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1949/08/30 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 商工委員会 第30号
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1949/08/30 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 商工委員会 第30号

#1
第005回国会 商工委員会 第30号
昭和二十四年八月三十日(火曜日)
    午前十一時十一分開議
 出席委員
   委員長代理 理事 神田  博君
   理事 小金 義照君 理事 澁谷雄太郎君
   理事 村上  勇君 理事 今澄  勇君
   理事 川上 貫一君 理事 永井 要造君
      阿左美廣治君    岩川 與助君
      門脇勝太郎君    多武良哲三君
      松井 政吉君    水谷長三郎君
      村瀬 宣親君
 委員外の出席者
        総理府事務官  増岡 尚士君
        総理府事務官  渡邉喜久造君
        通商産業政務次
        官       宮幡  靖君
        通商産業事務官 徳永 久次君
        通商産業事務官 始関 伊平君
        通商産業事務官 中島 征帆君
        通商産業技官  田口 良明君
        專  門  員 越田 清七君
        專  門  員 谷崎  明君
        專  門  員 大石 主計君
八月三十日
 委員橋本金一君及び風早八十二君辞任に、つき
 その補欠として村瀬宣親君及び谷口善太郎君が
 議長の指名で委員に委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 石炭に関する件
 鉄鋼に関する件
    ―――――――――――――
#2
○神田委員長代理 これより商工委員会を開会いたします。
 前会に引続き私が委員長の職務を行います。まず委員の異動についてお知らせいたします。本日橋本金一君及び風早八十二君が委員を辞任せられ、新たに村瀬宣親君及び谷口善太郎君が委員となられました。以上お知らせいたしております。
 それでは、ただいまより石炭に関する件を議題として調査を進めます。
 この際、本件調査に関して先には今澄委員より、また昨日松井委員より御意見が提出され、川上委員よりも委員長に対し善処方要望のありました件についてお答えいたします。先刻理事会を開いて各派の理事諸君と協議をいたしたのでありますが、公聽会開会の件に関しましては、衆議院規則第七十六條によつて公聽会を開くことが困難な事情がございますので、御了承願いたいと思います。次に参考人より意見聽取の件でございますが、本件につきましては、法規上抵触するところはないと存じますが、石炭の問題が非常に急を告げておるような情勢でございますので、まず関係三大臣の十分な説明等を承りまして、さらに御相談をいたしたひ、かように決しました。次の参議院商工委員会との合同審査会開会の件でありますが、参議院商工委員会は閉会中審査を行つていないのでありまして、合同審査会を開会することも法規的に困難な事情がございますので、御了承願いたいと思います。
 ただいまから石炭に関する質疑を継続いたします。なおこの際御報告申し上げますが、三大臣は目下閣議中でございまして、ただいま出席しかねるという御通知でございます。明日は必ず出席させたいと手配をいたしておりますので、御了承願いたいと思います。
#3
○川上委員 きのう中小炭鉱の問題を中心とする金融問題その他で質問したのでありますが、これは全体の公團廃止後における金融措置に関連いたしますので、大臣が出席になられてから質問を継続したいから、留保しておきたいと思います。
 事務的な問題で二、三お尋ねいたしたいことがありますので、質問したいと思います。貯炭を明年四月一日までに完全に処分するというメモランダムになつておるだろうと承知しておるのですが、現在一箇月間に百万トンも滯貸ができておるような場合に、明年四月一日までにどういうぐあいにこれを処分する御計画になつておるか。これを簡單にひとつ具体的に御答弁をお願いしたい。
#4
○宮幡説明員 川上君の御質問に対してお答えいたします。仰せの通り三月末日限り公園の貯炭を整備するように、その筋から勧告を受けておる状態でありますが、これは石炭の需要関係全般と見合つてのことでありまして、はたして三月末日に貯炭ゼロという状態になるかということは、きわめて疑問の存するところであります。事務当局をしてこの処理については若干の延期、あるいは適当なる操作を許されたいことを申出中であります。そういうメモが來ておるのではないかという点に確かにそうでありまして、日本政府といたしましては、ただちにそのまま実行に移すという状態にも進んでおらないことを申し上げておきます。
#5
○川上委員 そういたしますと、三月末日までを、もう少し期間を延長するように折衝中であるということですが、いずれにしてもこれを延長しても処分しなくてはならぬのであります。これを一ぺんに処分することはできないので、処分するとすれば凍結するような方針で、漸次に処分して行く。そう解釈していいのですか。そうすると漸次に処分するについては、現在でも七月で百万トンの貯炭できた。これに公團が処分しても、この次には必ず山元の貯炭になることは明らかである。多少の生産減がありまして貯炭になる。その上にもつて來て公團の手持五百万トン近いものを少しずつ出して行かなければならぬ。この技術的操作をどういうぐあいにやるか、その点をお聞きしたい。
#6
○宮幡説明員 こまかい事務的の操作は係官をして説明いたさせますが、最高の方針を述べますと、これは川上委員の御説明の通り、三月末日までに全部貯炭の整理をしろと言いましても、これから後に参ります貯炭の有効需要の引起ということが適切に行われまして、幸いにいたしまして石炭の消化が順調になつて参りますれば、これは一つの杞憂に関すると思います。不幸と申しましようか、何と申しましようか、有効需要が起こらず、御心配のように貯炭がさらに累積されておるという状態になりますれば、これに三月末日には完全に拂うことができない。同時にお尋ねの、それでは配炭公團廃止のときに貯炭のたな上げをするという方針は一閃したか、かようなお尋ねでありますが、ただいまのところ配炭公團を九月の末日なりあるいは十五日なりに廃止することになりましたならば、その瞬間にはどうしてもたな上げという状態が起ることは、これは好むと好まざるとにかかわらず避け得ない事情でありまして、別にこの方針を放擲したとは思わないのであります。ただたな上げいたしましたものを関係方面の指令に基きまして、順次ダンピングとならないように、市場を刺戟しないように、でき得ましたならば三月の末日までに処理する方針を今後進めて行こう。石炭の需要状況、生産状況をにらみ合せまして適切な方策を講ずる以外にないと考えております。
#7
○川上委員 その次に炭價の價格の統制の廃止でありますが、價格の統制を廃止してこれを野放しにすることになると、今の状態から見て、ずつと先は別としまして、近い将來には需給のバランスが完全に保てるという見込みはまずないと思う。そうすると價格が必ず暴落すると思うのですが、この点は当局の方ではどうお考えになつておるか。價格暴落と同時にこれは中小炭鉱にかかつて來る。そして販炭の猛烈なる競争が起こつて來る。その上に自賣体制が中小炭鉱はとても十分整いませんから、結局大手筋炭鉱の販賣機関に頼むという結果になるに相違ない、そうすると大手筋炭鉱の販賣機関は、企業利潤と兼ねて商業利潤と両方とるということになる、その間に石炭價格というものは非常に競爭を通じて暴落して來る。この間から中小企業は非常な打撃を受けて破滅する。この点についてどうお考えになつておるか。これが一点。
 第二点は、價格を野放しにいたしますと、必ず石炭と言うものは地域によつて炭價がかわつて來る。それから季節によつて炭價が変わる。そういたしますとこれは基礎産業でありますから、これがただちに鉄鋼にしろ、発電にしろ、その他のものに影響して來るわけでありますが、影響して参りますと、一体現在立てておられる價格体系ともいうものが維持できるかどうか。石炭の價格が動揺し、浮動するといことになつて、どうして價格体系を維持するのか。これをまた中心にいたしまして、どうして生産体系を維持することができるか。これに対して、具体的な形で、そうだとか、そうじやなくてこういうふうにするのだということをお知らせ願いたい。
#8
