くにさくロゴ
1949/08/31 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第37号
姉妹サイト
 
1949/08/31 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第37号

#1
第005回国会 地方行政委員会 第37号
昭和二十四年八月三十一日(水曜日)
    午前十一時二十分開議
 出席委員
   委員長 中島 守利君
   理事 大泉 寛三君 理事 川本 末治君
   理事 菅家 喜六君 理事 久保田鶴松君
   理事 藤田 義光君 理事 立花 敏男君
      生田 和平君    清水 逸平君
      野村專太郎君    淵上房太郎君
      門司  亮君    千葉 三郎君
      風早八十二君    井出一太郎君
 出席國務大臣
       國 務 大 臣 木村小左衞門君
 委員外の出席者
        地方自治政務次
        官       小野  哲君
        総理府事務官  奧野 誠亮君
        國家地方警察本
        部長官     斎藤  昇君
        國家地方警察本
        部警視     間狩 信義君
        專  門  員 有松  昇君
        專  門  員 長橋 茂男君
八月三十日
 委員谷口善太郎君辞任につき、その補欠として
 風早八十二君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 地方財政に関する件
 警察に関する件
    ―――――――――――――
#2
○菅家委員長代理 これより会議を開きます。
 委員長の指名によりまして、私が委員長の職務を代行いたします。
 まず警察に関する件を議題といたしますが、前回の委員会において、古物営業法施行令について、質問の答弁が保留になつております。間狩國警防犯課長よりその答弁がございます。
#3
○間狩説明員 前会谷口委員より御質問があつたそうでございまして、私は直接聞かなかつたのですが、質問の要点は、書籍を古物から除くということになつておつたはずだという点と、それからそれに関連いたしまして、古物商が古物を買い受ける際に、賣り主の指紋をとるようなことをやつておるが、それは法律上認められていないではないかという二点だつたように承つておるのであります。
 第一点につきましては、古物営業法を当委員会において審議中におきまして、問題になつた点でございますが、政府側といたしましては、書籍を古物から除くことはできない、ただその取扱いにつきましては、非常にありふれた雜誌、書籍のごときものにつきまして、一々煩鎖な手続をふまなければならないというような点については、実際の取扱い上、できるだけ考慮したいというような答弁を申し上げてあると思います。從いまして、その趣旨によりまして、また法律におきましても書籍を除くということは何ら規定されておりませんし、從つてさような立場からいたしまして、施行令を制定する際に、書籍を古物の中に含むということを明らかにいたしたのであります。その点御了承いただきたいと思います。なお取扱いにつきましては、先に申し上げましたように、非常にありふれた雜誌、書籍のごときは、一括して台帳に記入するというような、簡易な取扱いを一般に行つております。
 第二点の、指紋をとつておるところがあるというお話でございますが、これは法律上指紋をとれということは全然規定されておりませんので、さようなことはいたしておりません。ただ二、三の地方におきましては、指紋ではございませんが、拇印をとるというようなことを行つておるところがあるのであります。これは法律的の義務ではございませんが、業者の自主的な協力によりまして、防犯上の見地からいたしまして、できるだけ拇印を押してもらうというようなことが行われておるわけでございます。その点につきましては、國警本部から、古物営業法の施行につきまして、全國に通牒をいたしました際に、方針といたしまして、法律上義務づけられておることは、嚴格に励行せしめてもらいたい反面において、法律上義務づけられてない事柄については、みだりに干渉強制することがあつてはならないということが、明瞭に全國都道府縣の隊長に指示してございます。從いまして、そういう趣旨によりまして、なおかつ業者の協力によつて、法的義務ではございませんが、協力によつて、防犯的措置としてやつておることでございます。強制にわたる行き過ぎだというような点は、万々ないことだろうと考えております。
#4
○立花委員 拇印は指紋でないとおつしやるのですが、拇印が効力があるのは指紋であるから効力があるので、指紋をとつてないという御答弁はなり立たないと思います。拇印をとつている以上は指紋をとつていることと同じです。拇印をとつているから指紋でないということは根拠がないと思います。しかもこれは、あなたのおつしやるように、法律には規定してありません。いかに防犯に対する協力的立場からとは言いながら、こういう重大な行き過ぎをやられるということは、これは当然この行き過ぎは、國警の方でみずからおとめになるのが妥当の措置ではないかと思うのです。こういうことをやつているのは自発的にやつておるのであるから、そのまま放つておくということでは、これはいたずらに業者の営業を阻害するおそれがありますので、ぜひ改めていただきたいと思います。
 それから古書籍の問題で、法律にないからとおつしやるのですが、古物営業法に入れなかつたのは、特に施行細則か何かで考慮するということでありましたので、私たちは了承いたしたのであります。法律にあるものなら入れるのはあたりまえなのですけれども、法律にないからというのを理由に入れたということは、これは非常に強弁でありまして、施行規則で古物に入れないことをうたうことを條件として、法律に入れないことを私たちは了承いたしましたので、その点について御答弁がふに落ちないのですが、もう一度御答弁願いたいと思います。
