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1949/05/21 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 懲罰委員会 第5号
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1949/05/21 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 懲罰委員会 第5号

#1
第005回国会 懲罰委員会 第5号
昭和二十四年五月二十一日(土曜日)
    午後二時七分開議
 出席委員
   委員長 松木  弘君
   理事 大西  弘君 理事 河原伊三郎君
   理事 佐々木秀世君 理事 高木 松吉君
   理事 渡邊 良夫君 理事 石井 繁丸君
   理事 春日 正一君 理事 小林  進君
      大橋 武夫君    田中  元君
      内藤  隆君    中川 俊思君
      福永 一臣君    福田  一君
      松井 豊吉君    吉武 惠市君
      佐々木更三君    林  百郎君
      島田 末信君
    ―――――――――――――
 委員外の出席者
        議     員 小西 寅松君
        議     員 平川 篤雄君
        議     員 立花 敏男君
四月二十三日
 委員井之口政雄君及び中野四郎君辞任につき、
 その補欠として林百郎君及び尾崎行雄君が議長
 の指名で委員に選任された。
同月二十五日
 委員岡田春夫君辞任につき、その補欠として中
 原健次君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十八日
 委員岡西明貞君辞任につき、その補欠として山
 崎猛君が議長の指名で委員に選任された。
同月三十日
 委員尾崎末吉君、庄司一郎君、平島良一君及び
 神山茂夫君辞任につき、その補欠として中野武
 雄君、樋貝詮三君、増田甲子七君及び田島ひで
 君が議長の指名で委員に選任された。
五月二十日
 委員田島ひで君、尾関義一君、山崎猛君、中野
 武雄君、樋貝詮三君、増田甲子七君及び木村小
 左衞門君辞任につき、その補欠として春日正一
 君、中馬辰猪君、中川俊思君、大橋武夫君、古
 武惠市君、福田一君及び島田末信君が議長の指
 名で委員に選任された。
同月二十一日
 理事尾関義一君及び井之口政雄君の補欠として
 大西弘君及び春日正一君が理事に当選した。
同日
 高木松吉君及び小林進君が理事に追加当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 議員立花敏男君懲罰事犯の件
 議員小西寅松君懲罰事犯の件
    ―――――――――――――
#2
○松木委員長 これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします事。理事井之口政雄君、理事尾関義一君が委員を辞任されましたので、理事の補欠を選任いたしたいと思います。御意見がなければ、委員長から指名をいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○松木委員長 それでは理事に春日正一君、大西弘君を御指名いたします。
 次に去る十三日の議院運営委員会におきまして、理事の数を二名増員することに決定いたしたのであります。理事の追加選任をいたしたいと思いますが、御異議がなければ委員長より御指名をいたしたいと思います。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○松木委員長 それでは高木松吉君、小林進君を理事に御指名いたします。
 暫時休憩いたします。
    午後二時九分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時二十一分開議
#5
○松木委員長 休憩前に引続き会議を開きます。
 昨日院議をもつて付託されました議員立花敏男君懲罰事犯の件及び議員小西寅松君懲罰事犯の件を一括して議題といたします。
 まず懲罰動議の提出者であります平川篤雄君から、動議提出の趣旨について説明をお願いいたしたいと思います。
#6
○平川篤雄君 私は昨日立花敏男君と小西寅松君の両君に対して、懲罰委員会に付するに値する事犯ありと認めまして、動議を提出いたしましたところ、全会一致の御賛成を得た次第でございますが、ここにいささか私の考えておりますところを述べまして、趣旨の弁明をいたしたいと存じます。
 私がこの両君を懲罰委員会に付すべき十分なる理由ありと断定する根拠は、きわめて簡明でありまして、皆さんがすでに目撃せられましたように、ともかくも言論以外の暴力を行使したという点、この点のみにおきまして、すでに委員会に付託すべき問題であると考えておるからでございます。もとよりこの行動というものは、分析をいたしてみますならば、いろいろな考え方ができるかと思います。たとえば、その場の雰囲氣というものも考えなければなりません、あるいは因果関係も考えなければならないと思う。その原因につきましても、心理的な、あるいは物理的な、肉体的ないろいろな原因もございましよう。また時間的な系列ということも考えてみなければならないと思います。けれども、さようなことを考えますのは、すべて当委員会の問題でございまして、さような判断は賢明なる懲罰委員諸君がおやりくださればいい。問題はただ委員会に付すべき行為があつたとすれば、本会議のあの議決と申しますものは、送り込む一つの手続として行われていいものであると判断をいたした次第でございます。
 さて皆さんも御承知のように、かなり長い時間にわたりまして紛乱は続けられたのでありまして、それに参加いたしました者は、かなり多人数に及んでおることは事実でございます。議場内で組み伏せたり、あるいは毆打いたしましたり、あるいは秩序を守つておりますところの衞視諸君に対しましても、相当な暴行のあつたことは事実でございますし、そういうような方々の中には、名前を指摘することのできるような、はつきりした人ももちろんあるのであります。けれども、私が特にこの立花敏男君と小西寅松君だけを選びましたことは、一つには、民主自由党におかれましても立花君を指摘しておいでになつたようでございますし、また共産党の方におきましても小西寅松君を御指摘になつておつたようである。このことはよほどはつきりした事実に基いておるものと考えますし、私どももさように思つておるわけでありますが、さらに特に私ここに一言いたしたいと思いますことは、この両君のみを指摘いたしました理由の最大のものは、次のような氣持にあるのであります。
 すなわちもしもあのときに院内秩序を乱し、規則に違反した行動を取上げますならば、無数でありましようけれども、さようなことよりも――つまり個々人が行いました行動、これはもちろん責任を追究すべきでありますけれども、それよりももつと考えなければならないことは、今國会に入りまして與党の諸君も野党の諸君も、議長のもとにおきましてできるだけ國民の信頼にこたえ得るような議会運営の形式を樹立することに努力をして参つて來たのでありますが、しかもそれはなかなか確立せられるに至りませんで、これほどまでの問題ではありませんが、小さな紛糾は常に続けられて來たわけでございます。かような事態におきまして、暴力的な言動はもちろん、卑猥なるやじでありますとか、あるいは個人の名誉を毀損しますような言動、あるいは、公党の立場をまつたく何と申しますかどろを塗つてしまうような、そういう言動に対しても、責任をとつてもらうことはもちろんでありますけれども、いわゆる暴力ざたというものも含めまして、民主主義の議会からかかる一切のものを將來にわたつて放逐いたしたいという心持が十分にあることをお認め願いたいのであります。
 次に、私どもは、すでに起りました件に対しましては、率直にその非を認めまして、國民に対しまして謹愼の意を表する必要があると考えた次第でございます。これは小西寅松君あるいは立花敏男君個人がさようにすべきことはもとよりでありますけれども、衆議院といたしましてさような氣持を表明することは、最も議会の威信を保持する上に大切な問題ではないかということを考えたわけであります。
 かかる意味におきまして、大衆の持つております判断と感情に從順であることのうちに、眞に公平なものが存在すると私は考えざるを得なかつたのであります。いかにも私どもは当事者でございませんので、第三者的な冷静な裁判官的な冷たい態度をもつてこれに当つて來たように思われるのでありますけれども、決してさような心持はございません。もつぱらただいま申しましたような心持によつて、この両君の懲罰動議を提出した次第であります。幸いに全員の御賛成を得まして、ここに私どもの動議が御採択になりましたことをたいへんありがたく考えておる次第でございます。これは私の権限ではないのでございますが、ただいま申しましたようなこの両君の行動につきまして、いかなる御裁量が行われるか、こういう点につきましては、先ほど申し上げましたように種々の御観点もあろうかと存じまする私の先ほど以來、るる申し上げましたような、將來にわたつて民主主義議会から暴力を駆逐したいというこの氣持を、その中に十分取込んでいただきますならば、仕合せこれに過ぎるものはないと考える次第でございます。これはまことに蛇足でございますけれども、私の希望をつけ加えまして以上簡單でございますが趣旨の弁明といたしたいと存ずる次第でございます。
#7
○松木委員長 ただいまの平川君の趣旨弁明に対しまして、御質疑がありましたら御発言を願います。
#8
○佐々木(秀)委員 提案者にお伺いいたしたいのでありますが、今日提案者の動議を提出されましたいろいろな観点につきましては、われわれも了承いたしまするが、御承知のように、院内において、しかも議員並びに傍聽者あるいは各関係者の目前において行われた暴力行為であることは、いまさら申し上げるまでもありません。ただその暴力行為の発端までの経過につきましてはいろいろありましようが、暴力に移つたということは、御承知の通り立花敏男君から始まつたのであります。先ほど提案者が言われました通り、その以後において、派生的ないろいろな暴力行為、あるいはその他の喧騒状態が繰返されたのでありますが、立花敏男君が小西君をなぐつたということから、小西君の行動も來たのではないかと私考えるのです。このことは私は決して民主自由党の代議士だからというのではなく、その点を公平に取扱いたいということから御質問するのであります。そういたしますると、立花敏男君を懲罰に付するということは当然であります。それに小西君をつけ加えたという提案者の趣旨を、もつと明瞭に御説明願いたいと思うのでありまする
#9
○平川篤雄君 ただいま佐々木君から御質問になりました点につきまして、私提案の趣旨弁明にも申し上げましたように、この両君を委員会に付するに至りました動議について御賛成を得たのでありますし、また先ほども申しますように、單に暴力を行使したというだけの理由をもつて、私がこの動議を提出したという弁明を申し上げました点におきまして、大体御了承を得ていることではないかと考えるのでありますが、ただいませつかくの御質問でございますから、私の見解をつけ加えますならば――もつともこれは動議の提案の範囲を逸脱しておるかもしれないと思いますが、おつしやいます通りに時間的な順序から申しますならば、つまり目でつかまえますところの現象だけを取上げて言うならば、確かにこれは立花君が背後から小西君を毆打したということによつて始まるということを申し上げてもさしつかえないと考えております。
#10
○佐々木(秀)委員 提案者の動議の範囲から逸脱しておるじやないかとも考えられるということを聞いたので、やや私も満足するのでありますが、ただ先ほどから提案者が言われます通り、派生的な暴力行為はたくさんあつた。しかし今回小西君を取上げたということは、民自党から立花君を懲罰に付するという動議が出ており、共産党から小西君を懲罰に付するという動議が出ておるので、両方とつたというような御出説明が前の説明の中にあつたのですが、そういたしますと、他党から出ておるから両方を取上げてやつたということであるならば、ほんとうの懲罰動議の根幹をなす原因にはならないと思うのであります。もちろん、あなたが実際立花君が小西君をうしろから毆打した事実を認めた、それは懲罰にかけるに値する。その以後に派生的暴力行為があつたという、その派生的な中の一つが、やはり小西君の暴力行為であると考えますが、その点に対しての御見解をひとつ承りたい。
#11
○平川篤雄君 ただいまの御質問にお答え申し上げますが、もちろんただいま申し上げましたように、立花君、小西君の行動につきまして、両派から出ておりましたところの懲罰の動議に、この方々を指摘されておるということは申し上げましたが、それは私どもの判断の原因になつた問題ではないのでありまして、それと同じように個々にたくさん発生した事件がございますが、何と申しますか言葉は少し当らないかもしれませんが、この件の主演者と申しますか、二人の大立物といえば結局こういう方々になるのではないか。事実また目で見てみましても、ただいま立花君については明白でございますので申し上げませんけれども、小西君の場合におきましては、実際後の長い間の行動、つまりしまいには逃げまわつております立花君を追おうとして取巻かれた、その行動というものは、最も印象深く皆の目に映つておることでございまして、いろいろ問題を取上げて、総合的な判断をいたしますときには、どうしてもこのお二方がお氣の毒ながらやはり一番の中心の人物として考えられるのではないかというふうに思つたわけです。その他の方々を羅列しておりましては、これは実に大きな問題で、たとえば議場を離れまして喧騒の行為をとつておつたというようなことまで取上げたら、おそらく数十人あげましても限りのない話ではないかというような観点におきまして、代表的にお二人を選んだ意味でございますので……。
