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1947/12/09 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 本会議 第66号
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1947/12/09 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 本会議 第66号

#1
第001回国会 本会議 第66号
昭和二十二年十二月九日(火曜日)
   午前十時四十二分開議
    ―――――――――――――
 議事日程 第六十五号
  昭和二十二年十二月九日
   午前十時開議
 第一 全國選挙管理委員会の委員の指名(委員長報告)
 第二 昭和二十二年度一般会計予算補正(第十一号)(委員長報告)
 第三 石油配給公園法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第四 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律案(衆議院提出)(委員長報告)
 第五 船員保險法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第六 船舶法及び船舶安全法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第七 國が施行する内國貿易設備に関する港湾工事に因り生ずる土地又は工作物の譲與又は貸付及び使用料の徴収に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)(委員長報告)
 第八 木材業者の水害復旧費に対する融資並びに國庫補助に関する請願(委員長報告)
 第九 塩業対策の確立に関する請願(委員長報告)
 第十 低物價政策上官営事業料金の値上げ反対に関する陳情(委員長報告)
 第十一 今次日立鉱山地区の水害復旧特別融資等に関する陳情(委員長報告)
 第十二 旧軍用施設拂下げ價格に関する陳情(委員長報告)
    ―――――――――――――
#2
○議長(松平恒雄君) 諸般の報告は御異議がなければ朗読を省略いたします。
    ―――――――――――――
     ―――――・―――――
#3
○議長(松平恒雄君) これより会議を開きます。この際日程の順序を変更し、日程第二、昭和二十二年度一般会計予算補正(第十一号)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。予算委員長櫻内辰郎君。
   〔櫻内辰郎君登壇、拍手〕
#5
○櫻内辰郎君 只今議題となりました昭和二十二年度一般会計予算補正(第十一号)案の予算委員会における審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 さて、本案は内務省の廃止、租税收入の確保対策、自家発電施設の活用、その他緊急必要なる経費等につき予算の補正をなさんとするものであります。その歳出においては、内務省の廃止、建設院、内事局、及び地方財政委員会め設置等に伴う経費の増加一億七千三百十七万四千円、納税運動の実施、税務特別手当の支給等、租税收入確保対策のために必要なる経費二億四百六十万円、自家用発電所活用に伴う補助費九千二百四十六万一千円、物資の隠退藏事件処理費六千八百五十六万六千円、牧野の開放等農地改革関係法令改正に伴ひ必要なる経費三千八百八十三万円、第一回國会の会期の延長その他緊急止むを得ざる経費四千二百十五万四千円、以上合計六億一千九百七十八万五千円の増加と相成るのであります。これが財源といたしましては、地理調査所における地図拂下げ代一千九百六十四万円、前年度剰余金受入六億十四万五千円、合計六億一千九百七十八万五千円を充当するむのであります。尚本補正予算とすでに成立いたしました一般会計予算との合計額は、歳入歳出共二千九十三億八千二百八十六万六千円と相成る次第であります。
 本案審議の経過を申上げますれば、去る十二月七日政府より提案理由の説明あり、二三委員の簡單なる質疑ありたる後討論に入り、昨八日採決の結果、全会一致を以て原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。ここに御報告申上げます。(拍手)
#6
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案公部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#7
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本予算案は全会一致を以て可決されました。
     ―――――・―――――
#8
○議長(松平恒雄君) 日程第三、石油配給公團法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。商業委員長一松政二君。
     ―――――・―――――
   〔一松政二君登壇、拍手〕
#9
○一松政二君 只今議題となりました石油配給公團法等の一部を改正する法律案につき商業委員会における審議の経過並びに結果について御報告申上げます。
 本法案は、十一月四日に内閣から予備審査のため参議院に送付せられ、十一月八日に予備審査のため商業委員会に付託されたものでありまして、本委員会においては予備審査のために五回、本審査のために一回の委員会を開催いたしまして、愼重に審議をいたしました次第であります。
 本法律案の内容は、石油公團、配炭公團、貿易公團並びに肥料配給公團がおのおのその根拠法令に明確に規定されておる通り経済の安定を見るまでの臨時的機構であり、各公團が今後新たに施設することを必要とする固定施設を公團自ら所有することは、その解散に際して事務処理を複雑ならしめるので、政府がこれを施設し、公團は政府からこれを賃借する体制を取ることが適当と認められる。從つて各公團の基本金中固定施設の購入に引当てられている左記の金額を減額して、これを國庫に納付させることにした。即ち石油配給公團については、三千万円を減じて三千万円、配炭公團については一億円を減じて二億円、貿易公團のうち繊維貿易公團については一千万円を減じて二千万円、原材料貿易公團については五百万円を減じて千五百万円、肥料配給公團については千五百万円を減じて五千万円としたわけであります。又現行法には主務大臣が石油配給公團、産業復興公團及び肥料配給公團の業務を行うため必要があると認めるときは、運輸大臣の同意を得て輸送施設の所有者、占有者に対して必要な協力を命じ又は求めることができる旨の規定があるが、これについては本年三月臨時物資需給調整法を一部改正した際、輸送に関する規定が加えられ、これに基ずいて業務上必要な輸送に関し万全の処置を講ずることが可能且つ適当と考えられるので、この規定を削除することにした。以上が本法律案の内容であります。
 本委員会におきましては、商工省、政府当局並びに公團の責任者から、本法律案で減額して国庫に納付させる金額の使途の内容に関する詳細な説明、及び各公團の現在の業務運営状況についての説明を聽取した後、種々質疑應答が行われましたが、その質疑應答のうち重要なものを御紹介いたしますると、本法律案で減額する基本金で予定せられている使途の中には、不急不要と思われるものが含まれているが、これらについては施設の見合せ又は変更をなさしめて、無駄に國費を支弁することのないよう嚴重な処置を講ずべきではないかとの質疑があつたのであります。これに対しまして、この御意見は極めて適切な意見でありまして、御趣旨に基ずいて善処いたしたいとの政府当局の答弁があつたのであります。殊に石炭配給公團につきましては、若松支店を福岡に移轉するために事務所並びに社宅の建設を必要とするというものに数千万円の予定があつたのでありまして、これにつきましては各委員からあらゆる角度から質疑が行われ、愼重に審議を行われました。
 審議が終りまして討論に入りましたが、中卒委員から本法律案は公團の運営に関して基本金を減額する等の措置を論ずるものであるから、止むを得ないものと認めて賛成する。但し減額された基本金は不要となるものではなくて、政府において施設するため國庫に納付するものであるが、その予定されておる使途の中には杜撰なものもあるように認められるから。不適当な施設に対してはこの金額が支出されることのないよう、今後において巌重に檢討する必要があるとの意見が述べられたのであります。又中川委員から中平委員の右の意見に賛成であるとの討論がありまして、かくて討論を終結いたしまして、直ちに採決に入りましたところ、総員これを可決すべきものと決定いたした次第であります。右簡單でございまするが、御報告を申上げる次第であります。(拍手)
#10
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案の賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
     ―――――・―――――
#11
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて本案は可決せられました。
     ―――――・―――――
#12
○議案(松平恒雄君) 日程第四、議院における証人の宣誓及び証言に関する法律案(衆議院提出)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。議院運営委員会理事藤井新一君。
   〔藤井新一君登壇、拍手〕
#13
○藤井新一君 只今議題になりました議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律案につきまして、委員会の審議の経過及びその結果を御説明申上げます。
 本案の内容を申上げますというと、日本國憲法の第六十二條によりまして、各議院は証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求することができることになつておりまするが、これに関する國会法の規定には足りない点がありまして、今会期中における各委員会での証人の証言の実情を具さに見ておりますというと、憲法及び國会法が予期した効果を挙げることができない、証拠力において欠けるところがあると思われまして、誠に遺憾と存じておるのでございます。この観点からいたしまして、証人がその義務に反した場合においては、何らかの制裁を加えることが必要となつて來たので、これが本案の立案されるに至つた理由でございます。而して本案におきましては、先ず第一に、証人として出頭を求められたときは、何人といえどもこれに應じなければいかないということを明記してあります。そうして証人が証言をする場合におきましては、司法裁判所における例に倣つて宣誓をさせることになつて、その形式をも定めておるのでございます。併しながら証人本人、その配偶者、その他血族又は姻族関係にある者に刑事上の訴追又は処罰を招く虞れのあるとき、又医者とか、或いは歯医者とか藥剤師とか、弁護士その他宗教又は祷祀の職に在る者については、証言を拒んだり、又は宣誓を拒み得ることができることになつております。又書類の提出につきましても同様のことになつております。次に証人が國務大臣以外の國会議員を除いた公務員である場合には、その者が知り得た事実について本人又は当該公務所から職務上の祕密に関するものであることを申立てたときは、当該公務所又はその監督官聽の承認若しくは理由の疏明、又は内閣のある種の声明を要求いたしまして、かかる声明があつたときに限りまして、証言又は書類の提出を求めることができないこととなつているのでございます。
 次に罰則であります。以上のような趣旨によりまして、宣誓した證人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処することになつております。それというのは、刑法上の偽証罪の例によつたものでございます。次に又正当の理由がなくして証人が出頭しなかつた場合、或いは要求された書類を出さなかつたとき、又は証人が宣誓若しくは証言を拒んだときは一年以下の禁錮又は一万円以下の罰金に処することといたしまして、この場合には情状によりまして禁錮及び罰金を併科することができることになつているのでございます。尚最後に、以上の罪につきましては、各議院若しくは委員会又は両議院の合同審査会は、原則としてこれを告発しなければならないことになつておりす。
 以上が本案の内容の概略でありまするが、本案は主として衆議院の議院運営委員会において数ヶ月前から研究に著手し、愼重に愼重の檢討を加えた上決定されたものでありまして、衆議院の議決後、参議院といたしましても、その送付を受けまするや、本院議院運営委員会において愼重審議の結果、格別の異議もなく、満場一致を以て可決すべきものと決定いたしたのでございます。以上簡單ながら御報告申上げます。
#14
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければこれより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#15
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#16
○議長(松平恒雄君) 日程第五、船員保險法の一部を改正する法律案、日程第六、船舶法及び船舶安全法の一部を改正する法律案、日程第七、國が施行する内國貿易設備に関する港湾工事に因り生ずる土地又は工作物の譲與又は貸付及び使用料の徴收に関する法律案、いずれも内閣提出、衆議院送付、以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。運輸及び交通委員会理事小野哲君。