○宮幡説明員 炭價が暴落を來すであろうという御想定になりました前段の御意見につきましては、これは一つの見方でありますから、一應川上委員の前提に立ちまして、炭價の暴落が來るであろう、こういうことをひとつ仮定の事実といたしまして、考えさしていただきたいと思います。炭價が暴落して参りましたならば、どの程度暴落するのか、あるいはどのふうになるか。これは御意見のうちにもありませんでしたが、こちらでもちよつと見当がつかない。公團を廃止いたしまする準備期間中、一應メリツト制を採用しておいて、メリツト制によりまして、炭價を自費体制におきましても、この点に保つというような方法をとりたいということは、事務当局としてその筋と交渉させました事実でありますし、また安本におきましてもさような手続をとられておるのであります。炭價の暴落の点につきましてはあるいは見解の相違になるかもしれませんが、ひとつさように御心配のように全然問題にならない炭價が実現する、こう考えられる面においてでなく、もつと有効需要によりまして適当なる基礎産業としての炭價を保ち得ますような事態も、それぞれ各方面に起つておりまして、たとえば窯業関係で見ますと、今まで板ガラス等の生産が、石炭の供給が不円滑でありまして、貯炭が一日か二日というような危機に追い込まれておりました関係上、いろいろな意味におきまして炉の休止を余儀なくされておりましたが、ただいまでは板ガラスはおもなものは二工場でありますけれども、これらが石炭の供給の円滑に便乗いたしまして、ただいまでは休止中の炉をすでに火入れをしようという準備にまで参つております。窯業関係におきます需要等を從來の面から見ますと、一つの有効需要が起つて参りまする形を示しております。そこでこういう抽象的な考え方で炭價の暴落なしと安心しておるものではありませんが、同時に先ほど御覧の中小炭鉱は、大炭鉱の販賣系統の中に入つて行くであろうということでありますが、これは関係筋の方のメモと申しましようか勧告と申しましようか、その中の一部分にカルテル組織の再生ということは嚴に戒める。あくまでも自由競爭の形をとるわけであります、價格及びその他運搬というような問題につきましてのカルテル式の操作はいけない、かような意味が書かれてありますので、これも行えないのであります。ただ一つ残されましたものは、川上委員が御保留になつておりまして、当省の大臣が出たときにお尋ねのある問題だと考えておりますが、また大藏省とも直接交渉しております問題でありますが、金融措置によりましてこの炭價の暴落を防ぎ、しかも公團の清算機関におきまして金融措置を得まして、この暴落があるといたしますならば、これを押えて参ります工作を講ずべきだろうと思います。いずれご質問がありまして、大臣からもお答えがあると思います。ただいまその方面に向いまして一生懸命努力させていただいております。
 次の地域、季節によります炭價の相違、これが必ず現われて來るということは甲も乙も認められる事実であります。戰前におきます石炭の輸送距離等が鉄道によります実績を見ますと、おおむね百キロを越えておらないというような実際もありますので、石炭は生産地域を囲続いたします産業に配分されるというのが、自然の姿であろうと思うのでありまして、從いまして地域差もできましようし、冬季暖房用を要求いたします寒冷地におきます季節的な需要もありまして、從つてこれに伴う價格の差等もできて参ると思います。これに関しまして川上委員の御意見の、價格体系をどうする、生産体系はどうするというお尋ねでありますが、價格体系につきましては安本からも御出席がありますので、プライス・コントロールをいたしております安本の方からお答えをいただくことにいたします。生産体系も同時に價格体系と関連がありますので、これも安本の方からお答えを願いまして、当省として補足すべきことがございましたら、後刻申させていただきます。
#9
○増岡説明員 石炭の地域的なあるいは季節的な変動のために、現在の價格体系、價格統制組織にどのような影響があるかというお尋ねでありますが、この点については、御意見のように、産炭地においては現在よりも價格が下りますし、産炭地からかけ離れた土地においては價格が上るということになりまして、その間現在のように配炭公團が全部價格のプールをやつているというような状況等がかわつて來るわけであります。現在においても必ずしも全國一本の價格ではありませんので、産炭地では産炭地でない土地よりも値段が安いということになつておりますが、この状況が配炭公團をはずした場合には、さらにかけ離れて來るということになると思います。しかし御承知のごとく、現在の統制物資におきましても、必ずしもすべての價格がプールされているということでなくて、その生産費を構成しているものの價格は、地方によつてあるいは季節によつてまちまちになつておるのを基礎にして、ある一本の價格なりあるいは数本の價格をきめておるということが建前になつておりまして、その間の幅につきましては、これを消費する業者がいろいろな物資をまぜ合せることによつて、安いものもあり高いものもあるということで、プールをしてきめられた價格の範囲内で賣るということになつておりますので、石炭についても、今後は公定價格を石炭消費する物資についてきめる場合においては、ある一定の標準價格というようなもので、全國的には大体このくらいの價格だということで織り込むことによつて、價格体系をきめて行くということが可能であろうといいうふうに考えられます。なおつけ加えますと、かように石炭その他のものについてある程度の價格差を設けるということは、工場立地と言いますか、そういう見地からはむしろ適当な措置であろうというふうにも考えられますので、私どもといたしましては、現在のところ石炭の價格がこういうふうにかわつて來るということになつた場合には、電力についてもそういうような考え方を取入れて、ただちに地域的な原価を適用するということではありませんが、現在のところあまり地域的にかわつておらない電力の料金について、発電地帶と発電地帶でない地帶については、多少價格差をつけて行くというようなことをいたしますると、電力の方では安い、石炭の方では高いということになつて、これを消費する生産業者においては、まつたく同じというわけには行きませんけれども、大体同じような基準において、生産をやつて行けるというようなかつこうになるのではないかというふうに考えまして、そういう方面についても研究をとり進めておるわけであります。
 それから石炭の統制をはずしてしまいました場合に、種々のこれを消費しますところの物資の生産計画というものに、どのような影響があるかということでありますが、これは從來石炭が非常にネツクであつた場合においては、これを割当てることによつて、あるいは割当てた数量を消費するということで生産計画が組まれるというために、石炭のいわゆる配当計画というものが、物資の生産量を決定するということになつておりますが、石炭が自由の取引になつた場合には、石炭の数量をもつて計画をして行くということはできなくなりますので、これについては、その他当該産業について最もネツクになるところの物資によつて、生産量を計画して行くということになろうと思います。輸入の物資につきましては輸入数量に支配されるでありましようし、また全般的に言いますると、電力の状況はただいまのところ御承知のごとき需給状況であるから十分でないということで、この配当割当は今後も続けていかなければならないと思いますから、大体の産業につきましては電力のペースによつて生産計画を立てて行くということが可能であろうと考えられます。しかし電力のみならず、先ほど申しましたように、たとえば綿業につきましては、輸入綿花の数量によることもできましようし、あるいはゴム製品につきましてはゴムと綿糸の量によるということもできるだろうし、そのほかいろいろの物資につきましては、個別的にいわゆるネツクになる数量によつて、その生産計画がきまるということになろうと思います。概括的な計画は大体石炭から電力に移つて、電力のペースによつて生産計画が立てられて行くことになろうと考えます。
#10
○川上委員 カルテル化は許されないのだから、この自賣体制の中では、中小企業は中小企業で大手筋炭鉱の販賣機構の方に依存できないから、價格はいよいよ暴落することになり、投賣りするよりほか方法はないことになる。そうすると價格はいろいろの状況によつて下りもするし、非常にでこぼこができてしまつて、今御説明がありましたように價格体系はどうしても維持することができないことになる。石炭の價格が確定しないでどうして價格体系を維持することができるかということは、今の御説明ではどうしてもわれわれには了解することができない。これが第一であります。第二はやはり生産体系の問題でありますが、四千二百万トン計画という政府の生産体系はできている。ところが機能の説明でも四千二百万トン計画はこれより少くなると言われる。それからこの消費でありますが、消費が自家用にまわる、暖房用にまわるということで片づくという。しかし今日できている四千二百万トン生産計画は、これを暖房用にどんどんまわしたのではもうくずれてしまう。これは輸出入の貿易を中心とする生産計画が、貿易の行詰まりでくずれると同じような形で、石炭を中心とした現在の生産計画はくずれると考えざるを得ない。たとえば鉄の百八十万トン計画はくずれないかどうか。そのほかの生産計画は一向変動しないのかどうか。編成がえなさるというが、この点はどうなつているか。これをもつと大きい目で見れば、ドツジ・ラインという線で立てられた今までの計画というものは崩壊を早められたと思う。またせざるを得ないと思うが、これがそうでないのですか。この点事務当局の方でけつこうですから、もう少しはつきり御説明願いたい。