#5
○間狩説明員 古書籍の点につきましては、繰返すことになりまして恐縮でございますが、問題にはなりましたけれども、古書籍を古物から除くというような結論にはなつておりませんし、政府は古書籍を古物から除くわけには行かないということを明瞭に答弁を申し上げました。從つて、もし除くとすれば、法律の條文におきまして、古書籍を除くということを規定しなければならない。そうなつておりませんので、当然古書籍を古物の中に含むということは明瞭でありますから、施行規則の中で、古書籍というものを古物の種目として一つ認めたこともさしつかえないという趣旨を申し上げたのであります。
 それから拇印が指紋だという点は、これは考え方の問題でありますが、われわれ警察の立場におきまして、指紋制度というものを考えます際には、指紋というものは、完全な形においてとられたもので初めて指紋としての役割を果すものでございます。そういう意味におきましては、簡單に押した拇印では、なかなか指紋としての價値を果すことができないというだけのことでございます。しからば、その拇印を押していることも行き過ぎの点があるからやめろという点につきましては、先ほど申し上げましたように、万々行き過ぎをやつているようなところがないと思いまするが、なおそういうことをやつている地方につきまして、もし行き過ぎて強制にわたるというような点がありますれば、それにつきましては、ただちに是正するようにいたしたいと思います。
#6
○立花委員 最後に一言だけ――指紋の問題ですが、防犯の係のあなた方が言われるような指紋をとられちやたまらない。一般の古本を賣りに行く連中になりますと、やはり拇印をとられることは、指紋をとられる感じで、あなた方の言われるように、手に墨をつけて指紋をとられたんじや、ほんとうにたまりません。こういうことを言つておるので、拇印をとられるならば指紋をとられると感じて、それが古物営業自体に、非常に大きな影響があるということで、業者自体から反対が出ておるわけです。從つて本を賣りに参りますれば、人相書をとられて拇印を押さされ、指紋をとられたんじや、もうこればかりの本は賣らないと言つて帰る客が出て來た。そういうところに問題が起つておりますので、指紋は一つの例なのですが、古物営業の営業権の圧迫になつておる。古物営業法が営業の圧迫になつているということが問題でありまして、たまたま指紋の例を一つとり出しただけなのですが、そういう面を緩和する。私たち共産党といたしましては、古物営業法は撤廃していただきたいという希望なのですが、特に指紋の問題は、明らかに行き過ぎだと考えられますので、いかに協力とは言いながら、明らかに行き過ぎであるという建前から、すみやかに指紋をとらさないということにやつていただきたいと思うだけなのであります。
#7
○菅家委員長代理 それではこれより地方財政に関する件を議題といたしますが、木村國務大臣、小野政務次官は閣議その他の用件で、午前中だけということになりました。質疑の通告がありまするから、その通告順によつて質疑を許すことにいたします。門司亮君。
#8
○門司委員 この機会にお聞きしておきたいと思いますことは、地方財政の関係はきわめて重要な問題であつて、そうして現在各地の都道府縣並びに市町村は、おそらくその自治体の議決によつて、この問題を解決すべく國会の早期開会を政府に要求しておると聞いておるのであります。日本の全國の都道府縣並びに市町村が、会議の議決で地方財政の問題を早急に解決することのために、國会を災期に開会してもらいたいということを要求しておるというこの事実は、実際上の問題として地方の財政が行き詰つておるということを、政府に十分認識してもらいたい、その一つの大きな現われだと私は考えておる。たまたまシヤウプ博士の勧告案に基いて、政府は何か地方税制の改革を行おうというような御意思であることは明瞭だと思いますが、それについて大臣は、どういうお考えをお持ちになつておるかということを、私はこの機会にお聞きしたいと思うのであります。
 それからその次の点は、御承知のように本年に入りましても、地方的に見まするならば、すでに三回ないし四回、災害に見舞われておるのでございまするが、現在のこれらの復旧費がきわめて少額でありますることのために、被害を受けた都道府縣あるいは市町村におきましては、政府の補助金あるいは政府の出資金がないからと言つて、その災害をそのままに放置するわけには参らぬのであります。どうしても自分たちの目の前にあり、足元にあるものを解決するために、おのおの非常に苦労をいたしまして、これの復旧なり、あるいは予防なりをしなければならないことは当然でありまして、中央においてはただ災害復旧費は少いから、これをいかんともしがたいというようなことで、一應机の上だけの処理ができるかもしれませんが、現地においてはそうは参らぬのであります。ところが現地においてそうは参らぬと申し上げても、実際上の問題として、これを行いまする資金に非常に詰つておりまする地穂の公共團体の、この面の苦しみというものは、非常に大きなものがあるとわれわれは考えなければならないのであります。これに対する政府の方針は一体どうであるかということであります。私はただ單に本年度の予算がああいう形において組まれましたことのために、必然的にやむを得ぬとして放置する問題ではないと思いまするが、この地方の行政を主管しておいでになりまする木村國務大臣の、これに対する意見をお伺いしておきたいと思います。それから本年度に入つて各地に起つて参りました災害の被害高が、現状でどのくらいになつておるか。おわかりになるならば合せて御答弁を願いたいと思うのであります。