   〔小野哲君登壇拍手〕
#18
○小野哲君 只今議題となりました三件の法律案を一括して、運輸及び交通委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 先ず船員保險法の一部を改正する法律案についてでありますが、この法律案の趣旨は、船員保險法を改正することによりまして、即ち船員保險の現行制度の中において船員に対する失業保險及び失業手当制度を創設実施せんとすることにあるのでございます。その目的は、船員が失業いたしました場合に、失業保險金又は失業手当金を支給いたしまして、その生活の安定を図ると共に、その運営に当りまして、職業紹介機関と密接な連絡を保持することにより、失業船員に対しまして能う限り就職の機会を與えようとする点にありますことは、先に本國会におきまして可決成立いたしました失業保險法及び失業手当法の目的と同様でございます。船員に対しましては、これを失業保險法失業手当法から切離しまして、本改正法律案により船員保險制度の中に織り込んで実施することにいたしますのは、船員が海上労働者として陸上労働者と異なる特殊な労働事情を持つているからでありまして、船員保險制度は、かかる事情の下にある船員に対する綜合的な唯一の社会保險制度として從來実施運営されて來ました点に鑑み、むしろその中に失業保險、失業手当の制度をも織り込むことの方が便宜であるからであります。この改正法律案の内容につきましては、陸上労働者に対する失業保險乃至失業手当制度の内容と殆んど一致いたしておりますから、説明を省略させて頂きます。
 次にこの改正法律案の審議に当りましての主な質疑應答につきまして申上げますと、小泉委員から、この船員保險の一部を改正する法律案の立案に当りまして、公聽会を開催する等、関係各方面の意見を十分聽取にするための手段に欠けるところがあることは甚だ遺憾であるが、その理由はどうかと質しましたところ、これに対し政府委員から、この法律案は最初運輸省で立案し、その際船員中央労働委員会に諮つて一應の成案を得て、その後関係方面との手続を厚生省で引継いだため、時間的関係により公聽会を開く余裕がなかつたが、從來より船主、船員等の代表者で組織している船員保險専門委員会を通じて、この方面の意見は十分聽取したとの答弁があり、更にこれに対して同委員から、今後は勿論公聽会の開催等の措置につき遺憾のないようにして欲しいとの希望がございました。尚小泉委員から、同法案の別表第五に規定してある失業保險金及び失業手当金の支給額は、船員の特殊事情に即應しない憾みがあるから、最も近い將來においてこれを改正することにせられたいとの希望がございました。これに対しまして厚生大臣より、できる限り努力するとの答弁がありました。
 かくて質疑を打切り討論に入りましたところ小林委員から多少の不備の点があるように考えられるが、会期の関係もあり今後の当局の努力に期待して原案通か賛成である。又小泉委員からこの法案につきましては関係者の意見を聽くことに関し遺憾の点があるけれども今後十分配意されたい。又本案別表第五の規定は船員の実情に即感せしめるよりに関係者の意見を聽いてできるだけ早く改正するようにとの希望がありまして、本案に対しましては原案通り賛成であるとの発言がございました。かくて討論を終り採決の結果、全会一致を以て原案通り可決すべきことに決定いたした次第でございます。
 次に船舶法及び船舶安全法の一部を改正する法律案並びに國が施行する内属貿易設備に関する海湾工事に因り生ずる土地又は工作物の譲與又は貸付及び使用料の徴收に関する法律案につきまして御説明申上げます。
 先ず提案の理由並びに内容の概略を申上げます。本年四月公布されました法律七十二号日本國霊法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律によりまして、本年十二月末日限り効力を失う命令で、船舶法及び船舶安全法関係のもの並びに港湾関係のものが相当ございますが、これらはいずれも明年一月一日以後におきましてもその趣旨を存続せしめる必要がございますので、これを法律を以て直接に規程し、又は法律に委任の根拠を設ける等の措置を講ずることといたしたのがこの二件の法案でございます。而して現行の勅令又は省令とその内容が違いまする点は、船舶法及び船舶安全法の方では、罰則規定の財産刑の限度を、現在の経済事特等に鑑みまして、最高のものを一万円以下まで引上げて規定した外は、旧刑法及び旧地方制度当時の條文の字句等を改めることにしたのに過ぎません。
 又、國が施行する内國貿易設備に関する港湾工事に因り生ずる土地又は工作物の譲與又は貸付及び使用料の徴收に関する法律案の方は、大正九年勅令第八十二号を以てこの法案と同じ件名の勅令が出ておりまして、実質的には殆んど同じ内容のもので、政府の方針等も何ら変更のないものでございます。
 で、質疑應答でございますが、政府はいわゆる戰標船についてはどう考えておるか、船員の素質が低下しておるとよく言われるが、船の安全性の方も欠けておるものがありはしないかとの質問に対しまして、政府委員から、戰時中に船舶檢査の戰時特例が設けられて、船舶安全倣の適用が緩和せられたため、多数の劣質船舶即ちいわゆる戰標船が建造せられたのであるが、戰後直ちにこの戰時特例を廃止して、戰前の通りの船舶安全法の適用を期することとした。併し戰標船は全体の約七〇%を占めておる状況であるから、海上輸送の現状に鑑み戰標船もできる限りこれを活用して行きたい。それで資材等の許す限りこれに改造修理を加えて行くことに努力中である。こういうわけで、現情においては運用の面でできるだけ一層安全性を高めることとして、漸進的に進まざるを得ない状況にあるという答弁でありました。次に、船舶法は明治三十二年の法律で、根本的に改正する必要があるのではないかとの質問に対して、政府委員から、この法案は差当つての改正で、船舶法は根本的に改正の要を認めて目下研究中である。船舶札船のごとき小さい船舶についても、地方制度が変つて來た関係もあるので、検討を加えて見たい考えであるとの答弁がございました。更に船舶の無線電信について、條約の要求する程度の設備ができておるかとの質問に対し、政府委員から、現在は遺憾ながら條約の要求する程度に行つていないが、著々整備しつつあるとの答弁がありました。次に、政府は港湾法とてもいうべき法律案を提出して、漁湾地帶の設定、港湾行政の一元的運営並びに整備を行い、海陸運輸の円滑印を期し、輸送力の増強を図る考えはないかとの質問に対し、政府委員から、その必要を認めておる、又一般の要望もあるので、是非そうしたいと考えて、これまでもしばしば草案等は作つて研究しつつあるので、近い將來に國会に提出して御審議を願うことになろうと思う。その際にはこの法案もその一部して檢討を加えることになるであろうとの答弁がございました。次に、この法案に関し、重要港湾については、地元公共團体に費用を負担せしめることは地方的事情に影響される虞れがあるから、全部の費用を國庫から支出しては如何との質問がありましたが、國庫の現状から見て、特に從來の方針を変更することは考えていないとの答弁がございました。
 かくて会期も切迫しておりまするので、質疑を打切り討論に入りましたが、別に発言もなく両法案とも全員一致原案通り可決すべきものと決定いたした次第でございます。以上簡單ながら御報告を終ります。
#19
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければこれより三案の採決をいたします。三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#20
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて三案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#21
○議長(松平恒雄君) この際日程に追加して、昨日委員長より報告書の提出せられました政府に対する不正手段による支拂請求の防止に関する法律案、通過発行審議会法案、政府職員に対する一時手当支給に関する法律案、勧業債券の割増金等に関する所御税の課税の特例に関する法律案、船員保險特別会計法案、労働基準法の施行に件う政府職員に係る給與の應急措置に関する法律案、大藏省預金部特別会計、國有鉄道事業特別会計、通信事業特別会計並びに簡易生命保險及び郵便年金特別会計の保險勘定及び年金勘定の昭和二十二年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律案、貿易資金特別会計法を改正する法律案、特別都市計画法第四條の規定よにる国庫補助を國債証券の交付により行う等の法律案、物品の無償貸付及び譲與等に関する法律案、金融機関再建整備法の一部を改正する法律案、旧日本銀行券の未回收発行残高に相当する金額の一部を國庫に納付するに伴う日本銀行への交付金に関する法律案、以上政府提出、衆議院送付、以上十二案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。財政及び金融委員長黒田英雄君。
   〔黒田英雄君登壇、拍手〕
#23
○黒田英雄君 只今上程せられました各案につきまして、委員会におきまする審議の経過並びに結果について御報告をいたします。非常に沢山の法案であるのでありまして、これを十分に説明いたしまするには非常な時間を要するのでありまするが、会期の終了も近ずいておりますので、極く簡單に報告をいたしたいと思います。
 先ず政府に対する不正手段による支拂請求の防止等に関する法律案について申上げます。本年九月十二日附連合軍最高司令官から日本國政府に宛てられました政府支出の制減に関する指令は、政府をして闇値格と不当な高賃金による支沸をなすことから免れしめ、当面しておりまする財政の危機を打開せしめようとする厚意に出たものでありまするから、政府としてあらゆる困難を克服して、非常な決心を以てこれに対しまする適切な措置を講じなければならないことになつておるのでありまして、工事の完成、物資の生産、その他役務の提供に関しまする代金、又は報酬の國に対しまする支拂の請求につきましては、公定價格のある物品等の代償及び軽微なものを除きまして、原則としてその内容を材料費、労務費等に分けまして、おのおの公定價格又は労働大臣の定めておりまする一般職種別賃金によりまして、内訳を提出させ、且つ数量の面でも実際の使用数量によらしめること等、不正を防止して財政支出の適正を期せんとするものであるのであります。そのために、その内訳書は適法のものであるという誓約書を提出させることにいたしているのであります。尚この措置は、地方公共團体及び公團にも準用することになつておるのであります。これにつきましては、いろいろ質疑應答もございましたが、これは速記録に護ることにお許しを願いたいと思うのであります。結果は後で纏めて申上げます。
 次に通貨発行審議会法案について御説明を申上げます。通貨の増発を抑制するためには、政府としても財政資金の放出をなるべく抑制することは必要でありまするから、その健全化に極力努力し、資金の融通にも必要な規正を加えて、なるべく市中から吸収した蓄積資金の範囲に限定をして融通をしておるのでありますが、他面通貨の発行自体についても規正を図つて、その発行量を我が國現在の経済的諸情勢に適合せしむるものとする必要があるのでありまして、これがために、先に制定されました日本銀行法の一部を改正する等の法律に基ずきまする通貨発行審議会をして通貨の発行限度等通貨量の適正な規正に参與せしめ、且つ通貨金融政策等に関しまする、基本事項について審議し、建議せしめることにいたしておるのであります。これは日本銀行法によりまして、主務大臣は通貨発行審議会の議決に基ずいて閣議を経て通貨発行限度を定めなければならんというような規定があのるのであります。その他日本銀行法に規定しまする権限を與えておるのであります。これにつきましては質疑應答の主なるものを一二申上げて置きたいと思います。
 最も論議されましたのは審議会の構成の問題であつたのであります。この審議会は総理大臣、大藏大臣、安本長官、日銀総裁、その他学識経驗ある人が金融、銀行とか、その他から出ることになつておるのでありまするが、通貨の膨脹は國の財政に起因することが極めて多いのであります。その膨脹を阻止するところの、つまり政府に対してブレーキをかけるところの役目であるところの審議会の組織が、いかにも政府の役人、そうして民間におきましても或いは銀行、金庫等を代表する者等が出るのでありまして、これらは皆政府の任命にかかり、或いは政府の息のかかつておる者が多いのであります。そういうことで果してその機能を発揮することができるかどうかということの質問があつたのであります。これに対しまして政府は、成るべく廣く各界の代表者によりまして、廣い知識によつてこれらのことを考究させる必要があつて、廣く各方面から採るつもりである。或いは労働組合等を入れたらどうかというような意見もあつたのでありますが、前申す通りの答弁があつたのであります。次に日本銀行法ほ戰時中の改正であるのでありまして、大藏大臣と日銀総裁との独善に流れ易いような規定になつておるのであるから、日本銀行法をこの場合根本的に改正する意思があるかということの質問に対しましては、大藏大臣から、他の特殊銀行等、或いは普通銀行等についても目下これらの改正をいたすために研究をいたしておるのであるが、日本銀行につきましても、これを民主化するために目下研究をしておる。併し國営にする考えはないということであつたのであります。その他重要なる御質問もあつたのでありまするが、これは速記録に譲ることをお許しを願いたいと思います。
