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1949/09/13 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 逓信委員会 第17号
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1949/09/13 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 逓信委員会 第17号

#1
第005回国会 逓信委員会 第17号
昭和二十四年九月十三日(火曜日)
    午後一時十一分開議
 出席委員
   委員長 辻  寛一君
   理事 飯塚 定輔君 理事 加藤隆太郎君
   理事 白井 佐吉君 理事 松本 善壽君
   理事 田島 ひで君
      宇野秀次郎君    大和田義榮君
      風間 啓吉君    坪内 八郎君
     橋本登美三郎君    降旗 徳弥君
      椎熊 三郎君    井之口政雄君
 出席國務大臣
        郵政大臣兼電氣
        通信大臣    小澤佐重喜君
 委員外の出席者
        郵政政務次官  吉田  安君
        郵 政 次 官 大野 勝三君
        郵政事務官   白根 玉喜君
        電氣通信次官  鈴木 恭一君
        專  門  員 吉田 弘苗君
        專  門  員 稻田  穰君
六月十七日
 委員山口武秀君辞任につき、その補欠として竹
 村奈良一君が議長の指名で委員に選任された。
八月十日
 委員松井政吉君辞任につき、その補欠として松
 尾トシ子君が議長の指名で委員に選任された。
九月十三日
 理事松井政吉君の補欠として土井直作君が理事
 に当選した。
    ―――――――――――――
五月三十一日
 逓信行政に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 逓信行政に関する説明聽取
    ―――――――――――――
#2
○辻委員長 これより開会いたします。
 会議に入るに先立ちましてお諮りいたしますが、理事の松井政吉君が委員を辞任されましたので、理事が一名欠員になつております。この際理事の補欠選任をいたしたいと思いますが、御異議がなければ委員長から指名したいと思いますが、いかがでありますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○辻委員長 御異議がないようですから、それでは土井直作君を理事に指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○辻委員長 それではこれより逓信行政について当局より説明を聽取いたします。小澤國務大臣。
#5
○小澤國務大臣 大体第五國会以來の逓信行政、すなわち電氣通信省並びに郵政省関係のおもな事項について、御報告申し上げたいと存じます。
 これを拾つてみますと、まず二省分割の経過がどうかということが一点、もう一つは御承知のように前國会において御審議を願いました逓信行政の独立採算制が、どういう経過をたどつているかという点が二点、第三点といたしましては、行政整理がどういう形で行われたかということ、しかもその影響というような点を御報告申し上げたいと存ずるものでありまするが、数学等もできるだけ正確に御報告申し上げたいという趣旨から、一應原稿に基いて御報告はいたすことにいたしまして、なおいろいろ御質問等がありましたならば、その都度お答えすることにいたしたいと存じます。
 もちろん逓信関係でございまするが、まず便宜上郵政省関係について御報告を申し上げたいと思うのであります。この郵政省関係の二省分割の状況は、言うまでもなく四逓信省は御承知のごとく、郵政省設置法と電氣通信省設置法の施行によりまして、六月一日から郵政省と電氣通信省とに分離いたしましたが、両者の分離に伴う旧逓信省の財産の分割に関しては、本省に財産分割中央処理委員会を、地方には財産分割地方処理委員会を設け、財産分割の事務に当らしめ、中央委員会においては別冊の財産分割基準を國有財産調整審議会の議を経て制定し、同基準に基いてただちに具体的、個別的に処理を進め、両省分離後はおのおの分割連絡委員会を設け、処理に当りました結果、大体完結も近日中の予定であります。具体的に申し上げますれば、固定資産につきましては、極小部分を除き、ほとんど全部確定済みであり、作業資産につきましては全部確定済みであり、流動資産、負債、自己資本及び欠損額につきましては、二十三年度決算も終り、目下二十四年度四、五月分の決算を急いでおりますが、これらの決定を待つて近く確定し、財産分割を完了する見込みであります。また郵政省の新機構につきましては、設置法に基き郵政省組織規程、郵政省職務規程等の一連の法令によりまして、機構的には一應整備を完了いたしました。旧逓信省時代の各部局は、それぞれ新部局として発足しましたが、この新たに生れた郵政機構の中で特に目新しいものは、監察機構でありまして、本省に監察局を置き、地方には地方郵政局と並んで、独立の地方郵政監察局十局を置き、また監察の実施機関として七百人以内の郵政監察官を各地に駈在せしめることとなりました。しこうしてその所掌事務は、從來の考査及び犯罪の調査処理のほかに、新たに郵政事業に関する業務の調査事務及び事故の調査処理を加え、郵政事業の正常化及び合理化をはかることとなりましたが、さらに郵政監察局は、郵政業務に対する犯罪について司法警察員の職務を行うこととなり、その活動分野も一段と廣汎となると同時に、責務の重大さを加えることとなりました。設置法の第二十二條第二項に「郵政監察官は、郵政業務の運行に関するすべての事項の調査にあたり、その実情及び改善すべき事項についての意見を郵政大臣に提出し、並びに犯罪の嫌疑があるときは、捜査し、その内容を郵政大臣に報告し、及び必要がある場合には、犯罪の訴追に協力することについて、郵政大臣から特命を受けたものとする。」とありますのは、この新機構における監察官の任務を端的に表わしたものであります。それゆえ郵政監察官は特に事業知識、人格、識見等においてすぐれた者を厳重な選考によつて任命しなければならないのでありまして、九月二日現在で四百九名の郵政監察官が、全國各都道府縣の枢要地五十一箇所に駐在しております。このように新機構発見以來わずか三箇月余りをけみしたのみでありますが、幸いにも着々と実績を收めつつあります。
 次に六月以降における郵政事業の概要を申し上げます。
 まず郵便でありますが、郵便物数の四月から七月までにおける動向につきましては、経済九原則の実施に伴う経済界の不況と、五月の料金改正の影響も一部にあるものと考えられまして、郵便物数は総体に減少いたしておりますが、中でも第一種書状と速達、書留、保險扱い等の特殊扱いが、大幅の減少を見せておりますのは、料金値上げの影響と思われ、料金すえ置きになつた第二種のはがきにつきましては、昨年度に比し一分六厘の増となつております。第二種のほか、昨年度に比し増加しておりますのは第三種及び第四種及び普通小包であり、第三、四種の増加は、最近の出版界の活況を反映するものと思われ、普通小包の増加は、書留小包の肩がわりもあるが、絶対数の増加しているのは注目すべきことと思われまする今後の見通しとしましては、料金値上げの影響を脱し、物数も逐次回復して行くものと思われます。
 また郵便の速度は、汽車、自動車等の輸送施設と、取集め、配達の回数によつて左右されるものでありますが、これらの施設が戰爭の影響により若干低下したため、郵便速度もなお戰前の域には達しておりませんが、逐次向上の跡を示しつつあります。最近の施策といたしましては、九月十五日実施の國鉄のダイヤ改正を期しまして、東海道線及び山陽線の五、六列車に新たに郵便車を連結し、また青森函館間の連絡船に郵便車の航送を開始いたしまして、本州と北海道との郵便物の速達をはかります一方、東海道線の特急へいわ号に速達郵便物の託送便を開始して、六大都市相互間の郵便物の速達化を企図しております。さらに昨年十月以降、東京大阪間に開始されました速達郵便の特別取扱いの制度を、今年八月以降さらに、全國主要都市と六大都市間に拡充いたしましたが、これは最短所要日数を確保する成績をあげ、非常な好評を博しております。なおこの特別速達取扱いの地域は、近くさらに拡充の予定であります。
 また第五國会において成立いたしました簡易郵便局法は、去る七月十五日から施行されましたが、郵便局の普及していない地方におきましては、本制度は非常な好評を得、現に簡易郵便局設置の要望は、同法施行以來すでに五百余件に達する盛況であります。本年度の簡易郵便局設置予定局数は、とりあえず全國三百局とし、郵便局未設置町村に設置する方針でありますが、前述のごとく、設置要望が予想以上に強烈でありますので、若干追加するよう考究中であります。なお契約の締結は十月ごろを目途とし、実際の事務開始は十一月上旬ごろの予定であります。
 次に貯金について申し上げます。まず郵便貯金の増加状況につきましては、割増金附定額貯金並びに積立貯金の奨励によりまして、九月十二日現在におきましては、九百八十七億三千万円となり、前年同期に比べ、約百四十二億円の増加を示すに至り、郵貯一千億円達成も近い將來に実現することと確信いたしております。
 次に割増金附定額貯金の募集状況につきましては、本年度第二次奨励運動として、五月十五日から第五回割増金附定額貯金を八十億円募集いたしましたが、第一線の懸命な努力により、一般的な金詰りにもかかわらず、期末の七月十五日までに総額約七十億円、目標額の八割九分を消化いたしました。なお引続いて第六回割増金附定額貯金四十億円を九月一日から賣り出し、目下これが消化に鋭意努力中であります。
 次に保險年金について申し上げます。簡易保險の本年七月末におきまする現在契約は、件数約九千二百万件、保險料月額約十八億五千万円、保險金額約二千二百六十億円であり、人口千人に対する普及割合は千百五十四件に達しております。次に本年度の新契約は、八月までで件数約五百八十六万件、保險料月額十二億八千万円で、今年度目標二十億円の六割四分に相当しております。今後の見通しとしましては、九、十の二箇月にわたり、全國に簡易保險増強運動を実施して、十月末には最低目標の九割、約十八億円を獲得し、残余の二億円は十二月末までに得る見込みであります。目標達成の場合の収支状況について申し上げますと、収入保險料として約二百六十億円が見込まれ、これに対する事業費は約九十五億四千万円を要し、從つて事業費率は日割六分五厘が予想され、前二十三年度の六割二分、二十二年度の七割に比して、著しい改善となります。また郵便年金の二十四年七月末現在の契約は、件数約百八十二万件、年金額約四億九百万円でありまして、人口千人当り普及率は二十三件であります。一月から八月中旬までの新契約実績は一億七千二百万円で、目標額八億円の二一%に過ぎないのでありますが、これは方針としてまず保險に全力を傾倒しているためでありまして、保險目標達成の見通しのつき次第、年金の増強運動を実施する予定であります。さらに簡易生命保險及び郵便年金積立金の運用再開につきましては、前國会において、両院とも再開促進の決議をされ、爾來引続き関係筋に対する説明、懇請、大藏省側に対する協力、要請等に努めつつありますが、二十五年度予算編成との関係もあり、急速に最終的解決に導くため、全力を盡しております。なお地方公共團体その他の運用再開に対する要望は、依然として熾烈であります。
 次に本年度における郵政事業の独立採算の見通しについて申し上げます。本年度予算は、御承知の通り経済九原則の線に沿い、独立採算制を強行した結果、歳出は極度に切り詰められ、既定施設を辛うじて維持することができる程度の経費にすぎないのでありますが、最近までの支出経費の実状は、経常的な経費のほか、風水害等による臨時的経費の支出もあり、予定以上の支出増加となつております。一方歳入面について見まするに、本年五月一日から実施せられた一部通信料金改正の結果は、過去における料金改正の場合と同じく、予定効果を収めるまでにはなお若干の時日を要するものと思われ、從つて七月までの收入状況は、毎月大よそ予定の一割前後下まわつており、かつ本年度の予定收入がきわめてぎりぎりに見積つてあること等のため、目下増収対策を実施し、極力收入の増加に努めつつありますが、本年十二月ごろまでの収入状況を見なければ、本年度の独立採算の確実な見透しはつきかねる実情であります。從つて郵政事業としましては、極力支出の抑制を行い、収支の均衡をはかり、少くとも現在のサービスを低下させることなく、独立採算制を堅持する方針であります。なお増収対策の一環として、設置法第四條第十五号の規定により廣告業務の取扱いを開始することとなり、法的措置も完了し、目下具体的の取扱方法並びに廣告料等につき檢討中であり、実施可能のものから順次実行に移し、増收対策の一環としての効果をあげる所存であります。
 最後に今回の行政整理の実施状況を、郵政省、電氣通信省を便宜一括して申し上げます。