#11
○増岡説明員 生産計画の点から申し上げますが、現在の四千二百万トンの出炭計画に基いて立てられましたあらゆる物資の生産計画は、今お話がありましたドツジ政策と言いますか、それの前でありますから、いわゆる物の建前をおもにして計画を立てたものであります。すなわち石炭を四千二百万トン掘れば、これは消費が可能である。あるいは鉄鋼についても同様、消費あるいは輸出というものが可能であるという建前で立てたものでありますが、その後の変化によりまして、必ずしも物の計画だけでは生産計画は成り立たないということに相なつて來ておりますので、当然これは現在の事情に應じて生産計画をあらゆるものについて組みかえる必要が起きて來ておると思います。結局いかなる消費というか、有効需要があり得るかということを檢討して、これに対應して生産計画を立てて行くということに相なろうかと思うのでありますが、安定本部においてもいろいろ現在の情勢から、有効需要というものを測定をいたしておりまして、これに基いて從來立てたいわゆる物の面だけで考えた生産計画というものを、有効需要の測定ができますれば、それに應じて各種の産業とにらみ合せまして建て直すことに相なろうと考えます。
 それから價格の点でありますが、なるほどどんどん価格が暴落するということでありますれば、その都度これを使つて行くところの生産物の價格が、むしろ從來の改訂が上に向つて改訂されたのを、下に向つて改訂して行くということに相なろうかとも思うのであります。石炭の價格の見通しにつきましてはなかなか困難でありますけれども、非常な暴落というか、三割かあるいはもつと多く暴落するということもおそらく考えられませんし、これはもとより先ほど御意見もありました貯炭の処分とも関連があるわけでありますが、ただ價格体形の維持という問題は、價格体系ということは、御承知の通りに最高價格の維持という建前でやつておりますので、現在におきましても價格をきめられたから、その價格が最高であり、最低であるということでなくて、最高價格という建前になつておりますので、もし石炭の價格が公定價格に織り込んだ價格よりも多少下つたという場合においては、生産物は公定價格はなるほどある程度高いけれども、石炭の価格は下つたいうことのために、公定價格より下まわつた價格で取引されるということに相なつて行くと思います。ただ價格のいわゆる体形といいますか、公定價格の形といたしましては、石炭價格をある一定の價格に算定をいたしまして、これに基いて計算をして公定價格をきめて行くという形になろうと思いますが、もしこれ以下に石炭價格が下つた場合には、おのずからこれを使つておる生産物の価格は、公定價格より下まわつた價格で取引をされるということになるわけであります。
#12
○川上委員 御答弁によつて、從來の政府の立てておつた生産体系はくずれたという御答弁だと私は思います。これはやりかえなければならぬ結論です。價格体系も今までの考え方ではいけなくなつた。これも破れて來た、こういう結論になつたと思います。これをこれ以上問題にしましてもしかたがないが、特に私が言うておきたいことは、現内閣の生産体系というものがここに崩壊を始めた。言いかえれば民主自由党に政策がくずれて來た。明らかに石炭問題を中心として破れて來た。先がだんだん見えて來たというように解釈せざるを得ない。これは事実です。何も憎たれ口を言うわけじやない。これは非常に御注意なさる必要があると私は思う。
 続いて少し聞きたいのですが、貯炭の管理は資源廳でなさるのですか。これは私の方で先に言うようですが、あるいはどこでなさるのですか。聞くところによると、貯炭の管理は九月十五日以後は資源廳でやる、配炭從業員は全部首切る、こういうようにきめたというような話も聞いておるのですが、はたしてこういうことになるのでありますか、これが一つ。
 第二の問題は、この貯炭の管理の間に重大なる不正が行われるのです。必ず行われる。最近にも大きな不正が起つておる。すでに檢察廳も動いておるのではないかと思う。これは石炭價格を中心とする摘発その他によつて出て來る。その結果資源廳は二十五日から公團貯炭の拂出しの交渉をいたしておるようでありますが、この問題はおそらく不正問題にからんでおるのではないかと思う。こういう問題が非常に多く出て來ておる。この貯炭の管理は資源廳のどういう役人によつてやらせるのであるか。これは非常にたくさん手がかかる。資源廳が管理するとして、何人の手でどうしてやるのか。首ばかり切つておる。こういうことをしたら、不正続出、えらいことになる。この点にどういう手をお打ちになつておるか、この点を簡單でよいですから具体的に御答弁を願いたい。
#13
○中島説明員 貯炭の管理は配炭公團の精算人がすることになつております。そうして一般精算事務に関しては、これは大体精算人がみずからやるわけでありますが、貯炭の処分につきましては全般の情勢との関係が非常に深いのでありますから、これをいついかなる方法でどれだけ出すかということについては、資源廳ないし安本と十分連絡をとつてやる、こういうふうな方法でやりたいと思つております。
 それから管理は先ほど申しましたように配炭公團の精算人がやる。精算人は一名か二名かでありますが、公團の現在の職員のうちのある部分が、これは前に申し上げたましが、五千五、六百人の者が精算事務として残してもらいたいと今言つておりますから、そういうふうに残りました職員と、責任は精算人の責任において管理を行う。從つて実際の実務に関しましては、資源廳その他が直接にタツチいたしません。ただわれわれがタツチするとすれば、ただいま申し上げましたように、貯炭をいついかなる方法で拂い出すかという具体的な問題につきまして、全般の情勢とにらみ合せまして相談をする、こういうふうに考えております。
#14
○川上委員 ついでですからこの際あとで質問しようと思つた点に触れますが、そうすると管理のために相当の手がいる。これは公團関係の從業員によつてやらせる、こういう御答弁でありますが、そのほかにも関係しますから、現在公團從業員一万二千、この從業員がこの前のおよその政府の腹案、何人をどこに、何人をどこにということがあつたのでありますが、現在において一万二千人をどう処理なさる御計画であるか。これを数字的にお知らせ願いたい
#15
○中島説明員 ただいままでに大体判明いたしました数字は、精算事務の方に今まだ交渉中でありますので確定的とは申し上げられませんが、われわれの希望としては五千五百人程度とりあえず残す。それから販賣機構その他に就職のあつせんをいたしておりますものが、現在のところ三千五百人程度は大体目途がついております。從つて残ります者がかりに五千五百人と三千五百人といたしますと、九千人になりますから、二千二百人の者が残りますが、これを今後どれだけ賣り込み得るかということが、われわれの努力として残つておるわけであります。
#16
○川上委員 ついでにこの際承つておきますが、今の一万二千人の配炭公團の從業員の問題であります。中小炭鉱その他の企業の整備その他その他から出るところの失業者、これがきのうの御答弁では、三万一千人の予定であるということでありました。これは一定の赤字を出しておる炭鉱と、一定のある水準の低品位炭を出しておる炭鉱を中心として、そこにおる從業員の数を出して、そうして三万一千人ぐらいだろうという御答弁であつた。ところがこれはすでに実情に即さないと思う。大きな炭鉱でも、もうすでに一部の炭鉱は閉鎖せんとしておる。それから小さい炭鉱でも特殊な事情によつて存続するものもあり、また一定の赤字あるいは一定の低品位炭の水準を越しておる炭鉱でも、継続可能な炭鉱もあれば、また非常に継続に困難な炭鉱もあつて、きのう御説明になつた三万五千人というような数次ではなくて、もつと非常にたくさんな数の失業者が出ることは明らかである。具体的の数字も出せますが、これは時間がかかるから私は申しません。事務当局の方で大体見当がついておると思います。この人々をどう処置するかということについて、これは一般の失業対策の方にまわさなくちやならぬというような御答弁であつた。ところがそれはまつたく逃げられておるのである。六百万も出る一般の失業者の対策も全然できておらぬ。百万円、百億円の失業対策費云々の問題が新聞にたびたび出ましたが、一つも実現しておらない。のみならずこれは聞くところによると、一つも実現しそうもない。そこに持つて來て数百万の失業者が出て來る。これに対して一体どうお考えになつておるか。これは放つておかなければしかたがない、こう考えられるのであるか。あるいは実際に何かお考えがあるのであるか。これは商工次官の方から御答弁をお願いしたい。重大な問題だと思います。この問題を一般失業救済対策だからということで、炭鉱関係をほうつておかれるということは非常に無責任だと思う。これに対して当局としてはやはり目鼻をつけて、一般失業対策の中で考えるべきでありましようけれども、この際炭鉱がこういう状態になつておるとすれば、政府当局としてはおよその見当、計画をつけて折衝なさるのが当然だと思います。失業の方はお前の方でやれ、おれの方は救済せぬでもよいのだという形は、行政としても政治としても私は非常に無責任だと思います。