 次に政府職員に対する一時手当の支給に関する法律案について申上げます。全逓その他の官公職員労働組合からの提訴にかかります生活補給金即時支給の要求につきましては、中央労働委員貝の調停案か提出されておるのでありまして、政府はこれに対しまする措置を目下鋭意研究中であるのでありまするが、このままにして置きましては、現金の支給が遅延する虞れがありまするので、取敢えずこの際各職員に対してその現に受けておりまする給與の一ヶ月分に相当する金額を一時手当として支給しようというのであるのであります。これは從來政府の給與が月の初めに繰上げられて支給せられております関係を是正しますと共に、中央労働委員会の調停案に應じまする一部の給與という意味もあるとのことであります。この措置によりまして必要なる金額は、一般会計所属職員の分が十億四千九百余万円、特別会計所属職員の分が十九億七千三百余万四、合計三十億二千二再余万円で、これは補正予算に計上されておるので、あります。
 次に勧業債券の割増金等に関する所得税の課税の特例こ関する法律案について御説明をいたします。現下の情勢におきましては、速かにインフレーシヨンを阻止し、経済秩序を安定し、経済再建を促進すること、貯蓄増強によつて浮動資金を吸収することが必要であると考えるのである。然るに今般所種税法の改正によりまして、新たに各手の一時所得に課税せらるるようになつたのでありまするが、勧業債券とか臨時資金調整法に基ずきまする証券又は貯蓄の割増金とか、当銭金というようなものにつきまして、当分の間所得税を課さないことにして、貯蓄の増強、浮動資金の吸収に便にしまするために、この法案を提出したということであるのであります。これにつきましては、つまり目下賣出しておりますところの宝籤の百万円というようなものも、現金をかけますと七十万円くらいになるのでありまして、それでは國民の浮動資金を吸収するのに不便であるから、これをかけないということであるのでありまするが、これに対しましては、こういうものにかけずともいいではないかというような御質問もあつたのではありますが、今日のところこの浮動資金を吸収するということは非常に必要であるのであつて、それにはこれらの措置を講じなければその目的を達せられないから、かくのごとき法案を提出したということであつたのであります。
 次に船員保險特別会計法案につきまして御説明をいたします。先に本國会に提出されまして先程御節明もあつたのでありまするが、船員保險法の一部が改正されまして、船員失業保險及び手当制度が創設されまして、船員失業保險事業に関しまする歳入歳出を特別に経理してその収支を明確にするためにこの特別会計を設けんとするのであります。從來は船員保險の事業は厚生保險特別会計、船員勘定として経理しておつたのでありまするが、同特別会計には陸上労務者の保險事業が併せて経理されておるのでありまするから、この際特別会計の性質をいかにし、経理を容易にしまするために、船員に関する社会保險を一体として運用するために、新たにこの特別会計を設けまして、從來の船員保險事業と今回の船員失業保險の事業とをそれぞれ勘定を区分して併せて経理することにいたそうというのでありまして、船員失業手当支給事業につきましても、その歳入歳出の経理は、その性質上この会計で併せ行うことにいたしておるのであります。
 次に労働基準法等の施行に伴う政府職員に係る給與の懸念措置に関する法律案について御説明をいたします。新憲法の下で政府職員は給與の基準的法律で定めなければならないことになつておるのでありまするが、現行の政府職員に対する給與の制度は、昭和二十二年法律第七十二号及び同年勅令の第百六十一号によりまして、新宝法の施行の後も経過的にそのまま本年十二月末まで存続することになつておるのでありまするが、労働基準法等の施行に伴いまして、その基準に達せしめまするために、現行の給與制度に一部改正を加える必要を生じたのでありまして、それで包括的な給與法案ができまするまでの暫定措置として、少くとも労働基準法の規定によりまする最低基準まで給與を増額支給するために規定をしたのであります。尚從前の例によりまする給與との調整、或いは支給手続に関しては、大藏大臣がこれを定めることにいたしておるのであります。この法律が実施されました場合に、從前の絵興が労働基準法等の定めより低いために、実際に現行法の給與より増額される主なるものは、時間外、休日又は深夜の勤務に対しまする超過勤務手当、公務に基ずいて殉職し、又はは傷に罹つた場合の災害補償、退職手当等であるのでありまして、この法律適用の時期は、時間外、休日及び深夜の超過勤務手当に対する給與については昭和二十二年七月一日以後、尚その他の給與については同年九月一日以後、それから失業保險法の給付に相当する給與については同年十一月十一日以後にその給與を支給すべき事由の生じた給與について、これを適用することになつておるのであります。
 次に大藏省預金部特別会計、国有鉄道事業特別会計、通信事業特別会計並びに簡易生命保險及び郵便年金特別会計の保險勘定及び年令勘定の昭和二十二年度における歳入不足補填のための一般会計からする繰入金に関する法律案について御説明をいたします。この法案は大藏省預金部特別会計におきまして、本年度新規歳入の不足額が七億八千七百十余万円を生じまして、これを借入金によつて補填することは、これらの会計が零細の資金の集りであるような関係から適当でないのであります。右の中、二億千六百三十余万円は積立金の中から補足することといたしまして、残額につきましては一般会計から十億円を繰入れまして、これを補足しますると共に、差引四億二千九百十余万円につきましては、本会計におきまする経費節約額二千八百余万円と合せまして、当初予算におきまする不足額九億八千五百三十余万円の補填の借入金の減少に充てることにいたしました。又國有鉄道事業特別会計及び通信事業特別会計におきまして、当初予算及び補正予算を通じまして、歳入不足額が、鉄道会計におきまして百十一億九千百余万円、通信会計におきまして四十三億六千二百余万円に上つておるので、差当り両会計におきまして、本年十一月以降、本年度一ぱいに生ずると見込まれておりまする歳入の不足額、鉄道会計五十億円、通信会計二十五億円を限度として、一般会計からこれを繰入れることといたしました。又今回政府職員に対しまして、特別の一時手当を支給することとなりましたので、右の三特別会計と簡易生命保險及び郵便年金特別会計の収支の現状に鑑みまして、その不足額を一般会計から繰入れることといたしまして、預金部特別会計につきましては更に九千六百二十二万余円、鉄道会計につきましては更に九億九千三百余万円、通信会計につきましては更に五億二万円を繰入れますと共に、新たに簡易生命保險及び郵便年金特別会計の保險勘定につきまして八千八百七十八万余円を、年金勘定につきまして二百五十九万余円を限度といたしまして繰入れることとし、以上の繰入金につきましては、今後適当な時期に当該特別会計から、それぞれ繰入金額を一般会計に返償することといたしたのであります。これが本案の内容であるのであります。次に貿易資金特別会計法を改正する法律案について御説明を申上げます。この趣旨は、貿易資金特別会計法の四條の規定によりまして、貿易資金の運用に上りまする利益又は損失の計算は、これを毎年度行うことになつておるのでありまするが、現在外貨請求権の評價及び輸入物資の償格が計算困難の状況にあるのでありまして、この規定によりまする損益の計算も実行困難な状態になつておるのでありまするから、昭和二十一年度から右の計算可能の状態になりまするまでの期間中は、各年度ことの計算を省略いたしまして、計算可能の状態に至るまでの全期間について損益の計算を行うことといたして、その期間中、毎年度貿易資金の運用上生じまする円資金の不足額を、一定の計算の下に一般会計から補填する途を開くこととしたのであります。二十二年度の補填見込額は五十五億円になつておるのであります。又貿易資金の運用範囲の規定が現在一部を政令によつているのを法律で定めますると共に、貿易資金特別会計法の規定内容を財政法の趣旨に適合せしめるために、所要の改正を行なつたのであります。これにつきましては先般貿易資金特別会計法の一部を改正、する法律案を御説明する際に申上げたのでありまするが、その時の御趣旨にもあつた通り、政府ほ將來配給物資等の價格の問題につきまして改正をするということがあつたのでありますが、本法案においてそれが見込まれておるかという質問がありましたが、これはこの法案では解決していないのであります。
 次に特別都市計画法第四條の規定による國庫補助を国債証券の交付により行う等の法律案について御説明を申上げます。特別都市計画法に基ずきまする土地区画整理事業は、戰災地再建の基礎を成し、又再建の前提となるものである、ますから、急を要し、又経費も相当巨額に上るのであります。而も高率の國庫補助が要る関係と、國の財政負担も巨額に上ると思われるのでありますから、事業の緊急性と財政、金融の今日の事情との調整を図る必要があるのであります。それ故に事業費の支出につきましてもインフレーシヨンの抑制の措置を講じなければならないというこの見地からいたしまして、特別都市計画法第四條に規定しまする土地区画整理事業に対する國庫補助金の中で、同法の第十六條の規定によつて、公共用地流域のため、私有地の減少が一割五分を超過する部分について、事業施行者の交付する補償金に対して國庫の行う補助金につきましては、現在り財政金融の事情との調整を考えまして、國債証券を以てこれを行うことといたしますると共に、土地所有者及び関係者に交付する減歩補償金の交付についても、事業施行者がその交付を受けました國債証券を以て補償金交付の伏済をし得る途を開こうとするのであります。
 次に物品の無償貸付及び讓與等に関する法律案であります。この法案は、財政法の施行に伴いまして、同法第九條の規定によりまして、國の所有に属る財産の適正な対償を伴わない貸付人は讓渡は、法律の規定に基ずくことを要することとなつておるのであります。右の内、國有財産法の適用を受けまする國有財産につきましては、同法中の無償貸付及び讓與に関する規定が置かれておるのでありまするが、物品については、その無償貸付、讓與等は大部分が勅令等の規定によつて行われておるのでありまして、今回新たに法律を制定いたしまして、物品の管理処分の適正を期しようとするのであります。財政法第九條の規定が本年四月一日から施行されておりますのに伴いまして、施行期日を本年四月一日に遡るものといたし、又地方自治法施行の際都道府縣におきまして使用しておりまする国費を以て調弁した物品は、この際当該都道府懸に讓與文は無償貸付の措置を講ずることといたしたものであるのであります。この物品は、憲法の第八十九條の規定即ち「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは團体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に屬しない慈善、教育若しくは博愛の事来に對し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」という規定かありまするので、それらのものはこり法律の規定から除外する規定になつおるのであります。そうして二條、二條におきまして、無償又は時價よりも低い対償で、貸付けることのできるものは、かくのごときものである。又は國以外のものに讓與し、又は時價よりも低い対償で讓渡することができるものはかくのごときものであるということは、詳しく規定をいたしておるのでありまするが、これは省略いたし、速記録でその質疑應答を御覽を願いたいと思います。次に金融機関再建整備法の一部を改正する法律案について御説明を申上げます。この改正は、金融機関再建整備に伴う損失の整理に当りまして、職員の退職金支拂財源として積立金の一部を留保しようとすることを目的としておるものであります。先に本院において可決せられました企業再建整備法等の一部改正の際に改正されました趣旨と全然その趣旨を同じうしておるものであります。即ち金融機関がその損失処理に際しまして退職金支給の財源に充てますために、任意積立金の三分の一と法定の退職手当積立金の合計額の範囲内におきましてこれを留保することができるものといたしまして、新金融機関に事業を讓渡いたしました場合、旧金融機関から新金融機関に引継がれました職員は退職者として取扱わない。旧金融機関に在職中の在職期間は新金融機関に涌卸することとし、旧金融機関が職員を新金融機関に引継いだ場合、右により留保した積立金の全部又は一部を新金融機関に引継ごうといたすのであります。次に旧日本銀行券の未回収発行残高に相当する金額の一部を國庫に納付するに伴う日本銀行への交付金に関する法律案であります。本案は昭和二十一年勅令第八十四号日本銀行券預入令によりまして、同年三月七日以降強制通用力を失いました旧日本銀行券につきましては、同令の第五條の規定によりまして、同年三月三十一日現在におきまする未回収発行残高相当額を同年四月一日の発行高から引落しまして、その引落し額に相当する日本銀行の財産仮受勘定として別途保留しておつたりでありまするが、同令第五條第三項の規定によりまして、その処分については大藏大臣がこれを定めることになつておりまするので、本年九月三十日現有の旧券の引換未済残高は二十六億九千七百万円になつておりまするが、引揚者の持帰つた金の引換等のために今後引換を要するものを見込みまして、差引残高の内、結局引換を要しないと推定されまする金額は約七億円であります。今般右の金額の内、引換を要しないと推定される金額を國庫へ納付せしむることといたしまして、將來日本銀行におきまする旧券の引換が予想外に多額に上つて、その結果未回収残高が右の國庫納付額よりも少額となりまするときには、その不足額に相当します金額を日本銀行に交付しようとするものであります。これが本案の内容であります。