#9
○木村國務大臣 門司委員の御質疑にありまするように、地方財政が極度の窮迫をいたしておりまして、これに対処する方策を何かの施策の上に現わさなければならぬということは、私も痛感をいたしておるのであります。たまたまシヤウプ博士一行が來朝せられまして、わが國の税制の根本について勧告案を作成しました。この前の議会のときにも、たびたび御答弁申し上げておきました通り、大体シヤウプ博士の勧告案に基いて税制の改正がせられるまでは、何と手をつけてもむだになることもあるし、また早急に手をつけることも考えられませんので、地方の財政をまずゆるやかにするということは、地方財政にとつて税制の確立というものが、最もその基盤をなすことは申し上げるまでもないことであります。シヤウプ博士の勧告案が作成せられまするまで、われわれの方といたしましてはこれに対應する準備の万全を整えて今日まで参りましたような次第であります。シヤウプ博士一行が來朝せられまして、短期間ではありましたが、その間実に熱心にその職務に当られまして、今回その結果を発表せられましたことに対しては、深く敬意を表するわけであります。その努力というものは、はたで見ておりましてもなかなかまねのできないくらいな非常な努力でありまして、この点につきましては深く敬意と感謝を拂うのであります。しかしこの二十四日に発表せられましたるシヤウプ勧告案は、ほんの大綱でありまして、きわめて大きな問題だけをつかんで出されたのでありまして、まだ細目にわたりましては、聞くところによりますると四万数千語にわたりまする詳細な内容の発表があるそうであります。それまではこれに対しまして種々なる批判や、またこれを現実に当りまする準備も、まだ憶測いたしましてもどうもその核心に触れておりませんので、われわれの方といたしましても、正直に申し上げまするが、この実態が――大体の方向はわかつておりまするけれども、その細目にわたつてどういうことをやるのか、從來の地方財政の税制案に対して非常な変革でありまするので、はたしてこれに手をつけて――平凡な言葉で申しますと物になるかならぬかということも、この内容の詳細が発表せられないと、どうもはつきりわかりませんので、ただいまこれに対する批判や感想を申し上げることを差控えたいと思つております。しかし近日発表せられまする全文を見ましてから、これに即應いたしまして努力を拂いたいと考えております。シヤウプ博士の勧告案は申し上げるまでもないことでありまするが、日本政府に対して勧告したものではありまするけれども、この答申はマツカーサー司令官に対する答申でありまして、日本政府に向つてシヤウプ・ミツシヨン自体が、これこれをやれという勧告ではあるが、これは直接のものではありません。これはマツカーサーに対する答申でありまするから、GHQの考えでこれをどういうふうに処理するかということが何かの形で現われて來て、初めてわれわれはそれに即應して、これを現実に現わすところの方法をとらなければならぬ問題に帰着すると私は思います。ただこの内容を見まして、私ども非常に力強く思いましたのは、地方財政がゆたかになるかどうか、また個人の負担が軽減せられるか、増強せられるかということは、先ほど申し上げましたような詳細な内容において檢討しなければなりませんが、明治以來日本の税制は、地方はまつたく國税の付随物であります。議会中にたびたび申し上げましたように、富國強兵という指導精神で、明治以來日本のすべての政治が行われて参つておりました。そのために権力は全部中央へ集中せられまして、税制のごときも何でも中央の方へ地方の税源を取集めて、地方は國からその配分を受けるというような形になつておつたような色彩が多分にあつたのであります。これがこのたびのシヤウプ博士の勧告によつて國と地方が全然隔離せられまして、地方の財源について確固たる確信と独立性を持たせてもらつたことは、詳細の全文を見なくても、あの概要の報告ではつきりしております。この点は明治以來のわれわれの素志が貫徹せられたものと思いまして、まことに快心の至りでありますと同時に、日本の國家の前途といたしましても、かくあつてこそ再建の緒につけるものと考えて、非常に喜んでおるわけであります。
 次には現行の地方税制については、これも詳細を見ないとわかりませんが、あまり手の裏を返すような根本的な大きな変更は、あれだけの文面を見ますとないようであります。おもなかわつたところをわれわれの印象として申し上げてみますと、まず地方税に関する勧告案の概要は、住民税は人頭割と所得割とによつて課する、これだけによつて課する所得割の課税標準としては、次の三種の中のどれでもよいから、いずれかをとつて、この税率は比例課税としても累進課税としても、どちらでもよい。次の三種によつてそれぞれしかるべきものを採択してよろしいというのであります。これは國税の所得税額によつてこれに課税をする、それから所得税の計算に用いた控除額を除いた所得額によつて課税する、あるいは所得税及び各種の人的控除額を控除した所得額に課税する。それで第一に申し上げました國税の所得税額に対しては税に制限を與えております。これは二〇%、それから次の所得税の計算に用いた所得の控除額を拔いたものでありますが、これは一五%、それから所得税及び各種の人的控除を控除したもののあとの所得額にかけましたものは二〇%、こういうふうに税率が制限してあるようにうかがわれます。それから次は、地租家屋税の課税対象を拡げまして、土地、家屋その他減價償却し得るところの資産として、課税標準はこれまでのような賃貸價格でありませんで、これを時價とする、但し農地は、現在の公定價格に調整係数二十五倍を越えない程度のものを乘じたものとする。それから三には事業税の課税対象より農業を除き、その課税標準を附加價値とする。附加價値とは総收入金額から、他の企業から購入したものを控除する。