 今回の行政整理が行政機関職員定員法に基いて、六月二日より九月三十日までの間に行われなければならないことは、御承知の通りであります。六月一日に逓信省が分離して、郵政、電氣通信の二省が新たに発足したのでありますが、そのために六月中はその分割事務に忙殺されて、行政整理事務にはなかなか手がつけえなかつたのが、その実情であります。七月に入りまして、ようやく両省の現在員が把握できるようになり、新定員に対する過剰人員が判明するに至つたのでおります。すなわち郵政省においては、新定員二十六万六百五十五人に対し、現在員二十七万九千六百四十八人で、一万八千五百五十六人が要整理人員となり、電氣通信省においては、新定員十四万三千七百三十三人に対し、現在員十五万六千百九十五人で、一万二千四百六十二人が要整理人員となることが確定したのであります。諸種の客観情勢並びに事業に内在する要請等より、行政整理の不可能であることを察知し、本年二月より新規採用を嚴重に差止めて整理による犠牲者を最小限度にとどめるための措置を講じていたのでありますが、さらに整理による出血を緩和するために、一定の條件を具備する職種、人については、これを休職となし得る途を請ずるとか、あるいは希望退職者を調査する等の措置を請ずる一方、整理方針を設けて被整理者の人選を進めたのであります。かくして八月上旬に諸種の準備が整つたのでありますが、各地方局の実情を総合してみると、希望退職者が意外に多く、その数は郵政省においては要整理人の六一%、電氣通信省においては六四%程度を占めるに至り、從つて本人の意に反して退職せしめられる者、すなわち直の出血量は、最初の予定に比しきわめて少量にとどめることができたのであります。実施時期につきましては、諸種の事情を勘案考慮いたしまして、八月十二日と決定したのでありますが、希望退職者につきましては、本人の事情、局情等を考慮しつつ、九月末日までに完了し得るよう、幅を持たせることとしているのであります。
 次に被整理者の救済でありますが、今回の整理の対象となつた人の中には、優秀で、事業のため何とか残つてほしい人も多数あるわけで、これらの人は通信事業から永久に解職されるのでなく、いわば一時の解職とも言うべきものでありますから、今後二年間は欠員補充その他によつて、新たに部外に人を求めるときは、資格要件の優位な者より、できるだけ優先して採用する方針であり、また両省に、中央、地方を通じた就職斡旋委員会を設置して、その救済策を講じております。
 最後に、全逓信労働組合との関係についてでありますが、行政整理が喧傳せられるに及んで、全逓ではいち早く行政整理絶対反対を叫んで鬪爭を展開し、去る六月八日より三日間秋田市に第七回臨時全國大会を開催して、種々の決議を行うとともに、ストライキを含むあらゆる鬪爭手段をもつて鬪う旨を宣言しておるのであります。その後、この基本的鬪爭方針について、いわゆる地域人民鬪爭なるものを展開しつつ、中央、地方を通じ管理者に対し、行政整理に関する熾烈な交渉を要望して來たのでありますが、当局としては、行政整理事務の円満なる運行を期する意味合いより、整理に関する方針並びに整理人員数等を説明して、その協力を求めたのであります。
 整理実施にあたつては、相当の紛議が予想されたのでありますが、実際には大したこともなく、秋田、郡山、長崎等の数局において管理者の軟禁が行われ、また電信、電話回線の切断事件が二、三箇所あり、辞令拒否数も、郵政省においては発令総数の九%、電氣通信省にあつては二〇%あつただけで、全図的に見て静穏裡に実施を終えることができたのであります。かかる実情は、客観情勢並びに公務員法下の運動ということもさることながら、從事員の大多数が社会情勢、ことに今次行政整理の意義をよく認識し、一部少数の煽動者に乘ぜられなかつたことを物語るもので、組合運動の成長を示すものと思います。以上簡單でありますが、今次行政整理についての説明といたします。
 それでは次に電氣通信省関係のいわゆる二省分離独立採算制について、御報告申し上げたいのでありますが、この分割の実現した経緯については、さきに郵政省の分で説明いたしましたが、その結果を簡單に申し上げますと、本省につきましては内部部局として業務、施設、経理の三局と電氣通信研究所を置きました。業務、施設の両局にはさらに機能別にそれぞれ五部ずつを置いています。研究所は從來は外局でしたが、研究の実用化という面に重点を置いて、事業部面と緊密な連繋をはかる上から、これを内局としたのであります。それから從來内局であつた電波管理業務を、電波廳として外局にし、また航空保安廳も独立して外局となりました。このように電氣通信省の任務は、結局電氣通信事業と電波業務と航空保安業務の三部門にわかれることとなり、電氣通信事業運営の統轄者として大臣、次官の下に、特に電氣通信監を置いたのであります。
 なお以上のほか電氣通信省の事業を民主的、能率的に取運ぶため、電氣通信省運営審議会、電氣通信調整審議会、電波技術審議会等が附設され、関係官廳や民間学識経驗者を委員に命じて順次活動を開始しつつあります。
 次に地方機関としては、從前の逓信局所在地に電氣通信局を置き、そのもとに事業管理の徹底をはかるとともに、対外折衝の任に当るため、各府縣五十二箇所に電氣通信部を新設しました。また通信部の下に現業事務の第一次監督運営機関として、業務、施設両部面を一体化した電氣通信管理所を、全國で二百五十八箇所設けました。現業の取扱局は、この管理所の管理下で電信電話の運営維持の第一線業務を取扱います。全國で電報局が二百二十七局、電話局が百四十七局、電報電話局が四百三十局あります。その他特定郵便局約一万四千局中一万二千局程度が、電信電話を電氣通信省からの委託の形で、取扱つています。
 今回の機構の特徴を一口で申しますと、電氣通信省はいわゆる縦割組織を採用したわけで、本省から現業の第一線まで仕事を縦割にし、本省の各部局ではそれぞれの所掌事務については、現業までの責任をとり得るように、その責任権限を明らかにし、業務、施設等の各部面が、上から下まで一つの線でつながつているのであります。もちろん各段階毎に、関係部課は緊密な連絡協調をとることは当然のことであります。
 以上のごとく電氣通信省の機構は、郵政省の場合と異なり、根本的な変革を行つたため、その本格的事務開始に若干の期間を必要とし、本省及び電氣通信局に特別の組織をつくつてその促進をはかつて來ましたところ、本省及び電氣通信局は六月二十日から事務を開始し、通信部、管理所については新設機関であるため、廳舎の準備、職員の配置その他の都合上、八月十五日から全面的に発足いたしました。
 なお、新機構下における電氣通信事業運営についての職員の心構えを、全員に徹底せしめるために、八月一日電氣通信監名で部内一般に対して「電氣通信省新設に伴う事業運営の一般方針」を通達した次第であります。
 次に電氣通信省の事業の概況を、三部門にわかつて説明いたしたいと存じます。
 まず第一に電氣通信事業から申し上げますと、終戰直後のわが國の電信電話は、戰災と風水害等天災地変と、加うるに戰爭中長期間の施設の酷使によつて、その有機的機能を一時ほとんど失つた状態であつたのでありまして、具体的に申せば、加入者総数は戰前の百八万あつたうち、五四%が戰災をこうむり、市外電話回線一万五千回線の五八%、電話回線二千二百回線の七五%が罹災したのでおりまして、また残存設備も長年補充保存が極度に低下していたわけであります。しかし終戰後関係者一同の努力によりまして、加入電話につきましては本年三月末約九十三万個まで復旧しましたが、これも八大都市についてみれば五五%の復旧率をいう不満足なものであります。復旧の遅延の理由は、予算の面、資材の生産面、労働條件の惡化等がおもなものであります。ただ市外電話回線は大半復旧いたしましたし、また電信回線に至りましては一昨年度におきまして、ほとんど全部の回復をみている状態であります。次にサービスの状況でありますが、大都市の市内通話は、現在完了通話率が三三%程度であります。昭和五年ないし九年当時は八〇ないし七〇%でありました。市外通話のサービスも漸次改善されて参りましたが、昭和十二年ごろは東京、大阪間は至急通話で平均二十二分間でありましたが、現在は特別至急通話でも大体二時間かかり、從つて通話申込みの取消も二〇%から三〇%程度に上り、收入に惡影響を及ぼしている状況であります。電信はこれに比べて復旧が好調で、たとえば東京と主要都市間につきましても、昭和五年当時大体一時間から二時間程度のものが、本年六月の調査では、全國平均で普通通信二時間五十分、至急通信二時間程度まで速達化されているのであります。
 次に本年度の新規計画を申し上げると、建設予算として百九十二億の成立を見ましたので、これで加入電話六万七千、公衆電話三千、増設電話三万の増設を計画しているのであります。この分の建設費は約四十億円であります。このほか市外電話回線の増設、復旧二万一千キロ、電信回線の更生強化に八十八回線を予定しております。
 次には、國際通話について一言いたします。戰爭前の対外無線は三十余ありまして、世界の電話加入者の九〇%と通話できたのでありますが、終戰と同時に一時はジユネーブ等中立國との回線も杜絶していたのでありますが、その後連合軍の好意によりまして漸次再開され、現在では東京から八回線、大阪から五回線連絡しております。國際通話は從來連合軍関係の利用が主でありましたが、貿易再開に伴つて、漸次民間の利用が増加して参つております。今後の貿易の発展のためにも、また外貨獲得のためにも、対外回線の拡充の必要であることを深く信じまして、諸般の準備のため努力いたしておる次第であります。
 なお、ここでつけ加えまして、電氣通信事業の関係で懸案ないし計画中の重要事項について、二、三御説明いたしたいと存じます。
 まず明二十五年度の電信電話の設備計画の方針でありますが、これは第一に收益性を増して、事業運営の基礎をこれに置くことであり、また大都市、重要産業都市の通信整備復興に、重点を置く考えであります。あわせて警察、消防通信等、緊急な特殊通信施設を整備するとともに、既設設備の効率的活用をはかり、サービスの復元に努めたいと考えております。
 次に警察電話を本省へ移管する問題であります。これは昨年六月の閣議決定に基き、警察事務用の有線電話は、昨年八月から仮移管が行われ、建設保守を行つているのでありますが、しかしその所有権は大部分都道府縣に属していますので、これを一括して讓り受けるために、來る臨時國会でこれに関する法案を提出する準備を行つているのであります。
 次は日本電話設備会社の業務の引受の問題であります。從來増設電話、接続電話の設備及び維持の工事は、日本電話設備会社で事実上独占してやつて参つたのでありますが、一昨年三月連合軍からの指令によつて、この業務を政府に引受け、今後新設される増設電話については、政府で直営することとなつたわけであります。それに基きまして本年度において、さしあたり同社の保守する電話機三十一万個のうち、約十万個を対象として、業務の引受を実施する予定であります。
 最後に國際電氣通信條約加盟に関する問題があります。これは國会の議決及び連合軍総司令官の承認を経て、昨年十二月加入の申入れをなし、正式受理を見たのでありますが、ソ連及びその衛星國側が加入の無効を主張して、本年五月パリ―の國際電信電話主管廳会議でも、日本の会議参加が否定されているのでありまして、この日本の加入の効力は、目下ジユネーブの國際電氣通信管理理事会で論議されておりますが、政府といたしましては、一に米國の援助により、すみやかに正式加入の承認が決定することを切望している次第であります。
 次に第二の電波管理関係について申し上げます。現在電波行政の重要課題としてとりあげられておりますのは、電波法及び放送法の制定でありまして、わが國における無線及びラジオ放送に関する法律は、大正四年に制定せられました無線電信法でありまして、現下の発達した無線業務を規律する法律としては、はなはだ不備であると考えられますので、一九四七年アトランチツク・シテイにおきまして締結せられました新國際電氣通信條約、及び新憲法の要求にも合致する電波法を制定し、またラジオ放送に関しては、新たに放送法を制定して、わが國の放送の健全な発達をはかる必要を認めまして、目下右両案を立案中でありまして、來るべき臨時國会に提案する予定でございます。なお、電波法及び放送法の執行に当る機関といたしましては、新たに内閣に七人の委員をもつて構成する電波管理委員会を設けることといたしたいと考えておる次第であります。
 次に第三といたしまして、航空保安業務について申し上げます。航空保安廳は六月一日から長官、次長の下に、中央に八課、地方に十七の航空保安事務所、三十の出張所、九の航空標識所の組織をもつて発足いたしました。
 最近連合國の対日管理政策の推移に伴いまして、航空保安業務のうち、日本政府の手にまかされる範囲は、漸次拡充される機運にありますので、当局といたしましても自主的運営態勢を準備して、種々の対策を樹立して、その実現に努力している次第であります。すなわち終戰以來わが國は、民間航空を一切禁ぜられたのでありますが、元來航空保安の業務は、民間航空の管理権と離れても、公共的、國際的な責任を有するものでありまして、今後諸外國に伍してこの責任を遂行するためには、現在國際的水準から著しく立ち遅れているこの事業面の格段の改善をはかるため、要員の訓練や技術の研究を強力に推し進めたいと考えているのであります。他方また最近の世界の航空界の趨勢にかんがみ、時代遅れとなつている航空法その他現行関係法令にかわつて、保安業務の合理的運営の基準となる法律を制定するため、第六國会を目標として目下法案の作成の準備を進めておる次第であります。
