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1949/04/02 第5回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第005回国会 決算委員会 第3号
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1949/04/02 第5回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第005回国会 決算委員会 第3号

#1
第005回国会 決算委員会 第3号
昭和二十四年四月二日(土曜日)
    午後一時二十九分開議
 出席委員
   委員長 本間 俊一君
   理事 川端 佳夫君 理事 松田 鐵藏君
   理事 戸叶 里子君 理事 井之口政雄君
      中馬 辰猪君    大上  司君
      船越  弘君    南  好雄君
      島田 末信君    清藤 唯七君
      畠山 重勇君    前田榮之助君
      小林  進君
 出席政府委員
        大藏事務官
        (会計課長)  大槻 義公君
        大藏事務官
        (司計課長)  平井 平治君
        運輸事務官
        (会計課長)  粟澤 一男君
        運輸事務官
        (総務局長)  三木  正君
        逓信事務官
        (主計課長)  横田 信夫君
 委員外の出席者
        專  門  員 大久保忠文君
        專  門  員 岡林 清英君
三月二十四日
 委員金塚孝君辞任につき、その補欠として奧村
 又十郎君が議長の指名で委員に選任された。
四月二日
 委員廣川弘禪君辞任につき、その補欠として大
 上司君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
三月三十日
 昭和二十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和二
 十二年度特別会計歳入歳出決算
の審査を本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 理事の互選
 昭和二十一年度歳入歳出総決算、昭和二十一年
 度特別会計歳入歳出決算
 特殊財産資金歳入歳出決算
    ―――――――――――――
#2
○本間委員長 これより会議を開きます。
 前会一名の理事が保留になつておりましたが、これを私から指名いたすことにいたします。
 島田末信君に理事をお願いいたします。
    ―――――――――――――
#3
○本間委員長 今日は日程に一應掲載をいたしておいたのでございますが、まず大藏省の方から一應説明を聽取することにいたしたいと思います。
#4
○平井政府委員 臨時事軍事費特別会計の跡始末の関係を御説明申し上げます。
 昭に和二十一年度の臨時軍事費特別会計を打切りましたときに、その打切つた際における不明額が三百八十一億五千五百余万円でございましたが、昭和二十一年に大藏省令を出しまして、その不明額は判明の都度大藏大臣の定めるところによりまして、当該経費に復活整理することといたしておつたのであります。從つて、この三百八十一億五千五百余万円というものは、日本銀行の総括帳の臨時軍事費特別会計の口座から落しまして、昭和二十一年の一般会計の歳出外の口座に記帳いたしまして、判明の都度組みかえ整理することとしておつたのであります。そういたしまして、昭和二十一年度中に、その金額で判明いたしたものが二百十五億八千五百余万円ございました。これは昭和三十二年の大蔵省の通牒によりまして、日本銀行が組みかえ整理して、臨時の跡始末の勘定に繰入れた経費でございます。次に、その締切り当時、臨時軍事費の剰余金が百七十九億八百余万円ございました。それからその後二十一年度に、歳入で收入済額が判明いたしましたので、この会計に入れた金が一億二千八百余万円あります。それから臨時軍事費特別会計分として、同年度に入つた金が三百九十余万円、合計いたしまして、一億六千八百……。
#5
○本間委員長 説明の途中でありますが、今説明しているところは、昭和二十一年度歳入歳出決算檢査報告の二ページになつております事から……。
#6
○平井政府委員 その合計額は一億六千八百二十余万円でありまして、合計いたしました百八十億七千七百余万円、これを前に申し上げました二百十五億八千五百余万円の金から差引きましたものが、三十五億八百余万円でありまして、これが昭和二十一年度末におけるところのこの臨軍関係の跡始末の赤字になつておつたわけであります。さらにその後、昭和二十二年度に入りまして判明した金額が、歳入におきまして七十万余円であります。歳出におきまして二百六十五億六千二百余万円でありまして、これをさらに先の金額から差引きますと、二百億七千七百余万円でありまして、これだけ臨軍関係として現在赤字になつておるわけであります。これは御承知の通り、昭和二十二年の法律によりまして、公債を発行して決済すべきであるのでありまするが、今日の経済状況から、やむを得ず、そのうち七十億円だけ一時借入金をいたしまして、あとは國庫余裕金をもつて、当時もまかない得、今日もまかなつておるのであります。この会計の跡始末といたしましては、現在のところ、以上申し上げましたように二百億七千七百万円の赤字をそのまま整理しておるわけであります。今後これを、先ほど申し上げました昭和三十二年の法律第四十二号によりまして、公債を発事行して決済をいつすべきかというのは、ただいま研究中でございます。
 以上簡単に御報告申し上げます。
#7
○井之口委員 今の御説明は、この二ページのところを御説明なさつたと思うのですが、これは非常に簡単であるのに、今の御説明は非常に複雑であつて、ちよつと見当がつかぬのであります。なおこの部分は、これはあとまわしにしまして、もつと詳しいもので、この点を報告してもらうようにしたらどうかと思いますが、どうですか。しかも、この臨時軍事費の特別会計の一切の決算をここでするのでありますから、これは非常に重大である。國民はこの問題に対しては非常に疑惑を持つている。それですから、この点はもう少しはつきり明らかにして、そのために大藏省の方でももう少し親切な資料を出していただいて、われわれはそれを檢討してみたいと思いますが、もう少し詳しい資料を出されませんですか。
#8
○平井政府委員 ただいま申し上げた詳しい数字は、総決算参照、昭和二十一年度歳入決算明細書、以下四本建に並んでおる書類でございますが、それの百九十七ページをごらんいただきまして、これの内容をなお御要求でしたらば、内訳をつくることにいたしたいと思います。
#9
○本間委員長 まだこれを皆さん御檢討なさつておらないと思うのですが、質問はまたあれば後ほどにいたすことにいたしまして、その次の説明を一應承ることにいたします。
#10
○大槻政府委員 順序で参りますと、総説に第二封鎖預金等による歳入納付に関する事項、以下ございますのですが、私便宜、お許しを得まして、一般歳出のところを御説明したいと思います。
 檢査院の檢査報告によ。ます事と六十ページ、不当と認めた事項のうち予算の使用及び物件の管理などが措置よろしきを得ないもの、という事項の一つとしての、名古屋財務局で木材を購入した件に関する御批難であります。
#11
○本間委員長 皆さんのお手元に差上げた、きようの印刷物がございますが、これの一番上の欄にありますのが檢査報告のページ数でありますから、一枚めくられて、三段目に一般歳出となつておりますが、その一番上が檢査報告書のページ数でございます。
#12
○大槻政府委員 この点につきましては、説明書の二十八ページに御説明申し上げている通り、檢査院の御批難に対しては、將來十分注意をしたい、こう考えております。その後の残余のものについては、ここに書いてあります通り、拂下げを行う方針であると御報告してありましたが、その後拂下げを促進いたしましで、千五百億程度のものをすでに賣り拂つております。なお残りがまだ多少ございますが、これについてもできるだけ早く拂下げをいたしまして、歳入に繰入れたいと思つております。
 次は、工事費の精算が著しく遅延しておるもの。これは、各都道府縣で行いました進駐軍関係の設営工事ですでに二十二年三月末までに工事ができ上つているにもかかわらず、同年の九月末においてもなお精算が進んでいない、こういう点の御批難であります。この点も、理由のいかんは別といたしまして、事実としては御指摘の通り遅延しておりまして、この点ははなはだ遺憾に存じております。その後極力精算を促進いたしまして、二十九ページに書きました以後におきまして、神奈川、東京を除きまして、他の府孫におきましては、ほとんど精算を完了しております。なお残りました東京、神奈川につきましても、近く精算が完了する見込みでおります。
 次に、七十一ページの物品購入代金の概算拂のうち過拙いとなつたものの回收に至らないもの。これも檢査院の報告の通りでございますが、その後係員をして十分督励して、昨年の八月二十三日までに十五万円を回收した次第でございます。その後会社が解散いたしましたので、清算人に対し債権の申立てをいたしまして、極力回收につき努力し、目下交渉中でございます。
 次は七十二ページの会計経理が特に不具なものも御指摘の点は終戦連絡中央事務局における問題でございますが、この点につきましては、答弁書の方の弁明書の三十ページ四のところに簡單に書いてありますが、はなはだ遺憾に思つております。で、係員を督励して証拠書類の蒐集に鋭意努力中である。その後の書類につきまして理説明いたしますと、本件につきましては第一の日本銀行仮勘定の問題、第二の終戦処理費の関係の分、いずれも精算を終了いたしまして、証拠書類等につきましても檢査院にすでに昨年七月三十日に全部提出済みでございます。なお精算の結果返納額というものがはつきりと数字的に抑えられたわけでありますが、これにつきましては特別調達廳に引継ぎまして、九十三万四千八百五十六円を昨年十一月の三十六一に歳入に納付済みでありまして、檢査院御指摘の点は、これによつて事後の処理が完了した。こう考えております。
 檢査院報告の第七十五ページの、職員の犯罪によりまして國に損害を與えた事項のうち、宮城縣の(4)の点でございます。この点につきましては、この職員は昭和三十一年十一月懲役五年の刑に処せられまして、また当時の縣の会計課長も監督上の責任を負いまして二十一年の暮に退職しております。なお返還金は、その後徴收方について努力している次第でございます。
 その次の七十六ページの(二)、工事費の支拂に当り誤拂をいたした石川縣の問題でございます。これは檢査院報告の通りでありまして、まつたく事務の手違いでありましてまことに遺憾に存じます。今後こういうことがないように十分注意いたしたいと思つております。なお責任者に対しては訓告処分をいたしました。
