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1949/09/14 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第38号
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1949/09/14 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 地方行政委員会 第38号

#1
第005回国会 地方行政委員会 第38号
昭和二十四年九月十四日(水曜日)
    午前十一時一分開議
 出席委員
   委員長 中島 守利君
   理事 大泉 寛三君 理事 川西  清君
   理事 川本 末治君 理事 菅家 喜六君
   理事 久保田鶴松君 理事 藤田 義光君
   理事 小平  忠君
      生田 和平君    河原伊三郎君
      門司  亮君    千葉 三郎君
      谷口善太郎君    田中  豊君
      井出一太郎君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 樋貝 詮三君
 委員外の出席者
        專  門  員 有松  昇君
        專  門  員 長橋 茂男君
九月二日
 委員風早八十二君辞任につき、その補欠として
 田代文久君が議長の指名で委員に選任された。
同月七日
 委員足鹿覺君辞任につき、その補欠として八百
 板正君が議長の指名で委員に選任された。
同月十三日
 委員田代文久君辞任につき、その補欠として谷
 口善太郎君が議長の指名で委員に選任された。
八月三十日
 谷口善太郎君が警察及び消防に関する小委員を
 辞任した。
九月十四日
 谷口善太郎君が委員長の指名で警察及び消防に
 関する小委員に補欠選任された。
同日
 委員野村專太郎君が委員長の指名で警察及び消
 防に関する小委員に追加選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 派遣委員の調査報告に関する件
 警察に関する件
 小委員の補欠選任に関する件
    ―――――――――――――
#2
○川西委員長代理 それではこれより会議を開きます。
 本日公報に午前十時三十分委員会開始となつておるのでありますが、これからなるべく定刻に御参集願いまして、定刻通り開会するようにいたしたいと思いますから、さよう御協力願います。
 議題に入ります前にお諮りいたします。去る八月三十日谷口善太郎君が委員を辞任されましたため、警察及び消防に関する小委員が一名欠員になつておりまするので、これが補欠選任を行いたいと思います。これについて昨十三日再び谷口善太郎君が委員に選任されましたので、投票の手続きを省き、引続き警察及び消防に関する小委員に指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○川西委員長代理 御異議なきものと認め、谷口善太郎君を警察及び消防に関する小委員に指名いたします。
 次に警察及び消防に関する小委員を一名追加選任したいと思いますが、これもその手続きを省き委員長より指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○川西委員長代理 御異議なしと認め、野村專太郎君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○川西委員長代理 次に本委員会は、地方財政、地方自治警察、消防に関する実情調査のため、六月十六日議長の承認を得て、北海道、東北、関東、東海、近畿、北海、中国、四国及び九州の六地方に委員を派遣いたしたのでありまするが、すでに調査も終了いたしておりますので、これより派遣委員よりその実施調査の結果についての報告を聽取いたしたいと思います。まず北海道班より聽取いたします。川本末治君。
#6
○川本委員 御指名によりまして、国政調査北海道班の調査概況を御報告いたします。
 本調査団は、委員の福田篤泰君、小平忠君と私と調査員の曽根隆君を加えた一行四名でありまして、去る七月四日より北海道庁を皮切りとして、上川、網走、釧路、十勝、膽振の五支庁並びに札幌市、旭川市、網走市、釧路市、帶広市、苫小牧市、室蘭市、美幌町、弟子屈町、上川村等の各市町村を歴訪して、それぞれ当事者より、地方財政、自治行政、警察、消防の各項目について、あるいは実情を聽取し、あるいは要望や意見を聞き、かつまた資料の提供を受けて、正味八日間にわたる調査を実施して参つたのであります。
 あわただしい旅程でありましたため、平面的、断片的な調査に終つたうらみがあるのでありますが、各地の当局が、十分な用意と熱意とをもつて調査に応ぜられたため、北海道の特殊性を認識し、地方行財政の生きた姿を把握する上に、多大の便益を與えられたのでありまして、この点まことに感謝にたえないのであります。
 なお調査事項の内容につきましては、別に報告書を作成してありますが、時間の関係もあり、かつ散逸のおそれもありますので、同僚各位の御了解を得まして、その全文を速記録に登載せられんことを希望いたしまして、ここに調査の結果感じました二、三の点を申し上げて、御参考に供したいと思います。
 御承知のごとく北海道はその入口に比べて、地域が内地で想像する以上に広大であるのでありまして、約七万八千平方粁、これは東北六県と新潟県を合せた区域に匹敵し、現在の日本全土の二一%に当るのであります。従来地方分図において北海道を幾分小さく描く慣例があつたため、ともすれば実際より狹少に考えられて来た傾向があるのでありますが、種々の面から、かかる北海道観をまづ是正する必要を痛感したのであります。特に中央の施策は地方の人口を基準として行われ、地域の面が閉却される傾きがあるのでありまして、警察定員の決定、配付税の割当等にもその欠陷が認められるのであります。広大な北海道が内地の一つの県なみに扱われることに対し不満の声が聞かれるのはまことに当然であると思われるのであります。
 さらに、地域広大で人口稀薄であり、従つて担税力の乏しい一面、開発日なお浅く道路、河川、港湾等、産業発展の基礎的條件がきわめて不備であり、加うるに寒冷、積雪による破壞にさらされている現状から見て、その財政の負担の容易ならぬことがうなずかれるのであります。国費の負担による総合開発計画の実現が緊急の要務であることを、痛感いたしたのであります。多くの領土を失つた日本が、その過剩な人口を收容し、資源の供給を求め得るほとんど唯一の土地として、北海道を再認識すべきことを考えあわせるとき、特にその感を深くするのであります。
 最後に私は住宅の問題について一言申し上げたいのでありますが、御承知のごとく零下三十度にも達する寒冷地でありながら、その住宅は都市を除いてはほとんどバラツク式木造のものが多く、構造、材料共に内地とほとんどかわらないのでありまして、むしろ本道の自然條件、経済事情などの惡條件によつて、内地より劣つているのが実情であります。このことが道民の生活文化、保健の上にいかに惡影響を及ぼし、北海道開発をいかに阻害しているかは、想像に余るものがあると思うのであります。かくのごとき状態が改められない限り、とうてい大地に根を下した開発の事業が、強大な実を結ぶことは永久に望めないのであります。特に凍害による破損や採暖燃料の浪費など、家計に及ぼす影響も放置できない重大な問題であります。道庁においても早くから寒地住宅の試験研究を行つて来ているようでありますが、コンクリート建、アツシユ・コンクリート造り、中空れんがづくり等、いずれも建築当初の一時的資金の負担に耐えかねて、いまだ普及するに至らないということであります。私はこの際樺太、満洲の住宅構造に学んで、経済的であり、たれの手でも築造できる、いわゆる黒れんが土蔵式の建築を推奬したいと考えたのであります。北海道は日照時間が短かく、濕度が満洲より高い等の技術的困難があるとは言え、研究を重ねるならばこれを克服することは、さして難事でないと思われるのであります。
 いずれにもせよ、住宅問題の解決は、あらゆる意味において北海道開発のかぎであると考えるのであります。
 以上簡單ながら所見を述べて報告といたす次第であります。
#7
○川西委員長代理 次に委員会での報告書の朗読は省略いたしまして、報告書はこれを速記録に掲載するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○川西委員長代理 御異議なきものと認め、速記録へ掲載いたします。
 ただいま樋貝國務大臣が御出席になりましたが、大臣の時間の都合もありますので、国政調査の報告はあとへまわしまして、樋貝国務大臣に対する質疑を行いたいと思います。それでは菅家君。
#9