#12
○佐々木(秀)委員 実は懲罰動議に私も賛成をした、満場一致賛成したのであります。御承知の通り懲罰動議というものは質疑討論は用いられないということの結果、こうしてあなたにここでお聞きしなければならないような結果になるのでありますが、そうするとこういうふうに受取つてよろしいのでございますか、要するに暴力の発端は、立花君が小西君を毆打したということによつて始まつた。その後派生的暴力はたくさんあつたが、ただ小西君の行動が派生的なうちの最もはなやかなものだつた、こう印象づけられたということにおいて、提案者が懲罰動議に該当する三人として提案したということにとつてよろしゆうございますか、それをお聞きしたい。
#13
○平川篤雄君 先ほども申し上げましたように、行動と申しますものは、これはただ視覚において捕えられるものだけ考えてみても、それは一つの立場がございましようし、またそこに心理的なあらゆるものを含めて判断することもできるかと思いますが、先ほど申しましたように、その場の雰囲氣でございますとか、あるいは因果でありますとか、そのほか御本人たちの心理的な状態というようなものを一切考えないで、目に映りました、網膜に映じた時間的な順序というものだけを取上げて考えますならば、佐々木委員のおつしやいましたようなことは、私もまた認めざるを得ないと考えております。
#14
○佐々木(秀)委員 わかりました。
#15
○松井(豊)委員 佐々木委員の御質問に関連して、平川さんにこの両氏の懲罰動議に対して二、三点伺いたいと思います。先刻の御説明によりまして大体民自党と共産党という代表的な――率直にいえば小西君に犠牲になつてもらうというようなふうにも見えるのでありますが、また一方は受身である、正当防衞という見解から見ても、当然これはやらなければならぬことであります。そこで立花君のやつた行動は、断じて同僚議員としてわれわれは許すことはできない。というのは、もし万一あの行動は、突き場が悪ければ、一突きで生命を失う、というのは、場所によつてであります。そこで小西君が受身にまわつて、仕返ししようとしたが、仲裁の人々の取巻きによつてできなかつた。これは当然どなたがあの立場になつても、仕返しをしようということは、いわゆる日本人の日本魂からいつてやらざるを得ないのでありますから、私たちはあの場面を見ても、犠牲にするということは、これは重大問題だと思うから、切り離して、どこを懲罰するという具体的根拠を御説明願いたいと思います。
#16
○平川篤雄君 今までにも申し上げましたように、なるほど今おつしやいましたようなことはあろうかとも存じます。しかし私が皆さんに対しまして動議を提出して御賛成を求めました理由は、そこにあるのではございません。すなわち議場内におきまして、言論以外の暴力を用いてはならないということは、これは常識と申しますか、一つの道徳でございます。また國民だれしもこれまでの旧憲法時代からの議会を通じまして、常に國会を指彈して参りました一つの大きな問題でございます。ことに最近では、何かこの神聖なる議事を日比谷の動物園にたとえるがごとき漫画等も散見をいたしまして、お互いにきわめてこれを苦々しいことと考えおる次第であります。さような意味において、とにかくもこの議場内におきまして原因結果のいかなることがあろうとも、暴力を行使するということ、それだけをもつてしても、私はこれは懲罰に値すると考えて提出をいたしたわけであります。今もおつしやいましたように、日本人的な感情から、そういうふうにならざるを得ないというようなことも、私も人間である以上認めざるを得ないのでございますけれども、そこは私の提出いたしました心持とはいささかはずれておるのであります。うそだとは申しませんけれども、提出いたしました氣持とははずれておることを御承知おきいただきたいと思うのであります。
#17
○大西(弘)委員 ちよつと動議提出者の心理なり御意見なりが、今後懲罰委員会及び委員としての処断の上に大切な資料にもなるかと思いますので、なお一点つけ加えてお尋ねいたしておきたいと思うのであります。本件は暴力というようなことにおいて提案されておることは、提案の理由にもありますし、今提案者の申されたことにもはつきりしておるのですが、その暴力の程度をどのように考えておるか、われわれその処罰に対し、情状酌最等のその処断り量定に必要になつて来るのであります。從つて立花君が小西君の頭をうしろから行つて毆打したということの事実は、提出者ははつきり認めておる。小西君の場合は、ただ立花君を追われてつかまえんとするその行為が暴力の行為に値するものだ、人間としてたたかれたら一應追われるのは常識のようだが、しかし神聖なる議場においては、そういうことが暴力行為にあるいは該当するのではないかという観点から、両者ともその動議の中に入れて提出したものであるというふうに、私どもが考えていいのか、それとも小西君が立花君のごとく、反対に立花君を毆打したというような事実でもあるいは認めたふしがあるのか。ただ立花君が小西君を毆打したという事実は認めておる、そのほかは單に小西君が立花君を追われたということが暴力の行為に相当するように思うというような見解で動議を提出したのか、その点をはつきりお聞かせ願いたいと思うのです。
#18
○平川篤雄君 ただいまのお答えを申し上げる前に、私まことに不敏でございまいして、さつきから持つておる一つの疑問がございますので、事務当局あるいは委員長、どなたからでもけつこうでありますが、ひとつお聞かせ願いたいと存ずることがあります。私はただいま申し上げましたような趣旨におきまして、懲罰動議を提出いたしまして、これが趣旨弁明をいたしましたところ、幸い異議なく皆さん方の御承認を得まして、ここに懲罰委員会を持たれ、今日会議が開かれておる次第でございますが、ただいままでるる私に対して御質問に相なつておりますことは、趣旨弁明の中にも申し上げましたように、その行動を分析いたしまして、またあるいはいろいろの証拠固めもいたさなければならないような、複雜な問題をこれは含んでおるのでございます。かようなことにつきまして、もちろん自分の意見を申し上げることを参考としてお聞きくださることはけつこうなんでございますけれども、委員会の委員の一人といたしまして、何と申しますか、私見にわたるのはいかがかと考えるのでございますが、その辺の範囲は一体私どの程度までお話をしてけつこうなものでありますか、ひとつお答えを願います。
#19
○林(百)委員 ちよつとその点で、私たちの希望としては、なるべく客観的な事実をここに出して、それを材料にしてこの懲罰委員が判断したいと思います。なるべく客観的な事実を出したいということで、平川君に先ほどから各委員が質問しておると思うのです。いずれそれぞれの委員の持つておる意見とか、あるいは主観的なことはまたあとから出て来ると思います。ここではわれわれは客観的な事実を明らかにしたいと、こう考える。そこでこれは委員長にお願いしたいのですが、やはり私どもの方からも小西君に対する懲罰動議が出ております。これは平川君の説明でも足りないし、また民自党の諸君の言つたことでも足りない点をわれわれは持つておるのですから、客観的な事実を明らかにするために、適当な機会があると思いますが、発言を許していただいて、なるべくここに客観的な事実を明らかにすることに委員会として、主力を盡す方向に、今日は進めていただきたいということを、ちよつと議事進行として希望したいと思います。
#20
○佐々木(秀)委員 ただいまの林君の御意見ごもつともですが――、もちろん提案者に対しては、委員として今主観を述ぶべきではないと私は考えておる。ただ林君のお話の中に、共産党の方からも小西君の懲罰動議を出したのだという言葉がありましたが、それを議論するわけではないが、その考え方はやめてもらわなければならぬ。なぜかならば、そうなるとわれわれの方からも立花君の懲罰動議を出した。それをお互いに話合いで両方ともひつ込めて、提案の場合は共産党もなくなればわが党もなくなつて、要するに新政治協議会の平川君の動議一つのみを取上げて言つておるのですから、そのためにわれわれにも発言を許してくれということは私はいかぬと思います。ただ公平にこの客観情勢をお聞きするという程度の発言はけつこうであります。
#21
○大西(弘)委員 私は別にこの提出者に対して、その深いところを、何か証拠になるようなものをつかむためのあれでない。ただ提出の理由が私どもにぴんと來ないふしがある。と申しますのは、この提出の理由に対して、私どもはもちろん賛成した。賛成をしたのだが、この賛成は、私が今申しましたように、立花君が小西君を毆打した、そうして小西君も立花君を追われたのだから両々懲罰動議に付したものだ、こういうふうに考えておる。私どもの考え方はその面において賛成したわけであります。ところが、今の暴力行為、毆打行為とか毆打事件とかいうような言葉が提出者の弁明の中にありますものですから、その言葉がある上においては、その観点をはつきりしておく必要がある。そこで立花君が小西君をなぐつたことは、これは毆打事件に該当するのだが、小西君がやはりその一つの線で提案されて懲罰動議に付されたのであるが、その提案も、ただ小西君が立花君を追われたということ自体が、暴力行為に相当するもののように思うということで、提案したのではないかというふうに私どもは考えておる。それよりほかに何かお考えがあるかないか、その点をお聞かせ願つておくと、非常に理由がはつきりして來ると思います。
#22
○平川篤雄君 ただいま私がちよつと質疑申し上げましたことによりまして、私はかように了承いたしております。いろいろな小西、立花両君の行動についての私の明白なる判断の点は、いわゆる暴力を行使したということ以外にはない。それがどういう原因で起つて、どういうふうになつて、いかなる心理状態のもとに行われたかということは、これは私としての見解はございますけれども、その点はお聞きおきくださいまして、それを御取捨相なろうともどうなろうとも、それはすべてこの委員会の御意思にあるというふうに考えてよろしゆうございます。こういうふうに考えておるわけであります。そこでただいま大西委員の御質問の点でございますが、その点に関しまして、私のこれを提出いたしました、いわゆる暴力という言葉の意味から申しますと、もとより直接に身体的な関係上加えるという点につきましても、小西君にもその場合があると考えておる次第でございます。それはあの瞬間五、六分の間に行われたということ以外に廣げることも私は可能かと考えますし、また一つの心理的、何と申しますか、あの場合の目に映じました事態から判断いたしまして、やはり立花君が逃げまわるのを追いかけて行くことの中にも、それだけにもやはり暴力的なものが存在すると私は考えております。けれども、いわゆる身体に直接危害を加えた点につきましては、場所、時間というようなことをもう少し廣げて考えることもできるのではないかという氣持を持つておる次第であります。それは私の考えであります。
#23
○大西(弘)委員 よくわかりましたが、速記の上にはつきり記録しておきたいことがあります、と申しますのは、今提出者は時間的の判断で、要するに立花君が毆打したこと、肉体にさわつたことは見ておるけれども、小西君が肉体にさわつたことは見なかつた。しかし追つかけて行きおる事柄が肉体にさわるような行為と思つて動議を提出したというような考えでおられるように思うのですが、そういうことであれば私どもこの提案に賛成した一人として、やはり根拠は一つも間違いはない、こう考えておるのでありまして、これは一致した線があつたと考えるものであります。どうもありがとうございます。
#24
○中川委員 ちよつと議事進行でありますが、御承知のごとく会期もあと余すところあす、あさつてです。この懲罰問題は、両方相当尖鋭化するであろうと思う。そこで大体当初におきまして、この運営はどうするとか、今日はどこまであげる、結論はいつ得るか、こういうことをはつきりきめてかかることが必要じやないかと思う。とにかく提案者の説明に対して御質問なさることは自由でありますが、先ほどから聞いておりますと、すでに本論に突入しておる。それはむろんけつこうであります。質問されるのでありますからけつこうでありますが、要するに結論をいつ得るか、これはあさつての機会を逸しますと、もう懲罰は今議会においてできないことになるのであります。そうしますと、せつかく提案者の言うように、國民が注意を持つて見ておるこの問題を、うやむやに葬られたという疑念を國民に持たすわけで、これは議会の権威を失墜することになるのでありますから、その点をはつきりきめておいていただきたい。
#25
○松木委員長 ただいまの中川君の御意見は、適当の機会にお諮りいたします。
#26
○佐々木(秀)委員 ただいまの御覧間は、私がお答えするのはどうかと思われるふしもありますが、理事としてお答えしたいと思います。先ほどの理事会におきまして、本日は提案者の趣旨弁明を聞き、それに対して質疑應答をいたし、その次は該当されております立花、小西両君を、この委員会の名によつてこの席上に來ていただきまして、個人の考え方、あるいは弁明と申しますか、それをお開きしまして、その方々に対しての質疑應答を繰返して、それによつて各党にお帰りになつて十分御判断願つて、明日は継続してやるということの行き方を先ほどの理事会において決定した。本日はこの程度で散会しようということで……。
#27
○中川委員 結論はいつですか、きまつていないのですか。
#28
○佐々木(秀)委員 結論は重大でありますから、何日何時までということはでき得ないと思います。但しわれわれの氣持としては、この第五國会開会中にはどうしても結論を出さなければならぬということは考えております。