 次に予算関係について概略を申し上げますと、二十四年度の電氣通信事業特別会計予算は四百四十六億円で、うち建設勘定が百九十二億であります。建設勘定は対日援助見返り資金からの百二十億と、終戰処理費からの二十六億が、おもな財源となつております。これ以外は減價償却や補充取替費を含めて、すべて事業收入でまかなうことになつております。すなわち御承知のように九原則に從いまして完全な收支均衡、独立採算制を、しかも郵便事業のように料金値上げを行わずに強行することになつておりまして、本年度予算は事業復興上相当窮屈な内容となつております。
 この独立採算の実施の状況を申し上げますと、予算では電信事業收入五十三億六千八百万円、電話事業收入二百四十九億六千二百万円、無線電信電話事業收入、雜收入八億九千五百万円、合計三百二十億四百万円の收入であるのに対して、支出も同額に押えてありますが、本年度七月までの收入実績を見まするに、同期間の予定額百億八千万円に対して、五億六千万円が超過を示しており、まず順調な收入をあげていると言い得るわけであります。七月は機構改革等で、收入は相当低減していることと思われますが、年間を通じて三百二十億円の收入を確保し、さらに数億円の増收をあげ得ることは、大体において確実と考えておる次第であります。他方これに対して現在までの支出の実績は、機構改革その他本年特殊の事情によつて、相当経費が増高する事情のもとにあるのにかかわりませず、経費節約、使用の合理化に努めました結果、本年度七月までの予定額八十七億六百万円に対して、約二十三億を減じまして、結局損益計画において約四十二億もの利益を生じているわけであります。ただしこの経費は、なお中間勘定の整理による振替額を、附加しなければならぬ性質のものでありますので、整理の上は相当支出額が増額となると考えられる次第であります。なおここに若干留意すべきことは、減價償却の関係でありますが、これは正常な減價償却費は約八十七億円、すなわち固定資産の六%を必要とするのに対しまして、本年度予算では、他のやむを得ない経費捻出のため、四十六億円しか見込んでいないことであります。これは結局資本の食いつぶしを行つているものでありまして、決して健全な経営の仕方とは言い得ないものであります。
 なお、今後電氣通信省としては独立採算制の基本原則を堅持する一方、事業経営の基本方針を企業的経営に切りかえ、あらゆる活動を刷新して、サービスの改善、増收確保、支出の合理化をはかる方針でありますが、これが実行にあたりましては、現行官職制度、ことに会計制度ないし給與制度等において、研究改善を要するものがあると考える次第であります。
 最後に今年度における災害による通信被害、及びその対策について一言いたしたいと思います。近來相次ぐ風水害、震火災等のため、電氣通信施設のこうむつた被害は甚大なものがありまして、戰災よりようやく復興しつつある電氣通信施設にとつては、まことにたえがたい痛手であるのであります。本年におきましてすでにデラ、ヘスター、ジユデイス等の台風により、九州初め中國、四國地方に多大の被害が発生し、電信電話回線にありましても、電線の切断、電柱の倒壊、流失、ケーブルの損傷、浸水等により、相当の被害を受けたのでありますが、さらに最近キティ台風の襲來により、関東地方一帶に著しい被害をこうむつたのであります。また、さきに松江市の大火により、松江電報局及び電話局が類燒し、電信電話設備も多大の被害を受けたのであつて、この種の災害による被害の應急費並びに復旧費は、年々数億円の巨額に達するのみならず、これらの被害によりこうむる間接的な有形無形の損害は、はかり知るを得ない莫大なるものがあるのであります。これらの被害については、当省としましては万全の應急措置をとり得るよう、各種の対策を講じているわけでありますが、今次のキティ台風による被害に対する措置について申し上げますと、電信回線にありましては、障害回線を経由する電報は他の迂回線路により傳送し、他に迂回の途のないものは着信局もよりの局まで傳送し、その局から使送する方法をとつて、通信の確保に努めたのであります。また重要通信は非常無線を発動し、警察無線、測候所無線等を利用して、疏通に努めたのであります。電話におきましては、罹災加入電話については、連合軍関係、警察消防関係を最先とし、官公署、公益國体その他重要生産業者の順に、應急並びに復旧を強行いたし、市外回線については、連合軍專用、警察用、緊急公衆用、新聞專用の順に、應急並びに復旧を強行するとともに、罹災地への緊急通話は、他の迂回線より中継して連絡確保する等、應急の策を講じたわけでありますが、今後の対策といたしましては、非常災害発生の場合、通信の疏通と復旧の迅速を期するため、非常災害情報連絡及び措置要綱を定めて、部内及び部外関係情報連絡、及び被害回線の復旧順位、及び非常無線区間の運用、その他必要な一切の緊急措置は、この要綱に基いて実施するよう、すでに全國的に指令を発しました。なお今後の根本的な災害対策といたしては、さきに申し上げましたごとく、年年非常災害により多大の損失をこうむり、かつ巨額の復旧費を投じている実情にかんがみまして、台風通過地域、降雪地域等の架線をケーブル化し、架察線路を地下線路化する等、今後の施設は、これらの災害にできるだけ耐え得るよう計画し、また現在施設のうち特に脆弱なものにつきましては、特別保守を実施し、その被害を最小限度にとどめるより配意いたしておる次第であります。なお先般の風水害によつて被害をこうむりました施設につきましても、この方針。復旧に努めたいと考えているような次第であります。
 なお、ついででありますから申し上げておきたいのでありますが、大体來るべき臨時國会に逓信行政関係の法案として、提案したいという考えの法案は、先ほどの説明中にもありました通り、まず電波管理法案、放送法案、郵便物委託法案がおもな法案でございます。そこで確定案にはなつておりませんけれども、皆さんの手元に一應原稿を差上げておきましたから、御研究の上、適当な御意見を承りたいと存ずるものであります。但し、郵便物委託法案につきましては、すでに閣議の議を経まして、あらゆる交渉が済んで、國会が開かれればただちに提案する程度まで進んでおります。その他の法案につきましては、なおいろいろ関係各省あるいは関係方面とも折衝の余地がありますので、いまだ確定案でないことを特にお含みの上、御研究を願いたいと存ずるものであります事。
#6
○井之口委員 小津さんもお忙しいそうでありますから、簡單に二、三質問してみたいと思います。
 今のお話によりますと、大分行政整理もうまく進行して、非常に平和なうちにうまく行きつつあるというお話であります。しかし私たちが今度國政調査でずつとまわつてみますと、実際業務に携わつておられる方々が、すでに去年のころから新雇用を停止しておるために、その時当からもすでに人員が不足しつつある。この上に馘首が行われるということになると、非常に事務の進行の上に阻害を來すというふうなことを、あちらこちらの実際業務に携わつておる方々から、聞いたのであります。なるほど取調べてみますと、電話交換手の方たちが数が足りないとか、あるいは郵政省の郵便事務の人たちの人数が足りないとか、さまざまのそういう事実をあちらこちらにおいて見聞しました。しかるにそれがさらに來るべき九月においても、もう一ぺんまたやつて來る。場合によつてはまた第三次、第四次、ずつと進行するやもわからない。この点は將來に対してもやるかどうか、來年度においてもずつとやるか、どうかということも、お聞きしたいのであります。
 とりわけこれがうまうま平和裡に進行しなかつたという事実といたしまして、六月二十七日の午後十一時三十分ごろ、宮城縣の仙台東華ホテルで、民主自由党の佐々木縣知事さんらと宴会中の青木長官に、全逓、國鉄、電産の労働者が三百名ぐらい、首切り反対の陳情を行つておつたという事実、こういう方々はみな今日の郵便事業の荒廃を非常に嘆いて、そうしてこの陳情をしておるというような状態があるのであります。それに対して二百名からの警官がこん俸で襲いかかつて、上原重さん、この方は二十五才になる方ですが、この人を檢束し、それから野澤洋子さんという女の人に重傷を負わしておる。そのほかにも軽傷者二十名を出しておるという事件が起つておるわけであります。こういうふうなことは大臣御存じないかどうか。もしこういうことがあるとすれば、今度の行政整理というものは、今大臣がおつしやつたように合理的に行われておるとは思えないのであります。
 さらに八月十四日に秋田の工事部支部に対しまして通信部長は、組合事務所は本日午後五時から使用することを禁止する。馘首者は午後五時以後は一切局内に立入ることを許さぬというような命令を出しまして、それを侵す場合には警官に檢束させるというようなことを通達しておるのでございますが、こういう方々はその前の日までいろいろ組合のことをやつていらした方方でありますし、事後の処理というようなものもたくさんあるだろうと思う。しかるにただちにこういうような手段をとるといたしましたならば、そこに当然摩擦を挑発することになつて、うまく行くものもうまく行かないようになり、横暴な警官がもしもこういうようなことで狩り出されるようなことになりましたら、理不盡ないろいろな從來國家の郵便事業に功績のあつたような人たちに、危害を及ぼすというようなことに立至ると思うのでありますが、大臣はこういうことも知つておいでになるのどうか。またこういうふうに接収する場合も、苛酷な接収のやり方を御命令なすつていらつしやるのか、この点もひとつ承つてみたいと思います。
 それからもう一つの例といたしましては、東京千代田の中央郵便局では、八月十二日に武装警官百名が、刑事五十名の應援を得まして、三十九名の首切りがこのときに行われておりますが、私そのときにここへ参つたのでありますが、局長さんがいたいけな少女の連中を、不法監禁したような形跡がずいぶんある。そして数名の大きな男の、上級官吏の方々が並んでいる前に、十七、八の女の子をずつと前に呼び出して、お前さんこれに判をつきないというふうに、半ば強制的なかつこうでやつている。こういう人たちが泣いて、非常に興奮して、氣絶するような状態にあつたのではなかろうかと思うのでありますが、そういうふうなことに対しても、こういう手段をとらなければ行政整理ができなかつたのか。ほんとうに行政整理が合理的に進むものとしますならば、こういう手段をとらぬでもやつて行けたのではなかろうかと思う次第であります。
 もう一つは千代田区の中央郵便局にやはり八月の八日、官憲から発行した通行証で入場する刑事を組合員が発見いたしまして、ただちに官側に事実をただしてみますと、丸の内署の要請によつて十枚も交付したということを明言しております。こういうふうな事実も大臣は御存じなのか。こうして官憲をそこへ導入し、私服の刑事なんかを導入いたしまして、そしで組合に対して脅威の念を與えながら、この馘首ということをやらなければならないほど、こうしたことが不合理に行われたのではなかろうかと思うのでありますが、この点につきましても大臣の御感想を承りたいと思います。
#7
○小澤國務大臣 第一点は、政府が行政整理を第二次行政整理、第三次行政整理というように、今後行つて行くか、どうかということでありますが、政府全般の問題にづいては、われわれ別にまだ何ら相談しておりません。ただ第一次行政整理のうち、電氣通信省、郵政省の中におきましては、大体九八・九%まで終了いたしました。しかしながら今後の自然退職、あるいは今お話の各局、各部の配置轉換等を行うために、多少なお九月末までに整理を要するものがあるかもしれませんが、これは原則としては行政整理をせずに進もうという方針で進んでおりますが、あるいは多少の整理は行わなくちやならないかもしれません。というのは、配置轉換でできるだけ各局、各事業所の定員を均等化しようという措置を行いますので、その関係であるいは配置轉換に應じないということになりますと、自然そこに行かなくちやならないと考えております。先ほど申しました通り、きようの新聞に出たことのお話だろうと思いますが、あの問題はまだ閣議には何もかかつておりません。
 それから整理のやり方の問題でありますが、これは委員会もたびたび申しました通り、私の考えとしては、この行政整理というような大きな國策によつて去つて行く人というものは、一つの國策の犠牲者とも見られる。こういう意味におきまして、去つて行く人はまず第一に一人でも少くするということ、それからどうしても何人かが犠牲にならなければならぬという場合においては、この人の犠牲をできるだけ少くするという、この二つを根本方針として私は進んで参りました。從つてこういうことに対しては、相当從業員諸君も理解してくれたために、予想より平和な行政整理ができたことと私は自負いたしております。しかしながら今御指摘のように、たとえば仙台、秋田、あるいは東京の中央というような所に、多少のいざこざがあつたことは聞いておりますが、今力を入れて井之口君が話しているように、警官隊がどうこうということは、もちろん大臣として局に指令した問題でも何でもありません。しかしながらおよそ治安の維持に必要だという場合に、警察の援助を求めることは、当然必要な措置だと思いますので、現場の局長が判断によつて、職員組合から暴力その他によつて、生命あるいは身体に危害をこうむるというおそれがあつた場合には、何どきでも現場長が警察官の援護を得てやるということは適切だと思いますので、ただやり方について具体的にどうというお話がありますれば、よく調べて御返事をすることにいたします。
#8