#17
○宮幡説明員 川上委員の御心配はごもつともだと思います。現在政府当局で考えておりまする配炭鉱團廃止によりまする直接的な過剰人員の処理については、中島局長からお答えいたしましたように、御意見の相違もあるようでありますが、ここで御了承をいただきたいと存じます。全体的に言つて三万五千人というような失業者じやない。もつとたくさん出る。数字を示さぬがたくさんだという御説でありましたが、これはもちろん石炭の縮小生産となりますれば、さようなことはまず第一番目に考えなければならないが、これに対してすべて私どもの方の考えでは、さようにたくさんの失業者を出さないようにあらゆる施策を講ずるように考慮し、かつそれに向つて実施に移したいと考えておりますが、一應本席におきましては川上委員の御心配になる数字の失業者が出た場合という意味において、一應の考え方を申し述べさしていただきます。失業対策の問題は全体的の、たとえば労働者の失業対策にまかせておけばよいのか、こういう御口吻もありましたが、もちろん失業対策には平面的と立体的のものがあるように思つております。配炭鉱團の廃止に伴う炭労その他の関連の失業者が出た。これも労働者のただいま仰せられた百億の見返り資金運用の失業対策の中で漠然とまかなう、こういう意味では明らかにそれは逃げ口上になることは御説の通りであります。しかしながら失業対策というものをつぶさに考えてみますると、直接失業者を救済する。この仕事によつてこの甲を救うのだという失業対策と、全体に間接的に起りまする労働力の吸收という対策と二つあるわけであります。後段に申します労働力を吸收いたしますところの失業対策というものは、甲乙丙丁によつて直接描かれるものではなくして、一つの事業なりあるいは関連的な仕事が振興することによつて起るものでありますので、あらゆる産業が、先ほどもたいへん手きびしく御判断をいただきましたが、ドツジ・ラインがくずれ、民主自由党の政策がすでに崩壊したのだ、從つて生産は全然起らぬ、こういうことになれば、國をあげて失業の洪水になるでありましようが、現在の政府といたしましては、経済安定九原則の中におきまして、ドツジ・プランを忠実に行いまして、ぜひとも輸出を中心といたしますあらゆる産業の振興をはかりまして、これに失業いたします労働力を吸收して参りたい、かように考えておる次第でありまして、これは時間とときを要することでありますので、どうぞしばらく――政府の施策に対しまして十分御監視をいだたくことはもちろん異議ありませんが、現在の問題に直面して、できたらどうするのだ、甲をどうするのだということに対しましては用意はございませんので、この点も御了承いただきたい。結局総括的に過剰労働力というものを産業の振興によつて吸收する。この大方針以外には、あえて百億の見返り資金を直接失業救済に使う、かような意味でなく進んで参りたい、こう考えております。
#18
○川上委員 御答弁を承りましたが、いずれの説においても行政の整理をやる、あるいは生産計画、産業計画において失業者が出るであろうと予想されるような政策を行い、これをやるときに、そこから出て來るところの失業者の対策なくしてやつたためしはない。資本主義といえどもこれはやつておらぬ。ところが今の状態を聞きますと、まつたくこの対策なくしてどんどんやつておられる。これは非常に遺憾なことだと思う。必ずこの対策を中心とし、國内購買力を決して引下げないという方法をとらなければ、再建というものはできるものじやないと思う。この席において非常に抜けておると思います。しかしこれに議論だと言われるかもわかりませんから、これ以上触れませんが、これははなはだ遺憾であり、現内閣の一番欠点であると思います。これはつけ加えておきます
 さらにもう一つ今の問題に関してもう一度聞きますが、公團職員の轉職についてさつき希望として意見を述べられました。五千六百人の貯炭管理人ということを言われましたが、これはどうしてもいるからお使いになるのですか。政府は使うつもりだと言うて、決して、このつもりをやらない。そこでこれは絶対いるからそれだけは使うつもりでおると言われるのですか。使えば非常に助かると言われるのであるか。それから公團職員辞任の問題ですが、職の確保ということについて希望的な数字は委員会では必要がない。言うべきではない。政府はこうやるのだ、こういう腹だということをはつきりと聞かしておいていただきたい。
#19
○中島説明員 五千五百人という数字は公團の貯炭処理その他清算事務のために、われわれとしては必要だと認めておりますが、予算の問題がありますので、ただいま折衝中である、そういう意味で申し上げたのであります。從つてわれわれとしてはぜひともこれだけの人間を残したいと思つております。それから三千五百人という数字を申し上げましたが、これは希望数字ではありませんので、大体現在までに目途がついておる人数でありまして、残りの者をこれからわれわれの努力によつてどれだけ確保できるかという問題であります。
#20
○川上委員 もう一、二の問題について質問したいと思いますが、これは政府当局としては一向関知しない、こうお答えになるだろうと思いますが、きのうの民主自由党の廣川幹事長は、炭労の指導者諸君に対してこういう言辞を弄しておる。清算公團に何とかして買い取らせることはできるだろうと考えておる。こうしないとなかなかこれは困難だ、こう言われております。これは民主自由党の考えだろうと思います。つまり今後公團廃止後清算公團に買い取らせるような方法を講じなければ困るだろうと思うておるというようなことを言われておる。それが一つ。それからこれは明日の質問のときにも詳しく聞きたいと思うのでありますが、政務次官も見えておられますから聞いておきたいのでありますが、貯炭融資については二百億くらいは絶対にいる。木炭でさえ百五十億くらい補償したのたから、石炭も二百億、三百億補償するのはあたりまえだ、これを大藏省預金部から用いる考えを持つておる、こういうことを言われたのですが、政府の方ではどうお考えにつているか、この二点をちよつとお聞きしたい。何もこれは政府の見解でありませんから、知らぬと言われればそれまででありますが、與党の幹事長の談であますから、事は重大だと思うのです。
#21
○宮幡説明員 たいへん情念の入つた御注意であります。廣川幹事長談で発表されましたのは、私の承りますところによると、公團が清算機関として炭の買取りをする、こういう発表のようでありますが、この点ただいま通産省としましては、さようなことは金融とともに考慮すべきことでありまして、心がまえの中に、さようなこともしなければ中小炭鉱等を救済できぬではなかろうかという一つの構想は持つておりますが、これを実行に移そうとか、あるいはこうしようとかいう具体的なものは、金融措置と相関連して申すべきことでありまして、いまだ具体化しておらないことでありまして、東省としてこれを考えており、同時に廣川幹事長の声明せられました点につきましては、いずれの方面で発表がありましたか、われわれ廣川幹事長からはさような意見を承つておりません。従いまして極端な御返答を申し上げますれば、それに誤報ではなかろうかとさえ思つております。私は誤報であると確定するものではありませんが、現在の私の立場では民主自由党の幹事長から、さような意見は聞いておらないことをはつきりと申し上げます。
 それから二百億ぐらい金がいるだろう。おそらく二百億では完全に公團廃止以後の措置を考えますと、十分ではなかろうと心配しておるのであります。しかしこれを預金部資金から運用することは、すでに川上委員も御承知のように、預金部資金の運用のわくも一應きまつておるわけでありまして、みだりに公團を廃止するからそれに運用をつけるということはできないのでありまして、これまた一つの情報であろう。二百億の金融をつけなければならないことは戸和でありまして、ただいま公團の廃止に伴いまする財政的処置といたしまして、当面の責任者でありまする当省として、この財政措置を各方面にわたりをつけて、打開の道を開いておりまして、おおむね公團の証手形等を順次決裁するにさしつかえない手配が、ほとんどでき上る段階まで進んでおります。從いまして二百億を預金部から直接これに使うということは、その構想の中には入つておらないことをはつきりとお答えいたします。
#22