#29
○小林(進)委員 今の提案の理由についてですが、これは当時者にお聞きして、さらにはつきりしなければならない点だと思うのであります。提案者に一つお聞きしたいことは、今言う小西君が暴力でなぐられたということの前に、聞きますれば何か佐々木君の所へ神山君が行つていて、打合せ中の言葉のやりとりで小西君が飛び出して神山君の所へ行つてその交渉の仲間に入つた。そこへあとから立花君が來てなぐつたということになつておるのでありますが、そのなぐられる前の小西君の行為に――自席を立つて神山君の所まで行つて、そして何かの言葉のやりとりをして、それが遂に暴力を振わしむるに至るような――正当な行為としてなつたのか、あるいは錯覚に陷つてそういう暴力行為をやつたのか、いずれにしても懲罰に附するに値する行為が、その暴力を振われる前になかつたかどうかということが一つであります。このたびの御提案の中にそういう客観的な意味まで含めたものがあるかないか。
 いま一つは、この國今内部において、いやしくも数十人の人間が入り乱れて闘つたのであります。その闘つたのは共産党と民自党である。共産群と民自党郡の戰いが院内で行われたわけであります。群をなしてこの両郡が相討つということは、いずれにしても國会内部においては許されない。これは両群から責任者を出して処罰しなければならぬ。その責任者を出して処罰するということが当然ではないかと思うのであります。(「それは質問じやない」と呼び、その他発言する者あり)今の暴力を振われる前の行為に、客観的に見て人を誤解せしめるような行為がなかつたか、それを一つお伺いします。
#30
○平川篤雄君 第一の点につきましては、もちろん私としては意見はございます。しかしその点については私の出しました動議の範囲を逸脱しておるのでありまして、もしさような点がございますれば、先ほど弁明した最後におきまして私が蛇足をつけ加えましたように、ひとつ皆様方が寛大な御処置をおとりになり、情状を御酌量なされるときの御判断におまかせしたいと思います。
 次に第二の、民自群と共産群云々の問題でございますが、これは私は議員平川篤雄として議員立花、小西両君を懲罰に付するように動議を提出いたした次第でございまして、さような判断もまたこれは別の問題に属するかと考えますので、私の答弁の範囲ではないと思います。
#31
○林(百)委員 この際われわれとしては、事実をここで明確にしたいということがこの委員会においての希望ですが、そこで平川君にお尋ねしたいのは、これは新聞にも明確に書いてあります通りに、あの日淺沼君の質問がありまして、あの國税廳設置法に伴つて大藏省の設置法案に対する法律の整備に関する承諾を國会へ政府から求めて來た。この承認の問題についていろいろ問題が起きて來て、大分質問も鋭くなつて來たために、野党の諸君が民自党の交渉員のところへ行つて一應政府はこれを撤回して、出し直したらどうかという交渉をしていたわけです。ところがそれが大分うるさくなつたために、民自党の席から何をしておるのか、そこはらるさいじやないかという声が出て來た。そこで私の方の神山君がうるさいとは何だ、場内交渉員が交渉をしておるのにうるさいとは何だ。そして神山君が、このばかやろと言つて、それで口のやりとりになつた。(「林君は創作がうまいよ。」と呼ぶ者あり)ぼくの方はそう解釈しているわけだ。何だこのばかやろうと言つたために、ばかやろうとは何だということで、小西君が神山君のネクタイを絞めて來たわけであります。とにかくネクタイをつかまえた。(発言する者多し)向うはつかまえたと思うだろうが、われわれから言えば絞められたように見えた。そこでこれは何とかしなければならないというので立花君が行つて、何とかするしようもあつたろうけれども、なぐつたというような不幸な事態が起つた。そこで私どもとしては、少くとも場内交渉員が正式の権限に基いて場内交渉をしておるときに、その交渉員のネクタイを交渉員以外の者がつかんだりあるいはからだに手をつけるということは、少くとも懲罰事犯に値する。これは一種の物理学的な……。
    〔「君は申合せをしたことをやらなければいかぬ」。「君は主観を入れないで、客観的に批判をすると言つたじやないか。」と呼び、その他発言する者あり〕
#32
○松木委員長 私語を禁じます。
#33
○林(百)委員 申合せに礎つておるじやないか。神山君のネクタイをつかんだことを認めておるじやないか。
    〔発言する者あり〕
#34
○松木委員長 私語を禁じます。
#35
○林(百)委員 小西君が神山君のネクタイを絞めつけた。だから客観的にわれわれはこれを暴力行為と考えた。だから小西君に対する提案理由の中には、これは当然包含されて、小西君の懲罰動議が提出されておると解釈しているが、この点について提案者の説明を聞きたいと思います。
#36
○平川篤雄君 非常に長い御質問でありますが、なるぼど私も議院運営委員をいたしておりまして、当日の議事の経過等については幾分承知しておるところがございますので、私個人の意見はあるのでございます。また場内交渉係といたしまして自分もその末席を汚しておりますから、神山君の交渉中に起りましたところの、小西君がネクタイをつかんだか、あるいは首を絞めたのか、それは皆さん方の御判断におまかせするよりしかたがないと思いますが、しかしそうした私の判断の限りにおきましては、ある種の職務の妨害と申しますか、そういう言葉が適当かどうかわかりませんが、さような点が少くとも認められないことはないと考えております。これも私の参考意見といたしましてその点だけを申し上げまして、ほかの点は皆さん方の御判断におまかせします。
#37
○林(百)委員 そういう事実があつたということはお認めになりますか。
    〔発言する者あり〕
#38
○松木委員長 質疑の通告がありますから、通告順によつて許します。
#39
○内藤(隆)委員 事案審理の上にすこぶる重大な点と思いますから、ただ一点お伺いいたしますが、あなたの五月二十日の本会議における懲罰動議の提出事由の説明の中にこういうことがあるのであります。「與党運営委員の、議事運営の合理的な方式を見出そうという努力に対しまして、野党委員も満幅の賛意を表して、ただいままで協力して参つた云々という言葉があります。この言葉によりますと、われわれ民自党側が実に民主的な、しかも円満な議事の運営をはかろうとしたというこの事実をお認めなのでありますか。
#40
○平川篤雄君 そこにございますように、議長を中心にいたしまして、この議会をできるだけ円滑に運営をして参りたいということは、私ども運営委員の一致した意思でございました。しかし昨日もお話申し上げましたように、そういう努力にもかかわらず、再三懲罰にかけるとかかけないとかいう問題が起りました。中には現実に懲罰に付せられた事件も起つて参りました。こういうことを言おうとして書いておることでございます。もとよりこれが全部うまく行きますならば、私ども運営委員といたしまして、まことに誇らしい氣持をもつて、お答えを申し上げるのでございますけれども、こういうような事態がたびたび重なりまして、遂にあのときのような問題が起りましたために、提案趣旨の弁明にもたしか申しておると存じまするが、私は非常に遺憾の意を表しておる次第なのでありまする
#41
○内藤(隆)委員 大体においてわかりましたが、私のさらにお伺いしておきたいことは、要するに與党の運営委員が誠意を盡して円滑にして行こうとしておつたその事実、すなわちわれわれが民主的に行こうとしたこのまじめな事実だけをお認め願いたい。そこに私は原因の大きなものを発見と得ると思うのであります。
#42
○平川篤雄君 私も運営委員として、かようなことを申し上げるは少しどうかと思うのでございますが、與党委員並びに私を含めまして野党の運営委員は、そのことを直側に考えておつたということ、それについて努力を傾倒しておつたことは申し上げていいかと存じます。
#43
○大橋委員 私一つだけ伺つておきたいと思います。今まで他の委員からの御質問に対する平川議員のお答えで、大体はつきりして参つたと思いますが、平川君がこの動機を提出されまして懲罰事犯として処断を要求されておりまするか行為は、立花君の場合には、立花君が小西君を殴打した行為であり、それから小西君の場合には、小西君が殴打された後において立花君を追つかけて行こうとした行為、この行為である、こういうふうに了解してよろしゆうございますか。
#44
○平川篤雄君 先ほど大西委員にお答えを申し上げました通りと御判断を願います。
#45
○林(百)委員 先ほどあなたに対する御質問に対して、ある程度議事の進行係に対して妨害があつたと認めるとおつしやいましたが、それはどういう意味ですか。小西君が神山君。ネクタイを持つて絞めた、あるいは絞めない、これは問題があると思います。それは議事進行係の職務の遂行に対して妨害があつたとは認める、それはどういうことですか。
#46
○平川篤雄君 後ほど速記録によりまして、大西委員にお答えしたことをお取調べをいただきますならば――私も人間でございますので、言葉にも少し行き違いはあるかと存じまするけれども、大体おわかりをいただけるのではないかと思います。これは私が動機の提出者としてあの動議を提出いたしました範囲においては、お答えを申すべき問題ではないと思うのであります。ここで皆様方の間において御判断を願いたいと思います。
#47
○林(百)委員 提案者側としては、その点は情状として將來考えるのなら、それはそれでよかろう。そうすると、立花君は突然小西君のところへなぐりに行つた。なぜなぐりに行つたかということは、提案者としては考えておらないということでありますか。
#48
○平川篤雄君 はつきり申し上げておりますように、その場の雰囲氣でございますとか、因果関係であるとか、時間的な順序であるとかいうことは、私は一切問うところでないのでありまして、はつきり私り今まで申し上げました点で大体御了承を得ていただいておると思います。そういう意味で暴力的行動があつたと考えておる次第でございます。
#49
○松木委員長 質問は終りましたので、平川君は任意に御退席になつて、さしつかえありません。
#50
○平川篤雄君 私のお答え申し上げましたところの中に、多分矛盾はいたさないようにお答えいたしたかと存じますけれども、また妙なところがありますならば、何とぞ一つの参考の意見としてお取調べをいただきたいと存じます。いらないことを申し上げるようでございますが、提案者といたしまして、何分とも大乘的な見地に立ちまして御判断を賜わりまして、両君の個人的な罪過につきまして寛大なる御処置が行われますことを、まことに部外者として失礼なお願いでございますけれども、私の心持ちをつけ加えさせていただきたいと存じます。
#51
○松木委員長 この際お諮りいたします。事犯者立花敏男君及び小西寅松君に、本委員会に出席を求めまして説明を聞きたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○松木委員長 御異議がなければ、衆議院規則第二百四十條の規定によりまして、議長を経由して両君の出席を求めることに決しました。委員長よりその手続きをとります。
 まず立花敏男の出席を求めて、弁明を聞きたいと思います。
    ―――――――――――――
#53
○松木委員長 立花君が御出席になりましたから、先刻の委員会の決定に基きまして立花君の弁明を求めます。
#54
○立花敏男君 私日本共産党の立花でございます。本日会期が迫りましてお忙しい中を、私の一身上の弁明の機会を與えられましたことを感謝いたします。
 一昨日本会議の議場におきまして、ちようど各省設置法案が問題になりましたが、私議会に出て参ります前には、全官公廳労働者の一人といたしまして労働組合に参加いたしておりましたので、あの法案に関連いたします労働者の生活の問題につきましては、非常に重大な関心を打つておりました。從つて非常に大きな興味と関心を持つて議事の進行を注視いたしておりましたが、御承知のように社会党の淺沼稻次郎君の質問に端を発しまして、議場が相当混乱をきわめまして、わが党の神山茂夫君が民自党の議席の附近におきまして非常に危険な状態に陥つたというふうに思われましたので、私は思わず自席を飛び出して、かけつけて参りまして、興奮のあまり民主自由党の小西寅松代議士の頭部に手を加えましたことは、私非常に遺憾に思つておりまして、私の非を認めるにやぶさかではないのであります。
 私の行動に対しましては、日本共産党議員團といたしましても、昨日会議を持ちまして、議員團としての自己批判をいたしました。今まで共産党といたしましては、かかる國会内における事件に関連したこともありませんし、待つてこういう事態を引起したことはなかつたのでありますが、今回の事件を非常に反省いたしまして、國会議貴團として今後院内においてかかる行動は絶対に発生しないようにする。しかも國会の内外を問わず暴力を用いるようなことは絶対にしないということを、あらためて再確認いたしております。
 私、共産党の一議員といたしまして、議員團のこの決定の線に沿いまして自粛いたしまして、議員としての責任を全ういたしたいと思つております。このことを申し述べさしていただきまして、私の弁明にかえさせていただきたいと思いますが、最後に一言つけ加えさせていただきたいと思いますことは、この間の事件によりまして、重要なを國会本來の議事の進行を多少とも阻害をいたしましたことは、非常に私といたしましても、重大なる責任を感じておるということを附言させていただきたいと思います。
#55
○松木委員長 ただいまの立花君の弁明について質疑がありましたら、なるべく簡單にお願いいたします。
#56
○佐々木(秀)委員 立花君にお聞きしますが、立花君のただいまの個人的な弁明を聞いて、われわれも同情しておるのでありますが、神山君が院内交渉係としてだれと話をしていたかわかつていましたか。