 以上を以て只今上程されました十二法律案についての大体の提案の理由並びに内容、質疑應答等の主なるものを御紹介いたしたのでありまするが、かくてこれらの法案はそれぞれ質疑を終りまして、討論に入り、採決をいたしましたところ、原案通り全会一致を以て可決すべきものなりと決定いたしたのであります。これを以て報告を終ります。(拍手)
#24
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより十二案の採決をいたします。十二案全部を問題に供します。十二案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#25
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて十二案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#26
○議長(松平恒雄君) 日程第八、日程第九の請願及び日程第十より日程第十二までの陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○議長(松平恒雄君) 御異議ない認めます。先ず委員長の報告を求めます。財政及び金融委員会理事伊藤保平君。
   〔伊藤保平君登壇、拍手〕
#28
○伊藤保平君 先に財政及び金融委員会に付託に相成つておりまして、只今議題と相成つております請願二件及び陳情三件について簡單に御報告申上げます。
 木材業者の水害復旧費に対する融資並びに國庫補助に関する請願、これは、請願者たる岩手縣木材林産組合連合会は縣供出割当の九割以上を引受けておつたのでありまするが、最近の食糧事情の逼迫、賃金の昂騰、輸送の困難等のため多大の資金を必要としていたところ、今回の未曾有の大水害により生産物、施設の流失甚だしく、このままでは割当供出、生産増強は望まれない状況にあるから、下半期生産費一億七千六百万円の中、六千万円の緊急融資と、被害復旧費一千五百万円の國庫助成を考慮せられたいとの趣旨であります。
 次に今次日立鉱山地区の水害復旧特別融資等に関する陳情であります。これは九月十九日の台風によりまして、日立鉱山は一瞬にして二十七名の死者を出す程の惨事を惹き起し、物的損害も甚大であつたのであります。然るに当会社は制限会社の特別制約を受けておつて、現状ではどうしても再建も望まれない状況であり、特に罹災住宅問題の解決は急を要するから、当鉱山の時殊事情考慮の上、資金資材の特別融通を図られたいとの趣旨であります。
 次の請願は塩業対策の確立に関する請願であります。政府の塩業対策は極めて無定且つ不安定で、業者は幾万の労務員と厖大な負債を前にして、茫然としてなすところを知らない状態であるから、速かに根本政策を確立されたいとの趣旨であります。
 次に低物價政策上官営事業料金の値上げ反対に関する陳情であります。政府は鉄道運賃、郵便料金、煙草等の値上げを相次いで実施しておるが、勤労者階級に多大の苦痛を與え、インフレをいよいよ昂進せしめておるから、官営職業の合理化を図ると共に、事業料金、販賣價格等を公正適切な額に引下げられたいとの趣旨であります。
 次は旧軍用施設拂下げ價格に関する陳情でありまして、大藏省では國庫收入増徴のため、旧軍用施設を含む雑種財産の賣渡しを急ぎ、その大半は地方公共團体に対して行われたにも拘わりませず、その金額は到底支拂い得ない價格であつて、援護、教育、復興事業に甚大なる影響を及ぼしますから、拂下げ價格についてはもつと低くするということについて考慮されたいとの趣旨であつたのであります。
 以上全部は、何れも願意の妥当と認めまして、委員会は全員一致これを採択し、内閣に送付すべきものと決定いたしたのであります。以上御報告申上げます。(拍手)
#29
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は、委員長報告通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#30
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は、全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定せられました。これにて午後一時三十分まで休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時五十四分開議
#31
○副議長(松本治一郎君) これより休憩前に引続いて会議を開きます。この際日程に追加して、農林委員会より報告書が提出せられました林道飯田、赤石線開設に関する請願外四十六件、物價是正及び肥料、作業衣、ゴム底足袋配給に関する陳情外六十四件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#32
○副議長(松本治一郎君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。農林委員会理事木下源吾君。
   〔木下源吾君登壇、拍手〕
#33
○木下源吾君 只今上程せられました請願及び陳情につきまして、農林委員会における審査の経過並びに結果を御報告いたします。
 これら諸議案の趣意、提出者及び紹介議員等は文書表によつて御了承を願い、ここに改めて説明を省略することをお許し頂きます。本委員会におきましては、特に小委員会を設けまして、紹介議員の説明を煩わし、或いは行政廳当局から事情を聽取し、愼重審議を重ね、その結果右の請願及び陳情はいずれも当面緊急の要務でありますところの農地改革の促進、農業経営の改善、農業生産の増強、國内食糧の充足、森林資源の涵養、耕地の改良及び造成の推進、輸出の増進又は災害の防止等のため極めて重要な問題でありまして、政府において速かに最善の措置を講ずることが肝要あると認め、院議に付し内閣に送付する要あるものと全員一致議決いたした次第であります。右審査の概要を報告いたします。(拍手)
#34
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。これらの請願及び陳情は委員長報告通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#35
○副議長(松本治一郎君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定せられました。
     ―――――・―――――
#36
○副議長(松本治一郎君) 参事をして報告いたさせます。
   〔青木参事朗読〕
     ―――――・―――――
#37
○副議長(松本治一郎君) この際日程を追加し、百貨店法を廃止する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○副議長(松本治一郎君) 異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。商業委員長一松政二否君
   〔一松政二君登壇、拍手〕
#39
○一松政二君 只今議題となりました百貨店法を廃止する法律案に関する商業委員会における審議の経過並びに結果について御報告いたします。
 本法案は去る九月の二十日に予備審査のために内閣から本院に送付せられ、去る九月の二十二日予備審査のために本委員会に付託されたものでありまして、爾來予備審査を継続しておりましたのでありまするけれども、衆議院からの送付がなかつたので、今日まで御報告することができなかつたのであります。晦日漸く衆議院から送付されまして、審議をいたしました次第であります。
 先ず本法律案は、百貨店法を廃止しようとするものであるが、百貨店法は昭和十二年八月制定されたものでありまして、その制定の趣旨は、当時の中小商業者の窮迫が、経済界の不況による経営難と、業者の濫立及び経営上の欠陥に基ずく外、大規模経営による百貨店の進出に存しておるので、百貨店の新設、拡張並びにその経営こ統制を加えることと、右の統制が軍に中小商業者の保護のためのみならず、百貨店相互の激しい競争の結果招來される好ましからん事態を緩和し、百貨店と中小商業者との関係を調整して、小賣業全般の円満な発達を図ろうとするものであつたのであります。然るに私的独占禁止及び公正取引の確保に関する法律、いわゆる独占禁止法が制定された今日におきましては、百貨店法の趣旨とするところは、究極において独占禁止法と同一であり、更に百貨店法がその目的達成のための手段とする百貨店の新設、拡張並びにその営業に対する行政官廳又は百貨店組合による統制についても、その方法こそ異なるが、独占禁止法による公正取引委員会の適正な活動により、同法の規定しておる私的独占の禁止、不当な事業能力較差の排除、不公正なる競争方法の禁止等の措置の適切な運用が行われる場合、十分にその目的を達成し、同様の効果を挙げることが期待できて、百貨店法はその独自の存在理由を失つたので、百貨店法を廃止したいというのであります。
 以上が本法案に対する政府当局の説明でありまして、この案に対する質疑應答のうち二、三重要なものを御紹介いたしますと、現在商業においては、共食いをするような傾きがひどいが、百貨店法を廃止しつぱなしで独占禁止法によるのみでは、百貨店法制定当時に憂えられていたことが、再現する虞れがあると思うが、これについて政府の対策はどうなつておるかとの質問があつたのであります。これに対しまして商工大臣から、百貨店法廃止により直ちに百貨店の濫設を招くとは考えられない。即ち臨時資金調整法、臨時建築制限規則の存続する限り、この点から制限を受けるのみならず、百貨店の発展はおのずから限度があることは外國の実例に徴しても明らかである。又中小商業者との関係についても、百貨店との競争により、一時的には圧迫を受けることはあつても、むしろその経営について積極的且つ合理的な改善を行うことによつて対処することが最も肝要であり、これによつて、百貨店と一般小賣業者との間には、おのずからその競争の分野に一定の均衡が生じて來ると考える。併し政府ではいろいろの手を打つて、弊害を極力取除きたいと考えているとの答弁があつたのであります。その外あらゆる角度から活溌眞劍な質疑が行われ、本法案につきましては、衆議院における商業委員会と緊密な連絡をとりまして、そうして今日に及んだのでありますが、衆議院におきましても、本法案を廃止することに絶対反対の態度を続けておつたのであります。いろいろ衆議院と緊密なる連絡の結果、ともかく現在の百貨店法の中には、中小商業者に対する圧迫を避けるための規定の外に、戰時中のいわゆる統制組合的な色彩の規定が沢山盛られているから、この法律案そのものはこの際これを廃止して、そうして新たなる百貨店法を制定したらばどうかというようなことがありまして、そうして本委員会におきましても、いろいろと審議が重ねられたのでありまするけれども、甚だ残念なことには、速記録の取れなかつたことでありまして、その詳細を速記録で御覧願うということができないことを、委員長として甚だ残念に思う次第であります。いろいろ質疑がありまして、そうして討論に入りましたが、中平委員から、百貨店法を廃止すると、中小商業者が圧迫される虞れがあるので、愼重な考慮を要し、そのために、本案の審議を始めてから今日まで相当の日数を要した次第であり、衆議院の審議の模様も同様であつたと承知している。本法には統制組合的規定があるので、改廃する必要を認めるが、百貨店法の一部は、中小商業者保護のため今後も存置することが適当と思う。よつて次の國会において民主的に運営し、且つ中小商業者に対する圧迫を防止し得る、百貨店営業取締に関する新百貨店法というものを制定することを條件として、本法律案に賛成する。ついてはこの趣旨の附帯決議を附けることを提案するという意見が述べられました。そこで附帯決議を附することの可否につき委員に諮りましたところ、全員一致を以て附帯決議を附することに淡定した次第であります。そこで中中委員から提案されました附帶決議案を審議いたしましたが、全員一致を以て、次の附帯決議案が決定されました。即ち百貨店法を廃止する法律案に対する附帯決議
  現行百貨店法の趣旨は、中小商業者の圧迫を避ける目的のもとに制定せられたものであるが、條文の大部分が統制組合的性質をもつておるので、この際これを廃止し、次の國会において、百貨店営業取締に関する新百貨店法を制定すること以上が附帶決議の内容であります。
 そこで本法案の討論を打ち切りまして、採決に入りましたが、全会一致を以て、本法律案即ち百貨店法は原案通り廃止することに可決すべきものと決定された次第であります。以上簡單でございますが、御報告申上げる次第であります。(拍手)
#40
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成諸君の起立を請います。
#41
○副議長(松本治一郎君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#42
○副議長(松本治一郎君) この際日程に追加し、市街地建築物法の適用に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○副議長(松本治一郎君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます、國土計画委員長赤木正雄君。
   〔赤木正雄君登壇、拍手〕
#44
○赤木正雄君 只今議題になりました市街地建築物法の適用に関する法律案の國土計画委員会における審議の状況を御報告いたします。
