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1949/03/25 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 逓信委員会 第2号
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1949/03/25 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 逓信委員会 第2号

#1
第005回国会 逓信委員会 第2号
昭和二十四年三月十九日
      加藤隆太郎君    白井 佐吉君
      原 健三郎君    降旗 徳弥君
      松井 政吉君    田島 ひで君
が理事に当選した。
    ―――――――――――――
昭和二十四年三月二十五日(金曜日)
    午後二時三十三分開議
 出席委員
   委員長 辻  寛一君
   理事 加藤隆太郎君 理事 田島 ひで君
   理事 飯塚 定輔君
      大和田義榮君    風間 啓吉君
      高塩 三郎君    坪内 八郎君
     橋本登美三郎君    松本 善壽君
      大西 禎夫君    土井 直作君
      神山 茂夫君    浦口 鉄男君
      石野 久男君
 出席國務大臣
        逓 信 大 臣 小澤佐重喜君
 出席政府委員
        電氣通信監逓信
        事務官     山下知二郎君
 委員外の出席者
        逓 信 次 官 鈴木 恭一君
        專  門  員 吉田 弘苗君
        專  門  員 稻田  穣君
三月二十四日
 委員有田喜一君辞任につき、その補欠として藤
 田義光君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十五日
 理事降旗徳弥君の補欠として飯塚定輔君が理事
 に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 逓信行政に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○辻委員長 これより会議を開きます。
 理事の互選及び理事の補欠選挙についてお諮りをいたします。理事の互選につきましては、前回の委員会におきまして、理事は七名置くことに決定いたしましたが、都合により前会は六名を決定、一名を保留いたしてあります。この際保留いたしました理事を互選いたしたいと思います。
 次に降旗徳弥君が理事を辞任いたされましたので、理事が一名欠員になつております。それで理事の補欠選挙を行わなければなりません。いかがいたしましようか。
#3
○加藤(隆)委員 理事は委員長において御指名せられんことを望みます。
#4
○辻委員長 加藤君の動議に御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○辻委員長 御異議なしと認めます。では
 藤田 義光君
 飯塚 定輔君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#6
○辻委員長 この際当局より逓信行政の近況について御説明を願いまして、本委員会の参考にいたしたいと思います。
#7
○小澤國務大臣 私は先般第三次吉田内閣が成立と同時に逓信大臣を拝命いたしたのであります。御承知のように、私は逓信行政については、ほんとうに文字通りずぶのしろうとでありまして、就任以来ほんとうにアルファベットから一生懸命勉強いたしておりまするが、まだまだその全部を知るというようなわけには参らぬのでありまするから、どうぞこの意味で皆さんの十分な御指導と御鞭撻とを願いたいと存ずるのであります。
 さて当面いたしまする逓信行政について、おも立つた点を考えてみまするならば、まず第一に一省分立の問題であります。すでに御承知のように、昨年のマツカーサー元帥の書簡に基きまして、第四國会におきまして、現在の逓信省を郵政省、電氣通信省の二省に分割するいわゆる両組織法案が政府から提案をいたされまして、國会はこれを審議し、この法案がいずれむ成立いたし、しかも本年の四日一日からこれが実施ということに一應決定しておるのであります。しかしながら第三次吉田内閣が誕生いたしまして、そうしてまず第一に、野党時代から唱えておりました――どうしても日本の現状においては、行政整理ということ、行政の簡素化ということが緊急事であるということを常に主張して來ました吉田内閣といたしましては、まず第一にこれを取上げて、諸般の行政機構の簡素化、あるいは行政整理を断行しなければならぬという方針を決定いたしたのであります。從いまして、ただいま申し上げました両法案は、すでに四月一日に実施することにはなつておりまするけれども、これを四月一日までに行政整理とあわして同時に実行するということは、事実上不可能であつたのであります。從いましてこの行政整理は、大体六月一日を期して、その間に諸般の準備を急速に進めて、これが実行に移そうということにたつたのでありましたが、ちようどその間に処しまして、ただいまの二法案が四月一日実施ということになりますと、二回にも三回にもわたつて、同じような動きをしなければならぬとい、ことは、かえつて小便であるという見地から、この際四月一日実施の行政機構に関する問題、ただいまの二法案のほかに、運輸省におきましては日本國有鉄道法の実施、大藏省におきましては專賣法案の実施も、いずれも四月一日になつておりましたが、これらいまだ実施しない行政機構の実施は、この際一應行政整理の目途がつきます六月一日に延期をいたしまして、同時にこれを敢行することによつて、よりよくその実績をあげ得るものと確信いたしましたので、まず政府はただいま申し上げました法案を、いずれ実施期を変更いたしまして、六月一日までこれを延期することに決定をいたしたのであります。從いましてただいまの逓信省所管の郵政省設置法案並びに電氣通信省設置法案の二件は、すでに当衆議院に昨日正式に提案をいたしましたから、やがて合同審議その他の形式において、当委員会において委員諸君の御審議を煩わすことと存ずる次第であります。ただ申し上げておきたいことは、この行政機構の簡素化、整理を実施するにあたりましては、現在の逓信省の行政機構に対して、行政の簡素化、あるいは行政整理を実施するというのではなくして、行政整理をする目標といたしましては、すでに成立をいたしております現在の郵政省設置法案並びに電氣通信省設置法案が、現実に実施されておるものという観点から、この法律に対してさらに行政の簡素化あるいは行政整理を敢行しようと考えておりますから、ただいま申し上げました二つの法案の一部改正案である。今回御審議を願うべき改正案は、單に四月一日実施を、六月一日実施に改正する案でありまして、すなわち同じ名前のもとに、今度は行政機構の各條項に当てはまりました改正案を、必ず政府より提出しようという考えでおるのであります。從いまして目下のところでは、この二つの法案が実施されて、現実に行政官廳として存在するという前提のもとに、これをどう簡素化をはかるか、どう整理をするかということについて、險討中であるということを、御了承願いたいと存ずるものであります。
