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1949/05/13 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 商工委員会 第14号
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1949/05/13 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 商工委員会 第14号

#1
第005回国会 商工委員会 第14号
昭和二十四年五月十三日(金曜日)
    午前十一時七分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 神田  博君
   理事 澁谷雄太郎君 理事 村上  勇君
   理事 今澄  勇君 理事 川上 貫一君
      阿左美廣治君    岩川 與助君
      門脇勝太郎君    小金 義照君
      高木吉之助君    多武良哲三君
      福田  一君    森下  孝君
      水谷長三郎君    柳原 三郎君
      聽濤 克巳君    田中伊三次君
      永井 要造君    河野 金昇君
      中村 寅太君
 出席國務大臣
        商 工 大 臣 稻垣平太郎君
 出席政府委員
        経理廳事務官
        (経済安定本部
        動力局長)   増岡 尚士君
        総理廳事務官
        (物價廳第三部
        長)      中村辰五郎君
        商工政務次官  有田 二郎君
        商工事務官
        (石炭廳配炭局
        長)      波多野義熊君
        商工事務官
        (中小企業廳振
        興局長)    小笠 公韶君
 委員外の出席者
        参議院商工委員
        長       小畑 哲夫君
        商工事務官   齋藤 正年君
        商 工 技 官 三輪 大作君
        專  門  員 越田 清七君
        專  門  員 谷崎  明君
        専  門  員 大石 主計君
    ―――――――――――――
五月十一日
 工業標準化法案(内閣提出第一八一号)(参議
 院送付)
 配炭公團法の一部を改正する法立案(内閣提出
 第二〇〇号)
 地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、
 大坂工業試験所四國支所並びに電氣試験所新円
 支所及び企津支所設置に関し承認を求めるの件
 (内閣提出、承認第一号)
同日
 理容師に対する繊維品増配に関する請願(羽田
 野次郎君紹介)(第一五七八号)
 中小企業協同組合法案に関する附属(中村寅太
 君紹介)(第一五八三号)
 同(堀川恭平君紹介)(第一五九五号)
 同(早稻田柳右エ門君紹介)(第一五九八号)
 同(犬養健君紹介)(第一五九九号)
 同(保利茂君紹介)(第一六〇〇号)
 同(小松勇次君紹介)(第一六〇一号)
 同(坪川信三君紹介)(第一六〇二号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第一六〇三号)
 同(永井要造君紹介)(第一六〇四号)
 同(寺島隆太郎君紹介)(第一六〇五号)
 同(原彪紹介)(第一六〇六号)
 同(圖司安正君紹介)(第一六〇七号)
 同(山崎岩男君紹介)(第一六〇八号)
 同(大西禎夫君紹介)(第一六一〇号)
 同(金光義邦君紹介)(第一六一一号)
 京三製作所古河工場救済に関する請願(塚原俊
 郎君紹介)(第二六一三号)
 勝田町町の日立製作所水戸工場等救済に関する
 請願(塚原俊郎君紹介)(第一六一四号)
 衣料品卸賣業者申請の請願(二階堂進君紹介)
 (第一六三七号)
 配電会社の積算電力計購入資金に関する請願(
 福田一君紹介)(第一六五〇号)
 中小企業協同組合法案に関する請願(竹尾弌君
 紹介)(第一六五一号)
 同(松澤兼人君紹介)(第一六五二号)
 同(岡田五郎君紹介)(第一六五三号)
 配電事業の公営に関する請願(松澤兼人君紹
 介)(第一六六〇号)
 生活物資活用事業の振興に関する請願(玉置寅
 君外一名紹介)(第一六六二号)
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 中小企業等協同組合法案(内閣提出第一四五
 号)
 中小企業等協同組合法施行法案(内閣提出第一
 四六号)
 配炭公團の一部を改正する法律案(内閣提出第
 三〇〇号)
 工業標準化法案(内閣提出第一八一号)(参議
 院送付)
 地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き大
 阪工業試験所四國支所並び電氣試験所新潟支所
 及び金津支所設置に関し國会の承認を求めるの
 件(内閣提出、承認第一号)
  請 願
 一 配電事業公営に関する請願(有田二郎君紹
   介)(第四六号)
 二 炭鉱向資材の賣掛金処置に関する請願(小
   金義照君紹介)(第九八号)
 三 ガラ紡製品に対する統制一部撤廃の請願(
   三宅則義君紹介)(第二六二号)
 四 電力事情改善に関する請願(冨永格五郎君
   外二名紹介)(第二六六号)
 五 小清水村に発電所設置の請願(林好次君紹
   介)(第二六六号)
 六 東海地方の大口産業用電力料金低減に関す
   る請願)(内海安吉君紹介)(第二九五
   号)
 七 八向村前波部落の電燈線架設費全額國庫負
   担の請願(上林與市郎君紹介)(第三〇六
   号)
 八 北海道の家庭用石炭確保に関する請願(苫
   米地英俊君外一名紹介)(第三五五号)
 九 鉱業法の一部改正に関する請願(高橋清治
   郎君紹介)(第三八一号)
一〇 繊維屑に対する統制撤廃の請願(天野公義
   君紹介)(第四〇二号)
一一 人絹織物統制撤廃の請願(平島良一君外十
   名紹介)(第四〇八号)
一二 中小企業の保護に関する請願(平島良一君
   外本名紹介)(第四〇九号)
一三 羅臼村知円別に自家発電施設建設の請願(
   伊藤郷一君君紹介)(第四六五号)
一四 供出重油タンク買戻の請願(稻田直道君紹
   介)(第四六七号)
一五 岩手縣水害被災者の医療確保等に関する請
   願(山本猛夫君外六名紹介)(第三〇七
   号)
一六 引揚者に対する誠意製品配給に関する請願
   (足立篤郎君紹介)(第五〇八号)
一七 岩手縣水害地の鉱工業復興資金に関する請
   願(山本猛夫君外六名紹介)(第五一五
   号)
一八 岩手縣に電氣計器調整所及び電氣試験所設
   置の請願(淺利三朗君外二名紹介)(第五
   二七号)
一九 中小企業振興対策費に関する請願(清藤唯
   七君紹介)(第五四〇号)
二〇 單一為替レート設定に伴う中小企業対策に関
   する請願(清藤唯七君紹介)(第五四一
   号)
二一 和装最貨類を衣料配給規制より除外等に関
   する請願(森下孝君紹介)(第五六二号)
二二 抗木生産生産供出の隣路打開に関する請
   願)(平野三郎君紹介)(第五八九号)
二三 鹿児島縣下の発電所設置に関する請願外二
   件(宇田恒君外一名紹介)(第五九〇号)
二四 労務者用繊維製品配給に関する請願(前田
   種男君紹介)(第六一七号)
二五 常磐茨城炭田自立自立に関する請願(山崎
   猛夫君外二名紹介)(第六八九号)
二六 常磐茨城炭田自立に関する請願(山崎猛夫
   君紹介)(第七一〇号)
二七 絹、人絹繊物統制撤廃の請願(阿左美廣治
   外五名紹介)(第七二〇号)
二八 経済九原則の実施に伴う中小企業対策に関
   する請願(阿左美廣治君外五名紹介)(第
   七二一号)
二九 石けん資材割当方法に関する請願(降旗徳
   弥外三名紹介)(第七三八号)
三〇 絹織物も統制撤廃に関する請願(星島二郎
   外一紹介)(第七四九号)
三一 稚内町勇知地内電化の請願(松本六太郎君
   紹介)(第八五四号)
三二 島民の自給生産する繊維製品に対する統制
   法規適用緩和に関する請願(八木一郎君紹
   介)(第八五五号)
三三 島根縣下開拓地に関する請願(木村榮君紹
   介)(第九二七号)
三四 燃料綜合國策樹立に関する請願)(渡邊良
   夫君紹介)(第九八三号)
三五 衣料切符制度改善に関する請願(林好次君
   外一名紹介)(第一〇〇三号)
三六 自家用発電に対する國家保障制度確立に関
   する請願(福田昌子君紹介)(第一〇〇八
   号)
三七 勝田町の日立製作所水戸工場等救済に関す
   る請願(池田峯雄君紹介)(第一〇五三
   号)
三八 復元又は新規の無登録機械設置許可に関す
   る請願(江崎真澄君紹介)(第一〇九一
   号)
三九 工業技術廳強化に関する請願(福井勇君外
   一名紹介)(第一一〇二号)
四〇 中小企業協同組合法案に関する請願(清藤
   唯七君紹介)(第一一〇三号)
四一 炭鉱向日機械の賣掛金処置に関する請願(
   神田博君紹介)(第一一二六号)
四二 復元又は新規の毛織機械設置許可の請願(
   田島ひで君外一名紹介)(第一一五二号)
四三 南富良野村字落合に発電所設置の請願(佐
   々木秀世君)(第一一五八号)
四四 南富良野村字幾寅に國営セメント工場設置
   の請願(佐々木秀世君紹介)(第一一六二
   号)
四五 硫安増産用電力確保に関する請願(神田博
   君紹介)(第一一六三号)
四六 勝田町の日立製作所水戸工場等救済に関す
   る請願(石野久男君紹介)(第一一七四
   号)
四七 乳幼児用古着輸入の請願(中曽根康弘君紹
   介)(第一二八四号)
四八 東北地方送電幹線強化に関する請願(池田
   正之輔君外一名紹介)(第一一八六号)
四九 北海道に関する請願(河口陽一君紹介)(
   第一二〇二号)
五〇 中小企業協同組合法案に関する請願(江崎
   一治君紹介)(第一二〇三号)
五一 同(世耕弘一君紹介)(第一二〇四号)
五二 鉱山保安法案に関する請願(小金義照君紹
   介)(第一二四〇号)
五三 朝鮮人生活擁護共同事業会に原糸配給の請
   願(村上勇君紹介)(第一二五一号)
五四 屋久島に水力発電所設置の請願(岩川與助
   君紹介)(第一二八二号)
五五 復元又は新規の無登録力機械設置許可の請
   願外一件(河野金昇君外二名紹介)(第一
   三一四号)
五六 石けん資材割当方法に関する請願(小金義
   照君外十二名紹介)(第一三四四号)
五七 中小企業協同組合法案に関する請願(有田
   喜一君紹介)(第一三五一号)
五八 同(松木弘君紹介)(第一三五二号)
五九 同(大村清一君紹介)(第一三五三号)
六〇 同(岡村利右衞門君紹介)(第一三五四
   号)
六一 同(志田義信君紹介)(第一三五五号)
六二 同(大内一郎君紹介)(第一三五六号)
六三 同(佐々木盛雄君紹介)(第一三五七号)
六四 炭鉱労務者向物資配給に関する請願(神田
   博君紹介)(第一四〇七号)
六五 故撲維に対する統制撤廃の請願(天野公義
   君紹介)(第一四一二号)
六六 工業技術廳の強化に関する請願(福井勇君
   外一名紹介)(第一四一五号)
六七 復元又は新規の無登録力機械設置許可の請
   願(辻寛一君紹介)(第一四一九号)
六八 中小企業協同組合法案に関する請願(佐藤
   重遠君紹介)(第一四二〇号)
六九 銅、硫化鉱対策に関する請願(今澄勇君紹
   介)(第一四七八号
七〇 中小企業協同組合法案に関する請願(米窪
   滿亮君紹介)(第一四八一号
七一 同(小坂善太郎君紹介)(第一四八二号)
七二 勝田町の日立製作所水戸工場等救済に関す
   る請願(池田峯雄君紹介)(第一五〇〇
   号)
七三 京三製作所古河工場救済に関する請願(池
   田峯雄君紹介)(第一五〇一号)
七四 中小企菜協同組合法案に関する請願(山本
   雄君紹介)(第一五二四号)
七五 同(岡村利右衞門君紹介)(第一五二五
   号)
七六 同(原健三郎君紹介)(第一五二六号)
七七 本州、淡路関送電線敷設工事費國庫補助の
   請願(塩田賀四郎君紹介)(第一五三一
   号)
七八 炭鉱対策に関する請願(石野久男君紹介)
   (第一五三二号)