○川上委員 本日は小さい事務的な問題、これをかなりな時間質問いたしたのでありますが、根本に触れる問題がたくさんありますので、これを明日大臣御出席のところで、あらためて質問をさせてもらいたいと思います。きよう承りますところの結論としては、前後措置を何一つ具体的に考えておらないで、十五日に公團を廃止するということをやつておられるということより考えられない。これは非常に重大だ。あとの措置が十分にできないで、いたずらに十五日にしやにむにこれを廃止するという方法をとるならば非常な混乱を起す。價格において混乱し、生産において混乱する。これが生産体系に及ぼし、價格体系に及ぼし、非常に重大な結果を招來するだろう思う。この点については明日あらためて御質問いたしたい。
 なお最後にもう一つだけちよつとお伺いしておきたいのですが、現在炭鉱には二箇月以上の遅配が行われておる、この遅配が多いのは、中小炭鉱の方にますます多い。これが十五日に今私が申しましたような形で廃止されることになりますならば、大混乱が來ますから、いよいよこれは拂いができなくなる。金融の道もまだ十分についておらない。前後の遅配に対する態勢も完成しておらない。その他の失業の受入れ態勢もまだできておらない。これを野放しの形でやりますならば、就業しております労働者に対する現在三箇月の遅配があるというような問題は、絶対に解決することができない。この問題についてどうお考えになつておるか。どういう処置をするようにお考えになつておるかということを簡潔でけつこうですから、はつきりと御答弁をお願いしたい。
#23
○宮幡説明員 もちよつと川上委員にお伺いいたしますが、遅配といいますのは、賃金の支拂いの遅れておることですか。物資配給のないことですか。
#24
○川上委員 賃金遅延です。
#25
○宮幡説明員 はなはだ不滿足なお答えで申し訳ありませんが、ただいま石炭管理局なり生産局へ入つております当省の事務当局の調査では、遅配の起つたという報告を受けておらないのであります。これはたいへんずさんなこととおしかりを受けるかもしれませんが、現実は賃金の遅配は仰せのように遅れていないという程度の申入れしか、受けておりません。ただいまそれに対してどうしようと考えておりません。早速実情を調査いたしまして、さような事実があるとするならば、これは炭鉱を救うと同時に、労働者も救わなければなりませんから、これに対する対策も考えさせていただきたいと思います。しばらく時間をお許し願いたいと思います。
#26
○川上委員 今の遅拂いの問題は、重要な地位にある政務次官がこれを御承知になつておらぬというところに、今日の政府の反労働者的な態度が明らかに現われておる。これは実際不届きな話で、山では遅配はたいへんなことなんです。この問題を御承知ないというに至つては、非常に遺憾とする。そこで私の力でも資料を整えます。そうしてまたもう一度これに対して御答弁をお願いしたいと思います。私の質問は留保しまして打切ります。
#27
○今澄委員 この前私は富幡政務次官に問うて直接お答えを得ております。それで一つだけお聞きして、あとでまた各関係者、大臣の方に責任ある御答弁をお願いしたい。私がこの前富幡政務次官にお聞きしたのは、いつ政府は配炭公團を廃止するかということに対して、九月三十日までにやるというお答えでありました。管理局としては九月三十日までにやる自信があるかと聞いたところが、これについては政府の方針であるから、目下九月の貯炭の凍結と、つなぎ資金の問題が解決すればやりたいが、なかなかできないということでありました。その後わずか十日しかたたぬのに、まはやそれが十五日も繰上つておる。しかも政府はそれについて自信があるということについて、富幡政務次官はものの十日もたたぬのに、二週間も繰上る点についての御見解をこの際承つておきたい。
 もう一つ配炭公團の廃止の問題は、この前聞いたときには政策が行き詰まり、日本における價格改訂の結果、ドツジ・ラインの影響によつて、有効需要の減退から石炭の滞貨が生じ、配炭公團の融資その他がだんだんと詰まつたからやるのではない。全体的の政策の上に立つて、この配炭公團の廃止を取上げたのであるというお答えでございました。今日の事態を見ると、すでに一日も早くやらなければ配炭公團自体に関する融資の問題、あるいは貯炭の問題等々、実にこれにどうしようもないので、少くともこの前までは随時國会で諮つておやりになつたらどうかという私の質問に対しては、それは一應そういうふうなこともわかるから、臨時國会に諮つてやるように、ひとつ考えて研究したいというお話でございましたが、その後の情勢を見ると、どうも臨時国会へ諮られる模様はございません。私にそれらのことから判断すると、この配炭公團の問題は政府の統一ある價格体系と、いわゆる補給金の打切り等で原價は高くなり、有効需要は起らないという時間的なこういつた現象から手を打ち得ないので、とにかく逃避する形において配炭公團置逃げというような意味がある、この点についてのあなたの御見解と、最後にもう一つ、先ほど申し上げた臨時國会へ諮つて、國民輿論の前でこれを廃止することが妥当であろうと思うと、あなたはこの前答弁なさいましたが、今日においてはどういうような御心境になつておられるか。以上三点について簡單な御答弁を願いたいと思います。
#28
○宮幡説明員 今澄委員から御注意的な御意見がありましたが、御意見として承ることにいささかもやぶさかではありません。しかしながら速記録をごらん願いますればこの点はよくわかると思います。九月三十日を目途として配炭公團を廃止するならば、準備期間四十五日と想定いたしまして、八月十五日から販賣機構の発足をさせたい。九月三十日を目途とすれば、さような想定になるであろうということ、從つて発足をいたしますれば、九月三十日に配炭公團が中止になるということが予想せられるというお答えをしたはずであります。從いまして九月三十日を限つて、九月三十日に必ずやるのだ、それに一日も二日も相違がないのだという固定的な答弁はしてなかつたつもりでありますから、この点はどうぞ御了承を願いたいと思います。同時に、九月十五日に繰上げなければならないというのに、この席において申し上げるのもはなはだ遺憾でありますが、実は九月一日にやつたらよかろうというような有力な意見さえ出て参りました。しかしながら準備の態勢が整わないときにやることははなはだ危險でありまして、もともと三十日の予備期間が必要であるが、これに若干の余裕を見て、四十五日と想定したくらいの状況でありますので、何とか九月一日という線を取消してもらいたい、かようなことから折衷的に九月十五日と出したわけでありまして、もし九月十五日が当初から配炭公團廃止の目途となつておりまするならば、自賣体制への販賣業者の訓練のための発足は当然八月一日になる、かような事情でありますので、この点はぜひ御了承願いたいと思います。
 それから有効需要が減退したことによる処置でなく、全体的な政策からこれを廃止するというような答弁を私がいたした、かようなことでありますが、この点もみずから申したことをはつきり覚えておらないこともはなはだ残念でありますが、そういう趣旨のことは確かに申しております。日本の経済の早期の安定と、早期の自立、國際経済への早期の参加を希望する以上、あらゆる保証金は打ち切つて、價格の國際的なさや寄せをする。それには生産も興り、あらゆる企業の合理化がまず欲求されるものであると言う総合的な見方から、こういうものを順次廃止して行くのだ、こういうお答えをしたことは確かでありまして、私一政務次官ではありまするが、内閣としてはその方針に現在においてもかわりのないここをはつきり申し上げます。
 次に國会に諮つて配炭公團を廃止するかどうかというご質問であります。これはよく心得ております。まことに有力な御意見でありまして、そのときも申し上げましたように私も議会人であります。國会は國の最高権威であつて、でき得べくんばぜひ國会へ諮つてかような措置を講じて行くというのが、適切妥当ではなかろうかと考えておつて、ただいまでもその氣持はうせません。しかしこれは私個人の考えのみが全体の政策に現われるわけでもありませんので、この國会の時期等の関係から間に合わない場合もあるだろう。そのときにはぜひとも委員会の皆さんの御賛意を得てやつて行く、かような方向をとりたいというようにお答えしておきました。とにかく現在の内閣におきまして、國の最高権威であります國会を尊重いたしますれば、当時と寸豪もかわつておりません。どうぞこの点を持に御了承願いたいと思います。
#29
○今澄委員 もう一問だけ事務当局の方にお尋ねします。事務当局では今の自賣体制が整つたところはどことどこで、どこは大体何月何日から何日まで自費体制がスムースに動き出すという調査があればお聞かせ願いたい。
 それから今の貯炭の問題でありますが、大体桟橋あたりに積み上げられている炭があれば、何ぼ自賣体制があつてもだめです。山口縣で調べてみたところが、貯炭場のうしろのたんぼの中にどしどし移行して炭をためるなどという、まことに見ていてわれわれは意外の感に打たれた。あなた方のいわゆる配炭公團をして、荷役受渡して不便のないように、貯炭をどこかへためるという具体的な方法は、どのようにやつておられるのか。この二点をお伺いしたい。