 さらに人員整理の問題であります。この人員整理という問題についても、各省各官廳ごとに、いろいろな過去の経緯あるいは事務の相違等がありますので、一律にこれを決定するということは、むしろ乱暴ではないかとさえも考えられるのでありますが、少くともある程度の目標を立てて進んで行かなければ、いつまでも決定できぬという趣旨から、ことに第二次吉田内閣当時において行政審議会という会を設けまして、この審議会の答申案にも大体三割程度というような答申がありました点等を考え合せまして、政府においては一般会計における各省は大体三割、企業廳、すなわち現業廳――運輸省、逓信省においては大体二割を標準として人員の整理を行うということに方針を決定いたしております。しかしながら、ただいま申し上げました通り、同じ現業廳でも、運輸省と逓信省を同一に扱うことが困難であるように、一般会計における他の各省においても、ただちに三割平均ということはかなり困難が伴います。そういうような事情から、原則ただいまのように一般会計における各省は三割、企業廳は各二割ということを決定いたしておりますが、これを具体的に実行するにあたつては、この目安のもとに各省の事情を十分考慮して、二割にならぬ場合も予想されれば、あるいは二割以上になることも考えられなければならぬ。同時にある省においては三割が適当である場合もあり、あろ省においては四割、五割、も必要のところもあるということは、現実の面として当然そういう結果になつて來るのでありますが、一應政府としては大きな目安を、一般会計における各省においては三割、各企業廳においては二割というような方針をきめながら、ただいま申し上げた線に沿つて着々その準備を進めつつあるような現状であります。從つて逓信省としてもある標準を立てて、現在その方向に向つて進んでおるのでありますが、現在の模様においては、独立採算制ということも考え、また逓信省の企業それ自体の本来の性質等を考えまして、大体においては一割程度以上に減らすということは、あるいは困難ではないかというような見通しがありますので、そのような線に沿うてただいま極力準備を進行中であります。
 さらに本年度の特別会計、すなわち逓信省の予算について、現在お話申し上げることが適当だと思つておる点だけをお話申し上げたいと存じます。まず昭和二十四年度の予算の編成にあたりましては、経済九原則の線もありましたので、各企業廳としては必ず独立採算制をとること、これを一番強い目標に置いて予算の編成にとりかかつたのであります。御承知のように昭和二十三年度の予算においては、約七十億から八十億程度の一般会計からの繰入れによつて、ようやく収支のバランスを合せ來つたのが逓信特別会計の現状であります。しかし私どもは今日のような國家の現状においては、できるだけ企業はそれ自体の力によつて収支を償つて行くということが適当であるという見地から、鉄道会計においても、また逓信会計においても、まず独立採算制に基く予算の編成ということに全部の力を入れて参つたのであります。独立採算制の構想としては、もちろん歳出を極力節滅すると同時に、歳入の方向においては、これをふやし得るような具体的措置を講ずるということが、何よりも先決的に考えなければならぬという見地から、極力その線に沿うて考えて参つたのであります。さらにこれだけではとうてい独立採算制ができませんので、ここに先ほどもちよつとお話申し上げました通り、行政整りということもやむを得ないというような意味で、これまた先ほど一言しましたような方向で行政整理を敢行いたす、このように歳入の増收と歳出の節減とをはかり、さらに行政整理もでき得る限り敢行しても、なお独立採算制に達し得る可能性は非常になかつたのであります。ここに約四十九億の不足を生じましたので、やむなく郵便料金の値上げによつて独立採算制を立てようと考えたわけであります。当初郵便料金については大体五割程度の値上げ、電信については三割、電話の度数料についても三割というような程度の値上げをするにあらざれば、ただいま申し上げた独立採算制は不可能であるというような見地を、わが逓信省ばかりではなく、大藏省あたりでも考えておつたのであります。われわれはこれに対して、現任の状況において大衆の負担となり、しかも公共性を有する郵便料金の値上げ、あるいは電信、電話の値上げをするということは、極力避けることが適当であるという見地から、さらに歳入、歳出の前について非常に嚴格の査定を行いました結果、結論においては郵便料金のうちのはがきは現在通りといたしまして、はがき以外の郵便料金、すなわち封書の分を約五割、その他の小包等においても五割ないし六割を値上げいたしまして、不足分の四十九億を補いまして、電信、電話については現状の料金でこれをまかなうという方針を立てたのであります。はがきをなぜ値上げしなかつたかという点につきましては、これはいろいろの見方むございましようが、われわれはます一般國民大衆が通信機関を利用するにあたつては、大体はがきを利用する部分が國民諸君の大半ではないかという見地から、はがき料金はできるだけこれを値上げしないことが適当だという見地に立ちまして、はがきの外合は現状維持にいたしたのであります。さらに電信、電話の値上げをしないという点は、將來もし電氣通信省あるいは郵政省の設置を見るに至りましたたらば、これまた二省においてそれぞれの独立採算制を実施しなければなりません。電氣通信省だけは大体現在の料金でバランスがとれるのであります。そういうことになつておりますので、せつかく六月一日から実施の際に、再び郵便料をさらに値上げしなければ、残つた郵政省のバランスがとれないというような状態では、まことに遺憾であるという見地から、独立換算制のとれる電氣通信事業の方は、できるだけ現状の料金をもつてこれをまかないまして、將來二省が分立する場合におけるいわゆる独立採算制を考慮して、電信並びに電話の度数料の値上げはいたしませんで、現在の料金のままで進もうと考えたような次第であります。從つてはがき以外の郵便料金の値上げについては、かなりむりもあります。たとえば五割値上げということを目標にしますと、封書は七円五十銭になりますので、これは半端であるという意味から八円というように大体考えておりますし、また小包等においても、一般鉄道料金すなわち旅客運賃に附随する手荷物、小荷物が六割値上げになるというような大体の目安がついておりますので、これも鉄道と同じ標準を保つ必要がありますから、これを六割に値上げしたような現状であります。その他値上げの方式については、別途郵便法の改正案をあらためて本委員会に提案いたしますから、その際詳細な御説明を申し上げようと存じますが、とにかく大体の標準をまず独立採算制、しかもこの独立採算制は、他日郵政省と電氣通信省が二分して、この二つの特別会計ができたことも予想しながらの独立採算制というような意味におきまして、行政整理をし、收支のバランスを合せ、やむを得ないところの郵便料金の値上げを、ただいま申し上げました通り敢行しまして、そうして独立採算制を完全に事施して行きたいと考えておるような次第であります。