七九 推動力架設使用許可の請願(山口武秀君紹
   介)(第一五三三号)
八〇 低品位炭鉱問題に関する請願(吉野武一君
   外五名紹介)(第一五七三号)
    ―――――――――――――
#2
○神田委員長代理 これより商工委員会を開きます。
 前回に引換き私が委員長の職務を行います。まず議案の付託について御報告をいたします。策十二日本委員会をにおいて予鎚薄衣を打つでおりました工業標準化法案が参議院において修正議決され、参議院送付案として本委員会に付託せられました。なお同じく昨十二日に、内閣提出の配炭公團法の一部を改正する法律案、及び地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、大阪工業試験所四國支所並びに電氣試験所新潟支所及び金澤支所置に関し承認を求めるの件が本委員会に付託せられました。以上御報代をいたしておきます。
    ―――――――――――――
#3
○神田委員長代理 それではまず配炭公團法の一部を改正する法律案を議題として審議に入ります。まず提案理由の説明を求めます。有田政務次官。
#4
○有田政府委員 ただいま議題となりました配炭公團法の一部改正に関する法律案の提案理由、及びその趣旨を御説明申し上げます。
 配炭公團の組織機構及び業務運営を今後いかに取り扱うかという問題に関しましては、かねてから種々論議のあつたところでありまして、本年三月末の配炭公團法の有効期限満了にあたり、本委員会におきましても一應の御審議を願つたわけでありますが、これが根本的改革に明しましては種々複雑困難な事情があり、当時はいまだ政府の具体的方針を決定することができない状況でありましたので、さきの委員会におきましては、現在の経済事情下において一挙に公團機構を廃止し、計画配炭の実施あるいは價格及び運賃プールを撤廃することは、不可能であるという事情を御了解願つて、とりあえず六月末まで暫定的に存続期間を延長することにつき、衡承認を得た次第でありますが、その後政府といたしましても極力研究を急ぎ、このほどようやく成案を得ましたので、ここに改正法案を提出して再び御審議を願うことにいたした次第であります。政府といたしましては最近における経済事情の変化並びに統制の整理及び企業合理化に対する強い要請等にかんがみましても、公團のような本來臨時的正確を持つ独占機構は、なるべく早い機会にこれを廃止することが望ましいと考えるのでありますが、わが國石炭自給の現段階におきましては、一挙に公團を廃止するというような急激な改革は、産業経済並びに國民生活に及ぼす影響があまりに甚大でありますので、このたびの改正法案につきましては、一、まず配炭公團方の有効期限をさらに暫定的に延長するとともに、二、一方において石炭及びコークスの中で需給の緩和した品種については、これを公團統制の対象より除外し、三、他方公團統制の対象となる石炭及びコークスについては、民間の販賣業者を復活せしめて配給業務の能率化をはかることとし、四、さらにこれに関連して配炭公團の機構及び業務を、現状において可能な限り縮小するという方針をとつた次第であります。
 以下その要旨を御説明申し上げますと、まず第一に有効期限の延長という点につきましては、配炭公團は従來他の配給公團と同様に存続期間を一年と限定されており、本年三月末が期限となつておつたのでありますが、前回御審議を願つた際に、とりあえずの措置として六月末まで延長されたのでありまして、このたびの改正におきましては公團の機構及び業務に所要の改革を行つた上で、さらにこれを來年三月末まで延長することにいたしたのであります。ただこのたびの改正は従來と比較いたしまして期限の再延長を考慮せず、しかも需給状況が改善されたときには、來年三月末以前においても経済安定本部総務長官の命令によつて、解散せしめるものといたしている点が異なつているのであります。
 次に第二点といたしましては、配炭公團は従來石炭及びコークスの全部を一手で買取り販賣いたしてきたのでありますが、増産の順調な進歩と金融逼迫等の情勢による需要の伸び悩みのため、最近における石炭の需給状況は著しく改善せられて参りました。もちろん上級炭につきましてはなお相当逼迫しておりますが、特殊品種又は下級炭につきましては、需給はおおむね平衡に達し、特にある種のものについては需要面における特殊事態のため、相当大量の公團手持貯炭が賣れ残り、公團の経理に影響を及ぼすようになつて参りましたので、今回無煙炭、烟石、微粉炭、四千カロリー以下の低品位炭、半成コークス、炭分三〇%以上の低品位コークスにつきましては、これを公團取扱品目より除外し、さしあたりフリー・クーポン方式による統制に移行することにいたしたいと考えたのであります。これらの公團取扱除外品目の中で低品位炭以外のものにつきましては、この改正法律が公布される際すなわちおおむね五月下旬ごろ、ただちに実施に移したいと考えているのでありますが、低品位炭につきましては他の品種と相当の事情が異つておりまして、その生産量は毎月三十万トンを越えて全生産量のおおむね一割に相当し、このような低品位炭を生産する多数に業者にとつては、價格及び資金面において相当の圧迫が予想されるのみならず、その需要業者も各業種にわたり非常な多数に上がつておりますので、販賣機構の整備その他諸般の準備態勢を整えた上で、公團取扱いより除外することが適当と考えられるのでありまして、この低品炭に関してのみ七月一日からこれを実施することといたしたのであります。
 第三といたしましては、配炭公團は従來最終需要者までの配給業務を全部直営して來たのでありますが、このたびの改正によりまして、需要者に対する配給業務は卸賣業者及び小賣業者を設けて、これにまかせることといたしたのであります。すなわち海上輸送のものにつきましては沖着、鉄道直通輸送のものにつきましては、着駅貨車乗りにおいて卸賣業者に賣り渡し、さらに最終重要者への配給は小賣業者をして取扱わせる予定であります。この卸賣業者及び小賣業者に対しましては、上級炭についてなお相当詳細な配給指示をする必要がありますので、臨時物資需給調整法に基く現行石炭等賣渡規則を改正して、販賣業者の許可制をしく予定にいたしております。但し、何分にも日本石炭、府縣石炭等の統制会社を設立して販賣業者を消減せしめてから、すでに十年近くなつておりますため、今回は販賣業者をまつたく新しく創設することになりますので、販賣業者の免許資格取扱い手数料、業務方法の決定等につきましては、なお研究を要する点が少くないのであります。
 第四点といたしまして、配炭公團は以上述べましたような販賣業者の設定に伴いまして、その業務を極力整理縮小して参ることになるのでありまして、民間の販賣機構が整備されて全面的に活動を開始いたします際には、輸出及び特需向けを除き原則として需要者に対する直賣をやめることといたしたのであります。配炭公團の地方機構は積出しを担当する支團と、配給を担当する配炭局とに大別されるのでありますが、ただいま申し上げましたような業務の縮小に伴いまして、配給局の機構が原則として廃止されることになるのであります。これに伴う整理人員は現行定員二万二千のうち五、六千名程度となる見通しでありますが、現に公團の担当しております統計その他の附帯業務の処置と関連いたしますので、この点につきましてはさらに研究を重ねたいと思つておる次第であります。販賣業者の設定につきましては、でき得る限り準備を急ぐことといたしておりますが、今のところ七月または八月ごろとなることが予想される次第であります。以上が配炭公團法の一部改正に関する法律案の提案理由並びにその要旨であります。何とぞ御審議の上すみやかに御承認あらんことを、お願いする次第であります。
    ―――――――――――――
#5
○神田委員長代理 次に請願の審査に移ります。
 請願日程第一ないし第一八及び第二九の各請願は、すでに紹介議員の説明並びに政府当局の意見を聽取いたしておりますから、ただいまよりただちにその可否を決したいと思います。
#6
○小金委員 ただいま議題となりました請願につきまして、その日程第一及び第七はいろいろ問題があると認められまするから、その可否に後日に決することといたしまして、その他の各請願についてはいずれもその趣旨は妥当と認められますから、この際採決の上内閣に送付すべく、ここで議決せられんことを希望いたします。
#7
○神田委員長代理 小金君の動議に御異議はございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○神田委員長代理 御異議なしと認めます。それでは請願日程第二ないし第六、第八ないし第一八及び第二九〇請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決します。その他の各請願は後日に延期いたします。
    ―――――――――――――
#9
○神田委員長代理 次に参議院送付にかかる工業標準化法案を議題として審査に移ります。本案は先刻御報告いたしておきました通り、内閣提出案を参議院において修正せられたものであります。参議院修正部分について参議院商工委員長の説明を求めます。
#10
○小畑参議院商工委員長 ただいま議題になりました工業標準化法の、参議院の商工委員会において修正しました点について、その理由を説明いたします。
 修正の第一点は、通商産業省設置法案に関連するものでありまして、同法に本法に先立つて施行されることとなつておりますので、本法案中「商工省」「商工大臣」とあるのを、それぞれ「通商産業省」「通商産業大臣」に改めようとするものであります。また通商産業省設置法の施行によりまして、本法案に定める日本工業標準調査会が設置されることとなり、これに関し必要な事項は政令に委任せられておりますが、現行の工業標準調査会官制の一部を改正することによつて、その政令の制定にかえる方が簡便と認められますので、同官制を廃止する原案の附則規定を削ろうとするものであります。
 第二点は、國家公務員法に関連するものでありまして、日本工業標準調査会は通商産業省に設置される機関でありますがゆえに、その委員の任免は國家公務員法第五十五條の規定の趣旨に基きまして、原案の内閣総理大臣を通商産業大臣に改めますとともに、調査会に関する省令委任の範囲には、國家公務員法に定める委員に関する事項を含まない趣旨を明確に規定しようとするものであります。
 第三点は、第二十三條の規定による販賣の停止、許可の取消し等の処分をする場合におきましては、旅館業法、風俗営業取締法、興業場法、公衆浴場法等の例にならい、公開による聽明を行い、利害関係人に対し弁明その他証拠の提出の機会を與え、もつてその処分を慎重かつ公正ならしめようとするものであります。
 なおこれ以上詳細にわたつては、参議院の法制局からも参つておりますので、御質問がございましたらお願いしたいと思います。
    ―――――――――――――
#11
○神田委員長代理 次に地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、大阪工業試験所四國支所並びに電氣試験所新潟支所及び金澤支所設置に関し承認を求めるの件を議題として審査に入ります。まず提案理由の説明を求めます。有田政府委員。
#12
○有田政府委員 ただいま議題となりました、大阪工業試験所四國支所並びに電氣試験所新潟支所及び金澤支所設置に関し承認を求める件の提案理由を御説明申し上げます。
 本件は地方自治法第百五十六條第四項の規定によりまして、國会の承認を必要とするのであります。大阪工業試験所四國支所の設置につきましては、四國における工業は全國生産量に対しまして、塩化バリウムは第一位、硫化ソーダは六割、苦汁工業は五割、石炭工業は三割、製紙は三割を占め、その他化学工業及び罷業等それぞれ全國屈指の地位にありながら、四國は、政治経済、産業、交通及び文化等の点からみまして、從來ややもすれば近畿、中國の從属的地位に價かれ、資源は相当豊富であり、産業振興の余地多大であるにもかかわらず、いまだ開発されないものが多いのであります。特に四國として將來特異性を発揮せしめ重点を置くべきは、海水化学、耐火物、紙及びパルプ工業等でありまして、これらの工業の消長はただに四國の産業振興を左右するばかりでなく、わが國全体にとりましても重要な影響を與えます関係上、今後技術の高度化をはかるため、強力なる試験研究機関を必要とするのであります。四國四縣には現在縣立の工業試験場がありまして、それぞれ地方的の研究に從事しておりますが、これを総合し指導して行きます上にも、四國に縣立の総合試験所を必要とする次第であります。