 公衆の利用することの多い特殊建築物は、保健衛生上又は保安防災上から、從來廳府縣令の取締法規によつて適宜の取締をやつて來ました。それらの廳府縣令も本年末月を以て失効することにたりますので、何らの規定もなくこれをそのままに放置することば甚だ危険であります。よつて取敢えず市街地建築物法の中で必要な規定を金國に適用することによつて、現在の特殊建築物に対する廳府縣令に法的根拠を與えんがために、この法案が出たわけであります。
 審議に入りまして、特殊建築物としていかなるものを取扱うかの問いに対し、政府は学校、寄宿舎、共同住宅、旅館、下宿屋、沿場、興行場、集合所、遊戯場、舞踏場、教授場、自動車車庫、危険物貯藏庫及び処理場、倉庫、昇降機、これをこの法の適用範囲に入れるとの答えでありました。又或る委員から、田舎の建築物に対して市街地の建築物と同様の取扱いをなすことは甚だ当を得ていないではないかとの質問に対しては、田舎の建築物に対しては、現在廳府縣令で取締つている以上には出ないとの回答でありました。かくて討論に入りまして、一委員から、この法案は暫定的なもので、現在行われているものと事実上に何ら相違ないからこれに賛成するとの意見がありました。かくて本委員会においては、本法案は可決すべきものと全会一致を以て決定いたしました。以上御報告いたします。(拍手)
#45
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより本法案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#46
○副議長(松本治一郎君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#47
○副議長(松本治一郎君) 参事をして報告いたさせます。
   〔青木参事朗読〕
本日内閣から左の報告書を受領した。
 参議院決議による綜合燃料及電力危機突破に関する報告書
     ―――――・―――――
#48
○副議長(松本治一郎君) この際和田國務大臣より発言を求められております。これを許します。和田國務大臣。
   〔國務大臣和田博雄君登壇〕
#49
○国務大臣(和田博雄君) 先に本院におかれましては、綜合燃料及び電力危機突破に関する決議を援択せられ、政府の善処を求められたのでありますが、本決議において要望せられる各種の事項に関しまして政府の現に採りは今後探るべき措置につきまして、決議第七項に従い、ここに御報告申上げる次第でございます。
 今冬において特に深刻化しました燃料及び電力の危機突破こ関しましては、政府も固より種々意を用いて來てておるのでございますが、本院がこの問題に関しまして予ねてより特別の関心を打たれ、過般極めて適切なる決議をいたされるに至りましたことにつきましては、私の最も敬意を表するところでございます。政府は今後この報告書にありますごとく、本決議の趣旨を十分尊重いたし、その示唆せられるところを活かしまして、当面の燃料及び電力危機を突破いたし、國民経済の基礎を安定せしめるために、一層効果的な施策を実施いたす所存でございまするが、願わくば本院におかれましても、この事情を篤と了知せられまして、今後ますます政府を御鞭撻あらんことをお願いする次第でございます。(拍手)
#50
○副議長(松本治一郎君) 只今の報告に対し質疑の通告がございます。これを許します。佐々木良作君。(拍手)
#51
○佐々木良作君 極めて簡單でありますから、自席において発言することをお許し願います。
#52
○副議長(松本治一郎君) よろしうございます。
#53
○佐々木良作君 報告書の内容につきまして詳細にはまだ檢討していないのでありますけれども、大要を拜見させて頂きましたので、その点につきまして、和田長官に対して極めて簡単に三点ばかり質問したいと思います。
 要するに、我々が決議しましたのは、政府の從來の実行力如何に懸かつておる。実行がちつとも伴わないということに懸かつておる。今度の措置につきまして本当に実行する予定でやられるのでしようけれども、実行する予定でやられるとするならば、次の三点について、特に最初の一の綜合的実施機関の設置というものにつきましては、その必要もあると思うから考えるというようなことらしいのでありますが、これは御存じのように決して恒久対策のことを言つておるのではなくて、今進行しつつある危機を乗り切るための実施機関を作る必要があるのじやないかということでありますから、現在政府においては大体いかなる規模のものを、いつから発足される予定で考慮されつつあるかという一点。
 それから次は、報告書の中で産業用炭と発電火力用炭との調整を図るという項目があつたと思います。この産業用炭と発電火力用炭との調整、これは極めて必要なことでありますが、実際に現在の問題として、これによつてどれだけの発電用炭を今増加するか、どれだけ産業用淡から発電用炭に廻そうとする計画なり、実施が進められておるか、從つてそれによつて発電がどれだけ殖えるか。
 それから三番目に、これは極めてむずかしいのではありますけれども、要するに、あの決議は、結論として、綜合的な燃料対策を実施することによつて、現在最も混乱を助長しようとしておるところの緊急停電……家庭の光を必ず供給しろということであります。從つて今のようないろいろな措置によつて、この暮からでも、今からでも、ともかく緊急停電を回避することができるか、できる見込を持つておるかという、この三点について御答弁を願いたいと思います。
   〔國務大臣和田博雄君登壇〕
   〔「眞劔な回答を頼む」と呼ぶ者あり〕
#54
○国務大臣(和田博雄君) 第一点の綜合の委員会の問題でありますが、これは佐々木さんが官邸においでになつたときにもお述べになつた点でありまして、我々としましては、この範囲が非常に廣汎でありますので、これは只今のところ関係各方面の者が寄りまして、本案実施については安定本部においてもやつておるわけでありますが、その委員会の設置につきまして、いつからという日にちは私まだ限るわけに参りませんが、御趣旨の線に沿いまする委員会を私は至急に作つて発足するという考でおります。
 それから産業用炭と火力用炭との関係でありますか、これは御承知の通りに配炭の問題を月々そのときの生産高に従いまして連合軍との間に交渉をいたして決定しておるわけでありますが、火力用炭としては御承知のように百四十一万トンという石炭を確保すべく我々といたしては万般の努力を拂つたわけでございまするが、一方又産業面について見ましても御承知のように、ただでさえ足りない産業用炭を切つて來ることになりまするので、恐らくこれを切るといたしましても、相当深刻な面が出てくると思うのであります。從つて只今一月――三月間におきまする第四四半期の配炭計画は一應我々の方としての試案はできておるわけでございまするが、まだ連合軍の方面との交渉が終つておりません。併しそれにいたしましても、例えば進駐軍関係の暖房用炭等については相当に削減をして貰う方針を採らなければなりませず、又産業用炭におきましても、鉄道その他の点を考えて見ましても、或いは鉄鋼部面の方にも多少手を加えなければならんという点もございまするので、それらの点を勘案いたしまして、できるだけ産業面におきましても、影響を少く止め、而も我々が最少限百四十一万トンを確保してそれにプラスができますように今工夫をいたしておるのであります。大体多くの制限をせずしてやりますのには、火力については四十万トンの石炭が要るわけでありまするが、それにつきまして、この十一月については二十六万トンでありますが、十二月については約三十万トンを予定いたしておるわけでありますが、一二三月におきましては、只今申上げましたような点を考慮して、十分に火力発電の方に振向けて行きたい。こういう考え方で今交渉をいたしております。
 それから緊急停電を続けなくても済むかどうかという点でありますが、これは私はお話のように非常にむずかしいと思います。いろいろな條件がございまするので、政府といたしましては、これはお話のように緊急停電を続けずに済んで行くよりに万全を盡して行くというお答えをするより外に方法がないのでありまして、できるだけ只今のような停電が止まりますることにつきましては、これは政府のみならず関係各方面の協力をやはり得ましてやりませんと、到底効果は上りませんので、非常に困難な問題ではございまするが、政府といたしましては、我々として考えておりますることを実行いたしまして、今の電力の問題について一般に迷惑が掛らないように是非一つして行きたいと思つております。
   〔佐々木良作君発言の許可を求む〕
#55
○副議長(松本治一郎君) 報告をいたさせます。
   〔「発言の要求があるじやないか」と呼ぶ者あり〕
   〔佐々木良作君「今の御答弁に対して二言言いたいのですが、よろしうございますか」と述ぶ〕
#56
○副議長(松本治一郎君) 許します。
#57
○佐々木良作君 折角の和田長官の御答弁でありますけれども、殆んど答弁になつていなくて私了解しかねるのですが、ただ時間がないので、恐らくここでこれを論議することは困難な問題だと思いますので、私共この政府の実施を飽くまで監視し激励するために、更に続けて資料を要求し、そうして委員会において檢討して行きたいと思いますから、政府においてもその準備を整えて頂きたいことを特にお願いいたします。
     ―――――・―――――
#58
○副議長(松本治一郎君) 報告をいたさせます。
   〔青木参事朗読〕
#59
○副議長(松本治一郎君) この際日程に追加し、租税完納運動に関する決議案(高橋龍太郎君発議)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#60
○副議長(松本治一郎君) 御異議ないと認めます。本件は発議者高橋龍太郎君より委員会審査を省略の要求書が提出されております。要求の通り委員会の審査を省略し、直ちに本案の審議に入ることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#61
○副議長(松本治一郎君) 御異議ないと認めます。よつてこれより発議者に対し趣旨説明の発言を許します。高橋龍太郎君。
   〔高橋龍太郎君登壇、拍手〕
#62
○高橋龍太郎君 只今上程になりました租税完納運動に関する決議案につきまして提案の趣旨を申述べます。先ず案文を朗読いたします。
  租税完納運動に関する決議案
  インフレーシヨンの進行と共に、わが國の財政は厖大な数字に達し、國民の負担もまた未曾有の巨額に上つている。而も國民所得の分布は極めて不正常且つ不均衡なものとなつており、徴税方法もまた完全なものとは言えないため、現在のように所得税の申告納税額は、八月末日までで僅かに八十三億円程度に止まり、予算額に比し一割七分に過ぎず、また租税及び印紙收入も、本年度本予算、補正予算、合計千三百三十億円に対し、十月末日までの收入済額は、三百二十億円程度に達したに止まり、他面百億円内外の滞納額があるという、極めて憂うべき事態を招來している。併しながら政府はこれがために脱税者、怠納者をして不法に利益せしむべきでなく、且つ租税負担の公平を期するためあらゆる努力をなすべきであり、また國民も現状のまま推移するにおいては、財政は根底から覆滅し、恐るべきインフレの惡化を見るに至るべき事態を充分に認識して、いやしくも適正妥当な租税の完納については、進んで協力一致すべきである。私共は、この危機打開のために租税完納運動を展開する。
 右決議する。
 これが決議文であります。先日いわゆる財政白書、即ち我が國財政の実情についての大藏大臣談が発表になりまして、財政の現状は誠に容易ならぬ事態に立至つておることが明らかになつたのであります。特に納税の成績が甚だ思わしくないのでありまして、十月までの納税額は予算総額千三百三十億円の中三百二十億円に過ぎず且つ滯納の税額が百億円に上つておるような次第であります。若しこのような納税の状況が改善されない場合には、健全財政の企図はここに全く挫折して赤字財政を余儀なくせられ、インフレーシヨンを激化させる導火線となり、結局は企業も家計も悉く破壊し盡すような最惡の事態に立ち至るべきことを憂慮する次第であります。從いましてこのような窮迫且つ重大化した当面の実情について、これを全國民の愛國の情熱に訴え、その深き理解と関心との下に租税の完納に努力し、國民が互いに手を携えてインフレーシヨンの大波を乘り切ることがこの際緊急の要請であると考えるのであります。従いまして國会がここに起ち上つて租税完納を推進する國民運動を展開することにいたしたいと存ずるのであります。更に國民各位が租税を完納するの熱情を燃え上らせるには租税の負担が至公至平でなければなりません。現在の税負担は極めて重くなつておるのでありまして、インフレーシヨンの進行下において、企業も家計もいずれも苦しい中から、この租税を完納するということは実に容易ならん次第であります。政府におかれましてもこの間の情勢を十分に洞察せられ、苛くも苛斂誅求に陥ることがないように、又インフレ大口利得者の課税の徹底に努め、又脱税者や滞納者からの税金の徴収にも一段と努力せられ、正当な租税を全国民が挙つて完納いたしますよう熱意を燃え上らせ、これによつて健全財政を貫き通したいと存ずる次第であります。何とぞ皆様の御賛成をお願いいたします。(拍手)
#63
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本決議案に御賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#64
○副議長(松本治一郎君) 過半数と認めます。よつて本決議案は可決せられました。只今の決議に対し大藏大臣より発言を求められました。これを許します。大藏大臣。
   〔國務大臣栗栖赳夫君登壇、拍手〕
#65
○国務大臣(栗栖赳夫君) 只今本院においてなされました租税完納運動の御決議に対し、御挨拶を申上げたいと思う次第でございます。