 さらに簡易保險の問題でありまするが、簡易保險につきましても、明年度はやはりこの経済九原則の線に沿いまして、できるだけ保險契約を増加して、この積立金を一つの建設資金として、そうして一般公債の発行は見合せるという見地に立つておりまするので、明年度における簡易保險の契約目標を大体二十億円程度見込んでおります。この二十億円程度の見込みをするにつきましては、もちろん從来のような保險料金、保險制限があつたのでは困難でありまするし、経済上の実情から見ましても、やはりある程度その最高金額、あるいは最低金額というものを引上げることが適当ではないかと考えまして、從来保險契約の最高金額は二万五千円でありましたものを、大体五万円に値上げをする。もちろんこの五万円の値上げにつきましては、大藏省と逓信省の間の事務的折衝におきましては、五万円が至当ではないという大藏省側の意見が出まして、一應四万五千円ということに決定いたしておつたのでありまするが、本日の閣議におきまして、結局原案の四万五千円を最高五万円ということにいたしまして、閣議は今日終了いたしたような次第であります。なお最低につきましても、從來の千円程度のものを五千円に引上げる。また保險の更新、たとえば千円の契約のものを一万円あるいは五万円にするというような場合におきましては、從来の法律によりますと、一應小額の保險契約が解約されまするから、解約されますると、一般解約の場合と同じく、非常に不利益な金額の拂いもどしで保險契約者が満足しなければならぬという法律でありましたのを、今後この五万円という大幅の引上げをされる保険金に、小額の千円、二千円、五千円というようなものを切りかえるのに便ならしめるために、解約した場合においては、後日大きな契約と更新する場合に限りまして、積立金の全額をその契約者に拂いもどし、同時にいわゆる小額保險契約から大きな金額の契約に更新する人に不利益の伴わないような改正の法規を今檢討中であります。郵便年金におきましても、大体從來の二万五千円を十二万円に引上げまして、そうしてこれが運用を全うしようとするものであります。
 さらに貯金の問題であります。終戰後非常な変化を來しまして、逓信省実施の、いわゆる貯金なるものが、一時ほとんど預金者のないような状態でありましたが、昨年度から非常な好成績をあげまして、現在では約八百億程度の貯金に増大されておるということを非常に欣快と思う次第でありまして、來年度におきましては、さらに四百億の貯蓄を目標として、そうして極力この貯蓄奨励のためのあらゆる施策を施さんとしておるものであります。
 なお以上申し上げましたほかに、当省関係といたしまして今期國会に提案を予定しておりますものは、法律案といたしましては、郵政及び電氣通信両事業に関するそれぞれの特別会計法案のほか、郵便物運送委託法案、郵便切手賣りさばき所に関する法案、いずれも事業運営の合理化をはかる上に絶対必要なものでありますから、皆さんの御審議を得て、すみやかに制定の運びに至りたいと存じておる次第であります。
 最後に事業運営の状況一般につきまして申し上げたいと存じまするが、終戰後まる三年半を経過いたしました今日、幸いにも皆さんの一方ならぬ御支援と国民大衆の涙ぐましい努力の結果、事業運営の面には相当見るべき改善の跡がうかがわれておるのであります。御承知のことでもありましようが、郵便と逓信につきましては、終戰当時におきましては、着かぬ郵便とか、汽車よりおそい電報とか、いろいろありがたくない酷評を受けておつたのでありましたが、漸次こうした非難が消えうせまして、今日では郵便の安全性につきましても、電信の迅速性につきましても、相当の安定性を期待し得るようになつたことは、まことに慶賀の至りといわなければならぬと思うのであります。しかしながら、なおサービスの点について考えてみますと、戰前のサービス水準に比較しますと、必ずしもその程度に進んでおると言うことはできないのでありまして、いま一段の努力の必要であることは、申すまでもないのであります。郵便貯金及び簡易保險の業務につきましても、それぞれ順調な発展をただいま申し上げました通り示しておるのでありまするが、ことに郵便貯金につきましては、本年一月末の現在高は、先ほど申し上げました通り約八百億、正確に申しますれば七百五十億円に達して、本年度初頭以後の純増加だけでも二百五十億円で、すでに國民貯蓄目標額として郵便貯金に予定せられておりました二百四十三億円を、ゆうゆう突破しておるような次第であります。ただ電話業務復旧につきましては、今日必ずしも順調な進捗を示しておらないのであります。これは御承知のごとく戰爭の痛手を最も多くこうむつたものであり、かつその復旧に相当の資材を必要とするものだけに、敗戰後の今日の状況として、ある程度やむを得ないところであります。それでも今日全國的に見ますれば、開通加入者数は戰前の八四%に達し、終戰直後の五八%に比べますと、この三年余の間に相当の復旧率を示しているのでありますが、被害の最もはなはだしかつた東京、大阪のような大都市では、それだけ復旧に対する要望も盛んであるにもかかわりませず、東京においては今日の開通加入者はなお戰前の六二%、大阪について考えてみまするならば、わずかに戰前の三二%にすぎない状況でありまして、今日の社会的要望にはとうてい達しておりませんので、この点につきましては、今後急速に何とかこれが復旧策を講じたいと考えておるようか次第であります。從いまして、なおこれにつきましても、今後当委員会のいろいろな御指導と御援助を得なければならぬと存ずるものでありまするが、今後とも逓信事業の発展のために、皆様の強力な御援助をこいねがつてやまない次第であります。はたはだ簡單ではありまするが、一應逓信省の現状を申し上げまして、なお質疑等がございますれば、それに應じてお答えをしたいと考えておる次第でございます。
#8
○辻委員長 ただいまの御説明につきまして、御質問なり、御意見なりがありましたら、どうか一つお述べください。
#9
○松本(善)委員 大臣が言われましたいわゆる行政整理の問題でありまするが、大体本多國務相が言つておることと同じようなことを言われるのかと、私が耳を傾けて聞いておると、はなはだそこに齟齬があるように考えられる。第一に現業と非現業というもののあり方について、もう少し檢討する余地があるのではないかと私は考えるものであります。なぜならば、第一線として現在考えらるるものは、これは何といつても独正採算制の問題であります。その場合においては、非現業というものの重要性よりも、現業のあり方ということについてもう少し檢討いたして、この行政整理の面についても、一段の考慮を拂う必要ありと私は考うるものであります。從つて今持つておるところの案は、その逆を行つておるのであります。そういうことをやることは、逓信省の將來のために禍根を残すものであることを忠言せざるを得ない。その点について大臣の答弁がほしいと思うのであります。