○井之口委員 それからもう一つ、組合の方で幹部になつておる人たちで、今度整理れた方々が大分いらつしやるのでありますが、それに対しまして大臣は、これは幹部としてとどまる権限がないのだというふうなことを、新聞で発表されておつたようでありますが、その点、組合が自主的にこれを幹部として推薦しておる以上は、そういうふうなことは法律にそむくものじやなかろうか。さらに將來もしもこの人たちを幹部として組合が依然として認め、さらに顧問とかいろいろな形で、こういう人たちを推薦するというふうになりましたならば、そういう方々を大臣の方では、どういうふうに取扱われるか、その点をひとつ承つておきたい。
#9
○小澤國務大臣 井之口君の言うことがはつきりしませんけれども、要するに全逓の幹部諸君が、大量に整理の対象になつたのだが、あれは專徒者であるために、組合の役員であるがために馘首したんじやなかろうか、こういう趣旨だろうと思います。しかし私としては、專從者であるからどうの、あるいは共産党員であるからどうの、民自党員であるからどうのという区別は、全然いたしません。いやしくも公務員として不適任である者を公正に見、判断して、これをやつたのでありまして、今後もかりに惠徒者になつたからといつて、その人が公務員としてふさわしからざる行動をとつた事実がありますれば、遠慮なくこれをやります。
#10
○橋本(登)委員 大臣に二、三お伺いします。今回の行政整理が、大臣のかねてからの御方針によつて、しかも人情のある措置によつて、円満にかつ順調に進められたことは、われわれ委員としても、また國民一般も非常に感謝しております。先ほど大臣のお話の中に、秋田ですか、中央委員会が大会の際に、ストライキをも辞せないという決議をして、行政整理の前に何らかの意思の決定が、全逓の会合であつたような話がありましたが、この点は公共企業体労働法の第七條の、いわゆるストをやることはいけないと同時に、これを煽動する行為もいけないという規定に反すると思うのでありますが、正式の決議としてこういうものが行われたとすれば、それについて当局としては何らかの措置をとられたかどうかを伺いたい。
 第二には、非常な当局の思いやりからして、できるだけ熟練者なり、もしくはその他これを専業として生活しておられる人を、なるべく残すということのために、自発的な退職者を寡つて、それが平均失体五割くらいになつたということは、当局の非常な努力によると思うのでありますが、ただある一部の人に対しては、これは特定局長であろうと思うのでありますが、五十八歳以上の者はこの際やめてほしい、こういうような通知を出したようでありますが、この通知が非常に遅れておつたために、大体そういう人は町村会議員とかその他の公職についておる。そういうことがないと思つて、その公務の方を兼務できないという建前から、やめた。そのあとにその通知が來たということで、たいへんに迷惑を受けた一部の人があるのですが、この点五十八歳以上はやめなければならぬという停年法というものがあるのかどうか。ただ便宜上そういう人は、この際若い者にかわつてもらいたいというために、非公式に、いわゆる穏和な方法で申し入れたのかどうかということをお聞きしたい。
 第三は、先ほど災害が相当多いために、年々数百億の金がいる。先ほどお話のあつた本年度の収支予算は、非常に順調であつて、大体においてとんとんに行く模様である。たとえあとから支出が出て來ても、とんとんに行く模様であるということは、独立採算制の第一年の四半期としては、まことにけつこうなことでありますが、災害の問題に対しては、数百億というのはちよつと大き過ぎると思うのですが、私の聞き違いかもしれませんが、これに対する財源的な処置、及びこれの復旧に対する対策等を簡單に御説明願いたい。
 それから第五國会において、特に各方面の不便な地区のために、簡易郵便局設置法案を提出され、大臣の要望によつて、委員会がこれに協力してくれということで、決定したのですが、これのその後の実施状況はどういうことになつておるか。以上簡單ながら四問お聞きしたいと思います。
#11
○小澤國務大臣 第一問として、秋田大会の決議は、新聞紙上記載されたような決議があつたかどうか、もしあつたとすれば、公共企業体の法律に違反するじやないかということですが、これは公共企業体でなくて、おそらく公務員法だと思います。公務員法違反かどうかという問題でありますが、これは公務員法の條文に照らしまして、一應あの形はやはり公務員法違反を構成するものと考えます。これに対してはいろいろ疑問がありまして、ただ決議をするだけでは、いわゆる人をそそのかすとか、人をあおるということに該当しないではないか、その決議がさらに指令となつて、特定の從業員に通達された場合に、初めて犯罪が構成されるのではないかというような御議論がしつつありました。それからあの秋田におけるいわゆる全逓の大会は、秘密大会でありまして、何人がこの決議をするに至らしめたのであるかということの実際を調べるということは、われわれとして非常に困難であつたのであります。從つてあの決議があつた当時におきましても、本省だけではなくて、政府としてもいろいろ檢討いたしましたが、一應違反になりましても、その違反の適格者、該当者がだれかということの判定が、非常に困難でありましたので、そのときの処置といたしましては、私は全逓信從業員に対しまして、ああいうことをやることは公務員としてあるべきことではないから、決してあの決議に從うべきではない。むしろ公務員の本旨に從つて、この國家がやむにやまれずして行うところの行政整理に、協力してくれという通達を出しまして、その問題を理解してもらつたような次第でありますが、少くとも私は、あの秋田大会の決議は不法であるとか、あるいは犯罪を構成するとかいうことについては、ただいま申し上げましたような議論がありますけれども、いやしくも公務員として不当な行為であるということだけは、明瞭であると思います。從つて犯罪になるとか、あるいは公務員法何條違反ということは困難でありますが、公務員法の命ずる精神に縫えば、公務員としてあるまじき行為であるということは、断定できると思います。
 それから整理に際しまして、五十八歳以上の年齢の者を強制的に馘首するかどうかというお話でありましたが、これは整理基準の一項目が漏れて、お話のようなことがあつたのだと思いますが、原則として私の方の方針では、この整理基準は一般に発表しないことになつております。とにかく五十八歳であるとか六十歳であるとかいうことは、ここで申し上げられませんけれども、一定の年齢というものの基準を設けた。基準というものはつくつたのであります。從つて今お話のように、その基準に当る当らぬという問題で、いろいろ当惑した人もありましようし、お話の内容を承りますと、これは特定局長だと思いますが、特定局長の場合は原則として、この年齢には関係がないという考え方で基準をきめております。
 それから災害の復旧問題でありまするが、大体一番最初の九州方面の災害におきましては、應急復旧だけで約三億円程度の損害をこうむつております。しかしながら根本的に復旧をするということになりますれば、その金額ではとうていできません。また東京を襲いました災害の復旧に要する経費も、大体三億円程度であります。また三億か四億かはつきりいたしませんが、大体その程度であります。しかし幸いにこの前に審議を願いました予算の中に、六億の予備費がありましたので、その予備費を流用いたしますれば、大体暫定的の災害復旧は可能であるという結論になりますので、新しい予算措置を講じなくても、本年度の予算でこれが應急復旧だけは完了し得る見込みであります。ただ一般の施設の改善、あるいはほんとうの意味の復旧と申しましようか、裸線をケーブル線に直した方が災害に耐えるというような、改良工事ということも考えられますが、できるだけ予算措置を複雜にしない意味におきまして、そういう根本的な復旧は改良工事という意味におきまして、年次計画を立てて、根本的に電信、電話の改善復旧をはかつて行きたいと考えているわけであります。
 それから簡易郵便局のお尋ねがありましたが、これは先ほども申しました通り、あの法律は七月十五日に公布となりましたが、それに伴うところの政令、省令等を同時に発表いたしまして、しかもこの印刷物は一つの公報に全部掲載いたれまして、その公報さえ読めば、実際の手続がすぐわかるような方法をとりまして、簡易郵便局を要望している公共國体その他の國体の、便宜に供したような次第でありましたが、それがためか最近におきまして五百の町村から、簡易郵便局設置の要望が参つておりまして、まだ正式に認可はいたしておりませんが、早く認可しろというような手紙が毎日のように参つております。ただ私どもといたしましては、新しい施設でありますから、できるだけこの監督をする集配局長、あるいは新たに事務を担当する人を十分教育させてやつた方が、事務を運営する上によりよき効果をあげるという趣旨から、あまり急がずに、できるだけ間違いのないようにしたい。國会においていろいろ注意がありましたように、いろいろ現金を取扱うのでありますから、間違いのないようにいたしたいという趣旨で、今申請しておるのは十月中に、適当なものは認可をいたしまして、十一月の初めからこれが実施に、漸次移つて行きたいと考えております。
#12
○橋本(登)委員 大臣のていねいな御説明で、十分に了解いたしました。この機会に一言お願いしたいと思いますが、最近いわゆる社会不安ということが言われております。考査委員会において福島事件や、廣島の日鋼事件などを、いろいろ調査をされたのでありますが、その間において大体どの事件におきましても、電氣通信関係のいわゆる全逓組合が、地区的には参加している。これが純粋な労働組合運動である場合においては、公務員法、公共企業体労働関係法には触れないのでありますけれども、これが政治的な意図を持つた行動であれば、当然これに触れるのであります。もちろん共産党員が全部惡いとは私は申しませんが、そういうような事件の起る所においては、その中心的人物が共産党員である。先ほど來井之口君の御質問の中にも、ややもすれば当局のやることが反動的なことであるかのような言辞を弄されておりますけれども、少くとも今回の行政整理が順調に進んで來たということは、ほとんどの從業員が当局の態度に対して十分の理解があつたからであろうと思います。先ほどの秋田の決議は秘密でありますからして、その点どういう事情かわかりませんが、そういうような決議の場合においても、ややもすれば一部共産党員諸君の影響力があると、われわれは考えざるを得ないのであります。また地方においてそうした、ことが行われているということは、日本がいろいろな面において直面している事実から考えて言えるのであります。もちろん勤労階級の利益を増進し、同時に福利についての十分な施設を行うことは当然でありますけれども、國会においてきめられた法律、あるいはその他の法規が十二分に守られないで、それを逸脱するような行為があるということは、当然その主務官廳といたしまして、適当な措置と適当な指導をしてもらいたいと考えるのであります。こういうことについてお願いをいたします。これをもつて私の質問は終ります。
#13
○田島(ひ)委員 大臣の御説明に対しまして、御質問いたしたいと思います。時間もありませんけれども、まず第一に二省分割後の行政の運営につきまして、たいへんけつこうな御報告を伺いましたが、私はこの前の國会のときにいろいろ分割後の行政の運営につきまして、大臣に質問しました。それからその他の点でも申しましたときに、具体的な事実、どこの職場でどういうことが起つておるかを申されたいという大臣の希望でありました。私は今度の休会中に、國政調査委員の中には入れられませんでしたが、できるだけ目で見、耳で聞き、実際の職場の状態を知りたいと思いまして、最近十箇所以上の職場を実際まわりました。そうしまして、その間私の得ました資料の中から、お尋ねいたしたいのであります。
 二省分割後の電通関係の事業につきましては、内閣との合同委員会のときに、私は大臣に、おそらくこの機構が実施されれば、いろいろその間に下の方に部課長級が非常にふえる。そうすると機構の簡素化ということが主眼になつておりましたけれども、機構の簡素化ではなくして、上の方の九局は三局になるかもしれませんけれども、下の方にいろいろな部課長がふえる。そうして実際そこへ定員法による首切りが來る。そういたしますれば、自然現場で仕事をしておる人の数が少くなる。これに対する処置はと聞きましたときに、大臣はそんなことはないというお答えであつた。ところが私が今度まわつてみますと、はつきりとやはり課長なんというものが非常にふえておる。これは課長自身も現在では実際の仕事をするという機構にはなつておるそうですが、実際日本の今までの官僚機構からしますと、主事が課長になつたとか、あるいは下から実際仕事をしておつた人を課長に上げてしまうと、やはり謀長のいすにどつかとすわつたり、またそうでなく、実際仕事をしておられた所もありますが、しておられた所は首切りによつて人が足りなくて、実際電報通信なんかで運営できない。だから、課長も実際目の前で仕事についておられた。それから電話交換手あたりでは、年の行かない娘さんの上に、課長ががつちりとすわり込んで、非常にがんじがらめに監視されておりますから、わき目もふらずに仕事をしなければならないというようなことで、あの機構の能率を上げるという点では効果があるかもしれませんけれども、今のああいう労働條件のもとでは、非常に強化されておる。