 只今の御決議に対しまして、この運動に多大の期待をかけております私といたしまして、深甚なる感謝の意と敬意とを表するものでございます。本議会におきましてしばしば申上げたことく、本年度の財政收支における租税の占める地位は決定的に重大となつておるのでありまして、租税完納の成否が正にその運命を決定する鍵となつておるのであります。然るに現在までの納税額は約三百三十億円でありまして、予算額千三百三十億円に対し、僅かに二四%に過ぎないのであります。尚その上百億円を上廻る滞納を存しておる実情にあるのでございます。このように納税の成績が意外に惡い原因の主要なものといたしましては、第一に税務行政の面における能率の低下を挙げなければならないと存ずるのであります。即ち相次ぐ新税の創設又は税制の改正に伴いまして、税務職員の負担過重と現在の経済、交通等の諸情勢から來る影響とにより、税務行政の能率の低下を余儀なくせられまして、課税の徹底を欠き、又滞納税額の徴収も十分でないところに、納税成績の振わない一因が存すると思うのであります。次に第二といたしましては、國民の納税観念の弛緩を挙げなければならないと思うのでございます。即ち税負担が現在相当重くなつておると相俟ちまして、或いは納税資金に困難を來し、或いはことさらに納税資金を流用し、正当な納税をできるだけ回避するような傾向が相当多く見受けられるのであります。その結果は本年から申告納税制度に改められました所得税の申告納税の成績が、現に予算額の十七%程度に止まるというような低調を示しておりまして、このことが租税收入の全体の成績を不良とならしめておるものであると思うのであります。このような納税の現状が改善されない場合は、我が國の財政は甚大なる脅威にさらされることを覚悟しなければならないのでありまして、多年要望されて参りました健全財政を確立するためには、是非とも租税收入の確保を図らなければならないのであります。従いまして先ず全國民が財政の現状及び税務官職の職責に対する関心と理解を深め、租税の完納こそインフレーシヨンの破局化を食い止める途であることを深く認識し、その上に立つて納税観念を徹底せしめることが先決であると思う次第であります。
 この際ここに租税の完納のために國民運動を強力に展開する決議を頂くことになりましたことは、誠に時宜を得たものであり、その成果に多大の期待をかけられておるものであります。政府もこの機動と呼應いたしまして、各税法の趣旨の徹底及び周知宣博に資するため、大規模な納税買値を開始すべく準備を進めておる次第でございます。更に税務行政の面におきましても、この際一属公平且つ正当な納税が実現できるように、税務機構の改善強化、税務の運営方法の刷新を図り、税務の能率を十分発揮できるように努力いたしたいと考えておる次第であります。申上げるまでもなく租税の生命は負担の公平に存するものであります。税務の能率を挙げることは、断じて苛斂誅求を意味するものではないのでありまして、國会で定められました税法の精神に則つて公平な税負担を実現することを意味するものであると思うのであります。かような立場からいたしまして、例えば所得税の申告納税が実情に即しない場合は、税務署で相当な税額を徴収し、又滯納者につきましては差押や公費を行なつて、税金を徴收することにいたす次第であります。殊に惡質の脱税者に対しましては刑罰や追徴税などの制裁を励行し、まじめな納税者がいわゆる馬鹿を見るというようなことがないようにいたしたいと、深く決意いたしておる次第であります。
 以上政府といたしましては、ここに租税の完納に全力を盡しますことを固くお約束いたしまして、本決議に対し深甚なる謝意を表したいと存ずる次第でございます。(拍手)
     ―――――・―――――
#66
○副議長(松本治一郎君) この際日程に追加し、昭和二十二年法律第七十二号日本國憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○副議長(松本治一郎君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。司法委員長伊藤修君。
   〔伊藤修君登壇、拍手〕
#68
○伊藤修君 只今議題となりましたところの法律案につきまして、委員会の審議の経過並びに結果について御報告申上げます。
 先ずこの改正案の内容のあらましを申上げますと、新憲法の施行当時、新憲法によりますれば法律で規定してなければならん事項を命令で規定されておるものが相当多くあつたのであります。併しそれを当時直ちに法律に改めることについて技術的に困難があつたので、総括的な現行法律を作つて、さような命令は本年十二月末日まで法律と同一の効力を有するものと規定したのであります。そうしてその間にこれに代るべき法律を作る予定で、第一國会において相当数が法律に改められましたのでありますが、いろいろの関係で遂に本國会に提出の運びに至らなかつたものができたのであります。併しこれらの命令の中に規定として存置しなくてはならないものが多々あるのでありまして、その効力を來年の五月二日まで延長し、そめ間に第二國会に提出して法律として整備することになりましたのであります。その方法として、それらの命令を一々列挙いたしまして、これを國会の議決により法律に改められたものとするということにしたのであります。
 以上が改正の主要なる点で、その他は解釈上当然のことですが、念を入れて規定したもので、昭和二十年勅令第五百四十二号ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基ずき発せられた命令、いわゆるポツダム勅令等は、内容が法律事項でもよろしいので、この法律に関係がないということと、第二條の勅令を政令と読み替える規定は、單なる文字の整理で、内閣その他行政機関に対し、憲法が認めていない場合に、命令を発する権限を附與したものではないということを新らしく挿入したのであります。尚衆議院において、列記の各命令等の中に、按摩術営業取締規則外十七の省令を削除する修正がありましたが、これは右省令に代るべきあん摩、はり、きゆう、柔道整復等営業法外三件が法律として成立したからでありまして、当然の措置であると思うのであります。又、行政官廳に関する從來の命令の規定で、法律を以て規定すべき事項を規定するものは、昭和二十三年五月二日まで法律と同一の効力を有するものという一條を新らしく挿入されたのであります。これは行政官廳法という應急法で、政府の重大な機関、例えば経済安定本部等を政令で定めたことが、段々その後大分問題になりましたので、この点について暫定的な効力即地來年の五月二日までという期限を切つて、法律と同一の効力を有することといたしたのであります。かような衆議院の修正が行われたのでありますが、その修正の個所の一点、例えば栄養士法というのが当院においても議決されましたのでありますが、これが本法案にそのまま存置されておるのであります。本來ならば法律立法技術から申しますと、これをも削除して來なくてはならんのでありますが、他の法律におきましてこれを廃止する法律があるのでありまして、この点に対しまして、立法技術といたしましては、この法律で改めて削除いたしまして整理しなくちやならんのでありはすけれども、他の法律においてさような規定がありますから、当院といたしましては、技術上思わしからざるものではありますけれども、この点をそのまま呑むことにいたしまして、本案は原案通り可決すべきものと決定いたした次第であります。以上簡單ながら御報告申上げます。(拍手)
#69
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#70
○副議長(松本治一郎君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#71
○副議長(松本治一郎君) この際、日程に追加して消防組織法案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#72
○副議長(松本治一郎君) 異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。治安及び地方制度委員長吉川末次郎君。
   〔吉川末次郎君登壇、拍手〕
#73
○吉川末次郎君 只今議題となりました消防組織法案につきまして、本委員会におきまする審議の経過並びに結果について申上げたいと存じます。
 先ず本法案の趣旨及び内容について申上げたいと存じます。
 政府当局の説明によりますれば、第一は、從來警察の概念の中に包含しておりました消防制度をば警察より独立せしめ、消防制度と警察制度とを分離せしめております。第二は、從來内務大臣の指揮監督に属しておりました消防をば、全部市町村の責任に移したことでございます。第三に本法案の内容として見るべきことは、國家公安委員会の下に國家消防廳というものをば設置することになつておりまするが、これは市町村の消防に対する何らの指揮命令権を持つておるものではなくて、市町村の消防の発達のために、各種の試験であるとか、或いは研究であるとか、消防器具等の検定であるとか、消防に関する法規の研究等を行うものでございまして、從來のような指揮監督の系統というものは全然なくなるわけになるのでございます。第四番目に本法案の内容として見るべきことは、地震、台風その他の非常事態の場合におけるところの災害防禦措置に関しましては、國家消防廳、國家地方警察、都道府縣知事及び市町村長の相互の間におきまして、予め協定して置くことができることといたしまして、個々の市町村で解決し得ない場合の措置を規定してあるのでございます。以上が大体におきましてこの消防組織法案の内容でございまして、右それを申述べました次第でございます。
 我々の委員会は十一月二十五日本法案の予備審査を付託せられましてから数度に亘つて愼重なる審議を重ねて参つたのでございまするが、その趣旨につきましては委員会の会議録及び速記録等によりまして御覧願うことといたしたいと存じます。
 今委員会における本法案に対する質疑應答の主なものについて御紹介申上げたいと存じまするが、第一には、今回の警察制度の改革については明らかに警察と消防とを分離せしめておる。それにも拘わらずこの法案においては國家消防廳の長官という者をば國家公安委員会の任命するところとして、その指揮監督を受けることとしておる。ところが一方では市町村の消防については、市町村公安委員会とは全然何らの関連性を持たないものとしておるのは観念上矛盾撞着してはおらないか。警察と消防との分離の精神から見ても、國家公安委員会が消防に関與するということは適当でないと思うが、どうであるかというところの質問に対しましては、政府当局より、御意見は御尤もなことではあるが、消防廳は調査研究の機関であつて、指揮監督の機関ではないから、國家公安委員会に所属せしめても弊害はないと認める。併し市町村消防は実体的活動をする関係上警察とこれを分離せしめることの必要があるのであつて、市町村公安委員会に所属するものとしなかつたのであるというところの答弁がございました。第二に、従來の官設消防を各市町村に分割する結果、將來市町村によつて消防施設が区々になり、防火の上からも、財政の上からも適当でないと思うがどうか。これは一つの基準を示して、その基準によらしめるようにしてはどうか。こういう質問に対しまして政府当局から、地方分権の趣旨から考えて一定の基準によらしむることはできないけれども、新設される消防研究所等において消防施設の等級化等に関するところの調査研究をなし、これを町村の等級別等に利用することはできるであらうとの答弁がございました。第三は、消防團は現在勅令によつてできておるが、消防組織法を立案する以上は、市町村消防組織の根幹を成すところの消防團というものは当然本法案の中に規定すべきものと思うがどうかというところの質問に対しまして、政府当局より、消防團は漸く全國的組織の完了に近づきつつある今日、これを本法案に入れることは却つて適当でなく、諸般の情勢上これを除いたのであるというところの答弁がございました。第四は、水防については、先般の大水害の状況より考えて見ても極めて重要なことであると思うが、この法案には比較的この水防のことが軽視せられいるかに考えられるが、この点はどうかというところの質問に対しまして、政府当局よりは、水防については工兵隊なき後の我が國としては、曾て工兵隊が持つておつた鉄舟、爆藥等の資材の整備或いは破壊的権力作用についても、國家賠償法、水利組合法、河川法等を綜合した立法的研究も必要であるから、この問題は後日に譲ることとしたいという旨の答弁がございました。
 以上が質疑應答の主なるものと申していいと考えるのでありますが、その外に希望意見の開陳といたしまして、消防に関する経費は、本法案の実施によつて、将來ますます住民に多額の寄附を負担せしめるところの虞れがある。近く行われるところの地方財政、税制等の改革に当つては、政府はよろしく十分の財源を市町村に與えて、寄附金によつて市町村民の負担を増加したり、これにより惡結果の生ずることのないよう措置せられたいとの趣旨が述べられたのであります。次いで去る十二日八日、即ち昨日衆議院からこの政府提出の消防組織法案をば修正の上可決した旨の通告に接したのでございます。その修正案の内容は極めて簡単なものでございますから、ここに読み上げたいと思うのでございます。
 第十條第一項中「市町村長」を「市長村」に改め、同條第三項中「市町村長の承認を得て、消防長」とありますのを「市町村」に改めるのであります。第十三條中「承認を得て、」というところの文言を、「定める基準により、」と改めることであります。第三十三條の中で「國有財産又は國の所有」とありますのを、「国有財産若しくは都道廳縣有財産又は國の所有若しくは都道廳縣有」に改めまして、両同僚に第二項といたしまして次のような一項を加えることといたします。