○菅家委員 昨日考査委員会においても所管大臣としてお尋ねをいたしたのでありますが、なお詳細のことはその所管事項である地方行政委員会においてお尋ねをするつもりで留保しておいたのであります。それは広島県の日鋼事件、石川県に行われた騒擾事件、福島県平市を中心としてなされた騒擾事件、これらを総合してみますると、まず第一にわれわれの感ぜられることは、現在各地に無届のデモが盛んに行われておる。しかもそれが集団的に二百人、三百人というものが徒党を組んで、夜畫となく赤旗を立てて市中を行進し、一般の市民の不安の念を高からしめているという事実が、各地に起きておるのであります。府県によつて公安條例でこれを取締まることができるのでありますが、公安條例は、御承知のごとく制定したる県と、いまだ公安條例を制定しない県とあるのであります。その公安條例の制定された県でも個々別々でありまして、必ずしも無届のデモを取締るという方向に向いていないのであります。福島県の実例を申し上げますと、福島県の郡山市においては、一週間にわたつて深更数回の無届のデモが、四、五百人の人によつて市中を練り歩かれた。市民は不安の念にかられて、夜は早く戸を締めて外にも出ない。どうなつて来るものかと不安の念にかられておる。また茨城県の高荻においては、あの騒擾事件で無届のデモが行われて、一時は非常な不穏な形勢になつた。そこで大臣にお尋ねしたいのは、この無届のデモに対する今後の取締り方針をどうされるか。一般国民は最近の共産党を中心として全国に行われた騒擾事件、暴行、脅迫、これらの事態にかんがみて、まことに現在の警察の弱体、これでは警察に頼ることはできないという、その感を深くいたしておるのでありまして、昨日考査委員会において齋藤国警長官にお尋ねしましたところが、これはいかに警察法を改正しても、また人員、装備を整えても、国民の協力と支持がなかつたならば、治安というものは決して維持されないと証言されております。当然なことでありますが、しからば警察を国民が支持し協力するということは、一体何から生れるかと考えてみれば、第一に警察の威信、信用というものが第一であること、警察が信用を失つたときに、国民の協力と支持は求めることはできません。そこで警察の信用でありますが、法の執行に対してまことに手ぬるい。たとえば平事件において、仙台の警察管区学校の生徒が応援に行こうとして駅頭において阻害された。当然なる職務の執行で、警察官が応援に行く途中これが妨害されたというこの事態に対して、何らの取締りの処置が行われてないということは、私はこれは警察の威信を傷つけるものであり、国民がこれを見たときに、頼むに足らざる警察力であるという感を深くするのであります。この結果国民の協力と支持というものは得られないと思うのであります。また福島県下における各新聞関係業者が陳情書を提出いたしております。これによりますと、平事件、郡山事件、若松事件、福島事件等において各有力新聞社が写真班その他の記事の收集のために行つておつたのが、多数の徒党を組んでその当然なる職責を阻害されて、今写真をとつたところの新聞社はどこであるか、これを新聞に載せざること、この記事を掲載せざること等の団体的行動をもつて、阻止に当つてこれを脅迫しているのであります。同様なことを警察署長にも要求いたしております。これに対する何らの処置がなかつた。ここにおいて各有力なる新聞社は一致して決議して、かくのごときことであるならば、われわれ報道人は当然なる職責が遂行できない。警察を支持しよう、協力しようとしても、報道機関であるところの新聞社というものは、危險であるからやれないといつております。新聞社はそう多数の自警なり警備隊を設けているものではありません。あの暴力団のような不逞の輩が押しかけて、砂を輪転機にかけられるとか、活字のケースをひつくりかえされるということならば、二週間、三週間の新聞の発行が不能に陷るおそれがあるから、まずこれはかくのごとき状態のもとにおいては、言論機関もまず書きたいことをしばらく止めて、靜かにしていないとあぶないという感じを、一般に與えておつたということを、福島県下における東京各新聞の通信者、地元の新聞記者がそういう陳情書を出しておるのであります。これらも何ら取締がなかつた。無届のデモが全国各地において行われても、これに対して警察は取締りもなかつた。こういうような状態でわれわれは警察に協力支持をしようとしても、とうていでき得ないことでありまして、私どもはこれは治安上まことに大きな問題になるおそれがあると思うのであります。これらに対して、まず今後無届のデモを取締る方法、それから報道機関等に対して群衆が徒党を組んでやつた場合の取締り、そういうことに対するお考えを大臣から伺つて置きたいのであります。まず二つだけお尋ね申し上げておきます。
#10
○樋貝国務大臣 ただいまいろいろな問題についてのお尋ねがありましたが、私ども警察をあずかりますところの立場上からして、遺憾と思つた点もありまするけれども、私ども考えますのは、響きの声に応ずるがごとく、ただちに消滅させるということをいたすべきであつたのが、時間的な多少のずれ、場合によりますと一日遅れたとか幾日遅れたとかいうようなことになりましたのは、それに対する十分の手当ができなかつたということを遺憾といたしまするようなわけであります。しかし日本全体として見たときに、この種の犯罪につきましては、私どもは現在の警察力をもつてしても遺憾ないということを考えておりますが、これに対しましては、現に日鋼事件においても、平においても、不安が起つているじやないか、とおつしやられることは、まことにごもつともとは思います。しかしながらこれらのものが、各地に同時にこういうような不安を起すことができるほどの力は持つておりませんで、私どもの警備の少いところをねらつたような形で、次々にいろんな地方に起つたということを、私どもは遺憾と思います。けれどもだんだんと警察力を充実いたしまして、今後において、決して国民は枕を高うして寢られぬというような、そういう実力を持つておらないということを、認識していただくことをお願いするわけであります。ただいまのデモ行進取締りにいたしましても、今までは地方々々の特別な事情に応ずるように、條例をもつてきめる方法が、適当であろうという考えのもとに進みましたようなわけで、これを法律をもつて御判断願うか、あるいは條例に讓つて、地方議会の判断にまかすべきかということにつきましては、特に政府においても研究を進めておるような次第でありまして、いずれどちらの方がよいかということにつきましては、もし法律をもつてする方がよいということで御審議を願うならば、願うことにしたいと思つております。いずれにいたしましても、そういうような違法な行進であるならば、それに対して違法でないところの取締りをいたしたいと考えておるわけであります。
 なお新聞記者に対する制限ということもありましたが、これもただいま申し上げたごとく、時間の問題というふうに考えておりまするし、さらにできまするならばその時間もだんだん短縮し、即座にということを考えておるようなわけで、いろいろ事件のありました当時においても、その反面において非常にくふうをしておつたのは事実であります。毎日治安閣僚の会議も聞きまして、従つてその内容におきましても、当時いかような事件が起るかということを考えておりまして、その対策の手を打つたような次第であります。
 さらにこれはただ論及しただけで、御質問の中にはありませんでしたが、仙台駅頭で乘車をはばんだというようなことがありました。警察当局にもこういうことを尋ねました。非常に詳しく尋問いたしました結果として、当時はばまれたことはあつたが、別に故障なしに、ただちに勇ましく駅頭を出発したということを申しておりました。新聞では、何かはばまれて乘車も遅れた、発車も遅れたということを書いておりましたが、そういう事実はないし、はばんだ者はただちにそれを逮捕するという態度に出たので、それをはばんだのはほんの瞬間であつたということを申しておつたようなわけであります。この点については御安心を願いたいと考えております。
#11
○菅家委員 もう一点お尋ねしたいのであります。それは平事件でありますが、平警察署が暴徒に占拠された。これは今刑事問題となつて公判廷に審理中でありますから、それらの内容の問題は別といたしまして、平警察署が占拠された際に、留置場に入つておりました共産党の犯人が出されて、そこに警護をしておつた警察官が、ピストルを奪われて、その中に入れられた。これが時間的に相当長く平警察署が占拠せられ、しかも暴民によつて無警察状態になつて、人民政府なれりといつて、赤旗を警察署の前に掲げたということは、すでに新聞その他によつて報道された確実な事実であります。その際に国家警察は二階におつたのでありますが、これらの事件が起つても、自治警察に協力をしなかつたという事実があるのであります。かかることはまつたく国家警察と自治警察との協力という建前からいつて、好ましくないことであると思う。留置場が破られて犯人が出され、警察官が、たとえ市の警察官であろうとそこに入れられたという不祥事件に対して、二階に十人ほどおつた国家警察の者がこれに協力をしなかつたということは、まことに遺憾であると思うのであります。それらの報告も多分こちらに参つていると思うのであります。これらに対する所感を伺いたい。自治体警察と国家警察の協力という建前からいつて、はなはだ思わしくない事態であると思うのであります。この点に対する大臣の御所見を承りたいと思います。
#12