#10
○小澤國務大臣 松本君の御意見でありますが、今お話の点ではどういうお考えであるかちよつとわかりませんが、要するに現業二割、非現業三割というような一律の標準を立てて、そうしてこの行政整理を敢行するということが間違つておるのであつて、むしろ実際に現業は現業として、また現業のうちでも運輸事業というものと逓信事業というものはおのずからその性格が違つておるのであるから、その性格を十分檢討した上で、それに当てはまるような行政整理の方策を講ずることが至当ではないかというような御意見のように承りました。それは私も先ほど申し上げました通り、一應一般会計の各省においては三割、企業廳においては各二割という標準はきめましたけれども、これは一つのほんとうの基準であつて、現実にこれをやる場合においては、先ほども申し上げました通り、二割以下の一割の場合もあるだろうし、さらに二割以上の三割の場合もありましようが、要は現実に事業とその内容とを具体的に檢討した上でこれを決定する方針だという意味のことを申し上げたのでありまして、どこまでも実情に即してむだな経費は極力節約する、こういう方針で進もうと考えております。
#11
○坪内委員 ちよつと遅れましたので聞き漏らしたのですが、大臣にお伺いしたいと思います。けさの新聞に例の電話公債のことについて何かはつきりしたことが出ておりましたが、あの経過について伺いたいと思います。公債法が本月をもつて終りになるから、將來は千八百円で電話取付ができるのだということがはつきり新聞に出ておりましたが、あれはほんとうかどうか、大臣にお伺いいたします。
#12
○小澤國務大臣 御承知のように二十三年度におきましては、電話公債法という特別な法律が出まして、加入者はまず三万六千円の公債を買わなければ、原則として架設はしないという方針で参つたのであります。ところがこの特別法は一年限りの法律でありまして、臨時の法律でありますので、本年の三月三十一日をもつて失効いたすのであります。從つてこれを明年どにもそのまま準用いたそうというのには、この施行期日の延期を國会の承認を得てやらなければならないのであります。從つてわれわれといたしましては、やはり同じ線で昭和二十四年は進もうという考えから、この法案をさらに一年間延ばそうという考えのもとに関係方面とも折衝して参つたのであります。ところが関係方面におきましては、現在の日本のいわゆる自主経済、あるいは経済九原則を冷嚴に実行する一環といたしまして、國の債務が一文でもふえるということはいけないのだ、どういう形式であろうと、國の借金をふやすという形は、この経済九原則、あるいは自主経済、あるいは自立経済を願望とする日本の経済には、望ましくないという見地が相当強いのであります。從つて地話公債も、國の借金においてなされる事業であるから、これは原則として今年限りで失効させることが適当であろう、こういう見解が関係方面で濃厚であつたのであります。そういうような事情でありましたのでわれわれといたしましては、かりに電話公債によつて四十億ないし五十億の建設資金が出ますならば、先ほども申し上げましたように、相当の復旧電話の加入が増加するのであります。でありますから、なるほど國民諸君にはお氣の毒でありますけれども、まず金というよりも、この電話の復旧ということを念願に入れまして、極力この法案の一年間延期を要望いたしておつたのでありますが、ただいま申し上げたような事情によりまして、今の見通しでは、まだ交渉はいたしておりますけれども、この法案の一年間延期実施に困難ではないかと思います。こんなような事情がありました。さらにこの二十三年度に建設をいたした電話加入者と明年度の加入者との均衡もあります。たとえば二十三年度にかけた人は三万六千円の公債を買つて初めてかけることができたにかかわらず、二十四年度に加入を申し込んだ人は、規程の建設費だけの千五百円か、千八百円出せば電話がかかるというようなことは、この点からいつても不均衡であるという見地から、せめて一万五千円か、あるいは二万円程度に建設費を増額いたしまして、そうして設備費としてこれだけの金額を出した者に対してのみ、優先的に電話を復旧するというような方向に向うことが、現在の逓信資金の関係から見ても適当ではないかというので、その方向の交渉もいたしておりますが、なかなかそれも難色があるようであります。從つて現在の見通しといたしましては、この交渉がいずれも絶望であるということになりますれば、今坪内君のお話のように、やはり從來の、つまり二十二年度当時の電話加入と同じ條件、すなわち千五百円の建設費を出した者に対して復旧をやつてやるというような形になるのではないかと考えておりますが、最後の結論にはまだ達しておりません。大体そういう方向であります。
#13
○坪内委員 大臣のお話はほぼ了承いたしましたが、今日の新聞では、ほぼこれは決定しておる、建設予算の点もこれはほぼ見面しがついて決定しておるというので、はつきり大きな見出しで新聞に出ておるのでありますが、電話建設につきましては全國の需要者が大きな関心をもつてながめておるのであつて、ああいう軽率な記事を出してもらつては困る。本省のどこからああいう記事が出たのであるか。ほんとうにはつきり決定したように新聞に出ておりますが、その点につきまして政府職員が何か発表したのでありますか。はつきりその辺をお伺いしたいのであります。
#14
○小澤國務大臣 私の説明が少し違つておつたかもしれませんが、発表したそうであります。その発表したというのは、電話公債が任期として昭和二十四年度に同じような條件で行われるというふうに、いつまでも不安定の状況に置かれるというと、加入者が非常に困るという見地から、私には話はなかつたけれども、一應電務局長の方で発表したのだそうです。この方はほとんど絶望でありますが、先ほど申し上げた建設資金の一万五千円あるいけ二万円とかいう問題はまだきまつておりませんので、この点にまだはつきりいたしておりません。
#15
○高塩委員 電話架設の技術の面についてお伺いいたします。ただいまの問題に関連しておりますが、架設の許可権と工事局の方が二本建になつておりまして、電話の架設は許可になつたが、工事局の方で非常にりくつを言つて、なかなか工事にとりかからない。こういう面で非常に加入者は困難を感じておりますが、將來それを一本にして、たとえば加入の許可も、また工事の許可も郵便局長の命令によつてできるようにするようなお考えがありやいなや。
#16
○小澤國務大臣 事務的にわたるようで私にはわかりませんから、局長から答弁いたします。
#17