 なお以上申し述べました理由によりまして、終戰以來四國の各縣知事及び四國民間工業諸團体等、官民の輿論として一致した熱心なる國立試験所設置の要望がありまして、四國四縣知事会議の決定として、香川県工業試験所の施設を國に寄贈するから、國立の試験所を設置してほしいとの要望を、香川縣知事より総司令部に出願懇請している次第であります。そこで政府としましては、昭和二十三年度予算に計上しまして、大阪工業試験所四國支所設置の準備を取り進め、二十四年度予算におきましては四百二十六万五千円が計上され、今回開設の準備を完了した次第であります。
 次に電氣試験所新潟支所及び金澤支所の設置につきまして申し上げます。電氣試験所の行う電氣計器の検定件数は、昭和二十三年度百三十万個、二十四年度百八十万個、二十五年度二百三十万個、二十六年度二百五十万個と年々増加の傾向にありまして、現在能力では消化し切れない状態でありますが、新潟及び金澤地方のみでも、二十四年度におきましてはおのおの六万個を処理する必要があるのであります。現在はそれぞれ名古屋支所、福島支所において取扱つているのでありますが、これには相当輸送上の不便と破損の危險とが伴いますので、この際業界の利便をはかるとともに、あわせて検定能力の不足を補うために、新潟及び金澤に支所を設置する必要がありますので、二十四年度予算におきまして、両支所設置に要する費用としまして三千七十五万円を充てることといたしました。
 以上申し上げました点が本件拠出の理由であります。何とぞ慎重御審議の上、御承認あらんことを希望いたします。
#13
○神田委員長代理 大臣が参りまして、中小企業等協同組合法案の質疑を続行する予定でありましたが、まだ御承知のように見えません。それでお見えになるまで本案を議題として質疑に移りたいと思いますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○神田委員長代理 御異議がないようでございますからさようとりはからいます。
#15
○川上委員 工業試験所というのと電氣試験所というのと、それから電氣通信研究所というのとはどういう関係になるのですか。これはまことにしろうとらしい質問なんですが、よくわからないのです。
#16
○神田委員長代理 あれは川上さん、郵政省の弱電の方であんたの聞いているのは電波の方でしよう。
#17
○有田政府委員 ただいまの川上委員の御質問は電通省の方の関係でありまして、今度六月一日から電氣通信省とかわりますが、その方の所管の事項でありまして、商工省の所管ではないのでございます。商工省の方は電氣試験所であります。御存じの通り電力局が商工省にありまするし、工業技術廳の方に電氣試験所というものがあります。それは地方の機構でありまして、この試験所は電氣のいろんな計器を検査するのであります。ところが現状はその試験所が非常に少いのでありまして、遠い所から運んで來なければならないという不便がありまして、特に地方からそういう希望があるのであります。その費用はそれらの検定料をもつて充てることができるわけで、ただいまの提案理由の説明の中で申しました三千七十五万円をこの費用に充てておりまするが、もつと費用がかかるのであります。いずれもこれにつきましては協定料金をとつておりますので、それでそのまかないができるという状態であるのであります。
#18
○川上委員 そうすると試験所という名前になつておるのですが、その仕事の内容に検定所なんですか。それからそれにつけ加えて、どういう規定に基く検査をする所ですか。
#19
○有田政府委員 電氣試験所の仕事は試験と検定と両方を加味してやつております。
#20
○川上委員 ちよつとわからないのですが、予算がない。それでこれはおそらく規格の検査をするような所なんですが、これはどういう法制に基いて検査をするのかということ、それから試験所というのですが、一体研究試験をするのかどうか。また検査をするだけか。この点を伺います。
#21
○三輪説明員 電氣試験所は電氣の試験研究もやりますし、電氣計器の検定も両方やつておる次第であります。家庭につけますメーターなんかの検定も一部やつておりますし、いろいろな研究事項もやつております。今金澤と新潟に設置する分は、メーターの検定をおもにやるわけであります。
    ―――――――――――――
#22
○神田委員長代理 商工大臣が見えましたので、今の試験所の設置承認の件はこの程度にいたしまして、前金に引続き中小企業等協同組合法案、及び中小企業等協同組合法施行法を一括議題として質疑を継続いたします。
#23
○川上委員 中小企業等協同組合法案について、商工大臣にお聞きしたいのでありますが、この法案について昨日本会議で愛知銀行局長は、本法中信用協同組合に関しては、所期の成績をあげる自信があるかという私の質問に対して、そういう自信はありませんという御答弁があつた。商工大臣としてはこの点をどうお考えになるか。これをまずお聞きしたい。
#24
○稻垣國務大臣 愛知銀行局長がどういうお答えをいたしましたか、私実はおりませんでしたから存じませんけれども、私といたしましては十分これで成績をあげ得る確信を持つておるというお答えを、申し上げる次第であります。
#25
○川上委員 商工大臣は答弁の名人で、実に要領のよい答弁をなさいます天才です。昨日愛知銀行局長は私の質問に対して、またそのほかの委員の方の質問に対して、市街地信用組合はほんとうのところを言えば、ほんとうに統一しないで独立して行えるようになることを希望する。こういう御答弁があつたのであります。これは愛知銀行局長が何と言つたか知らぬがというような問題じやなくて、大蔵当局と商工当局の方の意見がまつたく違うのであります。これは商工省だけが、責任を持つて提案するというものじやなくて、政府の提案になつておるのに、大蔵当局と商工当局の方との答弁が食い違う。これは一体どういうことであるかという点について、天才的な答弁でなしにほんとうの答弁を聞きたい。
#26
○稻垣國務大臣 川上委員のおほめにあずかりまして恐縮に存じますが、この法案につきましては、商工委員会で御審議を願つておるのでありまするけれども、この法案を提出するにつきましては、御承知のようにそれぞれ農業協同組合あるいは生活協同組合、水産協同組合を除きました他の組合を、この中に包含するという意味でできております関係上、他の所管大臣ともみな十分打合せの上で、政府の提案として提出いたしましたのでありますから、その局長がいかようにお答えいたしましましたか私存じませんけれども、政府といたしましてはこれは十分協議の上で、提出いたしたものであることをお答えいたしておきます。
#27
○川上委員 もちろんそうであろうと思うのでありますが、しかしりくつは別にしてその裏に含まれておるところの実際を考えると非常に不安であつて、問題である。政府が中小企業対策として出しておるものはこれだけである。商工大臣は首相の施政演説に対する質問に対して、中小企業の保護並びに育成をどうするかということについて、中小企業等組織法をつくるんだというように御答弁になつた。從つて現政府の中小企業対策として出されておるものは、この中小企業等組織法だけなんだ。このものが言葉の上ではどうであろうとも、実際商工委員会においでになつて、大蔵当局の御答弁と商工当局の御当弁が食い違う。大臣の方ではよく打合せがしてあつたように言われますが、実際にこれを運用しておる銀行局長と、中小企業廳の振興局長との答弁はまつたく違つておる。これは政府の責任だと思う。このことは言いかえれば、中小企業の問題についてはまつたくでたらめだ。政府自身が中小企業の救済、保護、育成について少しも熱意を示しておらぬ証拠だ。この重要なる法案の説明が二つにわかれるというようなことは、これがもしも独占資本に関するところの法案であるならば、おそらくかようなことはないであろう。ところが中小企業の問題であるがゆえにかようなことが出て來る。言葉の上ではいかような御答弁もできるでありましようが、その奧を突いてみると、まつたくこれは中小企業に対する軽視だ、こういうふうにわれわれにに感ぜられるのでありますが、これについてどうお考えになりますか。商工大臣のお考えを承りたい。
#28
○稻垣國務大臣 今のお話でございますと、局長同士の答弁がまちまちであつた。そこでその点については政府の責任である。また同時にそれは中小工業を軽視するものである。こういうお話のように承つたのであります。これは私の答弁が一番正しいのだと御了承願いたいと思います。
 それから今の中小工業を軽視するというようなことについては、どう考えましても私自身そういう御質問を受ける方をふしぎに思うのでありまして、中小工業についてはもつと力を入れなければならぬ。ことに日本では御承知のように、大体六〇%の輸出を占めておりまするところの中小工業の育成ということは、これは現下最も要請されておるところでありまして、これを軽視するというがごときは、どうも商工大臣としてそういうことを言われることは、実は意外千万に感ずるのであります。私は決して中小工業を軽視するどころではなく、中小工業はいろいろな場面において困難な立場に立つてあろうから、どのようにしたらできるだけ中小工業を保育できるか、育成、保護できるか、こういうようなことに苦労しておることを申し添えておきます。
#29
○川上委員 そういたしますと、続いてお尋ねいたしたいのでありますが、今度の政府の産業計画は、いうまでもなく集中生産であつて、あらゆる面で、巨大資本は利益を得る形になるのでありますが、民放産業を合む中小企業は、この方式によつては非常な打察を受けることは御承知だろうと思います。それに対して中小企業対策を非常に重要に考えておると、商工大臣は御答弁になるのでありますが、中小企業廳のお話によると、たとえば資金一つの問題にしても、中小企業を育成するためには、設備資金並びに運轉資金として二百億以上の金がいるということになつておる、こういうお話がある。これはもつといるだろうとわれわれは考えておりますが、これに対して資金計画を商工省ではどういうぐあいに立てておられますか。この点を数字的にお聞きしたい。
#30
○稻垣國務大臣 今川上さんの御賛同の、集中生産方式によつて中小工業が打撃をこうむるだろうというお話は、一部分さようだと私は存じます。しかしながらこの集中生産方式というものは、必ずしも中小工業に打撃を與えるものだという断定にはならないだろうと思います。というのは、業種によりましてまた製造の過程におきまして、いろいろ各部面にわたりまして、それぞれ事情が異なつておるのでありまして、たとえば大企業だけではやれないというような性質のものは、中小工業との間に競合はありません。たとえば問題になつておつたア法ソーダ一のごときは競合はありません。これは大企業だけの間の問題になつておりますので、その間の集中方式ということになろうと思います。またその場合におきましては大企業をのけまして、中小工業だけの間にも一つの集中方式は行われるのであつて、生産の優秀なものあるいは能率の上つておる工業に集中されることは、中小工業だけの間にもあると思います。從つて集中方式が大企業を育成するだけであつて、中小工業は犠性になるという結論ににならないと固く信じておるのであります。かりにそこで問題になるとすれば、大企業と中小工業が独立し得る業種、こういうところに問題があるのでおります。そこで並立し得る業種についてできるだけ中小工業をバツタして行く、これを援助して行く、こういう意味合いで今度お願いしておるような協同組合によりまして、小さい人たちがお互いに力を合して相互扶助をして、一つの資金の融通の面におきましても、あるいは資材の面におきましても、十分これが確保に便宜のいいような形をつくり上げて行きたい、こういうので今この法案の御審議を願つておるような次第であります。
 そこで資金の問題についてお尋ねがありましたが、大体現在資金は十億程度のわくを與えてあります。この十億というものは結局これが運轉する場合には、大体倍くらいに幅をとつて運轉すると思いますので、二十億近くのものが中小企業のために融資されておると考えてもいいと思うのであります。しかしながらむろんこれで十分だとは私は考えておりません。從つて今度の産業資金という面を見返り資金の中にとる場合におきまして、これが確保について、ことにその産業資金のうちの中小工業に対する分野について特別に努力いたしてきたい、かように考えておることを申し上げたいのであります。ただはつきりした数字を言えとおつしやいましても、ただいままだ折衝中でありまするから、今日数字についてはお答えすることのできぬことを遺憾に存じます。
