その方から若干の紙を捻出いたしまして、その捻出しました限られた紙を、各政党に公平な標準で割当てようというのであります。
#13
○木村(榮)委員 そうしますと、從來の実績のあるもの、またその後において各政党からいろいろ申込みがあつた、そういうものの総合計したものが、全部満足に二十万ポンドの中にはないでしようが、大体そういうものを元にしてこの二十万ポンドというものを決定した、そう解釈していいわけでございますね。
#14
○成田政府委員 二十万ポンドという額と、從來出しておつた紙または新規申請の御要求の量とは関係ないわけです。二十万ポンドと申しまするのは、現在の用紙事情から捻出できる最大限度の紙という意味できめたのでありまして、それを從來機関紙を出しておられた政党、また從來出さなかつた政党に、一定の標準で、公平に再配分しようというのが問題となつておるわけであります。
#15
○木村(榮)委員 それでは前の御答弁と違うじやないですか。そうすると二十万ポンドはでたらめになつたと思うのです。二十万ポンド割当てられたのは、政党から申込みがあつたもの、また從來実績のあつたもの、そういうものを相当勘案して、二十万ポンドという最高限度のところで政党機関紙用として押えた。だからでたらめのものではない。こういうことを前には御答弁になつたのが、今度の御答弁では、何かまたでたらめのもののように、各政党の要求と実績とは関係がない、それとは全然別個だと言われるのは、前と幾分食い違うのですが、その点はつきりしておいてもらわないと困る。
#16
○成田政府委員 前に説明申し上げたのは言葉が足りませんでしたか存じませんが、それは最初からあとの方のつもりで申し上げておるのでありまして、二十万ポンドという量は決してでたらめではございません。これは現在の需給の状況から捻出し得る総量ということであります。しかしそれは決して今までの実績、あるいは新規の申請の方から勘案して算出した量ではないのであります。また二十万ポンドというものは、実は各政党全部に割当てるには非常にきゆくつでありまして、これをふやすことができないかどうかという問題も目下研究中であります。
#17
○木村(榮)委員 私がお尋ねしましたのは、この二十万ポンドというものに全然余裕がないということになれば、これはまた問題でございますが、いろいろな角度から檢討した場合、たとえば三十万ポンドになり、さらにもう五万ポンド割当てるということが可能だということがあるか、それを研究したいために、いろいろ問題を出して質問をしたわけです。そこで大体從來の実績とか、申込みというようなことから、民主自由党の方は、わずかの期限で申込みの期限が経過しておつたから割当てなかつたということもわかつたのですが、今度これを各政党に割当てます場合には、そういうふうな今までの事情から考えて機関紙の今までの状況、あるいはまた今後やるいろいろな設備の問題とか、機関紙発行の設備とか、そういう現状を相当御勘案の上で割当がなされなかつたら意味ないと思うのです。その点をどういうふうにお考えになつておるのですか。
#18
○成田政府委員 その点を今愼重に研究しておるわけでありまして、GHQの覚書には、選挙における得票数としか示されておりませんけれども、それ以外にもいろいろな標準があり得るのではないか。あるいは読者が非常に―つまり需要があるという問題でありまするとか、あるいは從來の実績ということも考慮に入れなくてはいかぬじやないか。いろいろな要素を比較しまして、公平な標準を立てることに今努力しておるわけであります。
#19
○木村(榮)委員 最後にお尋ねしたいのですが、各政党の得票数ということになれば、今度は民主自由党が多かつたわけですが、ところがそれを根本にされますと、選挙のあるたびに割当が違つて來ると思います。そういたしますと、せつかく設備をしておつても、場合によつては減る党も出るし、またふえる党も出る。また新たにふやしてもらつても、そう何万と読者ができてどんどん賣れるものじやございませんし、そうするとすぐストツプして固るという問題もある。それから相当の設備をして、たくさんやつておつたのが、にわかにどつと減らされると、從業員の首切りの問題あるいは機構の改革の問題等、たいへん煩雜なことになる。だから選挙が一ぺんあつてあと何年間もなければ、けつこうなんですけれども、そのようなことを問題にしたならばたいへんなことになる。それは機関紙の発行の意味とは相当違うと思う。最初の二十万ポンドというものを、大体これだけと予定したといういきさつからいつても、非常に矛盾があるのじやないかと思う。そういう点はひとつよくお考え願いたいと思う。大体このくらいです。
#20
○坂本(泰)委員 今の用紙の問題に関連して……。この間公聽会で大体各政党の割当のことを聞いておるのですけれども、目下研究中の案を具体的にわかつておれば、発表できないのですか。