○樋貝国務大臣 当時平事件におきましては、急激な間に非常にたくさん警察に押しかけて来たという状態でありましたために、その時間においてはそれに対応するだけの警察官を派遣することは、国警においても、また平署においても、それだけの人を招集することができなかつた実情にありました。従つて今お話のごとくに一時その方が勢力が強かつたということは、私どもも認めなければなるまいと思います。しかしいまの巡査が留置場に入れられたというようなことは、私の聞いておりますところでは、訛伝である。実際上は奪われたものでもなく、留置場に入つたものでもない。ただ留置場にあつた人間を出そうということだけはあつた。すなわち留置場から外へ飛び出したという話は聞きましたけれども、警察官の数が非常に少かつたために、十分の処置ができなかつた。従つてあと騒擾罪で起訴されるような段階になりましてから、また国警等が中央から参りました後において、初めて実力を取得したというような事実はありましたようなわけでありまして、その初めは一時間くらいに考えておりましたのが、六時間も七時間も警察署に押しかけた。そうしてこわ談判をしておつたというような事実がありましたことは、まことに遺憾と考えておる次第であります。しかし時間が長かつたというだけで、やはり最後にある時間を経過いたしまして勢力を十分に回復できた。また今後におきましても、あるいつときはそういうところをねらつて、あるいは集団行動を起すかもしれませんけれども、全体として考えまして、また平靜状態に立ちもどりまして、決してそんなことでおびえる考えは持つておりませんし、また客観的に見ましても、決してそんなおそれはないと思います。一時的であつて、かつその時間は長かつたということは遺憾と思いますけれども、今申しましたごとく、この点について御安心を願いたい、私はかように考えております。
#13
○菅家委員 大体これらの事件のこまかいことは拔きにしまして、これらのことから関連しまして、現在の警察制度の改正ということが考えられるのでありますが、今日の新聞を見ますると、参議院の委員会において、大臣が何か警察制度の改正のことについて意見を述べられたという新聞を見たのであります。各地方をわれわれが国政調査のために歩いてみましても、ひとしく陳情のある問題は、地方配付税の問題であり、さらに入場税の問題であり、それにつけ加えましてこの自治体警察において、予算面が非常に苦しい、これは何らかの方法を講じてもらわなければ、とうてい小さい市町村においては持ち切れないという声が非常に多いのでありまして、盛んに新聞等にも警察制度改正の問題が論ぜられておるのであります。参議院等においては、本国会に警察法の改正の問題を提出するというようなことも、地方行政委員会において進めている模様であります。そこでお尋ねしたいのは、新聞に現われておるような意見を今日大臣は持つておられるのでありますか。また新聞に現われなくとも、大体警察制度の改正ということに対して、どういうようなお考えをお持ちになつておるか、その点をお聞きしまして私の質問を打切りたいと思います。
#14
○樋貝国務大臣 きようの読売新聞にはいろいろ項目なんかにわけて、私が木村連絡局長と話をしたごとくに書いてありますけれども、木村君が私のところへ昨日来ましたのは――先週の金曜日、土曜日に出勤するかどうかを聞こうと思いましたが、休暇をとつて休みだつたというので、月曜日の朝に木村君の方から私をたずねて、自分が休暇をとつておつたという話で、用事も終つたのだからということで、私とまつたく雑談をしておつただけなのであります。けさの読売新聞に書いてあつたような、ああいう事実はなかつたのでありますが、それをまことしやかに三項目にわけてあるように書いたのは、まつたく虚偽であります。さようなことゆえ御了承願いたいと思います。
 それからきようの新聞のことじやなしに、私の改正意見というのは、今日は実は申し上げることはできない。この間も考査委員会で申し上げた通り、改正するともしないとも、そのことを申し上げることは今日においてははばかりたい。また臨時国会において改正するとか改正しないとかいうようなことを申し上げることはお許し願いたい。これは全部申し上げられないというふうに御了承願いたいつもりでおります。私の今日新聞に現われました、また参議院で申しましたことは、決してわれわれは現在の状態を変更するというような考えではない、その後において非常に犯罪等もかわつておるから、その点にマツチして行くように考えてみたいということを申したのであります。この委員会におきましても今まで申し上げましたごとくに、改正するとかしないとかいうことを私も申し上げたことを記憶しておりませんが、多分申し上げないと思つております。閣議においてもまたそのことは申しておらぬような事情でありまして、この点はぜひお許しを願いたい。従つて今日私がどういうことを考えているかということは申し上げません。その点については御了解を得たいと思います。
#15
○門司委員 私はこの問題については、この前の委員会で、率直に申し上げますと、ただいま大臣が答弁されたようなことが始終ここで繰返されておりまして、そうして警察法の不備であるということだけは大体おわかりになつているようであるが、それをどういうふうに改正される御意思が政府にあるのかということは、たとえば齋藤国警長官を呼んで聞きましても、はつきりしない。大臣にお尋ねしても、ただいまの御答弁のようなことで一向はつきりしない。しかも警察法が万全であるとはお考えになつていないようである。その事実の現われとしては、治安閣僚会議というものが始終開かれて、これの研究がなされている。ところがそういう事態になつて参りましてわれわれが考えまするのは、やはり現状のままでいいか惡いかということは、相当私ども自身においても考え方を持ている。しかしわれわれが参考とする一つの意見として、この前の会議に、国警なりあるいは自治警察なりの実務に携わつておいでになりまする方々から、どの点が今の警察法で非常に不備であるかということのお教えを願いたい、そのためにはぜひ関係のそうした方面の人に、この場所に来ていただいて、そうして国警の立場からいろいろ警察行政に対する不備の点、あるいは自治警察から見た現在の犯罪捜査、あるいは犯罪に対しまするいろいろな取締りの面の不備な点をひとつお聞かせ願いたいという要求をいたしておつたはずでありまするが、本日それらの人のおいでになつておりませんことを非常に遺憾に私は考えまするとともに、この点がどういうふうになつておるか、あらためて委員長にお聞きしておきたいと思うのであります。
 次には、大臣は今この機会にそういうことを言うことは許していただきたいというお話でありましたが、しかしこの警察法の改正というものは、單に警察法だけの改正ではとどまりませんで、治安を確保することのためには、やはりこれに関連を持つておりまする刑事訴訟法の改正等も行われなければ、私は完備したものにならぬと思う。警察法だけをどんなに改正いたしましても、それだけでは事は足りない。従つてこの関連性が非常に重要でありますので、この点についても何か私は深くお考えがなければならないと思うのであります。従つて大臣がこういうふうに改正する意見を持つているということは、今の立場で言いにくいというお話でございますので、それは一応政治的の問題として私どもは了承いたしまするが、大臣はこの機会に、でき得れば率直に、刑事訴訟法との関係あるいは警察法に対して、どういう点が非常に欠陷がある――これをどう直すかということまでお聞きしようとは思いませんが、どういうところに政府当局から見た場合の欠陷があるかということくらいはお示し願えれば、非常に幸いだと思います。この点を大臣にお伺いいたします。
#16
○樋貝国務大臣 ただいまの御質問で、私ども大いに感じるところもたくさんあつたのであります。現在どういうふうな弊害があるかないかというようなことは申せませんが、現在の状態、すなわち法律ができました以後において、犯罪などの様子が大分わかつて参りまして、そして集団的であり、凶暴な犯罪があつたということは、これはいなみがたい事実であろうと思いますので、それに対応するところの制度も考えなければならぬと思つております。また一面におきまして、たとえば財政の方面におきましても、シヤウプ博士の勧告案に基きまして、日本において租税制度その他が改正されたということになつたそのあかつきにおいて、すなわち今度の税制の改正によりまして、市町村が一番財源を持つことになりますし、またついで府県が持つことになります。その次に、むしろ国の方の財政は、歳出を切り詰めることによりまして減ることが明らかになつて参つたようなわけであります。それが市町村にどういうふうに影響をするかということも、実は昨日もそのことを尋ねましたけれども、まだはつきりいたさぬのであります。従つてこれとにらみ合せて、市町村がどのくらい財政に苦しむかということも、今日のところではまだはつきりしないような状態であります。従つてこれが対策、警察方面から見た対策ということも立てられないような状態にあります。一方においては犯罪が集団的になる。地方おいては市町村の財政のゆるみが来るというような、両方相関的な立場になりますから、その点から見てもなお考慮の余地がある。今日においていずれが可なり、いずれが否なりであるということは、ちよつと言えない関係にありますので、従つて非常に胸のすくような、明快なる御答弁ができないことを遺憾に存じておる次第であります。