#30
○中島説明員 販賣業者の事務の状況は、一々届出もありませんので正確なことはわかりませんが、大体大手筋の方はもうすでに九月一日から十分受渡しができるという程度に進んでおります。問題は中小方面でありますが、結局において中小会社つまり指定会社に関係しているような中小炭鉱は、現在までのところまだ十分進んでおりません。ただこれに対しては、私どもは金融の関係から申しましても、また実際の販賣業務の関係から申しましても、さしあたりは指定会社を十分活用することによつて、つまりまとまつて動くことによつて、ほかの方に送れないということでありますから、その方向でおやりになつたらよかろうということを勧めております。その点について多少の問題はありますけれども、すでに十五日という期限が示されたからには、おそらくその方面でもそれを目標に多いにこれから進められるわけでありまして、これについては今後一層私の方でも促進するつもりでおりますが、はたしていつから完全にやれるかということははつきリ申し上げられない。
 それから貯炭場の問題でありますが、相当に各種の炭がたまつているということは事実でありますが、この切りかえに関して、公團の方でもあらゆる手を通じて、できるだけ貯炭場を明けるという点について努力いたしております。つい最近公團の担当である石炭局長が現況を観察して帰つて参りましたが、その話によると、大体のところ現在までに相当なところまで明けた。ただ今後、かりにすべての炭鉱がそれぞれ自分々々の貯炭場を持ちたいいうことでスペースを要求されると、それだけの貯炭場を十五日までに急に明けることははなはだむずかしい。しかしながら中小炭鉱でありましても、指定会社等にまとまつて來られれば、大体それに充てられるだけのスペースは十分明けられると思う、こううことを言つております。
#31
○今澄委員 もう一つあなたに質問しますが、大体配炭公團のわくをはずすにしても、石炭の需要が非常に多いときならに別ですが、今石炭も補償金を打切られるというので、各産業とも腹一ぱい石炭を入れている。こういうようなときに、配炭公團の九月十五日の早期の打切りと言うことになると、われわれ政治家として日本の産業の復興を念ずる意味合いから、あなた方でどこにどういう自賣会社ができたか、われわれは報告を受けぬからわからぬといつた程度では困る。明日大臣がお見えになるから、事務当局の方で資本金幾らの販賣会社が全國どこどこにできて、しかもどういう能力があるということを、配炭公團とも打合せの結果、資料をひとつ出していただきたい。
#32
○中島説明員 あらかじめお答えしておきますが、現在までに販賣業者の届出をしているのが、全國ですでに三千を越えております。しかも届出の登録の申請書の中には、資本金その他の点ほこまかく出ておりませんし、そういう点を明日までに調べると申しても不可能でありますので、この点御了承願います。
#33
○神田委員長代理 お諮りいたします。先ほどの理事会におきまして、本日は一時までやるという一應の申合せでありましたが、なお時間の余裕かありますから、この際鉄鋼に関する調査を進めたいと思いますが、御異議ありませんか
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○神田委員長代理 御異議なしと認めます。それでは鉄鋼の調査に移ります。質疑を許します。小金君。
#35
○小金委員 鉄鋼の問題も非常に重要な問題でありまして、かつ價格差補給金の撤廃等をめぐつて、これまたわが國の生産業界及び貿易方面に重大な影響を及ぼすものと思います。そこで昭和二十四年度の鉄鋼の生産は一應百八十万トンというふうに伺つております。これに大事な特殊鋼もあるし、またその他銑鉄の生産原料であるところの石炭、スクラツプ、鉄鉱石の問題等いろいろありましようが、ますここで政府当局から、鉄鋼の生産状況及び價格差補給金撤廃に関連する鉄鉱の値上げの問題についての概略を、御説明をしていただきたいと思います。
#36
○始関説明員 ただいまご質問のございました最近の鉄鋼の生産、需給の関係、それから補償金の廃止の問題を中心にいたしまして、政策上の問題につきまして概略御説明を申し上げます。
 資料を準備いたしましてお配りしてありますが、その一番上の表をごらんいただきますと、最近の生産の実績がございますが、普通鋼々材という欄に、四月から六月までの生産実績が出ております。四月が十四万四千トン、五月が十五万三千トン、六月が十五万八千トンでございまして、七月も六月にほぼ近い実績でございます。これによつてわかりますことは、いわゆる百八十万トン計画はすでに五月、六月においてそのペースに到達していると言うことができると思うのであります。なおその結果として、この裏の二枚目に普通鋼々材の在庫等の表がございますが、在庫はほぼ一箇月半ばかりでございまして、非常に多すぎるというほどではございませんが、在庫も相当ふえまして、國内における需給の関係もだんだん樂になつて参りました。さような事実と、それから國際的な鉄の生産がだんだん順調になつて参りまして、アメリカはもとよりでございますが、日本とドイツを徐きましては、ヨーロツパの各國でも、鉄の生産は大体戰前のレベルに到達しておるというような状況になつて参りましたために、終戰後日本の鉄鋼業にはいろいろな弱点、欠陷があつたわけでございますけれども、そういうものに対して今日までは世間が大目に見ておりましたが、こういうような生産の回復と需給関係の好調によりまして、鉄鋼業に対していろいろな意味の批判が加えられるようになつて参つたと存じます。その批判の一つの大きい部分がいわゆる補給金の問題でございます。それからもう一つの点は、アメリカの援助による石炭、鉄砿石の輸入の問題でございまして、この二つの点から、日本の鉄鋼業に対して、相当熾烈な批判の声が起つているというのが、ただいまの日本の鉄鋼業の状況であろうと存じます。
 最初に補給金の問題でございます。これは大分前からの問題でございまして、実は本年の四月の予算編成の際にも、ある程度補給金を削減して、そのかわりに消費者價格を若干上げることが適当ではなかろうかという意見もあつたのでございますが、当時は都合によつて実現するに至りませんでした。
 補給金がどの程度いるかということでございますが、これはお配りした表の四枚目にございます。これをごらんいただきますと、補給金の種類が三つございまして、第一に輸入補給金が百四十七億円ばかりでございます。第二が鉄鋼向け石炭の値引きでございまして、これがトン当り三千円、総額で百六十五億円でございます。第三がいわゆる狭義におかる鉄鋼の補給金でございまして、これは製鋼用銑、鋳物用銑、半製品、鋼材、鋳鉄管等で、これが三百八十六億、全部を合計いたしまして、大体七百億前後の補給金が今日出ているわけでございます。これは予算的に申しました説明でございますが、なおこれを鋼材のトン当りについて申し上げてみますと、一番標準でありまする棒鋼のベース物のただいまの販賣價格は大体一万円でございます。正確に申しますと一万百二十円でございますが、各種の補給金を全部やめますと、三万円ちよつと上になるわけでございます。從いまして現在一万円で賣つておるものを、三万円内外のところまで値上げしなければならぬ。額で申しますと、一万円の場合において二万円の金額を適当に処理しなければならぬということになるわけでございます。そこでただいま申しましたように、補給金の予算の絶対額が非常に大きいばかりでなく、トン当りについて出されておりする幅も相当に大きいわけでございますので、これをはずさなければならないという根本的な点はもちろんでございますが、そう一挙にはずしてもうまく行かぬだろうからということからいたしまして、大点三回ないしは四回にわけて廃止するということに相なつた次第でございます。そして九月の五日ごろにその第一回の分がはずされるだろうと思いますが、第一回の分としては輸入補給金のうちの一部分、つまり石炭について出されておりまする分、それから鉄鋼向け石炭の値引額、この二つでございまして、予算の額としては百四十億ないし百五十億というものが、本年度分について削減されることになつた次第でございます。
 この百四、五十億のものが銑鉄のトン当り單價あるいは鋼材のトレ当り單價に、どういう影響があるかという点を申し上げてみますと、鋼材につきましては、大体生産者價格に対して二割から二割五分程度が上り、また消費者價格に対しましては大体五割内外上る。つまりただいまの鋼材の消費者價格を一〇〇といたしますと、生産者價格は一八〇ぐらいになつておりますので、生産者價格に対しては二割ないし二割五分、消費者價格に対しては五割内外が、この第一次の措置によつて上つて参るという関係に相成ります。それから銑鉄につきましては、銑鉄の消費者價格は生産者價格に対して非常に低率で、生産者價格が一万三、四千円で販賣價格が一万三千六百円でございますので、こちらの方は販賣価格に対する値上り率がやや大きくて、一二〇%程度の値上りになるという関係になりつております。