#21
○成田政府委員 委員会で研究中の案の内容ですか。
#22
○坂本(泰)委員 そうです。
#23
○成田政府委員 これはいろいろなさしさわりがございまして、割当委員会におきまして、もう少し自由に討論、研究するゆとりをお互いに持つために、発表はもう少ししないという委員会自身の方針がございますので、もう少しお待ちを願いたいと思います。
#24
○坂本(泰)委員 それなら事務長としての何か原案はないのですか。
#25
○成田政府委員 案はないこともないのでございますけれども、事務長だけの案を発表して、また委員会に影響を與えるようなことになつてもいけませんし、また相談する向きがいろいろあるものでございますから、先走つた発表をもう少し待ちたいと思つております。あしからず…。
#26
○坂本(泰)委員 公聽会なんかで今までいろいろ言われておるのですが、われわれの意見もちよつと言いたいと思うのは、二十万ポンドと制限しておる政党用の機関紙を、ことに今まで何ら発行していない民主自由党に相当の量を與えるということになれば、社会新聞、アカハタなんかは相当制限を受けることになるが、二十万ポンドは相当ふやせる余裕があるのかどうか。
#27
○成田政府委員 二十万ポンドを割振りするということを始めて見ますと、非常にきうくつなわけでありまして、これを何とかふやす方法はないかということを関係官廳その他とも相談しておるわけなのであります。まだ見透しは全然ついておりません。非常にむすかしい問題だと思つておりますけれども、努力中であります。
#28
○坂本(泰)委員 事務長案もあるけれども、公表できないということであればやむを得ませんが、われわれとしては大体政党の機関紙としては終戰後一番アカハタが発行されておる。それから社会党の社会新聞が発行されておるのですが、社会新聞の発行された当時は、すでにアカハタに八万ポンド程度のものが支給されていて、その当時余裕がなかつたから一週に三万ポンドくらいの程度というので、当時の片山内閣でしたか、その余裕でこの社会新聞が出て、そのまま現在來ておるわけです。そういう点もあるし、なお民主自由党から出そうと申請をしておるのは、これは一般新聞との関係もあつて、すでに昨年の三月までで、その後は認可しないという状態にもなつておるし、今度二十万ポンドの政党用紙が來るということになれば、ここで、何ら既得権利がないものが権利をとるということにもなると思う。こういう点をいろいろ考えて、この二十万ポンドの割当については、党員数とそれから從來の既得権の実績と、それから社会新聞なんかも週報を日刊にしたいのも、当時の與党であつた社会党としては、十万ポンド内外しか出ていない用紙についてアカハタは既得権があるものですから、その余りをもらつて出しているというような状況もあつたのです。この際二十万ポンドにふえるということになれば、在來の社会新聞なんかは相当ふやしてもらわなければならぬ。また政党新聞というのも、民自党からいかなる新聞が出るかわかりませんが、なかなかそう簡單にできるものではないと思うし、党員数の点についても、これは得票数と不可分の関係もあると思うのです。大衆政党であるところのわれわれは党員数がはつきりしているけれども、既成政党の保守党の方は、あまりそういう党員数というものがはつきりしていない点もあるから、いろいろ歴史的の事実と党員数と、それから実績という点も、十分考慮してやつていただきたいということをお願いしておきます。
 それからもう一点聞きたいのは、この二十三年度新聞出版用紙割当実績の二の3調査機関はどんなものであるかという点と、6の監査の方法ですね、嚴重に監査を行いとあるが、どういう嚴重な監査の方法を行つているか。そうして監査の結果購読者が減少した新聞には用紙を減らし、ふえたものには振り向けたとしているが、その調整の方法はどういうふうにやつているか、もつと具体的にこの二点だけお答え願いたい。
#29
○成田政府委員 この3の方にありまする調査の上割当量を削減または停止する処分を行つている、これは御承知の臨時物資需給調整法に基きまして、物資の割当の主務官廳が、物資の適正消費について監督権を持つているというあれに基きまして、事務廳の職員がいろいろ調査いたすわけなのでありますが、発行いたしました割当切符が需要者から紙会社にまわり、紙会社から製紙会社にまわり、また元の事務廳に帰つて來るわけなのであります。その各段階で一々チエツクして、そうして割当切符がわきへ流れることがないように一々監督しております。その段階でも相当不正な事実が発見されるのであります。ときどき偽造切符というものがあります。あるいは割当てました切符の紛失、あるいはわきへそれるというようなことも、ときどき押えることがあります。またこの切符が現物化されましてから先の、需用者がその現物をわきへ流す、割当てた目的以外に使用することにつきましては、よほど監査がむずかしくなるのでありますけれども、これも大体業界と接触しておりますと、いろいろな情報が入りますので、そういうようなものに基きまして、情報のあり次第調査しまして、不正事実があれば摘発するというようなやり方をやつております。