 また付属の法律といいましようか、関係ある法令等によつて、大分警察が左右されることは、これは疑いないことであります。従つて警察の方面から見て、また一般の民主的な考え方から見て、その間に調和を保たなければならぬと思います。しかしそれについて注意深く見ておるようなわけで、従つて法務総裁ともこの点を打合せておるようなわけであります。いずれ、もしコンクリートな具体的な考えをまとめました上は、皆様の御判断に訴えるつもりでおりますけれども、まだ私の方の権限というわけでもないしするから、注意しておる程度でございます。そんなようなわけで、いろいろな関連性が多いものですから、そこでただいまでは具体的にこうだということを申し上げられないことを、はなはだ遺憾に存じておる次第であります。
#17
○川西委員長代理 ただいま門司君の御質問の前半にあります警察行政上の実務者を呼んで、現行法の運用上の欠陷を聞くことは、警察及び消防に関する小委員会に呼びまして、そこで研究したいと思います。
#18
○藤田委員 先ほど来各委員の御質問で、はつきりいたしませんので、この際さらにあらためて国家警察を担当されております樋見国務大臣は、現行警察法の改正を必要と認めるかいなかということに対しまして、端的にひとつ明快なる御答弁をいただきたいと思います。これは全国の関係者が非常に注目いたしております。何はともあれ現行法が、かりに現状のままで可なりといたしましても、全国二千余の自治警察は財政的に非常に参つております。これはもう常識になつております。どのくらい困つているかわからぬという、意外なる御答弁でございましたが、これは大衆に接触した政治家ならば、ただちに、ほとんどどん底に来ていることがわかるはずである。警察官の給料も拂えない。シヤウプ博士の税制勧告案によりますと。来年度からほとんど寄付もとれない。四百億円とつている寄付を、来年は百億円で済ませようという勧告を受けております。してみますれば当然自治警察の有力なる財源であります寄付金というものも絶望であります。さすれば政府はどういうような方面で、この自治警察の財政的窮乏、さしあたつて火のついた問題でありますが、これに対処せんとするか。ひとつ少しはつきりした御答弁をいただきますれば非常に幸いと思つております。
 特に、具体的になりますが、現在自治庁の財政課で配付いたしております配付税というものが、項目を示しておりません。従いまして、この配付税の中には警察費もあれば教育費もある、いろいろな費目が含まれているのでありますが、地方におきましては警察にどのくらいの配付税が行つているか不明のために、町村理事者と警察の幹部との間に幾多のトラブルを起しておりますので、どうかひとつこの配付税の費目のうちで、特に特殊な立場にあります自治警察の費用の配付税額を明示するように、樋貝国督大臣から木村長官あて折衝されまして、この委員会に、来るべき機会にその経緯について御発表願えれば非常に幸いだと思つております。
 それから新聞紙の報ずるところによりますと、来年度予算におきまして、法務庁は犯罪科学研究所をつくるというようなことを聞いておりますが、これは現在国家警察にあるものと全然同名のものでございます。内容において多少違つているようでございますが、御存じの通り国家財政非常の際でありますし、現在の国家警察の機構を拡充するということで十分間に合うことは常識でございますから、どうか、かかる不要なる行政機関の増設は、樋貝国務大臣の政治的良識によりまして阻止されるように、特にお願いいたしたいと思います。この点に関する見解をお伺いしたいと思います。
 次は、昨今海上の治安が非常に乱れておりまして、御存じの通り九州西方海面においては、連日のように善良なる漁民が拉致され、粒々辛苦いたしましたる漁船が拿捕されております。ごく最近には兵庫県の沖合いにおきまして、大砲二門を積みました第三国人の船が日本警察につかまつております。かかる海上保安に対する国警当局の御準備、態度はどういうふうになつておりますか。簡單にお答え願いたいと思います。
 次は先般解散を法務庁から命ぜられました朝鮮人連盟の問題でございます。御存じの通りこの連盟は終戰後厚生経済団体としてできたのでありますが、朝鮮人多数がこの連盟に專従いたしておりました。従いまして非合法団体として解散させられますと、失職して路頭に迷うことになつて、治安上も非常に危險な状態が想像されますが、この解散されて連盟專従者としての職を失つた朝鮮人に対しまして、本国送還なり、あるいは新たな職場を探すなり、いろいろ善後策を講ずる必要があると思いますが、この点に対する政府の対策はいかになつておりますか。ただ單に解散を命じましてあとはかつてにしろでは、日本の治安は維持できないわけでございまして、この点に関しましても当然具体案があると存じますが、御答弁願えれば幸いだと存じます。質問の項目が大分わかれておりますが、簡單に御答弁をお願いしたいと思います。
#19
○樋貝国務大臣 第一は現行の国警法をどういうふうに改正したらよいかということですが、これを裏返しするとどういうふうに改善するかということになりますから、この点は今申し上げました通り、しばらく御猶予を願いたい、こういうことのほかないのです。今お話くださいましたように、財政の方面はシヤウプ博士の勧告に基いて、日本政府においてもこれを受入れて、いずれ改正もあるでありましようし、今申し上げましたごとくに、市町村が一番楽な立場になると思いますから、従つてその結果がどのくらいに現われるかということを見て、すべてのことを考えたいというような立場にありますので、今しばらくの間意思表示は御かんべんを願いたいつもりでおります。それから寄付は来年からとらないとシヤウプ博士が言つたということは、多分明日は細目にわたるところの全貌が明らかになると思いますので、それを見た上で申し上げますが、その要約では寄付はとれない、寄付があつたとするならば、これこれだということは言つておりますけれども、来年は寄付をとつてはならないということは、ちつとも勧告はしていないはずでありますから、この点は今お聞きしたのでは、もう少し言つておるではないかというようにお考えになつておると思いますが、少しく違つておらないかというふうに私は拜見しております。
 それから配付税の点ですが、配付税に別に項目をしるさぬから警察の方で幾ら使うか、学校の方で幾ら使うかということはわからぬというようなことになつております。泣いた子に乳を與えるというようなことで、結局急なものから先に使つて行くのが常態だと思いますので、必要なところは警察のためにも使い、またごく急に迫つておれば、別の方にも使うというようなことで配付税が行つておると思います。この点について警察が濡れ衣を着ては困るからというわけで、警察のためにどれだけ割当てられておるか、そのことを明らかにしてはどうかということをこの間から言つておるような状態でありますが、これまた現在においてはわからない状態で、ただ市町村にふくらましてやればいいというような考えで進んでおるようなわけであります。なおこの配付税のほかに税の額につきましても同様な考えが入れられておるようでありまして、別に警察の方として区わけをして、これだけが警察のために入用であるというようなことは、現在ではないようであります。この点ももう少し明らかにしてもたいと考えております。
 それから犯罪科学、あれは私の方でもし同じことを研究するなら二重研究になりますし、また具体的に私の方ではまだ聞きませんから、従つてどういうことを内容としておるかをよく存じないのでありまして、もし現在手が足りないでこれと並立しておるというならば別ですけれども、重複しておるというようなことであるならば、その点に困るということを申し上げるよりほかないと思いますけれども、その内容を全然聞いておりません。従つて現在あるところの国警なり、あるいは自治体警察が持つておるのと重複するか否かということはわかりません。私どもは今まで聞いたところでは、重複しないということを言つておるように、間接的に聞きましただけであります。今の科学搜査研究所で人をふやすか、あるいは法務庁で管轄しておりますところのあの研究所を新しく建てるか、どちらかで人を置かなければならぬということになりますから、重複しないと思う。昨日でしたか、警視庁を訪れたときにも警視庁に鑑識課がありました、科学的の犯罪搜査の機関がありまして、それが重複するではないかということを聞いたのでありますが、あの科学搜査研究所でやつておることと、警視務の現にやつておることとは別な事柄でありまして、重複がないそうであります。あれを利用することができないような状態でありまして、かつ急を要するような事項等についてのみ、警視庁の方でやつておるということを聞きました。この点については別に重複はないつもりでおります。法務庁の点については今申しましたようなわけで、公式にもう少し内容を聞いてみましてその上で判断したいと思います。