 これは三重縣の津の郵便局です。あそこは御承知のように、國政調査でごらんになつたかどうか知りませんが、局舎も非常に惡い。それから雨が降つても、自轉車を入れる所もない。雨ざらしになつて、自轉車が何十台も置いてあるような所です。そこの交換手さんは、朝ついたつきり、二十何名かおられたと思いますが、そこにたつた一人だけが予備なんです。二時間おきに十五分の交替というのでありますが、お晝まで一度も交替がまわつて來ない。交換手という仕事は私も経驗がありますが、御承知のように非常に縛られております。事務だつたら、ちよつとした余裕ができるのです。またお晝からやりましようということもできるのですが、相手が人で、機械相手の仕事で縛られておるので、お書過ぎまでほとんど一度もあけられなかつたというような場所がありました。それから市外電話なんかは、もつともつとくどんどんほしいというお声が相当ある。これは三重縣におきましても、愛知縣におきましても、私が視察したところでは相当あるのです。ところが実際交換台がありますのに、予算関係もありましようけれども、交換手がいない。それから交換台があつても、それに対する電線が引かれていないというような不備の点で、もつともつと仕事をやつて、收入の点からいつても、その方が採算が合うといわれるのに、あけてあつて、そうして非常に電話の回数が困難になつて、申し込んでも市外電話なんかはほとんど役に立たない。歩いて行つた方が早いという声が、相当聞えております。これは交換局の内部でなくて、外の実際仕事をしておる方の声を聞いてもそうであります。こういう点で、今度の二省分割後の機構の簡素化ということは、やはり阻害されておるじやないかというのが第一点であります。
 それから次に独立採算制の問題でも、御質問いたしたいのでありますが、三の行政整理の問題について、これについてはやはり当局としては当局の御意見もありましよう。整理基準も申されないと申されましたが、大体私どもがずつと調べました範囲内では、これはいろいろありましようが、第一に共産党員の首切り――これは共産党員だから首を切る。民自党員だから首を切らぬということは言わないと言われますが、事実において共産党員がはつきり首切られている。それから最もまじめに仕事をしている人が、首を切られている。しかも非常に優秀な人が首切られている。それに対する一般からの不平もあります。今例をあげますれば、山形縣あたりでは、この人はオペレーターとしては日本で第一だと言われる、技術の点で第一です。その人が首切られている。その理由がわからない。これは共産党員です。それからさらにこれは東京千歳郵便局の問題ですが、この人は保險募集で昨年第一位を占めた。この人の首切りは何だかわからないけれども、保險事業に対する意見を上申した、それが氣に食わない。これは共産党員じやありません。そのために首切られている。実際ある所では、希望退職を抑えている。希望退職が現にあるのに、それを押えておいて、共産党員の首切りをやつている。こういう例もございます。それからまた不正幹部が相当あげられている。不正行為をした。これに対する今度の基準は申されないと言われます。國鉄の例によるということを大臣も言われておりまするたとえば職場撹乱だとか、あるいは非協力者、これははつきり不正幹部がその中に入ると私は思う。これらがやはり首切られていない。こういう点もあります。こういう点から言いまして、とにかく全逓労働組合として選ばれて、そして仕事の上でも、人格の上でも、はつきり優秀だと言われている人々、そのために仕事の運営が非常に行つていると言われているのでありますが、こういう人に首切りがなされている。これは私は明らかに日本の民主化に反し、労働組合を彈圧するものであると思う。これに対する大臣の所見を聞きたい、これが第二点です。
 これは先ほど井之口さんも質問されましたが、公務員法の九十八條の問題、これは私は先月大臣にお会いしたときに、それから浅井人事院総裁にお会いして伺つたときも、大体あのときに浅井人事総裁は、首を切られてもまだ組合員として認めるという、あれを堅持しているどいうことをはつきり申されたと思う。同じ日に私は小津大臣に会つたのでありまサ。大臣はそれに対する意見が違うと言つておられますが、とにかく政府内でも御意見の対立があつたことは事実と思います。ところが、実際においては、その点から團体交渉を拒否されている。八月十二日以降八月三十一日まで、大臣は團体交渉をされていた。その間に二省分割になりましたけれども、あの全逓には電通関係の人も、あるいはそのほか郵政関係の人も、選ばれて出ているわけであります。そういう点から言いますと、やはり郵政関係の人が電通関係の交渉もされているし、電通関係から選ばれた人が郵政関係の交渉もされている。そういう点で、はつきり電通の職員でない人が郵政の問題について交渉されているのに対して、大臣が應ぜられている。こういう点から言いましても、非常に矛盾があるのじやないか。この点についての大臣の所見を聞きたい。あと二、三ありますが、その点のお答えをいたたきたいと思います。
#14
○小澤國務大臣 第一点の御質問の、二省分割は局長、課長がどんどんふえて、しかも定員法によつて定員が整理されているのでありますから、下の職員諸君が非常に労働過重になるじやないかというようなお示しでありますが、郵政省は從來の機構とそうかわりませんで、電氣通信省は先ほどから、また前國会の審議中にも詳細に申し上げた通り、考え方がいわゆる縦割――縦に割つた新しい機構でありまして、從つて局課というものはふえております。しかしながら從來の課長あるいは從來の係長というように、係長なり課長は仕事をしないで、タバコを吹かして命令だけするのだという考え方は、この新しい組織法からは絶対に禁物という立場になつております。むしろそういう責任者が多くなつたことによつて、事務の簡素化ができると同時に、また一般に対する統制も樂になりまするので、現に本省では從來の係長制度というものを廃止しまして、課によつていろいろ違いますが、課長に対しては五、六人のエキスパートがこれを助けて、そうしてあとその他の職員は、タイピスト、給仕以外はいないというふうな、いわゆる精鋭主義に切りかえるというのが、電氣通信省の建前であります。從つて課長がふえ、局長がふえましても、今田島さんの御心配になるような、他の職員に労働の強化になるということは、絶対にないつもりでおります。
 それから行政整理についていろいろなお話がありました。なかんずくごく優秀な人間を切つたとか、あるいは共産党だけを切つたというようなお話でありまするが、かりに事務的に優秀でありましても、公務員としてふさわしからざる行動をとる者は、これはやむを得ないと思うのであります。またこれは井之口君にもお答えした通り、また組合員諸君にもお話した通り、共産党だから馘首するとか、専從者であるから馘首するというようなことは全然ございません。ただ結果から見てもし共産党が多いというなら――私の方は少しも届けないのでありますから、共産党か何かわかりませんが、もしあなた方が見て共産党が多いというならば、その共産党員の諸君というものは、いわゆる職場撹乱とか、協力しないという人が多かつたということを、むしろ実際に物語つておるのではないかと私は思うのであります。それから公務員法八十九條の二項の解釈の問題で、なるほど一つの理屈がありそうな御質問であります。つまり全逓というものは、二省分割後は電氣通信省と郵政省の合同した團体である。この團体のものを受けておつて、しかも馘首後は職員でないから組合員じやないのだ、從つて團体交渉に應じないということは、この二つの例を見て矛盾しているのじやないか、こういう御質問であります。それは公務員法で御承知の通り、必ずしも一省一團体ということは決定いたしておりません。職員でなければできないことは明らかでありますけれども、團体である全逓が二省にまたがつておつても一省であつても――公務員法を私は深く研究しておりませんが、私の常識では、公務員法ではそういう精神でないかと思います。しかし問題の法律解釈は、新たな問題でありまして、もし私が再度研究をしまして間違つておれば、訂正をいたしますけれども、今の知識では、二省にまたがつて一つの組合をこしらえても、公務員法はかまわないのだ、ただ職員以外の者が入ることだけは禁じてある。こういう趣旨だと思います。
#15
○田島(ひ)委員 從業員の労働強化の点につきまして、大臣は今の電通省関係は、部課長がふえても労働強化にならないと申されましたが、郵政省関係でも非常にふえている。これは今まで新規採用をしなかつたという点で、相当労働が強化されている。その上今度の整理は、数においては國鉄なんかよりは非常に少くなつておりますが、新規採用をされない、非常に少かつた。もしほんとうに公共事業として仕事を運営して行くなら、何万かの人をまだふやさなければならないと言つていたところに來ております。私は職場に参りまして、部長、局長に職場の從業員を集めていただいた。課長あるいは部長の前で、おそらく普通の常識として、上の人の前でいろんな発言ということはできにくいのです。その前で私が、皆さんの実際の聲を聞きたいと申し上げたときに、そういう中からも相当出ていたのです。ある郵便配達の方は、やはりこの局も朝六時に御飯を食べて來る。お書に帰るのは十二時半、どうかするとそれを過ぎてからでなくちや帰れない。今まではあの郵便を入れる小さなカバン一つだつたのが、大きなカバンを二つ持つて出る。重労働だから、おなかをすかしてとても耐えられない。そういう聲が出て來た。それから速達なんかは、特殊速達といいまして、これは当局としては、首切りをやつたつてこのように仕事の運営がよく行くようになるのだという、一つの市民へのサービスを見せるという点があつたかもしれませんけれども、実際見ますと、夜中でも焼跡の非常に困困難な所を速達を持つて行かなければいげない。それで自分たちはそのために疲れて、労働強化になる。しかも速達を持つ行つて、夜中にたたいて起すと、受取る方はたいてい迷惑がる。そんな速達を夜持つて來なくても、明日でけつこうだと言われる。そういうむりが職場に出ている。そういう不平も私は聞いております。実際現場でやつている人の仕事がそういう状態では、サービス事業としてのほんとうの運営はできない。その点で今後の郵政事業、あるいは電通事業が、はたして円満に行けるかどうか。相当の所で私はこういう声を聞いて参りましたが、なお表向きには言われなくても、内たにはそういう声が出ております。現場の実際の仕事を見なくては、私はわからないと思います。(權能委員「あなたは何万の現場のうちたつた十より見ないで、どうしてわかるか。全体を総合して見なければわからないじやないか。」と呼ぶ)この点労働強化の点で、相当ひどくなつているという点が一つ。
 それから災害の問題について、先ほどの大臣の報告の中にも、年々数百億ぐらい損害があるようだと言われました。本年はそれほどにないかもしれませんけれども、やはり何億という被害が出ていると思います。こういう被害が出ます根本は、これは直接には災害によるかもしれませんが、あの電柱なんかも、大体二十年ぐらいでかえなければならないものが、戰爭の当時ほとんど修理ができていなかつた。その後そのままほつたらかしになつている。そのために倒れた電柱の中に大きな穴があいていたというように、実際電柱そのものが使いものになつていないのが相当あります。そういう点からいつて、予算が削減されていることから、ちよつとした台風なんかでも莫大な損害をこうむつている。こういう点は國家の立場から見ても、建設及び補修も十分できないのは、現在の予算から來ている欠陥があるのじやないか。
 その他福利厚生の問題についても、私は職場の要求を聞いておりますが、この点については大臣自身も何とかしたい。この前の國会で、自分の腹でこれをやりたいと言つておられます。そういう点についてその後、大臣のその腹でやるという福利厚生に対する予算を、どこから出されますか。出される可能性があるかどうかという点をもお伺いしたいと思います。
#16
○小澤國務大臣 まあ大体椎熊委員から答弁されたようなことに盡きると思いますが、(笑聲)田島さんがごらんになつた数箇所にそういう点があることも、私ども否定はいたしません。しかし先ほどから申し上げました通り、行政整理で多少局の定員がでこぼこになつております。從つて交換手なんかも、定員だけそろわない局もおそらくあると思うのであります。そういう点は九月三十日までに、一切の希望退職者をも含めて、順次適正な定員に直しで行きたいと思つております。ことに津の郵便局を指摘してのお話でありますが、津の問題がどうなつているかということは、他の機会に調べてこまかく御報告申し上げたいと思うのであります。
 それから今の電柱の古いものを使つているというお話、それはその通りであります。電柱ばかりでなく、電話交換機なんかも、二十年の壽命のものを二十四、五年使つておりますから、自然一般公衆からも非常な非難を受けております。そういうふうに二十年の壽命のものを、二十三年も二十五年も使つていることは、何に原因するかといえば、結論は補修費なり建設費がないということである。ただ電柱も一定の年限のものをとりかえたい。とりかえるのには金がいる。そういう金をどうして生み出すかということから考えますと、できるだけ職員諸君もがまんしてもらつて、経費を節約して、そういう電柱の年限が來たならとりかえる。また自動交換機の年限が來たならばとりかえて、公衆の満足するような電信電話事業、あるいは郵便事業に特つて行きたいというので、こうして共産党の諸君から憎まれながらも、行政整理をやつている始本でありまして、要は敗戰の日本のあらゆる事業が、こういう状態になつております。多少はつらいところもありましようが、お互いが忍んで、日本の再建をすることこそ、われわれ日本人の大きな責任だと考えて、おるのでありまして、どうぞその意味で御協力あらんことをひとえに希望いたしまして、私の答弁にかえます。