○鈴木説明員 お答えいたします。從來ややもいたしますと、業務の面と工事の面とが一致しないために、利用される方がに非常に御不便をかけておつたような事実は、私どもも承知いたしておるのでありまして、その改善につきましてはいろいろ考慮を拂つて参つたのであります。しかしどうも組織の上で、工事系統と事務系統がわかれておりまして、これが両者協調してやつておるのでありますが、ときによりますと、全員の連絡が不十分なために、こうしたことも間々散見いたすのでございます。今度機構改正を機会に、業務の面と技術の面とを渾然一体化いたしまして、一本で処理できるように改良いたしております。これは六月から発足いたします機構の面では、こういう方針でやつて行きたいと存じます。
#18
○飯塚委員 大臣にちよつとお伺いいたします。先ほど電話開通で大阪に三二%、東京は六二%ということを伺いましたが、それは受けつけたものの六二%でしようか、予定数の六二%になるのでしようか、お伺いしたい。
#19
○小澤國務大臣 つまり戰前との比率です。戰前にあつた電話の復旧したものが、ただいまの比率です。
#20
○飯塚委員 去年電話公債を設けたのは、やはり資材入手や何かの資金に充当せられるためだと思うのですが、今年からやめた場合に、また復旧について需要者というか、その方に対してつけられないことになるのではないか、その点はどういうようなことになりますか。
#21
○小澤國務大臣 これは建設勘定の問題になりますが、御承知のように建設勘定も、原則としては簡易保險金の積立金を大体百六十二億と予想しております。それと厚生年金保險、それから年金の貸金、合計三百三十億が來年に予想されておりますけれども、このわく内以外には建設費には使うことができない。換言すれば、この資金を財源とした公債でなければ、発行を認めないというのが関係方面の考え方であります。從つて大体建設勘定の公債が許されるというのは、運輸省と逓信省とを合せて三百億限度なんです。そのほかに地方財政に二百五十億ばかりのものがありますが、これは別途のものとして、運輸省と逓信省とで建設公債として認められる範囲は大体三百億であります。そこへ今度これまたいろいろ御意見があつた点でありますが、逓信省に対しては百二十億の公債の発行を認められております。それから鉄道の方では百四十億しか認めていない。從来の建設勘定を見ますと、二対一、すなわち運輸省が逓信省の倍いつでも建設公債が計上せられておる。それだけの実績を持つておるのでありますけれども、今年は私の方で百二十億、鉄道が百四十億というような比率で、この電話復旧の公債を認めてもらいましたおかげで、この百二十億にプラスの損益勘定から来るところの四十五億、それから終戰処理費の方から來る二十五億、これを合せますと大体二百億程度の建設資金が出て來るのではないかと思います。二百億程度の建設資金がありますれば、大体昨年と同じような事業量はなし得るのではないか。もちろん賃金、物價はかわつておりますから、金額が昨年と同じでは、昨日年だけの事業量にはならないのでありますが、昨年より少し上まわつておりますから、大体昨年と同じような事業はなし得るのではないか、大体この程度ならば、何とかまかない得るのではないだろうかというので、一應この方針で進んでおります。
#22
○石野委員 大臣にお尋ねいたします。お話の行政整理の点でございますが、二省分割の建前で行攻整理を考えて行きたい。それについては行政整理の面が十分に整わないので、二省分割の法の実施についてもやはり六月一日まで延ばすのだ。こういうお話でした。そこでお尋ねいたしたいのですが、行政整理の考え方というのは、二省分割の線で、その機構の上に立つて行政整理をするのであるか、それとも行政整理を前提として二省分割が考えられているのか。こういう一つの錯覚がちよつと起きて來るのです。それで逓信行政の上から行きまして、行政整理を行うにあたりまして、これからなされなければならないのは、逓信復興の問題だと思う。その復興の問題を、これから当面する予算編成の問題とからみ合せまして、いわゆる行政整理という面に重点を置いて、機構改革が考えられておるのかという点について、まず尋ねいたしたい。
#23
○小澤國務大臣 石野君にお答えしますが、先ほども申し上げました通り、この二省分割、すなわち逓信事業復旧のためには、二省に分割する機構が最もよろしいものだということについては、昨年のマツカーサー元帥の書簡に基いて、また國会の審議を了して現在二つの法律があるのであります。從つてこの二省分割ということは、行政整理を前提として考えておるのではなくして、逓信事業のよりよき発展、よりよき運営ということが企図されて、二省分割がすでに決定しておるのであります。けれども少くとも行政整理といい、あるいは人員の整理というようなことと、二つにわけることとは、同じ操作が必要であります。たとえばある人を何局長に持つて行くとか、ある人を何課長に持つて行くとか、あるいはこれだけはよけいな人であるというようなことは、同じような考え方で臨んで行かなければならぬのでありまして、一應四月一日に二つにわけたが、このうちからさらに今度行政整理をするということで、同じことを二重にも三重にも煩瑣にしなければならぬという心配から――もちろんこの二省分割と行政整理とは、全然関係はないのでありますが便宜二簡月だけ延ばして、行政整理の時期までこの二省分割を延ばそうということであります。
#24
○石野委員 法の実施を延期するということについて一應お伺いいたします。事業廳において二〇%、一般の方で三〇%という比率は、やはり逓信行政の上においても大体その目安で行われる。この場合に現在の逓信労務の面におきまして、特に昨年の國家公務員法の改正に伴う四十八時間制の実施の面等から、非常に過重労働が逓信労働の上に來ておるということが各所で現実の問題として出ておると思います。こういう問題について行政整理を行う当局としましては、どのようにお考えになつておるか、伺いたいと思います。
#25
○小澤國務大臣 今年の一月四日に、あの公務員法に基く現実の時間の問題を四十八時間に廣げられたことは、石野君もすでに御承知の通りであります。要はこの四十八時間制度がいいのか悪いのか、意見はどうかという意味だろうと思います。今まで公務員は三十六時間程度の労働しかしていなかつたものを、一躍四十八時間に引上げるということは、急激な変化を來して、少くともある程度の影響があるのではないかというような見地から、第二次吉田内閣におきましては、勤務時間を延長しても大体四十二時間程度にやろうという考えを持つておつたのでありますが、御承知の通り四十八時間というものを、四日に、今日中にやれということで、人事院から通知が参りましたので、政府は一應それを実施いたしました。なるほど四十八時間勤務ということが、われわれ人類の体力からいつて、労働の強圧であるかどうかという問題は、非常にむずかしい問題でありますが、とにかく三十六時間から一躍四十八時間ということにつきましては、今までの習性もありますし、からだのなれぐあいもありますので、急激な変化は望ましくはないという考3を持つておりましたけれども、ただいま申し上げました事情によつて、四十八時間が現在行われておるのであります。從つてわれわれといたしましては、この制度をどうするということはできませんので、少くとも從業員諸君の厚生福利というようなもので何とかこれを補いながら、このむりな変革に対應して行きたいと考えております。