#31
○川上委員 努力しておられるということでありまして、それはよくわかりますが、何しろ八百億程度の見返り資金が産業資金にまわるにすぎないのでありまして、これは基本産業だけ考えてみても非常に少い。これが中小企業にまわつて來ることは全然予想することができない。そこで政府の方では今中小企業にまわしてもらいたいというのを、幾ら御要求になつておりますか。これをお知らせ願いたい。
#32
○稻垣國務大臣 これは、いわゆる設備資金として一体幾らいるということが推定されるか、あるいは運轉資金として幾らいるということが推定されるか、こういうことにわけて考えなければならぬと思います。運轉資金として計算されるならば、中小工業がどれだけの運轉資金を持つておるか。これは全然運轉資金がゼロということはありません。いやしくも仕事をしている以上はおのおの運轉資金を持つておられると思う、どなたがお答えしたか知りませんが、局長が二百億と申し上げたのは、おそらく私は運轉資金の推定だと存ずるのであります。運轉資金の推定が中小工業を動かすために二百億円いる。これもほんとうの推定であります。これは運轉資金でありますが、これだけが全部足りないというわけではないと思う。現在各中小工業も相当の運轉資金を持つておる。そのうち幾ら――なおこれ以上に運轉資金がいるかということが問題になると思うのです。それから設備資金についてはどれくらいいりますか。あるいは八十億いるか、五十億いるか、百億いるか、この点は推定できないのでありますが、大体中小企業廳で推定しておりますのは、八十億円くらいいるだろうという推定をいたしております。しかしながら設備資金は一度にこれがいるという性質のものでもありませんので、これについてその八十億の幾らを今年度に推定するかということが第一段、第二段としては運轉資金の推定二百億の中で、幾らの運轉資金が本年度においているか。この二つに対する推定をこしらえまして、その査定に基いて大体それに見合うような資金の供給をいたしたい、かように考えておる次第であります。
#33
○川上委員 中小企業廳では、中小企業向け資金の要求を二十億提出してあると承つておるのでありますが、これはそうじやないのでありますか。
#34
○稻垣國務大臣 これは今私が申し上げましたように、たとえば八億の計画の中で本年度幾らこれをやるか。あるいは運轉資金二百億と言いますが、そのうち実際さしあたつているところの運轉資金は幾らであるかという問題はなかなか困難であります。あるいは十億、八億、二十億、三十億というように一應の想定はいたしております。しかしながら今日二百億の運轉資金がいるという場合におきまして、普通すべての産業において想定されることは、二百億のうちの一割出せばいいのか、二割出せばいいのか、こういつた問題についてまず考えることが第一段階であると思うのであります。そういう点についてはいろいろな計画によつて、この許容され得る範囲をお互いに今作文と言いますか、いわゆる研究いたしておる次第であります。
#35
○川上委員 振興局長にちよつとお聞きいたしますが、中小企業廳は安本に対して、二十億の資金を要求しておるということを承つておるのでありますが、その眞偽はどうですか。
#36
○小笠政府委員 御承知の通り見返り資金の部分で産業用に向けられる資金の配分の問題が、安定本部を中心にしていろいろ相談されておるわけであります。それに対しまして中小企業のうち特に緊要な中小企業で設備の改善、補修等をやらなければならぬ分として一應推算した金額を、事務的に持つて行つて相談いたしておるわけであります。金額は全体との見合いもありますので、今はつきり申し上げかねますが、大体お話のような程度で話は事務的には進めております。
#37
○川上委員 これは非常に話が食い違うと思う。二十億のような金で中小企業が何とかなりますか。これに特に重大だと思うのです。蜷川中小企業廳長官のお話によつても最低二百億、詳細なる調査をした結果によつて、六千の中小企業を生かして行くことに対しても二百億の資金がいるんだ、こう言われておる。これに対して二十億の要求、こうなつて参りますと、これは中小企業に対しては資金のわくとか何とか言われますが、実際考えられてはおらぬ。何もこれが中小企業廳の責任だとか何とか言つておるのではありません。政府全体において考えられておらぬ、こう考えざるを得ない。これについては質問が長くなりますから、私は一緒にまとめてお聞きいたしますが、蜷川長官は、この方法で進めて行くということになるならば、中小企業の四分の三はつぶれるだろうということを、私にははつきり言われておる。これに対して商工大臣の御答弁をお願いしたい。また二十億ほどの金で一体これはどうなるか。これでいいと思われるか。しかも中小企業組織法をつくる。この組織法は実際はきのうも門脇議員が兒戯に類するということを言われたが、まつたく私は同感です。資金の要求は二十億、これで組織法つくれ。これは門脇君の言われるように兒戯に類することである。しかも一方において二百億いる。一方においては四分の三の中小企業がつぶれるということが中小企業廳から出ている。それにかてて加えて中小企業を重要視されると言われるならば、中小企業廳はどうなるか。今度の行政整理で定員百三十三名の中小企業廳が九十四名になつておる。中小企業廳が九十四名の人間で何をするのか。何もできない。いよいよこれは兒戯に類する。これは中小企業廳でなくて欺瞞廳である、こういう形をとつて來ておる。そうして二十億の資金を要求しておる。いよいよますます中小企業に対してはあとは野となれ山となれ、お前らはどうなつてもいいんだという形になりつつあることは明らかである。私はまとめて質問しますが、別々に御答弁願いたい。中小企業は集中生産でそうつぶれはせぬというような商工大臣の御答弁でもありましたが、そうでなくて政府は中小企業をつぶしておる。たとえば東京においては三十台以下のミシンを持つメリヤスについて、これは整理せいとはつきり言つておる。まだ備前の兒島郡においては、七千台のミシンをもつて被服の加工をやつておるのでありますが、最近その七〇%の登録を取消しておる。そうして百台以上にならなければ運轉することはならぬという強い当局の指示を出して、これで非常に大騒ぎをしておる。これは具体的にやつておる。こういうことをやつておきながら今の資金は二十億。組織法は兒戯に類する。一面においては中小企業については軽視しておらぬと言つておる。こういうことは一つもつじつまが合わない。このことについてほんとうに誠意のある御答弁をお願いしたい。もしも日本で今日中小企業の地位を考え、中小企業に関連しておるところの労働者、これに関連しておるところの地方の住民、商店、これらが困苦困乏に陥つて行くということを考えるならば、政府当局はかようなことに中小企業の対策をやつておるということは言えないと思う。日本人ならこんなことは言えないと思う。これは重大な問題である。これに対する政府の誠意のほどを根本的に疑わざるを得ない。このことについていろいろの面に触れましたが、商工大臣並びに振興局長の御答弁をお願いしたい。
#38
○稻垣國務大臣 川上さんにお答えします。この組織法によつて百三十三名が九十四名になつて、これだけの人間で一体中小企業の仕事はやつて行けないじやないか、これは欺瞞廳である、こういうお話でありますが、私は決して欺瞞廳とは思わない。なぜかというと、中小企業廳は初めから資材の割当、あるいは資金の割当の仕事をやつておらないことは御承知の通りであります。これはみな現局でやつておるのであります。中小企業廳でやつておりまする問題は、中小企業の補導、保育、育成、こういつた面を取扱つておるのであります。同時に現局との間に入つてのお取次をやつておるのであります。從つてここの廳では多くの人を擁するよりも頭の問題であります。質の問題であります。私は企業廳はできるだけ量よりも質のいい人をここへ集めておきたい。ことに川上さんのお話のように、もつと中小企業に理解のあるりつぱな質のいい人たちをここへ集めるということで、私は人数の多籏ということは問題でないと思うのであります。なぜならば仕事の面は指導であり、また保育でありますから、それで私は十分だと心得ておるのであります。
 それから先ほど二百億円なければ、企業の大部分でしたか、何パーセントかつぶれるというお答えをしたということをお話でありましたが、この二百億というのは、所要資金をおそらくお話申し上げたのであろうと思うのであります。二百億円の所要資金、たとえば各産業について、かりに電氣事業なら電氣事業に四百億円の金がいる。六百億円いる。あるいは石炭鉱業は何百億円いる。こういつたものはいわゆる所要資金であります。おそらく所要資金を申し上げたと思います。これが全部を要するに政府に支出しろという問題ではないと思うのであります。所要資金は、これは自己資金によつてまかない得るものもあると思うのであります。あるいは政府のカを借らないで直接に金融機関を通じ、その機関はいかなる機関でもよろしいのでありますが、信用組合でも、あるいは無盡会社でも、あるいは一般の銀行を通じて融資する面もあるわけであります。從つて、この二百億というもの全部について、政府がめんどうを見るという問題ではないと思います。自己資金が全然できないような中小工業であつてはならないと思うのであります。こういう意味で、自己資金ができるだけ多くできるように指導保育するのが、中小企業廳の役目であるとわれわれは考えておるのであります。
 それから二十億円云々の問題については、何か川上さんに振興局長がお答えした点について誤解があるように思いますから、これは振興局長からお答えいたさせます。
 それから集中方式の問題についてのお話がありましたけれども、これは先ほど繊維の問題について何か御例示があつたようでありますけれども、一定の基準を設けております。その基準が、要するに能率的に、そうして原價安に、また輸出可能な程度に原價安に、そういつた基準を大体きめまして、その基準に当てはめるようにいたしておるわけでありますから、たとえばその基準外れの企業者におきましては、二つの企業者あるいは三つの企業者が組合を組織するなり、あるいは共同で当られるなり、それぞれこういう点にこそわれわれがおせわをし、育成する必要があるのだ、かように考えております。
#39
○小笠政府委員 私から資金の計画といいますか、需要見込みについて簡單に御説明申し上げます。
 先ほど大臣からもお話がありましたように、本年度の経済諸情勢の動きから見て、中小企業の設備資金として大体いる金が、八十億ないし百億円見当を予想いたしておるのであります。それから運轉資金、特に中期ないし長期の運轉資金を、大体二百億見当であろうというふうに考えておるのであります。この合計額が、どちらかといえば長期資金に関する需要の推定であります。これをどういうふうな方法においてまかなつて行くかという場合に、特に設備資金についてエードの問題があるわけであります。このエードの産業資金としてまわされる分から、でき得ることなら中小企業にも多くのものをお願いしたいというふうなことで、安定本部等とも御相談しておる数字が、お話のような数字として傳わつておるのであろうと思うのでありまして、全体的な資金の需要見込みといたしましては、以上のような考え方をいたしておるわけであります。なおこれの数字を推定いたしました基礎といたしまして、お話のように六千工場の各種の業者から代表のものを運びまして、六千工場を素材といたしまして、それから推定して、中小企業全体として今のような資金が需要されるだろう、こういうふうな計算に相なつておるわけであります。
 なお短期資金につきましては、御承知のように短期運轉資金は日銀の中小わくとして、ただいま残高が十億というふうなことで、これが平均二回轉ぐらいいたしておるというふうな状況であります。そういうふうなことで、一應の資金需要見込みを申し上げたわけであります。
#40
○川上委員 その内容についてもう小し聞きたいことがあるのでありますが、これは商工大臣以外の方に聞きましても結論が聞かれると思いますから……。商工大臣にもう一つお聞きしたいのですが、この法案を見ると、第四條にこの組合は特定の政党に利用してはならぬとある。これは一体どういうことなのですか。
#41
○稻垣國務大臣 今御質問がちよつとわからなかつたのでありますが、何ゆえここに特別に記載したのかという御質問だつたのでしようか。はなはだ相すみませんが、そういう意味ですか。
#42
○川上委員 どういう内容のことか。
#43