#57
○立花敏男君 私はつきりどなたとお話しておつたかわかりません。この点は多少距離がありましたので、わかりませんでした。
#58
○佐々木(秀)委員 それは私と話していたのでありますが、そうすると、話の内容もわかりませんね。
#59
○立花敏男君 はあ。
#60
○佐々木(秀)委員 小西君と神山君との話の内容も、そうすると当然わかりませんですね。
#61
○立花敏男君  はい。
#62
○佐々木(秀)委員 そうすると、小西君と神山君との行動はわかつておりましたか。
#63
○立花敏男君 はあ。
#64
○佐々木(秀)委員 それをちよつとおきかせ願いたい。
#65
○立花敏男君 ちようど私の方の席からは、二、三十人こちらを向いて集まつておられました。共産党の方の席ですね。そうしてあれは多分こうだつたと思います。通路がこうなつておりまして、こちらの方から非常によく見えました。私が見ましたのは、神山君がネクタイをひつぱられまして、神山君がこううしろに下ろうとしていた、それがはつきり見えたのであります。その程度でございます。
#66
○佐々木(秀)委員 それでは私は意見はあまり加えませんが、あなたの考えは違つておるんじやないでしようか。あなたの方を向いていたということでありますが、私の位置からいつて、あなたの方には向いていないのですがね。私は自分の席に立つているのですから……。
#67
○立花敏男君 私の方に向いておつたとは申しませんので、事件の進行がこちらの方から非常によく見えた。通路がこうなつておりますので――縦の通路ですね、議席とこうなつておるので、両方がこうやつているのがよく見えた。私の方に向いておつたとは申しません……。
#68
○佐々木(秀)委員 それは大事なところですから、はつきりしておかなければならぬ。それから通路は、あそこは横の通路があつたと考えておられますか。縦のだけでございますか。
#69
○立花敏男君 演壇へ向つてのあの通路でやつておつたというように見受けております。
#70
○佐々木(秀)委員 もう一つは、神山君の周囲に三、三十名人がたかつていたと言われましたが、二、三十名たかつていた中から神山君の姿がどの程度に見られましたか。
#71
○立花敏男君 神山君が、さいぜん申しましたように、こうひつばられてうしろへ下つている姿が、私の方ではつきり見えました。ですから、それは多分この通路になつております。ここのところへぴつたりひつついておつたんじやないか、そのうしろの方に立つておられたんじやないか……。
#72
○佐々木(秀)委員 それがちよつとおかしいのですが、二、三十人たかつていて、その前に私がいたのですね。それはわかりますね。それから小西君は私のわきにいたのですね。そうすると、あなたの席はまつすぐじやないのです。横にまつすぐなら、このたかつているのが見えるのです。そうでしよう、私は中央のうしろの方ですから……。そうすると、まつすぐということになると、角度から言えば本会議の直線の角度、それから横ということになると、それから線を引けばちようど民自党の齋藤隆夫さんからわきの方の線に値するのです。あなたの席というものは、これと三角形の関係にある。そうでしよう、あの左端の方ですから……。そうすれば、私がそこに立つ、神町君が立つ。そこに人がたかつていたならば、ちようど人の姿のうしろになるのが神山さんの位置です、通路は一つしかないのですから……。横の通路があれば、あなたの言うことははつきりしますが、横の通路はないのです、あそこは縦の通路だけです。縦の通路に、あなたがおつしやつた通りに人がたかつていたということになれば、神山君のうしろに人がたかつているので、あなたのところからは全然見えるはずがないのです。それでもはつきり見えますか。
#73
○立花敏男君 これは実地検証をやつていただいたら一番はつきりするんじやないかと思うのですが、私の方から見まして、神山君のうしろの方に人がたくさんおられた。手前の方にも一人二人おられたように思いますが、そのうちの一人の方がネクタイをひつばつておつた。そういうのが私の方の席から見受けられたのです。
#74
○佐々木(秀)委員 ネクタイのどの辺を押えておりましたか。
#75
○立花敏男君 この辺だつたと思いますが三1も
#76
○佐々木(秀)委員 そのネクタイの色は、どんな色でしたか。
#77
○立花敏男君 ネクタイの色はちよつと覚えませんが三…。
#78
○佐々木(秀)委員 それから神山君はそのとき服を着ておられましたが、その服はどんな服装でございましたか。
#79
○立花敏男君 服事は着ておりましたし、白いような茶色のねずみ色のような服だと思いますが……。
#80
○佐々木(秀)委員 ボタンはありましたか、はずれておりましたか。
#81
○立花敏男君 それは記憶がありません。
#82
○佐々木(秀)委員 ネクタイのここを押えたというのがわかつて、ボタンがはずれていたか、はずれていないかわからぬのですか。
#83
○立花敏男君 御説明いたします。こちらから見まして、ネクタイをひつぱつているのは見えたのですが、それに氣がつきましただけで、ボタンをしていたかどうか私は無がつきませんでした。
#84
○佐々木(秀)委員 ネクタイを持つたのは、両手で持つておりましたか、片手で持つておりましたか。
#85
○立花敏男君 どうも両方のようだつたように記憶するのであります。
#86
○佐々木(秀)委員 そうすると、どういう形でしたか。これはほんとうに大事なところですよ。私と小西君と神山君との位置をはつきり申してください。
#87
○立花敏男君 さいぜん申しましたように、あなたのことは全然私は氣がつきませんでした、一人二人そばにおられたように思います。私の方から見まして、神山君のこつち側に二、三人おられたように思いますが、そのうちの一人がネクタイをひつばられた。うしろの方にずつと立つておられたように私には見えた。あなたが、どこにおられたかちよつと記憶いたしません。
#88
○佐々木(秀)委員 それは私が神山君と交渉中なんです。私のややうしろわきの方に小西君が來たのです。だからそこにだれがいたかいないかはわからなくても、だれかと話していたことだけはわかるでしよう。
#89
○立花敏男君 二、三人いたように思うのです。
#90
○佐々木(秀)委員 いや、神山君のすぐ前に……。
#91
○立花敏男君 だからさいぜん申し上げましたように、うしろの方に二、三人おられて、前の方にも二、三人おられて、一人はネクタイをひつぱつておるということははつきりわかりましたが、あなただつたかどうかはよくわかりません。
#92
○佐々木(秀)委員 両方の手で持つたと言いますが、どういうふうに持つておりましたか。
#93
○立花敏男君 ちよつと、どなたかネクタイをひつぱらしてください。
#94
○佐々木(秀)委員 私がやりましよう〕。
    〔実演〕
#95
○立花敏男君 実は私考えて言つておるのではありません、頭に残つている直感をそのまま申しておりますので、私といたしましてはそういうふうに見たと記憶いたしております。考えて申し上げておることではないのでありま
#96
○佐々木(秀)委員 それから神山君が危険であつたから飛び出して來たというけれども、それはどういう危険でございましたか。
#97
○立花敏男君 これは私たちの過去を申し上げなければわからないのですが、昔の特高警察に私たちがやられます場合には、いつもネクタイを絞められました。こいつをやられますと、一分以内で落ちるのです。神山君はああいうふうに体が非常に太つておりますが、実は非常に心臓が悪くて、あの肥満の仕方もそのためで、普通の太り方ではない。このことは同僚議員の方よく御存じだと思うのですが、特に民自党の議席のまん中でああいう形になると、非常に危険だという感じが、直感的に頭に参りまして、飛び出して参りました。
#98
○佐々木(秀)委員 そういたしますと、神山君がネクタイをとられておるので危険だというので、そのときはそのネクタイをとつているのをやめさせようとなさつたのか、それとも最初からなぐつて小西君自体の行動をとめさせようとしたのか、それをひとつ。
#99
○立花敏男君 もちろん最初はとめるつもりで参つたのでありますが、興奮の余り頭に手が参りましたような次第であります。
#100
○佐々木(秀)委員 そうすると結局行くときはとめようと思つたが、もう途中で興奮の余り暴力にかわつたということにとつてよろしゆうございますか。
#101
○立花敏男君 それはかわつておりはしませんので、結局そういう結果になつたと申しておるだけでございます。
#102
○佐々木(秀)委員 小西君の頭に暴力を加えるときにあなたは何か言いましたか。
#103
○立花敏男君 はつきり覚えおりませんが、何も言わなかつたように考えております。
#104
○佐々木(秀)委員 それからあなたは、交渉委員でもない者が自席から飛び出すことは、違反であるということはわかつておられましたか。
#105
○立花敏男君 違反であるとは、遺憾ながら私存じておりませんでしたので、思わず走り出したような次第であります。
#106
○佐々木(秀)委員 從來本会議にあなたはしばしば出席しているのですが、交渉委員でない者が自席を飛び出すことが違反であるということは、今まで聞いておりませんでした。
#107
○立花敏男君 私さいぜんも申しましたように、非常に未熟でありまして、そういうことは存じておりませんでした。そして連絡をとる場合も、少しくらい離れてとつておりましたので、これは院内交渉の問題ではありませんが、そういう点であまり深い規則の研究をやつておりませんでしたことは、申訳ないと思います。
#108
○佐々木(秀)委員 今日まで本会議は再三開かれているのですが、そのたびごとに私の記憶では交渉委員以外の人が議長席に上つたり、あすこを飛び歩いたりして注意された本会議の実情があるのです。その実情は速記録によつて調べますが、あなたは今日まで議会を休んだことは何日ありますか。
#109
○立花敏男君 たしか一日か二日しかございません、ほとんどあとは出ております。
#110
○佐々木(秀)委員 それでもあなたは交渉委員以外の者が、他党の席や、議長席にかけ上ることはいけないということは知らないのですか。
#111
○立花敏男君 さいぜん申しましたように、存じませんでした。まるい円から中に入つてはいけないということも知つておりますし、演壇へ上つてもいけないということも知つておりますが、自席を離れていけないということまでは遺憾ながら存じませんでした。
#112
○佐々木(秀)委員 議場内で代議士の机の上を飛び歩くことがいいとお考えになられますか。
#113
○立花敏男君 これはもちろん院内の規則だけではなしに、日本人の常識から言いましても、いけないことだと思つております。
#114
○佐々木(秀)委員 これはあなたの心境と共産党に席を置かれることについての私の質問ですが、あるいはもし御返答がなければ、けつこうです、むりに私は求むるのではないのです。共産党はいわゆる革命をもつて政治のいろいろな改革をやろうとしておりますが、あなたの心境はその革命ということが世界の歴史をひもといて見ましても、暴力革命、流血革命が、フランスにおいてもロシヤにおいても行われているのですが、あなたのいわゆる革命的の氣持というものは、そういうものに対してどういうお考えを持つておられますか。
#115
○立花敏男君 今回の私の行動が、共産党の考えでおります革命に対する考え方が暴力的なものであるという誤解を受けますことを、私非常に責任を痛感しておるのですが、もちろん共産党といたしまして現在とつております態度は、たびたび党の方でも公式に表明いたしておりますように、民主主義的な平和革命をモットーといたしておりまする
#116
○佐々木(秀)委員 あなたは先ほど十分に責任をとりたいということを仰せられましたが、どういう責任をとられようと今お考えになつておられますか。
#117
○立花敏男君 これは私個人のきめます問題ではないと考えております。私といたしましては、あくまでも國会議員といたしまして、國会の規則に從つて、國会議員の機関に礎つての御処置に対してそのまま從いたい、かように考えておる。これが私の責任をとる態度であると考えます。
#118
○佐々木(秀)委員 わかりました。
#119
○小林(進)委員 佐々木委員が聞いてくれましたので、もう私の質問も主題はなくなつたのですが、補助的にひとつ御質問申し上げようと思います。
 先ほど神山氏がつかまれているのを自席からながめて危險を感ぜられたとおつしやつたが、その危険は生命にまで影響するとかいうふうな危険を感ぜられたのでありますかどうか。
#120
○立花敏男君 命があぶないというふうに直感的に感じたわけでもありませんが、非常に危險だというふうに考えました。それはさいぜん申し上げましたように、私たちかつてのネクタイの経驗がありますし、神山君の身体の状況から申しまして、またああいうふうに多数の方が密集されておりますと、どういう事態が起るかもしれないというふうに、全体の空氣からいたしまして非常に危険を感じたというわけであります。
#121
○小林(進)委員 それではあなたが自席から走つて行かれまして、それからその場へか行つて手を下されるまでに、その現場に少し踏みとどまる、あるいは時間的な何か間というものがありませんでしたかどうか、それをひとつお伺いいたしたいと思います。
#122
○立花敏男君 さいぜん申しましたように、自席から出ますときは、ほんとうに瞬間的に出て参りまして、その間に立ちどまつて形勢を見たことはなかつた。
#123
○小林(進)委員 そうするとあなたのおやりになつた行為は、最初自分の議席で危險だということを感じられたそのままで、そばまでか行つて事態を再認識するということはなかつたのですね。