四は不動産取得税及び酒消費税は廃止する、入場税の課率を一〇〇%に軽減する、その他のこまかい税は、ある程度これを税額を簡單に、あまり雜税が雜然としてあるのを整備して簡素にする。五には都道府縣と市町村税とをまつたく分離いたさせまして、事業税、入場税及び遊興飲食税を都道府縣税にする、住民税及び土地家屋税は町村税とする、こういうようにきわめて簡單なことに整理区分するということであります。右の改正によります財源の変動は、ここに表がありますけれども、表は読み上げてもおわかりにならないと思います。この概要だけの報告を見ますと、府縣では増減がないように思われます。市町村は約四百億円の税源が増額せらるるように、この概要の発表では思われます。それから配付税と補助金の大部分を含せまして、一般平衡資金というものをつくる。この平衡資金というものはどういうことでつくるかということが、これまた概要の報告書ではわかりません。閣議の席上で大藏大臣にも意見を徴取してみましたけれども、大藏大臣の方もまだ詳細な勧告案が出て参りませんから、これも遠慮をいたしまして明答はいたしてくれません。これは一般平衡資金というもので、その額は配付税に該当する分、あるいは配付税と名指すかもしれませんが、千二百億円と傳えられております。これは概要の報告の中には書いてありませんけれども、傳うるところによりますと、千二百億円の配付税にかわるものであるか、配付税と名指すものであるか、とにかく一般平衡資金と名のつくもので、その辺のところははつきりいたしません。それから災害費に対する地方負担は、大体平均年額二百億円になるのであります。この二百億円も勧告案に書いてありません。ここで発表していいか惡いかわかりませんが、これも聞くところによりますと、これは全額國庫負担として地方の負担にまかせない。それから地方の税務職員の質及び量を強化する。これだけの税制改革をして國と地方税――縣税あるいは町村税がはつきりわかれますと、非常に煩瑣な業務が多くなりますから当然であります。
 それから税にかわります寄付金を整理しますと、これは大づかみでありますが、これは大体各府縣にわたりまして、六・三制の困難な問題が主体となるようでありますが、それを実行いたしますために、何としても起債の額もなし、やり方がないものでありますから、どこでも非常に大きな寄付金を仰いで、この寄付金によつて大分これを処理いたしましたところの府縣が多いのであります。ほとんどさうらしく見られますが、この額は、積りようがありませんではつきりいたしませんが、約四百億円と見まして、この四百億円の寄付金は削減する。將來やつてはならぬ。これは任意自主的なる寄付金でもつてやるならば百億円程度までは認める。四百億円としますならば、三百億円は削減をする。こういうことが今度の概要の大要をなしております。ここで少し私が言い過ぎるようにございますけれども、概要だけ見ました改革案の長所と思われます点と、從來の地方税制に対しての短所、この二つを対照して、ここで概要を申し上げてみます。これは実は非常な大胆なことでございまして、まだ詳細を見ないうちにこういうことを発表すべきでないと思いますが、單にただいまだけのところの感想でもありませんで、長短所、アウトラインであります。これを申し上げますと、地方財源を強化したこと、地方税において四百億円、平衡資金で四百億ほど増加し、そのほかに災害費の二百億円を國庫に肩がわりしまして、合計一千億の地方財源が増加したということは最も著しいことでございます。たいへん繰返すようでございますが、これは詳細にわたつたものが出た時分に、あるいは違つてくるかもしれません。概要だけでにらんだだけのことでございます。それから地方税制の自主権を強化するために、國税、道府縣税、市町村税の三体系を切り離しまして、それぞれ各個独立のものとしたということであります。從來地方税は國税附加税でないので、國税と地方税との体系は形式的には独立したものであつたのでありますが、事業税と國税所得税及び法人税、酒消費税と國税酒税との間に、実質的のせり合いがありまして、これは私が申し上げませんでも皆さんの方が詳しいと思いますが、せり合いがあること。また市町村税はほとんどすべてが道府縣税の附加税であつた。これが改革案では、三者の課税対象が全部別々に各個、独立したということであります。但し市町村民税と國税所得税とのせり合いが、これはどつちかといえば少しはげしくなるのではないかと思われます。それから地方税は直接税中心主義となつたこと。從來は直接税が七で間接税が三ぐらいの割合であつたのでありますが、今度は直接税が中心主義となりまして、理論的には負担の合理化ができるとともに、地方團体の行う事業に対する経費と、これに対する住民の負担との関連性が強くなつたのであります。これは自治運営の上から申しますと、まことに好ましいところの独立自主的な観念を養成することになつたのであります。それから事業に対する課税と、土地家屋に対する課税との均衡がとられることになつた、これもまず好ましいことであろうと思います。それから負担の上で適当でない税がすつかり整理せられまして減税せられたことであります。それから税の種類が減少して、税制がきわめて簡素化したことも、これも好ましいことであろうと思います。