#17
○椎熊委員 簡易保險の積立金の問題ですが、最近大臣と大藏大臣との間には、ある特殊のお約束ができたようにも漏れ聞いておりますが、本問題は國会としては非常に重大な問題で、本会議の決定もございます。委員会の全体の意見のまとまつた点もありまするこの機会にそのものの経過と現在の状況とを承われればけつこうだと思います。
#18
○小澤國務大臣 先ほどの報告にも一應簡單に御報告申し上げておきましたが、この積立金運用を郵政省みずからやるということは、郵政省の独立採算制を維持する上からも、一日もすみやかに國会で決定した通りに実施しなければならぬ問題でありまして、むしろ今日まで遅れたことは、非常に私の無能を暴露するような形でありましたが、幸いにして閣議にはかけませんけれども、大藏大臣と懇談をいたしました結果、すでに両院とも満場一致で決定されておるような問題を、今臨時國会を開く前に、これが解決をつけないでおるということは、お互いの責任であり、また政府の問題であるから、この際小さい議論を捨てて大道について、無條件で私の方に讓つてくれないかということを、大藏大臣に懇談いたしましたところが、大藏大臣も何のりくつもなく、無條件に私の主張をいれてくれまして、そうして面相でこの話が決定しましたので、さらに事務の方に移しまして、事務次官同士の交渉をした結果、大体向うへ懇請する文章等も出ております。ことにこの問題を当初大藏省に移管した問題が、デイレクテイブで出ておるから、普通の扱いと多少異なつた扱いをしなければならぬというので、事務的な扱いも大体きよう報曽によりますと、次官同士の話合いがついて、この次の次の閣議あたりにこれを出しまして、正式に連合軍に日本政府の意向、あるいは國会の意向を添えて、すみやかにこれが実現するように努力する考えでおります。
#19
○椎熊委員 次は放送法案の問題ですが、私、よそで放送法案の草案を見せられたのですが、当委員会には配付になつていないようです。提案の理由というのはあるのですが、草案そのものが來ていないので、それを一ついただきたいのですが……。
#20
○小澤國務大臣 実はきよう皆さんに御配付して、あらかじめ御研究願つておきたいと考えておつたのでありますが、事務の方が間に合わなかつたために、二回日中にお手元まで配付するそうです。ただここに申し上げておきたいことは、この放送法案と電波管理法案は、まだ各省との意見が一致いたしておりません。ほんとうの電氣通信省の草案だとお考ええ願つて、御研究のほどを願いたいと思います。
#21
○椎熊委員 それならば非常にいけないと思うのは、二週間ほど前に私はよその機械で草案を見せられたのです。そういうまだ閣議でもきまつていないというような問題が、ある種の特定の政党にはわかつているというような状態は、当委員会としてもはなはだおもしろくないことである。とりあえずこの委員会が知つていないくらいでは、われわれも恥をかきます。そういうことは政府においても十分御考慮願います。
#22
○小澤國務大臣 これはおそらく民自党の政調会長から要望がありまして、未定のものでもいいから参考に一部貸してくれというので、佐藤君に一部だけ渡してあります。
#23
○椎熊委員 ですからわれわれにも一緒に出してください。
#24
○小澤國務大臣 いつでも出しますが、特に研究したいからという要望がありましたので、一部出しております。從つてその機会を逸せず、最初の機会に差上げたいと思つて、きよう用意したつもりでおつたのですが、事務の方で間に合わなかつたのですから、あしからず御了承願います。
#25
○飯塚委員 電氣通信省の建設勘定の百九十二億というのは、戦災の復旧に主として充てられるのでありましようか。地方の新設等に関する問題もこれにお含めになつておられるか、その点お尋ねいたします。
#26
○小澤國務大臣 この百九十二億の内訳を申し上げますと、見返り資金から百二十億、終戦処理費から二十一億、減價償却の方から四十八億、合計百九十二億になつておりまするこれはもちろん戦災の復旧も含んでおりますが、新設も両方をひつくるめて、建設勘定として出しておりますから、両方に併用されております。
#27
○飯塚委員 そうだとすれば安心ですけれども、先ほど田島さんのお話にもあるように、電話をかけるよりも歩いて行つた方がいいというような地方の実情、そういうのがたくさんありますから、その点十分御考慮の上、建設の健全化をはかつていただきたいと思いまする
#28
○小澤國務大臣 なお御了解だけ得ておきますが、これで満足しているのではありませんけれども、大体電信電話に関する限りは、今年一ぱいぐらいで戰爭前と同じような率になるのであります。ではなぜ戦爭前よりもサービスが惡いかということは、御承知のように連合軍の方で相当專用線を使つておりますので、そういうことになつておりますが、私どもはそれを連合軍が使用しても、なお戦前と同じようなサービスをするまでに努力したいというつもりで、一生懸命がんばつております。
#29
○井之口委員 二つばかり大臣にお聞きしたい。先ほどの委員からもお話がありまして、希望條件として労働組合が政治上の通勤をするのはおもわしくない。共産党が大分そこにタツチしておるというようなお話でしたが、極東委員会決定の労働組合十六原則の第六條の「労働細事合は政治活動に参加し、または政党を支持することを許される」という項目があるのです。これに対して大臣はどうお考えになるか。こういうことは実行せぬでもいいか、またこの規定は誤りだというふうにお考えになるか、その辺ひとつ明らかにしてもらいたい。
 それからも一つ見返り資金から百五十億の金が入るわけですが、それは現在どれくらい入つておるか。また今年中に――今年から來年までに使うわけでしようが、それは十分やり得るのでしようか、どうでしようか。それからそれの償還というようなものの見通しが、どんなふうにつくものであるか。おそらくこれは負債となる性質のものだろうと思いますが、もしそういう外國の負債が通信事業にどんどん入つて來るとすれば、それの將來に対しても大臣のお考えはどんなふうになつておるか、ひとつこれを聞いておきたい。
#30
○小澤國務大臣 理事会の規定にそういう点があるということは聞いておりますが、まだ親しく研究したことはございません。およそ私の考えでは、理事会の決定もさることながら、それを前提として日本には日本の法律がありますので、要するに労働組合法、あるいは公務員ならば公務員法、あるいは公共企業体労働組合法というものの、法律の精神に從つて解釈すべきものだと考えておりまして、從つて公務員の政治活動の範囲ということは、一定の條項があつて、人事院の規則できめるということになつておりますから、この規則の範囲を越えてはいけないのであつて、その範囲内の政治活動ならばいいと思つております。
 それから百九十二億の問題でありますが、これは第一・四年期におきまして十五億、第二・四半期におきまして約二十五億、四十億が現金になつております。從つて事業というものもその範囲で進んでおりますし、年度末には予定通り百九十二億全部を使い果しまして、すなわち工事を竣功いたしまして、普通電話が六万七千個、接続電話が三万個、自動電話が三千個を予定通り進行させるつもりでおります。
#31
○井之口委員 そうすると、極東委員会の十六原則は拘束力はないもので、これに対して大臣の方では全然責任を負わないというわけですか。
 それからもう一つ、見返り資金が負債だといたしますれば、その負債の償却の見通しがあるのかないのか。きわめて短期の負債償却をしなければならぬのか、長期で今から十年もかかるものなのか、その辺をひとつ伺いたいと思います。
#32
○小澤國務大臣 極東理事会の規則に全面的に拘束ざれるかどうか、あるいは日本の法律との関係でありますが、それは先ほど申した通り、極東理事会の決議そのものを私は正確に研究しておりませんけれども、あなたの読んだところによりますと、政治活動ができるということは、要するに日本で定めた法律の範囲内でできるという意見で、必ずしも矛盾しておるとは考えていないのであります。從つて日本の公務員法、あるいは労働組合法、その他公共企業体労働関係調整法の範囲内でのみ、政治運動ができるのだと考えておりまする
 なおこの百二十億の償還方法の問題ですが、これは利率は五分で、償還期日は十五年であります。從つて利息の計算も明年度から行われますし、償還金は償還計画を立てまして、五分の利率で返すような計算で現在進んでおります。
#33
○田島(ひ)委員 ただいまの井之口さんの御質問に対して、大臣の見解といたしましては、馘首者に対してはこれを組合員として認めないが、しかし法律の解釈といたしましては、專門の法律学者の間にも異論があります。現在全逓の中央委員会が開かれておりますし、來る十月には大会も開かれるが、下からの民主的な選挙によりまして馘首者が幹部として選ばれましたときには、それに対してとのような処置をとられるか、これが一つ。
 それから先ほどの私の質問に対しての大臣のお答えは、はつきりしない点があります。たとえば希望退職者を押えておいて、首切りをしたいという点に対するお答え。また不正幹部が相当あつたが、これをなぜ馘首者の中に入れなかつたか、入れれば多少でも馘首を減らすことができる。これが第二点。
 それから彈圧の点につきまして、共産党が撹乱したとか何とか言われましたが、第一首切りの最初から警察と結託して、警察電話を引いてやつておられた。現在でも私の見ました職場などでは、組合の事務所はほとんどとられまして、ある所では、ここに事務所がございますと説明されましたが、そこには旗が一本立つているだけで、組合員の幹部はいない。前の首を切られた人が入つて來ると、まるで監獄から出て來たどろぼうか強盗でも來たように、局長が、出て行け、出て行かなければ警察を呼ぶぞという態度をされる。先ほど自分は親として、今度の首切りに対して血を見るようなことはしたくなかつた。それから首を切られても、共産党員は非常にさつぱりしていて覚悟をきめていたが、あとの者はめそめそしていて、見ていられなかつたと言われております。しかし今まで從業員として仕事をしていた人に対して、犬かねこのように、警察を呼ぶぞという態度をとつておられる。こういうようなことは、もちろん大臣の命令でしておられるのではないでしよう。私が馘首者を秘書代理として連れて行つた。そうするとそこの業務長が、私は入つてもよいが、相手はいけないと言う。なぜかというと、氣に食わぬと言う。何が氣に食わぬかと言うと、首を切られた人だから氣に食わぬという。秘書の発言に対してかれこれ言うならともかく、そういう態度をとつている。私が愛知縣なり三重縣をまわりました範囲内では、そういうことをたくさん聞いております。そうして政府自身が今度の首切りを強行するために、警察と結託して挑戰して來ている。挑戦の結果、若い人々が個々の問題で逸脱した点があつたとしても、それは政府の責任である。こういう点からしても、政府自身のとつている態度は、共産党に対する完全な挑戦であると言わざるを得ない。それで政府の共産党彈圧の点、馘首者に対して強盗扱いをされておられる点、不正幹部の点、十月の初めには全逓の大会がございまして、そこで下から選ばれて馘首者が再び幹部として出て來ると思いますが、それに対する大臣の所見、これを伺いたい。
#34
○小澤國務大臣 まず整理の問題でありますが、政府の公務員法に対する解釈は、馘首者は組合員たることを得ずということが既定方針でありますので、かりに馘首者が再び全逓の幹部として選ばれて來ましても、これは組合員とは認めません。從つて交渉には應じません。
 それから希望退職者をむりに押えていたというお話でありますが、こういう希望退職者をむりに押えていたという事実はないのであります。もしあつたとすれば、何のたれそれということを言つていただけば、依願免職の辞令を出します。
 それから不正幹部云々のお話でありますが、不正幹部については、全逓から、二、三十の項目をあげて、不正の事実を指摘して参りました。從つて私といたしましては、これを監査委員なり、監察局に命じまして、厳重処分して、いやしくも全逓が言うような不正事実があつた場合におきましては、行政整理には関係なく、懲戒免官としてどんどん首を切りますから、御安心を願います。
#35