 それから海上の点はこれは運輸省の事柄で、元の運輸省はあの交通者の問題になりますが、私の方は管轄としておりません。しかし私どもは警察そのほかの伝え聞いたところによりますと、大砲二門というのは捕鯨船であつて、石を詰めても彈丸一発と聞きましたが、彈丸を詰めても発射ができるというような関係でついに最後にはこの船をつかまえたそうであります。そういうようなわけで武器を持つておるということになるから、こういうことについては嚴重にやつたらどうかというような話がありましただけであります。その後の処置についてはよく存じませんけれども、多分これ一つあつたことと考えております。
 それから朝鮮連盟の專従者についてはどうするかということですが、もしこの外々が独自な行動をとつておればしかたがないですが、調査いたしました上に、もしそうでない、平和な国民として日本の中に受け入れるところの人であるならば、十分保護したいと考えております。
#20
○川西委員長代理 国務大臣は十二時で用意がありますから、なるべく簡單に願います。
#21
○藤田委員 ただいまの御丁重な御答弁で大体了承いたしました。その中で寄付の問題で、ある程度の寄付はやむを得ないということを前提とされたような御答弁がありましたが、これはあくまで財政の邪道でありますから、ぜひとも寄付にたよらざる地方財政の確立という点に特に格段の御配慮をお願いしたいと思います。それから現実に自治庁で配付税を各府県、市町村に配付いたします際には、内容がわかれております。從いまして、地方の自治の平和のためにも――警察費を必要以上によけいもらつておるという誤解が全国的にあるようでございますが、実際は非常に小額で困りまして寄付金その他に仰いでおりますから、この配付税のうち、警察費だけは、自治庁から指令いたします際に、明示したらどうかこれは事務的の問題でもありますが、一応荻田財政部長とも御相談願いますと非常に好都合ではないか、希望として申添えておきます。
 それから科学捜査研究所の問題は、私の知つております範囲内におきましては、国警の実務担当者は、法務庁が新設することに反対いたしております。研究の対象は当然犯罪でございまして、同一のものを研究するわけで、その内容形式は違つて來るかもしれませんが、現在の研究所の機構拡充によりまして、十分代用できるというふうに私は思つております。ぜひとも現在の機構を拡充するということで、阻止しないと、先ほど門司委員の御質問にもありました通り、警察と検察庁の関係が、紛淆を来しておりまして、捜査上もいろいろ支障を来しておると同様に、この犯罪の捜査研究も、またダブつたいろいろな弊害が想像されるのであります。国警の実務担当者のなわ張りというような小さい立場でなくて、ぜひとも新しいむだな機構をつくるということを阻止していただきたいというのが、私の希望でございます。お願いしまして私の質問を終ります。
    ―――――――――――――
#22
○川西委員長代理 それでは先の国政調査の報告を続行いたします。東北班の菅家君。
#23
○菅家委員 御指名によりまして、私並びに委員の河原伊三郎君両名は、東北班として去る七月五日午前十時に宮城県庁知事室に集合いたしまして、ここで委員千葉三郎君の御出席を求めまして、宮城県庁を振出しに仙台市、郡山市、並びに福島県若松市、福島県庁、山形県庁、これらの関係当局者に御参集を願いまして、地方財政に関する問題、地方自治に関する問題、警察に関する事項、消防に関する事項等の詳補な調査を行い、予定の期間に帰郷いたした次第であります。それらの詳細な報告は時間の関係もありますので、別に国政調査報告書を委員長あてに作成して提出いたしておりますので、これを速記録にとどめるのお許しを願いまして、詳細な報告を省きたいと考えるのであります。
 ただ一言申し上げたいことは、東北地方、特に山形、宮城、福島は、その他の県も同様でありますが、地理的または自然的な不利な特殊條件のもとに置かれておるために、他の地方よりさらに財政的に窮乏をきわめておるような県であります。すなわち東北各県における主なる産業は原始的農業でありまして、その農業経営は水田による米作農業であります。しかも水田は地理的條件に基く気候の支配によつて、單作経営を余儀なくされておるのであります。ことに二毛作地帶に比較するときは、約六七%弱の收益しか收めていない、きわめた不利な経営をしいられておるのみならず、長年にわたり県民が農業技術の改良に努力したにもかかわらず、反当実收高は全国平均よりもすこぶる下まわりをしておるという状況と思います。従いまして県民の過半数を占める農民は、きわめて乏しい收益しか上げ得ず、担税力もまたきわめて貧弱なのであります。また東北各県における工業の原料資材の生産は、まことに少量でありまして、これらの物資を他の地方より移入するためには、地理的に不利益な地位にありますので、工業生産というものは上らないのであります。また商業も農家を対象としておるために、まことに振わない状態にあるのであります。このために比較的担税力に彈力性があると言われておる二次産業にも期待は持てない状況であります。大半の県民の経済力はまことに貧弱といつても少しも過言ではないと思われるのであります。かような点よりいたして見ますと、まず県民の担税力を涵養するためには、産業資金の設定、対日援助見返資金等の導入と国の援助のもとに、産業振興政策を実施することが、一時的な財政処置の救援よりも、むしろ当を得た処置としてこれを切望されているというような事実を一言つけ加えまして、その他地方自治に関係する問題、警察に関係する問題、消防に関係する問題等は、国政調査報告書を速記録にとどめて御了承を賜わりたい。以上御報告申し上げます。
#24
○川西委員長代理 報告書はこれを速記録に掲載するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#25
○川西委員長代理 御異議なきものと認め、速記録に掲載いたします。
 次は関東班の田中豊君。
#26
○田中委員 この際私どもは地方行政委員会国政調査の関東班として、第五国会閉会後、継続審議すべく本委員会に付託せられました諸案件につき、視察調査いたしました状況並びに結果に関して、ここにその概要を御報告いたしたいと存じます。
 関東班は委員清水逸平君と私及び専門員有松昇君の三名をもつて一行として、去る六月二十一日及び同二十二日埼玉県へ、また六月二十三日及び二十四日千葉県へ、そして七月十三日及び十四日神奈川県へそれぞれ出張し、なお神奈川県調査のときには門司委員に特に参加していただきまして、本委員会所管事項中最も問題になつておりますところの地方自治、地方財政及び警察、消防に関する件について主として調査いたしました。
 調査の方法といたしましては、あらかじめ調査項目を作成して、これを関係方面に送付しておき、その準備のできるのを待ちまして、関係県庁へ出張し、知事、副知事、関係部課長及び警察隊長、公安委員等に面会し、大体右の調査事項を中心として質疑応答、意見の交換を行い、次に問題によりましては現地まで出かけまして調査の徹底を期したのであります。これらの問題中、地方自治関係といたしましては、地方自治法の改正が主要部分を占め、その内容のおもなるものは、直接請求の問題、監査委員会、選挙管理委員会の強化に関する問題、都道府県の部局に関する問題等であります。
 次に地方財政関係といたしましては、地方配付税初め地方財政を確保せられたいという問題、住民税、事業税等を減額して地方住民の負担を軽減せられたいという問題、地方起債のわくを増強し、また災害復旧の資金を増して、地方の実情に即せしめられたいという問題等がおもなものでありました。
 第三に警察消防関係といたしましては、何と申しましても警察法、消防法の改正が最も活発に議論せられ、なかんずく自治体の財源窮乏を打開する方策と、警察、消防の充実強化とが、最もおもなる問題であります。
 以上の事柄は別途詳細報告書にしたためまして、委員長あてに提出しておきました。これを一々朗読いたしましては非常に時間を要しますので、各位の御了解を得られましたならば、この報告書の全文を委員会議録に掲載せられんことを希望するのであります。これをもちまして、関東班の報告といたします。
#27
○川西委員長代理 報告書はこれを速記録にとどめるに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○川西委員長代理 御異議なきものと認め、これを速記録に掲載いたします。
 次は東海、北陸、近畿班、谷口善太郎君。
#29
○谷口委員 地方行政委員会における国政調査近畿、北陸班の報告を申し上げます。
 この班では川西、谷口の両委員及び長橋專門員で調査班を構成せられまして、七月一日から十日間、大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県及び石川県の調査をしたのでありますが、その都度、たとえば大阪市警察局、京都市役所、茨木市役所、鳴尾村役場等に立ち寄りまして、府県のみならず市町村のある部分も視察したわけであります。
 報告は大体二部にわけまして、第一部は特に地方財政及び地方警察の問題を取上げて、各府県別にその要望、意見を聽取してまとめました。第二部は地方自治法関係、警察制度及び消防制度に関する問題でありまして、これも事項別にいたしまして各府県、市町村の要望、意見をまとめて見ました。その地方の要望、意見を大体共通的なものを拾つたり、もしくは非常に独特なものを拾つて報告書を作成したわけであります。