 また6の方の購読調整の監査と申しまするのは、これは新聞業界の自主的な團体でありまする新聞購読調整会というものをつくりまして、その調整会が各府縣に、その府縣の新聞社の代表からなる監委員会というものをつくりまして、また中央には中央監査委員会というものをつくりまして、縣ごとにその縣の申込票を一々監査いたしますし、また全國の監査の標準を均一ならしめる、あるいは問題の複雜なものを総合的に決定するというような仕事を、中央の監査委員会がやりまして、監査委員会できまらないような問題は、さらに割当委員会に持つて参りまして、そこできめるというような方法をとつております。
 それから紙をふやしたり減らしたりする具体的なものと仰せられましたが、要するに購読調整の方法は、昨年の十一月一日の各新聞紙上に、轉読申込票というものを印刷したわけでありまして、現在甲という新聞を取つている人が、これを乙という新聞にかえたいという合場には、この申込票を利用しまして、甲を乙新聞にかえたいということを申し込んだわけであります。全國のかかる申込みを縣別に集計いたしまして、これを中央に持つて参つたわけであります。そうしますると、甲新聞から乙新聞に移りたい人が何万人という数字が全部具体的に出て來るわけで、それを総合いたしまして甲新聞は何万人の読者がふえた、その一面何新聞と何新聞がその分だけ減つておる、こういうことをすつかり整理集計しまして、新らしい割当をきめたいというように考えております。
#30
○根本委員 政党用紙の割当についていろいろお話がありましたが、從來全体でどれだけふえているか、それから配分はどうなつているか、それからGHQらのメモランダムか何かで出ているといわれるところの、政党の得票数によつて今の二十万ポンドをわけるとすれば、どういうふうな割当になるか、それをちよつとお知らせ願いたい。
#31
○成田政府委員 從來出ておりまする政党の機関紙、この機関紙という定義が、実は割当委員会の見ておりまするのところと、覚書に書いておりますると、ちよつと食違いがあるような点がございまするが、私どもの方では、今まで出ておる政党機関紙と申しまするものは、日本共産党のアカハタが月額八万二千五百ポンド、前衞が月額三千三百六十ポンド、それから日本社会党の社会新聞、これは週刊でありますが、月額一万三千三百ポンド、社会思潮という月刊が三千三百六十ポンド、民主自由党は新聞がありませんで、再建という雜誌が出ておりますが、これは月額三千三百六十ポンド、それから、國民協同党から出ております協同という雜誌が五百四十ポンド、こういうことで、これを覚書には約十一万ポンド近くの用紙が、政党の新聞及び雜誌に出ているということを言つておるのでありますが、十一万ポンドにするためには共産党の「科学と技術」でありますとか、「大衆クラブ」であるとか、こういうような政党の出版物全部入れないと、その数字にならないようにわれわれは計算しておるのであります。その点は実はまだ確かめてないわけであります。この二十万ポンドを得票数によつて分配いたしますると、大体におきまして民自党が九万三千七百八十ポンド、民主党が三万三千八百二十ポンド、社会党が二万八千九百ポンド、共産党が二万五百四十ポンド、國協党が七千二百八十ポンド、こういう数字になりますが、これは、政党の範囲をどの程度に限定するかということによつて多少違つて参ります。今申し上げました数字は集計して二十万になりませんけれども、それはその他の政党の分がございます。
#32
○木村(榮)委員 今の数字で行きますと、民主自由党は月額十万ポンドという勘定になるでしよう。それは相当の大雜誌を持つて、販賣網も全國に何千箇所と確立してやらなければなりませんけれども、そういうような実績をどういうところで見るわけですか。
#33
○成田政府委員 割当てました紙を、覚書にも書いてございますけれども、各党に対するそういうわくを割当てまして、それを一つの新聞に使うか、あるいは新聞と雜誌を出すか、これは実は自由ということになつております。あるいは政党によつては一部を中央で使い、あるいは、一部を支部に割当てるということもできるのではないかと思つております。それからまた紙の浪費を防ぐという意味から、やはり政党機関紙という目的以外に使用されるということが顯著になりますると、割当てを停止するように考えなくてはいかぬということも覚書に書いてあります。これは政党機関紙の特殊性と申しますか、宣傳、啓発の意味を持つておるのでありますから、必ずしも定價をつけて、賣れない部分がむだであるということにはならないわけであります。買わない人に対しても、宣傳啓発の目的で配布するということも、ある程度あり得るのではないかということも私ども考えておりますが、しかし政党機関紙以外の目的に使うほど紙が余るということになりますと、それはすでに紙の浪費ということになるのじやないかと考えております。それの用い方につきましては、ある程度監督しなければいかんと考えております。