#26
○石野委員 ただいまの大臣のお話で大体わかりますが、そこで大臣にちよつと確認しておきたいと思いますけれども、いわゆる四十八時間制が過重労働だと認めないような形での行政整理は、行わないように考えていただけるだろうというふうに私は思うのでございます。いわゆる過重労働であるということをよく見て、人員整理というものを考えていただきたい。こういうことの確認をひとつしていただきたいことと、いま一つの問題は、さきに行政整理をやるについては、機構の改革というものとは別個なものであるというふうに大臣はおつしやられた。しかしながら機構改革の問題は、少くとも予算編成と、特に九原則の実施と非常に関連性を持つておるというふうに考えられます。そういう意味合いから、たとえば本省におけるところの、電氣通信省関係の先の案でありました十部局二廳案というものが、三局案にまで削減されて來ておるというようなことのために、いわゆる逓信業務の復興再建ということに非常に大きな支障が生ずるのではなかろうかということも、われわれ考慮されるのであります。このようなことが、ただ機構改革の線で考えられておるのか、それともいわゆる人員整理というものを非常に大きく見ての考え方であるのかということについて、一應大臣から御意見を伺いたいと思います。
#27
○小澤國務大臣 石野君はちよつと私の言うことを誤解されておられると思いますが、私が行政整理と機構改革と関係がないと言う意味は、二省分割という行政機構改革の問題を言うのであつて、現存する各局の姿をさらに簡素化するという問題とは、大いに関連があります。ですから、先ほど言うようなマツカーサー元帥の書簡によつて現在の法律か施行されることと、行政整理は何にも関係がないという意味であつて、さらに現在ある、たとえば郵政省であるとか、電氣通信省の現在の法律の内容を、さらに簡素化するという点は、大いに行政整理と関係がありますので、この点をにらみ合せながら、行政機構改革と行政整理を断行して行きたいと思います。從いまして、ただいまお話のありました通り、いずれにしても行政の簡素化なくして、行政整理という考え方はないのであります。もしそうであるとすれば、現在の職員はみな遊んでおるということを前提としなければ、行政整理はできないのでありまして、今までよけいにしていた仕事を簡單にして、簡素にして、人手がなくてよいような態勢を整えながら、行政整理をやつて行きたい。從つて労働時間の問題であるとか、労働強圧という問題とは、さしあたり関係がないと考えております。
#28
○石野委員 ただいま大臣の言われました二省分割の問題については、すでに法制化されておりますので、私はその点についてはいろいろ問題もありますけれども、今日大臣に対するお尋ねの主点にはなつていない。問題は二省分割の線に沿う機構改革が、いわゆる逓信業務の再建のために考えられるということであるのか、それとも二十四年度予算というものを基準とした線から、行政整理というものが非常に大きく出て來まして、そういう線から機構改革が行われるのかということを実はお尋ねしたのであります。
#29
○小澤國務大臣 それは端的に申し上げれば、両方の意味が含まれております。すなわち逓信事業のよりよき復興というものは、機構にも関係があれば、人員にも関係があることはもちろんでございますが、ただいまのように、つまりむだな行政はできるだけ省いて簡素化する、省略するということに再檢討を加えまして、そうして労働時間にもできるだけむりの行かないように、しかも國費の節約ができるような方向、すなわちあなたの方から言えば両方面をねらいながら、しかも逓信事業の復興には妨げにならないような形に行政整理の処置をいしたいと考えております。
#30
○松本(善)委員 ただいま大臣もるる申されておりますが、行政整理というものを観ずる上において、もちろん機構も大切であるが、しかしどういう標準によつてやるか、勤惰とかいう面について、もしも案があるなれば、お示し願いたい。これが一点。次に電氣通信省というものは、かつてこれは考えられた事項でもあり、今発足するということは非常によろしいことであるけれども、かつての逓信事業に、いわゆる電信電話というものが赤字を醸成しつつあつたということは御承知の通りである。從いまして、いわゆる郵政省は赤字であるだろうと予想し、かつまた電氣通信省というものは、現在においては黒字であるということを大臣は答弁されているので、この点について私もそうであれば非常に結構だと賛同の意を表している者であります。そこで福島縣というところは、すでに電話におきましても非常に古い、大正十年來の電話機を使用して、そうして大切に使つて二十八年間に使い盡しているという、東北でも古いという点においてに第二位である。機械の性質を申しますれば、磁石式直列複式交換機と称するものでありますが、こういうような非常に磨滅したものが、なおかつ東北の奥地というところにはあるのであります。この点についてはしばしば陳情もいたし今日に至つているのであります。福島といたしましても、これには五十万円という寄附を募集し、あるいけその他今後その助成をなさんとしているものであります。現在建物も、五百万円の建物を建てたままで、そのままその利用に充足することができないというような段階に立ち至つているのであります。この点について、もしも眞に電氣通信省というものが分離しても、赤字でない、黒字であるという前提に立ち得るなれば――われわれの福島縣においても、復興関係についてこの助成云々によつて必ずや黒字であろうという理由は私が申し上げまするが、もしも黒字であるという前提に立つて許されるならば、この交換機に対するところの助成を一方において顧み、一方においてその交換を早急にせられんことを望んでやまない者であります。この二点について大臣の御答弁を願いたいのであります。
#31