 以上がこの勧告案の概要だけを見て、非常に長所と思われるところでありますが、あの文面だけから見て、少しマイナスになりはしないか、短所になりはしないかと想像されることは、何分にも明治以來の地方税制を根本的に変更するのでありまして、理論的かつ米國的色彩の強いものでありますから、はたしてそれがわが國の実情に即應して適用されることが、実際に可能であるかどうか。ただいまの状態と周囲の環境によつて可能であるかどうかということについて、いささか当事者としましては不安があるのであります。それは勧告案では、地方税だけで四百億円を増加する計画でありますけれども、地方税制がはたして所期の通り運用ができるかどうかということに、いささか軽い疑問を持つております。それから勧告案によりますと、税收入の増加は國税よりの委讓とか、國税の補助とか、國税のおかげをこうむるという形では全然なくして、もつぱら地方税の増税という形で行われておりますから、從つて地方民にとつては、税制改革によつてかりに負担が、トータルの上で軽くなつたと申しましても、從來の惰性から申しまして重くなつた、非常に苦痛であるという、圧迫的な感じが與えられはしないかという、これはいささかのおそれがあります。
 大体そういつたようなことでありまして、なお詳細なこれ以上のことは、政府委員が参つておりますから御説明申し上げたいと思います。何回も繰返してうるさいようでありますが、申し上げましたように、ただいまこれに対して批判や感想を申し上げることはまだ早いのであります。この間の概要の発表だけを見まして、いいとか惡いとかということはまだできない。聞くところによりますと四万六千語にわたるところの詳細な勧告が、來週の中ごろまでには飜訳ができて発表せられる。その四万数千語にわたりますところの勧告案の印刷物は、これを各都道府縣、地方の各團体の長に対して、政府と同樣に配付して施行するという意図であるらしいのでありまして、それが手に入りましてから、初めて詳細な批判なり考慮をすべきものと思います。きようはこの概要だけを見た、いわゆるフアースト・インプレツシヨンを申し上げたにすぎませんから、詳細な勧告案を入手してから、もしただいま申し上げましたことに間違いがありましても、どうぞおしかりがないように、概要について印象を申し上げたにとどまりますので、さよう御承知を願いたいと思います。
 それからただいま門司さんから災害の処置についてどうするかというお尋ねがありました。まことにごもつともであります。今年は九州方面は引続いて何回も台風に襲われまして、中部も少し襲われました。ただいまきようも関東方面、東京も台風の圏内に入つておるというような、あまり喜ばしくない報道を氣象通報によつて受けております。この対策についてどうするか。われわれ地方財政を扱つておりまする者の立場といたしましては、どうしても地方の起債のわくを拡げてもらつて、かりに公共事業費を増額してもらいましても、公共事業費の補助については、おのおの規定がありまして、地方財政で地方が負担をしなければ災害の処置はできませんが、地方の負担というものは、地方がこれを賦課してお願いするわけにいかぬから、何としても一時は地方起債によらなければならぬ。その起債のわくが、ただいま御承知の通りまことに枯渇しておつて、わずかなものでありまするので、これを補正予算においてうんと拡げてもらうように、ただいま極力努力いたしております。さしずめの應急対策につきましては、これは私の所管ではありませんけれども、公共事業費の第三・四半期、第四・四半期を繰上げまして、應急の処置にこれを支出いたしております。金額は政務次官から詳細に御報告いたしたいと存じます。そうして應急の処置を講ずるが、しかし公共事業費は第三・四半期、第四・四半期を出してしまつて、あとはからつぽでありますから、それはどうしても臨時議会において補正予算をもつて補正して、公共事業費を増額してもらうということでなければ、この方法がつきません。これは大藏大臣もその点は認めているようでございまして、應急策としてただいま第四・四半期までの公共事業の繰上支出をやつておるのであります。ただ一言申し上げておきたいことは、災害に対する陳情の要請を承りますると、何でもいいから大藏省の預金部の金を一時融資をして繰替え支拂いをしておいてくれ。そうしてあとは來年度にわたつて補正予算か、あるいは來年度の予算において、地方起債のわくが拡がつたときにそれを決済するから、とりあえず大藏省の預金部は、今年は相当なふところがあるようであるから、これを應急にどんどん出してくれというような要請があるようでありますが、これはちよつと議会にかけませんと、今の財政法では、むやみにどうも出すわけに行きません。どうしてこれを処置するかと申しますと、今の公共事業費の第三・四半期、第四・四半期は先のことでありますけれども、これを議会にかけて支出するという承認を受けておるのでありますから、これをとりあえず出しまして、手元に公共事業費がないわけでありますから、その金を大藏省の預金部から一時應急の融資として出資するというような方法をとつております。その辺地方でたいへん誤解があるようでありますから、余計なことであるようでありますが、一言申し上げます。
#10
○門司委員 あとで先ほど質問いたしました数字等につきましては、次官からお答えを願いたいと思います。この機会に、地方災害の状況についてただいま大臣からのお話のありましたことについては、山口國務相からも、陳情をいたしました際に一應承つたのでありまして、政府がそういうふうに非常にお困りになつておりますということは承知をいたしております。しかし地方團体の困つておりますることはそれ以上のことでありまして、まつたく手のつけられない状態に陷つておるのであります。從つて税制改革が行われまするとともに、地方財政が、実際の角度から確立されて行くということは、われわれ非常に喜ぶのでありまするが、政府はもう一歩進んで、災害に対して地方の財政を確立すると同時に、災害復旧に対する何か金庫のような制度を設けて、そうしていつ災害が起つても、時期を失しないで災害の復旧が十分に行える制度が、この際必要かと思うのであります。先ほど第三・四半期並びに四・四半期分を出して、そうしてこれの処置をするというようなお考えも、やはり時期的に見のがすことのできない問題であるというお考えから、そういうことが考えられていると思いまするので、さらに進めて私はこういう施策を今政府がとられて、そうしてほんとうに地方の公共團体が、いつ災害が起つても、最も有効な時期にその災害復旧が自分の手によつて行い得るような制度を講じておかなければ、かりにシヤウプ勧告案によつて二百億内外のものを、地方の災害復旧に充てるということがきまつておりましても、これの支出方法その他について、非常に不便が感じられると思うのであります。從つてこの機会に、かりに災害復旧金庫というような名前のものを設定する御意思があるかどうかということを、あわせてお聞きしておきたいと思うのであります。