○稻垣國務大臣 これは組合は、特定のということにどこでもよいでしようが、何らかの政党のために利用されてはならないのだ。組合は組合員自身のために奉仕すべきものであつて、いわゆる政党のために利用される、あるいは奉仕してはならない、こういう意味にお考えになつたらよかろうと思います。
#44
○川上委員 そうしたら、ほかのものには利用されてもよい。特に特定の政党とある。何の必要があつてこんな文章にしたのか。また政党が利用したという事実が過去に何かあつたか。どういうわけでこんなものを書いたのですか。
#45
○小笠政府委員 私からお答えいたします。今大臣がお答えになりました通りに、特定の政党に利用されてはならぬということは、いわゆる協同組合の経済團体としての自主性をはつきりさせて行く、中立性をはつきりさせる、こういうふうなねらいでありまして、前にすでに施行せられております消費生活協同組合にも、同じ文句で從來載つておるわけであります。それで要するにねらいは、組合の中立性というか、政治的に見た中立性、いわゆる経済團体であるということをはつきりさせよう、こういうふうなねらいにほかならないのでありまして、ある特別の考え方というものは何にも含んでおりません。
#46
○川上委員 特別のものを含んでおらないなら、法案に入れてあるのはおかしい。銀行の規則がある。特別な政党に利用されてはならぬ。これはわかつたことです。生活協同組合にしても、特定の政党に利用されたことがあるかどうか。どういうことかさつぱりわからぬ。これは利用されてはならぬことはわかつたことです。なぜ法律にこんなことを入れるか。
#47
○稻垣國務大臣 これは生活協同組合にも、ここにも載つておるのでありますが、これは組合でありますだけに、特定のある組合員の一人が政党的な色彩を帯びていて、そうして何らかその組合の他の組合員に呼びかける、こうつたような場合をも思定いたしまして、この場合においてはこれは経済問題だけに限るのだ、こういう意味合いでこれを規定いたしておる次第であります。
#48
○川上委員 最後にいま一つだけ商工大臣に聞きたいのですが、この中小企業の協同組織、こういうものは世界のどこの歴史を見ましても、また実際の日本の状況を見ましても、かようなものをつくりましても政府が資金の面において、資材の面において、あるいは行政的な面において、非常に積極的な援助をするにあらざれば、組織というものはりつぱに自主的な力を出すことができないというのが原則であります。つまり自力でもつて十分にやつて行くことのできない性格を元來持つている上に、特に今日のこの集中生産のもとにおいては、自分で達成するどころではなしに、厖大なるものが民族産業をも含めて滅亡しておる。そのときに自力だけでやつて行けというようなことは、これはパンを求める者に石を與えるようなものである。吉田内閣はこういうことをよく好んでおやりになるのでありますけれども、実際にこの組織法のようなもので、資金の保障もない。資材の保障もありはしない。そのほか何もない。これで四人や五人の組合をつくつたらできるように書いてあるが、かようなことで中小企業の組織が一体運用できるかどうか。これをどうお考えになつているのか。この点について特に商工大臣の御見解をお伺いしたい。
#49
○稻垣國務大臣 政府といたしましては、先ほど來たびたび繰返して申し上げておりますように、現在の経済情勢のもとにおきましてできるだけ中小企業を育成して行きたい。それを育成するために、育成しやすいような素地をつくるという意味で、いわゆるこの組合法の御審議を願つておるわけであります。われわれとしてはこの組合法のあるなしにかかわらず、でさるだけ中小企業の育成指導については、從來同様にこれを実行いたしたいと思うのでありますけれども、それをするためには、この組織法によつて業者の固定資産の面においても強固なものができる。あるいは信用の点においても強固なものができる。あるいは技術的なものについても強固なものができる。一つの組合による指導的な受入れ態勢をつくつて行くことができる。こういう形をつくることによつて、われわれが從來指導保育して行きたいという考え方を促進することができる。こういう意味合いでこの法案の御審議をお願いしておる次第でございますから、どうぞそのお含みで、まず川上さんのごときはそのお言葉のごとくに、卒先して御賛成を願いたいと思うのであります。
#50
○今澄委員 この法案についてはほぼ質疑も終了したようでありますが、せつかく商工大臣がお見えになつておるので、ニ点だけひとつ御教示を願いたいと思うのであります。
 第一点は、振興局長にも聞いたのでありますけれども、また大蔵当局にもただしたのでありますが、はつきりしません。それはすなわち企業が成り立つためには、今言つた資金、資材の面、これが最も重要な点であります。もう一つの点は税金の問題であります。今日企業が一番悩んでおるのは税金であるが、大体一般法人、協同組合、こういうものは百分の二十五の課税になつておる。しかるにかかわらず、大きな三菱化成の今度の脱税問題その他大産業の脱税が続々と出ておる。そういう点については、当局の非常にやわらかな課税方針がうかがわれる。今度の中小企業協同組合は、私はそういう部面から見て、絶対に他の組合と同じように百分の二十五であるべきであると確信をして疑わないのです。ところがこの法案を見ると、百分の三十五になつておる。少々ともこれらの零細企業をほんとうに育成して協同化せしめようというのならば、何としても当局は百分の二十五に引下げるように、大蔵省に強引に迫らなければならない。こう振興局長に聞いたところが、それはごもつともだ、その旨大いにやつたが、残念ながら百分の三十五にきまつた。こういうようなお言葉でございました。私はこの一点から見ても、これらの法律をつくる必要もあるが、これらの法律にほんとうに中小企業を救う魂があるならば、商工大臣としては政治的に解決づけられる必要があるのではないか、さように考えます。
 もう一点は、私は三百万円以下の個人業者についてもただしたのであるが、これはその帳簿その他会計制度における收益を認めない。個人企業は概括的、一括的な税金がかかつておるが、これは大会社の何千万円の税金とは違う。これが今日中小企業が倒れて行く最も大きな原因である。しかも中小企業をつくつて百分の三十五になると、ここに百分の十の差がある。この点について商工大臣は、何ゆえにこういう点を大蔵当局に主張されなかつたか。またそのいきさつ、御見解について、この際御答弁を願います。
#51
○稻垣國務大臣 ちよつと今澄さんにおしかりをこうむりましたが、これは企業組合についてのみ三五%、他のものは全部二五%であることは御承知の通りであります。
#52
○今澄委員 この企業組合が三十五%というのを、大臣みずからが大蔵省に交渉されて、二十五%にするように努力されたかどうかということをお伺いしておるのであります。
#53
○稻垣國務大臣 これは非常にむずかしい点だと思いますが、企業組合の問題は、いわゆる一つの合作社式の形態だ、こういう考え方です。そこのところに非常にむずかしい点があるのです。われわれの方としては、できるだけ同じように二十五というところに持つて行きたい。こう思つておるわけでありますが、これは経営体だということで、なかなか御了承を得るに至らなかつた。しかしながら同時に企業組合は、これで実際問題のそろばんとしてはどうなりますか。あるいはかえつてよくなるのではないかというような考え方もしておるのでございますが、この点のなお詳しいことは、振興局長に数字的な点について申し述べさしてもけつこうでございます。
#54
○今澄委員 今の御答弁で、私に商工大臣が、この全國の企業組合が最も大きな問題にしておるところの課税問題、並びに同族会社からこの中小企業協同組合にかえて、税金を免れようとしておる一部の大きな特権階級が、大きな関心を持つておるこの課税の問題に、あまり関心が厚くないということがよくわかりました。少くともこれらの問題は、商工大臣みずからが大蔵省と交渉して、これを一局長にまかせることなしに、百分の二十五に引下げてやるという熱意と誠意がない限りは、いかなる法律ができても中小企業者は救われない。
 次にこの中小企業協同組合法案については、少くも市街地信用組合の問題についても、保險事業についても、私は先般門脇委員からなされた質問に賛成するものでありまして、大臣にお聞きしたいことは、それらのいろいろな質疑の結果、政府において市街地信用組合の問題、保險組合の問題その他について、あらためて改正案を出される意思があるかどうか。
 さらにもう一点は、われわれが商工委員会において、それらの点について改正案を提出するならば、それを受け入れられる意思があるかどうか、これをこの際明確に御答弁を要求いたしまして、これで私の質問を終ります。
#55
○稻垣國務大臣 委員会において修正案を提出せられ、本会議でこれが通過いたします場合にはこれはお受けすることはもちろんであります。なおこの間からの保險組合の問題、信用組合の問題についてのいろいろの御論議についても十分拜承いたしました。これについてはなおわれわれの方でも檢討をいたしたい。かように存じまするので、少しの間時間をおかし願いたい、かように考えます。
#56
○中村(寅)委員 商工大臣にお尋ねいたしたいのでありますが、昨日銀行局長に、市街地信用組合は現在においてきわめて機能をよく発揮していると思つておりましたが、商工大臣もそれをお認めになるかどうかということをお伺いいしたいと思います。
#57
○稻垣國務大臣 現在市街地信用組合が順調に運行されておるということは私は十分認めます。
#58
○中村(寅)委員 商工大臣もやはり銀行局長と同じように、市街地信用組合がきわめて機能をよく発揮しているということをお認めになつたのであります。そうしますと、全國の三百数十の市街地信用組合が先般から総会を開いて、今度の法案によつては信用事業の円満なる運営はできないという建前から、反対を表明しておるのでありますが、これについて商工大臣はその反対を認めすに、この法案を押して行こうという態度であると考えられますが、どういう理由で全國市街地信用組合が反対しておるにもかかわらず、この法案を押して行こうとなさるのか。その根拠をお伺いいたしたいと思います。
#59
○稻垣國務大臣 これは先ほどの今澄君の御質問に対して、時間をおかし願いたいと申し上げた答弁で御了承を願いたいと思います。
#60
○中村(寅)委員 この法案で大体信用協同組合の運営が都合よく行くということをお考えになつておりますか。これをひとつお伺いしたいと思います。
#61
○稻垣國務大臣 私は今までの市街地信用組合の運営がうまく行つておる。これも認めますが、同時にこれによつても私は決して支障を來さない、かように存じております。その点、お含み置きを願いたいと思います。
 なお一点、市街地信用組合でありますけれども、ここのねらつておりますのはすベての信用組合でありまして、市街地だけの信用組合でないことを申し添えておきます。
#62
○中村(寅)委員 この法によつて現在うまく行つている市街地信用組合を排して、信用協同組合でやつて行くということになつた場合には、今後いろいろ支障が起つて來ると思うのであります。この法案によつて信用組合をやつて行くということを考えた場合に、私はいろいろ不備な点があると思うのでありますが、その点について逐條質問してみたいと思います。
#63
○神田委員長代理 中村委員に、ちよつと発言中ですが、御相談いたします。市街地信用組合の問題、それから保險組合の問題は、商工大臣においてもう少し研究したいということを、先ほどから今澄君の質問等について述べておられるのであつて、ここで御質問されても御満足の行くような御答弁は得られないだろうと思います。他に機会があるのですから……。
#64
○中村(寅)委員 それでは商工大臣はいろいろ不備な点をお認めになつて、これを改正しようとか、あるいは修正して行こうとかいうことをお考えになつておるものと解釈していいかどうか。
#65
○稻垣國務大臣 不備であるとか改正しようとか、そういうことを申し上げておるのではございませんが、ただいまこの間からの御論議について、もう一ぺん私どもの方で檢討してみたい。かように思いますので、先ほど今澄さんに申し上げましたように、しばらく時間をおかし願いたい。かように申し上げたわけであります。先般の連合委員会の御論議について、十分われわれの方で檢討してみたい。こういうことを申し上げておるので、不備を認めるとか認めないとかいう問題ではございません。
#66
○中村(寅)委員 不備を認めないで檢討するというようなことは、おかしいと思うのであります。不備のない法案であれば再檢討しないでいいと思いますが……。