○小澤國務大臣 松本君にお答えします。行政整理を断行する際に、どういう標準でするかという問題でありますが、これはまた政府の方針はきまつておりません。しかしながら、思うに行政整理の場合におきましては、いわゆる勤惰者ということも考えられるでありましようし、相当の年齢というようなことも考えられるでありましよう。あらゆる処分の標準を基盤にいたしまして、行政整理をいたしたいと考えております、それから今のいわゆる設備の朽廃あるいは不完全の問題でありますが、これは現在の電氣通信事業は全部ほとんどそうであります。たとえば東京の中央電話局の自動交換機なども大体二十年前の機会です。でありますから、よく東京の電話はほとんど通じないとか、いろいろなことがございますけれども、機械の年齢が大体二十年くらいで、新規の機械と入れかえずにおきますから、自然故障も多いというような問題がありまして、これは全國的にあらゆる機械設備が消耗し、磨滅し、あるいは老朽になつているから、そういう結果になると思いますが、このままでは電信事業の復旧とか改善とかいうようなことは、ほんとうに作文に終つてしまいます。では、どうしてこれを改善するかということになれば結論は金の問題であります。金の問題でありまして、先ほど建設公債の問題も詳細に申し上げましたが、焦眉の復旧をする際の金額さえもようやく認められたような現状でありますので、この問題は要は、そうした建設費を公債に求めるときの日本経済に及ぼす影響と、電話機械の設備の朽廃度を直すことが先かという比較の問題になつて來ると思いますが、われわれといたしましては、ここに五箇年改善計画とか、復興計画とかいうようなものを立てまして、今お示しのような老巧であり、あるいは不完全な設備を漸次改善して、昔以上の電氣通信そのものにしたいと考えております。
#32
○松本(善)委員 人員整理の問題でありますが、先ほど申されたのでは、はなはだ抽象的でありまして、現実の面において行政整理をなさんとする場合においては、どういう方法でもつて、どういうことをやるかということの、あらかじめ檢訂なくして行政整理をやるということは、これは実に恐るべき言動だと思います。ただ抽象的な意味において論断されて、將來の逓信事業をあやまるような禍根があつたことを思い起すときにおいて、現実に大切な人間を、あるいは水準がないために、標準がないために、葬り去られる感なきを得ないのであります。この点についてどうか大臣においても、各省ではやらなくとも、少くともこの逓信という業態においては、一定の標準によつて、こういう者は首を切るにはあまりあるものであるとか、またこういう者は逓信事業のために大切な者であるという水準と標準を示さなくて、何で償劍に行政整理がなし得るかと私はあえて申すのであります。この点について大臣においてもともとと考慮せられて、もつて万全を期せられんことを切に望んでやまないものであります。ことに首切りというものが、納得の行く姿において堂々とやられんことを望んでやまないのであります。この点について大臣の御答弁をお願いいたしたいのであります。
#33
○小澤國務大臣 松本君に抽象的だと言うけれども、具体的に話せということになると、何級官のだれをどうするかということが具体的であつて、今標準を示せということは、結局抽象論だと思うのであります。從つて私は、まず第一に怠惰者とか、あるいは老朽者とかいうような、いろいろ三つか四つの標準を設けてやるということを言つたのでありまして、君の意見はおそらく私の意見と同じだと思います。具体的に示せというようなことであるが、具体的にということになると、六月一日にならなければ、具体的になりません。
#34
○坪内委員 簡單にちよつとお尋ねいたしたいと思います。大臣でなくても当事者の方でけつこうです。行政整理にも関連しますが、地方に逓倍講習所というものがありまして、これが今度の機構改革で廃止されるということで、いろいろと地方では深刻な問題を惹起いたしております。これは六・三制の問題と関連し、あるいは文部省がやらなくてはならぬようなことを、逓信省が予算をもつてやつておつたというような点もあつて、おもに文教関係に関連のあるものに、文部省に一貫してやらせるというような趣旨かどうか知りませんが、逓信講習所というものが廃止されたあとの人員はどこに行くか、それからそのあとの建物なんかはどういうようにするのか、この点について私は電話で係局長にお尋ねしたのでありますけれども、その後の情勢が相当変化いたしましたので、この点についてどういうような方針で進まれるのか、ちよつとお尋ねいたしておきたいのであります。
#35
○山下(知)政府委員 お答えいたします。昨年逓信職員訓練法が出まして、それに基きまして逓信從業員を訓練するように相なつたのであります。從いまして電氣通信に関します訓練におきましても、在來の訓練所のうちから、電氣通信として最も必要な地域だけには、みな訓練所を置きまして、そのまま新たな方針によつて訓練を続けております。なおまた今後とむも続けて行く考えでおります。ただ從來三十三校ばかりございましたけれども、それを全部電氣通信で使うことも、人員收容上過大でありますので、その一部は郵政の方の訓練所として、郵政の方でもこれを使います。なお両者とも使えない地域のものが数箇所ございます。これは他の逓信事業に活用する、あるいは地方機構の場合の事務所にする、あるいは宿舎にするということを考えまして、今その案を着々立てつつあるわけであります。そういう所におりました從來の学校職員と申しますものは、これは新たに発足しますところの新機構の中で、できるだけその人の希望に應じ、かつ能力に應じた方面に吸收する考えでおります。学校をそういう事情で閉鎖しましたために、その学校をやめるから、その人が行政整理の全体的の対象になるということには、考えておらぬわけであります。
#36
○坪内委員 大体了承いたしました。こまかいことをお尋ねいたしまして恐縮でございますが、私の郷里の長崎におきましては、やはり全國的に一番古い逓信講習所でありながら、これが廃止になつております。そこに勤めておる教官、職員というものは行政整理の対象になるのではないかというので、非常に心配をいたしております。こういう点につきましては、早くそういう方針を十分知らしてやつて、安心さしてやりたいと、かように思つておりますので、そういう方面に通牒でも出していただいて、安心さしてもらうようにしていだだかなければと、非常に憂慮しておるわけであります。またそういう廃止になつた所の教官、職員は、行政整理の対象外になるのか、ならないのかもわからないで、右往左往しておるような実情でありますから、この点を十分慎重に御研究の上、善処せられんことを要望いたしておきます。
#37
○田島(ひ)委員 大臣にお尋ねいたします。行政整理の問題と、それにつきまして機構の簡素化という問題であります。具体的な問題で私にお尋ねしたいと思います。実は愛知縣の依佐美におきまして、送信局でありますが、それが改廃になりました。この問題につきましては、私は大臣に直接お会いして申し上げてありますが、御承知のようにあすこの通信所は、通信関係でもただ一箇所黒字になつております。一年に一億円黒字でございます。あれを改廃いたしまして、機構の簡素化、いろいろの点から大阪方面に持つてくようになつております。大体あすこではアジア、ヨーロツパ関係の無線を引受けておつたと思いますが、今後日本の貿易関係から行きますと、ますますあすこを発展させて行くことが、日本の経済の再建には最も重要だと私は思います。あすこを改廃いたしまして、大阪の方に持つて参りますことは、これは日本の経済にとつても、將來の日本の貿易にとつても、非條に重大な問題だと思うのであります。ところが、大臣からは、あの問題につきまして、あとから御返答をいただくように聞いておりますが、私どもちようど時間の都合でお会いすることができませんで、理由を聞いておりませんが、行政整理に結びつきまして、機構の簡素化いうこことでありますけれども、おのようなことは、日本の経済を破壊し、さらに逓信の復興を阻害するような結果をもたらすのであります。そういう立場に立ちますところの改廃に対して、大臣はいかようにお考えになつておられますか、お答え願いたいと思います。