#124
○立花敏男君 すぐ参りましたので事態があまりかわつておらなかつたように私直感しております。そしてネクタイをひつぱつている方の頭をたたいたという結果になつております。
#125
○小林(進)委員 その場所へ行かれて、最初から事態をひとつ牧拾しようというお氣持で自席を立つて行かれたということは、先ほどの御説明でわかつたのでありますが、その場所へ行かれて、あるいは場所をわけるとか、中へ仲裁に入つて両者を離すというような方法もわれわれには考えられるのですが、もはやあなたの感じで、事態は中へ入つて二人をわける、あるいは持つているネクタイの手をはずすというようなことでは事態の牧拾はつかぬ、これは一つポカンと食らわせなければこの牧拾はつかぬというふうに考えましたか、どうか。
#126
○立花敏男君 その通りであります。
#127
○小林(進)委員 それで大体私もその場所の空氣は一應わかりました。
#128
○内藤委員 もはや犯行の事実の審理に入つておりますので、私はさいぜん佐々木委員からの御質問で大方盡きておると思いますから、重複を避けて多く申し上げませんが、私の聞いたところでは、共産党の組織は、軍隊にもひとしい強力な指令によつてやられるということを聞いておりますが、あなたは交渉委員でない人で、しかも極端に左の方に寄つたあの席から自由党席へなぐり込みに來られた。その事実から見ますると、何かそんな指令でもあつたのでありましようか。
#129
○立花敏男君 お答えいたします。あの民自党のまん中の空氣からいたしまして、また集まつておる方からいたしまして、集まつておられる方が決して民自党の交渉委員の方でないというふうに感じましたし、交渉委員でないから行つてはいけないというような考えはそのとき強く私になかつたのであります。それでさいぜん佐々木さんに対する御答弁で申し上げましたように、行つてはいけないという感じがあまりなかつたわけでありまして、思わず席を飛び出して行つたというわけであります。もちろんそういうわけで指令は私の良心に基く指令でありまして、決して他からの指令ではありません。
#130
○大橋委員 同じような質問でございますが、神町君が非常に危険であつたから、それを救うために飛び出したような御説明でございましたが、そのときにどういうことをして助けようというお考えでお出かけになりましたか。
#131
○立花敏男君 結局問題はネクタイでありまして、あれをどうかして放させなければあぶない。そうして神山君が、私の見ましたどころでは、包囲されたような形になつておりますので、こちらへ連れて來なければあぶないのではないかというふうに感じたのであります。
#132
○大橋委員 そうするとあなたのなさつた御行動と助けるというのとが、関連性が非常に離れておるように思うのです。あなたはとにかく小西さんの頭をなぐればそれで神山さんが救われる、こういうふうにお考えになつて行動されたわけですか。
#133
○立花敏男君 それはもちろん最初から私の席を飛び出す動機がそうだつたのであります。初めから最後までそうでございます。方法につきましては、こうしたらいいというような、何と申しますか、非常に考慮をめぐらした方法は、その場合とれなかつたわけであります。興奮しておりましたので、ああいう手段をとつたわけであります。
#134
○大橋委員 そうしますと、最初からなぐるつもりでもなかつたけれども、とにかくとつさに助けに行かなければいけない、こういうつもりでお出かけになつて、そうしてそのとき一層興奮されたので、無我夢中でなぐりつけた、こういうことでありますか。
#135
○立花敏男君 その通りであります。
#136
○大橋委員 そうしますと、初めお出かけになるときは、助けようと思つてお出かけになつたのですが、結局最後は無我夢中でなぐりつけたということになつてしまつたので、これは当始のお考えとは大分かわつて來ているのだと思います。これは興奮の余りと言われますが、はなはだ失礼な質問でございますが、立花さんはときどきそういうふうに興奮される御性分でございますか。
#137
○立花敏男君 興奮の余りということは、非常に内容を説明いたしますとむずかしくなると思うのですが、その興奮しておしましたのも、決して全部を忘れるというのでございませんで、とるべき方法に対して収拾選択の余地がなかつたということでございまして、全部を忘れておつたというわけではございません。あくまでもやはり神山君をどうか助けたいというような氣持が強かつたのであります。そういう習癖があるかというお言葉ですが、私小学校のときに二度子供をなぐつたことがあるのですが、あまりそういうようなことは何十年来ないのであります。
#138
○大橋委員 あなたはストライキの御経驗がございますか。
#139
○立花敏男君 多少ございますが、そう回数はありません。
#140
○大橋委員 その際にそういうことをなさつたことはありませんか。
#141
○立花敏男君 一、二回ばかり檢挙されておりますが、それはもう本数年前でありまして、一回もそういうことには問題はなかつたわけであります。
#142
○大橋委員 さつきどなたかの御質問に対するお答えの中に、もしあの行動が議場外であつたならば、正当防衞とか緊急非難になるかもしれないというようなお言葉がございましたように伺いましたが、あれはどういう意味でございますか。
#143
○立花敏男君 神山君の身体的な條件、それからああいう群衆的な心理、それからネクタイをしめられておるというような状態から推しまして、それを救い出すということは、一應そういうふうに考えられるのではないかということであります。
#144
○大橋委員 そうすると救い出すことが緊急避難になると、こういう御答弁でありますか。
#145
○立花敏男君 そうでございます。
#146
○大橋委員 それからその行動を完了された後に、とつさにまた自席へお帰りになりましたときのお氣持を伺わせていただきたい。
#147
○立花敏男君 私すぐ自席へ帰つて参りまして、すわつておりましたが、神山君の方は幸い問題は片づいたようですが、非常に議場が混乱して参りましたので、責任を痛感して、おつたわけでございます。
#148
○大橋委員 助けに行かれるおつもりであつたならば、はたして神山君があなたの御行動によつて助かつたかどうかということを、最後まで、その場にあつて確認されるべきではないかと考えるのでございますが、それをただ確認されずに、すぐ自席に飛んでお帰りになりましたことは、どういうわけでございますか。
#149
○立花敏男君 それはネクタイをつかまれておつた方が、すぐ私の方のネクタイをつかまれたように考えておりますが、それから確かめも何も、パアとみな大勢の方が参られましたので、そういう余裕はなかつたわけでございます。
#150
○大橋委員 大勢の方がおいでになりますと、なおさら場合によつては神山君に危險が加重されるのではないかというふうにはお考えになりませんでしたか。そしてその場合、あなたとしては助けるべき必要性が一層前よりも増大するとはお考えになりませんでしたか。
#151
○立花敏男君 最初の場合は、たくさんの方が神山君の方に集中されておつたのですが、あとになりますと、大勢の方の集中点は私の方に向つておりますので、事態は全然かわつております。
#152
○大橋委員 それで、初めに助けに行かれるときに、もし小西君の頭をなぐつたならば、あとでどういう結果が起るだろうかということについては、無我夢中で全然お考えにならずにやられた行為でございますか。
#153
○立花敏男君 遺憾ながらそういう反省をするいとまはなかつたわけでございまする
#154
○大橋委員 そしてその行為が懲罰になるかどうかということも全然考えずにやられたわけですか。
#155
○立花敏男君 ええ。
#156
○林(百)委員 もう大分質問も繰返されましたので、簡單にひとつ答えていただきます。
 第一点といたしましては、あなたが同席を離れて小西君のところへ行つたのですが、やはりあのときの情勢では、当脚議席にいた党内の人たちに、あれは神山君を何とかしなければいけないじやないかというようなことをそれとなく心配して見ていたところへ、あなたが一番に飛び出したように、われわれ思いますが、その点はどうですか。
#157
○立花敏男君 突発的な問題でありまして、向うの力もずつと神山君の力に結集されると、党の力も全部総立ちになりました。そこで瞬間的にぼくは飛び出したという形になつたのです。
#158
○林(百)委員 するとやはり党内の者も心配して見ていたことは事実ですが、あなただけじやなくて、みな神山君が心配だということで見ていたわけなんですね。
#159
○立花敏男君 その瞬間に私も向うの方に氣をとられておりまして、はつきり覚えておりませんが、共産党の方も総立ちになつたような意識は残つております。そこでぼくは飛び出して行つた、こういうわけです。
#160
○林(百)委員 わかりました。それからあなたが行つて、まあ小西君を殴打したのでありますが、あなたが打つて殴打する時も、小西君ということはわからないでしようが、あなたが殴打した人はまだ神山君のネクタイを持つて絞めていたのですか、その点記憶があつたら言つてください。
#161
○立花敏男君 私が手をかけるときにですか。
#162
○林(百)委員 そうです、あなたが手をかけるときに。
#163
○立花敏男君 手をかけるときは、ネクタイを持つていたのです。
#164
○林(百)委員 それで、けつこうです。最初はやはり神山君を何とかしなければいかぬというつもりで飛んで行つたのが、ついその何とかしなければいけないという手段がなぐるという手段になつたりでしよう。初めからなぐるつもりでかけ出して行つたのではないというふうに、今までの質問でとれるのですが、その点はどうですか。
#165
○立花敏男君 もちろんそういうことでありまして、突発的に出かけて参りまして、途中で方法を選択するということもできなかつたわけで、まあとつさに手をかけたという形になつたわけでございます。
#166
○林(百)委員 それから、あなたのネクタイが引きちぎれていたのですが、これはやはり神山君のネクタイを握つていた人が、今度あなたの方のネクタイをとつて、むしりとつたのですか。それともあの場の場内の混乱の中で、だれか違う人がやられたのですか。その点は記憶にありますか。
#167
○立花敏男君 神山君のネクタイを持つておつた方が握られたと思うのですが、そのとき大勢密集されましたので、はつきりとは覚えておりませんが、とにかくネクタイがなかつたわけなのです。あとで小西さんが持つておられて、それを志賀さんがもらつて來てくれました。
#168
○林(百)委員 小西さんがあなたのネクタイを持つていて、それがちぎれていたわけですね。
#169
○立花敏男君 それを志賀さんがもらつて来てくれたわけです。
#170
○林(百)委員 こういう結論になると思います。あなたのネクタイがちぎれていた、それを小西君が持つていて、それを志賀さんがもらい返して來たという結論だと思いますが、それでいいのですか。
#171
○立花敏男君 そうでございます。
#172
○林(百)委員 それからこの点は先ほど佐々木君からも質問があつたのですが、これは交渉委員としての私も責任があると思いますが、自席を離れることについては、演壇へ登るとか、あるいは場内交渉について、場内交渉委員の人が自席を離れること以外はいけないが、その日の委員会の打合せ、あるいは私的の交渉について自席を離れる例は一、二見ているから、自席を離れることが懲罰になるようなことになるとは、はつきりしなかつたように思いますが、その点はどうですか。
#173
○立花敏男君 実際私も三、三回離れでやつておりましたので、そういうことはないと考えておりました。
#174
○林(百)委員 それからもう一つ、あなたの問題について、党内においても、非常に遺憾な事態であつた、ことに書記長から非常な強いわれわれに対してのあらためての注意があつたのであります。これは十九日の日でありますが、以後絶対ああした行為はしてはならないということが、あらためてわれわれ議員團に嚴重な注意がありました。その点も情状の参考までにあなたにもお聞きしおきたいと思います。
#175
○立花敏男君 それは最初に私釈明の場合に一應申したのでございますが、一昨日の議員團会議では、從來の党の行動――あの事件には絶対参加しなかつたし、また参加しない。また院内外を問わずああいうふうな暴力的な行動はやらないということを決議いたしておりますので、その線に沿つて行きたいと思います。
#176
○大橋委員 今御質問になりました共産党の議員團で今後暴力を振わない、それは前にもそういうことがきまつていたのでございましようか。
#177
○立花敏男君 今までは正式に成文化された、そういう取締規則と申しますか、そういうものがなかつたわけでございます。実際の行動の上でそういうことを実際やつてなかつた、行動の上では参加しなかつたわけでありますが、あらためて成文にした……。
#178
○大橋委員 そうすると、今までは暴力行為を使わないことが当然のことになつていた。しかし不幸にして立花君のこうした今度の事件があつた。それで今度再確認して、それを成文にされた、こういうわけですか。
#179
○立花敏男君 ……。
#180
○中川委員 もう大体盡きておりますことで、私は一、二の点について御質問してみたいと思います。先ほど佐々木君の質問に対しまして、佐々木議員神山議員のおいでになつた所に二、三十人おつたという御答弁があつたのですが、実は佐々木議員のすぐ前に私はおりましたが、さようにたくさん来ていなかつたことは事実なんです。はなはだぶしつげな質問をするようですが、あなたは眼が悪いか、色盲か、そういう点はありませんか。
#181