#67
○稻垣國務大臣 不備だとか不備でないとかいうことをまだきめないで、再檢討したいと申し上るのであつて、不備とか不備でないとかいうことを、これから私が檢討しようというのであります。不備であるかどうかを断定すれば檢討する必要はなくなるので、それ以上にお答えすることはできないということをはつきり申し上げておきます。
#68
○中村(寅)委員 商工大臣の考えを聞きまして、私もその点了承します。全体の法案に対するいろいろの不備な点を突いている意見をくみとつていただいて、善処していただきたいということを希望して、私の質問を打切りたいと思います。
#69
○神田委員長代理 これにて通告のありました質疑は全部終りましたが、しかしこの両法案につきましては、なお今後若干の質疑のあることがあるかもしれねと考えております。一應大筋には終了した、こういうふうに考えます。そこで大分時間も経過して参りましたので、暫時休憩いたしまして、一時半から再開いたしましで、配炭公團法の一部を改正する法律案を議題として、質疑を行いたいと思います。これで休憩いたします。
    午後零時三十七分休憩
     ――――◇―――――
    午後四時十一分開議
#70
○神田委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。
 配炭公團法の一部を改正する法律案を議題として質疑に移ります。なお商工大臣にただいまさしつかえがありますので、商工大臣に関する分は大臣がお見えになつてから御質問を願うことにいたしまして、政府委員に対する質問を進めて参りたいと思います。小金義照君。
#71
○小金委員 ただいま議題になりました配炭公團法の一部を改正する法律案について、私は大体大臣に対する質問をあとまわしにしまして、主として事務的な観点からお尋ねをいたします。この改正法律案の提案理由を伺つてみますと、大体公團廃止への第一歩を相当強く踏み出した形をとつておる。すなわち発熱量を標準として、あるいはまた品種を限つて公團の取扱いから除外し、從つて配炭局の廃止が目前に迫つておる、こういうことははつきりしております。もう一つ、販賣経路について変更を加えておる点であります。これらの点を中心にして今度の改正法律案が提案されたようであります。まず第一に伺いたいことは、この法律の適用から除外される問題として、別表第一に掲げてありますが、これで無煙炭(國内産のものに限る。)煽石、微粉炭、それから第四番目に発熱量四千カロリー以下の石炭、あるいは半成コークス(國内産のものに限る。)それから含有灰分三〇%以上のコークス、これらを除外することがはつきりわかつておりますが、まず発熱量を四千カロリーで打切つた理由を御説明願いたいのであります。
#72
○波多野政府委員 最近いろいろな関係から下級炭、特に低品位炭の方の需給が相当緩和して参つたのでありまして、港頭あるいは山元、それから市場貯炭を合せますと、百七十万トンくらい大体貯炭があるのでありまして、なお最近におけるいろいろな経済情勢からいたしますと、石炭の有効需要というものは、どちらかと言いますと非常に先行き惡くなる。そういう状況で、大体この程度の四千カロリー以下の石炭は需給が相当緩和しておる。なお今後も緩和する見込みが強いので、一應需給が緩和しておるという見地から、四千カロリーという線を引いたわけであります。
#73
○門脇委員 私は議事進行について一應申し上げます。ただいま配炭公團法に関しますことが本委員会に提案されておりまして、委員はこれに対してただいま審議をする過程にあるのであります。ところがこの委員会においていかようにこれを取扱うかということについてはまだ未決定であるときに際して、社会党の今澄議員は、この問題をあたかもすでに決定したかのごとく曲解と言いますか、即断と言いますか、これに結論をつけて、そして本日の本会議において緊急質問に名をかりて――私も先ほど本会議場で聞いておつたのでありますが、傍聴席に向つて選挙運動と言いますか、實傳廣告と言いますか、自分の手柄であるということに非常に中心点を置いて、一流の長廣告を振われたのでありますが、こういつた審議中のものに対して、ああいつたような方法をとるということは、きわめて不謹賀だと私は考えます。せつかくわれわれがこれから慎重審議をいたしまして、現下の石炭情勢とよくにらみ合せまして、もし現下の情勢がこの原案に相違するものであつたならば、よろしく現下の情勢に重点を置いて考慮したい、こう思つておる矢先に、どうもああいうような非常に何か対立的な、一種の威嚇と言いますが、ああいうことがありますと、感情的にも公平な慎重審議ができ得ないようなことになつてしまうのであります。今後はこういう審議中のことに対して、あたかもああいう結果があつたかのごとく仮想して、傍聽席に向つて自己實傳の選挙演説をするというようなことは、いかにこれは社会党の代議士であつても、もう少し徳義的に慎重に審議されんことを希望いたします。この問題について委員長に適当な御処置をお願いいたします。
#74
○今澄委員 ただいま門脇委員より、本会議における私の緊急質問について御質問がありましたが、三点弁明をいたします。
 第一点は、本緊急質問は、配炭公團改組に伴う中小炭鉱危機に関する緊急質問と題打つて本会議に提出された緊急質問を、議院運営委員会において民主自由党の各代表承知の上で決定されたところの緊急質問であるということ。第ニ点、本緊急質問は、今次衆議院の前において行われたハンストはまことに哀れなものであるが、その原因は中小炭鉱、特に常磐炭田の小山の代表であつて、これが解決を求めたいという希望があつたために、明日から行われる炭鉱のストと関連して、政府がここに出した原案の四千カロリー以下を切るということがその原因であつた。こういうことのために、どうしても審議中であろうとなかろうと、その現実の状態だけは述べるということが議員の任務であるということ。さらにこれは選挙運動であると言われたのであるが、われわれは國会議員の一人として、だれが見ても正当であるという意見は、委員会において先に述べようと、本会議において先に述べようと、われわれ議員としての言論は自由である。われわれがこの不当なる処置に対して述べることは、いずれの機会においても自由であるべきであると私は存ずる次第であります。以下三点が、私が本会議において炭價の問題、あるいは中小炭山の問題について緊急質問をいたしたゆえんでありまして、その主なるねらいは、今次炭鉱ストに対する政府の態度と、中小炭鉱がもしそういう状態になるならば、こういう状態になるが、政府はいかなる所信を持つておるかということをただしたのであつて、当然國会議員に與えられた権限であり、そうして任務であると考える次第であります。
#75
○聽濤委員 私は本日の本会議における今澄君の演説を不幸にして聞いておりませんので、内容はわかりませんが、今の今澄君の弁明を聞きますと、三点をあげておられる。もしそうならば、これはあたりまえのことである。これは私が緊急質問をやりましても当然やることである。そういうことについて、ほかの党からあれこれ言われる筋合いは一つもない。門脇氏は一体何を問題にされておるのか。その具体的な内容を話していただきたい。ただ委員長にまかせろなどと言つても、これは委員会全体の問題ですから、そういうことがもしほんとうに問題になる筋合いのものならば、一体どういう点を問題にされたのか、明らかにしていただきたい。
#76
○神田委員長代理 ちよつと速記をやめて……。
    〔速記中止〕
#77
○神田委員長代理 それでは小金君。
#78
○小金委員 これは四千カロリーで一應全部を打切つてありますが、配炭公團で取扱つた今までのいろいろな統計表、規格とか指数とか價格の表を見ますと、大体甲号炭は四千二百カロリーくらいを標準にし、乙号炭すなわちこれは常磐炭だろうと思うのですが、これが三千五百から九百の間に境をしておる。あるいは内号炭、これは宇部炭のことだろうと思うのでありますが、これは三千三百から三千六百カロリー辺の間に筋を引いて、等級炭と等外炭との区別をしておりますが、これを撤回するということを、何らかの意義を認めるものでありましようか。その点を伺いたいのであります。
#79
○波多野政府委員 大体のところ等外のカロリーを幾らにきめるかということは、從來から一つの標準となるべきものがあつたのでありますが、統制の建前から戰時中にきまりましたものといたしましては、九北炭が四千五百、常磐炭が三千五百、宇部炭が三千四百五十カロリーということになつておりまして、それ以外に品位取締規則によつて普通の譲渡を禁止されておつたのであります。その後戰後になりまして、非常な惡條件のもとで増産を急ぐというようなことになりましたので、この格外のカロリーの級を現在のように下げて参つたわけであります。
#80
○小金委員 今説明されたところを四千カロリーに打切らなければならぬという理由は、私は了解しかねるのでありますが、配炭局長はそれ以上説明ができないのか。黙つておられますが、この点はあとでまた伺うことにいたしまして、その次に、昭和二十三年度には三千五百何十万トンが出たはずであります。その実績について四千カロリーに打切つた場合には、四千カロリー以上の炭、すなわち配炭公團の取扱う炭がどのくらい残るはずになりますか。四千二百万トンを予想する昭和二十四年度についてでも、どちらでもいいのですが、その割合を説明していただきたい。
#81
○波多野政府委員 大体昭和二十二年ごろは一割以上にも及んでおつたようでありますが、その後品位が漸次向上いたしました結果、最近は一割よりも少し下まわつておるのではないか。おそらく昭和二十三年度の実績では三百万トン前後ではないかと思います。
#82
○小金委員 そうしますと、三千五百万トン余りのうち三万トンばかりがこの取扱いからはずれる。二十四年度の予想は、どういうふうになつておるか、その点はすぐお答えできますか。四千二百万トンを基準とした場合は……。
#83
○波多野政府委員 一應の見通しでありますが、四千二百万トンの場合、一般炭について申しますと、下級炭、これは四千カロリー程度のものでありますが、四百二十九万三千トン、それから低級炭が百七十四万八千トン。この下級炭というのは、平均して四千カロリーであります。從つてこの中には四千カロリー以上のものもあると思いますから、まず大体半分以下が四千以下であるというふうに考えていいだろうと思います。それから低級炭は平均いたしまして三千三百カロリー、こういう基礎のもとに計算したものであります。
#84
○小金委員 これはしばしば問題になつたところでありまして、戰時あるいは戰後に炭が入用だというときに際して、その質、カロリーの低いのを承知の上でどんどん捕らした。しかも今説明になつておるように、貯炭が相当ふえて來たからこれをはずすということになつて、まことに私どもは無情のような氣がするのであります。見方によりますると、公團がそれを買い上げて、公團がこれを販賣する。それではかえつてきゆうくつだろう。公團のわくの外にはずしてやるから自由に販賣しろ。自由に販賣ができるから、かえつていいのじやないかという説も成り立つかもしれませんが、今日の金融状態からいつて、急激にこの公團からはずしても、だれも考えておる通りになかなか賣れるものではない。のみならず資金のほかに、石炭の販賣網というものはおそらく全部日本石炭、あるいはこの配炭公團に吸収されておるはずであります。そうすると、需要者との間に連繋を保つ卸賣あるいは小賣商の整備もできていない。これをはずすということは非常に酷になりはしないか。のみならずその金融の方面のせわもしてやらなければならぬだろう。こういうふうに考えるのでありますが、それは四千カロリーを限度としてはずした場合、あるいはまた從來のように四千カロリーあるいは三千五百かを基準として切り離した場合に、これらの切り離されたものについて特別の措置を講ずるようになつておりますかどうか、その点を伺いたいと思います。
#85
○波多野政府委員 統制を始めましてから十年以上になりますので、現在は石炭廳としましては一人もおらぬわけであります。從つてこの販賣網を設けるにつきましては、なかなか各種の困難があり、なかんずく金融上の困難があると思うのであります。ただいまの御質問のように販賣網ができますまでには相当な困難があるので、若干の日時が必要であると思うのであります。これは無煙炭とか煽石、用途の比較的限られておるものにつきましては別でありますが、四千カロリー以下というような低品炭全部を考えてみますと、その用途も各方面にわたり、その市場もほぼ全國的でありますので、販賣網を設けるという点については、非常な困難があると思うのでありますが、一應七月までには大体の線ができて來るのじやないかというふうな考えを持つております。ただ七月ではあるいは困難になるかもわかりませんので、今のところ実はまだ法文の上ではきめておらぬ次第であります。ただ政府としましては、できる限り早くこの販賣網のでき上ることに努めております。それからもう一つ、從來は非常に傾斜生産方策というような、重点的な増産方策をとりまして、今貯炭が少しふえたということで、卒然としてこれを公團の取扱いからはずすということは、少し人情がなさ過ぎるじやないかというような御賛同でありますが、こういう点は政府としましても十分考えておるのであります。ただ御承知のように昨年末から起りました経済情勢、ことに企業三原則、経済九原則下の情勢のテンポというものは非常に急速でありまして、われわれもこれにテンポを合せ、できるだけ政策の変更面から起る犠牲あるいは摩擦というものを、少くしたいと考えておる次第であります。それから何か金融面のことを考えておるか、というふうなお尋ねでございますが、今のところ政府といたしまして、何かの金融措置を講ずるということは困難な見込みであります。
#86
○小金委員 金融の道をつけてやることが困難な見込みであるということは、それは事務当局としては、あるいはしかたがないことかもしれませんが、これはしかし政治的に見てきわめて重要な問題であつて、石炭がどうしても必要である、四千二百万トンは至上命令的に掴らなくちやいかぬということになると、そこで切り離した公團の外へ買いたものについても、相当考えなければ炭は出て來ないし、四千二百万トン、あるいはそこまで行かないとしても、昨年度より多い炭を出させようとするのに、それでは私はきわめて心細いと申しますか、少し無策だと思うのであります。しかしこれはあなたを責めるわけにも行きますまい。これはまたあらためて大臣にお尋ねいたします。
 そこで七月一日までではむりだろうという事務当局のお話がありましたが、これを九月までくらいにするというようなことは、行政事務上支障があるでしようかどうですか。その点をお伺いします。
#87
○波多野政府委員 大体七月ごろから発足するという目標を一應きめておるのでありまして、七月から統制されるべき石炭を配給するに必要な各種の商業機構が、完全に整理するということは、ちよつと困難じやないかと思つております。正直なところを申しまして……。
#88
○小金委員 この問題はひとり石炭廳の配炭局長だけを問い詰めてもむりな話なので、これに対しては全般的に経済安定本部、あるいは物價廳が携わつておるのでありますから、これは物價廳あるいは経済安定本部の増岡政府委員にお尋ねしたいのでありますが、一体この配炭公團を縮小して、配炭局をやめさせるというような道筋をとるのでありますか。経済安定本部としてこれに対する見通しはどう思つておりますか。見通しというとわからぬかもしれないが、これで一体やつて行けるという見通しがあると言われますか。その点をひとつ伺いたい。
#89
○増岡政府委員 見通しと言われます意味は、配炭公團でやつておつた配給事務、すなわち需給の円滑なる調整といいますか、そういうものができるかどうかというお尋ねかと存じますが、現在の出炭状況あるいは需要の実勢から考えまして、この法律の延長期間になつております來年の三月末までの間の状況を、われわれが推測いたしまする限りにおきましては、そのころになりますると、配炭公團がなくとも石炭は大体円滑に流れるという見通しを立てまして、それに向つて順次配炭公團の機構を、一般の商業機構に推移して行かせたいというふうに考えておるわけであります。
#90
○小金委員 事務当局から伺いますといつも心細いような感じがいたしますが、これはいろいろな情勢がからみ合つて、それ以上答えられないだろうと思います。從つてそれはその程度でやめておきまして、事務的なことを一つお尋ねしたいと思います。配炭公團の、上として配炭局をとりあえず廃止されるということになつておりますが、そこで約一万二千名くらいの從業員のうち、約半数の五、六千人がここで失業する形になると思うのであります。ところがこの從業員は、大体この十年間に日本石炭あるいは地方石炭会社に引きとられてしまつて、そしてその仕事に当つておつたのでありまして、いわばこれらの人々は、石炭販賣のエキスパートであつたはずでありますが、これらの人々がもし会社をつくるなり、あるいは資金を自分の力で求めたような場合においては、これに石炭の業務を行わせる。すなわちそれらを卸賣人あるいは小賣人として指定するような考えを持つておりますか。この点を伺いたいと思います。
#91
○波多野政府委員 大体今度の公團法の改正によりまして、卸賣以下の機構が公團からはずれるわけであります。從つてちようどその機能を担当しておられるのが公團の配炭局でありますので、配炭局の業務が縮小されるというわけになるのであります。從つてこの関係の人たちはどうなるか。政府といたしましては、今後できるでありましよう卸賣業者あるいは小賣業者、あるいはその使用人として吸收されるということを一應考えておるわけであります。それでただ卸賣業者あるいは小賣業者の基準ということになると、これはやはり政府で一定の基準を設けることになりますので、その基準に合致するつもりでありますれば、公團の職員でありましてもさしつかえないと一應考えております。
#92
○小金委員 公團をやめた人が販賣業者あるいは生産業者に吸收されて、その炭を取扱うことになることはきわめて自然でもあるし、またけつこうなことであると思います。ただ配炭公團に勤めた人だけが販賣業を営むというような場合においても、いろいろ考慮されておるという話ですが、これには二つの意見がある。ことに卸賣には生産の裏づけなくしては卸賣業はなつて行かないのだから、ただそういう人たちが寄つて集まつたからというので、卸賣人に指定されちや困るという意見、ともかくこの人たちにかつてエキスパートであつたから、卸賣人資格を與えろという説がありますが、少くとも小賣業ぐらい扱わせてもらつてもいいと思います。この点についても事務当局ではまだ大胆にはつきり言えないらしいのでありますが、これでお終いになるんじやないんですから、研究して適当な機会にさらに御意見を承りたいと思うのであります。さらに私はここで公團の取扱いを廃止する品種のうちで、別表第一の三でありますが、微粉炭、沈澱微粉炭を含む。これはきわめてその範囲が不明瞭でありますが、これはもつと何か書きようがないでしようか。ただ微粉炭だけでいいものでしようか。
#93
○齋藤説明員 御説明いたします。ここに特に定義を書いておきませんでしたのは、ここに使われております用語は、いずれも業界では慣用の用語でございまして、範囲もおおむね一定して用いられております。そのために定義を書きますと非常に煩雑になりますので、この法律はこういう表現だけでわかるものという考えのもとにやつたわけであります。微粉炭につきましては、おおむね三ミリ・メツシユのふるいを通過したものになるわけでありますけれども、その中には水洗しまして出ましたポタからとつたいわゆる沈澱微粉、またそうでなく普通にふるいをかけまして、それから出た微粉と、両方含めたものを微粉と言つております。物價廳告示の價格の表の中にも微粉という項目で一括して値段をきめてあります。これで十分明瞭だと思つております。
#94
○小金委員 私の言うのは、取引の通念によつてこれをきめるのはけつこうなことで、それが大前提になつておるのでありますが、公團を一年かそこらの間に、まず配炭局を廃し、それから公團そのものを廃止するというときには、取引にはいろいろの困難が起る。從來需給関係に應じて石炭省というものがあつて取引をしておつたのではない。公團組織から自由組織にかわるような場合において、いろいろの紛糾が相つて來やしないかということを心配してお尋ねしたのでありますが、そういう意味において、取引の通念でやらすのだということになれば、それ以上追究できない問題でありますから、そういたしておきます。それからまたたしか十六條の関係であつたかと思いますが、公團がまだ残つておる間には何か直賣し得る道として――先ほどの説明の中にもありましたが、輸出及び特需向けを除き、原則として需要者に対する直賣をやめることにしておるということを言われております。そうすると公團は輸出と特需向けを直接取扱うことになつておりますが、この特需向けというのはどういうものでございましようか。説明を願います。
#95
○齋藤説明員 特需向けという言葉も非常にあいまいでございますが、実際の内容は從來の特需向けと申しますものは、進駐車向けということで慣用いたしております。しかし進駐車向けでも、直接進駐車に納めまするものと、進駐車のPDを扱つております業者のために、特別に指図して配炭するものと両方あります。特需向けと申しますのは大体その両方を含んだものと思つております。
#96
○小金委員 そうだろうと思うのでありますが、もし公團を廃止したような場合には、公團がなくなつて自分で直賣するわけにも行かないので、それらの割振りなんかについても、私は行政上いろいろな思いやりで持つていただきたい。こういう意味でお尋ねしたのであります。なおその他法律上の問題としても、また政府の処置としても、いろいろ承りたいことがありますが、他の同僚諸君の御質問もあるようでございますから、私の質問は一應この程度にしておきます。引続いてまた大臣がお見えになつたときに、質問させていただくことにいたします。
#97
○岩川委員 政府は戰時中に企業整備を行いまして、業者に対して非常な迷惑をかけたことがあります。その企業整備で迷惑をこうむつた業者などは、まだその傷がいえておりません。しかるに今回また突然この配炭公團から低品位の炭をはずすということは、これに日本政府の態度でありますか。あるいはまた特別の事情によつてこういう結果になるのか。これをひとつお聞かせ願いたい。
#98
○増岡政府委員 日本政府が提案した案でありますから、日本政府の意見だと承知いたしております。
#99
○神田委員長代理 速記をとめてください。
    〔速記融中止〕
#100
○神田委員長代理 それでは速記を始めてください。
#101
○岩川委員 公團から今の低品位炭をはずした場合、すぐ指定生産資材などの問題が起きて來ると思うのです。そういうような場合に配給はどうなりますか。
#102
○増岡政府委員 公團の買上げを廃止するということは、需給状況が改善されたという状況に應じた処置でありますので、同じく需給関係を規制するために設けてあります指定生産資材の割当制度は、できるだけ厳正して自由に販賣する方がよいだろうという意見であります。われわれとしてはそういう意見で今関係筋と折衝中であります。
#103
○岩川委員 これはものにもよると思いますけれども、大体公定價格で賣つておるような豊富なものは、買受けが自由にできると思いますが、指定及び配給しておるようなもので業者の入手が困難なものがある。そういう場合に何か特別な配給を願える処置が必要でなかろうかと考えますが、それも全部はずしてしまう、自由に民間賣買ができるようにするというお考えですか。
#104
○増岡政府委員 公團からはずしておいてしかも割当制度を残しておくということになりますと、割当制度が非常に合理的に行けば格調かもしれませんが、なかなか中央がやり、あるいは地方でやるのに、需給者の事情を必ずしも正確にすみからすみまで把握しておるという状態でない場合に、切符制を残しておくことはかえつて需給者にも迷惑をかけますし、生産者もせつかく賣るところがあるのに相手方が切符を持つておらぬ。追加の発券をするということのために取引が遅れるということがあつては、山の経営にもひいては支障を生ずることとも考えますので、私どもの考えといたしましてはやはり公團をはずしたものについては、でき得る限り自由取引にした方がよろしいという考えを持つております。
#105
○岩川委員 円滑を欠かないものもできるので、また配給をしていただかなければ業務遂行が困難なものもできはしないかと思う。そういう場合がもしあれば、今までの関係を特別に御配慮願うことが、業者のために助かると考えますが……。
#106
○増岡政府委員 具体的にどういう場合か私どもにもよくわかりせんが、配給をするといつても結局相手方がとるかどうかという問題でありまして、相手方がとる意思がないにかかわらずこれを配給してやるというような形は、今後はできないと思いますが、岩川委員のおつしやる意味をもう少し具体的に、どんな場合か御説明願いたいと思います。
#107
○岩川委員 從來の配給物資はいろいろたくさんあるので、その中には今増岡政府委員のお話のように十分に入手できるものもあるかもしれないし、入手できないものもあるのであります。その入手できない場合に政府が方策を考えることが必要じやないか。そのものが何かということは調べておりませんか、そういうものが出て來るのであります。出て來た場合に政府はおせわを願いたい。
#108
○増岡政府委員 私聞き違つたのかもしれませんが、お話の筋は炭鉱の必要の配給物資という意味でございますか。
#109
○岩川委員 そうです。
#110
○増岡政府委員 それでありますればお話のようにとりはからうのが当然だろうと思います。
#111
○岩川委員 資金面は従來通りにやつていただけることになつておるのですか。
#112
○増岡政府委員 御承知のように輸送の状況は一時のようにきゆうくつでありませんから、從來通り円滑に運べるものと思います。ただ一部最近問題になつております搬帆船の問題、これはちよつと公團の取扱つておる問題でもやつかいな問題でありますが、この点につきましては搬帆船の所要の油の増配について目下熱心に先方に懇請しております。そういうような傾向が多少ありますが、ほかの輸送部面については円滑に行く。またはずされたものについても特に鉄道輸送の部面で段階をつけるという処置は講じておりません。
#113
○岩川委員 それはなお御盡力を願います。それから販賣先は自由でありますか。
#114
○増岡政府委員 先ほどのお尋ねに対して私が多少見当はずれに答えた、その点が今の御質問に当るのでありまして、販賣先は割当制度をとれば自由であります。
#115
○岩川委員 價格はどうなりますか。
#116
○増岡政府委員 價格の点につきましては細目については目下物價廳において研究中でありますが、大体今考えております点は、山元における現在の報償價格などを公定價格としてきめて、以下の緒掛については実費計算にするのが至当でないかと考えております。
#117
○岩川委員 そうするとはずされた炭も價格統制を受けることになるのですか。
#118
○増岡政府委員 價格統制は一應受けることになります。ただこの價格は非常にきゆうくつな價格であつて、公團には買つてもらえない。だからこの價格も非常にきゆうくつであるという形にはいたしたくないというように考えますので、そうきゆうくつでない多少余裕のある價格ということに形式的にはなるかと思います。ただ自主性がどれだけついて行くかということは、公定價格があるなしよりも実質的の問題だろうと私たちは考えます。
#119
○中村(辰)政府委員 ただいまの動力局長の御答弁の線で考えております。現行の生産者價格というものを中心にして考えて参りたいと考えます。
#120
○岩川委員 一たんはずされた炭が、最近業者は品質の向上について非常に努力をしつつありますが、水洗その他の技術によつて品位が上つて來た場合には、今の配炭公團が全面的に廃止せられない間はまだ元にもどされ得るのであるか。はずしたものはそのままが品位が向上して資格がついて來れば、また元へもどすのか。
#121
○増岡政府委員 法案に書いてありますように、山で買う買わないできめておるわけでありませんで、四千カロリーの上下で区別をしてあるのでありますから、事務の取扱いは実は正直なところきわめて複雑でありますが、本月は四千カロリー未満でも、同じ山で來月四千カロリー以上のものが出れば公團の買上げになるということであります。
#122
○岩川委員 事務的のことはこれで打切つておきます。
#123
○今澄委員 この配炭公團法については大臣にいろいろ聞きたいことがありますが、一應私は責任あることを担当の局長さんに、声は小さくともよろしうございますから、明確に御答弁を願いたいと思います。それはわれわれが法案を修正して三千カロリーにするとかいう大きな問題ではなくて、この法案から出て來る事務的な小さな問題をお聞きしたいのであります。まずこの改正によつて公團の機構をどの程度に縮小されるおつもりでございますか。それからそれに伴つて何人くらいの公團職員を整理されるお見込みでございますか。お伺いをいたします。
#124
○波多野政府委員 大体公團の配炭局の人間は、業務縮小の関係で公團から離れて行くことになると思いますが、現在のところ六千人以上はおると思うのですが、現在その配炭局の人間は、配炭局をかりに縮小いたしましても、現地における販賣業者に対する荷渡しの関係、それから代金の取立てその他いろいろ事務の連絡等がありますので、その関係で担当の人間を除いて考えなくてはならぬのじやないかというふうに考えております。それで正確な人員はもう少し研究してみないと、はつきり何人ということは申し上げられないと思います。
#125
○今澄委員 それで新機構へり切りかえのときの混乱を避けるためには、長い間の経験者であり、かつまた現在配給に携つておる公團の被整理者を、優先的に新販賣機構に吸收されるというような御意向に今承つたのであります。まことにそれは当然だと思われるのでありますが、その点について見解をもう一度承りたい。
    〔神田委員長代理退席、澁谷委員長代理着席〕
#126
○波多野政府委員 公團の現在の配炭局関係あるいは元の地方石炭関係の人は、四千四、五百人程度おいでになると思います。この関係の人は元石炭商賣に関係された人である。從つてこの人たちが今後の石炭の卸賣あるいは小賣商業の機構に復活されることを、われわれは非常に期待をもつてまた大いに希望しておるわけでありますが、特に優先的ということはちよつと考えておらないわけでございます。結局政府の定めます一般的な選考規準と言うか、一つの資格標準というものがありますが、それに合致する場合にこれを許可する。こういうことになると思います。
#127
○今澄委員 配炭公團の職員を現職のまま新販賣機構への準備行為をなさしめて、それで失業救済をして、その今までの経験を生かすというような方式をおとりになりませんか。
#128
○波多野政府委員 ただいまの点に関連したお尋ねでございますが、今後卸賣業者あるいは小賣業者ができて來るわけでございますが、その業者にみずからなられ、あるいはその商人になられるということをわれわれは大いに期待しておるわけであります。それからまた政府といたしまして、できる限りそういう関係のことにごあつせんはいたすつもりであります。
#129
○今澄委員 これは質疑でございますから意見を控えますが、少くともこういう法案によつて失業者が多数に出るという場合においては、政府としてはそれらの失業者がそういう特別な能力を持つておる場合には、これをやはり優先してやられるように御配慮を願いたいと思う次第であります。
 それから新機構への切りかえは、配給の混乱を防ぐためと配給の公平を期するために、全國的な受入れ態勢の整備をまつて一本にしてやらないと、あるところでは用意ができてどんどんやられるが、あるところはそういうような用意ができなくて処置がないというようなことになると、配炭成績の上で産業を混乱に陥れるということにならないとも限らないのでありますが、その点御意見はいかがでありましよう。
#130
○波多野政府委員 ただいまの点は今後の石炭の配給機構の復活の場合におきまして、もつとも重要な問題であります。その点は全國的な均衡の関係をよくにらみ合せた上で、適当な時期に販賣許可をいたしまして、なるべく全國一律的にむりのないような配給機構のできるように、許可して行きたいと考えております。
#131
○今澄委員 そうすると切りかえの期日の問題は受入れ態勢の整備のいかんによつて決定するものか、あらかじめ期日をきめて受入れ態勢はどうであつても、これを押し切るのかという根本的な問題になりますが、やはり受入れ態勢のいかんによつてこの期日をきめるというように、だれが考えても妥当な方策で政府が行うということが、國民を了承せしむる道であると思うが、これに対する御意見を承りたい。
#132
○波多野政府委員 ただいまの御質問でありますが、この点ではつきりしておきたいと思いますのは、一つは四千カロリー以下の石炭の場合であります。これはこの法律を七月一日から施行いたしますので、この四千カロリー以下の低品位炭に関する限りにおきましては、七月一日までにおおむね販賣機構が整備されて、円滑なる取引が行われるということを期待しておるのであります。ただこの石灰の需給緩和に伴いまして、今後行いますところの公團配炭局の縮小という問題に関係いたしましては、ただいま今澄委員の御質問になつたような趣旨でやることになると考えております。ただ政府といたしましては大体七月ないし八月ということを、一應考えておる次第であります。
#133
○今澄委員 配炭公團が沖着、駅着まで行うとすれば、卸賣業者の仕事は公團が実際には行うことになるわけであります。そこで法案通り卸賣業者を置くとすれば、これは場合によれば眠り日銭になるというような場合も生ずると思いますが、どうでございましよう。
#134
○齋藤説明員 沖着の場合には本船の荷おろし作業、はしけ作業、接岸荷役作業という作業ももちろんございます。それから駅着から貯炭場渡しのものについては、貯炭場への輸送、貯炭場檢量荷渡しというような操作もございます。そういうふうに物理的と申しますか、技術的な仕事もございます。それから代金決済その他の仕事もございますので、眠り日銭になるということにございませんが、ただ卸賣業者と小賣業者との事務の分界をどうするかということにつきましては、まだこの程度で線を引くという具体的な線がきまつておりません。今後よく研究してきめたいと思います。
#135
○今澄委員 そこで卸賣業者は公團粗織を全廃してこれを置くということが、一番理論的に言うと妥当のように思われますが、そういうふうな点についての御見解を承りたい。
#136
○波多野政府委員 現在の統制の建前は、なるべく自由経済機構によるというのが建前でありますが、私どもこの線に沿いましてできるだけ業者を活用して行きたい。こう考えておる次第であります。そこで公團は今度の改正が通りますれば、一應元賣だけをやることにいたしまして、それから先の卸賣業の機関の段階は業界にまかせるという方針であります。
#137
○今澄委員 大分時間も遅くなりましたので、あと一点で質問を終ることにいたしますが、それはこの配炭公團法を出された目的は、実際に配炭行政に明るい政府委員の皆さん方で、もとより妥当だということでお出しになつたに間違いはないと思いまするが、もし四千カロリーを三千五百カロリーということにして、自由市場へ出る品物は三千五百カロリー以下ということになつても現実面における日本の産業への影響その他から見て、われわれは断じて支障はないと信じておりまするが、その点担当者である政府委員の御見解をひとつ承つておきたいと思います。
#138
○増岡政府委員 今の御質問でありますが、三千五百カロリ―のものが自由になり、あるいは四千カロリーのものが自由になるということで、一般の需要者に対してどれだけの違いがあるかということになりますと、おそらくあまり違いはないことになるかもしれません。但し一方今度公開の需給関係と言いますか、そういうものから見ますと、相当現状と同じように低品位炭をたくさんかかえて、動けなくなるというようなかつこうになつて、公團團体が全体として半身不随的な傾向になつて行くという傾向が出て來ると思います。
#139
○聽濤委員 私はたくさん質問したいことがあるのですが、今日の質疑を聞いておりましてもきわめてたよりなくて、こんなこんにやく問答を進めてもしかたがない。やはり大臣に來てもらつて、責任ある答弁を開きたいと思います。実はすでにつまらなくて退席した人もありますから、私は本日は質問を留保します。そのかわりあす大臣が來たら、いの一番にやらしてもらいます。
#140
○澁谷委員長代理 それではお諮りいたしますが、大臣は本日はさしつかえがあつてどうしても時間の都合が悪いそうであります。明日大臣が來られると思いますが、それでは大臣以外の事務的の御質問はこれで終了してよろしゆうございますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#141
○澁谷委員長代理 それではさように決定いたします。
 本日はこれをもつて散会いたします。
    午後五時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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