 こういうふうに値上りをいたしました結果輸出がどうなるか、あるいは國内で賣れるかどうかという問題が、非常に大きい問題になると思うのでありますが、輸出につきましては、もともといわゆる生産者價格で輸出をいたしておつたのでありまして、それが二割程度上りましても、いわゆるフロア・プライスとの関係、あるいは実際の取引のドル價格との関係等から申しまして、それほどに高い價格ではないと考えられます。ただ既契約のものにつきましては、若干輸出の奬励という意味合いからいたしまして、何とか考えてやる必要があるだろうという問題がございますが、この点はいわゆる價格差益の徴收の免除の問題とからみ合いまして、ただいま安本、物價廳、大藏省等の間で審議を進めておる次第でございます。なおただいま申しました輸出の既契約分の問題につきましては、直接鋼材のほかに機械あるいに造船というようなものも、同時に問題になつておる次第でございます。それからこういうようにして價格が上りまして、それが國内でさばかれるだろうか、あるいはこれを使う機械工業あるいは造船業というような方面に、どういう影響があるだろうかという点でございますが、第一に申し上げなければならない点は、ただいまの鉄の消費者價格は、補給金が出ている結果といたしまして、国際的には非常に低い價格になつております。たとえば銑鉄はアメリカの四十ドルないし四十五ドルに対しまして日本では十ドル、鋼材のたとえば棒鋼について申しますと、アメリカでは七十五ドルでございますが、日本では一万円、つまり三十五ドルぐらいになるかと思いますが、非常に割安な價格でございます。從いまして、こういう若干の値上りはございましても、二次、三次と次の段階、あるいは次の次の段会の場合は別といたしまして、今度五割程度値段が上りましても、國際的にはまだ安いという関係になつていると思います。もしこの若干値上りをした鉄鋼を使つて、造船業や機械工業が成り立たぬというものがありといたしますれば、これは鉄の部門における責任と申しますよりは、そういう機械工業ないしは造船業の方面におきまして――あるいはこれは必ずしも製造の分野だけではなくて、輸出のやり方その他いろいろの問題があろうかと思いますが、要するに鉄以外のところにそういう責任があるというふうに、一應推定してよかろうかと考えておる次第でございます。もちろん消費者價格が五割上つた價格で、買手がこれを買つて行つてくれるということであれば問題にないのでございますが、必ずしもそうは行かぬだろう。たとえば四割までしかし上らぬという場合におきましては、製鉄メーカーは一割の勉強をしなければならぬ。消費者價格で一割の勉強をするということは、生産者價格から見ますとほぼ五%ないし六%でございますが、そういうような部分につきましては、製鉄業者のいわゆる企業努力によつて、勉強してやつて行くという結果になるだろうと思うのであります。最初第一回目の値上り率を八割にするか、あるいは五割程度にするかという点につきまして、政府の部内にもいろいろ意見がございましたが、八割では私のただいま申しました製鉄メーカーが勉強する割合が少し大きくなり過ぎまして、ついて行けないだろう、しかし五では何とかついて行けるのではないかと考えまして、私どもはそれを強調したのでございますが、結果といたしましては、そういう私どもの主張に近い線で案がまとまつて参つた次第でございます。第一回の値上りが五月の初めにございまして、その率はただいま申し上げましたように、鋼材の消費者價格では五割見当、それから銑鉄では十割ちよつとという程度でございまして、これによりまして若干需要の減あるいは購買力がそこまで行かないという点があろうかと思います。が、それに先ほど申し上げましたように、これを後方の部門、つまり造船業あるいは機械工業という方面の努力、鉄鋼業自体の努力、それから鉄鋼にいろいろの原材料を提供いたす方面の努力、この三つの方面の努力によりまして、どうやらやつて行けるだろうというふうに考えて間違いなかろうかと存じております。それから兆ほど申し上げました例によつて申しますと、一万円に対して二万円の補給金があるわけでございますが、今度片づきましたのは、二万円のうちの五千円程度でございまして、なお一万五千円というものが今後の問題として残るわけでございます。これは先ほど申し上げましたように、來年の四月と十月の二回にわけてやるか、あるいはもう一回わけまして、再來年の四月の三回にわけてやるかという問題が、ただいま残つた問題になつております。この点は予算の編成の問題にからみまして、これからまたいろいろ論議の的になると存じます。そういうふうにいたしまして、すベての補給金をはずしました最後に、日本の鉄鋼がどうなるかという問題でございます。この場合におきまして、ここにいろいろ数字がございますが、日本の鉄鋼業が原料や燃料を取得いたします價格が、現在非常に割高でございます。これをかりにもしアメリカの鉄鋼業と同じ價格で取得できるというような操作をするといたしますと、その場合におきましては、銑鉄につきましても大体四十五、六ドルということになりまして米國の工場渡し價格と大差のない結果になります。なおアメリカから輸入するといたしますと、CIFジヤパンで六十六ドルというような計算に一應なるわけでありまして、輸入をいたす場合よりは、國内でつくりました場合の方がはるかに安いという結論になるのでございます、それから棒鋼を標準といたしまして、鋼材につきましても大体近い結論が出るのでありまして、輸入をいたす場合よりは、國内でつくりました場合の方がはるかに割安である。それから原料や燃料の取得價格の不利な分、この分につきましては、たとえば近距離のところに資源を求めるとか、あるいは日本の船を使うとか、それはそれとしての対策を講ずるといたしまして、そういう前提のもとに日本の鉄鋼業がやつて行くといたしますと、米國渡しの價格に比較いたしまして若干は高いのでありますが、その高い程度は一割というほどではない。五%内外であるという計数が一應出て参るのであります。補給金をだんだんはずして参りますと、日本の鉄鋼業も非常に苦しいと思いますが、ただいま申し上げましたように、ドル価格に換算いたしまして、大観いたしました数字等について申し上げてみましても、まつたく望みのない数字ではないというふうに見受けられますので、今後いろいろな意味の対策を講じまして、日本の鉄鋼業の自立化ができるように努力して参らなければならぬと存じております。なおもう一ついわゆるドツジ氏の言う竹馬のもう一本の足であります、主としてアメリカの援助によります輸入の原料、燃料の削減の問題がございますが、これは主として石炭についてただいま問題になつております。これは日鉄の輪西工場で成功いたしましたように、輸入炭なしに北海道炭だけでコークスができるということからいたしまして、その方法をできるだけ廣く採用しよう、そうすることによりまして、輸入炭を極力少くするという方向にただいま努力しております。この方法によりますと、いわゆるドル資金の節約ができるということがあるばかりでなく、一方におきましては、それの方が裸にいたしました石炭の輸入價格に比べまして相当に割安になり、原価的に申しましても、それからドルの節約という点から申しましても、その方が有利であるという結論になるわけであります。技術的に成功いたしましたので、そういう方針を進めて参りたいというふうに存じておるわけであります。最近の鉄鋼状況、鉄鋼政策上の問題につきまして、簡單でございますが、一言申し上げました。
#37
○小金委員 時間がありませんので、いろいろ承りたいことがたくさんありますが、次の機会に讓りまして、まずただいまの説明によりますと、六百九十九億八千百万円ですか、これは全部撤廃してしまう。この補給金は全部なくす。しかし特例としてアメリカと同じような立場にまでこぎつける程度の、原料等の補給金は出すようなふうにも今うかがわれたのですが、その点いかがですか。
#38
○始関説明員 その点が実は原燃料の目下の日本の立場からする不利な分だけは、ややしばらとく申しますか、続けていいというような考え方もあるわけでございますが、それと同時に、原燃料を非常に安く持つて参りますと、つまり輸入の奬励のような形になりまして、先ほど申し上げました國産のものになるべくきりかえて行こうという政策と衝突するわけです。その辺をどう扱うかということが、実はきまつておりません。今度の場合は輸入石炭の方が、國内の石炭よりちよつと一割見当高くなるように拂下げ價格がきまります。そこまでは補給金を出すということになります。今度の問題につきましては、何か製品の補給金に切りかえるとか何とかいう形にしなければならぬと考えますが、まだはつきりきまつておりません。
#39
○小金委員 鉄鋼の價格は、万般の物價体系に私は影響を及ぼすものだと思いますが、加工工程の密度の高いものと加工工程の低いものとによつて、ずいぶん瞬料の上りが強く響くだろうと思います。そこで價格体系についていろいろ伺いたいことがありますが、きように時間もありませんし、一應これだけの、今鉄鋼局長が話されたような数字で行つて、マル公を撤廃するような計画はございませんか。