○椎熊委員 これは大臣に対する質問でも何でもないが、特にあとで発言せよということであるから、あなたはお忙しければ行かれてもけつこうです。私は今日の議会に席を持つている共産党の議員などが、首切りの問題でこういうときに発言できる資格があるとは思つておらぬのです。それはすぐる第五國会における第三回目の会期延長の際、政府から二日間会期を延長してもらいたいという要請があつた。当時衆議院においては、政府提案は多数の力によつて通過して参議院に回付され、参議院には六十四件審議未了の案件がありました。政府は早朝から参議院に働きかけて、ことに小澤大臣のごときは、参議院の運営委員会などに行つてかなり奔走されたけれども、その日一日で六十四件が通過するということはむりだ。そこでその日の午後六時、幣原さんのところに政府から官房長官をもつて、会期二日間の延長の申出があつた。われわれはそれを承つて、党議をまとめるために、まず先に野党各派の協議会を聞いた。これには共産党も入つて、聽濤君が代表として來て、社会党の幹部室で数時間にわたつて協議をした。われわれは政府の怠慢と無能とをもつて、これ以上会期を延ばすことには賛成できぬ。ひとまず打切るという野党の考えであつた。六十四件の審議未了の法律案の中には、諸君が今盛んに論じておる定員法が入つておる。われわれは定員法はまつこうから反対なのである。行政整理には反対ではなかつたが、このような時代に、不用意な環境において首切りをなすということは、祉会不安を助成するもとであつて、適正ではない。そういう意味からわが党は反対だ。共産党はもう三、三年前から首切り反対で、赤旗を立て、議会をとりまくほどのデモストレーシヨンをやつた。社会党も新政治協議会も反対です。ところで定員法反対という結論で一致しておるのだから、きよう二日間の会期延長を通過せしめることができないならば、首切り法案は審議未了になる。審議未了になれば國会はそれでなくなる。民主自由党は二百六十九名の絶対多数であるから、やがて臨時國会を開いて、再びこれを出して押し切るではあろうけれども、その間には相当の時日を要する。少くとも臨時國会というものはそう簡單には開けない。現にわわわれが八月二十日の期限を切つて内閣に要請しても、いまだに開けない。これはもう十月末になるでありましよう。あるいは十一月になるかもしれない。そうするとあの日二日間の会期延長というものを打切つてさえおけば、少くとも六箇月後でなければ臨時國会は開かれぬことになります。國会が開かれてから定員法を再び審議すれば、相当の審議の期間を要します。それが確定してからでも、おそらく一年近い間実際の首切りというものは実施することができないだろう。そういうところから私どもは首切り反対なのですから、これは反対しよう。そうして本会議が開かれたのは、夜の十時十分です。その五分前まで社会党の部屋で、われわれは共産党も交えて約束した。断じて方法がある。それは私どもはすべて議長の起立採決に反対をして、投票をもつて決定するという議会運営上の技術を、國会法に基き、議事規則に基いてやるならば、定数さえそろえておけばそのことはできる。この一つの議案を決定するまでに、私の計算をもつてすれば四回堂々めぐりができる。堂々めぐりは、この前のように何時間も、妨害的な投票はできないような、議長の制限宣告ができますが、それでも最低限度三十分はかかる。四回やれば二時間です。それをやれば十時十分に始まつた本会議は、十二時までには終りはしない。そうすると政府の六十四件はお流れになる。お流れになれば定員法はなくなつてしまう。そのことをよく聞かしたら、共産党も賛成した。議場に入つてみれば、三名の共産党がいただけで、三十何名入るというのがほとんどいない。それはどういうわけかというと、民自党の石田博英君と、立花君の徴罰問題で取引をやつていた。あんな者は除名にするという民主自由党の意見だが、われわれの党派でも、除名は少しかわいそうじやないか、登院停止ぐらいでよかろうと言つても、何せ民主自由党は絶対多数だ。それで除名するという。それをまた石田博英君が持つて行つて除名するところだが、一固月登院停止に負けてやるから、きようは議場に入るなという。徳田球一君はそれを承知した。そうして逃げた。そのために会期二日の延長は、野党の作戦が破れて、一瞬にして通過した。そのために定員法が通過したのじやないか。君らはいまさら定員法が惡いのだと口で言えた義理ではないじやじやないか。日本の労働者十六万人を首切つたものは、春秋の筆法をもつてすれば、卑怯未練なる共産党の現在議席を持つておる連中だ。彼らの惡辣なる行動によつて、そうして大衆を欺瞞し、勤労大衆をごまかして、いかにも首切り反対を装つて、ただ一人立花何がしの首をつなぐために、十六万労働者の首を切つたものは君らじやないか。そんなことを言うくらいなら、なぜわれわれを裏切つて不信の行動をなしたか。それで君らは労働組合の人に申訳ができるか。このことは本会議でも考査委員会でも言つたが、反駁ができないじやないか。やつたことはその通りじやないか。こんなことはむし返したくはないけれども、あとで言えと言うから言つた。事実はこういうことです。二年も三年も赤旗をひるがえして首切り反対なんて言つても、法案をつぶすかつぶさないかのせとぎわに行つて、通す方に賛成した。翌日運営委員会で榊山君が、石田博英君から昨夜はどうもありがとうとお礼を言われたじやないか。共産党はそういうことをやつている党派です。御了承願います。
#36
○辻委員長 大臣に対する御質問はありませんか。松本君。
#37
○松本(善)委員 先ほど大臣からるる御説明願つたように、大体郵政省主管に関しまするところのあり方は、私たちが通信料金の値上げに関して、今後その収入の状況いかんということに対して幾分懸念を持つたのでございますけれども、実際面にあたりましては大体その収入においては順調に行つておりまして、当初予定を立てましたいわゆる減収予想としての三割を見込んだのでありまするが、こういうような線は、われわれが調査した状況から行きますと、大体妥当なあり方だと考えた次第でございまするただ椎熊委員が言われたような郵便貯金、あるいは郵便年金に関する積立金の運用状況、これも懸念しておつたのでございまするが、ただいま大臣からの御説明によつて了承いたしました。それから第六國会において提案されんといたしまする電波法、放送法に関しましては、まだ要綱だけでありますので、これについては第六國会において深く審議されると思いますが、それに先立ちまして、私たちといたしましても、あるいは第六國会以前、またはそのときでもよいと思いますが、電波関係その他について、外國から帰つて來られた網島君の御説明も、われわれ論議する上において非常に参考になるのじやないかと思いますので、第六國会あるいはそれ以前において、そうしたものの聽取会というものを開いていただいて、そうして完全なるわれわれの審議の任務を全うしたいと考えております。
 次に警察電話等に関する法律案も、第六國会において提案される予定に相なつておると思うのでありますが、この点については先ほど大臣が言われたように、われわれといたしましても、こういうような地方財政のあり方を決定するということでありますし、かつまた現在の経済状況、あるいは今後進むべき経済あるいは秘制の政策上からいたしましても、地方財政における負担というものは、今後いやが上にも高まるような傾向があるごとくに推察いたしますときにおきまして、多くの準備なくしてこの法律をとりきめるというやり方については、私もひとまず注意を喚起したいという考えを持つておるのであります。これは私の希望でありまするので、御答弁は願わなくてけつこうでございます。先ほど椎熊委員、田島委員、井之口委員からお話がございまして、その党を代表されてるる申されたようでありますが、民主自由党としてのわれわれの考えといたしましては、もちろん過去に論斷せられましたところの定員法については、これ以上私たちが言う必要はないと思うのであります。大体私たちが今回地方関係の視察を行いました際におきましては、なるほど共産党的な考え方をもつて見ますると、納得できぬのでありまするが、日本が今後再建途上において事を論断せんとするときにおきましては、私たちは三委員の意見に対しては反対でございます。一例を申しますると、郵便局の方々について、田島委員からお話がございましたが、郵便局の配達をしておられる方々の御苦労は、考えるに余りあるものでありますが、しからばどういう勤労感というものを持つておられるかということに懸念を持つたものであります。彼らはいわゆる積極面というものを考えておられないので、仕事の消極面というものを重点的に考えておられるように私考えております。なぜなれば配達をなさるという方、二十二歳と思いましたが、私がお開いたしましたところ、つまり仕事の分量さえ減らせばよいのだ。人よりも多く與えられているから、非常に仕事がつらいのだ。しからばどうしたら仕事に興味が持てるかと尋ねますと、仕事をもう少し減らしてもらいたいのだ。なるほどその通りだ。私もその点は実に納得のできる点で、少い労働にしなければならぬというのは普通であります。しかしながら日本が占領治下にもありますし、また独立の態勢にもない今日におきましても、いわゆる與えられた範囲内においても仕事を十分になすというか、いわゆる勤労観というもののあり方が、すでに違つておるのではないかと思います。從いまして他の人に聞いてみますと、私は人よりも朝三十分も早く來た。そうして配達の仕訳をやる。そうして人よりもおそく帰つて來る。しかしそれではサービスになならぬではないかというと、いやそうではありません。速達とか電報という際には、忙しいときは他の公務員、電報配達ならば速達を頼んでやる。それ以外の仕事までも私は引受けておる。すなわち仕事の緩急に應じて、速達などはついでがあれば電報配達の方々に持つていたたく。特殊な方々に頼む。そうして郵便配達のサービス改臭をやつておるという話を聞きましたし、また一方では、先ほど伺いましたようなお話があります。しからばあなたは党籍はどうでありますかと尋ねますと、私は共産党であるという。なるほど共産党の方々は、仕事は消極的な分野から考えておられる。これは一例でありまして、すべての共産党の方々がそうであるとは申しませんけれども、私が大体体驗いたしましたるところによりますと、そういう状況でありましたので、考えのあり方がすでに違つておるから、そういうことになると思うのであります。もちろん田島さんの言われることも、井之口さんの言われることも、あなた方としては当然の考え方であろうと思うのでありますが、しかし少くとも私たちの考え方といたしまして、今度の定員法――あなた方のいわゆる首切りという問題については、当初において紳町君がおれの應援だというというような姿で、非常に大臣をしかつておられたそうでありますが、少くともこの逓信從業員につきましては、どうしても他省と異なつたところのあり方でやらなければならぬということは、私も愛党の精神から、あるいは政府を鞭撻する意味において、私の意見を申し述べておつたのでありましたが、私たちが予想する以上に、実に腕のさえを見せてくださいまして、われわれとしては、いわゆる國民の代表たるわれわれとしては、非常に感謝しておるのであります。今後も行われるかもしれないところの行政整理、これは新聞紙上に伝えられたところでありまして、大臣はないと申されておりますが、もしもそういうことがあつた際におきましては、田島議員も申されたように、新規採用はほとんど停止しておる。ことに二万五千という数字もあるようであります。そういうものを一方に押えておいて、そういうものがはたしてよいかどうかということにつきましては、今後大臣におかれましても、よい者はどしどし雇つて、惡い者、いわゆる能率的なあり方において惡い者は、どしどし新陳代謝を行うというのが、当然考えらるべき問題ではないかと思うし、かつまたそういうようにいわゆる首切りというような、消極面にのみ仕事を持つて行つた際には、決して逓信事業は再建することはあり得ないのであつて、今後のあり方としては、一億逓信は、特別会計としての新発足に際しましては、積極的なる面を強調していただいて、少くとも仕事に協力しないような者の泣きごとを採用し、聞いておくということは、將來の逓信事業に対してあやまちをするものであるということを、一言私の意見を申し述べさせていただきたいと思います。待つて意見でありまして、大臣の御答弁は求めないことにいたします。
#38
○小澤國務大臣 答弁ではありませんけれども、今井之口君の質問に対して私が答えたことを、ちよつと誤解されておるようであります。第二次、第三次の行政整理があるかないかという井之口さんの御質問に対して、現在まで私は聞いておりませんと申したのでありまして、やりませんという意味ではありませんから、その点誤解のないように願います。いろいろおほめにあずかりまして、ありがとうございました。
#39
○辻委員長 久しぶりの委員会でありますから、御意見も伺いますが、まず本筋の、特に大臣に対する御質問がありましたら、お済ましいただきたい。
#40
○田島(ひ)委員 四号俸の問題を先月ちよつと大臣にお会いして伺いましたが、その後どのように是正されつつあるかお伺いいたします。
 それから特殊勤務手当が二九〇〇円べースになつているから、六三〇〇円べースにかえていただきたいという要求が、従業員から起つておりますけれども、これはどうなつておりますか。
#41
○小澤國務大臣 この問題は昨年の規格の変更から、各省間にでこぼこが起りまして、内閣といたしましては給與審議会長である官房長官と、次長の今井君も考慮いたしまして、日本政府の考え方は統一して、私の方の省の関係は四級何がし上ることに一致したのであります。ちよつと速記を止めてください。
    〔速記中止〕
#42
○白根説明員 特殊勤務手当につきましては、政令の範囲内におきまして今やつておるのですが、なお多少足らない向きがございますので、ただいま関係の方面に交渉中でございます。
#43
○田島(ひ)委員 それから人員が足らなくなつて、先ほどから労働強化ということが言われておりますが、休暇がとれなくなつて、六十一人の職場で九百六十五日かの休暇が余つているというのです。結局人員が足りないから、とりたくてもとれない。それを來年度にもらえるか、もらえないかという要求、これは一例ですが、相当そういう声が起きております