 次に、これは財政とは離れて参りまして、行政の問題であります。前の第五國会に出されるのであろうということが観測されておりました地方公務員法の問題でありまするが、この問題を政府は今度の臨時國会にお出しになる御意思があるかどうかということを、あわせてこの機会にお聞きしておきたいと思います。
#11
○木村國務大臣 災害に対しまして何か災害復旧金庫のような組織をつくつておいて、年々災害に対処する應急処置を講じたらどうだろうかというお話でありまして、これはそういう案がありまして、研究をいたしておりまするが、ただいまとなりまして、先ほど申上げましたごとく、シヤウプ勧告案によつて地方災害は全部國庫が負担せねばならぬのでありまして、その額は、在來平均して二百億円であつたから、二百億円をもつて災害に対処する予算を計上せよということであります。來年度からそういうことになつておりまするから、今年度は何とかしてひとつこの災害に対処する方策を講じまして、來年度からはこの二百億円というものがありまするから、研究はいたしておりまするが、この二百億円の金は、どうして、どこから出すがよかろうかということも、これから檢討すべきところの一つの課題であると思います。それは剩余金から年々二百億円くらいは積み立てるのみならず、余つた金をどんどん積み立てて、災害準備金のようなものに持つて行くがよかろうかというような考え方もあるようでありますが、今お話の災害金庫のようなものも今研究中でありまして、そういう説もございまして、相当研究いたしております。――財政部長の方から注意がありまして、今二百億と私が言いましたのは言葉が足らなかつたので、これは地方の負担が二百億であります。災害費の全体から申しますれば、予算の表から申しまして六百億円くらいになると思います。
 それから地方公務員法を來るべき臨時の第六國会に提出する準備ありやということでありますが、ただいま準備いたしております。提出するつもりでございます。
#12
○生田委員 関連してお伺いいたします。一千二百億円というのは大体わかつておりますが、そのうち四百億が配付税にまわる。二百億が災害。さらに六百億という数字を出されたのですが、それは地方の二百億と中央の四百億と加うるに六百億であるか。つまり一千二百億の内訳を承りたいと思います。大体一千二百億というのは、地方財政の方へ全部向けるというように承つておるのでありますが、あるいはそのうちに教育費のようなものが入つておりますか、入つておりませんか。千二百億の内訳をもう少し明らかにしていただきたいと思います。
#13
○木村國務大臣 財政政府委員の方から御答弁いたさせます。
#14
○奧野説明員 一般平衡基金千二百億円の内訳の問題は、まだつまびらかでないわけでありまして、一般平衡基金の中には從來の地方配付税、それから若干の國の負担金、補助金のいうふうなものもこの中に含めておるわけであります。從つて國が從來負担金とか補助金とかいうふうな名目で出しておつたものが一般平衡基金に入りましても、地方財源の純増にはならないわけであります。從いまして、これを差引いて計算いたしますと、先ほど大臣の話されましたように、地方配付税系統の一般財源としては、四億円ぐらいふえるのでなかろうかというふうな想像をいたしておるわけであります。それから災害復旧の関係のものは全額國庫負担にすべきであるということを言われておりますが、その意味で、この一般平衡基金とは別途に二百億円くらいが地方財政の負担の軽減になる、こういうふうな考え方をいたしておるわけであります。それと地方の独立税收入の増の四百億と合せまして、千億円くらいが地方の一般財源の増加になるのではなかろうかというふうな説明が、先ほどなされたのであります。
#15
○生田委員 そうすると、二十四年度に比べてどんなことになつておりますか。
#16
○奧野説明員 二十四年度に比べまして、大体一千億円くらいの地方の一般財源の増加になるのではなかろうかというふうな見方をいたしておるわけであります。
#17
○生田委員 地方財政の金額の問題でなく、いわゆる平衡資金の問題ですが、地方へいろいろの配付税や補助金をやつておりますが、補助金を拔かして二十四年度はいくらになるか、本年度は千二百億を地方へ渡すと、その差がいくら増すようになるか、つまり配付税が五百七十億ですけれども、その上に地方へいろいろの補助金を出しておりますから、そこで災害費二百億全額やつても、年によりますと、百億くらいだと言われることもありますし、九十億と言われることもあるでしようが、それは將來の問題といたしまして、大体災害費二百億、そうすると、昨年度は配付税が五百七十億そのほかに補助金がありますから、昨年と増減はないことになる、こういうことですか。
#18
○奧野説明員 一般平衡基金の中味があまりはつきりいたしておりませんので、かつてなことを今申し上げるのは少し早急じやないかというような考え方をいたしておるのでありますけれども、しいて申しますと、地方の独立税收入で四百億円、配付税の系統のもので三、四百億円、それから負担の軽減になる、いいかえれば災害復旧費の関係で二百億円くらい、合計千億円くらい、こういうふうな大ざつぱな見方をしております。
#19
○生田委員 千二百億でそれから配付税が四百億というと、昨年より大分減るわけですね。
#20