 「前項の場合において、これに伴う負債のあるものは、その処分については相互の協議により、これを定める。」これだけの修正案でございます。文書の配付等の関係から十分に御覧を願つておらないかと思いますが、簡單な文章でございますから只今読上げたような次第でございますが、その内容といたしますところは、昨日本院を通過いたしましたところの警察法案と照應いたしまして、そうした字句の修正をこれ整えますところの上から必要であるという意味からなされたものでありますが、警察法案におけるところのこれと照應すべきところの改正というものは衆議院の修正案の中に織込まれておつたのでありますが、專ら我が参議院の治安及び地方制度委員会においての意見を非常に含んでおるところのものでございます。
 我々の委員会はこの衆議院の修正案をも一括いたしまして討論採決に入りましたところ、緑風会の岡太愛祐委員から賛成意見の御開陳がありました。次いで全会一致これを可決すべきものと決定いたしました次第でございます。以上御報告申上げます。(拍手)
#74
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#75
○副議長(松本治一郎君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。これにて四時まで休憩いたします。
   午後二時五十九分休憩
     ―――――・―――――
   午後六時四十七分開議
#76
○議長(松平恒雄君) これより休憩前に引続き会議を開きます。本日、駒井藤平君、佐藤尚武者、下條康麿君、高橋龍太郎君、野田俊作君、東浦庄治君、結城安次君より、理由を附していずれも議院運営委員辞任の申出がございました。許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり」〕
#77
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。つきましては、その補欠として、梅原眞隆君、河井彌八君、木下辰雄君、佐伯卯四郎君、鈴木順一君、徳川宗敬君、堀越儀郎君を指名いたします。
     ―――――・―――――
#78
○議長(松平恒雄君) 日程第一、全國選挙管理委員会の委員の指名、委員の数は九人であります。尚本件につきましては、同時に予備委員九人を指名して置くことになつております。
#79
○小川久義君 只今議題となりました全國選挙管理委員会の委員及び同予備委員の指名につきましては、それぞれ先ずその指名をされる者を議長において定められ、議院はその者について決議することとするの動議を提出いたします。
#80
○村尾重雄君 小川議員の動議に賛成いたします。
#81
○議長(松平恒雄君) 小川君の動議に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#82
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認め香月保君、柏正男君、日本自由党推薦飯沼一省君、渡辺銕藏君、民主党推薦美濃部達吉君、小坂順造君、緑風会推薦長世吉君、小党派推薦矢部貞治君を、同じく予備委員に指名される者として、日本社会党推薦加藤鐐造君、高久清一君、伊藤好道君、日本自由党推薦有馬秀雄君、中御門經民君、民主党推薦青木秀夫君、岡正雄君、緑風会推薦木下道雄君、小党派推薦莊原達君を、それぞれ指名いたします。これより只今議長において定めました指名される者について表決を行います。海野普吉君、香月保君、柏正男君、飯沼一省君、渡辺銕藏君美濃部達吉君、小坂順造君、長世吉君、矢部貞治君を全國選挙管理委員会の委員に、加藤鐐造君、高久清一君、伊藤好道君、有馬秀雄君、中御門經民君、青木秀夫君、岡正雄君、木下道雄君、莊原達君を同予備委員に指名することに賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#83
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。(拍子)よつて本院は右の諸君を全國選挙管理委員会の委員及びその予備委員に指名することに決しました。
     ―――――・―――――
#84
○議長(松平恒雄君) 報告をいたさせます。
     ―――――・―――――
#85
○議長(松平恒雄君) この際日程に追加し、配炭公團法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#86
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。
 先ず委員長の報告を求めます。鉱工業委員長稻垣平太郎君。
   〔稻垣平太郎君登壇、拍手〕
#87
○稻垣平太郎君 只今議題と相成りましたる配炭公團法の一部を改正する法律案につきまして、委員会の審議の経過及び結果を御報告申上げます。
 本案改正の要点は、從來配炭公團においては、石炭、コークス及び三千五百カロリー以上の亜炭を一手買取り、重要産業に配当して来たのでありまするが、燃料需要の増大に鑑みまして、公園取扱物資中、亜炭の範囲を、泥炭及び輸送の極めて不便な小炭鉱の亜炭を除きまして、不在亜炭に拡大すると共に、現在僅少な生産実績しか挙げておらんところの亜炭コークス及び石炭半成コークスをも、将來の増産を見越しまして追加するというのが趣意でありまして、これにより燃料金般の需給調節を図りたいというのが本法律案の趣意でございます。
 右につきましては二回に亘りまして審議を重ねたのでありまするが、従來亜炭につきましては特殊の博統的関係がございまして、紐付、いわゆる俗に紐付関係と申しておるような関係がありまして、これを尊重することが然るべきであるというような御意見、或いは又三千五一百カロリー以上であつたものに対して、これを低品位に持つて來るということについては、全然工場において使えない亜炭の配給等があることに鑑みて、特に配炭上において特段の注意を要するものであろうという質疑なり御意見なりがございましたのでありまするが、結局採決の結果、全員一致を以てこれを可決いたしました次第であります。ここに御報告を申上げます。(拍手)
#88
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#89
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
     ―――――・―――――
#90
○議長(松平恒雄君) この際日程に追加し、国立亜炭研死所を山形縣新庄町に設置することに関する請願外六件、北海道における家庭越冬用燃料の價格に関する陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#91
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。鉱工業委員長稻垣平太郎君。
   〔稻垣平太郎君登壇、拍手〕
#92
○稻垣平太郎君 只今議題と相成りましたる請願について御報告申上げます。(「簡単」と呼ぶ者あり)請願書第三百四十四号及び四百四十五号、國立亜炭研究所を山形縣新庄町に設置することに関する請願、それから三百七十九号及び五百七十三号、釜石製鉄所鉄鋼一貫作業再開促推に関する請願、四百二十四号、東北地方鉄鋼業振興に関する請願、続いて五百六十一号、野鍛冶業用燃料増配に関する請願、次に五百五十二号、製塩則燃料割当に関する請願、陳情六百三号、北海道における家庭越冬用燃料の價格に関する陳情、以上請願七件及び陳情一件につきまして、委員会におきまして審議いたしました結果、これを採択し、内閣に送付すべきものと決定いたしました次第でございます。これを御報告申上げます。(拍手)
#93
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければこれより採決をいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)これらの請願及び陳情は採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#94
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は、委員長報告の通り、全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定せられました。(拍手)これにて本日の議事日程は全部終予いたしましたが、尚委員会において審査中の議案もございまするので、その報告を待つため暫らく休憩いたします。
   午後六時五十九分休憩
     ―――――・―――――
   午後九時三十六分附議
#95
○議長(松平恒雄君) これより会議を開きます。本日池田恒雄君より理由を附して治安及び地方制度委員辞任の申出がございました。許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#96
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。議長はこの際農林委委員に池田恒雄君を指名いたします。
     ―――――・―――――
#97
○議長(松平恒雄君) 報告をいたさせます。
   〔青木参事朗読〕
本日衆議院から左の内閣提出案を受領した。よつて議長は、即日これを財政及び金融委員会に付託した。
  臨時金利調整法案本日委員長から左の報告書を提出した。
     ―――――・―――――
#98
○議長(松平恒雄君) この際日程に追加し、企業再建整備法の一部を改正する法律案、会計検査院法の一部を改正する法律案、臨時金利調整法案、経済力集中排除法案、持株会社整理委員会令の一部を改正する法律案、(内閣提出、衆議院送付)、以上五案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#99
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。尚経済力集中排除法案については、少数意見の報告書が提出されております。先ず委員長の報告を求めます。財政及び金融委員長黒田英雄君。
#100
○黒田英雄君 只今上程されました企業再建整備法の一部を改正する法律案につきまして、委員会におきまする審議の経過並びに結果について御報告をいたします。
 この法案は極めて簡單な法案でありまして、先に本院を通過いたしました臨時石炭鉱業管理法の制定に伴いまして、企業再建整備法に必要なる改正を加えたものであります。これは主務大臣の認可を受けた事項につきまして、他の法令に規定がありますものを、認可、許可、免許等の処分を要しないことになつておるのに対して特にこれを除いたのであります。これは衆議院側において附則の修正があつたのであります。
 次に会計檢査院法の一部を改正する法律案について御説明申上げます。これは檢査官の受けます俸給の額は現在定額五万円となつておりますが、最近の物價事情その他諸般の実情に鑑みまして、檢査官の地位等を考慮して、國務大臣の受ける俸給の額に準ずる額とするということに改めるのであります。但し只今國務大臣の受けております俸給額につきましては、定額制といたすことに法律の規定で定める方針になつておるのでありますから、それが定まりますれば、それと同じように準じて規定されることになるのであります。この法案につきましての説明はこれを以て終ります。
 次に臨時金利調整法案について御説明申上げます。これは從來東京、大阪、その他の各地におきまする銀行等は、実際に行います金利につきまして、大藏、日銀両当局の了解の下に協定いたしまして、これを嚴守することを確約して、以て経済界に好ましからざる影響を與えることを防止しておつたのでありますが、これは私的独占禁止法の趣旨に違反する疑義が生じたので、最近これを廃止しなければならないことになつておるのであります。併し現下の諸情勢の下におきまして、これをそのままに放置して置きまするときは、金利が不当に昂騰する虞れがあり、物價安定その他に惡影響を與えることになりまするので、本法を制定いたしたのでありまして、これは大藏大臣が経済一般の状況に照し必要があると認めますときは、日銀総裁に命じまして金利の最高限度を定めることと、その定めたものを変更又は廃止させることができる。日銀総裁は大藏大臣の命を受けましたならば、金利の最高限度の決定、変更、廃止をするのには、金利調整委員会に諮問することを要することになつておるのであります。これが本案の内容であるのであります。
 これらにつきまして委員会におきまして審議をいたしまして、討論採決をいたしましたところ、三案共、全会一致を以て可決すべきものなりと決定をいたしたのであります。
 次に、経済力集中排除法案について申上げます。本案につきましては、審議を愼重にいたしまするために、財政及び金融委員会と商業、鉱工業両委員会の三委員会の連合審査会を数回開きまして、審議をいたしたのであります。これにつきましては、すでに本会議におきまして安本長官から、その提案の理由及び内容につきまして詳細な説明があつたのでありまするから、皆様もすでに御承知のことと存ずるのでありまして、詳しい説明はこれを省略いたします。
 要するにその目的は、第一條に記載せられておるのでありまして、平和的且つ民主的な国家を再建するための方策の一環として行うものでありまして、過当なところの経済力集中を排除し、国民経済を合理的に再編成し、民主的で健全な国民経済再建の基礎を作ろうとするのであります。