#40
○渡邉説明員 お答えいたします。鉄のマル公撤廃は順次はずして行つた場合に、需給関係からむしろマル公を撤廃した方がいいじやないだろうかという事態が起り得ると思います。しかし片方でアロケーシヨンもない、價格もないというものに價格差補給金を出すという事態が、はたして適当かどうかというようなことを考えて参りますと、最近でマル公がむしろ最高價格になつておりまして、マル公で賣らなければならぬというわけでもありません。しかし價格差補給金を出しておる限りにおきましては、マル公をはずすことはどうだろうかというふうに私どもは考えております。
#41
○小金委員 マル公が最高價格であるという以上は、メーカーが勉強してそれより安く賣つた場合は、もちろんそれは違法状態ではない。そうするとそこで今度は差益金の徴收とか何とかという問題が起り得るわけでありますが、勉強してメーカーが安く賣つた場合において、差益金か何かでとられるというようなことは、私はきわめて不都合だと思う。そこでマル公が最高價格であるならば、この際一挙に差益金というようなものは徴收しない方がいいと思いますが、その点はいかがでございますか。
#42
○渡邉説明員 價格差益金は、この制度を始めますときは一應の意味があつたものと思つております。ただ現在のように一應物價が安定状態になつて参りますと、價格差益金によつて特別な課税をやるのがいいか、あるいはその差益を普通の利益と一緒にしまして、法人税なり所得税なりという課税の方法にした方がいいかという点は、相当議論の的になると思います。御承知のように今度のシヤウプさんのレポートの中に、價格差益金は全体としてはやめるべきだ、ただ從來補給金を出していた物資について、補給金を打切ることによる値上りに対する分は別だ、こういうような一應の意見が出ております。それで政府といたしましては、一應あの勧告は勧告としまして、もう一ぺん差益の問題はとつくり検討してみたい、かように考えております。
 なおもう一つ、今の御質問の中に多少誤解というか、この際申し上げておいた方がいい点があるのじやないかと思いますが、それは現在のように價格差益金を続けてとつて行きます場合におきしては、こういうやり方をやづております。たとへば鋼材が現在の公定價格で一万円である。今度五割値上りになつて一万五千円になつた。ところが現実には、鉄鋼局長が先ほど心配されたように一万四千円でしかない。こういう場合に、われわれの今までのやり方を踏襲して参りましても、別集の一万四千円と一万円との差額四千円だけを課税の対象とする。公定價格で五千円上つたからといつて、五千円を價格差益の対象にするような不合理、むりなことはしておりません。從つて公定價格が一万五千円に上がりましても、たとへば相かわらず一万円にしか賣れないということになりますれば、價格差益は発止しない、こういう取扱いになつております。
#43
○小金委員 鉄鋼の價格の問題になりますと、今鉄鋼局長から説明があつたように、どこの原科をどう使うかということで相当な検討を要するものがあるし、スクラップの値段、混鉄率、一貫作業でやつた場合と、そうでない場合といろいろなことがある。ことに抜術上の問題についてもちよつとお尋ねしたいのでありますが、時間の関係もありますし、まだ同僚の御質問もあるようでありますから、私の質問は本日はこの程度で打切ります。
#44
○今澄委員 時間がありませんから、簡単に宮幡政務次官にお尋ねします。鉄鋼の問題については始関局長の詳細なお路で大体わかりました。ただ私どもはあとの來年の四月あるいは九月というふうに、これを全面的にはずして行こうという施薬の影響への考慮というものは、もう少し根本的になされなければならぬと思いますが、これに他日に譲ります。ただ私は肥料の補給金の問題がとか、電氣銅の問題であるとか、いろいろ問題が重なつておりますが、今のところ当面一番大きな問題は、價格差補給金については、銅が当然一番大きな問題であります。それで私は政務次官に今の一連の價格差補給金というものをはずして、日本の現在の産業状態の上において、政府は全部はずして押し切つてやつて行かれるのか。それともその影響を補うべく融資をするとか、あるいは特別買上げをするとか、あるいは何とか奨励金の形で交付するとか、あるいは関係方面の意向もあるが、それらの全体を含めて新しい手を打つて、産業への打撃を除いて行かれようとするのかどうか。強引に價格差補給金を全部取除かれる方針かどうかということについて、宮幡さんから第一点としてお伺いしたい。
 第二点は日本の價格体系と言われるけれども、現在において政府はわが國のたとえば元の六十五倍の安定帯物資、労働賃金八千三百円に対して一体物價をどの辺にとどめるかというような、そういう國全体の上からの総合的な價格体系というものを考えられて、その中における價格差補給金の操作によつて、一つ一つの物資の間の不均衡を是正されようとするのか。そういうようなものはこの際全部ぶち投げて成行きにまかせる、自由販賣に全部を持つて行こうというのか。この点をお聞きしたい。
 第三点は、銅の問題でありますが、この前宮幡さんから御親切ないろいろなお話を承りましたが、あれたらすでに二週間を経過しておりますが、銅の價格差については買上げで行かれるの價格差については買上げで行かれるのが、ぞれともどういう御方針があるのか、あるいは政府の手持の銅のストツクをどういうふうに処分されるかということについて、第三点としてお聞きしたいと思います。
#45
○宮幡説明員 今澄委員からもお尋ねの、強引とみな補給金をとるのかという、その強引という言葉の解釈に苦しんでおるわけでありますが、あるいは私の方で申し上げますことが、今澄委員のお考えと違う点があるかもしれません。補給金をとります趣旨は、私の繰返して申し上げること、また政府としても声明いたしております通りに、産業の自立をねらうわけでありまして、自立を阻害するようなことにならないようか考慮を拂いまして、そうして順次これをとつて参りたい。これは一貫した方針であります。從いまして先ほども鉄鋼のことについて来年の四月、来年の十月ということをもつと考慮すベきではないか、こういう御意見しごくごもつともだと思います。特に鉄鋼におきましては、この点について重大なる考慮を拂いまして、当初八月十五日、十月一日、來年の三日末日までをもつて全部なくなるようにしろという、これこそ吸引な御注文でありましたが、これを一應御了解のもとに順次影響を少くいたしまして、最終目的であります経済の自立が達成できますように促進させるべく、努力いしておるわけであります。
 第二の点は、ちよいと伺い漏らじましてたので、もう一度お尋ねを得てお答えすることにいたします。
 第三の銅の問題でありますが、第三の銅の問題につきましては、前会も申し上げましたように、輸入補給金の年間予算の二十八億の半額十四億を削減するように、かようなことで要求の面が財政的な立場から参つたわけであります。しかしくどくど申し上げますように、補給金をとるということは、産業の自立ということであります。必ずしも財政的の事情に押さるべきものでない、かような見解で勘案いたしてみますと、銅の生産というものが計画生産の月割よりも少少上まわるような形になりまして、予定しました十月一日までには十四億以上の補給金を現実に支拂わなければならない、かような問題になるそうであります。そこでその筋の御意向としましては、八月に二割、九月に四割、十月一日から全廃という方向をとれというようなお指図もありました。これでは何としてもやりきれません。そこでただいまの交渉の過程は、鉱山局長が参つておりますから、なお詳しく申し上げさせますが、大体十月一日から全廃の方向に行くことはやむを得ない。しかしながらその後生産が過剰になつて来るということがもし予想されるならば、これは一應政府で買い上げたい。政府と申し上げましても、その買い上げる方法等はまだ具体化しておりませんので。関係筋との交渉によりまして、ぜひ買上げ等の措置によつてやりたい。その價格につきましても、やほり輸出價格等を見合いにいたしまして、適当な價格で三百六十円レートを標準といたしました額で買い取ることが妥当ではなかろうか、かような意見を事務当局として持つておりますが、どうも関係筋の方としては、十万二千円が適当じやなかろうかというようにただいま押されております。これも最終目的であります産業の自立ということを阻害しない方向に何とか勘案したいと思いまして、目下交渉の過程にあります。なお詳細の数字につきましては、鉱山局長の方からお答えすることにいたします。
#46
○神田委員長代理 それでは本日はこれにて散会いたします、明日午後一時より引続いて委員会を開きます。
    午後一時散会
ソース: 国立国会図書館
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