 この場合私どものとりました態度は、私どもの意見はまつたく入れないで、各府県及び市町村の関係者からのいろいろな声をそのまま反映する、もしくは私どもの視察しました客観的な事実をそこへ表現する、こういう態度をとつたことであります。
 第二に、この報告書のできました根拠に至る私どもの視察は、残念ながら府県もしくは市町村の理事者、あるいは議会の代表、こういう人々と会うことが主になつておりまして、府県もしくは市町村のもとにいる住民の意見というものを、まつたく調べる余裕もなかつたわけであります。従つて報告書にはそれらの住民の意見はまつたく反映されていないことを残念に思います。ただ一つだけ石川県においては、たとえば手取川の改修事業に関係しまして、住民の声の一部分が反映されていると思いますが、これも非常に不十分であります。以上二点を皆さまの方で考慮されて、私どもの報告書をごらん願えれば、非常にさいわいだと思います。
 なお報告書は詳細にこれをまとめて委員長に提出いたしましたので、今までの各班の御要求があつた通り、私どもの班でもこれを速記録にとどめていただきたい、こういうふうにお願いいたします。
#30
○川西委員長代理 報告書はこれを速記録にとどめるに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○川西委員長代理 御異議なきものと認めて、これを速記録に掲載いたします。
 次は中国、四国班、大泉寛三君。
#32
○大泉委員 中国、四国班は便宜上私から報告申し上げます。
 中国、四国班の国政調査は足鹿君と不肖私と丸山調査員の三人がこれに当つたのであります。六月二十六日東京を出発いたしまして、翌二十七日高松に到着、それから順次香川、徳島、高知、愛媛の四県をまわつて、七月二日四国の調査を終えて参りました。さらに七月三日広島を初めとして、島根、鳥取、岡山をまわつて、中国の調査をいたした次第であります。七月七日中国、四国の八県の調査を完了いたしました。
 調査の方法といたしましては、各県とも県庁に寄りまして、知事以下関係部課長、並びに県会議員関係者、あるいは監査委員、国家警察県の隊長以下関係者、公安委員、市町村長、これらと懇談いたしました。県の方から提出された調査資料によつて各地の実情を聽取し、特に各県の特殊事情と要望を察知いたすことに努めた次第であります。時間の許す限り県内の参考となるような場所その他を見学いたしまして、各県のその特異性を認識した次第であります。
 四国は本土から海を隔てている島でありまして、交通不便の上、近年風水害の損害が非常にはなはだしかつた。その特殊事情があります。また中国は、山陽と山陰とは若干趣きを異にするのでありますが、現下の地方事情はどこも大体同じでありまして、財政の窮乏を訴えて、ぜひ財源の根本的な改革を要望しております。今日地方自治の確立の声は高いけれども、事実はまさに逆行の形であるから、この際国はでき得る限り中央の干渉と外地的な統制を廃し、各地方の特殊性を尊重する。このように地方制度の改善を望んでおります。また警察制度の改正については、一様に非常に関心を示しております。財政及び県警察機能の両面にわたつて、盛んに意見の開陳があつたのであります。調査の結果の詳細につきましては、時間の関係もありますので、別に提出いたしました報告書並びに調査資料に明細を讓りまして、その報告書は同僚各位の御了解を得まして、全文を速記録に登載せられるように希望いたしておるのであります。特に深く関心を深めましたことは、一様に警察制度の改善、災害復旧に対する中央の財政的援助、また地方自治制度確立のために、中央の出先機関をすみやかに廃止する。また地方開発のため、電源の開発その他のために、いわゆる援助資金の投資等、すみやかにこれを活用してもらいたい、こういうような要望が引続きあつたのであります。
 以上簡單でありますけれども、御報告にかえる次第であります。
#33
○川西委員長代理 報告書はこれを速記録にとどめるに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○川西委員長代理 異議なきものと認め、速記録に掲載いたします。
 次は九州班の久保田鶴松君。
#35
○久保田委員 地方自治、また地方財政、警察及び消防に関する國政調査のために、地方行政委員会より、七月三日から鹿兒島、長崎、福岡、この三県に野村委員と私、それから委員部の星野主事と参つたのであります。大体皆さんも御承知と思いますが、九州は非常に災害に災害を重ねられまして荒れております。私たち調査の目的は、申しましたように地方財政に関する件と、それから地方自治に関する件、また警察消防、これらの問題を中心にいろいろ県庁、市役所、時間が許されますなら町村に至りますまで、各末端の声を聞きたい、かように存じまして、いろいろ調査をいたしたのであります。鹿兒島に参りました折は、非常に県庁の方々は熱心でございまして、いろいろと私たちが調査いたしまするその資料等をも揃えていただきまして、その声も聞いたのであります。ただ遺憾に思いました点は、鹿兒島の市役所の方が非常に不熱心であつたのであります。われわれの方は、国政調査として鹿兒島の方にいついつかに参るからというその連絡もいたしてあつたのでございまするが、県庁の方でいろいろ調査いたしまして、その後市役所の方に参りました折に、市役所の方では罫紙に一枚、われわれが委員部の方から出してもらつたその写しにかわるべきもののみを出されたのを、私は非常に遺憾に思いましたので、われわれが調査に来たのは物見遊覧的に来たのではない。この調査資料で、われわれはどうしてこの調査を終えられるか。非常に不熱心じやないか。議会を開会されたときに、いろいろ市長さんとかあるいは議長さん、市会議員さんが陳情に見える。そういうようなことではなくして、地方行政のいろいろの問題をめぐつてわれわれが調査に来たときこそ、いろいろその種の実情等をわれわれに聞かしてもらうべきである、こういうふうに私はちよつと文句を言つたわけであります。こういうようなことで、鹿兒島の県庁と市役所でこの日は一日かかつてしまいまして、その後もうその地区を調査いたしますのに薄暗いようなことでございましたが、鹿兒島の方におきましては非常に県庁の方が熱心でございましたと同時に、この調査資料、聞きましたこと等は、これは委員長までその報告書を出しております。
 それから次には長崎の方に参つたのでございまするが、長崎に参りましたときにおいて、これまた私たち非常にかわつた感じがいたしたのでございます。広島と長崎は原子爆彈が落されました場所でございますので、非常に長崎は荒れているのではないか、ひどいかわり方ではないかというふうに思つておりました。ところが長崎の商店街、いわゆる町の方は瓦一枚落ちておりません。ただ原子爆彈の落されました労働者街と申しましようか、工場地帶と申しましようか、長崎医專のありました場所を中心として、非常にひどい荒れ方でありました。中には、調査いたしましたときにおいての言葉でございましたが、原子爆彈の落ちましたあとは何十年か草一つはえぬということを当時申しておりましたけれども、原子爆彈が落されましたところでつくられた蔬菜などにおきましても、肥料をやらずして非常によくできる。かえつて実もよく実るという農村の方々の話もあつたわけであります。こういうようなことで、この長崎におきましても、また県庁は非常に熱心でありましたが、市の方は調査資料も十分出ておりませんし、不熱心でありました。大体そういうようなことで、長崎の方の調査を終えまして福岡に参つたのでありますが、福岡におきましても福岡県庁はこれまたいろいろこちらから出しておきました資料も準備され、これに基いて調査をいたしました。その調査の内容をいろいろ御報告申し上げておりますと時間も長くかかりますので、これは委員長のもとに書類によつて提出いたしております資料をごらん願いたいと思います。いろいろ御報告の内容等について申し上げたいこともあるのでありますが、一応私はこの程度にいたしまして、各班から報告がありましたように、委員長のもとに提出してあります書類は、これを速記録に載せていただいて、ごらんを願うようにしていただければ、非常に幸いと存じます。以上簡單でありますが九州班の御報告を終ります。
#36
○川西委員長代理 報告書は速記録に掲載するに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#37
○川西委員長代理 御異議なければさように決します。
 それではこの程度にいたしまして次会はこれから二週間後の九月二十八日午前十時から開会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○川西委員長代理 御異議なければ二十八日午前十時から開会いたしたいと思います。
#39