#34
○木村(榮)委員 政党機関紙と商業新聞というものとの限界はどこでつくのですか。もう一点、地方でもどこででも出して、それが政党機関紙ということになれば、各支部で出したものも政党機関紙である。これは大体民主自由党なら民主自由党、共産党なら共産党のもとで扱うべきものか、それとも一つの別個の組織の機関紙として扱われるものか、そういう点は今までは不明確だと思う。どういうふうにお考えになつておるか。
#35
○成田政府委員 商業新聞と政党新聞との区別はどこにあるかという御質問であります。これはむしろ今度の用紙割当の趣旨から、逆にある程度、それを限定して定義して行かなければいけないのじやないかというふうに考えております。從つて今回の割当で、いわゆる政党機関紙とは何であるかということを一應きめることに、今研究中であります。たとえば、これはまだ確定案ではございませんけれども、政党機関紙――この場合の政党機関紙というのは、各政党が自身で出す新聞その他の定期出版物であつて、政党の政策綱領の宣傳、啓発、党員に対する指示、連絡という目的に当てられるもの、そうして紙面に、はつきり機関紙であるということを印刷してあるという点、というような種類のことをきめて、それを政党機関紙として扱う。何かそういう限定をいたしませんと、仰せの通りなかなか区別がはつきりいたしません。そういうふうにきめて行くつもりであります。
#36
○木村(榮)委員 同じ名前のものが一つある。たとえば共産党なら共産党がほかの縣なら縣で機関紙みたいなものを出している。その新聞の名前が違う場合は、そこで使う紙は割当量のものでないものを使つている。今までは同じ名前のものでなくても、一定の所で、同じような販賣網と組織網を通して出しているものが政党機関紙であつて、どこでもいいかげんな名前をつけてどんどんやつている。ただ党なら党そのものが経営して、日本全部通したら政党機関紙と認めるかどうかという点はどうですか。
#37
○成田政府委員 共産党は全國にわたつて、すいぶん各地で新聞を出しておられるわけでありますが、用紙の割当を受けている新聞はないと思います。そういう新聞はもちろん今後とも出されて一向かまわないと思います。要するに問題は用紙割当を受ける機関紙は何かということを、今研究しているわけであります。そして地方で出す新聞もいいということも、必ずしも確定したわけではありませんけれども、大体の趣旨が紙の使い方は政党にお委せするということになつておりますから、さしつかえないじやないかという私の意見を申し上げただけであります。
#38
○木村(榮)委員 そういたしますと、政党機関紙というものは、政党の本部で発行するものが大体今の二十万ポンドの中に含まつている割当の対象になるわけですか。
#39
○成田政府委員 それはお考え方次第でありますけれども、紙を各政党におわけするわけなんです。その政党がそれをどう使うかは自由であるということになりますと、私の考えとしては、本部でお使いになつても、あるいは一部を支部でお使いになつてもいいことになるのではないかと思うのであります。木村委員の御質問は、多分本部の割当以外に、今後支部に対する割当ということを別途要求できるかという御趣旨かと思いますけれども政党に対する割当というのは、今後量のふえることはあるいは機会が來るかもしれませんけれども、今回これをいたしますと、支部に一々割当てることは、今の状況ですとやらないのではないかと考えております。
#40
○木村(榮)委員 そういたしますと、政党の機関紙というものは、一定の機関紙といつたような表示をして、機関紙として認められたものが一つと、その新聞の紙以外に割当てたものを使つた場合は、目的に反するからいけないことになるわけですね。これを勝手にどんどん妙なものをこしらえて賣るとか、エロ本をこしらえて賣るとか、あるいは横流しをする。むろん横流しはいかぬわけですが、機関紙でございますといつて、目に見えんようなところにちよつと書いておいて、ほんとうはよく賣れるような、エロ本みたいなものをこしらえて賣ることも、あるいはできるかもしれない。そういうようなことは常識から考えたならばやる者もないでしようが、考えられないことはない。だから一定の名前の機関紙にしか使えないことになるのでしよう。
#41