○立花敏男君 あまりいい方ではございませんが、あそこくらいなら見えると思うのです。しかし当時こちらの神経も相当興奮しておりましたので、あるいは二十名足らずの人が二十名以上に見えたということも考えられると思うのですが、その点はひとつ御想像におまかせいたしたいと思います。
#182
○中川委員 二、三十名という先ほどの御答弁であつたと思うのでありますが、十五、六名であるとか、あるいは十名くらいの者があつたのであるならば、二、三十名と言うこともできるのでありますが、実はあそこにはたしか五、六名、だつたと思う。それが二、三十名に見えたと思うのは、よほど興奮なさつておつたと思うのでありますが、それはそれとして、大橋議員から御質問になつたことは非常に大事なことでありますから、私はもう一度念を押しておきたい。あなたは先ほど、神山議員が危險に瀕しておる、これを連れ出さなければならぬ、助け出さなければならぬ、こういうことであつたのでありますが、私はあなたが脱兎のごとく飛んで來られてポカポカつとやつて逃げられたのを、この目でよく見ておるのであります。危險に瀕して助けなければならぬという場合に、ただ小西君の頭をなぐつただけで、神山議員が助かるとお考えになつたのですか、その点をはつきり伺いたい。
#183
○立花敏男君 その点は私すぐ逃げたわけじやございませんので、さいぜん申しましたようにネクタイがちぎられたり、議席に帰るまで二、三分の間、皆様につかまえられまして、洋服も破れておりますし、ここらも破れておりますので、多少時間がありましたので、決してポカポカつとなぐつて脱兎のごとく逃げたというわけじやありません。そこでしばらく時間がありましたので、それで事態が大体牧拾しかかつたように感じました。
#184
○中川委員 それはあなたのネクタイはあの場でちぎられたとお考えですか。
#185
○立花敏男君 ネクタイを握られたことは覚えておりますが、その後どうなつたのか、たくさんおおいかぶさつて参りましてわかりませんでした。自席に帰りまして、しばらくしてネクタイがないことに氣づきまして、あとでさいぜん申し上げましたように、小西さんが持つておられるのを志賀さんが持つて來られたのをもらいました。
#186
○中川委員 それははつきり私が証明いたしますが、あの場で、あなたのネクタイを握る余裕は小西君にはまつたくなかつたのであります。あなたはポカポカつとやつて、ただちに逃げられて、そうして私の横で一度議席につまずいて倒れられた。これを私はそのとき承知しておりまして、小西君があなたを追跡したことを私は承知しております。從つてあの場合にあなたのネクタイを握るひまはまつたくなかつた。あなたの行動は実にすばしこい行動であつて、これは私よく承知いたしておるのでありますから、小西君があそこであなたのネクタイを握つてちぎつたということは想像できないのであります。
 それからもう一点念ためにお聞きしておきたいのでありますが、先ほどの佐々木委員の質問に対しまして、議院内の行動は知らなかつた、こういうことであつたのであります。これは正直に申し出になつたので私どもそれをどうというのではありませんが、いやしくも議員になる以上は、院内における行動並びに衆議院規則ぐらいは心得ていなければならぬと思うのでありますが、あなたは衆議院規則を一度ぐらいお読みになつたことがあるのですか。
#187
○立花敏男君 遺憾ながら必要に應じて読むだけでありまして、全部すみからすみまで目を通すということはいたしておりません。日常の行動に支障のない限り規則を読んでおりません。
#188
○中川委員 先ほど責任をとるということでありまして、あなたのお答えは、こうりした懲罰委員会なり、公式な結論に基いて責任をとると、かようにお答えになつたように聞いたのでありますが、あなた自身として、こういう公式の結論に基くとか、どうかというのでなく、自分は必要に應じて規則も読む、あるいは自分の知りたいと思つたときには議院内における行動も研究するというようなお考えのようでありますが、あなたの今日までのお考えといたしまして、議員たるのそういうことも全然知らずにおつてやつたことが、議員として資格があるかどうかということについて、どういうふうにお考えになつておりますか。
#189
○立花敏男君 その点は非常に責任を感じておるわけでありますが、それに対する具体的な御回答は、正式な機関におまかせいたしたいと考えております。
#190
○大西(弘)委員 私の尋ねんとすることは、主として皆様が尋ねてくれたので大体わかり得たのでありますが、妙なことを聞くようでありますが、立花君の職業は弁護士ということを聞いておるのですが、そうなのですか。
#191
○立花敏男君 私弁護士ではございませんで、全官公廳の労働者の一人としておりました。
#192
○大西(弘)委員 よくわかりました。どうも総体的に立花君の答えることに矛盾が非常に多いように思うので、弁護士だつたら妙なことを答えると思つてふしぎに思つておつたのでありますが、その点よくわかりました。
#193
○高木(松)委員 私も大体皆様が輪郭を聞かれたのでわかつたのですが、ただ議院の秩序を維持したり何かするために、いろいろの規則をつくつてあるので、まつたく議院の中ではわれわれ安心している。そういう全然不用意のところへ、暴力を用いてポカンとやられるというようなことになると、われわれも相当考えなければならぬ。危險が常に迫つているようでは、眞の使命を果すこができないので、あなたはどの程度力を入れてなぐつたか、げんこつでなぐつたか。さわつたというような言葉を使つておりましたが、どうですか。
#194
○立花敏男君 私はさわつたとは申しませんので、はつきり申し上げますが、確かになぐつたのはなぐつたのであります。私決して議席にすわつておられる方の頭をなぐるわけではございませんので、事態がすでに発生して、神山君との間には腕力が用いられているという事態であつた。そういう事態のない場合、靜粛にされて講席にすわつておられる方の頭をなぐるというようなことは、私どもといたしましても決してなしませんので、その点はひとつ御安心願いたいと思います。
#195
○高木(松)委員 そこで具体的な問題に移るのだが、神山君に対してやつていることが危險だから、一つバアンとやればこれでとまると思つておやりになつたのかどうか。
#196
○立花敏男君 そういうふうな價値判断はいたしておりません。ただ私の使い得る最も簡單な武器、なぐるという方法を使つただけであります。それも相手を倒すとかそういう意味でなしに、たとえばブルドックがかみついているときに耳に水を入れると離れます。何かそういうことをやりたいという氣持でございまして、こうしたらどうなる、小西さんを倒さなければいけないというような氣持では決してございません。力の入れ方も、これだけ入れよう、ここをなぐろうと思つてやつたのではございません。
#197
○高木(松)委員 さいぜんから聞いていると、最初出て行くときは、あれをしりぞけてやるつもりで、無我夢中でやつたというように……。
#198
○立花敏男君 それは結果から御判断くだされば、そうなると思います。
#199
○高木(松)委員 あなたの行動によつて國会内は混乱いたしましたね。議場の秩序をあなたの一撃によつて乱したということを確認できますか。
#200
○立花敏男君 非常に多くの部分の責任が私にあるということは感じておりますが、私が出かけます前に、すでに議場が相当混乱しておつたということも事実であります。
#201
○高木(松)委員 なおあなたの行為は、いわゆる議員としての品位を傷つけるものとお思いになりませんか。
#202
○立花敏男君 その点は、私さいぜんから申し上げておりますように、明らかに私の行動の非は認めておるわけでございますので、当委員会で適当に御処置を願いたいと思います。
#203
○大橋委員 ただいまの高木委員の質問に対するお答えに関連していると思いますが、結局お答えを総合いたしますると、神山さんが非常に危險である。それでこれを應援に出かけられた。こういうおつもりで出たと了解してよろしゆうございますか。
#204
○立花敏男君 應援と申しますか、收拾と申しますか、神山君のからだを何とかあの場の空氣から解放したい、そういう氣持であります。
#205
○小林(進)委員 さつきの諮り結論としてお願いしたいのです。一つは、現在の心境、なぐるよりほかに方法がないという氣持であなたはおなぐりになつた、それは了解したのでありますが、現在その当時を顧みて、やつぱり自分のやつた行為が少し過度行為だ、度合が過ぎているとお考えになるか、やはりあれ以外に方法はなかつたとお思いになるか、顧みた今のお氣持をひとつ。
#206
○立花敏男君 ほかに方法があつたように思います。確かに議長から制止を願うという方法もございますし、いろいろな方法があると思いますが、非常に緊迫した警乗を感じまして、とつさにやつたわけであります。
#207
○小林(進)委員 先ほどから遺憾の意を表明されておりますが、その遭憾の意を表明されているお氣持は、議院内で暴力を振つたからいけないという遺憾の意味でありますかどうか。
#208
○立花敏男君 この場合は明らかにそうであります。議場外で暴力を振つてもよいということは決して申してはおりませんので、共産党といたしましても、刑法に保障されました正当防衛なり緊急手段の行動は、やはり日本人としてとることは許されておるが、こちらから平和の中に暴力を持込んだことが正しいとは、決して主張いたしておりません。
#209
○石井委員 今まで民自党の方や、また共産党の方から質疑がありまして、二つの政党の間にたいへん社会観を異にしたような点があつたのですが、質疑を通じてその点明瞭になつたことを喜びに思うのであります。民自党の方は、共産党は暴力革命をする政党である、そうして常に暴力を使うことを辞せない、こういうふうにお考えのようであつたのでありますが、佐々木委員の質問等を中心として、立花君の答弁等によりまして、共産党は暴力を否定する、民主的に問題を運ぶ政党であつて、暴力を尊重するものでない、かような点が明瞭になつたことは喜びとするところであります。これに関連しまして、共産党の方でも、民自党や何かに対していろいろと誤つた考えもあろうと思いますので、一、二点ただしておきたいと思います。
 立花君は今までに、持高や何かに取調べを受けたり拷問を受けたりした、こう申されるのでありますが、さような経驗は相当あつたわけでありますか。
#210
○立花敏男君 私わずか二回ばかりの経驗しか持つておりません。
#211
○石井委員 しかしながら今まで徳田球一君や、あるいはその他共産党の先輩が、非常に言語に絶するような拷問等を受けた、こういうようなことはいろいろと聞いて知つておるわけですね。
#212
○立花敏男君 はい。
#213
○石井委員 そこで共産党の人たは、今でも、たとえて言うと、あなた方のいう保守陣営である民自党や何かの人々は、常に共産党に圧迫を加える、ときには暴力を加える、こういうことをしかねまじき政党である、こういうふうにお考えになつておるのじやありませんか。今までの経驗から……。
#214
○立花敏男君 民自党が過去において共産党に暴力を加えたということは、私……。
#215
○石井委員 保守政党ですね。保守陣営……。
#216
○立花敏男君 保守政党が官憲を使つてかつてやつたことがあるということは、私自身、身をもつて体驗した。でおりますが、しかしこの間の場合は、決してこれと同様の行動を民自党の方が議席でなさるというようなことは私考えておりません。ただ物理的に申しまして、ネクタイを絞めるということをおくよくやられましたので、それと同じような危險な状態――政党の関係を離れて、ネクタイを絞められるということに対して危險を感じた。
#217
○石井委員 それはよろしい。神山君が民自党の者に囲まれたというが、しかしながら民自党が――今まで皆さんが、保守陣営は共産党に暴力を加えたのだと、こういうふうな考え方を常み、持つていたので、今度もまた暴力を加えるだろうと、こういうふうな考えから、恐怖をよけいに強く持つたと、こういうわけでもあつたのですね。
#218
○立花敏男君 それ はやはり政党といたしましては対立いたしております対立的な感情はあるわけでございますが、あの場合感じましたことは、一房数の方が神山君を囲んでおられて、しかも、常君がネクタイをひつばられて場おるとい「ことに危險を感じました2、」、直接あの場で、民自党の方が共産党に暴力をお用いになるとは感じなかつたわけであります。
#219
○石井委員 そうすると、今。考え方としましては、民営党にお吉ましても、議会政治において、問題を議会政治を通じて民主的に解決する政党だ、たまたまあの場合においては、とり囲んだから暴力を振うじやないかと恐れをなしたけれでも、民自党も共産党と同じように、問題を民主的に平和約に解決して行く政党だ、こう今は御了解しておるわけですね。
#220
○立花敏男君 大体さように考えております。
#221
○石井委員 この点はお互いに他の政党を見るときに、そういうふうに初めから考えていますと、非常に問題に誤解を起す。共産党においても、民自党を、平和的民主的な政党である、また民自党の方も、共産党を、主義主張において異なるところはあるけれども、平和的民主的に問題を解決する政党であると、こういうふうに考えてその点を了解いたしますると、この問題が、情状になりますけれども、突発的に間違いでも起しはしないかという心配から起した方法であるというふうに、お互いに了解し合えるようになろうと思うのであります。この点佐々木委員から質問がありまして、その点の共産党のあり方について追究がありましたから、また民自党に対する共産党のお考えを尋ねておいたわけであります。
#222
○佐々木(秀)委員 私はもう私の質問したいと思うことは全部したのでありますが、ただ食い違つた一点がありますから、これだけを明らかにしておかなければならないと思うのであります。私が当初において立花君にお尋ねいたしましたのは、立花君が自席からわが党の中央に走つて來て暴力を振われるときのお考えは、と聞いたら、無我夢中で行つたということを言われたのです。仲裁の労をとる考えはなかつたかと聞いたら、そういうことは考えなかつたということだつたのです。あとで小林君がお尋ねしたときには、仲裁の労をとろうとしたということを言われているのです。そうするとこの点は、私はさつき書いておいたから間違いないのですが、その点がはつきりしないと、仲裁の労をとろうとしたという気持で行つたということと、それから無我夢中で走つて、つい小西君の頭に暴力を加えたということでは、相当な開きがありますので、今後われわれが委員としてこれを判断するにあたつての大きな重点になるかと思いますから、その点を冷静にお考えくださいまして、その当時考えていられたそのままを、ひとつ食い違いのないようにお話し願いたいと思います。
#223
○立花敏男君 私の言葉の足らないところだと思いますが、私といたしましては、別のお答えをしたつもりはないのでありますが、もう二度申しますと、神山君の状態が非常に危險だと直惑いたしましたので、その危險な状態から神山君を解放するために、思わず走り出して行つた。そのとるべき方法につきましても選択の方法は考える余地がなくて……。
#224
○松木委員長 これで立花君の弁明に対する質疑は終りました。この際立花君の退席を求めます。
    ―――――――――――――
#225
○松木委員長 次に小西寅松君の出席を求めます。
    〔委員長退席、大西委員長代理着席〕
#226
○大西委員長代理 大橋君。
#227
○大橋委員 先ほど立花君のお話によりますと、共産党で十九日に、議員團の討議で、今後における議院内の自粛を決議せられて成文をつくられだそうでございます。これは私どもの今後の審議の上におきましても、また議員の自粛という意味におきましても、それを拝見させていただくことは、たいへん有益ではないかと思いますので、もしできましたら委員長からそれをお取寄せの上、私どもに配付していただけたら、たいへん在合せだと思います。
#228
○大西委員長代理 それでは委員長からそのようにとりはからつてみます。
#229
○林(百)委員 非常に御親切なお申出だと思います。いずれ党に帰つてこの由を傳えますが、委員長の方からも一應お傳え願いたいと思います。
#230
○大西委員長代理 承知いたしました。
 次に小西寅松君が出席されましたので、引続き小西君の弁明を求めます。小西寅松君。
#231
○小西寅松君 私は、議場におきまして、佐々木君のはたに神山君が参りまして、荒々しい言葉を使つていると思うたから、そこに近寄りまして、じつと見ておつたところ、ばかやろうという言葉を使いましたので、私は、ばかやろうとは何事だ、議場じやないか。と言うたら、なに、君は何言つておるのだと言うて、私は本人の向つて左のえりに手を当てました。それと同時にポカンと私の左の頭をどづいて、そしてパツと何か物が落ちるのかと思つて――落ちる物もないのに妙だなと思つて、ひよつと見ると、本人が走つて行く。そこで私は神山君をそのままにしておきまして、ただちにそれを追跡した。しかしながら私は三回出ておりますが、前の議員ならばよくお顔も知つておるし、また名前も知つております。ところが今度出て来たところの新議員の方の顔は、お互いにわかりにくいのであります。顔がわかつたところで名がわからぬというので、私はすでに行かんとしたときに、前田種男君、また田中織之進君らが、私をとめんとするから、とめるのはいいが、その本人の名前はわかつておるか、あれは何党だ、あれはだれかと聞いたところが、名を言わない。それで私は本人を取逃がしてはいけないと思つて、追いまわしたところが、守衛とまた議員のいる場所であり、ああいう議場でありますから、本人をつかまえることができなくて、取逃したわけでありまする私はこんなことで懲罰委員会に付せられることは、はなはだ迷惑であると思うのであります。
#232
○佐々木(秀)委員 小西さんにお伺いしますが、小西さんの席は、私の一段うしろの席になつておるのですが、あなたは、私と神山君とが交渉しておりますときに、神山君はばかやろうという言葉を使つた。そのときの仕置は、ちようど私のうしろで、そのことを聞いていたと私は記憶しておるのですが、その通りでございますか。
#233
○小西寅松君 その通りに間違いありません。
#234
○佐々木(秀)委員 あなたが立つて、私と神山君との交渉を聞いていたその場所は、縦だけの通りが一つあるということも、あなたはわかつておりますか。
#235
○小西寅松君 よくわかつております。
#236
○佐々木(秀)委員 私と神山君が交渉をしていたときに、あなたは、ばかやろうとは何だと言つて、神山君に注意いたしましたが、そのときにあなたは、私を突きのけましたか、突きのけませんでしたか。
#237
○小西寅松君 私はその場合、頭をはられたのでその瞬間はわかりませんが、しかしながら佐々木君に強硬に神山君が出ておることを聞いたから、そばへ近づいたわけであります。私の前でありますから……。
#238
○佐々木(秀)委員 先ほど立花君から、あなたは神山君のネクタイを持つて、神山君が危険になるようなところまで首を絞めたという証言があつたのですが、あなたにその事実がありますがとうか。
#239
○小西寅松君 私は、ネクタイなどをつかんだ覚えもありません。しかしながら、あとから聞くところによると、本人はネクタイが切れておつたと言いますが、あの場合、大勢の者が騒いでおりましたので、本人がともに騒いだことのために、ネクタイがつい切れたのではないかと、私は考えるのであります。私は絶対に、とつた覚えはありません。
#240
○佐々木(秀)委員 あなたがネクタイを立花君にお返しになつたということでありますが、あのネクタイは立花君のネクタイだそうで、神山君のネクタイではないそうでありますが、あなたは立花君のネクタイを押えた覚えがありますか。
#241
○小西寅松君 絶対にありません。立花君というものを私はつかまないから……。
#242
○佐々木(秀)委員 そうすると、そのネクタイは、あなたの手から立花君に、志賀君を通して渡したと言われますが、そのネクタイをあなたは、どこで受取りましたか。
#243
○小西寅松君 私はネクタイなどを受取つた覚えもなければ、また志賀君に渡した覚えもありません。また向うが受取ると言つた覚えもありません。
#244
○佐々木(秀)委員 そうするとあなたは神山君のからだに――ネクタイは押えていないと言うが、幾らか手を触れられたのではないですか。さわるとかなんとか、その程度のことを……。
#245
○小西寅松君 先ほど申し上げました通り、神山君、荒々しい言葉を使うな、ばかやろうという言葉を使うなと言つて、私はただ左の手でやさしくさわつただけでありまして、右の手はそのままであります。
#246
○佐々木(秀)委員 先ほどと同じようなことを聞くようでありますが、神山君のネクタイの色は御記憶にありますか。
#247
○小西寅松君 私はそこまで考えておりません。
#248
○佐々木(秀)委員 神山君がチヨツキを着ていられたかどうかも、記憶はありませんか。
#249
○小西寅松君 そういうことに記憶はありません。
#250
○佐々木(秀)委員 服のボタンがどうなつていにかもわかりませんか。
#251
○小西寅松君 わかりません。
#252
○佐々木(秀)委員 あなたが神山君と交渉しておるときになぐられた、振り返つてみたら逃げていたということでありますが、それは立花君があなたをなぐつたのですが、その場所ですぐ振り返つたのですか、時間が大分ありましたか。
#253
○小西寅松君 ただちに振り返つてみましたところ、本人はそのままで、だつとかけ走らんとして逃げておつたのであります。
#254
○佐々木(秀)委員 あなたが立花君を追跡したということは、名前も知らぬし、顔も知らなかつたから追跡したのだということでありますが、追跡して行つて一番最初に押えられた場所は、どの辺でありますか。
#255
○小西寅松君 私は立花君をつかまんとして、手がかからんとしたときに、ちようどお互いに、議場の中には腰かけがあります。その腰かけは、ばねになつておる関係上、その腰かけのまん中に足をかければよかつたのですが、それがちようど端にかかつてばたつとひつくり返つたために、足がひつかかつて抜けなかつたために、私は取り逃したわけであります。
#256
○林(百)委員 これは小西さん、事実を明らかにしたいということだけで、あなたにお聞きしておるわけです。どうしても事実がはつきりしませんと、委員会としても結論が出ないわけです。そこで最初まあ神山君と民自党の議員の間に言葉の上のやりとりがあつて、あなたの方からもうるさい、神山君の方もばかやろうという言葉があつて、そこであなたが聞くに耐えかねて出て來たわけですが、あなたと、神山君が立つて佐々木君と交渉しておる間の位置の関係は、どうなつていたのですか。
#257
○小西寅松君 位置の関係は、私は本人の一つうしろの、ちようどこちらの端であります。
#258
○林(百)委員 神山君の……。
#259
○小西寅松君 佐々木君の……。それで、あまり一般の聽衆なり、議員が騒がしくて聞えないじやないか、騒ぐなと言つてわきに寄つて、もう少し靜かにしたらどうかと言つただけであります。
#260
○林(百)委員 そうすると、神町君のところに行くまでには――あなたとしては、自席を立つて神山君のところに行かれたのですか。あなたの席ですわつていて言つたのですか。
#261
○小西寅松君 本人がばかやろうと言つたから、私は席を立つて注意したわけであります。
#262
○林(百)委員 ばかやろうとは何だと言つてあなたの自席を立つて神山君のところに行つたわけですか。
#263
○小西寅松君 佐々木君のところに行つたわけであります。佐々木君のところに行つていたのです。
#264
○林(百)委員 席を離れて、神山君のところまで行つて、ばかやろとは何だと言つて……。
#265
○小西寅松君 ばかやろうとは何だ、荒々しい言葉を使うな、ここは議場じやないか、ということを私は言つたわけであります。
#266
○林(百)委員 それから神山君がばかやろうと言つたのは、それは小西さん、あなたに言つたのか、あるいは違う人に言つたのをあなたが聞きかねて言つたのか、その点はどうなんですか。
#267
○小西寅松君 それは、私は、本人は民自党そのものの議員に対して言つたものだろうと思います。
#268
○林(百)委員 特にあなたに言つたわけではないのですね。
#269
○小西寅松君 ない。ないが、私は民自党の一人であり、それは聞くに耐えないのであります。
#270
○林(百)委員 神山君は、自分のネクタイをあなたに持たれて、首を絞められた。とにかくネクタイをひつぱられたということを言つているわけですが、この点、もう一度記憶を新たにして言つていただくか、もしそうでないと、あなたと神山君との間の食い違いをはつきりするために、神山君を参考までに呼んで聞くということもありますが、神山君とそこがちよつと食い違つておりますから、もう一度当時の模様をよみがえらせて、言つてください。
#271
○小西寅松君 私は申し上げましたごとく、ただ、左ということを考えておりますが、ネクタイをつかんだということは毛頭考えておりません。しかしながら本人の言うことは、あるいは聞くところによれば、ネクタイを切られたとか、あるいはなぐられたとか、医者に行つたとかいうようなことを言つておるそうであるが、私はなぐつた覚えもなければ、ネクタイをつかんだ覚えもないと信ずるのであります。
#272
○林(百)委員 神山君は、なぐられたとは言つておらないのですが、ただネクタイをひつばられたということは、はつきり言つております。それから新聞などにも、実はこういうことが客観的にも書かれておるものですから、そこであなたに今お聞きしたわけですが、もう一度。
#273
○小西寅松君 新聞に書かれておるそうですが、私は新聞記者に発表するわけでもなく、廣告するわけでもありません。それはあるいは共産党で私をそういうはめに陥れるために、あるいは立花君を有利にするために言うたのではなかろうかと思うのであります。
#274
○林(百)委員 そうすると、新聞の記事は共産党を有利にするために、あなたを陥れるために書いておると思われるので、あなたとしては全然記憶と違つたことが新聞に書かれておるという結論でよろしいですか。
#275
○小西寅松君 いささか新聞にも合つておるところもあり、また合わないところも数々あります。
#276
○林(百)委員  あなたが神山君のネクタイを持つて絞めたという点についてはどうですか。
#277
○小西寅松君 私は絶対絞めた覚えははないのです。
#278
○林(百)委員 それから立花君があなたの所に來てあなたをなぐつたのですが、そのとき何か言つて、罵倒か何かしてなぐつたのですか、ただボンとやつたりですか。
#279
○小西寅松君 それは議場内のことですか。
#280
○林(百)委員 まだ議場内です。
#281
○小西寅松君 議場で立花をつかんだことはつかんだが、そのまま本人が――志賀君が來て待つてくれと言うので、私は右のえりをつかんで、志賀君わからないか、わかつたと言うので、本人がそのまま逃げたから逃したわけです。
#282
○林(百)委員 今の質問と食い違いがあるのですが……。
#283
○小西寅松君 それは議場の中の話です。
#284
○林(百)委員 舞台はまだそこまで行かないわけです。私の方は立花君がなぐつたのは、初めから申訳ないと思いますが、ただなぐるときに何か言つてなぐつたのか、飛んで來て、神山君があぶないと思つて、神山君を救うためになぐつたのか、そのことが問題になつております。なぐつた上に、あなたを罵倒でもしたのであるか。あなたが知らないうちにポカツと來たのか、その点をはつきりお聞きしたいのです。