○門司委員 ただいま次回の大体の予定が定められたのでありますが、本日のこの委員会はすでに公報で知らせてありますように、警察問題と、それからさらに各地の報告事項、その次に地方財政に関することが公報で告示されておるのであります。しかるにかかわらず、当局は一人も出て来ないというりくつがどこにあるかということであります。私はすでに申し上げましたように、前々回だと思いますが、増田官房長官にわれわれが要求したにかかりませず、ここに出席いたさなかつたので、増田官房長官に対して憲法の六十三條をどう解釈するかということで質問をいたしたのであります。その際増田官房長官は、憲法の六十三條は十分守る、心得たということを言つておるはずであります。申し上げるまでもなく六十三條には、国会の要求のあつた場合には国務大臣は必ず出席しなければならないという規定ができておるはずである。しかもその場合官房長官に念を押してつけ加えたことは、これは閣議において各閣議によく伝えてもらいたいということを、私は念のために伝えておる。それにもかかわらず公示された事案についての関係当局は、本日一人も出て来ないということは一体どこにあるか。国会を侮辱するもはなはだしいと思う。こういう状態で国会の委員会が進められるということになりますならば、一体われわれは何のためにここに出て来ておるか。私はもし本日の会議がこのまま当局が出て来ないで終りになるというようなことがありますならば、国会としてのわれわれの態度もやはりもう少し明確にして政府に要求しなければならない。政府が国会を侮辱するという態度で、一体どこに民主国家が建設されるかということである。ことに最近の官僚は非常にわがままになつておる。私本日聞こうといたしておりまする財政問題につきましても、たとえば自治庁の財政部長の名前によつて、文部省の所管に属する教育の定額定員制に対し、もしこれを守らなかつたならば、地方財政法の二條に違反するとか、あるいは二十七條の規定を適用するというような脅迫がましいことを出しておるのである。こういう書類がどうして出たかということである。こういうことが順々に行われ、さらに靜岡県においては県知事の名前の文書においていまだ法律に何らの規定もないにもかかわらず、県庁の職員にして政党に加盟し、政党の役職員等につく者があるならば、これを許さないという訓令を出しておる。われわれ日本の従来の官僚政治をなくすることのため、あらゆる努力を続けて来ておる。しかもその衝に当るものは国会でなければならない。その国会がこれだけ官僚がのさばつて来ているにもかかわらず、官僚が来ないで会議が開けないということで、一体どうするか。こういう状態が続けられるならば、おそらく官僚というものは国会をまつたく軽視し、戰争前の、あるいは戰時中のような状態になるということを、私どもは非常に危惧するのであります。従いまして、本日の委員会はいろいろ話を伺いますと、自治庁において財政委員会等が開かれておるということでありますが、自治庁における財政委員会等はもとより内輪の会議であります。内閣に所属する一つの自治庁に所属いたしておりますところの財政の会議であつて、どこまでも政府内部の一つの行政機関としての運営である。国会とはまつたくその権限は別個であります。従つてその会議に出ておるから、こちらに出て来られないというりくつは立たぬと思う。もし政府当局が真に国民の要望に答えて、国会を重要視して、正しい日本の行き方を見せておるならば、当然一時間か、二時間くらいはここに出て来て、われわれの質問に答える義務と責任がなければならない。そういう点を非常に遺憾に考えますので、このままほ日の会議を閉じていただくというようなことがありますならば、非常に私迷惑いたしますので、委員長におきましては、なお午後これらの諸君が出て来られるかどうかということを十分確かめられまして、どうしても万やむを得ず出られないというならば、その理由を当局者から私どもはつきり聞いておきたいと考えておりますので、本日の会議を一旦休憩をさせていただきまして、午後に持越していただきたいということを、この機会に私は要求いたします。
#40
○川西委員長代理 門司君にお答えいたしますが、政府側の出席の悪いことは、まことに遺憾でありまして、これはよんどころない用事で、やむを得ないことで出られないものと思うのでありますが、万一国会を軽視しておるというようなことがありましたならば、これは嚴重に注告し、戒告いたしたいと考えておる次第であります。
 それから本日の午後のことにつきましては、今連絡しておりますが、皆さん、いかがですか。
#41
○谷口委員 私も門司君の意見に賛成であります。いつもここで委員会が開かれましても、何かお畫になるとやめてしまうということをやつておりますず、私どもは全国から集まつて来ておるのであります。あすも引続き小委員会があるということでありますが、きよう何も午前中で終る必要は少しもない。従つてこの前から盛んに政府当局関係者の出席を当委員会で願つておりますし、それに対する非常に強い要望もあるのであります。ところがいつも何かよんどころない理由に籍口して、出て来ない。出て来るまで私どもは委員会を開催しないで待つていてもいいと思う。そういうふうな強硬な態度をとらなければ、彼らの思い上つた態度を直すことはできないと私は思うのであります。特にきようは公報にもはつきり地方財政の問題が出ておりますので、当局者も知つておるはずであります。これに対して強硬なる交渉をして、委員会を続けてやつてもらいたいと思います。
#42
○川西委員長代理 どうですか、皆さんお考えはありませんか。
#43
○久保田委員 門司君あるいは谷口君から御意見がありましたが、私たち同感です。われわれはこの地方財政の委員会から調査に参りましたその報告だけに、大阪からわざわざここに来たのではないのであります。公報も出され、地方行政委員会としてきよういろいろ行われるということが、この前の委員会の日にもわかつている。しかも委員長の方では、この委員会の空気として前からもこのことをやかましく言われておるから、そうしたことをよく連絡をとつてもらつておるのかどうか。こんなことなら今後の委員会においても、われわれちよつと半日だけ何か皆さんの言われることを聞きに来る。われわれは言いたいことを言う時間すらないというようなことも考えられる。どうなんですか。そういう点をわれわれ今後委員会においてはつきりしておきたい。一時間や二時間では何もしやべれやしない。それを聞いてしまつてもうおしまいだということなら出て来れやしない。われわれには来なくちやならぬ義務がある。責任もある。来てみたら政府の方ではその責任を果さない。こんなべらぼうなことはないと思う。その点ひとつ明らかにしてもらいたい。そして委員長、きようの委員会は閉じずして休憩してほしい。
#44
○川西委員長代理 御趣旨の線に沿つて努力したいと思います。
#45
○小平(忠)委員 ただいまの件に関連いたしまして、私は委員会開催につきまして意見を申し上げたいのです。私は北海道でありまして、大体出て参りますのに片道三日かかります。一日の委員会に往復一週間を費すという現状であります。それで今までたびたび欠席の多かつた理由は、いただく通知がすでに出発しても間に合わないという関係でありました。速達でいただきましても五日ないし六日かかつております。そういうような関係で、今後でき得るならば、少くとも九月の委員会はいつ開く、十月の委員会はいつ開くというふうに、事前に決定を願つておくことが非常に地方におります者として幸いと思うのであります。われわれといたしましても、地方にいろいろ用事がありますけれども、国会に議席を持つ場合において、公務といたしましてはこの委員会に優先するものはないのであります。従いましていかなる公務といえどもそれは従たるものでありますから、それを拒否して出て参る決心であるわけであります。かかる観点から少くとも事前に日程を承知しておくということが非常に痛感されておるわけであります。かかる意味合いにおきまして、今月の委員会をただいま委員長から諮られましたけれども、さらに来月の委員会の開催日も、なるべく決定を願つておくことが幸いではないかと思います。
 もう一つ。本委員会の重要性は各位のすでに了知の通りで、仄聞いたしますと、明十五日くらいに、例のシヤウプ勧告の全文が発表されるというような話であります。その場合に次回の委員会を二十六、七日ということになりますと、相当その間に期日があります。われわれといたしましては、このシヤウプ勧告に対しまして、最も重要なる関心と、また大きなる関心を持つべき委員会だと思います。その場合にこの全文発表に対処して、ただちに本委員会がこれに対する問題を審議するために速急に開く必要があるのではないか、こういうふうに考えますが、委員長におかれましていかなる考えを持つておるか。希望とさらにただいま申し上げた点をお伺いいたしたいと思います。
#46
○川西委員長代理 大体委員会の通知は委員部の方からやつていただいているのでありますが、遠方の方はなるべく早く通知ができるようにいたしたいと思います。シヤウプ勧告は明日詳しいことが発表になるのですね。あれはどういたしますか。
#47