○奧野説明員 中味をあまりよく承知しておりませんので、かつてなことを言うのはなるたけ差し控えたいと思つておるわけでありますが、たとえば教育関係で國がいろいろの負担金を出しております。こういうふうなものをかような形で出すことをやめまして、一般平衡基金に入つて來るものがあるわけであります。それが三百億円内外になるのではないかということを想像いたしておるわけであります。從いまして、それと地方配付税と合せまして、一千二百億円から引きましたものが地方配付税の純増になる、こういうふうな見方をいたしておるわけであります。
#21
○小野説明員 門司さんの先ほどの御質問の中で、私から補足的にお答えをいたしておきたいと思います。今回の災害はデラ台風以來数次にわたつて参つておりまして、現地住民の方々に対してはまことに御同情にたえない次第でございます。先月來私も政府から派遣されまして、九州、四國のデラ台風災害地の実情をお見舞し、また視察もして参つて一人でございますが、そのためにこの災害復旧の問題につきましては、一層の努力をいたして参らなければならぬということを強く印象づけて参つたものでございまして、先ほど門司さんから、一体本年度においてどれくらいの災害が起つて、どれくらい費用がかかるかというふうなお話があつたようでありますが、これはまだ的確な数字ではございませんが、次から次へとふえて参りますので、異動のあることを、あらかじめ御承知おきを願つておきたいと存じます。
 大体私どもの見るところでは、本年の災害の復旧のために必要とする費用は、事業費として五百七十億程度は必要ではないか、こういうふうな目算を持つているわけであります。その中で、御承知のように、國費、地方費負担というふうにわかれて参るのでございますが、さしあたり本年度の所要額といたしましては、二百四十五億余円を必要とするのではないか、かように考えられるのでございます。政府におきましては、デラ台風が起りました直後において、緊急の措置を講ずる要ありと認めまして、短期融資の措置をとりましたことは御存じの通りでございます。その後引続いて各種の台風の來襲を受け、近くはジユデス台風の來襲を受けまして災害を重ねて参つているような次第で、当該災害地の都道府縣に対しましては、與う限りの緊急の措置を講じたいという意味におきまして、ジユデス台風に対する関係として、六億円の支出を決定いたしましたことは御承知かと存ずるのでございます。先ほど大臣から御説明申し上げましたように、災害の復旧が結局國土の復興につながつているという点から申しまして、シヤウプ勧告案から傳え聞くところによりますれば、災害復旧費については、國がこれをやるべきである、こういうふうに承つているのでございます。本年度の災害復旧特別委員会におかれましても、私出席いたしまして、この点についての御質問等があつたのでございますが、できるならばさような方向に持つて行きたいというふうな趣旨の御答弁を申し上げたことを記憶いたすのでございます。なおまたその際ただいま門司さんから御質問がございましたように、現在のような災害復旧事業実施のあり方では、とうてい円滑なことは期待できないから、地方災害復旧基金制度というふうなものをつくつてはどうか、こういう御意見が出ておりまして、その際に、私もこれにつきましては、まつたく御同感である。なお政府におきましても、この種基金制度を設けることが必要であろう、こういう観点から、先ほど大臣から申し上げましたように、実は研究を進めて参つているような次第でございます。さような意味で、今回のシヤウプ勧告案に基く地方財政並びに税制の問題とも関連いたしまして、地方災害の復旧あるいは防除の問題については、政府としては將來の根本的な対策もぜひ立てる必要があるというふうなことで、協議を進めておりますことを、つけ加えて申し上げておきたいと存じます。補足的な御説明を申し上げておきます。
#22
○菅家委員長代理 大臣は閣議の関係で、この程度でよろしゆうございますか。
#23
○藤田委員 大分時間が経過しましたので、簡單に木村國務大臣にお伺いしたいと思います。先ほど來の御説明によりまして、現在の段階における概要は私はつきりつかむことができました。最初にお聞きしたいのは、先ほどの御答弁にありましたが、勧告というものの本質でございます。これはマツカーサー元帥に対する答申というふうに解釈いたしますると、われわれ國会としては当然相当この勧告案を修正できる、大体これは一つの希望の線であるというふうに解釈して、実際法律案等ができました際におきまして、相当修正、独自の態度をとれるかどうか、こういうような点をまずお聞きしたいのであります。
 第二の点は、來週中に詳細な飜訳ができることになつておるというようなことでありましたが、それに基いて財政法を初め、各種の法律案を準備しなくてはならぬわけでございますが、大体その立案を終る時期はいつごろになるか、これは臨時國会の召集にも関連いたしますので、特に当委員会として事前審議の都合もありますので、大体の見通しをお聞きしたいと思います。
 それから勧告案の概要についての質問でございまするが、この勧告に基いて今年度中に施行する新しい税制があるかどうか。新しい改正に基く徴税を、今年度中に開始するものがあるかどうか、これをお聞きしたいのであります。