    〔委員長退席、飯塚委員長代理着席〕
 それから生理休暇の問題です。これを最後に伺いたいと思います。労働基準法では生理休暇をはりきり規定しておりまするが、今度の定員法では人員が足りないから、実質的にはまつたく生理休暇はとれなくなつておる。事務の方なんかはおとりにならなくてもいい方も相当あるかもしれませんが、先ほど言いましたように、電話交換手などは、年柄も変調期であるし、仕事にも動けなくなつたりして、相当からだに影響する。こういう問題なんかは、今後どういうふうに処理されますか。これに対する声も非常に高いものですから、お答えを伺つておきたいと思います。
#44
○大野説明員 御承知のように生理休暇の問題は、非常に專門家の間にも議論がある問題です。つまり生理休暇というものは、必ず與えなければならないものかどうかという点についても、論議があるわけです。しかし実際生理に非常に困難を感ぜられる人もあるし、比較的軽微に済む人もあるというような状況で、非常に生理困難の方については、これは有給でお休みになるのは認めざるを得ませんし、認めるべきです。ですから現在はそういうやり方をしております。一律に生理休暇を與えるというやり方はとつていない、こういう状況であります。
#45
○田島(ひ)委員 慰労休暇の問題を御返答いただきたいと思います。慰労休暇もとれない人がたくさんありますが……。
#46
○大野説明員 慰労休暇は、御承知の通り事務にさしつかえない限り、差繰りして與えるという建前であります。それで事務にさしつかえない限りは與える趣旨ですが、最近では年次二十日の休暇を全員に與えるということは、非常に困難になつておることは事実でございます。
#47
○田島(ひ)委員 それが今年度でとれなかつたら、來年度にもらえるかどうか、そういう点はどうなんですか。
#48
○大野説明員 それは持越しはいたしません。
#49
○田島(ひ)委員 そうすると、結局実質上はとれない。人が足りないからとれないので、これはとりたくても慰労休暇なしになつたという結論になります。生理休暇も慰労休暇も、実際は全然ないという結論になるわけですね。人が足りないからとれない、こういう点はどうですか。
#50
○大野説明員 必ずしもそうではないのです。生理休暇にいたしましても、慰労休暇にしましても、仕事の差繰りが絶対につかないということはございません。ですから差繰りのつく限りは、休暇は與えられるのであります。ただこれが、たとえば週休制のごとく、制度的に與えられるものは、休暇要員というものは定員的にも見てありますので、これは、確実に一週につき一日の休日というものは與えられますけれども、それとやや性質を異にするものですから、そのように一律には参りませんが、しかし絶対に慰労休暇なり、生理休暇はないということはございません。ことに生理休暇につきましては、ただいまも申しました通り、実際お困りになる方はお休みになつても、給料は差上げるということで、実際適用しておるのでございますから、その点は実際問題としてぐあいよく処理できておるものと考えております。
#51
○田島(ひ)委員 私の聞くのは、定員法で、実際とれなくなつておるというのです。それに対しで結局ないということを、当局として認めるという結果になるのですが、慰労休暇だつて、これは認められておるけれども、実際人が足りなくてとれないということになつておるのですが、それに対する御返答なんです。結局は慰労休暇も生理休暇も認められておるが、実質的にはなくなつておるという結論になる。
#52
○大野説明員 先ほど申し上げたので、大体御了解願えたと思いますが、ただ慰労休暇等の性質が、週休制の休日のごとき性質のものでないということを御了解願えれば、自然話はおわかり願えると思います。
#53
○田島(ひ)委員 最後に私は今の椎熊さん……。
#54
○飯塚委員長代理 ちよつとお待ちください。まず質問だけを済ませたいと思いますから、大臣と政務次官はおりませんが、両省の事務次官以下事務当局がずらつと並んでおりますから、御質問がありましたらそれを済ましてから……。御質問ございませんか。
    〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
#55
○飯塚委員長代理 それでは次に先ごろ承認を得ました國政調査に基きまして、関東、東北、北海道班、中部班、九州班の三班に、委員を派遣いたしたのでありますが、ただいまより現地調査の報告をしていただきます。
#56
○井之口委員 この報告書の内容もまだ檢討しておりませんし、この報告書は非常に重要だと、こう思う次第であります。それで今すぐここにかけてこれを審議するといつたところで、この内容は三班にもわたつておることでもありますし、一應この案をあらためて檢討いたしまして、日を新たにしてこれを審議するということにしたらどうかと思いますが……。
#57
○飯塚委員長代理 これはただ調査の報告でございまして、別に御審議をいただくわけではございません。それでもしよくお読みをいただきまして、何か当局に質疑なりがあるというような場合になりますならば、またそうした機会も理事会等に諮つて得たいと思つておりますけれども、ただいまはただ報告だけでございまして……。
#58
○井之口委員 報告でありますために、それに自分らは調査員として参りまして、そうして自分らの目でも見、聞きもしたわけでありますが、起草にあずかつておりません。そのためにこの中に何が書いてあるか、十分檢討するひまがない。これは政府委員において十分審議して書かれたものだろうと思うのでありまして、非常に大部なもので内容が充実しておりますから、あらためてこれは研究した上でこの報告書を……。
#59
○飯塚委員長代理 ただいまから御報告を願うのは、班長の意見なんでございますから、これに対しましてもし実地に御調査いただいた委員の方から、その報告に対して御異議がありますれば、また少数意見として承ることにいたしますが、とりあえず班長からの御報告を求めることにいたします。
#60
○井之口委員 これは班長個人の意見でございますか。調査團の報告書でございますか。班長個人の意見でございましたならば、それを聞きおくという程度で、あとで意見を述べることについても、また日をあらためてやることにしますが、少くとも調査團の意見としてこの報告書が出されると思いますから、この調査に参画した人々は責任を持たなければならぬ。
#61
○飯塚委員長代理 班長といいます以上は、個人ではございませんけれども、何しろ休会中でありまして、実地においでになりました方々全部と、お打合せをするいとまもなかつたわけでありますので、その点につきまして、それは班長の個人の意見にわたるわけであつて、派遣委員としてはさような報告は困るというような御異論がありますれば、これはやはり後ほど承ることにいたします。そういう機会は十分お與えいたします。
#62
○井之口委員 そうするときようのは、班長の個人の私案であつて、それを一ぺん出してみて、それであとで各委員がこれに意見を述べて、そうしてもう一ぺん報告書をまとめ直す、こういう意味ですか。
#63
○飯塚委員長代理 班長が総合した意見でありますが、一々派遣の委員について、詳細な分にわたつてまでお打合せすることができなかつたわけでありまして、大体班長といたしましてはこれが総合的意見という見地に基いて、報告いたしておるわけでありますから、実際におきましてその詳細にわたつて報告に漏れておる点があるとか、あるいは多少の食い違いがあるとかいうような御感想を、実際においでになつた委員の方がお持ちになるならば、その点につきましてはまた追つて少数意見として御報告をいただきたい。
#64
○井之口委員 これは詳細にわたつての御相談がなかつたのはもとよりでありますが、大体にわたつてのこの報告書についての御相談がまだないのであります。これはここに來て初めて見たんです。こういう状態でありますから、これでは今の委員長の御意見は違うのではないか。
#65
○松本(善)委員 井之口委員はこの調査に関するところの、いわゆる打合せ会にはおいでになつておられないから、こういうことはお知りにならぬのは当然だと思います。大体この前、田島委員は理事であられるので、一應は理事会において相談した事項であります。
    〔飯塚委員長代理退席、委員長着席〕
 理事はまたその党を代表しておられるというあり方から考えまして、小委員会において大体こういうふうにするということは、お打合せになつたはずでありますから、一惡その点御了承願いたいと思います。
#66
○田島(ひ)委員 それは少し話が違うと思います。私は理事会に出まして、今度の委員会を開くことを申し出まして、委員会は國政調査の報告を議題として、委員会を開くという点について話し合つたと思います。國政調査の結果のことについて、報告書のことについては伺つてい事なかつたのであります。
#67
○辻委員長 ちよつと速記を止めてください。
    〔速記中止〕
#68
○辻委員長 それでは速記を始めてください。ただいま申し上げました派遣委員の調査報告は、本日はこれを取消しまして、追つて後日にいたすことにいたします。
#69
○田島(ひ)委員 定員法の問題でありますが、定員法を通したのが共産党で、民自党の政策に対峙して反対されたのが民主党派であると申されて、なかなかはなばなしい議論をやつておられたのですが、しかしこれは民自党と民自党に対峙した民主野党派の、目くそ鼻くそを笑うというたとえもありますから、まあそういう程度のものと思つて聞いておきますが、とにかくたいへん卑劣な話であつて、それに対して私どもはやはり一言速記録の上にとどめる必要上、ここでお答えをしたいと思います。といいますのは、定員法に終始一貫反対したのが共産党であるということは、これはもう労働者自身が認めておる。労働階級が認めておる。これが一番の証拠だ。これは定員法が出る前から、われわれは院内、院外を問わず、大きな力となつて反対して参つたのであります。そして御承知のように二十一日の夜中の三時に、定員法は通過いたしましたが、この先議会でのわが党の代表の反対、それから質問は、速記録、公報に出ておりますから、歴然としております。二十三日まで二日延期したときに、共産党が與党側に賛成して議場に出なかつたから、これが通つたということを、議会後に民主野党派の方、あるいは社会党の左派まで含めて、一緒になつて共産党攻撃のたつた一つの手としておつたのであります。名古屋では徹底的にこれが官伝されていて、私は驚きました。あのときは御承知のように社会党と共産党がはつきり話し合いまして、あの晩私は十時ちよつと前までおりましたが、そのときわれわれは三十五名いたわけではありませんけれども、何でもあのときは定員に八名ほど足りなかつたために、議会内の規定に違反して、審議ができないと言われたのです。ところがわれわれはあの時社会党と話し合つて、今晩は十時近くまで、もんでいたけれども、本会議に出席しない。おそらく民主自由党だけでは本会議は開かれまい。また開かれる可能性はないし、開いたところで自党だけで決定することはあり得ない。また定員にも満たない。だから引上げるということをはつきり社会党と約束いたしました。ところが社会党こそがそれを裏切つて、民自党の政策に乗つて、ずるずると議場に出てしまつた。あのとき私は十時少し前までおりましたが、運営のための人だけ二、三人残しておいて、退場したのです。そういうわけで、御承知のようにあの晩参議院ではわが党の代表が、國会が済んだあとで除名処分になるほど、徹底的に定員法に反対をしたのです。むしろ社会党自身が、共産党との公約を裏切つて、こちらに話さないで、ずるずるべつたりに引きずられて行つて、本会議場に入つた。こういうわけである。社会党は、共産党が民自党と一緒になつて、廣川弘禪と一緒になつて、暴力革命をやつたのだという、ばかげたことを宣博しておりましたが、万一あのときそういう方法がとられたとしたも、最後の食確法の例を見ても明らかなる通り、民自党自身の暴力的な態度で、食確法が押し切られている。最後に一時間何十分の堂々めぐりをしても、これは不可能だと思われます。それは別にしても、共産党ははつきりそういう職法をもつて社会党と話し合つて、そうしてわれわれはあの晩退場しました。ところが社会党でそう言つておられる人々も、おられない人々も、あの晩一本調子に出席していない。名前をあげますと、社会党の赤松さんなど出席していなかつた。御自身出席していないのに、あの晩通したのは共産党だと言つておる。こんなことは、いまさら私がばかげた弁解をするまでもないことです。労働階級のために眞に戰つておるのはだれかというと、共産党である。今まで及び今後の事実を見ていただけばわかる。これを申し上げて私の椎熊委員に対するお答えといたしておきます。
#70
○椎熊委員 田島君は知らない。本人のためにならぬから、教えてあげます。
#71
○辻委員長 速記を止めてください。
    〔速記中止〕
#72
○辻委員長 速記を始めてください。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後三時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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