 委員会におきまする各委員の質疑は誠に重要なる質疑應答が繰返されたのでありまするが、これは速記録で以て御覧を願うことをお許しを願いたいと思います。各委員の質疑に現われました意見の大体を申上げますれば、これによりまして我が経済力を細分して弱体化し、生産力を阻害し、経済の再建を妨げるものでないだろうか。又本法案におきましては、持株整理委員会に包括的に委任の形になつておつて、恰かも戦時中におきまするところの國家総動員法に等しいような絶大なる権限を與えておるのでありまするから、これは適用がいかになるかということを具体的に知らなければその審議を進めることができないというふうな意見があつたのであります。で、具体的の基準につきましては、一應基準が提示されたのでありまするけれども、大体政府は持株整理委員会のやることであるからして、明確なることを答弁ができないのでありまして、各委員もこれに対しては甚だ不満足であつたのであります。(拍手)次にこの金融機関につきましても、これは信用を基礎とするものであるからして、これに対するところの本法の適用については十分注意してやつて貰いたいという希望が多かつたのであります。(拍手)又今日貿易によりまして大いに資金を獲得して種々の産業を興さなければならん。特に生産を増強して、安いコストで以て生産を増さなければならんときにおいて、この法律の適用がこれを阻害する虞れなきやを非常に憂えるというふうな質問であつたのであります。一たびこの法律の運用を誤まりますれば、我が國の経済、産業を徒らに細分して生産力を阻害し、再建、復興はおろか、我が國経済界の破滅を來す虞れがあるのであるからして、運用に当つては徒らに形式に因われないで、公共の利益に反するということに十分注意して、企業の細分の結果生ずる弊害がないようにされたいというふうな意見が多かつたのであります。
 かくて質疑を終りまして討論に入りましたのでありまするが、民主党の木内委員よりいたしまして、本法案に対する修正の意見が提出されたのであります。その修正案をちよつと申上げます。
 題名を次のように改める。
 過度経済力集中排除法。
 第二條第五項、第六項及び第十項中「この法律で」を「この法律の施行について」に改め、同條第五項中「役務の移動を」の下に「実質的に」を、同條第七項中「この法律で、競争者又は」の下に、「この法律の施行について」を加える。
 第三條 持株会社整理委員会は、過度の経済力の集中で、この法律施行の日において現に存している、又は昭和二十年八月一日以後この法律施行の日前において存したものを指定し、公共の利益のために、これを排除しなければならない。
 前項の場合において過度の経済力の集中とは、営利を目的とする私企業又はその結合体で、一の分野においてその有する相対的規模が大であり、又は二以上の分野においてその占める地位を集積した力が大であるために、事業の重要な部分について、競争を制限し、又は他の企業が独立して事業を営むことを阻害するものをいう。持株会社整理委員会は、前項の定義及び第六條第一項の規定による具体的基準に従い、過度の経済力の集中を指定しなければならない。
 第六條第一項第四号中「第三條第三号に規定する方法による」を削る。
 第八條第二項後段として次のように加える。
 この場合において、その事実の認定は、指令案の基礎となつておる経済上、生産上その他の資料を詳細に示し、又はその事実の認定には、これらの資料に関する説明を覚書として添附しなければならない。
 第十三條中「六日」を「三十日」に改める。
 第十四條第一項中「十五日」を「三十日」に改める。
 第十七條第一項、第二項を削る。
 次に附則の改正であります。
 附則に次のように加える。
 会社利益配当等臨時措置法の一部を次のように改正する。
 第四條中「整備計画を提出したもの」の下に、「又は過度経済力集中排除法第三條の規定により指定された会社(以下指定会社という)を、「決定整備計画」の下に「又は過度経済力集中排除法の決定指令の内容」を加え、同條に次の一項を加える。「指定会社(特別経理会社である指定会社を除く。)の利益の配当について、大藏大臣が前頃但書の許可をなすについては、予め持株会社整理委員会の意見を求めなければならない。」
 第七條第一項第一号中「第四條」の下に「第一項」を加える。
 といふ修正案が提出されまして、委員会におきまして諮りましたところ、多数を以て本修正案が可決されたのであります。
 討論に際しまして、共産党の中西委員は書面を以て意見を提出されたのでありまするが、それは、企業の私的独占を除去し、民主的で健全な國民経済を再建することは賛成であるが、併し現実の生産そのものを分割し、細分することは、その趣旨とは違い、日本國民経済を退歩させるものである。(拍手)この法律は一つの全権委任法であつて、持株会社整理委員会の権限が余りに過大である。これは民主主義に反すること夥しいというふうな意見書を出されましたのであります。採決に入りましたところ、共産党の中西委員を除く外全会一致を以て修正案を可決することに決定いたしたのであります。
 次に持株会社整理委員会令の一部を改正する法律案について御説明を申上げます。この法案は過度経済力集中排除法案に即應いたしまして、持株会社整理委員会令の一部を改正いたしまして、同委員会は現行通り独立の法人とするが、公の機関として内閣総理大臣の監督に属するものといたしまして、目的及び業務に過度経済力集中排除法の施行に関する事項を加えまして、委員のうち監査委員を廃しまして、持株整理委員会の同委員会に対しまする監督はこれを廃止し、又業務の執行によりまして手数料を徴収することができることといたし、会計は会計檢査院の檢査に付することとしたのであります。この法案につきましても討論に入りましたところ、木内委員より修正の意見が提出されたのであります。その修正を読みますと、この法律案中「経済力集中排除法」を「過度経済力集中排除法」に、「経済力集中」を「過度の経済力集中」に改めるという修正であつたのであります。採決の結果修正案は多数を以て可決されたのであります。更に修正を除きまして原案について採決いたしましたところ、先程も申上げましたように、中西委員を除くほか、多数を以て可決いたしたのであります。これを以て報告を終ります。(拍手)
#101
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより五案の採決をいたします。先ず経済力集中排除法案及び持株会社整理委員会令の一部を改正する法律案の両案全部を問題に供します。委員長の報告は修正議決報告でございます。両案全部、委員長報告通り修正議決することに賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#102
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて両案は委員会修正通り議決せられました。
     ―――――・―――――
#103
○議長(松平恒雄君) 次に企業再建整備法の一部を改正する法律案、会計檢査院法の一部を改正する法律案、臨時金利調整法案、以上三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#104
○議員(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて三案は議決せられました。衆議院に回付した経済力集中排除法案外一件につき衆議院の同意があるまで参議院は散会ができません。又衆議院より議案の送付があろうかと存じますから、暫時休憩をいたします。(拍手)
   午後九時五十九分休憩
     ―――――・―――――
   午後十一時四十一分開議
#105
○副議長(松本治一郎君) これより休憩前に引続き会議を開きます。報告をいたさせます。
   〔寺光参事朗読〕
本日委員長から左の報告書を提出した。
 財閥同族支配力排除法案可決報告書経済力集中排除法の施行に件う企業再建整備法の特例等に関する法律案可決報告書
     ―――――・―――――
#106
○副議長(松本治一郎君) この際日程に追加して、財閥同族支配力排除法案、経済力集中排除法の施行に伴う企業再建整備法の特例に関する法律案、(内職提出、衆議院送付)以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なしにと呼ぶ者あり〕
#107
○副議長(松本治一郎君) 異議ないと認めます。先ず委員長より報告を求めます。財政及び金融委員長黒田英雄君。
   〔黒田英雄君登壇、拍手〕
#108
○黒田英雄君 只今上程せられました財閥同族支配力排除法案並びに経済力集中排除法の施行に伴う企業再建整備法の特例等に関する法律案につきまして、委員会の審議の経過並びに結果を御報告いたします。
 先ず財閥同族支配力排除法案についてその内容を簡單に御説明を申上げます。終戦以來経済民主化を図るために財閥解体に関する運の措置が探られておつたのでありまするが、政府はこの度財閥同族の経済的支配を目的といたしまする封建的な人的結合を排除し、財閥解体の本旨を具現して、以て民主的且つ健全なる経済の発達を図る目的を以ちまして、ここに財閥同族支配力排除法案を提出したというのであります。委員会におきまして熱心なる質疑が行われたのでありまするが、要するに外形的の標準形式に囚われることなく、十分実情を糺してその選択に誤まりなきことを期するようにという意見であつたのでありますが、かくて質疑を終りまして討論に入りましたところ、中西委員より賛成の意見の発表がありまして、採決に入りましたところ、全会一致を以て可決すべきものなりと決定いたしたのであります。
 次に経済力集中排除法の施行に伴う企業再建整備法の特例等に関する法律案について申上げます。本法案は先に本院において可決せられました過度経済力集中排除法案と企業再建整備法との相互の関係を明らかにしまして、過度の経済力の集中排除及び再建整備の両措置を円滑に且つ矛盾なく遂行すると共に、集中排除の措置を命ぜられました会社でありまして、企業再建整備法の適用を受けないものにつきまして、も、或いは企業再建整備法の必要な規定を準用し、又は特別の規定を設けること等によりまして、集中排除の迅速且つ円滑なる実施を図ることを目的としておるのであります。本案につきましては、衆議院におきまして修正可決せられておるのであります。委員会におきまして質疑を終り、討論に入りましたのでありまするが、別に御発言がなく、採決の結果、多数を以て本案は可決すべきものなりと決定いたしたりであります。これを以て報告を終ります。(拍手)
#109
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより両案の採決をいたします。両案全部を問題に供します。両案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔総員起立〕
#110
○副議長(松本治一郎君) 総員起立と認めます。(拍手)よつて両案は全会一致を以て可決せられました。暫時休憩します。
   牛後十一時四十七分休憩
     ―――――・―――――
   午後十一時五十二分開議
#111
○議長(松平恒雄君) 休憩前に引続き会議を開きます。報告をいたさせます。
   〔青木参事朗読〕
本日衆議院から左の内閣提出案を受領した。よつて議長は、即日これを農林委員会に付託した。
 食料品配給公團法案
 油糧配給公團法案
 飼料配給公團法案
 食糧管理法の一部を改正する法律案本日委員長から左の報告書を提出した。
 食料品配給公團法案可決報告書
 油糧記給公團法案可決報告書
 飼料配給公團法案可決報告書
 食糧管理法の一部を改正する法律案
 可決報告書
     ―――――・―――――
#112
○議長(松平恒雄君) この際日程に追加し、食料品配給公團法案、油糧配給公團法案、飼料配給公團法案、食糧管理法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)、以上四案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
#113
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。農林委員長楠見義男君。
   〔楠見義男君登壇、拍手〕
#114
○楠見義男君 只今議題となりました四つの法律案につきまして、農林委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます。
 これらの法案は、御承知のごとく食料品、油糧、飼料及び食糧についてそれぞれ從來の統制方式を廃し、新たに公的機関により、政府責任体制の確立への切換を目的といたしたものであります。委員会はあらゆる角度から又詳りに亘つて愼重審議をいたしたのでありまするが、その結果本件についてはいろいろの問題はございますけれども、現在の我が國の国情並びに食糧事情からいたしまして、その制定亦止むを得ざるものと認め、即ち討論を省略し、採決をいたしましたところ、各委員の全会一致の局意を以ちまして、本四法案は亦可決すべきものと認めた次第でございます。以上委員会における審議の経過並びに結果を御報告申上げます
#115
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより……(「議長、議事進行について」と呼ぶ者あり)
#116
○議長(松平恒雄君) 四案の採決をいたします。四案全部を問題に供します。四案に賛成の諸君の起立を請います。
   〔起立者多数〕
#117
○議長(松平恒雄君) 過半数と認めます。よつて四案は可決せられました。これにて散会いたします。(拍手)
   午後十一時五十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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