○中島(守)委員 ただいま門司委員からのお話はまことに私御同感であります。私も自治委員会に席を持つておりまして、今日もやはり出席したのであります。そうして自治委員会議も水曜日であります。同日に開くことは困る。委員の出席はともかく、少くとも当局の方は困るのではないか。私どもの方の委員会ではぜひ大臣初め大体において出席してもらわなければなるまい。自治庁には関係が深いのだ、自治委員会の水曜日というのを改めてもらいたいということを要求しました。今日それを改めることになりました。ただいま御説のように、一方は行政官庁であつて一方は立法機関でありますから、国会に出ることは当然でありますが、彼らもまた事務当局として自治委員会に出席していろいろ説明しなければならない事情もあるものと考えます。日取りをかえることにいたしたので、この次には必ず出席されると思うのであります。なおシヤウプ博士の勧告書は、ただいまお説のように明日発表になる。しかしこれは大部である。ただちにこれに対して相当な研究をする必要があるのではないかと思います。二十八日に開会するということがかえつて適当じやないかと思うのであります。国会の前には研究だけでありまして、国会は早くも十月の二十日ごろでなければ開けない事情であるようであります。ゆうゆうその間にわれわれの意見をまとめていいんじやないかと思いますから、こういう問題はやはりその間際にならないとなかなか熱がうまく出ないのであります。ただいまのお説のように急いでやるということも一応はごもつともでありますが、なお十分シヤウプ博士の勧告書の御研究を願いまして、十分これが頭へ入つて、それから後開いてかえつてよろしいじやないかと思います。ことにこの次の臨時国会には、一番めんどうな地方公務員法も出ますし、地方自治法に対しても相当な改正案が出るのであります。これらに対しましても議会召集後において審議するのは、議会の会期がわずかでありますから困難であるという建前から、枢要な法案に対しては事前審査をするようにしたいと思うのであります。開会前に地方公務員法のようなものができましたならば、こちらに送付してもらつて委員会で審議したいと思うのであります。その他臨時国会における当委員会は種々なる法案のために、非常に複雑多岐にわたるのではないかと思います。大分御精励を願わなければならないという結論になると思う次第であります。私は二十八日ごろより特に継続して御勉強を願う方が、ぼつぼつ開くよりはかえつて適当な時期じやないかと思うのであります。そのへんを御考慮の上、なるべくならば二十八日の開会に御賛成を願い、なお本日は門司君のお説もありましたが、この程度にしておきまして、そして今日当局の欠席した理由に対しては十分調査をしまして、そしてこの次の機会にでも、その理由を明らかにしておくという程度でいかがかと思うのであります。
#48
○小平(忠)委員 ただいまの中島委員長の御説明によりまして大体了承いたしました。ただシヤウプ勧告の全文が明日発表されました後においていろいろ検討すべき点もあるので、二十八日が適切でないかという御意見なのであります。その場合にやはり内容の重要性から見て、継続してやるべき必要があるのではないかというお説が出ておるのでありますが、私はその御意見に対しては賛成をするものであります。しからばこの場合にはたして二十八日が適切であるかという問題を考えてみますときに、ここではつきりお伺いいたしておきたいことは、二十八日に大体論議すべき要点がまとまつて、そして継続し得るという確信があるかないか。もしその確信がないならば、継続してやるという御意向ならば十月の初めまで延ばして、そして継続して真劍にやるという考え方がいいのではないかということも考えております。とともに昨日内閣で第六臨時国会の開会の期日を十月二十五日というように発表されております。従いましてそれまでの間に、ただいま中島委員長は十分に事前審査すべきものがあつた場合には事前審査をするという、積極的な御意見がありまして、私はぜひひとつただいまの御意見のように、事前審議すべきものがあつた場合には十分に事前に審査をして、少くとも本委員会が当面する税制改革に伴うところの諸法案に対する問題について、掘り下げて、十分なる検討をして臨時国会に臨むという態度を、あくまでも堅持していただきたいということを私はつけ加えます。
#49
○中島(守)委員 なお一申し添えておきます。大体警察法の改正もなるべく国会側から改正案を出したいと思つております。わが委員会で檢討しまして成案として国会に提出するという深い確信を私は持つております。政府の提案を持つよりは、むしろわれわれの総意によつて警察法の改正をいたしてみたいと思つております。これもなるべくみなさんの御同意を得てその運びにいたしたいと思う次第であります。
#50
○谷口委員 きよう午後開くかどうかという問題については、今中島委員長が官僚側の会議の日取りをかえて次から出るような手段を講ずる、こういうふうに言われますので、私も午後の委員会はやめてもいいと思いますが、今中島さんの御発言の中で、一つ二つわからないこと、あるいは知りたいことがあります。それは今度の国会に出る予定である幾つかの法律の中に、われわれ地方行政委員会の関係する法案の内容がわかりませんか。これが一つであります。
 もう一つは事前審査というふうにおつしやつたが、多分それは政府案の法律案が出まして、私どもは第五国会の審議未了のものがあり、またその他継続審査しているこの委員会が、次の国会に出る予定のものを事前に審査するという法的根拠と申しますか、そういうことがなし得るかどうか。この点についてお尋ねしたいと思います。
#51
○中島(守)委員 事前審査と言うと語弊あるかしらんが、委員会の総意において、この次に出る法案の審査をすることはさしつかえないと思う。これは異議があれば別ですが、政府が提案すると確定した法案に対しては、その提出前において、決定はできませんが、用意のための審査はよろしいと思います。しかしこれは御異議があれば今お話のように非常にめんどうですが、委員中に御異議がなければ私はそういうふうに運びたいと思います。
#52
○谷口委員 幾つくらいありますか。
#53
○中島(守)委員 おもなるものは地方公務員法、地方自治法の改正案、地方財政法の改正、その他これに付随する法案が相当あると思います。まだ具体的になつておりませんから、この次の委員会までには、大体臨時国会に出る法律案がはつきりすると思います。そのときまでどうぞお待ち願いたい。警察法に対しては、政府から提出するということは私はむずかしいのじやないかと思う。国会において出すようにしたいと考えております。
#54
○門司委員 さつき委員長からもお話がありましたが、しかし私は国会の権威にかけても本日の会議は午前中で終らないで、どうしても政府当局の出席を促して会議を進めて行くことが必要だと考えておる。おそらく地方自治法における会議も夜の九時十時までは及ばぬと思う。何もこの会議がこれでやめなければならぬ理由はどこにもない。こういうことをしておると、結局いつどういうことをされるかわからない。これで二度目であります。この前の会議も増田官房長官が時間に出て来ないので、何もしないで帰つたことがある。その次に出たときに、先ほど申したような強い要求をしたが、またこういうことをする。これでは一体われわれの権威、われわれのここへ出て来たことが、何のために来たかわからぬということになる。こういう会議が持続されるということになると、本委員会に対して、せつかく委員長の努力はありますが、われわれはそれに対して心から協力するという態度を持ち得ない。われわれもまたわがままをする。こういうことではいけないと思いますので、御迷惑でございますが、どんな事情があつても、公報によつて公示された関係当局者が出て来るまで、出席を促していただきたいということを、重ねて委員長にお願いしておきます。
#55
○川西委員長代理 門司君に御相談しますが、本日の政府側の態度はまことにけしからぬものでありますが、意地になつて呼ぶということならば別問題でありますが、地方財政の問題につきましては、今中島委員長から申されたように、シヤウブ勧告の全文が明日出る。それによつていろんな問題が出て来るわれでありまして、きようですとその辺の確実なことも聞きがたいと思いますし、どうですか、どうしてもきようでないといけませんか。
#56
○門司委員 もう公示されている以上はどうしても……。
#57
○川西委員長代理 嚴重に通告するということにして、きようはこれだけにしておきましよう。
 それでは明日の警察及び消防に関する小委員会は午前十時開会いたし、前回御相談申し上げましたように、午前十一時から管区学校の視察に行くことになつておりますから御了承願います。なお小委員外の委員の方も御希望の方は御同行願います。
#58
○門司委員 おわかりだと思いますが、念のために私は申し上げておきます。この次の会議には地方自治庁の財政並びに行政連絡両方の責任者をぜひひとつ呼んでもらいたい。もし責任者が来なければ、それは委員長の責任において処置をしてもらいたい。それだけ私はこの際に申し述べておきます。
#59
○川西委員長代理 承知いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後一時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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