 次に七十七ページの(四)、特別の資金を保有するため虚構の事実に対し支拂いをいたした香川縣の問題でございますが、これも檢査院報告の通りで、はなはだ遺憾に存じております。本件に関連しました係員に対しては、退職並びに懲戒処分に付しまして責任を明らかにした次第であります。犯行に対しての刑事問題につきましては公判中でありましてその結果はまだ私ここに承知しておりませんが、そういう状況になつております。
 次に七十八ページ、請負契約金額の積算が当を得なく、かつ概算拂いのうち過拂いとなつたものの返納が遅れたという廣島縣における事例でございます。本件に関しましては、その後昭和二十三年四月に法律六十号に基きます、精算査定を行いまして、過拂い額は同年の十二月二十七日に歳入に納付した次第でございます。なお監督者に対しては、厳重な注意を喚起した次第でございます。
 次に七十九ページ、宮城縣の例で、請負金額、の積算が過大に失したという問題でございます。檢査院の御批難は、富城縣で適合軍利用のうまやの管理の経費として、二十二年五月から十月までの間に千二百十四万三千四百四十六円を支拂つているが、その請負契約金額の決定にあたつて、見積りが過大に失した。その理由として馬の乗馬料の見積りが過大である。それから雑費の見積りが過大であつたという点を具体的に御指摘があつたわけでございますが、この点につきましては、政府の國会に対する説明書の三十四ページに申述べましたように、本件の契約当時までのところ、病気になつた馬あるいは故障馬の補充は、その都度PR(調達受領書)の発行があつて、一々個々にそれを処理していたのでありますが、その年の四月からそのPRの発行が中止されたということもありまして、乗馬補充及びうまやの補修というものは、二十一年六月からの実績によりますと、月平均十五頭、という実驗に徴しまして、その難度の精算制はやめにして、業者に請負のやり方で月平均十五頭という計算に基いて、その経費で請負わせたのであります。ところがその後の実績は四箇月にわずかに十二頭、月にすれば三頭しか補充しなかつたというために、この面だけ見ますといかにも見積りが過大であつたということが言えるわけでありますが、そうしたこともはつきりいたしましたので、その後再びその都度実績精算をするということに方式を改めて、八月一日から契約を更新した次第であります。その後の状況を見ますと、補充馬は三箇月に五十三頭、月にいたしますと午均十八頭ということになつておりまして、当初の月平均十五頭と押えたことも、この数字から見ますと必ずしも過大ではなかつたというような結論も出ようかと思いますが、いずれにせよ、今申しましたように契約を更新いたした次第であります。なお雑費が多すぎたという点につきましても、この点も八月一日から三〇%の比率で認めていた雑費を二〇%に下げまして契約を更新した次第であります。なお監督者に対しては厳重な注意を喚起いたします。
 次に八十一ページで、競争契約に当り最低制限價格制度を採用したもの、これは戦災復興院で連合軍の設営行事を行う場合に、原則として競争入札を行うのでありますが、その落札者の決定にあたり、通常の競争入札でありますれば最低入札者に対して落すわけでありますが、この場合は入札者中予定價格以内品で、予定價格より一定の率を減じた額を下らない最低價格の入札をなした者を落札者とする、こういうやり方をとつておりました。この点に対しまして檢査院は、本來の競争入札の趣旨に反するではないか、こういう御批難でありましてこの点はその後御指摘の通り、昭和三十二年十月以降本来の姿の競争入札にやり方をもどして、その通り引続いて実行している次第であります。
 以上で大藏省関係の一般歳出関係の事項を終ります。
#13
○本間委員長 ただいまの中で御質問がありますれば……。
#14
○前田(榮)委員 ただいま御説明になつた点は、大体説明書に書いてある点をお読みになつた程度の御説明であつたのでありますが、ただこれを一々われわれが御質問申し上げる時間も相当長く、非常に複雑になりますから、一、二尋ねてみまするのは、たとえば物品購入代金概算拂のうち過拂いとなつたものの回收に至らないものの件の中で、三ツ輪商事株式会社に対しての過拂いの件は、会社が解散をして一部回收されたけれども、まだ残つておるように今御説明になつたのであります。この報告によりますと、二十三年二月まだ回收がされていないという。その後に十五万円か何ぼか回收されたような御説明があつたようですが、問題はこうしたものがその後時日を経過いたしておるのに、いまだに結末がとれておらないことであります。これはただこの件ばかりでなしにほかにもいろいろあるようでありますが、たとえば職員の犯罪により國に損害を與えた事事の(4)の分でも、犯罪者が決定いたして判決を受けておつて、そしてこれによつて賠償を命ぜられておる部分の中でまだ完納されておらない。この結末の点でありますが、今報告を受けたように、その後の時日も相当経過いたしておるのにただ注意を喚事起した、あるいはいろいろその担当者に対して懲罰をした、こういう御報告でありまするが、われわれ委員といたしましてはこれでは納得ができないのでありまして、もつと積極的にこうしたものに片をつけてもらわなければ國民に対して相すまないと思う。今申し上げたのは一例でありますが、三ツ輪商事株式会社が解散されたその後の金がとれるのか、とれないのか、とれる見込みかどうか、はつきり責任をもつてとつてみせるとわれわれにお約束ができるかどうか、そしてこれはいつごろになるのか、こういうことを明確にしてもらわなければ、われわれはこの決算に対しての腹がきまらないのです。そういう点をただ注意を喚起した、懲罰を受けたという、だけでなしに、その後大藏当局としてこれらの処分に対して、はつきりどういう決意をもつてどういう処分をつける見込み、あるいはその結果はどうなる、こういうところをもつとはつきりと御説明願いたいと思います。
#15
○大槻政府委員 ただいま御質問の点はまことに当然の御質問かと存じます。先ほどいろいろお話申し上げましたのもそうした点にふれて申し上げましたが、いささか説明不足の次第もあつたかと思いますので、重ねて申し上げますと、ここにございますたとえば名古屋の財務局で木材を買い過ぎて使わなかつた、あるいは腐つてしまつたというような問題につきましても、その後残つたものをせめて早く賣つて換價処分するということは、事後の処理としては、それを早く結末をつけるという意味において、促進しなければならない次第でありまして、この点につきましても、ただいま御指摘の通りに努力しておりますが、何分千七百石の材木でありまして、そのうち約千五百石を処分いたしましたが、まだある程度残つております。この点も先ほど申しましたように、すみやかに処理をいたしたい、こう考えております。
 それから物品購入代金の概算拂いが過拂いとなつたものを取返すというただいまの問題につきましても、その後十五万円は回收いたしましたけれども、先ほども申しましたように、会社解散というようなことにもなりまして、債権の確保にはその後努めておりますが、この点もその清算がまだ結了しないために、まだ最後の結論は出ていないという状況でございます。
 それから職員の犯罪によつて國に損害を與えたその返金参の処理がどうなつたかという点につきましても、これも共犯者が本件にはございまして、それらの者から昨年の十二月末までに二万円、本年の六月末までに二万円、計四万円を弁償するという誓約書をとりまして、その後の処理に努力している次第でございます。
 その他この報告掛に対する答弁書は、実は前にできておりますので、その後かくのごとく改善するというふうに、答弁書に申し上げている事項につきましては、せつかく努力をしている次第でございます。たとえば先ほど触れました終戦連絡事務局の経理が著しく悪かつたというような点につきましても、その後の整理は係員が非常に努力いたしまして、非常に困難な作業をよく結末をつけたというようなふうにも私ども考えておりまして、一々ここに答弁してある改善事項につきましては、その後誠意をもつて処理しているつもりでございます。
 なおさらに工事費の精算がひどく遅れているという問題につきましても、その後あらゆる手を盡しまして精算促進をいたしまして、これは業界に対する政府の債務でもありますので、努力いたしました結果、東京、神奈川縣を除きまして、その他はほとんど精算を終了したような状況になつております。大体以上のようなことであります。
#16
○前田(榮)委員 今の御説明によりますと、たいへん努力されているようでありますが、その努力の模様をわれわれはどの程度まで信用していいのかどうかという問題であります。もちろんただいまおつしやつたことを一から十まで疑つてかかるわけではありませんが、少くとも担当責任者が努力されるのは当然でございまして、ここでいまだに努力をしておりませんなどというようなお話があろうとはわれわれは考えておりませんが、しかしここへおいでになつて御説明をされて、われわれを納得せしめるだけのことができていないと、われわれも非常に困るのでありまして、この説明書をおしたためになつた後にも、全部の案件について一一それぞれの担当者を置いてやられておるだろうと思いますが、その担当者から全部詳細に聞いて、ここで説明せよということも、それは無理な点もありますが、これらの中で重要な点等は、少くともおいでになるときに、その担当者からあの一件はどこまで、どういうように進んで、どういう手段を盡しているかというようなところまで御説明願わないと、ただ努力されて、適当なる処置をとられていることは、法規の上から言えば間違いないと思いますか、ただその説明書をおしたためになつたその後の経過くらいは、もう少、具体的な説明がわれわれはほしいのであります。そうしないと、なるほどその後の処理について一年たち、二年たつうちには行とかなるだろう、こういうことでは困るのでありまして、これらの檢査院が檢査をして、不当だと認めている案件等は、すいぶん件数も多くなつて行く傾向があるようであります。昭和二十二年のごときは四百件に近い報告をされているのであります。だんだん件数はふえる傾向が見られるので、われわれは非常に遺憾に存じているのであります。こういう点について今度ここで御説明においでになるようなときには、この説明書をおしたためになつた以後における具体的なお話をもつと伺えると、なるほどこれは積極的にこれらの問題を処理する熱意が非常に旺盛である、というようにわれわれも認められるのでありまして、どうかその点もう一度今後おいでになるときには、担当者からもつと突つ込んだ説明のできるようにお願いを申しておきます。
#17
○大槻政府委員 御趣旨の通りにいたしたいと考えます。
#18
○井之口委員 議事進行についてでございますが、今のように一項目ずつ所問をし、そうして討論をしてこれを決定して行くのでございますか。
#19
○本間委員長 いや、そうではありません。議事の進め方は、一應今檢査院から報告された事項について当局から説明を聞き、事皆さんで御質問があれば、御質問を願うということで進めて参りまして、この委員会としては、持論を出しますのは、説明と質問が大体終つたころに委員会として採決になるのであります。ですから今は当局から説明を聞き、皆さんの御質問があれば御質問を願うということで審議を進めて行く過程にあるわけですから、どうかさよう御了承願いたいと思います。
#20
○井之口委員 さよう唐突のことで、あつちこつちから出されて今説明を聞いたので、質問の準備も十分にできておりません。そういう関係で一應質問があるときは、出すことにいたしまして、これで質問を打切らないで、あと残る場合は、またあとにまわしてすることにしていただきたいと思います。
#21
○本間委員長 井之口君から申出がありましたが、もちろん大藏省所管の説明を一應聞きまして、そうして終つたらあとは大藏省関係の質問ができないということはございませんから、一應当局の説明を聞いて、適宜そのときに御質問があれば御質問を願います。また委員の各位がお調べになつて、ぜひともこの項目について、この役所から実際を調査したという場合には、皆さんのお申出に從つてさようにいたして参りたい、こういうように考えております。
 そうしますと一應大藏省の方は、きようは御質問がなければこの程度にいたしまして、また御質問があれば御質問の通告をいただいて処置いたしたいと思います。それでよろしゆうございますか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○本間委員長 それでは引続きまして、逓信省の方から一應説明を聽取することにいたします。
#23
○横田政府委員 逓信省の会計檢査院の批難事項並びに決算の概要を説明いたします。
 まずお手もとに参つております会計檢査院の批難事項の内容につきましての説明とその後の処置について御説明いたしたいと思います。檢査院の檢査報告、逓信省関係は百四十二ページ以下にございます。まず第一はこの逓信省関係といたしましては違法と認めた事項、歳入におきまして二件、歳出におきまして三件、不当と認めた事項一件となつております。歳入におきましては、違法と認めた事項におきまして第一に用品勘定の過剰金を資本勘定の歳入に繰入れなかつた。この非違事項でありますが、これは昭和二十年当時の会計法におきましては、用品勘定の過剰金ができました場合は、資本勘定の歳入に繰入れる、こういうことに相なつておつたわけであります。当時は通信事業特別会計は一本であつたわけでありますが、その中に勘定といたしまして資本勘定と用品勘定と業務勘定の三勘定がありまして、その勘定を一應帳簿上におきましては別途会計のごとく処理するというような建前になつておつたわけであります。そういう関係で用品勘定の過剰金を資本勘定のできました場合は資本勘定に繰入れる、こうなつておつたのでありますが、昭和三十二年の四月からは新会計法が施行される、こういう見込みでありまして、前には三月一日に会計年度は終りましても、整理期間というものが残されておる。しかし二十三年四月一日以降から施行されます新会計法におきましては、整理期間というものをすべてなくする。こういう方針で進んでおりましたので、この用品勘定の過剰金というものが出ましても、これは新会計法の適用のもとにおいては、それは繰入れができない、こういうように解釈いたしておりましたことと、もう一つは当時会計法の改正とともに物品のたなおろしの調査をいたしておりましたので、その決算がいくぶん遅れた。こういう二つの理由で繰入れ期日を経過いたした。そのために繰入れができなくなつたという結果を來たしたのであります。しかしこれは実際上の会計法規的な問題でありまして、実際上の額といたしましては、資本勘定の收支計算表に示してありますように、資本勘定に移してその收入の部に計上いたして、実質上は遺漏がないように処理をいたして来たわけであります。ただそういう会計手続上の問題といたしましてその手続をあやまつたということにおきまして、はなはだ遺憾であつたわけであります。なお通信事業特別会計法が改正になりました以降におきましては、こういう問題は法規的にも起きて來ない。会計法におきましては、改正後は会計を一本として経理いたして行くと、こういう建前になりましたので、こういう手続上の問題は起きて來ないということに相なつておりますので御了承願いたいと思います。
 第二の法令に反して過剰金を繰入れなかつたもの、これも先ほど申しましたと同じように、やはり会計法規の建前の問題でありますが、実は昭和二十一年勅令第百一号という臨時的な法律が出まして、もし業務勘定に過剰金ができた場合は、一般原則といたしましては、従来それを資本勘定に繰入れる、こういたしておつたのでありますが、その臨時勅令で、業務勘定に過剰金ができても、そのまま業務勘定において保有して、それを次年度の業務勘定の歳入に立てるように、そのために現金の不足を来した場合は借入金にすることができる、こういう勅令が出たわけでありますが、その二十一年の決算におきまして、決算上この檢査院の御指摘になつたように、計算上は業務勘定におきまして一億四千何百万円の過剰金が出たのでありますが、そのうち二千七百万円を繰入れて、残額はこれを次年度の業務勘定の現金歳入に繰入れなかつたわけであります。その理由は、その当時におきましても通信事業特別会計は資本、用品、用度の三勘定になつておりますが、これは会計が一本であります関係上、現金支拂いに充てる現金というものが支拂元として一本で動かしておつたわけであります。ただ形式的に一應内部の勘定整理のために、おのおのの勘定の現金というものを一應別の帳簿にはいたしておりますが、実際の運用に充てる支拂元としては、この現金は一本に使つておつたわけであります。従いまして年度中途におきましては各勘定間に現金の繰りかえ使用をするということは当然起るわけでありますが、それが二十年度当時の終戦後の急縛した経済事情のために、見込みが幾分あやまつたというようなことで、この勘定間の繰りかえ使用を年度中に全部整理することができなかつた。そういう関係上、業務勘定の過剰金に相当する現金がそのまま業務勘定になかつた、しかしながら一方におきましては、收入未済という額で当然收入になるべきものがまだ受取になつていなかつた。從つて権利は持つておつたけれども現金になつていない、こういう額が当然あつたわけであります。そのために持つておる現金だけを、この二千七百万円の繰入れをいたしまして、残額は收入未済のままに收入未済金として、権利として処理いたして行つたわけであります。その收入未済金は次年度において收入になつて補填されている、こういうことになつておりますので、実質的には何ら影響はないわけでありますが、ただこの会計臨時勅令の通りにやるとすれば、その場合に借入金をして一應現金で埋めて、その收入未済の金が入つたときはまた借入金を返す、こういう手続をとれば、一番形式的にはよかつたわけでありますが、その一時借入金をせずに、收入未済金をそのまま計上いたして行くという手続をとつた、これが指摘されましたわけでありまして、法規の手続といたしましてはまことに遺憾の点でありましたが、実質的な点においては何らかわりがない、こういうことでありますので御了承願いたいと思います。
 それから次の歳出においての違法と認めた事項、第一に経費の年度区分をみだつたもの、本件は年度区分をみだつたものといたしまして二つの事項が指摘されておりますが、両方とも大体事項自身の性質としては同様であります。すなわち建築をやるにあたりまして、その年度末に全工事が終了しなかつたのに、全工事が終了いたしたものとして処理して支拂いをしたという事項であります。この点につきましてはまさに御指摘の通りでありますが、御承知のように通信事業も一つの事業でありますので、これらの建築物を建て、それが年度内に完了しない、ところが経費というものは、今の予算が、この事業の会計におきましてもやはり年度でがつちり切られてしまう、その経費はその年度だけしか使えぬ、こういうことになつておりますが、事実はその建物が中途半端にほつておけない、こういう事情が現実に相当あるということと、この両事項ともにその建物は大体やはり年度内に終了するという予定で進めておつた。ところが事実におきまして、セメント、瓦、のほかのものが予定の期日にどうしても入らなかつたというために、この予定が遅れまして、年度内に完了する予定のものが年度内に完了し得なかつた、しかしその支拂いはその年度内に終了した、その工事は次年度におきまして当然全部完了いたしておりますが、そういう事項を生じましたことは、当時といたしまして、はなはだ遺憾であります。ただこういう点につきましては制度上の欠陥も相当ありますので、その後における処置といたしましては、昨年度からこの建設方面の予算につきましては、繰越明許の許可を國会自身で受けまして、そういう工事については中途半端でほつておけないものを、予算的には中途半端でほつておけるような予算にするために、こういう事実上のことも実際の現場においてはやる、こういうことになつておりますので、昨年度からは國会において正式に予算明許の許可を受けまして、その予算に明許される繰越された予算でその工事を進めて行く、こういうふうに昨年度から改正いたして國会の御同意を経ることになりましたので、今後はこういう法規の形を合すためにうそをやるという問題は、こういう種類のものについては起きなくなることと考えておりまする
 その次に予算の目的外に経費を使用したもの、これは東京逓信局そのほか熊本、長野各逓信局で起きている事項でありますが、この購入の目的といたして一應倉庫そのほかの目的になつているものを、事実上は官舎あるいは合宿所、そういうものに使つておる、それから倉庫として購入目的になつているものが郵便局に使われている、こういう点につきまして、予算の目的外に経費を使用したことは違法である、こういう御指摘であります。事柄の結果といたしましてはまことにその通りでありますが、この実際上の必要の問題につきましては、まず東京逓信局で土地、建物を購入したうち、これは倉庫として購入いたしたのでありますが、これは当時建設勘定の款項目節の中におきまして、廳舎の買收費がなかつた。電信、電話の設備費としては逓信局に配分された予算に余裕があるということで、東京逓信局で電信、電話設備費でもつて郵便局の買收をした、こういうのでありますが、当時の蒲田郵便局の貸主から非常に追立を食つておつて、どうしてもこれを買收しなければならぬ。こういう情勢に迫られましたので、東京逓信局ではやむなしにこの事項をやつた、こういうことであります。こういう事項につきましては、その後におきましても、やはり予算措置をできるだけ計上して行くこういう方法をとるように努力いたしております。
 それから百四十八ページの不当と認めた事項、ます第一には、予算を流用して、給與の増加をはかるなど措置当を得ないもの。これはここに指摘されましたものは、当時御承知のように遠距離回線というものが戰火をこうむつて、また補修も戰時中怠つておつたために非常に状況悪く、ことに進駐軍方面からも相当この問題をやかましく指摘されまして、期限を限られてこの遠距離回線を急速によくするようにということで、逓信省内に回線統制本部を設けまして、急遽應急的な回復の途をはかつたわけであります。ところがこの経費を予定いたしておりましたものが、実際においては短期間に急速にこの工事を進めようということのために、最初の予定としましては一人七円五十銭、延人員十九万五千二百二十人、総額として百四十六万円のまかない物資を非常炊出しでやつて行く、そうして急速に工事をやつて行く。こういう予定でおりましたが、実際におきましては、期間を限られておつた関係もありまして、延人員が三十三万人まで増加した。それから物價の高騰によりまして、一人当り七円五十銭で足らなくなつて、当初予算額の百四十六万円のほかに二百二十九万円というものを工事費から流用いたしまして、そういう現場給食の事務費に充当せざるを得なくなつた。その工事費をそういう現場給食等の事務費に充当したことが不当である、こういう御指摘を受けたのであります。まことにもつて不当とは思いますが、当時の情勢からいたしますと、これを緊急に進めるために相当むりをしたために、こういう結果を來したのであります。しかしこれにつきましても、やはりこれが不当であることは不当でありますので、やはり責任者に対しましてはそれぞれの処分を講じて來ております。
 次に書類を作成して自由支拂いの限度を超過して支拂いをしたもの、これはただいまとしては問題ないわけでありますが、当時は御承知のように自由支拂い限度というものがきめられておつたわけであります。自由支拂いの限度が物件購入費の場合は二割、請負工事費の場合は請負業者が必要とする資材の購入に充てるべき金額の三割というような限度になつておつたわけでありますが、この工事は、実は通合軍の專用電話局、これは東京駅のすぐ向うにありまて、二六電話局とわれわれは称しておりますが、進駐軍の東京都内の回線を全部收容いたしております。その二六電話局の建設がまた非常に期限を限られまして、普通であれば三百日以上の日数を当然必要とする建設に約百日の期限を付せられて、急速にやることになりましたので、そういう関係上相当現場においていろいろなむりをせざるを得なかつたという関係で、物を買うにつきましても急速に調達する、また工事の請負も相当むりを工事の請負業者にしているという関係上、現場におきましても自由支拂いの限度を守るようにできるだけ努力はいたしたようでありますが、しかしどうしても指定期日間に竣工させたいというために、この限度を幾分超過いたしまして支拂いをした。ただ、その場合は、元來ならば自由支拂いの限度の例外につきまして、大藏省に事前に持つて行つて、大藏省の了承を受けてやるのが正当の手続でありますが、この現場における事務職員が少数で、かつ不なれであるということのために、そこまでの手続をせずに、実際上は自由支拂いの限度を超過して、しかもその超過を上司に隠すために、この自由支拂いをしたものを自由支拂いでないものとして支拂つたがごとくこの書類を整理しておつたという事例であります。しかしこれも実際上において悪辣なことは全然ないのでありまして、当人たちはこれによつて利益を得るというようなことも一つもいたしておりません。ただそういう手続をいたして会計法規をみだしたという点に問題があるわけであります。その点につきましてもやはりそういう責任につきましては官吏懲戒令によつてそれぞれ処分をいたしております。
 次に從業員の犯罪により國に損害を與えた事項、この点につきましては、はなはだ遺憾なことでありますが、終戰直後から部内において、あるいは通信事業に関連した部外犯罪者というものが相当多数出て来ておることは、われわれとしてもはなはだ申訳ないことであります。この原因は種々の面にあるわけでありますが、まず第一には、社会一般の世相ということが一つの大きな原因であろうと思います。第二に、われわれの方の事業自体の内部における原因といたしましては、戰爭中いろいろ手続を簡易化した。いろいろな証拠書類についても、できるだけ簡便な道を選んでその書類を略するというような手続を戰争中とつて来たわけであります。それから戰争によつて証拠書類が焼けたままにいろいろなことを処理しなければいかぬ。こういうことが相集つてこの犯罪事項を相当起して来たわけであります。この点につきましては、逓信省といたしましてもその御戰爭中のいろいろな簡易手続は漸次正常な形にもどして来ておりまして、現在におきましては大体戰前と同様な手続にもどしております。なおこの犯罪の取締りにつきましては、一つは監察部を強化いたしまして、部内自身が自律的に犯罪の取締り、早期発見、それの処置ということに、迅速に当るという方法を講ずるとともに、その方法につきましても従来の手続、やり方と相当かえた方法をとりまして、アメリカの郵政方面の犯罪捜査手続も相当参考にいたしておりますし、いわば科学的と申しますか、いろいろなデーターの報告を随時とつて、それを集計すると、最も怪しい事故の多い局、その点数から当然どういう局が最も警戒を要するところであるというこ場とが出て來る。こういうような方法で犯罪捜査を進め、逓信省としても、やはりこの犯罪の取締り、ないし予防ということに重点を置き、またあつた場合には早期発見することに重点を置いて、いろいろ方策を講じつつありますが、まだ完全にその理想通り行かないことは、はなは、だ相済まないと存じておりまするなお二十一年当時の犯罪者につきましては、それぞれ刑事的な手続もとられておりますし、都内においての処分はおのおの的確にとられております。悪質なものは当然われわれのところでも馘首いたしておりますし、刑期をそれぞれ負つてその後服役いたしておるわけであります。次に百五十三ページに「是正させた事項」というのが載つております。契約以外に値増しをして支拂つたもの、この内容を申し上げますと、昭和二十一年六月及び七月に、古河電気工業と購入契約をいたしました五十四対の市外ケーブルほか四点の代償が、四百十六万円何がしであつたのでありますが、これについて前金拂いをいたしております。ところがその当時におきまして物價の改訂が相当ありまして、二十三年の二月に價格改訂が起つたわけであります。もちろんこの價格改訂が決定されたのは二月でありますが、実はこの價格改訂の問題は前年の秋から始まり、物價廳の審査に相当ひまをとりまして、一應二月に物價廳の正式の價格改訂があつたわけであります。そういう関係上二十二年の一月以降に会社が出荷したもの、――これは納入したものでなく出荷したもの――について、この價格改訂した新マル公によつて價格をきめるのだ、こういう物價廳の許可があつたわけであけまするそういう関係上、前の契約の代金の値増しをする必要が起つたわけであります。と同時に、この一月以降に会社から出荷したものをどのくらいに見るか、こういう問題が起つたわけであります。一月以降このケーブル等につきましては、会社の工場から直接現場に品物を送つております関係で、現場に到着していないものはまだ出荷していないのだ、そういうことで現場の現品受入通知書を調べて、これがないものはまだ出荷していないとして、その数量を調査して價格の計算をいたしたわけであります。ところがその後会計檢査院とわれわれと一緒に現場を調査いたしてみますと、現品受入通知書に書いてないけれども、現場にもう到着しておる数量があつたわけであります。それだけの数量が食い違つておつた。その数量は前の價格で当然やるべきだというので、その價格を取戻すべきだという御指摘を受けたわけであります。これは当然なことでありますので、その食い違いの八十六万円については、古河電気工業からとりまして、われわれの歳入に再び入れたわけであります。ではなぜこの現品受入通知書の中に載つていなかつたかといいますと、御承知の通りこれはわれわれのところで檢査して、それから現品受入通知書に書くわけでありますので、現場に品物が到着したけれども、まだ檢査は終了していないというものがあつたためにこういう食い違いを起したわけであります。はなはだこれは遺憾なことであると思いますので、さつそくそのあやまちを直しまして、過拂いとなつたものはすぐ会社と連絡いたしまして、その会赴からそれだけの金はまた入れていただく、こういうことにいたしたわけであります。
 次に官有物の不当と認めた事項、國有財産の管理よろしきを得ないもの。ここに上つておりますのは新聞で御承知の例の三福ビルの問題であります。三福ビルの経過につきましては、皆様も大体御承知のことと思いますが、三福ビルは戰爭中に逓信省が買つたものであります。ところが戰時中にあのビルデイングが焼けまして、焼けたまま残つていた。ところがわれわれ建設勘定の予算に余裕がないのでなかなか手直しができない。そのまま焼けビルで長らく放置されておつたわけでありますが、当時戰災事業團の代表者大屋某という者が四階、五階をわれわれに利用さしてくれるならばほかの三階以下も早く修理手直ししてこれをあなたの方の廳舎として使えるようにするからということの話を、逓信省内のあちらこちらをまわつて話しておつたようであります。その結果、直接それの権限のないところへ仮使用許可書を出す、そういう仮使用許可書を前提にして警察署長の方の営業許可を得るというような関係で、あれやこれやの食い違いからそのままその四階、五階の方の工事は進んで行くというようなことで、形式上の契約はできぬまま実際上は大屋某が四階、五階を使うというような結果になつて來たのであります。そういう関係上、この建物の中に附帯設備をして、逓信省の財産に対して大屋某の戰災事業團の方の出資による設備も加わつて來るというようなことで、使用料の算定が非常にむずかしくなつて來た。そういう関係で使用料の請求書が遅れて來ておつたのであります。また電氣料、水道料等の分離計算もなかなかむずかしいというようなことで、使用料の算定が遅れ、従つて使用料の請求が遅れておつた。これは早くその使用料を算定して要求すべきではないか、そういうことをやらないのは國有財産の監査よろしきを得ないためである、こういう御指摘を受けたのであります。まことにごもつともでありまして、その後できるだけ早く進めてこの使用料の請求をいたして來たわけでありますが、何分この本元の貸借関係自身に御承知のように問題がありまして、大屋某としては、この本元の貸借関係自信の問題が片づかぬうちは使用料を入れないというようなことで、その後ずつと訴訟になつて来ております。同時にこの建物の処置自身に的確を欠いたという点から、進駐軍方面からも目をつけられまして、この建物は現在進駐軍が接收して使用いたしておるというような状況になつておるわけであります。
 逓信省所管のここに並べてある事項につきまして、一應概要を御説明いたしたわけであります。
#24
○本間委員長 逓信省関係で御質問があれば許します。
#25
○松田委員 ただいまの御説明を伺いまして私考えるのに、終戰後における現在とあの当時の法とのかわり目において、わずかの差違で生じたことである。こういうような二十一年度の決算を、二十三年の当時において行うことをせずに、この二十四年度の忙しい國の仕事をやらなければならない最も重要なときにおいて、こういうことをくどくどしくやつておるということは、まことにまずいことではないかと思う。こういうものはわずかの法のかわり目によつて生じたことであるから、一通りの説明を受けて間違いがなかつたならば、ただちにこの委員会で承認すべきであると考えられるのであります。ただこの不当と認めた事項、または職員の犯罪に対しては、その当時の客観情勢から言つてやむを得ないことでもあるけれども、これは当局に早く善処方をお願いいたしまして、こうした二十一年度の古いことは説明だけでけつこうだろうと思いますから、議事を進行さしてもらいたい。私はそういう意向を持つております。
#26
○前田(榮)委員 過ぎ去つたことだから、この大事な時期にそういうものはそう大して調べずに次にに進んだらどうかという今の御意見でありましたが、私はその意見には、反対であります。過ぎ去つたことといたしましても、國の定められた法律に違反した項をそう簡單に片づけることは、今後國のか行政を処理する点においてあやまちを再び犯さしめるところの根源になることを、われわれは非常に心配するものであります。今の逓信省の問題につきましても、すでに処理をし、あるいは処理がうまく行くだろうと思うものは、たといその当時多少のあやまちがありましても、私たちはそれを強く追究しようとは考えません。しかし今御説明になつた中で一点だけ確かめておきたいのは、予算拠点の問題につきまして、予算を他の項目に流用した点であります、すなわち蒲田郵便局の敷地、家屋を買つた点でありますが、これとても過ぎ去つたことでありますから、この事態を強く追究しようとはいたしませんけれども、國会が國憲の最高機関として國のすべての方針を立てなければならぬという際に、予算の実行が違法に行われることは最も憂うべき問題なのであります。御説明によりますると、当時非常にお急ぎになつたために、その方法しかやり方がなかつた、というようなことをおつしやるのでありますが、それでは何故に予算を立てたか。また逓信当局がそういう必要なものの予算をとらなかつたところにも、一つの落度があります。また会計法があるのにもかかわらず、会計法を無視して予算を他の方面に使つたということは、明かに國の法律を無視したやり方であり、新しい国政運用の上の軌道をはずしたやり方である。こういうことは、小さいことといえども、われわれは單に看過することはできぬと思うのであります。從つてこの問題をいろいろ議論することはあとに譲りますが、蒲田郵便局の敷地や家屋を買い入れたのは何月何日であるか。その当時おそらくはとんど年中休みなしに議会は開いておつたと思うのでありますが、予算措置は事実上できなかつたものであるかどうか。これを確かめたいために、蒲田郵便局を買收されたのは同月何日であるかをひとつお知らせ願いたいと思います。
#27
○横田政府委員 買收の契約年月日は、土地は昭和二十二年三月二十九日になつております。建物は第一期と第二期に分れておりまして、第一期が二十一年の三月三十日、第二期が二十二年の三月十五日となつております。なおその点につきましては、その後用途変更の手続をいたしまして、現在におきましては正式に用途変更の手続で、郵便局の用途に供しておるということになつております。
#28
○大上委員 きわめて概括的に二、三お尋ねいたします。まず最初にこの説明書の七十三ページに関連しておりますが、法令に反して過剰金を繰入れなかつたものの中で一番大きな問題になつているものとして、「各勘定間資金の適宜相互繰替を行つていた」という字句が見えておりますが、この実例があつたために、こういうような問題が起つたのだろうと思いますので、早急ということには行けないと思いますが、いずれ実例を見せて知らせていたたきたいと思うのであります。
 その次に経費年度区分をみだつたものの中に、東京逓信局の清水組に対する請負がありますが、これを見ますと、工事は四三%ないし六六%にすぎなかつたにもかかわらず、年度内に完了したものとして、工事費全額を支拂つているという報告が出ております。大体日本人の場合八〇%ないし八五%できておれば工事が完了したと習慣上認められぬこともないと思いますが、非常にこの差がはなはだしいというのはどういうわけであるか。
 それから最後にこういうようにいろいろ問題が出ておるのですが、問題は同じく論明書の七十七ページの中に、結局いろいろな犯罪といますか、業務管理の中の二、三があるのですが、その中にこれらについては業務監察の強化ということが書いてありますが、いかなる方法をもつてこういう実例のないよう努力しておられたか。たとえば一例として本年度の予算においてどういうところの金額をおとりになつて、どういう方法でこういう事務上の監督を強化しておられたか。
 最後にこれをとりまとめるためにいろいろの問題があると思いますが、この報告書の第四節に出納職員に対する檢定というのがございますが、この中のグラフを見ておりますと、各省の所管の報告を受けておりますが、逓信省が一番多く七十一件あります。その中の金額が大体七百十八万六千百二十三円となつてこれも一番多い。これに対し会計檢査院において有責任と無責任の檢定をしておりますが、その中において有責任は大体六件ですが、二十二万二千七百二十円となつております。ところが一方大藏省を見てみますと、件数としては五十一件でありますが、有責任六万六千五百五十一円、運輸省は十件あるけれども、四万三千五百三十二円となつております。こういうような実例を見てみますと、各省所管によりまして、運輸省はもちろん業務勘定でありますが、その面から見るといかなる面において逓信省だけにこういう事件が多いのであるか、あるいはこのグラフから見たらなぜこういう金額と件数が出て来るか、その点についてお尋ねをいたします。
#29
○横田政府委員 御質問の第一につきまして、ただいまはかわつておりますが、当時は特別会計は資本、用品、業務の三勘定をもつておりました。しかし現金の拙いもどしとしては、これは一括経理するというように会計法上も認められております。礎いまして当時は同じ会計でありながら一應資本、用品、業務の三勘定は別の会計であるかのごとき処理をしておつたのですが、実際の運用においては現金は一括経理してよろしい、こうなつておる。從つて事実においては、たとえば用品勘定の支拂いをするときも、資本勘定の支拂いをするときも、日本銀行としては支拂い元は一本になつておるという関係で、それは一本になつた支拂いの中にそれだけの金があれば小切手で支拂い、受取つたわけであります。從つて事実上の関係において繰替使用という関係が起ることはやむを得なかつたわけでありまして、その点御了承を願いたいと思います。
 それから第二は建物の竣工率の問題でございます。おのおの四三%ないし六六%、非常に率が違うじやないか、こういうお話でございますが、これは実は当時の電信課の増築工事とそのほかの工事と、二工事ありますが、そのうち比較的竣工が早く行つたものが六六%、あとが四四%であるということであります、千葉郵便局で遅れましたのは、これは四四%になつておりますが、これはセメントが予定の通り入らぬ。前橋郵便局は、パーセンテージがもつと行つておりますが、これは予定の資材のうち瓦の入手が遅れた。そういうようなことで実は所によつて遅れるものに異動がありましたので、パーセンテージにおいても違つたことと思います。
 それから第三は犯罪の問題につきまして、監察部の強化ということについては、ことにここにありますように、御指摘のように現金関係が相当多いのであります。ことにそういう関係で前前回の國会においても御承諾を得ました郵政省設置法案、電気通信省設置法案、これはいずれまた改正になると聞いておりますが、この場合においても監察の当局というものは、ほかの部局から離れて、これが單独に動く、大臣に直属して、別箇の体形として、全然制肘を受けずに行こう。その人員におきましても、全体としての人員は今度は相当抑えられておりますので、強化すると言つてもそうむやみに人員をふやすということはできないと思いますが、同じ省の中で、できるだけこちらに力を入れて行く。そういう実行上の方法を行う以外に方法はないかと思います。特別に予算的にこれをとるということは、二十四年度の予算としてはできておりません。
 それから第四の御指摘の出納員の問題でありますが、御指摘のごとくはなはだ遺憾なことでありますが、実はほかの官廳と違いまして、郵便局で取扱つております金は、通信事業の運営の金だけではないのでありまして、國税の徴收もやつておる。それから農林省の森林会計の金も取扱つておる。あるいは厚生年金の金も取扱つておる。各省のいろいろな金を全部取扱つおるわけでありまして、そういう関係で逓信省のこの出納員は実は逓信省に載つておりながら、各省のいろいろな実際上の仕事を代務してやつておる。こういう関係上、われわれのところの出納員の負担なり、出納員の取扱う金額、件数は非常に多いのであります。大体見ましても、全國で昨年度一箇年で約五千億円程度の金を取扱つております。件数もそういうわけで非に多いのでありまして、そういう関係上この統計の逓信というものの中で遺憾ながら金も幾分多くなるという結果を来しておるのではないか、これは決してわれわれは自慢しておるのではなくして、そういうわけでできるだけの方法を講じておりますが、何分郵便局で取扱つておる金はそういうふうに非常に英大なものでありますので、その点御了承を願います。
#30
○小林(進)委員 一つお伺いしますが、古河電氣の値増しで八十六万円ばかり過剰に支拂われておる。これを現場を発見してとりもどされたというのでありますが、職員の方の犯罪を見ますと、大体十万か五万かせいぜい十八万程度のもので、首になつたりそれから懲役に行つたりしているのであります。この上の方で八十六万円からの損害を國家にかけた。これは檢査が未了のためにこんなことになつておるのだという御説明でありましたが、國家側から見れば十万円や五万円の損害をかけた人が懲役を食つたり首になることよりも、八十六万円のわずかの檢査の手続の粗漏で損害を受けられた方がもつと大きいのであります。こういうことに対して今のお話では適当な処置を講じたという御説明もなくて、原因を調べたら檢査が終了してなかつたというような御説明でありましたが、單に檢査が終了しなかつたというだけで済まされる問題なのか、終了しないところに何かの故意が存在しておるのか、故意がなくても係員の怠慢という少くとも最低の一つの問題があつて、やはりこれは何か行政処分に該当する事実があるのじやないかと私ども思います。そういうことをおやりにならないで、單に檢査が終了しなかつたのだということだけでお済ましになつたのかどうか。民間ではとかくこういう大口がのがれて小さな個人の犯罪だけが問題になつておる傾向があるという國民の非常に疑惑を持つ問題なのでありますので、いま少しく八十六万円の事件を詳しく御説明願いたいと思います。彼我対照して、また政府委員としてのお考え方もどつちが一体國家のために大きな犯罪であり、どつちが國家に損害をかけておるのかということの判断をお願いしたいと思います。
#31
○横田政府委員 御指摘の点はまことにごもつともであろうと思います。ししかしこの事項自身について犯罪的な意図は全然ありません。これはわれわれ当局が調べましても、檢査員が調べましても、ここに犯罪的な意図は毛頭ないのでありまして、先ほど申し上げましたように、これは物價廳の許可が一月納入となつておれば問題なかつたのでありますが、一月に出荷したものとなつておつた。その出荷の調べ方においてお話のように事務的な粗漏があつた。この出荷をしたものの数量を調べる場合に、われわれとしては会社がこれを出荷したのだということだけによつて判断するこはできない。この場合にそれなら全國を全部見てまわるのかということについては、それだけの時間的の余裕もない。そういう関係で現場において現品受入れ通知書によつて出荷の数量を調べる、こういう事務的手段よりその事務にあたつた者は適当な方法が見つからなかつた。こういう点に行き違いができた。こういうことでありまして、この間一つも悪意もなければ犯罪的意図はないのであります。その点で今の犯罪的な問題としての御指摘の点は御了承願いたい、こう思つております。
#32
○小林(進)委員 私が頭が悪いせいかしれませんが、倉庫へ現品の品物が入られたら、倉庫の係が出てその品物を受けて、それで受入れ通知書が上級官廳に出て來るのじやないかと思います。あるいは檢査が済んで通知書が来るという御説明ならばそれでよろしい。倉庫へ入つたらやはり係の檢査官などという者がいて、おそらく入つた品物を旬日を経ずしてすみやかに檢査をするのが檢査の係官の任務じやないかと思います。だから品物は現実に入つた、通知書は来てない。その間に檢査官が一体なまけていたのか、あるいは倉庫係が檢査官に通知をしない一つの業務怠慢があつたのか、あるいは入つて一月くらいすれば値上りがあるのだから黙つていようじやないかという一つの黙約で、みながそれを黙認して期日の経過を待つておつた作為があるのか。私はどうしてもそこに一つの怠慢があるような氣がするのです。どうかその点もう少し納得の行くように御説明が願いたい。
#33
○横田政府委員 お話のごとく確かに事務的に怠慢があると思うのであります。これは現場における人間が現品の受入れについて價格云々というようなことはもちろん承知いたしておりません。これはケーブル等でありますので、古河のおそらく横浜だと思います。結局ケーブルは地方に行つておりますので、地方は値段が云々ということはもちろん知つておりません。お話のように地方にその現品が着きましたら、ケーブルですから倉庫に入る場合と直接現場の工事をやつておるところに行く場合とあります。現場に行きましたならばその数量をすぐ品質のよし悪しを調べまして檢査をして、すぐ現品受入れ通知書に載すべきであります。ところがそれがたまたまこの事例の場合において現場の檢査がだんだん遅れておつた。こういう事態のために行き遅いを起したのであります。その間お話のような中央での物價廳との交渉がありますので、現場で値をつけておかなければこれは会社がもうかるんだ、もうけさせてはだめだということは現場は少しもわかつておりません。從つてその間に犯罪的な意図は毛頭ないと思います。
#34
○島田委員 私は先ほど來の御説明を聞きまして、終戰直後の日なお浅いときに行われた実情といたしましては、もつともしごくだというふうなできごとが大半でありまして、職員の犯罪を犯したようなことは別でありますが、その他の件については大体そういうことが行われやすい時期であつたし、またそういうこともあり得ただろうということは想像されるのであります。しかしながら今日といえどもなおかつこういうことが行われなければ、実際に予算が実行して行けないというふうな状況は、必ずしもすべてが拂拭されていない、かように考えるのであります。特に先ほど來の御説明の中で、たとえば予算の目的外に経費を使用したものとか、あるいは予算を流用して給與の増加をはかるべく措置当を得ないものについては、今後といえどもそういつた状況が間々起りやすいのではないか、かように考えるのであります。この事項についてはおのおのその衝にあたつた者をあるいは処分し、あるいは懲戒するというふうな処置はとつておりますが、一体今後すべてこういう事故を起さずに行けると考えておるのか、あるいは今後といえども状況によつてはこういうことは起り得るというふうな程度でお考えになつておるのか。私はもちろん予算が予算通り使途されることを望むのでありますが、何を申しましてもまだわが國の経済不安というものは今後相当続くかもしれないし、今日の状況から推して神や佛ではない限り、ここでそんなことを十分確信を持つて御返事もできないだろう、それで未然にそういうことを防ぐということも必要であるが、同時にわれわれの解決し得ない点でどうしてもそういうことが起りやすく、またやらねば当然予算が適当に生きた政治の上で使用されないということも往々起りやすいと思うのでありますが、こういうことについて政府は今後どういう方針で措置をとられようとするのか、お伺いいたします。
#35
○横田政府委員 はなはだありがたいお話を受けまして、われわれも実はその点で非常に悩んでおります。ただいまの財政法なり会計法というものが一般消費会計でおりまして、一般会計を前提としてできておるために、企業会計としてほんとうに企業の能率を上げる、こういう方向で組まれた財政法、会計法ではない。そのためにその消費会計的な財政法なり会計法の原則で企業会計を律するに相当むりな問題ができて、手続上にかえつてむりをして、元来そう罪深くはないけれども、ごまかすというようなことが間々起きるのであります。これを根本的に解決するのは、やはり一つの企業会計法と申しますか、鉄道は今後公共企業体になつて行つて、その辺は大分かわつて来ると思つております。大きな事業として残るのは郵便、電信、電話であろうと思いますが、こういうものを企業会計としてやれば、ほんとうに経費を安く工事ができるし、能率を非常に上げるようにして行ける。ただ一般の財政法規に合わして、企業能率を上げるだけではなくして、企業会計的にこれをやつて行くのにはどうしたらよいかという問題に非常に悩んでおるのでありますが、その点につきまして、本國会で特別会計法においてある程度の考慮をしていただきたいと思いまして、特別会計法の改正法案を提出いたすことになつておりますので、ひとつ十分御審議願い、また御指導をお受けしたいと思つております。
#36
○中馬委員 先ほどの松田委員の発言の、軽く通過せしめたい。済んだことだから早くやろうぢやないかということに対して、私は反対するものであります。何となればこの予算の目的外に経費を使用したものの内訳を見まするに、東京と熊本にのみこれが集中しておる。御説明によりますと、終戰直後における戰災等の関係上、住宅難が非常に多かつたということは、あえて熊本逓信局管内、東京逓信局管内に限つたことではないと思う。從つてなぜ二つの局のみにたくさん事例が発生しておるかということの説明を聞きたいと思う。
 第二には、同じく東京逓信局、及び熊本逓信局の内訳を見ますと、三十一の宿舎が建つておる。その中で小倉の進駐軍関係のもの、これはいたし方がない。それから東京の逓信局長の分、これも最初から予定しておつたのだからいたし方がない。残りの十九を見ますと、従業員の合宿所の分がわずかに三つに対し、局長、あるいは課長等のいわゆる高級官吏の分が十六もある。これは私ども鹿兒島の事情をよく承知いたしておりますけれども、鹿兒島の工事局長等が、工事局の倉庫と称して工事局長の官舎をつくつた。これに対しましては世上非常な非難があつたのであります。もし戰災のための住宅難という点のみを考えるならば、私はあえて局長あるいは課長のみに流用する必要はない。むしろ從業員その他のそれ以上に困つておる方たのためにこれらを便つたならば、私はあえてとがめないのであります。ところが高級官吏のみに十六も使つて、しかも福岡の工事局の倉庫と称して八万円で買つた従業員の合宿所がある。その前には鹿兒島の工事局の倉庫と称して局長官舎を三十万円で買つておる。これは今日の時代においていかにも不合理であると思う。従いましてこれらの、單に高級官吏のみに使うというようなことが、もし從來のしきたりであるならば、こういう点は善処していただきたい。
 それから第三番目は会計檢査院の調査があつて初めて適当なる措置をするというような印象を受けるのであります。これにつきましては事前におきまして、また、その都度会計檢査院の調査報告がある前に、逓信省当局において善処されたい。
 第四番目はこういう例はおそらく私は二十一年度のみに限らないと思う。二十二年度におきましても、またさらには二十三年度におきましても同様なる例が相当たくさん行われておるのではなかろうかということを非常に心配いたしておるのであります。われわれはこういうような事例を簡單に見逃すことによつて、二十二年度もさらに二十三年度も同じような例が出るのではないか。これは、一般の戰災者あるいは引揚者等の住宅の問題、それらに関連いたしましてだだ單に高級官吏のみが八万円であるとか、三十万円、二十一万円、十七万円というような多額の経費を使つておるということについては、世道人心に対しまして私ども逓信省御当局の善処を要望いたしたい。
 以上四つの点について御質問を申し上げ、またさらに逓信省の適当なる処置をお願い申し上げたい。さらにもし二十三年度事、あるいは二十四年度等におきましてこういう事例があるならば、それの予算をほかに組みかえをしていただいて、流用するようなことがあつたならば、これらのものは従業員の方たのための宿舎等にも組みかえてもらうというぐらいの強い御処置をお願いいたして終ります。
#37
○横田政府委員 御指摘の点につきましては、まず第一点のこういう事例を起した逓信局は東京、熊本、長野で、ほかの局では起きていない。そういう関係で特にこちらの方面にルーズな考えがあつたのではないか、こういう御指摘の点につきましてはごもつともでありきて、われわれといたしましてもこの東京、熊本、長野につきましては、それぞれ官吏懲戒令によりまして処分をいたして来ております。それからこの二十一年度におきましては、実は住宅関係予算は五百万円であつたのでありまして、非常に住宅予算が均衡的に少なかつたという点に相当問題があつたと思いますが、その使用方については、お話のごとく今後われわれとして心すべきは、まず従業員の宿舎ということに重点を置くべきで、御指摘の通りだと思つております。二十二年におきましては、この住宅関係予算は一億二一千九百万円で、二十三年度はただいまはつきり覚えておりませんが、これもやはり住宅関係予算として認められております。それの使い方につきましてもこれは合宿所、共同宿舎というものに重点を置いて使つて来ております。本年の二十四年度につきましては、これはいずれ國会に提出になると思いますが、本年度は宿舎関係施設の予算が載つておりませんで、これは非常に困つたことになつております。そういう関係で二十一年度は、ことに住宅関係予算が少なかつたという点に相当無理があつた、こう思つております。そして用途において、ことに從業員の住宅にむしろ重点を置くべきじやないか、この点は御指摘の通りであると思います。ただしかしこの現場の局長官舎等について、その重要牲をある程度認めていただきたいと思いますのは、この現場の局長等は事実において非常に苦労しておる。しかもこれは通信事業が四六時中の運用であるために、いつと時間を限らずすぐ現場にかけつけなければならぬ、こういう場合が相当多いのであります。そういう関係でこの現場の管理者の宿命ということもある程度考えて行かないと、この事業の管理者は実際悲惨な状況にあるということをひとつ御了承願いたい。しかし精神において従業員全体の宿舎に重点を置くべきであるという点は御指摘の通りでありまして、今後ともそれに注意して行きたい、こう思つております。
#38
○本間委員長 ほかにございませんか――では一應逓信省の関係は本日はこの程度にいたしまして、運輸省の方から説明を聽取することにしたいと思います。栗澤政府委員。
#39
○粟澤政府委員 それでは運輸省関係の決算の報告に対しまして御説明を申し上げます。檢査報告書では百二十六ページ以降に記載されてございます。
    〔委員長退席、川端委事員長代理着席〕
同じく説明書では六十一ページ以下になつておる、その順序に従いまして、簡略に御説明申し上げたいと思います。
 第一に報告書の百二十六ページ一般会計歳出の違法と認めた事項、その経理上の措置特に当を失しているもの、この件から御説明申し上げたいと思います。本件は中央氣象台歳出臨時部第一款一般費から支出の経費支拂い方法等が経理上の措置特に当を失しているということであります。会計檢査院の批難の要旨は、第一番に中央気象台で昭和二十一年六月杉素材一千石の購入をいたしました。その購入費につきまして、納入の能否等について十分調査することもなく、現品をただちに完納したものとして書類を整え、契約直後に代價の全額を支拂つておるが、実際は二十二年の二月及び同年七月にその一部を納入したのみで、残余は結局履行不能に陥つておる。会計檢査院の注意によつて昭和二十二年十月に契約を解除いたしまして、未納品の代價相当額を返納させておる。また昭和二十一年三月に板ガラス二百箱、この代價七万円のものを購入いたしました件につきましても、同様に完納したものとして、二十一年四月にその代價金額を支拂つているが、事実はその後まつたく納入がありません。会計檢査院の注意によりまして、二十二年の十月にこの契約を解除し、代價を返納させたもので、経費の支拂い方法が不法であるというのであります。
 この件につきましては、終戰直後のことでございまして、急速に事業関係の施設その他の復興用木材が緊急必要な際でございまして、永年出入りしております加藤某という者の申出によりまして、現品も実際檢分いたしましたので、確実に納入されるものと信じ、また代金につきましても、当時御承知のごとく前金拂いでなければ実際物を購入することは困難だという状態でもありましたので、前渡しいたした次第であります。その後現品が盗難その他の事故のために、会計檢査院より注意されるような結果になりまして、まことにこれは遺憾なことと存じます。その後未納分につきましては契約を解除いたしまして、おのおの代金を返納いたさせましたわけでございます。また板ガラスの件につきましても、その價格は低廉でございまして、当時その契約者木村組とは別に工事の請負契約をいたしておりましたので、現物はただちに納入するものと信じまして、また同じくその当時は前金渡しでなければ実際物は入らないという状態でありましたので、代金は前渡しいたした次第でございます。これもその後契約者が刑事事件で拘禁されましたり、その他の事故のために檢査院より注意を受けるような結果となつたわけでございます。同じく木村組とはその後契約を解除いたしまして、支拂済みの代價はそれぞれ返納させております。
 次に第二の要旨は、同じく中央氣象台は昭和二十年四月に株式会社賽組に請負わせた鉄筋コンクリートづくりの暗号書庫新築工事が空襲等によつて意のごとく進捗しないうちに終戰となり、わずかに基礎工事を施行したのみで、一時中絶しておつたのでございますが、その後同年八月に右契約の設計変更をしまして、既済の基礎工事を利用せずに、別な場所に木造の平家建を新築することといたしまして、その請負代價を当初の契約價格そのままを踏襲いたしまして、結局前の基礎工事費を差引いた残高の範囲で、木造倉庫の新築をはかつたのでありますが、これらもほとんど着工の有無を疑わしめるような状態で、工事はほとんどしておらなかつたのであるが、昭和二十年変に完成したもののように書類を整えて、代價は全額支出して、しかもその小切手をそのまま保管しておつた。その後三十一年度に至りまして、たまたま従業員用の炊事場等を設備する必要がありましたので、その模様がえ工事に便乗して、あわせて三十年度の工事の遅延しておりました未完成木造倉庫の工事費不足を補つてその工事を施行したものと認められるというのでございます。
 本件につきましては、暗号書庫は基礎工事施行直後に終戰になりまして、ほとんどその必要もなくなりましたので、一時工事は中止しておつたのでございますが、当時一般書庫及び一般の倉庫は緊急必要でございましたのと、その後経済事情が激変いたしまして、物價騰貴のために鉄筋コンクリートづくりは当時の予算ではできないことになりまして、木造の平家建に変更を余儀なくされたわけであります。次いで食堂、炊事室、あるいは從業員の控室、医務室、職員の宿直室等を緊急に整備する必要を生じましたので、本倉庫の一部を模様がえをするといつたような工事の錯綜が種々ございましたので、時節柄請負業者におきましても資材難その他のために工事遅延のものを生じまして、結局檢査院より注意を受けるようなことになつたのでございます。当時の世情によります各種の事情があるとは申しながら、以上のような結果になりましたことはまことに遺憾であると存じているのであります。
 次に第三の要旨は、同じく中央氣象台で、昭和二十一年度内に完成または納入済みのものを、予算額を考えずに、無計画な経理をいたしました結果、予算に不足を生じまして、二十二年度の予算で支拂つたものが夕汐丸修理外十件ほどありまして、また各種用紙類等五十万三千五百五十三円かかつており、また同じく中央氣象台の復興部総務係長運輸事務官阿部濤司が保管しておりました同部保管の板ガラスをかつてに市中に運び出しまして、その賣却代金三千円を着服したり、下法不当の措置が多いという点であります、
    〔川端委員長代理退席、委員長着席〕
 これにつきましては、本件の工事の施行または物品の購入は、元來昭和二十一年度内の要請に基くものではございません。昭和二十二年度早々必要なものを二十一年度に準備手配をしておつたのでございますが、誤つて二十一年度内に手続が済みまして、結局会計檢査院より注意される結果となつたのであります。手続上の間違いでありまして、まことに遺憾に存じます。また運輸事務官阿部濤司の不正事件につきましては、物品の保管出納に対する監督不行届によるものでありまして、まことに遺憾でありますが、同人からは同ガラスの賣却代三千円を弁償金として二十三年十月二十八日に歳入に納付いたさせました。またその行為につきましては、懲戒委員会の議決に付しまして、二十二年九月四日懲戒免官の手続をいたしております。
 以上のことは中央氣象台におきまして、事業の性質その他から事業第一主義に重点を置いた結果、仕事のやり方といたしまして、会計諸法規等をやや軽視するといつたような惰性が戰後なお残つておりまして、なおその業務が、ときにあらかじめ準備するいとまもなく、急速に実施を必要とする事態が起ることがありましたために、経理上その措置特に当を失するようなものが生じまして、まことに遺憾に存ずるものであります。また同じく檢査報告に昭和三十年度決算檢査報告にかかる事項を指摘せられながら、重ねて昭和二十一年度におきましてもまた同じような事態を想起しているのは不都合であるということを指摘されておりますが、この点は二十年度の決算に対する会計檢査院の実地檢査の行われた当時に、二十一年度のこれらの事項はすでに大体実施済みのものであつたのでございまして、一度御指摘を受けながら重ねてやつたというのではございませんで、御了承をいただきたいと思いま
 次に鉄道特別会計について簡單に申し上げます。まず歳入関係でございます。第一の問題は用品勘定の過剰金を地方勘定の歳入に繰入れなかつたものがあるというのでございます。檢査院の批難の要旨は、二十一年度の用品勘定の決算上生じた過剰金二億五千七百九十八万九千六十六円を帝國鉄道会計法第六條第二項によつて同年度の資本勘定の歳入に繰入れなければならないのに、これをしていないというのでございます。本件は鉄道特別会計規則第十二條第三号による繰入れ期日の二十二年五月三十一日に至るまでに、会計制度の改正その他の理由によりまして、決算上の資料が整備されなかつたために、やむを得ず繰入れの手続きができなかつたものでございます。その後七月に至りまして過剰金が確定いたしましたので、鉄道会計規則第十七條第三項の規定によりまして、特有資本にこれを加えて決算を完了いたしたのでございます。
 次に第二の問題は、用品勘定の歳入において、收入未済が多額に上つておるというのでございます。檢査院の批難の要旨は、二十一年度の用品勘定の收入未済額が一億十三万一千百四十二円あり、おむねこれは委託調弁物品代、修繕料等でありますが、その代金の徴收には相当期間もあり、また委託調弁の取扱いは代金の完納後に受託調弁品の引渡しをなすべきものであるにかかわらず、それをしなかつたというのでございます。本件は檢査院の御報告の通りまことに遺憾でございますので、昭和二十二年度からは、官公署以外の分に対しましては、あらかじめ予納金を徴收することに改めました。今後はこういうことのないように注意いたしております。
 次に第三の問題は、收益勘定におきまして、運輸收入の歳入金の徴收措置がよろしきを得ていないものがあるというのでございます。この批難の要旨は、昭和二十一年度において、日本通運株式会社から收納すべき後納運賃は、会社経理應急措置法により棚上額を除きまして、二十一年八月十一日から二十二年二月末日までの分として、総額三億五千三百二十九万五千五百九十七円ありますが、このうち年度内に收納済みとなつたものは一億五千八百二十五万九千九百七十八円で、残額一億九千五百三万五千六百十八円は年度内に收入未済となつておるのは、これは措置当を得ておらぬというのでございます。なおこの残額は二十二年七月までに收納しておるが、二十二年の三月から九月までの運賃の総額十七億七千四百八十一万一千九百七十三円に対して、二十二年十月末現在で、十億三千八百三十三万四千三百九十円、十一月二十日現在で、五億四千九百三万三千七百十二円の收入未済がある。そのほか地方鉄道及び軌道における二十一年度の連絡運輸の收支で、本省の受取勘定は、二十二年一月までの分八千九百九十三万三千三百六十九円に対し、年度末において三千九百九十四万三百九十九円の收納未済があるというのでございます。本件につきましては、日本通運株式会社の後納運賃の納付遅延の防止につきましては、当省は日通本社と協議いたしまして、昭和二十二年十月分から、從来日適各支社が所管各社の分を、取りまとめましておのおの鉄道局に納付しておつたものを、各地の支店から直接各鉄道局あるいは管理部に納付させることに改めましたので、その後納付は促進されまして、昭和二十二年九月までの運賃未納額五億四千九百三万二千七百十三円は、翌年の二月十一日までに全部納付済みになつております。なお今後はこのような遅延の生じないように注意いたしております。また地方鉄道及び軌道の連絡運輸收支で、省の受取勘定となつております昭和一十二年一月までの分で、同年度内に收納未済のもの三千九百九十四万三百九十九円中には、特別経理会社に属するものといたしまして、四百十九万七千九百六十三円を含んでおります。これを除きました三千五百七十四万三千四百三十七円は、その後運賃の値上げや督促の結果大部分納入されまして、二十三年の三月十五日現在では、二百五十一万百五十円の残額を残しているのでございます。昭和二十三年の一月一日に連絡運輸契約書というのを改訂いたしまして、所定の期日までに債務不履行の場合は、すべて延滞償金を微收するということに改めまして、極力督促いたしました結果、二十三年九月末日までに全部收納済でございます。
 次に第四の問題は、用品勘定の歳入の調定未済が多額に上つているというのでございます。檢査院の批難の要旨は、昭和二十一年度に用品勘定から資本勘定、收益勘定に拂い出しました貯藏物品の賣拂代、用品修繕料及び電力料のうち、五千九百一万二千八百三十六円が年度内に用品勘定への振替整理ができておらないために、この金額の調定未済を生じ、これを用品勘定の欠損としておるというのでございます。本件につきましては、昭和二十一年度の用品勘定の決算整理につきまして、新会計制度への移り変りと輸送中の事故等によりまして、貯藏物品の賣佛代、用品修繕料及び電力料の決算資料の報告書類の提出が著しく遅延いたしまして、予定の期日までに調定に立てることができなかつたという事情がございます。しかも本件の振替未済金額は、新会計制度におきましては、扱替整理の方法がとれなかつたために、昭和二十一年度用品勘定の欠損として整理したものでございます。その後調査の結果、右振替未済額は七千百九十四万四千五百三十七円が正当であるということがわかりました。この金額は昭和二十二年度に用品勘定の用品收入として計上いたしました。
 次に第五の問題は、用品勘定の歳入において、物品賣拂代金を物資購入の資金に流用しているものは不当であるというのでございます。この批難の要旨は、昭和二十一年の七月戰災職員に賣却するため、かや並びにふとんを價格九十七万七千八十九円で東京鉄道局総務部労働課職員生活相談所に引渡したが、本件の物品は業務用物品として購入したものであるから、職員救済用に賣拂つたのは不当だ、こういのでございます。また同相談所では前記物品の賣拂代金を二十一年十二月までに徴收済みであるのに歳入に納付せずして同所の物資購入の資金をこれに流用している。ことに同相談所におきましては、二十一年十一月から二十二年二月までの間に畳表、さとう、軍服などの購入契約をいたしまして、その手付金として四十五万五千円を業者に交付し、現品の納入がないために、その手付金の返納方を交渉したが十四万余円のほかはまだ返納されていないのは不当の措置である。また同相談所では二十一年の十二月に同所勤務運輸事務官黒岩某が、職員に配給するための麻布二十反を業者に十二万五千円でやみ賣りし、そのうち一万百四十二円を歳入に納付し、その差額をみずから着服して消費している。また二十二年二月引揚軍属に無償で配給するために引渡しを受けておつた航空服五百着を單價二百五十円で戰災者に流用して同所の物資購入資金に流用している。また二十一年七月現場職員へ貸與する地下足袋千足を隅田川用品庫から引渡しを受け貸與資格のない一般職員に單價四十円で賣却して、その金額を同所の物資購入資金に流用している。いずれも不当であるというのでございます。本件につきましては右職員生活相談所は戰災職員中困窮特に著しい者及びその家族を應急救済いたしまして、業務能率増進に專念させる目的をもつて二十一年六月に発足したもおでございます。本事業の目的達成上やむを得ず業務用物品の一部を同相談所を通じて該当職員に拂下げたものでございます。以上諸種の物品を賣佛いました代金は各人から集金いたしまして、二十二年度末までには回收する予定でございますが、種々の都合によりまして二十三年五月十七日までに全部國庫に收納させてございます。
 また、畳表、さとう、軍服等の購入契約による徹家金の残額三十一万五千円は、そのうち二万二千円を回收し、同金額は二十三年三月二十七日に國庫に收納しており、残余の分は二十三年五月十七日にこれも全部國庫に收納いたしました。
 なお配給麻布を不当に処分いたしました運輸事務官黒岩某は本件発覚以前に二十二年八月十日一身上の都合により退職いたしております。現在本人は目下東京地方裁判所で公判中でございますので、右裁定をまつてそれぞれ処分いたしたいと存じます。また航空服五百着に対する代金は二十三年の一月二十日國庫に納付いたしました。地下足袋二千足に対する代金も二十三年一月二十日同じく国庫に納付済みでございます。
 次に帝国鉄道特別会計の歳出に関する事項について申し上げます。第一の問題は收益勘定歳出において予算の目的外に経費を使用したものがあるというのでございます。会計檢査員の批難の要旨は、東京鉄道局で管内職員共同購買会が昭和二十年十二月から二十二年三月に至る間に運用貧金として鉄道共済組合から総額二百六十七万五千三百二五円の借入をしたのに対する利息金を事業費で二十一年度に二万五千八百一十円、三十二年度二万六千二百三十三円支拂つているが、この利息金は会員がみずからの負担すベきで、国費をもつて予算を目的外に使用したのは違法であるというのでございます。本件は当時の情勢上忍びがたい実情があつたために、省費負担として取扱つたのでございます。檢査報告の通り会員の負担とすべきものでございますので、ずでに國費支弁とした利息金五万二千五十三円につきましては、それぞれ国庫に納付いたさせました。
 次に第二の問題は用品勘定歳出で不急でしかも割当のない統制品を大量購入したものがあるというのでございます。会計檢査院の批難の要旨は、東京鉄道局で昭和二十一年度中不急でしかも割当のない統制品を大量購入し、または製作請負に付し、その大部分を長期間退藏し、または他に賣却し、予算の使用が当を得ていないものが八百七十二万四千六百九一円あるが、そのうち第一のほう帯ほか三点の代價三百九十一万五千二百円急速に調達の必要があるとして、二十一年四月以後三回にわたり栃木縣西那須野町中島某から正規の手続によらず、数口または二十数口に分割し、主務課長決裁で即金拂いによりやみ價格で購入し、二十一年九月から十二月の間にようやく受入手続を終えて同期間内に拂い出したように整理しているが、事実は二十二年の二月ごろまで隅田川用品庫流山派出所に在庫していたものである。この内綿帆布のほかは、現品保管轉換を受けた大宮工機部では、二十二年十月現在で半数以上を貯藏しているのによつても、急速大量に調達の必要があつたものとは認められない。そこでその購入も過大の調達であるという事項でございます。本件につきましては第一の物価は衣料用物品でございまして、駅、区等の現場、各箇所にも常備しておかなければその目的が達せられないものでございます。戰時中から割当が少く、手持は皆無の状態でございましたので、速急に常備する必要に迫られて、やむを得ず即金拂いの方針によつて購入したものであります。購入に際しましては從來の実績を参考として需給計画を厳密に立つるべきでありましたけれども、それらの資料がほとんど焼失しておりましたために、現場からの請求通り拂い出したことが本件のような結果となつたことはまことに遺憾でございます。その後実情に即應するように配給することに改めております。
 第二の東京鉄道局において二十一年度ふとんの調達につきましては、当時の情勢では將來の入手見込みが立たなかつたために、やはり前項の点と同様に即金拂い扱いで購入いたしたのでございますが、購入当時における需給計画及びその後の措置が適切でなかつたことは遺憾であります。即金拂いの取扱いにつきましても、昭和二十二年度檢査報告において批難されておりますので、東京鉄道局におきましては二十二年度以降は即金拂い扱いで物品を購入しないことにきめました。またそのほか同鉄道局において二十年度に購入した航空機用時計は檢査報告通り二十二年三月までに拂出整理いたしました。また眞綿チヨツキ三千二百枚は二十三年十二月以降各管理部に拂出整理をいたしてございます。
 次に第三の問題は用品勘定の歳出において物件の購入にあたり措置よろしきを得ないものがあるというのでございます。檢査院の批難の要旨は省略いたします。本件につきましては廣島鉄道局管内におきまして、戰災及び未曽有の大暴風雨による被害諸施設の急速な復旧整備の完遂に邁進しつつあつた当時、雨期までにどうしても最小限度三万枚の銅板を急速に調達する必要に迫られましたので、関係係員は何よりもまず迅速に現品を獲得するということにあせりましたために、本件のような結果になつたことは遺憾でございます。その價格等につきましても当時のやみ價格に比べますと、若干購入價格は低くなつておるのでございます。今日のように市場の物資需給関係は順次平静に復しておる今日では、このようなことは起らないと思われますが、なお今後十分注意いたしたいと思います。
 次に第四の問題は食糧増産のために予算に認められた以上に多額の経費を使用したものがあるというのであります。本件につきましては、收益勘定の事業費中厚生費で食糧増産のため認められました予算一千七十六万七百五十七円は、單に農耕機具及び種苗代のみを計上したものでありまして、その他の物件費や人件費は一般経費の節約によつて充当することといたしましたために、右食糧増産関係経費の決算額を超過したものであります。しかしながら本件用地を事業費支弁で買收しましたのは当を失しておるのでございますので、遺憾に存じます。なお特別賣拂代品金約三千万円は二十四年三月末日までに全部歳入に納入済みでございます。また増産用農地の開墾費を改良費で支弁したことにつきましては、食糧増産事業の経費は昭和二十年度においては各項予算の節以下を節約使用することといたし、二十一年度においては收益勘定の事業費中厚生費で支弁すべきでありましたけれども、本件工事が二十年度からの繰越工事である関係上、鉄道改良費でさしつかえないとこれは誤解いたしたものであります。また本工事の本属科目であります前記厚生費の予算の配付が年度途中でありましたため会計制度改正による事務輻湊等によりまして、ついに年度末までに科目更正の手続ができませんで、そのままになりましたことははなはだ遺憾でございます。なお食糧増産事業は二十三年一月三十日より廃止いたしております。また二十一年度用品勘定歳出の用品及び工作費で購入した寝具その他につきましては、会計檢査院の檢査報告の通りで遺憾でございますので、昭和二十三年十二月一日から國有鉄道共済組合規則を改正いたしまして、同組合から災害見舞金を職員に支給することに改めております。長くなりまして恐縮でございますが、大体以上でございます。
#40
○本間委員長 運輸省関係で御質疑があればお願いいたします。
 なければ本日はこの程度で散会いたします。
    午後四時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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