#285
○小西寅松君 今述べられたことは、そのなぐつたという動機は、何か言つたからなぐつたというのですか――わかりました。私の背後に來ておることを私は知りませんし、私のうしろに参りまして背後から見込んでなぐつて、そのまま逃したわけであります。
#286
○林(百)委員 わかりました。先ほどからこういうことが問題になつておるのです、このなぐつたことですが、どの程度になぐつたのですか。あなたに傷害を與える程度だつたのか、あるいはその場の急を救うためにあなたの――こちらとしてはネクタイを持つておるというように思つておるわけですが、ネクタイを持つておる手を放させる程度であつたのか、あなたの感じとしては、どの程度でしたか。
#287
○小西寅松君 私の頭にパツとなぐつた音が――平手でなくて、握りこぶしであつたということは、傍聽席においても、議長席においても、私のなぐられた音というものははつきり聞えたのでありますから、それは私が痛くないかどうかということはあなたに聞かれなくてもわかつておることであります。
#288
○林(百)委員 ただあなたは非常に鍛えられておる方であると思いますが、新聞には、別に痛くはなかつた、しかし音は非常にはでな音がしたということが、ユーモラスかもしれませんが書いてあります。いろいろな判断の資料として、どの程度であるかということをお聞きするわけです。
#289
○小西寅松君 私はかりにいかに戰いがとられても、また頭をなぐられても、かりに、げんのうでいかれても、痛いということを言わないのが私の氣性であります。だから私は痛くとも痛いとは言わない。
#290
○林(百)委員 よくわかりました。それから実はこれは志賀さんの報告でありますが、議場の中であなたから立花君のネクタイをもらつた。実はそのネクタイもここに持つて來ておるわけですが、これを、志賀さんの報告によりますと、小西君が立花君のネクタイを持つていた、ちぎれたネクタイを持つていた。志賀さん、なぜ早く議場から外へ出なかつたのかと言つたら、実は小西君が立花君のネクタイを持つていたから、あれがあるとあとで問題になつでも困るので、あれをもらい受けるために、議場の中に少しおつて、あとで出て来た。それは小西君から立花君のちぎれたネクタイをもらう止めだということを言つてるわけですが、その点記憶を呼び起していただいて、あなたが立花君のネクタイを持つていたかどうか、またそれを志賀君に渡したかどうか、その点をお聞きしたいと思います。
#291
○小西寅松君 私は興奮しておつた関係上、また本人を追跡するのみでなく、まだほかの社会党の代議士がじやまするとともに、私は本人計どうしても――名を名乘ればそのまま許すのでありましたけれども、名も言わない。だから本人を追跡事しておつたのであつて、どの程度につかんだということははつきり記憶がない。しかし私は志賀君にそれを渡した覚えは断じてありません。
#292
○林(百)委員 すると、立花君をつかまえることだけはつかまえた。しかしネクタイを志賀君に渡した覚えはないと言いますが、何かやはり手に残りましたか。
#293
○小西寅松君 何も残つた覚えはありません。
#294
○林(百)委員 そうすると、このネクタイは、だれかから渡されたということは、あなたはごらんになりましたか、あるいはあとで話を聞かれましたか。
#295
○小西寅松君 私はそういうネクタイ問題は、ただ神山君はネクタイをちぎられたということは聞いておるが、立花君がちぎられたとか、あるいはとられたとかいうようなことを聞いたことは今初耳であります。
#296
○林(百)委員 そうすると、立花君をつかまえることばつかまえたが、ネクタイを持ち、ネクタイをちぎつたというような記憶は全然ないわけですね。
#297
○小西寅松君 確かに私は――逃げようとしたから、たしか左の腕をつかんだわけであります。
#298
○林(百)委員 そうすると立花君をつかまえるために、あなたも最初神山君に、君何を言うんだといつて自席を離れ、それから立花君を追いかけるために、また共産党の方にもずつと來られたわけですね。これはお認めになるわけですね。
#299
○小西寅松君 それは立花君をつかむだけに、どちらでしたか、立花が逃げた方に向つて走つたから、あるいは行つたかもしれません。しかしながら私は本人をつかんだこともなく――ただつかんだというか、あるいはつかんだやつをそのままで放したというのか、いすのために足がはさまれて、立花君が逃げ込んだためにそのまま放したわけであります。
#300
○林(百)委員 これはごもつともな事情もあると思いますが、議員として自席を離れるということについて、先ほども問題があつたのです。事情はお氣の毒な事情だと思いますが、場内交渉とかいうようなそういう理由なくして自席を離れることは、衆議院規則によつて禁ぜられておるということは、その当時どうお考えになつておりましたか。
#301
○小西寅松君 規則はよくわきまえております。しかしながら今日までどの議員にいたしましても、お互いに自席を離れていろいろ交渉をし、いろいろ問題を起すことは数々あります。私がかりに民主党の方に行つた、あるいは社会党の方に行つたというならいざ知らず、ただわずかに四つの席を離れただけであります。あまりに言う言葉において耐えないから私は寄つただけであつて、何も神山君をどうしようとか考えたわけでもなく、ただ靜かに牧めようとしていたのは一つの原因であります。
#302
○林(百)委員 よくわかりますが、その後の問題として、立花君を追いかけて、社会党の席から共産党の席の方まであなたが來られたというように、われわれ記憶に残つておるのですが、その点あなたの記憶はどうですか。
#303
○小西寅松君 それは何べん尋ねても同じことです。要するに立花君の逃げた方に向つて私が追いかけて竹つたので、むろん民自党、民主党、國協党の方へは逃げないと思います。必ず社会党、共産党の方に逃げたことと思う。社会党と民自党のあの間の附近であつたから――しかしながら御本人が逃げたことについては、私はなぐられた以上本人を追跡しなければならないので、私でなくもあなたの身にひき比べても、やはり追跡することで事ろうと思うのであります。
#304
○小林(進)委員 今大体お話を承つたのでありますが、ひとつお氣持だけをお聞かせ願いたいと思います。そのお氣持というのは、自席を四つばかりいすを離れて、そうして佐々木君の所に行かれたというようなことは、從來のしきたりであることであるから、これは決して悪いことじやないというお氣持でございますか、少しは責任を持つべきだというようにお考えになつておりますか、その辺を少しお聞かせ願いたいと思います。
#305
○小西寅松君 私は、議席を離れていたといえば離れていた。しかし私は先ほどの、議席からいえば四つばかりでありますけれども、そのときの様子は、星島先生の議席に私はおつたのであります。私の席とかそういう問題でなく、星島先生の席があいておりましたので、そこに私は腰をかけておつたものでありました。決して現在の小西の席から離れて別に打つたわけでなく、説明にはやはり私の席を離れておるという説明をしているだけでありまして……。
#306
○小林(進)委員 それではいま一つお伺いしたいのは、うしろからポカつとやられたわけですね。今度は心境がかわつて相当長く追跡されたのでありますが、その追跡したことは、なぐられた当然の報い、正当の行いとしてお考えになるかどうか。なぐられたあと、立花君がなくりましたから、これを追いまわしで行つて、つかまえてなぐり返すなりすることは、当然の正しい行為であるというようにお考えになつておりますか。
#307
○小西寅松君 それは立花君をつかまえれば、あるいは私はどうづくか、どうづかないか、やつてみなければわからないのであります。
#308
○小林(進)委員 その結果はわかりませんが、ただ追跡された。そのしたことは、当然正しい行為である、こういうようにお考えでありますか。
#309
○小西寅松君 立花君を追跡するときは、私は夢中であつたので、そういうことは考えておりません。
#310
○小林(進)委員 追跡されたときは無我夢中でやられた、こういうように了解してよろしゆうございますか、もう一ぺんお聞きします。
#311
○小西寅松君 無我夢中といつても、お酒を飲んでおつたわけでなし、私は逃げている立花君の顔をはつきり覚えているのでありますから、なぐられれば追いかけるのは当然だろうと思います。あるいはつかまえたならば、立花君の出ようによつては、また私はどういうことをするとも、許さぬともわかりません。
#312
○小林(進)委員 それでは議場を追跡して歩くということは、やはり議場内では許さない行為でありますから、相手がなぐつたからそういうことは許さないでも、追跡して行くのは当然だというようにお考えになつているのだろうと思います。
#313
○小西寅松君 私に言うまでもなく、あなたの身になつてどうだか比べてみてください。
#314
○小林(進)委員 それではその問題はそのままにしておきますが、確かに私もなぐられれば追跡するかもしれません。それはそのときのお氣持をお聞きしたので、いま一つお尋ねしたいのは、とにかく議場があのように混乱しまして、十数名、あるいは数十名ですか、あつちこつちでいろいろのせり合いが始まつたのでございますが、これは國会の議場として決して正当なことではないということは、お認めになりますかどうですか。
#315
○小西寅松君 むろん議場内でやることは、お互いに反するものだと思つております。しかしこれは今始まつたことでなくこ今まで間々あることでありまして、また私自身は数十人が動いたのか、あるいはなぐり合いしたのか、あるいは騒いだのかわかりません。私だけのことであります。
#316
○小林(進)委員 それでは今度は小西君に、当時者としてのお氣持でなしに、國会議員として、そういう議場で十数名、数十名の者が相爭い、相なぐり合うようなことが起きたときに、やはりこれに対して責任者を出して、その債相を追究するのは至当であるとお考えになるかどうか。
#317
○小西寅松君 もう一ぺん言つてください。
#318
○小林(進)委員 こういうような混乱が起きたときに、やはりそのうちから混乱の原因となるべき責任者を呼び出して懲罰動議にかけるのが当然であるとお考えになるかどうでありますか。
#319
○小西寅松君 むろん私は、反則すれば懲罰に付せられることは当然だと思います。しかしながら、私からつくつたわけではない、立花君からこういう動機をつくつたので、立花君が私をなぐらなければ、こういう問題は起らなかつたと思う。私は議場では正しくしなければならないと思いまして、今日まで私は円満主義に納めることに努力して来たものでありまして、決して私は好んだものではない。賣られたけんかでありますから、追いかけたわけであります。
#320
○小林(進)委員 それで私の聞かんとする結論を出していただいたのでありますが、もう一回今の言葉をお伺いしておきたいと思います。それではこのたびの混乱に対しては、起きた原因は、あげて立花君の行為にあつたのであつて、小西さんとしては何ら責任はないと、こう御確信になつておると了解してよろしゆうございますか。
#321
○小西寅松君 いや、私は決して小西が何も責任がないのだとは申し上げません。立花君を追跡して議場を騒がせたことについては、申訳ないと思つております。しかし私はまた與党であるから寸多数であるから、またお互いに多数によつて小西を懲罰動議からはずされてはいかぬということもよくわきまえておりまして、それはけんか両成敗であるからかまわない。しかしながら私は被害者である。その被害者に対して懲罰動議にかけられたということは、心外にたえないと思います。
#322
○林(百)委員 私も実はこの前の國会以来、小西さんをよく知つておるわけであります。小西さんはいつむ問題が起きますと、とめ役に出て来た人だつたということをよく理解しております。ところが私もあの立花君のときの、最後の場面だけ実は印象に残つております。あなたが非常に興奮されまして、共産党の席まで來られたわけなんですが、いつもあんなにとめ役に心つているあなたが――実は私は立花君とあなたとやつたということは知らなかつたのですが、非常に興奮されて、むしろあなたはその後は阿修羅のごとく共産党の席の方へ突進されて來たという印象がはつきり残つておる。しかも顔面が相当蒼白だつた。―――――
#323
○春日委員 一つお伺いしますが、一番最初のお話で、神山君がばかやろうとか言つた、それであなたがとめに出られて、左の手でここを押えた、そうしたらうしろから来てポカつとやつた。こういうお話なんですけれども、ばかにそこのところが私が聞いていると電光石火みたいで、パツとやつて、ポカつとやつたというふうなのですが、あなたが神山君のここを押えて、立花君が來るまで、相当その間に時間があつたのじやないか。
#324
○小西寅松君 それは私は神山君のところに行つて、そして本人の左の胸のえりのところに手をかけて、私がばがやろうなどという荒々しい言葉を使うなと言つた、そして何だくというのとポカツと來るのと一緒だつた。
#325
○松木委員長 質疑は終りました。小西君の退席を求めます。
 お諮りいたします。懲罰は議員の身上に関する重大な問題でありますから、慎重に処理したいと思いますので、本日はこの程度にいたしまして、明日午後一時開会するごとに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#326
○松木委員長 それでは本日はこれにて散会いたします。
    午後五時三十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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