#38
○小澤國務大臣 今田島委員のお話のように、先般土橋議員と田島議員が見えられまして、依佐美の移轉問題についていろいろ御意見を承りました。その御意見の筋に從いまして、その当時私は何にも知りませんので、いろいろ事務当局その他実地に人を派しまして、調査いたしました。その結果、これは私の就任前にすでに決定しておる問題でありまして、しかも今私がここでお話しました今度の行政整理とは何らの関係はないのであります。それで、ただ伊佐美電信局というものをあのままに置くということが、一般逓信行政の上から見て非常に不経済であるという見地と、送信その他の関係で、この際河内に併合することが適当だという趣旨から、この問題が決定されて、前任者が決定して実行された問題であります。しかしながらその当時田島委員もこもごも仰せられたように、少くとも從業員諸君には、あの移轉によつて犠牲がないように考慮すべきが至当だという御意見は、きわめて適切な御意見でありましたので、その後わざわざ本省の人を派しまして、具体的に、こういう方法に基いて移轉をやりたいと思うが、というようにねんごろに懇談をいたしまして、再三四從業員諸君が從業員大会を開いて、最後に穏便にこの問題が移轉するようにきまつたわけであります。なお途中で浦島君を介して御返事を上げたわけでありまして、田島委員にもその旨傳えて参りましたと、私の方に報告して参つたのであります。おそらく私が返事するという約束は、私自身はしなかつたと思のですが、私が忙しいので、浦島君を介して私の代理として行つてもらつて、そのときの事情をあなたに話したわけであります。從つて経済上非常に不利益な行政整理というようなことはいたしません。いたしませんが、あれを移した結果、逓信行政の経済上、あなたは非常に不経済だと言い、またれわわれの方では移した方が経済と考えまして、その点については意見の相違があるかもしれませんが、抽象的に、今田島委員の仰せのように、むりな移轉をすることによつて、不経済なことを起すようなことは断じてしないということをお誓い申し上げておきます。
#39
○神山委員 大臣がなかなか懇切丁寧な答弁をされたので、今の問題には別に触れる考えはありません。それから今日は打合会ということを聞いておりますからやかましいことは私は申しませんが、さつき松本君ですか、具体的のことを聞いたら大臣から相当手きびしい反撃を受けて、それで帰つてしまつたというわけではないでしようが、具体的なことというのは、一人一人の人間の名前までも出すことかというように直られたならば、たいがい氣の弱い議員は、質問する氣がなくなるのであります。私はそういう具体的なことを氣にしないで、ただ二、三お尋ねしておきたい点があるのであります。それは逓信大臣は、今度の会期中に世間でいろいろ傳えられておるたとえば電波法案や、あるいは放送委員会法案というようなものについて、提出する気持であるのか、どうなのか、あるいはそういう準備ができておるのか、どうであるか、この点だけひとつお尋ねしておきたい。
#40
○小澤國務大臣 二つの法案の問題でありましたが、放送法案は一時出そうと思つていろいろ檢討して見ました。ところがいわゆる監督機関が五人の委員会制度になつておつて、これがすべての機能を持つておつて、一方この委員会できめたものを、さらに電波廳が技術的に審査して、その審査の可否をまたこの委員会に報告して、またこの委員会が許可をして、その後に今度は電波廳が工事の実績を調査するというような、きわめて煩雑なことになつておりまするし、また機構全般から見ましても、そうした監督官廳が二つも三つもあるということは、一般國民にむだな手数を與えるものではないかというように考え、また五人の放送委員会の制度が、内閣総理大臣の直属になるということが現在草案中にあるのでありますが、こういうような機構でもつて、はたして放送の民主化ということができるかどうかという点について、非常な疑問がございまするので、大体今のところはもう少し研究して、またアメリカその他外國の制度等を研究して出そうという考えで、今ただちに出すということには決定いたしておりません。
 それから電波法案の問題も、日本に初めての法案でありまするし、これをただちにすることによつて、非常なる利益があるということは考えられませんし、またやらぬからといつて、非常な弊害があるというようなこともちよつと見受けられないと思いますので、もう少し研究をさせてもらつて、確信ある法案にいたしまして出すことが適当じやないか、今のところは研究する。そう考えております。
#41
○神山委員 今のことに関連して一言委員会、特に委員長、また大臣及び政府側の委員の諸君にもお願いするのですが、他の委員会でも法案の提出があまり急で、実際に審議する時間がないというふうなことのために、不必要な摩擦やいろいろな対立を生んでおる事実がありますので、ほかのところはいざ知らず、逓信委員会だけはそういうふうなことをしないで、あくまで相当審議期間を置いて、いろいろな法案を出される場合には、ぜひ十分私たちが勉強して皆樣方と率直な意見を交換する機会があるように、ひとつお含み願いたい。それからまた議事の運営について、あとから來ながらこういうことを言うと、前もつてくぎを差すようになつて非常に残念ですが、ほかの委員会でそういう例があつたから一言お願いしておきたいのですが、あまり民自党が多数だというので、発言の順序を民自党にばかりよこせ――加藤君がそこにおつて、まとめ役だからないとは思いますが、そういうふうなことでなく、お互いにあくまで問題を、國民全般の利益のために十分考慮して行くという立場から、私たちにも十分自由に発言する機会を與えるように、しかも意見の違う点は違う点で仕方がない、意見の一致する点についてはまた氣持よく一致するというような氣持で、委員会の運営をしていただきたい。また政府側の委員諸君もそういう心構えでひとつ委員会を運営していただきたい。これをお願いしておきます。
#42
○辻委員長 御説ごもつともであります。私もそのようにとりはからつておるつもりでしあります。御発言の順は、公平に万遍なく発言の機会を得ていただくように心がけております。
#43
○神山委員 大臣にもよくその点を頼んでください。
#44
○辻委員長 ほかに御意見はございませんか。――御意見がなければ、本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。
    午後三時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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