○成田政府委員 先ほど來申し上げます通りに、必ずしも一つに限らないのでありまして、政党機関紙という定義に合うものならば幾つ出してもかまわない。ただ政党で出版される出版物などにおきましても、あるいは資金をつくるため、あるいは党員の間の親睦のためというような目的の印刷物もあるかと思いますけれども、おそらくそういうものは入らないような定義のいたし方、つまり政党本來の活動を助長するための定期刊行物という、きめ方をいたすことになるだろうと思います。
#42
○木村(榮)委員 だから刊行物以外に使つてはいけないということでしよう。
#43
○成田政府委員 それはそうです。
#44
○坂本(泰)委員 この割当審議会は相当重要な権限をもつているし、とかくの批評も聞いているのですが、審議会の委員はどういうものがなつているのですか。この間ちよつと聞いたような氣がするのですが、よく覚えておらないので、伺いたいと思います。
#45
○成田政府委員 これは設置法にも書いてありますけれども、現在まで委員会制をとつております。これは新聞部会と出版部会にわかれておりまして、新聞部会の構成を申し上げますと、新聞界の代表が五人で、これも一々そのわくが詳しくきまつております。大新聞の代表、小新聞の代表、あるいは週刊新聞の代表、業界新聞の代表というように、五人のわくが一々きめてあります。それから各界の代表が五人でありまして教育、宗教、労働、商工、科学の五つだつたと思いますが、かように各界から代表が出ております。それから商工省の生活物資局長が入りまして、十一人からなつております。出版部会の方も大体同じようなことになつております。
#46
○坂本(泰)委員 今度この法規によつてできるのも、大体これを踏襲するおつもりですか。
#47
○成田政府委員 大体同じです。
#48
○坂本(泰)委員 政党新聞もある程度割当があるということになれば、政党の代表も入れなければならぬと思いますが、その辺の見解はいかがですか。
#49
○成田政府委員 そういうことになりますと、あらゆる方面の代表を入れなければいけないということになりまして、その人数を非常にふやさなければならないことになると思います。すでに各方面から代表を入れろという要求があるわけでありますが、人数が限定されておりますために、なかなかそのように行かないのであります。政党の機関紙の代表が入るわくも実はないわけではないのでありまして、たとえば機関新聞の代表というようなわくが、今度の審議会では入るはずであります。
#50
○木村(榮)委員 質疑はまだたくさんありますから、この次にやらせてもらいたいと思いますが、一点だけ経済調査廳の方にお尋ねしたい。今の御報告を聞きますと、作物報告所は非常に重要である。ところが今度の民主自由党の行政整理の案を見ますと、大体要らぬものだという声も相当あると思うのですが、今の御報告のように、作物報告所が一番正確な報告をしておるということになると、何でも全國の出先機関の從業員は十何万おるはずでありますが、あなたの今の御報告では、これを廃止してはたいへん困るような印象を私は受けたのです。調査廳の御調査になつた関係では、やはりこれがなければ困るという御見解ですか。それを伺いたい。もう一つは追加供出の問題です。これは今の報告を聞きますと、非常にでたらめなものだという印象を受けたのですが、その点はそういうふうに解釈していいのでありますか。
#51
○木村(武)政府委員 私どもの方で現在の業績について調査をいたしまして、各所がまちまちの調査をいたしております中では、作物報告事務所の調査が一番科学的であるということは、今の段階では言えると思います。その程度でごかんべん願いたいと思います。
 それから超過供出の問題でございますが、でたらめと言つては非常に語弊があるのでありまして、要するに先ほど申し上げますように、正確な科学的な調査資料がない上に、いろいろ議論が交錯しておるので、そこででつち上げたものの上に、さらにでつち上げたものが出るという関係で、非常に混雜いたすのであります。農林省の割当資料というものは、ある程度從來の実績によつて行つておるわけでありますから、農林省から出した資料には勝てない。そこでそれをくつがえすような資料がないためにのむけれども、現地ではいろいろ問題になるというわけであります。
#52
○木村(榮)委員 私がでたらめと言つたのは、言葉がよくなかつたのですが、超過供出の割当というものは、いろいろな関係で正確なものをつかんでないということだけは、この調査の結果お認めになつたわけですね。
#53
○木村(武)政府委員 何を正確と言われるかという正確なものの標準が、ただいまないという状況において問題が議論されているということです。
#54
○齋藤委員長 それではこれで散会いたします。
    午後零時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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