 それから最後に希望でございますが、勧告案を読みますと、先ほど來再三述べられた通り、一般平衡資金制度ができることになつております。それと関連して、地方財政委員会のごときものをつくれというふうに言われておりますが、今後関係方面と折衝される際に、ぜひとも自治廳ないし自治團体の意見が強力に反映するような機構をつくつてもらいたい。でき得べくんば現在の自治委員会でいいのじやないか。しかしあえて新機構をつくるとすれば、ぜひとも國家財政中心にあらずして地方財政中心の強力な機構をつくつてもらいたい。最近の起債その他に対する大藏省の態度等を見ましても、私たちはやはり地方の財政を最もよく把握しておるような人による強力な新機構の設立を、ぜひ強力に関係方面に具申していただきたい。これはもう地方全般の声でございます。それから府縣税が入場税、事業税、遊興飲食税三本建中心になり、また町村税が地租、家屋税、住民税中心になりまして、非常に徴税に困難が伴うだろうと思いますが、徴税方法の審議に関しましては、特に民主的な、從來の國税徴收に見るような弊を繰返さぬように、新しい機構も考えられると思いますが、特に事務当局にもその点をお考え願いたいと考えております。
 最後の点は希望でございますが、大臣に簡單にお聞きしたいのは、勧告の本質はどういうものであるか。それから勧告案に基いて本年度中に具体化する税制があるか。法律案その他の諸準備は大体いつごろ完成する予定であるか。この三つの点をお聞きしたいのであります。
#24
○木村國務大臣 先ほど申し上げましたと記憶いたしますが、このシヤウプ使節團の勧告案というものは、マツカーサー司令官に対する答申のような、レポートのようなものでございます。これを司令部当局がどういうふうに扱つているかということは未知のことでございます。これは一切われわれの方では予知ができませんが、この間の概要の勧告の中にこういうことが書いてあります。この報告書というものは、先ほど申し上げましたように、この分でなくあとで出る――これはわれわれにははつきりわかりませんが、四万数千語という詳細なものであろうと私は想像します。「使節團の調査報告には、勧告事項のみならずその結論の到達した理由が、詳細にわたつて述べられるであろう。この報告の発表により言論界、全國の國税及び地方税関係官廳、実業界、婦人團体及び大学、高等学校等において、日本の租税制度に関する聰明なる議論が展開されることを希望するものである。」こういう文章が冐頭にうたつてありますから、これに対する批判並びに希望意見その他は、これも予知できませんが、マツカーサー司令部の方からどういう形になつて出て來るかわかりません。このままといたしますれば、國会においても十展にこれは檢討議論せらるべきものではないか。これは私自身はそう考えております。何にいたしましても、繰返して申し上げるようでありますが、來週の中ごろと想像せられます全文が手に入りませんと、揣摩臆測して暗やみをさぐつておるようなことでは、まことに困ります。先ほども生田委員の非常なくろうと的な御質問がありましたが、あれはくろうとでなければあの質問はできないと思います。あれらも的確にここで御答弁申し上げておいて、あとで間違いがあるかもしれません。これも想像だけで、今概要御答弁申し上げたようなことでありますから、内容にわたる詳細なことは、もう一週間とか猶予の期間を與えていただきますようにお願い申し上げます。なおまた、これは國税においては本年度内に実施をするところの税目が数種あるように思います。地方税に関しましては、これもはつきりいたしませんが、來年度に全部わたるものではないか。また來年度でなければ、これだけの根本的な改革をするものを今ただちにやれといつても、とうていできかねるのではないか、こう考えますから、地方税に関する限り、來年度から施行実施するものであると私どもは考えております。それからこれを第六臨時國会に提案するような準備ができるかどうか、これはなるべく提案いたしたいと思つております。これはまた繰返して言うと、うるさいようでありますが、大体内容を見た上で、はたして準備できるかどうか、これはとにかく全文を見た上でなければ構想がつきません。ただわれわれはなるべく三十日の期間中くらいにこれを咀嚼し、準備いたしまして、來年度の予算に関係することではありますが、できることならば第六國会にこれを提案してみたい、こういう希望は持つております。
 それから今の御質問の中に、何かこれを実施する上においておいて、ごく強力な組織をつくつてはどうかというような御質問があつたようでありますが、この勧告の概要の中にもシヤウプ勧告においては地方財政委員というものを設けろというようなことが書いてあります。現在は地方行政委員会というものがありまして、地方の行政、財政についてのもり立て役を今つとめておりますが、この上にまた財政委員というものをつくる。ただいまの地方行政委員会の組織はおもに地方の團体の代表者、國会の代表者というものと、学識経驗ある者というメンバーで構成されておりまするけれども、今度できる財政委員というものは、はたしてどういう者で構成されるか、その内容もこれまた全文が出て見ませんとはつきりいたしませんが、その地方財政委員というものに大分おもきを置いて、その概要の報告の中にあるようですが、これもそれを見ました上で構想を練ろうと思つておりますから、それまでお待ちを願いたい。
#25
○藤田委員 ただいまの御答弁でよくわかりましたが、最後の地方財政委員会の問題に関しましては、今後政府におかせられましても、おそらく大蔵省方面と一緒に関係方面に折衝されると思います。その際ぜひひとつ地方財政中心の考えを持つて萬事処理していただきたい。なお具体的に申しますと、自治廳中心の考え方によつて、機構なり、運営方針なりをきめていただきたい。関係方面にも特に強力に陳情されるようにお願いしたいと思います。
#26
○菅家委員長代理 それでは午前の会議はこの程度でとどめまして午後一時三十分再開いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○菅家委員長代理 御異議がなければさようにとりはからうことにいたします。
    午後零時三十二分休憩
     ━━━━◇━━━━━
    〔休憩後は開会に至らなかつた〕
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト